JP2020091991A - 蓄電装置の製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】蓄電装置の製造にかかる作業時間を短縮すること。【解決手段】二次電池の製造装置30は、第1切断ライン31a及び第2切断ライン31bと、正極電極23からなる電極収納セパレータを積層する第1積層ライン61a及び第2積層ライン61bと、第1搬送ライン42a及び第2搬送ライン42bとを備える。第1搬送ライン42a及び第2搬送ライン42bは、無端環状のベルト44と、ベルト44を回転させるプーリと、ベルト44に正極電極23を吸着可能な吸着手段と、吸着手段による正極電極23の吸着を解除可能な解除手段と、を有する。第1搬送ライン42a及び第2搬送ライン42bは、ベルト44を回転させつつ、第1切断ライン31a及び第2切断ライン31bで切り出された正極電極23を吸着手段によってベルト44に吸着し、解除手段によって吸着手段による正極電極23の吸着を第1積層ライン61a及び第2積層ライン61b上で解除する。【選択図】図3

Description

本発明は、蓄電装置の製造装置に関する。
EV(Electric Vehicle)やPHV(Plug in Hybrid Vehicle)などの車両には、走行用モータへの供給電力を蓄える蓄電装置としての二次電池が搭載されている。二次電池は、電極組立体がケース内に収容された構成を有している。そして、電極組立体は、正極電極及び負極電極がセパレータを介して複数の層をなす層状構造を有している。こうした電極組立体の製造では、長尺金属箔に活物質合剤を塗工して長尺の電極母材が製造され、その電極母材から電極が切り出される。そして、複数の電極が積層されることにより、電極組立体が製造される。
長尺金属箔への活物質合剤の塗工工程において形成される活物質層は、電極母材間で厚みにばらつきが生じることがある。仮に、活物質層の厚みが小さい電極母材から切り出された電極を用いて電極組立体を製造した場合、電極組立体全体での厚み(積層方向の大きさ)は、所望の厚みよりも小さくなる。この場合、ケース内で電極組立体の厚み方向に電極組立体が動いてしまう。この電極組立体の動きを抑制するため、ケースと電極組立体との間に厚み調整フィルムが挿入される。所望の厚みとの差が大きいと、ケースと電極組立体との間に挿入する厚み調整フィルムの枚数が増えることになる。
なお、ケースと電極組立体との間に調整フィルムを挿入する方法としては、厚み調整フィルムを1枚ずつ電極組立体に積層して積層体を形成した後にその積層体をケースに収容する方法のほか、厚み調整フィルムを必要枚数分だけまとめてから電極組立体に積層して積層体を形成した後にその積層体をケースに収容する方法が挙げられる。前者の方法の場合、厚み調整フィルムの必要枚数が多いと、厚み調整フィルムの電極組立体への積層にかかる時間が長くなる。後者の方法では、厚み調整フィルムの電極組立体への積層にかかる時間は厚み調整フィルムの枚数で変わらないものの、長尺フィルムから切り出して必要枚数分の厚み調整フィルムを用意する時間は、厚み調整フィルムの枚数が多いほど長くなる。このように、厚み調整フィルムの必要枚数が多くなると、二次電池の製造工程全体において作業時間の悪化が懸念される。
そこで、特許文献1に記載の製造装置では、電極母材から切り出された電極をロボットアームによって電極における活物質層の厚み毎で複数の積載部材に分けて積載する。そして、電極を取り出す積載部材を変えながら電極を積層することにより、電極組立体を製造するようにしている。厚みの異なる電極を組み合わせて積層されるため、電極母材ごとの厚みに起因する電極組立体の厚みのばらつきを小さくすることができ、ケースと電極組立体との間に挿入する厚み調整フィルムの枚数を減らし、作業時間を短縮している。
特開2015−191828号公報
ところで、特許文献1に記載の製造装置では、電極の積層工程の前にて、ロボットアームを用いて電極を積載部材に運んでいる。ロボットアームが電極を積載部材に積載してから新たな電極を受け取るまでの間では、蓄電装置の製造に寄与しないロボットアームの移動が生じる。そのため、そうしたロボットアームの移動の分だけ、蓄電装置の製造にかかる作業時間が悪化するおそれがある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、蓄電装置の製造にかかる作業時間を短縮できる蓄電装置の製造装置を提供することにある。
上記課題を解決する蓄電装置の製造装置は、電極が複数積層して層状構造をなす電極組立体と、前記電極組立体が挿入されるケースと、を備える蓄電装置の製造装置であって、異なる電極母材からそれぞれ前記電極を切り出す複数の切断ラインと、各切断ラインに応じて1つずつ設けられるとともに、無端環状のベルトと、前記ベルトを回転させるプーリと、前記ベルトに前記電極を吸着する吸着手段と、前記吸着手段による前記電極の吸着を解除する解除手段と、を有する複数の搬送ラインと、前記電極を積層する積層ラインと、を備え、複数の前記搬送ラインは、前記ベルトを回転させつつ、前記搬送ライン毎に異なる前記切断ラインで切り出された前記電極を前記吸着手段によって前記ベルトに吸着するとともに、前記解除手段によって前記吸着手段による前記電極の吸着を共通の前記積層ライン上で解除することを特徴とする。
上記構成によれば、各切断ラインから搬送ラインに電極が搬送される際には、搬送ラインでの吸着手段によって切断ラインで切り出された電極が吸着される。各搬送ラインでは、異なる切断ラインから搬送された異なる電極母材からなる電極がそれぞれ搬送される。そして、搬送ラインから積層ラインに電極が搬送される際には、積層ライン上で吸着手段による電極の吸着を解除することにより、搬送ラインから積層ラインに電極が受け渡される。積層ラインでは、複数の搬送ラインから電極が受け渡されることにより、異なる電極母材からなる電極が組み合われて搬送される。複数の切断ラインで厚みの異なる電極母材を採用した場合では、積層ラインにおいて異なる厚みの電極が組み合わされて搬送される。こうして組み合わされた厚みの異なる電極が積層されることにより、電極母材ごとの厚みに起因する電極組立体の厚みのばらつきを小さくすることができるため、ケースと電極組立体との間に配置する厚み調整フィルムの枚数を減らすことができる。
また、上記構成によれば、吸着手段によって電極が吸着されることによる切断ラインから搬送ラインへの電極の受け渡しと、解除手段によって吸着手段を解除することによる搬送ラインから積層ラインへの電極の受け渡しとが、ベルトが回転されながらなされる。このため、受け渡しのための戻り動作が不要となる。すなわち、搬送ラインでは、蓄電装置の製造に寄与しない移動が行われない。したがって、そうした移動が行われない分だけ、蓄電装置の製造にかかる作業時間を短縮できる。
蓄電装置の製造装置において、前記積層ラインを複数且つ前記切断ラインと同数備え、複数の前記搬送ラインは、前記解除手段による前記電極の吸着の解除を前記搬送ライン毎に複数の前記積層ライン上で行うことによって前記搬送ライン毎に複数の前記積層ラインのそれぞれへ前記電極を搬送する第1搬送手段と、前記解除手段による前記電極の吸着の解除を前記搬送ライン毎に異なる前記積層ライン上で行うことによって前記搬送ライン毎に複数の前記積層ラインのうちの1つへ前記電極を搬送する第2搬送手段と、で切り替え可能であることが好ましい。
上記構成では、厚みが異なる電極母材を複数の切断ラインにそれぞれ設置する場合、複数の搬送ラインにて第1搬送手段を行うことによって1つの厚みの電極を複数の積層ラインに振り分けることができる。そのため、各積層ラインでは、複数の厚みの電極が組み合わされて積層されるため、電極母材ごとの厚みに起因する電極組立体の厚みのばらつきを小さくできる。
一方、異なる電極母材であっても、長尺金属箔への活物質合剤の塗工条件によって、活物質層の厚みが同程度となり、電極母材の厚みが同程度となることもある。こうした同程度の厚みを備える電極母材からなる複数の電極については、仮に電極母材ごとで積層させて同枚数の電極からなる電極組立体を製造したとしても、電極母材ごとの厚みに起因する電極組立体の厚みのばらつきが生じない。上記構成では、複数の搬送ラインにて第2搬送手段を行うことにより、搬送ライン毎に複数の積層ラインのうちの1つへ電極を搬送することができる。この第2搬送手段を厚みが同程度の電極母材を複数の切断ラインにそれぞれ設定する場合に行えば、各積層ラインで積層される電極組立体では上記のように厚みのばらつきは生じない。
また、複数の切断ラインで厚みが同程度の電極母材を採用する場合であっても、第1搬送手段のように電極の振り分けを行うことは可能である。仮にこうした振り分け行う場合では、各積層ラインにて各搬送ラインから搬送される電極を好適に混在させる目的で、複数の搬送ラインと複数の積層ラインとで互いに搬送速度を対応させて設定する必要がある。これに対して複数の搬送ラインにて第2搬送手段を行う場合では、搬送ラインと積層ラインとについて対応するライン同士で搬送速度を対応させて設定すればよいため、複数の搬送ライン及び複数の積層ラインで搬送速度を速めることができる。したがって、蓄電装置の製造にかかる作業時間をより短縮できる。
また、仮に積層ラインの設置数と切断ライン及び搬送ラインの設置数とを異ならせた製造装置において、第2搬送手段のように搬送ラインと積層ラインとを互いに1つ対応させて搬送ラインから積層ラインへの電極の搬送を行おうとすると、搬送ライン及び積層ラインのうち設置数の多いラインが余ることになる。そのため、そのラインを稼働させない分だけ作業効率が低下するおそれがある。上記構成によれば、切断ライン、搬送ライン、及び積層ラインがすべて同数であるため、複数の搬送ラインにて第2搬送手段を行う場合でも、上記のようにラインが余ることがなくなるため、作業効率の低下を抑制できる。
この発明によれば、蓄電装置の製造にかかる作業時間を短縮できる。
実施形態の二次電池に示す斜視図。 電極組立体及び厚み調整フィルムを示す分解斜視図。 製造装置を模式的に示す図。 電極を搬送する様子を説明するための図。 電極を搬送する様子を説明するための図。 吸着コンベアと吸着装置を模式的に示す図。
以下、蓄電装置の製造装置を具体化した一実施形態について図1〜図6を用いて説明する。
図1に示すように、蓄電装置としての二次電池10は、ケース11と、ケース11に収容された電極組立体20とを備える。ケース11は、直方体状のケース本体12と、ケース本体12の開口部12aを閉塞する矩形平板状の蓋13とを有する。ケース本体12は、矩形板状の底壁14と、底壁14の4つの側縁部から立設された側壁15とを有する。ケース11を構成するケース本体12と蓋13は、何れも金属製(例えば、ステンレスやアルミニウム)である。また、本実施形態の二次電池10は、その外観が角型をなす角型電池である。また、本実施形態の二次電池10は、リチウムイオン電池である。
図2に示すように、電極組立体20は、複数の電極収納セパレータ21と、複数の負極電極26とを備える。電極組立体20は、電極収納セパレータ21と負極電極26とを交互に積層した層状構造を有する。電極収納セパレータ21と負極電極26とが積層された方向を積層方向とする。
電極収納セパレータ21は、袋状セパレータ22と、袋状セパレータ22に収納された正極電極23とを備える。正極電極23は、矩形シート状の正極金属箔(例えばアルミニウム箔)24と、正極金属箔24の両面に存在する正極活物質層25とを有する。正極電極23は、縁部の一部から突出した矩形状の正極タブ23tを有する。正極タブ23tは、正極活物質層25が存在せず、正極金属箔24そのもので構成されている。
袋状セパレータ22は、互いに対峙する2枚の矩形シート状のセパレータ部材22sを含む。各セパレータ部材22sは樹脂製(例えばポリエチレン製)である。2枚のセパレータ部材22sの外形は、同形状かつ同サイズである。また、各セパレータ部材22sの外形は、正極電極23の外形より一回り大きい。各セパレータ部材22sによって正極電極23が挟まれた状態で、各セパレータ部材22sは正極電極23の縁部からはみ出した部分を有する。そのはみ出した部分のうち、正極電極23における正極タブ23tの配設位置を除く部分同士が溶着されることにより、電極収納セパレータ21が形成される。
負極電極26は、矩形シート状の負極金属箔(例えば銅箔)27と、負極金属箔27の両面に存在する負極活物質層28とを有する。負極電極26は、縁部の一部から突出した矩形状の負極タブ26tを有する。負極タブ26tは、負極活物質層28が存在せず、負極金属箔27そのもので構成されている。また、負極電極26の外形は、正極電極23の外形より一回り大きく、セパレータ部材22sの外形と等しい大きさである。
各電極収納セパレータ21は、それぞれの正極タブ23tが積層方向に沿って列状に配置されるように積層される。同様に、各負極電極26は、それぞれの負極タブ26tが、正極タブ23tと重ならない位置で積層方向に沿って列状に配置されるように積層される。
図1に示すように、二次電池10は、電極組立体20から電気を取り出すための正極端子35及び負極端子36を備える。正極端子35及び負極端子36は、蓋13の貫通孔を貫通してケース11外に突出する。正極端子35及び負極端子36には、蓋13と絶縁するためのリング状の絶縁リング37がそれぞれ取り付けられている。複数の正極タブ23tが列状に配置されてなる正極タブ群は、正極端子35と電気的に接続される。複数の負極タブ26tが列状に配置されてなる負極タブ群は、負極端子36と電気的に接続されている。
正極電極23の製造に際しては、正極金属箔24の母材である長尺金属箔の両面に正極活物質合剤が塗工されることにより、長尺の正極電極母材が製造される。製造された長尺の正極電極母材は、ロール状に巻き取られる。ロール状に巻き取られた1枚の正極電極母材を1ロットとする。本実施形態では、この巻き取りの際に長尺の正極電極母材全体の厚みを計測する。そして、計測された厚みの平均値を、その1ロットにおける正極電極母材の厚みとして設定する。また、負極電極26の製造に際しても、正極電極23と同様に、負極金属箔27の母材である長尺金属箔の両面に負極活物質合剤が塗工されることにより、長尺の負極電極母材が製造される。そして、長尺の負極電極母材の巻き取りの際に、長尺の負極電極母材全体の厚みを計測し、計測された厚みの平均値を1ロットの負極電極母材の厚みとして設定する。
次に、上記のように製造された複数の正極電極母材及び負極電極母材を用いて電極組立体20を製造することにより、二次電池10を製造する製造装置30について説明する。以下では、まず正極電極母材を用いた場合での製造装置30について説明する。
図3に示すように、製造装置30はロール状の正極電極母材を支持するホルダ(図示略)を複数(本実施形態では2つ)備える。2つのホルダのうちの一方のホルダには、用意された正極電極母材のうちで正極活物質層の厚みが所定値よりも大きいものが設置される。2つのホルダのうちの他方のホルダには、用意された正極電極母材のうちで正極活物質層の厚みが所定値よりも小さいものが設置される。なお、事前に製造された複数の正極電極母材で正極活物質層の厚みを計測し、その計測された厚みの平均値が上記所定値として設定されている。
図3に示すように、製造装置30は、正極電極母材を正極電極23の外形に沿って切断するための切断ライン31を複数(本実施形態では2つ)備える。各ホルダに設置された正極電極母材が引き出され、切断ライン31上に送出される。なお、説明の便宜上、所定値よりも厚みの大きい正極電極母材がホルダから送出される切断ライン31を第1切断ライン31aとし、所定値よりも厚みの小さい正極電極母材がホルダから送出される切断ライン31を第2切断ライン31bとする。
第1切断ライン31a及び第2切断ライン31bでは、ロータリーダイカット装置によって正極電極母材が正極電極23の外形に沿って切断される。これにより、第1切断ライン31a及び第2切断ライン31bでは、それぞれ異なる正極電極母材から正極電極23が切り出される。
また、第1切断ライン31a及び第2切断ライン31bは、コンベア32をそれぞれ備える。このコンベア32は、無端環状のベルト33と、ベルトを回転させるための一対のプーリ(図示略)とを備える。第1切断ライン31a及び第2切断ライン31bにおいては、一対のプーリが第1切断ライン31aと第2切断ライン31bの搬送方向で互いに離間して設置される。そして、第1切断ライン31a及び第2切断ライン31bの各ベルト33に正極電極母材から切り出された正極電極23が載置されることにより、各ベルト33上で正極電極23が搬送される。
また、製造装置30は、正極電極23を搬送するための搬送ライン42を複数(本実施形態では2つ)備える。各搬送ライン42は、第1切断ライン31a及び第2切断ライン31bのベルト33の上部において、ベルト33と対向するように設置される。また、各搬送ライン42は、正極電極23の搬送方向が第1切断ライン31a及び第2切断ライン31bの搬送方向と直交する方向に延びている。なお、説明の便宜上、第1切断ライン31aのベルト33と対向するように設置される搬送ライン42を第1搬送ライン42aとし、第2切断ライン31bのベルト33と対向するように設置される搬送ライン42を第2搬送ライン42bとする。第1切断ライン31aに対応して第1搬送ライン42aが設けられ、第2切断ライン31bに対応して第2搬送ライン42bが設けられている。第1搬送ライン42aと第2搬送ライン42bは、第1切断ライン31a及び第2切断ライン31bの搬送方向に並んで位置している。本実施形態では、第1切断ライン31a及び第2切断ライン31bの搬送方向上流側に第1搬送ライン42aが位置し、第1切断ライン31a及び第2切断ライン31bの搬送方向下流側に第2搬送ライン42bが位置している。
図4、図5、及び図6に示すように、第1搬送ライン42a及び第2搬送ライン42bは、吸着コンベア43をそれぞれ備える。吸着コンベア43は、無端環状のベルト44と、ベルト44を回転させるための一対のプーリ45とを備える。プーリ45には、モータなどの駆動源が接続されており、駆動源の駆動によりプーリ45が回転する。プーリ45の回転によりベルト44が回転する。ベルト44において、一対のプーリ45間に位置する部分のうち、上側に位置する部分を上側直線部44aとし、下側に位置する部分を下側直線部44bとする。そして、一対のプーリ45が互いに向かい合う方向を上側直線部44a及び下側直線部44bの長手方向とすると、これら上側直線部44a及び下側直線部44bは、プーリ45の回転に伴い長手方向の相反する方向に移動する。
図6に示すように、ベルト44は、厚み方向に貫通する微細な吸着孔44hを備える。吸着孔44hは、ベルト44の全体に亘って多数設けられている。吸着孔44hは、ベルト44の長手方向及び短手方向へそれぞれ複数設けられている。
吸着コンベア43は、吸着手段としての吸着装置50を備える。吸着装置50は、箱状の吸引部51を備える。図4及び図5に示すように、吸引部51は、ベルト44の下側直線部44bの上部に沿って、複数(本実施形態では3つ)設けられている。また図6に示すように、吸引部51は、吸引部51の内外を連通する連通孔52を備える。本実施形態における連通孔52はベルト44の長手方向へ長手が延びる長孔である。連通孔52は、ベルト44の短手方向に並んで複数設けられている。各連通孔52の長手方向の寸法は、同一である。
吸着装置50は、吸引部51に接続された配管53を備える。配管53は、3つの吸引部51にそれぞれ接続されている。また、各配管53は、吸引部51内の空気を吸引する吸引装置54に接続されている。吸引装置54によって吸引部51内の空気が吸引されることで、吸引部51内は負圧に維持される。また、吸着装置50は、配管53に解除手段としての開閉弁55を備える。開閉弁55は、制御装置56によって制御されることにより開閉可能となっている。また、制御装置56は、開閉弁55の開閉を配管53毎で異なるように制御可能である。開閉弁55が開弁状態のときは、配管53の流路が流通状態となることにより、吸引装置54によって吸引部51内の空気が吸引される。開閉弁55が閉弁状態のときは、配管53の流路が閉塞状態となることにより、吸引装置54による吸引部51内の空気の吸引がなされず、吸引部51内が負圧状態のときよりも高圧となる。
吸引部51は、連通孔52がベルト44の下側直線部44bと対向するように配置されている。下側直線部44bに形成される吸着孔44hのうち、吸引部51の連通孔52に対向した位置にある吸着孔44hは連通孔52に連通する。吸引装置54によって吸引部51内の空気が吸引されると、連通孔52に連通する吸着孔44h内が連通孔52を介して負圧となる。これにより、ベルト44の下側直線部44bにおいて、吸着孔44hとその周辺部分に吸着力が生じる。
図4に示すように、第1搬送ライン42aの吸引部51のうち、図4の左端に位置する吸引部51は、ベルト44を介して第1切断ライン31aにおけるベルト33と対向するように設置されている。また、図5に示すように、第2搬送ライン42bの吸引部51のうち、図5の右端に位置する吸引部51は、ベルト44を介して第2切断ライン31bにおけるベルト33と対向するように設置されている。
図3に示すように、製造装置30は、複数(本実施形態では2つ)の積層ライン61を備える。積層ライン61のうち図3の上側に位置する積層ライン61を第1積層ライン61aとし、図3の下側に位置する積層ライン61を第2積層ライン61bとする。これら第1積層ライン61a及び第2積層ライン61bは、第1切断ライン31aのベルト33と第2切断ライン31bのベルト33との間に設置されている。また、第1積層ライン61a及び第2積層ライン61bはコンベア62をそれぞれ備える。このコンベア62は、無端環状のベルト63と、ベルトを回転させるための一対のプーリ(図示略)とを備える。第1積層ライン61a及び第2積層ライン61bにおいては、ベルト63が第1切断ライン31aと第2切断ライン31bの搬送方向と同方向に延びている。そして、第1積層ライン61a及び第2積層ライン61bにおいては、一対のプーリが第1切断ライン31aと第2切断ライン31bの搬送方向で互いに離間して設置される。
また、第1積層ライン61a及び第2積層ライン61bは、セパ包み装置64を備える。このセパ包み装置64では、第1積層ライン61a及び第2積層ライン61bのベルト63上に載置された正極電極23を2枚のセパレータ部材22sで包み、電極収納セパレータ21を形成する。
図4に示すように、第1積層ライン61a及び第2積層ライン61bにおいて、ベルト63が第1搬送ライン42aと部分的に対向するように位置している。第1積層ライン61aのベルト63は、第1搬送ライン42aの吸引部51のうち、図4の中央に位置する吸引部51と対向するように設置されている。第2積層ライン61bのベルト63は、第1搬送ライン42aの吸引部51のうち、図4の右端に位置する吸引部51と対向するように設置されている。
図5に示すように、第1積層ライン61a及び第2積層ライン61bにおいて、ベルト63が第2搬送ライン42bと部分的に対向するように位置している。第1積層ライン61a及び第2積層ライン61bにおいて、第2搬送ライン42bと対向する部分は、第1搬送ライン42aと対向する部分よりもベルト63による搬送方向の下流側となっている。また、第1積層ライン61aのベルト63は、第2搬送ライン42bの吸引部51のうち、図5の左端に位置する吸引部51と対向するように設置されている。第2積層ライン61bのベルト63は、第2搬送ライン42bの吸引部51のうち、図5の中央に位置する吸引部51と対向するように設置されている。
図3に示すように、第1積層ライン61a及び第2積層ライン61bにおけるセパ包み装置64の搬送方向の下流側では、電極収納セパレータ21がベルト63上に載置されながら、それぞれ対応する積層機65に搬送される。なお、製造装置30は負極電極26を搬送する負極搬送ライン71をさらに有している。そして、この負極搬送ライン71から負極電極26が上記の各積層機65に搬送される。各積層機65では、電極収納セパレータ21と負極電極26とが交互に積層されることにより、電極組立体20が製造される。図3では、第1積層ライン61aから搬送された電極収納セパレータ21と負極電極26とを積層機65にて積層してなる電極組立体20を「電極組立体A」と図示し、第2積層ライン61bから搬送された電極収納セパレータ21と負極電極26とを積層機65にて積層してなる電極組立体20を「電極組立体B」と図示している。電極組立体Aと電極組立体Bとは、積層方向における大きさ(厚み)が同程度となっている。また、第1積層ライン61a及び第2積層ライン61bから各積層機65への電極収納セパレータ21及び負極電極26の搬送方法として、サーボループ式を採用している。
なお、負極搬送ライン71では、上記の切断ライン31、搬送ライン42、及び積層ライン61と同様の構成を用いて、負極電極母材から負極電極26を製造するとともに負極電極26を搬送する。上記の図3、図4、及び図5を用いた正極電極母材を用いた電極収納セパレータ21の製造についての説明は、負極電極母材を用いた負極電極26の製造についての説明として読み替えることができる。読み替えの際には、上記正極電極母材を用いた製造装置30において、正極電極母材を負極電極母材と読み替え、正極電極23を負極電極26と読み替える。また、第1積層ライン61a及び第2積層ライン61bでのセパ包み装置64の設置を省略するとともに、このセパ包み装置64による電極収納セパレータ21の形成を省略する。負極電極26を搬送する第1積層ライン61a及び第2積層ライン61bにおいては、第1搬送ライン42a及び第2搬送ライン42bから振り分けられた負極電極26がそのままベルト63によって搬送される。そして、負極搬送ライン71において、第1積層ライン61a及び第2積層ライン61bのベルト63上で搬送された負極電極26が、それぞれ対応する積層機65に搬送される。
製造装置30においては、電極組立体20(電極組立体A,B)の厚みに応じて厚み調整フィルム19(図2)の枚数が設定される。電極組立体20とケース11のケース本体12の側壁15との間に厚み調整フィルム19が介在するように、電極組立体20及び厚み調整フィルム19をケース11のケース本体12の内部に挿入する。そして、ケース本体12の開口部12aを蓋13によって閉塞した状態でケース本体12の開口部12aと蓋13とを溶接等により接合する。こうして製造装置30においては、二次電池10が製造される。
次に、製造装置30による電極組立体20の製造方法について、作用と合わせて説明する。以下では、正極電極母材を用いた電極収納セパレータ21の製造と、電極収納セパレータ21の積層機65への搬送とについて例示する。以下では、まず第1切断ライン31a及び第2切断ライン31bにおいて厚みの異なる正極電極母材を採用する場合について説明する。なお、負極電極母材を用いた負極電極26の製造と負極電極26の積層機65への搬送も、上述した通り、セパ包み装置64によって電極収納セパレータ21を形成する点を除けば、電極収納セパレータ21の製造及び搬送と同様となる。そのため、以下では負極電極26の製造及び搬送については説明を割愛する。
図3又は図4に示すように、第1切断ライン31aにて正極電極母材から切り出された正極電極23がベルト33に載置されて第1搬送ライン42aの吸着コンベア43の下部にまで移動するときには、その正極電極23が吸引部51と対向するようになる。そして、この対向した位置にある吸引部51の内部が、開閉弁55の開弁に伴って真空状態とされることにより、正極電極23が第1搬送ライン42aのベルト44の下側直線部44bに吸着する。正極電極23が下側直線部44bに吸着されたまま、図4で示す矢印方向にベルト44が回転することにより、正極電極23が第1搬送ライン42aによって搬送される。
第1搬送ライン42aのベルト44に吸着された正極電極23は、ベルト44の回転に伴って、第1積層ライン61a及び第2積層ライン61bのベルト63の上部にまで搬送される。このとき、第1積層ライン61aのベルト63及び第2積層ライン61bのベルト63のそれぞれの上部に正極電極23が位置した状態にされる。そして、各ベルト63の上部にて各正極電極23の吸着を行う吸着装置50において、対応する開閉弁55が閉弁されることによって、第1搬送ライン42aのベルト44への正極電極23の吸着が解除される。すると、正極電極23が第1積層ライン61aのベルト63上と第2積層ライン61bのベルト63上に載置される。
一方、図3又は図5に示すように、第2切断ライン31bにて正極電極母材から切り出された正極電極23がベルト33に載置されて第2搬送ライン42bの吸着コンベア43の下部にまで移動するときには、その正極電極23が吸引部51と対向するようになる。そして、この対向した位置にある吸引部51の内部が、開閉弁55の開弁に伴って真空状態とされることにより、正極電極23が第2搬送ライン42bのベルト44の下側直線部44bに吸着する。正極電極23が下側直線部44bに吸着されたまま、図5で示す矢印方向にベルト44が回転することにより、正極電極23が第2搬送ライン42bによって搬送される。
第2搬送ライン42bのベルト44に吸着された正極電極23は、ベルト44の回転に伴って、第1積層ライン61a及び第2積層ライン61bのベルト63の上部にまで搬送される。このとき、第1積層ライン61aのベルト63及び第2積層ライン61bのベルト63のそれぞれの上部に正極電極23が位置した状態にされる。そして、各ベルト63の上部にて各正極電極23の吸着を行う吸着装置50において、対応する開閉弁55が閉弁されることによって、第2搬送ライン42bのベルト44への正極電極23の吸着が解除される。すると、正極電極23が第1積層ライン61aのベルト63上と第2積層ライン61bのベルト63上に載置される。
このように、本実施形態では、開閉弁55の閉弁によって行う正極電極23の吸着の解除を、第1搬送ライン42aと第2搬送ライン42bとで共通の複数のラインである第1積層ライン61a及び第2積層ライン61b上で行う。これにより、第1搬送ライン42a及び第2搬送ライン42bから、第1積層ライン61a及び第2積層ライン61bのそれぞれへと、正極電極23が搬送される。こうした正極電極23の搬送方法を第1搬送手段とする。本実施形態の製造装置30は、第1切断ライン31aと第2切断ライン31bとで厚みの異なる正極電極母材を採用する場合に、上記第1搬送手段を行っている。
なお、本実施形態において、第1搬送ライン42aにて同一の正極電極母材から切り出された正極電極23は、第1積層ライン61aと第2積層ライン61bとに同数ずつ搬送される。第2搬送ライン42bにて同一の正極電極母材から切り出された正極電極23は、第1積層ライン61aと第2積層ライン61bとに同数ずつ搬送される。
第1積層ライン61a及び第2積層ライン61bでは、それぞれ第1搬送ライン42a及び第2搬送ライン42bの双方から正極電極23が受け渡される。これにより、第1積層ライン61a及び第2積層ライン61bでは、異なる正極電極母材からなる正極電極23がそれぞれ組み合わされて搬送される。本実施形態では、第1切断ライン31a及び第2切断ライン31bにおいて厚みの異なる正極電極母材を採用しているため、第1積層ライン61a及び第2積層ライン61bのそれぞれにおいて異なる厚みの正極電極23が組み合わされて搬送される。
また、第1積層ライン61a及び第2積層ライン61bのベルト63上において、第1搬送ライン42a及び第2搬送ライン42bから正極電極23を受ける位置より搬送方向の下流側の位置では、第1搬送ライン42aから搬送された正極電極23と第2搬送ライン42bから搬送された正極電極23とが交互に搬送されてくる。そして、こうして組み合わされた厚みの異なる正極電極23が電極収納セパレータ21とされて積層機65に搬送される。これにより、積層機65にて製造される上記電極組立体Aと電極組立体Bとは、第1搬送ライン42aから搬送された電極収納セパレータ21と第2搬送ライン42bから搬送された電極収納セパレータ21とが同数ずつ積層されたものとなる。また、電極組立体Aと電極組立体Bとで積層される電極収納セパレータ21及び負極電極26の数が同数となるため、電極組立体Aと電極組立体Bとが積層方向の大きさ(厚み)が同程度の所望の大きさとなる。
なお、異なる正極電極母材であっても、長尺金属箔への正極活物質合剤の塗工条件によって、正極活物質層の厚みが同程度となり、正極電極母材の厚みが同程度となることもある。以下では、第1切断ライン31a及び第2切断ライン31bにおいて厚みが同程度の正極電極母材を採用する場合について説明する。
同程度の厚みを備える正極電極母材を第1切断ライン31aと第2切断ライン31bとに採用する場合には、第1搬送ライン42aにて搬送される全ての正極電極23において、第1搬送ライン42aのベルト44への吸着が、第1積層ライン61aのベルト63の上部にて解除される。そのため、第1搬送ライン42aにて搬送された正極電極23の全てが第1積層ライン61aのベルト63上に搬送される。一方、第2搬送ライン42bにて搬送される全ての正極電極23において、第2搬送ライン42bのベルト44への吸着が、第2積層ライン61bのベルト63の上部にて解除される。そのため、第2搬送ライン42bにて搬送された正極電極23の全てが第2積層ライン61bのベルト63上に搬送される。
このように、本実施形態では、開閉弁55の閉弁によって行う正極電極23の吸着の解除を、第1搬送ライン42aと第2搬送ライン42bとで異なる積層ライン上で行われるように、第1積層ライン61a及び第2積層ライン61bのいずれかのライン上で行っている。これにより、第1搬送ライン42aから第1積層ライン61aへと正極電極23が搬送されるとともに、第2搬送ライン42bから第2積層ライン61bへと正極電極23が搬送される。こうした正極電極23の搬送方法を第2搬送手段とする。本実施形態の製造装置30は、第1切断ライン31aと第2切断ライン31bとで厚みが同程度の正極電極母材を採用する場合に、上記第2搬送手段を行っている。
第1搬送ライン42aから第1積層ライン61aに搬送される正極電極23と、第2搬送ライン42bから第2積層ライン61bに搬送される正極電極23とは、それぞれ異なる正極電極母材からなる。同一の正極電極母材から切り出されて第1搬送ライン42aから第1積層ライン61aに搬送される正極電極23の数と、同一の正極電極母材から切り出されて第2搬送ライン42bから第2積層ライン61bに搬送される正極電極23の数とは同数となっている。第1積層ライン61a及び第2積層ライン61bのそれぞれにおいて同一の厚みの正極電極23が搬送される。そして、第1積層ライン61a及び第2積層ライン61bのそれぞれで、正極電極23が電極収納セパレータ21とされて積層機65に搬送される。これにより、積層機65にて製造される上記電極組立体Aは、第1搬送ライン42aから搬送された電極収納セパレータ21が積層されたものとなり、積層機65にて製造される上記電極組立体Bは、第2搬送ライン42bから搬送された電極収納セパレータ21が積層されたものとなる。電極組立体Aと電極組立体Bとで積層される電極収納セパレータ21及び負極電極26の数が同数となるため、電極組立体Aと電極組立体Bとが積層方向の大きさ(厚み)が同程度の所望の大きさとなる。
製造装置30では、第1切断ライン31aと第2切断ライン31bとで採用する正極電極母材の厚みに差があるか否かに応じて、第1搬送ライン42a及び第2搬送ライン42bから第1積層ライン61a及び第2積層ライン61bへの正極電極23の搬送方法を上記第1搬送手段と上記第2搬送手段とで切り替え可能となっている。また、製造装置30では、負極電極26の搬送においても、正極電極23と同様に上記第2搬送手段を行うことが可能である。そして、第1切断ライン31aと第2切断ライン31bとで採用する負極電極母材の厚みに差があるか否かに応じて、負極搬送ライン71における第1搬送ライン42a及び第2搬送ライン42bから第1積層ライン61a及び第2積層ライン61bへの負極電極26の搬送方法を上記第1搬送手段と上記第2搬送手段とで切り替え可能となっている。
上記実施形態では以下の効果を得ることができる。
(1)上記実施形態によれば、第1切断ライン31aと第2切断ライン31bとで厚みの異なる正極電極母材や負極電極母材を採用した場合では、第1搬送手段を行うことにより、第1積層ライン61a及び第2積層ライン61bのそれぞれにおいて異なる厚みの正極電極23や負極電極26が組み合わされて搬送される。こうして組み合わされた厚みの異なる正極電極23や負極電極26が積層されることにより、正極電極母材ごとや負極電極母材ごとの厚みに起因する電極組立体20の厚みのばらつきを小さくすることができる。そのため、正極電極母材ごとや負極電極母材ごとの厚みに起因する電極組立体20の厚みのばらつきが大きい従来の場合と比較して、ケース11のケース本体12の側壁15と電極組立体20との間に挿入する厚み調整フィルム19の枚数を減らすことができる。また、上記実施形態によれば、吸引部51での吸着による切断ライン31から搬送ライン42への正極電極23や負極電極26の受け渡しと、開閉弁55によって吸引部51での吸着を解除して行う搬送ライン42から積層ライン61への正極電極23や負極電極26の受け渡しとが、搬送ライン42のベルト44が回転されながらなされる。そのため、搬送ライン42では、正極電極23や負極電極26の受け渡しのための戻り動作が必要ない。すなわち、搬送ライン42では、二次電池10の製造に寄与しない移動が行われない。したがって、そうした移動が行われない分だけ、二次電池10の製造にかかる作業時間を短縮できる。
(2)第1切断ライン31aと第2切断ライン31bとで厚みが同程度の正極電極母材や負極電極母材を採用した場合では、第2搬送手段を行うことにより、第1搬送ライン42a及び第2搬送ライン42bのそれぞれから第1積層ライン61a及び第2積層ライン61bのいずれか一方へ電極を搬送することができる。そのため、第1積層ライン61aと第2積層ライン61bとで製造される電極組立体20の厚みのばらつきは生じない。
また、複数の搬送ライン42にて第2搬送手段を行う場合では、搬送ライン42と積層ライン61とで1つずつ搬送速度を対応させて設定すればよい。そのため、第1搬送手段のように正極電極23や負極電極26の振り分けを行う場合等、複数の搬送ライン42と複数の積層ライン61とで搬送速度を対応させて設定する場合と比較して、複数の搬送ライン42及び複数の積層ライン61で搬送速度を速めることができる。したがって、二次電池10の製造にかかる作業時間をより短縮できる。
また、切断ライン31、搬送ライン42、及び積層ライン61がすべて同数であるため、複数の搬送ライン42にて第2搬送手段を行う場合でも、搬送ライン42及び積層ライン61の一部が余ることがなくなるため、作業効率の低下を抑制できる。
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
○ 吸着装置50の吸引部51に形成される連通孔52の形状及び数は、正極電極23や負極電極26を吸着可能な範囲内で適宜変更可能である。
○ 吸着装置50は、磁気によって正極電極23や負極電極26を吸着してもよい。この場合、吸着部材として磁気を生じさせる電磁石などが用いられる。
○ 第1搬送ライン42aの吸引部51による正極電極23や負極電極26の吸着を解除するタイミングは、第1積層ライン61aのベルト63上と第2積層ライン61bのベルト63上とでずらしてもよい。第2搬送ライン42bの吸引部51による正極電極23や負極電極26の吸着を解除するタイミングは、第1積層ライン61aのベルト63上と第2積層ライン61bのベルト63上とでずらしてもよい。
○ 積層ライン61の設置数と切断ライン31及び搬送ライン42の設置数とを異ならせてもよい。この変更例にて第1搬送手段を行う場合には、すべての搬送ライン42とすべての積層ライン61とを対応させて設置することにより、各搬送ライン42からすべての積層ライン61へと正極電極23や負極電極26の搬送を行う。また、第2搬送手段を行う場合には、搬送ライン42と積層ライン61とを互いに1つ対応させて搬送ライン42から積層ライン61への正極電極23や負極電極26の搬送を行う。
○ 第1切断ライン31aと第2切断ライン31bとで厚みが同程度の正極電極母材や負極電極母材を採用する場合であっても、第1搬送手段を行って正極電極23や負極電極26の振り分けを行ようにしてもよい。また、製造装置30が正極電極23や負極電極26の搬送方法の切り替えを行わないようにしてもよい。この場合では、複数の切断ライン31に採用する正極電極母材や負極電極母材の厚みによらず、第1搬送手段に相当する搬送方法にて第1搬送ライン42a及び第2搬送ライン42bで正極電極23や負極電極26の搬送を行う。
○ 第1搬送ライン42aから第1積層ライン61a及び第2積層ライン61bに搬送される正極電極23や負極電極26の数と、第2搬送ライン42bから第1積層ライン61a及び第2積層ライン61bに搬送される正極電極23や負極電極26の数とを、採用する正極電極母材や負極電極母材の厚みに応じて調節するようにしてもよい。上記の正極電極23や負極電極26の搬送数の調節は、例えば、第1切断ライン31a及び第2切断ライン31bでの搬送速度の調節や、第1搬送ライン42a及び第2搬送ライン42bでの搬送速度の調節によって行う。こうして正極電極23や負極電極26の搬送数の調節がなされることにより、製造装置30によって製造される上記電極組立体A及び電極組立体Bでは、構成する電極収納セパレータ21や負極電極26の割合が、正極電極母材や負極電極母材間で異なるようになる。
○ 第1積層ライン61a及び第2積層ライン61bから各積層機65への電極収納セパレータ21及び負極電極26の搬送方法は、サーボループ式に限らず、例えばロボットハンドを使用する方法を採用してもよい。
○ 負極電極26を袋状セパレータに収納してもよい。この場合では、負極電極母材を用いた製造装置30の負極搬送ライン71において、第1積層ライン61a及び第2積層ライン61bでセパ包み装置64によって負極電極26を内部に備える電極収納セパレータが形成される。そして、形成された電極収納セパレータが積層される。
○ 正極電極23を電極収納セパレータ21とせず、正極電極23のまま電極組立体20として積層してもよい。この場合では、製造装置30において、第1積層ライン61a及び第2積層ライン61bでのセパ包み装置64にて行う正極電極23を内部に備える電極収納セパレータ21の形成が省略される。なお、正極電極23及び負極電極26のいずれも袋状セパレータに収納しない場合では、積層機65にて電極組立体20を製造する際に、正極電極23と負極電極26との間にシート状のセパレータを介在させる。
○ 製造装置30が備える積層ライン61は1つでもよいし、3つ以上でもよい。この形態では、積層ライン61の数にあわせて、第1搬送ライン42a及び第2搬送ライン42bの吸着装置50の設置数を増減させる。そして、各積層ライン61のベルト63上で吸着装置50による正極電極23や負極電極26の吸着が解除されることにより、第1搬送ライン42a及び第2搬送ライン42bから各積層ライン61のベルト63上に正極電極23や負極電極26がそれぞれ搬送される。
○ 第1搬送ライン42aや第2搬送ライン42bは、複数の吸着コンベア43を備えていてもよい。この変更例では、複数の吸着コンベア43を直列に配置させるとともに、直列に並んだ吸着コンベア43の間隙に対向するように吸着コンベア43の下部に載置台を設ける。そして、第1搬送ライン42a及び第2搬送ライン42bにて、直列に並んだ吸着コンベア43で正極電極23や負極電極26を受け渡す際には、まず搬送方向の上流側に位置する吸着コンベア43において搬送方向の下流側の端部に位置する吸引部51を介して正極電極23や負極電極26の吸引を解除する。この正極電極23や負極電極26は、吸着コンベア43のベルト44から離れて、載置台に載置される。そして、正極電極23や負極電極26は、載置台から搬送方向の下流側に位置する吸着コンベア43において搬送方向の上流側の端部に位置する吸引部51を介して正極電極23や負極電極26の吸引を行う。これにより、正極電極23や負極電極26が載置台から離れて、吸着コンベア43のベルト44に吸着される。こうして吸着コンベア43間で正極電極23や負極電極26の吸引の実行と解除とを繰り返すことにより、複数の吸着コンベア43にて正極電極23や負極電極26の受け渡しが行える。こうした変更例によれば、例えば積層ライン61の設置数を増大させる等により、搬送ライン42を長く変更する際に、搬送ライン42全体で長い吸着コンベア43に取り換えなくても、吸着コンベア43を追加することで対応できる。したがって、製造装置30において各種ラインの増減を行う際に、ライン変更にかかるコストを低減させることができる。
○ 製造装置30が備える切断ライン31は3つ以上であってもよい。この形態では、搬送ライン42は切断ライン31に対応して1つずつ設けられる。そして、各搬送ライン42においては、それぞれ対応する切断ライン31で搬送される正極電極23や負極電極26を吸着装置50によって吸着可能であるように、ベルト44を各切断ライン31と対向して設置する。
○ 二次電池10のケース11は、ケース本体12の底壁14及び蓋13が円形状等の角型以外の形状であってもよい。
○ ラミネートパックされた二次電池10であってもよい。
○ 二次電池は、リチウムイオン電池であったが、これに限らず、他の二次電池であってもよい。
○ 蓄電装置は、二次電池でなく、電気二重層キャパシタ等の他の蓄電装置に適用してもよい。
10…二次電池、11…ケース、12…ケース本体、13…蓋、19…厚み調整フィルム、20…電極組立体、22…電極収納セパレータ、23…正極電極、26…負極電極、30…製造装置、31…切断ライン、31a…第1切断ライン、31b…第2切断ライン、42…搬送ライン、42a…第1搬送ライン、42b…第2搬送ライン、43…吸着コンベア、44…(搬送ラインの)ベルト、44h…吸着孔、45…プーリ、50…吸着装置、51…吸引部、52…連通孔、53…配管、54…吸引装置、55…開閉弁、61…積層ライン、61a…第1積層ライン、61b…第2積層ライン、62…コンベア、63…(積層ラインの)ベルト。

Claims (2)

  1. 電極が複数積層して層状構造をなす電極組立体と、
    前記電極組立体が挿入されるケースと、を備える蓄電装置の製造装置であって、
    異なる電極母材からそれぞれ前記電極を切り出す複数の切断ラインと、
    各切断ラインに応じて1つずつ設けられるとともに、無端環状のベルトと、前記ベルトを回転させるプーリと、前記ベルトに前記電極を吸着する吸着手段と、前記吸着手段による前記電極の吸着を解除する解除手段と、を有する複数の搬送ラインと、
    前記電極を積層する積層ラインと、を備え、
    複数の前記搬送ラインは、前記ベルトを回転させつつ、前記搬送ライン毎に異なる前記切断ラインで切り出された前記電極を前記吸着手段によって前記ベルトに吸着するとともに、前記解除手段によって前記吸着手段による前記電極の吸着を共通の前記積層ライン上で解除することを特徴とする蓄電装置の製造装置。
  2. 前記積層ラインを複数且つ前記切断ラインと同数備え、
    複数の前記搬送ラインは、
    前記解除手段による前記電極の吸着の解除を前記搬送ライン毎に複数の前記積層ライン上で行うことによって前記搬送ライン毎に複数の前記積層ラインのそれぞれへ前記電極を搬送する第1搬送手段と、
    前記解除手段による前記電極の吸着の解除を前記搬送ライン毎に異なる前記積層ライン上で行うことによって前記搬送ライン毎に複数の前記積層ラインのうちの1つへ前記電極を搬送する第2搬送手段と、で切り替え可能である請求項1に記載の蓄電装置の製造装置。
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