JP2020094640A - 動力伝達装置 - Google Patents

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Ryo Segawa
諒 瀬川
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Abstract

【課題】モーメント荷重を受ける環境においてボールに加わる圧力を抑制できる動力伝達装置を提供すること。【解決手段】動力伝達装置は、ハウジングと、ボールねじ装置と、スプロケットと、シャフトと、を備える。ボールねじ装置は、ハウジングに固定されるねじ軸、ねじ軸の軸方向に移動できるナット、及びねじ軸とナットとの間に配置される複数のボールを備える。スプロケットは、ねじ軸の軸方向において、ボールねじ装置とは異なる位置に配置される。シャフトは、ねじ軸及びスプロケットを貫通する。ねじ軸は、ボールを循環させるための複数の循環溝を外周面に備える。スプロケットが回転する時にスプロケットがシャフトに加える力の方向とは反対方向を第1方向とした場合、少なくとも1つの循環溝は、ねじ軸の外周面のうち第1方向の端部には配置されない。【選択図】図4

Description

本開示は、動力伝達装置に関する。
回転運動を直進運動に変換する装置としてボールねじ装置が知られている。ボールねじ装置は、ねじ軸と、ナットと、複数のボールを備えている。例えば特許文献1には、ボールねじ装置の一例が記載されている。ボールを循環させるための循環溝を備えるねじ軸が知られている。
特開2003−21217号公報
ところで、ボールねじ装置を備える動力伝達装置は、モーメント荷重を受ける環境で使用されることがある。ボールねじ装置がモーメント荷重を受けると、ボールに高い圧力が加わる。これにより、ねじ軸又はナットに圧痕が発生することによって、ボールねじ装置の寿命が短くなる可能性がある。このため、モーメント荷重を受ける環境においてボールに加わる圧力を抑制できる動力伝達装置が望まれる。
本開示は、上記の課題に鑑みてなされたものであって、モーメント荷重を受ける環境においてボールに加わる圧力を抑制できる動力伝達装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本開示の動力伝達装置は、ハウジングと、前記ハウジングに固定されるねじ軸、前記ねじ軸の軸方向に移動できるナット、及び前記ねじ軸と前記ナットとの間に配置される複数のボールを備えるボールねじ装置と、前記ねじ軸の軸方向において、前記ボールねじ装置とは異なる位置に配置されるスプロケットと、前記ねじ軸及び前記スプロケットを貫通するシャフトと、を備え、前記ねじ軸は、前記ボールを循環させるための複数の循環溝を外周面に備え、前記スプロケットが回転する時に前記スプロケットが前記シャフトに加える力の方向とは反対方向を第1方向とした場合、少なくとも1つの前記循環溝は、前記ねじ軸の外周面のうち前記第1方向の端部には配置されない。
スプロケットはチェーンによって一定方向に引っ張られるので、シャフトの撓む方向も一定である。このため、シャフトが撓む時にボールねじ装置に加わるモーメント荷重の方向は一定である。具体的には、ボールねじ装置において、スプロケットがシャフトに加える力の方向とは反対方向の端部に最も大きな荷重が加わる。一方、循環溝にあるボールは、荷重を受けることができない。ねじ軸に加わる荷重は、循環溝にあるボールを除くボールによって負担する。1つのボールが負担する荷重が増加すると、ねじ軸又はナットに圧痕が発生することによって、ボールねじ装置の寿命が短くなる可能性がある。これに対して、本開示のボールねじ装置においては、循環溝がねじ軸の外周面のうち第1方向の端部には配置されない。これにより、ねじ軸のうち最も大きな荷重を受ける第1方向の端部においては、荷重を負担できるボールが存在することになる。このため、1つのボールが負担する荷重が低減される。したがって、本開示の動力伝達装置は、モーメント荷重を受ける環境においてボールに加わる圧力を抑制できる。
上記の動力伝達装置の望ましい態様として、前記軸方向から見た場合、前記ねじ軸の中心と1つの前記循環溝の中心とを通る直線は、前記ねじ軸の中心と前記ねじ軸の外周面のうち前記第1方向の端部とを通る直線に対して角度をなす。
これにより、ねじ軸の第1方向の端部に対して、循環溝が遠くに配置される。このため、ねじ軸のうち循環溝が配置される部分に加わる荷重がより小さくなる。したがって、本開示の動力伝達装置は、ボールに加わる圧力をより抑制できる。
上記の動力伝達装置の望ましい態様として、前記軸方向から見た場合、前記ねじ軸の中心と1つの前記循環溝の中心とを通る直線は、前記ねじ軸の中心と前記ねじ軸の外周面のうち前記第1方向の端部とを通る直線に対して90°をなす。
これにより、ねじ軸の第1方向の端部に対して、循環溝がより遠くに配置される。このため、ねじ軸のうち循環溝が配置される部分に加わる荷重がより小さくなる。したがって、本開示の動力伝達装置は、ボールに加わる圧力をより抑制できる。
上記の動力伝達装置の望ましい態様として、前記ナットの回転軸を中心とした周方向における1つの前記循環溝の位置は、他の前記循環溝の前記周方向における位置とは異なる。
これにより、全ての循環溝が軸方向から見て重なるように配置される場合と比較して、ねじ軸21の軸方向に短くなる。このため、本開示の動力伝達装置は、ボールねじ装置を小型にできる。
上記の動力伝達装置の望ましい態様として、複数の前記循環溝のうち前記スプロケットから最も遠い前記循環溝は、前記ねじ軸の外周面のうち前記第1方向の端部には配置されない。
ねじ軸が受ける荷重は、スプロケットからの距離が大きいほど大きくなる。すなわち、ねじ軸が受ける荷重は、スプロケットに近い方の端部で最小となり、スプロケットから遠い方の端部で最大となる。本開示のボールねじ装置においては、複数の循環溝のうちスプロケットから最も遠い循環溝が第1方向の端部に配置されない。これにより、ボールねじ装置のボールが配置される部分のうち、最も大きな荷重を受ける部分に循環溝が配置されない。したがって、本開示の動力伝達装置は、モーメント荷重を受ける環境においてボールに加わる圧力をより抑制できる。
上記の動力伝達装置の望ましい態様として、全ての前記循環溝は、前記ねじ軸の外周面のうち前記第1方向の端部には配置されない。
これにより、本開示の動力伝達装置は、モーメント荷重を受ける環境においてボールに加わる圧力をより抑制できる。
上記の動力伝達装置の望ましい態様として、前記軸方向から見た場合、全ての前記循環溝に関して、前記ねじ軸の中心と前記循環溝の中心とを通る直線は、前記ねじ軸の中心と前記ねじ軸の外周面のうち前記第1方向の端部とを通る直線に対して90°をなす。
これにより、ねじ軸のうち1つの循環溝が配置される部分に加わる荷重と、ねじ軸のうち他の循環溝が配置される部分に加わる荷重との間の差が低減される。したがって、本開示の動力伝達装置は、一部のボールに大きな圧力が加わることを抑制できる。
本開示の動力伝達装置によれば、モーメント荷重を受ける環境においてボールに加わる圧力を抑制できる。
図1は、実施形態の動力伝達装置の断面図である。 図2は、チェーンによって引っ張られた状態のシャフトを示す模式図である。 図3は、実施形態のボールねじ装置の断面図である。 図4は、図3のA−A断面図である。 図5は、図3のB−B断面図である。 図6は、変形例のボールねじ装置の断面図である。 図7は、図6のC−C断面図である。 図8は、図6のD−D断面図である。 図9は、図6のE−E断面図である。 図10は、図6のF−F断面図である。
以下、本発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、下記の発明を実施するための形態(以下、実施形態という)により本発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、下記実施形態で開示した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。
(実施形態)
図1は、実施形態の動力伝達装置の断面図である。図2は、チェーンによって引っ張られた状態のシャフトを示す模式図である。図3は、実施形態のボールねじ装置の断面図である。図4は、図3のA−A断面図である。図5は、図3のB−B断面図である。図4及び図5は、ボール25の軌道に沿う曲面で切った断面である。
本実施形態の動力伝達装置10は、駆動源から出力部材へ動力を伝達する装置である。動力伝達装置10は、駆動源の動力を伝達する出力部材を切り替える装置でもある。例えば、動力伝達装置10は、四輪駆動車に設けられるトランスファである。動力伝達装置10は、駆動源の動力を前輪及び後輪のいずれか一方に伝達する状態と、駆動源の動力を前輪及び後輪の両方に伝達する状態と、を切り替える。
図1に示すように、動力伝達装置10は、ハウジング11と、ボールねじ装置20と、スプロケット30と、シャフト40と、軸受15と、軸受17と、クラッチ60と、ピストン50と、軸受13と、を備える。ハウジング11は、車体に固定される部材である。
図1に示すように、ボールねじ装置20は、ねじ軸21と、ナット23と、複数のボール25と、を備える。以下の説明において、ねじ軸21の軸方向(ナット23の軸方向)は、単に軸方向と記載される。軸方向に対する直交方向は、径方向と記載される。ナット23の回転軸を中心とした周方向は、単に周方向と記載される。
図1に示すように、ねじ軸21は、ハウジング11に固定される。ねじ軸21は、回転せず且つ軸方向に移動しない。ねじ軸21は、中空の部材である。より具体的には、ねじ軸21は、円筒状に形成されている。図3に示すように、ねじ軸21は、複数のねじ溝211と、複数の循環溝215と、を備える。ねじ溝211及び循環溝215は、ねじ軸21の外周面に設けられる。ねじ溝211は、螺旋状の溝である。循環溝215は、ねじ溝211の一端と他端とを繋ぐ溝である。循環溝215は、ボール25を循環させる。本実施形態において、循環溝215の数は2つである。例えば、循環溝215は、ねじ軸21を塑性変形させることによって形成される。ねじ軸21が中空であるので、塑性変形によって循環溝215を形成することが容易である。なお、循環溝215は、除去加工によって形成されてもよい。
図3に示すように、ナット23は、ねじ軸21の外周に配置される。ねじ軸21が、ナット23を貫通する。ナット23の内周面は、ねじ軸21の外周面に面する。ナット23は、フランジ237と、ねじ溝231と、を備える。フランジ237は、径方向に突出する円盤状の部材である。ねじ溝231は、内周面に設けられる螺旋状の溝である。ねじ溝231は、ねじ軸21のねじ溝211に面する。ねじ軸21のねじ溝211とナット23のねじ溝231とによって形成される転動路を、複数のボール25が転がる。ナット23は、ねじ軸21に対して回転する。ナット23は、例えば電動モータ等によって回転させられる。ナット23は、回転すると、軸方向に移動する。ナット23は、回転可能であり且つ軸方向に移動可能である。ナット23の軸方向の移動量をSとし、ねじ溝231のリード(軸方向に隣接するねじ溝231同士の間隔)をLとし、ナット23の回転角度をθとした場合、S=L×θ/360が成り立つ。
図1に示すように、スプロケット30は、軸方向においてボールねじ装置20とは異なる位置に配置される。スプロケット30は、ナット23の回転軸と同じ回転軸を中心に回転する。スプロケット30は、ナット23と同軸に配置される。図2に示すように、スプロケット30には、チェーン19が巻きかけられる。スプロケット30は、外周面にチェーン19に噛み合う複数の歯を備える。チェーン19は、スプロケット30の回転軸とは異なる回転軸を中心に回転する出力部材に取り付けられる。スプロケット30の回転は、チェーン19を介して出力部材に伝達される。
図1に示すように、シャフト40は、ねじ軸21及びスプロケット30を貫通する。シャフト40は、駆動源の動力によって回転する。シャフト40は、入力軸である。軸受15は、シャフト40とねじ軸21との間に配置される。軸受15によって、シャフト40は、ねじ軸21に対して回転できる。軸受17は、シャフト40とスプロケット30との間に配置される。軸受17によって、シャフト40は、スプロケット30に対して回転できる。軸受15及び軸受17は、例えばニードルベアリングである。
クラッチ60は、シャフト40とスプロケット30との間で回転を伝達又は遮断する装置である。図1に示すように、クラッチ60は、第1取付部61と、複数の第1摩擦板63と、第2取付部65と、複数の第2摩擦板67と、を備える。第1取付部61は、シャフト40と接続されており、シャフト40と共に回転する。第1取付部61は、略円筒状である。第1摩擦板63は、第1取付部61の内周面に固定される。第1摩擦板63は、円盤状である。複数の第1摩擦板63は、軸方向に間隔を空けて並べられる。第2取付部65は、スプロケット30と接続されており、スプロケット30と共に回転する。第2取付部65は、略円筒状である。第2摩擦板67は、第2取付部65の内周面に固定される。第2摩擦板67は、円盤状である。複数の第2摩擦板67は、軸方向に間隔を空けて並べられる。第1摩擦板63及び第2摩擦板67は、軸方向に交互に配置される。
ピストン50は、クラッチ60を押す部材である。図1に示すように、ピストン50は、軸受13を介してナット23と接続される。軸受13は、スラスト軸受である。軸受13は、ピストン50とナット23のフランジ237との間に配置される。軸受13によってピストン50は、ナット23に対して回転できる。ピストン50のナット23とは反対側の端面は、クラッチ60の第1摩擦板63に面する。
ナット23が回転すると、ピストン50は、ナット23と共に軸方向に移動する。ピストン50は、第1摩擦板63に接し、第1摩擦板63を押す。第1摩擦板63が第2摩擦板67に押し付けられることによって、第1摩擦板63と第2摩擦板67との間の摩擦が大きくなる。これにより、シャフト40の回転がクラッチ60を介して、スプロケット30に伝達される。第1摩擦板63及び第2摩擦板67が接した状態においては、第1摩擦板63と第2摩擦板67との間の摩擦によって、シャフト40の回転がスプロケット30に伝達される。第1摩擦板63及び第2摩擦板67が接していない状態においては、シャフト40とスプロケット30との間における回転の伝達が遮断される。
シャフト40の回転がスプロケット30に伝達されている時、スプロケット30に巻きかけられたチェーン19が駆動する。図2に示すように、スプロケット30には、チェーン19の張力T1が作用する。このため、スプロケット30は、シャフト40に対して張力T1と同じ方向の力を加える。シャフト40は、スプロケット30から受ける力によって撓む(変形する)。スプロケット30がシャフト40に加える力の方向とは反対方向を第1方向D1とする。
図2に示すようにシャフト40が撓むと、ボールねじ装置20がクラッチ60に対して傾斜する。ボールねじ装置20がクラッチ60から受ける反力は、均一荷重ではなく、偏荷重となる。このため、ボールねじ装置20は、モーメント荷重を受けることになる。また、ボールねじ装置20が受けるモーメント荷重は、ナット23(ピストン50)がスプロケット30に近付くほど増加する。
図4及び図5に示すように、本実施形態のボールねじ装置20においては、循環溝215は、ねじ軸21の外周面のうち第1方向D1の端部E1には配置されない。軸方向から見て、循環溝215は、端部E1に重ならない。1つの循環溝215の周方向の位置は、他の循環溝215の周方向における位置とは異なる。本実施形態においては、全ての循環溝215は、ねじ軸21の外周面のうち第1方向D1の端部E1には配置されない。
図4に示すように、軸方向から見た場合、ねじ軸21の中心Cとスプロケット30に最も近い循環溝215の中心P1とを通る直線は、ねじ軸21の中心Cと端部E1とを通る直線に対して90°をなす。図5に示すように、軸方向から見た場合、ねじ軸21の中心Cとスプロケット30から最も遠い循環溝215の中心P2とを通る直線は、ねじ軸21の中心Cと端部E1とを通る直線に対して90°をなす。図4及び図5に示すように、スプロケット30から最も遠い循環溝215は、スプロケット30に最も近い循環溝215に対して、中心Cを挟んだ反対側に配置される。
なお、循環溝215は、必ずしも図4及び図5に示すように配置されなくてもよい。図4及び図5に示す循環溝215の配置は、一例である。軸方向から見た場合、ねじ軸21の中心Cと循環溝215の中心とを通る直線と、ねじ軸21の中心Cと端部E1とを通る直線とがなす角度は、90°より大きくてもよいし小さくてもよい。例えば、当該角度は、45°、135°又は180°等であってもよい。循環溝215の数は、必ずしも2つでなくてもよく、3つ以上であってもよい。また、少なくとも1つの循環溝215が、ねじ軸21の外周面のうち第1方向D1の端部E1に配置されなければよい。すなわち、ねじ軸21は、ねじ軸21の外周面のうち第1方向D1の端部E1に配置される循環溝215を含んでいてもよい。
以上で説明したように、動力伝達装置10は、ハウジング11と、ボールねじ装置20と、スプロケット30と、シャフト40と、を備える。ボールねじ装置20は、ハウジングに固定されるねじ軸21、ねじ軸21の軸方向に移動できるナット23、及びねじ軸21とナット23との間に配置される複数のボール25を備える。スプロケット30は、ねじ軸21の軸方向において、ボールねじ装置20とは異なる位置に配置される。シャフト40は、ねじ軸21及びスプロケット30を貫通する。ねじ軸21は、ボール25を循環させるための複数の循環溝215を外周面に備える。スプロケット30が回転する時にスプロケット30がシャフト40に加える力の方向とは反対方向を第1方向D1とした場合、少なくとも1つの循環溝215は、ねじ軸21の外周面のうち第1方向D1の端部E1には配置されない。
スプロケット30はチェーン19によって一定方向に引っ張られるので、シャフト40の撓む方向も一定である。このため、シャフト40が撓む時にボールねじ装置20に加わるモーメント荷重の方向は一定である。具体的には、ボールねじ装置20において、スプロケット30がシャフト40に加える力の方向とは反対方向の端部E1に最も大きな荷重が加わる。一方、循環溝215にあるボール25は、荷重を受けることができない。ボールねじ装置20に加わる荷重は、循環溝215にあるボール25を除くボール25が負担する。1つのボール25が負担する荷重が増加すると、ねじ軸21又はナット23に圧痕が発生することによって、ボールねじ装置20の寿命が短くなる可能性がある。これに対して、本実施形態においては、循環溝215がねじ軸21の外周面のうち第1方向D1の端部E1には配置されない。これにより、大きな荷重を受ける第1方向D1の端部E1に、荷重を負担できるボール25が存在する。このため、1つのボール25が負担する荷重が低減される。したがって、動力伝達装置10は、モーメント荷重を受ける環境においてボール25に加わる圧力を抑制できる。
動力伝達装置10において、軸方向から見た場合、ねじ軸21の中心Cと1つの循環溝215の中心P1とを通る直線は、ねじ軸21の中心Cとねじ軸21の外周面のうち第1方向D1の端部E1とを通る直線に対して角度をなす。
これにより、ねじ軸21の第1方向D1の端部E1に対して、循環溝215が遠くに配置される。このため、ボールねじ装置20のうち循環溝215が配置される部分に加わる荷重が小さくなりやすい。したがって、動力伝達装置10は、ボール25に加わる圧力をより抑制できる。
動力伝達装置10において、軸方向から見た場合、ねじ軸21の中心Cと1つの循環溝215の中心P1とを通る直線は、ねじ軸21の中心Cとねじ軸21の外周面のうち第1方向D1の端部E1とを通る直線に対して90°をなす。
これにより、ねじ軸21の第1方向D1の端部E1に対して、循環溝215がより遠くに配置される。このため、ボールねじ装置20のうち循環溝215が配置される部分に加わる荷重がより小さくなりやすい。したがって、動力伝達装置10は、ボール25に加わる圧力をより抑制できる。
動力伝達装置10において、ナット23の回転軸を中心とした周方向における1つの循環溝215の位置は、他の循環溝215の周方向における位置とは異なる。
これにより、全ての循環溝215が軸方向から見て重なるように配置される場合と比較して、ねじ軸21が軸方向に短くなる。このため、動力伝達装置10は、ボールねじ装置20を小型にできる。
動力伝達装置10において、複数の循環溝215のうちスプロケット30から最も遠い循環溝215は、ねじ軸21の外周面のうち第1方向D1の端部E1には配置されない。
ボールねじ装置20が受ける荷重は、スプロケット30からの距離が大きいほど大きくなる。すなわち、ボールねじ装置20が受ける荷重は、スプロケット30に近い方の端部で最小となり、スプロケット30から遠い方の端部で最大となる。本実施形態のボールねじ装置20においては、複数の循環溝215のうちスプロケット30から最も遠い循環溝215が第1方向D1の端部E1に配置されない。これにより、ボールねじ装置20のボール25が配置される部分のうち、最も大きな荷重を受ける部分に循環溝215が配置されない。したがって、動力伝達装置10は、ボール25に加わる圧力をより抑制できる。
動力伝達装置10において、全ての循環溝215は、ねじ軸21の外周面のうち第1方向D1の端部E1には配置されない。
これにより、動力伝達装置10は、モーメント荷重を受ける環境においてボール25に加わる圧力をより抑制できる。
動力伝達装置10において、軸方向から見た場合、全ての循環溝215に関して、ねじ軸21の中心Cと循環溝215の中心P1とを通る直線は、ねじ軸21の中心Cとねじ軸21の外周面のうち第1方向D1の端部E1とを通る直線に対して90°をなす。
これにより、ボールねじ装置20のうち1つの循環溝215が配置される部分に加わる荷重と、ボールねじ装置20のうち他の循環溝215が配置される部分に加わる荷重との間の差が低減される。したがって、動力伝達装置10は、一部のボール25に大きな圧力が加わることを抑制できる。
(変形例)
図6は、変形例のボールねじ装置の断面図である。図7は、図6のC−C断面図である。図8は、図6のD−D断面図である。図9は、図6のE−E断面図である。図10は、図6のF−F断面図である。図7から図10は、ボール25の軌道に沿う曲面で切った断面である。なお、上述した実施形態で説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
図6に示すように、変形例のボールねじ装置20Aは、ねじ軸21Aを備える。ねじ軸21Aは、4つの循環溝215を備える。図7から図10に示すように、ボールねじ装置20Aにおいては、循環溝215は、ねじ軸21Aの外周面のうち第1方向D1の端部E1には配置されない。軸方向から見て、循環溝215は、端部E1に重ならない。1つの循環溝215の周方向の位置は、他の循環溝215の周方向における位置とは異なる。ボールねじ装置20Aにおいては、全ての循環溝215は、ねじ軸21Aの外周面のうち第1方向D1の端部E1には配置されない。
図7に示すように、軸方向から見た場合、ねじ軸21Aの中心Cとスプロケット30に最も近い循環溝215の中心P3とを通る直線は、ねじ軸21の中心Cと端部E1とを通る直線に対して90°をなす。図8に示すように、軸方向から見た場合、ねじ軸21Aの中心Cとスプロケット30から2番目の近い循環溝215の中心P4とを通る直線は、ねじ軸21Aの中心Cと端部E1とを通る直線に対して90°をなす。図7及び図8に示すように、軸方向から見た場合、スプロケット30から2番目の近い循環溝215は、スプロケット30に最も近い循環溝215と重なる。すなわち、スプロケット30から2番目の近い循環溝215の周方向の位置は、スプロケット30に最も近い循環溝215の周方向の位置と同じである。
図9に示すように、軸方向から見た場合、ねじ軸21Aの中心Cとスプロケット30にから3番目に近い循環溝215の中心P5とを通る直線は、ねじ軸21Aの中心Cと端部E1とを通る直線に対して90°をなす。図10に示すように、軸方向から見た場合、ねじ軸21Aの中心Cとスプロケット30から最も遠い循環溝215の中心P6とを通る直線は、ねじ軸21Aの中心Cと端部E1とを通る直線に対して90°をなす。図9及び図10に示すように、軸方向から見た場合、スプロケット30から最も遠い循環溝215は、スプロケット30に3番目に近い循環溝215と重なる。すなわち、スプロケット30から最も遠い循環溝215の周方向の位置は、スプロケット30から3番目に近い循環溝215の周方向の位置と同じである。また、スプロケット30から最も遠い循環溝215の周方向の位置は、スプロケット30に最も近い循環溝215の周方向の位置の反対側である。
10 動力伝達装置
11 ハウジング
13、15、17 軸受
19 チェーン
20、20A ボールねじ装置
21、21A ねじ軸
23 ナット
25 ボール
30 スプロケット
40 シャフト
50 ピストン
60 クラッチ
61 第1取付部
63 第1摩擦板
65 第2取付部
67 第2摩擦板
211 ねじ溝
215 循環溝
231 ねじ溝
237 フランジ
C 中心
E1 端部
P1、P2、P3、P4、P5、P6 中心
T1 張力

Claims (7)

  1. ハウジングと、
    前記ハウジングに固定されるねじ軸、前記ねじ軸の軸方向に移動できるナット、及び前記ねじ軸と前記ナットとの間に配置される複数のボールを備えるボールねじ装置と、
    前記ねじ軸の軸方向において、前記ボールねじ装置とは異なる位置に配置されるスプロケットと、
    前記ねじ軸及び前記スプロケットを貫通するシャフトと、
    を備え、
    前記ねじ軸は、前記ボールを循環させるための複数の循環溝を外周面に備え、
    前記スプロケットが回転する時に前記スプロケットが前記シャフトに加える力の方向とは反対方向を第1方向とした場合、少なくとも1つの前記循環溝は、前記ねじ軸の外周面のうち前記第1方向の端部には配置されない
    動力伝達装置。
  2. 前記軸方向から見た場合、前記ねじ軸の中心と1つの前記循環溝の中心とを通る直線は、前記ねじ軸の中心と前記ねじ軸の外周面のうち前記第1方向の端部とを通る直線に対して角度をなす
    請求項1に記載の動力伝達装置。
  3. 前記軸方向から見た場合、前記ねじ軸の中心と1つの前記循環溝の中心とを通る直線は、前記ねじ軸の中心と前記ねじ軸の外周面のうち前記第1方向の端部とを通る直線に対して90°をなす
    請求項1又は2に記載の動力伝達装置。
  4. 前記ナットの回転軸を中心とした周方向における1つの前記循環溝の位置は、他の前記循環溝の前記周方向における位置とは異なる
    請求項1から3のいずれか1項に記載の動力伝達装置。
  5. 複数の前記循環溝のうち前記スプロケットから最も遠い前記循環溝は、前記ねじ軸の外周面のうち前記第1方向の端部には配置されない
    請求項1から4のいずれか1項に記載の動力伝達装置。
  6. 全ての前記循環溝は、前記ねじ軸の外周面のうち前記第1方向の端部には配置されない
    請求項1から4のいずれか1項に記載の動力伝達装置。
  7. 前記軸方向から見た場合、全ての前記循環溝に関して、前記ねじ軸の中心と前記循環溝の中心とを通る直線は、前記ねじ軸の中心と前記ねじ軸の外周面のうち前記第1方向の端部とを通る直線に対して90°をなす
    請求項1から4のいずれか1項に記載の動力伝達装置。
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