JP2020096442A - 電子制御装置 - Google Patents

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祐輔 山本
Yusuke Yamamoto
祐輔 山本
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Abstract

【課題】リレーの故障を簡単に検知することができるようにする。【解決手段】ECU107は、車載バッテリ100との間に電気的に接続されたリレー101のON故障を検知可能な診断部120と、外部機器を制御するマイクロコントローラ108とを備える。診断部120は、リレー101の下流に電気的に接続されて車載バッテリ100から給電される第1のトランジスタ102と、マイクロコントローラ108から出力されるCPU出力信号106が入力される第2のトランジスタ103と、CPU出力信号106を保持可能な第3のトランジスタ104とを備える。マイクロコントローラ108は、車載バッテリ100からの給電開始時に、第1のトランジスタ102と第2のトランジスタ103との間からマイクロコントローラ108に入力されるCPUモニタ信号105が、ローからハイに変更するか否かを判定する。【選択図】図1

Description

本発明は、電子制御装置に関する。
近年、自動車は、イグニッションスイッチのOFF時における消費電流の低減が求められている。
特許文献1には、電子制御装置(ECU:Electronic Control Unit)の電源側上流にリレーを電気的に接続し、イグニッションスイッチのOFF時に、リレーをOFFすることによって、ECUに入力される給電を切断し、ECUの消費電流を低減する技術が開示されている。
特開2015−140094号公報
特許文献1の技術では、ECUの電源側上流に電気的に接続されたリレーによって、ECUの消費電流を低減している。しかし、リレーがON故障した場合、イグニッションスイッチのOFF時に、ECUへの給電を切断することができずに、消費電流が増加する問題があった。
このように、リレーがON故障した場合、ユーザがリレーの故障に気付かずに、ECUの消費電流が増加することがある。
本発明は、上記課題を解決するためのものであり、その目的は、リレーの故障を簡単に検知することができる電子制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明に従う電子制御装置は、車載バッテリとの間に電気的に接続されたリレーのON故障を検知可能な診断部と、外部機器を制御する制御部とを備えた電子制御装置であって、前記診断部は、前記リレーの下流に電気的に接続されて前記車載バッテリから給電される第1のトランジスタと、前記制御部から出力される制御出力信号が入力される第2のトランジスタと、前記制御制御出力信号を保持可能な第3のトランジスタとを備え、前記制御部は、前記車載バッテリからの給電開始時に、前記第1のトランジスタと前記第2のトランジスタとの間から前記制御部に入力される制御入力信号が、ローからハイに変更するか否かを判定する。
本発明によれば、リレーの故障を簡単に検知することができる。
第1実施形態に係る電子制御装置の全体回路図。 第1実施形態に係る電子制御装置の動作を示すフローチャート。 第1実施形態に係るリレーの正常時を示すタイミングチャート。 第1実施形態に係るリレーのON故障時を示すタイミングチャート。 第1実施形態に係る診断部の故障時を示すタイミングチャート。 第2実施形態に係る電子制御装置の全体回路図。
幾つかの実施形態について、図面を用いて説明する。本実施形態は、本発明を実現するための一例に過ぎず、本発明の技術的範囲を限定するものではないことに注意すべきである。各図において共通の構成については、同一の参照符号が付されている。
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態に係る電子制御装置の全体回路図である。
電子制御装置(ECU:Electronic Control Unit)107は、自動車に搭載されて、エンジンまたはブレーキ等を制御する。ECU107の端部には、リレー101を介して車載バッテリ100と電気的に接続される電源端子109が設けられている。
リレー101は、励磁コイルを有する出力接点でよい。リレー101は、出力接点を開路または閉路とすることによって、車載バッテリ100からECU107への給電を断接する。リレー101は、イグニッションスイッチ(図示せず)のOFF時に、ECU107への給電を切断することによって、ECU107の消費電流を低減することができる。
ECU107は、診断部120と、電源回路110と、レベルシフタ111と、「制御部」の一例としてのマイクロコントローラ108とを備える。
診断部120は、PNP型の第1のトランジスタ102と、NPN型の第2のトランジスタ103と、PNP型の第3のトランジスタ104とを備える。
第1のトランジスタ102のエミッタは、リレー101下流の電源端子109と、電源回路111との間と電気的に接続されている。第1のトランジスタ102のベース及びコレクタは、それぞれ抵抗を介して第2のトランジスタ103のコレクタ上流に設けられた診断部出力端子121と電気的に接続されている。第1のトランジスタ102は、ベースの電位を下げると、エミッタからコレクタへ電流が流れる。このとき、第1のトランジスタ102は、ベースから出力する電流を増幅する。このように、第1のトランジスタ102には、閉路時、車載バッテリ100からリレー101及び電源端子109を経由して給電されて、電源電圧が印可され、診断部出力端子121から「制御入力信号」の一例としてのCPUモニタ信号105が出力される。
第2のトランジスタ103のコレクタは、診断部出力端子121と電気的に接続されている。第2のトランジスタ103のベースは、抵抗を介して第3のトランジスタ104のコレクタと電気的に接続されている。第2のトランジスタ103のエミッタは、グランドと電気的に接続されている。第2のトランジスタ103は、マイクロコントローラ108から出力される「制御出力信号」の一例としてのCPU出力信号106がダイオード及び抵抗を介してベースに入力されると、コレクタからエミッタへ電流が流れる。このとき、第2のトランジスタ103は、ベースからエミッタに向けて出力する電流を増幅する。
第3のトランジスタ104のエミッタは、電源端子109と、第1のトランジスタ102のコレクタとの間と電気的に接続されている。第3のトランジスタ104のベースは、抵抗を介して診断部出力端子121と、第2のトランジスタ103のコレクタとの間と電気的に接続されている。第3のトランジスタ104のコレクタは、ダイオードを介してマイクロコントローラ108と、抵抗を介して第2のトランジスタ103のベースとの間に電気的に接続されている。第3のトランジスタ104は、ベースの電位を下げると、エミッタからコレクタへ電流が流れる。このとき、第3のトランジスタ104は、ベースから出力する電流を増幅する。第3のトランジスタ104は、CPU出力信号106を保持する。
電源回路110は、第1のトランジスタ102のエミッタと、マイクロコントローラ108との間に電気的に接続されている。電源回路110は、車載バッテリ100から給電されて、マイクロコントローラ108に電圧を供給する。
レベルシフタ111は、電源回路110及びマイクロコントローラ108間と、診断部出力端子121と、マイクロコントローラ108と、グランドとにそれぞれ電気的に接続されている。レベルシフタ111は、電源回路110の電圧と、診断部出力端子121の電圧との差に応じて、診断部出力端子121の信号レベルを変換して、CPUモニタ信号105として出力する。
マイクロコントローラ108は、CPUと、メモリと、タイマと、入出力部とを集積回路に格納している。マイクロコントローラ108は、入出力部を介して通信する外部機器を制御する。マイクロコントローラ108は、第2のトランジスタ103をONにするために、第3のトランジスタ104のコレクタにCPU出力信号106を出力する。マイクロコントローラ108は、診断部120から入力されるCPUモニタ信号105に基づいて、リレー101及び診断部120の故障を検知する。
以下、図2を用いて、本実施形態により、マイクロコントローラ108がリレー101のON故障を診断するフローについて説明する。
図2は、第1実施形態に係る電子制御装置の動作を示すフローチャートである。
まず、イグニッションをONにしてECU107への給電を開始させた後(S101)、マイクロコントローラ108が起動する(S102)。リレー101が正常である場合、第1のトランジスタ102、第2のトランジスタ103及び第3のトランジスタ104は、全てOFFであるため、診断部120は、HIのCPUモニタ信号105を出力する。
マイクロコントローラ108は、CPUモニタ信号105がLOからHIに変更するか否かを判定する(S103)。具体的には、マイクロコントローラ108は、CPUモニタ信号105をモニタし、S103の判定結果が真の場合(S103:YES)、リレー101を正常、S103の判定結果が偽の場合(S103:NO)、リレー101をON故障であると判定する。
マイクロコントローラ108は、リレー101を正常であると判定した後、CPU出力信号106をLOからHIに変更し、変更したHIのCPU出力信号106を所定時間に亘って出力する(S105)。これにより、第2のトランジスタ103がONになり、それに伴って第1のトランジスタ102及び第3のトランジスタ104がONになる。その後、マイクロコントローラ108がCPU出力信号106をLOとした後も、第1のトランジスタ102、第2のトランジスタ103及び第3のトランジスタ104は、ONを保持するため、LOのCPUモニタ信号105が出力される。
マイクロコントローラ108は、CPUモニタ信号105がHIからLOに変更するか否かを判定する(S106)。具体的には、マイクロコントローラ108は、CPUモニタ信号105をモニタし、S106の判定結果が真の場合(S106:YES)、診断部120を正常、S106の判定結果が偽の場合(S106:NO)、診断部120を故障であると判定する。
図3は、第1実施形態に係るリレーの正常時を示すタイミングチャートである。尚、図3には、上から順に、イグニッション、電源端子(VB)、電源回路(Vdd)、CPUモニタ信号、CPU出力信号及び判定状態を示す。
リレー101及び診断部120が正常の場合、イグニッションをOFFからONに変更すると、電源端子109及び電源回路110がOFFからONに変更すると共に、CPUモニタ信号105がLOからHIに変更する。次に、マイクロコントローラ108は、CPU出力信号106をLOからHIに変更すると、CPUモニタ信号105がHIからLOに変更する。
図4は、第1実施形態に係るリレーのON故障時を示すタイミングチャートである。尚、図4には、図3と同様に、上から順に、イグニッション、電源端子(VB)、電源回路(Vdd)、CPUモニタ信号、CPU出力信号及び判定状態を示す。
リレー101がON故障、診断部120が正常の場合、イグニッションをOFFからONに変更すると、電源回路110がOFFからONに変更する一方、電源端子109がON、CPUモニタ信号105がLOをそれぞれ維持する。
図5は、第1実施形態に係る診断部の故障時の検知を示すタイミングチャートである。尚、図5には、図3及び図4と同様に、上から順に、イグニッション、電源端子(VB)、電源回路(Vdd)、CPUモニタ信号、CPU出力信号及び判定状態を示す。
リレー101が正常、診断部120が故障の場合、イグニッションをOFFからONに変更すると、電源端子109及び電源回路110がOFFからONに変更すると共に、CPUモニタ信号105がLOからHIに変更する。次に、マイクロコントローラ108は、CPU出力信号106をLOからHIに変更しても、CPUモニタ信号105がHIを維持する。
この構成によれば、ECU107は、車載バッテリ100との間に電気的に接続されたリレー101のON故障を検知可能な診断部120と、外部機器を制御するマイクロコントローラ108とを備える。診断部120は、第1のトランジスタ102と、第2のトランジスタ103と、第3のトランジスタ104とを備える。第1のトランジスタ102は、リレー101の下流に電気的に接続されて車載バッテリ100から給電される。第2のトランジスタ103は、マイクロコントローラ108から出力されるCPU出力信号106が入力される。第3のトランジスタ104は、CPU出力信号106を保持する。マイクロコントローラ108は、車載バッテリ100からの給電開始時に、第1のトランジスタ102と第2のトランジスタ103との間からマイクロコントローラ108に入力されるCPUモニタ信号105が、LOからHIに変更するか否かを判定する。
これにより、リレー101のON故障を簡単に検知することができ、ユーザにリレー101の交換を促すことによって、イグニッションOFF時の消費電力の増加を回避することが可能となる。
マイクロコントローラ108は、第2のトランジスタ103へのCPU出力信号106の入力時に、CPUモニタ信号が、HIからLOに変更するか否かを判定する。これにより、診断部120の故障を簡単に検知することができ、故障診断の信頼性が高めることが可能となる。
第1のトランジスタ102の下流に電気的に接続されてマイクロコントローラ108に電圧を供給する電源回路110と、第1のトランジスタ102及び第2のトランジスタ103と、マイクロコントローラ108との間に電気的に接続されるレベルシフタ111とを更に備える。これにより、マイクロコントローラ108に入力されるCPUモニタ信号105の信号レベルを調整することができ、リレー101及び診断部120の故障を適切に判定することができる。
<第2実施形態>
第2実施形態に係る電子制御装置について説明する。尚、第2実施形態に係る電子制御装置は、第1実施形態に係る電子制御装置とは、電源回路及びレベルシフタの構成が異なるだけであり、その他の構成は、第1実施形態に係る電子制御装置と同様である。したがって、第1実施形態との相違点を中心に述べる。
図6は、第2実施形態に係る電子制御装置の全体回路図である。
本実施形態における電子制御装置107は、電源装置110が第1のトランジスタ102の上流に電気的に接続されている。第1のトランジスタ102には、電源回路110から電圧が入力される。本実施形態における電子制御装置107は、第1実施形態において説明した図2と同じフローチャートによってリレー101のON故障を検知可能である。本実施形態においては、マイクロコントローラ108に入力されるCPUモニタ信号105の電圧が、電源回路110の電圧と等しくなるため、第1実施形態の電子制御装置107が備えるレベルシフタ111を省くことが可能となる。
この構成によれば、第1のトランジスタ102の上流に電気的に接続されてマイクロコントローラ108に電圧を供給する電源回路110を備えるので、レベルシフタ111を省略することができる。
なお、上記した各実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。上記した各実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。さらに、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、さらに、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。さらに、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加、削除、置換をすることが可能である。
100…車載バッテリ、101…リレー、102…第1のトランジスタ、103…第2のトランジスタ、104…第3のトランジスタ、105…CPUモニタ信号、106…CPU出力信号、107…ECU、108…マイクロコントローラ、110…電源部、111…レベルシフタ、120…診断部

Claims (4)

  1. 車載バッテリとの間に電気的に接続されたリレーのON故障を検知可能な診断部と、外部機器を制御する制御部とを備えた電子制御装置であって、
    前記診断部は、
    前記リレーの下流に電気的に接続されて前記車載バッテリから給電される第1のトランジスタと、
    前記制御部から出力される制御出力信号が入力される第2のトランジスタと、
    前記制御出力信号を保持可能な第3のトランジスタとを備え、
    前記制御部は、前記車載バッテリからの給電開始時に、前記第1のトランジスタと前記第2のトランジスタとの間から前記制御部に入力される制御入力信号が、ローからハイに変更するか否かを判定する電子制御装置。
  2. 前記制御部は、前記第2のトランジスタへの前記制御出力信号の入力時に、前記制御入力信号が、ハイからローに変更するか否かを判定する、
    請求項1に記載の電子制御装置。
  3. 前記第1のトランジスタの上流に電気的に接続されて前記制御部に電圧を供給する電源回路を更に備える、
    請求項2に記載の電子制御装置。
  4. 前記第1のトランジスタの下流に電気的に接続されて前記制御部に電圧を供給する電源回路と、
    前記第1のトランジスタ及び前記第2のトランジスタと、前記制御部との間に電気的に接続されるレベルシフタとを更に備える、
    請求項2に記載の電子制御装置。

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