JP2020087741A - 断熱シート又は断熱層 - Google Patents

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雄一郎 藤生
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Abstract

【課題】二次電池、特にリチウムイオン電池に求められる高容量、高密度化の要請に応えつつ、熱暴走を抑えられる断熱シート又は断熱層の提供。【解決手段】A)樹脂;並びにB)1)無機多孔質前駆体及び2)熱膨張性マイクロカプセル;を有してなる断熱シート又は断熱層により、上記課題を解決する。【選択図】図1

Description

本発明は、断熱シート又は断熱層、特にA)樹脂;並びにB)1)無機多孔質前駆体及びB)2)熱膨張性マイクロカプセル;を有してなる断熱シート又は断熱層に関する。
近年、リチウムイオン電池などの二次電池は、電気自動車やハイブリッド自動車などの輸送手段など多様な用途に対応するため、高容量、高電圧、高密度化している。
例えば、車両用としてリチウムイオン電池などの二次電池を用いる際には、複数個の電池を一つのモジュールとする場合、及び/又は該モジュールを複数用いる場合などがある。
このように複数個の電池又は複数個のモジュールを用いる場合、一つの電池が発熱・膨張すると、その熱が周りのセルに伝わり、モジュール全体の爆発につながる熱暴走が生じるおそれがある。
該熱暴走を抑えるために、特許文献1は、冷媒流路を設けて熱伝導率を抑えることを開示する。しかしながら、冷媒流路を設けると、その流路分だけ高密度化の要請に応えられなくなる。
また、特許文献2は、拘束部材を用い、該拘束部材を介して、隣り合う電池素子以外の電池素子に積極的に伝熱させることにより、安全な電池モジュールを提供することを開示する。しかしながら、積極的に伝熱させる方策では、電池モジュール全体を発熱し、熱暴走の機会が増加する可能性がある。
また、種々の輸送手段に備えられる二次電池、特にリチウムイオン電池は、輸送手段の移動に伴う衝撃に耐える衝撃耐性を有する必要がある。
他方、技術分野は異なるが、特許文献3は、建築物における防火壁や床に設けられた電線、ケーブル又は配管用貫通孔の閉塞材として、バインダー樹脂と、樹脂製マイクロバルーンと、膨張性黒鉛とを含有する熱膨張性パテ組成物を開示する。しかし、このパテ組成物は、既に加熱処理された状態の樹脂製マイクロバルーンを含有している。つまり、引用文献3において、樹脂製マイクロバルーンはいわゆる膨張マイクロカプセルであり、未膨張マイクロカプセルは考慮されていない。
また、特許文献4は、プラズマディスプレイ表示装置におけるディスプレイパネルと金属製シャーシ部材とを容易に分離するための構成の一部として、これらの間に熱膨張性黒鉛および/または熱膨張性マイクロカプセルなどの熱膨張性材料を含有する熱伝導シートを配置することを開示する。この熱伝導シートは、ディスプレイパネルおよびシャーシ部材の熱膨張による寸法変化を吸収する柔軟性を有するとされているが、特許文献4において、熱伝導シートの柔軟性に関する定量的な考慮はされていない。
特開2012−14938号公報。 特開2017−45508号公報。 特開2016−117882号公報。 特開2005−208278号公報。
そこで、本発明の目的は、二次電池、特にリチウムイオン電池に求められる高容量、高密度化の要請に応えつつ、熱暴走を抑えられる断熱シート又は断熱層を提供することにある。
また、本発明の目的は、該断熱シート又は断熱層を有する電池を提供することにある。
本発明者らは、以下の発明を見出した。
<1> A)樹脂;並びに
B) 1)無機多孔質前駆体及び2)熱膨張性マイクロカプセル;
を有してなる断熱シート又は断熱層。
<2> 上記<1>において、A)樹脂が、気泡量が1〜75%、好ましくは10〜70%、より好ましくは20〜70%、さらにより好ましくは15〜35%である発泡体であるのがよい。
<3> 上記<1>又は<2>において、A)樹脂が、アクリル、ウレタン、シリコーン、ポリスチレン、ラテックス、合成ゴム、ポリスチレン(PS)、ポリエステル、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリプロピレン(PP)及びポリエチレン(PE)からなる群から選ばれるいずれか1種であるのがよい。好ましくは、A)樹脂が、アクリル、ウレタン、シリコーン、ポリスチレン、ラテックス、合成ゴム、ポリスチレン(PS)、ポリエステル、及びポリビニルアルコール(PVA)からなる群から選ばれるいずれか1種であるのがよく、より好ましくは、A)樹脂が、アクリル、ウレタン、シリコーン、ポリスチレン、ラテックス、及び合成ゴムからなる群から選ばれるいずれか1種であるのがよい。
<4> 上記<1>〜<3>のいずれにおいて、B)1)無機多孔質前駆体が、膨張性黒鉛、活性炭、カーボンブラック、ケッチェンブラック、及び黒鉛からなる群から選ばれるいずれか1種又は複数種であるのがよい。好ましくは、B)1)無機多孔質前駆体は、膨張性黒鉛、活性炭、カーボンブラック、及び黒鉛からなる群から選ばれるいずれか1種又は複数種であるのがよく、より好ましくは、B)1)無機多孔質前駆体は、膨張性黒鉛、活性炭、カーボンブラック、及び黒鉛からなる群から選ばれるいずれか1種又は複数種であるのがよい。
<5> 上記<1>〜<4>のいずれにおいて、A)樹脂と、B)1)無機多孔質前駆体及び2)熱膨張性マイクロカプセルとの重量比は、双方の合計を100とすると、(A)樹脂):(B)1)無機多孔質前駆体及び2)熱膨張性マイクロカプセル)が60:40〜40:60、好ましくは58:42〜42:58、より好ましくは58:42〜43:57であるのがよい。
<6> 上記<4>又は<5>において、B)2)熱膨張性マイクロカプセルが、熱処理されていない未膨張マイクロカプセルであるのがよい。
<7> 上記<1>〜<6>のいずれにおいて、断熱シート又は断熱層は、最大膨張圧力が0.08MPa以上、好ましくは0.1MPa以上、より好ましくは0.2〜5MPa、最も好ましくは0.3〜2MPaであるのがよい。
<8> 上記<1>〜<7>のいずれにおいて、断熱シート又は断熱層は、その厚みが0.5〜3.0mm、好ましくは0.5〜2.5mm、より好ましくは0.8〜2.1mmであるのがよい。
<9> 上記<1>〜<8>のいずれか一項に記載の断熱シート又は断熱層を有する電池。
<10> 上記<9>において、電池がリチウム電池であるのがよい。
<11> 上記<9>又は<10>において、電池が輸送手段用であるのがよい。
本発明により、二次電池、特にリチウムイオン電池に求められる高容量、高密度化の要請に応えつつ、熱暴走を抑えられる断熱シート又は断熱層を提供することができる。
また、本発明により、該断熱シート又は断熱層を有する電池を提供することができる。
本発明の一態様の断熱シートの断面を示す図である。 本発明の断熱シートの膨張圧力を測定する装置を示す図である。 本発明の断熱試験に用いた装置を示す図である。 実施例1のX1−2(シート厚み1.9mm)の断熱試験の結果を示す図である。 実施例2のX2−2(シート厚み1.9mm)の断熱試験の結果を示す図である。 実施例3のX3−2(シート厚み1.9mm)の断熱試験の結果を示す図である。 実施例4のX4−2(シート厚み1.9mm)の断熱試験の結果を示す図である。 実施例5のX5−2(シート厚み2.0mm)の断熱試験の結果を示す図である。 実施例6のX6−2(シート厚み2.0mm)の断熱試験の結果を示す図である。 参考例1のC1−2(シート厚み2.0mm)の断熱試験の結果を示す図である。
以下、本願に記載する発明を詳細に説明する。
本願は、A)樹脂;並びにB)1)無機多孔質前駆体及び2)熱膨張性マイクロカプセル;を有してなる断熱シート又は断熱層を提供する。
以下、各構成について説明する。
<A)樹脂>
本発明の断熱シート又は断熱層に用いられる「A)樹脂」は、特に限定されないが、アクリル、ウレタン、シリコーン、ポリスチレン、ラテックス、合成ゴム、ポリスチレン(PS)、ポリエステル、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリプロピレン(PP)及びポリエチレン(PE)からなる群から選ばれるいずれか1種であるのがよい。好ましくは、A)樹脂が、アクリル、ウレタン、シリコーン、ポリスチレン、ラテックス、合成ゴム、ポリスチレン(PS)、ポリエステル、及びポリビニルアルコール(PVA)からなる群から選ばれるいずれか1種であるのがよく、より好ましくは、A)樹脂が、アクリル、ウレタン、シリコーン、ポリスチレン、ラテックス、及び合成ゴムからなる群から選ばれるいずれか1種であるのがよい。
また、「A)樹脂」は、その気泡量が1〜75%、好ましくは10〜70%、より好ましくは20〜70%、さらにより好ましくは15〜35%である発泡体であるのがよい。
<B)1)無機多孔質前駆体及び2)熱膨張性マイクロカプセル>
本発明の断熱シート又は断熱層は、B)成分として、1)無機多孔質前駆体及び2)熱膨張性マイクロカプセルを有してなる。
B)成分は、上述のA)樹脂をマトリクスとして、マトリクス中に分散するように含まれても、局在してもよい。好ましくは、B)成分は、上述のA)樹脂をマトリクスとして、該マトリクス中に分散するように含まれるのがよい。
<B)1)無機多孔質前駆体>
ここで「無機多孔質前駆体」とは、断熱シート又は断熱層の形成時には、無機多孔質体としての特性を有していない場合であっても、断熱シート又は断熱層として作用する際に、「無機多孔質体」として作用するものを意味する。
具体的には、無機多孔質前駆体として、膨張性黒鉛、活性炭、カーボンブラック、ケッチェンブラック、及び黒鉛からなる群から選ばれるいずれか1種又は複数種を挙げることができるが、上記作用を奏するものであれば特に限定されない。好ましくは、B)1)無機多孔質前駆体は、膨張性黒鉛、活性炭、カーボンブラック、及び黒鉛からなる群から選ばれるいずれか1種又は複数種であるのがよく、より好ましくは、B)1)無機多孔質前駆体は、膨張性黒鉛、活性炭、カーボンブラック、及び黒鉛からなる群から選ばれるいずれか1種又は複数種であるのがよい。
B)1)無機多孔質前駆体は、粒度が30〜200メッシュ、好ましくは30〜150メッシュ、より好ましくは30〜100メッシュであるのがよい。
B)成分に含まれる無機多孔質前駆体が、特に膨張性黒鉛である場合、その熱膨張性を発現する温度が、150〜300℃、好ましくは150〜250℃、より好ましくは160〜250℃であるのがよい。
<B)2)熱膨張性マイクロカプセル>
熱膨張性マイクロカプセルは、液状ガスを熱可塑性樹脂の殻(シェル)で包み込んだ球状の粒子(マイクロカプセル)である。加熱処理することにより、樹脂の殻が軟化し、中の液状ガスが気体に変化するため、その圧力でカプセルは膨張する。
熱膨張性マイクロカプセルは、適度な弾性を有し、圧力や機械的ストレスによっても破壊されにくい。熱膨張性マイクロカプセルは、例えば、電池の発熱・膨張によって生ずる力に対してクッションのような役割を果たす。また、上述したB)1)無機多孔質前駆体の破壊(潰れ)を抑制し、B)1)無機多孔質前駆体が本来的に有する熱膨張性能を良好に維持することができる。
熱膨張性マイクロカプセルの殻を構成する樹脂は、熱膨張性マイクロカプセルを形成可能な樹脂であれば特に制限されず、例えば、アクリル酸エステル、ポリ塩化ビニリデン、アクリロニトリル、メタクリル酸メチルからなる群から選択される1種または複数種が挙げられる。
熱膨張性マイクロカプセルは、粒径が5〜50μm、好ましくは10〜45μm、より好ましくは15〜45μmであるのがよい。
熱膨張性マイクロカプセルは、市販品を用いることができ、例えば、マツモトマイクロスフェアー(登録商標)FシリーズおよびFNシリーズ(松本油脂製薬社製)等が挙げられる。
本願の断熱シート又は断熱層において、A)樹脂と、B)1)無機多孔質前駆体及び2)熱膨張性マイクロカプセルとの重量比は、双方の合計を100とすると、(A)樹脂):(B)1)無機多孔質前駆体及び2)熱膨張性マイクロカプセル)が60:40〜40:60、好ましくは58:42〜42:58、より好ましくは58:42〜43:57であるのがよい。
本願の断熱シート又は断熱層において、B)成分に含まれる1)無機多孔質前駆体と2)熱膨張性マイクロカプセルとの重量比は、双方の合計を100とすると、(1)無機多孔質前駆体):(2)熱膨張性マイクロカプセル)が30:70〜70:30、好ましくは40:60〜60:40、より好ましくは45:55〜55:45であるのがよい。この重量比とすることにより、断熱シート又は断熱層への、例えば電池の発熱・膨張によって生ずる力に対抗し得る膨張力の付与を効率的に行うことができる。
B)成分に含まれる熱膨張性マイクロカプセルが、未膨張マイクロカプセルであるのがよい。ここで「未膨張」とは、未だ膨張していない状態にあることを意味し、加熱されると膨張する状態となることを意味する。
本願の断熱シート又は断熱層において、最大膨張圧力が、0.08MPa以上、好ましくは0.1MPa以上、より好ましくは0.2〜5MPa、最も好ましくは0.3〜2MPaであるのがよい。このような範囲の最大膨張圧力を有することで、断熱シート又は断熱層は、例えば、電池の発熱・膨張によって生ずる力に対抗し得る膨張力、すなわち、電池の膨張力以上の膨張力を有することができ、その結果、熱暴走を抑制することができる。本発明において、断熱シート又は断熱層を加熱したとき、昇温中の各温度での圧力を「膨張圧力」、その中で最大の圧力を「最大膨張圧力」という。
膨張圧力は、例えば以下のように測定することができる。
膨張圧力は、図2に概略を示す装置2(エヌピーエーシステム株式会社製)を使用して測定を行う。測定手順として、先ず、直径2cmの円形に切り出した断熱シートの試験片21をセットした測定用ダイス22(エヌピーエーシステム株式会社製)をヒーター23上に載せる。次いで、ハンドル24を回し、ヒーター25を下げ、測定用ダイス22を挟み込む。次いで、ヒーター23を温度調節コントローラーを用いて400℃まで加熱していき、試験片21の膨張圧力をロードセル26で測定する。測定した圧力は、荷重表示Box(エヌピーエー株式会社製)を用いて表示する。なお、装置2はその外側からロードセル26を視認できない構造を有するが、図2において、ロードセル26を便宜上実線で表す。また、図2におけるロードセル26の位置は、ロードセル26がその機能を発揮し得る限りにおいて、装置2に設置され得る一つの態様を示すものに過ぎない。
本願の断熱シート又は断熱層は、その厚みが0.5〜3.0mm、好ましくは0.5〜2.5mm、より好ましくは0.8〜2.1mmであるのがよい。厚みがこの範囲にあることで、断熱シート又は断熱層は、例えば、電池の発熱・膨張によって生ずる力に対抗し得る膨張力、すなわち、電池の膨張力以上の膨張力を有することができ、その結果、熱暴走を抑制することができる。
本願は、上述の断熱シート又は断熱層を有する電池、特にリチウム電池を提供する。
また、本願は、上述の断熱シート又は断熱層を有する輸送手段用電池を提供する。
以下、本発明を、以下の実施例を用いて詳述するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
(A)アクリル共重合体エマルション(M−583、アイカ工業株式会社製、固形分平均:54%)100質量部に対して、(C)ポリヒドロキシアルカンポリグリシジルエーテル(CR−5L、DIC株式会社製、固形分:99%)3質量部、(D)有機アミン触媒水溶液(キャタリストPA−20、DIC株式会社製、固形分:20%)0.12質量部、(E)スルホコハク酸N−アルキル(牛脂)モノアミドジナトリウム(ペレックスTA、花王株式会社製、固形分:35%)6質量部、(F)脂肪酸塩類(F−1、DIC株式会社製、固形分:35%)1質量部を添加した。
デスパ攪拌羽根を用いて攪拌を行いながら(B)1)膨張性黒鉛(50LTE−UN、エア・ウォーター株式会社製、熱膨張性発現温度:約170〜180℃、平均粒径:300μm、粒度:+50メッシュ>60%)30質量部、(B)2)熱膨張性マイクロカプセル(マツモトマイクロスフェアー:FN−100M、松本油脂製薬株式会社製、平均粒径:20〜30μm、発泡開始温度:125〜135℃、最大膨張温度:165〜180℃)30質量部を添加した。
その後、(G)アクリル酸アルキルエステル・メタクリル酸共重合体水性エマルション(VT−253、日本カーバイド工業株式会社製、固形分28%)2.1質量部を添加し、塗工液を得た。
得られた塗工液を、シリコーン処理された厚さ38μmのPETフィルムにアプリケーターを用いて塗工し、100℃の温度で乾燥させることで、厚み約1mm(PETフィルム38μmを含まない)の断熱シートX1−1を得た。
また、厚み約1mmの断熱シートX1−1を2枚積層することにより、厚み約2mmの断熱シートX1−2を得た。なお、積層に用いた2枚のシートのうち、一方のPETフィルムは剥離したため、断熱シートX1−2の構成は、X1−1と同じように、PETフィルム上に、厚み約2mmの断熱シートを備えた。
表1に、上記塗工液から得られた断熱シートX1−1の組成を示す。なお、表1において、「(A)アクリル共重合体」の「M−583」の質量部は、固形分平均:54%であることを加味して、54質量部(=100質量部×54%)とした。同様に、「(C)ポリヒドロキシアルカンポリグリシジルエーテル」の「CR−5L」、「(D)有機アミン触媒水溶液」の「キャタリストPA−20」、「(E)スルホコハク酸N−アルキル(牛脂)モノアミドジナトリウム」の「ペレックスTA」についても、固形分から求めた値を記した。
得られた断熱シートX1−1の概略図を図1に示す。断熱シート11は、PETフィルム14上に設けられ、アクリル共重合体から主になるマトリクスに、膨張性黒鉛12及び熱膨張性マイクロカプセル13が分散されてなるように形成されていた。
なお、厚み約1mmの断熱シート「X1−1」、厚み2mmの断熱シート「X1−2」を総じて、適宜、断熱シート「X1」と称することがある。以下の実施例2〜6、参考例1においても同様である。
(実施例2)
実施例1における(B)2)熱膨張性マイクロカプセル(マツモトマイクロスフェアー:FN−100M、松本油脂製薬株式会社製、平均粒径:20〜30μm、発泡開始温度:125〜135℃、最大膨張温度:165〜180℃)30質量部の代わりに、(B)2)熱膨張性マイクロカプセル(マツモトマイクロスフェアー:FN−105、松本油脂製薬株式会社製、平均粒径:35〜45μm、発泡開始温度:120〜135℃、最大膨張温度:175〜185℃)30質量部を用いた以外、実施例1と同様に、厚み約1mmの断熱シートX2−1、厚み約2mmの断熱シートX2−2を得た。なお、厚み約2mmの断熱シートX2−2は、実施例1と同様に、厚み約1mmの断熱シートX2−1を2枚積層することにより得た。表1に実施例2で得られた断熱シートX2−1の組成を示す。
(実施例3)
実施例2における(B)2)熱膨張性マイクロカプセル(マツモトマイクロスフェアー:FN−105、松本油脂製薬株式会社製、平均粒径:35〜45μm、発泡開始温度:120〜135℃、最大膨張温度:175〜185℃)30質量部の代わりに(B)2)熱膨張性マイクロカプセル(マツモトマイクロスフェアー:FN−100M、松本油脂製薬株式会社製、平均粒径:20〜30μm、発泡開始温度:125〜135℃、最大膨張温度:165〜180℃)15質量部及び熱膨張性マイクロカプセル(マツモトマイクロスフェアー:FN−105、松本油脂製薬株式会社製、平均粒径:35〜45μm、発泡開始温度:120〜135℃、最大膨張温度:175〜185℃)15質量部を用いた以外、実施例2と同様に、厚み約1mmの断熱シートX3−1、厚み約2mmの断熱シートX3−2を得た。なお、厚み約2mmの断熱シートX3−2は、実施例2と同様に、厚み約1mmの断熱シートX3−1を2枚積層することにより得た。表2に実施例3で得られた断熱シートX3−1の組成を示す。
(実施例4)
実施例1における(B)1)膨張性黒鉛(50LTE−UN、エア・ウォーター株式会社製、熱膨張性発現温度:約170〜180℃、平均粒径:300μm、粒度:+50メッシュ>60%)30質量部の代わりに、(B)1)膨張性黒鉛(EXP−50S160、富士黒鉛工業株式会社製、熱膨張性発現温度:約160℃、粒度:+50メッシュ>70%)30質量部を用いた以外、実施例1と同様に、厚み約1mmの断熱シートX4−1、厚み約2mmの断熱シートX4−2を得た。なお、厚み約2mmの断熱シートX4−2は、実施例1と同様に、厚み約1mmの断熱シートX4−1を2枚積層することにより得た。表2に実施例4で得られた断熱シートX4−1の組成を示す。
(実施例5)
実施例4における(B)2)熱膨張性マイクロカプセル(マツモトマイクロスフェアー:FN−100M、松本油脂製薬株式会社製、平均粒径:20〜30μm、発泡開始温度:125〜135℃、最大膨張温度:165〜180℃)30質量部の代わりに、(B)2)熱膨張性マイクロカプセル(マツモトマイクロスフェアー:FN−105、松本油脂製薬株式会社製、平均粒径:35〜45μm、発泡開始温度:120〜135℃、最大膨張温度:175〜185℃)30質量部を用いた以外、実施例4と同様に、厚み約1mmの断熱シートX5−1、厚み約2mmの断熱シートX5−2を得た。なお、厚み約2mmの断熱シートX5−2は、実施例1と同様に、厚み約1mmの断熱シートX5−1を2枚積層することにより得た。表2に実施例5で得られた断熱シートX5−1の組成を示す。
(実施例6)
実施例5における(B)2)熱膨張性マイクロカプセル(マツモトマイクロスフェアー:FN−105、松本油脂製薬株式会社製、平均粒径:35〜45μm、発泡開始温度:120〜135℃、最大膨張温度:175〜185℃)30質量部の代わりに(B)2)熱膨張性マイクロカプセル(マツモトマイクロスフェアー:FN−100M、松本油脂製薬株式会社製、平均粒径:20〜30μm、発泡開始温度:125〜135℃、最大膨張温度:165〜180℃)15質量部及び熱膨張性マイクロカプセル(マツモトマイクロスフェアー:FN−105、松本油脂製薬株式会社製、平均粒径:35〜45μm、発泡開始温度:120〜135℃、最大膨張温度:175〜185℃)15質量部を用いた以外、実施例5と同様に、厚み約1mmの断熱シートX6−1、厚み約2mmの断熱シートX6−2を得た。なお、厚み約2mmの断熱シートX6−2は、実施例2と同様に、厚み約1mmの断熱シートX6−1を2枚積層することにより得た。表2に実施例6で得られた断熱シートX6−1の組成を示す。
(参考例1)
実施例1において、(B)2)熱膨張性マイクロカプセル(マツモトマイクロスフェアー:FN−100M、松本油脂製薬株式会社製、平均粒径:20〜30μm、発泡開始温度:125〜135℃、最大膨張温度:165〜180℃)30質量部を用いなかった、そして(G)アクリル酸アルキルエステル・メタクリル酸共重合体水性エマルション(VT−253、日本カーバイド工業株式会社製、固形分28%)を2.02質量部にした以外は、実施例1と同様に、厚み約1mmの断熱シートC1−1、厚み約2mmの断熱シートC1−2を得た。なお、厚み約2mmの断熱シートC1−2は、実施例1と同様に、厚み約1mmの断熱シートC1−1を2枚積層することにより得た。表1に参考例1で得られた断熱シートC1−1の組成を示す。
(最大膨張圧力)
実施例1〜6及び参考例1で得られた断熱シートのうち、実施例1および2で得られた断熱シートX1−1およびX2−1、並びに参考例1で得られた断熱シートC1−1について、最大膨張圧力を測定した。
膨張圧力は、図2に概略を示す装置2(エヌピーエーシステム株式会社製)を使用して測定を行った。測定手順として、先ず、直径2cmの円形に切り出した断熱シートの試験片21をセットした測定用ダイス22(エヌピーエーシステム株式会社製)をヒーター23上に載せた。ハンドル24を回し、ヒーター25を下げ、測定用ダイス22を挟み込んだ。ヒーター23を温度調節コントローラーを用いて400℃まで加熱していき、試験片21の膨張圧力をロードセル26で測定した。測定した膨張圧力は、荷重表示Box(エヌピーエー株式会社製)を用いて表示した。
このようにして得られた断熱シートX1−1、X2−1およびC1−1の最大膨張圧力は、それぞれ111N(0.35MPa)、111N(0.35MPa)および78N(0.25MPa)であった。
(気泡量)
実施例1〜6及び参考例1で得られた断熱シートX1〜X6及びC1について、気泡量を測定した。
気泡量は、次のように測定した。
断熱シートを5cm×5cmにカットし、その重量および厚みを測り、得られた重量と体積から各シートの密度を求め、気泡量を算出した。
(断熱性評価試験)
実施例1〜6及び参考例1で得られた断熱シートX1〜X6及びC1について、断熱性を評価した。
評価に際して、断熱シートの一方の面がホットプレート面に接触するように該一方の面を熱し、該一方の面と他方の面の温度を熱電対で測定し、その温度差を観察することにより、他方の面に熱が伝わらないか否かの観点から、断熱性を評価した。
具体的には、図3に概略的に示す断熱性評価装置3を用いた。
図3に概略を示す断熱性評価装置3により、断熱シートの石英ガラス31(株式会社新道建設社製)側およびセラミックホットプレート36(アズワン株式会社製)側の温度を測定した。
セラミックホットプレート36側には、断熱シート32の固着を防ぐためにアルミニウム箔34、35(三菱アルミホイル株式会社製)を設けた。断熱シート32とアルミホイル箔34、35との間、および断熱シート32と石英ガラス31との間には、それぞれ熱電対33が固定されている。
約500℃に加熱したセラミックホットプレート36の上に上記で作製した試験片4を設置する。石英ガラス31側およびセラミックホットプレート36側の温度を、4CHデータロガー(株式会社佐藤商事社製)を用いて記録する。データの記録間隔は2秒とし、測定時間は約10分とした。測定は、各実施例および参考例のシートにおいて2回ずつ行った。
(断熱性の評価)
実施例1から実施例6のシート厚み2mm時の断熱試験の結果を図4から図9に示す。また、参考例1のシート厚み2mm時の結果を図10に示す。図4から図9において、実線は、ホットプレート面に接触していない側のシート面(シート上側の面)の温度を、破線は、(アルミホイル箔を挟んで)ホットプレート面に接触している側のシート面(シート下側の面)の温度を示す。
実施例1から6および参考例1(シート厚み2mm)の1分40秒後のシート上側の温度は、それぞれ約64〜80℃および約260℃であった。
上記断熱性評価試験で得られた断熱性について、以下の基準で評価した。
AAA: 加熱開始から1分40秒後のシート上側の面の温度が100℃以下。
AA: 加熱開始から1分40秒後のシート上側の面の温度が100〜200℃。
A: 加熱開始から1分40秒後のシート上側の面の温度が200〜300℃。
断熱性評価試験の結果を、上記基準で記したものを表1、表2及び表3に示す。
Figure 2020087741
Figure 2020087741
Figure 2020087741
11 断熱シート
12 膨張性黒鉛(無機多孔質前駆体)
13 熱膨張性マイクロカプセル
14 PETフィルム
2 膨張圧力測定装置
21 試験片
22 測定用ダイス
23 ヒーター
24 ハンドル
25 ヒーター
26 ロードセル
3 断熱性評価装置
31 石英ガラス
32 断熱シート
33 熱電対
34 アルミホイル箔
35 スプライシングテープ
36 セラミックホットプレート
4 断熱性評価用試験片

Claims (11)

  1. A)樹脂;並びに
    B)1)無機多孔質前駆体及び2)熱膨張性マイクロカプセル;
    を有してなる断熱シート又は断熱層。
  2. 前記A)樹脂が、気泡量が1〜75%である発泡体である請求項1に記載の断熱シート又は断熱層。
  3. 前記A)樹脂が、アクリル、ウレタン、シリコーン、ポリスチレン、ラテックス、合成ゴム、ポリスチレン(PS)、ポリエステル、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリプロピレン(PP)及びポリエチレン(PE)からなる群から選ばれるいずれか1種である請求項1又は2に記載の断熱シート又は断熱層。
  4. 前記B)1)無機多孔質前駆体が、膨張性黒鉛、活性炭、カーボンブラック、ケッチェンブラック、及び黒鉛からなる群から選ばれるいずれか1種又は複数種である請求項1〜3のいずれか一項に記載の断熱シート又は断熱層。
  5. 前記A)樹脂と、前記B)1)無機多孔質前駆体及び2)熱膨張性マイクロカプセルとの重量比は、双方の合計を100とすると、(A)樹脂):(B)1)無機多孔質前駆体及び2)熱膨張性マイクロカプセル)が60:40〜40:60である請求項1〜4のいずれか一項に記載の断熱シート又は断熱層。
  6. 前記熱膨張性マイクロカプセルが、未膨張マイクロカプセルである、請求項4又は5に記載の断熱シート又は断熱層。
  7. 最大膨張圧力が0.08MPa以上である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の断熱シート又は断熱層。
  8. 前記断熱シート又は断熱層は、その厚みが0.5〜3.0mmである請求項1〜7のいずれか一項に記載の断熱シート又は断熱層。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の断熱シート又は断熱層を有する電池。
  10. 前記電池がリチウム電池である請求項9記載の電池。
  11. 前記電池が輸送手段用である請求項9又は10に記載の電池。
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