JP2020092937A - 杖の自立装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 複数本の脚部の開閉操作が容易で、開脚状態及び閉脚状態での保持を確実にでき、部品点数及び組立工数を削減できるようにする。【解決手段】 杖軸1に装着用の取付ベース5と開閉自在の各脚部6と接続用の回動支持部とからなる装置ユニットを備え、この外側に開閉切換用の操作スライダ8を嵌装する。各脚部6は基端部分61と鈍角をなして開脚状態での表側の向きに折曲された延長部分62とを有する。操作スライダ8の開口81の上部と下部とに開脚保持部82と閉脚保持部83とを設け、開口81から各脚部6を外方に突出させる。操作スライダ8を下方に移動させて各脚部6が斜め下向きに開かれると、各脚部6の基端部分61が操作スライダ8に沿って垂直状に配列されて、基端部分61の表側61aに操作スライダ8の開脚保持部82が嵌合され、各脚部6が開脚状態で確実に保持される。【選択図】 図11

Description

本発明は、歩行時の補助具として使用される杖の杖軸に設けられて、その杖の自立を可能にする杖の自立装置に関する。
杖を歩行時の補助具として使用している際に、手を杖から離して両手を使用したい場合が多々ある。ところが特に屋外においては、杖を立て掛けられる所があるとは限らず、しばしば不便を感じることがある。そこで従来から、杖軸の下部に常設された構成の自立装置や、杖軸の下部に着脱自在に装着される構成の自立装置が提案されている。
その着脱型の自立装置として、特許文献1に記載されたものがある。この自立装置は、杖軸の下部に装着される支持筒部材と、この支持筒部材の上端部に固着される上側バネ受け部材と、3個の脚片と、これら各脚片を開閉可能に保持する脚片保持部材と、各脚片の先端を閉脚状態で保持する脚片拘束部材と、脚片保持部材を下方に付勢するバネ部材とを備えている。そして、脚片保持部材は、各脚片の基端を支持する脚片枢支部材と、下側バネ受け部材を兼ねて脚片枢支部材に係合する脚片脱落防止部材とからなる。
特開2010−264214号公報
上記の特許文献1の記載によれば、バネ部材の付勢力により脚片脱落防止部材を下方に押圧して脚片枢支部材に係合させることによって、開かれた3個の脚片を脚片保持部材により開脚状態で保持させている。そして、脚片保持部材をバネ力に抗して上方に移動させて各脚片を閉じ、再びバネ力により各脚片の先端を脚片拘束部材に係合させることによって、閉じられた各脚片を閉脚状態で保持させている。このため、各脚片の開閉を切り換える毎に、保持部材やバネ部材などを作動させて、開脚状態及び閉脚状態を保持させるので、各脚片の開閉操作が面倒で煩わしい、という問題があった。
また、この自立装置においては、各脚片を開脚状態及び閉脚状態で保持させるために、脚片拘束部材やバネ部材やバネ受け部材などを別個に必要としている。このため、部品点数が多く組立工数も多いので、小型軽量化が難しい上にコスト高になり易い、という問題があった。
そこで本発明は、複数本の脚部の開閉操作が容易で、開脚状態及び閉脚状態での保持を確実にでき、部品点数及び組立工数を削減できるようにした、杖の自立装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明は、
杖の杖軸に設けられて、その杖の自立を可能にする杖の自立装置であって、
前記杖軸の下部に装着される取付ベースと、この取付ベースに対して上向きに閉じられた閉脚状態と斜め下向きに開かれた開脚状態との間で開閉される複数本の脚部と、これら各脚部の基端をそれぞれ前記取付ベースに回動自在に接続する回動支持部と、からなる装置ユニットを備え、
前記装置ユニットの前記各脚部は、前記回動支持部に近い基端部分と、この基端部分に対して鈍角をなして開脚状態での表側の向きに折曲された延長部分とを有し、
前記装置ユニットの外側に嵌装されて、上方に移動された閉脚保持位置と下方に移動された開脚保持位置との間で切換可能な筒状の操作スライダを備え、
前記操作スライダは、前記装置ユニットの前記各脚部をそれぞれ外方に突出させるための開口を有し、この開口の上部に開脚保持部が設けられ、この開口の下部に閉脚保持部が設けられており、
前記操作スライダを上方の閉脚保持位置に移動させて前記各脚部が閉脚状態に回動されると、これら各脚部の前記延長部分が操作スライダに沿って垂直状に配列されると共に、その延長部分の裏側に操作スライダの前記閉脚保持部が嵌合され、
前記操作スライダを下方の開脚保持位置に移動させて前記各脚部が開脚状態に回動されると、これら各脚部の前記基端部分が操作スライダに沿って垂直状に配列されると共に、その基端部分の表側に操作スライダの前記開脚保持部が嵌合される、ことを特徴とする。
本発明においては、装置ユニットの各脚部が、いわゆる「くの字」形状に折曲されて、基端部分と延長部分とを有している。また、操作スライダについては、開口から各脚部をそれぞれ外方に突出させて、その開口の上部と下部とに開脚保持部と閉脚保持部とが設けられている。
このため、操作スライダを上方の閉脚保持位置に移動させて各脚部が上向きに閉じられると、各脚部の延長部分が操作スライダに沿って垂直状に配列される。これと共に、その延長部分の裏側に操作スライダの閉脚保持部が嵌合される。これによって、各脚部の開脚方向への戻り回動が阻止されるので、各脚部が閉脚状態で確実に保持される。
また、操作スライダを下方の開脚保持位置に移動させて各脚部が斜め下向きに開かれると、各脚部の基端部分が操作スライダに沿って垂直状に配列される。これと共に、その基端部分の表側に操作スライダの開脚保持部が嵌合される。これによって、各脚部の閉脚方向への戻り回動が阻止されるので、各脚部が開脚状態で確実に保持される。
したがって、本発明によれば、操作スライダを上方の閉脚保持位置と下方の開脚保持位置とに切換移動させるだけで、各脚部が全て同時に閉脚状態と開脚状態とに切り換えられて確実に保持される。このため、各脚部の開閉操作が極めて容易になると共に、各脚部を開脚状態及び閉脚状態で保持させるための別個の保持部材やバネ部材などが不要となる。
ところで、各脚部は操作スライダの開口から外方に突出させているので、開脚時には各脚部が開口の上縁(開脚保持部の下側)によって押し下げられ、閉脚時には各脚部が開口の下縁(閉脚保持部の上側)によって押し上げられる、と動作的に見てとれる。
このときの動作を詳細に検討すると、各脚部の回動支持部を例えば一体成形のヒンジ部とした場合には、ヒンジ部の弾性設定によって各脚部が開脚方向または閉脚方向に回動されるものでもよい。また、各脚部の回動支持部を例えば別体組立の嵌合軸部とした場合には、弾性なしで各脚部が自重の作用によって開脚方向に回動されるものでもよい。したがって、操作スライダの上下移動に伴う各脚部の具体的な回動形態は、本発明において必須の要件ではない。
また、本発明における好ましい態様として、
前記操作スライダの外周部分には、その内外方向に弾性変形可能な安全ロック部が長手方向に沿って設けられ、前記装置ユニットの前記取付ベースには、前記操作スライダの上下移動をガイドする柱状部が上向きに設けられており、
前記操作スライダを上方の閉脚保持位置に移動させた前記各脚部の閉脚状態では、前記安全ロック部の下端が前記柱状部の上端に係合され、前記操作スライダの特定部分の押下操作に伴って前記安全ロック部が外方に弾性変形されて、その安全ロック部の下端が前記柱状部の上端から離脱される、ことを特徴とする。
この態様によれば、各脚部が閉脚状態にあると、安全ロック部の下端と柱状部の上端との係合によって、操作スライダが閉脚保持位置で常態的にロックされるため、操作スライダが閉脚保持位置から不測に下方に移動されることが防止される。そして、操作スライダの特定部分の押下操作に連動して、安全ロック部の下端が柱状部の上端から離脱されロック解除される。弾性変形可能な安全ロック部が操作スライダに設けられているので、操作スライダの確実なロック及びロック解除が可能となる。
また、本発明における好ましい態様として、
前記操作スライダの外周部分には、前記各脚部にそれぞれ対応する凹部が長手方向に沿って形成されており、
前記操作スライダを上方の閉脚保持位置に移動させた前記各脚部の閉脚状態では、これら各脚部が操作スライダの前記凹部にそれぞれ収納される、ことを特徴とする。
この態様によれば、各脚部が閉脚状態にあると、各脚部が操作スライダの外周部分の凹部にそれぞれ収納されるので、各脚部が操作スライダの外側に突出することはなく、各脚部の不測な破損などが防止される。
本発明に係る杖の自立装置によれば、複数本の脚部を開脚状態及び閉脚状態で保持させるための別個の保持部材やバネ部材などが不要で、各脚部の開閉操作が極めて容易になるので、特に高齢者などにとって取扱いが楽な自立装置を実現することができる。
また、部品点数及び組立工数が大幅に削減されて、小型軽量化が可能な上に低コスト化が可能となるので、コンパクトで安価な自立装置を杖に設けることによって、利便性を向上させることができる。
本発明の実施形態に係る杖の自立装置で、杖軸に装着した使用状況を示す概略図である。 上記自立装置で、組立時の状態を示す全体の分解斜視図である。 上記自立装置で、組立時の状態を示す全体の分解縦断面図である。 上記自立装置で、装置ユニットの成形時の状態を示す斜視図である。 上記自立装置で、装置ユニットのヒンジ部を示す拡大断面図である。 上記自立装置で、各脚部の閉脚状態を示す全体の斜視図である。 上記自立装置で、各脚部の開脚状態を示す全体の斜視図である。 上記自立装置で、各脚部の閉脚状態を示す全体の縦断面図である。 上記自立装置で、図8のA−A線矢視での拡大断面図である。 上記自立装置で、各脚部の開脚途中状態を示す全体の縦断面図である。 上記自立装置で、各脚部の開脚状態を示す全体の縦断面図である。 上記自立装置で、図11のB−B線矢視での拡大断面図である。 上記自立装置で、各脚部の閉脚途中状態を示す全体の縦断面図である。 上記自立装置で、追加ロック部の形態を示す全体の斜視図である。 上記自立装置で、追加ロック部の作動状態を示す全体の縦断面図である。 上記自立装置で、安全ロック部の形態を示す全体の斜視図である。 上記自立装置で、安全ロック部の形態を示す全体の正面図である。 上記自立装置で、図17のC−C線矢視での縦断面図である。 上記自立装置で、図17のD−D線矢視での縦断面図である。 上記自立装置で、別の形態の装置ユニットにおける組立時の状態を示す分解斜視図である。 上記自立装置で、装置ユニットの嵌合軸部を示す拡大断面図である。 上記自立装置で、各脚部と操作スライダの開脚保持部及び閉脚保持部との図形的な関係を示す説明図である。
以下、本発明に係る杖の自立装置における実施の形態を図面に基づいて説明する。まず、図1を参照して自立装置を杖軸に装着した使用状況の概略を説明するが、その自立装置の具体的な実施形態については図6及び図7に示されている。
図1において、杖の自立装置は、杖における長尺の杖軸1の下部に着脱自在に装着される。杖は一般的な市販品を使用可能であるが、専用品であってもよい。杖軸1の上端には把持用のグリップ2が設けられ、杖軸1の下端には防滑用及び緩衝用の石突キャップ3が嵌着されている。
そして、(a)から(b)に示すように、杖を普通に使用している状態で、自立装置の操作スライダ8を例えば足先で押し下げると、脚部6が斜め下向きに開かれて開脚状態が保持され、杖を自立させることができる。また、(c)から(d)に示すように、自立装置の操作スライダ8を例えば指で押し上げると、脚部6が上向きに閉じられて閉脚状態が保持され、杖を普通に使用することができる。
次に、図2及び図3に示すように、実施形態の自立装置は、装置ユニット4と、この装置ユニット4の外側に嵌装される操作スライダ8とを備えている。装置ユニット4は、取付ベース5と4本の脚部6と回動支持部であるヒンジ部7とが、一体に成形されている。また、取付ベース5の下部には、前記の石突キャップ3が結合される。
装置ユニット4の脚部6は、複数本で設けられるが、一体成形の加工容易性を考慮すると、互いに直角の位置関係に配列される4本が好ましい。なお、各々の脚部6は全て同一の構造であり、これら各脚部6に関連する他の構成も4個が同一である。そこで、同一の構成の部分については、以下の説明及び図面の符号において、必要以上に重複した記載を避けることにする。
実施形態の装置ユニット4は、3Dプリンタを使用してPP(ポリプロピレン)によって一体成形されるものである。この成形時には、図4に示すように、各脚部6が互いに直角をなして水平状に配列される形状である。なお、装置ユニット4は、各種の合成樹脂材料によって一体的に射出成形されてもよく、成形時の形状も適宜に選択される。
図2〜図4において、装置ユニット4の取付ベース5は、杖軸の下部に着脱自在に装着される部分である。取付ベース5は、ほぼ四角形状のブロックの内側に円形の装着孔51を有し、外側には互いに直角をなすストッパ面52が垂直状に形成されている。また、取付ベース5の外側から上方に向って、ガイド用の柱状部53が形成されている。この柱状部53の間で取付ベース5の上部には、保護リブ54が形成されている。さらに、図2の一部破断した部分詳細に示すように、取付ベース5の装着孔51には上段部51aが形成され、柱状部53には上段部51aに対応する切欠部53bが形成されている。
装置ユニット4の各脚部6は、取付ベース5に対して上向きに閉じられた閉脚状態(図6)と、斜め下向きに開かれた開脚状態(図7)との間で開閉される。各脚部6は、ほぼ短冊形の板状に形成されている。ここで特徴的な構成として、各脚部6は、ヒンジ部7に近い基端部分61と、この基端部分61に対して鈍角をなして開脚状態での表側の向きに折曲された延長部分62とを有し、いわゆる「くの字」形状である。なお、各脚部6の表側61a・62aで幅方向中央には、補強リブ63が全長に亘って形成されており、各脚部6は実質的に剛体となっている。特に、各脚部6の折曲された部分も、補強リブ63によって高い強度を得ている。
また、各脚部6の延長部分62で折曲部分寄りには、操作スライダ8に対する常用ロック部64が形成されている。この常用ロック部64は、補強リブ63を避けた片側位置で、延長部分62の表裏方向に弾性変形可能なロック片であり、その自由端が折曲部分寄りに位置される。そして、常用ロック部64の接続部分の近傍には、表側62aで凸になる係合用の突部64aが形成され、常用ロック部64の自由端には、裏側62bで凸になる係合用の段部64bが形成されている。
図5に示すように、装置ユニット4の回動支持部であるヒンジ部7は、各脚部6の基端をそれぞれ取付ベース5に回動自在に接続する部分である。ヒンジ部7は、繰り返しの屈曲に対して耐久性を有するように薄肉に成形された、いわゆる「リビングヒンジ」である。このヒンジ部7については、弾性の有無及び強弱が必須の条件ではない。弾性を有する場合でも、弾性復元される形態は成形時の形状に応じて適宜である。
次に、図2及び図3、図6及び図7に示すように、前記の操作スライダ8は、例えば合成樹脂材料によって縦長の筒状に一体成形された部材であり、装置ユニット4の外側に嵌装される。そして、操作スライダ8は、上方(図6の矢示a)に移動された閉脚保持位置と、下方(図7の矢示b)に移動された開脚保持位置との間で、選択的に切換可能である。
操作スライダ8の特徴的な構成として、操作スライダ8の下側寄りは、装置ユニット4の各脚部6をそれぞれ外方に突出させるための開口81を有する。この開口81の上部には開脚保持部82が設けられ、この開口81の下部には閉脚保持部83が設けられている。また、これら開脚保持部82と閉脚保持部83とは、内外方向に所定の間隔をもって配置されている。
操作スライダ8の外周部分には、閉脚状態の各脚部6をそれぞれ収納する凹部84が長手方向に沿って形成され、この凹部84の中央は各脚部6の補強リブ63に対応する溝部85となっている。したがって、実施形態における開脚保持部82は、溝部85の両側で凹部84の両壁の下側部分によって構成されている。すなわち図2の一部破断した部分詳細に示すように、開脚保持部82は、それぞれ開口81の上部でスリット81aにより分割された一対の開脚保持部からなる。なお、開脚保持部82の下縁には、外側で凸になる押圧用の突部82aが形成されている。また、実施形態における閉脚保持部83は、凹部84の最も下側部分で外側に膨出させた連続壁形状によって構成されている。
また、操作スライダ8の内側で上部寄りには、杖軸に対して摺接するガイドリブ86が形成されている。なお、操作スライダ8の上端には、上下移動させる操作用の突片87が水平状に形成されている。
さらに、図2及び図3において、実施形態の石突キャップ3は、装置ユニット4に適合する専用部品である。この石突キャップ3はゴム材からなり、杖軸に対する円形の嵌合孔31を有し、装置ユニット4の取付ベース5に対応する結合部32が接続部分32aを介して上端に形成されている。この結合部32は、ゴム弾性を有するようにリング状に一体成形されている。
上述したように、実施形態の自立装置の各部品が構成されている。取付ベース5と各脚部6とヒンジ部7とが装置ユニット4として一体成形されているので、この装置ユニット4の組立作業は不要である。そして自立装置の組立時には、図2及び図3において、まず、石突キャップ3の結合部32を縮径させながら、装置ユニット4の取付ベース5の装着孔51に下方から嵌合させる。このとき、リング状の結合部32が装着孔51の上段部51a及び柱状部53の切欠部53bに弾性嵌合されると共に、結合部32の接続部分32aが装着孔51の内周面に弾性嵌合される。このため、装着孔51の上段部51aによって石突キャップ3の結合部32の抜け止がなされて、取付ベース5に対して石突キャップ3が一体的に強固に結合される。
次に、装置ユニット4の各脚部6を閉脚状態にして、これら各脚部6の先端を操作スライダ8の下方から内側に挿入させていくが、この挿入作業は極めて容易である。なお、装置ユニット4の単体で各脚部6を閉脚させた際に、図3の一部破断した部分詳細に示すように、取付ベース5の保護リブ54がヒンジ部7の内側近傍に存在するので、ヒンジ部7の不要な撓み等が防止される。
自立装置の組立後は、図6及び図8に示すように、操作スライダ8が上方(矢示a)の閉脚保持位置にあって各脚部6が閉脚状態になる。組立完了の直前で、各脚部6の常用ロック部64が内側にスムーズに弾性変形され、その後、常用ロック部64が弾性復元されて、操作スライダ8がロック(詳細は後述)される。なお、この自立装置を杖軸1の下部に装着した使用状態において、各脚部6の開閉動作を示す図8・図10・図11・図13は、対向する両脚部6における補強リブ63の手前位置で縦断面にした図である。
上述したように、実施形態の自立装置においては、装置ユニット4の各脚部6が、いわゆる「くの字」形状に折曲されて、基端部分61と延長部分62とを有している。また、操作スライダ8については、開口81から各脚部6をそれぞれ外方に突出させて、その開口81の上部と下部とに開脚保持部82と閉脚保持部83とが、内外方向に間隔をもって設けられている。
このため、図8に示すように、操作スライダ8を上方の閉脚保持位置に移動させて各脚部6が上向きに閉じられると、各脚部6の延長部分62が操作スライダ8に沿って(移動方向と一致する)垂直状に配列される。これと共に、その延長部分62の裏側62bに操作スライダ8の閉脚保持部83が、下側から摺動されて外側に嵌合される(図9の矢示も参照)。これによって、各脚部6の開脚方向への戻り回動が阻止されるので、各脚部6を閉脚状態で確実に保持することができる。
なお、通常、各脚部6の延長部分62は充分に長く、実施形態では常用ロック部64もあるので、操作スライダ8の閉脚保持部83が嵌合される箇所は、延長部分62の裏側62bの一部(折曲部分の近傍)である。
また、各脚部6の閉脚状態では、延長部分62の表側62aの一部(中央近傍)が、操作スライダ8の開脚保持部82(その突部82a)に当接されるので、各脚部6が閉脚状態で確実に位置決めされ、各脚部6の保持を更に確実にできる。
また、各脚部6の閉脚状態では、各脚部6の延長部分62及び補強リブ63が、操作スライダ8の外周部分の凹部84及び溝部85にそれぞれ収納される。このため、各脚部6が操作スライダ8の外側に突出することはなく、各脚部6の不測な破損などを防止できる。
そして、操作スライダ8が閉脚保持位置にあって各脚部6が閉脚状態であると、各脚部6の弾性復元状態にある常用ロック部64の突部64aが、操作スライダ8の開脚保持部82の突部82a下に確実に係合される。同時に、常用ロック部64の段部64bが、操作スライダ8の閉脚保持部83の上縁に確実に係合される。これによって、操作スライダ8が閉脚保持位置で常態的にロックされるため、操作スライダ8が閉脚保持位置から不測に下方に移動すること(落下)が防止される。また、操作スライダ8の上方移動も阻止されるため、操作スライダ8が閉脚保持位置において上方への抜け止めがなされる。
次に、図8において、操作スライダ8を下方(矢示b)に押下げ操作すると、開脚保持部82の突部82aによって、各脚部6の常用ロック部64の突部64aが弾性に抗して外側に押圧される。開脚保持部82の突部82aが常用ロック部64の突部64aを乗り越えると、操作スライダ8のロックが解除される。すると、操作スライダ8の下方移動が可能になり、閉脚保持部83が各脚部6の延長部分62の裏側62bから下方に外れていく。
そして、図10に示すように、各脚部6が開脚途中状態となる。操作スライダ8の開脚保持部82の突部82aによって、各脚部6の基端部分61の表側61aが押下げられるので、各脚部6が開脚方向に回動されていく。各脚部6の基端部分61の表側61aに補強リブ63があるが、操作スライダ8の開脚保持部82はそれぞれ一対あるので、各脚部6が確実に押圧される。なお、操作スライダ8の下方移動に伴って各脚部6は素早く回動されるが、このときの動作は、ヒンジ部7の弾性によって各脚部6が開脚方向に回動されるものでもよい。さらに、ヒンジ部7の弾性なしで各脚部6が自重の作用によって開脚方向に回動されるものでもよい。
引き続く動作によって、図7及び図11に示すように、操作スライダ8が下方(矢示b)の開脚保持位置にあって各脚部6が斜め下向きに開かれる。すると今度は、各脚部6の基端部分61が操作スライダ8に沿って(移動方向と一致する)垂直状に配列される。これと共に、その基端部分61の表側61aに操作スライダ8の開脚保持部82が、上側から摺動されて外側に嵌合される(図12の矢示も参照)。これによって、各脚部6の閉脚方向への戻り回動が阻止されるので、各脚部6を開脚状態で確実に保持することができる。このとき、図12で明らかなように、各脚部6の基端部分61の表側61aで補強リブ63を避けた両側位置に、それぞれ一対の開脚保持部82が嵌合されることになる。
なお、通常、各脚部6の基端部分61は短いので、操作スライダ8の開脚保持部82が嵌合される箇所は、基端部分61の表側61aの全部である。
また、各脚部6の開脚状態では、基端部分61の裏側61bの全部が、取付ベース5の側面である垂直状のストッパ面52(図10参照)に当接されるので、各脚部6が開脚状態で確実に位置決めされ、各脚部6の保持を更に確実にできる。
なお、操作スライダ8の内側でガイドリブ86の下端が取付ベース5の柱状部53の上端に当接されて、操作スライダ8が開脚保持位置で確実に停止されるので、操作スライダ8の開脚保持部82の突部82aから各脚部6に無理な押下力が加わることはない。
ところで、実施形態の自立装置においては、杖軸1の下端の石突キャップ3として、装置ユニット4に最適な専用部品が使用されている。これによって、各脚部6が斜め下向きに開かれた際に、石突キャップ3の下端面3aが各脚部6の接地部分6aと同一高さに若しくは上方に位置される。
すなわち、地面(床面)G上において、石突キャップ3の下端面3aを各脚部6の接地部分6aよりも浮かせた場合は、杖の全重量が各脚部6に分散される4点支持になって、安定した杖の自立が可能となる。さらに理想的には、地面(床面)G上において、石突キャップ3の下端面3aと各脚部6の接地部分6aとを同一面に設定する。この場合は、杖の重量の大部分が石突キャップ3に支持されて残余が各脚部6に分散される5点支持になるので、より安定した杖の自立が可能となる。
上記のように、石突キャップ3の下端面3aと各脚部6の接地部分6aとの高さ位置を決定する場合に、専用の石突キャップ3を使用するので、杖軸1に装置ユニット4の取付ベース5を装着する際に、その装着位置の特別な設定が不要になる。なお、図2及び図3で前述したように、石突キャップ3の結合部32及び接続部分32aが、取付ベース5の装着孔51の上段部51a及び内周面に弾性嵌合されている。このため、取付ベース5及び石突キャップ3を杖軸1に装着させる際に、石突キャップ3のゴム弾性を有する結合部32及び接続部分32aが、杖軸1の外周面に密着されて強固な装着が可能となる。
また、各脚部6は補強リブ63により実質的に剛体となって撓みが少ないので、各脚部6によって杖を確実に支持できる。なお、各脚部6の長さは適宜だが、基端部分61を長くすると閉脚状態での外形寸法が増大するので、基端部分61は開脚状態で保持可能な長さがあればよい。さらに、各脚部6の基端部分61と延長部分62との間の鈍角は、杖を自立支持する安定性を考慮して、例えば130度〜140度が好ましい。
次に、図11において、操作スライダ8を上方(矢示a)に押上げ操作すると、開脚保持部82が各脚部6の基端部分61の表側61aから上方に外れていく。そして、図13に示すように、各脚部6が閉脚途中状態となる。操作スライダ8の閉脚保持部83の上縁によって、各脚部6の延長部分62の裏側62bが押上げられるので、各脚部6が閉脚方向に回動されていく。なお、操作スライダ8の上方移動に伴って各脚部6は素早く回動されるが、このときの動作は、ヒンジ部7の弾性によって各脚部6が閉脚方向に回動されるものでもよい。
引き続く動作によって、前述した図6及び図8に示すように、操作スライダ8が上方(矢示a)の閉脚保持位置にあって各脚部6が閉脚状態になる。操作スライダ8の移動完了の直前で、開脚保持部82の突部82aによって、各脚部6の常用ロック部64の突部64aが弾性に抗して外側に押圧される。開脚保持部82の突部82aが常用ロック部64の突部64aを乗り越えると、常用ロック部64が確実に弾性復元されて、操作スライダ8が閉脚保持位置でロックされる。
すなわち、操作スライダ8を閉脚保持位置に移動させた際には、操作スライダ8が常態的にロックされる。常用ロック部64の突部64aは接続部分の近傍に形成されているので、弾性作用の強い突部64aによって操作スライダ8のロックは確実である。特に、各脚部6は補強リブ63により実質的に剛体となっているが、弾性変形可能な常用ロック部64によって、操作スライダ8の閉脚保持状態での確実なロック及びロック解除が可能となる。
なお、各脚部6の開閉時には、操作スライダ8の上端に水平状の突片87があるので、操作スライダ8の押下げ操作及び押上げ操作は極めて容易となる。
また、操作スライダ8の内側で下部寄りが、取付ベース5の長い柱状部53によってガイドされるので、操作スライダ8はスムーズに上下移動される。
また、その長い柱状部53の内壁面によって杖軸1の外周面が囲まれるので、杖軸1を安定して支持できる。
さらに、実施形態の自立装置において、図14及び図15に示すように、操作スライダ8の外側位置には、追加ロック部91が形成されている。この追加ロック部91は、操作スライダ8の内外方向に弾性変形可能なロックレバーである。追加ロック部91を弾性に抗して内側に押し込むと、その突部92が操作スライダ8の開孔88上端に嵌合され、爪部93が取付ベース5の柱状部53の上端段部53a(図4も参照)に係合される。
これによって、操作スライダ8が閉脚保持位置において前記の常用ロック部64により常態的にロックされた状態で、追加ロック部91により手動での付加的なロック及びロック解除が可能となる。このため、操作スライダ8の閉脚保持位置におけるロックの安全性がさらに向上する。
次に、図16〜図19を参照して、操作スライダ8におけるロック及びロック解除の別の形態を説明する。なお、上述した実施形態と同様な構成部分には、同一の符号を付している。
まず、図16及び図17に示すように、操作スライダ8の外周部分の一箇所には、安全ロック部101が長手方向に沿って形成されている。図19に示すように、この安全ロック部101は、上方が接続端で下方が自由端となって内外方向に弾性変形可能なロック棒であり、その最下端が内側で凸になる係合用の突部102となっている。この突部102の上部内側には、テーパ面102aが形成されている。また、安全ロック部101の中央近傍は、その上方よりも下方が内側に位置するように、傾斜段差部103となっている。
そして、図16及び図17に示すように、操作スライダ8の安全ロック部101に対応して、操作スライダ8の上部にロック解除部材105が上方から挿入される。このロック解除部材105は、合成樹脂材料によって四角棒状に形成され、押下操作用の突片106と復帰用のバネ片107と抜止用のバネ片108とが、一体に成形されている。押下操作用の突片106は、ロック解除部材105の上端に水平状に形成され、復帰用のバネ片107は、突片106の後部両側から一対で斜め後方の下向きに形成されている。また、抜止用のバネ片108は、ロック解除部材105の中央両側から一対で前方の上向きに形成されている。
さらに、図19に示すように、操作スライダ8の上下移動をガイドするために、前述した取付ベース5に上向きに設けられている柱状部53には、その上端で外側に凸となる係合用の突部53cが形成されている。また、図16及び図17に示すように、操作スライダ8における安全ロック部101の接続端の両側には、一対のバネ係止孔89が形成されている。そして、ロック解除部材105が操作スライダ8の安全ロック部101の内側に挿入されると、図18に示すように、ロック解除部材105のバネ片108が操作スライダ8のバネ係止孔89内に係止されて、ロック解除部材105の上方への抜け止めがなされる。
上述した構成の安全ロック部101及びロック解除部材105において、図19(a)に示すように、操作スライダ8が上方(矢示a)の閉脚保持位置でロックされている。すなわち、操作スライダ8で弾性復元状態にある安全ロック部101の突部102が、取付ベース5の柱状部53の突部53c上に係合されている。これによって、操作スライダ8が閉脚保持位置で常態的にロックされるため、操作スライダ8が閉脚保持位置から不測に下方に移動すること(落下)が防止される。このとき、安全ロック部101の内側に挿入されているロック解除部材105は、バネ片107の弾発作用によって上方位置に復帰されている。
このロック状態から、図19(b)に示すように、ロック解除部材105の突片106を下方(矢示b)に押下げ操作すると、ロック解除部材105の下部によって、安全ロック部101の傾斜段差部103が押圧される。すると、安全ロック部101が外方に弾性変形されて、その突部102が柱状部53の突部53c上から外方(矢示c)に離脱される。これによって、操作スライダ8の閉脚保持位置でのロックが解除される。
引き続きロック解除部材105の突片106を押下げ操作すると、安全ロック部101の突部102が柱状部53の突部53cを乗り越えて、操作スライダ8が下方に移動されていく。なお、ロックが解除された後は、操作スライダ8の他の突片87を押下げ操作してもよい。すなわち、操作スライダ8を下方移動させる初期段階では、特定部分つまりロック解除部材105の突片106を押下げ操作する必要があるので、誤操作を防止できて安全性が高い。この操作スライダ8の下方移動によって、前述したように各脚部6の開脚動作が行なわれる。また、操作スライダ8の開脚保持位置からの上方移動によって、前述したように各脚部6の閉脚動作が行なわれる。
操作スライダ8の上下移動の際は、ロック解除部材105がバネ片107によって上方位置に復帰されているので、操作スライダ8の安全ロック部101が内方に弾性復元されている。これによって、図19(b)で操作スライダ8が閉脚保持位置より少し下方位置にある状態の部分詳細に示すように、安全ロック部101の突部102の先端が柱状部53の外側面53dに当接されている。
そして、操作スライダ8が上方移動によって閉脚保持位置に近づくと、安全ロック部101の突部102のテーパ面102aが柱状部53の突部53cに当接されるので、そのテーパ作用で安全ロック部101が外方に弾性変形される。そして、安全ロック部101の突部102が柱状部53の突部53cを乗り越えると、安全ロック部101が弾性復元されて、その突部102が柱状部53の突部53c上に係合される。これによって、図19(a)に示すように、操作スライダ8が閉脚保持位置でロックされる。
前述した実施形態では、可動側である各脚部6の常用ロック部64と可動側である操作スライダ8とが係合される。これと異なり本形態によれば、固定側である取付ベース5の柱状部53に対して、可動側である操作スライダ8の安全ロック部101が係合される。このため、操作スライダ8を閉脚保持位置で極めて確実にロックすることができ、ロック時の安全性がさらに向上する。
また、前述した実施形態では、操作スライダ8の追加ロック部91によって、手動での付加的なロック及びロック解除を行なっている。これと異なり本形態によれば、操作スライダ8の特定部分の押下げ操作、すなわちロック解除部材105の押下げ操作によって、安全ロック部101が柱状部53から離脱される。このため、操作スライダ8を下方移動させるための押下げ操作に連動して、操作スライダ8のロック解除を極めてスムーズに行なうことができ、ロック解除時の操作性が大きく向上する。
ところで、本形態においては、安全ロック部101が操作スライダ8の外周部分の一箇所に形成されているが、図19に示すように、取付ベース5で全部の柱状部53の上端に係合用の突部53cが形成されている。これによって、前述したように、石突キャップ3が結合された取付ベース5を操作スライダ8の下方から内側に挿入させていく際に、操作スライダ8の安全ロック部101の位置を考慮する必要がなく、その組立作業を極めて容易に行なうことができる。
なお、図17に示すように、各脚部6には前述した常用ロック部64が設けられている。この常用ロック部64の段部64bは、操作スライダ8の閉脚保持部83に係合されて、操作スライダ8の上方への抜け止め機能がある。このため、本形態の安全ロック部101及びロック解除部材105を備える場合でも、常用ロック部64(特に段部64b)は設けておくのが好ましい。
上述したように、実施形態の自立装置においては、特徴的な構成として、装置ユニット4の各脚部6が、いわゆる「くの字」形状に折曲されて、基端部分61と延長部分62とを有している。また、操作スライダ8については、開口81から各脚部6をそれぞれ外方に突出させて、その開口81の上部と下部とに開脚保持部82と閉脚保持部83とが、内外方向に間隔をもって設けられている。
したがって、この自立装置によれば、操作スライダ8を上方の閉脚保持位置と下方の開脚保持位置とに切換移動させるだけで、各脚部6が全て同時に閉脚状態と開脚状態とに切り換えられて確実に保持される。このため、各脚部6の開閉操作を極めて容易に行なうことができる。また、各脚部6を開脚状態及び閉脚状態で保持させるための別個の保持部材やバネ部材などが不要となり、部品点数及び組立工数を削減できる。
また、実施形態では、装着用の取付ベース5と開閉自在の各脚部6と接続用のヒンジ部7とが、一体に成形されて装置ユニット4を構成し、この装置ユニット4の外側に開閉切換用の操作スライダ8が嵌装されたものである。このため、全体が装置ユニット4と操作スライダ8との2部品だけ、あるいは専用の石突キャップ3を使用した場合でも3部品だけになって、部品点数及び組立工数を大幅に削減できる。
装置ユニットは、一体成形品に限らず別体組立品でもよい。そこで、別の形態による装置ユニットを図20及び図21に示す。なお、上述したものと機能は同様なので、同一の符号を用いている。この装置ユニット4は、取付ベース5と3本の脚部6と回動支持部とからなる。その回動支持部は、各脚部6の基端の嵌合軸部7aが取付ベース5側の嵌合軸部7bに、軸ピン7cを介して回動自在に組み立てられている。
取付ベース5と各脚部6とは、例えば合成樹脂材料によって成形される。3本の脚部6は互いに120度の位置関係に配列され、これに対応して取付ベース5の柱状部53は幅広に形成されている。また、各脚部6は板厚を厚くして、補強リブが省略されている。なお、取付ベース5及び各脚部6の他の構成や機能は、上述した実施形態と同様である。このような別体組立品の装置ユニット4でも、各脚部6の開閉操作を極めて容易に行なうことができる。なお、操作スライダ8の上下移動に伴って各脚部6は素早く回動されるが、嵌合軸部7a・7bは弾性作用がないので、各脚部6が自重の作用によって開脚方向に回動されるものでもよい。
最後に、上述してきた実施形態の自立装置において、各脚部6と操作スライダ8の開脚保持部82及び閉脚保持部83との図形的な関係を図22に示す。各脚部6における基端部分61の長さL、すなわち回動支持部Pと折曲部分Qとの間の長さをLとし、基端部分61と延長部分62とのなす鈍角の大きさをθ度とする。
ここで、操作スライダ8における開脚保持部82と閉脚保持部83との内外方向の間隔W、すなわち開脚保持部82の嵌合面と閉脚保持部83の嵌合面との間隔Wは、
W=Lcos(θ−90) または W=Lsin(180−θ)
として表せる。なお、この関係は各脚部6の厚さには影響されない。
これによって、実施形態において、各脚部6を閉脚状態と開脚状態とに切り換えて確実に保持するために必要な、操作スライダ8における開脚保持部82と閉脚保持部83との内外方向の最適な配置を、各脚部6の形状に基づいて、図形的に決定することができる。
以上、本発明に係る杖の自立装置の実施形態について説明したが、本発明は実施形態に限定されることなく、本発明の技術的範囲内で各種の有効な変更などが可能である。
例えば、実施形態では、装置ユニットの取付ベースを杖軸の下部に着脱自在に装着する自立装置を示したが、取付ベースを杖軸の下部に固定した常設の自立装置でもよい。
また、実施形態では、脚部が4本及び3本のものを説明したが、脚部が2本でも杖の自立支持は可能である。
1 杖軸
3 石突キャップ
31 杖軸嵌合孔
4 装置ユニット
5 取付ベース
51 杖軸装着孔
53 柱状部、 53c 係合用の突部
6 脚部
61 基端部分、 61a 表側、 61b 裏側
62 延長部分、 62a 表側、 62b 裏側
64 常用ロック部、 64a 係合用の突部、 64b 係合用の段部
7 ヒンジ部(回動支持部)、 7a・7b 嵌合軸部(回動支持部)
8 操作スライダ
81 開口
82 開脚保持部、 82a 押圧用の突部
83 閉脚保持部
84 凹部、 85 溝部、 87 上下操作用の突片
91 追加ロック部、 93 爪部
101 安全ロック部、 102 係合用の突部、 103 傾斜段差部
105 ロック解除部材、 106 押下操作用の突片
107 復帰用のバネ片、 108 抜止用のバネ片

Claims (3)

  1. 杖の杖軸に設けられて、その杖の自立を可能にする杖の自立装置であって、
    前記杖軸の下部に装着される取付ベースと、この取付ベースに対して上向きに閉じられた閉脚状態と斜め下向きに開かれた開脚状態との間で開閉される複数本の脚部と、これら各脚部の基端をそれぞれ前記取付ベースに回動自在に接続する回動支持部と、からなる装置ユニットを備え、
    前記装置ユニットの前記各脚部は、前記回動支持部に近い基端部分と、この基端部分に対して鈍角をなして開脚状態での表側の向きに折曲された延長部分とを有し、
    前記装置ユニットの外側に嵌装されて、上方に移動された閉脚保持位置と下方に移動された開脚保持位置との間で切換可能な筒状の操作スライダを備え、
    前記操作スライダは、前記装置ユニットの前記各脚部をそれぞれ外方に突出させるための開口を有し、この開口の上部に開脚保持部が設けられ、この開口の下部に閉脚保持部が設けられており、
    前記操作スライダを上方の閉脚保持位置に移動させて前記各脚部が閉脚状態に回動されると、これら各脚部の前記延長部分が操作スライダに沿って垂直状に配列されると共に、その延長部分の裏側に操作スライダの前記閉脚保持部が嵌合され、
    前記操作スライダを下方の開脚保持位置に移動させて前記各脚部が開脚状態に回動されると、これら各脚部の前記基端部分が操作スライダに沿って垂直状に配列されると共に、その基端部分の表側に操作スライダの前記開脚保持部が嵌合される、ことを特徴とする杖の自立装置。
  2. 前記操作スライダの外周部分には、その内外方向に弾性変形可能な安全ロック部が長手方向に沿って設けられ、前記装置ユニットの前記取付ベースには、前記操作スライダの上下移動をガイドする柱状部が上向きに設けられており、
    前記操作スライダを上方の閉脚保持位置に移動させた前記各脚部の閉脚状態では、前記安全ロック部の下端が前記柱状部の上端に係合され、前記操作スライダの特定部分の押下操作に伴って前記安全ロック部が外方に弾性変形されて、その安全ロック部の下端が前記柱状部の上端から離脱される、ことを特徴とする請求項1に記載の杖の自立装置。
  3. 前記操作スライダの外周部分には、前記各脚部にそれぞれ対応する凹部が長手方向に沿って形成されており、
    前記操作スライダを上方の閉脚保持位置に移動させた前記各脚部の閉脚状態では、これら各脚部が操作スライダの前記凹部にそれぞれ収納される、ことを特徴とする請求項1または2に記載の杖の自立装置。
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