JP2020091108A - ガス透過度測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】測定作業が的確且つ容易に行うことができると共に、測定作業の負担を軽減できるガス透過度測定装置を提供する。【解決手段】上側セル2と試料膜5との間に一方側区画空間6が形成され、下側セル3と試料膜5との間に他方側区画空間7が形成され、一方側区画空間6にガス供給路12を介して測定ガス源20が連なり、ガス供給路12には第1、第2バルブが介装され、他方側区画空間7には排気路15を介して真空ポンプ17が連なり、排気路15には第3バルブ16が介装され、ガス供給路12と排気路15との間にバイパス通路26が介装され、バイパス通路26に第4バルブが介装され、各バルブを制御する制御ユニット61が備えられ、制御ユニット61が、予め設定された情報に基づいて各バルブに対してガス透過度測定の各工程に応じた開閉制御信号を出力する。【選択図】図2

Description

本発明は、ガス透過度測定装置に関する。
ガス透過度測定装置としては、特許文献1に示すように、試料膜を挟持するための一対のセルが備えられ、該一対のセルが試料膜を挟持しているときに、該一対のセルのうちの一方のセルと前記試料膜との間に、測定ガスが供給される一方側区画空間が形成されると共に、前記一対のセルのうちの他方のセルと前記試料膜との間に、圧力を前記一方側区画空間の圧力よりも低下させる他方側区画空間が形成されるものが一般的に知られている。このものにおいては、さらに具体的には、前記一方側区画空間にガス供給路を介して測定ガス源が連なり、前記ガス供給路には、前記一方のセルから前記ガス源に向けて順に、測定ガスタンク、チャージバルブ、テストガスバルブが介装され、前記他方側区画空間には、排気路を介して真空ポンプが連なり、前記排気路にはセルバルブが介装され、前記ガス供給路と前記排気路との間にバイパス通路が介装され、前記バイパス通路の一端が前記ガス供給路に、前記チャージバルブと前記テストガスバルブとの間において連なり、前記バイパス通路の他端が、前記真空ポンプと前記セルバルブとの間において連なり、前記バイパス通路にはシフトバルブが介装されるものとなっている。
このようなガス透過度測定装置を用いたガス透過度の測定に当たっては、測定工程前の準備工程として、パージ工程と測定ガスの導入工程とがあり、測定工程後においては、測定ガスの排気工程がある。このような各工程においては、その各工程に応じた開閉態様の下で複数の各バルブを開閉動させる必要があり、それらは、測定作業者の作業として手動により行われている。
特許3845055号公報
しかし、ガス透過度測定における前記各工程での複数の各バルブの開閉操作は、その各工程に特有なもので複雑であり、その複数の各バルブの開閉操作を測定作業員が手動にて行う場合には、高度の知識、熟練等を要し、ときには、バルブの開閉操作を誤り、ガス透過度の測定が適正に行われないことがある。しかも、ガス透過度の測定においては、測定準備時間、測定時間に長い時間を要し、測定作業員にとっては、その測定作業はかなりの負担となっている。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたもので、その目的は、測定作業を的確且つ容易に行うことができると共に、測定作業の負担を軽減できるガス透過度測定装置を提供することにある。
前記目的を達成するために本発明にあっては、下記(1)〜(8)とした構成とされている。
(1)試料膜を挟持する一対のセルが備えられ、該一対のセルのうちの一方のセルと前記試料膜との間に一方側区画空間が形成され、前記一対のセルのうちの他方のセルと前記試料膜との間に他方側区画空間が形成され、前記一方側区画空間にガス供給路を介して測定ガスを供給する測定ガス源が連なり、前記ガス供給路には、前記一方のセルから前記ガス源に向けて順に、第1、第2バルブが介装され、前記他方側区画空間には、排気路を介して真空引きを行う真空ポンプが連なり、前記排気路には第3バルブが介装され、前記ガス供給路と前記排気路との間にバイパス通路が介装され、前記バイパス通路の一端が前記ガス供給路に、前記第1バルブと前記第2バルブとの間において連なり、前記バイパス通路の他端が前記排気路に、前記真空ポンプと前記第3バルブとの間において連なり、前記バイパス通路に第4バルブが介装され、前記各バルブが、パージ工程、測定ガス導入工程、測定工程、測定ガスの排気工程からなるガス透過度測定の各工程において、該各工程に応じた開閉状態とされるガス透過度測定装置において、
前記各バルブを制御する制御ユニットが備えられ、
前記制御ユニットが、予め設定された情報に基づいて、前記複数の各バルブに対して、前記各工程に応じた開閉制御信号を出力するように設定されている構成とされている。
この構成によれば、パージ工程、測定ガス導入工程、測定工程、測定ガス排気工程の各工程において、複数の各バルブの開閉態様が特有なものであるとしても、その複数の各バルブの開閉動は自動的に行われ、間違ったバルブの開閉操作が手動をもって行われることはない。しかも、ガス透過度の測定においては、測定準備時間、測定時間に長い時間を要するものの、それらが自動的に行われることになり、測定作業員にとっての測定作業負担を軽減できる。
(2)前記(1)の構成の下で、
前記他方側区画空間内の圧力を検出する低圧側圧力センサが備えられ、
前記制御ユニットに、真空漏れ状態か否かを判断する真空漏れ判断部が備えられ、
前記真空漏れ判断部は、前記パージ工程の実行の一環として、前記制御ユニットからの開閉制御信号に基づき前記第4バルブが閉とされると共に前記第3バルブが開とされたときにおいて、該第3バルブが開いたときから所定時間内に、前記低圧側圧力センサが検出する圧力が設定第1真空圧力以下に至らないと判断したときには、真空漏れ状態と判定するように設定されている構成とされている。
この構成によれば、パージ工程における他方側区画空間の真空引きを利用して、経過時間と他方側区画空間内の到達真空圧力とを計測するだけで、他方側区画空間の真空漏れ状態が判断される。このため、パージ工程を有効に利用しつつ、他方側区画空間の真空漏れ状態を的確且つ簡単に知ることができる。
(3)前記(2)の構成の下で、
前記一方側区画空間内の圧力を検出する高圧側圧力センサが備えられ、
前記真空漏れ判断部は、前記低圧側圧力センサが検出する圧力が前記設定第1真空圧力以下に至ったと判断したときであって、前記パージ工程の一環として、前記第3バルブが閉とされた上で前記第1バルブ及び前記第4バルブが開とされたときにおいて、該第1バルブ及び該第4バルブが開とされたときから所定時間内に、前記高圧側圧力センサが検出する圧力が、前記設定第1真空圧力よりも高い設定第2真空圧力以下に至らないと判断したときには、真空漏れ状態と判定するように設定されている構成とされている。
この構成によれば、パージ工程における一方側区画空間の真空引きを利用して、経過時間と他方側区画空間内の到達真空圧力とを計測するだけで、一方側区画空間の真空漏れ状態か否かが判断される。このため、パージ工程を有効に利用しつつ、一方側区画空間の真空漏れ状態を的確且つ簡単に知ることができる。しかもこの場合、一方側区画空間に対する判断基準圧力が、設定第1真空圧力よりも高い設定第2真空圧力とされていることから、一方側区画空間における相対的な負圧により、試料膜が引っ張り上げられて試料膜のセット状態が変えられてしまうことを防止できる。
(4)前記(1)の構成の下で、
前記一方側区画空間内の圧力を検出する高圧側圧力センサが備えられ、
前記制御ユニットに、前記高圧側圧力センサからの圧力情報に基づき、前記一方側区画空間に対するガス導入状態が異常か否かを判別するガス導入異常判断部が備えられ、
前記ガス導入異常判断部が、前記測定ガス導入工程の実行の一環として、前記第3バルブが閉とされている下で、前記第1バルブ及び前記第2バルブが開とされたときにおいて、該第1バルブ及び該第2バルブが開とされたときから所定時間内に、前記高圧側圧力センサが検出する圧力が、設定圧力よりも所定圧だけ低い準備圧力に至らないと判断したときには、ガス導入の動作が異常であると判定するように設定されている構成とされている。
この構成によれば、測定ガス導入工程において導入される測定ガスを利用して、経過時間と一方側区画空間内の到達圧力とを計測するだけで、一方側区画空間に対するガス導入の動作異常か否かが判断される。このため、測定ガス導入工程を有効に利用しつつ、ガス導入の動作異常を的確且つ簡単に知ることができる。
(5)前記(4)の構成の下で、
前記制御ユニットが、前記一方側区画空間側への前記測定ガスの導入に対する制御を行うガス導入制御部を有し、
前記ガス導入制御部が、前記高圧側圧力センサからの情報に基づき前記準備圧力を超えたと判断したときには、前記第4バルブを閉とすると共に、前記第1バルブ及び前記第2バルブを開とする増圧処理と、前記第1バルブ及び前記第4バルブを開とする減圧処理とを行うことにより、前記一方側区画空間の圧力が前記設定圧力に近づくように設定されている構成とされている。
この構成によれば、一方側区画空間が準備圧力になるまで、測定ガスを一方側区画空間に一気に導入することができる一方、一方側区画空間が準備圧力を超えた後においては、設定圧力に近い領域において、増圧処理と減圧処理とを行って圧力の微調整処理を行うことができる。このため、一方側区画空間を迅速且つ的確に設定圧力に到達させることができる。
(6)前記(5)の構成の下で、
前記制御ユニットが、前記増圧処理及び前記減圧処理の処理回数を数える計数部が備えられ、
前記ガス導入異常判断部が、前記計数部が数える処理回数が所定回数以上と判断したときには、ガス導入の動作が異常であると判定するように設定されている構成とされている。
この構成によれば、増圧処理及び減圧処理の増減圧処理回数の視点からも、ガス導入の動作異常を知ることができ、一方側区画空間において実現される設定圧力を信頼性の高いものにできる。
(7)前記(4)〜(6)のいずれかの構成の下で、
前記ガス供給路に、前記一方のセルと前記第1バルブとの間において、測定ガスを溜めるための測定ガスタンクが介装され、
前記高圧側圧力センサが、前記測定ガスタンクに対して該測定ガスタンク内の圧力を検出するように関連付けられている構成とされている。
この構成によれば、測定工程において、測定ガスタンクに基づく緩衝作用により、一方側区画空間の圧力変動を抑制できる一方、その作用を果たす測定ガスタンクを含む一方側区画空間側について、真空漏れ状態、ガス導入の動作異常があるか否かを知ることができる。
(8)前記(7)の構成の下で、
前記ガス供給路に、前記一方のセルと前記測定ガスタンクとの間において、第5バルブが介装されている構成とされている。
この構成によれば、測定工程において、第5バルブの開閉のいずれかの選択によりガス拡散係数を求めることができるようにするか否かを決めることができるばかりか、測定ガスの導入工程時において、第5バルブを閉としておくことにより、測定ガスタンクに対するガス導入の動作異常を知ることができる。
本発明によれば、測定作業を的確に行うことができると共に、その測定作業の負担を軽減できるガス透過度測定装置を提供できる。
実施形態に係るガス透過度測定装置の構成を説明する説明図。 実施形態に係るガス透過度測定装置における上側セルと下側セルとの構造を簡略的に説明する説明図。 実施形態に係るガス透過度測定装置における制御ユニットに対する入出力関係を説明する説明図。 実施形態に係る制御ユニットにおける演算制御部の機能構造を概念的に示す図。 実施形態に係る制御ユニットの制御内容を示すタイムチャート。 実施形態に係る真空漏れ検査の制御内容を具体的に示すフローチャート。 実施形態に係るガス導入動作異常確認検査の制御内容を具体的に示すフローチャート。 第1パージを終えて真空引き待機状態になった状態を説明する説明図。 第2パージのために測定ガスを導入した状態を説明する説明図。 第2パージの終了状態を説明する説明図。 第2パージを終えた後、測定ガスを測定ガスタンク内に導入している状態又は測定ガスタンク内を増圧処理している状態を説明する説明図。 設定圧力の測定ガスが測定ガスタンク内に溜められている状態を説明する説明図。 測定ガスタンク内を減圧処理している状態を説明する説明図。 測定が行われる測定工程を説明する説明図。 測定ガスの排気が行われる測定ガス排気工程を説明する説明図。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1において、符号1は、実施形態に係るガス透過度測定装置を示す。このガス透過度測定装置1は、試料膜5を挟持するための一方のセルとしての上側セル2と、他方のセルとしての下側セル3とを備えている。上側セル2は、下側セル3に対して起倒伏可能に支持されており、下側セル3に対して上側セル2が倒伏したきには、下側セル3の支持面3aと上側セル2の押圧面2aとが合わさり、その上側セル2と下側セル3とによりチャンバー4が形成される。
前記ガス透過度測定装置1は、図2に示すように、下側セル3の支持面3aが、ガス透過度を測定すべき試料膜5を載置すべき面とされており、その下側セル3の支持面3aに試料膜5を載置した状態で、上側セル2が下側セル3に対して倒伏したときには、下側セル3と上側セル2とは試料膜5を挟持することになる。この上側セル2の押圧面2a及び下側セル3の支持面3aには、凹所6,7が形成されており、上側セル2と下側セル3とが試料膜5を挟持しているときには、凹所6は、その開口が試料膜5により塞がれることにより一方側区画空間(以下、凹所6と同符号を用いる)を形成し、凹所7は、その開口が試料膜5により塞がれることにより他方側区画空間(以下、凹所7と同符号を用いる)を形成する。この上側セル2の凹所6周壁にはシールリング8が設けられ、下側セル3の凹所7内には濾紙9が収納されている。これにより、上側セル2が下側セル3に対して試料膜5を介して当接されたときには、上側セル2におけるシールリング8が、濾紙9が凹所7内に収納された支持面3a上に配置された試料膜5をその下側セル3の支持面3aに押し付けることになり、下側セル3の支持面3aと上側セル2の押圧面2aとの間において、シールリング8の径方向内方側は、径方向外方側に対して気密性が確保されることになる。
前記上側セル2の一方側区画空間6には、図1、図2に示すように、ガス供給路12が連なっている。このガス供給路12は、上側セル2内を通って外部に延出しており、その延出端部には測定ガス源20が接続されている(連なっている)。そのガス供給路12には、上側セル2から測定ガス源20に向けて順に、第5バルブとしてのストップバルブ21、測定ガスタンク22、第1バルブとしてのチャージバルブ23、第2バルブとしてのテストガスバルブ24が介装されている。
測定ガス源20は、所定圧(例えば、後述の設定圧力Ph0以上)の測定ガスを貯蔵しており、試料膜5についてガス透過度を調べたい測定ガスが適宜、準備される。ストップバルブ21、チャージバルブ23及びテストガスバルブ24としては、本実施形態においては、オンオフバルブ(電磁弁)が用いられており、この各バルブ21,23,24は、ガス透過度測定における各工程をなすパージ工程、測定ガスの導入工程、測定工程、測定ガスの排気工程で、開閉制御信号に基づき、その各工程に応じた開閉動を行う。測定ガスタンク22は、測定ガスを貯留することにより上側セル2に対して供給する測定ガスの圧力の変動を抑制することを目的としたものであり、その測定ガスタンク22内の圧力は、高圧側圧力センサ55により検出されることになる。
前記下側セル3の他方側区画空間7には、図1、図2に示すように、排気路15が連なっている。この排気路15は、下側セル3内を通って外部に延出し、その延出端部に真空ポンプ17を接続しており、その排気路15には、その途中において、第3バルブとしてのセルバルブ16が介装されている。真空ポンプ17は、その真空引き作用により、ガス測定の各工程において、その各工程に応じて、エアパージ、減圧状態の実現等を行うものである。セルバルブ16は、ガス透過度測定における各工程において、他方側区画空間7を密閉状態にするか否かを決めるものであり、このセルバルブ16には、開閉制御信号に基づき開閉動するオンオフバルブ(電磁弁)が用いられている。また、この排気路15には、セルバルブ16と下側セル3との間において、低圧側圧力センサ18が関連付けられており、その低圧側圧力センサ18により下側セル3の他方側区画空間7の圧力状態が検出されることになっている。
前記ガス供給路12と前記排気路15との間には、図1に示すように、バイパス通路26が介装されている。そのバイパス通路26の一端がガス供給路12に、前記チャージバルブ23と前記テストガスバルブ24との間において連なり、バイパス通路26の他端は、前記真空ポンプ17と前記セルバルブ16との間において排気路15に連なっている。このバイパス通路26には第4バルブとしてのシフトバルブ27が介装されている。このシフトバルブ27にも、開閉制御信号に基づき開閉動するオンオフバルブ(電磁弁)が用いられており、その開閉により、バイパス通路15はガス供給路12と排気路15とを連通、非連通させる。
前記排気路15には、図1に示すように、排気分岐路28が連なっている。排気分岐路28の一端が排気路15に、バイパス通路26よりも下流側において連なり、その他端には、排気ガス処理装置29が連なっている。この排気分岐路28には、オンオフバルブ(電磁弁)である排気バルブ30が介装されており、その排気バルブ30の開閉により排気ガス処理装置30と排気路15とが連通、非連通されることになる。
ガス透過度測定装置1は、図2、図3に示すように、ガス透過度測定における各工程をなすパージ工程、測定ガスの導入工程、測定工程、測定ガスの排気工程を適正に実行すべく、制御手段としての制御ユニット61を備えている。このため、制御ユニット61には、前記低圧側圧力センサ18及び前記高圧側圧力センサ55からの各圧力情報が入力される一方、その制御ユニット61からは、ガス透過度の測定における各工程(パージ工程、測定ガスの導入工程、測定工程、測定ガス排気工程)に応じて、テストガスバルブ24、チャージバルブ23、ストップバルブ21、シフトバルブ27、セルバルブ16、排気バルブ30に対して開閉制御信号が出力されると共に、真空ポンプ17に対してON,OFF信号が出力されることになる。
この制御ユニット61には、コンピュータとしての機能を確保すべく、記憶部61Aと、演算制御部61Bとが備えられている。記憶部61Aは、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等の記憶素子をもって構成され、その記憶部61Aには、必要なプログラムとして、ガス透過度の測定に当たり実行される各工程(パージ工程、測定ガスの導入工程、測定工程、測定ガス排気工程)に応じた複数の各バルブ16,21,23,24,27,30の開閉動に関するもの等が格納され、必要な情報としては、真空漏れ検査及びガス導入動作異常確認検査に関する設定値(設定第1真空圧力Pt1、設定第2真空圧力Ph1、設定圧力Ph0、所定圧ΔP1、所定圧ΔP2、準備圧力Ph0−ΔP1、所定回数n0、所定時間)等が記憶部61Aに格納されている。
演算制御部61Bは、CPU(Central Processing Unit)をもって構成されている。この演算制御部61Bは、記憶部61Aから読み出されたプログラムに基づき、図4に示すように、真空漏れ判断部61Ba、ガス導入異常判断部61Bb、ガス導入制御部61Bc、計数部61Bd等として機能する。
制御ユニットUは、ガス透過度測定を的確に行うべく、その各工程であるパージ工程、測定ガスの導入工程、測定工程、測定ガス排気工程において、各バルブ16,21,23,24,27,30を的確に開閉作動させると共に、真空ポンプ17をON,OFFさせる。以下、その具体的内容を、図5に示すタイムチャートに基づき、各工程順に説明する。
ガス透過度測定装置1において、先ず、上側セル2と下側セル3とにより試料膜5が挟持されると(図2に示すセット状態)、パージ工程が実行される。そのパージ工程では、先ず、真空ポンプ17から下側セル3の他方側区画空間7までの排気路15内、及び真空ポンプ17から上側セル2の一方側区画空間6までのガス供給路12内から空気を追い出すべく、第1パージが行われる。この第1パージが開始されると、先ず、ストップバルブ21を除くその他のバルブ16,23,24,27,30が閉とされ、ストップバルブ21は開とされる。その上で、真空ポンプ17がONとされ、それに続いて、セルバルブ16が開とされる。これにより、真空ポンプ17から下側セル3の他方側区画空間7までの排気路15内が真空引きされることになり、漏れが生じない限り、他方側区画空間7内の減圧状態が次第に高まり、その他方側区画空間7内は所定の圧力以下(例えば0.1kPa以下:所定の減圧状態又は所定の真空状態)となる。
この場合、ときには、下側セル3に対する試料膜5のセットをユーザが適正に行わなかったり、下側セル3の部品の経年劣化が進んでいるような場合には、他方側区画空間7内が所定時間内に所定の減圧状態(所定の真空状態)とならないことがある。このため、本実施形態においては、第1パージに伴って真空漏れ検査が行われ、真空漏れ判断部61Baは、その真空漏れ検査により異常状態であると判断したときには、その異常状態を警報等をもって測定作業者に知らせる。この詳細については、後述する。
他方側区画空間7内が適正に所定時間内に所定の圧力以下に至ったときには、引き続き、第1パージにより、真空ポンプ17から上側セル2の一方側区画空間6までのガス供給路12内から空気を追い出すべく、セルバルブ16が閉じられる一方、シフトバルブ27及びチャージバルブ23が開とされる。これにより、漏れが生じない限り、一方側区画空間6内の減圧状態は次第に高まり、その一方側区画空間6内は所定の圧力(例えば10kPa:所定の真空状態)以下となる。この一方側区画空間6内が適正に所定時間内に所定の圧力以下となったときには、適正に第1パージが行われたとして、セルバルブ16が開かれ、以後、長時間(例えば十数時間)に亘って、真空ポンプ17から上側セル2の一方側区画空間6までのガス供給路12内、及び真空ポンプ17から下側セル3の他方側区画空間7までの排気路15内の両方が真空引きされる(以後、真空引き待機工程)。図8は、この状態を示しており、その図8において、淡い着色部分は、真空引きされている領域示す。このとき、上側セル2における所定の圧力を下側セル3における所定の圧力よりも高くしているのは、上側セル2内の負圧により試料膜5が引っ張り上げられて試料膜5が下側セル3から離間しないようにするためである。
この場合、前述の下側セル3の場合と同様の理由により、一方区画空間6内が所定時間内に所定の圧力以下とならない(所定の真空状態に至らない)ことがある。このため、この第1パージによる真空引きに際しても、真空漏れ検査が行われ、真空漏れ判断部61Baは、その真空漏れ検査により異常状態であると判断したときには、その異常状態を直ちに警報等をもって測定作業者に知らせる。
上記下側セル3側及び上側セル2側における異常漏れ検査について、図6に示すフローチャートに基づいて具体的に説明する。尚、図6において、Qはステップを示す。
第1パージを開始すべく、ストップバルブ21が開、ストップバルブ21以外のバルブ16,23,24,27,30が閉とされると(Q1)、真空ポンプ17がONとされ(Q2)、タイマが作動され(Q3)、低圧側圧力センサ18が検出する下側セル3内の圧力(以下、下側セル内圧力という)Ptが読み込まれる(Q4)。Q4で下側セル内圧力Ptが読み込まれると、その下側セル内圧力Ptが、所定の減圧状態を示す設定第1真空圧力Pt1以下か否かが判別される(Q5)。真空漏れが生じているか否かを判別するためである。このQ5がNOのときには、Q6において、タイマの作動から所定時間が経過しているか否かが判別され、そのQ6がNOのときには、未だ所定時間内であるとして、その所定時間内である限り、下側セル内圧力Ptの読み込みと、その下側セル内圧力Ptと設定第1真空圧力Pt1との比較判別とが、下側セル内圧力Ptが設定第1真空圧力Pt1以下になるまで繰り返される(Q6,Q4,Q5)。その一方、Q6がYESのときには、想定している時間よりも遅すぎるとして、異常判定がなされ、警報が発せられる(Q7,Q8)。このとき、真空ポンプ17の作動を停止させてもよい。測定作業者が測定現場から離れているときにも的確に対処されることになり、好ましいからである。
Q5がNOのときには、下側セル内圧力Ptが設定第1真空圧力Pt1以下になったとして、Q9において、その時点が所定時間内か否かが判別される。下側セル内圧力Ptが設定第1真空圧力Pt1以下になるものの、未だ真空漏れが考えられる場合があるからである。このため、Q9がNOのとき、つまり、下側セル内圧力Ptが設定第1真空圧力Pt1以下になるために所定時間を超えている場合には、前述のQ7に進む一方、Q9がYESのときには、Q10において、真空漏れがない正常判定がなされる。
Q10の正常判定がなされると、上側セル3側における真空漏れ検査を第1パージと共に行うべく、タイマがリセット(作動開始)され、続いて、セルバルブ16が閉、シフトバルブ27及びチャージバルブ23が開とされる。これにより、真空ポンプ17は、その真空ポンプ17から上側セル2の一方側区画空間6までのガス供給路12内を真空引きする。
Q13により上側セル2に対する真空引きが開始されると、Q14において、高圧側圧力センサ55が検出する測定ガスタンク22内の圧力Phが設定第2真空圧力Ph1以下になったか否かが判別される。このとき、ストップバルブ21が開とされて、測定ガスタンク22内の圧力Phが、上側セル3内における一方側区画空間6の圧力(以下、上側セル内圧力という)を示すことになり、上側セル内圧力が設定第2真空圧力Ph1以下になったか否かを判別することになる(以下、パージ工程では、上側セル内圧力についても符号Phを用いる)。上側セル2に対して真空漏れ検査を行うためである。このとき、前述した如く、試料膜5が上側セル2内の負圧により引っ張り上げられないようにすべく、上側セル2に対する設定第2真空圧力Ph1は下側セル3に対する前述の設定第1真空圧力Pt1よりも高く設定されている。このQ15の判別は、所定時間内で新たな上側セル内圧力Phを繰り返し読み込む状況の下で行われ(Q15,Q16,Q14)、所定時間を超えても上側セル内圧力Phが設定第2真空圧力Ph1以下にならないときには(Q16YES)、前述のQ7に進む一方、Q15がYESのときには、Q17において、上側セル内圧力Phが設定第2真空圧力Ph1以下になった時間が所定時間内か否かが判別される。上側セル内圧力Phが設定第2真空圧力Ph1以下になったとしても、試料膜5の取付け部や配管経路内の故障等の真空漏れのおそれがある場合を考慮したためである。このため、Q17がNOのときには、前記Q7に進む一方、Q17がYESと判断されたときには、上側セル2についても真空漏れがない正常状態であると判定し(Q18)、その旨がアナウンスされる(Q19)。この後、タイマが停止され(Q20)、真空漏れ検査は終了する。
図5に示す前記真空引き待機工程に戻る。真空引き待機状態が設定時間を経過すると、第2パージを行うべく、ストップバルブ21を除くその他のバルブ16,23,24,27,30が閉とされ、その後、シフトバルブ27及びテストガスバルブ24が開とされる。これにより、測定ガスは、ガス供給路12内において、チャージバルブ23にまで至るばかりか、バイパス通路26を経て排気路15にまで流れ、排気路15では、測定ガスは、セルバルブ16と真空ポンプ17との間、さらには、排気分岐路28にまで至ることになる。図9は、この状態を示しており、この図9において、濃い着色部分がガス導入域を示し、淡い着色部分は、真空引きされている領域を示す。この後、テストバルブ24が閉とされ、次いで、セルバルブ16及びチャージバルブ23が開とされ、測定ガス源20からテストガスバルブ24までのガス供給路12内を除き、測定ガスは、真空ポンプ17により真空引きされる。これにより、測定ガス源20をテストガスバルブ24に新たな接続ホース等により接続する場合でも、その新たな接続ホース内から空気を追い出すことができる。図10は、この状態を示しており、この図10において、濃い着色部分がガス導入域を示し、淡い着色部分は、真空引きされている領域を示す。
前記第2パージを終えると、測定ガスタンク22内への測定ガスの導入を行うべく、ストップバルブ21が閉、シフトバルブ27が閉、セルバルブ16が閉とされ、それらに次いで、テストガスバルブ24が開とされる。これにより、測定ガスタンク22内に測定ガスが溜まり始め、測定ガスタンク22内の圧力Phが高まることになる。図11は、この状態を示しており、図11において、濃い着色部分がガス導入域を示し、淡い着色部分は、真空引きされている領域を示す。この測定ガスタンク22内の圧力Phが設定圧力Ph0よりも所定圧力ΔP1だけ低い準備圧力Ph0−ΔP1(例えば設定圧力100kPaに対して例えば98kPa)にまで高まると、テストガスバルブ24が閉、チャージバルブ23が閉とされ、測定ガスタンク22内の圧力が安定化される。図12は、この状態を示しており、この図12において、濃い着色部分がガス導入域を示し、淡い着色部分は、真空引きされている領域を示す。この場合、測定ガスの導入に伴い、第1ガス導入動作異常検査が行われ、その第1ガス導入動作異常検査においては、ガス導入動作が異常か否かを判断すべく、ガス導入異常判断部61Bbが、そのガス導入開始(テストガスバルブ24の開)から所定時間内までに測定ガスタンク22内の圧力Phが設定圧力Ph0よりも所定圧力ΔP1だけ低い圧力Ph0−ΔP1以上になったか否かを判別する。この詳細については後述する。
上記の通り、テストガスバルブ24が閉、チャージバルブ23が閉とされると共に、第1ガス導入動作異常検査において、異常状態が検出されなかったときには、高圧側圧力センサ55が測定ガスタンク22内の圧力を検出し、その検出圧力に応じて、ガス導入制御部61Bcは、設定圧力Ph0に近づくようにフィードバック制御を行う。具体的には、このフィードバック制御の下で、測定ガスタンク22内の圧力Phの微調整処理を行うべく、測定ガスタンク22内の圧力Phが設定圧力Ph0(より具体的にはPh0−ΔP2、ΔP1>ΔP2)よりも低い場合には増圧処理が行われ、測定ガスタンク22内の圧力Phが設定圧力Ph0(より具体的にはPh0+ΔP2)よりも高い場合には減圧処理が行われ、これら圧力の微調整処理を行うことにより測定ガスタンク22内の圧力Phは設定圧力Ph0に近づけられる。例えば図5に示すように、増圧処理としては、テストガスバルブ24及びチャージバルブ23を、設定した短時間だけ開とすることにより、測定ガスを測定ガスタンク22内に導入することが行われる。前述の図11は、この状態も示しており、この図11において、濃い着色部分がガス導入域を示し、淡い着色部分は、真空引きされている領域を示す。減圧処理としては、増圧処理としてのテストガスバルブ24及びチャージバルブ23の開状態を閉とした後、セルバルブ16を閉とした上で、チャージバルブ23及びシフトバルブ27を、設定した短時間だけ開とすることにより、測定ガスタンク22内の測定ガスの一部を真空ポンプ17により真空引きすることが行われる。図13は、この状態を示しており、この図13において、濃い着色部分がガス導入域を示し、淡い着色部分は、真空引きされている領域を示す。この減圧処理は、シフトバルブ27及びチャージバルブ23を閉とすることにより、終了する。このような処理により、測定ガスタンク22内の圧力Phが設定圧力Ph0(より具体的にはPh0±ΔP2)に収束すると、セルバルブ16が開とされて、排気路15が真空ポンプ17により真空引きされる一方、測定ガスタンク22においては、ストップバルブ21及びチャージバルブ23が閉状態となることにより、その測定ガスのガス導入状態が維持される(測定ガス導入後待機工程)。
測定ガスタンク22内の圧力Phを設定圧力Ph0とするための上記微調整処理が行われるに伴い、第2ガス導入動作異常確認検査も行われる。この第2ガス導入動作異常確認検査においては、測定ガスタンク22内の圧力Phを設定圧力Ph0とするに際し、計数部61Bdが前述の増圧処理及び減圧処理の処理回数nをカウントし、ガス導入異常判断部61Bbは、その増圧処理及び減圧処理の処理回数nが所定回数n0以上行われるか否かを判別し、その処理回数nが所定回数n0以上行われるときには、測定ガスのガス導入動作に異常があると判断し、その処理回数nが所定回数n0未満であるときには、測定ガスのガス導入動作が正常であると判断する。この場合、所定回数n0は、実験ないしは装置使用の過去の経験から求められる値である。この第2ガス導入動作異常確認検査及び前述の第1ガス導入動作異常確認検査について、図7に示すフローチャートに基づいて具体的に説明する。
先ず、前記第2パージ後、前述の通り、ストップバルブ21及びセルバルブ16が閉とされた上で、テストガスバルブ24が開とされて、測定ガスタンク22内に測定ガスが導入されると、第1ガス導入動作異常確認検査を行うべく、測定ガスタンク22内の圧力Phが読み込まれると共に、タイマが作動を開始し、前述の増圧処理又は減圧処理のいずれかの処理回数(増減処理回数)nが0回であると設定される(R1〜R4)。
次のR5においては、測定ガスタンク22内の圧力Phが、設定圧力Ph0よりも所定圧力ΔP1だけ低い準備圧力Ph0−ΔP1(例えば設定圧力100kPaに対して例えば98kPa)以上か否かが判別される。測定ガスの測定ガスタンク22内への導入に異常、例えば測定ガス源20の異常等があるか否かを見極めるためである。このため、R5がNOのときには、R6において、測定ガスの導入開始から所定時間を超えているか否かが判別され、そのR6がNOのときには、未だ測定ガスの導入途中にあるとして、前記R5に戻される一方、R6がYESのときには、測定ガスの導入に何らかの異常があるとして、R7において異常判定がなされ、次のR8において、測定作業者に対して警報が発せられる。このとき、測定ガスの導入を停止させることを、単独或いは警報と共に行うことが好ましい。
前記R5がYESのときには、R9において、測定ガスタンク22内の圧力PhがPh0−ΔP1以上になったとして、テストガスバルブ24が閉、チャージバルブ23が閉とされて、測定ガスタンク22が密閉状態とされ、次いで、R10において、この時点でガス導入から所定時間内か否かが判別される。測定ガスタンク22内の圧力Phが準備圧力Ph0−ΔP1以上になったとしても、測定ガスの導入動作異常として、例えば測定ガス源20の異常等が考えられるからである。このため、R10がNOのときには、前述のR7に進む一方、R10がYESのときには、タイマを停止させた後(R11)、第2ガス導入動作異常確認検査を行うべく、R12に進む。
R12においては、測定ガスタンク22内の圧力Phが、低圧側基準圧力Ph0−ΔP2よりも低いか否かが判別される。圧力の微調整処理としての増圧処理を行う必要があるか否かを判別するためである。ここで、Ph0−ΔP2は、設定圧力Ph0よりも若干、低い圧力であり、前述のΔP1に対してΔP1>ΔP2の関係がある。このため、R12がYESのときには、1回分の増圧処理が行われる。この増圧処理としては、ストップバルブ21及びシフトバルブ27が閉の下で、チャージバルブ23及びテストガスバルブ24が、設定された短時間だけ開とされ、それを終えると元に戻る。これにより、所定量の測定ガスが測定ガスタンク22内に導入されることになり、その測定ガスタンク22内の圧力Phは多少、高まる。
上記増圧処理が行われると、R14において、処理回数nが1だけ加算されたものに更新(上書き)され、それが、次のR15において、限界回数である所定回数n0を超えたか否かが判別される。測定ガスタンク22内の圧力Phが設定圧力Ph0に至らない可能性が高い異常原因が存在するか否かを判別するためである。この異常原因としては、例えば、測定ガス源20の異常や、シフトバルブ27、チャージバルブ23、テストガスバルブ24等の故障に基づく異常が想定される。このため、R15がNOのときには、前述のR12に戻される一方、R15がYESのときには、前述のR7に進んで異常判定がなされる。
前記R12がNOのときには、R16において、測定ガスタンク22内の圧力Phが、高圧側基準圧力Ph0+ΔP2よりも高いか否かが判別される。圧力の微調整処理としての減圧処理を行う必要があるか否かを判別するためである。ここで、Ph0+ΔP2は、設定圧力Ph0よりも若干、高い圧力である。このため、R16がYESのときには、R17において、1回分の減圧処理が行われる。この減圧処理としては、セルバルブ16、ストップバルブ21及びテストガスバルブ24が閉の下で、チャージバルブ23及びシフトバルブ27が、設定された短時間だけ開とされ、それを終えると元に戻る。これにより、所定量の測定ガスが真空ポンプ17により測定ガスタンク22内から排出されることになり、その測定ガスタンク22内の圧力Phは多少、減少する。この減圧処理が行われると、前述のR14に進んで、増減処理回数nが1だけ加算されたものに更新(上書き)され、以後、前記増圧処理と同様の処理が行われる。
R16がNOのときは、測定ガスタンク22内の圧力Phが、基準圧力Ph0−ΔP2とPh0+ΔP2との間に位置する値であり、このときには、測定ガスタンク22内の圧力Phが設定圧力Ph0にあるとして、R18において、正常状態の判定がなされ、次のR19においては、正常である旨のアナウンスが測定作業者に対して発せられる。
図5に示す前記測定ガス導入後待機工程に戻る。前記ガス導入後待機状態が所定時間経過すると、ガス透過度の測定(測定工程)を行うべく、セルバルブ16が閉じられる一方、ストップバルブ21が開けられる。これにより、測定ガスタンク22内の測定ガスが上側セル2における一方側区画空間6内に入り込み、試料膜5に対するガス透過度の測定が開始される。図14は、この状態を示しており、この図14において、濃い着色部分がガス導入域を示し、淡い着色部分は、真空引きされている領域を示す。ガス透過度の測定に際しては、所定測定タイミング毎に、低圧側圧力センサ18が、下側セル3における他方側区画空間7の圧力を測定圧力として検出する。この低圧側圧力センサ18からの圧力検出情報は、図示を略す演算処理装置に入力され、その演算処理装置は、それらに基づき、単位時間当たりの透過圧力変化(勾配:dP/dt)を求め、その単位時間当たりの透過圧力変化に基づき、ガス透過度GTRを求める。
ガス透過度の測定を終了すると、測定ガスの排気工程を実行すべく、図5に示すように、真空ポンプ17がOFFとされ、ストップバルブ21、シフトバルブ27、チャージバルブ23、排気バルブ30の各バルブが開とされる。これにより、装置内部におけるガスは排気されることになる。図15は、この状態を示しており、この図15において、濃い着色部分が、排出されるに伴い流動するガス流動域を示す。
したがって、このようなガス透過度測定装置においては、パージ工程、測定ガスの導入工程、測定工程、測定ガス排気工程の各工程において、開閉操作が特有なものであって複雑であるにもかかわらず、その複数の各バルブ16,21,23,24,27,30の開閉操作は自動的に行われることになり、間違ったバルブの開閉操作が行われることがなくなる。しかも、ガス透過度の測定においては、測定準備時間、測定時間に長い時間を要するとしても、それらが自動的に行われることになり、測定作業員にとっての測定負担を軽減できることになる。
また、パージ工程における真空引きを利用して、他方側区画空間7内の到達真空圧力と経過時間、一方側区画空間6内の到達真空圧力と経過時間を計測するだけで、他方側区画空間7、一方側区画空間6の真空漏れ状態か否かがそれぞれ判断される。このため、パージ工程を有効に利用しつつ、他方側区画空間7及び一方側区画空間6の真空漏れ状態を的確且つ簡単に知ることができる。
さらに、測定ガス導入工程において導入される測定ガスを利用して、経過時間と測定ガスタンク22内の到達圧力とを計測するだけで、測定ガスタンク22に対するガス導入の動作異常か否かが判断される。このため、測定ガス導入工程を有効に利用しつつ、ガス導入の動作異常を的確且つ簡単に知ることができる。
さらにまた、測定ガスタンク22が準備圧力Ph0−ΔP1になるまで、測定ガスを測定ガスタンク22に一気に導入することができる一方、測定ガスタンク22内が準備圧力Ph0−ΔP1を超えた後においては、設定圧力Ph0に近い領域において、増圧処理と減圧処理とを行って圧力の微調整処理を行って、測定ガスタンク22を迅速且つ的確に設定圧力Ph0に到達させることができる。しかもこの場合、増圧処理及び減圧処理の処理回数の視点から、ガス導入の動作異常を知ることができる。
以上実施形態について説明したが本発明にあっては次の態様を包含する。
(1)ストップバルブ21の開閉動については、ガス拡散係数を計測するか否かに応じて決めること。
(2)ガス拡散係数を計測しないときには、ストップバルブ21を省くこと。
本発明は、測定作業を的確に行うと共に、その測定作業の負担を軽減することに利用できる。
1 ガス透過度測定装置
2 上側セル(一方のセル)
3 下側セル(他方のセル)
5 試料膜
6 一方側区画空間
7 他方側区画空間
12 ガス供給路
15 排気路
16 セルバルブ(第3バルブ)
17 真空ポンプ
18 低圧側圧力センサ
20 測定ガス源
21 ストップバルブ(第5バルブ)
22 測定ガスタンク
23 チャージバルブ(第1バルブ)
24 テストガスバルブ(第2バルブ)
26 バイパス通路
27 シフトバルブ(第4バルブ)
55 高圧側圧力センサ
61 制御ユニット
61B 演算制御部
61Ba 真空漏れ判断部(演算制御部)
61Bb ガス導入異常判断部(演算制御部)
61Bc ガス導入制御部(演算制御部)
61Bd 計数部(演算制御部)
Pt 下側セル内圧力(他方側区画空間の圧力、測定圧力)
Pt1 設定第1真空圧力
Ph 上側セル内圧力(一方側区画空間の圧力)
Ph1 設定第2真空圧力
Ph0 設定圧力
ΔP1 所定圧
ΔP2 所定圧
Ph0−ΔP1 準備圧力
n0 所定回数

Claims (8)

  1. 試料膜を挟持する一対のセルが備えられ、該一対のセルのうちの一方のセルと前記試料膜との間に一方側区画空間が形成され、前記一対のセルのうちの他方のセルと前記試料膜との間に他方側区画空間が形成され、前記一方側区画空間にガス供給路を介して測定ガスを供給する測定ガス源が連なり、前記ガス供給路には、前記一方のセルから前記ガス源に向けて順に、第1、第2バルブが介装され、前記他方側区画空間には、排気路を介して真空引きを行う真空ポンプが連なり、前記排気路には第3バルブが介装され、前記ガス供給路と前記排気路との間にバイパス通路が介装され、前記バイパス通路の一端が前記ガス供給路に、前記第1バルブと前記第2バルブとの間において連なり、前記バイパス通路の他端が前記排気路に、前記真空ポンプと前記第3バルブとの間において連なり、前記バイパス通路に第4バルブが介装され、前記各バルブが、パージ工程、測定ガス導入工程、測定工程、測定ガスの排気工程からなるガス透過度測定の各工程において、該各工程に応じた開閉状態とされるガス透過度測定装置において、
    前記各バルブを制御する制御ユニットが備えられ、
    前記制御ユニットが、予め設定された情報に基づいて、前記複数の各バルブに対して、前記各工程に応じた開閉制御信号を出力するように設定されている、
    ことを特徴とするガス透過度測定装置。
  2. 請求項1において、
    前記他方側区画空間内の圧力を検出する低圧側圧力センサが備えられ、
    前記制御ユニットに、前記低圧側圧力センサの圧力情報に基づき、前記他方側区画空間が真空漏れ状態か否かを判断する真空漏れ判断部が備えられ、
    前記真空漏れ判断部は、前記パージ工程の実行の一環として、前記制御ユニットからの開閉制御信号に基づき前記第4バルブが閉とされると共に前記第3バルブが開とされたときにおいて、該第3バルブが開いたときから所定時間内に、前記低圧側圧力センサが検出する圧力が設定第1真空圧力以下に至らないと判断したときには、真空漏れ状態と判定するように設定されている、
    ことを特徴とするガス透過度測定装置。
  3. 請求項2において、
    前記一方側区画空間内の圧力を検出する高圧側圧力センサが備えられ、
    前記真空漏れ判断部は、前記低圧側圧力センサが検出する圧力が設定第1真空圧力以下に至ったと判断したときであって、前記パージ工程の一環として、前記第3バルブが閉とされた上で、前記第1バルブ及び前記第4バルブが開とされたときにおいて、該第1バルブ及び該第4バルブが開とされたときから所定時間内に、前記高圧側圧力センサが検出する圧力が、前記設定第1真空圧力よりも高い第2真空圧力に至らないと判断したときには、真空漏れ状態と判定するように設定されている、
    ことを特徴とするガス透過度測定装置。
  4. 請求項1において、
    前記一方側区画空間内の圧力を検出する高圧側圧力センサが備えられ、
    前記制御ユニットに、前記高圧側圧力センサからの圧力情報に基づき、前記一方側区画空間に対するガス導入状態が異常か否かを判別するガス導入異常判断部が備えられ、
    前記ガス導入異常判断部が、前記測定ガス導入工程の実行の一環として、前記第3バルブが閉とされている下で、前記第1バルブ及び前記第2バルブが開とされたときにおいて、該第1バルブ及び該第2バルブが開とされたときから所定時間内に、前記高圧側圧力センサが検出する圧力が、設定圧力よりも所定圧だけ低い準備圧力に至らないと判断したときには、ガス導入が異常であると判定するように設定されている、
    ことを特徴とするガス透過度測定装置。
  5. 請求項4において、
    前記制御ユニットが、前記ガス導入に際してのガス導入制御部を有し、
    前記ガス導入制御部が、前記高圧側圧力センサからの情報に基づき、前記準備圧力を超えたと判断したときには、前記第1バルブ及び前記第2バルブを開とする増圧処理と、前記第1バルブ及び前記第4バルブを開とする減圧処理とを行うことにより、前記一方側区画空間の圧力が前記設定圧力に近づくように設定されている、
    ことを特徴とするガス透過度測定装置。
  6. 請求項5において、
    前記制御ユニットが、前記増圧処理及び前記減圧処理の処理回数を数える計数部が備えられ、
    前記ガス導入異常判断部が、前記計数部が数える処理回数が所定回数以上と判断したときには、ガス導入が異常であると判定するように設定されている、
    ことを特徴とするガス透過度測定装置。
  7. 請求項4〜6のいずれか1項において、
    前記ガス供給路に、前記一方のセルと前記第1バルブとの間において、測定ガスを溜めるための測定ガスタンクが介装され、
    前記高圧側圧力センサが、前記測定ガスタンクに対して該測定ガスタンク内の圧力を検出するように関連付けられている、
    ことを特徴とするガス透過度測定装置。
  8. 請求項7において、
    前記ガス供給路に、前記一方のセルと前記測定ガスタンクとの間において、第5バルブが介装されている、
    ことを特徴とするガス透過度測定装置。
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