JP2020091679A - 運転監視装置および方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】バッチプロセスの異常予兆を正確かつ早期に検知する。【解決手段】プロセス量予測部15Cが、過去に得られたプロセス量の時系列データに基づいて、一定長の未来区間に含まれる未来の監視タイミングごとに、当該未来の監視タイミングにおけるプロセス量の未来予測値を予測し、異常予兆検知部15Eが、未来の監視タイミングごとに、当該未来の監視タイミングにおけるプロセス量の未来予測値と目標値軌道の目標値とを比較し、得られた比較結果に基づいて未来区間に発生しうる異常の予兆を検知する。【選択図】 図1

Description

本発明は、バッチプロセスの運転状況を監視する運転監視技術に関する。
一般に、プラントシステムでは、一定量の原料や製品を製造単位として、製造単位ごとに同じプロセスを繰り返し実行する、いわゆるバッチプロセスが実行されている。バッチプロセスでは、予め設定されたバッチシーケンスに基づいて各種のプラント機器が自動運転される。バッチプロセスにおいて、いずれかのプラント機器で異常が発生した場合、その異常がプラントシステム全体に影響を及ぼす可能性がある。このため、プラントシステムでは、バッチプロセスから取得した各種のプロセス量に基づいて、バッチプロセスの運転状況を監視する運転監視装置が用いられている。
従来、このような運転監視装置として、プラント機器の動作時間に基づいて、バッチプロセスの運転状況を監視する技術が提案されている(特許文献1など参照)。これは、プラント機器から取得した動作信号に基づいて、動作の開始から終了までの動作時間をバッチ運転ごとに収集して、動作時間に関する基準範囲を予め導出しておき、監視対象となるバッチ運転から得られた動作時間が基準範囲から外れた場合、プラント機器での異常予兆ありと診断するようにしたものである。
特開2003−131729号公報
前述した従来技術は、バッチプロセスの異常予兆が、プラント機器の運転開始から運転終了までの動作時間の変化に前もって現れることを前提として、過去に得られた正常完了時の動作時間を判定基準として用いるものである。しかしながら、このような前提に基づく異常予兆を検知する方法では、実際のバッチプロセスの運転状況を示すプロセス量に正常時とは異なる変化が現れるような異常予兆については検知することができないという問題点があった。
例えば、化学反応を利用するバッチプロセスの場合、原料仕込、除熱、かくはん、運転操作などの原因により、反応温度や反応圧力が急変して反応物質が容器や配管から漏えいし、爆発や火災に至った事故が報告されている。このようなケースでは、反応温度や反応圧力など、実際のバッチプロセスの運転状況を示すプロセス量が、その目標値から大きく乖離するという、顕著な異常予兆が現れている。このようなケースについては、プラント機器の運転開始から運転終了までの動作時間に基づいて、異常予兆を正確に検知することは難しい。
また、プラント機器の動作時間に基づき異常予兆を検知するためには、プラント機器が動作を開始してから少なくとも正常完了時間が経過するまで待機する必要がある。したがって、バッチプロセスの異常予兆を早期に検知できないだけでなく、異常予兆の検知が遅れて深刻な事態となる可能性もある。
また、一般には、個々のバッチプロセスにおいて、原材料の量や質、さらには冷却水温度や気温などの運転条件は一定ではない。しかしながら、このような運転条件が変化すると、プラント機器の動作時間は大きく変動する。したがって、動作時間に現れるバッチプロセスの異常予兆が、このような各種要因で変動する動作時間の変動幅より小さい場合、プラント機器の動作時間に基づく異常予兆の検知では、このようなケースにおける異常を正確に検知することは難しい。
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、バッチプロセスの異常予兆を正確かつ早期に検知できる運転監視技術を提供することを目的としている。
このような目的を達成するために、本発明にかかる運転監視装置は、バッチプロセスから取得した監視対象となるプロセス量に基づいて、監視タイミングごとに前記バッチプロセスの運転状況を監視する運転監視装置であって、予め設定された前記プロセス量に関する目標値の推移に基づいて、前記監視タイミングにおける目標値を示す目標値軌道を計算する目標値軌道計算部と、過去に得られた前記プロセス量の時系列データに基づいて、未来区間に含まれる未来の監視タイミングにおける前記プロセス量の未来予測値を予測するプロセス量予測部と、前記未来の監視タイミングにおける前記未来予測値と前記目標値とに基づいて、前記未来区間に発生しうる異常の予兆を検知する異常予兆検知部とを備えている。
また、本発明にかかる上記運転監視装置の一構成例は、前記未来の監視タイミングにおける前記未来予測値の、単位時間当たりの変化量を示す変化速度を計算する変化速度計算部をさらに備え、前記異常予兆検知部は、前記未来の監視タイミングごとに、前記変化速度と予め設定されているしきい値とを比較し、得られた比較結果に基づいて前記未来区間に発生しうる異常の予兆を検知するようにしたものである。
また、本発明にかかる他の運転監視装置は、バッチプロセスから取得した監視対象となるプロセス量に基づいて、監視タイミングごとに前記バッチプロセスの運転状況を監視する運転監視装置であって、予め設定された前記プロセス量に関する目標値の推移に基づいて、前記監視タイミングにおける目標値を示す目標値軌道を計算する目標値軌道計算部と、過去に得られた前記プロセス量の時系列データに基づいて、未来区間に含まれる未来の監視タイミングにおける前記プロセス量の未来予測値を予測するプロセス量予測部と、前記未来の監視タイミングにおける前記未来予測値の、単位時間当たりの変化量を示す変化速度を計算する変化速度計算部と、前記未来の監視タイミングごとに、前記変化速度と予め設定されているしきい値とを比較し、得られた比較結果に基づいて前記未来区間に発生しうる異常の予兆を検知する異常予兆検知部とを備えている。
また、本発明にかかる上記運転監視装置の一構成例は、前記未来区間に発生しうる異常の予兆が検知されたことを示す警報を出力する警報出力部をさらに備え、前記異常予兆検知部は、前記未来の監視タイミングにおける前記未来予測値と前記目標値との偏差が所定の許容偏差より大きい場合、前記警報出力部に警報を出力させるようにしたものである。
また、本発明にかかる上記運転監視装置の一構成例は、前記未来区間に発生しうる異常の予兆が検知されたことを示す警報を出力する警報出力部をさらに備え、前記異常予兆検知部は、前記変化速度が前記しきい値を超えた場合、前記警報出力部に警報を出力させるようにしたものである。
また、本発明にかかる上記運転監視装置の一構成例は、前記プロセス量予測部が、過去に得られた前記プロセス量の時系列データと前記プロセス量に関する目標値の推移とから、過去の監視タイミングごとに得られるプロセス量と目標値との偏差に基づいて、前記未来の監視タイミングごとに、当該未来の監視タイミングにおける前記偏差を予測し、前記未来の監視タイミングにおける前記目標値から前記偏差を減算することにより、当該未来の監視タイミングにおける前記未来予測値を計算するようにしたものである。
また、本発明にかかる運転監視方法は、目標値軌道計算部、プロセス量予測部、および異常予兆検知部を備え、バッチプロセスから取得した監視対象となるプロセス量に基づいて、監視タイミングごとに前記バッチプロセスの運転状況を監視する運転監視装置で用いられる運転監視方法であって、前記目標値軌道計算部が、予め設定された前記プロセス量に関する目標値の推移に基づいて、前記監視タイミングにおける目標値を示す目標値軌道を計算する目標値軌道計算ステップと、前記プロセス量予測部が、過去に得られた前記プロセス量の時系列データに基づいて、未来区間に含まれる未来の監視タイミングごとに、当該未来の監視タイミングにおける前記プロセス量の未来予測値を予測するプロセス量予測ステップと、前記異常予兆検知部が、前記未来の監視タイミングごとに、当該未来の監視タイミングにおける前記未来予測値と前記目標値とに基づいて、前記未来区間に発生しうる異常の予兆を検知する異常予兆検知ステップとを備えている。
また、本発明にかかる他の運転監視方法は、目標値軌道計算部、プロセス量予測部、変化速度計算部、および異常予兆検知部を備え、バッチプロセスから取得した監視対象となるプロセス量に基づいて、監視タイミングごとに前記バッチプロセスの運転状況を監視する運転監視装置で用いられる運転監視方法であって、前記目標値軌道計算部が、予め設定された前記プロセス量に関する目標値の推移に基づいて、前記監視タイミングにおける目標値を示す目標値軌道を計算する目標値軌道計算ステップと、前記プロセス量予測部が、過去に得られた前記プロセス量の時系列データに基づいて、未来区間に含まれる未来の監視タイミングごとに、当該未来の監視タイミングにおける前記プロセス量の未来予測値を予測するプロセス量予測ステップと、前記変化速度計算部が、前記未来の監視タイミングごとに、当該未来の監視タイミングにおける前記未来予測値の、単位時間当たりの変化量を示す変化速度を計算する変化速度計算ステップと、前記異常予兆検知部が、前記未来の監視タイミングごとに、前記変化速度と予め設定されているしきい値とを比較し、得られた比較結果に基づいて前記未来区間に発生しうる異常の予兆を検知する異常予兆検知ステップとを備えている。
本発明によれば、プロセス量の未来予測値が、目標値軌道の目標値から許容偏差より大きく乖離した場合、あるいは未来予測値の変化速度が許容範囲を逸脱した場合には、直ちに異常予兆として検知され、さらには警報が出力されることになる。したがって、監視タイミングごとに、当該監視タイミングより未来の未来区間に発生しうる異常の有無を確認することができ、バッチプロセスの異常予兆を正確かつ早期に検知することが可能となる。
図1は、運転監視装置の構成を示すブロック図である。 図2は、目標値軌道データの生成例を示す説明図である。 図3は、対象プロセス量を用いた未来予測値の計算例を示す説明図である。 図4は、図3の計算例に対応する監視画面表示例を示す説明図である。 図5は、偏差を用いた未来予測値の計算例を示す説明図である。 図6は、図5の計算例に対応する監視画面表示例を示す説明図である。 図7は、変換速度計算例を示す説明図である。 図8は、運転監視処理を示すフローチャートである。 図9は、偏差の推移を示す監視画面表示例を示す説明図である。 図10は、未来予測値の推移を示す監視画面表示例を示す説明図である。
次に、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
[運転監視装置]
まず、図1を参照して、本実施の形態にかかる運転監視装置10について説明する。図1は、運転監視装置の構成を示すブロック図である。
この運転監視装置10は、全体としてPCやサーバー装置などの情報処理装置からなり、プロセス機器から取得したプロセス量に基づいてバッチプロセスの運転状況を監視し、異常予兆を検知する装置である。
コントローラ21は、全体として産業用のコントローラなどの制御装置からなり、通信回線L2を介して配下に接続されたセンサ22やアクチュエータ23などのフィールド機器を制御し、これらフィールド機器で検出されたプロセス量を通信回線L1を介して上位装置20や運転監視装置10へ配信する装置である。
上位装置20は、全体としてサーバー装置などの情報処理装置からなり、通信回線L1を介してコントローラ21の動作を管理するとともに、コントローラ21から取得したプロセス量を通信回線L1を介して運転監視装置10へ配信する機能を有している。
図1に示すように、運転監視装置10は、主な構成として、通信I/F部11、操作入力部12、画面表示部13、記憶部14、および演算処理部15を備えている。
通信I/F部11は、通信回線L1を介して上位装置20やコントローラ21などの外部装置とデータ通信を行う機能を有している。
操作入力部12は、キーボード、マウス、タッチキーなどの操作入力装置からなり、入力されたオペレータ操作を検出して演算処理部15へ出力する装置である。
画面表示部13は、LCDなどの画面表示装置からなり、演算処理部15から出力されたメニュー画面、設定画面、入力画面、出力画面などの各種画面を画面表示する装置である。
記憶部14は、ハードディスクや半導体メモリなどの記憶装置からなり、演算処理部15で実行される運転監視処理に用いる各種の処理データやプログラム14Pを記憶する装置である。
プログラム14Pは、演算処理部15のCPUと協働することにより、運転監視処理を実行するプログラムであり、運転監視装置10に接続された外部装置や記憶媒体から予め読み出されて記憶部14へ格納される。
記憶部14で記憶する主な処理データとして、運転データ14A、目標値軌道データ14B、プロセス量データ14C、および予測値データ14Dがある。
運転データ14Aは、バッチプロセスの運転内容を示すデータであり、監視対象となる各対象プロセス量の目標値の推移も含まれている。
目標値軌道データ14Bは、予め設定された監視タイミングにおける、対象プロセス量に関する目標値の推移を示す時系列データである。以下では、監視タイミングとして一定の監視周期で到来するタイミングを用いた場合を例として説明するが、これに限定されるものではなく、例えばバッチプロセスの進行に合わせて設定した離散的なタイミングであってもよい。
プロセス量データ14Cは、上位装置20やコントローラ21から取得した、バッチプロセスで監視対象となるプロセス量である対象プロセス量を示すデータである。プロセス量データ14Cには、バッチプロセスの開始に応じて、バッチプロセスから取得した対象プロセス量が順次格納される。
予測値データ14Dは、新たな対象プロセス量を取得した時点からバッチプロセス終了時点までの未来区間における予測値を示す時系列データである。予測値データ14Dには、監視タイミングごとに予測した、対象プロセス量の未来予測値と、この未来予測値の単位時間当たりの変化量を示す変化速度予測値とが含まれている。
演算処理部15は、CPUとその周辺回路からなり、CPUとプログラム14Pとが協働することにより、運転監視処理を行う各種の処理部を実現する回路部である。
演算処理部15で実現される主な処理部として、目標値軌道計算部15A、データ取得部15B、プロセス量予測部15C、変化速度計算部15D、異常予兆検知部15E、および警報出力部15Fがある。
目標値軌道計算部15Aは、記憶部14の運転データ14Aに含まれる、対象プロセス量の目標値の推移を近似して、監視タイミングごとに目標値を計算し、目標値軌道データ14Bとして記憶部14へ保存する機能を有している。運転データ14Aに含まれる対象プロセス量の目標値は、バッチプロセスの開始から終了までの推移を示すものであるが、必ずしも監視タイミングに同期した値を示すものではない。したがって、目標値軌道計算部15Aは、折線近似などの公知の近似手法で近似して、予め監視タイミングごとに目標値を計算しておく。
図2は、目標値軌道データの生成例である。図2に示すように、時刻ti,ti+1における目標値をri,ri+1とした場合、時刻tiから時刻ti+1までの期間に含まれる、監視周期τの数jmaxと監視周期τに同期した監視タイミングtbとは、次の式(1)で求められる。
Figure 2020091679
したがって、監視タイミングtbにおける目標値r(tb)、すなわち目標値軌道データ14Bは、与えられた目標値ri,ri+1を折線近似することにより、次の式(2)で求められる。なお、監視タイミングtbにおける目標値r(tb)が目標値riとして与えられている場合、目標値r(tb)として目標値riを用いればよい。
Figure 2020091679
データ取得部15Bは、通信I/F部11から通信回線L1を介して上位装置20やコントローラ21から、新たな対象プロセス量を順次取得して、記憶部14のプロセス量データ14Cに保存する処理部である。
新たな対象プロセス量を記憶部14に保存する際、データ取得部15Bで、それまでに取得した対象プロセス量に基づいて、新たな対象プロセス量に対する、外れ値補正処理や指数平滑フィルターを用いたスムージング処理を実行してもよい。
プロセス量予測部15Cは、目標値軌道データ14Bとプロセス量データ14Cとに基づいて、新たな対象プロセス量を取得した時点からバッチプロセス終了時点までの未来区間における監視タイミングごとに、対象プロセス量の未来予測値を予測し、記憶部14の予測値データ14Dに格納する処理部である。
対象プロセス量の目標値は未来区間において既知なので、未来区間における目標値と未来予測値との偏差である偏差予測値が分かれば、偏差予測値を目標値から減算することにより未来予測値が得られる。
本発明は、まず予測アルゴリズムを用いて過去の偏差から未来区間における偏差予測値を予測し、これら偏差予測値を目標値から減算することにより未来予測値を計算する。また、本発明は、予測アルゴリズムとして、公知のARモデル(Auto-Regressive model:自己回帰モデル)によるアルゴリズムを用いている。
ARモデルは、自身の過去の時系列データのみを用いて現在値を推定できる。時刻tにおける目標値r(t)から対象プロセス量y(t)を減算した値を偏差d(t)として定義し、ARモデルの次数をp(pは2以上の整数)とし、ARモデルのモデル調整パラメータをa=[a1,a2,…,apTとした場合、時刻tにおける偏差予測値dpred(t)は、次の式(3)により求められる。
Figure 2020091679
モデル調整パラメータaを推定する際、現時点を含む偏差の過去時系列{d(t),d(t−1),…,d(t−2q)}(q>p)を与え、偏差の過去時系列を示すXとモデル調整パラメータaとを用いて、ARモデルによる推定値時系列を表す連立方程式、dpred=Xaを得る。
次に、推定値誤差の2次形式を最小化する次の最適化問題を解き、モデル調整パラメータを定める。この際、過去時系列の変動が微小でノイズを多く含む場合にも安定なモデル調整パラメータaが得られるように、次の式(4)に示すように、オーバーフィティングを抑えるロバスト性調整パラメータλを導入する。
Figure 2020091679
これにより、時刻tからm(mは1以上の整数)個分だけ未来の、偏差予測値dpred(t+m)と未来予測値ypred(t+m)は、次の式(5)により求められる。
Figure 2020091679
ここで、対象プロセス量の未来予測値を求める際に偏差予測値を用いる理由について説明する。図3は、対象プロセス量を用いた未来予測値の計算例であり、図4は、図3の監視画面表示例である。なお、図3および図4において、監視周期τは2分とし、式(4)におけるモデル調整パラメータaは[p=40,q=120,λ=0.2]として未来予測値を予測した。
図3および図4において、YHはARモデルの作成に用いた過去の対象プロセス量yの推移を示す履歴値データであり、YPは対象プロセス量の未来予測値ypredの推移を示す予測値データである。また、YAは対象プロセス量の実測値yの推移を示す実測値データであり、SPは対象プロセス量の目標値rの推移を示す目標値データである。
図3および図4に示すように、絶対値である対象プロセス量の履歴値データYHを用いて未来区間Fにおける未来予測値YPを予測した場合、目標値データSPがランプ状に上昇または下降する前後の時間帯で、未来予測値YPが実測値データYAから乖離して、未来予測値YPに大きな誤差が生じる。これは、目標値データSPが変化して、ARモデルの作成に用いた対象プロセス量の履歴値データYHの推移が目標値データSPから大きく乖離したため、対象プロセス量の未来予測値YPの誤差として現れたものである。
一方、図5は,偏差を用いた未来予測値の計算例であり、図6は、図5の監視画面表示例である。なお、図5および図6において、監視周期τは2分とし、式(4)におけるモデル調整パラメータaは[p=40,q=120,λ=0.2]として未来予測値を予測した。
図5および図6において、DHはARモデルの作成に用いた過去の偏差dの推移を示す履歴値データであり、DPは偏差の未来予測値すなわち偏差予測値dpredの推移を示す偏差予測値データである。また、DAは偏差の実測値dの推移を示す実測値データであり、SPは対象プロセス量の目標値rの推移を示す目標値データである。また、YPは対象プロセス量の未来予測値ypredの推移を示す予測値データであり、YAは対象プロセス量の実測値yの推移を示す実測値データである。
図5に示すように、偏差の履歴値データDHを用いて偏差予測値DPを予測した場合、図3と同様に、目標値データSPがランプ状に推移する前後の時間帯で、偏差予測値DPが実測値データDAから乖離して、偏差予測値DPに大きな誤差が生じる。しかし、相対値である偏差は常にゼロを中心にして変化するので、目標値データSPが変化しても、ARモデルの作成に用いた偏差の履歴値データDHの推移は大きく変化しない。このため、対象プロセス量の未来予測値YPに対してあまり影響せず、安定した未来予測値YPが得られることになる。
変化速度計算部15Dは、プロセス量データ14Cと予測値データ14Dとを記憶部14から取得し、これらプロセス量データ14Cおよび予測値データ14Dに含まれる対象プロセス量に関する、単位時間当たりの変化量を示す変化速度を計算し、記憶部14の予測値データ14Dに格納する処理部である。ここでは、時刻tから過去N(Nは2以上の整数)個分の対象プロセス量の移動平均値を変化速度の計算に用いる。このため、時刻tが未来時刻の場合には、移動平均処理の対象に未来予測値が含まれることになる。以下の変化速度の計算に関する説明では、対象プロセス量に関する過去の値および未来予測値を区別なく対象プロセス量と呼ぶ場合もある。
図7は、変換速度計算例を示す説明図である。時刻tにおける対象プロセス量をy(t)とした場合、時刻tから過去N個分の対象プロセス量の移動平均ymavg(t)は、次の式(6)で求められる。
Figure 2020091679
したがって、対象プロセス量のサンプリング周期をτkとし、移動平均ymavg(t)を計算する監視周期をτとし、変化速度を計算する微分刻み時間をΔtとし、微分刻み時間Δtに相当する時刻差分をnとした場合、時刻tにおける変化速度v(t)は、次の式(7)で求められる。
Figure 2020091679
なお、変化速度を計算する際、上記の単純移動平均に代えて、次の式(8)に示すように、加重移動平均(Weighted Moving Average:WMA)を用いて計算してもよい。
Figure 2020091679
また、得られた変化速度に対して、平滑フィルターを用いたスムージング処理を適用し、変化速度を平滑化してもよい。この際、スタックメモリとして、FILO(first in last out:後入れ先出し)構造のメモリを用いることにより、平滑化処理を効率よく実行できる。監視周期をτとし、変化速度を計算する微分刻み時間をΔtとし、平滑フィルターのフィルター係数をαとした場合、変化速度平滑値vsmoothは、次の式(9)で求められる。なお、フィルター係数αである。
Figure 2020091679
異常予兆検知部15Eは、目標値軌道データ14Bと予測値データ14Dとを記憶部14から取得し、目標値軌道データ14Bに含まれる目標値軌道の目標値rに、予め設定されている許容偏差daを与えることにより許容範囲rwを計算し、予測値データ14Dに含まれる対象プロセス量の未来予測値ypredと許容範囲rwとを比較して、得られた比較結果に基づいて未来区間に発生しうる異常の予兆を検知し、未来予測値ypredと目標値rとの偏差が所定の許容偏差より大きく、未来予測値ypredが許容範囲rwから逸脱した場合、警報出力部15Fに警報を出力させる処理部である。
許容範囲rw(t+m)は、目標値r(t+m)に許容偏差daを加算した許容範囲上限rwh(t+m)=r(t+m)+daと、目標値r(t+m)から許容偏差daを減算した許容範囲下限rwl(t+m)=r(t+m)−daとで規定される。
未来予測値ypred(t+m)が許容範囲上限rwh(t+m)を超えた場合、あるいは、未来予測値ypred(t+m)が許容範囲下限rwl(t+m)を下回った場合、当該プロセス量に関する警報が出力される。
また、異常予兆検知部15Eは、予測値データ14Dに含まれる変化速度予測値vpredを、予め設定されているしきい値vthと比較して、得られた比較結果に基づいて未来区間に発生しうる異常の予兆を検知し、変化速度予測値vpredがしきい値vthを超えた場合、警報出力部15Fに警報を出力させる処理部である。
警報出力部15Fは、異常予兆検知部15Eからの指示に応じて、未来区間に発生しうる異常の予兆を検知したことを示す警報を出力する機能を有している。警報出力部15Fから出力する警報は、画面表示部13で画面表示してもよく、通信I/F部11から通信回線L1を介して上位装置20へ通知してもよい。
[本実施の形態の動作]
次に、図8を参照して、本実施の形態にかかる運転監視装置10の動作について説明する。図8は、運転監視処理を示すフローチャートである。
運転監視装置10は、バッチプロセスの開始に応じて、図8の運転監視処理を実行する。なお、運転開始処理の実行時には、記憶部14に運転データ14Aが格納されているものとする。また、監視タイミングや監視対象となるプロセス量については、予め設定されているものとする。
まず、目標値軌道計算部15Aは、記憶部14から運転データ14Aを取得し、その運転データ14A含まれる、対象プロセス量の目標値の推移を、折線近似などの公知の近似手法で近似して、監視タイミングごとに目標値rを計算し、目標値軌道データ14Bとして記憶部14へ保存する(ステップS100)。
次に、データ取得部15Bは、監視タイミングの到来を確認し(ステップS101)、未到来の場合には到来まで待機する(ステップS101:NO)。
監視タイミングの到来が確認された場合(ステップS101:YES)、データ取得部15Bは、通信I/F部11から通信回線L1を介して上位装置20やコントローラ21から、新たな対象プロセス量yを取得して、記憶部14のプロセス量データ14Cに格納する(ステップS110)。
次に、プロセス量予測部15Cは、記憶部14から取得した目標値軌道データ14Bとプロセス量データ14Cとに基づいてARモデルを生成し、新たな対象プロセス量yを取得した時点からバッチプロセス終了時点までの未来区間における監視タイミングごとに、新たな対象プロセス量yと目標値rとの偏差を示す偏差予測値dpredを予測し(ステップS111)、得られた偏差予測値dpredと目標値rとに基づいて、未来区間における監視タイミングごとに、対象プロセス量の予測値である未来予測値ypredを計算して、記憶部14の予測値データ14Dに格納する(ステップS112)。
続いて、変化速度計算部15Dは、記憶部14から取得したプロセス量データ14Cと予測値データ14Dとに基づいて、これらプロセス量データ14Cおよび予測値データ14Dに含まれる未来予測値ypredに関する変化速度予測値vpredを計算し、記憶部14の予測値データ14Dに格納する(ステップS113)。
この後、異常予兆検知部15Eは、記憶部14からプロセス量データ14C、目標値軌道データ14B、および予測値データ14Dとを取得して、監視タイミングごとに、対象プロセス量に関する、プロセス量y、目標値r、許容範囲rw、未来予測値ypred、および変化速度予測値vpredを時系列でプロットした、監視状況画面を生成して画面表示部13で画面表示する(ステップS114)。この際、許容範囲rwは、目標値rに、予め設定されている許容偏差daを与えることにより計算される。
続いて、異常予兆検知部15Eは、対象プロセス量の未来予測値ypredがその許容範囲rwの外側に逸脱しているか確認し(ステップS115)、逸脱している場合には(ステップS115:YES)、対象プロセス量の異常予兆の検知を示す警報を警報出力部15Fから出力し(ステップS116)、逸脱していない場合には(ステップS115:NO)、ステップS117へ移行する。
また、異常予兆検知部15Eは、対象プロセス量の変化速度予測値vpredが予め設定されているしきい値vthを超えているか確認し(ステップS117)、超えている場合には(ステップS117:YES)、対象プロセス量の変化速度予測値vpredに関する警報を警報出力部15Fから出力して(ステップS118)、逸脱していない場合(ステップS117:NO)、ステップS102へ移行する。
この後、データ取得部15Bは、バッチプロセスの運転が終了したか確認し(ステップS102)、運転中の場合には(ステップS102:NO)、ステップS101へ戻る。
一方、運転終了の場合には(ステップS102:YES)、一連の運転監視処理を終了する。
[動作例]
次に、図9および図10を参照して、本実施の形態にかかる運転監視装置10の動作例について説明する。図9は、偏差の推移を示す監視画面表示例である。図10は、未来予測値の推移を示す監視画面表示例である。
これら図9および図10には、バッチプロセスのある反応温度を対象プロセス量としてバッチプロセスおよび運転監視動作をシミュレーションし、バッチプロセス開始から150分目の監視時点tに、予測監視を行った際に得られた監視画面表示例が示されている。
図9において、DHは監視時点tでの偏差予測に用いた過去の偏差dの推移を示すデータであり、DPは監視時点tで予測した偏差予測値dpredの推移を示すデータであり、DAは対象プロセス量yとその目標値rとの偏差dの推移を示すデータである。
また、図10において、YAは対象プロセス量yの推移を示すデータであり、YPは対象プロセス量の未来予測値ypredの推移を示すデータである。また、SPは目標値rの推移を示す目標値データであり、RWは、許容範囲rwの推移を示すデータである。
なお、このシミュレーションにおいて、監視周期τを2分とした。また、未来区間の時間長を60分とし、監視時点tからバッチプロセス開始から210分目の監視終了時点teまでの未来区間Fについて、未来予測値ypredの予測して予測監視を行った。なお、ARモデルのモデル調整パラメータである前述のp,q,λは、それぞれ10,20,0.2とした。
図9および図10の例によれば、未来予測値ypredがバッチプロセス開始から150分目の予測時点t以降において、目標値rから徐々に乖離して、180分目の未来時点taに許容範囲rwの上限を超えていることが分かる。このことは、対象プロセス量yがこのまま推移すれば、180分目の未来時点taに許容範囲rwの上限を超えることが、それより30分前の予測時点tに検知できていることを表している。
[本実施の形態の効果]
このように、本実施の形態は、プロセス量予測部15Cが、過去に得られたプロセス量の時系列データに基づいて、未来区間に含まれる未来の監視タイミングにおけるプロセス量の未来予測値を予測し、異常予兆検知部15Eが、未来の監視タイミングにおける未来予測値と目標値とに基づいて、未来区間に発生しうる異常の予兆を検知するようにしたものである。また、未来予測値と目標値との偏差が所定の許容偏差より大きい場合、未来区間に発生しうる異常の予兆を検知したことを示す警報を出力するようにしたものである。
これにより、プロセス量の未来予測値が、目標値軌道の目標値から許容偏差より大きく乖離した場合、あるいは未来予測値の変化速度が許容範囲を逸脱した場合には、直ちに異常予兆として検知され、さらには警報が出力されることになる。したがって、監視タイミングごとに、当該監視タイミングより未来の未来区間に発生しうる異常の有無を確認することができ、バッチプロセスの異常予兆を正確かつ早期に検知することが可能となる。
また、本実施の形態において、変化速度計算部15Dが、未来の監視タイミングにおけるプロセス量の未来予測値の変化速度を計算し、異常予兆検知部15Eが、得られた変化速度と予め設定されているしきい値とを比較し、得られた比較結果に基づいて未来区間に発生しうる異常の予兆を検知するようにしたものである。また、変化速度がしきい値を超えた場合、未来区間に発生しうる異常の予兆を検知したことを示す警報を出力するようにしたものである。
これにより、反応温度の急上昇など、重大アクシデントの原因となる可能性の高いバッチプロセスの異常予兆を正確かつ早期に検知することが可能となる。なお、異常予兆検知部15Eが、未来予測値と目標値軌道の目標値との比較に基づく異常予兆の検知を行わず、変化速度による異常予兆の検知のみを行うようにしてもよい。
また、本実施の形態において、プロセス量予測部15Cが、過去に得られたプロセス量と当該プロセス量に関する目標値との偏差に基づいて、未来の監視タイミングにおける偏差の偏差予測値を予測し、未来の監視タイミングごとに、当該未来の監視タイミングにおける目標値軌道の目標値から偏差予測値を減算することにより、当該未来の監視タイミングにおけるプロセス量の未来予測値を計算するようにしてもよい。
これにより、偏差が一定値を中心として上下に変動するデータであることから、例えばARモデルなどの自己回帰モデルで精度よく予測することができる。このため、過去に得られたプロセス量に基づいて未来予測値を予測する場合と比較して、より安定した未来予測値を得ることができ、結果として高い精度でバッチプロセスの異常を正確かつ早期に検知することが可能となる。
[実施の形態の拡張]
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。また、各実施形態については、矛盾しない範囲で任意に組み合わせて実施することができる。
10…運転監視装置、11…通信I/F部、12…操作入力部、13…画面表示部、14…記憶部、14A…運転データ、14B…目標値軌道データ、14C…プロセス量データ、14D…予測値データ、15…演算処理部、15A…目標値軌道計算部、15B…データ取得部、15C…プロセス量予測部、15D…変化速度計算部、15E…異常予兆検知部、15F…警報出力部、20…上位装置、21…コントローラ、22…センサ、23…アクチュエータ、L1,L2…通信回線。

Claims (8)

  1. バッチプロセスから取得した監視対象となるプロセス量に基づいて、監視タイミングごとに前記バッチプロセスの運転状況を監視する運転監視装置であって、
    予め設定された前記プロセス量に関する目標値の推移に基づいて、前記監視タイミングにおける目標値を示す目標値軌道を計算する目標値軌道計算部と、
    過去に得られた前記プロセス量の時系列データに基づいて、未来区間に含まれる未来の監視タイミングにおける前記プロセス量の未来予測値を予測するプロセス量予測部と、
    前記未来の監視タイミングにおける前記未来予測値と前記目標値とに基づいて、前記未来区間に発生しうる異常の予兆を検知する異常予兆検知部と
    を備えることを特徴とする運転監視装置。
  2. 請求項1に記載の運転監視装置において、
    前記未来の監視タイミングにおける前記未来予測値の、単位時間当たりの変化量を示す変化速度を計算する変化速度計算部をさらに備え、
    前記異常予兆検知部は、前記未来の監視タイミングごとに、前記変化速度と予め設定されているしきい値とを比較し、得られた比較結果に基づいて前記未来区間に発生しうる異常の予兆を検知する
    ことを特徴とする運転監視装置。
  3. バッチプロセスから取得した監視対象となるプロセス量に基づいて、監視タイミングごとに前記バッチプロセスの運転状況を監視する運転監視装置であって、
    予め設定された前記プロセス量に関する目標値の推移に基づいて、前記監視タイミングにおける目標値を示す目標値軌道を計算する目標値軌道計算部と、
    過去に得られた前記プロセス量の時系列データに基づいて、未来区間に含まれる未来の監視タイミングにおける前記プロセス量の未来予測値を予測するプロセス量予測部と、
    前記未来の監視タイミングにおける前記未来予測値の、単位時間当たりの変化量を示す変化速度を計算する変化速度計算部と、
    前記未来の監視タイミングごとに、前記変化速度と予め設定されているしきい値とを比較し、得られた比較結果に基づいて前記未来区間に発生しうる異常の予兆を検知する異常予兆検知部と
    を備えることを特徴とする運転監視装置。
  4. 請求項1または請求項2に記載の運転監視装置において、
    前記未来区間に発生しうる異常の予兆が検知されたことを示す警報を出力する警報出力部をさらに備え、
    前記異常予兆検知部は、前記未来の監視タイミングにおける前記未来予測値と前記目標値との偏差が所定の許容偏差より大きい場合、前記警報出力部に警報を出力させる
    ことを特徴とする運転監視装置。
  5. 請求項2または請求項3に記載の運転監視装置において、
    前記未来区間に発生しうる異常の予兆が検知されたことを示す警報を出力する警報出力部をさらに備え、
    前記異常予兆検知部は、前記変化速度が前記しきい値を超えた場合、前記警報出力部に警報を出力させる
    ことを特徴とする運転監視装置。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれかに記載の運転監視装置において、
    前記プロセス量予測部は、過去に得られた前記プロセス量の時系列データと前記プロセス量に関する目標値の推移とから、過去の監視タイミングごとに得られるプロセス量と目標値との偏差に基づいて、前記未来の監視タイミングごとに、当該未来の監視タイミングにおける前記偏差を予測し、前記未来の監視タイミングにおける前記目標値から前記偏差を減算することにより、当該未来の監視タイミングにおける前記未来予測値を計算することを特徴とする運転監視装置。
  7. 目標値軌道計算部、プロセス量予測部、および異常予兆検知部を備え、バッチプロセスから取得した監視対象となるプロセス量に基づいて、監視タイミングごとに前記バッチプロセスの運転状況を監視する運転監視装置で用いられる運転監視方法であって、
    前記目標値軌道計算部が、予め設定された前記プロセス量に関する目標値の推移に基づいて、前記監視タイミングにおける目標値を示す目標値軌道を計算する目標値軌道計算ステップと、
    前記プロセス量予測部が、過去に得られた前記プロセス量の時系列データに基づいて、未来区間に含まれる未来の監視タイミングごとに、当該未来の監視タイミングにおける前記プロセス量の未来予測値を予測するプロセス量予測ステップと、
    前記異常予兆検知部が、前記未来の監視タイミングごとに、当該未来の監視タイミングにおける前記未来予測値と前記目標値とに基づいて、前記未来区間に発生しうる異常の予兆を検知する異常予兆検知ステップと
    を備えることを特徴とする運転監視方法。
  8. 目標値軌道計算部、プロセス量予測部、変化速度計算部、および異常予兆検知部を備え、バッチプロセスから取得した監視対象となるプロセス量に基づいて、監視タイミングごとに前記バッチプロセスの運転状況を監視する運転監視装置で用いられる運転監視方法であって、
    前記目標値軌道計算部が、予め設定された前記プロセス量に関する目標値の推移に基づいて、前記監視タイミングにおける目標値を示す目標値軌道を計算する目標値軌道計算ステップと、
    前記プロセス量予測部が、過去に得られた前記プロセス量の時系列データに基づいて、未来区間に含まれる未来の監視タイミングごとに、当該未来の監視タイミングにおける前記プロセス量の未来予測値を予測するプロセス量予測ステップと、
    前記変化速度計算部が、前記未来の監視タイミングごとに、当該未来の監視タイミングにおける前記未来予測値の、単位時間当たりの変化量を示す変化速度を計算する変化速度計算ステップと、
    前記異常予兆検知部が、前記未来の監視タイミングごとに、前記変化速度と予め設定されているしきい値とを比較し、得られた比較結果に基づいて前記未来区間に発生しうる異常の予兆を検知する異常予兆検知ステップと
    を備えることを特徴とする運転監視方法。
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