JP2020090555A - ポリウレタンエラストマー - Google Patents

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JP2020090555A JP2018226204A JP2018226204A JP2020090555A JP 2020090555 A JP2020090555 A JP 2020090555A JP 2018226204 A JP2018226204 A JP 2018226204A JP 2018226204 A JP2018226204 A JP 2018226204A JP 2020090555 A JP2020090555 A JP 2020090555A
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Akihisa Kodaira
晃久 小平
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絵実 菅田
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Abstract

【課題】 圧縮永久歪及び耐摩耗性に優れたポリウレタンエラストマーを提供すること。【解決手段】 ジオール(A)と、イソシアネート化合物(B)と、ポリロタキサン(C)とを構成成分として含む、ポリウレタンエラストマーであって、3個以上の水酸基を有するポリオール(D)を構成成分として更に含み、圧縮永久歪が30%以下であり、摩耗量が30mg以下である、ポリウレタンエラストマーである。【選択図】 なし

Description

本発明は、ポリウレタンエラストマーに関する。
様々な機能特性を有するポリウレタンエラストマーが提案さている。例えば、特許文献1には、ポリエステルポリオールを含むウレタンプレポリマーと、3官能ポリオールとを反応させて得られるポリウレタンエラストマーが開示されており、特定の硬度と機械的強度を有している。特許文献2には、ポリカーボネートジオールを含むウレタンプレポリマーと、3官能ポリプロピレングリコールとを反応させて得られるポリウレタンエラストマーが開示されており、特定の機械的強度、圧縮永久歪を有している。特許文献3には、ポリエステルポリオールを含むウレタンプレポリマーと、トリメチロールプロパンとを反応させて得られるポリウレタンエラストマーが開示されており、特定の機械的強度と耐摩耗性を有している。
特開2018−95766号公報 特開2013−163778号公報 特開2002−356536号公報
しかしながら、特許文献1〜3では、圧縮永久歪及び耐摩耗性を両立した、より機能特性に優れたポリウレタンエラストマーについては、特に言及されていない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、圧縮永久歪及び耐摩耗性に優れたポリウレタンエラストマーを提供することにある。
上記課題を解決するための具体的な手段は以下の通りである。
[1]ジオール(A)と、イソシアネート化合物(B)と、ポリロタキサン(C)とを構成成分として含む、ポリウレタンエラストマーであって、
3個以上の水酸基を有するポリオール(D)を構成成分として更に含み、
圧縮永久歪が30%以下であり、摩耗量が30mg以下である、
ポリウレタンエラストマー。
[2]3個以上の水酸基を有するポリオール(D)の含有量が、0.1〜30質量%である、[1]のポリウレタンエラストマー。
[3]3個以上の水酸基を有するポリオール(D)が、3個以上の水酸基を有するポリカーボネートポリオール、3個以上の水酸基を有するポリエーテルポリオール、3個以上の水酸基を有するポリエステルポリオール、グリセリン、トリメチロールプロパン及びペンタエリトリトールからなる群より選ばれる少なくとも1種である、[1]又は[2]のポリウレタンエラストマー。
[4]ポリロタキサン(C)の含有量が、0.1〜5質量%である、[1]〜[3]のいずれかのポリウレタンエラストマー。
[5]ポリロタキサン(C)が、環状分子(Ca)と、直鎖状分子(Cb)と、封鎖基(Cc)と、修飾基(Cd)とを構成成分として有し、
環状分子(Ca)は、修飾基(Cd)を有し、
直鎖状分子(Cb)は、環状分子(Ca)の開口部を串刺し状に貫通しており、
封鎖基(Cc)は、直鎖状分子(Cb)の両末端に配置されており、環状分子(Ca)と直鎖状分子(Cb)との分離を防止する構造である、[1]〜[4]のいずれかのポリウレタンエラストマー。
[6]ジオール(A)が、ポリカーボネートジオールを含む、[1]〜[5]のいずれかのポリウレタンエラストマー。
[7]ジオール(A)が、炭素数2〜20のジオールを含む、[1]〜[6]のいずれかのポリウレタンエラストマー。
[8]イソシアネート化合物(B)がウレタンプレポリマーである、[1]〜[7]のいずれかのポリウレタンエラストマー。
[9]ロール、ベルト、プーリー、ギア、スプリング、車輪、スキージ、ブレード、パッキン又はライニングの用途で使用される、[1]〜[8]のいずれかのポリウレタンエラストマー。
本発明によれば、圧縮永久歪及び耐摩耗性に優れたポリウレタンエラストマーを提供することができる。
<ポリウレタンエラストマー>
本発明に係るポリウレタンエラストマーは、ジオール(A)と、イソシアネート化合物(B)と、ポリロタキサン(C)とを構成成分として含む、ポリウレタンエラストマーであって、
3個以上の水酸基を有するポリオール(D)を構成成分として更に含み、
圧縮永久歪が30%以下であり、摩耗量が30mg以下である。
<ジオール(A)>
ジオール(A)とは、2個の水酸基を有する化合物である。ジオール(A)としては、特に制限されないが、例えば、ポリカーボネートジオール、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、炭素数2〜20のジオール等が挙げられる。
圧縮永久歪及び耐摩耗性の観点から、ジオール(A)は、ポリカーボネートジオールを含むことが好ましく、ジオール(A)中のポリカーボネートジオールの質量添加率は、50質量%以上が好ましく、75質量%以上が更に好ましく、90質量%以上が特に好ましい。また、硬度の観点から、ジオール(A)は、炭素数2〜20のジオールを含むことが好ましい。
ジオール(A)の質量添加率は、ジオール(A)、イソシアネート化合物(B)、ポリロタキサン(C)、3個以上の水酸基を有するポリオール(D)の質量の総和に対し、5〜80質量%が好ましく、10〜70質量%が更に好ましく、20〜65質量%が特に好ましい。この範囲とすることで、圧縮永久歪及び耐摩耗性に優れたポリウレタンエラストマーを得ることができる。
<ポリカーボネートジオール>
ポリカーボネートジオールとは、分子中にカーボネート結合を有する化合物である。ポリカーボネートジオールは、一種以上のジオールモノマーと、炭酸エステル又はホスゲンとを反応させることにより得られる。ポリカーボネートジオールとしては、製造が容易な点及び末端塩素化物の副生成がない点から、一種以上のジオールモノマーと、炭酸エステルとを反応させて得られるポリカーボネートジオールが好ましい。
ジオールモノマーとしては、特に制限されないが、例えば、脂肪族ジオールモノマー、脂環構造を有するジオールモノマー、芳香族ジオールモノマー等が挙げられる。
ポリカーボネートジオールとイソシアネート化合物(B)とポリロタキサン(C)とを含有する混合物の粘度を低下させる観点から、ポリカーボネートジオールは、脂肪族ジオールモノマーを原料とする脂肪族ポリカーボネートジオールであることが好ましい。
また、前記ポリカーボネートジオールは、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、環状エステル等を用いて変性されたものであってもよい。
変性されたポリカーボネートジオールは、ポリカーボネートジオールと、ポリエステルポリオールやポリエーテルポリオール、環状エステル等とをエステル交換反応させることにより得ることもできるし、炭酸エステル又はホスゲンと、ジオールモノマーと、ポリエステルポリオールやポリエーテルポリオール、環状エステル等とを反応させることにより得ることもできる。
脂肪族ジオールモノマーとしては、特に制限されないが、例えば、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール等の直鎖状脂肪族ジオール;2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,5−ヘキサンジオール、2−メチル−1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−メチル−1,9−ノナンジオール等の分岐鎖状脂肪族ジオール等が挙げられる。
脂環構造を有するジオールモノマーとしては、特に制限されないが、例えば、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,3−シクロペンタンジオール、1,4−シクロヘプタンジオール、2,7−ノルボルナンジオール、1,4−ビス(ヒドロキシエトキシ)シクロヘキサン等の主鎖に脂環式構造を有するジオール等が挙げられる。
芳香族ジオールモノマーとしては、特に制限されないが、例えば、1,4−ベンゼンジメタノール、1,3−ベンゼンジメタノール、1,2−ベンゼンジメタノール、4,4’−ナフタレンジメタノール、3,4’−ナフタレンジメタノール等が挙げられる。
前記ポリカーボネートジオールを変性させるためのポリエステルポリオールとしては、特に制限されないが、例えば、6−ヒドロキシカプロン酸とヘキサンジオールとのポリエステルポリオール等のヒドロキシカルボン酸とジオールとのポリエステルポリオール、アジピン酸とヘキサンジオールとのポリエステルポリオール等のジカルボン酸とジオールとのポリエステルポリオール等が挙げられる。
前記ポリカーボネートジオールを変性させるためのポリエーテルポリオールとしては、特に制限されないが、例えば、ポリエチレングリコールやポリプロピレングリコールやポリテトラメチレングリコール等のポリアルキレングリコール等が挙げられる。
環状エステルとしては、特に制限されないが、バレロラクトンやカプロラクトン、ラウロラクトン等のラクトン等が挙げられる。
炭酸エステルとしては、特に制限されないが、例えば、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート等の脂肪族炭酸エステル、ジフェニルカーボネート等の芳香族炭酸エステル、エチレンカーボネート等の環状炭酸エステル等が挙げられる。その他に、ポリカーボネートジオールを生成することができるホスゲン等も使用できる。ポリカーボネートジオールの製造のしやすさから、脂肪族炭酸エステルが好ましく、ジメチルカーボネートが特に好ましい。
ポリカーボネートジオールの数平均分子量は300〜3000が好ましく、300〜2000であることがさらに好ましい。この範囲にあるとき、圧縮永久歪及び耐摩耗性に優れたポリウレタンエラストマーを得ることができる。
数平均分子量は、JIS K 1557に準拠して測定した水酸基価に基づいて算出した数平均分子量とする。具体的には、水酸基価を測定し、末端基定量法により、(56.1×1000×価数)/水酸基価 [mgKOH/g]で算出する。前記式中において、価数は1分子中の水酸基の数である。
上記の混合物の水酸基価は、JIS K 0070に記載の方法により測定される。
ポリカーボネートジオールとしては、例えば、1,6−ヘキサンジオールと炭酸エステルとを反応させて得られるポリカーボネートジオール、1,6−ヘキサンジオールとカプロラクトンと炭酸エステルとを反応させて得られるポリカーボネートジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオールと炭酸エステルとを反応させて得られるポリカーボネートジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノールと1,6−ヘキサンジオールと炭酸エステルとを反応させて得られるポリカーボネートジオール、1,5−ペンタンジオールと1,6−ヘキサンジオールと炭酸エステルとを反応させて得られるポリカーボネートジオールが挙げられる。
圧縮永久歪及び耐摩耗性の観点から、1,6−ヘキサンジオールと炭酸エステルとを反応させて得られるポリカーボネートジオール、1,6−ヘキサンジオールとカプロラクトンと炭酸エステルとを反応させて得られるポリカーボネートジオールが好ましい。
なお、ポリカーボネートジオールは、複数種を併用してもよい。
<ポリエーテルポリオール>
ポリエーテルポリオールとは、分子中にエーテル結合を有する化合物である。ポリエーテルポリオールは、ポリエーテルポリオールの機能特性が低下しない範囲で、カーボネート結合及び/又はエステル結合を含有していてもよい。ポリエーテルポリオールは、例えば、環状エーテルの開環重合やエポキシ化合物の開環重合により得られる、アルキレン基がエーテル結合したものであることが好ましい。ポリエーテルポリオールの繰り返し単位の炭素数は特に限定されないが、入手容易性の観点から、繰り返し単位の炭素数は2〜4であることが好ましく、3〜4であることが更に好ましく、4であることが特に好ましい。
ポリエーテルポリオールとしては、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、アルキル側鎖を有するポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリピロピレングリコール、及びこれら2種以上の共重合体等が挙げられる。
なお、ポリエーテルポリオールは、複数種を併用してもよい。
<ポリエステルポリオール>
ポリエステルポリオールとは、分子中にエステル合を有する化合物である。ポリエステルポリオールは、ポリエステルポリオールの機能特性が低下しない範囲で、カーボネート結合及び/又はエーテル結合を含有していてもよい。ポリエステルポリオールは、例えば、ポリエチレンアジペートジオール、ポリブチレンアジペートジオール、ポリエチレンブチレンアジペートジオール、ポリへキサメチレンイソフタレートアジペートジオール、ポリエチレンサクシネートジオール、ポリブチレンサクシネートジオール、ポリエチレンセバケートジオール、ポリブチレンセバケートジオール、ポリ−ε−カプロラクトンジオール、ポリ(3−メチル−1,5−ペンチレンアジペート)ジオール、1,6−へキサンジオールとダイマー酸との重縮合物等のポリエステルジオールが挙げられる。
なお、ポリエステルポリオールは、複数種を併用してもよい。
<炭素数2〜20のジオール>
炭素数2〜20のジオールとしては、特に制限されないが、例えば、脂肪族ジオール、脂環構造を有するジオール、芳香族ジオール等が挙げられる。
脂肪族ジオールとしては、特に制限されないが、例えば、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール等の直鎖状脂肪族ジオール;2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−メチル−1,9−ノナンジオール等の分岐鎖状脂肪族ジオールが挙げられる。
脂環構造を有するジオールとしては、特に制限されないが、例えば、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,3−シクロペンタンジオール、1,4−シクロヘプタンジオール、2,7−ノルボルナンジオール、1,4−ビス(ヒドロキシエトキシ)シクロヘキサン等の主鎖に脂環式構造を有するジオール等が挙げられる。
芳香族ジオールとしては、特に制限されないが、例えば、1,4−ベンゼンジメタノール、1,3−ベンゼンジメタノール、1,2−ベンゼンジメタノール、4,4’−ナフタレンジメタノール、3,4’−ナフタレンジメタノール等が挙げられる。
圧縮永久歪及び耐摩耗性を維持した状態で硬度に優れる硬化物が得られるという観点から、炭素数2〜20の脂肪族ジオールが好ましく、炭素数3〜10の脂肪族ジオールが更に好ましく、1,4−ブタンジオールが特に好ましい。
炭素数2〜20のジオールの質量添加率は、ジオール(A)、イソシアネート化合物(B)、ポリロタキサン(C)、3個以上の水酸基を有するポリオール(D)の質量の総和に対し、0〜20質量%が好ましく、1〜10質量%が更に好ましく、5〜10質量%が特に好ましい。このような原料比であるとき、圧縮永久歪及び耐摩耗性を維持した状態で、硬度に優れたポリウレタンエラストマーを得ることができる。
なお、炭素数2〜20のジオールは、複数種を併用してもよい。
<イソシアネート化合物(B)>
イソシアネート化合物(B)とは、2個以上のイソシアネート基を有する化合物である。イソシアネート化合物(B)としては、例えば、イソシアネートモノマー、イソシアネートモノマーと、2個以上の水酸基を有するポリオールとを反応させて得られたウレタンプレポリマーが挙げられるが、圧縮永久歪の観点から、ウレタンプレポリマーが好ましい。
<イソシアネートモノマー>
芳香族イソシアネートモノマーとしては、特に制限されないが、例えば、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート(TDI)、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、2,4−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジイソシアナトビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアナトビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアナトジフェニルメタン、1,5−ナフチレンジイソシアネート、4,4’,4’’−トリフェニルメタントリイソシアネート、m−イソシアナトフェニルスルホニルイソシアネート、p−イソシアナトフェニルスルホニルイソシアネート等が挙げられる。
脂肪族イソシアネートモノマーとしては、特に制限されないが、例えば、エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ドデカメチレンジイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート、ビス(2−イソシアナトエチル)フマレート、ビス(2−イソシアナトエチル)カーボネート、2−イソシアナトエチル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエート等が挙げられる。
脂環式イソシアネートモノマーとしては、特に制限されないが、例えば、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水素添加MDI)、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート(水素添加TDI)、ビス(2−イソシアナトエチル)−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボキシレート、2,5−ノルボルナンジイソシアネート、2,6−ノルボルナンジイソシアネート、水素添加キシリレンジイソシアネート(H6XDI)等が挙げられる。
永久圧縮歪及び耐摩耗性の観点から、芳香族イソシアネートモノマーが好ましく、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)が特に好ましい。
<ウレタンプレポリマー>
ウレタンプレポリマーとは、イソシアネートモノマーと、2個以上の水酸基を有するポリオールとを反応させて得られる化合物である。ウレタンプレポリマーとしては、特に制限されないが、例えば、前記イソシアネートモノマーと、炭素数2〜20のジオール、ポリカーボネートジオール、ポリエーテルポリオール及びポリエスエステルポリオールからなる群より選ばれる1種以上のポリオールとを反応させて得られるウレタンプレポリマーが挙げられる。
永久圧縮歪及び耐摩耗性の観点から、前記イソシアネートモノマーと前記炭素数2〜20のジオールとを反応させて得られるウレタンプレポリマー、前記イソシアネートモノマーと前記ポリカーボネートジオールとを反応させて得られるウレタンプレポリマーが好ましく、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)と1,6−ヘキサンジオールとを反応させて得られるウレタンプレポリマー、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)とポリカーボネートジオール(1,6−ヘキサンジオールと、カプロラクトンと、炭酸エステルとを反応させて得られるポリカーボネートジオール)とを反応させて得られるウレタンプレポリマーが特に好ましい。
ウレタンプレポリマーの製造方法は、特に制限されないが、例えば、イソシアネートモノマーに炭素数2〜20のジオールを加え、40〜120℃で1〜5時間攪拌する方法が挙げられる。反応は、空気雰囲気又は窒素雰囲気下のいずれで行ってもよく、ウレタン化触媒を使用してもよい。
イソシアネート化合物(B)の平均官能基数(平均NCO基数)は、2〜5が好ましく、2〜4であることが更に好ましく、2〜3であることが特に好ましい。この範囲にあるとき、圧縮永久歪及び耐摩耗性に優れるポリウレタンエラストマーを得ることができる。
イソシアネート化合物(B)の質量添加率は、ジオール(A)、イソシアネート化合物(B)、ポリロタキサン(C)、3個以上の水酸基を有するポリオール(D)の質量の総和に対し、10〜80質量%が好ましく、20〜70質量%が特に好ましい。イソシアネート化合物(B)の質量添加率がこのような範囲であるとき、圧縮永久歪及び耐摩耗性に優れたポリウレタンエラストマーを得ることができる。
なお、イソシアネート化合物(B)は、複数種を併用してもよい。
<ポリロタキサン(C)>
ポリロタキサン(C)としては、特に制限されないが、ポリロタキサン(C)が、環状分子(Ca)と、直鎖状分子(Cb)と、封鎖基(Cc)と、修飾基(Cd)とを構成成分として有し、環状分子(Ca)は、修飾基(Cd)を有し、直鎖状分子(Cb)は、環状分子(Ca)の開口部を串刺し状に貫通しており、封鎖基(Cc)は、直鎖状分子(Cb)の両末端に配置されており、環状分子(Ca)と直鎖状分子(Cb)との分離を防止する構造であるポリロタキサンが好ましく、修飾ポリロタキサン−グラフト−ポリカプロラクトン(CAS No.928045−45−8)が特に好ましい。
<環状分子(Ca)>
前記環状分子(Ca)は、その開口部が、直鎖状分子(Cb)が串刺し状に貫通しうる程度の大きさの分子であれば、特に限定されない。この環状分子(Ca)は、ポリロタキサン(C)の製造にあたって、複数種類を用いてもよい。
前記環状分子(Ca)は、通常ヒドロキシル基を有し、その水酸基の少なくとも一部が、イソシアネート化合物(B)イソシアネート基と架橋反応を起こす修飾基(Cd)で修飾されている。
前記修飾基(Cd)の導入ができることから、上記環状分子(Ca)としては、シクロデキストリン、例えばα−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン及びγ−シクロデキストリンが好ましく、α−シクロデキストリンがより好ましい。
<修飾基(Cd)>
前記修飾基(Cd)は、ポリロタキサンに良好な架橋性を付与するとともに、ポリロタキサンを親水性化したり、又はポリロタキサンを疎水性化したりすることができる。
特に前記修飾基(Cd)は、ポリロタキサンを疎水性化する疎水性基を有していることが好ましい。この疎水性基は、前記環状分子(Ca)の水酸基の少なくとも一部を修飾している。
前記疎水性基としては、炭素数1〜50の置換基を有していてもよいアルキレン基、炭素数6〜50の置換基を有していてもよいアリーレン基、炭素数4〜50の置換基を有していてもよいヘテロアリーレン基、炭素数3〜12のジオールやオキシアルキレンに由来する2価のポリエーテル基、炭素数3〜12のヒドロキシカルボン酸や環状エステル等に由来する2価のポリエステル基、炭素数3〜8のラクタムに由来する2価のポリアミド基などが挙げられる。
前記置換基としては、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子)、炭素数1〜20のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、ドデシル基、ドデシルオクチル基)、アリール基(例えば、フェニル基、ナフチル基)、アラルキル基(例えば、ベンジル基、フェネチル基)、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基)などが挙げられる。
なお、これらの置換基中の炭素は、前記アルキレン基、アリーレン基及びヘテロアリーレン基における炭素数にカウントしない。
また前記ヘテロアリーレン基としては、フリレン基、チエニレン基、ピリジニレン基、ピリダジニレン基、ピリミジニレン基、ピラジニレン基、トリアジニレン基、イミダゾリニレン基、ピラゾリニレン基、チアゾリニレン基、キナゾリニレン基、フタラジニレン基などが挙げられる。
さらに、前記疎水性基の、前記環状分子(Ca)を修飾する部位の他端に結合している反応性基は、互いに反応することができる基、又はポリイソシアネート(B)のイソシアネート基と反応性を有する基である。そのような基の例としては、水酸基、アミノ基、チオール基、カルボキシ基、(メタ)アクリロイル基、ビニル基及びアリル基などの光反応性基、イソシアナト基、ブロックイソシアナト基、ケトン基、アルデヒド基、エポキシ基、オキセタン基及びカルボジイミド基が挙げられる。
前記疎水性基への導入の容易性からは、前記反応性基としては、ポリカプロラクトンの水酸基又はポリカプロラクタムのアミノ基が特に好ましい。前記「ポリ」は、繰り返し単位が2以上であることを意味する。なお、ポリカプロラクトン又はポリカプロラクタムのうち、反応性基の例として挙げた基に該当する部分以外の部分は、前記疎水性基の一部を構成することになる。したがって、修飾基(Cd)は、カプロラクタム由来の基、又はカプロラクトン由来の基が好ましく、カプロラクトン由来の基がより好ましい。
また、以上説明した修飾基(Cd)の環状分子(Ca)への導入方法としては、例えば、以下の方法を採用できる。前記環状分子(Ca)としてシクロデキストリンを用い、当該シクロデキストリンの水酸基をプロピレンオキシドによりヒドロキシプロピル化し(シクロデキストリンの水酸基が疎水性基で修飾される)、その後、ε−カプロラクトンを添加し、触媒として2−エチルへキサン酸スズを添加する。これによって、反応性基として水酸基を有する修飾基(Cd)がシクロデキストリンの水酸基及び/又はヒドロキシプロピル基の水酸基を介して環状分子(Ca)に導入されたポリロタキサン(C)が得られる。また、前記の通り、修飾基(Cd)の環状分子(Ca)への導入する際に、シクロデキストリンの水酸基をプロピレンオキシド等によりヒドロキシアルキル化してもよいし、ヒドロキシアルキル化しなくてもよいが、プロピレンオキシド等によりヒドロキシアルキル化した方が好ましい。
なお、カプロラクトン由来の基は下記式(1)で示される通りである。
Figure 2020090555
(式中、nは1以上の整数を示し、波線は水酸基の酸素原子との結合位置を示す。)
このときのシクロデキストリンに対するプロピレンオキシド及びε−カプロラクトンの添加割合を変更することで、修飾度を任意に制御できる。ここで、前記シクロデキストリンの水酸基が修飾され得る最大数を1とすると、0.02〜0.99修飾度で修飾されていることが好ましく、0.10〜0.60の修飾度で修飾されていることがより好ましい。なお、この修飾度は、ポリロタキサン(C)一分子で見たときの、ポリロタキサンに含まれる複数のシクロデキストリン分子中の水酸基全体(疎水性基で修飾されているものを含む)に対する、修飾された水酸基の割合である。
以上説明した方法と同様な方法、又はその他の水酸基との反応を利用した公知の方法によって、種々の修飾基(Cd)を環状分子(Ca)に導入することができる。
このように修飾基(Cd)によって、ポリロタキサン(C)分子の本体から少し離れた位置に架橋点が導入されると、立体障害が減るなどの理由により、ポリイソシアネート(B)との架橋反応が進行しやすくなる。
<(Cb)直鎖状分子>
ポリロタキサン(C)に用いられる直鎖状分子(Cb)は、環状分子(Ca)の開口部を串刺し状に貫通して、環状分子(Ca)に包接され得るものであれば、特に限定されない。なお、直鎖状分子(Cb)の両末端には、後述する封鎖基(Cc)を導入する際の反応点となる官能基が存在する。前記官能基の例としては、水酸基、カルボキシ基、アミノ基、メルカプト基、スルホニル基等が挙げられる。
ポリロタキサン(C)の製造に当たっては、直鎖状分子(Cb)は、一種類のみを用いてもよいし、複数種類を用いてもよい。
前記直鎖状分子(Cb)の例としては、ポリビニルアルコール、ポリカプロラクトン、ポリビニルピロリドン、ポリ(メタ)アクリル酸、セルロース系樹脂(カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等)、ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリビニルメチルエーテル、ポリアミン、ポリエチレンイミン、カゼイン、ゼラチン、でんぷん、ポリエステル樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂等、ポリテトラヒドロフラン、ポリアニリン、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリイソプレン、ポリブタジエンなどのポリジエン類、ポリジメチルシロキサンなどのポリシロキサン類、ポリスルホン類、ポリイミン類、ポリ無水酢酸類、ポリ尿素類、ポリスルフィド類、ポリフォスファゼン類、ポリケトン類、ポリフェニレン類、ポリハロオレフィン類、並びにこれらの誘導体、共重合体が挙げられる。
前記直鎖状分子(Cb)としては、ポリカプロラクトン、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラヒドロフラン、ポリジメチルシロキサン、ポリビニルアルコール及びポリビニルメチルエーテルが好ましい。
前記直鎖状分子(Cb)の中でも、ポリカプロラクトン、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラヒドロフラン及びポリジメチルシロキサンがより好ましく、ポリカプロラクトン及びポリエチレングリコールがさらに好ましく、水溶性であることからポリエチレングリコールが特に好ましい。
直鎖状分子(Cb)の重量平均分子量は、1,000以上、好ましくは2,000以上であり、100,000以下、好ましくは80,000以下である。より好ましくは、40,000以下である。
なお、前記重量平均分子量は、ゲル濾過クロマトグラフィー(GPC)で測定したポリスチレン換算の値である。
また、直鎖状分子(Cb)が環状分子(Ca)により包接される際に、直鎖状分子(Cb)が最大限に包接される量(最大包接量)を1とした場合、その平均包接量は通常0.001〜0.6であり、好ましくは0.01〜0.5であり、特に好ましくは0.05〜0.4である。
なお、環状分子(Ca)の最大包接量は、直鎖状分子(Cb)の長さと、環状分子(Ca)の直鎖状分子(Cb)の鎖方向における厚さとにより、決定することができる。例えば、直鎖状分子(Cb)がポリエチレングリコールであり、環状分子(Ca)がα−シクロデキストリンの場合、その最大包接量は、Macromolecules 1993,26,5698−5703に記載されているように、実験的に求められている。
<(Cc)封鎖基>
本発明に使用されるポリロタキサン(C)の封鎖基(Cc)は、直鎖状分子(Cb)の両端に配置され、環状分子(Ca)と直鎖状分子(Cb)とが分離しないように作用する基であれば、特に限定されない。そのような封鎖基(Cc)は、一種類のみを用いてもよいし、複数種類を用いてもよい。
前記封鎖基(Cc)の例としては、ジニトロフェニル基、シクロデキストリンに由来する基、アダマンチル基、アダマンチルアミノ基、トリチル基、フルオレセニル基、ピレニル基、置換フェニル基(前記フェニル基の置換基としては、アルキル基、アルキルオキシ基、水酸基、ハロゲン、シアノ基、スルホニル基、カルボキシ基、アミノ基及びフェニル基を挙げることができるがこれらに限定されない。置換基は1つ又は複数存在してもよい。)、置換されていてもよい多環芳香族基(前記多環芳香族基の置換基としては、前記と同じものを挙げることができるがこれらに限定されない。置換基は1つ又は複数存在してもよい。)及びステロイド類が挙げられる。
前記封鎖基(Cc)の中でも、封鎖基(Cc)の導入のしやすさの観点から、ジニトロフェニル基、シクロデキストリンに由来する基、アダマンチル基、アダマンチルアミノ基、トリチル基、フルオレセニル基及びピレニル基が好ましく、より好ましくはアダマンチル基及びトリチル基である。
封鎖基(Cc)は、直鎖状分子(Cb)の両端に存在する官能基と反応する基を有し、かつその基とは別に、前記封鎖基(Cc)となる部位を有する化合物を、直鎖状分子(Cb)と反応させることによって、直鎖状分子(Cb)の両端へ導入することができる。
ポリロタキサン(C)の質量添加率は、ジオール(A)、イソシアネート化合物(B)、ポリロタキサン(C)、3個以上の水酸基を有するポリオール(D)の質量の総和に対し、好ましくは0.1質量%〜5質量%であり、更に好ましくは0.1〜3質量%であり、特に好ましくは0.5〜2質量%である。ポリロタキサン(C)の質量添加率がこのような範囲であるとき、圧縮永久歪及び耐摩耗性に優れたポリウレタンエラストマーを得ることができる。
<3個以上の水酸基を有するポリオール(D)>
3個以上の水酸基を有するポリオール(D)とは、3個以上の水酸基を有する化合物である。3個以上の水酸基を有するポリオール(D)としては、特に制限されず、例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン(TMP)、エリトリトール、ペンタエリトリトール、3個以上の水酸基を有するポリカーボネートポリオール、3個以上の水酸基を有するポリエーテルポリオール、3個以上の水酸基を有するポリエステルポリオール、トリメチロールプロパン(TMP)とポリエステルポリオールとをモル比で1:1〜1:3で縮合させて得られる化合物、トリメチロールプロパン(TMP)とポリカーボネートジオールとをモル比で1:1〜1:3で縮合させて得られる化合物、トリメチロールプロパン(TMP)又はペンタエリスリトールと炭素数2〜20のジオールと炭酸エステルとを反応させて得られるポリカーボネートポリオール等が挙げられる。
3個以上の水酸基を有するポリカーボネートポリオール、3個以上の水酸基を有するポリエーテルポリオール及び3個以上の水酸基を有するポリエステルポリオールについて、市販品で使用できるものとしては、例えば、プラクセル(登録商標)CD305(ダイセル社、ポリカーボネートポリオール)、サンニックス(登録商標)TP−400(三洋化成工業社、ポリエーテルポリオール)、ユニオール(登録商標)TG−3000(日油社、ポリエーテルポリオール)、CAPA(登録商標)3050(パーストープ社、ポリエステルポリオール)、CAPA(登録商標)3091(パーストープ社、ポリエステルポリオール)、プラクセル(登録商標)305(ダイセル社、ポリエステルポリオール)等が挙げられる。
圧縮永久歪及び耐摩耗性の観点から、3個以上の水酸基を有するポリカーボネートポリオール、3個以上の水酸基を有するポリエーテルポリオール、3個以上の水酸基を有するポリエステルポリオール、グリセリン、トリメチロールプロパン及びペンタエリトリトールからなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましく、グリセリン、トリメチロールプロパン及びペンタエリトリトールからなる群より選ばれる少なくとも1種であることが更に好ましく、トリメチロールプロパン(TMP)が特に好ましい。
3個以上の水酸基を有するポリオール(D)の質量添加率は、ジオール(A)、イソシアネート化合物(B)、ポリロタキサン(C)、3個以上の水酸基を有するポリオール(D)の質量の総和に対し、好ましくは0.1〜30質量%であり、より好ましくは0.1〜21質量%であり、更に好ましくは0.1〜5質量%であり、特に好ましくは0.5〜2質量%である。3個以上の水酸基を有するポリオール(D)の質量添加率がこのような範囲であるとき、圧縮永久歪及び耐摩耗性に優れたポリウレタンエラストマーを得ることができる。
なお、3個以上の水酸基を有するポリオール(D)は、複数種を併用してもよい。
<圧縮永久歪>
本願発明に係るポリウレタンエラストマーは、圧縮永久歪が30%以下である。圧縮永久歪は、以下のように定義される。
120℃で24時間加熱して硬化させて得られる厚さ12.5mm、直径30.0mmのウレタンエラストマーについて、JIS K 7312に従って、圧縮率25%、70℃で22時間の条件で圧縮永久歪を測定する。
<摩耗量>
本願発明に係るポリウレタンエラストマーは、摩耗量が30mg以下である。摩耗量は、以下のように定義される。
JIS K 7312に従って、120℃で24時間加熱して硬化させて得られる直径100mm、厚さ2mmのウレタンエラストマーについて、テーバー摩耗試験機を用いて、H−22摩耗輪、荷重1kg重、回転速度60rpmの条件でウレタンエラストマーを1000回転させたときの摩耗量(mg)を測定する。
<ポリウレタン樹脂用組成物>
ポリウレタン樹脂用組成物(以下、単に「組成物」ということがある)は、ジオール(A)と、イソシアネート化合物(B)と、ポリロタキサン(C)と、3個以上の水酸基を有するポリオール(D)とを含む混合液であって、前記ポリロタキサン(C)の質量添加率が、ジオール(A)、イソシアネート化合物(B)、ポリロタキサン(C)、3個以上の水酸基を有するポリオール(D)の質量の総和に対し、好ましくは0.1質量%〜5質量%であり、更に好ましくは0.1〜3質量%である、特に好ましくは0.5〜2質量%である。
ポリウレタン樹脂用組成物は、必要に応じて、無機材料を添加してもよい。無機材料としては、特に制限されないが、例えば、金属、金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物、合金等が挙げられる。
金属としては、特に制限されないが、例えば、アルミニウム、銅、ニッケル等が挙げられる。
金属酸化物としては、特に制限されないが、例えば、アルミナ、酸化マグネシウム、酸化ベリリウム、酸化クロム、酸化チタン等が挙げられる。
金属窒化物としては、特に制限されないが、例えば、窒化ホウ素、窒化アルミニウム等が挙げられる。
金属炭化物としては、特に制限されないが、例えば、炭化ホウ素、炭化チタン、炭化珪素等が挙げられる。
合金としては、特に制限されないが、例えば、Fe−Si合金、Fe−Al合金、Fe−Si−Al合金、Fe−Si−Cr合金、Fe−Ni合金、Fe−Ni−Co合金、Fe−Ni−Mo合金、Fe−Co合金、Fe−Si−Al−Cr合金、Fe−Si−B合金、Fe−Si−Co−B合金等が挙げられる。
無機材料の質量添加率は、ジオール(A)、イソシアネート化合物(B)、ポリロタキサン(C)、3個以上の水酸基を有するポリオール(D)及び無機材料の質量の総和に対し、0〜30質量%であるが、好ましくは0〜9質量%である。無機材料の添加量が30質量%以下であるとき、圧縮永久歪及び摩耗量がより小さくなる。
また、ポリウレタン樹脂用組成物には、触媒、酸化防止剤、脱泡剤、紫外線吸収剤、反応調節剤、可塑剤、離型剤、補強剤、充填剤(無機充填剤・有機充填剤)、安定剤、着色剤(顔料・染料)、難燃性向上剤、光安定剤等の添加剤を任意成分として含有することができる。
触媒は、特に制限されないが、例えば、スズ(錫)系触媒(トリメチル錫ラウレート、ジブチル錫ジラウレート等)や鉛系触媒(オクチル酸鉛等)等の金属と有機及び無機酸の塩、並びに有機金属誘導体、アミン系触媒(トリエチルアミン、N−エチルモルホリン、トリエチレンジアミン等)、ジアザビシクロウンデセン系触媒等が挙げられる。反応性の観点から、ジブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジラウレートが好ましい。使用する触媒の量は特に制限されず、一般的な量を用いることができる。
酸化防止剤は、特に制限されないが、例えば、IRGANOX(登録商標)1726(BASFジャパン社)、IRGANOX(登録商標)1010(BASFジャパン社)、IRGANOX(登録商標)1076(BASFジャパン社)、IRGANOX(登録商標)245(BASFジャパン社)及びバノックス830(フェノール化合物、アルキル化ジフェニルアミン及びトリアルキルホスファイトのブレンド)(R.Tバンデルビルト社)等が挙げられる。
酸化防止剤の質量添加率は、ジオール(A)、イソシアネート化合物(B)、ポリロタキサン(C)、3個以上の水酸基を有するポリオール(D)の質量の総和に対し、好ましくは0.01〜10質量%であり、より好ましくは0.1〜5質量%である。酸化防止剤の添加率がこのような範囲であるとき、圧縮永久歪及び耐摩耗性を低下させることなく、ポリウレタンエラストマーの黄変を抑制することができる。
脱泡剤、紫外線吸収剤、反応調節剤、可塑剤、離型剤、補強剤、充填剤(無機充填剤・有機充填剤)、安定剤、着色剤(顔料・染料)、難燃性向上剤、光安定剤など、その他の成分については、その種類及び量は特に制限されず、一般的な量を用いることができる。
本発明において、ポリウレタン樹脂用組成物中のジオール(A)と、ポリロタキサン(C)と3個以上の水酸基を有するポリオール(D)との有する水酸基(OH)と、イソシアネート化合物(B)の有するイソシアネート基(NCO)のモル比は、NCO/OHが1/10〜10/1であることが好ましい。またNCO/OHが1/5〜5/1であることがより好ましく、1/3〜3/1がより好ましく、1/2〜2/1であることがさらに好ましい。NCO/OHの値をこのような範囲とすることで、圧縮永久歪及び耐摩耗性に優れたポリウレタンエラストマーを得ることができる。
<ポリウレタンエラストマーの製造方法>
次に、本発明のポリウレタンエラストマーの製造方法について説明する。
本発明のポリウレタンエラストマーは、例示すれば、以下の第1工程〜第3工程により、製造することができる。
第1工程:ジオール(A)、イソシアネート化合物(B)、ポリロタキサン(C)、3個以上の水酸基を有するポリオール(D)、場合により、無機材料を混合する工程。
第2工程:混合液を型内に適用する工程。
第3工程:型内で混合液を反応させ、熱硬化させる工程。
<第1工程>
本発明のポリウレタンエラストマーを製造するための各成分の混合方法としては、混合方法及び操作順序は特に制限されないが、例えば、ジオール(A)、イソシアネート化合物(B)、ポリロタキサン(C)、3個以上の水酸基を有するポリオール(D)、場合により、無機材料を混合する、いわゆるワンショット方法が挙げられる。
イソシアネート化合物(B)と、ジオール(A)と、ポリロタキサン(C)及び3個以上の水酸基を有するポリオール(D)とをタンクに順次投入して混合し、保温、脱泡、脱水等を行う。その操作順序は特に制限されないが、例えば、イソシアネート化合物(B)と、ジオール(A)、ポリロタキサン(C)及び3個以上の水酸基を有するポリオール(D)とを別のタンクに投入し、個別に保温、脱泡、脱水等を行った後に両者を混合して混合液を得てもよいし、同じタンクに投入して混合し、混合液を得た後に、保温、脱泡、脱水等を行ってもよい。必要に応じて無機材料を使用する場合は、予めジオール(A)と混合しておくことが好ましい。触媒や添加剤、鎖延長剤等を使用する場合は、予めジオール(A)と混合しておくことが好ましい。
<第2工程>
ジオール(A)、イソシアネート化合物(B)、ポリロタキサン(C)、3個以上の水酸基を有するポリオール(D)、場合により、無機材料の組成物である混合液を型内に注入する。
注型装置から、所定の割合で原料である混合液を、保温された型内に吐出して注型する。
前記型の材質としては、金属、プラスチック、無機物及び木材等が挙げられる。型の形状は、当業者に公知の形状を用いることができる。必要に応じて、型内には、予め離型剤を塗布しておくことができる。
また、混合液の硬化速度が比較的遅い場合は、減圧して、更に脱泡することもできる。この際、型としてオープンモールドを用いる場合は、真空オーブン中で脱泡することもできる。
前記脱泡時の温度は、20〜100℃で行うことが好ましく、より好ましくは50〜80℃である。このような温度で脱泡を行うことにより、より効率的に脱泡を行うことができる。脱泡を行う温度によっては、脱泡を後述する熱硬化させる工程と同時に行うことができる。
前記脱泡の時間は、1〜60分で行うことが好ましく、より好ましくは2〜30分である。このような時間で脱泡を行うことにより、より効率よくポリウレタンエラストマーの製造を行うことができる。
<第3工程>
ジオール(A)、イソシアネート化合物(B)、ポリロタキサン(C)、3個以上の水酸基を有するポリオール(D)、場合により、無機材料の混合液は、ポリオール(A)とポリロタキサン(C)の持つ水酸基と、イソシアネート化合物(B)の持つイソシアネート基とを反応させ、硬化させることができる。これにより、混合物の硬化物である、ポリウレタンエラストマーが得られる。
前記加熱方法としては、自己の反応熱による加熱方法と、前記反応熱と型の積極加熱とを併用する加熱方法等が挙げられる。
型の積極加熱は、型ごと熱風オーブンや電気炉、赤外線誘導加熱炉に入れて加熱する方法が挙げられる。
前記加熱温度は、40〜200℃で行うことが好ましく、より好ましくは60〜160℃である。このような温度で加熱することにより、より効率的にウレタン化反応を行わせることができる。
前記加熱時間は、0.5〜48時間が好ましく、より好ましくは1〜30時間である。このような加熱時間とすることにより、より硬度の高いポリウレタンエラストマーを得ることができる。
また、硬化物を基材から剥離し、ポリウレタンエラストマーを得てもよい。
前記の方法により得られるポリウレタンエラストマーの厚みは、用途や装置に応じて、適宜調整することができる。
<ポリウレタンエラストマーの用途>
本発明のポリウレタンエラストマーは、製紙ローラー、鉄板圧延ローラー、印刷ローラー、事務機器用ローラー、ワイヤーソー用メインローラー、プラテン、スケートローラー、ソリッドタイヤ、キャスター、バッテリーフォークリフト、作業運搬車、工業用トラックホイール、コンベアベルトのアイドラー、ケーブルやベルトのガイドロール、プレーリースプリング、ベルト緩衝剤、オイルシール、エレクトロニクス機器部品、クリーニングブレード、スキージー、ギア類、コネクションリング・ライナー、ポンプライニング、インペラサイクロコーン、サイクロンライナー、研磨パッド、精密部品用ローラー、搬送ローラー、遊戯用車輪、AJV車輪、スノープラウ用ウレタンゴム、防振・制振・耐震ウレタンゴム、鉄板ライニング、金具ライニング、自動車ライン受け具・ストッパー、ウレタンゴム板素材、フォークリフト用車輪、重機搬送用コロ、ピンチロール、ガイドロール、スナバロール、ガラス送り串ロール、薬品機械用特殊加工ローラー、スリッター刃受けローラー、導電性ウレタンゴムローラ、シリコンウエハーワイヤーカットローラー(メインローラー)、パッキン・シート材、ジェットコースター用タイヤ、ガスケット、シール、鉄鋼ロール、製紙ロール及びこれらの材料として広く利用できる。
前記用途で使用されるポリウレタンエラストマーは、前記ポリウレタン樹脂用組成物を用いることができる。また、前記用途で使用されるポリウレタンエラストマーは、前記ポリウレタンエラストマーの製造方法により製造することができる。
次に、以下の実験例を挙げて、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<A硬度>
厚さ12.5mm、直径30.0mmの円柱状成型体を作製し、JIS K 6253に準拠して、デュロメーターA硬度を測定した。
<引張強度及び引張伸び試験>
得られた熱硬化型ポリウレタンエラストマーを、JIS K 6251に準拠して、ダンベルカッターでダンベル3号の形状に切り抜き、温度23℃、相対湿度50%、引張速度500mm/分、標線間距離20mmの条件で引張強度及び引張伸びを測定した。
<引裂試験>
得られた熱硬化型ポリウレタンエラストマーを、JIS K 6252に準拠して、ダンベルカッターでアングル形に切り抜き、温度23℃、相対湿度50%、引張速度500mm/分の条件で引裂強度を測定した。
<圧縮永久歪>
120℃で24時間加熱して硬化させて得られた厚さ12.5mm、直径30.0mmの円柱状成型体の熱硬化型ポリウレタンエラストマーについて、JIS K 7312に従って、圧縮率25%、70℃で22時間の条件で圧縮永久歪(%)を測定した。
圧縮永久歪は、以下の基準で評価した。
◎:20%以下
〇:20%を超える、30%以下
×:30%を超える
<摩耗量>
JIS K 7312に従って、120℃で24時間加熱して硬化させて得られた直径100mm、厚さ2mmの円柱状成型体の熱硬化型ポリウレタンエラストマーについて、テーバー摩耗試験機を用いて、H−22摩耗輪、荷重1kg重、回転速度60rpmの条件で、円柱状成型体を1000回転させたときの摩耗量(mg)を測定した。
テーバー摩耗試験機:東洋精機製作所製ロータリーアブレージョンテスタ(型式:TS)
摩耗量は、以下の基準で評価した。
◎:25mg以下
〇:25mgを超える、30mg以下
×:30mgを超える
[合成例1]
MDI(東ソー製;ミリオネート(登録商標)MT)327gを窒素気流下、撹拌容器内で60℃に保温し、ETERNACOLL(登録商標)UH−200(宇部興産製;水酸基価57mgKOH/g;1,6−ヘキサンジオールとジメチルカーボネートとを反応させて得られたポリカーボネートジオール)438gを、容器内の温度を60〜80℃に保ちながら投入撹拌した。投入後、80℃で4時間撹拌し、80℃での粘度が1538cPであり、イソシアネート基含量11.6質量%であるウレタンプレポリマー(B1)を得た。
[合成例2]
MDI(東ソー製;ミリオネート(登録商標)MT)724gを窒素気流下、撹拌容器内で60℃に保温し、ETERNACOLL(登録商標)UHC50−200(宇部興産製;水酸基価57mgKOH/g;1,6−ヘキサンジオールとカプロラクトンとジメチルカーボネートとを反応させて得られたポリカーボネートジオール)961gを、容器内の温度を60〜80℃に保ちながら投入撹拌した。投入後、80℃で2時間撹拌し、80℃での粘度が844cPであり、イソシアネート基含量が12.3質量%であるウレタンプレポリマー(B2)を得た。
[実施例1〜3及び比較例1、2]
表1に示す配合に従い、ジオール(A)、ポリロタキサン(C)、3個以上の水酸基を有するポリオール(D)、消泡剤、酸化防止剤を60〜80℃に保ちながら混合した。次に、60〜80℃に保温したイソシアネート化合物(B)を混合して撹拌した後、混合物をシリコンゴム型に注入し、120℃で24時間加熱して硬化させることにより、厚さ2mm、高さ120mm、幅120mmのシート型、厚さ2mm、直径100mmの円柱型及び厚さ12.5mm、直径30mmの円柱型の熱硬化型ポリウレタンエラストマー得た。
Figure 2020090555
略語は以下の通りである。
<ジオール(A)>
UH−200:1,6−ヘキサンジオールとジメチルカーボネートとを反応させて得られたポリカーボネートジオール(宇部興産製、ETERNACOLL(登録商標)UH−200)
UHC50−200:1,6−ヘキサンジオールとカプロラクトンとジメチルカーボネートとを反応させて得られたポリカーボネートジオール(宇部興産製、ETERNACOLL(登録商標)UHC50−200)
1,4−BD:1,4−ブタンジオール
<イソシアネート化合物(B)>
ウレタンプレポリマーB1:合成例1により得られたウレタンプレポリマー
ウレタンプレポリマーB2:合成例2により得られたウレタンプレポリマー
MDI:4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(東ソー製:ミリオネート(登録商標)MT)
<ポリロタキサン(C)>
SH2400:カプロラクトン変性ポリロタキサン(アドバンスドソフトマテリアルズ製、HAPR−g−PCL)
<3個以上の水酸基を有するポリオール(D)>
TMP:トリメチロールプロパン
<消泡剤>
BYK−A535:ビックケミー製、BYK(登録商標)−A535
<酸化防止剤>
IRGANOX1726:BASFジャパン製、IRGANOX(登録商標)1726)
表1の実施例1〜3と、比較例1、2との比較より、ポリロタキサン(C)と3個以上の水酸基を有するポリオールとを構成成分として含むポリウレタンエラストマーは、圧縮永久歪及び耐摩耗性に優れていることが分かる。更に、実施例1、3と、実施例2との比較より、イソシアネート化合物(B)としてウレタンプレポリマーを用いた場合は、圧縮永久歪がより優れていることが分かる。
本発明のポリウレタンエラストマーは、製紙ローラー、鉄板圧延ローラー、印刷ローラー、事務機器用ローラー、ワイヤーソー用メインローラー、プラテン、スケートローラー、ソリッドタイヤ、キャスター、バッテリーフォークリフト、作業運搬車、工業用トラックホイール、コンベアベルトのアイドラー、ケーブルやベルトのガイドロール、プレーリースプリング、ベルト緩衝剤、オイルシール、エレクトロニクス機器部品、クリーニングブレード、スキージー、ギア類、コネクションリング・ライナー、ポンプライニング、インペラサイクロコーン、サイクロンライナー、研磨パッド、精密部品用ローラー、搬送ローラー、遊戯用車輪、AJV車輪、スノープラウ用ウレタンゴム、防振・制振・耐震ウレタンゴム、鉄板ライニング、金具ライニング、自動車ライン受け具・ストッパー、ウレタンゴム板素材、フォークリフト用車輪、重機搬送用コロ、ピンチロール、ガイドロール、スナバロール、ガラス送り串ロール、薬品機械用特殊加工ローラー、スリッター刃受けローラー、導電性ウレタンゴムローラ、シリコンウエハーワイヤーカットローラー(メインローラー)、パッキン・シート材、ジェットコースター用タイヤ、ガスケット、シール、鉄鋼ロール、製紙ロール及びこれらの材料として広く利用できる。

Claims (9)

  1. ジオール(A)と、イソシアネート化合物(B)と、ポリロタキサン(C)とを構成成分として含む、ポリウレタンエラストマーであって、
    3個以上の水酸基を有するポリオール(D)を構成成分として更に含み、
    圧縮永久歪が30%以下であり、摩耗量が30mg以下である、
    ポリウレタンエラストマー。
  2. 3個以上の水酸基を有するポリオール(D)の含有量が、0.1〜30質量%である、請求項1に記載のポリウレタンエラストマー。
  3. 3個以上の水酸基を有するポリオール(D)が、3個以上の水酸基を有するポリカーボネートポリオール、3個以上の水酸基を有するポリエーテルポリオール、3個以上の水酸基を有するポリエステルポリオール、グリセリン、トリメチロールプロパン及びペンタエリトリトールからなる群より選ばれる少なくとも1種である、請求項1又は2記載のポリウレタンエラストマー。
  4. ポリロタキサン(C)の含有量が、0.1〜5質量%である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリウレタンエラストマー。
  5. ポリロタキサン(C)が、環状分子(Ca)と、直鎖状分子(Cb)と、封鎖基(Cc)と、修飾基(Cd)とを構成成分として有し、
    環状分子(Ca)は、修飾基(Cd)を有し、
    直鎖状分子(Cb)は、環状分子(Ca)の開口部を串刺し状に貫通しており、
    封鎖基(Cc)は、直鎖状分子(Cb)の両末端に配置されており、環状分子(Ca)と直鎖状分子(Cb)との分離を防止する構造である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリウレタンエラストマー。
  6. ジオール(A)が、ポリカーボネートジオールを含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載のポリウレタンエラストマー。
  7. ジオール(A)が、炭素数2〜20のジオールを含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載のポリウレタンエラストマー。
  8. イソシアネート化合物(B)がウレタンプレポリマーである、請求項1〜7のいずれか1項に記載のポリウレタンエラストマー。
  9. ロール、ベルト、プーリー、ギア、スプリング、車輪、スキージ、ブレード、パッキン又はライニングの用途で使用される、請求項1〜8のいずれか1項に記載のポリウレタンエラストマー。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2020262017A1 (ja) * 2019-06-24 2020-12-30 豊田合成株式会社 エラストマー組成物並びにアクチュエータ及びセンサ
JP2022040733A (ja) * 2020-08-31 2022-03-11 Basf Inoacポリウレタン株式会社 バウンドストッパおよびその製造方法
WO2023042824A1 (ja) * 2021-09-14 2023-03-23 株式会社ダイセル ポリウレタンエラストマー用組成物、及びポリウレタンエラストマー

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