JPWO2012008090A1 - 電池パック - Google Patents

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康成 杉田
智彦 横山
智彦 横山
啓介 清水
啓介 清水
藤川 万郷
万郷 藤川
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Abstract

電池パックは、電池および前記電池を冷却するための冷却部を含む。冷却部は、冷却剤および前記冷却剤を封入した容器を含む。容器は、100℃以上の第1の温度で冷却剤を放出する放出口を形成可能である。冷却部は、容器の放出口から放出された冷却剤が電池の主表面に広がるように、配置されている。冷却剤は、水、界面活性剤および金属石鹸を含んでもよい。冷却剤は、さらに、100℃以上の温度で発泡可能な発泡促進剤を含んでもよい。

Description

本発明は、電池および電池冷却部を含む電池パックに関し、特に、電池冷却部の冷却性能の改善に関するものである。
近年、様々な電子機器の普及により、その電源である一次電池や二次電池の需要が高まっている。例えば、ノート型パーソナルコンピュータ、携帯電話等のポータブル機器では、小型かつ軽量で、エネルギー密度が高く、繰り返し充放電が可能な二次電池の需要が高まっている。また、二次電池は、最近では、電動工具、ハイブリッドカー、電気自動車などの駆動用電源としての新しい需要が増加しつつある。このような需要に対して、リチウムイオン二次電池に代表される非水電解質二次電池の研究開発が活発に行われている。
また、1個またはそれ以上の電池を、回路などとともに、筐体内に収容したり、束ねたりした、高容量および高出力の電池パックもしくは組電池の開発が進んでいる。
機器の高性能化および高出力化に伴って、電池もより大きなエネルギーを保有するようになってきており、異常時に発生する熱量も大きなものとなっている。電池の異常な発熱とは、例えば、電池の内部短絡または過充電時の発熱である。
そのため、これらの電池を収容する電池パックについても、その安全性の確保が重要である。
例えば、特許文献1は、シート状の発電要素、ならびに前記発電要素を封入する樹脂製の外装体を含むシート状の二次電池と、前記二次電池を収納する筐体とを備えた電池パックを開示している。引用文献1は、発電要素の周囲における外装体の熱溶着部に、枠状の消火部を配置することを提案している。消火部は、ポリエチレン製の容器、ならびに前記容器に封入された、リン酸二水素アンモニウム、硫酸アンモニウム、および二酸化珪素の混合物を含む消火剤からなる。電池が異常に発熱すると、容器が熱せられて溶解し、消火剤が容器外部へ放出される。
特開2009−99322号公報
しかし、特許文献1では、消火部は発電要素の端部に配され、かつ発電要素の端部と外装体との間に挟まれている。このため、発電要素の異常な発熱時に消火剤が容器外部に流出しても、消火剤が行き渡る領域が発電要素の端部付近に限られており、効率よく電池の異常な発熱を抑制することが難しい。内部短絡等により、発電要素の異常な発熱が、シート状の発電要素の主表面の中央部付近などの、消火部から遠い箇所で、局所的に生じると、その部分の発熱を速やかに抑制することが困難である。よって、安全性が十分に得られない。
本発明の目的は、異常に発熱した電池を効率よく冷却することが可能な電池パックを提供することにある。
本発明の一局面は、少なくとも1つの電池および電池を冷却するための冷却部を含む電池パックもしくは組電池であって、冷却部が、冷却剤および冷却剤を封入した容器を含み、容器が、100℃以上の第1温度で冷却剤を放出する放出口を形成可能であり、容器の放出口から放出された冷却剤が電池の主表面に広がるように、冷却部が配置されている。
本発明によれば、異常に発熱した電池を速やかに冷却することができる、安全性および信頼性に優れた電池パックを提供することができる。
本発明の新規な特徴を添付の請求の範囲に記述するが、本発明は、構成および内容の両方に関し、本発明の他の目的および特徴と併せ、図面を照合した以下の詳細な説明によりさらによく理解されるであろう。
本発明の一実施形態に係る電池パックの上面図である。 図1のII−II線に沿った縦断面図である。 図1および図2の冷却部5aを模式的に表す斜視図である。 角型電池と冷却部との配置の一例を説明するための側面図である。 電池群と冷却部との配置の一例を説明するための側面図である。 パウチ型電池と冷却部との配置の一例を説明するための側面図である。
本発明は、少なくとも1つの電池および電池を冷却するための冷却部を含む電池パックに関する。冷却部は、冷却剤、ならびに冷却剤を封入した冷却容器を含む。冷却剤は、例えば、界面活性剤、水、および金属石鹸を含む。
冷却容器は、100℃以上の第1温度で冷却剤を放出する放出口を形成可能である。そして、冷却部は、容器の放出口から放出された冷却剤が電池の主表面に広がるように配置されている。
電池パックは、電池および冷却部を収納する筐体を備えていてもよい。電池パックが筐体を有しない場合には、電池と冷却部とは、結着や結束などにより互いに固定されていてもよい。
電池が異常発熱すると、冷却容器は、電池と接する部分や近接する部分が熱せられる。そして、100℃以上の第1温度で、冷却容器の少なくとも一部に冷却剤を放出する放出口が形成される。放出口は、冷却容器に穴が生じたり、破れたり、裂けたりすることにより形成されてもよい。また、放出口は、冷却容器に、弁や薄肉部を形成しておき、弁が開いたり、薄肉部が開裂したりすることにより、形成されてもよい。
放出口形成の機構は特に制限されない。例えば、冷却容器の放出口は、容器の電池と接する部分や近接する部分が、溶融することにより形成され、容器が熱収縮することにより口が広がる。また、冷却部が、異常に発熱した電池により熱せられ、内部の水が水蒸気となる場合、冷却容器の内圧が上昇することにより、薄肉部などの冷却容器の一部が開裂したり、弁が開いたりする。
放出口の形成は、冷却容器の開裂や弁の開放により瞬時に起こる。放出口の形成により、冷却容器から冷却剤が放出され、電池の主表面に広がる。容器内は加熱により圧力が上昇しているため、冷却剤は電池に向けて勢いよく放出されて、電池の主表面を、冷却剤の膜で広範囲にわたって覆うことができる。よって、電池が局所的に発熱しても、電池を速やかに効率よく冷却することができる。
冷却剤は、電池の主表面において、できるだけ大きな範囲に広がるように放出されるのが好ましい。冷却剤は、放出により、例えば、電池の全表面積の少なくとも25%以上、好ましくは30%以上、さらに好ましくは35%以上の範囲を占めるように広がるのが好ましい。
以下、本発明の一実施形態に係る電池パックを、図面を参照しながら説明するが、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
図1および図2に示すように、電池パック1は、円筒型非水電解質二次電池である電池3aおよび電池3bと、電池3aおよび3bの側面に軸方向に沿って接して、かつ電池3aおよび3bの上方に配されたシート状の冷却部5aおよび5bと、電池3aおよび3b、ならびに冷却部5aおよび5bを収納する筐体2と、を備える。図示しないが、電池パック1は、電池3aと電池3bとの間を電気的に接続する部材、および電池パック1の外部へ電気を取り出すための端子部を備える。
電池3aおよび3bは、各軸方向が鉛直方向にほぼ垂直になるように、軸方向を平行にして横一列に離して配置されている。
筐体2は、底の浅い有底角筒状のケース本体2a、およびケース本体の開口を覆う四角板状の蓋体2bを有する。ケース本体2aの開口端部には段部が設けられ、その段部に蓋体2bの周縁部を接合し、その接合部を熱溶着することによりケース本体2aおよび蓋体2bが一体化されている。ケース本体2aの内底面には、電池を安定して配置し、かつ電池の側面が冷却部と接するように、電池の形状に対応する凹部を有する樹脂製の部材7が配されている。蓋体2bの下面には、冷却部5aおよび5bを配置するための凹部6aおよび6bが設けられている。
冷却部5aおよび5bは、筐体2の蓋体2bと、電池3aおよび3bの側面との間に挟まれるように、電池3aおよび3bと筐体2との間に配置されている。筐体2の蓋体側が、電池パック1または電池3aおよび3bの上方となるため、冷却部5aおよび5bは、電池3aおよび3bの上方に配置されている。筐体内のスペースおよび冷却効果の観点から、筐体2の蓋体2bと電池3aおよび3bの側面との間における冷却部5aおよび5bの厚みは、0.5〜5mmが好ましい。
冷却部5aおよび5bは、同じ構造を有している。冷却部5aの構造を、図3を参照しながら以下に説明する。冷却部5aは、水、界面活性剤、および金属石鹸を含む冷却剤10、ならびに前記冷却剤を収納する冷却容器8を含む。冷却容器8は、2枚の樹脂フィルムの周縁部を接合した袋体からなる。図3中の符号9は接合部を示す。そして、袋体内には、冷却剤10が封入されている。周縁部を除く中央部は、冷却剤10の収容により厚みが大きくなっており、一対の広い平坦面8aおよび8bを有する。この平坦面8aおよび8bは、冷却容器8の主表面である。そして、この一対の主表面のうち、主表面8bが、図2に示すように、電池3aの主表面11aに接している。
電池パックの安全性向上のメカニズムを以下に説明する。
電池3aが異常に発熱すると、その熱が冷却部5aに伝わり、冷却部5aが熱せられる。冷却部5aが加熱されるにつれて、冷却部5a内の水の一部が水蒸気となり、冷却部5aが膨張するとともに冷却部5a内で泡が発生し始める。冷却部5が100℃以上の第1温度に達すると、冷却部5aは電池3aとの接触部分から溶融し、開裂し始める。このとき、冷却部5aは電池3aと筐体2との間に挟まれているため、冷却部5aの膨張時に冷却部5aと電池3aとの間の接触面積が増大する。よって、冷却部5aに異常に発熱した電池の熱が十分に伝わり、冷却部5aを広範囲に開裂させることができる。また、冷却部5aの膨張を伴う開裂であるため、冷却部5aの開裂時に勢いよく電池に向かって冷却剤が放出される。よって、冷却剤は電池3aの表面を速やかに覆い、水膜を形成する。電池3aの表面の熱で水が蒸発し、そのときの潜熱により電池3aから熱を奪う。冷却剤は、水の他に界面活性剤および金属石鹸を含むため、水膜が安定して形成される。また、界面活性剤により、水の気化に伴い水膜の表面で泡が次々に発生する。このため、電池3aの表面に付着した水が蒸発しても、泡の表面の水が電池3aの表面へ供給される。よって、水膜が途切れることがなく、安定して水膜を保持することができる。
以上のことから、異常に発熱した電池3aを効率よく速やかに冷却することができる。また、異常に発熱した電池3aの熱が電池3bへ伝播するのを抑制することができる。電池3bが異常に発熱する場合は、冷却部5bにより電池3bを効率よく速やかに冷却することができる。
電池パックは、1個またはそれ以上の電池を含んでもよい。複数の電池を含む場合、複数の電池は、適当な配列で並べてもよく、束ねて組電池を形成してもよい。複数の電池を並べる場合、例えば、隣り合う電池の側面同士が向かい合うようにして、間隔をあけて並べられる。複数の電池は、例えば、各電池の軸方向が平行となるように、横一列に一定の間隔を空けて配置するのが好ましい。このような配置では、1個の電池が異常発熱しても、隣接する電池に熱が伝わるのを遅延できる。
電池は、例えば、正極、負極、およびセパレータを含む発電要素、および前記発電要素を収納する有底筒状の金属ケースやラミネートシートからなる外装体を備える。電池内部で異常な発熱が起これば、発熱する箇所によらず、外装体にて熱が拡散し、外装体と接するかまたは近接する冷却部にその熱が速やかに伝わる。
電池としては、円筒型電池、角型電池、コイン型電池、ラミネートシートで発電要素を包んだパウチ型電池などが使用できる。円筒型電池は、円柱状の電池本体と、その一端面に形成された正極端子と、他端面に形成された負極端子とを有している。角型電池は、図4および図5に示すように四角柱状の電池本体13と、その一端面に形成された正極端子14aおよび負極端子14bとを有しており、正極端子14aおよび負極端子14bは互いに電気的に接触しないように設けられている。円筒型および角型のいずれの電池でも、端面12は、電池本体13の側面に比べて面積が小さくなっている。なお、電池本体の側面とは、電池の両端面を除く面を意味するものとして使用する。パウチ型電池では、図6に示すように、ラミネートシートの袋体30の周縁部にはラミネートシート同士が接合した接合部22が形成されている。そして、この接合部22の一部から正極リード24aおよび負極リード24bが互いに電気的に接触しないように引き出されている。周縁部を除く中央部は、内部に収容された発電要素の存在により、周縁部より厚みが大きくなっており、一対の広く、ほぼ平坦な表面41aおよび41bを有する。
電池の主表面とは、円筒型電池の場合は円柱状の電池本体の側面であり、角型電池の場合、通常は、図4に示すように、四角柱状の電池本体13の側面のうち、最も大きな一対の平坦面21aおよび21bである。コイン型電池では、一対の円形状の表面である。パウチ型電池では、図6に示すように、一対の平坦面41aおよび41bである。
また、複数の電池を側面同士が向かいあうように並べた電池や組電池では、図5に示すように、並べたり束ねたりした電池群において最も大きな一対の表面31aおよび31bを、電池の主表面とする。
冷却部は、冷却剤の膜、例えば、界面活性剤および金属石鹸を含む水膜で、速やかにかつ広範囲に、電池の主表面を覆うことができるように配置する。
冷却部は、電池の主表面を冷却剤で広く覆うことができる程度に、電池の主表面に近い位置に配置すれば、直接電池主表面に接していなくてもよい。しかし、電池の異常発熱を効率よく感知して、放出口を速やかに形成するためには、冷却部は、電池の主表面に接するのが好ましい。冷却部の主表面、すなわち、冷却容器の主表面と、電池の主表面とが、平行かつ互いに接するように、冷却部を配置するのが好ましい。この場合、冷却容器の主表面に垂直で、かつ電池の重心を通る直線が、冷却容器の主表面と交わるようにすることで、冷却剤の膜で電池の大部分を覆うことが容易となる。
冷却容器の主表面と、鉛直方向との成す角度は、例えば、80〜110°、好ましくは85〜100°である。
例えば、冷却部5aを、角型電池に用いると、図4に示すように、冷却容器の主表面8bと、電池の主表面21aとが平行かつ接するように配置される。また、パウチ型電池に用いると、図6に示すように、冷却容器の主表面8bと、電池の主表面41aとが平行かつ接するように配置される。
冷却部は、電池の側面の形状に沿って配置してもよい。このような配置によれば、電池の異常発熱をより効率よく感知して、放出口を速やかに形成することができる。例えば、円筒型電池の場合には、冷却容器の主表面は、電池の側面に沿って線状または面状に接していてもよい。
複数の電池を並べた電池群の場合には、各電池の主表面に冷却部を1つずつ配置してもよく、電池群の主表面に近接させて1つの冷却部を配置してもよい。また、隣り合う電池の間のスペースに、冷却部を配置してもよい。この場合、隣り合う電池のどちらも冷却可能であるとともに、隣り合う電池を相互に隔離することができる。隣り合う電池の一方が異常に発熱しても、その熱が他方の電池に伝わるのが抑制される。
電池群においては、隣り合う電池間に冷却部を配置してもよい。この場合、1つの冷却部で隣り合う電池の両方を冷却することができ、冷却部が電池間を隔離する隔離板としての役割を兼ねることもできる。
図1および図2の実施形態では、シート状の冷却部5aを電池3aの上方の1箇所で接触させているが、複数個所で接触させてもよい。例えば、シート状の冷却部をL字状に折り曲げ、電池と2箇所で接触させてもよい。
冷却部は、電池の主表面全体を覆うように配置することが好ましい。複数の電池を並べる場合には、電池群の主表面全体を覆うように1つの冷却部を配置してもよい。具体的には、図4に示すように、角型電池を並べた電池群の主表面21a全体を覆うように、1つの冷却部15を配置する。冷却部15は、大きさや形状が異なる以外は、冷却部5aと同じである。つまり、冷却部15は、袋体の形状を有する冷却容器18とこの内部に収容された冷却剤10とを含む。冷却容器18は、2枚の樹脂フィルムを重ねた構造を有し、その周縁部に接合部19を有し、周縁部を除く中央部に、一対の広い平坦面である主表面18aおよび18bを有する。このように、電池の主表面全体を冷却部で覆うと、より有効に、電池の異常発熱を感知できるとともに、電池の主表面の広範囲に冷却剤を付着させることができる。
高効率な冷却の観点からは、通常の使用状態において、電池の鉛直上方に冷却部が位置し、かつ冷却容器の主表面と、電池の主表面とが接するように配置するのが好ましい。電池の鉛直上方とは、電池の軸方向が鉛直方向に垂直になるように配置された状態での上方に位置する部分をいう。冷却部を電池の鉛直上方に配置すると、冷却剤の放出および電極表面への付着を効率よく行うことができる。これにより、冷却剤の量が少なくても、冷却剤を電池の主表面に効果的に広げることができる。
図1および図2では、蓋体の下面に冷却部を固定するための凹部を設けているが、蓋体の形状および冷却部の固定方法はこれに限定されない。凹部を有しない板状の蓋体と電池とで冷却部を挟んで冷却部を固定してもよい。
冷却容器は、内部に冷却剤を収容できる限り、特に制限されず、袋体、箱体などであってもよい。
冷却容器は、電池が異常に発熱する温度である100℃以上の第1温度で放出口を形成可能となるような材料で形成できる。このような材料としては、100℃以上の第1温度で、冷却容器が少なくとも一部において形状を維持できなくなる材料、例えば、このような温度で、溶融または熱収縮する材料もしくは伸縮性が低く破裂しやすい材料などが使用できる。
冷却容器は、このような性質を有する樹脂材料のフィルムで形成するのが好ましい。このようなフィルムを構成する樹脂としては、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィン;ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル;ポリアミド;ポリイミドなどが好ましい。これらの中でも、耐久性およびコストの観点から、ポリプロピレンやポリエチレンテレフタレートがより好ましい。容器としての強度と放出口の形成性に対する信頼性とのバランスの観点から、樹脂フィルムの厚みは、0.02〜1mmが好ましい。
また、冷却容器には、アルミニウム層などの金属層を前記樹脂フィルムで挟んだラミネートフィルムを用いてもよい。この場合、樹脂フィルムとしては、ポリオレフィンポリエチレンテレフタレート、ポリアミドなどのフィルムが好ましい。このようなラミネートフィルムの厚みは、例えば、50〜500μmが好ましい。
図3では、冷却容器内の1つの空間に1つの冷却剤を封入しているが、冷却容器内に、熱可塑性樹脂等の隔壁、例えば、前記樹脂フィルムの隔壁を設けて、複数の空間を形成してもよい。冷却容器内の複数の空間の各々に同じ冷却剤を封入してもよく、空間により冷却剤の成分および配合を変えてもよい。
冷却剤の主成分は、好ましくは、水である。水は、不燃性の液体であり、その蒸発による潜熱が大きく、その気化熱により、優れた冷却能が発揮される。
水は表面張力が大きいため、電池の金属または樹脂製の外装体に対する濡れ性が低く、外装体の表面に付着しても、水滴になり、外装体との接触面積が小さい。効率よく電池を冷却する観点から、水に界面活性剤を加えることが望ましい。これにより、表面張力を低減し、電池表面に対する水の濡れ性を改善できる。そして、水と外装体との接触面積を大きくすることができ、水の量が少量であっても、電池表面に水膜を形成することができ、冷却を効率よく行うことができる。
また、界面活性剤の作用により、水膜中の水の蒸発に伴い、水膜の上に次々と泡が形成され、電池表面の水が蒸発しても、泡を形成する水が電池表面へ供給される。このため、長期に渡って、水膜が途切れることなく、水膜が形成された状態を持続させることができる。よって、電池を、効率よく、かつ持続的に冷却することができる。また、電池表面に付着した冷却剤は、起泡しながら、電池表面にさらに広がるため、より効果的に電池を冷却することができる。
冷却剤に含まれる界面活性剤は、水溶性であり、金属石鹸は、難水溶性である点で、両者は区別される。
界面活性剤は、分子内に親水性基および疎水性基を有する。疎水性基は、例えば、炭素数が8〜20、好ましくは8〜16の長鎖脂肪族炭化水素基、または芳香族炭化水素基を含む。長鎖脂肪族炭化水素基としては、アルキル基、アルケニル基、アルカジエニル基などの飽和または不飽和鎖状炭化水素基などが例示できる。鎖状炭化水素基は、直鎖状であるのが好ましい。また、芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基などのC6-12アリール基;トリル基、オクチルフェニル基などの直鎖C1-10アルキルC6-12アリール基などが例示できる。
界面活性剤は、親水性基の種類に応じて、アニオン型界面活性剤、カチオン型界面活性剤、ノニオン型界面活性剤および両性界面活性剤のいずれであってもよい。界面活性剤は、一種を単独でまたは二種以上を組み合わせて使用できる。
これらのうち、特に、アニオン型界面活性剤が好ましい。
アニオン型界面活性剤の親水性基としては、カルボキシル基、スルホン酸基、硫酸エステル基、燐酸エステル基、およびこれらの塩からなる群より選択される少なくとも一種であるのが好ましい。塩としては、カリウム塩、ナトリウム塩などのアルカリ金属塩、アミン塩、アンモニウム塩などが挙げられる。
カルボキシル基またはその塩を有するカルボン酸型界面活性剤としては、高級脂肪酸またはその塩が例示できる。この場合、界面活性剤の疎水性基は、高級脂肪酸の残基である。高級脂肪酸は、炭素数が10〜20、好ましくは12〜18程度の飽和または不飽和脂肪酸であるのが好ましい。高級脂肪酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、オレイン酸、またはステアリン酸などが例示できる。カルボン酸型界面活性剤のうち、高級脂肪酸のアルカリ金属塩、特に、K塩、Na塩が好ましい。カルボン酸型界面活性剤は、単独でまたは2種以上組み合わせて用いてもよい。また、高級脂肪酸の種類が異なる複数の塩を組み合わせてもよい。ラウリン酸塩は、起泡力に富む。ミリスチン酸塩は、泡の目が細かく、泡の安定性に優れている。パルチミン酸塩は起泡力が小さいが、高温環境下でも目が細かく安定した泡を生じる。オレイン酸塩は、表面張力が小さく、濡れ性が大幅に改善される。
スルホン酸基またはその塩を有するスルホン酸型界面活性剤としては、例えば、アルキルスルホン酸(例えば、直鎖C8-16アルキルスルホン酸)、アリールスルホン酸、アルキルアリールスルホン酸、またはこれらの塩が挙げられる。硫酸エステル基またはその塩を有する硫酸エステル型界面活性剤としては、モノアルキル硫酸エステル(例えば、直鎖C8-16アルキル硫酸エステル)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸エステル、またはこれらの塩が例示できる。燐酸エステル基またはその塩を有する燐酸エステル型界面活性剤としては、モノアルキル燐酸エステル(例えば、直鎖C8-16アルキル燐酸エステル)、またはその塩が例示できる。これらの界面活性剤において、アルキル、アリール、およびアルキルアリール部分は、いずれも前記疎水性基に相当する。これらの中でも、起泡力が強いことから、アルキルスルホン酸またはそのアルカリ金属塩(Na塩、Ka塩など)が好ましい。
冷却剤中の界面活性剤の含有量は、水100重量部あたり、例えば、0.1〜20重量部、好ましくは0.3〜15重量部、さらに好ましくは0.5〜10重量部である。冷却剤中の界面活性剤の含有量が水100重量部あたり0.1重量部以上であると、冷却剤の表面張力が効果的に小さくなり、水膜の形成がより容易になる。冷却剤中の界面活性剤の含有量が水100重量部あたり20重量部以下であると、多くの水を封入できるため水による冷却効果をより十分に発揮することができる。
冷却剤は、さらに金属石鹸を含むことが望ましい。このような冷却剤を用いると、電池の表面に付着した冷却剤が電池の表面を伝って下方へ流れ落ちるのをより効果的に抑制でき、水による冷却効果をより長期にわたって維持することができる。金属石鹸は、非常に強い粘着性を有するため、水膜が電池表面に強固に付着し、電池表面に保持され易くなる。また、金属石鹸により界面活性剤を含む水膜の濡れ性がさらに高められる。よって、長期に渡って水による冷却効果を十分に維持することができ、少量の冷却剤で効率よく電池を冷却することができる。
金属石鹸は、高級脂肪酸と、ナトリウムおよびカリウム以外の金属との塩である。金属石鹸は、高級脂肪酸とアルカリ金属以外の金属との塩であるのが好ましい。
高級脂肪酸としては、前記カルボン酸型界面活性剤の項で例示した高級脂肪酸が例示できる。金属としては、カルシウム、マグネシウムなどのアルカリ土類金属、亜鉛などが例示できる。金属石鹸は、一種を単独でまたは二種以上を組み合わせて使用できる。
水膜の安定性の観点から、これらの中でも、ステアリン酸塩またはラウリン酸塩がより好ましい。
金属石鹸は、界面活性剤の成分である高級脂肪酸と、水に含まれるカルシウムおよびマグネシウムのようなミネラル成分とで生成されるものでもよい。ミネラル成分は、水道水などに含まれるミネラル成分を利用してもよいが、金属石鹸を、所定濃度で、より確実に生成させるために、水に、ミネラル成分を添加したものを用いるのが好ましい。ミネラル成分としては、水溶性の塩や化合物などが例示でき、具体的には、水溶性のCa塩やMg塩、CaCl2、MgCl2などの水溶性ハライドなどが挙げられる。これらのミネラル成分は、一種を単独でまたは二種以上を組み合わせて使用できる。
冷却剤中の金属石鹸の含有量は、水100重量部あたり、例えば、0.01〜5重量部である。冷却剤中の金属石鹸の含有量が水100重量部あたり0.01重量部以上であると、電池表面に、水膜をより安定に付着させることができる。冷却剤中の金属石鹸の含有量が水100重量部あたり5重量部以下であると、冷却剤に適度な流動性を付与でき、電池の表面の全体に冷却剤が行き渡りやすくすることができる。
水膜の安定性を大幅に向上させるためには、冷却剤中の金属石鹸の含有量は、より好ましくは水100重量部あたり0.02〜5重量部、さらに好ましくは水100重量部あたり0.5〜5重量部である。
電池パックを寒冷地で使用する場合、冷却剤は、さらに不凍液を含むのが好ましい。不凍液は、エチレングリコールおよびプロピレングリコールからなる群より選択される少なくとも一種であるのが好ましい。冷却剤中の不凍液の含有量は、水100重量部あたり25〜60重量部が好ましい。
冷却剤は、さらに100℃以上の温度で発泡する発泡促進剤を含むのが好ましい。発泡促進剤により、界面活性剤による起泡が促進される。
発泡促進剤としては、100℃以上200℃未満の第2温度で冷却剤を発泡可能な第1の発泡促進剤、200℃以上の第3温度で冷却剤を発泡可能な第2の発泡促進剤などが例示できる。
第1の発泡促進剤としては、例えば、100℃以上200℃未満の第2温度で、結晶水を放出したり、分解によりガスを発生したりするものが使用できる。このような第1の発泡促進剤としては、珪酸ナトリウム、珪酸カリウムなどの結晶水を有する珪酸塩が挙げられる。これらは一種を単独でまたは二種以上を組み合わせて使用できる。このような珪酸塩は、100℃以上200℃未満の高温で結晶水を放出し、これにより、冷却剤が発泡する。さらに、この結晶水の放出により、冷却剤の水の量が相対的に増え、冷却効果を高めることができる。
結晶水を有する珪酸塩は、例えば、式:M2O・nSiO2・xH2Oで表される組成を有する。式中、Mは、NaおよびKの少なくとも一種である。MがNaの場合、nは0.5〜4である。MがKの場合、nは0.4〜4である。xは、結晶水の量を示す値であり、結晶水の量により任意の値を取り得る。例えば、メタ珪酸ナトリウムの場合、M=Naおよびn=1である。メタ珪酸カリウムの場合、M=Kおよびn=1である。
第2の発泡促進剤としては、200℃以上の第3温度で、分解反応によりガスを生じるものが使用できる。具体例としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、および明礬からなる群より選択される少なくとも一種が例示できる。これらは第3温度で分解反応により水蒸気を生じ、冷却剤を発泡させる。さらに、第2の発泡促進剤の熱分解で水が生じることにより、冷却剤の水の量が相対的に増え、冷却効果を高めることができる。
発泡促進剤は、一種を単独でまたは二種以上を組み合わせて使用できる。特に、第1の発泡促進剤と第2の発泡促進剤とを組み合わせて使用するのが好ましい。第1の発泡促進剤および第2の発泡促進剤を組み合わせることで、広い温度範囲で持続的に、界面活性剤の発泡を促進するとともに、電池を冷却する水を供給することができる。
好ましい組み合わせとしては、珪酸ナトリウムと、水酸化アルミニウムおよび/または水酸化マグネシウムとの組み合わせが挙げられる。珪酸ナトリウムは約130〜150℃に加熱されると結晶水を放し、それが水蒸気となって発泡する。これに対して、水酸化アルミニウムは約200〜300℃程度に加熱されると熱分解により水蒸気を生じる。また、水酸化マグネシウムは約400℃以上に加熱されると熱分解により水蒸気を生じる。このような組み合わせにより、電池の温度が、珪酸ナトリウムが水蒸気を放出する温度を超えると、水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウムの熱分解によりさらなる水蒸気が生じる。
冷却剤中の発泡促進剤の含有量は、界面活性剤および水の合計100重量部あたり1〜40重量部であるのが好ましい。ここでいう発泡促進剤の含有量とは、第1の発泡促進剤および第2の発泡促進剤を合計した量である。この発泡促進剤の含有量は、発泡促進剤が結合水を含む場合には、結合水を除いた量である。なお、結合水とは、結晶格子中に入り込んだ結晶水とは異なり、発泡促進剤に何らかの相互作用で束縛された水である。
冷却剤中の発泡促進剤の含有量が、界面活性剤および水の合計100重量部あたり1重量部以上では、より有効に冷却剤を発泡することができる。冷却剤中の発泡促進剤の含有量が、界面活性剤および水の合計100重量部あたり40重量部以下では、界面活性剤および水による効果をより有効に確保できる。
電池パックの製造方法は、例えば、
(A)冷却剤を冷却容器に封入し、冷却部を作製する工程と、
(B)電池および前記冷却部を、前記冷却容器に形成された放出口から放出された冷却剤が電池の主表面に広がるように配置する工程と、を含む。
工程(A)では、例えば、冷却容器の開口から冷却剤を充填した後、その開口を熱溶着などにより封口する。
界面活性剤や金属石鹸を含む冷却剤では、工程(A)に先立って、冷却剤を作製してもよい。例えば、水に、界面活性剤、または界面活性剤および金属石鹸を加え、冷却剤を得ることができる。必要に応じて、冷却剤に、さらに発泡促進剤や他の成分を加えてもよい。
界面活性剤および発泡促進剤に水を加えた水溶液が強アルカリ性を示す場合は、作業上の観点から、界面活性剤および発泡促進剤は、ポリエチレンなどの樹脂フィルムの袋に封入した状態で取り扱うのが好ましい。この場合、この袋を、水および金属石鹸とともに、冷却容器に収納すればよい。
工程(B)では、例えば、電池と工程(A)で作製した冷却部とを、所定の配置に固定する。固定の方法は特に制限されず、電池と冷却部とを結着剤や結束バンドなどにより固定してもよい。また、筐体を用いて、電池および冷却部を筐体内に収納することにより固定してもよい。
図1および図2に示す電池パックでは、四角板状の蓋体の凹部6aおよび6bに、シート状の冷却部5aおよび5bを配置する。有底角筒状のケース本体2aに、電池3aおよび3bを収納した後、有底角筒状のケース本体2aの開口端部の段部に、四角板状の蓋体2bの周縁部を載置する。このとき、冷却部5aは蓋体2bと電池3aとの間に挟まれる。その後、ケース本体2aと蓋体2bとの接合部を熱溶着し、ケース本体2aと蓋体2bとを一体化する。このようにして、筐体2a内に電池3aおよび3b、ならびに冷却部5aおよび5bを収納する。冷却部5aおよび5bは、それぞれ、袋体である冷却容器と、この容器内に収納された冷却剤とを含む。
そして、例えば、有底角筒状のケース本体2aの開口端部の段部に、四角板状の蓋体2bの周縁部を載置し、その接合部を熱溶着して、ケース本体2aと蓋体2bとを一体化し、筐体2を得る。
筐体は、例えば、樹脂成型により得られる。筐体の成型に用いられる樹脂材料には、UL−94規格のV−0以上の難燃性樹脂を使用することが好ましい。「ノート型PCにおけるリチウムイオン二次電池の安全利用に関する手引書」((社)電子情報技術産業協会、(社)電池工業会)では、筐体の樹脂材料に上記の難燃性樹脂を用いることが推奨されている。難燃性樹脂としては、難燃化処理された高分子材料を用いるのが好ましい。その高分子材料としては、ポリカーボネート、ポリプロピレン、およびポリエチレンテレフタレートなどから選択された少なくとも一種が使用できる。難燃化処理は、例えば、高分子材料に難燃剤を添加することにより行うことができる。
以下、本発明を実施例および比較例に基づいて具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
本発明の電池パックの安全性を評価するため、電池の代わりに金属製の円柱体を用いた以外は図1および2に示す電池パックと同じである評価用パックを以下の手順で作製した。
《実施例1》
(1)冷却部の作製
界面活性剤0.04g、金属石鹸0.004g、および水4gを混合し、冷却剤Aを得た。界面活性剤には、オレイン酸ナトリウム(和光純薬工業(株)製)を用いた。金属石鹸には、ステアリン酸カルシウム(和光純薬工業(株)製)を用いた。冷却剤Aの2gを、厚み0.04mmのポリプロピレンフィルムで形成された袋体の形状を有する冷却容器(2枚のフィルムの周縁部を接合したもの)に封入し、冷却部A(長さ65mm、幅20mm、厚み1.4mm)を得た。
(2)評価用パックの作製
内部空間の長さ67mm、幅41mm、および深さ40mm、ならびに厚み1mmのポリカーボネート製の筐体内に、電池3aおよび3bの代わりに、2個の鉄製の円柱体(長さ65mm、径18mm)をそれぞれ軸方向に平行に配置して収納した。2個の円柱体の間隔は1.1mmとした。このようにして、評価用パックAを作製した。
具体的には、冷却部Aの2個を蓋体の凹部に装着し、ケース本体内に電池の2個を収納した後、ケース本体の開口に蓋体を取り付けた。なお、後述の評価のために、ケース本体と蓋体との接合部は熱溶着しなかった。
《実施例2》
界面活性剤0.04g、金属石鹸0.01g、および水4gを混合し、冷却剤Bを得た。界面活性剤には、直鎖ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(和光純薬工業(株)製)を用いた。金属石鹸には、ステアリン酸カルシウム(和光純薬工業(株)製)を用いた。
冷却剤Aの代わりに冷却剤Bを用いた以外、実施例1と同様の方法により冷却部Bを作製した。冷却部Aの代わりに冷却部Bを用いた以外、実施例1と同様の方法により評価用パックBを作製した。
《実施例3》
界面活性剤0.08g、金属石鹸0.004g、水4g、および発泡促進剤0.08gを混合し、冷却剤Cを得た。界面活性剤には、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステルナトリウム(花王(株)製、エマール 20CM)を用いた。金属石鹸には、ステアリン酸カルシウム(和光純薬工業(株)製)を用いた。発泡促進剤には、珪酸ナトリウム(大阪硅曹(株)製、3号珪酸ソーダ)を用いた。
冷却剤Aの代わりに冷却剤Cを用いた以外、実施例1と同様の方法により冷却部Cを作製した。冷却部Aの代わりに冷却部Cを用いた以外、実施例1と同様の方法により評価用パックCを作製した。
《実施例4》
冷却剤Aのかわりに冷却剤Dとして水2gを用いた以外、実施例1と同様の方法により冷却部Dを作製した。
冷却部Aの代わりに冷却部Dを用いた以外、実施例1と同様の方法により評価用パックDを作製した。
実施例1〜4の評価用パックA〜Dのそれぞれについて、蓋体を取り外した後、2つの円柱体のうち一方の円柱体(第1の円柱体)をケース本体から取り出した。その円柱体にセラミックヒーター(坂口電熱株式会社製、MS−M5)の発熱体を当接し、発熱体から延びる1対のリードを端子間電圧6Vの電源に接続し、円柱体の温度が600℃に達するまで加熱した。その円柱体の温度は、熱電対を用いて測定した。
600℃に熱せられた円柱体をケース本体内に戻すと同時に、冷却部を装着した蓋体を取り付けた。このとき、冷却部の膨張時に蓋体が外れないように、便宜的に、電池パックの周囲に拘束部材を取り付けた。冷却部を加熱した円柱体に接触させてから100秒経過した時点の一方の円柱体の温度および300秒経過した時点の他方の円柱体(第2の円柱体)の温度を熱電対で測定した。その結果を表1に示す。
Figure 2012008090
実施例1〜4の評価用パックA〜Dとも、第1の円柱体がよく冷却された。また、評価用パックA〜Cでは、評価用パックDよりも、発熱した第1の円柱体が効果的に冷却されたため、第2の円柱体への熱伝導が抑制され、より優れた安全性が得られた。
実施例1では、界面活性剤として、オレイン酸ナトリウムを用いたが、他のカルボン酸型界面活性剤、例えば、ラウリン酸ナトリウム、ミリスチン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウムを用いる場合でも実施例1と同様の効果が得られる。
本発明を現時点での好ましい実施態様に関して説明したが、そのような開示を限定的に解釈してはならない。種々の変形および改変は、上記開示を読むことによって本発明に属する技術分野における当業者には間違いなく明らかになるであろう。したがって、添付の請求の範囲は、本発明の真の精神および範囲から逸脱することなく、すべての変形および改変を包含する、と解釈されるべきものである。
本発明に係る電池パックは、異常に発熱した電池を効率よくかつ確実に冷却することができる。したがって、ノート型パーソナルコンピュータおよび携帯電話のようなポータブル機器の電源として好適に用いられる。また、大型の電気自動車の駆動用電源にも好適に用いられる。
1 電池パック
2 筐体
2a ケース本体
2b 蓋体
3a、3b 電池
4a、4b 凹部
5a、5b、15 冷却部
6a、6b 凹部
7 樹脂製部材
8 冷却容器
8a、8b、18a、18b 冷却容器の主表面
10 冷却剤
11a、21a、21b、31a、31b、41a、41b 電池の主表面
本発明の一局面は、少なくとも1つの電池および電池を冷却するための冷却部を含む電池パックもしくは組電池であって、冷却部が、冷却剤および冷却剤を封入した容器を含み、容器が、100℃以上の第1温度で冷却剤を放出する放出口を形成可能であり、容器の放出口から放出された冷却剤が電池の主表面に広がるように、冷却部が配置されており、冷却剤が、水、水溶性の界面活性剤および難水溶性の金属石鹸を含む
参考例1
冷却剤Aのかわりに冷却剤Dとして水2gを用いた以外、実施例1と同様の方法により冷却部Dを作製した。
冷却部Aの代わりに冷却部Dを用いた以外、実施例1と同様の方法により評価用パックDを作製した。
実施例1〜3および参考例1の評価用パックA〜Dのそれぞれについて、蓋体を取り外した後、2つの円柱体のうち一方の円柱体(第1の円柱体)をケース本体から取り出した。その円柱体にセラミックヒーター(坂口電熱株式会社製、MS−M5)の発熱体を当接し、発熱体から延びる1対のリードを端子間電圧6Vの電源に接続し、円柱体の温度が600℃に達するまで加熱した。その円柱体の温度は、熱電対を用いて測定した。
600℃に熱せられた円柱体をケース本体内に戻すと同時に、冷却部を装着した蓋体を取り付けた。このとき、冷却部の膨張時に蓋体が外れないように、便宜的に、電池パックの周囲に拘束部材を取り付けた。冷却部を加熱した円柱体に接触させてから100秒経過した時点の一方の円柱体の温度および300秒経過した時点の他方の円柱体(第2の円柱体)の温度を熱電対で測定した。その結果を表1に示す。
Figure 2012008090
実施例1〜3および参考例1の評価用パックA〜Dとも、第1の円柱体がよく冷却された。また、評価用パックA〜Cでは、評価用パックDよりも、発熱した第1の円柱体が効果的に冷却されたため、第2の円柱体への熱伝導が抑制され、より優れた安全性が得られた。
実施例1では、界面活性剤として、オレイン酸ナトリウムを用いたが、他のカルボン酸型界面活性剤、例えば、ラウリン酸ナトリウム、ミリスチン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウムを用いる場合でも実施例1と同様の効果が得られる。

Claims (12)

  1. 電池および前記電池を冷却するための冷却部を含む電池パックであって、
    前記冷却部が、冷却剤および前記冷却剤を封入した容器を含み、
    前記容器が、100℃以上の第1温度で前記冷却剤を放出する放出口を形成可能であり、
    前記冷却部が、前記容器の放出口から放出された前記冷却剤が前記電池の主表面に広がるように、配置されている電池パック。
  2. 前記冷却剤が、水、界面活性剤および金属石鹸を含む、請求項1に記載の電池パック。
  3. 前記界面活性剤は、分子内に、カルボキシル基、スルホン酸基、硫酸エステル基、燐酸エステル基、およびこれらの塩からなる群より選択される少なくとも一種の親水基を有する請求項2に記載の電池パック。
  4. 前記金属石鹸が、難水溶性であり、高級脂肪酸のアルカリ土類金属塩または亜鉛塩である請求項2に記載の電池パック。
  5. 前記冷却剤中の前記界面活性剤の含有量が、水100重量部あたり0.1〜20重量部である請求項2〜4のいずれか1項に記載の電池パック。
  6. 前記冷却剤中の前記金属石鹸の含有量が、水100重量部あたり0.01〜5重量部である請求項2〜5のいずれか1項に記載の電池パック。
  7. 前記冷却剤が、さらに、100℃以上200℃未満の第2温度で発泡可能な第1の発泡促進剤および200℃以上の第3温度で発泡可能な第2の発泡促進剤からなる群より選択される少なくとも一種の発泡促進剤を含む請求項2〜6のいずれか1項に記載の電池パック。
  8. 前記第1の発泡促進剤が、結晶水を有する珪酸塩であり、前記珪酸塩が、珪酸ナトリウムおよび珪酸カリウムからなる群より選択される少なくとも一種である請求項7に記載の電池パック。
  9. 前記第2の発泡促進剤が、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、および明礬からなる群より選択される少なくとも一種である請求項7に記載の電池パック。
  10. 前記容器の主表面と、前記電池の主表面とが、平行かつ互いに接している請求項1〜8のいずれか1項に記載の電池パック。
  11. 通常の使用状態において、前記冷却部が、前記電池の鉛直上方に位置し、
    前記容器の主表面が、鉛直方向と成す角度が80〜110°である請求項10に記載の電池パック。
  12. 前記電池が円筒型であり、
    前記電池の主表面が、前記電池の側面である請求項10または11に記載の電池パック。
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