JP2020089474A - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、液体の漏出を抑制した吸収性物品を提供することを目的とする。【解決手段】本発明は、吸収性物品であって、液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、バックシートとトップシートとの間であって、トップシート側に配置された上層吸収体と、バックシートとトップシートとの間であって、バックシート側に配置された下層吸収体と、上層吸収体及び下層吸収体の全体を包むコアラップシートと、上層吸収体を厚さ方向に貫通して形成され、幅が20mm以上、35mm以下であって上層吸収体の長手方向に延びる開口部と、上層吸収体及び下層吸収体に含まれ、上層吸収体及び下層吸収体における目付け比率が上層吸収体においては45%以上であり、下層吸収体においては55%以下である高吸収性重合体と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、吸収性物品に関する。
使い捨ておむつ、吸収性パッド(尿パッド)、生理用品等の吸収性物品が知られている。吸収性物品は、パルプや高吸収性重合体(Super Absorbent Polymer:SAP)により形成され、尿や体液等の液体を吸収する吸収体を備えている。特許文献1には、上層吸収体及び下層吸収体を備え、上層吸収体及び下層吸収体に開口部が形成された吸収性物品が記載されている。
国際公開第2016/114209号
吸収性物品では、液体の拡散性を高めるために吸収体に開口部が形成される場合がある。しかしながら、上層吸収体及び下層吸収体を貫通する開口部が形成されていると、当該開口部にはパルプや高吸収性重合体等の吸収体が存在しないので、開口部で尿等の液体を吸収することができず、液体が漏出してしまう虞がある。
そこで、本発明は、液体の漏出を抑制した吸収性物品を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明では、上層吸収体及び下層吸収体におけるSAPの目付け比率の合計を100%とすると、上層吸収体においては45%以上であり、下層吸収体においては55%以下とした。
詳細には、本発明は、吸収性物品であって、肌対向面側に配置された液透過性のトップシートと、前記肌対向面の反対側に配置された液不透過性のバックシートと、前記バックシートと前記トップシートとの間であって、前記トップシート側に配置された上層吸収体と、前記バックシートと前記トップシートとの間であって、前記バックシート側に配置された下層吸収体と、前記上層吸収体及び前記下層吸収体の全体を包むコアラップシートと、前記上層吸収体を厚さ方向に貫通して形成され、幅が20mm以上、35mm以下であって前記上層吸収体の長手方向に延びる開口部と、前記上層吸収体及び前記下層吸収体に含まれ、前記上層吸収体及び前記下層吸収体における合計の目付け比率を100%とすると、前記上層吸収体においては45%以上であり、前記下層吸収体においては55%以下である高吸収性重合体と、を備え、前記上層吸収体における前記高吸収性重合体の目付けは、50g/m以上、180g/m以下であり、前記下層吸収体における前記高吸収性重合体の目付けは、0g/m以上、220g/m以下である。
上記の吸収性物品は、前記上層吸収体と前記下層吸収体との間に配置され、高吸収性重合体の粒子を複数含むSAP層を更に備えていてもよい。
上記の吸収性物品では、前記SAP層は、前記開口部の長手方向に沿うように前記開口部の両側に、且つ、前記開口部の両端部より5mm外側から前記上層吸収体の端部より10mmの範囲内に配置されており、前記SAP層の幅は、40mm以上であってもよい。
上記の吸収性物品では、前記SAP層における前記高吸収性重合体の目付けが140g/m以上、200g/m以下であってもよい。
上記の吸収性物品であれば、液体の漏出を抑制可能である。
図1は、実施形態に係る吸収性パッドの平面図である。 図2は、実施形態に係る吸収性パッドの断面図である。 図3は、吸収性パッドの吸収量試験の結果を示す表である。 図4は、吸収性パッドの吸収量試験の結果を示す表である。
以下、本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態は、本発明の実施形態の一例であり、本発明の技術的範囲を以下の態様に限定するものではない。
<実施形態>
図1は、吸収性パッド(本願でいう「吸収性物品」の一例である)を肌対向面側から見た平面図である。吸収性パッド1は、尿等の液体を吸収して保持するために用いられ、単独でも使用することができるし、使い捨ておむつの内側に重ねて使用することもできる。吸収性パッド1は、長手方向に見て、装着者(着用者)の陰部を覆う股下領域5と、装着者の腹部側に位置する前身頃領域3と、装着者の背部側に位置する後身頃領域7とに区分される。なお、長手方向に直交する方向が吸収性パッド1の幅方向(短手方向)となる。吸収性パッド1は、平面視において、股下領域5に最も狭い横幅を有しており、股下領域5がくびれたひょうたん形状を有している。
なお、以下では、吸収性パッド1を長手方向に見た場合に、相対的に前身頃領域3側を「前」や「前側」や「前方」と称し、相対的に後身頃領域7側を「後」や「後側」や「後方」と称し、後側から前側に向かって相対的に左側を「左」や「左側」や「左方」と称し、後側から前側に向かって相対的に右側を「右」や「右側」や「右方」と称する。なお、吸収性パッド1の前後方向は長手方向となり、吸収性パッド1の左右方向は幅方向となる。また、前後左右方向に直交する方向が吸収性パッド1の厚さ方向(高さ方向)となる。
図1に示すように、吸収性パッド1は、装着状態における肌対向面側に配置されたトップシート11を備えている。トップシート11は、吸収性パッド1の装着状態において装着者の肌に接する部分(肌対向面)であり、尿等の液体を透過する液透過性の材料で形成されている。トップシート11には、具体的には、織布、不織布、多孔性フィルム等が用いられる。なお、不織布には、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ナイロン等の熱可塑性樹脂の繊維を親水化処理したものを用いてもよいし、エアスルー不織布、ポイントボンド不織布、スパンボンド不織布、メルトブロー不織布等を用いてもよい。
また、吸収性パッド1は、装着状態における肌対向面の反対側に配置されたバックシート13を備えている。バックシート13は、肌対向面と反対の肌非対向面(外表面)となる部分であり、尿等の液体を透過しない液不透過性の材料で形成されている。バックシート13には、具体的には、ポリエチレン樹脂で形成された液不透過性のフィルムが用いられる。なお、バックシート13には、液不透過性を維持しつつ装着状態での蒸れを防ぐための通気性を得るために、0.1〜4μmの微細な孔が複数形成された微多孔性ポリエチレンフィルムを用いることが好ましい。
トップシート11とバックシート13とは、夫々の周縁部が互いに接合されている。また、トップシート11とバックシート13との間には、尿などの液体を吸収する上層吸収体15及び下層吸収体17が配置されている。上層吸収体15は、トップシート11側(肌対向面側)に配置されており、下層吸収体17は、バックシート13側(肌非対向面側)に配置されている。上層吸収体15は、平面視において、吸収性パッド1と概ね同じひょうたん形状を有している。下層吸収体17は、トップシート11側から見て上層吸収体15の下方に配置されている。下層吸収体17は、平面視において、吸収性パッド1の長手方向が長辺となる長方形状を有している。平面視において、上層吸収体15は、下層吸収体17よりも大きく形成されている。吸収性パッド1は、尿等の液体が排泄されたときに相対的に大きく、トップシート11側に配置された上層吸収体15により尿を迅速に吸収することができる。
上層吸収体15及び下層吸収体17には、針葉樹等の繊維材料を解砕して得られるフラッフパルプや、高吸収性重合体(Super Absorbent Polymer:SAP)、親水性シート等やこれらを組み合わせたものが用いられる。また、SAPは、自重の100〜1000倍程度の液体を吸収する。SAPには、例えば、液体吸収前の状態において0.1〜0.5mm程度の直径を有する粒状のものが用いられる。
また、吸収性パッド1は、上層吸収体15を厚さ方向に貫通して形成された開口部21を備えている。開口部21は、上層吸収体15の長手方向に延びるように形成されている。また、開口部21は、上層吸収体15の幅方向略中央に形成されている。平面視において、開口部21は、長方形状を有している。開口部21の前側の端部は、前身頃領域3の中程に位置し、開口部21の後側の端部は、股下領域5の後部に位置している。また、開口部21は、一定の幅w1を有している。例えば、幅w1は、20mm以上、35mm以下である。また、開口部21の長さは、155mm以上、350mm以下に形成されている。この場合、吸収性パッド1は大人用尿パッドに適している。
開口部21は、装着者が排泄した尿が流入し易いように、装着者の尿道口が当接する位置(尿道口当接位置)に対応して形成されていてもよい。尿道口当接位置は、上層吸収体15の後側端部から前方に上層吸収体15の長手方向の長さの60%の位置に規定される。例えば、上層吸収体15の長手方向の長さが500mmである場合、上層吸収体15の後側端部から前方に300mmの位置が尿道口当接位置に規定される。なお、股下領域5の左右両端部に円弧状に切り抜いたRカットが形成されており、Rカット形成部の前後方向の長さが30mm以内であって、上層吸収体15の幅方向の最狭部が当該Rカットの形成された部分である場合には、当該最狭部の左端と右端とを結ぶ直線と上層吸収体15の幅方向中央部を通る直線との交点を尿道口当接位置に規定してもよい。
なお、開口部21は、平面視において、長方形状ではなく、その他の多角形状や楕円形状に形成されていてもよい。また、開口部21の前後の両端部は、円弧状に形成されていてもよい。
装着者によって排泄された尿等の液体は、開口部21に沿って拡散される。また、上層吸収体15上に排泄された尿等の液体を、開口部21を介して下層吸収体17に導くことができる。このように、本実施形態に係る吸収性パッド1は、上層吸収体15及び下層吸収体17の両方の吸収体によって、液体を吸収して保持することができる。
また、吸収性パッド1は、上層吸収体15と下層吸収体17との間に配置されたSAP層23L、23Rを有している。SAP層23L、23Rは、高吸収性重合体(SAP)の粒子が複数集まって形成されている。SAP層23L、23Rは、SAPの粒子を複数含み、上層吸収体15と下層吸収体17との間に導かれた液体を吸収して保持することが
できる。図1に示すように、開口部21の左方にはSAP層23Lが配置され、開口部21の右方にはSAP層23Rが配置されている。このように、SAP層23L、23Rは、開口部21の長手方向に沿うように開口部21の両側に配置されている。また、平面視において、SAP層23L、23Rは、長方形状に形成されている。なお、SAP層23L、23Rは、平面視において、長方形状ではなく、その他の多角形状や楕円形状に形成されていてもよい。吸収性パッド1は、SAP層を設けることにより、全体として液体の吸収量を増加させることができる。
SAP層23Lは、開口部21の左側端部よりw2mm外側から上層吸収体15の左側端部よりw3mm内側までに配置されている。同様に、SAP層23Rは、開口部21の右側端部よりw2mm外側から上層吸収体15の右側端部よりw3mm内側までに配置されている。このように、SAP層23L、23Rは、開口部21の両端部よりw2mm外側から上層吸収体15の幅方向の端部よりw3mm内側までに配置されている。w2mmは、例えば、5mmであり、w3mmは、例えば、10mmである。また、SAP層23L、23Rは、開口部21よりも長く、SAP層23L、23Rの長手方向における長さ内に開口部21の長手方向における長さが含まれている。
本実施形態おいて、SAP層23L、23Rは、開口部21の長手方向に沿うように開口部21の両側に、且つ、開口部21の両端部より5mm外側から上層吸収体15の端部より10mmの範囲内に配置されており、SAP層23L、23Rの幅は、40mm以上である。
このように、本実施形態に係る吸収性パッド1は、上層吸収体15、下層吸収体17、開口部21、SAP層23L、23Rを備えている。上層吸収体15、下層吸収体17、開口部21及びSAP層23L、23Rの長手方向は一致している。また、開口部21とSAP層23L、23Rとは、互いに略平行に配置されている。
また、吸収性パッド1は、肌対向面側から見て下層吸収体17の左右端部に沿って立体ギャザー(不図示)が配置されている。立体ギャザーは、トップシート11に接合されており、液体の横漏れを抑制する。
図2は、図1に示す吸収性パッド1をA−A線で切断した断面図である。なお、図2において、吸収性パッド1の各構成要素を分かりやすくするために、各構成要素間に隙間を設けて図示しているが、実際には各構成要素間には隙間はほとんど形成されない。
図2に示すように、上層吸収体15及び下層吸収体17の全体はコアラップシート31、33により包まれている。コアラップシート31、33は、トップシート11を透過した液体を上層吸収体15及び下層吸収体17の全体に拡散するために設けられている。コアラップシート31は、トップシート11と上層吸収体15の間に配置されており、トップシート11側から上層吸収体15を被覆している。コアラップシート33は、下層吸収体17のバックシート13側の面と、上層吸収体15及び下層吸収体17の側面と、上層吸収体15のトップシート11側の面の一部を被覆し、トップシート11側においてコアラップシート31と接合されている。このように、コアラップシート31、33は互いに接合されて一体的となっており、上層吸収体15及び下層吸収体17の全体を包んでいる。コアラップシート31、33には、例えば、ティッシュペーパーのような薄葉紙や不織布等が用いられる。なお、コアラップシート31、33は一体的に形成されていてもよい。
SAP層23L、23Rは、下層吸収体17上にSAPの粒子を散布することにより形成される。また、SAP層23L、23Rは、上層吸収体15と下層吸収体17との間に
挟持されている。このため、装着者の動作により吸収性パッド1が動いた場合であってもSAP層23L、23Rに含まれるSAPの粒子が開口部21の下方に移動したり、下層吸収体17外に落ちたりするのを防ぐことができる。
このように、本実施形態に係る吸収性パッド1は、肌対向面側から厚さ方向に見て、トップシート11、コアラップシート31、コアラップシート33の一部、上層吸収体15、SAP層23L、23R、下層吸収体17、コアラップシート33の一部、バックシート13の順に積層された構造を有している。また、トップシート11及びバックシート13の各周縁部が互いに接合されることにより、コアラップシート31、33、上層吸収体15、SAP層23L、23R及び下層吸収体17がトップシート11及びバックシート13により周囲が囲まれて封止されている。
ところで、上記特許文献1に記載された吸収性パッドにおいては、上層吸収体及び下層吸収体を厚さ方向に貫通する貫通型の開口部が形成されている。貫通型の開口部を厚さ方向に見ると、フラッフパルプやSAP等の吸収体が存在しないので、開口部で尿などの液体を吸収することができない。一方、本実施形態に係る吸収性パッド1は、上層吸収体15に開口部21が形成されており、下層吸収体17に開口部が形成されていない。このため、本実施形態に係る吸収性パッド1は、厚さ方向に見て開口部21の下方(下層吸収体17側)の開口端に下層吸収体17の一部が面しているので、開口部21に流れ込んだ液体を下層吸収体17で吸収することができる。また、仮に、上記特許文献1に記載された吸収性パッドと、本実施形態に係る吸収性パッド1との各構成要素の寸法が同じである場合には、上記特許文献1に記載された吸収性パッドは、本実施形態に係る吸収性パッド1と比較して、下層吸収体に形成された開口部の体積分だけ吸収体の体積が小さくなっている。このため、上記特許文献1に記載された吸収性パッドを装着した場合において排尿量が多い場合には、下層吸収体での吸収量が足りず、尿漏れが発生してしまう虞がある。しかしながら、本実施形態に係る吸収性パッド1は、下層吸収体17に開口部が形成されていないので、下層吸収体17の体積を小さくすることがなく、排尿量が多い場合でも下層吸収体17での吸収量を不足させずに尿漏れを抑制することができる。
<実施例1>
次に、本実施形態の実施例1に係る吸収性パッド1について説明する。本実施例に係る吸収性パッド1は、上層吸収体15及び下層吸収体17におけるSAPの目付け比率に特徴を有している。
本実施例に係る吸収性パッド1において、上層吸収体15及び下層吸収体17には、例えば、フラッフパルプが用いられている。また、上層吸収体15は、SAPを含んでいる。また、下層吸収体17は、SAPを含んでいてもよい。上層吸収体15及び下層吸収体17における合計のSAPの目付け比率を100%とすると、上層吸収体15においては45%以上であり、下層吸収体17においては55%以下である。なお、下層吸収体17にSAPが含まれない場合には、上層吸収体15におけるSAPの目付け比率は100%であり、下層吸収体17におけるSAPの目付け比率は0%である。
また、上層吸収体15におけるSAPの目付けは、50g/m以上、180g/m以下であり、下層吸収体17におけるSAPの目付けは、0g/m以上、220g/m以下である。なお、下層吸収体17におけるSAPの目付けの下限値は0g/mであり、目付けが0g/mである場合にはSAPは含まれていない。
本実施例に係る吸収性パッド1では、SAPを含む上層吸収体15が尿等の液体を迅速に吸収することで、トップシート11が液体を吸収したり、トップシート11の表面上に液体が溜まったりするのを防ぎ、装着者に不快感を与えないようにすることができる。ま
た、下層吸収体17は、上層吸収体15が吸収しきれなかった液体や開口部21を介して拡散された液体を吸収する。本実施例に係る吸収性パッド1は、上層吸収体15及び下層吸収体17により液体を吸収して保持することで、液体の漏出を抑制することができる。
一般的に、上層吸収体及び下層吸収体を設ける場合、下層吸収体における吸収量を増やしてバックシート側への液体漏出を抑制することが考えられる。吸収体における吸収量を増やすには、例えば、下層吸収体におけるSAPの目付け比率や目付けを高くする。しかしながら、上層吸収体に開口部が形成され、下層吸収体に開口部が形成されていない場合、下層吸収体におけるSAPの目付け比率を必要以上に高くすると、下層吸収体が、液体を大量に吸収して膨潤しすぎてしまい、開口部を塞いでしまう虞がある。例えば、1回目の排尿時に下層吸収体が、尿を吸収して膨潤し、開口部を塞いでしまうと、2回目以降の排尿時に開口部を介して尿を拡散することができず、尿漏れが発生してしまう虞がある。一方、本実施例に係る吸収性パッド1は、上層吸収体15及び下層吸収体17におけるSAPの目付け比率の合計を100%とすると、上層吸収体15においては45%以上であり、下層吸収体17においては55%以下としている。これにより、液体の吸収時に下層吸収体17が開口部21を塞ぐ程度までに膨潤するのを防いで開口部21が塞がってしまうのを防ぐことができる。本実施例に係る吸収性パッド1は、尿等の液体の吸収時に下層吸収体17が開口部21を塞ぐのを防ぎ、2回目以降の排尿時に開口部を介して尿を拡散させることで、尿漏れを抑制することができる。
次に、吸収性パッドにおける尿注入試験(以下、「試験」と称する)について説明する。この試験では、液体漏れを抑制し得る上層吸収体15及び下層吸収体17におけるSAPの目付け比率の好適な範囲が導かれる。なお、吸収性パッドにSAP層23L、23Rを設けると、SAP層23L、23Rの吸収量が試験結果に影響してしまうため、当該SAPの目付け比率の好適な範囲を導けなくなる。このため、SAP層23L、23Rを備えない吸収性パッドを作成して本試験を行った。
本試験における準備物は、試験板(16cm×16cm、鉄製、厚さ10mm)、人工尿及び濾紙(80mm×8mm)である。試験板は、中央に円形の孔(径40mm)が形成されている。
次いで、吸収性パッドを皺の無い状態に広げて固定する。固定には、ガムテープやフックテープが用いられる。吸収性パッドは、作業者側に後身頃領域が向くように固定される。
吸収性パッドの開口部の長手方向の中央に試験板の孔の中央が位置するように試験板を吸収体パッド上に設置する。次いで、人工尿150mlを準備する。人工尿は、蒸留水1000mLに対して、尿素20g、塩化ナトリウム8g、硫酸マグネシウム7水和物0.8g、塩化カルシウム2水和物0.3gを溶解させて調製した。試験板の孔内に準備した人工尿を150ml注入する。吸収性パッドが人工尿を全て吸収したら試験板を吸収性パッド上から外す。なお、吸収性パッドに注いだ人工尿の全てがトップシート上から無くなった時が吸収性パッドが人工尿を全て吸収した時である。人工尿の注入開始から人工尿が全て吸収された時までの時間を吸収速度(秒)として評価した。吸収性パッドへの1回目の人工尿注入から11分後に上記と同様に試験板を吸収性パッド上に設置し、1回目の人工尿注入から11分後に再び人工尿140mlを上記と同様に吸収性パッドに注入する。この工程をあと1回繰り返す。これにより、合計で430mlの人工尿を吸収性パッドに注入する。
図3は、本試験の結果を示す表である。本試験では、上層吸収体及び下層吸収体におけるSAP目付け比率を0〜100%の間で5%刻みに変化させ(21個)、開口部の幅を
15mm〜40mmで5mm刻みに変化させ(6個)、合計121個の吸収性パッドを作成した。
図3の表の「漏れ抑制」の欄は、吸収性パッドが液体の漏れを抑制できたか否かを示している。当該欄の「◎」、「〇」は、漏れを抑制できた結果を示している。より具体的には、当該欄の「◎」は、下層吸収体が開口部を全く埋めず、吸収速度が低下せずに漏れを抑制できた結果を示している。当該欄の「〇」は、下層吸収体が開口部をほとんど埋めておらず、吸収速度が低下せずに漏れを抑制できた結果を示している。また、当該欄の「△」、「×1」、「×2」、「×3」は、漏れを抑制できない結果を示している。より具体的には、当該欄の「×1」は、下層吸収体の膨らみによって開口部が埋まってしまい吸収速度の低下が起きてしまい、漏れを抑制できなかった結果を示している。当該欄の「×2」は、開口部は埋まってはいないが開口部の幅が狭すぎて開口部による人工尿の拡散に時間がかかり、拡散しきる前に人工尿が吸収されてしまい、開口部が人工尿を拡散する機能を発揮できずに吸収速度が低下して漏れを抑制できなかった結果を示している。当該欄の「×3」は、開口部は埋まっていないが、開口部の幅が広すぎて開口部の長手方向に人工尿が拡散しきる前に吸収されてしまい、開口部が人工尿を拡散する機能を発揮できずに漏れを抑制できなかった結果を示している。
図3の表から読み取れるように、開口部幅が20mmである場合には、上層吸収体におけるSAPの目付け比率は30%より大きくし、下層吸収体におけるSAPの目付け比率は70%より大きくするのが好ましく、上層吸収体におけるSAPの目付け比率は35%より大きくし、下層吸収体におけるSAPの目付け比率は65%より大きくするとさらに好ましく、上層吸収体におけるSAPの目付け比率は45%以上とし、下層吸収体におけるSAPの目付け比率は55%以上とすると漏れを抑制することができた。同様に、開口部幅が25mmである場合には、上層吸収体におけるSAPの目付け比率は25%より大きくし、下層吸収体におけるSAPの目付け比率は75%より大きくするのが好ましく、上層吸収体におけるSAPの目付け比率は30%より大きくし、下層吸収体におけるSAPの目付け比率は70%より大きくするとさらに好ましく、上層吸収体におけるSAPの目付け比率は35%より大きくし、下層吸収体におけるSAPの目付け比率は65%より大きくするとまたさらに好ましく、上層吸収体におけるSAPの目付け比率は45%以上とし、下層吸収体におけるSAPの目付け比率は55%以上とすると漏れを抑制することができた。同様に、開口部幅が30mm、35mmである場合には、上層吸収体におけるSAPの目付け比率は20%より大きくし、下層吸収体におけるSAPの目付け比率は80%より大きくするのが好ましく、上層吸収体におけるSAPの目付け比率は25%より大きくし、下層吸収体におけるSAPの目付け比率は75%より大きくするとさらに好ましく、上層吸収体におけるSAPの目付け比率は30%より大きくし、下層吸収体におけるSAPの目付け比率は70%より大きくするとまたさらに好ましく、上層吸収体におけるSAPの目付け比率は35%より大きくし、下層吸収体におけるSAPの目付け比率は65%より大きくするとまたさらに好ましく、上層吸収体におけるSAPの目付け比率は45%以上とし、下層吸収体におけるSAPの目付け比率は55%以上とすると漏れを抑制することができた。
このように、開口部幅が20〜35mmである場合には、上層吸収体におけるSAPの目付け比率は30%より大きくし、下層吸収体におけるSAPの目付け比率は70%より大きくするのが好ましく、上層吸収体におけるSAPの目付け比率は35%より大きくし、下層吸収体におけるSAPの目付け比率は65%より大きくするとさらに好ましく、上層吸収体におけるSAPの目付け比率は45%以上とし、下層吸収体におけるSAPの目付け比率は55%以上とすると漏れを抑制することができた。なお、上層吸収体におけるSAPの目付け比率が95%、100%であり、下層吸収体におけるSAPの目付け比率が5%、0%である場合に、漏れ抑制の結果が「◎」であるように、最も漏れを抑制する
ことができた。
一方、開口部幅が15mm、40mmである場合には、漏れを抑制することができなかった。開口部幅が15mmである場合で、上層吸収体におけるSAPの目付け比率45%以上、下層吸収体におけるSAPの目付け比率55%以下である場合には、漏れ抑制の結果を「×2」で示すように、開口部の幅が狭すぎて開口部による人工尿の拡散に時間がかかり、拡散しきる前に人工尿が吸収されてしまい、開口部が人工尿を拡散する機能を発揮できずに吸収速度が低下してしまい漏れを抑制できなかった。開口部幅が40mmである場合で、上層吸収体におけるSAPの目付け比率30%以上、下層吸収体におけるSAPの目付け比率70%以下である場合には、漏れ抑制の結果を「×3」で示すように、開口部は埋まっていないが、開口部の幅が広すぎて開口部の長手方向に人工尿が拡散しきる前に吸収されてしまい、開口部が人工尿を拡散する機能を発揮できずに漏れを抑制できなかった。このため、開口部21幅は、15mmより大きく、40mm未満が好ましく、より好ましくは、20mm以上、35mm以下である。
このように、図3に示すように、SAPの目付け比率を、上層吸収体15においては45%以上であって、下層吸収体17においては55%以下とすると、漏れを抑制することができた。
また、吸収体においてはSAPが液体を保持する機能を発揮するので、上層吸収体におけるSAPの目付けが小さすぎると上層吸収体が一旦吸収した液体を保持しきれず逆戻りが生じてしまい、これとは逆に上層吸収体におけるSAPの目付けが大きすぎると、液体の吸収時にゲルブロックが生じてしまい、吸収速度が低下してしまう。さらに、下層吸収体におけるSAPの目付けが大きすぎると、下層吸収体が液体を吸収しすぎて膨潤してしまい、開口部を埋めてしまう。このため、上層吸収体におけるSAPの目付けは、50g/m以上、180g/m以下の範囲内であり、下層吸収体におけるSAPの目付けは、0g/m以上、220g/m以下とした。この目付けの範囲内においても、上記のSAP目付け比率内であれば、漏れを抑制することができる。なお、図3に示す実験例での漏れを抑制できた結果において、上層吸収体におけるSAP目付けは90g/m〜170g/mであり、下層吸収体におけるSAP目付けは0g/m〜120g/mであった。
本実施例に係る吸収性パッド1は、上層吸収体15及び下層吸収体17に含まれ、上層吸収体15及び下層吸収体17における合計の目付け比率を100%とすると、上層吸収体15においては45%以上であり、下層吸収体17においては55%以下であるSAPを備えている。そして、本実施例に係る吸収性パッド1において、上層吸収体15におけるSAPの目付けは、50g/m以上、180g/m以下であり、下層吸収体17におけるSAPの目付けは、0g/m以上、220g/m以下である。本実施例に係る吸収性パッド1によれば、開口部21により液体を拡散することができ、液体の漏れを抑制することができる。
なお、「◎」の結果においては人工尿を3回注入した本試験における吸収速度は20秒以下であった。「〇」の結果においては人工尿を3回注入した本試験における吸収速度は21秒以上、25秒以下であった。「△」の結果においては人工尿を3回注入した本試験における吸収速度は26秒以上、59秒以下であった。「×1」の結果においては人工尿を3回注入した本試験における吸収速度は60秒以上であった。なお、「×2」及び「×3」の結果においては、開口部が人工尿を拡散できていないため、吸収速度については評価していない。吸収速度が26秒以上であると、吸収できていない人工尿がトップシート上に溜まり、立体ギャザーと肌との隙間から漏れる横漏れが生じてしまう虞があるため好ましくない。本実施例に係る吸収性パッド1によれば、液体の吸収速度を低下させること
がなく、液体の漏れを抑制することができる。
<実施例2>
次に、本実施形態の実施例2に係る吸収性パッド1について説明する。本実施例に係る吸収性パッド1は、SAP層23L、23RにおけるSAPの目付けに特徴を有している。
本実施例に係る吸収性パッド1において、SAP層23L、23Rの各目付けは、例えば、140〜200g/mであり、SAP層23L、23Rの各長さ(前後方向の長さ)は、470〜555mmであり、SAP層23L、23Rの各幅は、40mm以上であり好ましくは40〜45mmであり、SAP層23L、23Rの各面積は、0.018〜0.025mであり、SAP層23L、23Rの各SAPの散布量は、6〜10gである。
本実施形態に係る吸収性パッド1は、装着者によって排泄された尿等の液体の一部を、開口部21を介して上層吸収体15の下方に導き、SAP層23L、23Rによって吸収することができる。これにより、吸収性パッド1は、一度に大量の尿等の液体が排泄された場合であっても、SAP層23L、23Rで液体を吸収することができるので、液体の漏出を抑制することができる。
また、SAP層23L、23Rは、SAPの各粒子が液体を吸収すると全体的に膨潤して厚さが厚くなる。上層吸収体15と下層吸収体17との間に配置されたSAP層23L、23Rの厚さが増すので、SAP層23L、23Rが上層吸収体15を持ち上げ、SAP層23L、23Rの間の領域24(開口部21下方の領域)の高さも増し、開口部21の下層吸収体17側の開口端をSAP層の厚さの分だけ延長して開口部21の高さを増すことができる。これにより、下層吸収体が尿を吸収して膨潤したとしても、下層吸収体17が開口部21を塞ぐのを防ぎ、開口部21を介して尿を拡散させることで、尿等の液体の漏出を抑制することができる。
また、本実施例に係る吸収性パッド1では、SAP層23L、23Rの長手方向における長さ内に開口部21の長手方向における長さが含まれている。これにより、SAP層23L、23Rが液体を吸収して厚さを増すことで、開口部21の全体の高さを増すことができるので、開口部21の一部が塞がってしまうことを防ぎ、開口部21を介して尿を拡散させることで、尿等の液体の漏出を抑制することができる。
次に、実施例1と同様の試験を行った。図4は、吸収性パッドの尿注入試験の結果を示す表である。本試験では、SAP層におけるSAP目付け(g/m)を0〜240の間で20(g/m)%刻みに変化させ(13個)、開口部の幅を15mm〜40mmで5mm刻みに変化させ(6個)、合計78個の吸収性パッドを作成した。
図4の表の「漏れ抑制」の欄は、吸収性パッドが液体漏れを抑制できたか否かを示している。当該欄の「◎」、「〇」は、漏れを抑制できた結果を示している。より具体的には、当該欄の「◎」は、SAP層が膨むことで両側のSAP層の間の領域(図42に示す領域24)の高さが増し、下層吸収体が開口部を全く埋めないので、吸収速度が低下せずに漏れを抑制できた結果を示している。当該欄の「〇」は、SAP層が少し膨むことで両側のSAP層の間の領域の高さが少し増し、下層吸収体が開口部を全く埋めないので、吸収速度が低下せずに漏れを抑制できた結果を示している。
当該欄の「△」、「×1」、「×2」、「×3」、「×4」は、漏れを抑制できなかった結果を示している。より具体的には、「△」は、SAP層があまり膨らまなかったので
両側のSAP層の間の領域の高さが増さず、下層吸収体が開口部を少し埋めて、吸収速度が低下して漏れを抑制できなかった結果を示している。「×1」は、SAP層がほぼ膨らまなかったので両側のSAP層の間の領域の高さが増さず、下層吸収体が開口部を埋めてしまい、吸収速度が低下して漏れを抑制できなかった結果を示している。当該欄の「×2」は、開口部は埋まってはいないが開口部の幅が狭すぎて開口部による人工尿の拡散に時間がかかり、拡散しきる前に人工尿が吸収されてしまい、吸収速度の低下により漏れを抑制できなかった結果を示している。当該欄の「×3」は、開口部は埋まっていないが、開口部の幅が広すぎて開口部の長手方向に人工尿が拡散しきる前に吸収されてしまい、開口部が人工尿を拡散する機能を発揮できずに漏れを抑制できなかった結果を示している。当該欄の「×4」は、SAP層におけるSAP目付けが大きすぎて(SAPの粒子が多すぎて)、開口部内に膨張したSAP層が溢れてしまい、開口部がSAPにより埋められてしまって吸収速度が低下し、漏れを抑制できなかった結果を示している。
図4の表から読み取れるように、開口部幅が15mmである場合には、SAP層におけるSAPの目付けは、80g/mより大きくするのが好ましく、100g/mより大きくするとさらに好ましく、120g/mより大きくするとまたさらに好ましく、140g/m以上とすると漏れを抑制することができた。同様に、開口部幅が20mmである場合には、SAP層におけるSAPの目付けは、60g/mより大きくするのが好ましく、80g/mより大きくするとさらに好ましく、100g/mより大きくするとまたさらに好ましく、120g/mより大きくするとまたさらに好ましく、140g/m以上とすると漏れを抑制することができた。同様に、開口部幅が25mm、30mmである場合には、SAP層におけるSAPの目付けは、40g/mより大きくするのが好ましく、60g/mより大きくするとまたさらに好ましく、80g/mより大きくするとまたさらに好ましく、100g/mより大きくするとまたさらに好ましく、120g/mより大きくするとまたさらに好ましく、140g/m以上とすると漏れを抑制することができた。同様に、開口部幅が35mmである場合には、SAP層におけるSAPの目付けは、20g/mより大きくするのが好ましく、40g/mより大きくするとまたさらに好ましく、60g/mより大きくするとまたさらに好ましく、80g/mより大きくするとまたさらに好ましく、100g/mより大きくするとまたさらに好ましく、120g/mより大きくするとまたさらに好ましく、140g/m以上とすると漏れを抑制することができた。
このように、開口部幅が15〜35mmである場合には、SAP層におけるSAPの目付けは、80g/mより大きくするのが好ましく、100g/mより大きくするとさらに好ましく、120g/mより大きくするとまたさらに好ましく、140g/m以上、200g/m以下である場合に漏れを抑制することができた。なお、SAPの目付けが200g/mの欄で「◎」で示すように、SAPの目付けが200g/mである場合が最も漏れを抑制することができた。
一方、開口部幅が40mmである場合には、SAP層におけるSAPの目付けに関わらず漏れを抑制することができなかった。これは、開口部幅が40mmである場合のほとんどの結果が「×3」であるように、開口部の幅が広すぎて開口部の長手方向に人工尿が拡散しきる前に吸収されてしまい、開口部が人工尿を拡散する機能を発揮できずに漏れを抑制できなかったためである。このため、開口部21の幅は、40mm未満が好ましく、35mm以下が好適である。
図4に示すように、SAP層におけるSAPの目付けを、140〜200(g/m)とすると、漏れを抑制することができた。本実施例に係る吸収性パッド1は、SAP層におけるSAPの目付けが140g/m以上、200g/m以下である。本実施例に係る吸収性パッド1によれば、開口部21により液体を拡散することができ、液体の漏れを
抑制することができる。
なお、「◎」の結果においては人工尿を3回注入した本試験における吸収速度は20秒以下であった。「〇」の結果においては人工尿を3回注入した本試験における吸収速度は21秒以上、25秒以下であった。「△」の結果においては人工尿を3回注入した本試験における吸収速度は26秒以上、59秒以下であった。「×1」の結果においては人工尿を3回注入した本試験における吸収速度は60秒以上であった。なお、「×2」、「×3」及び「×4」の結果においては、吸収速度については評価していない。吸収速度が26秒以上であると、吸収できていない人工尿がトップシート上に溜まり、立体ギャザーと肌との隙間から漏れる横漏れが生じてしまう虞があるため好ましくない。本実施例に係る吸収性パッド1によれば、液体の吸収速度を低下させることがなく、液体の漏れを抑制することができる。
なお、上記実施形態及び実施例では、吸収性パッド1が例示されていたが、その他の形態の吸収性物品においても上記構成を適用可能である。上記構成を適用可能な吸収性物品としては、例えば、パンツ型の使い捨ておむつ、テープ型の使い捨ておむつ、尿パッド、軽失禁パッドといったギャザー付きの各種形態の吸収性物品や、ギャザーの無いフラットな吸収性物品を挙げることができる。
1・・吸収性パッド:3・・前身頃領域:5・・股下領域:7・・後身頃領域:11・・トップシート:13・・バックシート:15・・上層吸収体:17・・下層吸収体:21・・開口部:23L・・SAP層:23R・・SAP層:31・・コアラップシート:33・・コアラップシート

Claims (4)

  1. 肌対向面側に配置された液透過性のトップシートと、
    前記肌対向面の反対側に配置された液不透過性のバックシートと、
    前記バックシートと前記トップシートとの間であって、前記トップシート側に配置された上層吸収体と、
    前記バックシートと前記トップシートとの間であって、前記バックシート側に配置された下層吸収体と、
    前記上層吸収体及び前記下層吸収体の全体を包むコアラップシートと、
    前記上層吸収体を厚さ方向に貫通して形成され、幅が20mm以上、35mm以下であって前記上層吸収体の長手方向に延びる開口部と、
    前記上層吸収体及び前記下層吸収体に含まれ、前記上層吸収体及び前記下層吸収体における合計の目付け比率を100%とすると、前記上層吸収体においては45%以上であり、前記下層吸収体においては55%以下である高吸収性重合体と、
    を備え、
    前記上層吸収体における前記高吸収性重合体の目付けは、50g/m以上、180g/m以下であり、
    前記下層吸収体における前記高吸収性重合体の目付けは、0g/m以上、220g/m以下である、
    吸収性物品。
  2. 前記上層吸収体と前記下層吸収体との間に配置され、高吸収性重合体の粒子を複数含むSAP層を更に備える、
    請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記SAP層は、前記開口部の長手方向に沿うように前記開口部の両側に、且つ、前記開口部の両端部より5mm外側から前記上層吸収体の端部より10mmの範囲内に配置されており、
    前記SAP層の幅は、40mm以上である、
    請求項2に記載の吸収性物品。
  4. 前記SAP層における前記高吸収性重合体の目付けが140g/m以上、200g/m以下である、
    請求項2又は3に記載の吸収性物品。
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