JP2016151215A - 内燃機関の冷却装置 - Google Patents

内燃機関の冷却装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2016151215A
JP2016151215A JP2015028698A JP2015028698A JP2016151215A JP 2016151215 A JP2016151215 A JP 2016151215A JP 2015028698 A JP2015028698 A JP 2015028698A JP 2015028698 A JP2015028698 A JP 2015028698A JP 2016151215 A JP2016151215 A JP 2016151215A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
range
circuit
cooling water
control valve
heater
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015028698A
Other languages
English (en)
Inventor
吉男 長谷川
Yoshio Hasegawa
吉男 長谷川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2015028698A priority Critical patent/JP2016151215A/ja
Publication of JP2016151215A publication Critical patent/JP2016151215A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)

Abstract

【課題】制御バルブの異常発生時に、デバイスの暖機機能を極力確保できるようにする。【解決手段】ラジエータ回路20とヒータ回路22とデバイス回路24を有する冷却水回路18を備える。冷却水の経路を冷却水回路18が備える複数の回路の中から変更可能であって、かつ、個々の回路内の冷却水の流量を連続的に変更可能なロータリ切替弁42を備える。デバイス回路24の開度が30%以上となるときのロータの回転角度(第1回転角度)が異常箇所となる状況下において、CVT油温が50℃以下である場合には、第1回転角度の近傍までロータの回転を許容する。デバイス回路24の開度が30%未満であって15%以上となるときのロータの回転角度(第2回転角度)が異常箇所となる状況下において、CVT油温が20℃以下である場合には、第1回転角度と比べて範囲Aに近い第2回転角度の近傍までロータの回転を許容する。【選択図】図4

Description

この発明は、内燃機関の冷却装置に関する。
特許文献1には、内燃機関の冷却装置が開示されている。この冷却装置は、車室内空調用のヒータコアおよびウォータポンプが途中に設置されるヒータ用循環路と、エンジンのウォータジャケットとヒータ用循環路との間の冷却水の流通を許容または遮断するための2つ以上の弁とを備えている。そして、閉故障の対処後におけるエンジンのオーバーヒートあるいはオーバークールを回避可能にするために、開弁要求がなされた何れかの弁が閉状態で故障しているときには他の弁が開弁され、この開弁された弁に応じてエンジン出力の下限値あるいは上限値が制限される。
特開2013−024188号公報
ところで、内燃機関の本体を介して冷却水が循環する複数の回路として、冷却水の熱を放出するラジエータを冷却水が通過するラジエータ回路と、暖機が必要なデバイスを冷却水が通過するデバイス回路と、車室内空調用のヒータコアを冷却水が通過するヒータ回路とを備え、かつ、ラジエータ回路、デバイス回路およびヒータ回路の1つもしくは複数に冷却水が循環するように経路形態を制御可能な制御バルブを備えることが考えられる。このような構成が採用される場合において冷間時に制御バルブに異常が発生した際に、異常箇所とデバイスに関する温度の状況とに配慮せずにデバイス回路での冷却水の循環を単に(一律に)禁止することとした場合には、デバイスの暖機を図れなくなることが懸念される。その結果、デバイスの暖機不足に起因する車両の燃費悪化等が懸念される。したがって、制御バルブの異常発生時の対策は、デバイスの暖機機能を極力確保できるものであることが望ましい。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、制御バルブの異常発生時に、デバイスの暖機機能を極力確保できるようにした内燃機関の冷却装置を提供することを目的とする。
本発明に係る内燃機関の冷却装置は、冷却水回路と、制御バルブと、駆動手段と、異常箇所検出手段と、を備える。冷却水回路は、内燃機関の本体を介して冷却水が循環する複数の回路として、前記冷却水の熱を放出するラジエータを前記冷却水が通過するラジエータ回路と、暖機が必要なデバイスを前記冷却水が通過するデバイス回路と、前記内燃機関を搭載する車両の車室内空調用のヒータコアを前記冷却水が通過するヒータ回路とを含む。制御バルブは、前記冷却水の経路を前記複数の回路の中から変更可能であって、かつ、前記複数の回路の個々の回路内の前記冷却水の流量を連続的に変更可能である。駆動手段は、前記制御バルブを所定の可動範囲内で変位させる。異常箇所検出手段は、前記内燃機関の始動時に、前記可動範囲内における前記制御バルブの異常箇所を検出する。前記可動範囲は、第1範囲、第2範囲、第3範囲、第4範囲、第5範囲および第6範囲を少なくとも含む。前記第1範囲では、前記ラジエータ回路、前記デバイス回路および前記ヒータ回路のすべてが前記制御バルブによって閉塞される。前記第2範囲は、前記第1範囲を超えて前記制御バルブを特定方向に変位させた状態で得られる範囲であって、当該第2範囲では、前記デバイス回路のみが開放される。前記第3範囲は、前記第2範囲を超えて前記制御バルブを前記特定方向にさらに変位させた状態で得られる範囲であって、当該第3範囲では、前記デバイス回路および前記ラジエータ回路が開放される。前記第4範囲は、前記第1範囲を超えて前記制御バルブを前記特定方向と反対方向に変位させた状態で得られる範囲であって、当該第4範囲では、前記ヒータ回路のみが開放される。前記第5範囲は、前記第4範囲を超えて前記制御バルブを前記反対方向にさらに変位させた状態で得られる範囲であって、当該第4範囲では、前記デバイス回路および前記ヒータ回路が開放される。前記第6範囲は、前記第5範囲を超えて前記制御バルブを前記反対方向にさらに変位させた状態で得られる範囲であって、当該第6範囲では、前記デバイス回路、前記ヒータ回路および前記ラジエータ回路が開放される。前記駆動手段は、前記第2範囲もしくは前記第3範囲において前記デバイス回路の開度が第1所定開度以上となるときの前記制御バルブの制御位置である第1制御位置が前記異常箇所となる状況下において、前記デバイスに関する温度が第1所定温度以下である場合には、前記第1制御位置の近傍まで前記制御バルブの変位を許容する。前記駆動手段は、前記第2範囲において前記デバイス回路の開度が第2所定開度以上であって前記第1所定開度未満となるときの前記制御バルブの制御位置である第2制御位置が前記異常箇所となる状況下において、前記デバイスに関する温度が第1所定温度よりも低い第2所定温度以下である場合には、前記第1制御位置と比べて前記第1範囲に近い前記第2制御位置の近傍まで前記制御バルブの変位を許容する。
本発明によれば、デバイス回路が開放される第2範囲もしくは第3範囲内に制御バルブの異常箇所が認められる場合には、デバイスに関する温度に応じて制御バルブの制御位置の制限の度合いが変更される。つまり、異常箇所とデバイスに関する温度の状況とに配慮して制御バルブの制御位置の許容範囲が変更される。これにより、制御バルブの異常発生時に、デバイスの暖機機能を極力確保できるようになる。
本発明の実施の形態1に係る冷却装置を備える内燃機関のシステム構成を説明するための図である。 図1に示すロータリ切替弁の基本動作を説明するための図である。 本発明の実施の形態1における異常箇所学習に用いられるロータの異常箇所の検出手法の一例を説明するための図である。 本発明の実施の形態1におけるフェールセーフ制御の流れを示すフローチャートである。 図2中に示す範囲E内でロータリ切替弁に異常が発生した場合のロータリ切替弁の制御を説明するための図である。 本発明の実施の形態1における異常箇所学習に用いることができるロータの異常箇所の検出手法の他の一例を説明するための図である。
実施の形態1.
[実施の形態1の構成]
図1は、本発明の実施の形態1に係る冷却装置を備える内燃機関10のシステム構成を説明するための図である。図1に示す内燃機関10は、車両に搭載され、その動力源とされているものとする。内燃機関10の本体に相当するシリンダブロック12およびシリンダヘッド14には、この本体を冷却するための冷却水が流通するウォータジャケット16が形成されている。ウォータジャケット16は、内燃機関10の本体を介して冷却水を循環させる冷却水回路18の構成要素の1つである。このウォータジャケット16を流れる冷却水と、シリンダブロック12およびシリンダヘッド14との間で熱交換が行われる。
冷却水回路18は、3つの回路、より具体的には、ラジエータ回路20、ヒータ回路22およびデバイス回路24を含んでいる。ラジエータ回路20は、ウォータジャケット16とともに、冷却水の熱を放出するラジエータ26を通過する回路である。ラジエータ回路20によれば、ラジエータ26を流れる冷却水と外気との間で熱交換が行われる。
ヒータ回路22は、ウォータジャケット16とともに、上記車両の車室内空調用のヒータコア28を冷却水が通過する回路である。ヒータ回路22によれば、ヒータコア28を流れる冷却水と車室内空気との間で熱交換が行われる。
デバイス回路24は、ウォータジャケット16とともに、内燃機関10が備える各種デバイスを冷却水が通過する回路である。このようなデバイスとしては、本実施形態では、EGRクーラ30、CVTウォーマ32およびエンジンオイルクーラ34が相当する。これらのデバイスに対して冷却水を流通させると、デバイスを流れる流体(EGRガスもしくはオイル)と冷却水との間で熱交換が行われる。より具体的には、内燃機関10には、変速比を無段階かつ連続的に変更可能とする無段変速機CVT(Continuously Variable Transmission)が組み合わされている。CVTウォーマ32は、暖機が必要なCVT(より詳細にはCVTの潤滑油)を冷却水を利用して暖機するものである。
ラジエータ回路20、ヒータ回路22およびデバイス回路24は、ウォータジャケット16への冷却水入口付近において合流する。その合流部には、冷却水を圧送するためのウォータポンプ36が設けられている。ウォータポンプ36は電動式である。
ウォータジャケット16の入口とウォータポンプ36の吐出口とは、入口側共通流路38を介して接続されている。また、ウォータジャケット16の出口は、出口側共通流路40を介してロータリ切替弁42に接続されている。ロータリ切替弁42は、出口側共通流路40から、ラジエータ回路20、ヒータ回路22およびデバイス回路24のそれぞれの固有の流路に向けて流路が分岐する部位に設けられている。
ロータリ切替弁42は、電動式のバルブである。より具体的には、ロータリ切替弁42のバルブボディは、冷却水の流入ポート42aと、冷却水の3つの排出ポート42b〜42dを備えている。排出ポート42b〜42dは、それぞれ、ラジエータ回路20、ヒータ回路22およびデバイス回路24に接続されている。バルブボディの内部には、ロータ(図示省略)が回転自在に配置されている。ロータは、電動モータ44により回転駆動される。ロータは、その回転位置に応じて、流入ポート42aの開口面積に対する各排出ポート42b〜42dの開口面積の比率を変更可能に構成されている。これにより、詳細は図2を参照して後述するが、ロータリ切替弁42によれば、電動モータ44によってロータの回転角度(回転位置)を調整することで、ラジエータ回路20、ヒータ回路22およびデバイス回路24のそれぞれを流通する冷却水の流量を変更することができる。
また、ロータリ切替弁42には、ロータの回転角度(回転位置)を検出するためのポジションセンサ46が取り付けられている。さらに、出口側共通流路40には、冷却水の温度(より具体的には、ウォータジャケット16から流出した直後の冷却水の温度)を検出するための水温センサ48が取り付けられている。
さらに、図1に示すシステムは、ECU(Electronic Control Unit)50を備えている。ECU50は、演算処理装置(CPU)、ROMおよびRAM等からなる記憶回路、並びに入出力ポート等を備えている。ECU50の入力ポートには、上述したポジションセンサ46および水温センサ48等の内燃機関10の運転状態を検知するための各種センサが電気的に接続されている。また、ECU50の出力ポートには、上述したウォータポンプ36および電動モータ44等の内燃機関10の運転を制御するための各種アクチュエータが電気的に接続されている。さらに、ECU50の入力ポートには、CVTの潤滑油の温度(以下、「CVT油温」と称する)を検出するCVT油温センサ52、および、車両の運転者が車両システムの起動およびその停止を行うためのイグニッションスイッチ(IGスイッチ)54が電気的に接続されているとともに、ECU50の出力ポートには、MIL(Malfunction Indication Lamp)56が電気的に接続されている。記憶回路には、後述する開度スケジュールを定めた制御プログラム、各種マップ等が記憶されている。CPUは、制御プログラム等をメモリから読み出して実行し、取り込んだセンサ信号に基づいて操作信号を生成する。
[実施の形態1の制御]
(ロータリ切替弁の基本動作)
図2は、図1に示すロータリ切替弁42の基本動作を説明するための図である。図2中に示す「ロータの可動範囲」は、電動モータ44による駆動されるロータの回転角度(回転位置)の制御範囲のことである。より具体的には、ロータは、当該可動範囲内において往復動作するように電動モータ44によって駆動される。
ロータリ切替弁42は、上記可動範囲内でロータの回転角度が調整されることによって、ウォータジャケット16から流出した冷却水の経路をラジエータ回路20、ヒータ回路22およびデバイス回路24の中から変更可能とし、かつ、これらの個々の回路を流れる冷却水の流量を連続的に変更可能とするものである。
図2は、ロータリ切替弁42により実現される冷却水の各種の経路形態を示している。ECU50は、ロータリ切替弁42の制御モードとして、ロータの可動範囲のうちの範囲A〜範囲Dを利用する「ヒータ通水モード」と、範囲A、範囲Eまたは範囲Fを利用する「デバイス暖機優先モード」とを備えている。ヒータ通水モードとデバイス暖機優先モードとの境界は範囲A内にある。範囲Aでは、3つの回路のすべてがロータリ切替弁42によって閉塞される。したがって、範囲Aは、ウォータポンプ36の駆動が停止された状態で利用される。
ヒータ通水モードは、ヒータコア28に冷却水を通過させる要求(以下、「ヒータ要求」と称す)がある場合に使用される。ヒータ通水モードでは、ヒータコア28への冷却水の通水が最優先される。図2において範囲Aから右に進む方向(本発明における「特定方向の反対方向」に相当)にロータを回転させると、ロータの回転角度が範囲Aの隣の範囲Bに移行する。範囲A側から範囲Bに差し掛かると、流入ポート42aとヒータ用の流出ポート42cとが連通し始める(すなわち、ヒータ回路22が開き始める)。その結果、ヒータ回路22内を冷却水が循環し始める。この状態からロータの回転をさらに継続すると、ロータの回転量の増加に応じてヒータ回路22の開度が最大開度(100%)に向けて連続的に大きくなっていく。このため、範囲Bにおいてヒータ回路22の開度を連続的に調整することによって、ヒータ回路22を流れる冷却水の流量を連続的に調整することができる。
ヒータ回路22の開度が最大開度に到達した状態からロータの回転をさらに進めると、ロータの回転角度が範囲Bの隣の範囲Cに移行する。範囲B側から範囲Cに差し掛かると、ヒータ回路22の開度が最大開度で維持された状態で、デバイス回路24が開き始める。範囲Cでは、図2において範囲C内を右に進む方向におけるロータの回転量が大きいほど、ヒータ回路22の開度が最大開度で維持された状態で、デバイス回路24の開度が最大開度(100%)に向けて連続的に大きくなっていく。このため、範囲Cにおいてデバイス回路24の開度を連続的に調整することによって、デバイス回路24を流れる冷却水の流量を連続的に調整することができる。
デバイス回路24の開度が最大開度に到達した状態からロータの回転をさらに進めると、ロータの回転角度が範囲Cの隣の範囲Dに移行する。範囲C側から範囲Dに差し掛かると、ヒータ回路22およびデバイス回路24の開度が最大開度で維持された状態で、ラジエータ回路20が開き始める。範囲Dでは、図2において範囲D内を右に進む方向におけるロータの回転量が大きいほど、ヒータ回路22およびデバイス回路24の開度が最大開度で維持された状態で、ラジエータ回路20の開度が最大開度(100%)に向けて連続的に大きくなっていく。このため、範囲Dにおいてラジエータ回路20の開度を連続的に調整することによって、ラジエータ回路20を流れる冷却水の流量を連続的に調整することができる。
一方、デバイス暖機優先モードは、ヒータ要求がない場合に使用される。デバイス暖機優先モードでは、ヒータコア28への冷却水の通水は行われず、また、ラジエータ26よりもCVTウォーマ32等のデバイスへの冷却水の通水が優先される。したがって、デバイス暖機優先モードでは、デバイスへの通水(すなわち、デバイスの暖機)が最優先されることになる。
図2において範囲Aから左に進む方向(本発明における「特定方向」に相当)にロータを回転させると、ロータの回転角度が範囲Aの隣の範囲Eに移行する。範囲A側から範囲Eに差し掛かると、流入ポート42aとデバイス用の流出ポート42dとが連通し始める(すなわち、デバイス回路24が開き始める)。その結果、デバイス回路24内を冷却水が循環し始める。この状態からロータの回転をさらに継続すると、ロータの回転量の増加に応じてデバイス回路24の開度が最大開度(100%)に向けて連続的に大きくなっていく。また、範囲Eには、デバイス回路24の開度が最大開度で維持される範囲も設けられている。このように、範囲Eにおいてデバイス回路24の開度を連続的に調整することによって、デバイス回路24を流れる冷却水の流量を連続的に調整することができる。
図2において範囲Eから左に進む方向にロータをさらに回転させると、ロータの回転角度が範囲Eの隣の範囲Fに移行する。範囲E側から範囲Fに差し掛かると、デバイス回路24の開度が最大開度で維持された状態で、ラジエータ回路20が開き始める。範囲Fでは、図2において範囲F内を左に進む方向におけるロータの回転量が大きいほど、デバイス回路24の開度が最大開度で維持された状態で、ラジエータ回路20の開度が最大開度(100%)に向けて連続的に大きくなっていく。このため、範囲Fにおいてラジエータ回路20の開度を連続的に調整することによって、ラジエータ回路20を流れる冷却水の流量を連続的に調整することができる。
ロータリ切替弁42の回転角度の上記制御によれば、図2に示す開度スケジュールに従って冷却水の経路形態を高い自由度で変更することが可能となる。これにより、ラジエータ26による冷却水の冷却性能を確保しつつ、各種デバイスの暖機/冷却をより高い自由度で行ったり、ヒータ性能をより適切に引き出したりことが可能となる。
(ロータリ切替弁のフェールセーフ制御)
ところで、特定の回転角度付近でのロータの回転が円滑に行えなくなるという態様で、上述したロータリ切替弁42に異常が発生することが想定される。このような異常の発生に起因して冷間時にデバイス回路24への冷却水の供給ができないことがあると、デバイスの暖機を図れなくなることが懸念される。CVTの暖機が不足すると、CVT油温が適正でないためにCVT内部のフリクションが増大し、車両の燃費が悪化してしまう。したがって、ロータリ切替弁42の異常発生時の対策は、デバイスの暖機機能を極力確保できるものであることが望ましい。
そこで、本実施形態では、冷間状態でのエンジン始動動作の開始前のIGスイッチON状態(すなわち、エンジン始動要求が出されている状態)において、次のような「異常箇所学習」を実行することとした。具体的には、図2に示す可動範囲内においてロータを端から端まで動作させながら、ポジションセンサ46と電動モータ44の駆動電流値とを利用して、ロータの回転動作に異常が認められる部位(回転角度)があるか否かを判断することとした。そして、そのような異常が認められる場合には、異常箇所を特定し、ECU50に記憶させることとした。
図3は、本発明の実施の形態1における異常箇所学習に用いられるロータの異常箇所の検出手法の一例を説明するための図である。図3は、電動モータ44の駆動電流値とポジションセンサ46の検出値(すなわち、ロータの回転角度)との関係を表した図である。可動範囲内においてロータを回転させた場合、何らかの原因により特定の部位(回転角度)においてロータの動きに抵抗がある場合には、図3中に「異常値」として示すように、電流値が上昇する。したがって、異常の発生を判断可能な電流値の閾値αを事前に定めておくことにより、閾値αを超える電流値(異常値)が検出されたロータの回転角度を異常箇所として特定することができる。
上記の異常箇所学習によって異常箇所の特定が可能であることを利用して、本実施形態では、次のようなフェールセーフ制御を行うこととした。すなわち、ある部位でロータリ切替弁42の動作に異常が発生している状態において、当該部位の使用を継続すると、当該部位の使用中にロータリ切替弁42が固着して動作しなくなることが懸念される。このような態様での異常がロータリ切替弁42に発生してラジエータ回路20での冷却水の循環を満足に行えなくなると、オーバーヒートのような大きな故障を招く可能性が高くなる。このため、ロータリ切替弁42の異常発生時の対策は、まずはオーバーヒートを回避できるものであることが要求される。そのうえで、既述したように、当該対策は、デバイスの暖機機能を極力確保できるものであることが望ましい。
そこで、本実施形態では、異常発生時に異常箇所を特定した場合には、この異常箇所の手前までの回転角度範囲を使用範囲とするという態様で、当該異常箇所を含むヒータ通水モードもしくはデバイス暖機優先モードの使用を制限することとした。そのうえで、このようなオーバーヒート対策を行う場合であっても、デバイスの暖機機能を極力確保できるようにするために、より具体的には図4に示すフローチャートに従う制御を行うようにした。
図4は、本発明の実施の形態1におけるフェールセーフ制御の流れを示すフローチャートである。図4に示すフローチャートの処理では、ECU50は、まず、ステップ100において、今回のエンジン冷間始動時(より具体的には、エンジン始動動作の開始前のIGスイッチON状態)において、上述した異常箇所学習のために、図2に示す可動範囲の端から端までロータを回転させる。
次に、ECU50は、ステップ102において、ステップ100におけるロータの回転動作中の電動モータ44のピーク電流値が閾値α以上であるか否かを判定する。その結果、本判定が不成立となる場合、すなわち、ロータリ切替弁42に異常は発生していないと判断できる場合には、ECU50はステップ104に進む。ステップ104では、ロータリ切替弁42の通常動作(すなわち、図2に示す開度スケジュールを利用して、ヒータ要求や各種デバイス要求に従って冷却水の経路形態を制御する所定の動作)が実行される。
一方、ステップ102の判定が成立する場合、すなわち、ロータリ切替弁42に異常が発生していると判断できる場合には、ECU50はステップ106に進む。ステップ106では、ポジションセンサ46を利用して、上記図3を参照して説明した手法によって異常箇所(異常値を示すロータの回転角度)を特定する。
次に、ECU50は、ステップ108に進み、特定した異常箇所はラジエータ回路20の開度が50%以上となるときのロータの回転角度であるか否かを判定する。その結果、本判定が成立する場合には、ECU50はステップ110に進む。ラジエータ回路20の開度が50%以上となるときのロータの回転角度は範囲Dもしくは範囲Fに属する。これらの範囲は、ラジエータ26によって冷却水の温度調節を行う必要のある範囲であるが、ラジエータ回路20の開度が50%程度確保できていれば、ラジエータ回路20を循環する冷却水の流量としては、必要流量の80%程度の流量を確保可能である。そして、80%程度の流量であれば、極端な使用条件を除き、通常通りの運転が可能であるといえる。そこで、この場合には、MIL56の点灯は行わずに、ECU50は、ステップ110に進む。ステップ110では、ヒータ通水モードおよびデバイス暖機優先モードのうちで異常箇所を有しない方の制御モードを使用する場合には、通常動作が行われる。また、異常箇所を有する方の制御モードを使用する場合には、ラジエータ回路20の開度が50%未満となる回転角度範囲(ヒータ通水モードであれば、範囲A〜Cおよび範囲Dの一部が該当、デバイス暖機優先モードであれば、範囲A、Eおよび範囲Fの一部が該当)内でロータリ切替弁42が制御される。なお、このような制御を行うことにより、冷却性能が僅かに制限されるが、仮に極端な高負荷運転がなされて冷却水温度が高くなった場合には、オーバーヒート回避のために通常行われる制御と同様にエンジン出力に制限をかけることで、オーバーヒートを回避することができる。より具体的には、上記のように80%以上の流量は確保できている状況であるため、そのような出力制限は、他の車両を牽引しつつ登坂走行を行うような極端な高負荷運転時に限られる。
一方、ステップ108の判定が不成立となる場合、すなわち、特定した異常箇所はラジエータ回路20の開度が50%未満となるときのロータの回転角度である場合には、ECU50は、ステップ112に進み、ロータリ切替弁42に関する今回の異常を車両の運転者に知らせるためにMIL56を点灯する。
次に、ECU50は、ステップ114に進み、特定した異常箇所はデバイス暖機優先モード内であるか否かを判定する。その結果、本判定が不成立となる場合、つまり、特定した異常箇所はヒータ通水モード内である場合には、ECU50はステップ116に進む。ステップ116では、ヒータ要求があるか否かを判定する。ヒータ要求の有無は、例えば、車室内の空調スイッチ(図示省略)の信号をECU50が検知することによって判断することができる。
ステップ116の判定が不成立となる場合、すなわち、ヒータ通水モード内に異常が認められる場合においてヒータ要求がない場合には、ECU50は、ステップ118に進む。ステップ118では、異常箇所を有しないデバイス暖機優先モードを用いてロータリ切替弁42の通常動作が実行される。一方、ステップ116の判定が成立する場合、すなわち、ヒータ通水モード内に異常が認められる場合においてヒータ要求がある場合には、ECU50は、ステップ120に進む。この場合は、ヒータ要求があるため本来であればヒータ通水モードを使用すべき状況である。しかしながら、異常箇所を有するヒータ通水モードの使用をフェールセーフの観点で避けるため、ステップ120では、デバイス暖機優先モードが使用されるようにロータリ切替弁42が制御される。
一方、ステップ114の判定が成立する場合、つまり、特定した異常箇所はデバイス暖機優先モード内である場合には、ECU50は、ステップ122に進み、ヒータ要求の有無を判定する。その結果、ヒータ要求がある場合には、ECU50は、ステップ124に進む。ステップ124では、異常箇所を有しないヒータ通水モードを用いてロータリ切替弁42の通常動作が実行される。
ステップ122においてヒータ要求がないと判定した場合には、ECU50はステップ126に進む。ステップ126では、特定した異常箇所はデバイス回路24の開度が第1所定開度(ここでは、一例として30%)以上となるときのロータの回転角度であるか否かを判定する。ステップ126の判定が成立する場合には、ECU50はステップ128に進む。ステップ128では、CVT油温センサ52により検出されるCVT油温が第1所定温度(ここでは、一例として50℃)以下であるか否かが判定される。
デバイス回路24の開度が30%程度確保でき、かつ、CVT油温が50℃以下であれば、CVTの暖機が必要な状況であってCVTウォーマ32での冷却水の循環によりCVTの暖機機能を確保可能な状況であると考えられる。このため、ステップ126における第1所定開度は、CVTの暖機機能を確保可能といえるデバイス回路24の開度範囲の下限を判別可能とするために事前に設定された値(本実施形態では、30%)である。また、ステップ128における第1所定温度は、暖機が必要なCVTの温度範囲の上限を判別可能とするために事前に設定された値(本実施形態では、50℃)である。
ステップ128の判定が成立する場合には、ECU50はステップ130に進む。ステップ130では、水温センサ48により検出される冷却水温度が第1所定温度以下であるか否かが判定される。この第1所定温度は、ラジエータ回路20を利用して冷却水を冷却する必要のない冷却水温度範囲の上限を判別可能とするために事前に設定された値(ここでは、一例として70℃)である。
ステップ130において冷却水温度が第1所定温度以下であると判定した場合には、ECU50はステップ132に進む。ステップ126および128の判定とステップ130の判定とが続けて成立する場合は、デバイス(CVT)の暖機機能は確保可能と判断できる場合であってラジエータ回路20を利用して冷却水を冷却する必要のない場合である。したがって、このような場合であれば、デバイス暖機優先モード内に異常箇所が存在するケースではあるが、デバイスの暖機機能を極力確保できるようにするためには、ラジエータ回路20を利用して最終的に冷却水を冷却する必要がある程度に冷却水温度が上昇するまでの間は、使用可能な開度範囲内でデバイス回路24を利用することが好ましいといえる。
このため、ステップ132では、異常箇所には該当しないロータの回転角度範囲内でデバイス暖機優先モードを使用するようにロータリ切替弁42が制御される。図5は、図2中に示す範囲E内でロータリ切替弁42に異常が発生した場合のロータリ切替弁42の制御を説明するための図である。ステップ132の処理は、図5(A)に示す動作に対応している。すなわち、冷却水温度が第1所定温度(70℃)以下である場合には、異常箇所に該当するロータの回転角度付近は使用しないという制限の下で、3つの回路のうちのデバイス回路24のみで冷却水が循環するという態様でデバイス暖機優先モードを使用するために、ロータリ切替弁42が制御される。
次に、ECU50は、ステップ134に進み、冷却水温度が第1所定温度よりも高い第2所定温度以上であるか否かを判定する。この第2所定温度は、オーバーヒート回避のためにラジエータ回路20の利用が最終的に必要となる冷却水温度を判別可能とするために事前に設定された値(ここでは、一例として80℃)である。本ステップ134の判定が不成立である間は、ステップ132の処理が継続して実行される。
一方、ステップ134の判定が成立した場合、つまり、ラジエータ回路20の利用が必要なレベルにまで冷却水温度が上昇した場合には、ECU50は、ステップ136に進む。ステップ136では、エンジン冷却性能の確保(オーバーヒートの回避)のために、制御モードがヒータ通水モードに遷移するようにロータリ切替弁42が制御される。より具体的には、ラジエータ回路20を使用する必要のある状況であるので、範囲Dが使用される。ステップ136の処理は、図5(B)に示す動作に対応している。すなわち、範囲Dの使用によってデバイス回路24とともにラジエータ回路20(および付随的にヒータ回路22)にて冷却水を循環させられるように、ロータリ切替弁42が制御される。
一方、ステップ130の判定が不成立となる場合、つまり、ステップ130の判定を行った段階で冷却水温度が既に第1所定温度を超えているような場合には、ECU50は、ステップ138に進む。この場合、より具体的には、ステップ128の判定成立とステップ130の判定不成立に伴ってECU50がステップ138に進む場合は、CVTを暖機する必要があるため本来であればデバイス暖機優先モードを使用したい状況である。しかしながら、ここでは、冷却水温度がそれなりに高いためオーバーヒート回避を優先しつつ、異常箇所を有するデバイス暖機優先モードの使用をフェールセーフの観点で避けるため、ステップ138では、ヒータ要求のない状況下ではあるがヒータ通水モードが使用されるようにロータリ切替弁42が制御される。また、ステップ128の判定が不成立となる場合にも、ECU50はステップ138に進む。この場合にも、ヒータ要求のない状況下であるがフェールセーフの観点から、ヒータ通水モードが使用されるようにロータリ切替弁42が制御される。
また、ステップ126の判定が不成立となる場合には、ECU50はステップ140に進む。ステップ140では、特定した異常箇所はデバイス回路24の開度が第1所定開度未満であって第2所定開度以上となるときのロータの回転角度であるか否かを判定する。ここで、CVTのロックアップ(より具体的には、CVTと内燃機関10との間に介在するトルクコンバータのロックアップ)を許可する冷却水温度が20℃であった場合には、CVT油温が20℃以下であると、ロックアップ機能を利用できないため、さらなる燃費悪化が懸念される。したがって、このような状況下では、デバイス(CVT)の暖機の重要性がより高くなる。その一方で、CVT油温がこのように低ければ、デバイス回路24の開度が15%程度であってもCVT油温と冷却水温度との温度差が大きくなる。このため、デバイス回路24内の冷却水の流量が少なくてもCVTの暖機機能を確保し易くなる。本ステップ140における第2所定開度は、CVT油温が20℃以下となる状況下においてCVTの暖機機能を確保可能といえるデバイス回路24の開度範囲の下限を判別可能とするために事前に設定された値(ここでは、一例として15%)である。さらに付け加えると、この第2所定開度は、ロックアップ許可水温に応じてCVTの暖機の重要性がより高くなるCVT油温(上記の例では20℃)が変化することに伴って変化する。
ステップ140の判定が不成立である場合、つまり、デバイス回路24の開度が第2所定開度未満であるためにCVTの暖機機能の確保ができないと判断できる場合には、ECU50は、ステップ138に進み、フェールセーフの観点でヒータ通水モードを使用する。一方、ステップ140の判定が成立する場合には、ECU50は、ステップ142に進み、CVT油温が第2所定温度以下であるか否かを判定する。この第2所定温度は、上述のように、デバイス(CVT)の暖機機能への要求がより高くなるCVT油温の閾値(ここでは、一例として20℃)として事前に設定されたものである。さらに付け加えると、上述の理由により、この第2所定温度は、ロックアップ許可水温に応じた値に設定されることになる。
ステップ142の判定が不成立となる場合、つまり、第2所定開度は確保できているがCVT油温が第2所定温度よりも高いために現在のデバイス回路24の開度ではデバイスの暖機機能の確保が困難であると判断できる場合には、ECU50は、ステップ138に進み、フェールセーフの観点でヒータ通水モードを使用する。一方、ステップ142の判定が成立する場合、つまり、デバイス回路24の開度は第1所定開度(30%)よりも小さいが第2所定開度(15%)は確保できており、かつCVT油温がロックアップ許可水温以下となる低CVT油温下である場合には、ECU50は、ステップ130以降の処理を実行する。低CVT油温下において高まるCVTの暖機機能の要求をできるだけ充足するためである。
以上説明した本実施形態のフェールセーフ制御によれば、デバイス回路24の開度が第1所定開度(30%)以上となるときのロータの回転角度(デバイス暖機優先モード側の範囲E〜範囲F内の回転角度であり、ここでは、説明の便宜上、「第1回転角度」と称する)が異常箇所となる状況下において、CVT油温が第1所定温度(50℃)以下である場合には、第1回転角度の近傍(手前)までロータの回転が許容される。また、デバイス回路24の開度が第1所定開度(30%)未満であって第2所定開度(15%)以上となるときのロータの回転角度(デバイス暖機優先モード側の範囲E内の回転角度であり、ここでは、説明の便宜上、「第2回転角度」と称する)が異常箇所となる状況下において、CVT油温が第1所定温度よりも低い第2所定温度(20℃)以下である場合には、第1回転角度と比べて範囲Aに近い第2回転角度の近傍(手前)までロータの回転が許容される。このような制御によれば、デバイス暖機優先モード内に異常箇所が認められる状況下においてデバイス(CVT)の暖機要求がある場合には、単に(一律に)デバイス暖機優先モードの利用を禁止するのではなく、CVT油温に応じてロータの回転角度の制限の度合いが変更される。より具体的には、異常発生時のCVT油温が第2所定温度(20℃)から第1所定温度(50℃)までの範囲内の温度である場合には、CVT油温が第2所定温度(20℃)未満の範囲内の温度である場合と比べて、フェールセーフ制御中のロータの回転角度の許容範囲が緩和される。このため、本実施形態の制御によれば、異常箇所と現在のCVT油温とを考慮して、(特に低CVT油温下において)デバイス回路24を極力使用できるようになる。このため、ロータリ切替弁42の異常発生時に、デバイス(CVT)の暖機機能を極力確保できるようにすることができる。そして、このような対策を、オーバーヒートの回避に配慮しつつ行うことができる。このため、燃費と信頼性の両立が可能となる。
(ロータの異常箇所の検出手法の他の一例)
図6は、本発明の実施の形態1における異常箇所学習に用いることができるロータの異常箇所の検出手法の他の一例を説明するための図である。図6は、ロータの回転速度とポジションセンサ46の検出値(すなわち、ロータの回転角度)との関係を表した図である。ロータの回転速度は、ポジションセンサ46により検出されるロータの回転角度に基づいて算出することができる。図2に示す可動範囲内においてロータを回転させた場合、何らかの原因により特定の部位(回転角度)においてロータの動きに抵抗がある場合には、図6中に「異常値」として示すように、ロータ回転速度が遅くなる。したがって、異常の発生を判断可能なロータの回転速度の閾値βを事前に定めておくことにより、閾値βを超える回転速度(異常値)が検出されたロータの回転角度を異常箇所として特定することができる。
なお、上述した実施の形態1においては、ロータリ切替弁42が本発明における「制御バルブ」に、範囲Aが本発明における「第1範囲」に、範囲Eが本発明における「第2範囲」に、範囲Fが本発明における「第3範囲」に、範囲Bが本発明における「第4範囲」に、範囲Cが本発明における「第5範囲」に、範囲Dが本発明における「第6範囲」に、ロータの第1回転角度が本発明における「第1制御位置」に、CVT油温が本発明における「デバイスに関する温度」に、ロータの第2回転角度が本発明における「第2制御位置」に、それぞれ相当している。また、ECU50が図4に示すフローチャートに従ってロータリ切替弁42を制御することにより本発明における「駆動手段」が実現されており、そして、ECU50がステップ100、102および104の処理を実行することにより本発明における「異常箇所検出手段」が実現されている。
10 内燃機関
12 シリンダブロック
14 シリンダヘッド
16 ウォータジャケット
18 冷却水回路
20 ラジエータ回路
22 ヒータ回路
24 デバイス回路
26 ラジエータ
28 ヒータコア
30 EGRクーラ
32 CVTウォーマ
34 エンジンオイルクーラ
36 ウォータポンプ
38 入口側共通流路
40 出口側共通流路
42 ロータリ切替弁
42a 流入ポート
42b、42c、42d 流出ポート
44 電動モータ
46 ポジションセンサ
48 水温センサ
50 ECU(Electronic Control Unit)
52 CVT油温センサ
54 イグニッションスイッチ(IGスイッチ)
56 MIL(Malfunction Indication Lamp)

Claims (1)

  1. 内燃機関の本体を介して冷却水が循環する複数の回路として、前記冷却水の熱を放出するラジエータを前記冷却水が通過するラジエータ回路と、暖機が必要なデバイスを前記冷却水が通過するデバイス回路と、前記内燃機関を搭載する車両の車室内空調用のヒータコアを前記冷却水が通過するヒータ回路とを含む冷却水回路と、
    前記冷却水の経路を前記複数の回路の中から変更可能であって、かつ、前記複数の回路の個々の回路内の前記冷却水の流量を連続的に変更可能な制御バルブと、
    前記制御バルブを所定の可動範囲内で変位させる駆動手段と、
    前記内燃機関の始動時に、前記可動範囲内における前記制御バルブの異常箇所を検出する異常箇所検出手段と、
    を備え、
    前記可動範囲は、第1範囲、第2範囲、第3範囲、第4範囲、第5範囲および第6範囲を少なくとも含み、
    前記第1範囲では、前記ラジエータ回路、前記デバイス回路および前記ヒータ回路のすべてが前記制御バルブによって閉塞され、
    前記第2範囲は、前記第1範囲を超えて前記制御バルブを特定方向に変位させた状態で得られる範囲であって、当該第2範囲では、前記デバイス回路のみが開放され、
    前記第3範囲は、前記第2範囲を超えて前記制御バルブを前記特定方向にさらに変位させた状態で得られる範囲であって、当該第3範囲では、前記デバイス回路および前記ラジエータ回路が開放され、
    前記第4範囲は、前記第1範囲を超えて前記制御バルブを前記特定方向と反対方向に変位させた状態で得られる範囲であって、当該第4範囲では、前記ヒータ回路のみが開放され、
    前記第5範囲は、前記第4範囲を超えて前記制御バルブを前記反対方向にさらに変位させた状態で得られる範囲であって、当該第4範囲では、前記デバイス回路および前記ヒータ回路が開放され、
    前記第6範囲は、前記第5範囲を超えて前記制御バルブを前記反対方向にさらに変位させた状態で得られる範囲であって、当該第6範囲では、前記デバイス回路、前記ヒータ回路および前記ラジエータ回路が開放され、
    前記駆動手段は、前記第2範囲もしくは前記第3範囲において前記デバイス回路の開度が第1所定開度以上となるときの前記制御バルブの制御位置である第1制御位置が前記異常箇所となる状況下において、前記デバイスに関する温度が第1所定温度以下である場合には、前記第1制御位置の近傍まで前記制御バルブの変位を許容し、
    前記駆動手段は、前記第2範囲において前記デバイス回路の開度が第2所定開度以上であって前記第1所定開度未満となるときの前記制御バルブの制御位置である第2制御位置が前記異常箇所となる状況下において、前記デバイスに関する温度が第1所定温度よりも低い第2所定温度以下である場合には、前記第1制御位置と比べて前記第1範囲に近い前記第2制御位置の近傍まで前記制御バルブの変位を許容することを特徴とする内燃機関の冷却装置。
JP2015028698A 2015-02-17 2015-02-17 内燃機関の冷却装置 Pending JP2016151215A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015028698A JP2016151215A (ja) 2015-02-17 2015-02-17 内燃機関の冷却装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015028698A JP2016151215A (ja) 2015-02-17 2015-02-17 内燃機関の冷却装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016151215A true JP2016151215A (ja) 2016-08-22

Family

ID=56695211

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015028698A Pending JP2016151215A (ja) 2015-02-17 2015-02-17 内燃機関の冷却装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016151215A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020090948A (ja) * 2018-12-07 2020-06-11 スズキ株式会社 車両用システムの制御装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020090948A (ja) * 2018-12-07 2020-06-11 スズキ株式会社 車両用システムの制御装置
JP7193327B2 (ja) 2018-12-07 2022-12-20 スズキ株式会社 車両用システムの制御装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4196802B2 (ja) 冷却水回路
JP5505331B2 (ja) 内燃機関冷却システム
EP3109430B1 (en) Internal combustion engine with cooling apparatus
JP6330768B2 (ja) エンジン冷却装置
JP6135684B2 (ja) エンジンの冷却装置
JP6330748B2 (ja) 内燃機関の冷却装置
US9758017B2 (en) Refrigerant circulation system
JP2006283872A (ja) 自動変速機内温度調整装置
JP2013217344A (ja) エンジン冷却装置
US10808598B2 (en) Cooling device and cooling method for internal combustion engine
KR20130031540A (ko) 차량용 냉각시스템 및 이의 제어방법
US8978599B2 (en) Cooling apparatus of internal combustion engine for vehicle
JP2012184671A (ja) エンジンの冷却装置
JP2016151215A (ja) 内燃機関の冷却装置
JP2016210298A (ja) 内燃機関の冷却装置
US20220063394A1 (en) Cooling apparatus for hybrid vehicle
JP2016056760A (ja) エンジン冷却装置
JP2016211482A (ja) エンジンの冷却装置
JP2016151218A (ja) 内燃機関の冷却装置
JP6413835B2 (ja) 内燃機関の冷却装置
WO2017199866A1 (ja) 車両用冷却装置
JP6135685B2 (ja) エンジンの冷却装置
JP2014070501A (ja) オイル冷却構造
WO2018225305A1 (ja) エンジン冷却システム
JP2009209708A (ja) 自動車用冷却水回路及び自動車用冷却水回路の制御方法