JP2020093142A - 指固定ユニット及び描画装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】様々な大きさ及び形状の指を爪全体が一定の高さ位置に揃うように固定することができる指固定ユニット及び描画装置を提供する。【解決手段】複数の壁部を含み、印刷指U1が挿入される指挿入部31と、指挿入部31に配置された印刷指U1を固定するものであって、互いに連結されて印刷指U1の挿入方向に沿って配置されるとともにそれぞれ第1のばね356、第2のばね358、第3のばね374により上方向に付勢されることが可能な複数の第1の昇降部材36、第2の昇降部材37、第3の昇降部材38と、を備え、印刷指U1の挿入方向において相対的に奥側に配置された第2の昇降部材37を上方向に付勢する第2のばね358は、他の第1の昇降部材36及び第3の昇降部材38を上方向に付勢する第1のばね356及び第3のばね374よりも付勢力が大きい。【選択図】図4

Description

本発明は、指固定ユニット及び描画装置に関するものである。
従来、爪にネイルデザインを描画する描画装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、描画を施す爪の指を単に載置台上に載せただけでは、手が不安定な状態にあるため、描画中に指が動いて描画する位置がずれてしまうことがあり、ネイルプリントが美しく仕上がらないおそれがある。
そこで、従来、爪にネイルデザインを描画する描画装置において、描画中に印刷指が動かないように、ホルダ等の指固定具によって印刷指を固定するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特表2003−534083号公報
しかしながら、人の指は、親指から小指まで、その種類によって大きさや太さが異なっている。また、同じ種類の指であっても人によってその大きさ等は様々である。
このため、一台の装置で複数の指に対して描画を施したり、複数のユーザが一台の装置を利用して描画を行おうとした場合に、同じ指固定具を用いて指を固定しようとしても、サイズが合わず、例えば親指のような太い指ではきつく締め付けすぎてユーザに苦痛を与えるおそれがあり、逆に小指のような細い指では十分な固定ができずに描画中の位置ずれが生じてしまうおそれがあるとの問題もあった。
また、指の形状も様々であり、爪全体の表面の高さ位置をほぼ水平に所定の高さに揃えることは難しいという問題がある。例えば爪先の高さを所定の高さ位置に合せても指の付け根側の高さが低い(指の厚みが薄い)場合には、爪全体も生え際側が下がって傾いてしまう。
本発明は以上のような事情に鑑みてなされたものであり、様々な大きさ及び形状の指を爪全体が一定の高さ位置に揃うように固定することができる指固定ユニット及び描画装置を提供することを目的とするものである。
前記課題を解決するために、本発明の指固定ユニットは、
複数の壁部を含み、指が挿入される指挿入部と、
前記指挿入部に配置された指を固定するものであって、互いに連結されて指の挿入方向に沿って配置されるとともにそれぞれ付勢部材により上方向に付勢されることが可能な複数の昇降部材と、
を備え、
指挿入方向において相対的に奥側に配置された前記昇降部材を上方向に付勢する付勢部材は、他の前記昇降部材を上方向に付勢する付勢部材よりも付勢力が大きい
ことを特徴としている。
本発明によれば、様々な大きさ及び形状の指を爪全体が一定の高さ位置に揃うように固定することができる。
(a)は、本実施形態における描画装置の正面図であり、(b)は、(a)に示された描画装置の内部構成を示す側面図である。 本実施形態における指固定ユニットの斜視図である。 図2の指固定ユニットから上ケースを取り外した状態を示す指固定ユニットの斜視図である。 本実施形態における指固定ユニットの断面図である。 本実施形態における下ケースの斜視図である。 (a)は、本実施形態における第1の昇降部材を斜め下から見た斜視図であり、(b)は、(a)に示す第1の昇降部材に回転部材を取り付けた状態を斜め下から見た斜視図である。 (a)は、本実施形態における固定部材のガイド溝内に回転部材の係止突起が嵌め込まれた状態示した斜視図であり、(b)は、(a)に示す固定部材の切欠き部内に回転部材の係止突起が嵌め込まれた状態示した斜視図である。 本実施形態における第2の昇降部材の斜視図である。 本実施形態における昇降部材が連結された状態の底面図である。 (a)は、太い指を固定する場合の昇降機構の模式的な側面図であり、(b)は、細い指を固定する場合の昇降機構の模式的な側面図である。 本実施形態に係る描画装置の制御構成を示した要部ブロック図である。
図1から図11を参照しつつ、本発明に係る指固定ユニット及びネイルプリント装置(描画装置)の一実施形態について説明する。
なお、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
また、以下の実施形態では、ネイルプリント装置1は手の指の爪の表面を描画対象面として、これに描画するものとして説明するが、本発明の描画対象面は手の指の爪の表面に限るものではなく、例えば足の指の爪の表面を描画対象面としてもよい。
図1(a)は、ネイルプリント装置の内部構成を示すネイルプリント装置の正面図であり、図1(b)は、図1(a)に示されたネイルプリント装置の内部構成を示す側面図である。
図1(a)及び図1(b)に示すように、本実施形態におけるネイルプリント装置1は、描画ヘッド43が描画用具であるペン41とインクジェット描画部71とを備え、プロッタ方式とインクジェット方式とを併用して印刷指U1の爪Tに描画を施す描画装置である。
このネイルプリント装置1は、ケース本体2と、このケース本体2に収容される装置本体10とを備えている。
ケース本体2の側面上部一端には、後述する描画部40のペン41及びインクジェット描画部71を交換するために開閉可能に構成された蓋部23が設けられている。蓋部23は、例えばヒンジ等を介して、図1(a)に示すように閉状態から開状態まで回動自在となっている。
ケース本体2の上面(天板)には操作部25(図11参照)が設置されている。
操作部25は、ユーザが各種入力を行う入力部である。
操作部25には、例えば、ネイルプリント装置1の電源をONする電源スイッチ釦、動作を停止させる停止スイッチ釦、爪Tに描画するデザイン画像を選択するデザイン選択釦、描画開始を指示する描画開始釦等、各種の入力を行うための図示しない操作釦が配置されている。
また、ケース本体2の上面(天板)のほぼ中央部には表示部26が設置されている。
表示部26は、例えば液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイその他のフラットディスプレイ等で構成されている。
本実施形態において、この表示部26には、例えば、印刷指U1を撮影して得た爪画像(爪Tの画像を含む指画像)、この爪画像中に含まれる爪Tの輪郭線等の画像、爪Tに描画すべきデザイン画像を選択するためのデザイン選択画面、デザイン確認用のサムネイル画像、各種の指示を表示させる指示画面等が適宜表示される。
なお、表示部26の表面に各種の入力を行うためのタッチパネルが一体的に構成されていてもよい。
装置本体10は、ほぼ箱状に形成され、ケース本体2の内部下方に設置された下部機枠11と、この下部機枠11の上方で且つケース本体2の内部上方に設置されている上部機枠12とを備えている。
まず、下部機枠11について説明する。
下部機枠11は、背面板111、底板112、左右一対の側板113a,113b、X方向移動ステージ収容部114、Y方向移動ステージ収容部115及び隔壁116を有する。
側板113a,113bの下端部は、底板112の左右両端部にそれぞれ連結され、側板113a,113bが底板112に対して立てられた状態に設けられている。
背面板111の下部は、前方(指挿入方向手前側)に向かって2段に窪むように形成されている。背面板111の下端部は底板112の前端部に連結されており、背面板111は、底板112と側板113a,113bによって囲われた領域を前後に区切っている。
この窪んだ背面板111の後ろ側に形成される空間がX方向移動ステージ収容部114、Y方向移動ステージ収容部115(図1(b)参照)となっている。X方向移動ステージ収容部114内には、描画部40が前方(指挿入方向手前側)に移動した際に描画部40のX方向移動ステージ45が収容される。また、Y方向移動ステージ収容部115内には、描画部40のY方向移動ステージ47が配置されている。
また、隔壁116は、下部機枠11の内部前方側の空間(背面板111、底板112及び側板113a,113bによって囲われた指挿入方向手前側の空間)を上下に区切るように下部機枠11の内側に設けられている。隔壁116はほぼ水平に設けられ、隔壁116の左右両端部が側板113a,113bにそれぞれ連結され、隔壁116の後端部が背面板111に連結されている。
この下部機枠11には、指固定部30(図1(b)参照)が一体的に設けられている。
指固定部30は、描画を施す爪Tに対応する指(以下、これを「印刷指U1」という。)を受け入れる指挿入部31と、この印刷指U1以外の指(以下、これを「非印刷指U2」という。)を退避させる指退避部32と、から構成されている。
指挿入部31は、隔壁116の上側であって下部機枠11の幅方向のほぼ中央部に配置されている。また、隔壁116によって下部機枠11の下側に区分けられた空間が指退避部32を構成している。
例えば、薬指の爪Tに描画を施す場合には、指挿入部31に印刷指U1としての薬指を挿入し、非印刷指U2であるその他の4指(親指、人差し指、中指、小指)を指退避部32に挿入する。
隔壁116の上面であって下部機枠11の前面側の両側部には、下部機枠11の前面側を塞ぐ前壁31f(図1(a)参照)が立設されている。また、隔壁116の上面には、この前壁31fの中央部寄りの端部から指挿入部31に向けて狭窄し、印刷指U1を指挿入部31内に案内する一対のガイド壁31g(図1(a)参照)が立設されている。
印刷指U1が挿入される指挿入部31は、複数の壁部(本実施形態では、上ケース34の側壁等)に囲まれた空間であり、指挿入部31を構成する複数の壁部のうちの一つが後述する指押さえ部(すなわち、上ケース34の指押さえ部346)となっている。
この指挿入部31内には、昇降機構330等で構成される指固定ユニット33が設けられている。
ここで、図2から図9を参照しつつ、本実施形態における指固定ユニット33の構成について詳細に説明する。
図2は、本実施形態における指固定ユニットが配設された指挿入部の斜視図であり、図3は、図2から上ケース34をはずした状態を示す斜視図である。
また、図4は、本実施形態における指固定ユニットの側断面図である。
図2に示すように、本実施形態の指挿入部31内にはほぼ箱形に形成された上ケース34及び下ケース35の内部に収容された昇降機構330を備える指固定ユニット33が配設されている。
上ケース34の下面側は開口部341となっており、この開口部341の周縁に沿って外向きフランジ部342が形成されている。外向きフランジ部342には上ケース34の両側2か所ずつにねじ孔343が形成されている。
また、下ケース35の上面側は開口部351となっており、この開口部351の周縁に沿って外向きフランジ部352が形成されている。外向きフランジ部352には下ケース35の両側2か所ずつにねじ孔353が形成されている。
また、図2に示すように、上ケース34の両側面には、後述する第1の昇降部材36が昇降する際に第1の昇降部材36を上下方向(図4における上下方向)にガイドするガイド溝348a及び後述する第2の昇降部材37が昇降する際に第2の昇降部材36を上下方向(図4における上下方向)にガイドするガイド溝348bが形成されている。
図5は、下ケース35の斜視図である。
図5に示すように、本実施形態の下ケース35の内部底面には、第1の係止用凸部355、第2の係止用凸部357が立設されている。第1の係止用凸部355には、後述する第1の昇降部材36を上方向に付勢する付勢部材である第1のばね(第1の付勢部材)の基端側が係止される。また第2の係止用凸部357には、後述する第2の昇降部材37を上方向に付勢する付勢部材である第2のばね(第2の付勢部材)の基端側が係止される。
また、図5に示すように、下ケース35の内部両側面には、後述する第1の昇降部材36が昇降する際に第1の昇降部材36を上下方向(図4における上下方向)にガイドするガイド溝359a及び後述する第2の昇降部材37が昇降する際に第2の昇降部材36を上下方向(図4における上下方向)にガイドするガイド溝359bが形成されている。
本実施形態では、上ケース34をその開口部341が下側になった状態で下ケース35の上に嵌め合わせるようになっており、両者を嵌め合わせた際に上ケース34の係止部344が下ケース35の側面内側に係止されるとともに、上ケース34と下ケース35の外向きフランジ部342,352が重ね合わされるようになっている。
本実施形態では、隔壁116における指挿入部31に対応する位置には、切欠き部116bが形成されており、この切欠き部116bの周囲は隔壁116の上面よりも一段下がった段部116cとなっている。
切欠き部116bには下ケース35が嵌め込まれるようになっており、下ケース35の上に上ケース34を嵌め合わせた状態において、隔壁116の段部116cに外向きフランジ部342,352が配置され、上ケース34の外向きフランジ部342の上面が隔壁116の上面とほぼ面一となるようになっている。このような嵌め込み状態において、外向きフランジ部342,352のねじ孔343,353に図示しないねじを挿通させてねじ止めすることにより、上ケース34及び下ケース35が隔壁116に固定される。
図2に示すように、上ケース34及び下ケース35が隔壁116に固定された状態における上ケース34の印刷指挿入方向手前側は開口している。
また、上ケース34の上面であって印刷指挿入方向の奥側は、指挿入部31に挿入された印刷指U1の爪Tを露出させるための窓部345となっており、上ケース34の上面であって印刷指挿入方向の手前側は、印刷指U1の高さが上がり過ぎるのを防ぐ指押さえ部346となっている。
本実施形態では、爪Tが窓部345から露出するとともに、印刷指U1の上側が指押さえ部348の下面に当接する位置(高さ位置)にある状態が、窓部345から露出する爪Tに対して描画部40のペン41及びインクジェット描画部71による描画を適切に行うことができる描画可能位置となっている。
本実施形態の指押さえ部346には、印刷指U1の上側が当接する部分(すなわち、上ケース34の上面における内側の面)に樹脂等で形成された緩衝部材347が設けられている。このように指押さえ部346の内側の面に緩衝部材347を設けることにより、印刷指U1が押し上げられ指押さえ部346に突き当てられたときに衝撃や痛みを感じにくくなり、好ましい。
なお、指押さえ部346の構成はここに例示したものに限定されず、緩衝部材347等を備えない単なる板状の部であってもよい。
図2及び図3に示すように、本実施形態における指固定ユニット33は、指挿入部31内に挿入された印刷指U1を昇降させる昇降機構330を備えている。
昇降機構330は、互いに連結されて印刷指U1の挿入方向に沿って配置されるとともにそれぞれ付勢部材により上方向に付勢された複数の昇降部材を有して構成されている。
本実施形態では、昇降機構330は、印刷指挿入方向において相対的に手前側に配置される第1の昇降部材36、印刷指挿入方向において相対的に奥側(本実施形態では、最奥)に配置される第2の昇降部材37、第1の昇降部材36と第2の昇降部材37との間に配置される第3の昇降部材38の3つの昇降部材を有している。
第1の昇降部材36は、第1の付勢部材である第1のばね356によって上方向に付勢され、第2の昇降部材37は、第2の付勢部材である第2のばね358によって上方向に付勢され、第3の昇降部材38は、第3の付勢部材である第3のばね374によって上方向に付勢されている。
本実施形態では、印刷指挿入方向において相対的に奥側(本実施形態では、最奥)に配置された第2の昇降部材37を上方向に付勢する第2のばね358は、他の第1の昇降部材36を上方向に付勢する第1のばね356、第3の昇降部材38を上方向に付勢する第3のばね374よりも付勢力が大きくなっている(すなわち相対的に高荷重である)。
また、第3の昇降部材38を上方向に付勢する第3のばね374は低荷重のものとなっており、第1の昇降部材36を上方向に付勢する第1のばね356は中程度の荷重のものである。
このように、爪の先端部が配置される印刷指挿入方向における最奥に配置された第2の昇降部材37を上方向に付勢する第2のばね358を高荷重(付勢力が大)とすることで、確実に爪Tを所定の描画可能位置(窓部345から爪Tが露出する高さ位置)まで押し上げることができる。また、その他の昇降部材(第1の昇降部材36、第3の昇降部材38)を上方向に付勢する付勢部材(第1のばね356、第3のばね374)の荷重(付勢力)を第2のばね358よりも相対的に低くする(付勢力を小とする)ことで、印刷指U1が指押さえ部346に強く押しつけられ過ぎるのを防ぐことができる。特に、本実施形態では、第1の昇降部材36と第2の昇降部材37との間に配置される第3の昇降部材38を上方向に付勢する第3のばね374の荷重を最も低くしている(付勢力を小としている)ため、印刷指U1と昇降部材との間の隙間を埋める程度の弱い力で第3の昇降部材38を押し上げることができ、印刷指U1に負担を掛けずに、指の姿勢を保持することができる。
図6(a)及び図6(b)は、第1の昇降部材36を斜め下側から見た斜視図である。
図4、図6(a)及び図6(b)に示すように、第1の昇降部材36は、昇降部材本体361と係止軸部362とを備えている。
第1の昇降部材36における昇降部材本体361の上面361aは、印刷指挿入方向に沿って、両側から中央部に向けて低くなるほぼV字状の傾斜面となっている。なお、第1の昇降部材36の上面361aの形状は、印刷指U1を安定して保持できる形状であればよく、図示例に限定されない。例えばU字状、コ字状等であってもよい。
図6(a)及び図6(b)に示すように、昇降部材本体361における印刷指挿入方向奥側には、下側が開口した筒状の係合筒部364が一対設けられている。
係合筒部364には後述する第2の昇降部材37の係合軸部373が下側から上側に向かって挿通されるようになっており、係合筒部364に係合軸部373を挿通させることにより、第1の昇降部材36と第2の昇降部材37とが互いに連結される。
また、昇降部材本体361の側面には、下ケース35のガイド溝359a、上ケース34のガイド溝348aに対応する位置にガイド突起366が設けられており、第1の昇降部材36が昇降動作する際には、ガイド突起366が下ケース35のガイド溝359a、上ケース34のガイド溝348aに案内されて円滑に昇降するようになっている。
また、昇降部材本体361の下側(図4において下側)のほぼ中央部には、上下に開口した中空筒状のノック軸部365が垂設されている。
図6(a)及び図6(b)に示すように、ノック軸部365の下側開口端には、鋸歯状の押圧部365aが形成されている。
係止軸部362は、ノック軸部365の内部に挿入されており、軸方向に抜け落ちないようにノック軸部365内に係止されている。
係止軸部362の下側(図4において下側)は、ばね性を有する脚部362aとなっており、脚部362aの先端部には係止爪362bが設けられている。
係止軸部362の係止爪362bには、上下に開口した円筒状の回転部材363が係止されている。
すなわち、図3に示すように、回転部材363の上側(図4において上側)の開口部には内向きフランジ363aが形成されており、この上側の開口部からばね性を有する係止軸部362の脚部362aを挿入すると、回転部材363の内部で脚部362aが広がり、係止爪362bが内向きフランジ363aの下側面に突き当たって係止される。
このように、係止軸部362は、ノック軸部365に係止されるとともに回転部材363とも連結されているものであり、ノック軸部365と回転部材363とを係止する係止部材である。係止軸部362を介して回転部材363にノック軸部365が係止されることによって、回転部材363が後述する固定部材39に固定された際、ノック軸部365がフリーとならず、高さ方向(図4における上下方向)への移動が規制される。
回転部材363は、係止突起363cを有しノック軸部365の押圧部365aにより押圧され回転するものである。
本実施形態では、回転部材363の下側(図4において下側)端縁に、回転部材363の外周に沿ってほぼ等間隔に係止突起363cが形成されている。図6(b)に示すように、係止突起363cにおけるノック軸部365の押圧部365aに当接する側は、鋸歯状の押圧部365aに引っかかるように、端部が斜めに切り欠かれた形状となっている。
また、回転部材363の内部には段部363bが形成されており、段部363bよりも下側では、段部363bよりも上側よりも回転部材363の内径が大きくなっている。
第1の昇降部材36を下ケース35内に配置した組み立て状態において、回転部材363の内側には第1のばね(第1の付勢部材)356が配置され、段部363bに突き当たるようになっている。これにより、回転部材363及び係止軸部362を介して回転部材363に係止されている第1の昇降部材36が第1のばね356により上方向に付勢される。
下ケース35の底面であって、回転部材363に対応する位置には、固定部材39が配置されている。固定部材39は、回転部材363の係止突起363cを係止する係止状態と係止が解除された解除状態とをとり得るように構成される部材である。
図7(a)及び図7(b)は、固定部材39の斜視図である、なお、図7(a)及び図7(b)では、図示の都合上、本来回転部材363に係止されている係止軸部362及び第1の昇降部材36の図示を省略している。
図4、図7(a)及び図7(b)に示すように、固定部材39は、ほぼ円筒状の中空の部材である。固定部材39の下端部(図4における下端部)には、ねじ孔を有する舌片391が形成されており、固定部材39は、固定部材39のねじ孔に図示しないねじを挿通させることにより、下ケース35の底面に固定されている。
円筒状の固定部材39の内側には、第1の係止用凸部355に基端側が係止された第1のばね(第1の付勢部材)356が配置されるようになっている。
固定部材39の内周面には、垂直方向(図4において上下方向)に延在するガイド溝392が、固定部材39の周方向に沿って3つ形成されている。
図7(a)に示すように、ガイド溝392は、回転部材363の係止突起363cとほぼ同じ間隔で設けられるとともに、係止突起363cの幅よりも多少大きな幅となっており、回転部材363が下方向に押し込まれたときに、係止突起363cがガイド溝392に沿って固定部材39の下端部まで下方向に移動できるようになっている。
また、固定部材39の下端部には、係止突起363cを係止させる係止溝を構成する切欠き部393が形成されている。
切欠き部393が形成されている部分では、下ケース35の底面と固定部材39の下端部との間に係止突起363cの厚み以上の高さの隙間が形成される。
これにより、図7(b)に示すように、係止突起363cがガイド溝392に沿って固定部材39の下端部まで移動し回転すると、係止突起363cが切欠き部393内に嵌り、回転部材363の高さ方向(図4において上下方向)の移動が規制される。そして、このように回転部材363が固定部材39に固定された状態では、回転部材363に係止されている第1の昇降部材36も回転部材363及び係止軸部362を介して固定部材39に固定され、高さ方向(図4において上下方向)の移動が規制される。
本実施形態では、ノック軸部365、回転部材363、固定部材39によって、昇降部材(本実施形態では、第1の昇降部材36)の移動を規制する(ロックする)ことが可能なロック機構としてのロックカム機構が構成されている。なお、ロック機構は昇降部材(本実施形態では、第1の昇降部材36)の移動を規制することができるものであればよく、ここに示したロックカム機構に限定されない。例えばハートカム機構等でもよい。
図8は、第2の昇降部材37及び第3の昇降部材38の斜視図である。
図4及び図8に示すように、本実施形態において、第3の昇降部材38は、第2の昇降部材37内に挟み込まれるようにして一体化されている。
具体的には、第2の昇降部材37は、下側を構成する昇降部材本体371と、第3の昇降部材38を挟み込んで固定する連結部372とからなり、第3の昇降部材38を挟み込んだ状態で連結部372を昇降部材本体371と連結させることで、第2の昇降部材37と第3の昇降部材38とが一体化される。
第2の昇降部材37の下側(図4において下側)には、第2の係止用凸部357に基端側が係止された第2のばね(第2の付勢部材)358が嵌め込まれる凹部371aが形成されており、第2の昇降部材37を下ケース35内に配置した組み立て状態において、凹部371a内に第2のばね(第2の付勢部材)358が配置されるようになっている。これにより、第2の昇降部材37が第2のばね358により上方向に付勢される。
図8に示すように、第2の昇降部材37の昇降部材本体371における印刷指挿入方向手前側であって、第1の昇降部材36における係合筒部364に対応する位置には、一対の係合軸部373が設けられている。
前述のように、係合軸部373は係合筒部364の下側から上側に向かって挿通され、これにより、第1の昇降部材36と第2の昇降部材37とが互いに連結される。
また、昇降部材本体371の側面には、下ケース35のガイド溝359b、上ケース34のガイド溝348bに対応する位置にガイド突起375が設けられており、第2の昇降部材37及びこれと一体化されている第3の昇降部材38が昇降動作する際には、ガイド突起375が下ケース35のガイド溝359b、上ケース34のガイド溝348bに案内されて円滑に昇降するようになっている。
また、図4に示すように、昇降部材本体371の上面(図4において上側の面)には、係止用凸部371bが設けられている。この係止用凸部371bには、第3のばね(第3の付勢部材)374の基端側が係止されている。
図4及び図8に示すように、第3の昇降部材38は、印刷指挿入方向における手前側から奥側に向かって徐々に高くなるように傾斜した傾斜部381とこの傾斜部381の両側に配置された昇降部材本体382を有している。昇降部材本体382の上面は、両側から傾斜部381に向かって低くなるようにほぼV字状に傾斜している。なお、第3の昇降部材38の構成及び形状は、印刷指U1を安定して載置可能なものであればよく、ここに示したものに限定されない。
第3の昇降部材38の下側(図4において下側)には、係止用凸部371bに基端側が係止された第3のばね(第3の付勢部材)374が嵌め込まれる凹部381aが形成されており、第3の昇降部材38を第2の昇降部材37と一体化させた状態において、凹部381a内に第3のばね(第3の付勢部材)374が配置されるようになっている。これにより、第3の昇降部材38が第3のばね374により上方向に付勢される。
図9は、昇降機構330を構成する第1の昇降部材36、第2の昇降部材37及び第3の昇降部材38を互いに連結させた状態を裏面側(図4における下側)から見た図である。
本実施形態では、このような連結状態とした昇降機構330を、図5に示すような固定部材39及び第1のばね(第1の付勢部材)356、第2のばね(第2の付勢部材)358が配置された下ケース35内に配置することで、それぞれ付勢部材によって付勢される複数の昇降部材で構成される昇降機構330を備える指固定ユニット33が構成される。
下部機枠11の上面であって、指挿入部31の横(ケース本体2の媒体挿出口24に対応する位置であり、本実施形態では、図1(a)及び図2(a)において左側)には、後述する描画ヘッド43による描画可能範囲内に、後述するペン41のペン先(先端部)413の書き出し時のかすれ等を無くすための慣らし書きを行う慣書部61が設けられている。
慣書部61は、平板状の部分であり、前述のケース本体2の媒体挿出口24から挿入された描画媒体61aが載置されるようになっている。
慣書部61に載置される描画媒体61aは、ペン先(先端部)413の慣らし書きを行うことができるものであればよく、例えば紙片である。
下部機枠11の上面であって、指挿入部31を挟んで慣書部61の逆側(本実施形態では、図1(a)及び図2(a)において右側)には、後述する描画ヘッド43の移動可能範囲内に、非描画時に、描画ヘッド43が待機するホームエリアが設けられている。
ホームエリアには、後述するペンホルダ42に対応する数(本実施形態では1つ)だけペンキャップ62が設置されている。
ペンキャップ62は、例えばゴムによって形成されており、描画部40にペン41が装着されている状態で描画を行っていないとき(非描画時)には、ペン41を下降させて、ペン先413をペンキャップ62に収容することにより、ペン先413の乾燥を防止するようになっている。
また、ホームエリア内であってペン先413がペンキャップ62に収容されたときにインクジェット描画部71が配置される位置に対応する位置には、インクジェット保守部63が設けられている。インクジェット保守部63は、例えば後述するインクジェット描画部71のインク吐出部(ノズル面)をクリーニングするためのクリーニング機構やインク吐出部(ノズル面)の保湿状態を保つためのキャップ機構等(いずれも図示せず)で構成されている。
なお、ホームエリア内のペンキャップ62、インクジェット保守部63等の配置はここで例示したものに限定されない。
描画部40は、描画ヘッド43、描画ヘッド43を支持するユニット支持部材44、描画ヘッド43をX方向(図1(a)及び図2(a)におけるX方向、描画装置1の左右方向)に移動させるためのX方向移動ステージ45、X方向移動モータ46、描画ヘッド43をY方向(図1(b)及び図2(a)におけるY方向、描画装置1の前後方向)に移動させるためのY方向移動ステージ47、Y方向移動モータ48等を備えて構成されている。
図1(a)及び図2(a)に示すように、本実施形態の描画ヘッド43には、ペン41を保持するペンホルダ42とインクジェット描画部71を保持するインクジェットホルダ72とが隣り合って配置されている。
インクジェット描画部71は、例えば、イエロー(Y;YELLOW)、マゼンタ(M;MAGENTA)、シアン(C;CYAN)のインクに対応する図示しないインクカートリッジと各インクカートリッジにおける描画対象(爪T)に対向する面(本実施形態では、図1(a)等における下面)に設けられた図示しないインク吐出部とが一体に形成されたインクカートリッジ一体型のヘッドである。インク吐出部は、それぞれの色のインクを噴射する複数のノズルからなるノズルアレイを備えており、インクジェット描画部71は、インクを微滴化し、インク吐出部から描画対象(爪T)の被描画面に対して直接にインクを吹き付けて描画を行う。なお、インクジェット描画部71は、上記3色のインクを吐出させるものに限定されない。その他のインクを貯留するインクカートリッジ及びインク吐出部を備えていてもよい。
本実施形態のペンホルダ42には、1本のペン41が装着可能となっている。
ペン41は、爪Tの表面を描画対象面とし、先端部が描画対象面である爪Tの表面に接触して描画を施す筆記具である。
図及び図2(a)に示すように、ペン41は、棒状のペン軸部411の先端側(図1(a)等において下側)にペン先413が設けられたものである。
ペン軸部411の内部は、各種インクを収容するインク収容部となっている。
ペン軸部411の内部に収容されるインクとしては、各種のインクが適用可能である。インクの粘度や色材の粒径(粒子の大きさ)等は特に限定されず、例えば、金銀のラメ入りのインクや白色のインク、アンダーコート用インク、トップコート用インクやマニキュア液等も用いることができる。
本実施形態において、ペン41は、例えばペン先413を爪Tの表面に押し当てることでペン軸部411内に収容されているインクが染み出して描画する、ペン先413がボールペンタイプとなったペンである。
なお、ペン41は、ボールペンタイプのものに限定されない。例えばフェルト状のペン先にインクを染み込ませて描画するサインペンタイプや、束ねた毛にインクを染み込ませて描画する筆ペンタイプのもの等であってもよい。
また、ペン先413の太さも各種のものを用意することができる。
ペンホルダ42に保持されるペン41は、全て同じタイプのペン先413を有するペンでもよいし、異なるタイプのペン先413を有するペンであってもよい。
ペン41はペンホルダ42に上方から挿通するだけで保持されている。このため、ケース本体2に設けられている蓋部23を開けて、例えば手やピンセットでペン軸部411の上端部を摘み上げ引き出す等により、容易に交換が可能である。
これにより、ユーザは、ペンホルダ42に装着するペン41を、描画したいネイルデザインに応じて色やペン先413の種類やインクの種類の異なるペン41に適宜入れ替えることで、幅広いネイルデザインを実現することができる。
ペンホルダ42は、図示しない係止部により1つのペン41を保持・固定して描画ヘッド43とともに移動させるための部材である。本実施形態において、このペンホルダ42は、描画ヘッド43の側部に支持されている。
また、ペンホルダ42は、描画ヘッド43に搭載されたペン上下用モータ426(図11参照)の駆動によって上下方向に移動可能に構成されている。
また、ユニット支持部材44は、X方向移動ステージ45に取り付けられたX方向移動部451に固定されている。X方向移動部451は、X方向移動モータ46の駆動によりX方向移動ステージ45上を図示しないガイドに沿ってX方向に移動するようになっており、これにより、ユニット支持部材44に取り付けられている描画ヘッド43が、X方向(図1(a)におけるX方向、ネイルプリント装置1の左右方向)に移動するようになっている。
また、X方向移動ステージ45は、Y方向移動ステージ47のY方向移動部471に固定されている。Y方向移動部471は、Y方向移動モータ48の駆動によりY方向移動ステージ47上を図示しないガイドに沿ってY方向に移動するようになっており、これにより、ユニット支持部材44に取り付けられている描画ヘッド43が、Y方向(図1(b)におけるY方向、ネイルプリント装置1の前後方向)に移動するようになっている。
なお、本実施形態において、X方向移動ステージ45及びY方向移動ステージ47は、X方向移動モータ46、Y方向移動モータ48と、図示しないボールネジ及びガイドとを組み合わせることで構成されている。
本実施形態では、X方向移動モータ46及びY方向移動モータ48等により、ペン41を備える描画ヘッド43をX方向及びY方向に駆動するXY駆動部としてのヘッド移動部49が構成されている。
描画部40におけるペン上下用モータ426、インクジェット描画部71、X方向移動モータ46、Y方向移動モータ48は、後述する制御装置80の描画制御部817(図4参照)に接続され、該描画制御部817によって制御されるようになっている。
また、撮影部50は、撮像装置51と、照明装置52とを備えている。
この撮影部50は、指挿入部31内に挿入されて窓部345から見える印刷指U1の爪Tを照明装置52によって照明する。そして、撮像装置51によってその印刷指U1を撮影して、印刷指U1の爪Tの画像である爪画像(爪画像を含む指の画像)を得るものである。
本実施形態では、撮像装置51及び照明装置52は、描画部40の描画ヘッド43の側方(図1(a)において描画ヘッド43の左側)に固定配置されている。
すなわち、描画部40の描画ヘッド43は、上面の一端側(図1(a)において描画ヘッド43の左側)が側方に張り出しており、この張出部分に基板53が取り付けられている。撮影部50を構成する撮像装置51及び照明装置52は、この基板53の下面に、隔壁116に対向するように設けられている。
なお、基板53の大きさや基板53に取り付けられている撮像装置51及び照明装置52の位置は特に限定されない。
撮像装置51は、例えば、200万画素程度以上の画素を有する固体撮像素子とレンズ等を備えて構成された小型カメラである。
撮像装置51は、印刷指U1の爪Tの曲率等を検出するために、ヘッド移動部49による移動によって、少なくとも異なる2つの位置・角度から爪Tを撮影するように構成されている。これにより、少なくとも2枚の爪画像が取得され、これらの爪画像に基づいて、後述する爪情報検出部812が、爪Tの輪郭(爪Tの形状)や爪Tの湾曲形状(爪Tの曲率)、爪Tの垂直位置等の爪情報を検出する。
なお、本実施形態では、撮像装置51をヘッド移動部49によって指挿入部31に挿入されている印刷指U1の爪Tの上方まで移動させて撮影することができるため、撮像装置51の撮影可能範囲は爪T1つ分をカバーすることができればよい。
照明装置52は、例えば白色LED等の照明灯である。
本実施形態では、撮像装置51の手前側と奥側とに撮像装置51を挟むように2つの照明装置52が配置されている。照明装置52は、下方に向けて光を照射して、撮像装置51の下方の撮影範囲を照明する。
なお、照明装置52を設ける数や、その配置等は図示例に限定されない。
この撮影部50は、後述する制御装置80の撮影制御部811(図11参照)に接続され、該撮影制御部811によって制御されるようになっている。
なお、撮影部50によって撮影された画像の画像データは、後述する記憶部82の爪画像記憶領域821に記憶される。
制御装置80は、例えば上部機枠12に配置された基板13等に設置されている。
図11は、本実施形態における制御構成を示す要部ブロック図である。
制御装置80は、図11に示すように、図示しないCPU(Central Processing Unit)により構成される制御部81と、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等(いずれも図示せず)で構成される記憶部82とを備えるコンピュータである。
記憶部82には、ネイルプリント装置1を動作させるための各種プログラムや各種データ等が格納されている。
具体的には、記憶部82のROMには、爪画像から爪Tの形状や爪Tの輪郭、爪の幅、爪の面積等の各種の爪情報を検出するための爪情報検出プログラム、描画データを生成するための描画データ生成プログラム、描画処理を行うための描画プログラム等の各種プログラムが格納されており、これらのプログラムが制御装置80によって実行されることによって、ネイルプリント装置1の各部が統括制御されるようになっている。
また、本実施形態において記憶部82には、撮影部50によって取得されたユーザの印刷指U1の爪Tの爪画像を記憶する爪画像記憶領域821、爪情報検出部812によって検出された爪情報(爪Tの輪郭や爪Tの傾斜角度等)が記憶される爪情報記憶領域822、及び爪Tに描画されるネイルデザインの画像データを記憶するネイルデザイン記憶領域823等が設けられている。
制御部81は、機能的に見た場合、撮影制御部811、爪情報検出部812、描画データ生成部813、描画制御部814、表示制御部815等を備えている。これら撮影制御部811、爪情報検出部812、描画データ生成部813、描画制御部814、表示制御部815等としての機能は、制御部81のCPUと記憶部82のROMに記憶されたプログラムとの共働によって実現される。
撮影制御部811は、撮影部50の撮像装置51及び照明装置52を制御して撮像装置51により、指挿入部31に挿入された印刷指U1の爪Tの画像を含む指の画像(以下「爪画像」という。)を撮影させるものである。
本実施形態では、ヘッド移動部49を制御する描画制御部817によって撮像装置51を移動させ、撮影制御部811は、2つの異なる位置・角度(例えば、爪Tの真上と爪Tの斜め上方等)から少なくとも2枚の爪画像を取得させる。
撮影部50により取得された爪画像の画像データは、記憶部82の爪画像記憶領域821に記憶される。
爪情報検出部812は、撮像装置51によって撮影された指挿入部31に挿入された印刷指U1の爪Tの画像に基づいて、印刷指U1の爪Tについての爪情報を検出するものである。
ここで、爪情報とは、例えば、爪Tの輪郭(爪形状、爪Tの水平位置のXY座標等)、爪Tの高さ(爪Tの垂直方向の位置、以下「爪Tの垂直位置」又は単に「爪Tの位置」ともいう。)、爪Tの表面の、XY平面に対する傾斜角度(爪Tの傾斜角度、爪曲率)等である。
爪情報検出部812は、異なる位置・角度(例えば、爪Tの真上と爪Tの斜め上方等)から撮影された複数の爪画像を用いて爪情報の検出を行うことにより、爪Tの曲率等についても正確に検出することができる。
描画データ生成部813は、爪情報検出部812により検出された爪情報に基づいて、描画ヘッド43により印刷指U1の爪Tに施される描画用のデータを生成する。
具体的には、描画データ生成部813は、爪情報検出部812により検出された爪Tの形状等に基づいてネイルデザインの画像データを拡大、縮小、切出し等することにより爪Tの形状に合わせ込む合せ込み処理を行う。
また、描画データ生成部813は、爪情報検出部812により検出された爪情報に応じて、適宜曲面補正等を行う。
これにより、ペン41やインクジェット描画部71によって描画されるネイルデザインの描画用データが生成される。
描画制御部814は、描画データ生成部813によって生成された描画データに基づいて描画部40に制御信号を出力し、爪Tに対してこの描画データにしたがった描画を施すように描画部40のX方向移動モータ46、Y方向移動モータ48、ペン上下用モータ426、インクジェット描画部71等を制御する制御部である。
具体的には、描画制御部814は、ペン41の非描画時にはペン上下用モータ426を制御して、板バネ429により係止突起424が押し下げられない状態を維持し、描画時にはペン上下用モータ426を動作させて、板バネ429により係止突起424を押し下げ、ペン41の先端部(ペン先413)が爪Tの表面に当接するようにペン上下用モータ426の動作を制御する。
表示制御部815は、表示部26を制御して表示部26に各種の表示画面を表示させるものである。本実施形態では、表示制御部815は、例えばネイルデザインの選択画面やデザイン確認用のサムネイル画像、印刷指U1を撮影して取得した爪画像、各種の指示画面、操作画面等を表示部26に表示させるようになっている。
次に、本実施形態における指固定ユニット33及びこれを備えるネイルプリント装置1の作用について説明する。
本実施形態の指固定ユニット33を組み立てる際には、まず、下ケース35内であって第1の係止用凸部355が固定部材39の円筒の内側に配置される位置に、固定部材39をねじ等により固定する。
また、第1の係止用凸部355に第1のばね356の基端側を係止させ、第2の係止用凸部357に第2のばね358の基端側を係止させる(図5参照)。
図6(a)に示すように、第1の昇降部材36のノック軸部365内に係止軸部362を取り付け、さらに、図6(b)に示すように、この係止軸部362の下側(図4における下側)に回転部材363を取り付ける。このとき、回転部材363は、係止爪362bにより係止軸部362に係止される。
また、第2の昇降部材37の連結部372により第3の昇降部材38を挟み込み、この連結部372を昇降部材本体371と連結させる。これにより、第3のばね374を介して第3の昇降部材38が第2の昇降部材37に連結される。
第3の昇降部材38が連結された状態で、第2の昇降部材37の係合軸部373を第1の昇降部材36の係合筒部364に挿通させる。これにより、第2の昇降部材37及びこれに連結された第3の昇降部材38が第1の昇降部材36に連結される(図9参照)。
そして、このような連結状態とした昇降機構330を、図5に示すような固定部材39及び第1のばね(第1の付勢部材)356、第2のばね(第2の付勢部材)358が配置された下ケース35内に配置する。
これにより、第1のばね356が回転部材363の内側に配置されて第1の昇降部材36を下方から押し上げる付勢状態となる。
また、第2のばね358が凹部371a内に配置されて第2の昇降部材37を下方から押し上げる付勢状態となる。これにより、昇降機構330を備える指固定ユニット33の組み立てが完了する。
さらに、昇降機構330がセットされた状態の下ケース35に上ケース34を被せて、ねじ等により隔壁116に固定する(図2参照)。これにより、指固定ユニット33が指挿入部31の位置に固定配置される。
このネイルプリント装置1により描画を行う場合、ユーザはまず、電源スイッチを入れて制御装置80を起動させる。
表示制御部815は、表示部26にデザイン選択画面を表示させ、ユーザは操作部25の操作釦等を操作して、デザイン選択画面に表示された複数のネイルデザインの中から所望のネイルデザインを選択する。これにより、操作部25から選択指示信号が出力されて爪Tに描画すべきネイルデザインが選択される。
ネイルデザインが選択されると、表示制御部815は、ネイルデザインを描画するのに必要なペン41を描画ヘッド43の所定のペンホルダ42にセットするよう促す指示画面を表示部26に表示させる。ユーザは表示画面に表示された指示にしたがって、所定のペンホルダ42に所定の種類のペン41をセットする。このとき、ユーザはペンホルダ42にセットしたペン41に関する情報(ペン41に収容されているインクの種類等)を操作部25等から入力するようにしてもよい。ペン41に関する情報が入力される場合、入力された情報は制御部81に出力される。
次に、表示制御部815は、印刷指U1を指挿入部31にセットするよう促す指示画面を表示部26に表示させる。ユーザは、印刷指U1を指挿入部31に挿入し、非印刷指U2を指退避部32に挿入して、印刷指U1を固定した上で、操作部25の図示しない描画スイッチを操作する。
本実施形態において、指固定ユニット33を備える指挿入部31に印刷指U1を固定する場合には、昇降機構330を構成する各昇降部材(すなわち、第1の昇降部材36、第2の昇降部材37及び第3の昇降部材38)がすべて下がって、ユーザが印刷指U1を挿入するスペースが確保された初期のセット状態において、まず、ユーザは印刷指U1を印刷指挿入方向の奥側まで指固定ユニット33内に挿入する。このとき、指固定ユニット33の第2の昇降部材37の最奥まで印刷指U1を挿入し、爪Tの先端部を第2の昇降部材37の上に載置させることで爪Tの位置決めが可能である。
印刷指U1を位置決めしたら、ユーザは一旦昇降機構330の昇降部材(本実施形態では、第1の昇降部材36)を印刷指U1で下方向に押し込む。これにより、ノック軸部365が第1のばね356の付勢力に抗して回転部材363を押し下げながら下に下がる。
初期のセット状態において、回転部材363の係止突起363cは、固定部材39の切欠き部393に係止されて、回転部材363及びこれと連結されている第1の昇降部材36の上方向への移動が規制された状態となっているが、ノック軸部365が回転部材363を押し下げることにより、回転部材363の係止突起363cが、ノック軸部365の鋸歯状の押圧部365aの斜面に押されて移動し、固定部材39の切欠き部393から外れる。さらに、係止突起363cが固定部材39のガイド溝392に対応する位置まで移動すると、係止突起363cのロック状態が解除されて、係止突起363cがガイド溝392に沿って移動可能な状態となる。このとき、ユーザが印刷指U1による押し込みを解除すると、第1のばね356の付勢力により、回転部材363及びこれと連結されている第1の昇降部材36が上方向に押し上げられる。
第1の昇降部材36が上昇すると、これと連結されている第2の昇降部材37及び第3の昇降部材38も上昇する。このとき、第1の昇降部材36のガイド突起366が下ケース35のガイド溝359a、上ケース34のガイド溝348aによってガイドされ、第2の昇降部材37のガイド突起375が下ケース35のガイド溝359b、上ケース34のガイド溝348bによってガイドされる。これにより、昇降機構330の各昇降部材が位置ずれすることなく、円滑に上昇する。
印刷指U1の上面が、指押さえ部346(本実施形態では指押さえ部346の内側面に設けられた緩衝部材347)に当接すると、各昇降部材はそれ以上上昇することができず、印刷指U1は、昇降機構330の各昇降部材と指押さえ部346(緩衝部材347)との間に挟まれて固定される。
図10(a)は、印刷指U1が太い場合の例を示しており、図10(b)は、印刷指U1が細い場合の例を示している。
図10(a)に示すように、印刷指U1が太い場合には、昇降機構330の各昇降部材の上昇が少ない状態で爪Tが適切な描画位置(描画可能位置)に配置される。また、各昇降部材(すなわち、第1の昇降部材36、第2の昇降部材37及び第3の昇降部材38)がそれぞれ個別のばね(すなわち、第1のばね356、第2のばね358及び第3のばね374)により付勢されているため、爪先側、指先、第1関節近傍等、指の各部全体を適切な高さに押し上げ、爪先が不自然に上がり過ぎたり下がり過ぎたりすることがなく、爪Tが全体的に水平に近い状態に保たれる。特に、印刷指挿入方向の最奥に位置する第2の昇降部材37を付勢する第2のばね358は高荷重(付勢力が大きい)となっていることから、爪Tの先端部の高さを確実に所定の位置まで押し上げることができる。
また、図10(b)に示すように、印刷指U1が細い場合には、印刷指U1が太い場合と比較して昇降機構330の各昇降部材が大きく上昇する。この場合にも、各昇降部材(すなわち、第1の昇降部材36、第2の昇降部材37及び第3の昇降部材38)がそれぞれ個別のばね(すなわち、第1のばね356、第2のばね358及び第3のばね374)により付勢されているため、爪先側、指先、第1関節近傍等、指の各部全体を適切な高さに押し上げることができる。そして、第2の昇降部材37を付勢する第2のばね358は高荷重(付勢力が大きい)となっていることから、印刷指U1が細く描画可能位置までの距離が大きい場合でも、爪Tの先端部の高さを確実に所定の位置まで押し上げることができる。さらに、特に印刷指U1が細い場合には、指先部分等と指が載置されている部分との間に隙間が生じやすいが、本実施形態では、第3の昇降部材38によって指先部分を下から押し上げることができるため、指先部分等と指が載置されている部分との間に隙間が生じにくく、ユーザに負担をかけることなく爪Tの高さを維持することができる。また、第3の昇降部材38を付勢する第3のばね374は低荷重(付勢力が小さい)であることから、第3の昇降部材38が当接する部分が不自然に押し上げられ過ぎることもない。
爪Tに対する描画処理が終了し、印刷指U1を抜き取る場合には、ユーザは再度昇降機構330の昇降部材(本実施形態では、第1の昇降部材36)を印刷指U1で下方向に押し込む。これにより、ノック軸部365が第1のばね356の付勢力に抗して回転部材363を押し下げながら下に下がる。このとき、ノック軸部365が回転部材363を押し下げることにより、回転部材363の係止突起363cが、ノック軸部365の鋸歯状の押圧部365aの斜面に押されて移動する。そして、回転部材363が下ケース35の底面に当接する程度まで押し下げられ、固定部材39の切欠き部393に係止突起363cが係止されると、係止突起363cがロック状態となり、初期のセット状態となる。この状態において、昇降機構330の上面と指押さえ部346との間には十分な隙間が確保されるため、ユーザは印刷指U1を指挿入部31から抜き取ることが可能となる。
また、本実施形態では、ノック軸部365を備える第1の昇降部材36は係止軸部362により回転部材363と連結されている。このため、回転部材363の係止突起363cが固定部材39の切欠き部393に係止されたロック状態においては、ノック軸部365及びこれを備える第1の昇降部材36の上方向への移動が規制される。これにより、ノック軸部365やこれを備える第1の昇降部材36の浮き上がりやがたつきの発生が抑えられるとともに、昇降機構330の上面と指押さえ部346との間の隙間も確実に確保することができ、印刷指U1の出し入れを円滑に行うことができる。
以上のように、本実施形態によれば、複数の構成部品で昇降機構330を構成することで、大きさや形状の異なる各種の指を1つの昇降機構によって適切に固定することができる。
すなわち、本実施形態の指固定ユニット33は、印刷指U1が挿入される指挿入部31内に、互いに連結されて印刷指U1の挿入方向に沿って配置されるとともにそれぞれ付勢部材(第1のばね356、第2のばね358、第3のばね374)により上方向に付勢された複数の昇降部材(第1の昇降部材36、第2の昇降部材37、第3の昇降部材38)を有して構成される昇降機構330を備えている。
このように指を押し上げる昇降部材を複数に分割することで、様々な形状の印刷指U1に柔軟に対応することができ、印刷指U1を自然な形で固定することができる。このため、指ごとにアタッチメントを付け替える等しなくても、ユーザに負担をかけることなく、爪Tを適切な描画可能位置に配置することが可能となる。
また、複数の昇降部材のうち、印刷指挿入方向における相対的に奥側に配置された第2の昇降部材37を上方向に付勢する付勢部材(すなわち、第2のばね358)は、他の昇降部材を上方向に付勢する付勢部材(すなわち、第1のばね356、第3のばね374)よりも高荷重(付勢力が大きい)となっている。
このため、特に描画に大きく影響する爪Tの先部分については確実に所定の高さまで押し上げることができ、高品質な描画を行うことができる。
また、本実施形態では、印刷指挿入方向における最奥に配置される第2の昇降部材37を上方向に付勢する第2のばね358は高荷重(付勢力が大きい)のものであり、第3の昇降部材38を上方向に付勢する第3のばね374は低荷重(付勢力が小さい)のものであり、第1の昇降部材36を上方向に付勢する第1のばね356は中程度の荷重(中程度の付勢力)のものとしている。このため、爪Tの先端を確実に押し上げるとともに、指全体を比較的自然な状態で保持することができる。特に、第1の昇降部材36と第2の昇降部材37との間に配置される第3の昇降部材38を付勢する第3のばね374は低荷重(付勢力が小さい)とすることで、不自然に印刷指U1を押し上げ過ぎることなく、印刷指U1と印刷指U1が載置される昇降機構330との間の隙間を埋めることができ、印刷指U1全体を適切にホールドすることができる。
また、本実施形態では、昇降部材の移動を規制することが可能なロック機構を備えている。このため、印刷指U1を指挿入部31に挿入する場合や、抜き取る場合に、昇降部材と指押さえ部346との間の間隔を確実に確保することができ、印刷指U1の指挿入部31への出し入れを円滑に行うことができる。
さらに、本実施形態では、第1の昇降部材36に上記ロック機構を構成するノック軸部365が設けられており、このノック軸部365と回転部材363とを係止する係止部材としての係止軸部362をさらに備えている。このため、回転部材363が固定部材39に係止された際には、ノック軸部365及びこれが設けられた第1の昇降部材36も係止軸部362を介して固定部材39に係止された状態となり、上下方向(図4における上下方向)への移動が規制される。これにより、回転部材363が固定部材39に係止された後にノック軸部365及び第1の昇降部材36がフリーとなってがたつくことを防止することができる。
すなわち、通常のロックカム機構等を用いたロック機構では、回転部材を下まで押し込んで固定部材にロックした状態では、回転部材を押圧していたノック軸部はフリーとなり、装置を逆さまにしたり傾けたりした際にがたついたり浮き上がったりすることがある。そしてノック軸やこれが設けられている第1の昇降部材36が浮き上がるとその分印刷指U1を挿入する部分の大きさ(高さ方向の距離)が小さくなり、印刷指U1の出し入れがしにくくなる。
この点、本実施形態では、上記のように、係止軸部362を備え、回転部材363が固定部材39に係止された際には、ノック軸部365が係止軸部362により回転部材363に係止される。このため、ノック軸部365及びノック軸部365が係止されている第1の昇降部材36がフリーとなってがたついたり浮き上がったりすることがない。また、ノック軸部365や第1の昇降部材36は係止軸部362が上下動できる範囲以上に上下方向に移動できないため、ノック軸部365や第1の昇降部材36が指挿入部31内に突出することもない。これにより、昇降部材と指押さえ部346との間の間隔を確実に確保して指挿入部31内の空間を広くすることができ、印刷指U1の指挿入部31への出し入れを円滑に行うことができる。
なお、以上本発明の実施形態について説明したが、本発明は、かかる実施形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で、種々変形が可能であることは言うまでもない。
例えば、本実施形態では、指固定ユニット33の昇降機構330が3つの昇降部材36,37,38を有している場合を例示したが、昇降機構は複数の昇降部材を備えていればよく、昇降機構330が備える昇降部材の数は3つに限定されない。
例えば2つの昇降部材を備えていてもよいし、4つ以上の昇降部材を備えていてもよい。例えば、2つの昇降部材を備えている場合、本実施形態における昇降部材37及び昇降部材38がそれぞれ独立せず一体となって移動するものでもよく、本実施形態における昇降部材36及び昇降部材38が一体となって移動するものであってもよい。
このような場合にも、指挿入方向における相対的に奥側に配置される昇降部材(爪の高さを決める昇降部材)を上方向に付勢する付勢部材を、他の昇降部材を上方向に付勢する付勢部材よりも高荷重(付勢力が大きい)となるように設定する。
また、複数の昇降部材は、それぞれ同じ材料で形成されていてもよいし、例えば、最も高荷重で押し上げられる第2の昇降部材37は硬質な材料で形成し、その他の昇降部材は比較的柔らかい材料で形成する等、材料を適宜変えてもよい。印刷指挿入方向の中間に配置される第3の昇降部材38等を比較的やわらかい材料で形成した場合には、隠喩津指U1への負担をより軽減することが期待できる。
また、本実施形態では、描画ヘッド43にペンホルダ42を1つ備えている場合を例示したが、描画ヘッド43に設けられるペンホルダ42の数は1つに限定されない。例えば2つ以上のペンホルダ42を備え、描画用のペン41が2本以上保持されていてもよい。
また、本実施形態では、ペンホルダ42に保持させるペン41を、ユーザが適宜手動で交換する場合を例示したが、例えば、ホームエリア60等にペン41を待機させておく待機スペースを設けて、図示しないペン交換機構により必要なペン41を自動的に待機スペース内から取得してペンホルダ42に差し替えるようにしてもよい。
また、本実施形態では、描画ヘッド43に撮像装置51や照明装置52が搭載されている場合を例示したが、撮像装置51や照明装置52を設ける位置はこれに限定されない。
例えばネイルプリント装置1の天井部分等に撮像装置51及び照明装置52が固定配置されていてもよい。この場合には、爪情報として爪Tの形状や曲率等を検出するための爪画像を2つ以上の異なった位置・角度から撮影するために、位置をずらして2つ以上の撮像装置51を設けることが好ましい。
また、本実施形態では、爪情報として爪Tの曲率等を検出し、これに基づいて描画データを生成する場合を例としたが、爪Tの曲率等を検出することは本発明の必須の構成要素ではない。例えば、爪Tの中程にワンポイント柄を描画する場合のように、描画を行う上で爪Tのおよその位置が分かれば足りる場合であれば、正確に爪Tの形状や曲率等を認識する必要はなく、爪形状等の検出を行うことなく描画を行うことも可能である。
また、本実施形態では、指を1本ずつ装置に挿入して順次描画を行うネイルプリント装置1を例としたが、複数本の指に対して、各指を抜き差しすることなく、連続的に描画を行うことのできる構成とすることも可能である。
この場合には、指挿入部31に複数の指固定ユニット33を配置する。
また、本実施形態では、ネイルプリント装置(描画装置)1の描画ヘッド43に描画用のペン41を保持するペンホルダ42とインクジェット描画部71とを備える構成としたが、ペン41とインクジェット描画部71との両方を備えることは必須の構成ではなく、いずれか一方のみを備えて描画を行う描画装置であってもよい。
また、本実施形態に示すネイルプリント装置1に、ヒータ及びファンを有する乾燥部を設けてもよい。
例えば、ネイルプリント装置1が比較的インクが乾燥しにくいインクを用いて描画を行う場合には、乾燥部を備えることで、インクの乾燥時間を短くすることができる。このため、複数の色のインクを用いて描画を行う場合に迅速な描画処理が可能となる。
以上本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
〔付記〕
<請求項1>
複数の壁部を含み、指が挿入される指挿入部と、
前記指挿入部に配置された指を固定するものであって、互いに連結されて指の挿入方向に沿って配置されるとともにそれぞれ付勢部材により上方向に付勢されることが可能な複数の昇降部材と、
を備え、
指挿入方向において相対的に奥側に配置された前記昇降部材を上方向に付勢する付勢部材は、他の前記昇降部材を上方向に付勢する付勢部材よりも付勢力が大きいことを特徴とする指固定ユニット。
<請求項2>
前記昇降部材は、指挿入方向の手前側に配置される第1の昇降部材、指挿入方向の奥側に配置される第2の昇降部材、前記第1の昇降部材と前記第2の昇降部材との間に配置される第3の昇降部材であり、
前記第2の昇降部材を上方向に付勢する第2の付勢部材の付勢力は相対的に大きく、前記第3の昇降部材を上方向に付勢する第3の付勢部材の付勢力は相対的に小さく、前記第1の昇降部材を上方向に付勢する第1の付勢部材の付勢力は相対的に中程度であることを特徴とする請求項1に記載の指固定ユニット。
<請求項3>
鋸歯状の押圧部を有するノック軸部と、係止突起を有し前記ノック軸部の押圧部により押圧され回転する回転部材と、及び前記回転部材の前記係止突起を係止する係止状態と係止が解除された解除状態とをとり得るように構成された固定部材と、を有し、前記昇降部材の前記上方向への移動を規制することが可能なロック機構、
をさらに備えていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の指固定ユニット。
<請求項4>
前記昇降部材に前記ノック軸部が設けられ、
前記ノック軸部と前記回転部材とを係止する係止部材をさらに備えていることを特徴とする請求項3に記載の指固定ユニット。
<請求項5>
複数の壁部を含み、描画対象である爪に対応する指を挿入する指挿入部と、
前記指挿入部に挿入された指の爪に描画を行う描画部と、
を備え、
前記指挿入部に配置された指を固定するものであって、指の挿入方向に沿って配置されそれぞれ付勢部材により上方向に付勢されることが可能な複数の昇降部材が設けられ、指挿入方向において相対的に奥側に配置された前記昇降部材を上方向に付勢する付勢部材が他の前記昇降部材を上方向に付勢する付勢部材よりも付勢力が大きい指固定ユニットと、を備えていることを特徴とする描画装置。
1 ネイルプリント装置
31 指挿入部
33 指固定ユニット
36 第1の昇降部材
37 第2の昇降部材
38 第3の昇降部材
39 固定部材
40 描画部
41 ペン
43 描画ヘッド
49 ヘッド移動部
50 撮影部
71 インクジェット描画部
81 制御部
82 記憶部
356 第1のばね
358 第2のばね
362 係止軸部
365 ノック軸部
374 第3のばね
T 爪
U1 印刷指
前記課題を解決するために、本発明の指固定ユニットは、
が挿入される指挿入部と、
前記指挿入部に配置された指を固定するものであって、付勢部材により上方向に付勢されることが可能な昇降部材と、
を備え、
前記付勢部材は、指挿入方向において前記昇降部材の手前側よりも奥側の方が上方向に付勢する付勢力が大きい
ことを特徴としている。

Claims (5)

  1. 複数の壁部を含み、指が挿入される指挿入部と、
    前記指挿入部に配置された指を固定するものであって、互いに連結されて指の挿入方向に沿って配置されるとともにそれぞれ付勢部材により上方向に付勢されることが可能な複数の昇降部材と、
    を備え、
    指挿入方向において相対的に奥側に配置された前記昇降部材を上方向に付勢する付勢部材は、他の前記昇降部材を上方向に付勢する付勢部材よりも付勢力が大きいことを特徴とする指固定ユニット。
  2. 前記昇降部材は、指挿入方向の手前側に配置される第1の昇降部材、指挿入方向の奥側に配置される第2の昇降部材、前記第1の昇降部材と前記第2の昇降部材との間に配置される第3の昇降部材であり、
    前記第2の昇降部材を上方向に付勢する第2の付勢部材の付勢力は相対的に大きく、前記第3の昇降部材を上方向に付勢する第3の付勢部材の付勢力は相対的に小さく、前記第1の昇降部材を上方向に付勢する第1の付勢部材の付勢力は相対的に中程度であることを特徴とする請求項1に記載の指固定ユニット。
  3. 鋸歯状の押圧部を有するノック軸部と、係止突起を有し前記ノック軸部の押圧部により押圧され回転する回転部材と、及び前記回転部材の前記係止突起を係止する係止状態と係止が解除された解除状態とをとり得るように構成された固定部材と、を有し、前記昇降部材の前記上方向への移動を規制することが可能なロック機構、
    をさらに備えていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の指固定ユニット。
  4. 前記昇降部材に前記ノック軸部が設けられ、
    前記ノック軸部と前記回転部材とを係止する係止部材をさらに備えていることを特徴とする請求項3に記載の指固定ユニット。
  5. 複数の壁部を含み、描画対象である爪に対応する指を挿入する指挿入部と、
    前記指挿入部に挿入された指の爪に描画を行う描画部と、
    を備え、
    前記指挿入部に配置された指を固定するものであって、指の挿入方向に沿って配置されそれぞれ付勢部材により上方向に付勢されることが可能な複数の昇降部材が設けられ、指挿入方向において相対的に奥側に配置された前記昇降部材を上方向に付勢する付勢部材が他の前記昇降部材を上方向に付勢する付勢部材よりも付勢力が大きい指固定ユニットと、を備えていることを特徴とする描画装置。
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