JP2018008246A - 散気ユニット - Google Patents

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Takeshi Matsumoto
岳 松本
森田 徹
Toru Morita
徹 森田
池田 啓一
Keiichi Ikeda
啓一 池田
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Abstract

【課題】本発明は、複数本の散気管の複数の散気孔からの気泡の放出量の均一化を図ることができ、これにより複数の濾過モジュールの洗浄効果の均質化を図ることができる散気ユニットを提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の一態様に係る散気ユニットは、浸漬式の濾過装置の洗浄気体を供給する散気ユニットであって、上記洗浄気体が導入される気体導入口を有し、中心軸が水平方向に配設される直管状の散気ヘッダと、上記散気ヘッダに連通し、上記散気ヘッダの側壁から水平方向に延出し、かつ複数の散気孔を有する複数本の散気管と、上記複数本の散気管の少なくとも一群の端部にそれらを統合するように連通し、水平方向に配設される気体合流管とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、散気ユニットに関する。
汚水処理や医薬等の製造工程における固液分離処理装置として、複数本の中空糸膜を集束した濾過モジュールを有する濾過装置が用いられる。このような濾過装置は、被処理液中に浸漬して用いられ、この被処理液に含まれる不純物の透過を中空糸膜表面によって防ぐと共に、この不純物以外を内部に透過させることで濾過処理を行う。
しかしながら、このような濾過装置は、被処理液に含まれる不純物の透過を中空糸膜の表面によって防ぐものであるため、中空糸膜の表面には内部に透過されなかった不純物が付着する。そのため、この濾過装置は、中空糸膜表面に付着した不純物によって本来濾過されるべき液体の濾過効率が低下するおそれがある。
このような問題に鑑みて、今日では濾過モジュールを構成する複数本の中空糸膜間に気泡を導入し、この気泡によって中空糸膜表面に付着した不純物を除去する構成が採用されている。このような構成を有する濾過装置としては、例えば「濾過装置」(特開2011−115794号公報参照)が発案されている。
上記公報に記載の濾過装置は、濾過モジュールを構成する複数本の中空糸膜間に気泡を放出する散気管を有する。この濾過装置は、上記散気管が1又は複数の散気孔を有し、この散気孔から放出される気泡が中空糸膜の表面を擦過し、さらにこの中空糸膜を揺動することで不純物を除去することができる。
特開2011−115794号公報
上記公報に記載の濾過装置は、直管状のヘッダーに複数本の散気管が接続されており、このヘッダーに気体を導入することで複数本の散気管の散気孔から気泡を放出することができる。しかしながら、このように1つのヘッダーに複数本の散気管が接続されている場合、ヘッダーの気体導入部近辺に接続される散気管の散気孔からの気泡の放出量が、ヘッダーの気体導入部から離れた位置に接続される散気管の散気孔からの気泡の放出量よりも多くなり易い。そのため、この濾過装置は、複数本の散気管の複数の散気孔からの気泡の放出量の均一化を図り難いという課題を有する。
本発明は、上述のような事情に基づいてなされたものであり、複数本の散気管の複数の散気孔からの気泡の放出量の均一化を図ることができ、これにより複数の濾過モジュールの洗浄効果の均質化を図ることができる散気ユニットを提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた本発明の一態様に係る散気ユニットは、浸漬式の濾過装置の洗浄気体を供給する散気ユニットであって、上記洗浄気体が導入される気体導入口を有し、中心軸が水平方向に配設される直管状の散気ヘッダと、上記散気ヘッダに連通し、上記散気ヘッダの側壁から水平方向に延出し、かつ複数の散気孔を有する複数本の散気管と、上記複数本の散気管の少なくとも一群の端部にそれらを統合するように連通し、水平方向に配設される気体合流管とを備える。
本発明に係る散気ユニットは、複数本の散気管の複数の散気孔からの気泡の放出量の均一化を図ることができ、これにより複数の濾過モジュールの洗浄効果の均質化を図ることができる。
本発明の第一実施形態に係る散気ユニットを示す模式的正面図である。 図1の散気ユニットの模式的平面図である。 図2の散気ユニットのA−A線端面図である。 図1の散気ユニットを備える濾過装置を示す模式的正面図である。 図4の濾過装置の模式的側面図である。
[本発明の実施形態の説明]
最初に本発明の実施態様を列記して説明する。
上記課題を解決するためになされた本発明の一態様に係る散気ユニットは、浸漬式の濾過装置の洗浄気体を供給する散気ユニットであって、上記洗浄気体が導入される気体導入口を有し、中心軸が水平方向に配設される直管状の散気ヘッダと、上記散気ヘッダに連通し、上記散気ヘッダの側壁から水平方向に延出し、かつ複数の散気孔を有する複数本の散気管と、上記複数本の散気管の少なくとも一群の端部にそれらを統合するように連通し、水平方向に配設される気体合流管とを備える。
当該散気ユニットは、散気ヘッダの気体導入口から導入された気体を複数本の散気管の複数の散気孔から放出可能に構成されている。当該散気ユニットは、複数本の散気管の少なくとも一群の端部にそれらを統合するように連通し、水平方向に配設される気体合流管を備えるので、複数本の散気管の複数の散気孔からの気泡の放出量の均一化を図ることができ、これにより複数の濾過モジュールの洗浄効果の均質化を図ることができる。
当該散気ユニットは、上記気体合流管の底部が開口しているとよい。このように、上記気体合流管の底部が開口していることによって、当該散気ユニット内に侵入した固形分を気体による圧力でこの開口から排出することができる。
上記複数本の散気管が散気ヘッダの左右両側に配設され、上記気体合流管として、左側の散気管群に連通するもの及び右側の散気管群に連通するものの一対を有するとよい。このように、上記複数本の散気管が散気ヘッダの左右両側に配設され、上記気体合流管として、左側の散気管群に連通するもの及び右側の散気管群に連通するものの一対を有することによって、散気ヘッダの左右両側に配設される各一群の散気管群内の気体圧力の均一化を図ることができ、これにより複数本の散気管の複数の散気孔からの気泡の放出量の均一化を促進することができる。
なお、本発明において、「散気ヘッダの側壁」とは、散気ヘッダの中心軸と垂直な断面において水平方向に対向する一対の壁をいう。「散気ヘッダの左右両側」とは、散気ヘッダの中心軸方向を前後方向とした場合の左右両側をいう。「水平方向」とは、厳密な水平方向に限定されるものではなく、水平方向に対して5°以下、好ましくは3°以下の角度で傾斜した方向を含む。
[本発明の実施形態の詳細]
以下、図面を参照しつつ、本発明に係る散気ユニットについて詳説する。
[第一実施形態]
<散気ユニット>
図1及び図2の散気ユニット1は、浸漬式の濾過装置の洗浄気体を供給する。上記濾過装置としては、例えば複数本の中空糸膜を有する濾過モジュールと、この濾過モジュールの下方から気泡を供給する気体供給モジュールとを備える精密濾過装置及び限外濾過装置が挙げられ、当該散気ユニット1は、この気体供給モジュールに用いられる。当該散気ユニット1は、被処理液中に浸漬した状態で用いられる。
当該散気ユニット1は、上記洗浄気体が導入される気体導入口11を有し、中心軸が水平方向に配設される直管状の散気ヘッダ2と、散気ヘッダ2に連通し、散気ヘッダ2の一対の側壁から対向方向かつ水平方向に延出し、かつ複数の散気孔12を有する複数本の散気管3と、複数本の散気管3の少なくとも一群の端部にそれらを統合するように連通し、水平方向に配設される一対の気体合流管4とを備える。
当該散気ユニット1は、散気ヘッダ2の気体導入口11から導入された気体を複数本の散気管3の複数の散気孔12から放出可能に構成されている。当該散気ユニット1は、複数本の散気管3の少なくとも一群の端部にそれらを統合するように連通し、水平方向に配設される気体合流管4を備えるので、複数本の散気管3の複数の散気孔12からの気泡の放出量の均一化を図ることができ、これにより複数の濾過モジュールの洗浄効果の均質化を図ることができる。
当該散気ユニット1が複数本の散気管3の複数の散気孔12からの気泡の放出量を均一化することができる理由を以下に説明する。上記気体合流管を有しない従来の散気ユニットでは、散気ヘッダの気体導入口に導入された気体は、この気体導入口の近傍に配設される複数本の散気管に比較的多く供給される一方、気体導入口から離れた位置に配設される複数本の散気管には供給され難い。そのため、従来の散気ユニットは、気体導入口の近傍に配設される複数本の散気管の複数の散気孔から放出される気泡の量が、気体供給口から離れた位置に配設される複数本の散気管の複数の散気孔から放出される気泡の量よりも多くなり易い。さらに、従来の散気ユニットでは、気体供給口から離れた位置に配設される複数本の散気管に気体を導入すべく気体の供給圧を高くすると、気体導入口の近傍に配設される複数本の散気管への気体の供給割合が依然として高いことに加え、気体導入口の近傍に配設される複数本の散気管の先端からエア漏れが生じ、散気ヘッダに導入される気体の利用効率が却って低下するという問題を生じる。これに対し、当該散気ユニット1は、気体合流管4を有することで、気体導入口11の近傍に配設される複数本の散気管3の先端から漏れていた気体を気体合流管4を介して一群の散気管群によって共有することができるので、エア漏れによる気体の損失を抑えつつ、複数本の散気管3内の気体圧力の均一化を図ることができ、これにより複数本の散気管3の複数の散気孔12からの気泡の放出量を均一化することができる。
当該散気ユニット1は、複数本の散気管3が散気ヘッダ2の左右両側に配設され、気体合流管4として、左側の散気管群3aに連通するもの及び右側の散気管群3bに連通するものの一対を有する。これにより、当該散気ユニット1は、散気ヘッダ2の左右両側に配設される各一群の散気管群内の気体圧力の均一化を図ることができ、複数本の散気管3の複数の散気孔12からの気泡の放出量の均一化を促進することができる。特に、当該散気ユニット1は、かかる構成を有することで、散気ヘッダ2の左右方向の圧力の対称化を図ることができ、これにより複数の濾過モジュール全体に対する気泡の放出量の均一化を図ることができる。
(散気ヘッダ)
散気ヘッダ2は、上述のように直管状であり、詳細には中心軸方向の両端が端壁によって封止されることで中空状の内部空間を有する形状とされている。散気ヘッダ2の中心軸に垂直な内面の断面形状としては、特に限定されるものではなく、例えば矩形状、楕円状、真円状、逆T字状、L字状等が挙げられる。中でも、上記断面形状としては、散気ヘッダ2、ひいては当該散気ユニット1を備える濾過装置の小型化を図りつつ、気体導入口11から導入される気体によって散気ヘッダ2内の上方に気体層を形成し易い逆T字状が好ましい。散気ヘッダ2は、被処理液中に浸漬された状態で用いられるため、気体導入前においては、内部に被処理液が満たされている。この点、当該散気ユニット1は、散気ヘッダ2内の上方に気体層を形成可能に構成されることで、この気体層と被処理液との界面を徐々に下げていくことで複数本の散気管3に気体を均等に供給することができ、複数本の散気管3の複数の散気孔12からの気泡の放出量の均一化を促進することができる。また、上記気体層と被処理液との界面を徐々に下げていくことで散気ヘッダ2内の被処理液を複数本の散気管3を介して排出し易い。
散気ヘッダ2は、中心軸に垂直な断面が左右非対称であってもよい。しかしながら、図1及び図2に示すように、本実施形態では対向する一対の側壁からそれぞれ複数本の散気管3が延出されるため、これら複数本の散気管3からの気泡の放出量の均一化を図る上では、中心軸に垂直な断面形状は左右対称であることが好ましい。
気体導入口11は、散気ヘッダ2の中心軸方向の一端側に形成されている。気体導入口11の形成箇所としては、例えば図1及び図2に示すように、散気ヘッダ2の上壁であってもよく、散気ヘッダ2の中心軸方向の一端側の端壁であってもよく、散気ヘッダ2の側壁であってもよい。気体導入口11は、気体圧送ユニット(付図示)と接続されることで、この気体圧送ユニットから供給される気体を散気ヘッダ2内に導入可能に構成されている。
散気ヘッダ2の中心軸方向長さの下限としては、0.5mが好ましく、1.0mがより好ましい。一方、上記中心軸方向長さの上限としては、3mが好ましく、2mがより好ましい。上記中心軸方向長さが上記下限に満たないと、大型の濾過装置に使用できなくなるおそれがある。逆に、上記中心軸方向長さが上記上限を超えると、複数本の散気管3への気体の供給量が不十分となり、十分に洗浄効率を高め難くなるおそれがある。
散気ヘッダ2の内部空間の中心軸に垂直な断面積の下限としては、15cmが好ましく、40cmがより好ましい。一方、上記断面積の上限としては、150cmが好ましく、120cmがより好ましい。上記断面積が上記下限に満たないと、散気ヘッダ2の内部に上述の気体層を形成するための領域(気体層形成領域)を形成し難くなるおそれや、気体導入口11と比較的離れた位置に配設される散気管3に気体を十分に供給し難くなるおそれがある。逆に、上記断面積が上記上限を超えると、散気ヘッド2が大きくなり過ぎることで当該散気ユニット1を濾過装置に装着し難くなるおそれがある。
散気ヘッダ2の主成分としては、特に限定されるものではなく、ステンレス、鋼、銅、アルミニウム等の金属や、アクリル樹脂、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)等の合成樹脂が挙げられる。なお、「主成分」とは、最も含有量の多い成分をいい、例えば50質量%以上含有される成分をいう。
(散気管)
複数本の散気管3は、散気ヘッダ2に連通し、散気ヘッダ2の対向する一対の側壁から対向方向外側に向けて延出している。複数本の散気管3は、散気ヘッダ2の対向する一対の側壁の対向位置から延出することが好ましい。当該散気ユニット1は、散気ヘッダ2の一方の側壁(図1における左側の側壁)から延出する複数本の散気管3が一群の散気管群3aを形成し、散気ヘッダ2の他方の側壁(図1における右側の側壁)から延出する複数本の散気管3が他の一群の散気管群3bを形成している。
複数本の散気管3は、同形状に形成されている。また、複数本の散気管3の内面の最下位置は等しく、かつ複数本の散気管3の内面の最上位置は等しい。
複数本の散気管3は、散気ヘッド2の対向する一対の側壁から散気ヘッド2の中心軸方向に等間隔で配設されることが好ましい。複数本の散気管3は、散気ヘッド2の対向する一対の側壁から散気ヘッド2の中心軸方向に等間隔で配設されることで、濾過装置の複数の濾過モジュール間に複数本の散気管3を配置し易く、これにより複数の濾過モジュールの洗浄効果を高めることができる。
散気ヘッド2の各側壁から延出する複数本の散気管3の個数の下限としては、濾過装置における濾過モジュールの配設数に応じて適宜変更可能であるが、例えば5が好ましく、10がより好ましい。一方、上記個数の上限としては、例えば40が好ましく、30がより好ましい。複数本の散気管3は、上述のように濾過装置の複数の濾過モジュール間に配設されることで、各散気管3に平面視で隣接する一対の濾過モジュール(但し、最も外側に位置する濾過モジュールの外側に配設される散気管3については隣接する1つの濾過モジュール)の複数本の中空糸膜を洗浄可能に構成される。この点に関し、複数本の散気管3の個数が上記下限に満たないと、隣接する散気管3同士の間隔が大きくなり過ぎて、平面視における濾過モジュールと散気管3との間隔が大きくなり、複数の濾過モジュールの複数本の中空糸膜の洗浄効果を十分に高められないおそれがある。逆に、複数本の散気管3の個数が上記上限を超えると、隣接する散気管3同士の間隔が小さくなり過ぎて、複数本の散気管3を隣接する一対の濾過モジュール間に配置し難くなるおそれがある。
隣接する散気管3同士の間隔の下限としては、20mmが好ましく、30mmがより好ましい。一方、上記間隔の上限としては、200mmが好ましく、150mmがより好ましい。上記間隔が上記下限に満たないと、隣接する散気管3同士の間隔が小さくなり過ぎて、複数本の散気管3を隣接する一対の濾過モジュール間に配置し難くなるおそれがある。逆に、上記間隔が上記上限を超えると、平面視における濾過モジュールと散気管3との間隔が大きくなり過ぎて、複数の濾過モジュールの洗浄効果を十分に高められないおそれがある。
図3に示すように、複数本の散気管3の内面の最下位置hは、散気ヘッダ2の内面の最下位置hと同位であるか、又は散気ヘッダ2の内面の最下位置hよりも高い。複数本の散気管3の内面の最下位置hと散気ヘッダ2の内面の最下位置hとの鉛直方向距離の上限としては、10mmが好ましく、6mmがより好ましく、3mmがさらに好ましく、0mmが最も好ましい。上記鉛直方向距離が上記上限を超えると、散気ヘッダ2内における複数本の散気管3の最下位置hよりも低位の位置に非処理液が溜まり易くなり、これにより散気ヘッダ2内に気体を導入した際に散気ヘッダ2内の被処理液の液面が波打ち、複数本の散気管3に均一に気体を供給することができないおそれがある。なお、当該散気ユニット1は、散気ヘッダ2における複数本の散気管3の内面の最下位置hよりも低位の位置に非処理液が溜まることをより的確に抑制するためには、全ての散気管3の内面の最下位置hが散気ヘッダ2の内面の最下位置hと近接していることが好ましい。また、「散気管の内面の最下位置」とは、例えば散気管の内面が水平に配設される底面を有する場合はこの底面の位置を意味し、散気管の下方側の内面が湾曲している場合にはこの内面の鉛直方向における最も下方の位置を意味する。さらに、「散気ヘッダの内面の最下位置」についても、散気管の内面の最下位置と同様である。
散気ヘッダ2の内面の最上位置hは、複数本の散気管3の内面の最上位置hよりも高いことが好ましい。散気ヘッダ2の内面の最上位置hと複数本の散気管3の内面の最上位置hとの鉛直方向距離の下限としては、15mmが好ましく、25mmがより好ましく、30mmがさらに好ましい。上記鉛直方向距離が上記下限に満たないと、気体導入口11から導入された気体によって複数本の散気管3の内面の最上位置hよりも上方に気体層を十分に形成し難くなり、その結果この気体層と被処理液との界面を徐々に下げていくことで複数本の散気管3に気体を均等に供給し難くなるおそれがある。一方、上記鉛直方向距離の上限としては、散気ヘッド2の小型化を図る点から、例えば50mmとすることができる。なお、当該散気ユニット1は、上記気体層から全ての散気管3に同時に気体を供給するためには全ての散気管3の内面の最上位置hが等しいことが好ましい。また、「散気管の内面の最上位置」とは、例えば散気管の内面が水平に配設される上面を有する場合はこの上面の位置を意味し、散気管の上方側の内面が湾曲している場合にはこの内面の鉛直方向における最も上方の位置を意味する。さらに、「散気ヘッダの内面の最上位置」についても、散気管の内面の最上位置と同様である。
各散気管3は、中心軸方向の両端が開口した直管状に形成されている。各散気管3の中心軸方向と垂直な断面形状は特に限定されないが、例えば円環状や四角環状とすることができる。
各散気管3の内径の下限としては、6mmが好ましく、10mmがより好ましく、15mmがさらに好ましい。一方、各散気管3の内径の上限としては、70mmが好ましく、60mmがより好ましく、50mmがさらに好ましい。各散気管3の内径が上記下限に満たないと、各散気管3に気体を十分に供給できないおそれがある。逆に、各散気管3の内径が上記上限を超えると、管内の体積が大きくなり、不純物等の固形物が散気管3内に滞留し易くなるおそれがある。なお、散気管3の内面の中心軸方向の断面形状が円形以外である場合の内径は、真円に換算した場合の内径を意味する。
各散気管3の平均管厚の下限としては、1mmが好ましく、2mmがより好ましい。一方、各散気管3の平均管厚の上限としては、6mmが好ましく、4mmがより好ましい。各散気管3の平均管厚が上記下限に満たないと、十分な強度が得られないおそれがある。逆に、各散気管3の平均管厚が上記上限を超えると、外径が不必要に大きくなるおそれがある。
複数の散気孔12の形状は特に限定されないが、円形が好ましい。複数の散気孔12は、図1及び図2に示すように、同じ大きさで、各散気管3の中心軸方向に等間隔で配設されていることが好ましい。当該散気ユニット1は、複数の散気孔12が各散気管3の中心軸方向に等間隔で配設されることによって、散気ヘッダ2から供給される気体を延出方向先端側に送りつつ、中心軸方向に沿って略均一に放出することができる。なお、複数の散気孔12は、例えばレーザー加工によって形成することができる。
また、複数の散気孔12の中心は、各散気管3の中心軸を含む鉛直断面と一致するよう配設されていることが好ましい。つまり、複数の散気孔12の中心は、各散気管3の中心軸を含む鉛直断面に含まれることが好ましい。さらに、各散気管3は、その周面に散気孔12以外の開口を有しないことが好ましい。当該散気ユニット1は、複数の散気孔12がこのように配設されることによって、管内に気体を送りつつ、洗浄気体を複数の散気孔12から連続的に放出することができる。
複数の散気孔12の平均径の下限としては、1mmが好ましく、2mmがより好ましい。一方、複数の散気孔12の平均径の上限としては、10mmが好ましく、8mmがより好ましい。上記平均径が上記下限に満たないと、十分に気泡を放出できないおそれがある。逆に、上記平均径が上記上限を超えると、各散気孔12からの気泡の放出量が多くなり過ぎることにより、散気ヘッダ2から気体が供給された場合にこの気体が散気ヘッダ2側に配設される散気孔12から放出され過ぎて、延出方向先端側からの放出量が十分に得られないおそれがある。なお、散気孔12が円形以外の場合の平均径は、真円に換算した場合の平均径を意味する。
複数の散気孔12の平均ピッチ(中心間距離)の下限としては、10mmが好ましく、20mmがより好ましい。一方、複数の散気孔12の平均ピッチの上限としては、150mmが好ましく、100mmがより好ましい。上記平均ピッチが上記下限に満たないと、散気ヘッダ2から気体が供給された場合にこの気体が散気ヘッダ2側に配設される散気孔12から放出され過ぎて、延出方向先端側からの放出量が十分に得られなくなるおそれがある。逆に、上記平均ピッチが上記上限を超えると、濾過モジュールにおいて気体が供給され難い領域が発生するおそれがある。
散気管3の主成分としては、ステンレス、鋼、銅、アルミニウム等の金属や、アクリル樹脂、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)等の合成樹脂が挙げられる。中でも、耐久性に優れると共に比較的安価なポリ塩化ビニルが好ましい。
(気体合流管)
一対の気体合流管4は、複数本の散気管3の延出方向の先端縁に接続されている。具体的には、一方の気体合流管4は、一群の散気管群3aの延出方向の先端縁に接続されており、より詳細には散気ヘッダ2の一方の側壁から延出する全ての散気管3の延出方向の先端縁に接続されている。また、他方の気体合流管4は、他の一群の散気管群3bの延出方向の先端縁に接続されており、より詳細には散気ヘッダ2の他方の側壁から延出する全ての散気管3の延出方向の先端縁に接続されている。
一対の気体合流管4は、直管状であり、詳細には中心軸方向の両端が端壁によって封止されることで中空状の内部空間を有する形状とされている。一対の気体合流管4は、中心軸方向が散気ヘッダ2の中心軸方向と平行に配設されており、側壁の中心軸方向に沿って複数本の散気管3が接続されている。これにより、一対の気体合流管4の内部空間は、接続される複数本の散気管3の内部空間と連通している。
図3に示すように、一対の気体合流管4は、底部が開口している。一対の気体合流管4は、それぞれ1個の開口5を有している。開口5は、気体合流管4の底部の中心軸方向の両端部に亘ってスリット状に形成されている。当該散気ユニット1は、気体合流管4の底部が開口していることによって、当該散気ユニット1内に侵入した固形分を気体による圧力でこの開口5から排出することができる。
気体合流管4の内部空間の平均幅Wに対する開口5の平均幅Wの比(W/W)の下限としては、0.5が好ましく、0.7がより好ましい。上記比(W/W)が上記下限に満たないと、開口5から固形分を容易かつ確実に排出できないおそれがある。一方、上記比(W/W)の上限としては、特に限定されるものではなく、例えば1.0とすることができる。なお、「気体合流管の内部空間の平均幅」とは、気体合流管の中心軸と垂直な任意の10個の断面における上記内部空間の水平方向長さの平均値をいう。また、「開口の平均幅」とは、気体合流管の内部空間の平均幅の測定に用いた10個の断面における開口は幅の平均値をいう。
一対の気体合流管4の内面の中心軸に垂直な断面形状としては、特に限定されるものではなく、例えば矩形状、楕円状、真円状、台形状等が挙げられる。中でも、一対の気体合流管4の内部空間の容積を比較的大きくできると共に、開口5を介して固形分を排出させ易い矩形状が好ましい。また、一対の気体合流管4の中心軸方向長さとしては、例えば散気ヘッダ2の中心軸方向長さと同程度とすることが可能である。なお、「気体合流管の内面の中心軸に垂直な内面の断面形状」とは、開口を有しないと仮定した場合の断面形状をいう。
一対の気体合流管4の内部空間の中心軸に垂直な断面積の下限としては、100cmが好ましく、120cmがより好ましい。一方、上記断面積の上限としては、300cmが好ましく、200cmがより好ましい。散気ヘッダ2、複数本の散気管3及び一対の気体合流管4の内部空間は、気体導入口11、複数の散気孔12及び一対の開口5以外の部分が密閉された閉空間として構成される。当該散気ユニット1は、一対の気体合流管4の底面が開口している場合、被処理液の液面によって洗浄気体が開口5から外部に漏洩するのを抑制しつつ、この洗浄気体を密閉空間内に留めることができる。この点に関し、上記断面積が上記下限に満たないと、一対の気体合流管4の内部空間が小さくなり過ぎて、一対の気体合流管4内に送られた洗浄気体が開口5から外部に漏洩するおそれがある。逆に、上記断面積が上記上限を超えると、一対の気体合流管4が不要に大きくなるおそれがある。
複数本の散気管3の内面の最下位置hと気体合流管4の開口5の最下位置hとの鉛直方向距離dは、気体合流管4の内面の最上位置hと複数本の散気管3の内面の最上位置hとの鉛直方向距離dよりも大きいことが好ましい。かかる構成を有することで、当該散気ユニット1は、一対の気体合流管4の内部空間と複数本の散気管3の内部空間との間の気体の流れをスムーズにすると共に、一対の気体合流管4内に送られた洗浄気体が開口5から外部に漏洩することを抑制することができる。
気体合流管4の内面の最上位置hと複数本の散気管3の内面の最上位置hとの鉛直方向距離dの上限としては、20mmが好ましく、10mmがより好ましい。上記鉛直方向距離dが上記上限を超えると、一対の気体合流管4の内部空間と複数本の散気管3の内部空間との間の気体の流れが阻害されるおそれがある。一方、上記鉛直方向距離dの下限としては、特に限定されるものではなく、例えば0mmとすることができる。
複数本の散気管3の内面の最下位置hと気体合流管4の開口5の最下位置hとの鉛直方向距離dの下限としては、50mmが好ましく、80mmがより好ましい。一方、上記鉛直方向距離dの上限としては、200mmが好ましく、150mmがより好ましい。上記鉛直方向距離dが上記下限に満たないと、気体合流管4内に送られた洗浄気体が開口5から外部に漏洩するおそれがある。逆に、上記鉛直方向距離dが上記上限を超えると、気体合流管4が不要に大きくなるおそれがある。
複数本の散気管3の内面の最下位置hと気体合流管4の開口5の最下位置hとの鉛直方向距離dに対する気体合流管4の内面の最上位置hと複数本の散気管3の内面の最上位置hとの鉛直方向距離dの比(d/d)の上限としては、0.2が好ましく、0.1がより好ましい。上記比(d/d)が上記上限を超えると、一対の気体合流管4の内部空間と複数本の散気管3の内部空間との間の気体の流れが阻害されるおそれがあると共に、一対の気体合流管4内に送られた洗浄気体が開口5から漏洩するおそれがある。一方、上記比(d/d)の下限としては、特に限定されるものではなく、例えば0.001とすることができる。
気体合流管4の内部空間の平均幅Wに対する平均高さHの比(H/W)の下限としては、1.0が好ましく、1.3がより好ましい。一方、上記比(H/W)の上限としては、2.0が好ましく、1.7がより好ましい。上記比(H/W)が上記下限に満たないと、一対の気体合流管4内に送られた洗浄気体が開口5から漏洩するおそれがある。逆に、上記比(H/W)が上記上限を超えると、一対の気体合流管4が不要に大きくなるおそれがある。なお、「気体合流管の内部空間の平均高さ」とは、気体合流管の内部空間の平均幅の測定に用いた10個の断面における上記内部空間の上下方向長さの平均値をいう。
一対の気体合流管4の主成分としては、特に限定されるものではなく、ステンレス、鋼、銅、アルミニウム等の金属や、アクリル樹脂、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)等の合成樹脂が挙げられる。
(洗浄気体)
当該散気ユニット1に導入される洗浄気体としては、一対の気体合流管4の開口5からの漏洩が抑制できるよう、被処理液よりも比重が小さいことが必要とされる。また、当該散気ユニット1に導入される洗浄気体としては、不活性ガスが好ましい。このような気体としては、特に限定されないが、典型的には空気が挙げられる。
<濾過装置>
図4及び図5の濾過装置21は、浸漬式の濾過装置である。当該濾過装置21は、複数本の中空糸膜31を有する複数の濾過モジュール22と、複数の濾過モジュール22の下方から気泡を供給する気体供給モジュール23とを備える。また、気体供給モジュール23は、図1の当該散気ユニット1を備える。複数の濾過モジュール22及び気体供給モジュール23は、フレーム24に連結されることで一体的に保持されている。
当該濾過装置21は、当該散気ユニット1を備えるので、上述のように複数本の散気管3の複数の散気孔12からの気泡の放出量の均一化を図ることができ、これにより複数の濾過モジュールの洗浄効果の均質化を図ることができる。
(濾過モジュール)
各濾過モジュール22は、複数本の中空糸膜31と、複数本の中空糸膜31の上端部を保持する棒状の上部保持部材32と、複数本の中空糸膜31の下端部を保持する棒状の下部保持部材33とを有する。複数本の中空糸膜31は、上下方向に引き揃えられている。複数本の中空糸膜31は、上部保持部材32の下面及び下部保持部材33の上面の略全面に連結される。かかる構成により、各濾過モジュール22は、全体として幅(上部保持部材32及び下部保持部材33の中心軸方向長さ)に対して厚さ(上部保持部材32及び下部保持部材33の中心軸方向と垂直な水平方向長さ)が小さい略直方体状に形成されている。上部保持部材32は中空状に形成されている。上部保持部材32は、濾過モジュール22によって濾過された処理済液を排出する排出機構(不図示)と接続されている。これにより、当該濾過装置21は、複数の濾過モジュール22の複数本の中空糸膜31を透過した処理済液を上記排出機構を介して排出可能に構成されている。
複数の濾過モジュール22は、図4に示すように、正面視において2列に配置されている。また、複数の濾過モジュール22は、図5に示すように、各列において等間隔かつ平行に配置されている。具体的には、当該濾過装置21は、幅方向の端縁同士が隣接するように一対の濾過モジュール22が2列に配置され、各列において複数の濾過モジュール22が厚さ方向に対向するように等間隔で配置されている。
中空糸膜31は、水を透過させる一方、被処理液に含まれる不純物の透過を阻止する多孔性の膜を管状に成形したものであり、例えば熱可塑性樹脂を主成分とするものを用いることができる。各濾過モジュール22おける複数本の中空糸膜31の束の濾過モジュール22の幅方向における平均長さとしては、例えば300mm以上1200mm以下とすることができる。各濾過モジュール22における複数本の中空糸膜31の束の濾過モジュール22の厚さ方向における平均長さとしては、例えば10mm以上100mm以下とすることができる。上側保持部材32の下端及び下側保持部材33の上端間における複数本の中空糸膜31の平均長さとしては、例えば1m以上6m以下とすることができる。
(気体供給モジュール)
気体供給モジュール23は、当該散気ユニット1と、当該散気ユニット1の散気ヘッダの気体導入口に気体を供給する気体圧送ユニット(不図示)とを有する。上記気体圧送ユニットとしては、特に限定されるものではなく、例えば公知のブロワ、圧縮機等が挙げられる。
当該散気ユニット1は、複数の濾過モジュール22の下方からこれら複数の濾過モジュール22の複数本の中空糸膜31に向けて気泡を放出する。当該散気ユニット1は、散気ヘッダの中心軸が、2列に配置される複数の濾過モジュール22の列間の中心と平面視で一致するよう配設される。また、当該散気ユニット1は、平面視で複数本の散気管3が各列において隣接する濾過モジュール22間に位置するよう配設される。さらに、当該散気ユニット1は、散気ヘッダの中心軸方向の両端に位置する各一対の散気管3が、各列において最も外側に位置する各一対の濾過モジュール22の平面視における外側に位置するよう配設される。複数の濾過モジュール22と複数本の散気管3との平面視における間隔は等しいことが好ましい。
[その他の実施形態]
今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記実施形態の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
例えば、当該散気ユニットは、散気ヘッダの一対の側壁からそれぞれ複数本の散気管が延出する必要はなく、一方の側壁のみから複数本の散気管が延出してもよい。また、当該散気ユニットは、1つの気体合流管が散気ヘッダの1つの側壁から延出する全ての散気管を統合する必要はなく、1つの側壁から延出する少なくとも2以上の散気管を統合するよう設けられていればよい。さらに、当該散気ユニットは、1つの側壁から延出する複数本の散気管を2以上の気体合流管によって複数群の散気管群に統合するよう設けられていてもよい。加えて、気体合流管は、例えば平面視でU字状に湾曲した形状とされ、散気ヘッダの対向する一対の側壁から延出する複数本の散気管を統合するように構成されていてもよい。
上記気体導入口は、必ずしも散気ヘッダの中心軸方向の一端側に形成されていなくてもよく、例えば散気ヘッダの中心軸方向の両端に形成されていてもよく、散気ヘッダの中心軸方向の中央に形成されていてもよい。
上記複数本の散気管は、必ずしも直管状である必要はない。また、上記複数本の散気管は、必ずしも同形状である必要はなく、例えば中心軸方向の長さが異なっていてもよく、径が異なっていてもよい。また、複数本の散気管の内面の最下位置及び最上位置はそれぞれ異なっていてもよい。
上記気体合流管は、必ずしも底部に開口を有する必要はない。当該散気ユニットは、上記気体合流管が底部に開口を有しない場合でも、複数本の散気管の複数の散気孔からの気泡の放出量の均一化を図ることができ、これにより複数の濾過モジュールの洗浄効果の均質化を図ることができる。また、当該散気ユニットは、上記気体合流管が底部に開口を有しない場合、複数本の散気管の下側の壁に1又は複数の固形分排出開口が形成されてもよい。このように、複数本の散気管の下側の壁に固形分排出開口が形成されることによって、この固形分排出開口から散気ユニット内に侵入した固形分を排出することができる。
また、上記気体合流管が底部に開口を有する場合でも、この開口は気体合流管の底部の中心軸方向の両端部に亘って形成されていなくてもよい。上記気体合流管は、例えば複数本の散気管との接続部分に対応する位置に複数の開口を有していてもよい。
当該散気ユニットは、散気管の先端縁に連続して設けられ、散気管の中心軸方向から下方に傾斜した管状の固体分排出部を有し、この個体分排出部の先端縁に複数の散気管を統合するように気体合流管が接続されてもよい。当該散気ユニットは、上記固体分排出部を有し、上記気体合流管がこの固体分排出部の先端縁に接続されることによって、複数の散気管に侵入した固形分を固形分排出部の出口側(散気部と反対側の端部側)から気体による圧力で滑らかに排出することができる。その結果、当該散気ユニットは、複数の濾過モジュールへの洗浄気体の供給を妨げることなく、固形分の滞留を防止することができる。
当該濾過装置は、気体供給モジュールが、複数の散気孔の鉛直上方に配設される複数の間欠的気泡発生ユニットを有していてもよい。この間欠的気泡発生ユニットの具体的構成は特に限定されるものではなく、例えば散気孔から放出される気泡を内部に貯留しつつ、この気泡の貯留量が所定量を超えた場合に大口径の気泡を吐出する構成のものを採用することができる。
以下、実施例によって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例]
[No.1]
洗浄気体が導入される気体導入口を有し、中心軸が水平方向に配設される直管状の散気ヘッダと、この散気ヘッダに連通し、この散気ヘッダの対向する一対の側壁から水平方向に延出し、かつ複数の散気孔を有する複数本の散気管と、散気ヘッダの一方の側壁から延出する全ての散気管の延出方向の先端縁に接続され、水平方向に配設される第1気体合流管と、散気ヘッダの他方の側壁から延出する全ての散気管の延出方向の先端縁に接続され、水平方向に配設される第2気体合流管とを備える散気ユニットを用意した。上記散気ヘッダの中心軸方向長さは1.74mであり、各側壁から延出する散気管の数は25本(合計50本)であり、これらの散気管は各側壁に等間隔で配設されていた。また、各散気管の中心軸方向長さは0.8mであり、各散気管には等間隔で6個の散気孔が設けられていた。さらに、第1気体合流管及び第2気体合流管は同一形状で、内部空間の中心軸に垂直な断面形状は矩形状であり、底部に中心軸方向の両端部に亘って形成される開口を有していた。第1気体合流管及び第2気体合流管の内部空間の中心軸に垂直な断面積は140cmであり、内部空間の平均幅に対する平均高さの比は1.5であった。
[比較例]
[No.2]
一対の気体合流管を有しない以外はNo.1と同様の構成を有する散気ユニットを用意した。
<散気量>
No.1及びNo.2の散気ユニットを、複数本の散気管の最上位置が水深10cmとなるように水槽内に浸漬した。次に、この水槽内において、各散気孔の鉛直上方に、散気孔から放出される気泡が一定量溜まることで0.65Lの口径の気泡を間欠的に吐出可能な間欠的気泡発生ユニットを配設した。続いて、No.1及びNo.2の散気ユニットの気体導入口から1つの散気孔毎の風量が23.3L/minとなるように空気を導入した。各間欠的気泡発生ユニットから気泡が10回吐出されるまでの時間S[min]を測定し、下記式(1)によって各散気孔の散気量P[L/min/孔]を算出した。
P=6.5/S ・・・(1)
No.1及びNo.2の散気ユニットにおける複数の散気孔のうち、散気量Pが最も多い散気孔における散気量Pmax、散気量Pが最も少ない散気孔における散気量Pmin、及び複数の散気孔の平均散気量Paveを求めた。この散気量Pmax、Pmin及びPaveを表1に示す。
<散気量のばらつき>
No.1及びNo.2の散気ユニットにおける散気量のばらつきQ[%]を下記式(2)によって求めた。このばらつきQを表1に示す。
Q=(Pmax−Pmin)/Pave/2×100 ・・・(2)
Figure 2018008246
<評価結果>
表1に示すように、一対の気体合流管を備えるNo.1の散気ユニットは、散気量PmaxがNo.2の散気ユニットよりも小さく、かつ散気量PminがNo.2の散気ユニットよりも大きい。また、一対の気体合流管を備えるNo.1の散気ユニットは、散気量のばらつきがNo.2の散気ユニットよりも5%以上小さい。このことから、一対の気体合流管を備えるNo.1の散気ユニットは、気体合流管を備えないNo.2の散気ユニットよりも複数の散気孔における気体の散気量の均一化が図られていることが分かる。
本発明に係る散気ユニットは、複数本の散気管の複数の散気孔からの気泡の放出量の均一化を図ることができるので、洗浄効率の高い濾過装置用の散気ユニットとして適している。また、本発明に係る濾過装置は、洗浄効率に優れるので、汚水処理等の種々の分野で用いるのに適している。
1 散気ユニット
2 散気ヘッダ
3 散気管
3a,3b 散気管群
4 気体合流管
5 開口
11 気体導入口
12 散気孔
21 濾過装置
22 濾過モジュール
23 気体供給モジュール
24 フレーム
31 中空糸膜
32 上部保持部材
33 下部保持部材
散気管の内面の最下位置
散気ヘッダの内面の最下位置
散気管の内面の最上位置
散気ヘッダの内面の最上位置
開口の最下位置
気体合流管の内面の最上位置

Claims (3)

  1. 浸漬式の濾過装置の洗浄気体を供給する散気ユニットであって、
    上記洗浄気体が導入される気体導入口を有し、中心軸が水平方向に配設される直管状の散気ヘッダと、
    上記散気ヘッダに連通し、上記散気ヘッダの側壁から水平方向に延出し、かつ複数の散気孔を有する複数本の散気管と、
    上記複数本の散気管の少なくとも一群の端部にそれらを統合するように連通し、水平方向に配設される気体合流管と
    を備える散気ユニット。
  2. 上記気体合流管の底部が開口している請求項1に記載の散気ユニット。
  3. 上記複数本の散気管が散気ヘッダの左右両側に配設され、
    上記気体合流管として、左側の散気管群に連通するもの及び右側の散気管群に連通するものの一対を有する請求項1又は請求項2に記載の散気ユニット。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109399814A (zh) * 2018-11-19 2019-03-01 山东省科学院海洋仪器仪表研究所 一种流量可控的水下曝气装置
CN110304714A (zh) * 2019-07-30 2019-10-08 北京首创股份有限公司 一种适用于mbbr工艺的拦网清洗装置

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