JP2020090389A - シート束排出装置 - Google Patents

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浩司 岡本
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Abstract

【課題】排出されるシート束の状態を把握できるシート束排出装置を提供する。【解決手段】シート束排出装置は、搬送されるシート束の搬送方向下流側端部を受け止めて、回動し、シート束を倒す背受ユニット80を備える。シート束排出装置は、背受ユニット80によって倒されたシート束が載置され、シート束を排出するベルトコンベア90を備える。シート束排出装置は、ベルトコンベア90にシート束が載置されたことを検出する冊子載置検出センサSCを備える。シート束排出装置は、背受ユニット80が回動を開始してからシート束がベルトコンベア90に載置されたことを冊子載置検出センサSCによって検出するまでの載置時間に応じて、ベルトコンベア90に載置されたシート束の状態を報知する。【選択図】図13

Description

本発明は、シート束を排出するシート束排出装置に関する。
従来、画像を形成された複数枚のシートを綴じて形成されたシート束(冊子)を複数収納する収納部を備えた製本装置がある(特許文献1)。
特開2005−305822号公報
しかし、従来の収納部は、シート束の収容量が一定量となるたびにユーザがシート束を取り出す必要があった。ユーザがシート束を収納部から取り出している間、製本装置の動作を停止しなければならないため、連続的な製本動作を行うことができず、装置の生産性を上げることができないという課題があった。また、連続的な製本動作を行い装置の生産性を向上させる場合においては、連続的に生産され排出されるシート束の中に異常が発生しているものがあれば除去する必要があるため、排出されるシート束の状態を容易に把握できることが求められている。
そこで、本発明の目的は、排出されるシート束の状態を把握できるシート束排出装置を提供することにある。
本発明に係るシート束排出装置は、搬送されるシート束の搬送方向下流側端部を受け止めて、回動し、前記シート束を倒す受止手段と、前記受止手段によって倒された前記シート束が載置され、前記シート束を排出する排出手段と、前記排出手段に前記シート束が載置されたことを検出する検出手段と、前記受止手段が回動を開始してから前記シート束が前記排出手段に載置されたことを前記検出手段によって検出するまでの載置時間に応じて、前記排出手段に載置された前記シート束の状態を報知する報知手段と、を備える、ことを特徴とする。
本発明によれば、排出されるシート束の状態を把握できる。
本発明の実施形態の画像形成装置を示す概略図。 本発明の実施形態の製本装置を示す断面概略図。 (a)は、本発明の実施形態の接着剤塗布部を示す正面図、(b)は、(a)のJ矢視図である。 本発明の実施形態の表紙綴じ部と、束姿勢偏向部と、断裁部と、排出部とを示す概略図。 本発明の実施形態のシート束排出装置の概略図。 図5のM矢視図である。 (a)は、本発明の実施形態のシート束排出装置において背受ユニットが冊子を受け取った状態を示す図、(b)は、図7(a)の状態における背受ユニットの拡大図。 (a)は、本発明の実施形態のシート束排出装置において背受ユニットが冊子を受け取り回動開始した状態を示す図、(b)は、図8(a)の状態における背受ユニットの拡大図。 本発明の実施形態のシート束排出装置においてベルトコンベアに冊子が載置された状態を示す図。 本発明の実施形態のシート束排出装置においてベルトコンベアに冊子が載置された状態のうち、図9におけるM1矢視図。 本発明の実施形態のシート束排出装置においてベルトコンベアに載置された冊子が機外搬送される状態を示す図。 (a)は、本発明の実施形態のシート束排出装置において正常に冊子が倒される状態を示す図、(b)は、正常に冊子が倒されない状態を示す図。 本発明の実施形態のベルトコンベアを示す概略図。 本発明の実施形態の画像形成装置の制御ブロック図。 本発明の実施形態の製本装置制御部が冊子排出動作をする場合に実行する処理を示すフローチャート。 本発明の実施形態のシート束排出装置の変形例を示す概略図。 本発明の実施形態のシート束排出装置の変形例を示す概略図。
以下、本発明の実施形態のシート束排出装置を有する製本装置を備えた画像形成システムを図に基づいて説明する。
図1は、画像形成システムDのシート搬送方向に沿った断面概略図である。図2は、製本装置Bのシート搬送方向に沿った断面概略図である。
画像形成システムDは、シートに順次トナー画像を形成する画像形成装置Aと、画像形成装置Aの下流側に配置された製本装置Bと、製本装置Bの下流に配置された後処理装置Cと、等で構成されている。画像形成システムDは、画像形成装置Aで画像形成したシートを製本装置Bで製本処理するようになっている。また、画像形成システムDは、製本処理をしないシートについて、該シートを製本装置Bを通過させて後処理装置Cで後処理をさせ、排出するようになっている。
[画像形成装置A]
画像形成装置Aは、シートに画像を形成するようになっている。画像形成装置Aとしては、複写機、プリンタ、印刷機等、種々の構造のものを採用可能であるが、本実施形態においては、静電印刷装置としての画像形成装置Aを採用している。画像形成装置Aは、装置本体1内にシート供給部2と、画像形成部3と、シート排出部4と、画像形成装置制御部101と、等が内蔵されている。シート供給部2には、シートサイズに応じた複数のカセット5が上下方向に配置されている。シート供給部2は、画像形成装置制御部101から指示されたサイズのシートを給送経路6に繰り出す。給送経路6には、レジストローラ対7が設けられている。レジストローラ対7は、シートの先端を揃えた後、先端を揃えたシートを所定のタイミングで下流側の画像形成部3に給送する。
画像形成部3には、静電ドラム10が設けられている。静電ドラム10の周囲には、印字ヘッド9、現像器11、転写チャージャ12等が配置されている。印字ヘッド9は、例えば、レーザ発光器等で構成され、静電ドラム10上に静電潜像を形成するようになっている。静電潜像は、現像器11でトナー現像され、トナー画像となって、転写チャージャ12でシートに転写される。シートは、定着器13でトナー画像を定着されて、シート排出経路17に送られる。シート排出部4には、シート排出口14が形成されて、シート排出ローラ対15が配置されている。循環経路16は、シートの両面に画像を形成する場合に使用され、シート排出経路17からのシートをスイッチバック経路で表裏反転した後、再びレジストローラ対7に案内する。シートは、画像形成部3で裏面にトナー画像を形成される。このように、片面もしくは両面にトナー画像を形成されたシートは、シート排出ローラ対15によって、シート排出口14から製本装置Bに給送される。
装置本体1の上部に設けられたスキャナユニット20は、原稿の画像を光学的に読み取るようになっている。スキャナユニット20は、ユーザによって原稿を載置されるプラテンガラス23と、プラテンガラス23に沿って原稿を光学的に読み取るキャリッジ21と、キャリッジ21からの光学像を光電変換する光学読取手段22と、等で構成されている。光学読取手段22には、例えばCCDディバイスが用いられる。スキャナユニット20は、上部に、原稿を自動的にプラテンガラス23に給送する原稿送り装置25を有している。
[製本装置B]
図2は、製本装置Bのシート搬送方向に沿った断面概略図である。製本装置Bは、画像形成装置Aに接続して配置されている。なお、以下の説明において、シート束の表紙になるシートを「表紙」、表紙によって表装されるシートを「中シート」、中シートの束を「中シート束」とも記載する。また、以下の説明において、表紙によって表装された中シート束を「表紙付きシート束」、トリミングされた表紙付きシート束を「冊子」とも記載する。また、これらのシート束を単にシート束とも記載する。
製本装置Bは、ケーシング30と、ケーシング30内に設けられたトナー画像形成済みの中シートを束状に集積して束揃えをする集積部40と、集積部40からの中シート束に接着剤を塗布する接着剤塗布部55と、を有する。また、製本装置Bは、接着剤を塗布された中シート束に表紙を綴じ合わせる表紙綴じ部60と、表紙綴じされた表紙付きシート束の向きを変える束姿勢偏向部64と、向きを変えられたシート束の縁をトリミング断裁する断裁部65と、を有する。そして、製本装置Bは、トリミング断裁されて形成された冊子を排出するシート束排出装置Kを有する。
[搬送経路の構成]
各シートの搬送経路について説明する。ケーシング30内には、画像形成装置Aのシート排出口14に連なる搬入経路31が設けられている。搬入経路31は、経路切換部材36を介して、中シート搬送経路32と表紙搬送経路34とに接続されている。中シート搬送経路32は、集積部40を介して製本経路33に接続されている。表紙搬送経路34は、後述する後処理装置C(図1参照)の後処理経路38に接続されている。製本経路33は、製本装置Bを略鉛直方向に縦断している。表紙搬送経路34は、製本装置Bを略水平方向に横断している。このため、製本経路33と表紙搬送経路34とは、互いに交差(直交)している。製本装置Bでは、製本経路33と表紙搬送経路34とが交差している場所に後述する表紙綴じ部60が配置されている。
以上のような搬送経路の構成において、搬入経路31は、画像形成装置Aからトナー画像形成済みのシート(中シート)を受入れる。この場合、画像形成装置Aからは、中シートと、表紙カバーとして使用するタイトル等を印刷された印刷シート(表紙)とが給送されてくる。中シートと表紙とは、経路切換部材36によって、中シート搬送経路32と表紙搬送経路34とに仕分けられ、搬送される。
また、搬入経路31(図1参照)には、インサータ装置26が接続されている。インサータ装置26は、画像形成装置Aで印刷処理しない表紙を給紙トレイ26aから1枚ずつ搬入経路31に給送するようになっている。インサータ装置26は、1段又は複数段の給紙トレイ26aと、給紙トレイ26aの先端に配置されて給紙トレイ26aに積載されたシートを1枚ずつ分離して給送する表紙給送部29と、表紙給送部29の下流側の表紙給送路27と、等を備えている。表紙給送路27は、経路切換部材28を介して搬入経路31に接続されている。搬入経路31には、搬送ローラ対31aが配設されている。中シート搬送経路32には、搬送ローラ対32aが配設されている。製本経路33には、グリップ搬送部47と、後述する束姿勢偏向部64と、シート束排出ローラ対66と、等が配設されている。表紙搬送経路34には、搬送ローラ対34aが配設されている。後述する後処理装置Cの後処理経路38には、搬送ローラ対38aが配設されている。中シートや表紙は、それぞれ不図示の駆動モータによって回転する各搬送ローラ対によって給送されるようになっている。
[後処理装置C]
図1に示すように、製本装置Bには、後処理装置Cが接続されている。後処理装置Cには、表紙搬送経路34に連なる後処理経路38が設けられている。後処理経路38には、ステイプルユニット、パンチユニット、スタンプユニット等の少なくとも1つの後処理機器が配置されている。後処理経路38は、画像形成装置Aからの画像形成済みのシートを、表紙搬送経路34を介して受け取る。後処理装置Cは、受け取った画像形成済みのシートに、ステイプル処理、パンチ処理、捺印処理等の少なくとも1つの後処理を施す。そして、後処理装置Cは、画像形成済みのシートを排紙トレイ37に搬出する。なお、後処理装置Cは、画像形成済みのシートに後処理を施すことなく、排紙トレイ37に排出すること可能に構成されている。
[集積部40]
中シート搬送経路32の中シート排出口32bに配置された集積トレイ41は、中シート排出口32bからの中シートを束状に積載収納するようになっている。図2に示すように、集積トレイ41は、略水平に配置されたトレイ部材で構成され、上方に正逆転ローラ42aと搬入ガイド42bとが配設されている。中シート排出口32bから排出された中シートは、搬入ガイド42bによって集積トレイ41上に案内され、正逆転ローラ42aによって集積トレイ41に収納される。正逆転ローラ42aは、正回転で中シートを集積トレイ41の先端側に移送し、逆回転でトレイ後端(図2の右端)に配置された規制部材43に中シートの後端を突き当て規制する。集積トレイ41には、図示しないシートサイド整合板が1対設けられており、シートサイド整合板が集積トレイ41上に収納された中シートの両側縁を整合する。このような構成によって、中シート搬送経路32からの中シートは、集積トレイ41上に順次積み上げられ束状に部揃えされる。
[グリップ搬送部47]
製本経路33には、集積トレイ41からシートを下流側の接着剤塗布位置Eに移送するグリップ搬送部47が配設されている。集積トレイ41は、略水平な引き渡し位置に待機しているグリップ搬送部47に中シート束を引き渡す。グリップ搬送部47は、図2に示すように、集積トレイ41に集積した中シート束を、略水平な姿勢から鉛直な姿勢に向きを変えて、略鉛直方向に配設された製本経路33に沿わせて接着剤塗布位置Eにセットする。
[接着剤塗布部55]
図3は、接着剤塗布部55の図である。図3(a)は、正面図である。図3(b)は、(a)のJ矢視図である。図2、図3において、製本経路33の接着剤塗布位置Eには、接着剤塗布部55が配置されている。接着剤塗布部55は、熱溶融性の接着剤を収容する接着剤容器56と、塗布ロール57と、ロール回転モータMRと、等で構成されている。接着剤容器56は、液状接着剤収容室56aと固形接着剤収容室56bとに区割されている。液状接着剤収容室56aには、塗布ロール57が回転自在に組み込まれている。液状接着剤収容室56aには、接着剤の残量を検出する接着剤センサ56s(図2参照)が設けられている。接着剤センサ56sは、接着剤の温度センサを兼用している。すなわち、接着剤センサ56sは、液状接着剤収容室56a内の液化した接着剤の温度を検出するのと同時に、接着剤に浸された部位の温度差によって接着剤の残量を検出するようになっている。また、接着剤容器56には、電熱ヒータ等の加熱素子50が設けてある。接着剤センサ56sと加熱素子50とは、製本装置制御部102(図1、図14参照)に接続されている。製本装置制御部102は、液状接着剤収容室56a内の接着剤を加熱素子50の検知温度に基づいて所定の溶融温度に温度調整する。塗布ロール57は、耐熱性の多孔質材で構成され、接着剤を含侵してロール周囲に接着剤の層が盛り上がるように構成されている。
上述のように構成された接着剤容器56は、中シート束の背側に沿って往復駆動する。図3(b)に示すように、接着剤容器56は、中シート束の下端縁(製本時の背表紙部)P1Bに対して短い長さ(寸法)に形成してある。接着剤容器56は、内蔵した塗布ロール57とともに中シート束P1の下端縁P1Bに沿って移動するようにケーシング30のガイドレール52に支持されている。接着剤容器56は、タイミングベルト53に連結されている。タイミングベルト53には、接着剤容器移動モータMSが連結してある。
接着剤容器56は、図3(b)の左側のホームポジションHPと、シート束に沿って復動作を開始する図3(b)の右側のリターン位置RPと、の間でガイドレール52に案内されて、接着剤容器移動モータMSによって往復移動する。リターン位置RPは、シート幅のサイズ情報によって設定される。接着剤容器56のホームポジションHPは、ホームポジションセンサSPによって検知される。接着剤容器56は、装置電源投入時(イニシャル時)にはホームポジションHPに待機している。接着剤容器56は、例えばグリップ搬送部47に設けたグリップセンサSg(図2参照)のシートグリップ信号の出力から所定時間後(シート束が接着剤塗布位置Eに到達する見込み時間)にホームポジションHPからリターン位置RPに向けて移動する。接着剤容器56の位置は、接着剤容器移動モータMSの駆動パルスをカウントすることにより検出することができる。なお、図3(b)に示すように、接着剤容器56の位置は、リターン位置RPにオーバーランセンサOPを設け、オーバーランセンサOPの検知によって、オーバーランを防止するように構成してもよい。
塗布ロール57は、接着剤容器56のホームポジションHPからリターン位置RPへの移動と同時にロール回転モータMRによって回転を開始する。このように構成された接着剤塗布部55は、接着剤容器移動モータMSの回転と、ガイドレール52の案内とによって、図3(b)の左側から右側に移動を開始する。塗布ロール57は、図3(b)の左側から右側への往路において、シート束に圧接してシート束の端部をバラけさせる。なお、塗布ロール57は、リターン位置RPからホームポジションHPに戻る復路において、シート束の端部と所定のギャップを形成して接着剤を塗布するように、前述のグリップ搬送部47の送り量を図示しない昇降モータで調整するようになっている。
[表紙綴じ部60]
図4は、表紙綴じ部60と、束姿勢偏向部64と、断裁部65と、シート束排出装置Kと、を示す図である。製本経路33の表紙綴じ位置Fには、綴じ手段としての表紙綴じ部60が配設されている。表紙綴じ部60は、背当てプレート61と、背折りプレート62と、折りローラ対63と、等で構成されている。表紙綴じ位置Fには、表紙搬送経路34が配置されており、画像形成装置A又はインサータ装置26から表紙が給送されてくる。背当てプレート61は、表紙をバックアップする板状部材で構成され、製本経路33に進退自在に配置されている。背当てプレート61に支持された表紙P2に表装される中シート束P1が逆T字状に接合される。背折りプレート62は、左右1対のプレス部材で構成され、逆T字状に接合された表紙の背部を背折り成型するため、図示しない駆動部によって互いに接近離間するようになっている。背折りプレート62は、互いに接近して表紙P2の背部を背折り成型をする。折りローラ対63は、表紙P2を背折り成型されて形成された表紙付きシート束P3を挟圧して表装仕上げをする。
[束姿勢偏向部64と断裁部65]
図4に示すように、折りローラ対63の下流側には、表紙付きシート束の天地方向を偏向する束姿勢偏向部64が配置されている。束姿勢偏向部64より下流側の断裁位置Gには、表紙付きシート束の周縁を断裁する断裁部65が配設されている。束姿勢偏向部64は、接着剤塗布位置E(図2参照)から表紙付きシート束P3を所定方向(姿勢)に偏向して下流側の断裁部65又はシート束排出装置Kに給送するようになっている。断裁部65は、表紙付きシート束の被断裁部である周縁を切り揃えるようになっている。このため、束姿勢偏向部64は、折りローラ対63から送られた表紙付きシート束P3を把持して回転する回転テーブル64a,64bを備えている。回転テーブル64a,64bは、ケーシング30(図2参照)に昇降自在に取り付けられたユニットフレーム64xに設けられている。ユニットフレーム64xには、製本経路33を挟んで1対の回転テーブル64a,64bがそれぞれ回転自在に軸受支持されている。一方の回転テーブル64bは、表紙付きシート束P3の厚み方向(製本経路33に対して直交する方向)に移動自在にユニットフレーム64xに支持されている。各回転テーブル64a,64bには、製本経路33内で表紙付きシート束P3を姿勢偏向する旋回モータMt1,Mt2が設けられている。また、可動側の回転テーブル64bには、図4の左右方向に移動するグリップモータMgが装備されている。ユニットフレーム64xは、昇降モータMAによって表紙付きシート束P3を製本経路33に沿って昇降させるようになっている。昇降モータMAは、不図示の固定部材に固定されている。昇降モータMAは、ユニットフレーム64xに連結されたベルト67を循環させて、ユニットフレーム64xを昇降させるようになっている。
製本経路33内に導かれた表紙付きシート束P3は、左右1対の回転テーブル64a,64bでグリップ把持されて、旋回モータMt1,Mt2によって姿勢方向を偏向される。回転テーブル64a,64bは、背部を下側に搬入された表紙付きシート束P3を180度旋回して小口部を下側にして下流側のシート束排出ローラ対66に送れるようになっている。また、回転テーブル64a,64bは、表紙付きシート束P3を順次90度ずつ回転して下流側の断裁位置Gに天部・地部・小口部をそれぞれ下側に偏向させて表紙付きシート束P3の3辺の周縁を断裁するトリミングカットができるようにすることもできる。可動側の回転テーブル64bには、不図示のグリップセンサが設けられている。回転テーブル64a,64bは、グリップセンサによって左右の回転テーブル64a,64b間に表紙付きシート束P3が確実にグリップされたのを検知された後に旋回駆動するようになっている。
[断裁部65]
図4に示すように、束姿勢偏向部64の下流側には、断裁部65が配置されている。断裁部65は、刃受け部材65aと、表紙付きシート束P3の断裁縁を刃受け部材65aに押圧支持する断裁縁プレスユニット65bと、断裁縁を断裁する断裁刃ユニット65cと、等で構成されている。断裁縁プレスユニット65bは、製本経路33に配置した刃受け部材65aと対向する位置に配置されている。断裁縁プレスユニット65bは、不図示の駆動部によって表紙付きシート束P3と直交する方向に移動する加圧部材65dを有している。断裁刃ユニット65cは、平刃状の断裁刃65eと、断裁刃65eを駆動するカッタモータMCと、等で構成されている。このように構成された断裁部65は、表紙付きシート束P3の背部を除く周縁(被断裁縁)を所定量裁断して切り揃える。
[シート束排出装置K]
図4に示すように、シート束排出装置Kは、断裁位置Gの下方に配設されて、断裁屑回収部K1と、シート束排出部K2と、等で構成されている。
[断裁屑回収部K1]
図4において、断裁屑回収部K1は、スイーパ部69と、断裁屑回収容器68と、満杯検出センサ68Sfと、ニアフル検出センサ68Snと、等で構成され、断裁刃65eによって切断された断裁屑を収納するようになっている。
スイーパ部69は、断裁位置Gの直下に配設されている。スイーパ部69は、図示しない駆動モータによって図4の実線の位置と破線の位置とを回転するようになっている。スイーパ部69は、断裁部65が表紙付きシート束の被断裁縁を断裁するとき、断裁によって生じる断裁屑を受け止められる実線の位置に傾いて待機している。図2に示すように、スイーパ部69と後述する排出ガイド71とは、スイーパ部69が回動したとき、互いに干渉しないように、各々櫛歯状に形成されている。
実線の位置に待機しているスイーパ部69は、断裁部65で生じて、シート束排出ローラ対66を経て落下してきた断裁屑を、受け止めて傾斜を利用し、断裁屑回収容器68に案内する。このとき、表紙付きシート束P3は、断裁部65において回転テーブル64a,64bに保持されているため落下してこない。スイーパ部69は、断裁部65による表紙付きシート束の断裁処理が終了すると、シート束排出ローラ対66の真下を避けた、断裁屑回収容器68に接近した破線の位置に回動する。これにより、スイーパ部69は、回転テーブル64a,64bによる保持を解放されシート束排出ローラ対66から排出される冊子の落下に干渉することがない。断裁部65において背部を除く周縁が裁断された冊子P4(図5参照)は、シート束排出部K2に落下する。
断裁屑は、断裁屑回収容器68にある程度の量が回収されると、ニアフル検出センサ68Snによって、断裁屑回収容器68に満杯になる直前であることを検知される。製本装置制御部102(図14参照)は、ニアフル検出センサ68Snが満杯直前の検知動作をすると、画像形成装置制御部101(図14参照)に断裁屑回収容器68が満杯直前であることを報せる。画像形成装置制御部101は、画像形成装置Aの操作パネル18(図1、図14参照)に断裁屑が満杯直前であることを表示する。ニアフル検出センサ68Snは、表紙付きシート束の断裁中に、満杯とならないように、例えば、表紙付きシート束の周縁を断裁する1回分に相当する断裁屑を収容可能な状態で断裁屑回収容器68が満杯直前であることを検出するように配置されている。満杯検出センサ68Sfは、断裁屑回収容器68が断裁屑によって満杯になることを検出する。製本装置制御部102は、断裁屑回収容器68が満杯であることを満杯検出センサ68Sfによって検出された場合に、画像形成装置制御部101に断裁屑回収容器68が満杯であることを報せる。画像形成装置制御部101は、操作パネル18に断裁屑が満杯であることを表示するとともに、断裁屑の破棄を促す表示もする。
[シート束排出部K2]
図5は、シート束排出装置Kの概略図であり、背受81が冊子P4を受け止める位置に待機している図である。図6は、図5のM矢視図である。図5、図6において、シート束排出部K2は、シート束排出ローラ対66と排出ガイド71との下方(搬送方向下流側)に配置されている。シート束排出部K2には、シート束排出ローラ対66と排出ガイド71とから搬送される冊子P4が摺動するスロープ72と、排出ガイド71とスロープ72とを介して冊子P4が搬送される背受ユニット80と、が設けられている。
背受ユニット80は、背受81が背受レール82の溝にそって回動可能に保持されており、背受81が冊子受取位置(待機位置)に位置している場合に、冊子P4を受け取り可能に構成されている。背受ユニット80には、背受81が冊子受取位置に位置しているか否かを検出する背受ホームポジションセンサSHPが配設されている。また、背受ユニット80には、背受81に冊子P4が受け渡されたことを検出可能なスロープセンサSSが配設されている。
また、シート束排出部K2には、背受81に受け渡された冊子P4を背受81と同調して冊子P4を押して倒す倒し動作を実行可能な突板73が設けられている。突板73は、突き駆動部74が駆動することで背受81に受け止められた冊子P4を、背受ユニット80よりも搬送方向の上流の位置で押す方向に移動可能に構成されている。突板73の位置は、突板73のホームポジション(退避位置)を検出する突板ホームポジションセンサSTHと、突板73が冊子P4に倒し動作を実行する倒し位置を検出する倒し位置検出センサSTTによって判断される。この、突板73及び突き駆動部74が、本実施形態における倒し手段を構成する。
[冊子の排出動作の詳細]
図7(a)は、背受81によって冊子P4を受け止めた状態を示す概略図であり、図7(b)は、図7(a)に示す背受81によって冊子P4を受け止めた状態における背受81の拡大図である。シート束排出部K2に搬送された冊子P4は、背受ホームポジションセンサSHPによって背受が冊子受取位置に位置していることが検出された場合に、スロープ72のスロープ傾斜面72aを摺動して背受ユニット80へ搬送される。背受ユニット80に向けて搬送された冊子P4は、搬送方向下流側端部となる背部P4Aが背受ユニット80の背受81によって受け止められ、冊子P4の背部P4Aと背受81とが当接する。
図7(b)に示すように、背受81は、冊子P4を受け止める背受ベース83を有している。背受ベース83は、冊子受取位置において冊子P4の背部P4Aと当接する背受底板83cと、背受底板83cと略垂直に形成された背受下ガイド83bと、背受下ガイド83bと対向する位置に形成された背受上ガイド83aと、を有する。背受下ガイド83bは、冊子受取位置において、スロープ傾斜面72aと略平行でかつ冊子側に突出しない位置に配置されている。この構成により、シート束排出部K2では、冊子受取位置の背受81に向けて搬送された冊子P4が、スロープ傾斜面72a上と背受下ガイド83b上とを摺動し、背受底板83cに背部P4Aが当接するため、確実に背受81に冊子P4を受け渡しできる。また、シート束排出部K2では、背受底板83cと背受下ガイド83bとが略垂直であることから、背受下ガイド83b上で冊子P4の背部P4Aを背受底板83cに当接させることで冊子P4の姿勢を安定させることができる。
背受上ガイド83aの表面には、背受底板83cの表面の摩擦係数及び背受下ガイド83bの表面の摩擦係数よりも高い摩擦係数を有する摩擦部材としての背受シート85が貼り付けられている。背受シート85は、背受上ガイド83aの表面及び裏面を覆うように貼り付けられており、背受上ガイド83aの裏面側において、背受81を覆う背受ガイド84によって固定されており、剥がれることが防止されている。
背受81と当接した冊子P4は、スロープセンサSS(図6参照)によって背受81に冊子P4が受け渡されたことが検出される。製本装置制御部102(図14参照)は、背受81に冊子P4が受け渡された後に、背受81と不図示の駆動列で連結された排出モータMT(図14参照)を所定速度で正回転駆動させ、背受81を反時計方向に回動させる。製本装置制御部102は、排出モータMTをモータパルス制御により制御する。
図8(a)は、排出モータMTによって背受81を反時計方向に所定角度回動させた状態を示す概略図であり、図8(b)は、図8(a)に示す背受81を反時計方向に所定角度回動させた状態における背受81の拡大図である。図8(a)に示すように、背受81によって受け止められた冊子P4は、背受81が所定角度回動することで湾曲した姿勢に変化する。このとき、背受81は、背受下ガイド83bの端部Wによって冊子P4を押して冊子P4の姿勢を変化させている。また、背受81においては、背受上ガイド83aの背受シート85が冊子P4と当接し、図8(b)に示すF1方向に摩擦力を作用させている。これにより、背受81によって姿勢を変更させられている冊子P4は、背受81の回動中において、背受81から抜け落ちることが防止される。
製本装置制御部102は、背受81が冊子P4を湾曲させたことに同調して突き駆動部74を駆動させ突板73を図中A1方向に移動させ、冊子P4に突板73を当接させ、突板73による冊子P4の倒し動作を実行する。製本装置制御部102は、背受81の回動及び突板73の倒し動作を同調させ、背受81を冊子排出位置まで回動させるとともに、突板73を倒し位置まで駆動させる。背受81の回動及び突板73の倒し動作により、シート束排出部K2では、背受81に受け止められた冊子P4が排出手段としてのベルトコンベア90に倒され、載置される。このように、搬送される冊子P4の背部P4Aを受け止めて、回動し、冊子P4を倒す背受ユニット80は、本実施形態における受止手段を構成する。
図9は、背受81の回動及び突板73の突き動作が完了しベルトコンベア90に冊子P4が載置された状態を示す図である。図9に示すように、背受上ガイド83aは、背受81が回動完了した冊子排出位置において、ベルトコンベア90のコンベアステイ91と略平行でかつ背受シート85が冊子側に突出しない位置に配置されている。この構成により、シート束排出部K2では、ベルトコンベア90に載置された冊子P4が冊子排出位置に位置する背受81の背受シート85と当接しないため、冊子P4の表面が背受シート85に擦られることを防ぐことができる。
ベルトコンベア90は、製本装置B(図1、図2参照)に対して冊子P4の背部P4Aがわずかに下方となるように所定角度傾いている。これにより、シート束排出部K2では、冊子P4の表面が平滑である場合にも、冊子P4がコンベアステイ91に当接した際に滑ってしまうことを防止でき、背受81からベルトコンベア90に冊子P4を倒した際の冊子P4の挙動を安定させることができる。
[冊子の機外搬出]
図10は、ベルトコンベア90に冊子P4が載置された状態を、図9に示すM1の方向から見た図である。図10に示すように、ベルトコンベア90は、コンベアステイ91と、載置された冊子P4を搬送する搬送ベルト92と、冊子P4が機外に搬出されたか否かを検出する排出検出部93と、を有している。搬送ベルト92は、不図示の駆動列で排出モータMTに連結されており、排出モータMTが逆回転駆動することによって冊子P4を機外に排出する方向(排出方向)に回転される。
ここで、搬送ベルト92を回転させた状態で冊子P4がベルトコンベア90に載置された場合、シート束排出部K2では、冊子P4が搬送ベルト92に当接した直後に斜行してしまう。冊子P4が過度に斜行してしまうと、シート束排出部K2では、排出検出部93によって冊子P4の排出を検出できなくなる虞がある。そこで、本実施形態において、シート束排出部K2は、図10に示すようにベルトコンベア90に冊子P4が載置された後に、図11に示すように搬送ベルト92を回転させ冊子P4を機外に排出するように構成されている。
排出検出部93によって冊子P4が機外に排出されたことが検出された場合、シート束排出部K2では、搬送ベルト92の回転を停止され、背受81が冊子受取位置に戻され、突板73が退避位置に移動される。これにより、シート束排出部K2では、一連の冊子P4の機外搬出に係る動作が終了するとともに、後続冊子の受取準備が完了となる。そして、シート束排出部K2では、次に搬送される冊子がある際に、上述した各構成による動作を実行し、連続的に冊子を機外搬出させる。
このような構成により、本実施形態の製本装置B(図1、図2参照)は、数十部製本を行うと容量が満載となってしまう収納庫を有する構成では実現できない連続した製本及び機外搬出を実現することができる。これにより、製本装置Bは、同一条件の製本束を大量印刷する場合においても、製本システムを独立稼働させることができる。また、製本装置Bは、ベルトコンベア90による冊子P4の機外搬出の前に冊子P4を倒すことで、製本束を搬送させながら立てた状態から倒す構成と比べ、製本束の搬送路が長くなり装置が大型化してしまうことを防ぐことができ、省スペース化できる。
[背受からベルトコンベアへの載置にかかる時間の検出]
上述したように、本実施形態のシート束排出部K2は、背受81の回動及び突板73の倒し動作を同調させながら、冊子P4をベルトコンベア90に倒して載置するように構成されている。このため、シート束排出部K2では、冊子P4の表紙や中紙の材質、表面の印字状態、製本装置B(図1、図2参照)の使用環境等によって、冊子P4の丸まり等の載置不良こそ防げるものの、冊子P4に傷や打痕、折れ等のダメージが発生する虞がある。また、シート束排出部K2では、背受81の回動及び突板73の倒し動作を同調が崩れた場合にも、冊子P4に傷や打痕、折れ等のダメージが発生する虞がある。
冊子P4の丸まり等によって載置不良が発生した場合、シート束排出部K2は、冊子P4の搬送ができなかったり排出口に冊子P4が引掛り機外排出できなかったりすることで、排出検出部93等の各種センサによりエラーを検出することができる。しかしながら、シート束排出部K2は、冊子P4に傷や打痕、折れ等のダメージが発生しただけで載置不良とならなかった場合、ベルトコンベア90から正常に機外排出されるため、不良品となった冊子P4の目視確認が求められる。
図12(a)は、正常に背受81からベルトコンベア90に載置される場合における冊子P4の挙動を示す図であり、図12(b)は、正常に背受81からベルトコンベア90に載置されない場合における冊子P4の挙動を示す図である。図12(a)に示すように、シート束排出部K2では、正常に背受81からベルトコンベア90に冊子P4が載置される正常時である場合、冊子P4が略一直線上になった姿勢からベルトコンベア90に向けて倒れる挙動を示す。一方、図12(b)に示すように、シート束排出部K2では、正常に背受81からベルトコンベア90に冊子P4が載置されない異常時である場合、冊子P4の小口側が先行してベルトコンベア90に向けて倒れる挙動を示す。このため、シート束排出部K2では、異常時である場合、正常時である場合よりも、背受81の回動開始から冊子P4がベルトコンベア90に載置されるまでの時間が短くなる。
このため、本実施形態のシート束排出部K2は、ベルトコンベア90に冊子P4の有無を検出可能な冊子載置検出センサSCを有している。図13は、冊子P4が載置されていない状態におけるベルトコンベア90を示す概略図である。図13に示すように、ベルトコンベア90は、コンベアステイ91に形成された穴である切欠き穴91hを有し、切欠き穴91h内に冊子載置検出センサSCを有している。製本装置制御部102は、排出モータMTによる背受81の回動開始から、冊子載置検出センサSCによる冊子P4の検出までの時間を冊子載置時間(載置時間)として取得する。これにより、製本装置制御部102は、冊子載置時間が正常な時間(正常時間、所定の時間)である場合よりも短い時間である場合に、傷や打痕、折れ等のダメージがある不良品である冊子P4がベルトコンベア90に載置されたことを判断することができる。
ベルトコンベア90に載置された冊子P4が不良品であると判断した場合、製本装置制御部102は、製本装置B(図1、図2参照)による製本動作及び冊子P4の機外排出動作を停止し、画像形成装置制御部101にエラーの発生を報知する。画像形成装置制御部101は、画像形成装置Aの操作パネル18(図1、図14参照)に冊子P4が不良品である旨を表示する。これにより、製本装置Bは、不良品となった冊子P4が製品として流出してしまうことを防ぐことができる。
なお、冊子P4は、冊子サイズが大きい程、冊子P4を倒す際に背部P4Aの対向側である小口部が垂れ下がり易くなる。また、冊子P4は、製本枚数が多い程シート重量が重くなり、冊子P4を倒す際に背部P4Aの対向側である小口部が垂れ下がり易くなる。また、冊子P4は、シートの坪量が低い程剛性がなくなり、冊子P4を倒す際に背部P4Aの対向側である小口部が垂れ下がり易くなる。
このため、本実施形態の製本装置制御部102は、冊子サイズや冊子P4に使用されるシートの枚数、坪量等の冊子P4を構成するシートの種別に係る情報を含むシート束情報によって冊子載置時間の正常時間を適宜変更するように構成されている。これにより、シート束排出部K2は、良好な束姿勢で冊子P4をベルトコンベア90上に載置することができる。
[制御ブロック図]
図14は、本実施形態における画像形成システムの制御ブロック図である。図14に示すように、画像形成装置制御部101は、画像形成装置Aに設けられている。画像形成装置制御部101は、ユーザが操作パネル18に入力した画像形成情報に基づいて、シート供給部2、画像形成部3、原稿送り装置25及びスキャナユニット20等を制御し、画像形成装置Aに画像形成動作をさせる。製本装置制御部102は、製本装置Bに設けられている。製本装置制御部102は、各センサの検知動作によって各モータを回転制御して、集積部40、接着剤塗布部55、表示綴じ部60、断裁部65及びシート束排出装置K等を制御し、製本装置Bに製本動作をさせる。後処理装置制御部103は、後処理装置Cに設けられて、画像形成済みのシートに、ステイプル処理、パンチ処理、捺印処理等の少なくとも1つの後処理を行えるように後処理装置Cを制御する。なお、画像形成装置制御部101、製本装置制御部102及び後処理装置制御部103は、一体化されて、画像形成システムDのどこに設けられていてもよい。また、操作パネル18は、製本装置制御部102に接続されていてもよく、製本装置B又はシート束排出装置Kが備えていてもよい。この、操作パネル18が、本実施形態における情報を表示可能な表示部を構成する。
[冊子の排出動作説明]
図15は、本実施形態の製本装置制御部102(図14参照)が実行する冊子排出動作に係る処理を示すフローチャートである。上述した通り、製本装置Bでは、製本装置制御部102による各種制御に基づく動作によって冊子P4がシート束排出部K2まで搬送され、図15に示す各種制御が実行され冊子P4が機外に搬送される。なお、以下の記載において、各種センサは、上述した図14に記載され、各構成は、上述した図5〜図13までに記載されている。
まず、製本装置制御部102は、背受81を冊子受取位置に移動する(S1)。この処理において、製本装置制御部102は、背受81を冊子受取位置に向けて回動開始する。次に、製本装置制御部102は、背受81が冊子受取位置に移動完了したか否かを判断する(S2)。この処理において、製本装置制御部102は、背受81が冊子受取位置に位置する場合にOFF状態からON状態に切り換わる背受ホームポジションセンサSHPによって、背受81が冊子受取位置に移動完了したか否かを判断している。製本装置制御部102は、背受81が冊子受取位置に移動完了していない、つまり背受ホームポジションセンサSHPがOFF状態である場合には(No)、移動完了するまでステップS2の処理を繰り返す。
背受81が冊子受取位置までの移動を完了した場合(Yes)、製本装置制御部102は、背受81による冊子の受け取る(S3)。この処理において、製本装置制御部102は、シート束排出ローラ対66の回転を開始し、冊子P4を背受81に向けて搬送開始し、背受81によって冊子P4を受け取る。
次に、製本装置制御部102は、スロープセンサSSがON状態となったか否かを判断する(S4)。この処理において、製本装置制御部102は、背受81に冊子P4が受け渡された場合にOFF状態からON状態に切り換わるスロープセンサSSがON状態になったか否かを判断することで、背受81に冊子P4が受け渡されたか否かを判断している。製本装置制御部102は、背受81に冊子P4が受け渡されていない、つまりスロープセンサSSがOFF状態である場合には(No)、スロープセンサSSがON状態になるまでステップS4の処理を繰り返し、背受81に冊子P4が受け渡されるまで待機する。
スロープセンサSSがON状態になった場合(Yes)、製本装置制御部102は、背受81の回動を開始する(S5)。この処理において、製本装置制御部102は、排出モータMTを所定速度で正回転駆動させ、背受81を冊子受取位置から冊子排出位置に向けて反時計方向に回動させる。
次に、製本装置制御部102は、冊子載置時間の計測を開始する(S6)。この処理において、製本装置制御部102は、ステップS5の処理で背受81による冊子P4の機外排出に係る処理が開始されたことから、ベルトコンベア90に冊子P4が載置されるまでの冊子載置時間の計測を開始する。なお、製本装置制御部102は、ステップS5の処理と、ステップS6の処理と、について、略同時に開始する。
次に、製本装置制御部102は、背受81の回動を開始してから所定時間が経過したか否かを判断する(S7)。この処理において、製本装置制御部102は、背受81の回動に同調した突板73による倒し動作を開始するために、突板73による倒し動作の開始時点となる背受81の回動開始から所定時間経過した時点となったか否かを判断している。製本装置制御部102は、背受81の回動開始から所定時間経過していない場合には(No)、所定時間が経過するまでステップS7の処理を繰り返し、所定時間が経過するまで待機する。
背受81の回動開始から所定時間が経過した場合(Yes)、製本装置制御部102は、突板73による倒し動作を開始する(S8)。この処理において、製本装置制御部102は、突き駆動部74の駆動を開始し、突板73を倒し位置まで駆動させることで冊子P4をベルトコンベア90に向けて倒す倒し動作を開始する。
次に、製本装置制御部102は、背受81が冊子排出位置まで回動し、かつ突板73が倒し位置まで移動したか否かを判断する(S9)。この処理において、製本装置制御部102は、排出モータMTから出力されるモータパルスより背受81が冊子排出位置まで回動したか否かを判断している。また、製本装置制御部102は、突板73が倒し位置に位置する場合にOFF状態からON状態に切り換わる倒し位置検出センサSTTによって、突板73が倒し位置まで移動したか否かを判断している。製本装置制御部102は、背受81が冊子排出位置まで回動していない又は突板73が倒し位置まで移動していないと判断した場合には(No)、背受81の回動及び突板73の移動が完了するまでステップS9の処理を繰り返す。
背受81が冊子排出位置まで回動し、かつ突板73が倒し位置まで移動した場合(Yes)、製本装置制御部102は、背受81の回動を停止するとともに、冊子P4の倒し動作が完了したと判断する(S10)。
次に、製本装置制御部102は、冊子載置検出センサSCがON状態となったか否かを判断する(S11)。この処理において、製本装置制御部102は、冊子P4がベルトコンベア90に載置されるとOFF状態からON状態に切り換わる冊子載置検出センサSCがON状態か否かを判断することで、ベルトコンベア90に冊子P4が載置されているかを判断する。冊子載置検出センサSCがOFF状態である場合(No)、製本装置制御部102は、背受81の回動及び突板73の倒し動作が完了しているにも関わらずベルトコンベア90に冊子P4が載置されていないことから、載置不良が発生したと判断する。そして、製本装置制御部102は、画像形成装置制御部101に載置不良が発生したことを報知し(S12)、冊子排出動作を終了する。画像形成装置制御部101は、製本装置制御部102によるステップS12の処理により、操作パネル18に載置不良が発生したことを表示するとともに、製本装置Bの製本動作及び冊子P4の機外排出動作を停止する。
冊子載置検出センサSCがON状態であると判断した場合(Yes)、製本装置制御部102は、冊子載置時間が正常時間以上であったか否かを判断する(S13)。この処理において、製本装置制御部102は、ステップS6の処理で計測を開始してから、ステップS11の処理で冊子載置検出センサSCによる冊子P4の検出までに経過した時間が、正常時間以上であったか否かを判断している。
冊子載置時間が正常時間未満である場合(No)、製本装置制御部102は、冊子P4が背受81からベルトコンベア90に向けて倒される際に、小口側から先行してベルトコンベア90に向けて倒れたと判断する。上述した通り、シート束排出部K2では、冊子P4が小口側から先行してベルトコンベア90に向けて倒れる異常時である際に、冊子P4に傷や打痕、折れ等のダメージが発生する虞がある。このため、製本装置制御部102は、ステップS13の処理で冊子載置時間が正常時間未満であると判断した場合に、画像形成装置制御部101に冊子P4が不良品であることを報知し(S14)、冊子排出動作を終了する。画像形成装置制御部101は、製本装置制御部102によるステップS14の処理により、操作パネル18に冊子P4が不良品である旨を表示するとともに、製本装置Bの製本動作及び冊子P4の機外排出動作を停止する。この、冊子P4が不良品であることを報知する製本装置制御部102が、本実施形態における報知手段を構成する。
冊子載置時間が正常時間以上である場合(Yes)、製本装置制御部102は、冊子P4が背受81からベルトコンベア90に向けて正常に倒され、ベルトコンベア90に載置されたと判断する。そして、製本装置制御部102は、搬送ベルト92の回転を開始する(S15)。この処理において、製本装置制御部102は、排出モータMTを逆回転駆動し、搬送ベルト92を回転させることでベルトコンベア90に載置された冊子P4を機外に向けて排出する。
次に、製本装置制御部102は、冊子P4が機外に搬送されたか否かを判断する(S16)。この処理において、製本装置制御部102は、冊子P4が機外に排出されたことを検出する排出検出部93によって、冊子P4が機外に排出されたか否かを判断している。製本装置制御部102は、冊子P4が機外に排出されていない、つまり排出検出部93によって冊子P4の機外排出が検出されていない場合には(No)、冊子P4の機外排出が完了するまでステップS16の処理を繰り返す。一方、排出検出部93によって冊子P4の機外排出が検出された場合(Yes)、製本装置制御部102は、冊子P4の機外排出が完了したと判断し、冊子排出動作を終了する。
以上のように、本実施形態のシート束排出装置Kは、背受ユニット80が回動を開始してから冊子P4がベルトコンベア90に載置されたことを冊子載置検出センサSCによって検出するまでの冊子載置時間を計測する。そして、シート束排出装置Kは、冊子載置時間が正常時間よりも短い場合に、冊子P4に異常が発生していることを報知する。
この構成により、本実施形態のシート束排出装置Kは、冊子載置時間によって排出される冊子P4の状態を判断することができる。また、シート束排出装置Kは、冊子P4の状態として、特に、傷や打痕、折れ等のダメージの有無を判断できる。これにより、シート束排出装置Kは、冊子P4に不良品が混入することなく安定して冊子P4を連続して機外排出することができる。
[変形例]
なお、本実施形態において、シート束排出装置Kは、冊子載置時間が正常時間未満である場合に、冊子P4に異常が発生している旨を報知するように構成されているが、これに限定されない。シート束排出装置Kは、例えば、冊子載置時間が正常時間よりも大幅に長い時間になる場合にも、冊子P4に異常が発生している旨を報知するように構成されていてもよい。つまり、シート束排出装置Kは冊子載置時間に応じて、ベルトコンベア90に載置された冊子P4の状態を報知するように構成されていてもよい。
このように構成されることで、シート束排出装置Kは、冊子載置時間が正常時間よりも短い場合に長い時間になる場合にも、排出される冊子P4の状態を判断することができる。また、シート束排出装置Kは、冊子P4の状態として、特に、傷や打痕、折れ等のダメージの有無を判断できる。これにより、シート束排出装置Kは、冊子P4に不良品が混入することなく安定して冊子P4を連続して機外排出することができる。
また、本実施形態において、シート束排出装置Kは、冊子P4に異常が発生していることを検出した場合に動作を停止するように構成されているが、これに限定されない。シート束排出装置Kは、異常が発生している旨を報知した後、動作を停止することなく冊子P4の連続した機外排出を実行するように構成されていてもよい。
また、本実施形態において、シート束排出装置Kは、背受ユニット80の背受81と、突板73と、を同調して冊子P4を倒すように構成されているが、背受81のみによって冊子P4を倒すように構成されていてもよい。また、シート束排出装置Kは、グリッパ―によって冊子P4の小口側を把持して倒す構成であってもよい。
また、本実施形態において、シート束排出装置Kは、コンベアステイ91に形成した切欠き穴91h内に冊子載置検出センサSCを有しているが、これに限定されない。シート束排出装置Kは、冊子P4をベルトコンベア90に倒す際に冊子P4が干渉しない位置であれば、いずれの位置に冊子載置検出センサSCを有していてもよい。具体的には、シート束排出装置Kは、図16に示すように、冊子P4と干渉しない位置に設けたブラケットに冊子載置検出センサSCを設けてもよい。
また、本実施形態において、シート束排出装置Kは、搬送ベルト92として1本のベルト部材を有しているが、これに限定されない。シート束排出装置Kは、例えば、図17に示すように、それぞれ略平行な2本の搬送ベルト92a,92bを有するように構成されていてもよい。
このように構成された場合、シート束排出装置Kは、2本の搬送ベルト92a,92bについて、それぞれ回転数を設定できるように個別の駆動モータによって駆動させるように構成されていてもよい。個別に回転数を設定できるように構成された場合、シート束排出装置Kは、冊子P4が不良品であると製本装置制御部102によって判断された場合に、各搬送ベルト92a,92bに搬送速度差をつける。これにより、シート束排出装置Kは、不良品と判断された冊子P4を斜行させて機外排出させることができ、排出された冊子P4を見たユーザに排出された状況を目視させるだけで不良品であると判断させることができる。2本の搬送ベルト92a,92bが、冊子P4に異常が発生している場合にベルトコンベア90に載置されている冊子P4の姿勢を変更する変更手段を構成する。
また、このように構成された場合、シート束排出装置Kは、2本の搬送ベルト92a,92bの間に切欠き穴91hを有し、該切欠き穴91h内に冊子載置検出センサSCを有するように構成されていてもよい。
K…シート束排出装置:P4…冊子(シート束):P4A…背部(搬送方向下流側端部):SC…冊子載置検出センサ(検出手段):18…操作パネル(表示部):73…突板(倒し手段):74…突き駆動部(倒し手段):80…背受ユニット(受止手段):90…ベルトコンベア(排出手段):91…コンベアステイ:92a…搬送ベルト(変更手段):92b…搬送ベルト(変更手段):102…製本装置制御部(報知手段)

Claims (7)

  1. 搬送されるシート束の搬送方向下流側端部を受け止めて、回動し、前記シート束を倒す受止手段と、
    前記受止手段によって倒された前記シート束が載置され、前記シート束を排出する排出手段と、
    前記排出手段に前記シート束が載置されたことを検出する検出手段と、
    前記受止手段が回動を開始してから前記シート束が前記排出手段に載置されたことを前記検出手段によって検出するまでの載置時間に応じて、前記排出手段に載置された前記シート束の状態を報知する報知手段と、を備える、
    ことを特徴とするシート束排出装置。
  2. 前記報知手段は、前記載置時間が所定の時間よりも短い場合に、前記排出手段に載置された前記シート束に異常が発生していると報知する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のシート束排出装置。
  3. 前記シート束に含まれるシートの種別に応じて前記所定の時間を設定する、
    ことを特徴とする請求項2に記載のシート束排出装置。
  4. 前記排出手段は、前記シート束に異常が発生している場合に、載置されている前記シート束の姿勢を変更する変更手段を有する、
    ことを特徴とする請求項2又は3に記載のシート束排出装置。
  5. 前記シート束に異常が発生していると判断された場合に、動作を停止させる、
    ことを特徴とする請求項2又は3に記載のシート束排出装置。
  6. 情報を表示可能な表示部を備え、
    前記シート束に異常が発生していると判断した場合に、異常が発生した旨を前記表示部に出力する、
    ことを特徴とする請求項2乃至5のいずれか1項に記載のシート束排出装置。
  7. 前記搬送方向において前記受止手段より上流の位置で、前記受止手段に受け止められた前記シート束を前記受止手段と同調して倒す倒し手段をさらに備える、
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のシート束排出装置。
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