JP2020088004A - 高周波モジュール - Google Patents
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Abstract
【課題】集積回路基板のサイズを抑えつつ、簡易な構成で集積回路基板間のインピーダンス整合を取ることができる高周波モジュールを得ること。【解決手段】RFモジュール100において、主導体2を有するとともにキャリア4に接合されたMIC基板1と、主導体7を有するとともにキャリア8に接合されたMIC基板6と、主導体2上の第1の位置および主導体7上の第2の位置に接続されたRF接続部5と、を備え、MIC基板1の内層には、MIC基板1内にGND層9が配置されるとともに、第1の位置とGND層9との間に追加GND層21が配置され、MIC基板6の内層には、MIC基板6内にGND層10が配置されるとともに、第2の位置とGND層10との間に追加GND層22が配置されている。【選択図】図2
Description
本発明は、マイクロ波帯またはミリ波帯に適用される集積回路基板が配置された高周波モジュールに関する。
マイクロ波帯またはミリ波帯に適用される集積回路が複数組み合わされた高周波(RF:Radio Frequency)モジュールは、集積回路が配置された基板間を接続するために、2つの基板の配線端が、金リボンまたは金ワイヤによって縦続接続される。
一般にマイクロ波集積回路(MIC:Microwave Integrated Circuit)基板は、RF配線の配線端でインピーダンスが50Ω等となるように構成されているが、金リボンまたは金ワイヤによってMIC基板間(配線端同士)を縦続接続する場合、金リボンまたは金ワイヤの寄生インダクタンス成分によって、MIC基板間のインピーダンス整合が50Ω等からずれて反射損失が発生する。
MIC基板間を金リボンまたは金ワイヤによって接続する際のインピーダンス不整合を解消するために、MIC基板のRF配線の配線端を50Ωとせず、オープンスタブまたは高インピーダンス線路を用いて、金リボンまたは金ワイヤの寄生インダクタンスと合わせてCLC、LCL等のBPF(バンドパスフィルタ:BandPass Filter)を構成する方法がある。この方法では、MIC基板にオープンスタブなどを配置する必要があるので、MIC基板のサイズが大きくなる。
特許文献1に記載の多層基板では、マイクロストリップ線路のグラウンドをキャリアの導体部材に直接接続し、高周波信号電流とグラウンド電流との経路差をなくすことで、多層基板のサイズを抑えつつ経路差による反射などを抑えている。
しかしながら、上記特許文献1の多層基板では、キャリアの導体部材を多層基板内のグラウンドに直接接続する必要があるので、多層基板の構成が複雑になり、多層基板の形成に手間がかかるという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、集積回路基板のサイズを抑えつつ、簡易な構成で集積回路基板間のインピーダンス整合を取ることができる高周波モジュールを得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の高周波モジュールは、主導体である第1のストリップラインを有するとともに第1のキャリアに接合された集積回路基板である第1の多層基板と、主導体である第2のストリップラインを有するとともに第2のキャリアに接合された集積回路基板である第2の多層基板と、第1のストリップライン上の第1の位置および第2のストリップライン上の第2の位置に接続された接続部材と、を備える。本発明の高周波モジュールは、第1の多層基板の内層には、第1の多層基板内に第1の接地層が配置されるとともに、第1の位置と第1の接地層との間に第2の接地層が配置され、第2の多層基板の内層には、第2の多層基板内に第3の接地層が配置されるとともに、第2の位置と第3の接地層との間に第4の接地層が配置されている。
本発明によれば、集積回路基板のサイズを抑えつつ、簡易な構成で集積回路基板間のインピーダンス整合を取ることができるという効果を奏する。
以下に、本発明にかかる高周波モジュールの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、これらの実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1にかかるRF(高周波)モジュールの構成を示す上面図である。図2は、実施の形態1にかかるRFモジュールの構成を示す断面図である。図2では、図1に示すA−A線に沿った断面図を示している。なお、実施の形態1では、主導体2,7の配置される側をRFモジュール100の上側とし、キャリア4,8の配置される側をRFモジュール100の下側としてRFモジュール100の構成を説明する。
図1は、実施の形態1にかかるRF(高周波)モジュールの構成を示す上面図である。図2は、実施の形態1にかかるRFモジュールの構成を示す断面図である。図2では、図1に示すA−A線に沿った断面図を示している。なお、実施の形態1では、主導体2,7の配置される側をRFモジュール100の上側とし、キャリア4,8の配置される側をRFモジュール100の下側としてRFモジュール100の構成を説明する。
RFモジュール100は、マイクロ波集積回路基板であるMIC基板1,6と、接続部材で構成されたRF接続部5とを備えている。MIC基板1,6は、ともに多層高周波回路基板であり、RF接続部5を介してMIC基板1とMIC基板6とが接続されている。
第1の多層基板であるMIC基板1および第2の多層基板であるMIC基板6は、それぞれ半導体素子が実装された基板であり、マイクロ波帯の高周波信号を処理する高周波回路を備えている。MIC基板1は、第1のキャリアであるキャリア4上でキャリア4にボンディングされ、MIC基板6は、第2のキャリアであるキャリア8上でキャリア8にボンディングされている。キャリア4,8は、金属導体で形成された導体部材、またはセラミック基板の表面が導体層でメタライズされた導体部材である。キャリア4,8は、図示しないシャーシ(例えば、金属フレーム、筐体、ケース)などに対し、ねじで固定されている。
MIC基板1は、上面に主導体2を有しており、MIC基板6は、上面に主導体7を有している。このように、MIC基板1は、上面で主導体2に接続し、底面でキャリア4に接続している。また、MIC基板6は、上面で主導体7に接続し、底面でキャリア8に接続している。RFモジュール100では、主導体2および主導体7がRF接続部5に接合されることによって、主導体2と主導体7とがRF接続部5によって接続されている。RF接続部5は、金リボンまたは金ワイヤ等の低抵抗の導体によって構成されている。主導体2は第1のストリップラインであり、主導体7は、第2のストリップラインであり、何れも電磁波を伝達する伝送路として用いられる。
MIC基板1,6は、誘電体層を用いて構成されている。MIC基板1の内層には、RF−GND(グランド)の層であるGND層9が配置され、MIC基板6の内層には、RF−GNDの層であるGND層10が配置されている。第1の接地層であるGND層9、第2の接地層であるGND層10は、何れも導体で構成されている。
MIC基板1の上面には、RF接続部5と主導体2,7とが接合されている接合部の領域と、接合部以外の領域とがある。RF接続部5と主導体2とは、主導体2上の配線端である第1の位置で接合され、RF接続部5と主導体7とは、主導体7上の配線端である第2の位置で接合されている。
RFモジュール100では、RF接続部5と主導体2との接合部よりも下層側であるMIC基板1の内層でGND層9よりも上層側に、追加GND層21が設けられている。また、RFモジュール100では、RF接続部5と主導体7との接合部よりも下層側であるMIC基板6の内層でGND層10よりも上層側に、追加GND層22が設けられている。すなわち、MIC基板1内において、RF接続部5と主導体2,7との接合部のある箇所の下層側には、誘電体層を挟んで追加GND層21,22が設けられている。追加GND層21とGND層9とは、RF接続部5と主導体2との接合部の下側で2つのビア(VIA)を介して接続されている。また、追加GND層22とGND層10とは、RF接続部5と主導体7との接合部の下側で2つのビアを介して接続されている。
なお、追加GND層21とGND層9とを接続するビア(VIA)は、1つであってもよく、3つ以上であってもよい。また、追加GND層22とGND層10とを接続するビア(VIA)は、1つであってもよく、3つ以上であってもよい。
RF接続部5と主導体2との間の接続部の面積、RF接続部5と主導体7との間の接続部の面積は、RFモジュール100の設計に応じて適切な面積が設定される。
この構成により、RF接続部5と主導体2との接合部よりも下側(MIC基板1の内層)では、追加GND層21の配置されていない箇所と比較して見かけ上の誘電体厚が薄くなる。すなわち、追加GND層21が配置されていない箇所では、主導体2とGND層9との間の距離が誘電体厚となるのに対し、追加GND層21が配置されている箇所では、主導体2と追加GND層21との間の距離が誘電体厚となる。
同様に、追加GND層22が配置されていない箇所では、主導体7とGND層10との間の距離が誘電体厚となるのに対し、追加GND層22が配置されている箇所では、主導体7と追加GND層22との間の距離が誘電体厚となる。なお、以下の説明では、RF接続部5と主導体2,7との接合部を、単に接合部という場合がある。また、RF接続部5と主導体2の接合部を、第1の接合部といい、RF接続部5と主導体7の接合部を、第2の接合部という場合がある。
MIC基板1では、GND層9と主導体2とで平行平板容量が形成されるが、第1の接合部の下側では上述のように追加GND層21が配置されているので誘電体厚が薄くなり、追加GND層21と主導体2とで平行平板容量が形成される。MIC基板6では、GND層10と主導体7とで平行平板容量が形成されるが、第2の接合部の下側では上述のように追加GND層22が配置されているので誘電体厚が薄くなり、追加GND層22と主導体7とで平行平板容量が形成される。このように、RFモジュール100では、追加GND層21と主導体2とで第1の平行平板容量が形成され、追加GND層22と主導体7とで第2の平行平板容量が形成される。
平行平板容量は、一般的に誘電体の厚さに反比例する。このため、主導体2,7の下部のうち、追加GND層21,22が配置されている箇所の方が、追加GND層21,22が配置されていない箇所よりも平行平板容量が大きくなる。
第1および第2の平行平板容量(キャパシタンス)は、オープンスタブと同様にRF接続部5の寄生インダクタンスとともにBPFを構成する。すなわち、RFモジュール100では、第1の平行平板容量と、第2の平行平板容量と、RF接続部5の寄生インダクタンスとでBPFが構成される。一般的にオープンスタブのような分布定数回路と比較して第1および第2の平行平板容量のような集中定数回路の方が広帯域にインピーダンス整合が可能であり、帯域幅を広くすることができる。すなわち、オープンスタブのような分布定数回路を用いて多層基板を構成する場合には、通過帯域が狭帯域になるが、追加GND層21,22を用いてRFモジュール100を構成する場合には、通過帯域が広帯域になる。
追加GND層21の配置位置によって、追加GND層21と主導体2との間の距離、すなわちMIC基板1における接合部での誘電体の厚さが決まる。追加GND層22の配置位置によって、追加GND層22と主導体7との間の距離、すなわちMIC基板6における接合部での誘電体の厚さが決まる。追加GND層21の位置および大きさによって、第1の平行平板容量が決まり、追加GND層22の位置および大きさによって、第2の平行平板容量が決まる。RFモジュール100では、追加GND層21,22が、MIC基板1,6間のインピーダンス不整合を解消することができる位置および大きさで形成されている。
また、RFモジュール100は、MIC基板1,6の内部で第1および第2の平行平板容量を構成するので、MIC基板1,6の上面に配置されている主導体2,7にオープンスタブ等の追加整合回路を形成する必要がない。このため、RFモジュール100は、追加整合回路が配置された場合よりも、インピーダンス整合を取るための回路サイズを小型化することが可能である。
なお、MIC基板1,6の代わりにMMIC(Monolithic Microwave Integrated Circuit)基板が用いられてもよいし、ミリ波帯の高周波信号を処理する高周波回路基板が用いられてもよい。
図3は、実施の形態1にかかるRFモジュールの第1の特性を説明するための図である。図4は、実施の形態1にかかるRFモジュールの第2の特性を説明するための図である。図3および図4は、RF接続部5を用いて構成されるBPFの遮断周波数を10GHzとした場合のRFモジュール100の第1の特性および第2の特性を示している。
RFモジュール100の第1の特性は、通過損失特性であり、RFモジュール100の第2の特性は、反射振幅特性である。図3の横軸は周波数[GHz]であり、縦軸は通過損失[dB]である。また、図4の横軸は周波数[GHz]であり、縦軸は反射振幅[dB]である。
図3では、RFモジュール100の通過損失特性の波形を波形31で示し、追加GND層を有していない多層基板の通過損失特性の波形を波形32で示している。また、図4では、RFモジュール100の反射振幅特性の波形を波形41で示し、追加GND層を有していない多層基板の反射振幅特性の波形を波形42で示している。追加GND層を有していない多層基板は、追加GND層の代わりにオープンスタブを有している多層基板である。
例えば、許容される通過損失が−1[dB]までであるとすると、追加GND層を有していない多層基板では、波形32に示すように10.5[GHz]以下が許容される。一方、許容される通過損失が−1[dB]までであるとすると、追加GND層21,22を有しているRFモジュール100では、波形31に示すように11.5[GHz]以下が許容される。すなわち、追加GND層21,22を有しているRFモジュール100の方が、追加GND層を有していない多層基板よりも通過損失が許容される帯域が広くなる。
また、許容される反射振幅が−15[dB]までであるとすると、追加GND層を有していない多層基板では、波形42に示すように9.6〜10.3[GHz]が許容される。一方、許容される反射振幅が−15[dB]までであるとすると、追加GND層21,22を有しているRFモジュール100では、波形41に示すように9.4〜10.6[GHz]が許容される。すなわち、追加GND層21,22を有しているRFモジュール100の方が、追加GND層を有していない多層基板よりも反射振幅が許容される帯域が広くなる。
このように、オープンスタブを有するRFモジュールでは、特定の周波数ではインピーダンス不整合を解消することは可能であるが、BPFの通過帯域が狭帯域となるので、使用可能な帯域幅が制限される。また、金リボン等が長くなるほど誘導性、すなわち金リボン等の寄生インダクタンスが大きくなり、寄生インダクタンスを打ち消すためのMIC基板上のオープンスタブといった整合回路のサイズが寄生インダクタンスに比例して大きくなる。LCフィルタの共振周波数は(LC)1/2に比例するので、寄生インダクタンスが2倍となると、MIC基板上の整合回路、例えばオープンスタブのサイズも2倍とする必要がある。
このように実施の形態1では、RF接続部5と主導体2との接合部の下層側であるMIC基板1の内層に追加GND層21を設け、RF接続部5と主導体7との接合部の下層側であるMIC基板6の内層に追加GND層22を設けている。これにより、RF接続部5が接合されている箇所(追加GND層21,22が配置されている箇所)が、追加GND層21,22が配置されていない箇所よりも平行平板容量が大きくなる。この平行平板容量によって得られるキャパシタンスは、広帯域にインピーダンス整合が可能なBPFを構成することができる。また、RFモジュール100は、オープンスタブといった整合回路が不要であるので、MIC基板1,6のサイズを抑えることができる。したがって、MIC基板1,6のサイズを抑えつつ、簡易な構成でMIC基板1,6間のインピーダンス整合を取ることが可能になる。
実施の形態2.
つぎに、図5を用いてこの発明の実施の形態2について説明する。実施の形態2では、マイクロ波集積回路基板であるMIC基板を単層基板とし、単層基板に接合されているキャリアが、接合部の下側において接合部に近づくようMIC基板の誘電体を接合部の下側で薄くするとともにキャリアを厚くしておく。
つぎに、図5を用いてこの発明の実施の形態2について説明する。実施の形態2では、マイクロ波集積回路基板であるMIC基板を単層基板とし、単層基板に接合されているキャリアが、接合部の下側において接合部に近づくようMIC基板の誘電体を接合部の下側で薄くするとともにキャリアを厚くしておく。
図5は、実施の形態2にかかる多層基板の構成を示す断面図である。実施の形態2にかかるRFモジュール101は、実施の形態1にかかるRFモジュール100と同様の上面構成を有している。図5では、RFモジュール101の断面図として、図1に示すA−A線に沿った断面図を示している。図5の各構成要素のうち図2に示す実施の形態1のRFモジュール100と同一機能を達成する構成要素については同一符号を付しており、重複する説明は省略する。なお、実施の形態2でも、主導体2,7の配置される側をRFモジュール101の上側とし、キャリア4X,8Xの配置される側をRFモジュール101の下側としてRFモジュール101の構成を説明する。
RFモジュール101は、RFモジュール100と比較して、MIC基板1,6の代わりに、単層高周波回路基板であるMIC基板1X,6Xを備え、キャリア4,8の代わりにキャリア4X,8Xを備えている。実施の形態2では、キャリア4Xが第1のキャリアであり、キャリア8Xが第2のキャリアである。また、MIC基板1Xが第1の単層基板であり、MIC基板6Xが第2の単層基板である。
MIC基板1Xは、MIC基板1と比較して、第1の接合部の下側(MIC基板1Xの内層)において、誘電体層が薄くキャリア4Xが厚くなっている。換言すると、MIC基板1Xは、第1の接合部の下側における誘電体層が、第1の接合部の下側以外における誘電体層よりも薄く形成されている。
同様に、MIC基板6Xは、MIC基板6と比較して、第2の接合部の下側(MIC基板6Xの内層)において、誘電体層が薄くキャリア8Xが厚くなっている。換言すると、MIC基板6Xは、第2の接合部の下側における誘電体層が、第2の接合部の下側以外における誘電体層よりも薄く形成されている。
キャリア4Xは、キャリア4と比較して、第1の接合部の下側に突起部51を備えている。この突起部51は、MIC基板1Xのうち第1の接合部の下側において誘電体層が薄くなっている領域に配置されている。すなわち、RFモジュール101では、キャリア4Xが第1の接合部の下側に突起部51を有しているので、MIC基板1Xが、第1の接合部の下側において他の箇所よりも薄くなっている。換言すると、キャリア4Xは、第1の接合部との間の距離が、主導体2上の第1の接合部以外の位置との間の距離よりも短くなるよう形成されている。具体的には、キャリア4Xは、主導体2に平行に配置された第1の部材55と、第1の部材55上で第1の接合部に対向する位置から第1の接合部に向かって延設された第1の凸部である突起部51とを含んでいる。
同様に、キャリア8Xは、キャリア8と比較して、第2の接合部の下側に突起部52を備えている。この突起部52は、MIC基板6Xのうち第2の接合部の下側において誘電体層が薄くなっている領域に配置されている。すなわち、RFモジュール101では、キャリア8Xが第2の接合部の下側に突起部52を有しているので、MIC基板6Xが、第2の接合部の下側において他の箇所よりも薄くなっている。換言すると、キャリア8Xは、第2の接合部との間の距離が、主導体7上の第2の接合部以外の位置との間の距離よりも短くなるよう形成されている。具体的には、キャリア8Xは、主導体7に平行に配置された第2の部材56と、第2の部材56上で第2の接合部に対向する位置から第2の接合部に向かって延設された第2の凸部である突起部52とを含んでいる。
突起部51の上面と主導体2の底面との間の距離は、図2に示したGND層9の上面と主導体2の底面との間の距離よりも短い。同様に、突起部52の上面と主導体7の底面との間の距離は、図2に示したGND層10の上面と主導体7の底面との間の距離よりも短い。RF接続部5と主導体2との間の接続部の面積、RF接続部5と主導体7との間の接続部の面積は、RFモジュール101の設計に応じて適切な面積が設定される。なお、図5では、図示省略しているが、RFモジュール101では、MIC基板1Xとキャリア4Xとの間にGND層が配置されるとともに、MIC基板6Xとキャリア8Xとの間にGND層が配置されている。
RFモジュール101では、第1および第2の接合部の下側においてMIC基板1X,6Xを薄くし突起部51,52を設けているのでMIC基板1X,6Xの内層に追加GND層21,22を追加することなく、実施の形態1と同様に平行平板容量の効果を得ることが可能となる。すなわち、RFモジュール101では、主導体2,7の下部のうち、突起部51,52が配置されている箇所が、突起部51,52が配置されていない箇所よりも平行平板容量が大きくなる。RFモジュール101では、突起部51と主導体2とで第1の平行平板容量が形成され、突起部52と主導体7とで第2の平行平板容量が形成される。RFモジュール101では、突起部51,52が、MIC基板1X,6X間のインピーダンス不整合を解消することができる位置および大きさで形成されている。
これにより、RFモジュール101は、実施の形態1のRFモジュール100と同様に、広帯域なBPFを構成することができるとともに基板サイズを小さく抑えることができる。また、RFモジュール101では、MIC基板1X,6Xが薄く構成されているので、MIC基板1X,6Xの内層にGND層が必要なく、単層のMIC基板1X,6Xの場合でも広帯域なBPFを実現可能である。なお、MIC基板1X,6Xは、多層高周波回路基板であってもよい。
このように実施の形態2では、RF接続部5と主導体2との接合部の下層側であるMIC基板1Xの内層に突起部51を設け、RF接続部5と主導体7との接合部の下層側であるMIC基板6Xの内層に突起部52を設けている。これにより、RF接続部5が接合されている箇所(突起部51,52が配置されている箇所)が、突起部51,52が配置されていない箇所よりも平行平板容量が大きくなる。また、MIC基板1X,6Xは、単層であるので構成が簡易である。したがって、実施の形態1と同様に、MIC基板1X,6Xのサイズを抑えつつ、簡易な構成でMIC基板1X,6X間のインピーダンス整合を取ることが可能になる。
なお、実施の形態2では、MIC基板1X,6Xを単層基板で構成した例について説明したが、加工精度または加工上の手間を厭わずに主導体2,7上に多層基板を形成することが出来、かつ突起部51と主導体2とで第1の平行平板容量が形成されるとともに突起部52と主導体7とで第2の平行平板容量が形成されるのであれば、キャリア4X,8Xの上にそれぞれ多層基板を積層してMIC基板1X,6Xを形成することによって、RFモジュール101を構成するようにしてもよい。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1,1X,6,6X MIC基板、2,7 主導体、4,4X,8,8X キャリア、5 RF接続部、9,10 GND層、21,22 追加GND層、51,52 突起部、55 第1の部材、56 第2の部材、100,101 RFモジュール。
Claims (5)
- 主導体である第1のストリップラインを有するとともに第1のキャリアに接合された集積回路基板である第1の多層基板と、
主導体である第2のストリップラインを有するとともに第2のキャリアに接合された集積回路基板である第2の多層基板と、
前記第1のストリップライン上の第1の位置および前記第2のストリップライン上の第2の位置に接続された接続部材と、
を備え、
前記第1の多層基板の内層には、前記第1の多層基板内に第1の接地層が配置されるとともに、前記第1の位置と前記第1の接地層との間に第2の接地層が配置され、
前記第2の多層基板の内層には、前記第2の多層基板内に第3の接地層が配置されるとともに、前記第2の位置と前記第3の接地層との間に第4の接地層が配置されている、
ことを特徴とする高周波モジュール。 - 前記第1のストリップラインと前記第2の接地層とで第1の平行平板容量を形成し、
前記第2のストリップラインと前記第4の接地層とで第2の平行平板容量を形成し、
前記第1の平行平板容量と、前記第2の平行平板容量と、前記接続部材の寄生インダクタンスとでバンドパスフィルタを構成し、
前記第2の接地層および前記第4の接地層は、前記第1の多層基板と前記第2の多層基板との間のインピーダンス不整合を解消することができる位置および大きさで形成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の高周波モジュール。 - 主導体である第1のストリップラインを有するとともに第1のキャリアに接合された集積回路基板である第1の基板と、
主導体である第2のストリップラインを有するとともに第2のキャリアに接合された集積回路基板である第2の基板と、
前記第1のストリップライン上の第1の位置および前記第2のストリップライン上の第2の位置に接続された接続部材と、
を備え、
前記第1のキャリアは、前記第1の位置との間の距離が、前記第1のストリップライン上の前記第1の位置以外の位置との距離よりも短く、
前記第2のキャリアは、前記第2の位置との間の距離が、前記第2のストリップライン上の前記第2の位置以外の位置との距離よりも短い、
ことを特徴とする高周波モジュール。 - 前記第1のキャリアは、前記第1のストリップラインに平行に配置された第1の部材と、前記第1の部材上で前記第1の位置に対向する位置から前記第1の位置に向かって延設された第1の凸部と、を含み、
前記第2のキャリアは、前記第2のストリップラインに平行に配置された第2の部材と、前記第2の部材上で前記第2の位置に対向する位置から前記第2の位置に向かって延設された第2の凸部と、を含む、
ことを特徴とする請求項3に記載の高周波モジュール。 - 前記第1のストリップラインと前記第1の部材とで第1の平行平板容量を形成し、
前記第2のストリップラインと前記第2の部材とで第2の平行平板容量を形成し、
前記第1の平行平板容量と、前記第2の平行平板容量と、前記接続部材の寄生インダクタンスとでバンドパスフィルタを構成し、
前記第1の部材および前記第2の部材は、前記第1の基板と前記第2の基板との間のインピーダンス不整合を解消することができる位置および大きさで形成されている、
ことを特徴とする請求項4に記載の高周波モジュール。
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JP2020088004A true JP2020088004A (ja) | 2020-06-04 |
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ID=70908813
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2018215647A Pending JP2020088004A (ja) | 2018-11-16 | 2018-11-16 | 高周波モジュール |
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JP (1) | JP2020088004A (ja) |
-
2018
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