JP2019156937A - 断熱シート又は断熱層 - Google Patents
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Abstract
【課題】二次電池、特にリチウムイオン電池に求められる高容量、高密度化の要請に応えつつ、熱暴走を抑えられる断熱シート又は断熱層の提供。【解決手段】A)樹脂;及びB) 1)無機多孔質体及び/又は2)無機多孔質前駆体;を有してなる断熱シート又は断熱層により、上記課題を解決する。【選択図】図1
Description
本発明は、断熱シート又は断熱層、特にA)樹脂;及びB)−1)無機多孔質体及び/又はB)−2)無機多孔質前駆体;を有してなる断熱シート又は断熱層に関する。
近年、リチウムイオン電池などの二次電池は、電気自動車やハイブリッド自動車などの輸送手段など多様な用途に対応するため、高容量、高電圧、高密度化している。
例えば、車両用としてリチウムイオン電池などの二次電池を用いる際には、複数個の電池を一つのモジュールとする場合、及び/又は該モジュールを複数用いる場合などがある。
このように複数個の電池又は複数個のモジュールを用いる場合、一つの電池が発熱・膨張すると、その熱が周りのセルに伝わり、モジュール全体の爆発につながる熱暴走が生じるおそれがある。
例えば、車両用としてリチウムイオン電池などの二次電池を用いる際には、複数個の電池を一つのモジュールとする場合、及び/又は該モジュールを複数用いる場合などがある。
このように複数個の電池又は複数個のモジュールを用いる場合、一つの電池が発熱・膨張すると、その熱が周りのセルに伝わり、モジュール全体の爆発につながる熱暴走が生じるおそれがある。
該熱暴走を抑えるために、特許文献1は、冷媒流路を設けて熱伝導率を抑えることを開示する。しかしながら、冷媒流路を設けると、その流路分だけ高密度化の要請に応えられなくなる。
また、特許文献2は、拘束部材を用い、該拘束部材を介して、隣り合う電池素子以外の電池素子に積極的に伝熱させることにより、安全な電池モジュールを提供することを開示する。しかしながら、積極的に伝熱させる方策では、電池モジュール全体を発熱し、熱暴走の機会が増加する可能性がある。
また、種々の輸送手段に備えられる二次電池、特にリチウムイオン電池は、輸送手段の移動に伴う衝撃に耐える衝撃耐性を有する必要がある。
また、特許文献2は、拘束部材を用い、該拘束部材を介して、隣り合う電池素子以外の電池素子に積極的に伝熱させることにより、安全な電池モジュールを提供することを開示する。しかしながら、積極的に伝熱させる方策では、電池モジュール全体を発熱し、熱暴走の機会が増加する可能性がある。
また、種々の輸送手段に備えられる二次電池、特にリチウムイオン電池は、輸送手段の移動に伴う衝撃に耐える衝撃耐性を有する必要がある。
そこで、本発明の目的は、二次電池、特にリチウムイオン電池に求められる高容量、高密度化の要請に応えつつ、熱暴走を抑えられ、且つ衝撃耐性、特に点衝撃耐性を有する断熱シート又は断熱層を提供することにある。
また、本発明の目的は、該断熱シート又は断熱層を有する電池を提供することにある。
また、本発明の目的は、該断熱シート又は断熱層を有する電池を提供することにある。
本発明者らは、以下の発明を見出した。
<1> A)樹脂;及び
B) 1)無機多孔質体及び/又は2)無機多孔質前駆体;
を有してなる断熱シート又は断熱層。
<2> 上記<1>において、A)樹脂が、気泡量が1〜75%、好ましくは10〜70%、より好ましくは20〜70%である発泡体であるのがよい。
<1> A)樹脂;及び
B) 1)無機多孔質体及び/又は2)無機多孔質前駆体;
を有してなる断熱シート又は断熱層。
<2> 上記<1>において、A)樹脂が、気泡量が1〜75%、好ましくは10〜70%、より好ましくは20〜70%である発泡体であるのがよい。
<3> 上記<1>又は<2>において、A)樹脂が、アクリル、ウレタン、シリコーン、ポリスチレン、ラテックス、合成ゴム、ポリスチレン(PS)、ポリエステル、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリプロピレン(PP)及びポリエチレン(PE)からなる群から選ばれるいずれか1種であるのがよい。好ましくは、A)樹脂が、アクリル、ウレタン、シリコーン、ポリスチレン、ラテックス、合成ゴム、ポリスチレン(PS)、ポリエステル、及びポリビニルアルコール(PVA)からなる群から選ばれるいずれか1種であるのがよく、より好ましくは、A)樹脂が、アクリル、ウレタン、シリコーン、ポリスチレン、ラテックス、及び合成ゴムからなる群から選ばれるいずれか1種であるのがよい。
<4> 上記<1>〜<3>のいずれにおいて、B)−1)無機多孔質体は、粒度が30〜200メッシュ、好ましくは80〜200メッシュ、より好ましくは100〜200メッシュであるのがよい。
<4> 上記<1>〜<3>のいずれにおいて、B)−1)無機多孔質体は、粒度が30〜200メッシュ、好ましくは80〜200メッシュ、より好ましくは100〜200メッシュであるのがよい。
<5> 上記<1>〜<4>のいずれにおいて、B)−1)無機多孔質体は、密度が0.10〜0.70g/cm3、好ましくは0.12〜0.50g/cm3、より好ましくは0.15〜0.40g/cm3であるのがよい。
<6> 上記<1>〜<5>のいずれにおいて、B)1)無機多孔質体及び/又は2)無機多孔質前駆体が、シラスバルーン、ガラスバルーン、シリカバルーン、フライアッシュバルーン、カーボンバルーン、アルミナバルーン、ジルコニアバルーン、バーミキュライト、ゼオライト、膨張性黒鉛、活性炭、カーボンブラック、ケッチェンブラック、アルカリアースシリケート(AES)ウール、及び黒鉛からなる群から選ばれるいずれか1種又は複数種であるのがよい。好ましくは、B)1)無機多孔質体及び/又は2)無機多孔質前駆体が、シラスバルーン、ガラスバルーン、シリカバルーン、膨張性黒鉛、活性炭、カーボンブラック、アルカリアースシリケート(AES)ウール、及び黒鉛からなる群から選ばれるいずれか1種又は複数種であるのがよく、より好ましくは、B)1)無機多孔質体及び/又は2)無機多孔質前駆体が、シラスバルーン、ガラスバルーン、シリカバルーン、膨張性黒鉛、活性炭、カーボンブラック、及び黒鉛からなる群から選ばれるいずれか1種又は複数種であるのがよい。
<6> 上記<1>〜<5>のいずれにおいて、B)1)無機多孔質体及び/又は2)無機多孔質前駆体が、シラスバルーン、ガラスバルーン、シリカバルーン、フライアッシュバルーン、カーボンバルーン、アルミナバルーン、ジルコニアバルーン、バーミキュライト、ゼオライト、膨張性黒鉛、活性炭、カーボンブラック、ケッチェンブラック、アルカリアースシリケート(AES)ウール、及び黒鉛からなる群から選ばれるいずれか1種又は複数種であるのがよい。好ましくは、B)1)無機多孔質体及び/又は2)無機多孔質前駆体が、シラスバルーン、ガラスバルーン、シリカバルーン、膨張性黒鉛、活性炭、カーボンブラック、アルカリアースシリケート(AES)ウール、及び黒鉛からなる群から選ばれるいずれか1種又は複数種であるのがよく、より好ましくは、B)1)無機多孔質体及び/又は2)無機多孔質前駆体が、シラスバルーン、ガラスバルーン、シリカバルーン、膨張性黒鉛、活性炭、カーボンブラック、及び黒鉛からなる群から選ばれるいずれか1種又は複数種であるのがよい。
<7> 上記<1>〜<6>のいずれにおいて、A)樹脂と、B)無機多孔質体及び/又は無機多孔質前駆体との重量比は、双方の合計を100とすると、(A)樹脂):(B)無機多孔質体及び/又は無機多孔質前駆体)が84:16〜55:45、好ましくは73:27〜55:45、より好ましくは64:36〜57:43であるのがよい。
<8> 上記<1>〜<7>のいずれにおいて、断熱シート又は断熱層は、その厚みが0.5〜3.0mm、好ましくは0.5〜2.5mm、より好ましくは1.0〜2.0mmであるのがよい。
<8> 上記<1>〜<7>のいずれにおいて、断熱シート又は断熱層は、その厚みが0.5〜3.0mm、好ましくは0.5〜2.5mm、より好ましくは1.0〜2.0mmであるのがよい。
<9> 上記<1>〜<8>のいずれにおいて、断熱シート又は断熱層は、その点衝撃吸収率が1〜99%、好ましくは50〜99%、より好ましくは70〜99%であるのがよい。
<10> 上記<1>〜<9>のいずれか一項に記載の断熱シート又は断熱層を有する電池。
<11> 上記<10>において、電池がリチウム電池であるのがよい。
<12> 上記<10>又は<11>において、電池が輸送手段用であるのがよい。
<10> 上記<1>〜<9>のいずれか一項に記載の断熱シート又は断熱層を有する電池。
<11> 上記<10>において、電池がリチウム電池であるのがよい。
<12> 上記<10>又は<11>において、電池が輸送手段用であるのがよい。
本発明により、二次電池、特にリチウムイオン電池に求められる高容量、高密度化の要請に応えつつ、熱暴走を抑えられる断熱シート又は断熱層を提供することができる。
また、本発明により、該断熱シート又は断熱層を有する電池を提供することができる。
また、本発明により、該断熱シート又は断熱層を有する電池を提供することができる。
以下、本願に記載する発明を詳細に説明する。
本願は、A)樹脂;及びB) 1)無機多孔質体及び/又は2)無機多孔質前駆体;を有してなる断熱シート又は断熱層を提供する。
以下、各構成について説明する。
本願は、A)樹脂;及びB) 1)無機多孔質体及び/又は2)無機多孔質前駆体;を有してなる断熱シート又は断熱層を提供する。
以下、各構成について説明する。
<A)樹脂>
本発明の断熱シート又は断熱層に用いられる「A)樹脂」は、特に限定されないが、アクリル、ウレタン、シリコーン、ポリスチレン、ラテックス、合成ゴム、ポリスチレン(PS)、ポリエステル、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリプロピレン(PP)及びポリエチレン(PE)からなる群から選ばれるいずれか1種であるのがよい。好ましくは、A)樹脂が、アクリル、ウレタン、シリコーン、ポリスチレン、ラテックス、合成ゴム、ポリスチレン(PS)、ポリエステル、及びポリビニルアルコール(PVA)からなる群から選ばれるいずれか1種であるのがよく、より好ましくは、A)樹脂が、アクリル、ウレタン、シリコーン、ポリスチレン、ラテックス、及び合成ゴムからなる群から選ばれるいずれか1種であるのがよい。
本発明の断熱シート又は断熱層に用いられる「A)樹脂」は、特に限定されないが、アクリル、ウレタン、シリコーン、ポリスチレン、ラテックス、合成ゴム、ポリスチレン(PS)、ポリエステル、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリプロピレン(PP)及びポリエチレン(PE)からなる群から選ばれるいずれか1種であるのがよい。好ましくは、A)樹脂が、アクリル、ウレタン、シリコーン、ポリスチレン、ラテックス、合成ゴム、ポリスチレン(PS)、ポリエステル、及びポリビニルアルコール(PVA)からなる群から選ばれるいずれか1種であるのがよく、より好ましくは、A)樹脂が、アクリル、ウレタン、シリコーン、ポリスチレン、ラテックス、及び合成ゴムからなる群から選ばれるいずれか1種であるのがよい。
また、「A)樹脂」は、その気泡量が1〜75%、好ましくは10〜70%、より好ましくは20〜70%である発泡体であるのがよい。
<B) 1)無機多孔質体及び/又は2)無機多孔質前駆体>
本発明の断熱シート又は断熱層は、B)成分として、1)無機多孔質体及び/又は2)無機多孔質前駆体を有してなる。ここで、「及び/又は」とは、B)成分として、1)無機多孔質体を有してなるか、2)無機多孔質体前駆体を有してなるか、又は上記1)及び2)の双方を有してなる、ことを意味する。
本発明の断熱シート又は断熱層は、B)成分として、1)無機多孔質体及び/又は2)無機多孔質前駆体を有してなる。ここで、「及び/又は」とは、B)成分として、1)無機多孔質体を有してなるか、2)無機多孔質体前駆体を有してなるか、又は上記1)及び2)の双方を有してなる、ことを意味する。
ここで「2)無機多孔質体前駆体」とは、断熱シート又は断熱層の形成時には、無機多孔体としての特性を有していない場合であっても、断熱シート又は断熱層として作用する際に、「無機多孔体」として作用するものを意味する。
具体的には、2)無機多孔質体前駆体として、膨張性黒鉛、アルカリアースシリケート(AES)ウールを挙げることができるが、上記作用を奏するものであれば特に限定されない。
具体的には、2)無機多孔質体前駆体として、膨張性黒鉛、アルカリアースシリケート(AES)ウールを挙げることができるが、上記作用を奏するものであれば特に限定されない。
B)成分は、上述のA)樹脂をマトリクスとして、マトリクス中に分散するように含まれても、局在してもよい。好ましくは、B)成分は、上述のA)樹脂をマトリクスとして、該マトリクス中に分散するように含まれるのがよい。
B)1)無機多孔質体及び/又は2)無機多孔質前駆体は、シラスバルーン、ガラスバルーン、シリカバルーン、フライアッシュバルーン、カーボンバルーン、アルミナバルーン、ジルコニアバルーン、バーミキュライト、ゼオライト、膨張性黒鉛、活性炭、カーボンブラック、ケッチェンブラック、アルカリアースシリケート(AES)ウール、及び黒鉛からなる群から選ばれるいずれか1種又は複数種であるのがよい。好ましくは、B)1)無機多孔質体及び/又は2)無機多孔質前駆体が、シラスバルーン、ガラスバルーン、シリカバルーン、膨張性黒鉛、活性炭、カーボンブラック、アルカリアースシリケート(AES)ウール、及び黒鉛からなる群から選ばれるいずれか1種又は複数種であるのがよく、より好ましくは、B)1)無機多孔質体及び/又は2)無機多孔質前駆体が、シラスバルーン、ガラスバルーン、シリカバルーン、膨張性黒鉛、活性炭、カーボンブラック、及び黒鉛からなる群から選ばれるいずれか1種又は複数種であるのがよい。
B)成分が無機多孔質体である場合、該無機多孔質体は、その粒度が30〜200メッシュ、好ましくは80〜200メッシュ、より好ましくは100〜200メッシュであるのがよい。
B)成分が無機多孔質体である場合、該無機多孔質体は、その密度が0.10〜0.70g/cm3、好ましくは0.12〜0.50g/cm3、より好ましくは0.15〜0.40g/cm3であるのがよい。
B)成分が無機多孔質体である場合、該無機多孔質体は、その密度が0.10〜0.70g/cm3、好ましくは0.12〜0.50g/cm3、より好ましくは0.15〜0.40g/cm3であるのがよい。
B)成分が無機多孔質体前駆体、特に膨張性黒鉛である場合、その熱膨張性を発現する温度が、150〜300℃、好ましくは150〜250℃、より好ましくは160〜250℃であるのがよい。
本願の断熱シート又は断熱層において、A)樹脂と、B)無機多孔質体及び/又は無機多孔質前駆体との重量比は、双方の合計を100とすると、(A)樹脂):(B)無機多孔質体及び/又は無機多孔質前駆体)が84:16〜55:45、好ましくは73:27〜55:45、より好ましくは64:36〜57:43であるのがよい。
本願の断熱シート又は断熱層は、その厚みが0.5〜3.0mm、好ましくは0.5〜2.5mm、より好ましくは1.0〜2.0mmであるのがよい。
本願の断熱シート又は断熱層は、その点衝撃吸収率が1〜99%、好ましくは50〜99%、より好ましくは70〜99%であるのがよい。
本願の断熱シート又は断熱層は、その点衝撃吸収率が1〜99%、好ましくは50〜99%、より好ましくは70〜99%であるのがよい。
本願において、点衝撃吸収率は、図5に示す点衝撃試験機により、複数回の衝撃を加えてその衝撃値を測定することにより求められる。
図5に示す点衝撃試験機について説明する。
点衝撃試験機5は、試料を設置し衝撃を測定する測定部51と、13.76gの鉄球52とからなる。
試料Xをステージ53上に設置し、鉄球52の下端がステージ53から上方30cmとなるように、鉄球52を配置した後、該鉄球を自由落下させて試料Xに衝突させる。衝突時の衝撃値を衝撃センサ54で検知し、その値を衝撃値とする。10回の測定を行い、最小値と最大値を除いた8回の測定値の平均値を衝撃値とした。試料Xが存在しないときの値をブランクとし、試料X存在下との割合を点衝撃吸収率とした。
本願における点衝撃吸収率は、図5に例示する点衝撃試験機で求めることができるが、「鉄球の重さ:13.76g」及び「鉄球の配置:30cm上方」を必須とする。
図5に示す点衝撃試験機について説明する。
点衝撃試験機5は、試料を設置し衝撃を測定する測定部51と、13.76gの鉄球52とからなる。
試料Xをステージ53上に設置し、鉄球52の下端がステージ53から上方30cmとなるように、鉄球52を配置した後、該鉄球を自由落下させて試料Xに衝突させる。衝突時の衝撃値を衝撃センサ54で検知し、その値を衝撃値とする。10回の測定を行い、最小値と最大値を除いた8回の測定値の平均値を衝撃値とした。試料Xが存在しないときの値をブランクとし、試料X存在下との割合を点衝撃吸収率とした。
本願における点衝撃吸収率は、図5に例示する点衝撃試験機で求めることができるが、「鉄球の重さ:13.76g」及び「鉄球の配置:30cm上方」を必須とする。
本願は、上述の断熱シート又は断熱層を有する電池、特にリチウム電池を提供する。
また、本願は、上述の断熱シート又は断熱層を有する輸送手段用電池を提供する。
以下、本発明を、以下の実施例を用いて詳述するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
また、本願は、上述の断熱シート又は断熱層を有する輸送手段用電池を提供する。
以下、本発明を、以下の実施例を用いて詳述するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
(A)アクリル共重合体エマルション(M−583、アイカ工業株式会社製、固形分平均:54%)100質量部に対して、(C)ポリヒドロキシアルカンポリグリシジルエーテル(CR−5L、DIC株式会社製、固形分:99%)3質量部、(D)有機アミン触媒水溶液(キャタリストPA−20、DIC株式会社製、固形分:20%)0.12質量部、(E)スルホコハク酸N−アルキル(牛脂)モノアミドジナトリウム(ペレックスTA、花王株式会社製、固形分:35%)6質量部、(F)脂肪酸塩類(F−1、DIC株式会社製、固形分:35%)1質量部を添加した。
デスパ攪拌羽根を用いて攪拌を行いながら(B)膨張性黒鉛(GREP−EG、エア・ウォーター株式会社製、熱膨張性発現温度:約230℃、平均粒径:250μm、粒度:+60メッシュ>80%)30質量部を加えた。
その後、(H)アクリル酸アルキルエステル・メタクリル酸共重合体水性エマルション(VT−253、日本カーバイド工業株式会社製、固形分28%)2.02質量部を添加し、塗工液を得た。
(A)アクリル共重合体エマルション(M−583、アイカ工業株式会社製、固形分平均:54%)100質量部に対して、(C)ポリヒドロキシアルカンポリグリシジルエーテル(CR−5L、DIC株式会社製、固形分:99%)3質量部、(D)有機アミン触媒水溶液(キャタリストPA−20、DIC株式会社製、固形分:20%)0.12質量部、(E)スルホコハク酸N−アルキル(牛脂)モノアミドジナトリウム(ペレックスTA、花王株式会社製、固形分:35%)6質量部、(F)脂肪酸塩類(F−1、DIC株式会社製、固形分:35%)1質量部を添加した。
デスパ攪拌羽根を用いて攪拌を行いながら(B)膨張性黒鉛(GREP−EG、エア・ウォーター株式会社製、熱膨張性発現温度:約230℃、平均粒径:250μm、粒度:+60メッシュ>80%)30質量部を加えた。
その後、(H)アクリル酸アルキルエステル・メタクリル酸共重合体水性エマルション(VT−253、日本カーバイド工業株式会社製、固形分28%)2.02質量部を添加し、塗工液を得た。
得られた塗工液を、シリコーン処理された厚さ38μmのPETフィルムにアプリケーターを用いて塗工し、120℃の温度で乾燥させることで、厚み約1mm(PETフィルム38μmを含まない)の断熱シートX1−1を得た。
アプリケーターのスリットを変えることにより、厚み約1.5mm(PETフィルム38μmを含まない)の断熱シートX1−1.5を得た。
また、厚み約1mmの断熱シートX1−1を2枚積層することにより、厚み約2mmの断熱シートX1−2を得た。なお、積層に用いた2枚のシートのうち、一方のPETフィルムは剥離したため、断熱シートX1−2の構成は、X1−1及びX1−1.5と同じように、PETフィルム上に、厚み約2mmの断熱シートを備えた。
表1に、上記塗工液から得られた断熱シートX1の組成を示す。なお、表1において、「(A)アクリル共重合体」の「M−583」の質量部は、固形分平均:54%であることを加味して、54質量部(=100質量部×54%)とした。同様に、「(C)ポリヒドロキシアルカンポリグリシジルエーテル」の「CR−5L」、「(D)有機アミン触媒水溶液」の「キャタリストPA−20」、「(E)スルホコハク酸N−アルキル(牛脂)モノアミドジナトリウム」の「ペレックスTA」についても、固形分から求めた値を記した。
得られた断熱シートの概略図を図1に示す。断熱シート11は、(A)アクリル共重合体から主になるマトリクスに、(B)膨張性黒鉛12が分散されてなるように形成されていた。
アプリケーターのスリットを変えることにより、厚み約1.5mm(PETフィルム38μmを含まない)の断熱シートX1−1.5を得た。
また、厚み約1mmの断熱シートX1−1を2枚積層することにより、厚み約2mmの断熱シートX1−2を得た。なお、積層に用いた2枚のシートのうち、一方のPETフィルムは剥離したため、断熱シートX1−2の構成は、X1−1及びX1−1.5と同じように、PETフィルム上に、厚み約2mmの断熱シートを備えた。
表1に、上記塗工液から得られた断熱シートX1の組成を示す。なお、表1において、「(A)アクリル共重合体」の「M−583」の質量部は、固形分平均:54%であることを加味して、54質量部(=100質量部×54%)とした。同様に、「(C)ポリヒドロキシアルカンポリグリシジルエーテル」の「CR−5L」、「(D)有機アミン触媒水溶液」の「キャタリストPA−20」、「(E)スルホコハク酸N−アルキル(牛脂)モノアミドジナトリウム」の「ペレックスTA」についても、固形分から求めた値を記した。
得られた断熱シートの概略図を図1に示す。断熱シート11は、(A)アクリル共重合体から主になるマトリクスに、(B)膨張性黒鉛12が分散されてなるように形成されていた。
(実施例2)
実施例1における(B)膨張性黒鉛(GREP−EG、エア・ウォーター株式会社製)30質量部の代わりに、(B)膨張性黒鉛(50LTE−UN、エア・ウォーター株式会社製、熱膨張性発現温度:170〜180℃、平均粒径:300μm、粒度:+50メッシュ>60%)20質量部を用いた以外、実施例1と同様に、厚み約1mmの断熱シートX2−1、厚み約2mmの断熱シートX2−2を得た。なお、厚み約2mmの断熱シートX2−2は、実施例1と同様に、厚み約1mmの断熱シートX2−1を2枚積層することにより得た。表1に実施例2で得られた断熱シートX2の組成を示す。
実施例1における(B)膨張性黒鉛(GREP−EG、エア・ウォーター株式会社製)30質量部の代わりに、(B)膨張性黒鉛(50LTE−UN、エア・ウォーター株式会社製、熱膨張性発現温度:170〜180℃、平均粒径:300μm、粒度:+50メッシュ>60%)20質量部を用いた以外、実施例1と同様に、厚み約1mmの断熱シートX2−1、厚み約2mmの断熱シートX2−2を得た。なお、厚み約2mmの断熱シートX2−2は、実施例1と同様に、厚み約1mmの断熱シートX2−1を2枚積層することにより得た。表1に実施例2で得られた断熱シートX2の組成を示す。
(実施例3)
実施例2における(B)膨張性黒鉛(50LTE−UN、エア・ウォーター株式会社製)の量を、20質量部から30質量部とした以外、実施例2と同様に、厚み約1mmの断熱シートX3−1、厚み約1.5mmの断熱シートX3−1.5、厚み約2mmの断熱シートX3−2を得た。なお、厚み約2mmの断熱シートX3−2は、実施例2と同様に、厚み約1mmの断熱シートX3−1を2枚積層することにより得た。表1に実施例3で得られた断熱シートX3の組成を示す。
実施例2における(B)膨張性黒鉛(50LTE−UN、エア・ウォーター株式会社製)の量を、20質量部から30質量部とした以外、実施例2と同様に、厚み約1mmの断熱シートX3−1、厚み約1.5mmの断熱シートX3−1.5、厚み約2mmの断熱シートX3−2を得た。なお、厚み約2mmの断熱シートX3−2は、実施例2と同様に、厚み約1mmの断熱シートX3−1を2枚積層することにより得た。表1に実施例3で得られた断熱シートX3の組成を示す。
(実施例4)
実施例2における(B)膨張性黒鉛(50LTE−UN、エア・ウォーター株式会社製)の量を、20質量部から40質量部とした以外、実施例2と同様に、厚み約1mmの断熱シートX4−1、厚み約2mmの断熱シートX4−2を得た。なお、厚み約2mmの断熱シートX4−2は、実施例2と同様に、厚み約1mmの断熱シートX4−1を2枚積層することにより得た。表1に実施例4で得られた断熱シートX4の組成を示す。
実施例2における(B)膨張性黒鉛(50LTE−UN、エア・ウォーター株式会社製)の量を、20質量部から40質量部とした以外、実施例2と同様に、厚み約1mmの断熱シートX4−1、厚み約2mmの断熱シートX4−2を得た。なお、厚み約2mmの断熱シートX4−2は、実施例2と同様に、厚み約1mmの断熱シートX4−1を2枚積層することにより得た。表1に実施例4で得られた断熱シートX4の組成を示す。
(実施例5)
実施例1における(B)膨張性黒鉛(GREP−EG、エア・ウォーター株式会社製)の代わりに、(B)シラスバルーン(WB−9011、株式会社ザンワース製、粒度:150メッシュ、密度:0.28〜0.34g/cm3)を用い、且つ(H)アクリル酸アルキルエステル・メタクリル酸共重合体水性エマルション(VT−253、日本カーバイド工業株式会社製)の量を2.02質量部から0.64質量部とした以外、実施例1と同様に、厚み約1mmの断熱シートX5−1、厚み約1.5mmの断熱シートX5−1.5、厚み約2mmの断熱シートX5−2を得た。なお、厚み約2mmの断熱シートX5−2は、実施例1と同様に、厚み約1mmの断熱シートX5−1を2枚積層することにより得た。表2に、実施例5で得られた断熱シートX5の組成を示す。なお、表2においても、表1と同様に、各成分の固形分から求めた値を記した。
実施例1における(B)膨張性黒鉛(GREP−EG、エア・ウォーター株式会社製)の代わりに、(B)シラスバルーン(WB−9011、株式会社ザンワース製、粒度:150メッシュ、密度:0.28〜0.34g/cm3)を用い、且つ(H)アクリル酸アルキルエステル・メタクリル酸共重合体水性エマルション(VT−253、日本カーバイド工業株式会社製)の量を2.02質量部から0.64質量部とした以外、実施例1と同様に、厚み約1mmの断熱シートX5−1、厚み約1.5mmの断熱シートX5−1.5、厚み約2mmの断熱シートX5−2を得た。なお、厚み約2mmの断熱シートX5−2は、実施例1と同様に、厚み約1mmの断熱シートX5−1を2枚積層することにより得た。表2に、実施例5で得られた断熱シートX5の組成を示す。なお、表2においても、表1と同様に、各成分の固形分から求めた値を記した。
(実施例6)
実施例5における(B)シラスバルーン(WB−9011、株式会社ザンワース製)30重量部の代わりに、(B)シラスバルーン(MSB−5010A、株式会社ザンワース製、粒度:170メッシュ、密度:0.18〜0.23g/cm3)20質量部を用い、且つ(H)アクリル酸アルキルエステル・メタクリル酸共重合体水性エマルション(VT−253、日本カーバイド工業株式会社製)の量を0.64質量部から0.63質量部とした以外、実施例5と同様に、厚み約1mmの断熱シートX6−1、厚み約2mmの断熱シートX6−2を得た。なお、厚み約2mmの断熱シートX6−2は、実施例1と同様に、厚み約1mmの断熱シートX6−1を2枚積層することにより得た。表2に、実施例6で得られた断熱シートX6の組成を示す。
実施例5における(B)シラスバルーン(WB−9011、株式会社ザンワース製)30重量部の代わりに、(B)シラスバルーン(MSB−5010A、株式会社ザンワース製、粒度:170メッシュ、密度:0.18〜0.23g/cm3)20質量部を用い、且つ(H)アクリル酸アルキルエステル・メタクリル酸共重合体水性エマルション(VT−253、日本カーバイド工業株式会社製)の量を0.64質量部から0.63質量部とした以外、実施例5と同様に、厚み約1mmの断熱シートX6−1、厚み約2mmの断熱シートX6−2を得た。なお、厚み約2mmの断熱シートX6−2は、実施例1と同様に、厚み約1mmの断熱シートX6−1を2枚積層することにより得た。表2に、実施例6で得られた断熱シートX6の組成を示す。
(実施例7)
実施例6における(B)シラスバルーン(MSB−5010A、株式会社ザンワース製)の量を20質量部から30質量部に変更し、且つ(H)アクリル酸アルキルエステル・メタクリル酸共重合体水性エマルション(VT−253、日本カーバイド工業株式会社製)を用いない以外、実施例6と同様に、厚み約1mmの断熱シートX7−1、厚み約1.5mmの断熱シートX7−1.5、厚み約2mmの断熱シートX7−2を得た。なお、厚み約2mmの断熱シートX7−2は、実施例1と同様に、厚み約1mmの断熱シートX7−1を2枚積層することにより得た。表2に、実施例7で得られた断熱シートX7の組成を示す。
実施例6における(B)シラスバルーン(MSB−5010A、株式会社ザンワース製)の量を20質量部から30質量部に変更し、且つ(H)アクリル酸アルキルエステル・メタクリル酸共重合体水性エマルション(VT−253、日本カーバイド工業株式会社製)を用いない以外、実施例6と同様に、厚み約1mmの断熱シートX7−1、厚み約1.5mmの断熱シートX7−1.5、厚み約2mmの断熱シートX7−2を得た。なお、厚み約2mmの断熱シートX7−2は、実施例1と同様に、厚み約1mmの断熱シートX7−1を2枚積層することにより得た。表2に、実施例7で得られた断熱シートX7の組成を示す。
(実施例8)
実施例6における(B)シラスバルーン(MSB−5010A、株式会社ザンワース製)の量を20質量部から40質量部に変更し、且つ(H)アクリル酸アルキルエステル・メタクリル酸共重合体水性エマルション(VT−253、日本カーバイド工業株式会社製)を用いない以外、実施例6と同様に、厚み約1mmの断熱シートX8−1、厚み約2mmの断熱シートX8−2を得た。なお、厚み約2mmの断熱シートX8−2は、実施例1と同様に、厚み約1mmの断熱シートX8−1を2枚積層することにより得た。表2に、実施例8で得られた断熱シートX8の組成を示す。
実施例6における(B)シラスバルーン(MSB−5010A、株式会社ザンワース製)の量を20質量部から40質量部に変更し、且つ(H)アクリル酸アルキルエステル・メタクリル酸共重合体水性エマルション(VT−253、日本カーバイド工業株式会社製)を用いない以外、実施例6と同様に、厚み約1mmの断熱シートX8−1、厚み約2mmの断熱シートX8−2を得た。なお、厚み約2mmの断熱シートX8−2は、実施例1と同様に、厚み約1mmの断熱シートX8−1を2枚積層することにより得た。表2に、実施例8で得られた断熱シートX8の組成を示す。
(比較例1)
株式会社テクノフローワン社製アクリル樹脂発泡体自着性NFを比較例のシートC1とした。なお、自着性NFの密度は、0.50g/cm3、シート厚みは約0.5mm(C1−0.5)であった。なお、シート厚みが1mmを用いる場合、シート厚み約0.5mmのものを2枚積層することでシートC1−1.0を得、シート厚みが2mmを用いる場合、シート厚み約0.5mmのものを4枚積層することでシートC1−2.0を得た。
株式会社テクノフローワン社製アクリル樹脂発泡体自着性NFを比較例のシートC1とした。なお、自着性NFの密度は、0.50g/cm3、シート厚みは約0.5mm(C1−0.5)であった。なお、シート厚みが1mmを用いる場合、シート厚み約0.5mmのものを2枚積層することでシートC1−1.0を得、シート厚みが2mmを用いる場合、シート厚み約0.5mmのものを4枚積層することでシートC1−2.0を得た。
(気泡量)
実施例1〜8及び比較例1で得られた断熱シートX1〜X8(各々、厚み約1mm、1.5mm、2mmのものを含む)及びC1について、気泡量を測定した。
気泡量は、次のように測定した。
断熱シートを4cm×4cm又は5cm×5cm又は10cm×10cmにカットし、その重量および厚みを測り、得られた重量と体積から各シートの密度を求め、気泡量を算出した。
実施例1〜8及び比較例1で得られた断熱シートX1〜X8(各々、厚み約1mm、1.5mm、2mmのものを含む)及びC1について、気泡量を測定した。
気泡量は、次のように測定した。
断熱シートを4cm×4cm又は5cm×5cm又は10cm×10cmにカットし、その重量および厚みを測り、得られた重量と体積から各シートの密度を求め、気泡量を算出した。
(断熱性評価試験)
実施例1〜8及び比較例1で得られた断熱シートX1〜X8(各々、厚み約1mm、1.5mm、2mmのものを含む)及びC1について、断熱性を評価した。
評価に際して、断熱シートの一方の面がホットプレート面に接触するように該一方の面を熱し、該一方の面と他方の面の温度を熱電対で測定し、その温度差を観察することにより、他方の面に熱が伝わらないか否かの観点から、断熱性を評価した。
具体的には、図2に概略的に示す断熱性評価装置2を用いた。
実施例1〜8及び比較例1で得られた断熱シートX1〜X8(各々、厚み約1mm、1.5mm、2mmのものを含む)及びC1について、断熱性を評価した。
評価に際して、断熱シートの一方の面がホットプレート面に接触するように該一方の面を熱し、該一方の面と他方の面の温度を熱電対で測定し、その温度差を観察することにより、他方の面に熱が伝わらないか否かの観点から、断熱性を評価した。
具体的には、図2に概略的に示す断熱性評価装置2を用いた。
図2に概略を示す断熱性評価装置2により、断熱シートのテンパックスガラス21(株式会社コダマガラス社製)側およびセラミックホットプレート26(アズワン株式会社製)側の温度を測定した。
ホットプレート側には、断熱シート22の固着を防ぐためにアルミニウム箔24(三菱アルミホイル株式会社製)を使用した。断熱シート22とアルミホイル箔24および断熱シート22とテンパックスガラス21の間にはそれぞれ熱電対23が固定されている。
約500℃に加熱したセラミックホットプレート26の上に上記で作製した試験片3を設置する。テンパックスガラス側およびホットプレート側の温度を、4CHデータロガー(株式会社佐藤商事社製)を用いて記録する。データの記録間隔は2秒とし、測定時間は約10分とした。測定は、各実施例において2回ずつ行った。
ホットプレート側には、断熱シート22の固着を防ぐためにアルミニウム箔24(三菱アルミホイル株式会社製)を使用した。断熱シート22とアルミホイル箔24および断熱シート22とテンパックスガラス21の間にはそれぞれ熱電対23が固定されている。
約500℃に加熱したセラミックホットプレート26の上に上記で作製した試験片3を設置する。テンパックスガラス側およびホットプレート側の温度を、4CHデータロガー(株式会社佐藤商事社製)を用いて記録する。データの記録間隔は2秒とし、測定時間は約10分とした。測定は、各実施例において2回ずつ行った。
(断熱性の評価)
実施例4のシート厚み2mm時の断熱試験の結果を図3に示す。また、比較例1のシート厚み2mm時の結果を図4に示す。図3および4において、実線はフォーム上側の温度を、破線はフォーム下側の温度を示す。実施例4の551秒後および比較例1の181秒後のシート上側の温度は、それぞれ約219〜228℃および約420〜466℃であった。
実施例4のシート厚み2mm時の断熱試験の結果を図3に示す。また、比較例1のシート厚み2mm時の結果を図4に示す。図3および4において、実線はフォーム上側の温度を、破線はフォーム下側の温度を示す。実施例4の551秒後および比較例1の181秒後のシート上側の温度は、それぞれ約219〜228℃および約420〜466℃であった。
上記断熱性評価試験で得られた断熱性について、以下の基準で評価した。
AAA: 加熱開始から1分40秒後の他方の面の温度が200℃以下。
AA: 加熱開始から1分40秒後の他方の面の温度が200〜250℃。
A: 加熱開始から1分40秒後の他方の面の温度が250〜350℃。
断熱性評価試験の結果を、上記基準で記したものを表1及び表2に示す。
AAA: 加熱開始から1分40秒後の他方の面の温度が200℃以下。
AA: 加熱開始から1分40秒後の他方の面の温度が200〜250℃。
A: 加熱開始から1分40秒後の他方の面の温度が250〜350℃。
断熱性評価試験の結果を、上記基準で記したものを表1及び表2に示す。
(難燃性及び点衝撃吸収率)
実施例3で得られた断熱シートX3−1.0、X3−1.5、C1−1.0、PP板及びPE板について、難燃性の確認を行った。難燃性は、ライターで点火し、炎の燃え広がり方で判断した。
また、図5に示す点衝撃試験機5を用いて、「鉄球の重さ:13.76g」及び「鉄球の配置:30cm上方」を必須として、上述したとおり、点衝撃吸収率を測定した。点衝撃吸収率及び難燃性の結果を表3に示す。
表3から、本発明による断熱シートは、難燃性を有し、且つ衝撃吸収性が高いC1−1.0と同等又はそれ以上の衝撃吸収性を示すことがわかる。即ち、本発明による断熱シートは、断熱性又は難燃性、及び衝撃吸収性の双方の特性を備えることがわかる。
実施例3で得られた断熱シートX3−1.0、X3−1.5、C1−1.0、PP板及びPE板について、難燃性の確認を行った。難燃性は、ライターで点火し、炎の燃え広がり方で判断した。
また、図5に示す点衝撃試験機5を用いて、「鉄球の重さ:13.76g」及び「鉄球の配置:30cm上方」を必須として、上述したとおり、点衝撃吸収率を測定した。点衝撃吸収率及び難燃性の結果を表3に示す。
表3から、本発明による断熱シートは、難燃性を有し、且つ衝撃吸収性が高いC1−1.0と同等又はそれ以上の衝撃吸収性を示すことがわかる。即ち、本発明による断熱シートは、断熱性又は難燃性、及び衝撃吸収性の双方の特性を備えることがわかる。
11 断熱シート
12 無機多孔質体及び/又は無機多孔質前駆体
13 38μmPETフィルム
2 断熱試験装置
21 テンパックスガラス
22 断熱シート
23 熱電対
24 アルミホイル
25 スプライシングテープ
26 セラミックホットプレート
5 点衝撃試験機
51 測定部
52 鉄球
53 ステージ
54 衝撃センサ
55 土台
12 無機多孔質体及び/又は無機多孔質前駆体
13 38μmPETフィルム
2 断熱試験装置
21 テンパックスガラス
22 断熱シート
23 熱電対
24 アルミホイル
25 スプライシングテープ
26 セラミックホットプレート
5 点衝撃試験機
51 測定部
52 鉄球
53 ステージ
54 衝撃センサ
55 土台
Claims (12)
- A)樹脂;及び
B) 1)無機多孔質体及び/又は2)無機多孔質前駆体;
を有してなる断熱シート又は断熱層。 - 前記A)樹脂が、気泡量が1〜75%である発泡体である請求項1に記載の断熱シート又は断熱層。
- 前記A)樹脂が、アクリル、ウレタン、シリコーン、ポリスチレン、ラテックス、合成ゴム、ポリスチレン(PS)、ポリエステル、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリプロピレン(PP)及びポリエチレン(PE)からなる群から選ばれるいずれか1種である請求項1又は2に記載の断熱シート又は断熱層。
- 前記B)−1)無機多孔質体は、粒度が30〜200メッシュである請求項1〜3のいずれか一項に記載の断熱シート又は断熱層。
- 前記B)−1)無機多孔質体は、密度が0.10〜0.70g/cm3である請求項1〜4のいずれか一項に記載の断熱シート又は断熱層。
- 前記B)1)無機多孔質体及び/又は2)無機多孔質前駆体が、シラスバルーン、ガラスバルーン、シリカバルーン、フライアッシュバルーン、カーボンバルーン、アルミナバルーン、ジルコニアバルーン、バーミキュライト、ゼオライト、膨張性黒鉛、活性炭、カーボンブラック、ケッチェンブラック、アルカリアースシリケート(AES)ウール、及び黒鉛からなる群から選ばれるいずれか1種又は複数種である請求項1〜5のいずれか一項に記載の断熱シート又は断熱層。
- 前記A)樹脂と、前記B)無機多孔質体及び/又は無機多孔質前駆体との重量比は、双方の合計を100とすると、(A)樹脂):(B)無機多孔質体及び/又は無機多孔質前駆体)が84:16〜55:45である請求項1〜7のいずれか一項に記載の断熱シート又は断熱層。
- 前記断熱シート又は断熱層は、その厚みが0.5〜3.0mmである請求項1〜8のいずれか一項に記載の断熱シート又は断熱層。
- 前記断熱シート又は断熱層は、その点衝撃吸収率が1〜99%である請求項1〜8のいずれか一項に記載の断熱シート又は断熱層。
- 請求項1〜9のいずれか一項に記載の断熱シート又は断熱層を有する電池。
- 前記電池がリチウム電池である請求項10記載の電池。
- 前記電池が輸送手段用である請求項10又は11に記載の電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018043897A JP2019156937A (ja) | 2018-03-12 | 2018-03-12 | 断熱シート又は断熱層 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018043897A JP2019156937A (ja) | 2018-03-12 | 2018-03-12 | 断熱シート又は断熱層 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019156937A true JP2019156937A (ja) | 2019-09-19 |
Family
ID=67994609
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018043897A Pending JP2019156937A (ja) | 2018-03-12 | 2018-03-12 | 断熱シート又は断熱層 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2019156937A (ja) |
-
2018
- 2018-03-12 JP JP2018043897A patent/JP2019156937A/ja active Pending
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