JP2020089835A - 洗浄方法及び浸漬式濾過装置 - Google Patents

洗浄方法及び浸漬式濾過装置 Download PDF

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長久 佐藤
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Abstract

【課題】本発明は、気泡の発生量の低下に起因する濾過効率の低下を抑制することができる洗浄方法の提供を課題とする。【解決手段】本発明の一態様に係る洗浄方法は、上下方向に引き揃えられる複数本の中空糸膜を有する複数の濾過モジュールと、複数の濾過モジュールの下方から被処理液中に気泡を供給する洗浄モジュールとを備え、洗浄モジュールが、複数の散気孔を有する複数本の散気管と、複数本の散気管に圧縮気体を供給する気体供給器とを有する浸漬式濾過装置における複数本の散気管の洗浄方法であって、洗浄モジュールにより複数本の中空糸膜の外周面側に気泡を供給する工程と、気泡が浮上する被処理液の液面の温度分布を測定する工程と、液面の温度分布に基づいて複数本の散気管内の目詰まりの有無を判定する工程と、判定する工程により目詰まり有りと判定される場合に複数本の散気管を洗浄する工程とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、洗浄方法及び浸漬式濾過装置に関する。
汚水処理や医薬品等の製造工程における固液分離処理装置として、複数の濾過モジュールを備える濾過装置が用いられている。上記濾過モジュールは、上下方向に引き揃えられる複数本の中空糸膜を有しており、被処理液中に浸漬して用いられる。上記濾過装置は、被処理液に含まれる不純物の透過を中空糸膜の外周面によって防ぐと共に、この不純物以外を中空糸膜の内部に透過させることで濾過処理を行う。
この濾過装置は、被処理液に含まれる不純物の透過を中空糸膜の外周面によって防ぐものであるため、中空糸膜の外周面には内部に透過されなかった不純物が付着する。この濾過装置は、中空糸膜の外周面に不純物が付着すると、本来濾過されるべき液体の濾過効率が低下するおそれがある。
そのため、通常この濾過装置は、複数の濾過モジュールの下方に、これらの濾過モジュールに気泡を供給するための複数の散気孔を有する複数本の散気管を備えている。この濾過装置では、例えば所定間隔で複数の濾過モジュールに下方から気泡を供給し、この気泡を複数本の中空糸膜の外周面に擦過させることでこれらの中空糸膜の外周面に付着した不純物を除去している(特開2015−16446号公報参照)。
特開2015−16446号公報
しかしながら、上記散気管は、被処理液中に浸漬して用いられるものであるため、濾過処理を行うにつれて被処理液に含まれる汚泥等によって内部に目詰まりを生じるおそれがある。その結果、この濾過装置は、気泡の発生量が不十分となり、複数本の中空糸膜の外周面に付着した不純物を十分に除去することができず、濾過効率が低下するおそれがある。
本発明は、このような事情に基づいてなされたものであり、気泡の発生量の低下に起因する濾過効率の低下を抑制することができる洗浄方法及び浸漬式濾過装置の提供を課題とする。
上記課題を解決するためになされた本発明の一態様に係る洗浄方法は、上下方向に引き揃えられる複数本の中空糸膜及び上記複数本の中空糸膜の上下端を固定する一対の保持部材を有する複数の濾過モジュールと、上記複数の濾過モジュールの下方から被処理液中に気泡を供給する洗浄モジュールとを備え、上記洗浄モジュールが、複数の散気孔を有する複数本の散気管と、上記複数本の散気管に圧縮気体を供給する気体供給器とを有する浸漬式濾過装置における上記複数本の散気管の洗浄方法であって、上記洗浄モジュールにより上記複数本の中空糸膜の外周面側に気泡を供給する工程と、上記供給する工程で供給される気泡が浮上する上記被処理液の液面の温度分布を測定する工程と、上記測定する工程で測定される上記液面の温度分布に基づいて上記複数本の散気管内の目詰まりの有無を判定する工程と、上記判定する工程により目詰まり有りと判定される場合に上記複数本の散気管を洗浄する工程とを備える。
また、上記課題を解決するためになされた本発明の一態様に係る浸漬式濾過装置は、上下方向に引き揃えられる複数本の中空糸膜及びこれらの複数本の中空糸膜の上下端を固定する一対の保持部材を有する複数の濾過モジュールと、上記複数の濾過モジュールの下方から被処理液中に気泡を供給する洗浄モジュールとを備え、上記洗浄モジュールが、複数の散気孔を有する複数本の散気管と、上記複数本の散気管に圧縮気体を供給する気体供給器と、上記複数の散気孔から放出され、上記複数本の中空糸膜の外周面側に供給される気泡が浮上する上記被処理液の液面の温度分布を測定する温度分布測定器と、上記温度分布測定器で測定される上記液面の温度分布に基づいて上記複数本の散気管内の目詰まりの有無を判定する判定部と、上記判定部により目詰まり有りと判定される場合に上記複数本の散気管を洗浄制御する洗浄制御部とを有する。
本発明の一態様に係る洗浄方法及び本発明の他の態様に係る浸漬式濾過装置は、気泡の発生量の低下に起因する濾過効率の低下を抑制することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る洗浄方法を示すフロー図である。 図2は、本発明の一実施形態に係る浸漬式濾過装置を示す模式的側面図である。 図3は、図2の浸漬式濾過装置の模式的平面図である。 図4は、図3の浸漬式濾過装置の複数本の散気管の配置を示す模式的平面図である。
[本発明の実施形態の説明]
最初に本発明の実施態様を列記して説明する。
本発明の一態様に係る洗浄方法は、上下方向に引き揃えられる複数本の中空糸膜及び上記複数本の中空糸膜の上下端を固定する一対の保持部材を有する複数の濾過モジュールと、上記複数の濾過モジュールの下方から被処理液中に気泡を供給する洗浄モジュールとを備え、上記洗浄モジュールが、複数の散気孔を有する複数本の散気管と、上記複数本の散気管に圧縮気体を供給する気体供給器とを有する浸漬式濾過装置における上記複数本の散気管の洗浄方法であって、上記洗浄モジュールにより上記複数本の中空糸膜の外周面側に気泡を供給する工程と、上記供給する工程で供給される気泡が浮上する上記被処理液の液面の温度分布を測定する工程と、上記測定する工程で測定される上記液面の温度分布に基づいて上記複数本の散気管内の目詰まりの有無を判定する工程と、上記判定する工程により目詰まり有りと判定される場合に上記複数本の散気管を洗浄する工程とを備える。
本発明者らの知見によると、特定の散気管内が目詰まりすると、この散気管の目詰まり部分よりも先端側に気体が供給され難くなり、この先端側の散気孔からの気泡の発生が阻害される。また、気泡の発生が阻害されると、圧縮気体の熱による温度の上昇が抑えられる結果、被処理液の液面に部分的に温度の低い領域が生じる。当該洗浄方法はこのような知見に基づく。当該洗浄方法は、上記判定する工程で被処理液の液面の温度分布に基づいて複数本の散気管内の目詰まりの有無を判定し、上記洗浄する工程で、上記判定する工程の判定結果に基づいて上記複数本の散気管を洗浄するので、上記複数本の散気管内の目詰まりを早期に解消し、気泡の発生量の低下による濾過効率の低下を抑制することができる。
上記判定する工程で、基準温度以下の温度領域の面積割合に基づいて上記目詰まりの有無を判定するとよい。このように、上記判定する工程で、基準温度以下の温度領域の面積割合に基づいて上記目詰まりの有無を判定することによって、気泡の発生量が不十分となることを容易に抑制し、濾過効率の低下をより適切に抑制することができる。
上記基準温度が、上記圧縮気体の供給温度、上記気泡に起因して上昇する液面温度、及び上記供給する工程を行っていないときの液面温度の少なくともいずれか1つに基づくとよい。このように、上記基準温度が、上記圧縮気体の供給温度、上記気泡に起因して上昇する液面温度、及び上記供給する工程を行っていないときの液面温度の少なくともいずれか1つに基づくことで、上記判定する工程によって、気泡の発生領域の偏在に基づく散気管内の目詰まりの有無を容易に判定することができる。
上記洗浄する工程で、上記複数本の散気管内を洗浄液でフラッシングするとよい。このように、上記洗浄する工程で上記複数本の散気管内を洗浄液でフラッシングすることによって、散気管内の目詰まりを容易に解消することができる。
上記測定する工程で、上記液面の温度分布画像を取得し、上記判定する工程で、この温度分布画像に基づいて上記複数本の散気管内の目詰まりの有無を判定するとよい。このように、上記測定する工程で上記液面の温度分布画像を取得し、上記判定する工程でこの温度分布画像に基づいて上記複数本の散気管内の目詰まりの有無を判定することによって、気泡の発生領域の偏在に基づく散気管内の目詰まりの有無を容易に判定することができる。
本発明の他の一態様に係る浸漬式濾過装置は、上下方向に引き揃えられる複数本の中空糸膜及びこれらの複数本の中空糸膜の上下端を固定する一対の保持部材を有する複数の濾過モジュールと、上記複数の濾過モジュールの下方から被処理液中に気泡を供給する洗浄モジュールとを備え、上記洗浄モジュールが、複数の散気孔を有する複数本の散気管と、上記複数本の散気管に圧縮気体を供給する気体供給器と、上記複数の散気孔から放出され、上記複数本の中空糸膜の外周面側に供給される気泡が浮上する上記被処理液の液面の温度分布を測定する温度分布測定器と、上記温度分布測定器で測定される上記液面の温度分布に基づいて上記複数本の散気管内の目詰まりの有無を判定する判定部と、上記判定部により目詰まり有りと判定される場合に上記複数本の散気管を洗浄制御する洗浄制御部とを有する。
当該浸漬式濾過装置は、上記判定部が被処理液の液面の温度分布に基づいて複数本の散気管内の目詰まりの有無を判定し、上記洗浄制御部が上記判定部の判定結果に基づいて上記複数本の散気管を洗浄制御するので、上記複数本の散気管内の目詰まりを早期に解消し、気泡の発生量の低下による濾過効率の低下を抑制することができる。
なお、本発明において、「上」とは、濾過装置の使用状態(被処理液に浸漬した状態)における上をいい、「下」とはその逆をいう。
[本発明の実施形態の詳細]
以下、本発明の実施形態に係る洗浄方法及び浸漬式濾過装置について図面を参照しつつ説明する。
[洗浄方法]
当該洗浄方法は、上下方向に引き揃えられる複数本の中空糸膜及び上記複数本の中空糸膜の上下端を固定する一対の保持部材を有する複数の濾過モジュールと、上記複数の濾過モジュールの下方から被処理液中に気泡を供給する洗浄モジュールとを備え、上記洗浄モジュールが、複数の散気孔を有する複数本の散気管と、上記複数本の散気管に圧縮気体を供給する気体供給器とを有する浸漬式濾過装置における上記複数本の散気管の洗浄方法である。当該洗浄方法は、図1に示すように、上記洗浄モジュールにより上記複数本の中空糸膜の外周面側に気泡を供給する工程(S01)と、上記供給する工程(S01)で供給される気泡が浮上する上記被処理液の液面の温度分布を測定する工程(S02)と、上記測定する工程(S02)で測定される上記液面の温度分布に基づいて上記複数本の散気管内の目詰まりの有無を判定する工程(S03)と、上記判定する工程(S03)により目詰まり有りと判定される場合に上記複数本の散気管を洗浄する工程(S04)とを備える。
本発明者らが鋭意検討したところ、上記複数の散気孔からの気泡の放出量の低下は、上記散気管内の目詰まりを端緒として生じることが多いことが分かった。詳しくは、上記複数の散気孔からの気泡の放出量の低下は、特定の上記散気管内が目詰まりすることで、この散気管の目詰まり部分よりも先端側に気体が供給され難くなり、この先端側の散気孔からの気泡の発生が阻害されることで生じることが多いことが分かった。さらに、本発明者らの知見によると、特定の上記散気管内が目詰まりする結果、特定の散気孔からの気泡の放出が阻害されると、この散気孔の直上領域に配設される1又は複数本の中空糸膜の外周面に付着した不純物を除去し難くなり、これらの中空糸膜の濾過量が低下する。この状況で、所定の濾過量を確保しようとすると、不純物の付着量が少ない中空糸膜の流束が増加し、この中空糸膜への不純物の付着が助長される。その結果、この中空糸膜に付着した大量の不純物を複数本の散気管からの気泡の供給のみによって除去することが困難になる。
これに対し、本発明者らの知見によると、特定の散気管内の目詰まりに起因して気泡の発生が阻害される領域の液面は、圧縮気体の熱による温度の上昇が抑えられる結果、部分的に温度が低くなる。当該洗浄方法はこのような知見に基づく。当該洗浄方法は、上記判定する工程で被処理液の液面の温度分布に基づいて複数本の散気管内の目詰まりの有無を判定するので、複数本の散気管内の目詰まりを早期に発見することができる。つまり、通常浸漬式濾過装置においては、まず一部の散気管内に目詰まりが生じ、その後他の散気管内にも目詰まりが拡大していく。この点、当該洗浄方法は、一部の散気管内に目詰まりが生じた時点でこの目詰まりを上記液面の温度分布から早期に発見することができる。さらに、当該洗浄方法は、上記洗浄する工程で、上記判定する工程による判定結果に基づいて上記複数本の散気管を洗浄するので、一部の散気管内に目詰まりが生じた段階でこの散気管内の目詰まりを早期に解消すると共に、その他の散気管内の目詰まりを事前に予防することができる。その結果、当該洗浄方法は、上記複数本の散気管内に堆積した汚泥等を堆積量が多くなり過ぎる前に容易に除去することができると共に、上記複数本の散気管内の目詰まりに起因して一部の中空糸膜の外周面に多量の不純物が付着することを抑制することができる。これにより、当該洗浄方法は、気泡の発生量の低下による濾過効率の低下を抑制することができる。
[浸漬式濾過装置]
まず、図2〜図4を参照して、当該洗浄方法を実施可能な浸漬式濾過装置の一例について説明する。当該浸漬式濾過装置は、被処理液Lが貯留された貯留槽T内で被処理液Lに浸漬して用いられる。当該浸漬式濾過装置は、上下方向に引き揃えられる複数本の中空糸膜11及びこれらの複数本の中空糸膜11の上下端を固定する一対の保持部材(上側保持部材12及び下側保持部材13)を有する複数の濾過モジュール1と、複数の濾過モジュール1の下方から被処理液L中に気泡Bを供給する洗浄モジュール2とを備える。また、当該浸漬式濾過装置は、複数の濾過モジュール1によって濾過された処理済液を排出する排出機構3を備える(なお、図3では排出機構3は図示していない)。当該浸漬式濾過装置は、被処理液Lに含まれる不純物が中空糸膜11の内部に浸透するのを防止しつつ、不純物以外を中空糸膜11の内部に透過させることで濾過処理を行う。
洗浄モジュール2は、複数の散気孔21aを有する複数本の散気管21と、複数本の散気管21に圧縮気体を供給する気体供給器22と、複数の散気孔21aから放出され、複数本の中空糸膜11の外周面側に供給される気泡Bが浮上する被処理液Lの液面L1の温度分布を測定する温度分布測定器23と、温度分布測定器23で測定される液面L1の温度分布に基づいて複数本の散気管21内の目詰まりの有無を判定する判定部24と、判定部24により目詰まり有りと判定された場合に複数本の散気管21を洗浄制御する洗浄制御部25とを有する。また、洗浄モジュール2は、複数本の散気管21及び気体供給器22と接続される散気ヘッダ26を有する。複数の濾過モジュール1及び洗浄モジュール2(具体的には散気ヘッダ26)はフレーム14に連結されることで一体的に保持されている。なお、当該浸漬式濾過装置は、散気ヘッダ26に代えて又は散気ヘッダ26と共に、気体供給器22、複数本の散気管21等、洗浄モジュール2を構成する任意の部材がフレーム14に連結されていてもよい。
排出機構3は、複数の濾過モジュール1の上側保持部材12に接続され、処理済液を集める集水配管31と、集水配管31に配設されるバルブ32と、集水配管31から処理済液を吸引する吸引ポンプ33とを有する。
当該浸漬式濾過装置は、判定部24が液面L1の温度分布に基づいて複数本の散気管21内の目詰まりの有無を判定し、洗浄制御部25が判定部24による判定結果に基づいて複数本の散気管21を洗浄制御するので、複数本の散気管21内の目詰まりを早期に解消し、気泡Bの発生量の低下による濾過効率の低下を抑制することができる。
<濾過モジュール>
複数の濾過モジュール1は、厚さ(図2〜図4におけるX方向長さ)に比べて幅(図2〜図4におけるY方向長さ)が大きい略直方体状である。図3に示すように、複数の濾過モジュール1は、幅方向の端縁同士がフレーム14を介して隣接するように2列に配置されている。また、複数の濾過モジュール1は、各列において等間隔かつ平行に配置されている。
(中空糸膜)
中空糸膜11は、好ましくは熱可塑性樹脂を主成分とする。中空糸膜11の主成分としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフッ化ビニリデン、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリスチレン、ポリサルホン、ポリビニルアルコール、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンサルファイド、酢酸セルロース、ポリアクリロニトリル、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等が挙げられる。これらの中でも機械的強度、耐薬品性、耐熱性、耐候性、不燃性等に優れ、多孔質性であるPTFEが好ましく、1軸又は2軸延伸したPTFEがより好ましい。また、中空糸膜11の形成材料には、他のポリマー、潤滑剤などの添加剤等が適宜配合されていてもよい。なお、「主成分」とは、質量換算で最も含有量の大きい成分をいう。
(保持部材)
上側保持部材12及び下側保持部材13は、幅方向(図2〜図4におけるY方向)を長手方向とする棒状である。上側保持部材12は、中空状である。上側保持部材12の内部空間は、複数本の中空糸膜11の上端開口と連通している。下側保持部材13は、複数本の中空糸膜11を透過した処理済液を排出できるよう中空状であってもよく、複数本の中空糸膜11の下端開口を封止するよう構成されていてもよい。下側保持部材13が中空状である場合、下側保持部材13の内部空間は、複数本の中空糸膜11の下端開口と連通する。また、下側保持部材13が中空状である場合、下側保持部材13は、集水配管31と接続される。
<洗浄モジュール>
(散気管)
散気管21は周壁に複数の散気孔21aを有する。複数の散気孔21aは、散気管21の軸方向に略等間隔で形成されている。複数の散気孔21aは、例えば散気管21の周壁の上部に形成される。図4に示すように、散気管21は、一端(当該浸漬式濾過装置の幅方向(図2〜図4におけるY方向)内側の端部)が散気ヘッダ26に接続されている。また、散気管21は、他端(当該浸漬式濾過装置の幅方向外側の端部)が被処理液L中に開放されている(つまり、散気管21の他端開口は他の部材等によって閉塞されていない)。散気管21の具体的形状は特に限定されるものではなく、直管状であってもよく、他端側が下方に傾斜していてもよい。
複数本の散気管21は、平面視で互いに平行に配設されている。図3に示すように、複数本の散気管21は、各列において隣接する濾過モジュール1間の隙間、及び各列における最外側に位置する一対の濾過モジュール1の厚さ方向の外側に配置される。これにより、複数本の散気管21の存在領域は、全体として平面視略矩形状に設けられる。複数本の散気管21の複数の散気孔21aから放出された気泡Bは、複数本の中空糸膜11の外周面を擦過しつつ、各列において隣接する濾過モジュール1間、及び各列における最外側に位置する一対の濾過モジュール1の厚さ方向の外側の領域から液面L1に浮上する。これにより、複数本の散気管21内に目詰まりが生じていない場合であれば、複数本の散気管21から放出された気泡Bは、全体として略等密度で液面L1に浮上する。
複数の濾過モジュール1は、当該浸漬式濾過装置の幅方向の中央を基準として左右対称に設けられている。当該浸漬式濾過装置では、散気ヘッダ26が、複数の濾過モジュール1の下方において当該浸漬式濾過装置の幅方向の中央で前後方向(図2〜図4におけるX方向)に延びている。複数本の散気管21は、散気ヘッダ26の周壁の左右から当該浸漬式濾過装置の幅方向の外側に延びている。つまり、当該浸漬式濾過装置では、散気ヘッダ26内を通過した圧縮気体は、複数本の散気管21に散気ヘッダ26と接続される側の端部から導入され、反対側の端部に向けて流れるよう構成されている。
(気体供給器)
気体供給器22は、散気ヘッダ26の一端側と接続されている。気体供給器22は、散気ヘッダ26を介して複数本の散気管21内に一端側から高温の圧縮気体を供給する。気体供給器22としては、公知のブロワ、圧縮機等を有するものが挙げられる。上記圧縮気体としては、被処理液Lよりも比重が小さいものが挙げられ、好ましくは圧縮不活性ガス、典型的には圧縮空気が挙げられる。
気体供給器22による圧縮気体の供給温度の下限としては、40℃が好ましく、50℃がより好ましい。一方、上記供給温度の上限としては、120℃が好ましく、100℃がより好ましく、70℃がさらに好ましい。上記供給温度が上記下限に満たないと、気泡Bの浮上によって液面L1の温度が十分に上昇しないおそれがある。逆に、上記供給温度が上記上限を超える場合、過剰な風量のブロワを要することで気体供給器22が不必要に高額となるおそれや、気体の風量を絞ることに起因して気体供給器22が破損するおそれがある。
気体供給器22による圧縮気体の流速の下限としては、0.5m/秒が好ましく、0.7m/秒がより好ましい。上記流速が上記下限に満たないと、十分に温度の高い気泡Bを液面L1に浮上させ難くなるおそれがある。一方、上記流速の上限としては、特に限定されないが、気体供給器22が不必要に高額となることを抑える観点から、例えば8m/秒とすることができる。
(温度分布測定器)
温度分布測定器23は、気泡Bが浮上する領域を含む被処理液Lの液面L1の温度分布を測定する。換言すると、温度分布測定器23は、平面視で複数の散気孔21aと重なり合う領域を含む液面L1の温度分布を測定する。温度分布測定器23は、例えば図3に示すように、平面視でフレーム14に基づいて区画される矩形状の測定領域Rにおける液面L1の温度分布を測定する。温度分布測定器23は、測定データを判定部24に送信する。
温度分布測定器23は、液面L1の温度分布画像を取得することが好ましい。このような温度分布測定器23としては、例えばサーモグラフィが挙げられ、赤外線サーモグラフィが好ましい。
温度分布測定器23は、洗浄モジュール2による洗浄中(つまり、複数の散気孔21aから気泡Bが放出される間)に液面L1の温度分布を測定する。温度分布測定器23は、洗浄モジュール2によって洗浄を行う都度、少なくとも1回以上の頻度で液面L1の温度分布を測定することが好ましい。
温度分布測定器23による液面L1の温度分布の測定間隔の上限としては、30分が好ましく、10分がより好ましい。上記測定間隔が上記上限を超えると、複数本の散気管21内の目詰まりを十分に解消できないおそれがある。なお、上記測定間隔の下限としては、特に限定されるものではない。温度分布測定器23は液面L1の温度分布を連続的に測定してもよく、例えば1分又はそれ以上の間隔を空けて断続的に測定してもよい。
(判定部)
判定部24は、温度分布測定器23から測定データを受信すると、この測定データに基づいて複数本の散気管21内の目詰まりの有無を判定する。また、判定部24は、複数本の散気管21内の目詰まりの有無についての判定結果を洗浄制御部25に送信する。判定部24は、例えばCPU(Central Processing Unit)及びROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等のメモリを含むコンピュータから構成することができる。
判定部24は、例えば基準温度以下の温度領域の面積割合に基づいて複数本の散気管21内の目詰まりの有無を判定する。この場合、判定部24は、上述の測定領域Rの全体面積に対する上記基準温度以下の面積の割合によって複数本の散気管21内の目詰まりの有無を判定してもよく、複数の散気孔21aの合計数に対するこれらの散気孔21aの直上領域における上記基準温度以下の領域の合計個数の割合や、複数本の散気管21の合計本数に対するこれらの散気管21の直上領域における上記基準温度以下の領域の合計個数の割合等によって複数本の散気管21内の目詰まりの有無を判定してもよい。なお、本発明において「基準温度以下の温度領域の面積割合に基づく」とは、基準温度未満の温度領域の面積割合に基づく場合や、基準温度以上の温度領域の面積割合に基づく場合、基準温度超の温度領域の面積割合に基づく場合を含む。
上記基準温度は、気体供給器22による圧縮気体の供給温度、気泡Bに起因して上昇する液面温度、及び気体供給器22によって気体を供給していないときの液面温度の少なくともいずれか1つに基づくことが好ましい。
適切な上記基準温度は、外気温度等に基づいて変化し得るが、その下限としては、例えば15℃が好ましく、20℃がより好ましい。一方、上記基準温度の上限としては、35℃が好ましく、30℃がより好ましい。上記基準温度を上述の範囲内に設定することで、複数の散気孔21aからの気泡の放出の有無を判別しやすい。
上記基準温度が圧縮気体の供給温度に基づく場合、この基準温度は、気体供給器22によって気体を供給していないときの液面温度より高く、かつ気体供給器22による圧縮気体の供給温度よりも低い温度に設定される。判定部24は、気体供給器22から圧縮気体の供給が開始される都度、上記基準温度を設定してもよく、予め上記基準温度を記憶しておいてもよい。
上記基準温度が気泡Bに起因して上昇する液面温度に基づく場合、この基準温度は、温度分布測定器23から受信した測定データを基に設定することができる。例えば上記基準温度は、上記測定データのうちの最高温度や、最高温度と最低温度との間の特定の温度等を基に設定することができる。判定部24は、温度分布測定器23から測定データを受信する毎に上記基準温度を設定してもよく、予め上記基準温度を記憶しておいてもよい。当該浸漬式濾過装置は、判定部24が温度分布測定器23から測定データを受信する毎に上記基準温度を設定することで、外気の温度等の外部要因に基づく誤判定を抑制しやすい。
上記基準温度が気体供給器22によって気体を供給していないときの液面温度に基づく場合、この基準温度は、気体供給器22によって気体を供給していないときの液面温度よりも高い温度に設定される。判定部24は、気体供給器22による気体の供給を停止する毎に上記基準温度を設定してもよく、予め上記基準温度を記憶しておいてもよい。当該浸漬式濾過装置は、判定部24が気体供給器22による気体の供給を停止する毎に上記基準温度を設定することで、外気の温度等の外部要因に基づく誤判定を抑制しやすい。
判定部24は、上記基準温度を設定せずに複数本の散気管21内の目詰まりの有無を判定することも可能である。上記基準温度を設定しない場合、判定部24は、例えば温度分布測定器23から受信した測定データのうちの最高温度とこの測定データの平均温度との温度差に基づいて複数本の散気管21内の目詰まりの有無を判定してもよく、上記測定データのうち温度が急激に変化する領域の個数や面積割合に基づいて複数本の散気管21内の目詰まりの有無を判定してもよい。
(洗浄制御部)
洗浄制御部25は、判定部24から目詰まり有りとの判定データを受信した場合に複数本の散気管21を洗浄制御する。洗浄制御部25は、例えばCPU(Central Processing Unit)及びROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等のメモリを含むコンピュータから構成することができる。
洗浄制御部25は、判定部24から目詰まり有りとの判定データを受信した場合、複数本の散気管21内をフラッシングするよう洗浄制御することが好ましい。当該浸漬式濾過装置は、複数本の散気管21内の目詰まりを早期に発見することができるので、洗浄制御部25が複数本の散気管21内をフラッシングするよう洗浄制御することで、複数本の散気管21内の目詰まりを容易に解消することができる。
洗浄制御部25が複数本の散気管21内をフラッシングするよう洗浄制御する場合、洗浄制御部25は、まず吸引ポンプ33による処理済液の吸引を停止し、バルブ32を閉じると共に、気体供給器22による圧縮気体の供給を停止するよう制御する。これにより、複数本の散気管21内が被処理液L(洗浄液)で満たされる。次に、洗浄制御部25は、気体供給器22を稼働させ、複数本の散気管21内に圧縮気体を供給する。これにより、複数本の散気管21内に滞留する汚泥等を被処理液Lと共に複数本の散気管21から容易に排除することができる。なお、洗浄制御部25は、十分な洗浄効果が得られる場合であれば、吸引ポンプ33による処理済液の吸引を実施しつつ(つまり、濾過処理を停止せず)、複数本の散気管21内をフラッシングするよう洗浄制御することも可能である。
洗浄制御部25は、複数本の散気管21内をフラッシングするよう洗浄制御した後には、バルブ32を開き、かつ吸引ポンプ33を稼働させるよう制御する。これにより、当該浸漬式濾過装置は、濾過処理を再開することができる。
続いて、当該洗浄方法の各工程について詳説する。なお、当該洗浄方法では、供給する工程(S01)の実施前には、バルブ32が開かれ、かつ吸引ポンプ33が稼働していてもよく、バルブ32が閉じられ、かつ吸引ポンプ33が停止していてもよい。つまり、当該洗浄方法では、供給する工程(S01)は濾過処理と並行して実施してもよく、濾過処理を停止した状態で実施してもよい。
(供給する工程)
供給する工程(S01)は、気体供給器22から圧縮気体を供給することで行う。供給する工程(S01)では、散気ヘッダ26を介して複数本の散気管21内に気体を供給し、これらの散気管21の複数の散気孔21aから気泡Bを放出させることで、複数本の中空糸膜11の外周面側に気泡Bを供給する。供給する工程(S01)による圧縮気体の供給温度及び流速は、当該浸漬式濾過装置について説明した上述の範囲内とすることが好ましい。
(測定する工程)
測定する工程(S02)は、温度分布測定器23によって行う。測定する工程(S02)では、気泡Bが浮上する領域を含む被処理液Lの液面L1の温度分布を測定する。換言すると、測定する工程(S02)では、平面視で複数の散気孔21aと重なり合う領域を含む液面L1の温度分布を測定する。測定する工程(S02)では、例えば平面視でフレーム14に基づいて区画される矩形状の測定領域Rにおける液面L1の温度分布を測定する。測定する工程(S02)では、液面L1の温度分布画像を取得することが好ましい。
測定する工程(S02)では、供給する工程(S01)による気泡Bの供給中に液面L1の温度分布を測定する。測定する工程(S02)は、供給する工程(S01)を実施する都度、少なくとも1回以上の頻度で行うことが好ましい。測定する工程(S02)による液面L1の温度分布の測定間隔は、当該浸漬式濾過装置について説明した上述の範囲内とすることが好ましい。
(判定する工程)
判定する工程(S03)は、判定部24によって行う。判定する工程(S03)では、測定する工程(S02)で測定された測定データに基づいて複数本の散気管21内の目詰まりの有無を判定する。判定する工程(S03)では、測定する工程(S02)で取得された液面L1の温度分布画像に基づいて複数本の散気管21内の目詰まりの有無を判定することが好ましい。これにより、当該洗浄方法は、気泡Bの発生領域の偏在に基づく複数本の散気管21内の目詰まりの有無を容易に判定することができる。
判定する工程(S03)では、例えば基準温度以下の温度領域の面積割合に基づいて複数本の散気管21内の目詰まりの有無を判定する。この場合、判定する工程(S03)では、上述の測定領域Rの全体面積に対する上記基準温度以下の面積の割合によって複数本の散気管21内の目詰まりの有無を判定してもよく、複数の散気孔21aの合計数に対するこれらの散気孔21aの直上領域における上記基準温度以下の領域の合計個数の割合や、複数本の散気管21の合計本数に対するこれらの散気管21の直上領域における上記基準温度以下の領域の合計個数の割合等によって複数本の散気管21内の目詰まりの有無を判定してもよい。当該洗浄方法は、判定する工程(S03)で、上記基準温度以下の温度領域の面積割合に基づいて複数本の散気管21内の目詰まりの有無を判定することによって、気泡Bの発生量が不十分となることを容易に抑制し、濾過効率の低下をより適切に抑制することができる。
上記基準温度は、供給する工程(S01)による圧縮気体の供給温度、気泡Bに起因して上昇する液面温度、及び供給する工程(S01)を行っていないときの液面温度の少なくともいずれか1つに基づくことが好ましい。これにより、当該洗浄方法は、気泡Bの発生領域の偏在に基づく散気管21内の目詰まりの有無を容易に判定することができる。
上記基準温度が供給する工程(S01)による圧縮気体の供給温度に基づく場合、判定する工程(S03)では、供給する工程(S01)で圧縮気体の供給が開始される都度、上記基準温度を設定してもよく、予め上記基準温度を記憶しておいてもよい。
上記基準温度が気泡Bに起因して上昇する液面温度に基づく場合、上記基準温度は、測定する工程(S02)で測定した測定データを基に設定することができる。判定する工程(S03)では、上記測定データを取得する毎に上記基準温度を設定してもよく、予め上記基準温度を記憶しておいてもよい。当該洗浄方法は、判定する工程(S03)で、上記測定データを取得する毎に上記基準温度を設定することで、外気の温度等の外部要因に基づく誤判定を抑制しやすい。
上記基準温度が供給する工程(S01)を行っていないときの液面温度に基づく場合、判定する工程(S03)では、供給する工程(S01)を停止する毎に上記基準温度を設定してもよく、予め上記基準温度を記憶しておいてもよい。当該洗浄方法は、判定する工程(S03)で、供給する工程(S01)の停止毎に上記基準温度を設定することで、外気の温度等の外部要因に基づく誤判定を抑制しやすい。
また、判定する工程(S03)では、上記基準温度を設定せずに複数本の散気管21内の目詰まりの有無を判定することも可能である。上記基準温度を設定しない場合、判定する工程(S03)では、例えば測定する工程(S02)で測定された測定データのうちの最高温度とこの測定データの平均温度との温度差に基づいて複数本の散気管21内の目詰まりの有無を判定してもよく、上記測定データのうち温度が急激に変化する領域の個数や面積割合に基づいて複数本の散気管21内の目詰まりの有無を判定してもよい。
(洗浄する工程)
洗浄する工程(S04)では、判定する工程(S03)で目詰まり有りとの判定された場合、複数本の散気管21内を洗浄液でフラッシングすることが好ましい。当該洗浄方法は、複数本の散気管21内の目詰まりを早期に発見することができるので、洗浄する工程(S04)で複数本の散気管21内をフラッシングすることで、複数本の散気管21内の目詰まりを容易に解消することができる。
複数本の散気管21内をフラッシングする場合、洗浄する工程(S04)では、まず吸引ポンプ33による処理済液の吸引を停止し、バルブ32を閉じると共に、気体供給器22による圧縮気体の供給を停止する。これにより、複数本の散気管21内が被処理液L(洗浄液)で満たされる。次に、洗浄する工程(S04)では、気体供給器22を稼働させ、複数本の散気管21内に圧縮気体を供給する。これにより、複数本の散気管21内に滞留する汚泥等を被処理液Lと共に複数本の散気管21から容易に排除することができる。なお、洗浄する工程(S04)では、十分な洗浄効果が得られる場合であれば、吸引ポンプ33による処理済液の吸引を実施しつつ、上記フラッシングを行うことも可能である。
[その他の実施形態]
今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記実施形態の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
例えば、当該浸漬式濾過装置における複数の濾過モジュールの形状、個数、配置、複数本の散気管の形状、個数、配置等は上述の実施形態の構成に限定されるものではない。
上記洗浄する工程では、上述のフラッシングに代えて又はフラッシングと共に、複数本の散気管内を薬液洗浄してもよい。また、上記洗浄する工程では、上述の洗浄液として、被処理液に代えて処理済液、水道水等を用いてもよい。
当該洗浄方法は、上記測定する工程で液面の温度分布画像を取得し、上記判定する工程でこの温度分布画像に基づいて複数本の散気管内の目詰まりの有無を判定することが好ましいが、上記液面の温度分布が測定できる場合であれば、液面の温度分布画像以外を用いて上記目詰まりの有無を判定してもよい。
以上のように、本発明の実施形態に係る洗浄方法は、散気管内の目詰まりを早期に解消することでメンテナンス頻度を下げることができるので、浸漬式濾過装置を効率的に運転するのに適している。
1 濾過モジュール
2 洗浄モジュール
3 排出機構
11 中空糸膜
12 上側保持部材
13 下側保持部材
14 フレーム
21 散気管
21a 散気孔
22 気体供給器
23 温度分布測定器
24 判定部
25 洗浄制御部
26 散気ヘッダ
31 集水配管
32 バルブ
33 吸引ポンプ
B 気泡
L 被処理液
L1 液面
R 測定領域
T 貯留槽

Claims (6)

  1. 上下方向に引き揃えられる複数本の中空糸膜及び上記複数本の中空糸膜の上下端を固定する一対の保持部材を有する複数の濾過モジュールと、
    上記複数の濾過モジュールの下方から被処理液中に気泡を供給する洗浄モジュールと
    を備え、
    上記洗浄モジュールが、
    複数の散気孔を有する複数本の散気管と、
    上記複数本の散気管に圧縮気体を供給する気体供給器と
    を有する浸漬式濾過装置における上記複数本の散気管の洗浄方法であって、
    上記洗浄モジュールにより上記複数本の中空糸膜の外周面側に気泡を供給する工程と、
    上記供給する工程で供給される気泡が浮上する上記被処理液の液面の温度分布を測定する工程と、
    上記測定する工程で測定される上記液面の温度分布に基づいて上記複数本の散気管内の目詰まりの有無を判定する工程と、
    上記判定する工程により目詰まり有りと判定される場合に上記複数本の散気管を洗浄する工程と
    を備える洗浄方法。
  2. 上記判定する工程で、基準温度以下の温度領域の面積割合に基づいて上記目詰まりの有無を判定する請求項1に記載の洗浄方法。
  3. 上記基準温度が、上記圧縮気体の供給温度、上記気泡に起因して上昇する液面温度、及び上記供給する工程を行っていないときの液面温度の少なくともいずれか1つに基づく請求項2に記載の洗浄方法。
  4. 上記洗浄する工程で、上記複数本の散気管内を洗浄液でフラッシングする請求項1、請求項2又は請求項3に記載の洗浄方法。
  5. 上記測定する工程で、上記液面の温度分布画像を取得し、
    上記判定する工程で、この温度分布画像に基づいて上記複数本の散気管内の目詰まりの有無を判定する請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の洗浄方法。
  6. 上下方向に引き揃えられる複数本の中空糸膜及びこれらの複数本の中空糸膜の上下端を固定する一対の保持部材を有する複数の濾過モジュールと、
    上記複数の濾過モジュールの下方から被処理液中に気泡を供給する洗浄モジュールと
    を備え、
    上記洗浄モジュールが、
    複数の散気孔を有する複数本の散気管と、
    上記複数本の散気管に圧縮気体を供給する気体供給器と、
    上記複数の散気孔から放出され、上記複数本の中空糸膜の外周面側に供給される気泡が浮上する上記被処理液の液面の温度分布を測定する温度分布測定器と、
    上記温度分布測定器で測定される上記液面の温度分布に基づいて上記複数本の散気管内の目詰まりの有無を判定する判定部と、
    上記判定部により目詰まり有りと判定される場合に上記複数本の散気管を洗浄制御する洗浄制御部と
    を有する浸漬式濾過装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115317986A (zh) * 2022-10-10 2022-11-11 佛山市绿田环保机械设备有限公司 一种自动反冲洗污水处理设备及其控制系统
CN115475531A (zh) * 2021-05-31 2022-12-16 株式会社 三一Enc 分离膜模块单元

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