JP2020087805A - メス端子 - Google Patents

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義史 新味
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Abstract

【課題】箱部の強度を低下させることなく、オス端子の幅方向の位置ずれを抑制することができるメス端子を提供する。【解決手段】メス端子1は、オス端子2の挿入方向と反対側に開口し、開口11を介してオス端子2のタブ部30が挿入される箱部10を備える。箱部10は、開口11から挿入方向に延在し、タブ部30が挿入された挿入状態でタブ部30に対して弾性接触する弾性片16を有する。弾性片16は、挿入方向の自由端側に形成され、挿入状態でタブ部30に接触する接点部16aと、接点部16aを挟んで挿入方向と直交する幅方向の両端に設けられ、挿入状態でタブ部30を挟んで幅方向にタブ部30と対向する一対の位置ずれ規制部16b,16cとを有する。【選択図】図2

Description

本発明は、メス端子に関する。
従来、ワイヤハーネス同士の接続には、オスコネクタとメスコネクタが利用される。メスコネクタ側のメス端子とオスコネクタ側のオス端子とが嵌合することにより、ワイヤハーネス同士が電気的に接続される。メス端子には、オス端子が挿入される箱部を有し、挿入されたオス端子を箱部の内壁と弾性片とで挟持する構造を有するものがある。この場合、メス端子の箱部内にオス端子のタブ部が挿入されると、箱部内の弾性接触片がタブ部を上下方向における上方に向けて弾性接触すると共に、箱部内の一対の位置ずれ規制片がタブ部を幅方向から弾性接触するように構成されるメス端子がある(特許文献1参照)。
特開2014−053076号公報
ところで、上述した位置ずれ規制片は、箱部を構成する側壁をU字状に切り抜いて形成されることから、メス端子の箱部の強度が低下して、外力により箱部が変形してしまうおそれがある。
本発明は、上記課題に鑑みて成されたものであり、箱部の強度を低下させることなく、オス端子の幅方向の位置ずれを抑制することができるメス端子を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るメス端子は、オス端子の挿入方向と反対側に開口し、前記開口を介して前記オス端子の平板状のタブ部が挿入される箱部を備え、前記箱部は、前記開口から前記挿入方向に延在し、前記タブ部が挿入された挿入状態で前記タブ部に対して弾性接触する弾性片を有し、前記弾性片は、前記挿入方向の自由端側に形成され、前記挿入状態で前記タブ部に接触する接点部と、前記接点部を挟んで前記挿入方向と直交する幅方向の両端に設けられ、前記挿入状態で前記タブ部を挟んで前記幅方向に前記タブ部と対向する一対の位置ずれ規制部と、を有することを特徴とする。
上記メス端子において、一対の前記位置ずれ規制部は、前記タブ部を前記幅方向に挟んで前記挿入方向に突き抜けさせた状態で、前記挿入方向と反対側に向けて幅方向に広くなるように形成される、ものである。
本発明に係るメス端子によれば、箱部の強度を低下させることなく、オス端子の幅方向の位置ずれを抑制することができる、という効果を奏する。
図1は、実施形態に係るメス端子の概略構成を示す斜視図である。 図2は、実施形態に係るメス端子の概略構成を示す正面図である。 図3は、実施形態に係るメス端子とオス端子の嵌合状態を示す斜視図である。 図4は、実施形態に係るメス端子の要部を拡大した横断面図である。 図5は、実施形態に係るメス端子の要部を拡大した縦断面図である。
以下に、本発明に係るメス端子の実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、下記の実施形態により本発明が限定されるものではない。また、下記の実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
[実施形態]
本実施形態に係るメス端子について図1〜図5を参照して説明する。なお、以下の説明において、図1〜図5に示すX方向は、本実施形態のメス端子に挿入されるオス端子の挿抜方向である。特に、X1方向が挿抜方向における挿入方向、X2方向が挿抜方向における抜去方向である。Y方向は、本実施形態におけるメス端子の幅方向である。Z方向は、本実施形態におけるメス端子の上下方向である。ここで、X方向、Y方向、及びZ方向は、相互に直交する。なお、上下方向は鉛直方向に限られない。
本実施形態に係るメス端子1は、金属製のコネクタ端子であり、樹脂製のメスコネクタ(不図示)に収容される。メス端子1は、金属板を打ち抜いて折り曲げ加工等をすることにより成形される。メス端子1は、例えば、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金等によって構成される。メス端子1は、オスコネクタ(不図示)側のオス端子2と嵌合して電気的に接続される。
オス端子2は、金属製のコネクタ端子であり、樹脂製のオスコネクタ(不図示)に収容される。オス端子2は、金属板を打ち抜いて折り曲げ加工等をすることにより成形される。オス端子2は、メス端子1と同様に、例えば、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金等によって構成される。オス端子2は、図3に示すように、タブ部30と、箱部31と、バレル部32とを備える。オス端子2は、挿入方向側の先端から抜去方向に向かって、タブ部30、箱部31、バレル部32の順に並んで連結して構成される。タブ部30は、箱部31の挿入方向の端部から挿入方向に向けて延在して形成され、メス端子1に挿入される部分である。箱部31は、オス端子2がコネクタに収容された状態において、コネクタハウジング(不図示)に固定保持される部分である。バレル部32は、オス端子2と電線(不図示)の端末とを電気的に接続する部分である。バレル部32は、電線の端末に加締められ圧着される。
メス端子1は、図1及び図3に示すように、箱状の箱部10と、バレル部20とを備える。メス端子1は、挿入方向に向かって、箱部10、バレル部20の順に連結して構成される。ここで、バレル部20は、メス端子1と電線の端末とを電気的に接続する部分である。バレル部20は、電線の端末に加締められ圧着される。
箱部10は、メス端子1がメスコネクタに収容された収容状態において、コネクタハウジング(不図示)に固定保持される部分である。箱部10は、図2〜図5に示すように、オス端子2の挿入方向と反対側に開口する開口11を有し、開口11を介してオス端子2の平板状のタブ部30が挿入される。箱部10は、4つの壁部12,13,14,15を有する。4つの壁部12,13,14,15は、オス端子2のタブ部30が挿入される収容空間部17を形成する。箱部10は、開口11を介して収容空間部17に挿入されたオス端子2のタブ部30と嵌合する。4つの壁部12,13,14,15のうち、壁部12,13は、箱部10の上下方向に対向して配置され、箱部10の天井壁、底面壁を構成する。壁部14,15は、箱部10の幅方向に対向して配置され、それぞれが箱部10の側壁部を構成する。
本実施形態の壁部12は、収容空間部17に向けて突出して形成された複数の上方接触部12a,12bを有する。上方接触部12a,12bは、それぞれが壁部12の挿抜方向に延在して形成され、壁部12の幅方向に間隔をおいて配置される。上方接触部12a,12bは、箱部10にオス端子2のタブ部30が挿入された挿入状態で、タブ部30に対向する位置に配置され、かつ当該タブ部30に上下方向において接触する。
箱部10は、開口11から挿入方向に延在し、タブ部30が挿入された挿入状態でタブ部30に対して弾性接触する弾性片16を有する。弾性片16は、挿抜方向に延在して形成されており、抜去方向側の端部(以下、「基端」とも呼ぶ。)が開口11側の壁部13に連結され、挿入方向側の端部が自由端である。弾性片16は、基端を支点とし、支点と反対方向の端部を自由端とする片持ち梁構造を有する。弾性片16は、抜去方向側の端部が当該抜去方向と反対側の挿入方向に折り返されている。弾性片16は、図2、図4、及び図5に示すように、接点部16aと、一対の位置ずれ規制部16b,16cとを有する。
接点部16aは、弾性片16の挿入方向の自由端側に形成され、箱部10にタブ部30が挿入された挿入状態でタブ部30に接触する部分である。本実施形態の接点部16aは、収容空間部17に向けて円状の部分が突出して形成される。接点部16aは、箱部10にタブ部30が挿入された挿入状態で、タブ部30に上下方向において接触する。箱部10は、タブ部30が挿入された挿入状態で、当該タブ部30を上方接触部12a,12bと接点部16aとの間で挟持する。
一対の位置ずれ規制部16b,16cは、接点部16aを挟んで弾性片16の挿入方向と直交する幅方向の両端に設けられ、箱部10にタブ部30が挿入された挿入状態でタブ部30を挟んで幅方向にタブ部30と対向するものである。本実施形態の各位置ずれ規制部16b,16cは、弾性片16において幅方向に延在する端部を上方に曲げ加工することにより成形される。一対の位置ずれ規制部16b,16cは、図4、図5に示すように、タブ部30を幅方向に挟んで挿入方向に突き抜けさせた状態で、挿入方向と反対側(抜去方向)に向けて幅方向に広くなるように形成される。一対の位置ずれ規制部16b,16cは、箱部10にタブ部30が挿入された挿入状態で、挿入方向側の端部において幅方向に対向する部分がタブ部30の幅方向の両端に接触するように形成される。例えば、一対の位置ずれ規制部16b,16cは、挿入方向側の端部の間隔が、タブ部30の幅と略同一になるように形成される。一方、一対の位置ずれ規制部16b,16cは、挿入方向と反対側の端部の間隔が、挿入方向側の端部の間隔よりも広くなるように形成される。
次に、本実施形態のメス端子1とオス端子2の嵌合時の状態変化について図4、図5を参照して説明する。
まず、メス端子1に対してオス端子2の挿入が開始されると、タブ部30が、上下方向において上方接触部12a,12b及び接点部16aに接触する。このとき、タブ部30が幅方向にずれた場合、一対の位置ずれ規制部16b,16cのいずれか一方に接触する。
メス端子1に対するオス端子2の挿入が継続されると、タブ部30が、上方接触部12a,12b及び接点部16aを摺動しながら挿入方向へ移動する。このとき、タブ部30が位置ずれ規制部16b,16cのいずれか一方に接触している場合、タブ部30は、接触している位置ずれ規制部16b(または16c)を摺動しながら挿入方向に移動する。
オス端子2の挿入方向への移動が終了すると、メス端子1に完全に挿入された完全挿入状態になる。完全挿入状態において、タブ部30は、図4に示す幅方向のインデントセンターラインCh及び図5に示す上下方向のインデントセンターラインCv上で、上方接触部12a,12bと接点部16aにより上下方向で挟持され、かつ一対の位置ずれ規制部16b,16cにより幅方向で挟持される。インデントセンターラインCh,Cvは、相互に直交する。このように、タブ部30をインデントセンターライン上で幅方向に挟持することにより、例えば、車両の走行時等に振動が加わった際にタブ部30と接点16aとの接触点の幅方向の相対的移動を抑制することができ、接触点での摺動による摩耗粉の発生を抑制することができる。
以上で説明した本実施形態に係るメス端子1は、オス端子2の挿入方向と反対側に開口し、開口11を介してオス端子2のタブ部30が挿入される箱部10を備える。箱部10は、開口11から挿入方向に延在し、タブ部30が挿入された挿入状態でタブ部30に対して弾性接触する弾性片16を有する。弾性片16は、挿入方向の自由端側に形成され、挿入状態でタブ部30に接触する接点部16aと、接点部16aを挟んで挿入方向と直交する幅方向の両端に設けられ、挿入状態でタブ部30を挟んで幅方向にタブ部30と対向する一対の位置ずれ規制部16b,16cとを有する。上記構成により、位置ずれ規制部16b,16cを、箱部10の側壁(壁部14,15)を打ち抜いて形成することなく、弾性片16の幅方向の両端部を曲げ加工することにより形成することができる。この結果、簡単な加工で位置ずれ規制部16b,16cを成形することができ、箱部10の強度を低下させることなく、オス端子2の幅方向の位置ずれを抑制することができる。また、タブ部30と箱部10との位置ずれを抑制することにより、タブ部30と箱部10との摺動による摩耗粉の発生を抑制して、電気的な接続の信頼性を維持、向上させることができる。また、位置ずれ規制部16b,16cが箱部10の壁部14,15に形成されている場合、例えば、箱部10が外力により塑性変形した状態でメス端子1がコネクタハウジングに収容されると、コネクタ間の嵌合による嵌合力が大きくなってしまうおそれがある。この結果、コネクタ同士の嵌合時の作業性を損なう可能性があることから、良好な作業性を維持することができる。
また、本実施形態のメス端子1は、一対の位置ずれ規制部16b,16cが、タブ部30を幅方向に挟んで挿入方向に突き抜けさせた状態で、挿入方向と反対側に向けて幅方向に広くなるように形成される。これにより、箱部10に挿入されたタブ部30が幅方向にずれた場合でも、当該タブ部30を弾性片16の接点部16aに向けて(タブ部30を適正な位置に向けて)確実に案内することが可能となる。
なお、上記実施形態では、弾性片16は、1つの接点部16aを有するが、これに限定されるものではなく、接点部16aの周囲に接点部16aと異なる接点部を1つ乃至複数設けてもよい。
また、メス端子1は、上述した実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲で種々の変更が可能である。本実施形態に係る金属端子、及び、端子付き電線は、以上で説明した各実施形態、変形例の構成要素を適宜組み合わせることで構成してもよい。
1 メス端子
2 オス端子
10 箱部
11 開口
12,13,14,15 壁部
12a,12b 上方接触部
16 弾性片
16a 接点部
16b,16c 位置ずれ規制部
17 収容空間部
20 バレル部
30 タブ部
31 箱部
32 バレル部

Claims (2)

  1. オス端子の挿入方向と反対側に開口し、前記開口を介して前記オス端子の平板状のタブ部が挿入される箱部を備え、
    前記箱部は、
    前記開口から前記挿入方向に延在し、前記タブ部が挿入された挿入状態で前記タブ部に対して弾性接触する弾性片を有し、
    前記弾性片は、
    前記挿入方向の自由端側に形成され、前記挿入状態で前記タブ部に接触する接点部と、
    前記接点部を挟んで前記挿入方向と直交する幅方向の両端に設けられ、前記挿入状態で前記タブ部を挟んで前記幅方向に前記タブ部と対向する一対の位置ずれ規制部と、
    を有することを特徴とするメス端子。
  2. 一対の前記位置ずれ規制部は、
    前記タブ部を前記幅方向に挟んで前記挿入方向に突き抜けさせた状態で、前記挿入方向と反対側に向けて幅方向に広くなるように形成される、
    請求項1に記載のメス端子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014011149A (ja) * 2012-07-03 2014-01-20 Yazaki Corp 端子金具
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