JP2020095525A - 電子機器の筐体 - Google Patents
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Abstract
【課題】立壁に生じる局所的な応力がより低減されやすい新規な構成の電子機器の筐体を得る。【解決手段】筐体2は、後壁12(外壁)と、後壁12からX方向(第一方向)に突出し、かつZ方向(第二方向)に延びた立壁13b(第一立壁)と、を備え、立壁13bには、X方向に開放された凹部13rと、凹部13rと当該立壁13bにおけるZ方向の端部13b1との間に位置され、X方向に開放され凹部13rよりもX方向の深さが浅いスリット13sと、が設けられる。【選択図】図4
Description
本発明は、電子機器の筐体に関する。
従来、外壁と、外壁から当該外壁と交差した第一方向に突出した立壁と、を備え、立壁に第一方向に開放された凹部が設けられた、電子機器の筐体が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この種の電子機器の筐体では、例えば、立壁に生じる局所的な応力がより低減されやすい新規な構成が得られれば、有益である。
そこで、本発明の課題の一つは、立壁に生じる局所的な応力がより低減されやすい新規な構成の電子機器の筐体を得ることである。
本発明の第一態様にかかる電子機器の筐体は、外壁と、前記外壁から当該外壁と交差した第一方向に突出し、かつ前記第一方向と交差した第二方向に延びた第一立壁と、を備え、前記第一立壁には、前記第一方向に開放された凹部と、前記凹部と当該第一立壁における前記第二方向の端部との間に位置され、前記第一方向に開放され前記凹部よりも前記第一方向の深さが浅いスリットと、が設けられる。
このような構成によれば、例えば、第一立壁における第二方向の端部から荷重が入力された場合等に、スリットに応力が分散(吸収)されうる。よって、例えば、スリットが無い場合と比べて、第一立壁の凹部の周囲に生じる局所的な応力がより低減されやすい。また、例えば、スリットによって第一立壁の厚さや高さ等を増大することなく、筐体のスペックを略維持したまま堅牢性を高めることができる。
また、前記外壁は、前記第二方向に延びた第一端辺を有し、前記第一立壁は、前記第一端辺に設けられ、前記凹部から当該筐体の内部部品が露出する。
このような構成によれば、例えば、第一端辺に設けられ内部部品が露出した第一立壁の凹部の周囲に生じる局所的な応力を、スリットによって低減することができる。
また、前記外壁は、前記第一端辺と交差し、前記第一立壁とは別の第二立壁が設けられた第二端辺を有し、前記スリットは、前記凹部と前記端部としての前記第一端辺と前記第二端辺との間の角部との間に位置される。
このような構成によれば、例えば、筐体が角部を下に落下した場合に第一立壁の凹部の周囲に生じる局所的な応力を、スリットによって低減することができる。
また、前記第一立壁には、前記第二方向に互いに間隔をあけて複数の前記スリットが設けられる。
このような構成によれば、例えば、スリットのそれぞれに応力が分散(吸収)されるため、第一立壁の凹部の周囲に生じる局所的な応力がより一層低減されやすい。
また、前記外壁から前記第一方向に突出し、前記第一立壁と接続された接続部を有したリブを備え、前記スリットは、前記接続部と前記第二方向にずれて位置される。
このような構成によれば、例えば、スリットに生じる応力によるリブへの影響が抑制されやすい。また、例えば、スリットの第一方向の深さが確保されやすく、ひいては第一立壁の凹部の周囲に生じる局所的な応力がより低減されやすい。
また、前記第一立壁には、前記外壁を覆うカバー部材に設けられた第一引掛部と着脱可能に引っ掛かる第二引掛部が設けられ、前記スリットは、前記第二引掛部と前記第二方向にずれて位置される。
このような構成によれば、例えば、リブと同様に、スリットに生じる応力による第二引掛部への影響が抑制されやすい。また、例えば、スリットの第一方向の深さが確保されやすく、ひいては第一立壁の凹部の周囲に生じる局所的な応力がより低減されやすい。
また、前記スリットの前記第一方向の深さは、前記第一立壁の前記第一方向の高さの80パーセント以上90パーセント以下である。
このような構成によれば、例えば、剛性の低下したスリットの底部に応力が分散(吸収)されやすくなり、ひいては第一立壁の凹部の周囲に生じる局所的な応力がより効果的に低減されやすい。
本発明の上記態様によれば、立壁に生じる局所的な応力がより低減されやすい新規な構成の電子機器の筐体を得ることができる。
以下、本発明の例示的な実施形態が開示される。以下に示される実施形態の構成、ならびに当該構成によってもたらされる作用および効果は、一例である。本発明は、以下の実施形態に開示される構成以外によっても実現可能である。また、本発明によれば、構成によって得られる種々の効果(派生的な効果も含む)のうち少なくとも一つを得ることが可能である。
なお、本明細書では、序数は、部品や、部材、部位、位置、方向等を区別するためだけに用いられており、順番や優先度を示すものではない。
[実施形態]
図1は、電子機器1の正面側からの斜視図である。図2は、電子機器1の正面側からの分解斜視図である。なお、以下の説明では、便宜上、互いに直交する三方向が定義されている。X方向は、筐体2の厚さ(前後方向)に沿い、Y方向は、筐体2の横幅(左右方向、短手方向)に沿い、Z方向は、筐体2の縦幅(上下方向、長手方向)に沿う。また、以下の説明では、X方向は前方、X方向の反対方向は後方とも称され、Y方向は左方、Y方向の反対方向は右方とも称され、Z方向は下方、Z方向の反対方向は上方とも称される場合がある。
図1は、電子機器1の正面側からの斜視図である。図2は、電子機器1の正面側からの分解斜視図である。なお、以下の説明では、便宜上、互いに直交する三方向が定義されている。X方向は、筐体2の厚さ(前後方向)に沿い、Y方向は、筐体2の横幅(左右方向、短手方向)に沿い、Z方向は、筐体2の縦幅(上下方向、長手方向)に沿う。また、以下の説明では、X方向は前方、X方向の反対方向は後方とも称され、Y方向は左方、Y方向の反対方向は右方とも称され、Z方向は下方、Z方向の反対方向は上方とも称される場合がある。
図1,2に示されるように、電子機器1は、例えば、タブレット型のパーソナルコンピュータとして構成されている。電子機器1は、筐体2と、ディスプレイユニット3と、基板4と、センサユニット5と、を備えている。
なお、電子機器1は、この例には限定されず、例えば、クラムシェル型(ノートブック型)のパーソナルコンピュータや、映像表示装置、テレビジョン受像機、ゲーム機、映像表示制御装置、情報記憶装置等であってもよい。
筐体2は、例えば、ディスプレイユニット3の表示画面3aが露出する前面2aと、前面2aとは反対側を向いた後面2bと、を有する。ディスプレイユニット3は、表示画面3aが前方から視認可能な状態に、筐体2に支持されている。また、前面2aおよび表示画面3aは、タッチパネル6の透明部によって覆われている。
基板4(図2参照)は、筐体2に収容されている。基板4には、CPU(Central Processing Unit)や、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等の複数の電子部品が実装されている。基板4内の配線とこれら複数の電子部品とによって、電子機器1の制御回路の少なくとも一部が構成されている。
センサユニット5は、少なくとも一部が前面2aから露出した状態で筐体2に収容されている。センサユニット5は、筐体2内において基板4とは反対側、すなわち筐体2の下端部2dの近くに位置されている。センサユニット5は、例えば、人体の静脈を検出する静脈認証用のセンサユニットである。
筐体2は、例えば、X方向に扁平な直方体状の箱型に構成されている。筐体2は、前壁11や、後壁12、左壁13、下壁14、右壁15、上壁16等の複数の壁部を有している。左壁13、下壁14、右壁15、および上壁16は、側壁や、周壁、立壁等とも称される。
前壁11および後壁12は、いずれも、X方向と直交する方向(YZ平面)に沿って延びており、X方向に間隔をあけて互いに平行に設けられている。前壁11は、前面2aを含み、後壁12は、後面2bを含む。前壁11は、四角形状の枠状に構成され、後壁12は、四角形状の板状に構成されている。前壁11には、センサユニット5が露出する貫通孔11cが設けられている。
左壁13および右壁15は、いずれも、Y方向と直交する方向(XZ平面)に沿って延びており、Y方向に間隔をあけて互いに平行に設けられている。左壁13は、前壁11および後壁12のY方向の端部の間に亘り、右壁15は、前壁11および後壁12のY方向の反対方向の端部の間に亘っている。左壁13および右壁15は、それぞれ、筐体2の左端部2cおよび右端部2eを構成している。
下壁14および上壁16は、いずれも、Z方向と直交する方向(XY平面)に沿って延びており、Z方向に間隔をあけて互いに平行に設けられている。下壁14は、前壁11および後壁12のZ方向の端部の間に亘り、上壁16は、前壁11および後壁12のZ方向の反対方向の端部の間に亘っている。下壁14および上壁16は、それぞれ、筐体2の下端部2dおよび上端部2fを構成している。
また、筐体2には、四つの角部2g〜2jが設けられている。角部2gは、左壁13と下壁14との交差部によって構成され、角部2hは、下壁14と右壁15との交差部によって構成されている。また、角部2iは、右壁15と上壁16との交差部によって構成され、角部2jは、上壁16と左壁13との交差部によって構成されている。各角部2g〜2jは、角丸(角R)状に構成されている。
また、筐体2は、複数の部品(分割体)が組み合わせられて構成されている。具体的には、筐体2は、例えば、フロントカバー18(図2参照)と、リヤカバー19と、を有している。
フロントカバー18は、前壁11と、左壁13、下壁14、右壁15、および上壁16のそれぞれの一部(外側部分)を構成する複数の立壁13a,14a,15a,16aと、を含む。リヤカバー19は、後壁12と、左壁13、下壁14、右壁15、および上壁16のそれぞれの一部(内側部分)を構成する複数の立壁13b,14b,15b,16bと、を含む。
また、フロントカバー18には、リヤカバー19に設けられた開口部13hと着脱可能に引っ掛かる爪部13gが設けられている。爪部13gは、フロントカバー18の立壁13a〜16aのそれぞれに設けられ、開口部13hは、リヤカバー19の立壁13b〜16bのそれぞれに設けられている。なお、図2では、便宜上、立壁13aの爪部13g、および立壁13bの開口部13h以外は図示省略されている。フロントカバー18は、カバー部材の一例である。
開口部13h(図3,4参照)は、例えば、フロントカバー18の立壁13a(外側部分)から離れる方向に凹んだ凹溝である。フロントカバー18とリヤカバー19とは、爪部13gと開口部13hの縁部との係合による所謂スナップフィットによって互いに結合されている。爪部13gは、第一引掛部の一例であり、開口部13hは、第二引掛部の一例である。
なお、開口部13hは、この例には限定されず、例えば、立壁13bをY方向に貫通した貫通孔であってもよい。また、例えば、フロントカバー18に開口部13hが設けられ、リヤカバー19に爪部13gが設けられてもよい。
次に、リヤカバー19についてより詳しく説明する。図3は、図2のリヤカバー19の角部2gの近傍の拡大図である。図4は、図3のリヤカバー19からコネクタ7等の内部部品が取り外された状態の図である。図5は、図3のリヤカバー19から内部部品が取り外された状態の図であって、図4とは異なる角度から見た図である。
図3〜5に示されるように、リヤカバー19の後壁12には、上述した立壁13b,14bや、立壁12a,12b、リブ12c,12d(図5参照)、ボス部12e、仕切壁12f等が設けられている。立壁13b,14b,12a,12b、リブ12c,12d、ボス部12e、および仕切壁12fは、後壁12からX方向に突出している。後壁12は、外壁の一例であり、X方向は、第一方向の一例である。
立壁13bは、後壁12の左端部2cに設けられ、左端部2cに沿ってZ方向に延びている。立壁13bは、上述したように筐体2の左壁13の一部(内側部分)を構成している。立壁13bには、凹部13rと、後述するスリット13sと、が設けられている。立壁13bは、第一立壁の一例である。また、Z方向は、第二方向の一例であり、左端部2cは、第一端辺の一例である。
凹部13rは、立壁13bをY方向に貫通するとともに、X方向に開放されている。凹部13rのX方向の深さD2(図5参照)は、立壁13bのX方向の高さと略同じかあるいは僅かに小さい。凹部13rには、周辺機器とのドッキング用のコネクタ7(図3参照)が収容されている。コネクタ7は、凹部13rおよびフロントカバー18に設けられた凹部13t(図2参照)を介して、左壁13に露出している。コネクタ7は、内部部品の一例である。
立壁14bは、後壁12の下端部2dに設けられ、下端部2dに沿ってY方向に延びている。立壁14bは、上述したように筐体2の下壁14の一部(内側部分)を構成している。立壁14bは、立壁13bのZ方向の端部13b1としての角部2gを介して立壁13bと接続されている。立壁14bは、第二立壁の一例であり、下端部2dは、第二端辺の一例である。
なお、リヤカバー19の角部2gには、ゴム等の弾性部材21(図2参照)が収容される凹部2rが設けられている。凹部2rは、X方向から見た場合に、筐体2の外側に向けて開放された略U字状に構成されている。弾性部材21は、フロントカバー18の角部2gとリヤカバー19の角部2gとの間に介在されている。弾性部材21は、クッション部材や、緩衝材等とも称される。
立壁12a(図4参照)は、立壁13bよりも左端部2cから離れて位置され、立壁13bに沿って延びている。立壁12aには、X方向に開放された凹部12a1が設けられている。立壁12bは、立壁14bよりも下端部2dから離れて位置され、立壁14bに沿って延びている。立壁12bは、交差部としての角部12iを介して立壁12aと接続されている。
リブ12cは、立壁13bと立壁14bとの間の角部2gの近くに設けられている。リブ12cは、立壁13b,14bに対して傾斜し、立壁13bと立壁14bとの間に亘るように延びている。後壁12には、角部2gから筐体2の中心部に向かう方向に互いに間隔をあけて複数のリブ12cが設けられている。二つのリブ12c(図5参照)は、それぞれ、立壁13bと接続された接続部12c1を有している。接続部12c1は、端部等とも称される。
仕切壁12fは、立壁13bの内面における凹部13rの周囲に設けられている。仕切壁12fは、X方向から見た場合に、Y方向に向けて開放された略U字状に構成され、立壁13bと接続されている。仕切壁12fは、コネクタ7が配置される空間とコネクタ7とは反対側の空間とに仕切っている。仕切壁12fのX方向の高さは、ボス部12eのX方向の高さと略同じであり、立壁13bのX方向の高さよりも低い。
ボス部12eは、立壁13bと仕切壁12fとの間に設けられている。ボス部12eは、円筒状に構成されている。ボス部12eの中心孔には、コネクタ7を固定する結合具の雄ネジ部と結合される雌ネジ部が設けられている。後壁12には、Z方向に互いに間隔をあけて二つのボス部12eが設けられている。ボス部12eは、凹部13rとZ方向またはZ方向の反対方向にずれて位置されている。
リブ12dは、立壁13bとボス部12eとの間に設けられ、立壁13bおよびボス部12eのそれぞれと接続されている。リブ12dのX方向の高さは、ボス部12eのX方向の高さよりも低い。リブ12dは、凹部13rの底部の近傍に位置されている。なお、ボス部12eと仕切壁12fとの間には、ボス部12eおよび仕切壁12fのそれぞれと接続された、リブ12dとは別のリブが設けられている。
そして、立壁13bの凹部13rと角部2gとの間には、スリット13sが設けられている。スリット13sは、立壁13bをY方向に貫通するとともに、X方向に開放されている。スリット13sのX方向の深さD1(図5参照)は、凹部13rのX方向の深さD2よりも浅い。また、スリット13sのZ方向の幅は、凹部13rのZ方向の幅よりも狭い。スリット13sは、Z方向に所定の幅を有し、X方向に細長く延びている。スリット13sは、切欠部等とも称される。
また、立壁13bには、Z方向に互いに間隔をあけて複数のスリット13sが設けられている。二つのスリット13sは、それぞれ、リブ12cの接続部12c1とZ方向またはZ方向の反対方向にずれて位置されている。言い換えると、接続部12c1は、二つのスリット13sの間に位置されている。なお、スリット13sの数は、二つには限定されず、例えば、一つや、三つ以上であってもよい。
また、図4に示されるように、スリット13sは、それぞれ、スナップフィット用の開口部13hともZ方向にずれて位置されている。本実施形態では、複数のスリット13sと複数の開口部13hとが、立壁13b(Z方向)に沿って交互に設けられている。また、本実施形態では、スリット13sの深さD1(図5参照)は、立壁13bのX方向の高さの約60パーセントに設定されている。
図6は、筐体2の角落下時における、スリット13sの深さD1と局所的な応力との関係が示されたグラフである。図7は、筐体2の角落下時における、スリット13sの深さD1と局所的な応力の減少率との関係が示されたグラフである。図6,7の例には、筐体2が角部2gを下に落下した場合の、凹部13rの周囲のリブ12d(図5参照)に生じた応力が示されている。立壁13bのX方向の高さは、5mmであり、凹部13rと角部2gとの間のスリット13sの数は、二つである。
図6,7に示される結果から、スリット13sの深さD1は、3mm以上4.5mm以下、すなわち立壁13bの高さの60パーセント以上90パーセント以下に設定するのが好ましいことが理解できよう。また、さらに好ましくは、4mm以上4.5mm以下、すなわち立壁13bの高さの80パーセント以上90パーセント以下に設定するのが好ましいことが理解できよう。このような設定により、筐体2が角部2gを下に落下した場合にリブ12dに生じる局所的な応力を、スリット13sによってより効果的に低減することができる。
以上のように、本実施形態では、筐体2は、後壁12(外壁)と、後壁12からX方向(第一方向)に突出し、かつZ方向(第二方向)に延びた立壁13b(第一立壁)と、を備え、立壁13bには、X方向に開放された凹部13rと、凹部13rと立壁13bにおけるZ方向の端部13b1との間に位置され、X方向に開放され凹部13rよりもX方向の深さD1が浅いスリット13sと、が設けられる。
このような構成によれば、例えば、立壁13bにおけるZ方向の端部13b1から荷重が入力された場合等に、スリット13sに応力が分散(吸収)されうる。よって、例えば、スリット13sが無い場合と比べて、立壁13bの凹部13rの周囲に生じる局所的な応力がより低減されやすい。また、例えば、スリット13sによって立壁13bの厚さや高さ等を増大することなく、筐体2のスペックを略維持したまま堅牢性を高めることができる。
また、本実施形態では、後壁12は、Z方向に延びた左端部2c(第一端辺)を有し、立壁13bは、左端部2cに設けられ、凹部13rから筐体2の内部部品としてのコネクタ7が露出している。
このような構成によれば、例えば、左端部2cに設けられコネクタ7が露出した立壁13bの凹部13rの周囲に生じる局所的な応力を、スリット13sによって低減することができる。
また、本実施形態では、後壁12は、左端部2cと交差し、立壁13bとは別の立壁14b(第二立壁)が設けられた下端部2d(第二端辺)を有し、スリット13sは、凹部13rと端部13b1としての左端部2cと下端部2dとの間の角部2gとの間に位置される。
このような構成によれば、例えば、筐体2が角部2gを下に落下した場合に立壁13bの凹部13rの周囲に生じる局所的な応力を、スリット13sによって低減することができる。
また、本実施形態では、立壁13bには、Z方向に互いに間隔をあけて複数のスリット13sが設けられる。
このような構成によれば、例えば、スリット13sのそれぞれに応力が分散(吸収)されるため、立壁13bの凹部13rの周囲に生じる局所的な応力がより一層低減されやすい。
また、本実施形態では、筐体2は、後壁12からX方向に突出し、立壁13bと接続された接続部12c1を有したリブ12cを備え、スリット13sは、接続部12c1とZ方向にずれて位置される。
このような構成によれば、例えば、スリット13sに生じる応力によるリブ12cへの影響が抑制されやすい。また、例えば、スリット13sのX方向の深さが確保されやすく、ひいては立壁13bの凹部13rの周囲に生じる局所的な応力がより低減されやすい。
また、本実施形態では、立壁13bには、後壁12を覆うフロントカバー18(カバー部材)に設けられた爪部13g(第一引掛部)と着脱可能に引っ掛かる開口部13h(第二引掛部)が設けられ、スリット13sは、開口部13hとZ方向にずれて位置される。
このような構成によれば、例えば、リブ12cと同様に、スリット13sに生じる応力による開口部13hへの影響が抑制されやすい。また、例えば、スリット13sのX方向の深さが確保されやすく、ひいては立壁13bの凹部13rの周囲に生じる局所的な応力がより低減されやすい。
なお、本実施形態では、スリット13sの深さD1が、立壁13bのX方向の高さの約60パーセントに設定された場合が例示されたが、この例には限定されず、例えば、80パーセント以上90パーセント以下に設定されてもよい。
このような構成によれば、例えば、剛性の低下したスリット13sの底部に応力が分散(吸収)されやすくなるため、図6,7に示される結果からも明らかなように、立壁13bの凹部13rの周囲に生じる局所的な応力をより効果的に低減することができる。
以上、本発明の実施形態が例示されたが、上記実施形態は一例であって、発明の範囲を限定することは意図していない。上記実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、組み合わせ、変更を行うことができる。また、各構成や、形状、等のスペック(構造や、種類、方向、形式、大きさ、長さ、幅、厚さ、高さ、数、配置、位置、材質等)は、適宜に変更して実施することができる。
例えば、スリットは、筐体の端辺に設けられた立壁には限定されず、端辺から離れた位置の立壁に設けられてもよい。
1…電子機器、2…筐体、2c…左端部(第一端辺)、2d…下端部(第二端辺)、2g…角部、7…コネクタ(内部部品)、12…後壁(外壁)、12c…リブ、12c1…接続部、13b…立壁(第一立壁)、13b1…端部、13g…爪部(第一引掛部)、13h…開口部(第二引掛部)、13r…凹部、13s…スリット、14b…立壁(第二立壁)、18…フロントカバー(カバー部材)、D1…深さ(スリットの深さ)、X…第一方向、Z…第二方向。
Claims (7)
- 外壁と、
前記外壁から当該外壁と交差した第一方向に突出し、かつ前記第一方向と交差した第二方向に延びた第一立壁と、
を備え、
前記第一立壁には、
前記第一方向に開放された凹部と、
前記凹部と当該第一立壁における前記第二方向の端部との間に位置され、前記第一方向に開放され前記凹部よりも前記第一方向の深さが浅いスリットと、
が設けられた、電子機器の筐体。 - 前記外壁は、前記第二方向に延びた第一端辺を有し、
前記第一立壁は、前記第一端辺に設けられ、前記凹部から当該筐体の内部部品が露出した、請求項1に記載の電子機器の筐体。 - 前記外壁は、前記第一端辺と交差し、前記第一立壁とは別の第二立壁が設けられた第二端辺を有し、
前記スリットは、前記凹部と前記端部としての前記第一端辺と前記第二端辺との間の角部との間に位置された、請求項2に記載の電子機器の筐体。 - 前記第一立壁には、前記第二方向に互いに間隔をあけて複数の前記スリットが設けられた、請求項1〜3のうちいずれか一つに記載の電子機器の筐体。
- 前記外壁から前記第一方向に突出し、前記第一立壁と接続された接続部を有したリブを備え、
前記スリットは、前記接続部と前記第二方向にずれて位置された、請求項1〜4のうちいずれか一つに記載の電子機器の筐体。 - 前記第一立壁には、前記外壁を覆うカバー部材に設けられた第一引掛部と着脱可能に引っ掛かる第二引掛部が設けられ、
前記スリットは、前記第二引掛部と前記第二方向にずれて位置された、請求項1〜5のうちいずれか一つに記載の電子機器の筐体。 - 前記スリットの前記第一方向の深さは、前記第一立壁の前記第一方向の高さの80パーセント以上90パーセント以下である、請求項1〜6のうちいずれか一つに記載の電子機器の筐体。
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP (1) | JP2020095525A (ja) |
Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07249878A (ja) * | 1994-03-14 | 1995-09-26 | Alpine Electron Inc | 電子機器の化粧体固定装置 |
JPH10256749A (ja) * | 1997-03-11 | 1998-09-25 | Kokusai Electric Co Ltd | 電子機器用筐体 |
JP2003133752A (ja) * | 2001-10-25 | 2003-05-09 | Sony Corp | 携帯型端末装置 |
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-
2018
- 2018-12-13 JP JP2018233708A patent/JP2020095525A/ja active Pending
Patent Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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