JP2020085167A - エンジン制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジンに失火が生じた場合にエンジンの出力変動の影響が及ぶ動力伝達機構の故障の発生を抑制することを課題とする。【解決手段】エンジンと前記エンジンの出力を車輪へ伝達する動力伝達機構を含む駆動システムにおいて前記エンジンの制御を行うエンジン制御装置であって、前記エンジンに失火が生じているか否かを判定する失火判定部と、前記失火判定部が前記エンジンに失火が生じていると判定したときに、前記駆動システムが共振状態であるか否かを判定する共振判定部と、前記共振判定部が、前記駆動システムが共振状態であると判定したときに、前記駆動システムが反共振領域に収まるように前記エンジンの回転数を変更するエンジン回転数変更部と、を備える。【選択図】図7

Description

本発明は、エンジン制御装置に関する。
従来、内燃機関であるエンジンに共振が生じている場合であっても、エンジンの失火を精度よく判定する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−167833号公報
ところで、エンジンに失火が生じた場合、エンジンのトルクに変動が生じることがあり、エンジンの出力を車輪へ伝達する動力伝達機構に通常よりも大きなトルクが伝達されることがある。このため、エンジンに失火が生じた場合には、エンジンの出力変動の影響が及ぶ動力伝達機構の故障を回避する観点から何らかの対策を講じることが望ましい。特許文献1には、このような対策については何ら開示されていない。
そこで、本明細書開示のエンジン制御装置は、エンジンに失火が生じた場合にエンジンの出力変動の影響が及ぶ動力伝達機構の故障の発生を抑制することを課題とする。
本明細書に開示されたエンジン制御装置は、エンジンと前記エンジンの出力を車輪へ伝達する動力伝達機構を含む駆動システムにおいて前記エンジンの制御を行うエンジン制御装置であって、前記エンジンに失火が生じているか否かを判定する失火判定部と、前記失火判定部が前記エンジンに失火が生じていると判定したときに、前記駆動システムが共振状態であるか否かを判定する共振判定部と、前記共振判定部が、前記駆動システムが共振状態であると判定したときに、前記駆動システムが反共振領域に収まるように前記エンジンの回転数を変更するエンジン回転数変更部と、を備えている。
本明細書開示のエンジン制御装置によれば、エンジンに失火が生じた場合にエンジンの出力変動の影響が及ぶ動力伝達機構の故障の発生を抑制することができる。
図1は第1実施形態のハイブリッド車両の概略構成を示す模式図である。 図2は第1実施形態のハイブリッド車両に含まれる駆動システムの概略構成を示す模式図である。 図3は第1実施形態のハイブリッド車両が備えるエンジン及びその周辺の概略構成を示す模式図である。 図4はエンジン稼働時に観測される0.5次成分を示すグラフの一例である。 図5は失火燃焼時と通常燃焼時における0.5次成分の振幅を示すグラフの一例である。 図6(A)は失火が生じているときのエンジン回転数とエンジン回転数変動を示すグラフの一例であり、図6(B)は失火が生じているときのエンジン回転数とATへの入力トルク変動を示すグラフの一例である。 図7は第1実施形態のエンジン制御装置が実行するエンジン制御の一例を示すフローチャートである。 図8は第2実施形態のエンジン制御装置が実行するエンジン制御の一例を示すフローチャートである。 図9は第3実施形態のエンジン制御装置が実行するエンジン制御の一例を示すフローチャートである。 図10は第4実施形態のエンジン制御装置が実行するエンジン制御の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。ただし、図面中、各部の寸法、比率等は、実際のものと完全に一致するようには図示されていない場合がある。また、図面によっては細部が省略されて描かれている場合もある。
(第1実施形態)
A.駆動システム
まず、図1から図3を参照して、第1実施形態の駆動システム101の概略構成について説明する。本実施形態の駆動システム101は、ハイブリッド車両100に搭載される。図1を参照すると、ハイブリッド車両100は、駆動システム101、PCU(Power Control Unit)106、バッテリ102、回転数センサ103及びECU(Electronic Control Unit)104を備えている。ECU104は、エンジン制御装置として機能する。ECU104は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read only memory)及びRAM(Random Access Memory)等を備え、駆動システム101を始めとするハイブリッド車両100の各部の動作を制御可能に構成された電子制御ユニットである。ECU104は、例えばROM等に格納された制御プログラムに従って、駆動システム101における各種制御を実行可能に構成されている。
PCU106は、バッテリ102から取り出した直流電力を交流電力に変換し、変換した交流電流を駆動システム101に含まれるモータジェネレータMG1及びモータジェネレータMG2(図2参照)に供給する。また、PCU106は、図示しないインバータを含んでおり、モータジェネレータMG1及びモータジェネレータMG2によって発電された交流電力を直流電力に変換してバッテリ102に供給することができる。PCU106は、バッテリ102とモータジェネレータMG1及びモータジェネレータMG2との間の電力の入出力等を制御可能に構成されている。PCU106は、ECU104と電気的に接続されており、ECU104によってその動作が制御される。
バッテリ102は、モータジェネレータMG1及びモータジェネレータMG2を力行する電力の電力供給源である。バッテリ102は充電可能な二次電池であり、モータジェネレータMG1及びモータジェネレータMG2の回生等によって発生した電力を充電することができる。
回転数センサ103は、駆動システム101のインプットシャフト240(図2参照)の回転数を検出する。回転数センサ103は、ECU104と電気的に接続されており、検出されたインプットシャフト240の回転数は、ECU104によって参照される。なお、回転数センサ103は、モータジェネレータMG1の回転数を検出するようにしてもよい。
つぎに、駆動システム101について説明する。図2を参照すると、駆動システム101は、エンジンシステム1、MG1側動力伝達機構210、MG2側動力伝達機構220、トーショナルダンパ230、モータジェネレータMG1(以下、単に「MG1」と略称する場合がある)、モータジェネレータMG2(以下、単に「MG2」と略称する場合がある)を備える。駆動システム101は、さらに、動力伝達機構としてのインプットシャフト240及び自動変速機241、デファレンシャルギヤ242及び車輪105を備える。駆動システム101は、エンジン20を主たる動力源とする。MG1やMG2は、発電機として機能することができるとともに電動機としても機能することができる周知の同期発電電動機である。電動機として機能するMG1やMG2は、駆動システム101において補助動力源となる。
ここで、図3を参照して、エンジン20を含むエンジンシステム1について説明する。エンジンシステム1は、エンジン20と、エンジン20に接続された各種配管や補器類を含む。エンジン20は、ピストン24が収納されたシリンダブロック21上に設置されたシリンダヘッド22内の燃焼室23内で混合気を燃焼させて、ピストン24を往復動させる。ピストン24の往復動は、クランクシャフト26の回転運動に変換される。また、エンジン20は直列4気筒エンジンであるが、これに限定されない。また、本実施形態のエンジン20は、ガソリンエンジンであるが、ディーゼルエンジン等、その他の内燃機関であってもよい。
エンジン20のシリンダヘッド22には、吸気ポートを開閉する吸気弁Viと、排気ポートを開閉する排気弁Veとが気筒ごとに設けられている。また、シリンダヘッド22の頂部には、燃焼室23内の混合気に点火するための点火プラグ27が気筒ごとに取り付けられている。各吸気弁Viは、バルブ可変機構35によって、駆動停止状態とすることができる。
各気筒の吸気ポートは気筒毎の枝管を介してサージタンク18に接続されている。サージタンク18の上流側には吸気管10が接続されており、吸気管10の上流端にはエアクリーナ19が設けられている。そして吸気管10には、上流側から順に、吸入空気量を検出するためのエアフローメータ15と、電子制御式のスロットルバルブ13とが設けられている。
また、各気筒の吸気ポートには、燃料を吸気ポート内に噴射する燃料噴射弁12が設置されている。燃料噴射弁12から噴射された燃料は吸入空気と混合されて混合気をなし、この混合気が吸気弁Viの開弁時に燃焼室23に吸入され、ピストン24で圧縮され、点火プラグ27で点火燃焼させられる。尚、吸気ポート内に燃料を噴射する燃料噴射弁12の代わりに、気筒内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁を設けてもよいし、吸気ポート内及び気筒内にそれぞれ燃料を噴射する燃料噴射弁の双方を備えていてもよい。
一方、各気筒の排気ポートは気筒毎の枝管を介して排気管30に接続されている。排気管30には、三元触媒31が設けられている。三元触媒31は、酸素吸蔵能を有し、NOx、HCおよびCOを浄化する。三元触媒31は、例えば、コージェライト等の基材、特にはハニカム基材上に、アルミナ等の触媒担体と、当該触媒担体上に担持された白金、パラジウム、ロジウム等の触媒金属とを含む1つ又は複数の触媒層を形成したものである。三元触媒31は、エンジン20が有する複数の気筒から排出された排気を浄化する触媒の一例であって、酸化触媒や、酸化触媒でコートされたガソリンパティキュレートフィルターであってもよい。
三元触媒31の上流側には、排気ガスの空燃比を検出するための空燃比センサ33が設置されている。空燃比センサ33は、いわゆる広域空燃比センサであり、比較的広範囲に亘る空燃比を連続的に検出可能で、その空燃比に比例した値の信号を出力する。排気管30の三元触媒31の上流側には排気温センサ34が設置されている。
ECU104には、エンジンシステム1に含まれる各種センサ及び補器類と接続されている。ECU104は、ROMやメモリに記憶されたプログラムを実行することによりエンジン20を制御するエンジン制御装置であり、後述する共振回避制御を実行する。共振回避制御は、ECU104のCPU、ROM、及びRAMにより機能的に実現される、回転数取得部104a、失火判定部104b、共振判定部104c及びエンジン回転数変更部104dにより実現される。詳しくは後述する。
ECU104には、上述の点火プラグ27、スロットルバルブ13及び燃料噴射弁12等が電気的に接続されている。またECU104には、アクセル開度を検出するアクセル開度センサ11、スロットルバルブ13のスロットル開度を検出するスロットル開度センサ14、吸入空気量を検出するエアフローメータ15、車速センサ16、空燃比センサ33、クランクシャフト26のクランク角を検出するクランク角センサ25、エンジン20の冷却水の温度を検出する水温センサ29や、その他の各種センサが図示されないA/D変換器等を介して電気的に接続されている。ECU104は、各種センサの検出値等に基づいて、所望の出力が得られるように、点火プラグ27、スロットルバルブ13、燃料噴射弁12等を制御し、点火時期、燃料噴射量、燃料噴射比率、燃料噴射時期、スロットル開度等を制御する。
再び、図2に戻って、エンジン20のクランクシャフト26は、トーショナルダンパ230及びインプットシャフト240を介してMG1側動力伝達機構210に接続されている。エンジン20は、その動力をMG1側動力伝達機構210に出力可能に構成されている。
MG1側動力伝達機構210は、中心部に設けられたサンギヤSg1と、サンギヤSg1の外周に同心円状に設けられたリングギヤRg1と、サンギヤSg1とリングギヤRg1との間に配置されてサンギヤSg1の外周を自転しつつ公転する複数のピニオンギヤPg1と、これら各ピニオンギヤの回転軸を軸支するキャリアCとを備えている。サンギヤSg1は、サンギヤ軸を介してMG1のロータに連結されている。また、リングギヤRg1は、自動変速機241とデファレンシャルギヤ242を介して車輪105に接続されている。キャリアCは、インプットシャフト240と連結されている。
MG2側動力伝達機構220は、中心部に設けられたサンギヤSg2と、サンギヤSg2の外周に同心円状に設けられたリングギヤRg2と、サンギヤSg2とリングギヤRg2との間に配置されてサンギヤSg2の外周を自転しつつ公転する複数のピニオンギヤPg2とを備えている。サンギヤSg2は、サンギヤ軸を介してMG2のロータに連結されている。また、リングギヤRg2は、自動変速機241とデファレンシャルギヤ242を介して車輪105に接続されている。
なお、図2に描かれた自動変速機241は、その構成を模式的に示したものであり、実際に自動変速機241が有する変速段の全てが表されたものではない。
つぎに、ECU104により機能的に実現される、回転数取得部104a、失火判定部104b、共振判定部104c及びエンジン回転数変更部104dについて説明する。
回転数取得部104aは、回転数センサ103及びクランク角センサ25と電気的に接続されている。失火判定部104bは、回転数取得部104aによって取得された回転数センサ103の検出値又はクランク角センサ25の検出値に基づいてエンジン20に失火が生じているか否かを判定する。失火判定部104bは、回転数センサ103の検出値又はクランク角センサ25の検出値を解析することによって失火が生じているか否かを判定し、さらに、失火が生じている場合には、いずれの気筒において失火が生じているのかの判定を行う。
ここで、図4及び図5を参照して、本実施形態における失火の判定について説明する。なお、回転数センサ103の検出値とクランク角センサ25の検出値は、例えば、自動変速機241におけるクラッチの滑り等の影響で差が生じることがあるが、通常、同値を示す。このため、本実施形態では、クランク角センサ25の検出値を用いた場合について説明する。図4を参照すると、エンジン20に失火が生じている場合には、0.5次成分の波形が観測される。本実施形態では、図5に示すように、0.5次成分の振幅が予め設定された失火判定閾値よりも大きい場合には失火が生じていると判定する。失火判定閾値は、予め実験によって定められ、ECU104内に記憶されている。なお、失火の判定は、他の公知の手法を用いてもよい。また、失火が生じている気筒は、クランク角センサ25の検出値として取得した角速度の変化を微分演算して角速度の変化度合いを求めることで特定される。
共振判定部104cは、駆動システム101が、共振領域に入っているか否かを判定する。駆動システム101はシステム全体としての固有振動数を有しているが、この固有振動数は、選択されている変速段に応じて異なっている。本実施形態では、変速段が大きくなるほど固有振動数が大きくなる。そして、駆動システム101において、エンジン20が稼働することによって生じる振動が固有振動数と一致すると、共振現象が生じる。このため、共振判定部104cは、選択されている変速段とエンジン20のエンジン回転数を取得し、そのエンジン回転数が、選択されている変速段に応じた駆動システム101全体の固有振動数を生じさせるエンジン回転数であるか否かを判断することで共振判定を行う。なお、本実施形態では、エンジン回転数が駆動システム101全体の固有振動数を生じさせるエンジン回転数(共振回転数)の上下30%ずつの範囲に入っている場合には、駆動システム101が共振領域に入っていると判定する。
エンジン回転数変更部104dは、自動変速機241と電気的に接続されており、自動変速機241を適切な変速段に切り替える。これにより、エンジン回転数を変更させる。エンジン回転数変更部104dは、共振判定部104cが、駆動システム101が共振状態であると判定したときに、駆動システム101が反共振領域に収まるエンジン回転数になるように変速段を切り替える。駆動システム101は、エンジン20が共振回転数で稼働していると共振状態となるが、その一方で、エンジン20が共振回転から外れた領域で稼働していると共振は収まる。そこで、本実施形態では、共振状態であるとの判定がされた場合には、エンジン回転数変更部104dは、変速段を切り替え、駆動システム101が共振現象を生じない反共振領域で稼働できるようにエンジン回転数を変更する。反共振領域は、共振領域の前後の周波数域に存在していることが知られている。そこで、本実施形態では、エンジン回転数を上昇又は下降させるように変速段を選定し、駆動システム101が反共振領域で駆動されるようにしている。
ここで、図6(A)及び図6(B)を参照すると、図中、参照符号Ar1は、共振領域を示しており、参照符号Ar2及び参照符号Ar3は、反共振領域を示している。エンジン回転数が共振領域Ar1内であると、エンジン回転変動が大きくなり、これに伴って自動変速機(AT)241への入力トルクが大きくなることが分かる。このように失火に伴う0.5次成分の発生に起因して駆動システム101に共振が生じ、自動変速機241への入力トルクが大きくなると、自動変速機241の故障の原因ともなる。
一方、共振領域Ar1の前後の反共振領域Ar2,3では、エンジン回転変動も小さく、自動変速機241への入力トルクも小さいことが分かる。エンジン回転数変更部104dは、エンジン20をこのような反共振領域Ar2,3で稼働できるように変速段を選定し、エンジン回転数を変更する。なお、ECU104は、自動変速機241によって変速段を変更してエンジン回転数が変化し、ハイブリッド車両100の速度や加速を所望の状態とすることができない場合には、MG1やMG2を補助動力として用いることができる。
B.共振回避制御
つぎに、図7を参照して、ECU104が実行する共振回避制御について説明する。まず、ステップS1では、失火判定部104bがエンジン20において失火が生じているか否かを判定する。失火判定部104bは、回転数取得部104aによって取得されたエンジン20のエンジン回転数、すなわち、クランク角センサ25の検出値を解析し、0.5次成分を抽出する。そして、その振幅が失火判定閾値よりも大きいか否か判定する。0.5次成分の振幅が失火判定閾値よりも大きいときは、YESと判定し、ステップS2及びステップS3へ進む。一方、ステップS1でNOと判定したときは、ステップS1でYESと判定されるまで、ステップS1の処理を繰り返す。
ステップS2では、共振判定部104cはエンジン回転数を確認する。また、ステップS3では、共振判定部104cは変速段を確認する。そして、ステップS4において、共振判定部104cは、アクセル開度センサ11の検出値に基づいてアクセルが踏まれたか否かを判定する。共振判定部104cは、ステップS4においてYESと判定したときは、ステップS5へ進む。ステップS5では、エンジン20が共振回転数、すなわち、図6(A)で示すような共振領域Ar1内のエンジン回転数で稼働される状態となるか否かを判定する。
ここで、共振判定部104cは、車速センサ16の測定値も参照してハイブリッド車両100の走行状態を判断し、変速後の変速段とエンジン回転数との組み合わせに基づいてエンジン20の回転数が共振回転数となるか否かを判定する。例えば、ハイブリッド車両100を停止状態から加速させる場合であれば、変速段は上がる方向に変速(シフトアップ)される。これに伴って、エンジン回転数は各変速段において一旦下がり、その状態から再度上昇することになる。また、例えば、ハイブリッド車両100が一定車速で走行している状態からアクセルの踏み増しが行われた場合などは、変速段は下がる方向に変速(シフトダウン)される。これに伴って、エンジン回転数は各変速段において上昇し、その状態からさらに上昇する。共振判定部104cは、これらの過程で変速段とエンジン回転数との組み合わせに基づいてエンジン回転数が共振領域Ar1に入ることがあるか否かを判定する。
ステップS5でYESと判定されたときは、ステップS6へ進む。ステップS6では、エンジン回転数変更部104dは、変速を行う。また、必要に応じてMG1やMG2によるトルクアシスト制御を行う。
ここで、変速段選定の一例について説明する。共振の原因となっているのは、0.5次成分であるので、周波数とエンジン回転数との間には、以下の式1の関係が成り立つ。
式1
エンジン回転数=周波数×120
ここで、「120」は、エンジン回転数が毎分あたりの回転数を表し、固有振動数は、1秒当たりの振動数を表し、0.5次成分はエンジン回転数の1/2であることから導き出される値である。すなわち、一分間の振動数である(エンジン回転数×1/2)を一秒当たりの振動数に換算すると、
(エンジン回転数×1/2)/60
となることから、エンジン回転数/120が周波数となる。これをエンジン回転数についての式に変形すると、式1が得られる。
変速段が6速であるときの駆動システム101の固有振動数は、予め実験により求められており、その値が20Hzであるとする。この場合、エンジン回転数=2400rpmが共振回転数となる。本実施形態では、共振回転数の上下30%ずつの範囲を共振領域Ar1としているので、変速段が6速の場合、エンジン回転数が1,680rpm〜3,120rpmの範囲であると共振領域Ar1であると判定される。
例えば、現状の変速段が6速であり、エンジン回転数が1,600rpmであると仮定する。そして、アクセルが踏み込まれたことによって2,100rpmになる場合、変速段が6速のままでは駆動システム101は、共振領域Ar1に入った状態となる。そこで、現状の回転数にギア比を乗じて変速後のエンジン回転数を算出する。そして、変速後のエンジン回転数が、変速後の変速段における駆動システム101の共振領域Ar1に入っていないか否かを判定する。ここで、例えば、6速から7速にシフトアップした場合には、エンジン回転数は1,900rpmとなる。このエンジン回転数が7速のときの駆動システム101の共振領域Ar1に入っていなければ、エンジン回転数変更部104dは、7速へ変速する。7速に変速しても共振領域Ar1を脱することができない場合には、8速についても同様の演算を行って、共振領域Ar1を脱することができれば8速に変速する。ステップS6を実行した後はステップS5からの工程を繰り返す。
変速を行うことでエンジン回転数が変更された場合に、駆動システム101の出力が不足する場合には、MG1やMG2によるトルクアシスト制御が行われる。
ステップS4やステップS5でNOと判定したときは、ステップS7へ進む。ステップS7では、排ガス温度を確認する。具体的に、排気温センサ34の検出値を取得する。ステップS7に引き続いて行われるステップS8では、排気ガス温度が触媒異常判定閾値よりも大きいか否かを判定する。共振回避制御が行われる前提は、ステップS1において失火が検出された場合である。失火が生じている場合には、未燃ガスが排気管30を通じて三元触媒31に流れ込む。この結果、触媒温度が上昇する。そこで、ステップS8でYESと判定したときは、触媒保護の観点から変速を行う。すなわち、変速を行うことでエンジン回転数を低下させ、未燃ガス量を減らすことで、三元触媒31がその性能を発揮することができる温度にまで触媒温度を低下させる。この場合も、エンジン回転数の変更に伴う駆動システム101の出力の不足が生じる場合には、MG1やMG2によるトルクアシスト制御が行われる。
ステップS8でNOと判定されたときに行われるステップS9では、ハイブリッド車両100の退避走行を維持する。すなわち、エンジン20に失火を生じている状態であっても、動力伝達機構としてのインプットシャフト240及び自動変速機241等の故障の発生を抑制しつつ、退避走行を維持することができる。ステップS9の後は、ステップS1からの工程を繰り返す。
本実施形態によれば、エンジン20に失火が生じ、駆動システム101が共振領域に入る場合に、駆動システム101が反共振領域に収まるようにエンジン20の回転数を変更するので、動力伝達機構を保護することができる。
(第2実施形態)
つぎに、図8を参照して第2実施形態について説明する。第2実施形態が第1実施形態と異なる点は、第1実施形態の共振回避制御におけるステップS8でYESと判定された後に、ステップS8a及びステップS8bが行われる点である。この点以外、第2実施形態が第1実施形態と異なるところはないため、ここでは、ステップS8a及びステップS8bについてのみ説明する。
ステップS8でYESと判定されたとき、ECU104は、ステップS8aへ進み、失火気筒の燃料カットを行う。これは、未燃ガスが三元触媒31に流れ込み、触媒温度が上昇することを回避するための措置である。ステップS8aに引き続いて行われるステップS8bでは、ステップS8と同様に、再度、排気ガス温度が触媒異常判定閾値よりも大きいか否かを判定する。ステップS8bでYESと判定したときは、ステップS6からの工程を繰り返す。また、ステップS8bでNOと判定したときは、ステップS9へ進む。ステップS9の後は、ステップS1からの工程を繰り返す。
第2実施形態では、失火気筒の燃料カットを行うことで、触媒保護の効果を高めることができる。
(第3実施形態)
つぎに、図9を参照して第3実施形態について説明する。第3実施形態が第2実施形態と異なる点は、第2実施形態におけるステップS8aをステップS8cに置き換えた点である。その他の点は、第2実施形態と異なるところはないため、ここでは、ステップS8cについてのみ説明する。
ステップS8でYESと判定されたとき、ECU104は、ステップS8cへ進み、失火気筒のバルブ駆動の停止を行う。バルブ駆動の停止は、バルブ可変機構35によって行う。失火気筒のバルブ駆動を停止することで未燃ガスが三元触媒31に流れ込み、触媒温度が上昇することが回避される。ステップS8cに引き続いて行われるステップS8b以降は、第2実施形態と同様である。
第3実施形態では、失火気筒のバルブ駆動の停止を行うことで、触媒保護の効果を高めることができる。
(第4実施形態)
つぎに、図10を参照して第4実施形態について説明する。第4実施形態は第2実施形態で採用されたステップS8aと、第3実施形態で採用されたステップS8cの双方が採用された形態である。すなわち、ステップS8でYESと判定したときは、ステップS8aへ進み、失火気筒の燃料カットが行われる。そしてステップS8aに引き続いて行われるステップS8bでは、ステップS8と同様に、再度、排気ガス温度が触媒異常判定閾値よりも大きいか否かを判定する。ステップS8bでYESと判定したときは、ステップS8cへ進む。ステップS8cでは、失火気筒のバルブ駆動の停止が行われる。ステップS8cに引き続いて行われるステップS8dでは、ステップS8やステップS8bと同様に再度、排気ガス温度が触媒異常判定閾値よりも大きいか否かを判定する。ステップS8dでYESと判定したときは、ステップS6からの工程を繰り返す。また、ステップS8dでNOと判定したときは、ステップS9へ進む。ステップS9の後は、ステップS1からの工程を繰り返す。
第4実施形態では、失火気筒の燃料カット及び失火気筒のバルブ駆動の停止を行うことで、触媒保護の効果を高めることができる。
上記実施形態は本発明を実施するための例にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、これらの実施例を種々変形することは本発明の範囲内であり、更に本発明の範囲内において、他の様々な実施例が可能であることは上記記載から自明である。
1 エンジンシステム
10 吸気管
11 アクセル開度センサ
12 燃料噴射弁
13 スロットルバルブ
14 スロットル開度センサ
15 エアフローメータ
16 車速センサ
18 サージタンク
19 エアクリーナ
20 エンジン
21 シリンダブロック
22 シリンダヘッド
23 燃焼室
24 ピストン
25 クランク角センサ
26 クランクシャフト
27 点火プラグ
29 水温センサ
30 排気管
31 三元触媒
33 空燃比センサ
34 排気温センサ
35 バルブ可変機構
Vi 吸気弁
Ve 排気弁
100 ハイブリッド車両
101 駆動システム
104 ECU(エンジン制御装置)
104a 回転数取得部
104b 失火判定部
104c 共振判定部
104d エンジン回転数変更部
210 MG1側動力伝達機構
220 MG2側動力伝達機構
230 トーショナルダンパ
240 インプットシャフト
241 自動変速機

Claims (1)

  1. エンジンと前記エンジンの出力を車輪へ伝達する動力伝達機構を含む駆動システムにおいて前記エンジンの制御を行うエンジン制御装置であって、
    前記エンジンに失火が生じているか否かを判定する失火判定部と、
    前記失火判定部が前記エンジンに失火が生じていると判定したときに、前記駆動システムが共振状態であるか否かを判定する共振判定部と、
    前記共振判定部が、前記駆動システムが共振状態であると判定したときに、前記駆動システムが反共振領域に収まるように前記エンジンの回転数を変更するエンジン回転数変更部と、
    を、備えたエンジン制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022077768A (ja) * 2020-11-12 2022-05-24 トヨタ自動車株式会社 ハイブリッド車両のエンジン失火検出装置

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