JP2020093611A - 車両用温度調整装置 - Google Patents

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  • Cooling, Air Intake And Gas Exhaust, And Fuel Tank Arrangements In Propulsion Units (AREA)

Abstract

【課題】内燃機関の暖機中における消費電力を抑える。【解決手段】第1循環回路20には、第1ポンプ22よりも下流側に内燃機関24が設けられ、上流側に第1ラジエータ26が設けられている。第2循環回路40には、第2ポンプ42よりも上流側に過給機46が設けられ、下流側に第2ラジエータ44が設けられている。第1循環回路20における第1ラジエータ26と第1ポンプ22との間から、第2循環回路40における過給機46と第2ポンプ42との間へと、第1接続流路60が延びている。第1循環回路20における内燃機関24と第1ラジエータ26との間から、第2循環回路40における過給機46と第2ラジエータ44との間へと、第2接続流路が延びている。第1接続流路60を開閉する第1開閉弁62が開弁さるときには、第2接続流路を開閉する回転弁74が開弁される。【選択図】図6

Description

この発明は、車両用温度調整装置に関する。
特許文献1に開示されている車両には、熱媒体の循環回路として、主として内燃機関を冷却するための内燃機関用循環回路と、主としてモータ等の電動機器を冷却するためのモータ用循環回路との2つの循環回路が設けられている。内燃機関用循環回路においては、熱媒体を圧送するポンプよりも下流側に内燃機関が設けられている。内燃機関用循環回路における内燃機関よりも下流側には、サーモスタットが設けられている。内燃機関用循環回路におけるサーモスタットよりも下流側には、内燃機関用のラジエータが設けられている。そして、内燃機関用循環回路におけるラジエータよりも下流側には、上述したポンプが設けられている。したがって、ポンプから圧送された熱媒体は、内燃機関で温められた後、内燃機関用のラジエータで冷却され、再びポンプへと循環される。
モータ用循環回路においては、熱媒体を圧送するポンプよりも下流側に、流路を切り替えるためのバルブが設けられている。また、モータ用循環回路におけるバルブよりも下流側には、モータ用のラジエータが設けられている。モータ用循環回路におけるラジエータよりも下流側には、モータが設けられている。そして、モータ用循環回路におけるモータよりも下流側には、上述したポンプが設けられている。したがって、ポンプから圧送された熱媒体は、モータ用のラジエータで冷却された後、モータに流入し、再度ポンプへと循環される。
内燃機関用循環回路における、内燃機関とサーモスタットとの間からは、送出流路が延びている。送出流路は、モータ用循環回路における、ラジエータとモータとの間に接続されている。また、モータ用循環回路における、バルブが設けられている部位からは、戻り流路が延びている。戻り流路は、内燃機関用循環回路における、ラジエータとポンプとの間に接続されている。
モータ用循環回路に設けられているバルブは、内燃機関の始動直後の冷間時においては、モータ用循環回路の流路を閉じる一方で、モータ用循環回路と戻り流路とを連通させる。また、内燃機関用循環回路におけるサーモスタットは、内燃機関用循環回路の流路を閉じる。この場合、内燃機関用循環回路のポンプ、内燃機関、送出流路、モータ用循環回路のモータ、ポンプ、戻り流路を経て、再び内燃機関用循環回路のポンプに至る循環回路が形成される。この循環回路においては、途中にラジエータが介在していないため、熱媒体が冷却されず、温められた熱媒体により内燃機関を暖機できる。
特許第4753996号公報
特許文献1の発明において内燃機関の始動直後の冷間時に形成される熱媒体の循環回路には、内燃機関用循環回路におけるポンプとモータ用循環回路のポンプとの2つのポンプが含まれている。そのため、上記の循環回路で熱媒体を循環させる場合、いずれか一方のポンプを駆動させるだけでなく、その一方のポンプによって圧送された熱媒体の流れを妨げることがないように、他方のポンプを駆動させざるを得ない。したがって、特許文献1の発明においては、ポンプを二重に駆動せざるを得ないという点でエネルギーの利用に無駄がある。
上記課題を解決するための車両用温度調整装置は、第1ポンプによって圧送された熱媒体が循環する第1循環回路と、第2ポンプによって圧送された熱媒体が循環する第2循環回路とを備える車両用温度調整装置であって、前記第1循環回路には、前記第1ポンプによって圧送される熱媒体の流通方向において、前記第1ポンプよりも一方側に内燃機関が設けられ、前記内燃機関よりも一方側且つ前記第1ポンプよりも他方側に第1ラジエータが設けられ、前記第2循環回路には、前記第2ポンプによって圧送される熱媒体の流通方向において、前記第2ポンプよりも一方側に冷却対象機器が設けられ、前記冷却対象機器よりも一方側且つ前記第2ポンプよりも他方側に第2ラジエータが設けられ、前記第1循環回路における前記第1ラジエータと前記第1ポンプとの間から、前記第2循環回路における前記冷却対象機器と前記第2ポンプとの間へと、第1接続流路が延びており、前記第1循環回路における前記内燃機関と前記第1ラジエータとの間から、前記第2循環回路における前記冷却対象機器と前記第2ラジエータとの間へと、第2接続流路が延びており、前記第1接続流路には、当該第1接続流路の流路を開閉する第1開閉弁が設けられており、前記第2接続流路には、当該第2接続流路の流路を開閉する第2開閉弁が設けられており、前記第1開閉弁が開弁されるときには、前記第2開閉弁が開弁される。
上記構成においては、第1開閉弁及び第2開閉弁が開弁された状態では、第1ポンプ、内燃機関、冷却対象機器、第1接続流路、第2接続流路を含む循環回路(閉回路)が形成される。そして、この循環回路には、第1ラジエータ及び第2ラジエータが含まれないため、熱媒体が冷却されにくく、冷却対象機器によって温められた熱媒体で内燃機関を暖機できる。さらに、上記循環回路には、第2ポンプが含まれないため、熱媒体を当該循環回路内で循環させるために第2ポンプを駆動する必要はなく、第1ポンプを駆動するのみで足りる。したがって、内燃機関の暖機中における消費電力を抑えられる。
回転弁の回転位置及び第1開閉弁の開閉に係る第1パターンを示す概略図。 回転弁の回転位置及び第1開閉弁の開閉に係る第2パターンを示す概略図。 回転弁の回転位置及び第1開閉弁の開閉に係る第3パターンを示す概略図。 回転弁の回転位置及び第1開閉弁の開閉に係る第4パターンを示す概略図。 回転弁の回転位置及び第1開閉弁の開閉に係る第5パターンを示す概略図。 回転弁の回転位置及び第1開閉弁の開閉に係る第6パターンを示す概略図。 切替処理の処理手順を表したフローチャート。 切替処理の処理手順を表したフローチャート。
以下、車両用温度調整装置の一実施形態を、図面を参照して説明する。
先ず、車両用温度調整装置10の概略構成を説明する。図1に示すように、車両用温度調整装置10は、熱媒体の循環回路として、内燃機関24を温度調整するための第1循環回路20を備えている。第1循環回路20の主流路20aには、熱媒体となる液体を圧送する第1ポンプ22が設けられている。主流路20aにおける第1ポンプ22よりも下流側には、内燃機関24が設けられている。なお、上述した第1ポンプ22は、内燃機関24のクランクシャフトに駆動連結されていて、クランクシャフトの回転と同期して駆動される。主流路20aにおける内燃機関24よりも下流側には、熱媒体を冷却する第1ラジエータ26が設けられている。そして、主流路20aにおける第1ラジエータ26よりも下流側には、上述した第1ポンプ22が設けられている。すなわち、主流路20aは、第1ポンプ22から延びて再び第1ポンプ22へと至る環状の流路である。
主流路20aにおける、内燃機関24と第1ラジエータ26との間からは、第1分岐流路20bが延びている。第1分岐流路20bは、主流路20aにおける、第1ラジエータ26と第1ポンプ22との間に接続されている。第1分岐流路20bの途中には、変速機の潤滑油を温度調整するためのオイル熱交換器28が設けられている。また、主流路20aにおける、内燃機関24と、第1分岐流路20bの接続箇所との間からは、第2分岐流路20cが延びている。第2分岐流路20cは、第1分岐流路20bにおけるオイル熱交換器28よりも下流側に接続されている。第2分岐流路20cの途中には、車室への送風空気を温度調節するヒータコア29が設けられている。
第1循環回路20のうち、主流路20aにおける第1ポンプ22及び内燃機関24を含んだ部位と、第1分岐流路20bとによって、オイル熱交換器用流路31が構成されている。すなわち、オイル熱交換器用流路31は、第1ポンプ22から延びて内燃機関24及びオイル熱交換器28を経て再び第1ポンプ22へと至る環状の流路である。また、主流路20aにおける第1ポンプ22及び内燃機関24を含んだ部位と、第2分岐流路20cとによって、ヒータコア用流路32が構成されている。すなわち、ヒータコア用流路32は、第1ポンプ22から延びて、内燃機関24及びヒータコア29を経て再び第1ポンプ22へと至る環状の流路である。
車両用温度調整装置10は、冷却対象機器である過給機46及びインタークーラ48を温度調節するための第2循環回路40を備えている。第2循環回路40には、熱媒体を圧送する第2ポンプ42が設けられている。第2ポンプ42は電動式のポンプであり、内燃機関24の駆動状況に拘らず、吐出量を調整可能になっている。第2循環回路40における第2ポンプ42よりも下流側には、熱媒体を冷却する第2ラジエータ44が設けられている。第2循環回路40における第2ラジエータ44よりも下流側には、過給機46及びインタークーラ48が並列で設けられている。すなわち、第2循環回路40における第2ラジエータ44よりも下流側の部位は2つに分岐していて、分岐した一方の流路に過給機46が設けられ、分岐した他方の流路にインタークーラ48が設けられている。これら分岐した流路は過給機46及びインタークーラ48よりも下流側で再び一つに合流している。そして、第2循環回路40における過給機46及びインタークーラ48よりも下流側には、第2ポンプ42が設けられている。すなわち、第2循環回路40は、第2ポンプ42から延びて再び第2ポンプ42へと至る環状の流路である。
第1循環回路20における第1ラジエータ26と第1ポンプ22との間からは、第1接続流路60が延びている。第1接続流路60は、第2循環回路40における過給機46及びインタークーラ48と、第2ポンプ42との間に接続されている。第1接続流路60の途中には、当該第1接続流路60を開閉する第1開閉弁62が設けられている。
第1循環回路20の途中、及び第2循環回路40の途中には、これら第1循環回路20及び第2循環回路40を跨ぐようにして流路切替器70が設けられている。流路切替器70のハウジング72は、円筒の両端を塞いだ形状になっている。ハウジング72における円筒の外周壁からは、円筒状の6つのポート72a〜72fが突出している。6つのポート72a〜72fにおける円筒の貫通孔は、ハウジング72の内外を連通している。6つのポート72a〜72fは、周方向に間隔をおいて設けられている。図面では、便宜上、6つのポート72a〜72fに異なる符号を付している。
ハウジング72の内部には、回転弁74が収容されている。回転弁74は、ハウジング72の円筒の中心軸線上から径方向外側へ延びる板状の仕切り壁74aを備えている。仕切り壁74aは、周方向に間隔をおいて3つ設けられている。3つの仕切り壁74aは、ハウジング72の円筒の中心軸線上で互いに結合されている。また、3つの仕切り壁74aのそれぞれの延設方向の先端は、ハウジング72の内周面に当接している。この結果として、3つの仕切り壁74aは、ハウジング72の内部を周方向に3つの空間に仕切っている。これらの空間は、熱媒体の流路となっている。
回転弁74は、ハウジング72の円筒の中心軸線上を中心軸線として回転するように支持されている。図示は省略するが、回転弁74は、アクチュエータに連結されている。そして、回転弁74は、アクチュエータに駆動されることで、回転位置が変更されるようになっている。
流路切替器70は、第1循環回路20における、内燃機関24と第1ラジエータ26との間に設けられている。流路切替器70における6つのポート72a〜72fを周方向に順番に、第1ポート72a、第2ポート72b、・・・第6ポート72fとしたとき、第1ポート72aには、主流路20aのうちの内燃機関24から延びる流路が接続されている。また、第2ポート72bには、第2分岐流路20cの上流端が接続されている。また、第3ポート72cには、第1分岐流路20bの上流端が接続されている。また、第4ポート72dには、主流路20aのうちの第1ラジエータ26に繋がる流路が接続されている。
流路切替器70は、第2循環回路40における、第2ラジエータ44と、過給機46及びインタークーラ48との間に設けられている。そして、流路切替器70における第5ポート72eには、第2循環回路40のうちの第2ラジエータ44から延びる流路が接続されている。また、第6ポート72fには、第2循環回路40のうちの過給機46及びインタークーラ48に繋がる流路が接続されている。
流路切替器70のハウジング72の内部では、回転弁74の回転位置に応じて、隣り合う仕切り壁74a間の流路によって複数のポート間が接続されたり、仕切り壁74aよって複数のポート間が仕切られたりする。この結果として、第1循環回路20が及び第2循環回路40がそれぞれ開閉される。
また、回転弁74の回転位置によっては、第1循環回路20側のポートと第2循環回路40側のポートとの間が、隣り合う仕切り壁74a間の流路で接続される。このように第1循環回路20側のポートと第2循環回路40側のポートとの間が接続されている場合には、流路切替器70のハウジング72は、第1循環回路20における内燃機関24と第1ラジエータ26との間から、第2循環回路40における過給機46及びインタークーラ48と第2ラジエータ44との間へと延びる第2接続流路を構成している。また、回転弁74の回転位置によっては、流路切替器70を介した第1循環回路20と第2循環回路40との間の熱媒体の流通が遮断される。すなわち、流路切替器70の回転弁74は、こうした流路を開閉する開閉弁としても機能する。
次に、流路切替器70における回転弁74の回転位置、及び第1開閉弁62の開閉の切り替えに関するパターンについて説明する。このパターンは6つある。
先ず、第1パターンについて説明する。図1に示すように、第1パターンにおいては、第1開閉弁62が閉弁している。なお、図1〜図6では、第1開閉弁62を白抜きで示す場合、第1開閉弁62が閉弁している状態を表し、第1開閉弁62を黒塗りで示す場合、第1開閉弁62が開弁している状態を表している。第1パターンでは、流路切替器70の回転弁74がつぎの回転位置に位置している。すなわち、回転弁74の3つの仕切り壁74aのうちの1つは、ハウジング72の周方向において、第1ポート72aと第6ポート72fとの間に位置している。他の2つは、いずれも、ハウジング72の周方向において、第4ポート72dと第5ポート72eとの間に位置している。この結果として、第1循環回路20側の4つのポート72a〜72dは互いに接続され、第1ポート72aから流入した熱媒体が、他の3つのポート72b,72c,72dを介して流出する。また、第2循環回路40側の2つのポート72e,72fは互いに接続され、第5ポート72eから流入した熱媒体が第6ポート72fを介して流出する。したがって、第1循環回路20の主流路20a、オイル熱交換器用流路31、及びヒータコア用流路32は流通可能となっている。また、第2循環回路40は流通可能となっている。一方で、第1パターンにおける回転弁74の回転位置では、仕切り壁74aによって第1循環回路20と第2循環回路40との間が仕切られており、第1循環回路20及び第2循環回路40を繋ぐ流路は流路切替器70内に存在していない。
次に、第2パターンについて説明する。図2に示すように、第2パターンにおいては、第1開閉弁62が閉弁している。また、流路切替器70の回転弁74はつぎの回転位置に位置している。すなわち、回転弁74の3つの仕切り壁74aのうちの1つは、ハウジング72の周方向において、第1ポート72aと第6ポート72fとの間に位置している。他の1つは、ハウジング72の周方向において、第3ポート72cと第4ポート72dとの間に位置している。残りの1つは、ハウジング72の周方向において、第4ポート72dと第5ポート72eとの間に位置している。この結果として、第1ポート72a、第2ポート72b、及び第3ポート72cは互いに接続され、第1ポート72aから流入した熱媒体が、第2ポート72b及び第3ポート72cを介して流出する。また、第5ポート72e及び第6ポート72fは互いに接続され、第5ポート72eから流入した熱媒体が第6ポート72fを介して流出する。したがって、第1循環回路20のオイル熱交換器用流路31、及びヒータコア用流路32は流通可能となっている。また、第2循環回路40は流通可能になっている。一方で、第2パターンにおける回転弁74の回転位置では、仕切り壁74aによって第1循環回路20の主流路20aは途中で遮断されている。また、仕切り壁74aによって第1循環回路20と第2循環回路40との間は仕切られており、第1循環回路20及び第2循環回路40を繋ぐ流路は流路切替器70内に存在していない。
次に、第3パターンについて説明する。図3に示すように、第3パターンにおいては、第1開閉弁62が閉弁している。また、流路切替器70の回転弁74はつぎの回転位置に位置している。すなわち、回転弁74の3つの仕切り壁74aのうちの1つは、第1ポート72aと第6ポート72fとの間に位置している。他の1つは、第2ポート72bと第3ポート72cとの間に位置している。残りの1つは、第4ポート72dと第5ポート72eとの間に位置している。この結果として、第1ポート72a及び第2ポート72bは互いに接続され、第1ポート72aから流入した熱媒体が第2ポート72bを介して流出する。また、第5ポート72e及び第6ポート72fは互いに接続され、第5ポート72eから流入した熱媒体が第6ポート72fを介して流出する。したがって、第1循環回路20のヒータコア用流路32、及び第2循環回路40は流通可能になっている。一方で、第3パターンにおける回転弁74の回転位置では、仕切り壁74aによって、第1循環回路20における主流路20a及びオイル熱交換器用流路31が途中で遮断されている。また、仕切り壁74aによって第1循環回路20と第2循環回路40との間は仕切られており、第1循環回路20及び第2循環回路40を繋ぐ流路は流路切替器70内に存在していない。
次に、第4パターンについて説明する。図4に示すように、第4パターンにおいては、第1開閉弁62が閉弁している。また、流路切替器70の回転弁74はつぎの回転位置に位置している。すなわち、回転弁74の3つの仕切り壁74aのうちの1つは、第1ポート72aと第2ポート72bとの間に位置している。また、他の1つは、第4ポート72dと第5ポート72eとの間に位置している。残りの1つは、第6ポート72fと第1ポート72aとの間に位置している。この結果として、第5ポート72e及び第6ポート72fは互いに接続され、第5ポート72eから流入した熱媒体が第6ポート72fを介して流出する。したがって、第2循環回路40が流通可能となっている。一方で、第4パターンにおける回転体の回転位置では、仕切り壁74aによって、第1循環回路20の主流路20a、ヒータコア用流路32、オイル熱交換器用流路31が途中で遮断されている。また、仕切り壁74aによって第1循環回路20と第2循環回路40との間は仕切られており、第1循環回路20及び第2循環回路40を繋ぐ流路は流路切替器70内に存在していない。
なお、第4パターンにおいては、主流路20a,オイル熱交換器用流路31、ヒータコア用流路32、が全て途中で遮断されている。そのため、仮に第1ポンプ22が駆動された場合でも、第1ポンプ22への熱媒体の流入がない。そのため、第1循環回路20では熱媒体は循環しない。
次に、第5パターンについて説明する。図5に示すように、第5パターンにおいては、第1開閉弁62が閉弁している。また、流路切替器70の回転弁74はつぎの回転位置に位置している。すなわち、回転弁74の3つの仕切り壁74aのうちの1つは、第1ポート72aと第2ポート72bとの間に位置している。他の1つは、第3ポート72cと第4ポート72dとの間に位置している。残りの1つは、第5ポート72eと第6ポート72fとの間に位置している。この結果として、第1ポート72a及び第6ポート72fは互いに接続され、第1ポート72aから流入した熱媒体が第6ポート72fを介して流出する。つまり、隣り合う仕切り壁74a間の流路が、第1循環回路20における内燃機関24及び第1ラジエータ26の間と、第2循環回路40における第2ラジエータ44及び過給機46(インタークーラ48)の間とを接続する第2接続流路として機能し、この流路が、流通可能となっている。また、第5パターンにおける回転弁74の回転位置では、第4ポート72d及び第5ポート72eは互いに接続され、第5ポート72eから流入した熱媒体が第4ポート72dを介して流出する。つまり、隣り合う仕切り壁74a間の流路が、第1循環回路20における第2接続流路との接続箇所及び第1ラジエータ26の間と、第2循環回路40における第2ラジエータ44及び第2接続流路との接続箇所の間と、を接続する第3接続流路として機能し、この流路が、流通可能となっている。一方で、第5パターンにおける回転弁74の回転位置では、仕切り壁74aによって、第1循環回路20の主流路20a、ヒータコア用流路32、オイル熱交換器用流路31は、途中で遮断されている。また、第2循環回路40も途中で遮断されている。
ここで、第5パターンによって実現される熱媒体の流路について説明する。第5パターンにおいては、第1ポンプ22、内燃機関24、第2接続流路、過給機46、インタークーラ48、第2ポンプ42、第2ラジエータ44、第3接続流路、第1ラジエータ26を含む循環回路が形成される。この循環回路においては、内燃機関24が停止していて第1ポンプ22が駆動されていなくても、第2ポンプ42を駆動すると、熱媒体の循環が駆動される。
次に、第6パターンについて説明する。図6に示すように、第6パターンにおいては、第1開閉弁62が開弁されている。また、流路切替器70の回転弁74はつぎの回転位置に位置している。すなわち、回転弁74における3つの仕切り壁74aのうちの1つは、第1ポート72aと第2ポート72bとの間に位置している。他の1つは、第4ポート72dと第5ポート72eとの間に位置している。残りの1つは、第5ポート72eと第6ポート72fとの間に位置している。この結果として、第1ポート72a及び第6ポート72fは互いに接続され、第1ポート72aから流入した熱媒体が第6ポート72fを介して流出する。つまり、隣り合う仕切り壁74a間の流路が、上記第2接続流路として機能し、この流路が流通可能となっている。一方で、第6パターンにおける回転弁74の回転位置では、仕切り壁74aによって、第1循環回路20の主流路20a、ヒータコア用流路32、オイル熱交換器用流路31は途中で遮断されている。また、第2循環回路40も途中で遮断されている。
ここで、第6パターンによって実現される熱媒体の流路について説明する。第6パターンにおいては、第1ポンプ22、内燃機関24、第2接続流路、過給機46、インタークーラ48、第1接続流路60を含んだ循環回路が形成される。この循環回路においては、第1ポンプ22が含まれる一方で第2ポンプ42が含まれないことから、第1ポンプ22が、熱媒体を循環させる駆動源となる。
上記のとおり、第5パターン及び第6パターンでは、第2接続流路が、流通可能な状態になっている。一方、第1パターン〜第4パターンでは、第2接続流路は遮断されている。すなわち、回転弁74は、第2接続流路を開閉する第2開閉弁として機能する。そして、第1開閉弁が開弁される第6パターンでは、第2開閉弁も開弁される。
次に、回転弁74、第1開閉弁62、及び第2ポンプ42の動作の制御について説明する。回転弁74の回転、第1開閉弁62の開閉、及び第2ポンプ42の駆動は、車両用温度調整装置10の制御部12によって制御される。制御部12は、車両に搭載されている電子制御ユニットであり、各種のプログラム(ソフトウェア)が格納された不揮発性の記憶部、プログラムの実行に際してデータが一時的に記憶される揮発性のRAM等を備えたコンピュータで構成されている。
制御部12には、車両に搭載されている各種のセンサやスイッチからの信号が入力される。具体的には、制御部12には、内燃機関24を流通する熱媒体の温度に関する信号が入力される。また、制御部12には、内燃機関24の潤滑油の温度に関する信号が入力される。また、制御部12には、過給機46を流通する熱媒体の温度に関する信号が入力される。また、制御部12には、インタークーラ48を流通する熱媒体の温度に関する信号が入力される。また、制御部12には、内燃機関24の吸入空気量に関する信号が入力される。また、制御部12には、車室の暖房のスイッチのオンオフに関する信号が入力される。また、制御部12には、車室の温度に関する信号が入力される。また、制御部12には、車室の暖房の設定温度に関する信号が入力される。また、制御部12には、変速機の潤滑油の温度に関する信号が入力される。
制御部12は、車両の運転状態に応じて熱媒体の流路を切り替えるための切替処理を、所定周期毎に実行する。制御部12は、車両のスタートスイッチがオンにされると切替処理を開始する。なお、制御部12は、切替処理において、回転弁74、第1開閉弁62、及び第2ポンプ42のそれぞれのアクチュエータに駆動信号を送ることで、それぞれを動作させる。
図7に示すように、制御部12は、切替処理を開始すると、ステップS10に処理を進める。ステップS10において、制御部12は、内燃機関24が運転中であるか否かを判定する。制御部12は、内燃機関24が運転中であると判定した場合(ステップS10:YES)、ステップS20に処理を進め、内燃機関24が停止中であると判定した場合(ステップS10:NO)、ステップS100に処理を進める。なお、ステップS10の判定がNOである場合としては、例えば、車両の停車中において、内燃機関24の燃料噴射弁からの燃料噴射が停止されている状態(アイドリングストップ状態)が挙げられる。
ステップS100に処理を進めた場合、制御部12は、内燃機関24を流通する熱媒体の温度(以下、機関温度と称する。)が、予め規定されている第1温度よりも高いか否かを判定する。この第1温度は、内燃機関24が過度に高温になっていて速やかな冷却が必要であることを示す温度(例えば95℃)となっている。制御部12は、機関温度が第1温度よりも高いと判定した場合(ステップS100:YES)、ステップS110に処理を進め、機関温度が第1温度以下であると判定した場合(ステップS100:NO)、ステップS120に処理を進める。
ステップS110に処理を進めた場合、制御部12は、流路切替器70及び第1開閉弁62を第5パターン(図5参照)に制御する。また、制御部12は、第2ポンプ42を駆動する。つまり、ステップS110の処理では、内燃機関24、第1ラジエータ26、及び第2ラジエータ44を含んだ循環回路において第2ポンプ42によって熱媒体の循環が駆動されて、第1ラジエータ26及び第2ラジエータ44で冷却された熱媒体が内燃機関24に流通する。したがって、内燃機関24の速やかな冷却が要求されている状況下において、内燃機関24の冷却が促進される。図7に示すように、ステップS110の処理の後、制御部12は、一連の処理を一旦終了する。
一方、ステップS120に処理を進めた場合、制御部12は、流路切替器70及び第1開閉弁62を第4パターン(図4参照)に制御する。また、制御部12は、ステップS120に処理が進んだ時点で第2ポンプ42を駆動しているのであれば、第2ポンプ42の駆動を停止する。ステップS120に処理が進んだ時点で第2ポンプ42を停止しているのであれば、第2ポンプ42を停止したままにする。つまり、第2循環回路40においては熱媒体が循環しない。また、内燃機関24の停止中であることから、第1ポンプ22も駆動されない。つまり、第1循環回路20においても熱媒体は循環しない。なお、ステップS120に処理が進む状況においては、内燃機関24の速やかな冷却は要求されていないため、熱媒体の循環は不要である。図7に示すように、ステップS120の処理の後、制御部12は、一連の処理を一旦終了する。
制御部12は、ステップS10の判定がYESとなってステップS20に処理を進めた場合、車両が走行モードであるか否かを判定する。ここで、車両は、当該車両の点検用に内燃機関24及び電動モータを含んだハイブリッドシステムが起動される場合と、当該車両の走行用にハイブリッドシステムが起動される場合とがある。ステップS20の処理では、制御部12は、前者の場合に相当する車両の起動モードである点検モードとしてハイブリッドシステムが起動されているか、後者の場合に相当する車両の起動モードである走行モードとしてハイブリッドシステムが起動されているかを判定する。制御部12は、ハイブリッドシステムが走行モードで起動されていると判定した場合(ステップS20:YES)、ステップS30に処理を進め、ハイブリッドシステムが点検モードで起動されていると判定した場合(ステップS20:NO)、ステップS200に処理を進める。
ステップS200に処理を進めた場合、制御部12は、車両が熱媒体交換モードであるか否かを判定する。ここで、上記の点検モードには、さらに、熱媒体の交換用にハイブリッドシステムが起動される熱媒体交換モードと、熱媒体を交換しない状況下でハイブリッドシステムが起動される熱媒体非交換モードとがある。ステップS200の処理では、制御部12は、これらのいずれのモードとしてハイブリッドシステムが起動されているかを判定する。制御部12は、ハイブリッドシステムが熱媒体交換モードで起動されていると判定した場合(ステップS200:YES)、ステップS210に処理を進め、ハイブリッドシステムが熱媒体非交換モードとして起動されていると判定した場合(ステップS200:NO)、ステップS220に処理を進める。
ステップS210に処理を進めた場合、制御部12は、流路切替器70及び第1開閉弁62を第1パターン(図1参照)に制御する。また、制御部12は、第2ポンプ42を駆動する。つまり、ステップS210の処理では、第1循環回路20及び第2循環回路40のそれぞれで熱媒体の循環が駆動される。ここで、熱媒体の交換時には、熱媒体の流路にエアが混入してしまうことがある。混入エアを流路から取り除くためには、第1ラジエータ26及び第2ラジエータ44の栓(ラジエータキャップ)を外した状態で、熱媒体を流路に充填しつつ、熱媒体を第1循環回路20及び第2循環回路40のそれぞれで循環させる必要がある。図7に示すように、ステップS210の処理の後、制御部12は、一連の処理を一旦終了する。
一方、ステップS220に処理を進めた場合、制御部12は、流路切替器70及び第1開閉弁62を第4パターン(図4参照)に制御する。また、制御部12は、ステップS220に処理が進んだ時点で第2ポンプ42を駆動しているのであれば、第2ポンプ42の駆動を停止する。ステップS120に処理が進んだ時点で第2ポンプ42が停止しているのであれば、第2ポンプ42を停止したままにする。つまり、ステップS220の処理では、第2循環回路40では熱媒体の循環が停止される。また、上記のとおり、第4パターンにおいては、第1循環回路20の全ての流路が途中で遮断されているため、第1循環回路20で熱媒体は循環しない。そのため、ステップS220の処理では、第1循環回路20でも熱媒体の循環が停止される。ここで、車両の点検において熱媒体を交換しない場合には、熱媒体を流路で循環させる必要はない。図7に示すように、ステップS220の処理の後、制御部12は、一連の処理を一旦終了する。
制御部12は、ステップS20の判定がYESとなってステップS30に処理を進めた場合、機関温度が、予め規定されている第2温度よりも高いか否かを判定する。第2温度は、車室での暖房が利用可能な程度にまでヒータコア29を加熱することができる温度(例えば65℃)となっている。制御部12は、機関温度が第2温度よりも高い場合(ステップS30:YES)、ステップS40に処理を進め、機関温度が第2温度以下である場合(ステップS30:NO)、ステップS300に処理を進める。
ステップS300に処理を進めた場合、制御部12は、吸入空気量に基づいて、過給機46が稼働しているか否かを判定する。制御部12は、吸入空気量が、予め定められた規定空気量よりも多くて過給機46が稼働していると判定した場合(ステップS300:YES)、ステップS310に処理を進め、吸入空気量が規定空気量以下であり過給機46が稼働していないと判定した場合(ステップS300:NO)、ステップS320に処理を進める。
ステップS310に処理を進めた場合、制御部12は、流路切替器70及び第1開閉弁62を第6パターン(図6参照)に制御する。また、制御部12は、ステップS310に処理が進んだ時点で第2ポンプ42を駆動しているのであれば、第2ポンプ42の駆動を停止する。ステップS310に処理が進んだ時点で第2ポンプ42を停止しているのであれば、第2ポンプ42を停止したままにする。つまり、ステップS310の処理では、内燃機関24と過給機46とを含んだ循環回路であって第1ラジエータ26及び第2ラジエータ44を含まない循環回路において第1ポンプ22によって熱媒体が駆動されて、過給機46で温められた熱媒体が内燃機関24に流通する。ここで、ステップS310に処理が進む状況においては、内燃機関24の暖機が未だ完了しておらず、内燃機関24の速やかな暖機が求められる。こうした状況下において、ステップS310の処理では、過給機46が稼働中であって過給機46が熱を発していることを利用して、当該過給機46の熱を内燃機関24の暖機に利用している。図7に示すように、ステップS310の後、制御部12は、一連の処理を一旦終了する。
一方、ステップS320に処理を進めた場合、制御部12は、流路切替器70及び第1開閉弁62を第4パターン(図4参照)に制御する。つまり、第1循環回路20では熱媒体の循環が停止される。これにより、内燃機関24の暖機が促進される。また、ステップS320の処理では、制御部12は、過給機46を流通する熱媒体の温度が、予め規定された規定温度よりも高い場合には第2ポンプ42を駆動する。一方、制御部12は、過給機46を流通する熱媒体の温度が規定温度以下である場合には、ステップS320に処理が進んだ時点で第2ポンプ42を駆動しているのであれば、第2ポンプ42の駆動を停止する。ステップS320に処理が進んだ時点で第2ポンプ42を停止しているのであれば、第2ポンプ42を停止したままにする。すなわち、制御部12は、過給機46の熱状況に応じて、熱媒体を第2循環回路40に循環させるか否かを選択する。図7に示すように、ステップS320の処理の後、制御部12は、一連の処理を一旦終了する。
図8に示すように、制御部12は、ステップS30の判定がYESとなって処理をステップS40に進めた場合、機関温度が、予め規定された第3温度よりも高いか否かを判定する。第3温度は、内燃機関24の暖機完了を示す温度(例えば85℃)となっている。制御部12は、機関温度が第3温度よりも高い場合(ステップS40:YES)、ステップS50に処理を進め、機関温度が第3温度以下である場合(ステップS40:NO)、ステップS410に処理を進める。
ステップS410に処理を進めた場合、制御部12は、車室で暖房が要求されているか否かを判定する。制御部12は、車室の暖房のスイッチがオンになっていて、尚且つ車室の温度が、ユーザの設定した設定温度よりも低い場合に、車室で暖房が要求されていると判定し、そうでない場合には、車室で暖房が要求されていないと判定する。制御部12は、車室で暖房が要求されていると判定した場合(ステップS410:YES)、ステップS420に処理を進め、車室で暖房が要求されていないと判定した場合(ステップS410:NO)、ステップS500に処理を進める。
ステップS500に処理を進めた場合、制御部12は、流路切替器70及び第1開閉弁62を第4パターン(図4参照)に制御する。つまり、第1循環回路20では熱媒体の循環が停止される。これにより、内燃機関24の暖機が促進される。また、ステップS500の処理では、制御部12は、ステップS320の処理と同様、過給機46の熱状況に応じて、第2ポンプ42を駆動させるか否かを選択する。図8に示すように、ステップS500の処理の後、制御部12は、一連の処理を一旦終了する。
一方、ステップS420に処理を進めた場合、制御部12は、変速機の潤滑油の加熱要求があるか否かを判定する。具体的には、制御部12は、潤滑油の温度が、予め規定された基準油温よりも低いか否かを判定する。基準油温は、潤滑油が、変速機を適切に潤滑する上で必要となる温度よりもやや高い温度として定められている。制御部12は、潤滑油の温度が基準油温よりも低くて潤滑油の加熱要求があると判定した場合(ステップS420:YES)、ステップS430に処理を進め、潤滑油の油温が基準油温以上であり潤滑油の加熱要求がないと判定した場合(ステップS420:NO)、ステップS440に処理を進める。
ステップS430に処理を進めた場合、制御部12は、流路切替器70及び第1開閉弁62を第2パターン(図2参照)に制御する。つまり、ステップS430の処理では、ヒータコア用流路32及びオイル熱交換器用流路31を通じて、内燃機関24で温められた熱媒体をヒータコア29及びオイル熱交換器28に流通させる。これにより、ヒータコア29及びオイル熱交換器28の双方の加熱が促進される。また、ステップS430の処理では、制御部12は、ステップS320の処理と同様、過給機46の熱状況に応じて、第2ポンプ42を駆動させるか否かを選択する。図8に示すように、ステップS430の処理の後、制御部12は、一連の処理を一旦終了する。
一方、ステップS440に処理を進めた場合、制御部12は、流路切替器70及び第1開閉弁62を第3パターン(図3参照)に制御する。つまり、ステップS440の処理では、ヒータコア用流路32を通じて、内燃機関24で温められた熱媒体をヒータコア29に流通させる。これにより、ヒータコア29の加熱が促進される。また、ステップS440の処理では、制御部12は、ステップS320の処理と同様、過給機46の熱状況に応じて、第2ポンプ42を駆動させるか否かを選択する。図8に示すように、ステップS440の処理の後、制御部12は、一連の処理を一旦終了する。
制御部12は、ステップS40の判定がYESとなってステップS50に処理を進めた場合、流路切替器70及び第1開閉弁62を第1パターン(図1参照)に制御する。つまり、ステップS50の処理では、第1循環回路20における全ての流路において熱媒体を循環させる。ここで、ステップS50に処理が進む状況においては、内燃機関24の暖機が完了している。こうした状況下では、内燃機関24で温められた熱媒体を第1ラジエータ26で冷却しながら、熱媒体を内燃機関24、ヒータコア29、及びオイル熱交換器28に流通させて、内燃機関24、ヒータコア29、及びオイル熱交換器28を温度調整するのが好適である。また、ステップS50の処理では、制御部12は、ステップS320の処理と同様、過給機46の熱状況に応じて、第2ポンプ42を駆動させるか否かを選択する。図8に示すように、ステップS50の処理の後、制御部12は、一連の処理を一旦終了する。
次に、本実施形態の効果について説明する。
上記構成においては、内燃機関24の暖機が要求される状況下であって、尚且つ過給機46が熱を発している状況下では、第1開閉弁及び流路切替器70における回転弁74は第6パターン(図6参照)に制御される。そして、その結果として形成される、第1ポンプ22、内燃機関24、第2接続流路、過給機46、及び第1接続流路60を含んだ循環回路で熱媒体の循環が駆動される。このことから、過給機46によって温められた熱媒体を内燃機関24に流通させることができる。そのため、過給機46の熱を内燃機関24の暖機に利用できる。ここで、上記の循環回路には、第1ラジエータ26及び第2ラジエータ44が含まれていない。そのため、過給機46によって温められた熱媒体は、内燃機関24に到達する前にさほど冷やされない。つまり、過給機46の熱を途中で逃がすことなく内燃機関24に伝えることができる。したがって、内燃機関24の速やかな暖機に寄与する。さらに、上記の循環回路には、第1ポンプ22が含まれている一方で、第2ポンプ42は含まれていない。つまり、第2ポンプ42を利用することなく、第1ポンプ22のみによって熱媒体を上記の循環回路に循環させることができる。したがって、第2ポンプ42を利用しない分、消費電力を抑えることができる。
また、上記構成では、第1循環回路20及び第2循環回路40に流路切替器70が含まれている。そして、上記構成では、この流路切替器70における回転弁74を回転させるだけで、過給機46の熱を内燃機関24の暖機に利用する上記の循環回路を簡単に実現できる。しかも、この流路切替器70は、ハウジング72の内部に回転弁74を設けただけの、比較的に簡便な構成になっている。このように仕組みや構造が簡単な車両用温度調整装置10は、作製が簡単で尚且つ操作も容易であることから、利便性が高い。
なお、本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・切替処理の処理手順や処理内容は、上記実施形態の例に限らない。例えば、ステップS410において車室で暖房が要求されていないと判定した場合(ステップS410:NO)、過給機46の稼働の有無に応じて異なるパターンに流路切替器70及び第1開閉弁62を制御してもよい。具体的には、過給機46が稼働している場合には第6パターンを実現し、過給機46が稼働していない場合には第4パターンを実現してもよい。また、例えばステップS320等において第2ポンプ42を駆動させるか否かを決定する際、過給機46の温度のみならずインタークーラ48の温度を加味してもよい。
・スタートスイッチがオフにされた後、ステップS100の処理と同様に機関温度が第1温度よりも高いか否かを判定し、機関温度が第1温度よりも高いと判定した場合には第5パターンを実現するとともに第2ポンプ42を駆動し、機関温度が第1温度以下である場合には、第4パターンを実現するとともに、過給機46の熱状況に応じて第2ポンプ42を駆動させるか否かを選択してもよい。
・ステップS40の処理で機関水温が第3水温よりも高いと判定された場合(ステップS40:YES)、例えば機関水温が過度に高くない状況下であれば、変速機の潤滑油の温度に応じて異なるパターンに流路切替器70及び第1開閉弁62を制御してもよい。具体的には、変速機の潤滑油の温度に関して、基準油温よりも高い温度であり且つ変速機を潤滑する上で好ましくない程に過度な温度である上限油温を予め規定しておく。そして、変速機の潤滑油の温度が基準油温よりも低い場合には第2パターンを実現し、潤滑油の温度が基準温度以上であり且つ上限油温よりも低い場合には暖房要求に応じて第3パターン又は第4パターンを選択し、潤滑油の温度が上限油温以上である場合には第1パターンを実現してもよい。こうした処理によれば、潤滑油の加熱要求がある場合には第2パターンによって潤滑油を加熱でき、潤滑油が過度に高くて冷却が必要である場合には第1パターンによって潤滑油を冷却できる。
・第1ポンプ22として、電動式のものを採用してもよい。この場合、制御部12によって第1ポンプ22の駆動を制御すればよい。内燃機関24の駆動に合わせて第1ポンプ22を駆動してもよいし、各部品の熱状況に合わせて、内燃機関24の動作状態に拘わらず第1ポンプ22を駆動してもよい。
・第1ポンプ22によって熱媒体を圧送する方向は、上記実施形態とは反対方向になっていてもよい。この場合、第1ポンプ22に対して下流側に第1ラジエータ26が設けられ、上流側に内燃機関24が設けられることになる。
・第2ポンプ42によって熱媒体を圧送する方向は、上記実施形態とは反対方向になっていてもよい。この場合、第2ポンプ42に対して上流側に第2ラジエータ44が設けられ、下流側に過給機46及びインタークーラ48が設けられることになる。
・第1循環回路20は、熱媒体の流通方向に関して第1ポンプ22よりも一方側に内燃機関24が設けられ、内燃機関よりも一方側且つ第1ポンプ22よりも他方側に第1ラジエータ26が設けられていて尚且つ閉回路となっていることを条件に、上記実施形態の構成を変更可能である。具体的には、上記実施形態の第1循環回路20の態様から、構成部品を変更してもよい。例えば、ヒータコア29やオイル熱交換器28に代えて又は加えて、熱媒体の流通によって温度調整される他の部品を設けてもよい。こうした部品として、例えば、内燃機関24の潤滑油の温度を調整する熱交換器や、内燃機関24において排気を吸気通路に再循環させる際の排気を冷却する熱交換器、また、スロットルバルブの凍結を防止するための温水配管などが挙げられる。
・上記実施形態の第1循環回路20において、例えば、ヒータコア29やオイル熱交換器28を廃止してもよい。
・上記実施形態の第1循環回路20の態様に対して、新たな流路を設けてもよい。例えば、主流路20aの途中に架け渡される分岐流路を追加してもよい。また、追加した分岐流路に、熱媒体によって温度調整される部品を設けてもよい。
・第1循環回路20と同様に、第2循環回路40についても、熱媒体の流通方向に関して第2ポンプ42よりも一方側に、熱媒体によって温度調整される冷却対象機器が設けられ、冷却対象機器よりも一方側且つ第2ポンプ42よりも他方側に第2ラジエータ44が設けられていて尚且つ閉回路となっていることを条件に、上記実施形態の構成を変更可能である。
・冷却対象機器として、過給機46及びインタークーラ48に代えて又は加えて、他の部品を設けてもよい。こうした部品として、例えば、ハイブリッド車用の駆動源である電動モータが挙げられる。
・流路切替器70におけるポートの数は、上記実施形態の例から変更可能である。例えば、上記変更例のように、第1循環回路20や第2循環回路40において新たな流路を設けたり、流路を削除したりした結果として、流路切替器70に接続される流路の数が上記実施形態の態様から変更されることもある。この場合、流路切替器70に接続される流路の数だけポートを設ければよい。
・流路切替器70における仕切り壁74aの数は、上記実施形態の例から変更可能である。例えば上記変更例のように、ポートの数を変更した場合、それに対応させて、隣り合う仕切り壁74a間の流路で接続させたいポート、仕切り壁74aによって互いの間を仕切りたいポートを適切に選択できるように仕切り壁74aの数を調整すればよい。仕切り壁74aの数を変更した場合でも、第1循環回路20における内燃機関24と第1ラジエータ26との間から、第2循環回路40における過給機46と第2ラジエータ44との間へと延びる流路である第2接続流路を回転弁74によって開閉できるようになっていればよい。そして、第1開閉弁62が開弁されているときに、第2接続流路を開弁するようにすればよい。
・流路切替器70の内部の流路によって第2接続流路を構成するのではなく、流路切替器70の内部の流路に代わる別の流路によって、第2接続流路を構成してもよい。この場合、この別の流路は、第1循環回路20における内燃機関24と第1ラジエータ26との間から、第2循環回路40における過給機46及びインタークーラ48と、第2ラジエータ44との間へと延びる構成とすればよい。こうした第2接続流路を設けた場合、当該流路の途中に、当該流路を開閉する第2開閉弁を設ければよい。そして、この第2開閉弁の開閉を制御部12で制御するとともに、第1開閉弁62が開弁されるときに第2開閉弁も開弁されるようにすればよい。
・上記変更例のように、流路切替器70の内部の流路に代わる別の流路によって第2接続流路を構成する場合、流路切替器70の内部においては、第1循環回路20と第2循環回路40とを接続する流路がなくてもよい。
・上記変更例のように、流路切替器70の内部の流路に代わる別の流路によって第2接続流路を構成する場合、第1循環回路20は流路切替器70を含まない構成としてもよい。第2循環回路40についても同様である。流路切替器70の内部の流路に代わる別の流路によって第2接続流路を構成し、尚且つ第1循環回路20及び第2循環回路40に流路切替器70を含めないのであれば、流路切替器70を廃止してもよい。
・電子制御ユニットを複数設け、第1開閉弁62、回転弁74(第2開閉弁)、及び第2電動ポンプを別々の電子制御ユニットで制御したり、これらのうちの一つを残りのものとは別の電子制御ユニットで制御したりしてもよい。また、上記変更例のように第1電動ポンプを電動式にするならば、第1電動ポンプを、第1開閉弁62や第2電動ポンプと別の電子制御ユニットで制御してもよい。
・内燃機関24のみを駆動源とした車両に、車両用温度調整装置10を適用してもよい。
10…車両用温度調整装置、20…第1循環回路、22…第1ポンプ、24…内燃機関、26…第1ラジエータ、40…第2循環回路、42…第2ポンプ、44…第2ラジエータ、46…過給機、48…インタークーラ、60…第1接続流路、62…第1開閉弁、70…流路切替器、74…回転弁。

Claims (1)

  1. 第1ポンプによって圧送された熱媒体が循環する第1循環回路と、第2ポンプによって圧送された熱媒体が循環する第2循環回路とを備える車両用温度調整装置であって、
    前記第1循環回路には、前記第1ポンプによって圧送される熱媒体の流通方向において、前記第1ポンプよりも一方側に内燃機関が設けられ、前記内燃機関よりも一方側且つ前記第1ポンプよりも他方側に第1ラジエータが設けられ、
    前記第2循環回路には、前記第2ポンプによって圧送される熱媒体の流通方向において、前記第2ポンプよりも一方側に冷却対象機器が設けられ、前記冷却対象機器よりも一方側且つ前記第2ポンプよりも他方側に第2ラジエータが設けられ、
    前記第1循環回路における前記第1ラジエータと前記第1ポンプとの間から、前記第2循環回路における前記冷却対象機器と前記第2ポンプとの間へと、第1接続流路が延びており、
    前記第1循環回路における前記内燃機関と前記第1ラジエータとの間から、前記第2循環回路における前記冷却対象機器と前記第2ラジエータとの間へと、第2接続流路が延びており、
    前記第1接続流路には、当該第1接続流路の流路を開閉する第1開閉弁が設けられており、
    前記第2接続流路には、当該第2接続流路の流路を開閉する第2開閉弁が設けられており、
    前記第1開閉弁が開弁されるときには、前記第2開閉弁が開弁される
    車両用温度調整装置。
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