JP2020088314A - プリント回路板、電子機器、および熱伝導シート - Google Patents

プリント回路板、電子機器、および熱伝導シート Download PDF

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正明 伊藤
Masaaki Ito
正明 伊藤
俊之 大森
Toshiyuki Omori
俊之 大森
松崎 徹
Toru Matsuzaki
徹 松崎
川口 康弘
Yasuhiro Kawaguchi
康弘 川口
政宏 齋藤
Masahiro Saito
政宏 齋藤
堅祐 三ツ矢
Kensuke Mitsuya
堅祐 三ツ矢
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Abstract

【課題】磁性体を含む熱伝導部材において、熱伝導性と不要輻射ノイズの抑制効果とを両立することが困難な問題があった。【解決手段】本発明のプリント回路板の一つの態様は、第1の側を向く実装面を有するプリント配線板と、実装面に設けられた電子素子と、電子素子に対して第1の側に配置され、電子素子に対して熱的に接続された放熱部材と、電子素子と放熱部材との間に配置された熱伝導部材と、を備え、熱伝導部材は、第1配向方向に沿って配向された複数の第1磁性体を内部に含む第1磁性体含有層と、第2配向方向に沿って配向され第1磁性体とは姿勢が異なる複数の第2磁性体を内部に含む第2磁性体含有層と、を有し、第1磁性体含有層と第2磁性体含有層とは、実装面に垂直な所定方向に重ねて配置され、第1配向方向は、所定方向に沿った方向であることを特徴とする。【選択図】図2

Description

本発明は、プリント回路板、電子機器、および熱伝導シートに関する。
例えば、特許文献1に示すように、プリント基板に設けられたICに対して放熱用金属板が取り付けられた電子機器ユニットが知られている。
特開平9−17921号公報 特開平7−14950号公報 特開2008−297343号公報
上記のような電子機器ユニット(プリント回路板)において、放熱用金属板(放熱部材)とIC(電子素子)との間に、例えば、特許文献2に示すような放熱シート等の熱伝導部材を設ける場合がある。このような熱伝導部材としては、ICから放出される不要輻射ノイズ(電磁ノイズ)を抑制することを目的として、例えば、特許文献3に示すように、磁性フィラー等の磁性体を内部に含んだ熱伝導部材を用いる場合がある。
しかし、この場合、磁性体の含有量が少ないと、熱伝導部材内における磁性体の分布密度にバラつきが生じ、不要輻射ノイズの抑制効果を十分に得にくい場合がある。一方、磁性体の含有量を増加させれば、磁性体の分布密度はバラつきにくくなる。しかし、この場合では、熱伝導部材の熱伝導率が低下し、ICの放熱を十分に行えない場合があった。
本発明のプリント回路板の一つの態様は、第1の側を向く実装面を有するプリント配線板と、前記実装面に設けられた電子素子と、前記電子素子に対して前記第1の側に配置され、前記電子素子に対して熱的に接続された放熱部材と、前記電子素子と前記放熱部材との間に配置された熱伝導部材と、を備え、前記熱伝導部材は、第1配向方向に沿って配向された複数の第1磁性体を内部に含む第1磁性体含有層と、第2配向方向に沿って配向され前記第1磁性体とは姿勢が異なる複数の第2磁性体を内部に含む第2磁性体含有層と、を有し、前記第1磁性体含有層と前記第2磁性体含有層とは、前記実装面に垂直な所定方向に重ねて配置され、前記第1配向方向は、前記所定方向に沿った方向であることを特徴とする。
前記第2配向方向は、前記所定方向に沿った方向であり、前記第1磁性体と前記第2磁性体とは、前記所定方向に沿った平面視において、互いに交差する方向に延びる形状である構成としてもよい。
前記第1磁性体の少なくとも一部と前記第2磁性体の少なくとも一部とは、前記所定方向に沿った平面視において、互いに交差して重なるように配置されている構成としてもよい。
前記第2配向方向は、前記第1配向方向と交差する方向であり、前記第2磁性体は、前記第1の側を向く板面を有する板状である構成としてもよい。
前記第2磁性体含有層は、前記第1磁性体含有層に対して、前記第1の側と逆側の第2の側に配置されている構成としてもよい。
前記第1磁性体含有層は、前記第2磁性体含有層に対して、前記第1の側と逆側の第2の側に配置されている構成としてもよい。
前記第2配向方向は、前記第1配向方向と直交する方向である構成としてもよい。
前記熱伝導部材は、前記所定方向に沿った平面視において、前記電子素子よりも大きく、前記電子素子の全体と重なっている構成としてもよい。
前記熱伝導部材は、シート状である構成としてもよい。
本発明の電子機器の一つの態様は、上記のプリント回路板を備えることを特徴とする。
本発明の熱伝導シートの一つの態様は、シート状の熱伝導シートであって、第1配向方向に沿って配向された複数の第1磁性体を内部に含む第1磁性体含有層と、第2配向方向に沿って配向され前記第1磁性体とは姿勢が異なる複数の第2磁性体を内部に含む第2磁性体含有層と、を備え、前記第1磁性体含有層と前記第2磁性体含有層とは、前記熱伝導シートの厚さ方向に重ねて配置され、前記第1配向方向は、前記厚さ方向に沿った方向であることを特徴とする。
第1実施形態のプロジェクターを示す概略構成図である。 第1実施形態のプリント回路板を示す断面図である。 第1実施形態の熱伝導部材を示す断面図であって、図2におけるIII−III断面図である。 第1実施形態の第1磁性体を示す斜視図である。 第2実施形態のプリント回路板を示す断面図である。 第2実施形態の熱伝導部材を示す断面図であって、図5におけるVI−VI断面図である。 第3実施形態のプリント回路板を示す断面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係るプリント回路板、およびプリント回路板を備える電子機器について説明する。以下の実施形態では、電子機器としてプロジェクターを例に挙げて説明する。
なお、本発明の範囲は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。また、以下の図面においては、各構成をわかりやすくするために、実際の構造と各構造における縮尺や数等を異ならせる場合がある。
<第1実施形態>
図1は、本実施形態のプロジェクター(電子機器)1を示す概略構成図である。
本実施形態のプロジェクター1は、スクリーンSCR上にカラー画像を投射する投射型画像表示装置である。図1に示すように、プロジェクター1は、光源装置2と、均一照明光学系40と、色分離光学系3と、光変調装置4Rと、光変調装置4Gと、光変調装置4Bと、合成光学系5と、投射光学装置6と、制御装置50と、を備えている。光源装置2は、照明光WLを均一照明光学系40に向けて射出する。
均一照明光学系40は、インテグレーター光学系31と、偏光変換素子32と、重畳光学系33と、を備えている。インテグレーター光学系31は、第1レンズアレイ31aと、第2レンズアレイ31bと、を備えている。均一照明光学系40は、光源装置2から射出された照明光WLの強度分布を、被照明領域である光変調装置4R、光変調装置4G、および光変調装置4Bのそれぞれにおいて均一化する。均一照明光学系40から射出された照明光WLは、色分離光学系3へ入射する。
色分離光学系3は、白色の照明光WLを赤色光LRと緑色光LGと青色光LBとに分離する。色分離光学系3は、第1ダイクロイックミラー7aと、第2ダイクロイックミラー7bと、第1反射ミラー8aと、第2反射ミラー8bと、第3反射ミラー8cと、第1リレーレンズ9aと、第2リレーレンズ9bと、を備えている。
第1ダイクロイックミラー7aは、光源装置2からの照明光WLを赤色光LRと、その他の光(緑色光LGおよび青色光LB)とに分離する。第1ダイクロイックミラー7aは、分離された赤色光LRを透過させると共に、その他の光(緑色光LGおよび青色光LB)を反射する。一方、第2ダイクロイックミラー7bは、その他の光を緑色光LGと青色光LBとに分離する。第2ダイクロイックミラー7bは、分離された緑色光LGを反射し、青色光LBを透過させる。
第1反射ミラー8aは、赤色光LRの光路中に配置され、第1ダイクロイックミラー7aを透過した赤色光LRを光変調装置4Rに向けて反射する。一方、第2反射ミラー8bおよび第3反射ミラー8cは、青色光LBの光路中に配置され、第2ダイクロイックミラー7bを透過した青色光LBを光変調装置4Bに向けて反射する。また、緑色光LGは、第2ダイクロイックミラー7bによって光変調装置4Gに向けて反射される。
第1リレーレンズ9aおよび第2リレーレンズ9bは、青色光LBの光路中における第2ダイクロイックミラー7bの光射出側に配置されている。第1リレーレンズ9aおよび第2リレーレンズ9bは、青色光LBの光路長が赤色光LRの光路長および緑色光LGの光路長よりも長いことに起因した青色光LBの照明分布の違いを修正する。
光変調装置4Rは、赤色光LRを画像情報に応じて変調し、赤色光LRに対応した画像光を形成する。光変調装置4Gは、緑色光LGを画像情報に応じて変調し、緑色光LGに対応した画像光を形成する。光変調装置4Bは、青色光LBを画像情報に応じて変調し、青色光LBに対応した画像光を形成する。
光変調装置4R、光変調装置4G、および光変調装置4Bには、例えば透過型の液晶パネルが用いられている。また、液晶パネルの入射側および射出側には、偏光板(図示せず)がそれぞれ配置され、特定の方向の直線偏光のみを通過させる構成となっている。
光変調装置4R、光変調装置4G、および光変調装置4Bの入射側には、それぞれフィールドレンズ10R、フィールドレンズ10G、フィールドレンズ10Bが配置されている。フィールドレンズ10R、フィールドレンズ10G、およびフィールドレンズ10Bは、それぞれの光変調装置4R、光変調装置4G、光変調装置4Bに入射する赤色光LR、緑色光LG、青色光LBの主光線を平行化する。
合成光学系5は、光変調装置4R、光変調装置4G、および光変調装置4Bから射出された画像光が入射することにより、赤色光LR,緑色光LG,青色光LBに対応した画像光を合成し、合成された画像光を投射光学装置6に向けて射出する。合成光学系5には、例えばクロスダイクロイックプリズムが用いられる。
投射光学装置6は、複数の投射レンズから構成されている。投射光学装置6は、合成光学系5により合成された画像光をスクリーンSCRに向けて拡大投射する。これにより、スクリーンSCR上に画像が表示される。
次に、制御装置50について説明する。
以下の説明においては、適宜図に示すZ軸方向を上下方向(所定方向)として、各部の相対位置関係等を説明する。Z軸方向のうち正の側(+Z側)を上側(第1の側)と呼び、Z軸方向のうち負の側(−Z側)を下側(第2の側)と呼ぶ。また、上下方向と直交する方向を水平方向と呼ぶ。また、特に、水平方向のうち、適宜図に示すX軸方向を第1水平方向と呼び、適宜図に示すY軸方向を第2水平方向と呼ぶ。第1水平方向と第2水平方向とは、互いに直交する方向である。
なお、上下方向、水平方向、第1水平方向、第2水平方向、上側および下側は、単に各部の相対位置関係等を説明するための名称であり、実際の配置関係等は、これらの名称で示す配置関係等と異なっていてもよい。
図2は、制御装置50におけるプリント回路板51を示す断面図である。図3は、制御装置50における熱伝導部材54を示す断面図であって、図2におけるIII−III断面図である。図4は、熱伝導部材54に含まれる第1磁性体55bを示す斜視図である。
制御装置50は、光源装置2を含むプロジェクター1の各部を制御するメインボードである。図2に示すように、制御装置50は、プリント回路板51を備えている。プリント回路板51は、プリント配線板52と、電子素子53と、放熱部材57と、熱伝導部材54(熱伝導シート)と、を備えている。
プリント配線板52は、板面が上下方向を向く板状である。プリント配線板52は、図示を省略するが、例えば紙フェノール、ガラス・エポキシ等の材料からなる基材の少なくとも1つの面に銅箔からなる配線パターンが設けられた構成を有する。プリント配線板52としては、片面プリント配線板、両面プリント配線板、多層プリント配線板のいずれかが用いられてもよい。また、プリント配線板52としては、可撓性を持たないリジッドプリント配線板が用いられてもよいし、可撓性を有するフレキシブルプリント配線板が用いられてもよい。本実施形態においてプリント配線板52は、配線パターンが設けられた実装面52aを有する。実装面52aは、プリント配線板52の板面のうち上側を向く面である。本実施形態において実装面52aは、上下方向と直交している。すなわち、上下方向は、実装面52aに垂直な所定方向である。
電子素子53は、プリント配線板52の実装面52aに設けられている。電子素子53は、例えば、LSI(Large Scale Integration)等のIC(Integrated Circuit)である。図示は省略するが、電子素子53は、シリコンからなる半導体チップと、半導体チップを覆うパッケージと、パッケージの下面に設けられた複数の端子と、を備えている。電子素子53は、複数の端子を介してプリント配線板52の実装面52aに設けられた配線パターンと電気的に接続されている。また、詳細は後述するが、電子素子53は、発熱源および不要輻射源となる。本実施形態において電子素子53は、例えば、略直方体状である。図3に示すように、電子素子53は、上下方向に沿った平面視において、例えば、正方形状である。
放熱部材57は、図2に示すように、電子素子53に対して上側に配置されている。放熱部材57は、熱伝導部材54を介して電子素子53に取り付けられている。本実施形態において放熱部材57は、板面が上下方向を向く板状である。放熱部材57の板面は、例えば、上下方向と直交する。放熱部材57は、上下方向に沿った平面視において、電子素子53および熱伝導部材54よりも大きく、電子素子53の全体および熱伝導部材54の全体と重なっている。
放熱部材57は、例えば、アルミニウム、銅等の比較的熱伝導率の高い金属からなる平板で構成されている。放熱部材57は、電子素子53に対して熱的に接続されている。
なお、本明細書において「ある対象同士が熱的に接続されている」とは、ある対象同士が直接的または間接的に連結されており、ある対象同士の間で熱の移動が生じる状態であればよい。本実施形態では、放熱部材57が熱伝導部材54を介して間接的に電子素子53に連結されており、電子素子53の熱が熱伝導部材54を介して放熱部材57へと移動する。
熱伝導部材54は、電子素子53から放熱部材57へと熱を伝達させる部材である。熱伝導部材54は、誘電体である。熱伝導部材54は、上下方向において電子素子53と放熱部材57との間に配置されている。本実施形態において熱伝導部材54は、厚さ方向が上下方向(所定方向)であり、上下方向と直交する水平方向に拡がるシート状である。すなわち、本実施形態において熱伝導部材54は、シート状の熱伝導シートである。熱伝導部材54は、シート面として、上側を向く上面54bと、上面54bの逆側の面であり、下側を向く下面54aと、を有する。本実施形態において熱伝導部材54の下面54aおよび熱伝導部材54の上面54bは、上下方向に垂直である。
熱伝導部材54の下面54aは、電子素子53の上面に貼り合わされている。熱伝導部材54の上面54bは、放熱部材57の下面に貼り合わされている。熱伝導部材54と電子素子53とを貼り合わせる方法、および熱伝導部材54と放熱部材57とを貼り合わせる方法は、特に限定されない。熱伝導部材54と電子素子53とは、例えば、接着剤等によって貼り合わされている。同様に、熱伝導部材54と放熱部材57とは、例えば、接着剤等によって貼り合わされている。なお、熱伝導部材54の母材が接着性を有する物質であり、熱伝導部材54と電子素子53とは、接着剤等なしに直接貼り合わされていてもよい。また、同様に、熱伝導部材54と放熱部材57とは、接着剤等なしに直接貼り合わされていてもよい。熱伝導部材54は、上下方向に沿った平面視において、電子素子53よりも大きく、電子素子53の全体と重なっている。
熱伝導部材54は、第1磁性体含有層55と、第2磁性体含有層56と、を有している。第1磁性体含有層55と第2磁性体含有層56とは、熱伝導部材54の厚さ方向である上下方向(所定方向)に重ねて配置されている。すなわち、第1磁性体含有層55と第2磁性体含有層56とは、上下方向(所定方向)に積層されている。本実施形態において熱伝導部材54は、2層の積層シートである。本実施形態の熱伝導部材54において、第1磁性体含有層55は第2磁性体含有層56に対して上側に位置する層であり、第2磁性体含有層56は第1磁性体含有層55に対して下側に位置する層である。第1磁性体含有層55と第2磁性体含有層56とを貼り合わせる方法は、特に限定されない。第1磁性体含有層55と第2磁性体含有層56とは、接着剤等によって貼り合わされてもよいし、第1磁性体含有層55と第2磁性体含有層56との少なくとも一方が接着性を有し、接着剤等なしに直接貼り合わされてもよい。
第1磁性体含有層55の上面は、放熱部材57の下面に貼り合わされている。本実施形態において第1磁性体含有層55の上面は、熱伝導部材54の上面54bである。第1磁性体含有層55の下面は、第2磁性体含有層56の上面と貼り合わされている。第1磁性体含有層55は、図3に示すように、上下方向に沿った平面視において、電子素子53よりも大きく、電子素子53の全体と重なっている。本実施形態において第1磁性体含有層55は、上下方向に沿った平面視において、例えば、正方形状である。第1磁性体含有層55の外縁は、上下方向に沿った平面視において、電子素子53の外縁よりも外側に離れた位置に配置されており、電子素子53の外縁を囲んでいる。
第1磁性体含有層55は、複数の第1磁性体55bを内部に含んで構成されている。より詳細には、第1磁性体含有層55は、第1母材55a中に複数の第1磁性体55bを含んで構成されている。第1母材55aとしては、例えば、シリコーン樹脂、アクリル樹脂等が用いられる。第1磁性体55bとしては、例えば、酸化鉄を主成分とするフェライト等の軟磁性材料が用いられる。本実施形態において複数の第1磁性体55bは、図2から図4に示すように、例えば、長方形板状の小片である。複数の第1磁性体55bは、第1配向方向に沿って配向されている。第1配向方向は、上下方向(所定方向)に沿った方向である。
なお、本明細書において「配向方向が所定方向に沿った方向である」とは、配向方向が所定方向と平行または略平行であることを含む。また、本明細書において「略平行」とは、例えば、基準となる方向に対する傾きが±10°以内であることを含む。本実施形態において第1磁性体55bが配向される第1配向方向は、上下方向と平行である。
また、本明細書において「磁性体が所定の配向方向に沿って配向されている」とは、磁性体が長手方向を有する形状であり、磁性体の長手方向が配向方向と平行または略平行であることを含む。本実施形態では、図4に示すように、長方形板状である第1磁性体55bの長手方向が、上下方向と平行な第1配向方向と平行である。すなわち、第1磁性体55bは、第1配向方向(上下方向)に長い板状である。言い換えれば、第1磁性体55bは、第1配向方向(上下方向)に延びる板状である。本実施形態において第1磁性体55bの板面は、第1水平方向(X軸方向)を向いている。第1磁性体55bの板面は、第1水平方向に垂直である。
第2磁性体含有層56の下面は、図2に示すように、電子素子53の上面に貼り合わされている。本実施形態において第2磁性体含有層56の下面は、熱伝導部材54の下面54aである。第2磁性体含有層56の下面の外縁部は、プリント配線板52の実装面52aの上側に位置し、実装面52aと間隔を空けて対向して配置されている。第2磁性体含有層56の上面は、第1磁性体含有層55の下面と貼り合わされている。
第2磁性体含有層56は、図3に示すように、上下方向に沿った平面視において、電子素子53よりも大きく、電子素子53の全体と重なっている。本実施形態において第2磁性体含有層56は、上下方向に沿った平面視において、例えば、正方形状である。第2磁性体含有層56の外縁は、上下方向に沿った平面視において、電子素子53の外縁よりも外側に離れた位置に配置されており、電子素子53の外縁を囲んでいる。第1磁性体含有層55と第2磁性体含有層56とは、上下方向に沿った平面視において、同じ形状、かつ、同じ大きさであり、互いに全体が重なり合っている。
第2磁性体含有層56は、図2に示すように、複数の第2磁性体56bを内部に含んで構成されている。より詳細には、第2磁性体含有層56は、第2母材56a中に複数の第2磁性体56bを含んで構成されている。第2母材56aとしては、例えば、シリコーン樹脂、アクリル樹脂等が用いられる。本実施形態において第2母材56aの材質は、例えば、第1母材55aの材質と同じである。第2磁性体56bとしては、例えば、酸化鉄を主成分とするフェライト等の軟磁性材料が用いられる。本実施形態において第2磁性体56bの材質は、第1磁性体55bの材質と同じである。本実施形態において複数の第2磁性体56bは、例えば、長方形板状の小片であり、第1磁性体55bと同形状、かつ、同程度の大きさである。
複数の第2磁性体56bは、第2配向方向に沿って配向されている。本実施形態において第2配向方向は、上下方向(所定方向)に沿った方向である。本実施形態において第2配向方向は、上下方向と平行である。本実施形態において第1配向方向と第2配向方向とは、同じ方向である。長方形板状である第2磁性体56bの長手方向は、上下方向と平行な第2配向方向と平行である。すなわち、第2磁性体56bは、第2配向方向(上下方向)に長い板状である。言い換えれば、第2磁性体56bは、第2配向方向(上下方向)に延びる板状である。第2磁性体56bの姿勢は、第1磁性体55bの姿勢とは異なる。
本明細書において「第1磁性体の姿勢と第2磁性体の姿勢とが異なる」とは、第1磁性体が配向される第1配向方向と第2磁性体が配向される第2配向方向とが異なることを含む。また、本明細書において「第1磁性体の姿勢と第2磁性体の姿勢とが異なる」とは、第1配向方向と第2配向方向とが同じであり、かつ、第1磁性体と第2磁性体とが、各配向方向に沿った平面視において、互いに交差する方向に延びる形状であることを含む。
本実施形態では、上述したように第1配向方向と第2配向方向とは、共に上下方向であり、同じである。そのため、第1磁性体55bと第2磁性体56bとが、上下方向(所定方向,第1配向方向,第2配向方向)に沿った平面視において、互いに交差する方向に延びる形状となることで、第2磁性体56bの姿勢は、第1磁性体55bの姿勢と異なっている。具体的には、図3に示すように、第1磁性体55bは、上下方向に沿った平面視において第2水平方向(Y軸方向)に延びる形状であり、第2磁性体56bは、上下方向に沿った平面視において第1水平方向(X軸方向)に延びる形状である。すなわち、本実施形態では、第1磁性体55bと第2磁性体56bとは、上下方向に沿った平面視において、互いに直交する方向に延びる形状である。
本実施形態において第2磁性体56bの板面は、第2水平方向(Y軸方向)を向いている。第2磁性体56bの板面は、第2水平方向に垂直である。本実施形態において第1磁性体55bの板面と第2磁性体56bの板面とは、上下方向に沿った平面視において、互いに交差する方向に沿って配置されている。より詳細には、本実施形態において第1磁性体55bの板面と第2磁性体56bの板面とは、上下方向に沿った平面視において、互いに直交する方向に沿って配置されている。従って、第1磁性体55bの少なくとも一部と第2磁性体56bの少なくとも一部とは、上下方向に沿った平面視において、互いに交差して重なるように配置されている。図3では、各第1磁性体55bのそれぞれと各第2磁性体56bのそれぞれとが、上下方向に沿った平面視において、十字形状となるように互いに直交して重なっている。
なお、図2から図4おいては、複数の第1磁性体55bおよび複数の第2磁性体56bが、それぞれ各磁性体含有層内において第1水平方向(X軸方向)と第2水平方向(Y軸方向)とに沿ってマトリクス状に整列した状態を示しているが、これに限られない。各磁性体は、各配向方向に沿って配向されているならば、各磁性体含有層内において配置される位置は限定されない。各磁性体は、各磁性体含有層内に無作為に配置されていてもよい。また、各磁性体は、各磁性体含有層の厚さ方向にずれて配置され、厚さ方向に沿った平面視で互いに重なる磁性体を含んでもよい。また、図3では、各磁性体含有層のそれぞれにおいて各磁性体は均一に分布しているように示しているが、実際には、各磁性体含有層のそれぞれにおいては、程度の差こそあれ各磁性体の分布に偏りがある場合が多い。
本実施形態において第1磁性体含有層55における第1磁性体55bの含有割合と第2磁性体含有層56における第2磁性体56bの含有割合とは、例えば、互いに同じである。第1磁性体含有層55における第1磁性体55bの含有割合とは、第1磁性体含有層55の質量に対する複数の第1磁性体55bの総質量の割合である。第2磁性体含有層56における第2磁性体56bの含有割合とは、第2磁性体含有層56の質量に対する複数の第2磁性体56bの総質量の割合である。
本実施形態において第1磁性体含有層55の上下方向の寸法(厚さ)および第2磁性体含有層56の上下方向の寸法(厚さ)は、図2に示すように、水平方向位置によらず均一である。第1磁性体含有層55の上下方向の寸法(厚さ)と第2磁性体含有層56の上下方向の寸法(厚さ)とは、例えば、互いに同じである。なお、第1磁性体含有層55の上下方向の寸法(厚さ)と第2磁性体含有層56の上下方向の寸法(厚さ)とは、互いに異なっていてもよい。
第1磁性体含有層55の熱伝導率および第2磁性体含有層56の熱伝導率は、電子素子53から放熱部材57へと好適に熱を移動可能な程度に大きく、例えば、0.5以上、20.0以下程度である。第1磁性体含有層55の熱伝導率と第2磁性体含有層56の熱伝導率とは、互いに同じであってもよいし、互いに異なっていてもよい。本実施形態において第1磁性体含有層55の熱伝導率と第2磁性体含有層56の熱伝導率とは、例えば、同じである。本実施形態において電子素子53の熱は、第2磁性体含有層56と第1磁性体含有層55とをこの順で通って放熱部材57へと伝達される。
第1磁性体含有層55の比透磁率μおよび第2磁性体含有層56の比透磁率μは、1.0よりも大きい。第1磁性体含有層55の比透磁率μおよび第2磁性体含有層56の比透磁率μは、例えば、3.0以上、15.0以下程度である。各磁性体含有層における各磁性体の含有割合を大きくする程、各磁性体含有層の比透磁率μは、大きくなる。
なお、本明細書における比透磁率μは、温度25℃かつ相対湿度30%の条件下で、キーサイト・テクノロジー株式会社製のE4991A RFインピーダンス/マテリアル・アナライザを用いて計測した周波数1GHzにおける値である。
第1磁性体含有層55および第2磁性体含有層56は、例えば、以下のようにして製造される。まず、母材となる材料に磁性体の材料を混ぜた混合材料を、一方向に延伸してシート状にする。このとき、磁性体は延伸方向に沿って配向される。そのため、延伸してシート状にした混合材料内では、磁性体がシート面に沿った一方向に配向された状態となっている。次に、シート状にした混合材料を切断し、複数の細長い切片を作製する。このとき、切片の長手方向が延伸方向と直交する方向となるように、シート状にした混合材料を切断する。次に、各切片の面同士を合わせて互いに接合していき、複数の切片を、切片の厚さ方向に拡がるシート状に成形する。これにより、磁性体の配向方向が厚さ方向に沿った方向となるシート状の磁性体含有層(第1磁性体含有層55,第2磁性体含有層56)が製造される。
なお、第1磁性体含有層55および第2磁性体含有層56の製造方法は、上記の方法に限定されず、どのような製造方法であってもよい。例えば、延伸してシート状にした混合材料を複数積層して積層体を作り、積層体を厚さ方向が積層方向と直交する方向となるようにシート状に切り取って磁性体含有層を製造してもよい。
本実施形態によれば、熱伝導部材54は、第1磁性体55bを含む第1磁性体含有層55と、第2磁性体56bを含む第2磁性体含有層56と、を有している。各磁性体含有層は、各磁性体を含むことにより、比透磁率μが、1.0よりも大きくなる。比透磁率μが1.0よりも大きい部材には、磁束が通りやすいため、内部に磁界が生じやすい。そのため、電子素子53から放出される不要輻射ノイズの磁界が引き寄せられて、各磁性体含有層内を不要輻射ノイズが通りやすい。不要輻射ノイズが各磁性体含有層内に含まれる各磁性体を通ると、各磁性体に磁束および電流が生じて熱となり、磁気損失が生じる。これにより、電子素子53から放出される不要輻射ノイズのエネルギーが低下し、プリント回路板51から放出される不要輻射ノイズを小さくできる。
図2では、上述した不要輻射ノイズの抑制効果を、黒い矢印MFを用いて視覚的に示している。黒い矢印MFは、不要輻射ノイズの磁界としての挙動を示している。なお、矢印MFは、あくまで不要輻射ノイズの抑制効果を視覚的に説明するために仮想的に示しているものである。
図2において矢印MFで示すように、電子素子53から上側に放出される不要輻射ノイズは、第2磁性体含有層56に入射する。また、電子素子53から水平方向に放出される不要輻射ノイズは、磁界として第2磁性体含有層56に引き寄せられるような挙動を示す。その結果、電子素子53から水平方向に放出される不要輻射ノイズも、第2磁性体含有層56に引き寄せられて入射する。これにより、電子素子53から放出された不要輻射ノイズが第2磁性体含有層56内を通り、第2磁性体含有層56において磁気損失が生じる。第2磁性体含有層56に入射した不要輻射ノイズは、上側に進んで第1磁性体含有層55に入射する。これにより、第1磁性体含有層55において磁気損失が生じる。このように本実施形態において電子素子53から放出された不要輻射ノイズは、第2磁性体含有層56と第1磁性体含有層55とをこの順に通過して、エネルギーが低下する。
本実施形態によれば、第1磁性体含有層55と第2磁性体含有層56とでは、含まれる磁性体の姿勢が異なる。このように、含まれる磁性体の姿勢が異なる2つの磁性体含有層を積層することにより、上下方向に沿った平面視における熱伝導部材54内の磁性体(第1磁性体55bおよび第2磁性体56bを含めた全磁性体)の分布密度を均一化しやすい。具体的には、例えば、第1磁性体含有層55内において第1磁性体55bの分布が偏って、上下方向に沿った平面視で第1磁性体55bが配置されない領域が生じても、第2磁性体含有層56内に含まれる第2磁性体56bが、上下方向に沿った平面視で第1磁性体55bが配置されない領域に配置されやすくでき、上下方向に沿った平面視における熱伝導部材54内の磁性体の分布密度の偏りを緩和できる。
ここで、本実施形態では、第1磁性体55bと第2磁性体56bとは、上下方向に沿った平面視において、互いに直交する方向に延びる形状である。そのため、上下方向に沿った平面視で第1水平方向(X軸方向)に延びる第2磁性体56bは、上下方向に沿った平面視で第2水平方向(Y軸方向)に延びる第1磁性体55b同士の第1水平方向の隙間を埋めやすい。
このように、本実施形態によれば、含まれる磁性体の姿勢が互いに異なる第1磁性体含有層55と第2磁性体含有層56とを積層させることで、上下方向に沿った平面視における熱伝導部材54内の磁性体の分布密度を偏りにくくできる。そのため、電子素子53から放熱部材57との間で概ね上下方向に移動する不要輻射ノイズを、熱伝導部材54内において第1磁性体55bと第2磁性体56bとの少なくとも一方に入射させやすい。これにより、熱伝導部材54内で好適に磁気損失を生じさせることができる。したがって、熱伝導部材54に入射した不要輻射ノイズのエネルギーをより低下させることができ、プリント回路板51から放出される不要輻射ノイズをより小さくできる。また、各磁性体含有層のそれぞれにおいては、磁性体の含有割合を増加させる必要がない。そのため、各磁性体含有層の熱伝導率を比較的高く維持することができ、熱伝導部材54の熱伝導率を比較的高く維持できる。以上により、本実施形態によれば、熱伝導部材54の熱伝導率を好適に維持しつつ、プリント回路板51から放出される不要輻射ノイズを好適に小さくできる。
また、熱伝導部材54によってプリント回路板51から放出される不要輻射ノイズを好適に小さくできるため、シールドケース等の遮蔽部材を設けることなく、プリント回路板51から放出される不要輻射ノイズを抑制できる。これにより、不要輻射ノイズを抑制しつつ、プリント回路板51が大型化することを抑制できる。したがって、プリント回路板51が搭載されるプロジェクター1の信頼性を向上させつつ、プロジェクター1が大型化することを抑制できる。
また、シールドケース等の遮蔽部材を追加で設ける必要がないため、プリント回路板51の部品点数が増加することを抑制できる。これにより、プリント回路板51を組み立てる工数およびコストを低減できる。したがって、プロジェクター1の製造コストを低減できる。また、シールドケース等の遮蔽部材によって電子素子53の放熱性が低下することも抑制できる。
また、本実施形態によれば、第1磁性体55bの第1配向方向は、上下方向に沿った方向である。そのため、第1磁性体55bが上下方向に沿って延びる向きで配置される。ここで、上述したように、熱伝導部材54内において不要輻射ノイズは、電子素子53から放熱部材57までの間で概ね上下方向に進行する。そのため、第1磁性体55bが上下方向に延びる姿勢であることで、例えば第1磁性体55bが水平方向に配向されるような場合に比べて、上下方向に進む不要輻射ノイズが第1磁性体55b内を通る経路長が長くなる。これにより、熱伝導部材54内において、より好適に磁気損失を生じさせることでき、不要輻射ノイズのエネルギーを低下させることができる。したがって、プリント回路板51から放出される不要輻射ノイズをより好適に小さくできる。
また、第1磁性体55bを上下方向に配向しても水平方向に配向しても、第1磁性体含有層55における第1磁性体55bの含有割合が変わらなければ、第1磁性体含有層55の熱伝導率は変わらない。そのため、第1磁性体55bを上下方向(所定方向)に配向することで、熱伝導部材54の熱伝導率を変えることなく、不要輻射ノイズの抑制効果を向上させることができる。
また、本実施形態によれば、第2磁性体56bの第2配向方向も、上下方向に沿った方向である。そのため、上述した第1磁性体含有層55と同様に、第2磁性体含有層56内においても磁気損失を生じさせやすくできる。したがって、不要輻射ノイズのエネルギーをより低下させることができ、プリント回路板51から放出される不要輻射ノイズをより好適に小さくできる。
また、本実施形態によれば、第1磁性体55bの少なくとも一部と第2磁性体56bの少なくとも一部とは、上下方向に沿った平面視において、互いに交差して重なるように配置されている。そのため、熱伝導部材54を通る不要輻射ノイズが第1磁性体55bと第2磁性体56bとの両方を通りやすく、より磁気損失を生じさせやすい。具体的に本実施形態では、第2磁性体含有層56内において第2磁性体56bを通った不要輻射ノイズが、第1磁性体含有層55内に入射した際に、第1磁性体55bも通りやすい。これにより、不要輻射ノイズのエネルギーをより低下させることができ、プリント回路板51から放出される不要輻射ノイズをより好適に小さくできる。
また、本実施形態によれば、熱伝導部材54は、上下方向に沿った平面視において、電子素子53よりも大きく、電子素子53の全体と重なっている。そのため、電子素子53から放出される不要輻射ノイズの多くを熱伝導部材54によって抑制しやすい。
また、本実施形態によれば、熱伝導部材54は、シート状の熱伝導シートである。そのため、電子素子53の形状に合わせて、熱伝導部材54を電子素子53の上面に貼り付けやすい。また、放熱部材57の形状に合わせて、熱伝導部材54を放熱部材57の下面に貼り付けやすい。これにより、電子素子53と放熱部材57とを熱伝導部材54を介して密着させることができ、電子素子53の放熱性を好適に向上できる。
<第2実施形態>
本実施形態は、第1実施形態に対して、第2磁性体含有層156の構成が異なる。なお、上述した実施形態と同様の構成については、適宜同一の符号を付す等により説明を省略する場合がある。
図5は、本実施形態のプリント回路板151を示す断面図である。図6は、本実施形態の熱伝導部材154を示す断面図であって、図5におけるVI−VI断面図である。なお、図5では、図2と同様に、不要輻射ノイズの抑制効果を、矢印MFを用いて視覚的かつ仮想的に示している。
本実施形態のプリント回路板151は、図5に示すように、プリント配線板52と、電子素子53と、放熱部材57と、熱伝導部材154(熱伝導シート)と、を備えている。
熱伝導部材154は、第1磁性体含有層55と、第2磁性体含有層156と、を有している。図5および図6に示すように、本実施形態の第2磁性体含有層156において、第2磁性体156bの第2配向方向は、第1磁性体55bの第1配向方向と交差する方向である。より詳細には、第2磁性体156bの第2配向方向は、上下方向である第1配向方向と直交する第2水平方向(Y軸方向)と平行である。すなわち、第2磁性体156bの第2配向方向は、第1磁性体55bの第1配向方向と直交する方向である。第2磁性体156bの第2配向方向は、熱伝導部材154の厚さ方向と直交する方向である。第2磁性体156bは、上側に向く板面を有する板状である。本実施形態において第2磁性体156bの形状は、第2水平方向に延びる長方形板状である。第2磁性体156bの板面は、上下方向に垂直である。
複数の第2磁性体156bは、図6に示すように、例えば、第2磁性体156bの板面と平行な第1水平方向(X軸方向)と第2水平方向(Y軸方向)とに沿ってマトリクス状に配置されている。
なお、第2磁性体156bの配置は、図5および図6に示す例に限られない。第2磁性体156bは、板面が上側を向いて第2配向方向に配向されているならば、第2磁性体含有層156内において、どのように配置されていてもよい。第2磁性体156bは、第2磁性体含有層156内に無作為に配置されてもよい。また、第2磁性体156bは、第2磁性体含有層156の厚さ方向にずれて配置され、厚さ方向に沿った平面視で互いに重なる磁性体を含んでもよい。また、図6では、第2磁性体含有層156において第2磁性体156bは均一に分布しているように示しているが、実際には、第2磁性体含有層156においては、程度の差こそあれ第2磁性体156bの分布に偏りがある場合が多い。
熱伝導部材154のその他の構成は、第1実施形態の熱伝導部材54のその他の構成と同様である。プリント回路板151のその他の構成は、第1実施形態のプリント回路板51のその他の構成と同様である。
本実施形態によれば、第2磁性体156bの第2配向方向は、第1磁性体55bの第1配向方向と交差する方向であり、第2磁性体156bは、上側を向く板面を有する板状である。そのため、板面が水平方向を向いた板状の磁性体よりも、図6に示すように、上下方向に沿った平面視において熱伝導部材154内に占める第2磁性体156bが配置された領域を大きくできる。そのため、第2磁性体含有層156を通る不要輻射ノイズを第2磁性体156bに通しやすく、第2磁性体含有層156内で磁気損失をより生じさせやすい。これにより、プリント回路板151から放出される不要輻射ノイズをより好適に小さくできる。
また、本実施形態によれば、第2磁性体含有層156は、第1磁性体含有層55に対して、下側に配置されている。そのため、電子素子53から放出された不要輻射ノイズは、第1磁性体含有層55よりも先に第2磁性体含有層156に入射しやすい。これにより、電子素子53から放出された不要輻射ノイズのエネルギーを第2磁性体含有層156によって好適に低下させやすい。
また、本実施形態によれば、第2磁性体156bの第2配向方向は、第1磁性体55bの第1配向方向と直交する方向である。そのため、第2磁性体156bの第2配向方向を上下方向と直交する水平方向とすることができる。これにより、第2配向方向が水平方向に対して傾いている場合に比べて、上下方向に沿った平面視での第2磁性体156bの寸法を大きくできる。したがって、上下方向に沿った平面視において第1磁性体55b同士の隙間を第2磁性体156bによってより埋めやすく、上下方向に沿った平面視における熱伝導部材154内の磁性体の分布密度をより偏りにくくできる。
<第3実施形態>
本実施形態は、第2実施形態に対して、第1磁性体含有層255と第2磁性体含有層256との積層順が異なる。なお、上述した実施形態と同様の構成については、適宜同一の符号を付す等により説明を省略する場合がある。
図7は、本実施形態のプリント回路板251を示す断面図である。なお、図7では、図2と同様に、不要輻射ノイズの抑制効果を、矢印MFを用いて視覚的かつ仮想的に示している。
本実施形態のプリント回路板251は、図7に示すように、プリント配線板52と、電子素子53と、放熱部材57と、熱伝導部材254(熱伝導シート)と、を備えている。
熱伝導部材254は、第1磁性体含有層255と、第2磁性体含有層256と、を有している。本実施形態の熱伝導部材254において、第1磁性体含有層255は第2磁性体含有層256に対して下側に位置する層であり、第2磁性体含有層256は第1磁性体含有層255に対して上側に位置する層である。すなわち、第1磁性体含有層255は、第2磁性体含有層256に対して、下側に配置されている。第1磁性体含有層255の構成は、積層される位置を除いて、第1実施形態および第2実施形態の第1磁性体含有層55の構成と同様である。すなわち、第1磁性体含有層255は、第1母材55a中に複数の第1磁性体55bを含んで構成されている。第2磁性体含有層256の構成は、積層される位置を除いて、第2実施形態の第2磁性体含有層156の構成と同様である。すなわち、第2磁性体含有層256は、第2母材56a中に複数の第2磁性体156bを含んで構成されている。
本実施形態によれば、第1磁性体含有層255は、第2磁性体含有層256に対して、下側に配置されている。そのため、電子素子53から放出された不要輻射ノイズは、第2磁性体含有層256よりも先に第1磁性体含有層255に入射しやすい。第1磁性体含有層255に入射した不要輻射ノイズの少なくとも一部は、上下方向に沿って配向された第1磁性体55bを通って上側に進み、第1磁性体含有層255の上側に位置する第2磁性体含有層256に案内される。すなわち、第1磁性体含有層255が第2磁性体含有層256の下側に配置されることで、上下方向に沿って配向された第1磁性体55bによって、第1磁性体含有層255に入射した不要輻射ノイズを第2磁性体含有層256へと送りやすい。これにより、第1磁性体含有層255から熱伝導部材254に入射した不要輻射ノイズを、第1磁性体含有層255と第2磁性体含有層256との両方に通しやすく、熱伝導部材254内で磁気損失をより生じさせやすい。したがって、プリント回路板251から放出される不要輻射ノイズをより好適に小さくできる。
また、本実施形態によれば、第2磁性体156bの第2配向方向は、第1磁性体55bの第1配向方向と直交する方向である。そのため、第1磁性体55bを通る不要輻射ノイズの少なくとも一部を、好適に上側の第2磁性体含有層256に案内することができる。
なお、上述した各実施形態においては、下記の構成を採用することもできる。
第1磁性体の形状および第2磁性体の形状は、長手方向を有する形状であれば、板状に限られず、針状であってもよいし、棒状であってもよい。第1磁性体の形状および第2磁性体の形状が針状または棒状である場合、配向方向に沿った平面視における各磁性体の形状は、長手方向を有しない形状である場合がある。この場合、第1磁性体と第2磁性体とは、第1配向方向と第2配向方向とが異なることにより、互いに姿勢が異なる。第1磁性体の形状と第2磁性体の形状とは、互いに異なってもよい。第2配向方向は、特に限定されない。第2配向方向は、上下方向および水平方向の両方に対して傾いた傾斜方向であってもよい。第1磁性体含有層は、第1磁性体の他に、第1磁性体と姿勢が異なる磁性体を含んでもよい。第2磁性体含有層は、第2磁性体の他に、第2磁性体と姿勢が異なる磁性体を含んでもよい。
熱伝導部材は、第1磁性体含有層を複数有してもよいし、第2磁性体含有層を複数有してもよい。すなわち、熱伝導部材は、3層以上の積層シートであってもよい。熱伝導部材は、第1磁性体および第2磁性体と異なる姿勢の第3磁性体を含む第3磁性体含有層を有してもよい。熱伝導部材は、磁性体を含まない層を有していてもよい。熱伝導部材は、上下方向に沿った平面視において、電子素子より小さくてもよいし、電子素子の一部のみと重なっていてもよい。熱伝導部材は、シート状でなくてもよい。
電子素子は、プリント配線板の実装面に設けられる素子であれば、特に限定されない。電子素子は、例えば、FET(Field Effect Transistor)等のトランジスタ等であってもよい。放熱部材は、電子素子に熱的に接続されて、電子素子の放熱を行えるならば、特に限定されない。放熱部材は、例えば放熱用のフィンを備えたヒートシンクであってもよい。
また、上記の第1実施形態において、透過型のプロジェクターに本発明を適用した場合の例について説明したが、本発明は、反射型のプロジェクターにも適用することも可能である。ここで、「透過型」とは、液晶パネル等を含む液晶ライトバルブが光を透過するタイプであることを意味する。「反射型」とは、液晶ライトバルブが光を反射するタイプであることを意味する。なお、光変調装置は、液晶パネル等に限られず、例えばマイクロミラーを用いた光変調装置であってもよい。
また、上記の第1実施形態において、3つの光変調装置4R,4G,4Bを用いたプロジェクター1の例を挙げたが、本発明は、1つの光変調装置のみを用いたプロジェクター、4つ以上の光変調装置を用いたプロジェクターにも適用可能である。
また、プリント回路板が搭載される電子機器は、プロジェクターに限られず、他の電子機器であってもよい。
また、本明細書において説明した各構成は、相互に矛盾しない範囲内において、適宜組み合わせることができる。
1…プロジェクター(電子機器)、51,151,251…プリント回路板、52…プリント配線板、52a…実装面、53…電子素子、54,154,254…熱伝導部材(熱伝導シート)、55,255…第1磁性体含有層、55b…第1磁性体、56,156,256…第2磁性体含有層、56b,156b…第2磁性体、57…放熱部材

Claims (11)

  1. 第1の側を向く実装面を有するプリント配線板と、
    前記実装面に設けられた電子素子と、
    前記電子素子に対して前記第1の側に配置され、前記電子素子に対して熱的に接続された放熱部材と、
    前記電子素子と前記放熱部材との間に配置された熱伝導部材と、
    を備え、
    前記熱伝導部材は、
    第1配向方向に沿って配向された複数の第1磁性体を内部に含む第1磁性体含有層と、
    第2配向方向に沿って配向され前記第1磁性体とは姿勢が異なる複数の第2磁性体を内部に含む第2磁性体含有層と、
    を有し、
    前記第1磁性体含有層と前記第2磁性体含有層とは、前記実装面に垂直な所定方向に重ねて配置され、
    前記第1配向方向は、前記所定方向に沿った方向であることを特徴とするプリント回路板。
  2. 前記第2配向方向は、前記所定方向に沿った方向であり、
    前記第1磁性体と前記第2磁性体とは、前記所定方向に沿った平面視において、互いに交差する方向に延びる形状である、請求項1に記載のプリント回路板。
  3. 前記第1磁性体の少なくとも一部と前記第2磁性体の少なくとも一部とは、前記所定方向に沿った平面視において、互いに交差して重なるように配置されている、請求項2に記載のプリント回路板。
  4. 前記第2配向方向は、前記第1配向方向と交差する方向であり、
    前記第2磁性体は、前記第1の側を向く板面を有する板状である、請求項1に記載のプリント回路板。
  5. 前記第2磁性体含有層は、前記第1磁性体含有層に対して、前記第1の側と逆側の第2の側に配置されている、請求項4に記載のプリント回路板。
  6. 前記第1磁性体含有層は、前記第2磁性体含有層に対して、前記第1の側と逆側の第2の側に配置されている、請求項4に記載のプリント回路板。
  7. 前記第2配向方向は、前記第1配向方向と直交する方向である、請求項4から6のいずれか一項に記載のプリント回路板。
  8. 前記熱伝導部材は、前記所定方向に沿った平面視において、前記電子素子よりも大きく、前記電子素子の全体と重なっている、請求項1から7のいずれか一項に記載のプリント回路板。
  9. 前記熱伝導部材は、シート状である、請求項1から8のいずれか一項に記載のプリント回路板。
  10. 請求項1から9のいずれか一項に記載のプリント回路板を備えることを特徴とする電子機器。
  11. シート状の熱伝導シートであって、
    第1配向方向に沿って配向された複数の第1磁性体を内部に含む第1磁性体含有層と、
    第2配向方向に沿って配向され前記第1磁性体とは姿勢が異なる複数の第2磁性体を内部に含む第2磁性体含有層と、
    を備え、
    前記第1磁性体含有層と前記第2磁性体含有層とは、前記熱伝導シートの厚さ方向に重ねて配置され、
    前記第1配向方向は、前記厚さ方向に沿った方向であることを特徴とする熱伝導シート。
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