JP2020093893A - シート束排出装置 - Google Patents

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浩司 岡本
Koji Okamoto
浩司 岡本
司 近藤
Tsukasa Kondo
司 近藤
忠仁 高野
Tadahito Takano
忠仁 高野
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Abstract

【課題】シート束を排出する際における動作の安定性を向上できるシート束排出装置を提供する。【解決手段】シート束排出装置は、搬送されるシート束の搬送方向下流側端部を受け止めて、回動し、シート束を倒す背受ユニットを備える。シート束排出装置は、背受ユニットによって倒されたシート束が載置され、シート束を排出するベルトコンベアを備える。背受ユニットは、搬送されたシート束と対向する背受下ガイド83b、背受底板83c及び弾性部材85の表面85aを有する。背受下ガイド83b、背受底板83c及び弾性部材85の表面85aの複数の面は、シート束と接触した場合に少なくとも1つの面が変位する。【選択図】図8

Description

本発明は、シート束を排出するシート束排出装置に関する。
従来、画像を形成された複数枚のシートを綴じて形成されたシート束(冊子)を複数収納する収納部を備えた製本装置がある(特許文献1)。
特開2005−305822号公報
しかし、従来の収納部は、シート束の収容量が一定量となるたびにユーザがシート束を取り出す必要があった。ユーザがシート束を収納部から取り出している間、製本装置の動作を停止しなければならないため、連続的な製本動作を行うことができず、装置の生産性を上げることができないという課題があった。また、連続的な製本動作を行い装置の生産性を向上させる場合においては、異常の発生によりシート束の連続的な生産が止まってしまうことを防ぐために、シート束を排出する際における動作の安定性が求められている。
そこで、本発明は、シート束を排出する際における動作の安定性を向上できるシート束排出装置を提供することにある。
本発明に係るシート束排出装置は、搬送されるシート束の搬送方向下流側端部を受け止めて、回動し、前記シート束を倒す受止手段と、前記受止手段によって倒された前記シート束が載置され、前記シート束を排出する排出手段と、を備え、前記受止手段は、搬送された前記シート束と対向する複数の面を有し、前記複数の面は、前記シート束と接触した場合に少なくとも1つの面が変位する、ことを特徴とする。
本発明によれば、シート束を排出する際における動作の安定性を向上できる。
本発明の実施形態の画像形成装置を示す概略図。 本発明の実施形態の製本装置を示す断面概略図。 (a)は、本発明の実施形態の接着剤塗布部を示す正面図、(b)は、(a)のJ矢視図である。 本発明の実施形態の表紙綴じ部と、束姿勢偏向部と、断裁部と、排出部とを示す概略図。 本発明の実施形態のシート束排出装置の概略図。 図5のM矢視図である。 本発明の実施形態の背受の概略図。 本発明の実施形態の背受が冊子受取位置に位置する場合における側面図。 (a)は、本発明の実施形態のシート束排出装置において背受ユニットが冊子を受け取った状態を示す図、(b)は、(a)の状態における背受ユニットの拡大図。 (a)は、本発明の実施形態のシート束排出装置において背受ユニットが冊子を受け取り回動開始した状態を示す図、(b)は、(a)の状態における背受ユニットの拡大図。 本発明の実施形態のシート束排出装置においてベルトコンベアに冊子が載置された状態を示す側面図。 本発明の実施形態のシート束排出装置においてベルトコンベアに冊子が載置された状態を示す概略図。 本発明の実施形態のシート束排出装置においてベルトコンベアに載置された冊子が機外搬送される状態を示す概略図。 本発明の実施形態の画像形成装置の制御ブロック図。 (a)は、本発明の実施形態の背受から弾性部材を取り除いた状態を示す図、(b)は、(a)に示す領域Zの拡大図である。 (a)は、本発明の実施形態の背受から弾性部材を取り除いた状態において背受ユニットが冊子を受け取り回動開始した状態を示す図、(b)は、弾性部材を有する背受ユニットが冊子を受け取り回動開始した状態を示す図。
以下、本発明の実施形態のシート束排出装置を有する製本装置を備えた画像形成システムを図に基づいて説明する。
図1は、画像形成システムDのシート搬送方向に沿った断面概略図である。図2は、製本装置Bのシート搬送方向に沿った断面概略図である。
画像形成システムDは、シートに順次トナー画像を形成する画像形成装置Aと、画像形成装置Aの下流側に配置された製本装置Bと、製本装置Bの下流に配置された後処理装置Cと、等で構成されている。画像形成システムDは、画像形成装置Aで画像形成したシートを製本装置Bで製本処理するようになっている。また、画像形成システムDは、製本処理をしないシートについて、該シートを製本装置Bを通過させて後処理装置Cで後処理をさせ、排出するようになっている。
[画像形成装置A]
画像形成装置Aは、シートに画像を形成するようになっている。画像形成装置Aとしては、複写機、プリンタ、印刷機等、種々の構造のものを採用可能であるが、本実施形態においては、静電印刷装置としての画像形成装置Aを採用している。画像形成装置Aは、装置本体1内にシート供給部2と、画像形成部3と、シート排出部4と、画像形成装置制御部101と、等が内蔵されている。シート供給部2には、シートサイズに応じた複数のカセット5が上下方向に配置されている。シート供給部2は、画像形成装置制御部101から指示されたサイズのシートを給送経路6に繰り出す。給送経路6には、レジストローラ対7が設けられている。レジストローラ対7は、シートの先端を揃えた後、先端を揃えたシートを所定のタイミングで下流側の画像形成部3に給送する。
画像形成部3には、静電ドラム10が設けられている。静電ドラム10の周囲には、印字ヘッド9、現像器11、転写チャージャ12等が配置されている。印字ヘッド9は、例えば、レーザ発光器等で構成され、静電ドラム10上に静電潜像を形成するようになっている。静電潜像は、現像器11でトナー現像され、トナー画像となって、転写チャージャ12でシートに転写される。シートは、定着器13でトナー画像を定着されて、シート排出経路17に送られる。シート排出部4には、シート排出口14が形成されて、シート排出ローラ対15が配置されている。循環経路16は、シートの両面に画像を形成する場合に使用され、シート排出経路17からのシートをスイッチバック経路で表裏反転した後、再びレジストローラ対7に案内する。シートは、画像形成部3で裏面にトナー画像を形成される。このように、片面もしくは両面にトナー画像を形成されたシートは、シート排出ローラ対15によって、シート排出口14から製本装置Bに給送される。
装置本体1の上部に設けられたスキャナユニット20は、原稿の画像を光学的に読み取るようになっている。スキャナユニット20は、ユーザによって原稿を載置されるプラテンガラス23と、プラテンガラス23に沿って原稿を光学的に読み取るキャリッジ21と、キャリッジ21からの光学像を光電変換する光学読取手段22と、等で構成されている。光学読取手段22には、例えばCCDディバイスが用いられる。スキャナユニット20は、上部に、原稿を自動的にプラテンガラス23に給送する原稿送り装置25を有している。
[製本装置B]
図2は、製本装置Bのシート搬送方向に沿った断面概略図である。製本装置Bは、画像形成装置Aに接続して配置されている。なお、以下の説明において、シート束の表紙になるシートを「表紙」、表紙によって表装されるシートを「中シート」、中シートの束を「中シート束」とも記載する。また、以下の説明において、表紙によって表装された中シート束を「表紙付きシート束」、トリミングされた表紙付きシート束を「冊子」とも記載する。また、これらのシート束を単にシート束とも記載する。
製本装置Bは、ケーシング30と、ケーシング30内に設けられたトナー画像形成済みの中シートを束状に集積して束揃えをする集積部40と、集積部40からの中シート束に接着剤を塗布する接着剤塗布部55と、を有する。また、製本装置Bは、接着剤を塗布された中シート束に表紙を綴じ合わせる表紙綴じ部60と、表紙綴じされた表紙付きシート束の向きを変える束姿勢偏向部64と、向きを変えられたシート束の縁をトリミング断裁する断裁部65と、を有する。そして、製本装置Bは、トリミング断裁されて形成された冊子を排出するシート束排出装置Kを有する。
[搬送経路の構成]
各シートの搬送経路について説明する。ケーシング30内には、画像形成装置Aのシート排出口14に連なる搬入経路31が設けられている。搬入経路31は、経路切換部材36を介して、中シート搬送経路32と表紙搬送経路34とに接続されている。中シート搬送経路32は、集積部40を介して製本経路33に接続されている。表紙搬送経路34は、後述する後処理装置C(図1参照)の後処理経路38に接続されている。製本経路33は、製本装置Bを略鉛直方向に縦断している。表紙搬送経路34は、製本装置Bを略水平方向に横断している。このため、製本経路33と表紙搬送経路34とは、互いに交差(直交)している。製本装置Bでは、製本経路33と表紙搬送経路34とが交差している場所に後述する表紙綴じ部60が配置されている。
以上のような搬送経路の構成において、搬入経路31は、画像形成装置Aからトナー画像形成済みのシート(中シート)を受入れる。この場合、画像形成装置Aからは、中シートと、表紙カバーとして使用するタイトル等を印刷された印刷シート(表紙)とが給送されてくる。中シートと表紙とは、経路切換部材36によって、中シート搬送経路32と表紙搬送経路34とに仕分けられ、搬送される。
また、搬入経路31(図1参照)には、インサータ装置26が接続されている。インサータ装置26は、画像形成装置Aで印刷処理しない表紙を給紙トレイ26aから1枚ずつ搬入経路31に給送するようになっている。インサータ装置26は、1段又は複数段の給紙トレイ26aと、給紙トレイ26aの先端に配置されて給紙トレイ26aに積載されたシートを1枚ずつ分離して給送する表紙給送部29と、表紙給送部29の下流側の表紙給送路27と、等を備えている。表紙給送路27は、経路切換部材28を介して搬入経路31に接続されている。搬入経路31には、搬送ローラ対31aが配設されている。中シート搬送経路32には、搬送ローラ対32aが配設されている。製本経路33には、グリップ搬送部47と、後述する束姿勢偏向部64と、シート束排出ローラ対66と、等が配設されている。表紙搬送経路34には、搬送ローラ対34aが配設されている。後述する後処理装置Cの後処理経路38には、搬送ローラ対38aが配設されている。中シートや表紙は、それぞれ不図示の駆動モータによって回転する各搬送ローラ対によって給送されるようになっている。
[後処理装置C]
図1に示すように、製本装置Bには、後処理装置Cが接続されている。後処理装置Cには、表紙搬送経路34に連なる後処理経路38が設けられている。後処理経路38には、ステイプルユニット、パンチユニット、スタンプユニット等の少なくとも1つの後処理機器が配置されている。後処理経路38は、画像形成装置Aからの画像形成済みのシートを、表紙搬送経路34を介して受け取る。後処理装置Cは、受け取った画像形成済みのシートに、ステイプル処理、パンチ処理、捺印処理等の少なくとも1つの後処理を施す。そして、後処理装置Cは、画像形成済みのシートを排紙トレイ37に搬出する。なお、後処理装置Cは、画像形成済みのシートに後処理を施すことなく、排紙トレイ37に排出すること可能に構成されている。
[集積部40]
中シート搬送経路32の中シート排出口32bに配置された集積トレイ41は、中シート排出口32bからの中シートを束状に積載収納するようになっている。図2に示すように、集積トレイ41は、略水平に配置されたトレイ部材で構成され、上方に正逆転ローラ42aと搬入ガイド42bとが配設されている。中シート排出口32bから排出された中シートは、搬入ガイド42bによって集積トレイ41上に案内され、正逆転ローラ42aによって集積トレイ41に収納される。正逆転ローラ42aは、正回転で中シートを集積トレイ41の先端側に移送し、逆回転でトレイ後端(図2の右端)に配置された規制部材43に中シートの後端を突き当て規制する。集積トレイ41には、図示しないシートサイド整合板が1対設けられており、シートサイド整合板が集積トレイ41上に収納された中シートの両側縁を整合する。このような構成によって、中シート搬送経路32からの中シートは、集積トレイ41上に順次積み上げられ束状に部揃えされる。
[グリップ搬送部47]
製本経路33には、集積トレイ41からシートを下流側の接着剤塗布位置Eに移送するグリップ搬送部47が配設されている。集積トレイ41は、略水平な引き渡し位置に待機しているグリップ搬送部47に中シート束を引き渡す。グリップ搬送部47は、図2に示すように、集積トレイ41に集積した中シート束を、略水平な姿勢から鉛直な姿勢に向きを変えて、略鉛直方向に配設された製本経路33に沿わせて接着剤塗布位置Eにセットする。
[接着剤塗布部55]
図3は、接着剤塗布部55の図である。図3(a)は、正面図である。図3(b)は、(a)のJ矢視図である。図2、図3において、製本経路33の接着剤塗布位置Eには、接着剤塗布部55が配置されている。接着剤塗布部55は、熱溶融性の接着剤を収容する接着剤容器56と、塗布ロール57と、ロール回転モータMRと、等で構成されている。接着剤容器56は、液状接着剤収容室56aと固形接着剤収容室56bとに区割されている。液状接着剤収容室56aには、塗布ロール57が回転自在に組み込まれている。液状接着剤収容室56aには、接着剤の残量を検出する接着剤センサ56s(図2参照)が設けられている。接着剤センサ56sは、接着剤の温度センサを兼用している。すなわち、接着剤センサ56sは、液状接着剤収容室56a内の液化した接着剤の温度を検出するのと同時に、接着剤に浸された部位の温度差によって接着剤の残量を検出するようになっている。また、接着剤容器56には、電熱ヒータ等の加熱素子50が設けてある。接着剤センサ56sと加熱素子50とは、製本装置制御部102(図1、図14参照)に接続されている。製本装置制御部102は、液状接着剤収容室56a内の接着剤を加熱素子50の検知温度に基づいて所定の溶融温度に温度調整する。塗布ロール57は、耐熱性の多孔質材で構成され、接着剤を含侵してロール周囲に接着剤の層が盛り上がるように構成されている。
上述のように構成された接着剤容器56は、中シート束の背側に沿って往復駆動する。図3(b)に示すように、接着剤容器56は、中シート束の下端縁(製本時の背表紙部)P1Bに対して短い長さ(寸法)に形成してある。接着剤容器56は、内蔵した塗布ロール57とともに中シート束P1の下端縁P1Bに沿って移動するようにケーシング30のガイドレール52に支持されている。接着剤容器56は、タイミングベルト53に連結されている。タイミングベルト53には、接着剤容器移動モータMSが連結してある。
接着剤容器56は、図3(b)の左側のホームポジションHPと、シート束に沿って復動作を開始する図3(b)の右側のリターン位置RPと、の間でガイドレール52に案内されて、接着剤容器移動モータMSによって往復移動する。リターン位置RPは、シート幅のサイズ情報によって設定される。接着剤容器56のホームポジションHPは、ホームポジションセンサSPによって検知される。接着剤容器56は、装置電源投入時(イニシャル時)にはホームポジションHPに待機している。接着剤容器56は、例えばグリップ搬送部47に設けたグリップセンサSg(図2参照)のシートグリップ信号の出力から所定時間後(シート束が接着剤塗布位置Eに到達する見込み時間)にホームポジションHPからリターン位置RPに向けて移動する。接着剤容器56の位置は、接着剤容器移動モータMSの駆動パルスをカウントすることにより検出することができる。なお、図3(b)に示すように、接着剤容器56の位置は、リターン位置RPにオーバーランセンサOPを設け、オーバーランセンサOPの検知によって、オーバーランを防止するように構成してもよい。
塗布ロール57は、接着剤容器56のホームポジションHPからリターン位置RPへの移動と同時にロール回転モータMRによって回転を開始する。このように構成された接着剤塗布部55は、接着剤容器移動モータMSの回転と、ガイドレール52の案内とによって、図3(b)の左側から右側に移動を開始する。塗布ロール57は、図3(b)の左側から右側への往路において、シート束に圧接してシート束の端部をバラけさせる。なお、塗布ロール57は、リターン位置RPからホームポジションHPに戻る復路において、シート束の端部と所定のギャップを形成して接着剤を塗布するように、前述のグリップ搬送部47の送り量を図示しない昇降モータで調整するようになっている。
[表紙綴じ部60]
図4は、表紙綴じ部60と、束姿勢偏向部64と、断裁部65と、シート束排出装置Kと、を示す図である。製本経路33の表紙綴じ位置Fには、綴じ手段としての表紙綴じ部60が配設されている。表紙綴じ部60は、背当てプレート61と、背折りプレート62と、折りローラ対63と、等で構成されている。表紙綴じ位置Fには、表紙搬送経路34が配置されており、画像形成装置A又はインサータ装置26から表紙が給送されてくる。背当てプレート61は、表紙をバックアップする板状部材で構成され、製本経路33に進退自在に配置されている。背当てプレート61に支持された表紙P2に表装される中シート束P1が逆T字状に接合される。背折りプレート62は、左右1対のプレス部材で構成され、逆T字状に接合された表紙の背部を背折り成型するため、図示しない駆動部によって互いに接近離間するようになっている。背折りプレート62は、互いに接近して表紙P2の背部を背折り成型をする。折りローラ対63は、表紙P2を背折り成型されて形成された表紙付きシート束P3を挟圧して表装仕上げをする。
[束姿勢偏向部64と断裁部65]
図4に示すように、折りローラ対63の下流側には、表紙付きシート束の天地方向を偏向する束姿勢偏向部64が配置されている。束姿勢偏向部64より下流側の断裁位置Gには、表紙付きシート束の周縁を断裁する断裁部65が配設されている。束姿勢偏向部64は、接着剤塗布位置E(図2参照)から表紙付きシート束P3を所定方向(姿勢)に偏向して下流側の断裁部65又はシート束排出装置Kに給送するようになっている。断裁部65は、表紙付きシート束の被断裁部である周縁を切り揃えるようになっている。このため、束姿勢偏向部64は、折りローラ対63から送られた表紙付きシート束P3を把持して回転する回転テーブル64a,64bを備えている。回転テーブル64a,64bは、ケーシング30(図2参照)に昇降自在に取り付けられたユニットフレーム64xに設けられている。ユニットフレーム64xには、製本経路33を挟んで1対の回転テーブル64a,64bがそれぞれ回転自在に軸受支持されている。一方の回転テーブル64bは、表紙付きシート束P3の厚み方向(製本経路33に対して直交する方向)に移動自在にユニットフレーム64xに支持されている。各回転テーブル64a,64bには、製本経路33内で表紙付きシート束P3を姿勢偏向する旋回モータMt1,Mt2が設けられている。また、可動側の回転テーブル64bには、図4の左右方向に移動するグリップモータMgが装備されている。ユニットフレーム64xは、昇降モータMAによって表紙付きシート束P3を製本経路33に沿って昇降させるようになっている。昇降モータMAは、不図示の固定部材に固定されている。昇降モータMAは、ユニットフレーム64xに連結されたベルト67を循環させて、ユニットフレーム64xを昇降させるようになっている。
製本経路33内に導かれた表紙付きシート束P3は、左右1対の回転テーブル64a,64bでグリップ把持されて、旋回モータMt1,Mt2によって姿勢方向を偏向される。回転テーブル64a,64bは、背部を下側に搬入された表紙付きシート束P3を180度旋回して小口部を下側にして下流側のシート束排出ローラ対66に送れるようになっている。また、回転テーブル64a,64bは、表紙付きシート束P3を順次90度ずつ回転して下流側の断裁位置Gに天部・地部・小口部をそれぞれ下側に偏向させて表紙付きシート束P3の3辺の周縁を断裁するトリミングカットができるようにすることもできる。可動側の回転テーブル64bには、不図示のグリップセンサが設けられている。回転テーブル64a,64bは、グリップセンサによって左右の回転テーブル64a,64b間に表紙付きシート束P3が確実にグリップされたのを検知された後に旋回駆動するようになっている。
[断裁部65]
図4に示すように、束姿勢偏向部64の下流側には、断裁部65が配置されている。断裁部65は、刃受け部材65aと、表紙付きシート束P3の断裁縁を刃受け部材65aに押圧支持する断裁縁プレスユニット65bと、断裁縁を断裁する断裁刃ユニット65cと、等で構成されている。断裁縁プレスユニット65bは、製本経路33に配置した刃受け部材65aと対向する位置に配置されている。断裁縁プレスユニット65bは、不図示の駆動部によって表紙付きシート束P3と直交する方向に移動する加圧部材65dを有している。断裁刃ユニット65cは、平刃状の断裁刃65eと、断裁刃65eを駆動するカッタモータMCと、等で構成されている。このように構成された断裁部65は、表紙付きシート束P3の背部を除く周縁(被断裁縁)を所定量裁断して切り揃える。
[シート束排出装置K]
図4に示すように、シート束排出装置Kは、断裁位置Gの下方に配設されて、断裁屑回収部K1と、シート束排出部K2と、等で構成されている。
[断裁屑回収部K1]
図4において、断裁屑回収部K1は、スイーパ部69と、断裁屑回収容器68と、満杯検出センサ68Sfと、ニアフル検出センサ68Snと、等で構成され、断裁刃65eによって切断された断裁屑を収納するようになっている。
スイーパ部69は、断裁位置Gの直下に配設されている。スイーパ部69は、図示しない駆動モータによって図4の実線の位置と破線の位置とを回転するようになっている。スイーパ部69は、断裁部65が表紙付きシート束の被断裁縁を断裁するとき、断裁によって生じる断裁屑を受け止められる実線の位置に傾いて待機している。図2に示すように、スイーパ部69と後述する排出ガイド71とは、スイーパ部69が回動したとき、互いに干渉しないように、各々櫛歯状に形成されている。
実線の位置に待機しているスイーパ部69は、断裁部65で生じて、シート束排出ローラ対66を経て落下してきた断裁屑を、受け止めて傾斜を利用し、断裁屑回収容器68に案内する。このとき、表紙付きシート束P3は、断裁部65において回転テーブル64a,64bに保持されているため落下してこない。スイーパ部69は、断裁部65による表紙付きシート束の断裁処理が終了すると、シート束排出ローラ対66の真下を避けた、断裁屑回収容器68に接近した破線の位置に回動する。これにより、スイーパ部69は、回転テーブル64a,64bによる保持を解放されシート束排出ローラ対66から排出される冊子の落下に干渉することがない。断裁部65において背部を除く周縁が裁断された冊子P4(図5参照)は、シート束排出部K2に落下する。
断裁屑は、断裁屑回収容器68にある程度の量が回収されると、ニアフル検出センサ68Snによって、断裁屑回収容器68に満杯になる直前であることを検知される。製本装置制御部102(図14参照)は、ニアフル検出センサ68Snが満杯直前の検知動作をすると、画像形成装置制御部101(図14参照)に断裁屑回収容器68が満杯直前であることを報せる。画像形成装置制御部101は、画像形成装置Aの操作パネル18(図1、図14参照)に断裁屑が満杯直前であることを表示する。ニアフル検出センサ68Snは、表紙付きシート束の断裁中に、満杯とならないように、例えば、表紙付きシート束の周縁を断裁する1回分に相当する断裁屑を収容可能な状態で断裁屑回収容器68が満杯直前であることを検出するように配置されている。満杯検出センサ68Sfは、断裁屑回収容器68が断裁屑によって満杯になることを検出する。製本装置制御部102は、断裁屑回収容器68が満杯であることを満杯検出センサ68Sfによって検出された場合に、画像形成装置制御部101に断裁屑回収容器68が満杯であることを報せる。画像形成装置制御部101は、操作パネル18に断裁屑が満杯であることを表示するとともに、断裁屑の破棄を促す表示もする。
[シート束排出部K2]
図5は、シート束排出装置Kの概略図であり、背受81が冊子P4を受け止める位置に待機している図である。図6は、図5のM矢視図である。図5、図6において、シート束排出部K2は、シート束排出ローラ対66と排出ガイド71との下方(搬送方向下流側)に配置されている。シート束排出部K2には、シート束排出ローラ対66と排出ガイド71とから搬送される冊子P4が摺動するスロープ72と、排出ガイド71とスロープ72とを介して冊子P4が搬送される背受ユニット80と、が設けられている。
背受ユニット80は、背受81が背受レール82の溝にそって回動可能に保持されており、背受81が冊子受取位置(待機位置)に位置している場合に、冊子P4を受け取り可能に構成されている。背受ユニット80には、背受81が冊子受取位置に位置しているか否かを検出する背受ホームポジションセンサSHPが配設されている。また、背受ユニット80には、背受81に冊子P4が受け渡されたことを検出可能なスロープセンサSSが配設されている。
また、シート束排出部K2には、背受81に受け渡された冊子P4を背受81と同調して冊子P4を押して倒す倒し動作を実行可能な突板73が設けられている。突板73は、突き駆動部74が駆動することで背受81に受け止められた冊子P4を、背受ユニット80よりも搬送方向の上流の位置で押す方向に移動可能に構成されている。突板73の位置は、突板73のホームポジション(退避位置)を検出する突板ホームポジションセンサSTHと、突板73が冊子P4に倒し動作を実行する倒し位置を検出する倒し位置検出センサSTTによって判断される。この、突板73及び突き駆動部74が、本実施形態における倒し手段を構成する。
[背受の詳細]
図7は、背受81を示す概略図であり、図8は、背受81が冊子受取位置に位置する場合における背受81を示す側面図である。図7に示すように、背受81は、長手方向J1に伸びるベースとなる背受ベース83に対し、外周側をカバーする背受ガイド84が2つ並べて配置されている。図8に示すように、背受ベース83は、冊子受取位置において冊子P4の背部P4A(図9参照)と当接(接触)する背受底板83cを有している。また、背受ベース83は、背受底板83cと略垂直に形成され、冊子P4を背受81で受け止めた際に冊子P4と当接(接触)する背受下ガイド83bと、背受下ガイド83bと対向する位置に形成された背受上ガイド83aと、を有する。また、背受ベース83は、背受上ガイド83aに、冊子P4と接触した場合に弾性変形し変位する弾性部材85が貼り付けられている。
本実施形態において、背受上ガイド83aの表面から背受下ガイド83bの表面までの寸法L1は、製本装置B(図1、図2参照)において製本可能な冊子の最大厚みよりも広い寸法となっている。また、弾性部材85の表面85aから背受下ガイド83bの表面までの寸法L2は、製本装置B(図1、図2参照)において製本可能な冊子の最大厚みと略同一の寸法となっている。このため、背受81は、例えば、接着剤塗布部55(図2参照)によって想定以上の接着剤が塗布されることで、製本装置Bにおいて製本可能な冊子の最大厚みよりも厚い冊子が受け渡される場合にも、弾性部材85が変形することで冊子を受け止められる。
このように、本実施形態の背受81は、背受下ガイド83b及び背受底板83cと、弾性部材85が貼り付けられ冊子P4と接触した場合に弾性部材85が弾性変形し変位する背受上ガイド83aと、を有している。また、背受81は、背受底板83cの両端から同方向に突出する背受上ガイド83a及び背受下ガイド83bを有する。
この、背受上ガイド83aが、本実施形態における第3部分を構成し、背受上ガイド83aの表面に設けられ冊子P4と接触した場合に弾性変形し変位する弾性部材85が、本実施形態における弾性部材を構成する。また、弾性部材85の表面85aが、本実施形態における第3面を構成する。また、背受下ガイド83bが、本実施形態における第2部分を構成し、背受下ガイド83bの表面が、本実施形態における第2面を構成する。また、背受底板83cが、本実施形態における第1部分を構成し、背受底板83cの表面が、本実施形態における第1面を構成する。
[冊子の排出動作の詳細]
図9(a)は、背受81によって冊子P4を受け止めた状態を示す概略図であり、図9(b)は、図9(a)に示す背受81によって冊子P4を受け止めた状態における背受81の拡大図である。シート束排出部K2に搬送された冊子P4は、背受ホームポジションセンサSHPによって背受81が冊子受取位置に位置していることが検出された場合に、スロープ72のスロープ傾斜面72aを摺動して背受ユニット80へ搬送される。背受ユニット80に向けて搬送された冊子P4は、搬送方向下流側端部となる背部P4Aが背受ユニット80の背受81によって受け止められ、冊子P4の背部P4Aと背受81とが当接する。
図9(b)に示すように、背受下ガイド83bは、冊子受取位置において、スロープ傾斜面72aと略平行でかつ冊子側に突出しない位置に配置されている。この構成により、シート束排出部K2では、冊子受取位置の背受81に向けて搬送された冊子P4が、スロープ傾斜面72a上と背受下ガイド83b上とを摺動し、背受底板83cに背部P4Aが当接するため、確実に背受81に冊子P4を受け渡しできる。また、シート束排出部K2では、背受底板83cと背受下ガイド83bとが略垂直であることから、背受下ガイド83b上で冊子P4の背部P4Aを背受底板83cに当接させることで冊子P4の姿勢を安定させることができる。
背受81と当接した冊子P4は、スロープセンサSS(図6参照)によって背受81に冊子P4が受け渡されたことが検出される。製本装置制御部102(図14参照)は、背受81に冊子P4が受け渡された後に、背受81と不図示の駆動列で連結された排出モータMT(図14参照)を所定速度で正回転駆動させ、背受81を反時計方向に回動させる。製本装置制御部102は、排出モータMTをモータパルス制御により制御する。
図10(a)は、排出モータMTによって背受81を反時計方向に所定角度回動させた状態を示す概略図であり、図10(b)は、図10(a)に示す背受81を反時計方向に所定角度回動させた状態における背受81の拡大図である。図10(a)に示すように、背受81によって受け止められた冊子P4は、背受81が所定角度回動することで湾曲した姿勢に変化する。このとき、背受81は、背受下ガイド83bの端部Wによって冊子P4を押して冊子P4の姿勢を変化させている。
製本装置制御部102は、背受81が冊子P4を湾曲させたことに同調して突き駆動部74を駆動させ突板73を図中A1方向に移動させ、冊子P4に突板73を当接させ、突板73による冊子P4の倒し動作を実行する。製本装置制御部102は、背受81の回動及び突板73の倒し動作を同調させ、背受81を冊子排出位置まで回動させるとともに、突板73を倒し位置まで駆動させる。背受81の回動及び突板73の倒し動作により、シート束排出部K2では、背受81に受け止められた冊子P4が排出手段としてのベルトコンベア90に倒され、載置される。このように、搬送される冊子P4の背部P4Aを受け止めて、回動し、冊子P4を倒す背受ユニット80は、本実施形態における受止手段を構成する。
図11は、背受81の回動及び突板73の突き動作が完了しベルトコンベア90に冊子P4が載置された状態を示す図である。図11に示すように、背受上ガイド83aは、背受81が回動完了した冊子排出位置において、ベルトコンベア90のコンベアステイ91と略平行でかつ弾性部材85が冊子側に突出しない位置に配置されている。この構成により、シート束排出部K2では、ベルトコンベア90に載置された冊子P4が冊子排出位置に位置する背受81の弾性部材85と当接しないため、冊子P4の表面が弾性部材85に擦られることを防ぐことができる。
ベルトコンベア90は、製本装置B(図1、図2参照)に対して冊子P4の背部P4Aがわずかに下方となるように所定角度傾いている。これにより、シート束排出部K2では、冊子P4の表面が平滑である場合にも、冊子P4がコンベアステイ91に当接した際に滑ってしまうことを防止でき、背受81からベルトコンベア90に冊子P4を倒した際の冊子P4の挙動を安定させることができる。
[冊子の機外搬出]
図12は、ベルトコンベア90に冊子P4を載置した状態を示す図である。図12に示すように、ベルトコンベア90は、コンベアステイ91と、載置された冊子P4を搬送する搬送ベルト92と、冊子P4が機外に搬出されたか否かを検出する排出検出部93と、を有している。搬送ベルト92は、不図示の駆動列で排出モータMTに連結されており、排出モータMTが逆回転駆動することによって冊子P4を機外に排出する方向(排出方向)に回転される。
ここで、搬送ベルト92を回転させた状態で冊子P4がベルトコンベア90に載置された場合、シート束排出部K2では、冊子P4が搬送ベルト92に当接した直後に斜行してしまう。冊子P4が過度に斜行してしまうと、シート束排出部K2では、排出検出部93によって冊子P4の排出を検出できなくなる虞がある。そこで、本実施形態において、シート束排出部K2は、図12に示すようにベルトコンベア90に冊子P4が載置された後に、図13に示すように搬送ベルト92を回転させ冊子P4を機外に排出するように構成されている。
排出検出部93によって冊子P4が機外に排出されたことが検出された場合、シート束排出部K2では、搬送ベルト92の回転を停止され、背受81が冊子受取位置に戻され、突板73が退避位置に移動される。これにより、シート束排出部K2では、一連の冊子P4の機外搬出に係る動作が終了するとともに、後続冊子の受取準備が完了となる。そして、シート束排出部K2では、次に搬送される冊子がある際に、上述した各構成による動作を実行し、連続的に冊子を機外搬出させる。
このような構成により、本実施形態の製本装置B(図1、図2参照)は、数十部製本を行うと容量が満載となってしまう収納庫を有する構成では実現できない連続した製本及び機外搬出を実現することができる。これにより、製本装置Bは、同一条件の製本束を大量印刷する場合においても、製本システムを独立稼働させることができる。また、製本装置Bは、ベルトコンベア90による冊子P4の機外搬出の前に冊子P4を倒すことで、製本束を搬送させながら立てた状態から倒す構成と比べ、製本束の搬送路が長くなり装置が大型化してしまうことを防ぐことができ、省スペース化できる。
[制御ブロック図]
図14は、本実施形態における画像形成システムの制御ブロック図である。図14に示すように、画像形成装置制御部101は、画像形成装置Aに設けられている。画像形成装置制御部101は、ユーザが操作パネル18に入力した画像形成情報に基づいて、シート供給部2、画像形成部3、原稿送り装置25及びスキャナユニット20等を制御し、画像形成装置Aに画像形成動作をさせる。製本装置制御部102は、製本装置Bに設けられている。製本装置制御部102は、各センサの検知動作によって各モータを回転制御して、集積部40、接着剤塗布部55、表示綴じ部60、断裁部65及びシート束排出装置K等を制御し、製本装置Bに製本動作をさせる。後処理装置制御部103は、後処理装置Cに設けられて、画像形成済みのシートに、ステイプル処理、パンチ処理、捺印処理等の少なくとも1つの後処理を行えるように後処理装置Cを制御する。なお、画像形成装置制御部101、製本装置制御部102及び後処理装置制御部103は、一体化されて、画像形成システムDのどこに設けられていてもよい。また、操作パネル18は、製本装置制御部102に接続されていてもよく、製本装置B又はシート束排出装置Kが備えていてもよい。この、操作パネル18が、本実施形態における情報を表示可能な表示部を構成する。
[背受の回動時における冊子の掛り量]
次に、図15、図16を用いて、冊子P4を受け取った背受81が回動する場合に、冊子P4が背受81に接触する位置と、該位置から接触可能な範囲(掛り量)と、の詳細について説明する。図15(a)は、背受上ガイド83aに弾性部材85を貼り付けない場合における背受81を示す図であり、図15(b)は、図15(a)に示す領域Zの拡大図である。図15(a)、(b)に示すように、背受81は、背受ベース83を板金にて製作する場合、曲げ加工を実行することで、平面部ZF1から湾曲する湾曲部ZP1が形成される。なお、背受81は、切削加工や成型加工によって背受ベース83を製作する場合には、湾曲部ZP1が発生することを防ぐことができる。
図16(a)は、背受上ガイド83aに弾性部材85を貼り付けない場合において、冊子P4を受け止めた背受81を回動させ背受下ガイド83bの端部Wを冊子P4に当接させた状態を示す図である。図16(a)に示すように、背受81に受け止められた冊子P4は、背受上ガイド83a、背受下ガイド83b、背受底板83cのそれぞれに当接しながらベルトコンベア90(図10参照)に向けて倒れていく。
冊子P4の背部P4Aのうち背受上ガイド83aと位置ZT1で当接する当接部P4Bは、突板73(図10参照)による倒し動作が実行されるまでにおいて、背受81の回動に伴い、位置ZT1から平面部ZF1上を摺動し湾曲部ZP1に向けて移動する。当接部P4Bは、背受上ガイド83aの平面部ZF1から湾曲が開始される湾曲開始点ZS1に到達し、さらに湾曲部ZP1側に移動した場合に、背受上ガイド83aから離れてしまう。当接部P4Bが背受上ガイド83aから離れた場合、冊子P4は、背受81から脱落してしまう。
つまり、弾性部材85を設けない背受81では、当接部P4Bの平面部ZF1に接触する位置ZT1から湾曲開始点ZS1までの、当接部P4Bが背受上ガイド83aに接触可能な範囲(掛り量)が、長さL3となっている。
図16(b)は、背受上ガイド83aに弾性部材85を貼り付けた場合において、冊子P4を受け止めた背受81を回動させ背受下ガイド83bの端部Wを冊子P4に当接させた状態を示す図である。図16(b)に示すように、背受81に受け止められた冊子P4は、弾性部材85、背受下ガイド83b、背受底板83cのそれぞれに当接しながらベルトコンベア90(図10参照)に向けて倒れていく。
弾性部材85と位置ZT2で当接する当接部P4Bは、突板73(図10参照)による倒し動作が実行されるまでにおいて、背受81の回動に伴い、位置ZT2から平面部ZF2上を摺動し湾曲部ZP2に向けて移動する。当接部P4Bは、弾性部材85の平面部ZF2から湾曲が開始される湾曲開始点ZS2に到達し、さらに湾曲部ZP2側に移動した場合に、弾性部材85から離れてしまう。当接部P4Bが弾性部材85から離れた場合、冊子P4は、背受81から脱落してしまう。
ここで、背受81では、厚みを有する弾性部材85を背受上ガイド83aに貼り付けることで、当接部P4Bが弾性部材85に当接する位置ZT2は、位置ZT1よりも背受底板83cに近い位置となる。つまり、弾性部材85を設ける背受81では、当接部P4Bの平面部ZF2に接触する位置ZT2から湾曲開始点ZS2までの、当接部P4Bが弾性部材85に接触可能な範囲(掛り量)が、長さL3よりも長い長さL4となっている。
また、背受81では、背受81の回動に伴い、当接部P4Bが位置ZT2から平面部ZF2上を摺動し湾曲部ZP2に向けて移動する際において、弾性部材85が弾性変形し背受上ガイド83aに向かう方向に変位する。
掛り量の長さL4が長さL3よりも長いこと及び弾性部材85が弾性変形することにより、冊子P4は、当接部P4Bが弾性部材85から離れ、背受81から脱落してしまうことが防止されている。
上述した通り、背受81は、弾性部材85の表面85a(図8参照)と背受下ガイド83bとの寸法L2(図8参照)が、背受上ガイド83aと背受下ガイド83bとの寸法L1(図8参照)よりも近づいてしまう。しかしながら、背受81は、上述した通り、冊子の厚さが寸法L2よりも厚い冊子が背受81に搬送された場合であっても、弾性部材85が弾性変形し変位して、冊子を受け止めることができる。つまり、背受81は、弾性部材85を背受上ガイド83aに貼り付けることで、厚さが厚い冊子であっても安定して受止可能であり、かつ掛り量の長さL4を伸ばすことができ、冊子P4をベルトコンベア90に向けて倒す際における動作の安定性を向上できる。
以上のように、本実施形態のシート束排出装置Kは、背受上ガイド83aの表面に貼り付けられた弾性部材85が、冊子P4と接触した場合に変位するように構成されている。このため、シート束排出装置Kは、背受81から冊子P4をベルトコンベア90に向けて倒す際において、当接部P4Bが弾性部材85から離れ背受81から脱落することがなく、冊子P4をベルトコンベア90に向けて倒す際における動作の安定性を向上できる。
[変形例]
なお、本実施形態において、背受81は、背受上ガイド83aの表面に弾性部材85を貼り付け、弾性部材85が冊子P4と接触した際に弾性部材85を弾性変形させて変位させているが、これに限定されない。背受81は、例えば、背受上ガイド83aの裏面にバネ等の弾性変形可能な部材を設け、冊子P4が背受上ガイド83aに接触した際に、背受上ガイド83aを変位させるように構成されていてもよい。つまり、背受81は、製本装置Bにて製本化される冊子の最大厚みよりも厚い冊子が背受81に搬送された場合に、背受上ガイド83aを変位させて冊子を受け取り可能に構成されていれば、いずれの部材が弾性変形するように構成されていてもよい。
また、本実施形態において、背受81は、背受上ガイド83aと、背受下ガイド83bと、背受底板83cと、の3面を有しているが、これに限定されない。背受81は、例えば、背受下ガイド83bと、背受下ガイド83bと一端が略垂直に接続され、湾曲し他端側が背受下ガイド83bと略平行となる面と、の2面を有する構成であってもよい。このように構成された場合、背受81は、湾曲する面の一部が冊子P4と接触した場合に変位するように構成されていればよい。
また、本実施形態において、シート束排出装置Kは、背受ユニット80の背受81と、突板73と、を同調して冊子P4を倒すように構成されているが、背受81のみによって冊子P4を倒すように構成されていてもよい。また、シート束排出装置Kは、グリッパ―によって冊子P4の小口側を把持して倒す構成であってもよい。
K…シート束排出装置:P4…冊子(シート束):P4A…背部(搬送方向下流側端部):80…背受ユニット(受止手段):83a…背受上ガイド(第3部分、第3面):83b…背受下ガイド(第2部分、第2面):83c…背受底板(第1部分、第1面):85…弾性部材:85a…表面(第3面):90…ベルトコンベア(排出手段)

Claims (3)

  1. 搬送されるシート束の搬送方向下流側端部を受け止めて、回動し、前記シート束を倒す受止手段と、
    前記受止手段によって倒された前記シート束が載置され、前記シート束を排出する排出手段と、を備え、
    前記受止手段は、搬送された前記シート束と対向する複数の面を有し、
    前記複数の面は、前記シート束と接触した場合に少なくとも1つの面が変位する、
    ことを特徴とするシート束排出装置。
  2. 前記複数の面は、
    搬送された前記シート束の前記搬送方向下流側端部と接触する第1面と、
    前記第1面と略垂直に形成され、前記シート束を受け止めて前記シート束と接触する第2面と、
    前記第2面と対向する位置に形成され、前記シート束と接触した場合に変位する第3面と、を含む、
    ことを特徴とする請求項1に記載のシート束排出装置。
  3. 前記受止手段は、
    第1部分の両端から同方向に突出する第2部分及び第3部分を有し、
    前記第1面は、前記第1部分の表面であり、
    前記第2面は、前記第2部分の表面であり、
    前記第3面は、前記第3部分の表面に設けられ、前記シート束と接触した場合に弾性変形し変位する弾性部材の表面である、
    ことを特徴とする請求項2に記載のシート束排出装置。
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