JP2020093504A - Frp前駆体の製造方法、金属張積層板の製造方法、プリント配線板の製造方法及び半導体パッケージの製造方法 - Google Patents

Frp前駆体の製造方法、金属張積層板の製造方法、プリント配線板の製造方法及び半導体パッケージの製造方法 Download PDF

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【課題】厚みの薄いFRP前駆体を使用する場合であっても、金属張積層板中のFRPのボイド及びかすれを抑制しながら成形性良く金属張積層板を製造することが可能なFRP前駆体の製造方法の提供。【解決手段】支持体に離型処理が施された支持体付き熱硬化性樹脂フィルム54を使用し、骨材40の両面に、支持体付き熱硬化性樹脂フィルム54をシート加熱圧接装置6により加熱加圧含浸させた後、支持体剥離装置8を用いて支持体を剥離する工程を有する、厚み42μm以下のFRP前駆体60の製造方法。【選択図】図1

Description

本発明は、FRP前駆体の製造方法、金属張積層板の製造方法、プリント配線板の製造方法及び半導体パッケージの製造方法に関する。
FRP(Fiber Reinforced Plastics;繊維強化プラスチック)は、ファイバー等の弾性率の高い材料を骨材とし、その骨材を、プラスチックのような母材(マトリックス)の中に入れて強度を向上させた複合材料であり、耐候性、耐熱性、耐薬品性及び軽量性を生かし、安価かつ軽量で高耐久性を有する複合材料である。該FRPは、造型性及び高強度を有することから、住宅機器、船舶、車両及び航空機等の構造材、並びに絶縁性を生かして電子機器等の幅広い分野で使用されている。電子機器に利用されているFRPとしてはプリプレグの硬化物が挙げられ、硬化前のプリプレグはFRP前駆体に相当する。
電子機器には絶え間なく軽量化及び小型化が求められており、電子機器に使用されるプリント配線板も薄型化及び高密度化が進み、配線の細密化及び絶縁層の薄型化等が進んでいる。
また、プリント配線板に搭載する実装部品も薄型化及び高密度化するため、実装時のプリント配線板に反りが生じると大きな問題になる。そのため、実装時のリフロー前後における基材とチップとの熱膨張の差を小さくするために、プリプレグの低熱膨張率化及び高ガラス転移点化が進められてきた。
プリント配線板の材料となるプリプレグ等のFRP前駆体の製造方法としては、例えば、シート状の骨材の一方の表面に熱硬化性樹脂のフィルムを貼付してFRP前駆体を製造するFRP前駆体の製造方法であって、前記骨材の一方の表面に有機溶剤を付着させる付着工程と、常圧下において、前記フィルムの両表面のうち、前記骨材側の表面である骨材側フィルム表面を、前記有機溶剤を付着させた骨材の一方の表面に圧接させてFRP前駆体を得るフィルム圧接工程と、を含む、FRP前駆体の製造方法(例えば、特許文献1参照)等が挙げられる。
国際公開第2016/178400号
しかしながら、近年のプリプレグ等のFRP前駆体の薄型化の要求により、FRP前駆体における樹脂組成物の含有量もますます減少する傾向にある。そのような厚みの薄いFRP前駆体を利用して金属張積層板を製造する場合に、従来の手法では、金属張積層板中のFRPにボイド又はかすれが発生する、つまり成形性が低下してしまうことがあった。金属張積層板中のFRPにボイド又はかすれが発生していると絶縁信頼性の低下等の原因となり得るため、ボイド及びかすれを発生させることなく金属張積層板を製造し得る方法が求められる。
本発明は、こうした事情に鑑み、厚みの薄いFRP前駆体を使用する場合であっても、金属張積層板中のFRPのボイド及びかすれを抑制しながら成形性良く金属張積層板を製造することが可能なFRP前駆体の製造方法を提供することを課題とする。さらに、該FRP前駆体の製造方法を利用した、金属張積層板中のFRPにおけるボイド及びかすれの発生が抑制される金属張積層板の製造方法、プリント配線板の製造方法及び半導体パッケージの製造方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究した結果、厚みの薄いFRP前駆体を使用して金属張積層板を製造したときに発生する金属張積層板中のFRPのボイド及びかすれが、FRP前駆体の製造において熱硬化性樹脂フィルムから支持体を剥離する際に、熱硬化性樹脂フィルムの樹脂成分が支持体へ転写することが原因の1つであることを突きとめた。そして、FRP前駆体の製造において「離型処理が施された支持体」付きの熱硬化性樹脂フィルムを使用することにより、厚みの薄いFRP前駆体を使用して金属張積層板を製造する場合においても、金属張積層板中のFRPのボイド及びかすれを抑制しながら成形性良く金属張積層板を製造し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。本発明は、係る知見に基づいて完成したものである。
本発明は下記[1]〜[7]に関する。
[1]支持体に離型処理が施された支持体付き熱硬化性樹脂フィルムを使用し、骨材の両面に、前記支持体付き熱硬化性樹脂フィルムを加熱加圧含浸させた後、前記支持体を剥離する工程を有する、厚み42μm以下のFRP前駆体の製造方法。
[2]前記支持体付き熱硬化性樹脂フィルム中の熱硬化性樹脂フィルムの厚みが5.0〜18.0μmである、上記[1]に記載のFRP前駆体の製造方法。
[3]前記支持体付き熱硬化性樹脂フィルムにおいて、前記離型処理が、シリコーン系離型処理剤、フッ素系離型処理剤、ポリオレフィン系離型処理剤及び長鎖アルキル系離型処理剤からなる群から選択される少なくとも1種によって施されたものである、上記[1]又は[2]に記載のFRP前駆体の製造方法。
[4]前記支持体がポリエチレンテレフタレートからなる有機フィルムである、上記[1]〜[3]のいずれかに記載のFRP前駆体の製造方法。
[5]上記[1]〜[4]のいずれかに記載のFRP前駆体の製造方法により得られたFRP前駆体と、金属箔と、を積層成形する工程を有する、金属張積層板の製造方法。
[6]上記[5]に記載の金属張積層板の製造方法により得られた金属張積層板に配線パターンを形成する工程を有する、プリント配線板の製造方法。
[7]上記[6]に記載のプリント配線板の製造方法により得られたプリント配線板に半導体素子を搭載する工程を有する、半導体パッケージの製造方法。
本発明により、厚みの薄いFRP前駆体を使用する場合であっても、金属張積層板中のFRPのボイド及びかすれを抑制しながら成形性良く金属張積層板を製造することが可能なFRP前駆体の製造方法を提供することができる。さらに、該FRP前駆体の製造方法を利用した、金属張積層板中のFRPにおけるボイド及びかすれの発生が抑制される金属張積層板の製造方法、プリント配線板の製造方法及び半導体パッケージの製造方法を提供することができる。
本発明のFRP前駆体の製造に利用し得る製造装置の一態様を示す概念図である。
本明細書中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。数値範囲の下限値及び上限値は、それぞれ他の数値範囲の下限値又は上限値と任意に組み合わせられる。
また、本明細書に例示する各成分及び材料等は、特に断らない限り、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本明細書における記載事項を任意に組み合わせた態様も本発明に含まれる。
[FRP前駆体の製造方法]
本発明のFRP前駆体の製造方法は、骨材の両面に、支持体に離型処理が施された「支持体付き熱硬化性樹脂フィルム」を加熱加圧含浸させた(以下、加熱加圧含浸工程と称することがある。)後、前記支持体を剥離する工程(以下、支持体剥離工程と称することがある。)を有する。本発明では、厚みの薄いFRP前駆体、具体的には厚み42μm以下のFRP前駆体を製造する。FRP前駆体の厚みは、8〜41μmとすることもでき、10〜35μmとすることもでき、10〜25μmとすることもでき、10〜20μmとすることもでき、12〜18μmとすることもできる。なお、FRP前駆体の厚みは、実施例に記載の方法によって測定したものである。
(支持体付き熱硬化性樹脂フィルムの形成方法)
後述する有機溶媒を含有する熱硬化性樹脂組成物、つまり樹脂ワニスから、熱硬化性樹脂フィルム(以下、単に樹脂フィルムと称することもある。)を形成することができる。
熱硬化性樹脂フィルムは、剥離処理が施された支持体に熱硬化性樹脂組成物を塗布する工程(以下、塗布工程と称することがある。)、及び塗布された熱硬化性樹脂組成物を乾燥する工程(以下、乾燥工程と称することがある。)、を経ることによって、支持体に離型処理が施された支持体付き熱硬化性樹脂フィルム(以下、単に支持体付き樹脂フィルムと称することもある。)として形成することができる。
熱硬化性樹脂フィルムの厚み(乾燥後の厚み。但し、支持体の厚みは含まない。)は、プリント配線板の薄型化の観点から、5.0〜18.0μmであってもよいし、5.5〜17.5μmであってもよいし、5.5〜14.0μmであってもよいし、5.5〜10.0μmであってもよいし、5.5〜8.0μmにすることもできる。本発明の製造方法であれば、熱硬化性樹脂フィルムの厚みがこのくらいの薄さであっても、ボイド及びかすれを抑制し、成形性良く金属張積層板を製造することができる。特に、後述する骨材の坪量が8.0〜12.0g/m(さらには9.0〜11.0g/m)のとき、熱硬化性樹脂フィルムの厚みが前記範囲であってもボイド及びかすれが抑制されるという点で本発明は有意義である。
なお、熱硬化性樹脂フィルムの厚みは、実施例に記載の方法によって測定したものである。
前記塗布工程では、離型処理が施された支持体上に、熱硬化性樹脂組成物を、コンマコーター、バーコーター、キスコーター、ロールコーター、グラビアコーター、ダイコーター等の公知の塗工装置で塗布することができる。
支持体としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン、ポリビニルフルオライド、ポリイミド、などからなる有機フィルム;銅、アルミニウム、又はこれら金属の合金、からなる金属フィルムなどが挙げられる。これらの中でも、加熱時の熱収縮率が小さく、適度な剥離強度を有するポリエチレンテレフタレート(PET)からなる有機フィルムが好ましい。支持体の厚みは、5〜100μmの範囲から適宜選択すればよいが、好ましくは5〜60μm、より好ましくは15〜45μmである。
前述のとおり、支持体には離型処理が施されている。離型処理は、公知の離型処理剤によって施すことができ、ボイド及びかすれを抑制する観点から、シリコーン系離型処理剤及び非シリコーン系離型処理剤からなる群から選択される少なくとも1種によって施されていることが好ましく、シリコーン系離型処理剤によって施されていることがより好ましい。
〔シリコーン系離型処理剤〕
シリコーン系離型処理剤としては、公知のシリコーン系離型処理剤を使用することができる。例えば、ポリジメチルシロキサン、アクリルシリコーングラフトポリマー、アクリルシロキサン、アリールシロキサン等が挙げられるが、特にこれらに制限されるものではない。なお、フッ素原子とシリコーン骨格の両方を含有している場合には、フッ素系離型処理剤ではなく、シリコーン系離型処理剤に分類する。
〔非シリコーン系離型処理剤〕
非シリコーン系離型処理剤としては、公知の非シリコーン系離型処理剤を使用することができる。例えば、フッ素樹脂、ゴム系樹脂、ポリオレフィン樹脂、アルキル化メラミンホルムアルデヒド樹脂、長鎖アルキル化合物等が挙げられる。
前記フッ素樹脂としては、例えば、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、FEP(テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体)、PFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)、ETFE(テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体)、VDF(ポリビニリデンフルオライド)、ECTFE(クロロトリフルオエチレン−エチレン共重合体)、FEVE(フルオロエチレン−ビニルエーテル共重合体)等が挙げられるが、特にこれらに制限されるものではない。
前記ゴム系樹脂としては、例えば、ブタジエン系ゴム、スチレンブタジエン系ゴム、コロロプレン系ゴム、ブチル系ゴム、エチレンプロピレン系ゴム、アクリル系ゴム等が挙げられるが、特にこれらに制限されるものではない。
前記ポリオレフィン樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリ(4−メチル−1−ペンテン)、及び、エチレンと炭素数3〜10のα−オレフィンとの共重合体からなる群から選択される少なくとも1種のポリオレフィン系樹脂等が挙げられるが、特にこれらに制限されるものではない。
前記アルキル化メラミンホルムアルデヒド樹脂としては、例えば、炭素数6〜20のアルキル基を有するアルキル化メラミンホルムアルデヒド樹脂等が挙げられる。該樹脂は、例えば、メラミンモノマーにホルムアルデヒドを助剤として添加し、メチロール化メラミンを生成させ、生成したメチロール基に炭素数6〜20のアルキル基を導入することによって製造できる。
前記長鎖アルキル化合物は、炭素数が8以上の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基(以下、単に長鎖アルキル基とも称する。)を有する化合物である。具体的には、長鎖アルキル基含有ポリビニル樹脂、長鎖アルキル基含有アクリル樹脂、長鎖アルキル基含有ポリエステル樹脂、長鎖アルキル基含有エーテル化合物、長鎖アルキル基含有アミン化合物等が挙げられる。
長鎖アルキル基の炭素数は、8以上が好ましく、10以上がより好ましく、12以上が特に好ましい。長鎖アルキル基の炭素数は30以下が好ましく、28以下がより好ましく、25以下が特に好ましい。
長鎖アルキル化合物の中でも、剥離性が良好であるという観点から、長鎖アルキル基含有ポリビニル樹脂、長鎖アルキル基含有アクリル樹脂が好ましい。
長鎖アルキル基含有ポリビニル樹脂は、ビニルアルコール重合体(ポリ酢酸ビニルの部分ケン化物を含む)、エチレン−ビニルアルコール重合体(エチレン−酢酸ビニル共重合体の部分ケン化物を含む)又はビニルアルコール−アクリル酸共重合体(酢酸ビニル−アクリル酸共重合体の部分ケン化物を含む)と、長鎖アルキル基含有イソシアネート化合物とを反応させることによって合成することができる。この場合、長鎖アルキル基含有イソシアネート化合物の添加量を調整することにより重合体中に水酸基を含有させることができる。重合体中に水酸基を含有させることにより、後述する架橋剤との併用によって離型層の架橋が促進され、その結果、剥離力を安定的に小さくすることができる。
離型処理の施し方に特に制限はないが、例えば、ロールコーター法、リバースコーター法、ドクターブレード法等の一般的な塗工装置を用いて離型処理剤を塗布することによって実施できる。離型処理剤の塗布量(固形分量)に特に制限はない。
前記乾燥工程において、熱硬化性樹脂組成物を前記支持体に塗布して形成される塗膜の乾燥は、熱風乾燥、遠赤外線、又は、近赤外線を用いた乾燥機等を用いることができる。乾燥温度としては、好ましくは60〜170℃、より好ましくは90〜160℃、さらに好ましくは120〜150℃である。また、乾燥時間としては、好ましくは1〜60分、より好ましくは1〜30分、さらに好ましくは1〜10分、特に好ましくは1〜5分である。
また、本発明の熱硬化性樹脂フィルムは、支持体と接する面とは反対側の面に保護フィルムを設けることもできる。保護フィルムとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等の重合体フィルムなどを用いることができる。また、上述する支持体と同様の重合体フィルムを用いてもよく、異なる重合体フィルムを用いてもよい。該保護フィルムは、熱硬化性樹脂フィルムを石英ガラスクロスに加熱加圧含浸させる前に剥離するものである。
(加熱加圧含浸工程)
前記加熱加圧含浸工程の実施態様は、特に制限されるものではないが、例えば、図1に示すFRP前駆体の製造装置等を利用することによって工業的に実施できる。
以下、図1を参照して、FRP前駆体の製造装置1について説明するが、図1に関する下記説明はあくまで一実施態様であって、下記説明に制限されるものではない。
FRP前駆体の製造装置1は、大気圧下におかれる。ここで、本明細書中、「大気圧下」は「常圧下」と同義である。大気圧下でFRP前駆体を製造する場合、例えば真空ラミネータ等を採用した場合に生じ易い作業性の問題を避けられる点で有利である。
FRP前駆体の製造装置1は、骨材送出装置2と、一対の樹脂フィルム送出装置3及び3と、シート加熱圧接装置6と、支持体剥離装置8と、FRP前駆体巻取装置9とを備える。FRP前駆体の製造装置1は、さらに、シート加圧冷却装置7と、一対の保護フィルム剥がし機構4及び4と、一対の保護フィルム巻取装置5及び5と、を備えることが好ましい。
骨材送出装置2は、シート状の骨材40が巻かれたロールを巻き方向とは反対方向に回転させて、ロールに巻かれた骨材40を送り出す装置である。図1において、骨材送出装置2は、骨材40をロールの下側からシート加熱圧接装置6に向けて送り出している。
一対の樹脂フィルム送出装置3及び3は、保護フィルム及び支持体付き樹脂フィルム50が巻かれたロールと、送り出される保護フィルム及び支持体付き樹脂フィルム50に所定の張力を付与させながらロールを回転可能に支持する支持機構とを有し、保護フィルム及び支持体付き樹脂フィルム50が巻かれたロールを巻き方向とは反対方向に回転させて、ロールに巻かれた保護フィルム及び支持体付き樹脂フィルム50を送り出す装置である。保護フィルム及び支持体付き樹脂フィルム50は、支持体付き樹脂フィルム54と、支持体付き樹脂フィルム54の片方の骨材側フィルム表面(支持体付き樹脂フィルム54の両表面のうち、骨材40側の表面)54aに積層された保護フィルム52とを含むシート状のフィルムである。
一対の樹脂フィルム送出装置3及び3は、それぞれ、送り出された骨材40の表面40a側及び裏面40b側に位置する。
一方の樹脂フィルム送出装置3は、送り出された骨材40の表面40a側に位置し、保護フィルム52が、送り出された骨材40側になるように、一方の保護フィルム及び支持体付き樹脂フィルム50をロールの下側から一方の保護フィルム剥がし機構4に向けて送り出す装置である。
同様に、他方の樹脂フィルム送出装置3は、送り出された骨材40の裏面40b側に位置し、保護フィルム52が、送り出された骨材40側になるように、他方の保護フィルム及び支持体付き樹脂フィルム50をロールの上側から他方の保護フィルム剥がし機構4に向けて送り出す装置である。
一対の保護フィルム剥がし機構4及び4は、それぞれ、送り出された骨材40の表面40a側及び裏面40b側に位置する転向ロールである。
一方の保護フィルム剥がし機構4は、一方の樹脂フィルム送出装置3から送り出され、一方の保護フィルム剥がし機構4に向けて進む保護フィルム及び支持体付き樹脂フィルム50を、回転する転向ロールの表面で受け、一方の保護フィルム及び支持体付き樹脂フィルム50のうち一方の支持体付き樹脂フィルム54をシート加熱圧接装置6に向けて進ませると共に、一方の保護フィルム52を一方の保護フィルム巻取装置5に向けて進ませることにより、一方の保護フィルム及び支持体付き樹脂フィルム50から一方の保護フィルム52を剥がす機構である。これにより、一方の支持体付き樹脂フィルム54の骨材側フィルム表面54aが露出する。
同様に他方の保護フィルム剥がし機構4は、他方の樹脂フィルム送出装置3から送り出され、他方の保護フィルム剥がし機構4に向けて進む他方の保護フィルム及び支持体付き樹脂フィルム50を、回転する転向ロールの表面で受け、他方の保護フィルム及び支持体付き樹脂フィルム50のうち他方の支持体付き樹脂フィルム54をシート加熱圧接装置6に向けて進ませると共に、他方の保護フィルム52を他方の保護フィルム巻取装置5に向けて進ませることにより、他方の保護フィルム及び支持体付き樹脂フィルム50から他方の保護フィルム52を剥がす機構である。これにより、他方の支持体付き樹脂フィルム54の骨材側フィルム表面54aが露出する。
一対の保護フィルム巻取装置5及び5は、それぞれ、送り出された骨材40の表面40a側及び裏面40b側に位置し、一対の保護フィルム剥がし機構4及び4で剥がされた、保護フィルム52及び52を巻き取る巻取装置である。
シート加熱圧接装置6は、一対の加圧ロールと、一対の加圧ロールに圧縮力を付与する機構(図示せず)とを有する。該一対の加圧ロールは、所定の設定された温度で加熱ができるよう、内部に加熱体を有する。
シート加熱圧接装置6は、入り込んだ骨材40に支持体付き樹脂フィルム54及び54を回転する一対の加圧ロールで圧接させてシート状のFRP前駆体60を形成する(フィルム圧接工程)と共に、FRP前駆体60をシート加圧冷却装置7に向けて送り出す。具体的には、骨材送出装置2から送り出された骨材40の表面40a及び裏面40bに、それぞれ、一対の保護フィルム剥がし機構4及び4から送り出された支持体付き樹脂フィルム54及び54が積層するように、骨材送出装置2から送り出された骨材40と、一対の保護フィルム剥がし機構4及び4からそれぞれ送り出された支持体付き樹脂フィルム54及び54とが、一対の加圧ロールの間に入り込む。
このとき、一方の支持体付き樹脂フィルム54の骨材側フィルム表面54a側が骨材40の表面40a側に接着するように、一方の支持体付き樹脂フィルム54が骨材40に積層し、また、他方の支持体付き樹脂フィルム54の骨材側フィルム表面54a側が骨材40の裏面40b側に接着するように、他方の支持体付き樹脂フィルム54が骨材40に積層してFRP前駆体60が形成される。シート加熱圧接装置6から送り出されたFRP前駆体60は高温状態である。
シート加圧冷却装置7は、一対の冷却加圧ロールと、一対の冷却加圧ロールに圧縮力を付与する機構(図示せず)とを有する。一対の冷却加圧ロールは、シート加熱圧接装置6から送り出された、高温のFRP前駆体60を回転する一対の冷却加圧ロールで圧縮すると共に冷却し、支持体剥離装置8に送り出す。
支持体剥離装置8は、シート加圧冷却装置7から送り出されたFRP前駆体60の両面から支持体を剥離し(支持体剥離工程)、FRP前駆体巻取装置9に送り出す。
FRP前駆体巻取装置9は、支持体剥離装置8から送り出されたシート状のFRP前駆体60を巻き取るロールと、ロールを回転させる駆動機構(図示せず)とを有する。
以上のFRP前駆体の製造装置1は、以下のように動作する。
先ず、骨材送出装置2からシート状の骨材40を、シート加熱圧接装置6に向けて送り出す。このとき、骨材40の表面40a及び裏面40bは、露出している。
他方、保護フィルム52が、送り出された骨材40側になるように、一方の保護フィルム及び支持体付き樹脂フィルム50を一方の樹脂フィルム送出装置3のロールの下側から一方の保護フィルム剥がし機構4に向けて送り出している。また、保護フィルム52が、送り出された骨材40側になるように、他方の保護フィルム及び支持体付き樹脂フィルム50を他方の樹脂フィルム送出装置3のロールの上側から他方の保護フィルム剥がし機構4に向けて送り出している。
次に、送り出された一方の保護フィルム及び支持体付き樹脂フィルム50は、一方の保護フィルム剥がし機構4である転向ロールに架けられ転向する際に、骨材側フィルム表面54aが露出するように、一方の保護フィルム及び支持体付き樹脂フィルム50から一方の保護フィルム52を剥がして一方の支持体付き樹脂フィルム54をシート加熱圧接装置6に向けて進ませる。これにより、一方の支持体付き樹脂フィルム54の骨材側フィルム表面54aが露出する。同様に、送り出された他方の保護フィルム及び支持体付き樹脂フィルム50は、他方の保護フィルム剥がし機構4である転向ロールに架けられ転向する際に、骨材側フィルム表面54aが露出するように、他方の保護フィルム及び支持体付き樹脂フィルム50から他方の保護フィルム52を剥がして他方の支持体付き樹脂フィルム54をシート加熱圧接装置6に向けて進ませる。これにより、他方の支持体付き樹脂フィルム54の骨材側フィルム表面54aが露出する。
剥がされた一対の保護フィルム52及び52は、それぞれ、一対の保護フィルム巻取装置5及び5で巻き取られる。
骨材送出装置2から送り出された骨材40に、支持体付き樹脂フィルム54及び54がそれぞれ積層するように、骨材送出装置2から送り出された骨材40と、一対の保護フィルム剥がし機構4及び4からそれぞれ送り出された支持体付き樹脂フィルム54及び54とが一対のロールの間に入り込む。さらに、常圧下において、一対の支持体付き樹脂フィルム54及び54を、骨材40にシート加熱圧接装置6で圧接させて、支持体付きのFRP前駆体60を得る(フィルム圧接工程)。このとき、シート加熱圧接装置6が有する一対の加圧ロールの内部にある加熱体の温度制御をすることにより、一対の加圧ロールを所定の温度に維持し、フィルム圧接工程をする際に加熱しながら加圧をする。
ここで、本発明の一態様においては、骨材に樹脂フィルムを加熱圧着する際、加圧ロールの温度は、樹脂充填性の観点から、樹脂フィルムの最低溶融粘度を示す温度の+5℃〜+35℃の範囲の温度が好ましく、樹脂フィルムの最低溶融粘度を示す温度の+8℃〜+32℃がより好ましく、樹脂フィルムの最低溶融粘度を示す温度の+10℃〜+30℃がさらに好ましい。具体的には、加圧ロールの温度は、例えば、110〜170℃が好ましく、120〜165℃がより好ましく、135〜160℃がさらに好ましい。
加圧ロールの温度が上記条件のとき、加圧ロールのロール線圧は、樹脂充填性の観点から、好ましくは0.05〜1.0MPa、より好ましくは0.1〜0.6MPa、さらに好ましくは0.1〜0.4MPaである。
加圧ロールの温度及び線圧が上記条件のとき、FRP前駆体を送り出す速度は、樹脂充填性の観点から、好ましくは0.5〜2.5m/分、より好ましくは0.7〜2.0m/分、さらに好ましくは1.0〜2.0m/分である。
シート加熱圧接装置6から送り出された支持体付きのFRP前駆体60を、シート加圧冷却装置7により、さらに加圧し、また、冷却する。
シート加圧冷却装置7から送り出された支持体付きのFRP前駆体60から、支持体剥離装置8によって支持体を剥離し(支持体剥離工程)、その後、FRP前駆体60をFRP前駆体巻取装置9により、巻き取る。支持体剥離装置8では、好ましくは速度1.5〜5.0m/分(より好ましくは速度2.5〜3.5m/分)で支持体付きのFRP前駆体を移動させながら、支持体を剥離する。支持体剥離装置8としては、公知の剥離機を使用することができる。
〔骨材〕
本発明の製造方法で使用する骨材としては、各種の電気絶縁材料用積層板に用いられている周知のものが使用できる。骨材の材質としては、紙、コットンリンター等の天然繊維;ガラス繊維及びアスベスト等の無機物繊維;アラミド、ポリイミド、ポリビニルアルコール、ポリエステル、テトラフルオロエチレン及びアクリル等の有機繊維;これらの混合物などが挙げられる。これらの中でも、難燃性の観点から、ガラス繊維が好ましい。ガラス繊維基材としては、Eガラス、Cガラス、Dガラス、Sガラス等を用いた織布又は短繊維を有機バインダーで接着したガラス織布;ガラス繊維とセルロース繊維とを混抄したものなどが挙げられる。より好ましくは、Eガラスを使用したガラス織布である。
これらの骨材は、織布、不織布、ロービンク、チョップドストランドマット又はサーフェシングマット等の形状を有する。なお、骨材の材質及び形状は、目的とする成形物の用途及び性能により選択すればよい。また、骨材は、1種を単独で使用してもよいし、必要に応じて、2種以上の材質及び形状をそれぞれ任意に組み合わせることもできる。
〔熱硬化性樹脂組成物〕
本発明の製造方法で使用する熱硬化性樹脂組成物としては、少なくとも熱硬化性樹脂を含有する熱硬化性樹脂組成物であればよい。また、さらに、相分離構造(海島構造)を形成する観点から、変性シリコーンオイルを含有することが好ましい。他にも、必要に応じて、硬化剤、硬化促進剤、無機充填材、有機充填材、カップリング剤、レベリング剤、酸化防止剤、難燃剤、難燃助剤、揺変性付与剤、増粘剤、チキソ性付与剤、可撓性材料、界面活性剤、光重合開始剤等が挙げられ、これらから選択される少なくとも1つを含有することが好ましい。
以下、熱硬化性樹脂組成物が含有する各成分について順に説明する。
(熱硬化性樹脂)
熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、不飽和イミド樹脂、マレイミド樹脂、シアネート樹脂、イソシアネート樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、オキセタン樹脂、アミノ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アリル樹脂、ジシクロペンタジエン樹脂、シリコーン樹脂、トリアジン樹脂、メラミン樹脂等が挙げられる。また、特にこれらに制限されず、公知の熱硬化性樹脂を使用できる。これらは、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用することもできる。これらの中でも、成形性及び電気絶縁性の観点から、エポキシ樹脂、マレイミド樹脂が好ましく、エポキシ樹脂及びマレイミド樹脂を併用することも好ましい。
エポキシ樹脂としては、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、α−ナフトール/クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ナフトールノボラック型エポキシ樹脂、アラルキルノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールT型エポキシ樹脂、ビスフェノールZ型エポキシ樹脂、テトラブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、テトラメチルビフェニル型エポキシ樹脂、トリフェニル型エポキシ樹脂、テトラフェニル型エポキシ樹脂、ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフタレンジオールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂、フルオレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂、エチレン性不飽和基を骨格に有するエポキシ樹脂、脂環式型エポキシ樹脂等が挙げられる。さらに、これらのエポキシ樹脂にリン化合物を導入したリン含有エポキシ樹脂も使用できる。エポキシ樹脂は、1種を単独で使用してもよいし、絶縁信頼性及び耐熱性の観点から、2種以上を併用してもよい。
エポキシ樹脂の市販品としては、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂である「EPICLON(登録商標)N−660」(DIC株式会社製)、α−ナフトール/クレゾールノボラック型エポキシ樹脂である「NC−7000L」(日本化薬株式会社製)、ビスフェノールA型エポキシ樹脂である、「EPICLON(登録商標)840S」(DIC株式会社製)、「jER828EL」、「YL980」(以上、三菱ケミカル株式会社製)等が挙げられる。
ここで、エポキシ樹脂としては、特に制限されるわけではないが、柔軟性を付与する観点から、1分子中に2個以上のエポキシ基を有すると共に、アルキレン基の炭素数3以上のアルキレングリコールに由来する構造単位を主鎖に有するエポキシ樹脂であってもよい。また、柔軟性をより向上させる観点からは、アルキレン基の炭素数3以上のアルキレングリコールに由来する構造単位は、2個以上連続して繰り返していてもよい。
アルキレン基の炭素数3以上のアルキレングリコールとしては、アルキレン基の炭素数4以上のアルキレングリコールが好ましい。アルキレン基の炭素数の上限は、特に限定されないが、15以下が好ましく、10以下がより好ましく、8以下がさらに好ましい。
また、エポキシ樹脂として、難燃性の観点から、ハロゲン化エポキシ樹脂を用いてもよい。
マレイミド樹脂としては、未変性マレイミド樹脂であってもよいし、変性マレイミド樹脂であってもよい。変性マレイミド樹脂としては、p−アミノフェノール等のモノアミン化合物とマレイミド樹脂とを反応させた変性マレイミド樹脂;p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン等のジアミン化合物とマレイミド樹脂とを反応させた変性マレイミド樹脂;モノアミン化合物及びジアミン化合物とマレイミド樹脂とを反応させた変性マレイミド樹脂などが挙げられる。
マレイミド樹脂としては、例えば、N,N’−エチレンビスマレイミド、N,N’−ヘキサメチレンビスマレイミド、ビス(4−マレイミドシクロヘキシル)メタン、1,4−ビス(マレイミドメチル)シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素基含有マレイミド;N,N’−(1,3−フェニレン)ビスマレイミド、N,N’−[1,3−(2−メチルフェニレン)]ビスマレイミド、N,N’−[1,3−(4−メチルフェニレン)]ビスマレイミド、N,N’−(1,4−フェニレン)ビスマレイミド、ビス(4−マレイミドフェニル)メタン、ビス(3−メチル−4−マレイミドフェニル)メタン、3,3’−ジメチル−5,5’−ジエチル−4,4’−ジフェニルメタンビスマレイミド、ビス(4−マレイミドフェニル)エーテル、ビス(4−マレイミドフェニル)スルホン、ビス(4−マレイミドフェニル)スルフィド、ビス(4−マレイミドフェニル)ケトン、1,4−ビス(4−マレイミドフェニル)シクロヘキサン、1,4−ビス(マレイミドメチル)シクロヘキサン、1,3−ビス(4−マレイミドフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−マレイミドフェノキシ)ベンゼン、ビス[4−(3−マレイミドフェノキシ)フェニル]メタン、ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]メタン、1,1−ビス[4−(3−マレイミドフェノキシ)フェニル]エタン、1,1−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]エタン、1,2−ビス[4−(3−マレイミドフェノキシ)フェニル]エタン、1,2−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]エタン、2,2−ビス[4−(3−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(3−マレイミドフェノキシ)フェニル]ブタン、2,2−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]ブタン、2,2−ビス[4−(3−マレイミドフェノキシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、4,4−ビス(3−マレイミドフェノキシ)ビフェニル、4,4−ビス(4−マレイミドフェノキシ)ビフェニル、ビス[4−(3−マレイミドフェノキシ)フェニル]ケトン、ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]ケトン、2,2’−ビス(4−マレイミドフェニル)ジスルフィド、ビス[4−(3−マレイミドフェノキシ)フェニル]スルフィド、ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]スルフィド、ビス[4−(3−マレイミドフェノキシ)フェニル]スルホキシド、ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]スルホキシド、ビス[4−(3−マレイミドフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(3−マレイミドフェノキシ)フェニル]エーテル、ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]エーテル、1,4−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,4−ビス[4−(3−マレイミドフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(3−マレイミドフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,4−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)−3,5−ジメチル−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)−3,5−ジメチル−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,4−ビス[4−(3−マレイミドフェノキシ)−3,5−ジメチル−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(3−マレイミドフェノキシ)−3,5−ジメチル−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、ポリフェニルメタンマレイミド等の芳香族炭化水素基含有マレイミドが挙げられる。これらは1種を単独で使用してよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、有機溶剤への溶解性の観点からは、フェノキシ基を有するマレイミド樹脂であることが好ましく、反応性が高く、より耐熱性を良好にできるという観点からは、ビス(4−マレイミドフェニル)メタン、2,2−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパンがより好ましい。
(変性シリコーンオイル)
剛直であり高弾性な熱硬化性樹脂に対して、柔軟で低弾性である変性シリコーンオイルを併用することによって、高弾性な部分と低弾性な部分を有する相分離構造となり、応力を緩和し、低熱膨張率化に寄与し、そりを抑制する効果が得られる。変性シリコーンオイルは1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
変性シリコーンオイルとは、直鎖状のシロキサン骨格を有し、分子構造中に、水素又は炭化水素基以外の基を有するものを言う。変性シリコーンオイルとしては、変性シリコーンオイルとして市販されているものを使用することができる。中でも、分子構造中にジメチルシリコーン骨格を有するものが好ましい。また、分子構造中に反応性基を有するものが好ましく、分子構造中にジメチルシリコーン骨格を有し、かつ分子構造中に熱硬化性樹脂との反応が可能な、反応性基を有するものが特に好ましい。
反応性基としては、ポリシロキサンの側鎖の一部に導入されたものであってもよいし、ポリシロキサンの片末端又は両末端に導入されたものであってもよいし、ポリシロキサンの側鎖に加えて、片末端又は両末端に導入されたものであってもよい。
上記反応性基としては、エポキシ基、アミノ基、水酸基、メタクリル基、メルカプト基、カルボキシル基、アルコキシ基及びシラノール基などが挙げられる。ここで、反応性基としてアミノ基を有する変性シリコーンオイルの場合は、前記変性マレイミド樹脂を製造する際に使用するモノアミン化合物又はジアミン化合物として使用することができるため、変性シリコーンオイルを変性マレイミド樹脂の構造中に取り込み、そうして得られるシリコーン骨格含有変性マレイミド樹脂として使用することもできる。
分子構造中にエポキシ基を有する変性シリコーンオイルは、市販品を用いることができ、例えば、両末端にエポキシ基を有する「X−22−163」(官能基当量(単位はg/molであり、以下同様。)200)、「KF−105」(官能基当量490)、「X−22−163A」(官能基当量1,000)、「X−22−163B」(官能基当量1,750)、「X−22−163C」(官能基当量2,700)、両末端に脂環式エポキシ基を有する「X−22−169AS」(官能基当量500)、「X−22−169B」(官能基当量1,700)、一方の末端にエポキシ基を有する「X−22−173DX」(官能基当量4,500)、側鎖及び両末端にエポキシ基を有する「X−22−9002」(官能基当量5,000)、側鎖にエポキシ基を有する「X−22−343」(官能基当量525)、「KF−101」(官能基当量350)、「KF−1001」(官能基当量3,500)、「X−22−2000」(官能基当量620)、「X−22−4741」(官能基当量2,500)、「KF−1002」(官能基当量4,300)、側鎖に脂環式エポキシ基を有する「X−22−2046」(官能基当量600)及び「KF−102」(官能基当量3,600、以上、信越化学工業株式会社製)が挙げられる。
分子構造中にアミノ基を有する変性シリコーンオイルは、市販品を用いることができ、例えば、両末端にアミノ基を有する「KF−8010」(官能基当量430)、「X−22−161A」(官能基当量800)、「X−22−161B」(官能基当量1,500)、「KF−8012」(官能基当量2,200)、「KF−8008」(官能基当量5,700)、「X−22−9409」(官能基当量700)、「X−22−1660B−3」(官能基当量2,200)(以上、信越化学工業株式会社製)、「BY−16−853U」(官能基当量460)、「BY−16−853」(官能基当量650)、「BY−16−853B」(官能基当量2,200)(以上、東レ・ダウコーニング株式会社製)、側鎖にアミノ基を有する「KF−868」(官能基当量8,800)、「KF−865」(官能基当量5,000)、「KF−864」(官能基当量3,800)、「KF−880」(官能基当量1,800)、「KF−8004」(官能基当量1,500)(以上、信越化学工業株式会社製)等が挙げられる。
分子構造中に水酸基を有する変性シリコーンオイルは、市販品を用いることができ、例えば、両末端に水酸基を有する「KF−6001」(官能基当量900)、「KF−6002」(官能基当量1,600)、両末端にフェノール性水酸基を有する「X−22−1821」(官能基当量1,470)(以上、信越化学工業株式会社製)、「BY−16−752A」(官能基当量1,500)(以上、東レ・ダウコーニング株式会社製)、一方の末端に水酸基を有する「X−22−170BX」(官能基当量2,800)、「X−22−170DX」(官能基当量4,670)、「X−22−176DX」(官能基当量1,600)、「X−22−176F」(官能基当量6,300)(以上、信越化学工業株式会社製)、側鎖に水酸基を有する「X−22−4039」(官能基当量970)「X−22−4015」(官能基当量1,870)(以上、信越化学工業株式会社製)、両末端ポリエーテル中に水酸基を有する「SF8427」(官能基当量930、東レ・ダウコーニング株式会社製)、「X−22−4952」(官能基当量1,100、信越化学工業株式会社製);側鎖ポリエーテル中に水酸基を有する「FZ−2162」(官能基当量750)及び「SH3773M」(官能基当量800)(以上、東レ・ダウコーニング株式会社製)が挙げられる。
分子構造中にメタクリル基を有する変性シリコーンオイルは、市販品を用いることができ、例えば、両末端にメタクリル基を有する「X−22−164A」(官能基当量860)、「X−22−164B」(官能基当量1,630)及び一方の末端にメタクリル基を有する「X−22−174DX」(官能基当量4,600)(以上、信越化学工業株式会社製)が挙げられる。
分子構造中にメルカプト基を有する変性シリコーンオイルは、市販品を用いることができ、例えば、両末端にメルカプト基を有する「X−22−167B」(官能基当量1,670)、側鎖にメルカプト基を有する「KF−2001」(官能基当量1,900)、「KF−2004」(官能基当量30,000)、(以上、信越化学工業株式会社製)が挙げられる。
分子構造中にカルボキシル基を有する変性シリコーンオイルは、市販品を用いることができ、例えば、両末端にカルボキシル基を有する「X−22−162C」(官能基当量2,300)、一方の末端にカルボキシル基を有する「X−22−3710」(官能基当量1,450)及び側鎖にカルボキシル基を有する「X−22−3701E」(官能基当量4,000)(以上、信越化学工業株式会社製)が挙げられる。
分子構造中にアルコキシ基を有する変性シリコーンオイルは、市販品を用いることができ、例えば、側鎖にアルコキシ基を有する「FZ−3704」(官能基当量150)(以上、東レ・ダウコーニング株式会社製)が挙げられる。
分子構造中にシラノール基を有する変性シリコーンオイルは、市販品を用いることができ、例えば、両末端にシラノール基を有する「X−21−5841」(官能基当量500、信越化学工業株式会社製)及び「Z−6018」(官能基含有量6質量%、東レ・ダウコーニング株式会社製)が挙げられる。
これらのうち、特にエポキシ基、アミノ基又は水酸基で変性されたシリコーンオイルが好ましい。
以上の中でも、反応性の観点から、両末端変性シリコーンオイルが好ましく、相溶性の観点から、官能基当量5,000以下のものがより好ましい。
熱硬化性樹脂組成物が変性シリコーンオイルを含有する場合、その含有量は、特に制限されるものではないが、熱硬化性樹脂及び後述する必要に応じて含有する硬化剤の配合量の総量100質量部に対して、2〜80質量部であることが好ましい。前記変性シリコーンオイルの配合量が2質量部以上であると、相分離構造が生じ易くなる傾向にある。同様の観点から、変性シリコーンオイルの配合量は5質量部以上がより好ましい。一方、変性シリコーンオイルの配合量の上限値については特に制限はないが、FRP前駆体の成形性及び接着性の観点から、60質量部以下であることが好ましく、40質量部以下であることがより好ましく、25質量部以下であることがさらに好ましく、15質量部以下であることが特に好ましい。なお、変性シリコーンオイルが変性マレイミド樹脂と反応して変性マレイミド樹脂中に含まれている場合、変性マレイミド樹脂中の変性シリコーンオイル由来の構造単位の含有量が前記範囲内に相当すれば、前記同様の効果が得られる傾向にある。
(硬化剤)
硬化剤としては、熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂である場合は、フェノール系硬化剤、シアネートエステル系硬化剤、酸無水物系硬化剤、アミン系硬化剤、活性エステル基含有化合物等のエポキシ樹脂用硬化剤などが挙げられる。なお、熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂以外の樹脂である場合、その熱硬化性樹脂用の硬化剤として公知のものを用いることができる。硬化剤は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記フェノール系硬化剤としては、特に制限されないが、クレゾールノボラック型硬化剤、ビフェニル型硬化剤、フェノールノボラック型硬化剤、ナフチレンエーテル型硬化剤、トリアジン骨格含有フェノール系硬化剤等が好ましく挙げられる。
フェノール系硬化剤の市販品としては、KA−1160、KA−1163、KA−1165(いずれもDIC株式会社製)等のクレゾールノボラック型硬化剤;MEH−7700、MEH−7810、MEH−7851(いずれも明和化成株式会社製)等のビフェニル型硬化剤;フェノライト(登録商標)TD2090(DIC株式会社製)等のフェノールノボラック型硬化剤;EXB−6000(DIC株式会社製)等のナフチレンエーテル型硬化剤;LA3018、LA7052、LA7054、LA1356(いずれもDIC株式会社製)等のトリアジン骨格含有フェノール系硬化剤などが挙げられる。
前記シアネートエステル系硬化剤としては、特に制限はないが、ビスフェノールAジシアネート、ポリフェノールシアネート(オリゴ(3−メチレン−1,5−フェニレンシアネート))、4,4’−メチレンビス(2,6−ジメチルフェニルシアネート)、4,4’−エチリデンジフェニルジシアネート、ヘキサフルオロビスフェノールAジシアネート、2,2−ビス(4−シアネート)フェニルプロパン、1,1−ビス(4−シアネートフェニルメタン)、ビス(4−シアネート−3,5−ジメチルフェニル)メタン、1,3−ビス(4−シアネートフェニル−1−(メチルエチリデン))ベンゼン、ビス(4−シアネートフェニル)チオエーテル、ビス(4−シアネートフェニル)エーテル等が挙げられる。
前記酸無水物系硬化剤としては、特に制限はないが、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルナジック酸無水物、水素化メチルナジック酸無水物、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸、ドデセニル無水コハク酸、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸等が挙げられる。
前記アミン系硬化剤としては、特に制限はないが、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ジエチルアミノプロピルアミン等の脂肪族アミン;メタフェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン等の芳香族アミン(但し、後述の酸性置換基を有するアミン化合物を除く。);p−アミノフェノール、p−アミノ安息香酸、p−アミノベンゼンスルホン酸、3,5−ジヒドロキシアニリン、3,5−ジカルボキシアニリン等の酸性置換基を有するアミン化合物;などが挙げられる。
また、硬化剤としては、ユリア樹脂等も用いることができる。
熱硬化性樹脂組成物が硬化剤を含有する場合、その含有量は、熱硬化性樹脂及び後述する必要に応じて含有する硬化剤の配合量の総量100質量部に対して、好ましくは3〜150質量部、より好ましくは5〜100質量部、さらに好ましくは5〜50質量部、特に好ましくは5〜25質量部である。
なお、熱硬化性樹脂組成物が硬化剤を含有する場合、その含有量は、官能基当量を用いて表してもよく、また、そうすることが好ましい。具体的には、(熱硬化性樹脂の質量/官能基当量)≒(硬化剤の質量/熱硬化性樹脂と反応し得る官能基当量)×定数Cとなるように硬化剤を含有させることが好ましい。定数Cは、硬化剤の官能基の種類によって変化し、該官能基がフェノール性水酸基の場合には0.8〜1.2が好ましく、アミノ基の場合には0.2〜0.4が好ましく、活性エステル基の場合には0.3〜0.6が好ましい。
熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂である場合には、前記式は、(エポキシ樹脂の質量/エポキシ基当量)≒(硬化剤の質量/エポキシ基と反応し得る官能基当量)×定数Cとなる。
(硬化促進剤)
硬化促進剤としては、前記熱硬化性樹脂の硬化に用いられる一般的な硬化促進剤を使用することができる。例えば、熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂である場合、硬化促進剤としては、イミダゾール化合物及びその誘導体;ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、オクチル酸スズ、オクチル酸コバルト、亜鉛(II)アセチルアセトナート等の有機金属塩又は有機金属錯体;リン系化合物;第3級アミン化合物;第4級アンモニウム化合物等が挙げられる。硬化反応の促進の観点から、イミダゾール化合物及びその誘導体が好ましい。
イミダゾール化合物及びその誘導体の具体例としては、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、2−エチル−1−メチルイミダゾール、1,2−ジエチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[1,2−a]ベンズイミダゾール、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]エチル−s−トリアジン等のイミダゾール化合物;2−メチルイミダゾリン、2−エチル−4−メチルイミダゾリン、2−ウンデシルイミダゾリン、2−フェニル−4−メチルイミダゾリン等のイミダゾリン化合物;前記イミダゾール化合物とトリメリト酸との付加反応物;前記イミダゾール化合物とイソシアヌル酸との付加反応物;前記イミダゾール化合物とジイソシアネート化合物との付加反応物;前記イミダゾール化合物と臭化水素酸との付加反応物などが挙げられる。イミダゾール化合物は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
熱硬化性樹脂組成物が硬化促進剤を含有する場合、その含有量は、熱硬化性樹脂及び後述する必要に応じて含有する硬化剤の配合量の総量100質量部に対して、好ましくは0.01〜20質量部、より好ましくは0.05〜10質量部、さらに好ましくは0.1〜6質量部である。
(無機充填材)
無機充填材により、熱膨張率の低減及び塗膜強度を向上させることができる。
無機充填材としては、シリカ、アルミナ、硫酸バリウム、タルク、マイカ、カオリン、ベーマイト、ベリリア、チタン酸バリウム、チタン酸カリウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、炭酸アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、ホウ酸アルミニウム、ケイ酸アルミニウム、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ホウ酸亜鉛、スズ酸亜鉛、酸化アルミニウム、ジルコニア、ムライト、マグネシア、酸化亜鉛、酸化チタン、炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化ホウ素、焼成クレー等のクレー、ガラス短繊維、ガラス粉及び中空ガラスビーズ等が挙げられ、これらからなる群から選択される少なくとも1種が好ましく使用される。ガラスとしては、Eガラス、Tガラス、Dガラス等が好ましく挙げられる。これらの中でも、熱膨張率の低減、比誘電率及び誘電正接の低減の観点から、シリカ、アルミナが好ましく、シリカがより好ましい。
前記シリカとしては、湿式法で製造され含水率の高い沈降シリカと、乾式法で製造され結合水等をほとんど含まない乾式法シリカが挙げられる。乾式法シリカとしては、さらに、製造法の違いにより、破砕シリカ、フュームドシリカ、溶融シリカ(溶融球状シリカ)が挙げられる。
無機充填材は、耐湿性を向上させるためにシランカップリング剤等の表面処理剤で表面処理されていてもよく、分散性を向上させるために疎水性化処理されていてもよい。
無機充填材の平均一次粒子径としては、特に制限されるものではないが、好ましくは0.01〜10μm、より好ましくは0.1〜5μmである。ここで、「平均一次粒子径」とは、凝集した粒子の平均径、つまり二次粒子径ではなく、凝集していない単体での平均粒子径を指す。当該一次平均粒子径は、レーザー回折式粒度分布計で測定して求めることができる。また、該平均一次粒子径は、粒子の全体積を100%として粒子径による累積度数分布曲線を求めた時、体積50%に相当する点の粒子径である。
熱硬化性樹脂組成物が無機充填材を含有する場合、その含有量は、添加目的によっても異なるが、熱硬化性樹脂及び後述する必要に応じて含有する硬化剤の配合量の総量100質量部に対して、好ましくは20〜400質量部、より好ましくは50〜350質量部、さらに好ましくは100〜300質量部、特に好ましくは120〜250質量部である。無機充填材の含有量を前記範囲とすることで、FRP前駆体の成形性及び低熱膨張性を良好な状態に維持することができる傾向にある。
(その他の成分)
熱硬化性樹脂組成物は、必要に応じて、その他の成分を含有していてもよい。
その他の成分としては、熱可塑性樹脂及びエラストマ、並びに、難燃剤、酸化防止剤、有機充填材、流動調整剤等の添加剤、などが挙げられる。
(有機溶剤)
熱硬化性樹脂フィルムを形成し易くするため、樹脂組成物へさらに有機溶剤を含有させてもよい。本明細書では、有機溶剤を含有する樹脂組成物を、樹脂ワニスと称することがある。
該有機溶剤としては、特に制限されないが、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル等のアルコール系溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ブタノン、シクロヘキサノン、4−メチル−2−ペンタノン等のケトン系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のエステル系溶剤;テトラヒドロフラン等のエーテル系溶剤;トルエン、キシレン、メシチレン等の芳香族系溶剤;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等の窒素原子含有溶剤;ジメチルスルホキシド等の硫黄原子含有溶剤などが挙げられる。これらの中でも、溶解性及び塗布後の外観の観点から、ケトン系溶剤が好ましく、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンがより好ましく、シクロヘキサノン、メチルエチルケトンがさらに好ましい。
有機溶剤は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
有機溶剤の含有量は、塗布容易性の観点から、例えば、樹脂ワニスの不揮発分が好ましくは20〜85質量%、より好ましくは40〜80質量%、さらに好ましくは55〜75質量%となるように有機溶剤の使用量を調節する。
(熱硬化性樹脂組成物の調製方法)
前記熱硬化性樹脂組成物の調製方法に特に制限はなく、従来公知の調製方法を採用できる。
例えば、前記有機溶剤中に、熱硬化性樹脂及び必要に応じてその他の成分を加えた後、各種混合機を用いて混合及び攪拌することにより、樹脂ワニスとして調製することができる。前記混合機としては、超音波分散方式、高圧衝突式分散方式、高速回転分散方式、ビーズミル方式、高速せん断分散方式及び自転公転式分散方式等の混合機が挙げられる。
[金属張積層板の製造方法]
本発明は、本発明のFRP前駆体の製造方法により得られたFRP前駆体と、金属箔と、を積層成形する工程を有する、金属張積層板の製造方法も提供する。得られる金属張積層板中には、前記FRP前駆体が硬化してなるFRPが含まれている。なお、FRP前駆体はB−ステージ化された状態、つまり半硬化された状態であり、FRPはC−ステージ化された状態、つまり硬化された状態である。
本発明の製造方法により得られる金属張積層板中のFRPの厚みは薄く、具体的には42μm以下であり、8〜41μmとすることもでき、10〜35μmとすることもでき、10〜25μmとすることもでき、10〜20μmとすることもでき、12〜18μmとすることもできる。そのため、プリント配線板の薄型化に大きく貢献する。
なお、FRPの厚みは実施例に記載の方法に従って測定したものである。
具体的には、前記FRP前駆体1枚を用いるか又は2枚以上(好ましくは2〜20枚)を重ね、その片面又は両面、好ましくは両面に、金属箔を配置した構成で積層成形することにより、金属張積層板を製造することができる。
前記積層条件としては、プリント配線板に使われる積層板の製造に利用される公知の条件を採用することができる。例えば、多段プレス、多段真空プレス、連続成形、オートクレーブ成形機等を使用し、温度50〜250℃、圧力0.2〜10MPa、加熱時間0.1〜5時間で積層する条件を採用できる。
金属箔の厚みとしては、好ましくは40μm以下、より好ましくは1〜40μm、さらに好ましくは3〜30μm、特に好ましくは3〜15μm、最も好ましくは3〜10μmである。
金属箔の金属としては、導電性の観点から、銅、金、銀、ニッケル、白金、モリブデン、ルテニウム、アルミニウム、タングステン、鉄、チタン、クロム、又はこれらの金属元素のうちの少なくとも1種を含む合金であることが好ましい。合金としては、銅系合金、アルミニウム系合金、鉄系合金が好ましい。銅系合金としては、銅−ニッケル合金等が挙げられる。鉄系合金としては、鉄−ニッケル合金(42アロイ)等が挙げられる。これらの中でも、金属としては、銅、ニッケル、42アロイがより好ましく、入手容易性及びコストの観点からは、銅がさらに好ましい。
[プリント配線板の製造方法]
本発明は、本発明の金属張積層板の製造方法により得られた金属張積層板に配線パターンを形成する工程を有する、プリント配線板の製造方法も提供する。
配線パターンの形成方法としては、特に限定されるものではないが、サブトラクティブ法、フルアディティブ法、セミアディティブ法(SAP:Semi Additive Process)又はモディファイドセミアディティブ法(m−SAP:modified Semi Additive Process)等の公知の方法が挙げられる。
[半導体パッケージの製造方法]
本発明は、プリント配線板の製造方法により得られたプリント配線板に半導体素子を搭載する工程を有する、半導体パッケージの製造方法も提供する。該半導体パッケージは、本発明のプリント配線板の所定の位置に半導体チップ、メモリ等の半導体素子を搭載し、封止樹脂等によって半導体素子を封止することによって製造できる。
次に、下記の実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、これらの実施例は本発明をいかなる意味においても制限するものではない。
なお、各例において、熱硬化性樹脂フィルムの厚みの測定、FRP前駆体の厚みの測定、及びFRPの厚みの測定は、以下の測定方法に従って行った。
(A.熱硬化性樹脂フィルムの厚みの測定)
各例で作製した支持体付き熱硬化性樹脂フィルムについて、株式会社ミツトヨ製のアップライトゲーシによって全体の厚み(以下、厚みAと称する。)を測定した。熱硬化性樹脂フィルムをマイラーテープで剥がした後、PETの厚み(以下、厚みBと称する。)を前述同様の方法で測定し、厚みAから厚みBを差し引くことにより、熱硬化性樹脂フィルムの厚みを算出した。
(B.FRP前駆体の厚みの測定)
各例で作製したFRP前駆体について、株式会社ミツトヨ製のアップライトゲーシによって厚みを測定した。
(C.FRPの厚みの測定)
各例で作製したFRPを10mm×10mmサイズに切断した後、アルミカップ容器へ入れ、そこへ「jER(登録商標)811」(商品名、エポキシ樹脂、三菱ケミカル株式会社製)及びトリエチレンテトラミン(硬化剤)の混合液を流し込み、固化するまで放置した。次に、FRPの断面が見えるまで固化物を研磨してFRPの断面を出し、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いてFRPの厚みを測定した。
また、各例で製造したプリプレグ(FRP前駆体)を用い、下記方法に従って各評価を行った。
(1.成形性:ボイド及びかすれの有無)
各例で得た銅張積層板の銅箔をエッチングにより取り除き、硬化後のプリプレグ(FRP)の外観を目視により観察してボイド及びかすれの有無を確認し、成形性の指標とした。
(2.支持体剥離面への樹脂成分の転写)
各例において、支持体を剥離した後の支持体の表面を目視により観察し、熱硬化性樹脂フィルムと接していた面に樹脂成分が転写しているか否かを確認した。
[合成例1]変性マレイミド樹脂1の合成
3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン16質量部、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン1.4質量部、両末端アミノ変性シロキサン48質量部、2,2−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン248質量部、p−アミノフェノール6.0質量部及びプロピレングリコールモノメチルエーテル460質量部を投入し、反応させた後、常圧濃縮し、変性マレイミド樹脂1含有溶液(樹脂成分の含有量:60質量%)を得た。
[調製例1]熱硬化性樹脂ワニス1(熱硬化性樹脂組成物1)の調製
合成例1で得た変性マレイミド樹脂1含有溶液(樹脂成分の濃度:60質量%)50質量部、α−ナフトール/クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量:223〜238g/eq)30質量部、球状溶融シリカ(平均粒子径0.5μm)90質量部、イソシアネートマスクイミダゾール0.3質量部を溶媒中で混合及び攪拌し、固形分濃度68質量%の熱硬化性樹脂ワニス1を調製した。
[実施例1]FRP前駆体Aの製造
(離型処理が施された支持体付き熱硬化性樹脂フィルムaの作製)
調製例1で得た熱硬化性樹脂ワニス1を、580mm幅のシリコーン系離型処理剤による離型処理が施されたPETフィルム(A−53:帝人デュポンフィルム株式会社製)に塗布し、120〜150℃で1〜5分乾燥させて、離型処理が施された支持体付き熱硬化性樹脂フィルムa(以下、単に熱硬化性樹脂フィルムaと称することがある。)を作製した。前記塗布は、塗布幅525mmで、乾燥後の厚みが6.0μmになるように塗布量を調整した。なお、作製した熱硬化性樹脂フィルムaの最低溶融温度は128℃であった。
(FRP前駆体Aの製造)
骨材のガラス織布(IPC#1010、坪量10.2g/m、基材幅530mm、日東紡績株式会社製)と、上記で得た熱硬化性樹脂フィルムaとを用い、図1に示す製造装置によって骨材のガラス織布の両面に熱硬化性樹脂フィルムaを加熱加圧含浸させた。この際、シート加熱圧接装置6における加圧ロール条件は、ロール温度152℃、線圧0.2MPa及び速度1.5m/分とした。
その後、シート加圧冷却装置7で冷却し、両側にある支持体のPETを剥離機(支持体剥離装置8)によって速度3.0m/分で剥離し、次いでFRP前駆体巻取装置9で巻取りを行い、厚み15.9μmのFRP前駆体Aを作製した。該FRP前駆体Aの製造において、前記評価方法に従って支持体剥離面への樹脂成分の転写の有無を確認した。結果を表1に示す。
(銅張積層板の製造)
上記で得たFRP前駆体A1枚を530mm角に切断し、これを厚み5μmの銅箔「MT−18EX−5」(三井金属鉱業株式会社製)2枚で挟み込み、銅箔の外側からさらに厚み1.8mm、530mm角のSUS製鏡板で挟み込み、下記積層条件1にてFPRの厚み15μmの銅張積層板Aを製造した。該銅張積層板Aを用いて、前記測定方法に従って成形性を評価した。結果を表1に示す。
(積層条件1)
昇温速度2〜3℃/分で60℃から160℃へ昇温し、220℃で90分保持後、30分冷却
製品圧力(銅箔で挟まれたFRP前駆体にかかる圧力):2.5MPa(昇温開始から冷却終了まで)
[実施例2]
実施例1において、乾燥後の熱硬化性樹脂フィルムaの厚みが8.3μmになるように調整することにより、製造される銅張積層板中のFRPの厚みを20μmとしたこと以外は同様に操作、測定及び評価を行った。なお、こうして製造された銅張積層板を銅張積層板Bと称する。結果を表1に示す。
[実施例3]
実施例1において、乾燥後の熱硬化性樹脂フィルムaの厚みが13.0μmになるように調整することにより、製造される銅張積層板中のFRPの厚みを30μmとしたこと以外は同様に操作、測定及び評価を行った。なお、こうして製造された銅張積層板を銅張積層板Cと称する。結果を表1に示す。
[実施例4]
実施例1において、乾燥後の熱硬化性樹脂フィルムaの厚みが17.3μmになるように調整することにより、製造される銅張積層板中のFRPの厚みを40μmとしたこと以外は同様に操作、測定及び評価を行った。なお、こうして製造された銅張積層板を銅張積層板Dと称する。結果を表1に示す。
[実施例5]
実施例3において、シリコーン系離型処理剤による離型処理が施されたPETフィルム(A−53:帝人デュポンフィルム株式会社製)の代わりに、非シリコーン系離型処理剤による離型処理が施されたPETフィルム(TN201:東洋紡フィルム株式会社製)を用いたこと以外は同様に操作、測定及び評価を行った。なお、こうして製造された銅張積層板を銅張積層板Eと称する。結果を表1に示す。
[比較例1]
実施例1において、シリコーン系離型処理剤による離型処理が施されたPETフィルム(A−53:帝人デュポンフィルム株式会社製)の代わりに、離型処理が施されていないPETフィルム(G2−50:帝人デュポンフィルム株式会社製)を用いたこと以外は同様に操作、測定及び評価を行った。なお、こうして製造された銅張積層板を銅張積層板A’と称する。結果を表1に示す。
表1中の実施例の結果より、本発明の製造方法に従って製造したFRP前駆体を用いれば、たとえFRP前駆体の厚みが薄くても、金属張積層板中のFRPにボイド及びかすれが発生せず、成形性良く金属張積層板を製造できることが分かった。
一方、比較例1の結果から、従来の製造方法に従って製造したFRP前駆体では、FRP前駆体の厚みが薄いと、金属張積層板中のFRPにボイド及びかすれが発生してしまい、成形性良く金属張積層板を製造できることができなかった。
本発明の製造方法により得られるFRP前駆体は、たとえ厚みが薄くても、金属張積層板中のFRPにボイド及びかすれが発生せず、成形性良く金属張積層板を製造できる。そのため、住宅機器、船舶、車両及び航空機等の構造材、並びに電子機器等の幅広い分野で使用できるが、特に、電子機器に利用される薄型化が求められるプリプレグとして有用である。
1 FRP前駆体の製造装置
2 骨材送出装置
3 樹脂フィルム送出装置
4 保護フィルム剥がし機構
5 保護フィルム巻取装置
6 シート加熱圧接装置
7 シート加圧冷却装置
8 支持体剥離装置
9 FRP前駆体巻取装置
40 骨材
40a 骨材の表面(骨材の一方の表面、骨材両表面の一方)
40b 骨材の裏面(骨材の他方の表面、骨材両表面の他方)
50 保護フィルム及び支持体付き樹脂フィルム
52 保護フィルム
54 支持体付き樹脂フィルム(支持体付き熱硬化性樹脂フィルム)
54a 樹脂フィルムの骨材側の表面(骨材側フィルム表面)
60 FRP前駆体

Claims (7)

  1. 支持体に離型処理が施された支持体付き熱硬化性樹脂フィルムを使用し、骨材の両面に、前記支持体付き熱硬化性樹脂フィルムを加熱加圧含浸させた後、前記支持体を剥離する工程を有する、厚み42μm以下のFRP前駆体の製造方法。
  2. 前記支持体付き熱硬化性樹脂フィルム中の熱硬化性樹脂フィルムの厚みが5.0〜18.0μmである、請求項1に記載のFRP前駆体の製造方法。
  3. 前記支持体付き熱硬化性樹脂フィルムにおいて、前記離型処理が、シリコーン系離型処理剤、フッ素系離型処理剤、ポリオレフィン系離型処理剤及び長鎖アルキル系離型処理剤からなる群から選択される少なくとも1種によって施されたものである、請求項1又は2に記載のFRP前駆体の製造方法。
  4. 前記支持体がポリエチレンテレフタレートからなる有機フィルムである、請求項1〜3のいずれか1項に記載のFRP前駆体の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のFRP前駆体の製造方法により得られたFRP前駆体と、金属箔と、を積層成形する工程を有する、金属張積層板の製造方法。
  6. 請求項5に記載の金属張積層板の製造方法により得られた金属張積層板に配線パターンを形成する工程を有する、プリント配線板の製造方法。
  7. 請求項6に記載のプリント配線板の製造方法により得られたプリント配線板に半導体素子を搭載する工程を有する、半導体パッケージの製造方法。
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