JP2020092162A - 被加工物の研削方法 - Google Patents

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JP2020092162A JP2018228215A JP2018228215A JP2020092162A JP 2020092162 A JP2020092162 A JP 2020092162A JP 2018228215 A JP2018228215 A JP 2018228215A JP 2018228215 A JP2018228215 A JP 2018228215A JP 2020092162 A JP2020092162 A JP 2020092162A
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酒井 敏行
Toshiyuki Sakai
敏行 酒井
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Abstract

【課題】反りを有する被加工物を適切に保持することが可能な被加工物の研削方法を提供する。【解決手段】中央領域と、中央領域を囲繞する外周領域とを備え、表面側が凹状に湾曲するように反った板状の被加工物を研削して薄化する被加工物の研削方法であって、チャックテーブルの保持面と被加工物の裏面側とが対向するように被加工物をチャックテーブル上に載置し、被加工物の外周領域を押圧部材で保持面に向かって押圧し、反った被加工物の形状を矯正する矯正ステップと、被加工物を保持面に作用する負圧によって吸引保持する保持ステップと、被加工物の中央領域を、研削砥石を備える研削ホイールで研削することにより、中央領域を薄化して被加工物に作用する応力を低減する第1研削ステップと、押圧部材を被加工物の外周領域の外側に移動させる押圧部材移動ステップと、被加工物の外周領域を研削ホイールで研削する第2研削ステップと、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、板状の被加工物を研削して薄化する際に用いられる被加工物の研削方法に関する。
IC(Integrated Circuit)、LSI(Large Scale Integration)等のデバイスが形成された半導体ウェーハを分割することにより、デバイスをそれぞれ備える複数のデバイスチップが製造される。また、基板上に実装された複数のデバイスチップを樹脂でなる封止材(モールド樹脂)で被覆して得たパッケージ基板を分割することにより、デバイスチップをそれぞれ備える複数のパッケージデバイスが製造される。このパッケージデバイスは、携帯電話やパーソナルコンピュータに代表される様々な電子機器に内蔵される。
近年、電子機器の小型化、薄型化に伴い、デバイスチップやパッケージデバイスにも薄型化が求められている。そこで、分割前の半導体ウェーハやパッケージ基板を研削して薄化する手法が用いられている。
半導体ウェーハやパッケージ基板等の被加工物を研削する際には、例えば、被加工物を保持するチャックテーブルと、チャックテーブルによって保持された被加工物を研削する研削ユニットとを備える研削装置が用いられる。例えば特許文献1には、パッケージ基板を保持するチャックテーブルを備えた研削装置が開示されている。
研削ユニットは、回転軸となるスピンドルの先端部に固定されたマウントを備えており、マウントには被加工物を研削するための研削砥石を備えた研削ホイールが装着される。被加工物を研削する際は、まず、チャックテーブルの保持面上に被加工物を配置した状態で、保持面に吸引源の負圧を作用させることにより、被加工物をチャックテーブルによって吸引保持する。そして、チャックテーブルと研削ホイールとをそれぞれ回転させながら研削砥石を被加工物に接触させることにより、被加工物が研削され、薄化される。
特開2015−223664号公報
被加工物には、その製造工程において反りが発生する場合がある。例えば、パッケージ基板を製造する際に樹脂層を硬化させるための加熱処理を行うと、樹脂層が収縮してパッケージ基板に反りが生じることがある。このように被加工物に反りが生じると、被加工物とチャックテーブルの保持面とが適切に接触せず、保持面に作用する負圧が被加工物と保持面との間の隙間からリークし、チャックテーブルによる被加工物の保持が不十分になることがある。
本発明はかかる問題に鑑みてなされたものであり、反りを有する被加工物を適切に保持することが可能な被加工物の研削方法の提供を目的とする。
本発明の一態様によれば、中央領域と、該中央領域を囲繞する外周領域とを備え、表面側が凹状に湾曲するように反った板状の被加工物を研削して薄化する被加工物の研削方法であって、チャックテーブルの保持面と該被加工物の裏面側とが対向するように該被加工物を該チャックテーブル上に載置し、該被加工物の該外周領域を押圧部材で該保持面に向かって押圧し、反った該被加工物の形状を矯正する矯正ステップと、該矯正ステップによって形状が矯正された該被加工物を、該保持面に作用する負圧によって吸引保持する保持ステップと、該保持ステップの実施後、該押圧部材によって押圧されていない該被加工物の該中央領域を、研削砥石を備える研削ホイールで研削することにより、該中央領域を薄化して該被加工物に作用する応力を低減する第1研削ステップと、該第1研削ステップの実施後、該押圧部材を該被加工物の該外周領域の外側に移動させる押圧部材移動ステップと、該押圧部材移動ステップの実施後、該第1研削ステップで研削されていない該被加工物の該外周領域を該研削ホイールで研削する第2研削ステップと、を備える被加工物の研削方法が提供される。
なお、好ましくは、該被加工物の該中央領域は、複数のデバイスを含むデバイス領域であり、該被加工物の該外周領域は、該デバイス領域を囲繞する外周余剰領域である。また、好ましくは、該被加工物は、矩形状のパッケージ基板である。
本発明の一態様に係る被加工物の研削方法では、まず、反った被加工物の外周領域を押圧部材でチャックテーブルの保持面に向かって押圧して被加工物の形状を矯正した状態で、被加工物をチャックテーブルで保持し、被加工物の中央領域を研削する。これにより、被加工物の中央領域を薄化して被加工物に作用する応力を低減する。その後、押圧部材を被加工物の外周領域の外側に移動させ、チャックテーブルによって吸引保持された被加工物の外周領域を研削する。
上記の被加工物の研削方法を用いると、反った被加工物の形状がチャックテーブルの保持面に沿って矯正された状態で、被加工物の中央領域と外周領域とが研削される。そのため、研削加工を実施する際、被加工物の裏面側とチャックテーブルの保持面との間の隙間から負圧がリークすることを防止し、被加工物をチャックテーブルの保持面で適切に保持することが可能となる。
研削装置を示す一部断面正面図である。 被加工物がチャックテーブルによって保持された状態を示す一部断面正面図である。 第1研削ステップの様子を示す一部断面正面図である。 押圧部材移動ステップの様子を示す一部断面正面図である。 第2研削ステップの様子を示す一部断面正面図である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を説明する。まず、本実施形態に係る被加工物の研削方法に用いることが可能な研削装置の構成例について説明する。図1は、被加工物11の研削が可能な研削装置2を示す一部断面正面図である。
被加工物11は、表面11a及び裏面11bを備える板状に形成されている。被加工物11は、シリコン等の材料でなる円盤状の半導体ウェーハ13を備え、半導体ウェーハ13の表面13a側には、IC(Integrated Circuit)、LSI(Large Scale Integration)等の複数のデバイス(不図示)が形成されている。また、半導体ウェーハ13の表面13a側には、複数のデバイスを覆って封止する樹脂層(モールド樹脂)15が形成されている。
被加工物11は、被加工物11の中央部分を含む平面視で円形の中央領域11cと、被加工物11の外周縁を含み中央領域11cを囲繞する環状の外周領域11dとを含む。中央領域11cは、例えば樹脂層15によって被覆された複数のデバイスを含むデバイス領域に相当し、外周領域11dは、例えばデバイス領域を囲繞し、デバイスを含まない外周余剰領域に相当する。ただし、中央領域11c及び外周領域11dの設定方法に制限はない。
なお、図1では被加工物11の一例として、半導体ウェーハ13の表面13a側に形成された複数のデバイスを樹脂層15で覆って形成された円盤状のパッケージ基板(WL−CSP:Wafer Level Chip Size Package)を示している。ただし、被加工物11の種類、材質、形状、構造、大きさ等に制限はない。
例えば被加工物11は、QFN(Quad Flat Non-leaded Package)等の平面視で矩形状のパッケージ基板であってもよい。また、被加工物11は、シリコン以外の半導体(GaAs、InP、GaN、SiC等)、ガラス、セラミックス、樹脂、金属等の材料でなるウェーハを備えていてもよい。
被加工物11は、互いに交差するように格子状に配列された複数の分割予定ライン(ストリート)によって複数の領域に区画されており、該領域にそれぞれデバイスが配置されている。被加工物11を分割予定ラインに沿って分割することにより、樹脂層15によって封止されたデバイスをそれぞれ備える複数のパッケージデバイスが得られる。
被加工物11の分割前には、パッケージデバイスの薄型化を目的として、被加工物11に研削加工が施されることがある。被加工物11を研削する際には、被加工物11の研削される面(被研削面)とは反対側の面に、柔軟な樹脂等でなる円形の粘着テープ17が貼付される。例えば、被加工物11の樹脂層15を研削する際には、被加工物11の裏面11b側に被加工物11と同等の径を有する粘着テープ17が貼付される。
被加工物11の研削加工は、例えば図1に示す研削装置2を用いて実施される。研削装置2は、被加工物11を保持するチャックテーブル4を備える。チャックテーブル4はモータ等の回転駆動源(不図示)と接続されており、この回転駆動源はチャックテーブル4を鉛直方向に概ね平行な回転軸の周りに回転させる。また、チャックテーブル4の下方には移動機構(不図示)が設けられており、この移動機構はチャックテーブル4を水平方向に移動させる。
チャックテーブル4は、円盤状の被加工物11の形状に対応して、平面視で円形に形成されている。そして、チャックテーブル4の上面は、被加工物11を保持する円形の保持面4aを構成する。ただし、チャックテーブル4の大きさや形状は、被加工物11の形状に応じて適宜変更される。
保持面4aは、チャックテーブル4の内部に形成された吸引路4b及びバルブ6等を介して、エジェクタ等の吸引源8と接続されている。研削装置2を用いて被加工物11を研削する際には、チャックテーブル4の保持面4a上に粘着テープ17を介して被加工物11を配置した状態で、バルブ6を開き、保持面4aに吸引源8の負圧を作用させる。これにより、被加工物11がチャックテーブル4によって吸引保持される。
チャックテーブル4の上方には、研削ユニット10が配置されている。研削ユニット10は、昇降機構(不図示)によって支持されたスピンドルハウジング(不図示)を備えている。スピンドルハウジングにはスピンドル12が収容されており、スピンドル12の下端部には円盤状のマウント14が固定されている。
マウント14の下面側には、マウント14と概ね同径の研削ホイール16が装着される。研削ホイール16は、ステンレス、アルミニウム等の金属材料で形成された円環状のホイール基台18を備える。また、ホイール基台18の下面側には、直方体状の複数の研削砥石20がホイール基台18の外周に沿って環状に配列されている。
スピンドル12の上端側(基端側)はモータ等の回転駆動源(不図示)と接続されており、研削ホイール16はこの回転駆動源から発生する力によって鉛直方向に概ね平行な回転軸の周りに回転する。また、研削ユニット10の内部には、純水等の研削液を研削砥石20に供給するためのノズル(不図示)が設けられている。被加工物11に研削加工を施す際には、このノズルから研削砥石20及び被加工物11に向かって研削液が供給される。
チャックテーブル4によって被加工物11を保持した状態で、チャックテーブル4と研削ホイール16とをそれぞれ所定の回転数で回転させながらスピンドル12を下降させると、研削砥石20と被加工物11の表面11a側(樹脂層15側)とが接触し、被加工物11が研削される。なお、スピンドル12の下降速度は、研削砥石20の下面が適切な力で被加工物11の表面11a側に押し当てられるように調整される。
チャックテーブル4の周囲には、被加工物11をチャックテーブル4の保持面4aに向かって押圧する複数の押圧部22が設けられている。例えば研削装置2は、チャックテーブル4の円周方向に沿って概ね等間隔に配置された4つの押圧部22を備える。ただし、押圧部22の個数は複数であれば制限はなく、2以上の任意の数に設定される。
押圧部22はそれぞれ、長手方向がチャックテーブル4の半径方向と平行な方向に沿うように配置された棒状の支持部24aと、支持部24aの一端部(チャックテーブル4と反対側の端部)の上面と接続され鉛直方向に沿って配置された柱状の接続部24bとによって構成される支持部材24を備える。また、接続部24bの上面には、直方体状の押圧部材26が接続されている。
押圧部26の下面26aは、例えば平坦な矩形状に形成されており、保持面4aに対して概ね平行である。また、この下面26aの一端部(チャックテーブル4と反対側の端部)は接続部24bに接続されている。すなわち、下面26aの一部は接続部24bよりもチャックテーブル4側に配置されている。
ただし、押圧部22の形状、構造等に制限はない。例えば、支持部24a、接続部24b、及び押圧部26は一体に構成されていてもよいし、別々に構成された後に互いに接続されてもよい。また、チャックテーブル4や被加工物11の形状等に応じて押圧部22の形状を適宜変更してもよい。
支持部24aの他端部(チャックテーブル4側の端部)には、押圧部22を移動させる移動機構(不図示)が接続されている。押圧部22は、この移動機構によってチャックテーブル4の半径方向(矢印Aで示す方向)、及び鉛直方向(矢印Bで示す方向)に移動可能となっている。押圧部材26と、チャックテーブル4上に配置された被加工物11の外周領域11dとが重畳するように押圧部22を位置付けた状態で、押圧部22を降下させると、押圧部材26の下面26aが被加工物11と接触し、被加工物11がチャックテーブル4の保持面4aに向かって押圧される。なお、押圧部22の具体的な機能及び動作の詳細については後述する。
ここで、被加工物11には、その製造工程において反りが発生する場合がある。例えば、樹脂層15を硬化させるための加熱処理を行うと、樹脂層15が収縮して、図1に示すように被加工物11に反りが生じることがある。
被加工物11に反りが生じると、被加工物11の裏面11b側(粘着テープ17側)とチャックテーブル4の保持面4aとが適切に接触せず、保持面4aに作用する負圧がリークし、チャックテーブル4による被加工物11の保持が不十分になることがある。また、反った状態の被加工物11を研削ユニット10によって研削すると、被加工物11の研削量にばらつきが生じ、被加工物11を均一に研削することが困難になることがある。
本実施形態に係る被加工物11の研削方法では、まず、反った被加工物11の外周領域11dを押圧部材26でチャックテーブル4の保持面4aに向かって押圧して被加工物11の形状を矯正した状態で、被加工物11をチャックテーブルで保持し、被加工物11の中央領域11cを研削する。これにより、被加工物11の中央領域11cを薄化して被加工物11に作用する応力を低減する。その後、押圧部材26を被加工物11の外周領域11dの外側に移動させ、チャックテーブル4によって吸引保持された被加工物11の外周領域11dを研削する。
上記の被加工物の研削方法を用いると、反った被加工物11の形状がチャックテーブル4の保持面4aに沿って矯正された状態で、中央領域11cと外周領域11dとが研削される。そのため、研削加工を実施する際、被加工物11の裏面11b側(粘着テープ17側)と保持面4aとの間の隙間から負圧がリークすることを防止し、被加工物11をチャックテーブル4の保持面4aで適切に保持することが可能となる。
以下、研削装置2を用いた被加工物11の研削方法の具体例について説明する。なお、以下では、図1に示すように表面11a側が凹状に湾曲するように反った被加工物11を研削する例について説明する。
まず、チャックテーブル4の保持面4aと被加工物11の裏面11b側とが対向するように、被加工物11をチャックテーブル4上に載置する。なお、被加工物11は、中央領域11cが外周領域11dよりも下方に位置付けられるように反っている。そのため被加工物11は、中央領域11cが保持面4aによって支持され、外周領域11dが保持面4aによって支持されていない状態(保持面4aから浮いた状態)で、保持面4a上に配置される。
次に、移動機構(不図示)によって押圧部22をそれぞれチャックテーブル4の半径方向内側に向かって移動させ、押圧部材26を被加工物11の外周領域11dと重畳させる。この状態で、押圧部22を移動機構によって降下させると、押圧部材26の下面26aが被加工物11の外周領域11dをチャックテーブル4の保持面4aに向かって押圧し、被加工物11が保持面4aに押し付けられる(図2参照)。その結果、被加工物11は保持面4aに沿って変形し、被加工物11の反りが解消される(矯正ステップ)。
そして、被加工物11の形状が矯正された状態で、バルブ6を開き、チャックテーブル4の保持面4aに吸引源8の負圧を作用させる。これにより、被加工物11が粘着テープ17を介してチャックテーブル4によって吸引保持される(保持ステップ)。
図2は、被加工物11がチャックテーブル4によって保持された状態を示す一部断面正面図である。図2に示すように、押圧部材26で被加工物11の外周領域11dを押圧するとともに保持面4aに負圧を作用させると、被加工物11は保持面4aに沿って変形し、被加工物11の裏面11bに貼付された粘着テープ17が保持面4aに密着する。これにより、保持面4aに作用する吸引源8の負圧のリークが防止され、被加工物11がチャックテーブル4によって適切に保持される。
なお、被加工物11の裏面11bへの粘着テープ17の貼付は省略することもできる。この場合、被加工物11はその裏面11bが保持面4aと密着するようにチャックテーブル4によって吸引保持される。
次に、被加工物11の中央領域11cを研削ホイール16で研削する(第1研削ステップ)。図3は、第1研削ステップの様子を示す一部断面正面図である。図3に示すように、被加工物11の中央領域11cは押圧部材26によって押圧されておらず、その表面11a側が上方に露出している。
第1研削ステップではまず、被加工物11の中央領域11cと研削ホイール16とが重畳するように、チャックテーブル4の位置を調整する。なお、研削ホイール16としては、その直径が中央領域11cの直径以下であるものを用いる。また、チャックテーブル4は、研削ホイール16が備える全ての研削砥石20が中央領域11cと重畳するように位置付けられる。
この状態で、チャックテーブル4と研削ホイール16とをそれぞれ所定の方向に所定の回転数で回転させながら、研削ホイール16を所定の速度で下降させ、研削砥石20を被加工物11の中央領域11cと接触させる。これにより、中央領域11cの表面11a側が研削砥石20によって円形に研削される。そして、中央領域11cが所望の厚さに薄化されるまで研削を継続すると、中央領域11cの表面11a側には凹部11eが形成される。
なお、矯正ステップで被加工物11の形状を矯正すると(図2参照)、被加工物11には反りの大きさに対応する応力が作用する。ここで、中央領域11cを研削すると、中央領域11cが薄化されるとともに、収縮によって半導体ウェーハ13に反りを生じさせている樹脂層15の体積が減少し、被加工物11に作用する応力が低減される。そのため、第1研削ステップを実施すると被加工物11の反りが生じにくくなる。
次に、押圧部材26を被加工物11の外周領域11dの外側に移動させる(押圧部材移動ステップ)。図4は、押圧部材移動ステップの様子を示す一部断面正面図である。
押圧部材移動ステップでは、移動機構(不図示)によって押圧部22を上昇させ、押圧部材26を被加工物11から離隔させるとともに、押圧部22をチャックテーブル4の半径方向外側に向かって移動させる。これにより、押圧部材26が外周領域11dの外側に移動し、押圧部材26と外周領域11dとが重畳しない状態となる。その結果、被加工物11の表面11a側の全体が上方に露出する。
なお、押圧部材26を外周領域11dの外側に移動させると、押圧部材26による被加工物11の押圧が解除される。しかしながら、被加工物11の裏面11b側には吸引源8の負圧が作用している。また、第1研削ステップの実施によって被加工物11に作用する応力が低減されており、被加工物11は反りにくい状態となっている。そのため、押圧部材26を被加工物11から離隔させても、被加工物11がチャックテーブル4の保持面4aに沿って吸引保持された状態は維持される。
次に、被加工物11の外周領域11dを研削ホイール16で研削する(第2研削ステップ)。図5は、第2研削ステップの様子を示す一部断面正面図である。被加工物11の外周領域11dは前述の第1研削ステップで研削されておらず、第2研削ステップではこの外周領域11dを研削する。
第2研削ステップではまず、被加工物11の外周領域11dと研削ホイール16とが重畳するように、チャックテーブル4の位置を調整する。具体的には、チャックテーブル4は、研削ホイール16が備える研削砥石20が外周領域11dと重畳するように位置付けられる。
この状態で、チャックテーブル4と研削ホイール16とをそれぞれ所定の方向に所定の回転数で回転させながら、研削ホイール16を所定の速度で下降させ、研削砥石20を被加工物11の外周領域11dと接触させる。これにより、外周領域11dの表面11a側が研削砥石20によって研削される。そして、外周領域11dの厚さが中央領域11cと同等の厚さとなるまで、研削を継続する。これにより、被加工物11の全体の厚さが揃えられる。
なお、第2研削ステップでは、研削砥石20を外周領域11dだけでなく中央領域11cにも接触させ、被加工物11の全体を研削してもよい。これにより、中央領域11cと外周領域11dとで被加工物11の厚さの差が生じることを防止できる。
第2研削ステップの実施時、押圧部材26は外周領域11dの外側に退避されている、そのため、押圧部材26が外周領域11dの研削の妨げになることはない。
以上の通り、本実施形態に係る被加工物の研削方法では、まず、反った被加工物11の外周領域11dを押圧部材26でチャックテーブル4の保持面4aに向かって押圧して被加工物11の形状を矯正した状態で、被加工物11をチャックテーブル4で保持し、被加工物11の中央領域11cを研削する。これにより、被加工物11の中央領域11cを薄化して被加工物11に作用する応力を低減する。その後、押圧部材26を被加工物11の外周領域11dの外側に移動させ、チャックテーブル4によって吸引保持された被加工物11の外周領域11dを研削する。
上記の被加工物の研削方法を用いると、反った被加工物11の形状がチャックテーブル4の保持面4aに沿って矯正された状態で、中央領域11cと外周領域11dとが研削される。そのため、研削加工を実施する際、被加工物11の裏面11b側(粘着テープ17側)と保持面4aとの間の隙間から負圧がリークすることを防止し、被加工物11をチャックテーブル4の保持面4aで適切に保持することが可能となる。
なお、本実施形態では、被加工物11が円盤状のパッケージ基板(WL−CSP等)である場合について説明したが、研削装置2によって研削される被加工物11の種類等に制限はない。例えば、被加工物11として平面視で矩形状のパッケージ基板(QFN等)を用いることもできる。
被加工物11が矩形状のパッケージ基板である場合、第1切削ステップでは、チャックテーブル4を水平方向(図3の左右方向)に移動させながら研削ホイール16で被加工物11を研削してもよい。この場合、被加工物11の表面11a側には平面視で長円状の凹部11eが形成される。
その他、上記実施形態に係る構造、方法等は、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施できる。
11 被加工物
11a 表面
11b 裏面
11c 中央領域
11d 外周領域
11e 凹部
13 半導体ウェーハ
13a 表面
15 樹脂層(モールド樹脂)
17 粘着テープ
2 研削装置
4 チャックテーブル
4a 保持面
4b 吸引路
6 バルブ
8 吸引源
10 研削ユニット
12 スピンドル
14 マウント
16 研削ホイール
18 ホイール基台
20 研削砥石
22 押圧部
24 支持部材
24a 基底部
24b 接続部
26 押圧部材
26a 下面

Claims (3)

  1. 中央領域と、該中央領域を囲繞する外周領域とを備え、表面側が凹状に湾曲するように反った板状の被加工物を研削して薄化する被加工物の研削方法であって、
    チャックテーブルの保持面と該被加工物の裏面側とが対向するように該被加工物を該チャックテーブル上に載置し、該被加工物の該外周領域を押圧部材で該保持面に向かって押圧し、反った該被加工物の形状を矯正する矯正ステップと、
    該矯正ステップによって形状が矯正された該被加工物を、該保持面に作用する負圧によって吸引保持する保持ステップと、
    該保持ステップの実施後、該押圧部材によって押圧されていない該被加工物の該中央領域を、研削砥石を備える研削ホイールで研削することにより、該中央領域を薄化して該被加工物に作用する応力を低減する第1研削ステップと、
    該第1研削ステップの実施後、該押圧部材を該被加工物の該外周領域の外側に移動させる押圧部材移動ステップと、
    該押圧部材移動ステップの実施後、該第1研削ステップで研削されていない該被加工物の該外周領域を該研削ホイールで研削する第2研削ステップと、を備えることを特徴とする被加工物の研削方法。
  2. 該被加工物の該中央領域は、複数のデバイスを含むデバイス領域であり、
    該被加工物の該外周領域は、該デバイス領域を囲繞する外周余剰領域であることを特徴とする請求項1記載の被加工物の研削方法。
  3. 該被加工物は、矩形状のパッケージ基板であることを特徴とする請求項1又は2記載の被加工物の研削方法。
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JP2009107097A (ja) * 2007-10-31 2009-05-21 Disco Abrasive Syst Ltd 加工装置
JP2011198905A (ja) * 2010-03-18 2011-10-06 Disco Corp 分割加工方法及び分割装置
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