JP2000031651A - 積層回路基板 - Google Patents

積層回路基板

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JP2000031651A
JP2000031651A JP10199035A JP19903598A JP2000031651A JP 2000031651 A JP2000031651 A JP 2000031651A JP 10199035 A JP10199035 A JP 10199035A JP 19903598 A JP19903598 A JP 19903598A JP 2000031651 A JP2000031651 A JP 2000031651A
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filter element
frequency filter
substrate
conductor
circuit board
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JP10199035A
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Takayuki Hirabayashi
崇之 平林
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高周波フィルタ素子を基板内に内蔵可能とす
ることにより、小型化を図ることができる積層回路基板
を提供する。 【解決手段】 複数の基板11A,11B,11Cが積
層された積層基板11の表面及び内部に回路素子20,
21,22,23が形成され、積層基板11の層間に高
周波フィルタ素子10が形成されて、高周波フィルタ素
子10の周囲を囲うように、基板11A,11B,11
Cを貫通する穴16が形成され、穴16が導電体で埋め
られている積層回路基板30を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高周波フィルタ素
子を有し複数の基板が積層されて成る積層回路基板に係
わる。
【0002】
【従来の技術】高周波フィルタを小型化する技術とし
て、図9Aに示すようなトリプレート型、即ち立体的な
構造の高周波フィルタ素子が広く検討されている。
【0003】このトリプレート型の高周波フィルタ素子
50は、基板を2層以上積層させた、この図9の場合は
3層の誘電体基板を積層させた積層基板51(51A,
51B,51C)を用いて、高周波フィルタ素子を構成
する導体52,53,54,55を積層基板51A,5
1B,51Cの各層間に形成している。一番下の基板5
1Aの表面には、L字形状の2つの導体52,53が形
成されている。また、中央の基板51Bには、表面の内
部の2つの導体54と外側の導体55とによって略Y字
形状の導体を形成している。これらの導体のうち、L字
形状の導体52,53とY字形状の導体のうちの内部の
導体54との間に2つの容量Cが形成される。
【0004】さらに、積層基板51の各層の接合面及び
図中左右の側面を除いた面に金属膜56が形成され、こ
の金属膜56がフィルタをシールドする役割を果たして
いる。そして、L字形状の導体52,53が、図中手前
の位置でこの金属膜56に短絡され、この短絡した部分
が上述の容量Cと接続して形成されたインダクタンスL
1 となる。
【0005】また、左のL字形状の導体52は、積層基
板51の左の面に接続され、この部分にフィルタへの入
力がなされる。一方、右のL字形状の導体53は、積層
基板51の右の面に接続され、この部分からフィルタの
出力がなされる。そして、Y字形状の導体の内、表面の
外側の導体55は図中奥の位置で金属膜56に短絡さ
れ、この部分が上述の容量Cと接続して形成されたイン
ダクタンスL2 となる。
【0006】また、このトリプレート型の高周波フィル
タ素子50の等価回路を図9Bに示す。入力と出力の間
に2つの容量Cが形成され、これら容量Cの外側にそれ
ぞれインダクタンスL1 の一端が接続され、容量Cの間
にインダクタンスL2 の一端が接続され、3つのインダ
クタンスL1 ,L2 ,L1 の他端は共通に接続されてい
る。
【0007】このようなトリプレート型の高周波フィル
タ素子50を採用することにより、図10に示すような
平面型の高周波フィルタ素子と比較して小型化に有利に
なる。図10に示す平面型の高周波フィルタ素子60で
は、それぞれ入力と出力がなされる2つの短い導体6
1,62の間に2本の長い導体63,64が、それぞれ
入力の導体61又は出力の導体62の一方に並行するよ
うに位置がずれて平面配置されている。そしてこれら4
本の導体61,62,63,64の2本の導体が対向す
る部分が容量Cを形成するものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述のトリプレート型
の高周波フィルタ素子50では、接地用の金属膜56
を、上下の主面の他に、図9Aに示したように高周波フ
ィルタ素子50の形成面(図9Aにおける水平面)と垂
直な面にも形成して、高周波フィルタ素子50を取り囲
むような形状にすることが望ましい。
【0009】しかしながら、例えば高周波フィルタ素
子、アンテナ、インピーダンス整合素子等を全て同一基
板上に形成した機能基板を作ろうとした場合には、高周
波フィルタ素子の周囲のみを金属平面板で取り囲むこと
はできない。
【0010】従って、これまでは、高周波フィルタ素子
は周囲を金属板で囲われた独立部品として機能基板とは
別に形成した後に、機能基板と組み立てなければならな
かった。図11にこのような従来の機能基板の平面図を
示す。
【0011】この機能基板70は、例えば図9に示した
構成を有する高周波フィルタ素子50とMMIC(モノ
リシックマイクロ波IC)等のICチップ71とが機能
基板70上に取り付けられて成る。高周波フィルタ素子
50の左右には、それぞれ入力側の伝送線路72、出力
側の伝送線路73が配置され、共に高周波フィルタ素子
50と電気的に接続される。出力側の伝送線路73の後
段には、ICチップの入力整合用に渦巻き状のスパイラ
ルインダクタ74が配置され、このスパイラルインダク
タ74を経てICチップ71への入力がなされる。IC
チップ71の図中上側には、伝送線路と三角形状の高周
波カット用スタブ素子を有して構成されるバイアスライ
ン75が配置されている。また、ICチップ71の右端
には、出力用の2本の伝送線路76が設けられ、両伝送
線路76間の電磁結合を介して、主に目的とする周波数
の信号が出力されるようにしている。尚、図中77は、
ICチップ71のICへの入力側の整合を調整する場合
に用いられるグランドキャパシタのパターンである。
【0012】従来は、このように高周波フィルタ素子5
0を別に形成して機能基板に取り付ける必要があり、機
能基板70に小型のフィルタ機能を内蔵することができ
ない、という問題があった。
【0013】上述した問題の解決のために、本発明にお
いては、高周波フィルタ素子を基板内に内蔵可能とする
ことにより、小型化が図ることができる積層回路基板を
提供するものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の積層回路基板
は、複数の基板が積層された積層基板の表面及び内部に
回路素子が形成された積層回路基板であって、積層基板
の層間に高周波フィルタ素子が形成されて、さらに高周
波フィルタ素子の周囲を囲うように基板を貫通する穴が
形成され、この穴が導電体で埋められているものであ
る。
【0015】上述の本発明の構成によれば、積層基板の
層間に高周波フィルタ素子が形成されているので、この
高周波フィルタ素子が他の半導体素子と一体に積層基板
に形成される。また、導電体で埋められた穴が高周波フ
ィルタ素子の周囲を囲うことにより、導電体により高周
波フィルタ素子に対するシールドを形成することができ
る。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明は、複数の基板が積層され
た積層基板の表面及び内部に回路素子が形成された積層
回路基板であって、積層基板の層間に高周波フィルタ素
子が形成されて、高周波フィルタ素子の周囲を囲うよう
に、基板を貫通する穴が形成され、穴が導電体で埋めら
れている積層回路基板である。
【0017】また本発明は、上記積層回路基板におい
て、複数の基板がセラミック基板で構成された構成とす
る。
【0018】また本発明は、上記積層回路基板におい
て、複数の基板が有機誘電体基板で構成された構成とす
る。
【0019】また本発明は、上記積層回路基板におい
て、基板を貫通する穴が高周波フィルタ素子を囲んで連
続して形成されている構成とする。
【0020】また本発明は、上記積層回路基板におい
て、基板を貫通する穴が積層された基板の1層毎に位置
が互い違いになるように配置されている構成とする。
【0021】また本発明は、上記積層回路基板におい
て、導体が3次元的に電磁結合して高周波フィルタ素子
を構成する。
【0022】図1は本発明の積層回路基板の一実施の形
態として、積層回路基板の高周波フィルタ素子の部分の
各層を分解した斜視図を示す。
【0023】この高周波フィルタ素子10は、3層の誘
電体基板を積層させた積層基板11(11A,11B,
11C)の各層間に、フィルタを構成する導体12,1
3,14,15が形成されている。一番下の基板11A
の表面には、L字形状の2つの導体12,13が形成さ
れている。また、中央の基板11Bには、表面の内部の
2つの導体14と外側の導体15とによって略Y字形状
の導体を形成している。これらの導体のうち、L字形状
の導体12,13とY字形状の導体のうちの内部の導体
14との間に2つの容量Cが形成される。
【0024】さらに、積層基板11の各層の側面を貫通
するようにビヤホール16が連続して形成され、このビ
ヤホール16に導電体例えば銅やニッケル金メッキ等の
金属が埋め込まれて、フィルタのシールドを構成してい
る。尚、積層基板11の左右の側面の一部には、後述す
るように入力及び出力用の配線を接続するために、ビヤ
ホール16は形成されていない。
【0025】そして、一番下の基板11Aの表面のL字
形状の導体12,13が、図中手前の位置でこのビヤホ
ール16に短絡され、この短絡した部分が上述の容量C
と接続して形成されたインダクタンスL1 となる。ま
た、中央の基板11Bの表面のY字形状の導体の内、表
面の外側の導体15は図中奥の位置でビヤホール16に
短絡され、上述の容量Cと接続して形成されたインダク
タンスL2 となる。
【0026】一方、左のL字形状の導体12が、左の側
面のビヤホール16の形成されていない部分に接続さ
れ、この部分にフィルタへの入力がなされる。また、右
のL字形状の導体13が、右の側面のビヤホール16の
形成されていない部分に接続され、この部分からフィル
タの出力がなされる。
【0027】上述のようにビヤホール16を連続的に配
置し、積層された各層11A,11B,11Cに貫通さ
せて形成することにより、フィルタの周囲を囲むシール
ド用のプレートの役割をさせることができる。さらに、
積層基板11の上面及び下面には、接地用の金属層とな
る金属膜17が形成されている。
【0028】高周波フィルタ素子10のパターンの周囲
を連続的に形成したビヤホール16で取り囲み、上面及
び下面に金属膜17を形成した構成にすることにより、
図9Aに示した従来の高周波フィルタ素子50と同様
に、トリプレート型の高周波フィルタ素子10を実現で
きる。また、等価回路も図9Bに示した従来の高周波フ
ィルタ素子50の場合と同様の回路となる。トリプレー
ト型の高周波フィルタ素子は、フィルタの導体が3次元
的に電磁結合されているため、図10に示したような平
面型の高周波フィルタ素子と比較して、高周波フィルタ
素子の平面面積を低減することができる。
【0029】そして、図1のビヤホール16を周囲に形
成した構成の高周波フィルタ素子10の中央の基板11
Bの部分の平面図を図2Aに示す。また、図2A中の鎖
線X−X′の位置で切断した断面図を図2Bに示し、図
2A中の鎖線Y−Yの位置で切断した断面図を図2Cに
示す。尚、図2B及び図2Cの断面図は、いずれもビヤ
ホール16の数を図2Aより少なくして簡略化して示し
た。
【0030】図2B及び図2Cに示すように、高周波フ
ィルタ素子10の部分の表面及び裏面には図1にも示し
た金属膜17が形成され、この金属膜17とビヤホール
16とによりシールドがなされる。また、図2Bより、
高周波フィルタ素子10の側面のビヤホール16が形成
されていない部分には、入力側に接続されるL字形状の
導体12が臨んでいる。出力側も図示しないが同様であ
る。
【0031】また、このように積層基板11中にビヤホ
ール16を形成して、高周波フィルタ素子10のパター
ンのシールドを行うように構成することにより、積層基
板11に高周波フィルタ素子10を内蔵することができ
る。
【0032】さらに、本発明に係る積層回路基板の実施
の形態として、図1及び図2に示した高周波フィルタ素
子10を用いて構成した機能基板の平面図を図3に示
す。
【0033】この機能基板30は、入力及び出力が行わ
れる部分以外のフィルタのパターンの周囲に形成された
ビヤホール16によりシールドされた高周波フィルタ素
子10と、MMIC(モノリシックマイクロ波IC)等
のICチップ22とが配置されて成る。
【0034】そして、本実施の形態においては、特に図
1及び図2に示した高周波フィルタ素子10が機能基板
30内に一体に形成される。
【0035】また、この高周波フィルタ素子10が一体
に形成された機能基板30は、積層基板の各層に後述す
るICチップ22、スパイラルインダクタ23、MIM
キャパシタ27、抵抗膜32等の回路素子等が形成され
て構成される。高周波フィルタ素子10の左右には、そ
れぞれ入力側の伝送線路21IN、出力側の伝送線路2
1OUTが配置され、共にビヤホール19を経て下層で
高周波フィルタ素子10のパターンと電気的に接続され
る。
【0036】出力側の伝送線路21OUTの後段には、
ICチップの入力整合用に渦巻き状のスパイラルインダ
クタ23が配置され、このスパイラルインダクタ23を
経てICチップ22への入力がなされる。ICチップ2
2の図中上側には、伝送線路と三角形状の高周波カット
用スタブ素子を有して構成されるバイアスライン20が
配置されている。また、ICチップ22の右端には、出
力用の2本の伝送線路21が設けられ、両伝送線路21
間の電磁結合を介して、主に目的とする周波数の信号が
出力されるようにしている。尚、図3中24は、ICチ
ップ22のICへの入力側の整合を調整する場合に用い
られるグランドキャパシタのパターンである。
【0037】また、図4Aに機能基板30の断面図を示
す。尚、図4Aでは、機能基板30内の各回路素子の形
状や配置が図3とは若干異なっている。
【0038】高周波フィルタ素子10は、先に図1に示
した構成を有し、3層の基板11A,11B,11Cが
積層された積層基板11内に一体に形成されている。
【0039】また、ICチップ22は、バンプ28を介
して積層基板11上の伝送線路に接続されている。IC
チップ22の前段は、図4Bに平面図を示すスパイラル
インダクタ23が接続されると共に、抵抗膜32とビヤ
ホール19を経て裏面のグランド金属層31に接続され
ている。スパイラルインダクタ23は、その両端23
A,23Bでそれぞれビヤホール19内の導電体層に接
続される。また、ICチップ22の後段には、MIM
(金属−絶縁体−金属)キャパシタ27が形成されてい
る。このMIMキャパシタ27は、伝送線路を兼ねる下
側の電極25Aと、上の基板11Cに埋め込まれて形成
された上側の電極25Bとが、誘電体膜26を挟んで構
成されている。
【0040】そして、本実施の形態においては、図4に
示すように、高周波フィルタ素子10が積層基板11内
に一体に形成されて機能基板30を構成しているため、
従来のように機能基板と高周波フィルタ素子を別々に形
成してから組み立てる必要がない。
【0041】また、高周波フィルタ素子10のパターン
は、積層基板11の各層の基板11A,11B,11C
に、伝送線路21やスパイラルインダクタ23やMIM
キャパシタ27の下側の電極25A等を形成する工程に
おいて、同様に形成することができる。
【0042】そして、高周波フィルタ素子10のシール
ドとして作用するビヤホール16は、機能基板30のそ
の他のビヤホール19と同一工程で作製し、また内部の
導電体層をその他のビヤホール19と同一材料例えば銅
やニッケル金メッキ等で形成することができる。即ち例
えば高周波フィルタ素子10のパターンやスパイラルイ
ンダクタ23等を形成した後に、積層基板11の全層を
一括して例えばパンチング、ドリリングでビヤホール1
6,19を形成し、印刷等により導電体層として銅やア
ルミ等の金属をビヤホール16,19に埋め込んで固め
ることにより、機能基板30と一体のまま、周囲を金属
で囲った構造の高周波フィルタ素子10を形成すること
ができる。
【0043】従って、他の素子の部分の形成工程におい
て同時に高周波フィルタ素子10を形成することがで
き、機能基板30と高周波フィルタ素子10を一体に形
成することができるので、高周波フィルタ素子10を機
能基板30に内蔵して積層回路基板の小型化を図ること
ができると共に、製造工程の工程数を減らして製造コス
トの低減を図ることができる。
【0044】次に、本発明の他の実施の形態として積層
回路基板の高周波フィルタ素子部分の概略構成図を図5
Aに示す。また図5Aの鎖線P−P′で切断した断面図
を図5Bに示す。尚、図5Bの断面図は、いずれもビヤ
ホール16の数を図5Aより少なくして簡略化して示し
た。
【0045】本実施の形態では、高周波フィルタ素子4
1のパターンの周囲を、入力及び出力が行われる部分
と、四角形の角部に相当する部分とを除いてビヤホール
16で覆っている。四角形の角部に相当する部分は他の
部分より、シールド効果への寄与が小さいので、この角
部のビヤホール16を省略してもあまり問題とならな
い。このように一部のビヤホール16を省略すれば、ビ
ヤホール16の穴開けの個数や埋め込む導電材層の材料
を低減させることができる。また基板の繋がっている部
分が増えるため、基板の強度が少し向上する。
【0046】また、本発明のさらに他の実施の形態とし
て積層回路基板の高周波フィルタ素子部分の概略構成図
を図6Aに示す。また、図6Aの鎖線Q−Q′で切断し
た断面図を図6Bに示す。尚、図6Bの断面図は、いず
れもビヤホール16の数を図6Aより少なくして簡略化
して示した。
【0047】本実施の形態では、高周波フィルタ素子4
2のパターンの周囲の、入力及び出力が行われる部分を
除き、その他の部分にほぼ等間隔にビヤホール16を形
成する。このようにビヤホール16の間隔をあければ、
さらにビヤホール16の穴開けの個数や埋め込む導電材
層の材料を低減させることができる。また基板の繋がっ
ている部分がさらぶ増えるため、基板の強度が向上す
る。
【0048】そして、これらの実施の形態の高周波フィ
ルタ素子41,42においても、ビヤホール16により
パターンの周囲を完全ではないが取り囲むので、先の実
施の形態の高周波フィルタ素子10と同様の効果を実現
することができる。
【0049】また、これらの実施の形態の高周波フィル
タ素子41,42の場合には、前述の実施の形態の高周
波フィルタ素子10のように全層を一括してビヤホール
16を形成しなくともよく、例えばセラミック基板のよ
うに、積層基板11の各層11A,11B,11C毎に
それぞれビヤホール16を形成した後、これら各層11
A,11B,11Cを積み重ねて積層基板11を作製す
る工法を用いても形成することができる。
【0050】次に、本発明の別の実施の形態として、積
層回路基板の高周波フィルタ素子の部分の概略構成図
(平面図)を図7に示す。本実施の形態においては、高
周波フィルタ素子43の周囲にビヤホール16を連続し
て形成する代わりに、大きな抜きパターンの導電体層1
8を形成する。この抜きパターンの導電体層18は、入
力及び出力が行われる部分と、四角形の角部に相当する
部分とを除いて、高周波フィルタ素子43のパターンの
周囲を囲んで形成されている。
【0051】この場合も、ビヤホール16で高周波フィ
ルタ素子のパターンの周囲を囲んだ場合と同様の効果を
得ることができる。穴が大きな抜きパターンで形成され
ているので、基板に穴を開ける工程及び穴を導電体で埋
める工程が簡略化される。
【0052】本発明のさらに別の実施の形態として、積
層回路基板の高周波フィルタ素子の部分の概略構成図
(断面図)を図8に示す。
【0053】ビヤホール16を縦方向(基板面に垂直な
方向)に貫通して形成することは、通常のプリント基板
やセラミック基板の工法では容易であるが、ビルドアッ
プ基板を構成する有機基板の工法では困難である。これ
は、ビルドアップ基板が一般的に感光性レジンを塗布し
て積み重ねていく工程のため、下の層のビヤホール上は
レジンがくぼんでしまい、パターニングが困難である、
という理由による。
【0054】本実施の形態においては、高周波フィルタ
素子44のパターンの周囲に、ビヤホール16を積層基
板11の1層毎に互い違いの位置になるように形成す
る。このようにすれば、ビルドアップ基板の工法でもビ
ヤホール16を形成でき、先述の実施の形態と同様の効
果が得られる。
【0055】上述のように各実施の形態の高周波フィル
タ素子10,41,42,43,44の構成を採用する
ことにより、従来のように高周波フィルタ素子50を別
途に形成して基板70に取り付ける必要が無く、図3及
び図4Aに示したような高周波フィルタ素子10を基板
と一体に内蔵させた機能基板30を実現することができ
る。
【0056】これにより、高周波フィルタ素子10,4
1,42,43,44は、独立部品としてではなく、イ
ンピーダンス整合回路等と同時に機能基板(積層回路基
板)に一体に形成できるので、様々な機能を基板に集約
した機能基板(積層回路基板)を構成することができ
る。従って、機能基板(積層回路基板)を用いた半導体
装置全体の小型化及び低コスト化を図ることができる。
【0057】また、これらの高周波フィルタ素子10,
41,42,43,44は、導体12,13,14,1
5により3次元的に電磁結合したトリプレート型の高周
波フィルタ素子が構成されるので、平面型の高周波フィ
ルタ素子と比較して平面面積を低減することができる。
これにより、さらに機能基板(積層回路基板)を用いた
半導体装置全体の小型化及び低コスト化を図ることがで
きる。
【0058】本発明の積層回路基板は、上述の実施の形
態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しな
い範囲でその他様々な構成が取り得る。
【0059】
【発明の効果】上述の本発明によれば、高周波フィルタ
素子を囲うように積層回路基板の各層の基板を貫通して
形成された穴の内部に導電体が埋められていることによ
り、この導電体により高周波フィルタ素子のシールドが
なされると共に、積層回路基板に高周波フィルタ素子を
一体化して形成することができる。
【0060】従って本発明により、高周波フィルタ素子
を独立部品としてではなく、積層回路基板に一体に形成
できるので、様々な機能を積層回路基板に集約して、こ
の積層回路基板が用いられる装置全体の小型化・低コス
ト化を行うことができる。
【0061】さらに、高周波フィルタ素子の導体を3次
元的に電磁結合した構成としたときには、高周波フィル
タ素子の平面面積を低減することができ、高周波フィル
タ素子を一体化して内蔵した積層回路基板をさらに小型
化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の積層回路基板の一実施の形態として示
す機能基板の高周波フィルタ素子の部分の概略構成図
(斜視図)である。
【図2】A 図1の高周波フィルタ素子の平面図であ
る。 B 図2AのX−X′における断面図である。 C 図2AのY−Y′における断面図である。
【図3】図1の高周波フィルタ素子を用いた機能基板の
平面図である。
【図4】A 図1の高周波フィルタ素子を用いた機能基
板の断面図である。 B 図4Aのスパイラルインダクタの平面図である。
【図5】本発明の他の実施の形態として示す積層回路基
板の高周波フィルタ素子の部分の概略構成図(斜視図)
である。 A 高周波フィルタ素子の平面図である。 B 図5AのP−P′における断面図である。
【図6】本発明のさらに他の実施の形態として示す積層
回路基板の高周波フィルタ素子の部分の概略構成図であ
る。 A 高周波フィルタ素子の平面図である。 B 図6AのQ−Q′における断面図である。
【図7】本発明の別の実施の形態として示す積層回路基
板の高周波フィルタ素子の部分の概略構成図(平面図)
である。
【図8】本発明のさらに別の実施の形態として示す積層
回路基板の高周波フィルタ素子の部分の概略構成図(断
面図)である。
【図9】A 従来のトリプレート型の高周波フィルタ素
子の概略構成図(斜視図)である。 B 図9Aのトリプレート型の高周波フィルタ素子の等
価回路図である。
【図10】従来の平面型の高周波フィルタ素子の概略構
成図(平面図)である。
【図11】高周波フィルタ素子を取り付けた従来の機能
基板の平面図である。
【符号の説明】
10,41,42,43,44 高周波フィルタ素子、
11 積層基板、11A,11B,11C 基板、1
2,13 高周波フィルタ素子のL字形状の導体、1
4,15 高周波フィルタ素子のY字形状の導体、1
6,19 ビヤホール、17 金属膜、18 導電体
層、20 バイアスライン、21 伝送線路、21IN
入力側伝送線路、21OUT 出力側伝送線路、22
ICチップ、23スパイラルインダクタ、24 グラ
ンドキャパシタのパターン、25A 下側の電極、25
B 上側の電極、26 誘電体膜、27 MIMキャパ
シタ、28バンプ、30 機能基板、31 グランド金
属層、32 抵抗膜、50 高周波フィルタ素子、51
積層基板、51A,51B,51C 基板、52,5
3高周波フィルタ素子のL字形状の導体、54,55
高周波フィルタ素子のY字形状の導体、56 金属膜、
60 平面型フィルタ素子、61,62,63,64
導体、71 ICチップ、72 入力側伝送線路、73
出力側伝送線路、74 スパイラルインダクタ、75
バイアスライン、76 伝送線路、77グランドキャ
パシタのパターン

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の基板が積層された積層基板の表面
    及び内部に回路素子が形成された積層回路基板であっ
    て、 上記積層基板の層間に高周波フィルタ素子が形成され、 上記高周波フィルタ素子の周囲を囲うように、上記基板
    を貫通する穴が形成され、 上記穴が導電体で埋められていることを特徴とする積層
    回路基板。
  2. 【請求項2】 上記複数の基板がセラミック基板で構成
    されたことを特徴とする請求項1に記載の積層回路基
    板。
  3. 【請求項3】 上記複数の基板が有機誘電体基板で構成
    されたことを特徴とする請求項1に記載の積層回路基
    板。
  4. 【請求項4】 上記基板を貫通する穴が、上記高周波フ
    ィルタ素子を囲んで連続して形成されていることを特徴
    とする請求項1に記載の積層回路基板。
  5. 【請求項5】 上記基板を貫通する穴が、積層された上
    記基板の1層毎に位置が互い違いになるように配置され
    ていることを特徴とする請求項1に記載の積層回路基
    板。
  6. 【請求項6】 導体が3次元的に電磁結合して上記高周
    波フィルタ素子が構成されたことを特徴とする請求項1
    に記載の積層回路基板。
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