JP2020091067A - 熱交換装置およびこれを用いた車両用熱授受装置 - Google Patents

熱交換装置およびこれを用いた車両用熱授受装置 Download PDF

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Abstract

【課題】部品点数を低減しうるとともに、設置作業が容易な車両用熱授受装置に用いられる熱交換装置を提供する。【解決手段】車両用熱授受装置のラジエータ3として用いられる熱交換装置は、熱媒体入口16を有する入口ヘッダ15、熱媒体出口26を有する出口ヘッダ25、ならびに少なくとも1つの中間ヘッダ17,27と複数の熱交換管13,23からなり、かつ熱媒体入口16から入口ヘッダ15に流入した熱媒体を全中間ヘッダ17,27および全熱交換管13,23を経て出口ヘッダ25に流す流体経路30を備えている。入口ヘッダ15と出口ヘッダ25とを隣り合って配置する。入口ヘッダ15と出口ヘッダ25との間に、少なくとも一部の流体を入口ヘッダ15から出口ヘッダ25に流すことによって、流体経路30を流れる流体の量を調整する流量調整装置32を設ける。【選択図】図2

Description

この発明は、熱交換装置およびこれを用いた車両用熱授受装置に関する。
自動車などの車両の電動化に伴い、エンジン(内燃機関)の排熱が減少するので、暖房時の熱源が不足するという問題が生じる。
このような問題を解消するため、暖房時に、パワーコントロールユニット(以下、PCUと称する)などの電気系統の排熱を利用することが考えられている。
ところで、PCUの冷却効率を向上させるために、冷却液などの液状熱媒体を用いてPCUを冷却することが行われており、PCUを冷却した高温の冷却液が有する温熱は、ラジエータにおいて車両の開口部から導入された空気に放熱されるようになっている。
しかしながら、PCUの排熱を暖房に利用する場合には、暖房時に、ラジエータを流れる熱媒体の流量を減少させることによりラジエータでの放熱量を低減し、熱媒体の過冷却を抑制することが求められる。
たとえば特許文献1には、原動機としてエンジンおよびモータを用いるハイブリッド車両に用いられ、かつPCUの排熱を暖房に利用する車両用熱授受装置が記載されている。特許文献1に記載された車両用熱授受装置は、エンジンを冷却する冷却液である熱媒体が流れる第1熱媒体循環路と、PCUを冷却する冷却液である熱媒体が流れる第2熱媒体循環路とを備えており、第2熱媒体循環路に、被冷却機器であるPCU、暖房時にPCUを冷却して温熱を得た高温の熱媒体により車室内に送られる空気を加熱するヒータコア、ヒータコアを通過した熱媒体と車両の開口部から導入された空気とを熱交換させることにより熱媒体から温熱を放熱するラジエータ、および第2熱媒体循環路内で熱媒体を循環させるポンプが設けられ、第2熱媒体循環路におけるヒータコアの上流側でかつPCUの下流側と、ヒータコアの下流側でかつラジエータの上流側とが、暖房が不要の際にヒータコアを迂回する第1バイパス路によって接続され、第2熱媒体循環路におけるラジエータの上流側でかつ第1バイパス路の下流側端部よりも下流側と、ラジエータの下流側でかつPCUの上流側とが、暖房時にラジエータを迂回させる第2バイパス路によって接続され、第2熱媒体循環路と第1バイパス路との分岐部に第1流路切替弁が設けられ、第2熱媒体循環路と第2バイパス路との分岐部に第2流路切替弁が設けられたものである。
特許文献1記載の車両用熱授受装置においては、車室内の暖房時には、両切替弁が操作されることによって、第1バイパス路を流れる熱媒体の量を0にするとともに全ての熱媒体をヒータコアに通し、さらに第2バイパス路に少なくとも一部の熱媒体を流してラジエータを流れる熱媒体の量を減少させて熱媒体の過冷却を抑制し、熱媒体の有する熱を効果的に車室内の暖房に用いることができるようになっている。
ところで、特許文献1には明記されていないが、第1熱媒体循環路、第2熱媒体循環路、第1バイパス路および第2バイパス路は、配管により構成されることが一般的であるので、部品点数が比較的多くなる。また、配管をエンジンルーム内に設置する必要があり、車両用熱授受装置の設置作業が面倒になる。
特開2010−119282号公報
この発明の目的は、上記問題を解決し、部品点数を低減しうるとともに、設置作業が容易な車両用熱授受装置に用いられる熱交換装置を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するために以下の態様からなる。
1)流体入口を有する入口ヘッダ、流体出口を有する出口ヘッダ、ならびに少なくとも1つの中間ヘッダと複数の熱交換管からなり、かつ流体入口から入口ヘッダに流入した流体を全中間ヘッダおよび全熱交換管を経て出口ヘッダに流す流体経路を備えており、
入口ヘッダと出口ヘッダとが隣り合って配置され、入口ヘッダと出口ヘッダとの間に、少なくとも一部の流体を入口ヘッダから出口ヘッダに流すことによって、流体経路を流れる流体の量を調整する流量調整装置が設けられている熱交換装置。
2)通風方向に並んで配置された第1および第2の2つの熱交換器からなり、各熱交換器が、長手方向を同方向に向けるとともに間隔をおいて配置された第1および第2の2つのヘッダタンクと、両ヘッダタンク間に配置されかつ長手方向両端部が両ヘッダタンクに接続された複数の熱交換管とを備え、第1熱交換器の第1ヘッダタンクと第2熱交換器の第1ヘッダタンク、および第1熱交換器の第2ヘッダタンクと第2熱交換器の第2ヘッダタンクとがそれぞれ通風方向に並んで配置されており、
第1熱交換器の第1ヘッダタンクに入口ヘッダが設けられるとともに、第2熱交換器の第1ヘッダタンクに出口ヘッダが設けられ、流量調整装置が2つの第1ヘッダタンク間に設けられ、両ヘッダタンクの第2ヘッダタンクにそれぞれ中間ヘッダが設けられ、両中間ヘッダが、2つの第2ヘッダタンク間に設けられた連通部を介して相互に通じさせられている上記1)記載の熱交換装置。
3)長手方向を同方向に向けるとともに間隔をおいて配置された第1および第2の2つのヘッダタンクと、両ヘッダタンク間に配置されかつ長手方向両端部が両ヘッダタンクに接続された複数の熱交換管とを備えた1つの熱交換器からなり、当該熱交換器の第1ヘッダタンクに、入口ヘッダおよび出口ヘッダが第1ヘッダタンクの長手方向に並んで設けられ、流量調整装置が第1ヘッダタンクにおける入口ヘッダと出口ヘッダとの間の部分に設けられ、第2ヘッダタンクに1つの中間ヘッダが設けられている上記1)記載の熱交換装置。
4)流量調整装置が、入口ヘッダと出口ヘッダを通じさせる通路、および通路を開閉する開閉部材を備えており、開閉部材が全閉状態となった際に入口ヘッダ内に流入した全流体が流体経路側に流れ、全開状態となった際に、入口ヘッダ内に流入した流体が流体経路側および出口ヘッダ側の両方に流れるとともに、出口ヘッダ側への流体の流量が流体経路側への流体の流量よりも多くなるようになされている上記1)〜3)のうちのいずれかに記載の熱交換装置。
5)流量調整装置の開閉部材が全開状態となった際の通路の通路面積が、入口ヘッダに接続された全ての熱交換管の流体通路の総通路面積よりも大きくなっている上記4)記載の熱交換装置。
6)低温の熱媒体により冷却される被冷却機器、被冷却機器を冷却して高温になった熱媒体から温熱を放熱するラジエータ、被冷却機器を冷却した後の高温の熱媒体から熱を回収する熱回収器、および被冷却機器とラジエータと熱回収器との間で熱媒体を循環させる熱媒体循環路を備えており、熱媒体循環路における被冷却機器の下流側でかつ熱回収器の上流側と、熱回収器の下流側でかつラジエータの上流側との間に、熱回収器を迂回するバイパス路が設けられており、ラジエータが上記1)〜5)のうちのいずれかに記載の熱交換装置からなる車両用熱授受装置。
上記1)〜5)の熱交換装置によれば、流体入口を有する入口ヘッダ、流体出口を有する出口ヘッダ、ならびに少なくとも1つの中間ヘッダと複数の熱交換管からなり、かつ流体入口から入口ヘッダに流入した流体を全中間ヘッダおよび全熱交換管を経て出口ヘッダに流す流体経路を備えており、入口ヘッダと出口ヘッダとが隣り合って配置され、入口ヘッダと出口ヘッダとの間に、少なくとも一部の流体を入口ヘッダから出口ヘッダに流すことによって、流体経路を流れる流体の量を調整する流量調整装置が設けられているので、流体経路を迂回して入口ヘッダから出口ヘッダに流れる流体の量を多くして流体経路を流れる流体の量を抑制することが可能になり、たとえば上記6)の車両用熱授受装置のラジエータとして用いた場合、暖房時にラジエータを迂回するバイパス路が不要になる。したがって、当該バイパス路用の配管が不要になり、2つのバイパス路を必要とする場合に比べて配管を構成する管の数が減って部品点数が少なくなる。しかも、暖房時にラジエータを迂回するバイパス路用の配管が不要になるので、配管を設置する作業の工数が減少し、ひいては車両用熱授受装置の設置作業が容易になる。
上記5)の熱交換装置によれば、流体経路を迂回して入口ヘッダから出口ヘッダに流れる流体の量を効果的に多くして流体経路を流れる流体の量を抑制することが可能になる。
上記6)の車両用熱授受装置によれば、暖房時にラジエータを迂回するバイパス路用の配管が不要になり、2つのバイパス路を必要とする場合に比べて配管を構成する管の数が減って部品点数が少なくなる。しかも、暖房時にラジエータを迂回するバイパス路用の配管が不要になるので、配管を設置する作業の工数が減少し、ひいては車両用熱授受装置の設置作業が容易になる。
この発明による熱交換装置をラジエータとして用いた車両用熱授受装置の全体構成を概略的に示す図である。 この発明の熱交換装置からなるラジエータの実施形態を示す一部切り欠き斜視図である。 図2のラジエータの一部切り欠き平面図である。 図2のラジエータの一部切り欠き正面図である。 この発明の熱交換装置からなるラジエータの他の実施形態を示す一部切り欠き正面図である。
以下、この発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
この実施形態は、この発明による熱交換装置を、原動機としてエンジンおよびモータを用いるハイブリッド自動車または原動機としてモータを用いる電動自動車において、PCUを冷却するとともにPCUの排熱を暖房に利用する車両用熱授受装置に適用したものである。
以下の説明において、「アルミニウム」という用語には、純アルミニウムの他にアルミニウム合金を含むものとする。
また、以下の説明において、図2、図4および図5の上下、左右を上下、左右というものとする。また、図4および図5の紙面表裏方向(図3の上下方向)を通風方向というものとする。
図1はこの発明による熱交換装置をラジエータとして用いた車両用熱授受装置の全体構成を示し、図2〜図4は図1の車両用熱授受装置のラジエータの構成を示す。
図1において、車両用熱授受装置(1)は、原動機としてエンジンおよびモータを用いるハイブリッド自動車または原動機としてモータを用いる電動自動車において、PCUを冷却するとともに、PCUの排熱を暖房に利用するものであり、低温の液状熱媒体により冷却される被冷却機器としてのPCU(2)、PCU(2)を冷却して高温になった熱媒体から温熱を放熱するラジエータ(3)、PCU(2)を冷却した後の高温の熱媒体から排熱を回収する熱回収器としてのヒータコア(4)、およびPCU(2)とラジエータ(3)とヒータコア(4)との間で熱媒体を循環させる熱媒体循環路(5)と、熱媒体循環路(5)に熱媒体を循環させるポンプ(6)を備えている。
熱媒体循環路(5)におけるPCU(2)の下流側でかつヒータコア(4)の上流側と、ヒータコア(4)の下流側でかつラジエータ(3)の上流側との間に、ヒータコア(4)を迂回するバイパス路(7)が設けられている。
熱媒体循環路(5)からバイパス路(7)への分岐点に、熱媒体の流れ方向を制御する三方弁(8)が設けられており、三方弁(8)が操作されることによって熱媒体の流れが適宜切り替えられる。
以下、この発明による熱交換装置からなるラジエータ(3)について、図2〜図4を参照して詳細に説明する。
図2〜図4において、ラジエータ(3)は、通風方向に並んで配置された第1および第2の2つの熱交換器(10)(20)からなる。各熱交換器(10)(20)は、長手方向を同方向、ここでは上下方向に向けるとともに左右方向に間隔をおいて配置された第1および第2の2つのアルミニウム製ヘッダタンク(11)(12)(21)(22)と、長手方向を左右方向に向けるとともに幅方向を通風方向に向けた状態で両ヘッダタンク(11)(12)(21)(22)間に上下方向に間隔をおいて配置され、かつ長手方向両端部が両ヘッダタンク(11)(12)(21)(22)に接続された複数のアルミニウム製扁平状熱交換管(13)(23)と、隣り合う熱交換管どうしの間に配置されて熱交換管(13)(23)にろう付された複数のアルミニウム製フィン(14)(24)とを備えている。第1熱交換器(10)の第1ヘッダタンク(11)と第2熱交換器(20)の第1ヘッダタンク(21)、および第1熱交換器(10)の第2ヘッダタンク(12)と第2熱交換器(20)の第2ヘッダタンク(22)とがそれぞれ通風方向に並んで配置されている。そして、走行風導入口を通してエンジンルーム内へ導入された空気が、両熱交換器(10)(20)の隣り合う熱交換管(13)(23)どうしの間隙を図2矢印Xで示す方向に通るようになっている。
第1熱交換器(10)の第1ヘッダタンク(11)の全体に、PCU(2)を冷却した後ヒータコア(4)を通過した熱媒体、またはPCU(2)を冷却した後ヒータコア(4)を迂回して流れた熱媒体が流入する入口ヘッダ(15)が設けられるとともに、入口ヘッダ(15)の下部に熱媒体入口(16)(流体入口)が形成されており、熱媒体循環路(5)を流れる熱媒体は熱媒体入口(16)を通って入口ヘッダ(15)内に流入する。第2熱交換器(20)の第1ヘッダタンク(21)の全体に、ラジエータ(3)で冷却された熱媒体がPCU(2)に向かって流出する出口ヘッダ(25)が設けられるとともに、出口ヘッダ(25)の上部に熱媒体出口(26)(流体出口)が形成されており、出口ヘッダ(25)内の熱媒体は熱媒体出口(26)を通って流出する。ラジエータ(3)の入口ヘッダ(15)と出口ヘッダ(25)とは通風方向に隣り合って配置されている。また、第1熱交換器(10)の第2ヘッダタンク(12)および第2熱交換器(20)の第2ヘッダタンク(22)の全体に、それぞれラジエータ(3)の中間ヘッダ(17)(27)が設けられており、両中間ヘッダ(17)(27)は通風方向に隣り合って配置されている。両中間ヘッダ(17)(27)内どうしは、両第2ヘッダタンク(12)(22)の上部に形成された貫通穴からなる連通部(31)を介して通じさせられている。そして、両熱交換器(10)(20)の全熱交換管(13)(23)、両中間ヘッダ(17)(27)および連通部(31)により、熱媒体入口(16)から入口ヘッダ(15)内に流入した流体を出口ヘッダ(25)に流す流体経路(30)が構成されている。
入口ヘッダ(15)と出口ヘッダ(25)との間に、少なくとも一部を流体を入口ヘッダ(15)から出口ヘッダ(25)に流すことによって、ラジエータ(3)の流体経路(30)を流れる流体の量を調整する流量調整装置(32)が設けられている。流量調整装置(32)は、入口ヘッダ(15)と出口ヘッダ(25)を通じさせる通路(33)、および通路(33)を開閉する開閉部材(34)を備えており(図3参照)、開閉部材(34)が全閉状態となった際に入口ヘッダ(15)内に流入した全熱媒体が流体経路(30)側に流れ、全開状態となった際に、入口ヘッダ(15)内に流入した熱媒体が流体経路(30)側および出口ヘッダ(25)側の両方に流れるとともに、出口ヘッダ(25)側への熱媒体の流量が流体経路(30)側への熱媒体の流量よりも多くなるようになされている。また、流量調整装置(32)の開閉部材(34)が全開状態となった際の通路(33)の通路面積が、入口ヘッダ(15)に接続された全ての熱交換管(13)の流体通路の総通路面積よりも大きくなっていることが好ましい。流量調整装置(32)は、入口ヘッダ(15)に流入した全熱媒体量に対する入口ヘッダ(15)から出口ヘッダ(25)に流す熱媒体量の比率が、たとえば0%〜97%の範囲となるように流量を調整する。流量調整装置(32)は、たとえば流量調整弁からなる。
上述した構成の車両用熱授受装置(1)を搭載したハイブリッド自動車または電気自動車において、図示しない制御装置により三方弁(8)および流量調整装置(32)が操作されて、PCU(2)を冷却した熱媒体の流れ方向が制御されるとともに、ラジエータ(3)の流体経路(30)を流れる流体の量が調整される。
夏季などの熱媒体から排熱を回収する必要がない場合には、三方弁(8)は、ポンプ(6)により熱媒体循環路(5)を流れている全熱媒体がバイパス路(7)に流れてヒータコア(4)を迂回するように流れ方向を制御するとともに、流量調整装置(32)は、ラジエータ(3)の入口ヘッダ(15)内に流入した全熱媒体が、流体経路(30)における入口ヘッダ(15)に接続された熱交換管(13)に流れるように流量を制御する。
PCU(2)を冷却して高温になった熱媒体は、熱媒体入口(16)を通って入口ヘッダ(15)内に流入し、全熱交換管(13)(23)、両中間ヘッダ(17)(27)および連通部(31)からなる流体経路(30)を流れる間に、高温の熱媒体が有する温熱が、走行風導入口を通してエンジンルーム内へ導入されかつ両熱交換器(10)(20)の隣り合う熱交換管(13)(23)どうしの間隙を通る空気に放熱される。温熱を放熱して冷却された熱媒体はPCU(2)に送られ、PCU(2)の冷却に供される。
一方、冬季の暖房時などの熱媒体から排熱を回収する必要がある場合には、三方弁(8)は、ポンプ(6)により熱媒体循環路(5)を流されている全熱媒体がバイパス路(7)を流れずにヒータコア(4)に流れるように流れ方向を制御するとともに、流量調整装置(32)は、ラジエータ(3)の入口ヘッダ(15)内に流入した全熱媒体の一部が流体経路(30)を迂回して出口ヘッダ(25)に流入するとともに、当該全熱媒体の残部が流体経路(30)における入口ヘッダ(15)に接続された熱交換管(13)に流れるように流量を制御する。
PCU(2)を冷却して高温になった熱媒体の一部はヒータコア(4)を流れ、ヒータコア(4)を流れる間に、高温熱媒体の有する温熱が、車室内に送られる空気に放熱され、加熱された空気が車室内に送られて暖房に供される。ヒータコア(4)において温熱を放熱した熱媒体は、熱媒体入口(16)を通って入口ヘッダ(15)内に流入する。入口ヘッダ(15)内に流入した熱媒体の一部は流体経路(30)を迂回して出口ヘッダ(25)に流入し、その後PCU(2)に送られる。一方、入口ヘッダ(15)内に流入した熱媒体の残部は流体経路(30)を流れ、流体経路(30)を流れる間に高温熱媒体の有する温熱が、走行風導入口を通してエンジンルーム内へ導入されかつ両熱交換器(10)(20)の隣り合う熱交換管(13)(23)どうしの間隙を通る空気に放熱される。ヒータコア(4)において温熱を放熱して冷却された熱媒体、およびラジエータ(3)において温熱を放熱して冷却された熱媒体はPCU(2)に送られてPCU(2)の冷却に供される。ここで、流量調整装置(32)は、流体経路(30)を迂回した熱媒体と流体経路(30)を流れた熱媒体とが混ぜ合わされた際の温度が、PCU(2)を冷却するのに必要な温度となるように、流体経路(30)を迂回する熱媒体の流量と流体経路(30)を流れる熱媒体の流量とを制御する。
図5は、この発明による熱交換装置からなりかつ車両用熱授受装置に用いられるラジエータの他の実施形態を示す。
図5において、ラジエータ(40)は、原動機としてエンジンおよびモータを用いるハイブリッド自動車または原動機としてモータを用いる電動自動車において、PCUを冷却するとともに、冬季においてPCUの排熱を暖房に利用する車両用車両用熱授受装置に用いられるものである。ラジエータ(40)は、長手方向を同方向、ここでは上下方向に向けるとともに左右方向に間隔をおいて配置された第1および第2の2つのアルミニウム製ヘッダタンク(41)(42)と、長手方向を左右方向に向けるとともに幅方向を通風方向に向けた状態で両ヘッダタンク(41)(42)間に上下方向に間隔をおいて配置され、かつ長手方向両端部が両ヘッダタンク(41)(42)に接続された複数のアルミニウム製扁平状熱交換管(43)と、隣り合う熱交換管(43)どうしの間に配置されて熱交換管(43)にろう付された複数のアルミニウム製フィン(44)とを備えている。
ラジエータ(40)の第1ヘッダタンク(41)内が、長手方向の中間部に設けられた仕切部材(44)により2つの区画(41a)(41b)に分割されている。2つの区画(41a)(41b)のうちのいずれか一方、ここでは下方の区画(41a)に、PCU(2)を冷却した後ヒータコア(4)を通過した熱媒体、またはPCU(2)を冷却した後ヒータコア(4)を迂回して流れた熱媒体が流入する入口ヘッダ(45)が設けられるとともに、入口ヘッダ(45)の下部に熱媒体入口(46)(流体入口)が形成されている。第1ヘッダタンク(41)の他方、ここでは上方の区画(41b)に、ラジエータ(40)で冷却された熱媒体がPCU(2)に向かって流出する出口ヘッダ(47)が設けられるとともに、出口ヘッダ(47)の上部に熱媒体出口(48)(流体出口)が形成されており、出口ヘッダ(47)内の熱媒体は熱媒体出口(48)を通って流出する。ラジエータ(40)の入口ヘッダ(45)と出口ヘッダ(47)とは上下方向に隣り合って配置されている。また、第2ヘッダタンク(42)の全体に、ラジエータ(40)の中間ヘッダ(49)が設けられている。そして、全熱交換管(43)および中間ヘッダ(49)により、熱媒体入口(46)から入口ヘッダ(45)内に流入した流体を出口ヘッダ(47)に流す流体経路(50)が構成されている。
入口ヘッダ(45)と出口ヘッダ(47)との間に、少なくとも一部の流体を入口ヘッダ(45)から出口ヘッダ(47)に流すことによって、ラジエータ(40)の流体経路(50)を流れる流体の量を調整する流量調整装置(51)が設けられている。流量調整装置(51)は、入口ヘッダ(45)と出口ヘッダ(47)を通じさせる通路(52)、および通路(52)を開閉する開閉部材(53)を備えており、開閉部材(53)が全閉状態となった際に入口ヘッダ(45)内に流入した全熱媒体が流体経路(50)側に流れ、全開状態となった際に、入口ヘッダ(45)内に流入した熱媒体が流体経路(50)側および出口ヘッダ(47)側の両方に流れるとともに、出口ヘッダ(47)側への熱媒体の流量が流体経路(50)側への熱媒体の流量よりも多くなるようになされている。また、流量調整装置(51)の開閉部材(53)が全開状態となった際の通路(52)の通路面積が、入口ヘッダ(45)に接続された全ての熱交換管(43)の流体通路の総通路面積よりも大きくなっていることが好ましい。流量調整装置(51)は、入口ヘッダ(45)に流入した全熱媒体量に対する入口ヘッダ(45)から出口ヘッダ(47)に流す熱媒体量の比率が、たとえば0%〜97%の範囲となるように流量を調整する。流量調整装置(51)は、たとえば流量調整弁からなる。
上述した構成のラジエータ(40)を有する車両用熱授受装置の構成は、ラジエータ(40)の構成を除いては、図1に示す車両用熱授受装置(1)と同じであり、同様に動作する。
この発明による熱交換装置は、比較的廃熱の少ないハイブリッド自動車や電気自動車において、PCUを冷却するとともにPCUから回収した排熱を暖房に利用しうる車両用熱授受装置のラジエータに好適に用いられる。
(1):車両用熱授受装置
(2):PCU(被冷却器)
(3)(40):ラジエータ(熱交換装置)
(4):ヒータコア(熱回収器)
(5):熱媒体循環路
(6):ポンプ
(7):バイパス路
(10)(20):熱交換器
(11)(21)(41);第1ヘッダタンク
(12)(22)(42):第2ヘッダタンク
(13)(23)(43):熱交換管
(14)(24)(44):フィン
(15)(45):入口ヘッダ
(16)(46):熱媒体入口(流体入口)
(17)(27)(49):中間ヘッダ
(25)(47):出口ヘッダ
(26)(48):熱媒体出口(流体出口)
(30)(50):流体経路
(31):連通部
(32)(51):流量調整装置
(33)(52):通路
(34)(53):開閉部材

Claims (6)

  1. 流体入口を有する入口ヘッダ、流体出口を有する出口ヘッダ、ならびに少なくとも1つの中間ヘッダと複数の熱交換管からなり、かつ流体入口から入口ヘッダに流入した流体を全中間ヘッダおよび全熱交換管を経て出口ヘッダに流す流体経路を備えており、
    入口ヘッダと出口ヘッダとが隣り合って配置され、入口ヘッダと出口ヘッダとの間に、少なくとも一部の流体を入口ヘッダから出口ヘッダに流すことによって、流体経路を流れる流体の量を調整する流量調整装置が設けられている熱交換装置。
  2. 通風方向に並んで配置された第1および第2の2つの熱交換器からなり、各熱交換器が、長手方向を同方向に向けるとともに間隔をおいて配置された第1および第2の2つのヘッダタンクと、両ヘッダタンク間に配置されかつ長手方向両端部が両ヘッダタンクに接続された複数の熱交換管とを備え、第1熱交換器の第1ヘッダタンクと第2熱交換器の第1ヘッダタンク、および第1熱交換器の第2ヘッダタンクと第2熱交換器の第2ヘッダタンクとがそれぞれ通風方向に並んで配置されており、
    第1熱交換器の第1ヘッダタンクに入口ヘッダが設けられるとともに、第2熱交換器の第1ヘッダタンクに出口ヘッダが設けられ、流量調整装置が2つの第1ヘッダタンク間に設けられ、両ヘッダタンクの第2ヘッダタンクにそれぞれ中間ヘッダが設けられ、両中間ヘッダが、2つの第2ヘッダタンク間に設けられた連通部を介して相互に通じさせられている請求項1記載の熱交換装置。
  3. 長手方向を同方向に向けるとともに間隔をおいて配置された第1および第2の2つのヘッダタンクと、両ヘッダタンク間に配置されかつ長手方向両端部が両ヘッダタンクに接続された複数の熱交換管とを備えた1つの熱交換器からなり、当該熱交換器の第1ヘッダタンクに、入口ヘッダおよび出口ヘッダが第1ヘッダタンクの長手方向に並んで設けられ、流量調整装置が第1ヘッダタンクにおける入口ヘッダと出口ヘッダとの間の部分に設けられ、第2ヘッダタンクに1つの中間ヘッダが設けられている請求項1記載の熱交換装置。
  4. 流量調整装置が、入口ヘッダと出口ヘッダを通じさせる通路、および通路を開閉する開閉部材を備えており、開閉部材が全閉状態となった際に入口ヘッダ内に流入した全流体が流体経路側に流れ、全開状態となった際に、入口ヘッダ内に流入した流体が流体経路側および出口ヘッダ側の両方に流れるとともに、出口ヘッダ側への流体の流量が流体経路側への流体の流量よりも多くなるようになされている請求項1〜3のうちのいずれかに記載の熱交換装置。
  5. 流量調整装置の開閉部材が全開状態となった際の通路の通路面積が、入口ヘッダに接続された全ての熱交換管の流体通路の総通路面積よりも大きくなっている請求項4記載の熱交換装置。
  6. 低温の熱媒体により冷却される被冷却機器、被冷却機器を冷却して高温になった熱媒体から温熱を放熱するラジエータ、被冷却機器を冷却した後の高温の熱媒体から熱を回収する熱回収器、および被冷却機器とラジエータと熱回収器との間で熱媒体を循環させる熱媒体循環路を備えており、熱媒体循環路における被冷却機器の下流側でかつ熱回収器の上流側と、熱回収器の下流側でかつラジエータの上流側との間に、熱回収器を迂回するバイパス路が設けられており、ラジエータが請求項1〜5のうちのいずれかに記載の熱交換装置からなる車両用熱授受装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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