JP2020085035A - 管路保持パネル、パネルユニットおよび管路装置 - Google Patents

管路保持パネル、パネルユニットおよび管路装置 Download PDF

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Abstract

【課題】管路の確認が容易となる管路保持パネル、パネルユニットおよび管路装置を提供する。【解決手段】可撓性の管路を保持する管路保持パネル10を提供する。管路保持パネル10は、基板1と、基板1の少なくとも一方の面に突出形成された1または複数の保持凸部2と、を備える。保持凸部2の突出端面2eに、基板1に沿って配置された管路が嵌合可能に形成された第1嵌合溝4Aおよび第2嵌合溝4Bが形成されている。第1嵌合溝4Aと第2嵌合溝4Bとは、互いに交差する方向に形成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、管路保持パネル、パネルユニットおよび管路装置に関する。
従来、機器類は、設置の容易性、美観などを考慮して、パネルに取り付けられる場合がある(例えば、特許文献1を参照)。
実公昭56−23610号公報
医薬品などを製造する装置は、例えば、液の貯留槽と、機器類と、前記液を前記機器類に供給する管路とを備える。管路としては、例えば、可撓性を有する管路が用いられる。前記装置では、前述のパネルを用いたとしても、管路の設置などの作業に手間がかかることがあった。例えば、管路に分岐部を設けることなどにより管路の構成が複雑になる場合、管路の接続確認、管路の取付け等の作業に時間がかかっていた。また、管路は、閉塞を防ぐため、折れ曲がりの有無を確認する必要があるが、管路が長い場合、その確認作業に手間がかかることがあった。
本発明の一態様は、管路の確認が容易となる管路保持パネル、パネルユニットおよび管路装置を提供する。
本発明の一態様は、可撓性の管路を保持する管路保持パネルであって、基板と、前記基板の少なくとも一方の面に突出形成された1または複数の保持凸部と、を備え、前記保持凸部の突出端面に、前記基板に沿って配置された前記管路が嵌合可能に形成された第1嵌合溝および第2嵌合溝が形成され、前記第1嵌合溝と前記第2嵌合溝とは、互いに交差する方向に形成されている、管路保持パネルを提供する。
前記管路保持パネルは、前記基板に、厚さ方向に貫通する開口が形成され、前記開口は、前記基板と垂直な方向から見て、前記第1嵌合溝および前記第2嵌合溝のうち少なくとも1つの延長線が通る位置にあることが好ましい。
前記管路保持パネルは、前記保持凸部は複数形成され、前記複数の保持凸部は、複数の凸部群を構成し、前記凸部群は、1または複数の前記保持凸部で構成され、前記凸部群を構成する複数の前記保持凸部は、第1方向に間隔をおいて並んで配置され、前記複数の凸部群は、前記第1方向に交差する第2方向に間隔をおいて配置され、前記複数の凸部群のうち、第n(nは自然数)の凸部群を構成する前記保持凸部と、第n+1の凸部群を構成する前記保持凸部とは、少なくとも一部が前記第2方向に並ぶ位置になく、かつ、前記第nの凸部群を構成する前記保持凸部と、第n+2の凸部群を構成する前記保持凸部とは、少なくとも一部が前記第2方向に並ぶ位置にあることが好ましい。
前記管路保持パネルは、前記保持凸部に着脱自在に装着されるカバー部材をさらに有し、前記カバー部材は、前記第1嵌合溝と前記第2嵌合溝のうち少なくとも1つに跨がって形成されることが好ましい。
本発明の他の態様は、前記管路保持パネルを複数備え、複数の前記管路保持パネルは並べて配置されるパネルユニットを提供する。
本発明のさらに他の態様は、前記管路保持パネルと、前記第1嵌合溝と前記第2嵌合溝の少なくともいずれか一方に保持された前記管路と、前記管路に接続された収容容器とを備えた、管路装置を提供する。
本発明の一態様によれば、管路の構成が複雑である場合でも、管路の確認が容易となる。
実施形態の管路保持パネルの斜視図である。 図1に示す管路保持パネルの保持凸部の斜視図である。 図1に示す管路保持パネルの保持凸部の斜視図である。 図1に示す管路保持パネルの平面図である。 図1に示す管路保持パネルの断面図であって、図4のA−A断面を示す図である。 図1に示す管路保持パネルの保持凸部の断面図である。 図1に示す管路保持パネルの保持凸部および管路の断面図である。 複数の管路保持パネルを用いたパネルユニットの平面図である。 保持凸部およびカバー部材の取り外し状態の斜視図である。 結合した状態の保持凸部およびカバー部材の斜視図である。 カバー部材を内面側から見た斜視図である。 カバー部材、保持凸部および管路の断面図である。 カバー部材の他の形態の斜視図である。 カバー部材を用いたパネルユニットの平面図である。 図1に示す管路保持パネルを用いた管路装置の平面図である。 (A)管路開放時の管路開閉具の平面図である。(B)管路閉止時の管路開閉具の平面図である。 図1に示す管路保持パネルが適用可能な製造装置の概略図である。
[管路保持パネル]
図1は、実施形態の管路保持パネル10の斜視図である。図2および図3は、管路保持パネル10の保持凸部2の斜視図である。図4は、管路保持パネル10の平面図である。図5は、管路保持パネル10の断面図であって、図4のA−A断面を示す図である。図6は、保持凸部2の断面図である。図7は、保持凸部2および管路20の断面図である。
図1および図4に示すように、管路保持パネル10は、基板1と、1または複数の保持凸部2と、1または複数の分割保持凸部3と、を備える。管路保持パネル10は、射出成形、トランスファー成形などにより一体的に作製することができる。基板1は、平板状に形成されている。基板1は、例えば、厚さ方向から見て矩形状とされている。図1に示す基板1は概略、正方形状である。基板1の4つの周縁をそれぞれ第1〜第4周縁1a〜1dという。第1周縁1aおよび第3周縁1cはX方向に沿う。第2周縁1bおよび第4周縁1dはY方向に沿う。
図1において、X方向(第1方向)は基板1の第1周縁1aに沿う方向である。Y方向(第2方向)は、基板1に沿う面内においてX方向に直交する方向である。Z方向は、X方向およびY方向に直交する方向であって、基板1の厚さ方向である。X方向のうち一方および他方をそれぞれ「+X方向」および「−X方向」という。Y方向のうち一方および他方をそれぞれ「+Y方向」および「−Y方向」という。Z方向のうち一方および他方をそれぞれ「+Z方向」および「−Z方向」という。Z方向と平行な方向から見ることを平面視という。以下の説明では、+Z方向を上方または高さ方向ということがある。−Z方向を下方ということがある。
第1周縁1aと第2周縁1bとの間の角部を第1角部1eという。第2周縁1bと第3周縁1cとの間の角部を第2角部1fという。第3周縁1cと第4周縁1dとの間の角部を第3角部1gという。第4周縁1dと第1周縁1aとの間の角部を第4角部1hという。
第1周縁1aには、位置決め凸部11aと、位置決め凹部11bとが形成されている。位置決め凸部11aは、第1周縁1aから−Y方向に突出している。位置決め凸部11aは平面視において矩形状である。位置決め凹部11bは、第1周縁1aから+Y方向に向かう凹状に形成されている。位置決め凹部11bは平面視において矩形状である。位置決め凹部11bは、位置決め凸部11aとはX方向の位置が異なる。
第2周縁1b、第3周縁1cおよび第4周縁1dには、第1周縁1aと同様に、位置決め凸部11aおよび位置決め凹部11bが形成されている。
図1および図4に示すように、基板1には、複数の開口12が形成されている。複数の開口12は、第1〜第4開口12A〜12Dを有する。開口12A〜12Dは、平面視において円形状であり、基板1を厚さ方向に貫通する。開口12A〜12Dの内径は、互いに等しい。なお、平面視における開口の形状は円形状に限らない。開口の形状は、例えば、矩形状などの多角形状、楕円形状などであってもよい。
第1開口12Aは、中央保持凸部2Eの−Y方向側に位置する。すなわち、第1開口12Aは、中央保持凸部2Eと第1周縁1aとの間に位置する。第2開口12Bは、中央保持凸部2Eの−X方向側に位置する。すなわち、第2開口12Bは、中央保持凸部2Eと第2周縁1bとの間に位置する。第3開口12Cは、中央保持凸部2Eの+Y方向側に位置する。すなわち、第3開口12Cは、中央保持凸部2Eと第3周縁1cとの間に位置する。第4開口12Dは、中央保持凸部2Eの+X方向側に位置する。すなわち、第4開口12Dは、中央保持凸部2Eと第4周縁1dとの間に位置する。
第1開口12Aおよび第3開口12Cは、中央保持凸部2Eの第2嵌合溝4Bの延長線が通る位置にある。第2開口12Bおよび第4開口12Dは、平面視において、中央保持凸部2Eの第1嵌合溝4Aの延長線が通る位置にある。第1開口12Aは、第1保持凸部2Aおよび第2保持凸部2Bの第1嵌合溝4A,4Aの延長線が通る位置にある。第2開口12Bは、第2保持凸部2Bおよび第3保持凸部2Cの第2嵌合溝4B,4Bの延長線が通る位置にある。第3開口12Cは、第3保持凸部2Cおよび第4保持凸部2Dの第1嵌合溝4A,4Aの延長線が通る位置にある。第4開口12Dは、第4保持凸部2Dおよび第1保持凸部2Aの第2嵌合溝4B,4Bの延長線が通る位置にある。
第1周縁1aには、複数の管路保持パネル10を並べたときに、隣接する管路保持パネル10の凹所13とともに開口を形成する一対の凹所13,13(13A1,13A2)が形成されている(図8参照)。凹所13,13は、間隔をおいて形成されている。2つの凹所13,13のうち+X方向側の凹所13を第1凹所13A1といい、−X方向側の凹所13を第2凹所13A2という。第2周縁1bには、一対の凹所13,13(13B1,13B2)が形成されている。第3周縁1cには、一対の凹所13,13(13C1,13C2)が形成されている。第4周縁1dには、一対の凹所13,13(13D1,13D2)が形成されている。
第1凹所13A1および第2凹所13C2は、第4開口12DとY方向に並ぶ位置にある。第2凹所13A2および第1凹所13C1は、第2開口12BとY方向に並ぶ位置にある。第1凹所13B1および第2凹所13D2は、第1開口12AとX方向に並ぶ位置にある。第2凹所13B2および第1凹所13D1は、第3開口12CとX方向に並ぶ位置にある。
凹所13は、例えば半円形状である。凹所13の内径は、例えば、開口12A〜12Dの内径と等しい。
第1凹所13A1および第2凹所13A2は、それぞれ第1保持凸部2Aおよび第2保持凸部2Bの第2嵌合溝4B,4Bの延長線が通る位置にある。第1凹所13B1および第2凹所13B2は、それぞれ第2保持凸部2Bおよび第3保持凸部2Cの第1嵌合溝4A,4Aの延長線が通る位置にある。第1凹所13C1および第2凹所13C2は、それぞれ第3保持凸部2Cおよび第4保持凸部2Dの第2嵌合溝4B,4Bの延長線が通る位置にある。第1凹所13D1および第2凹所13D2は、それぞれ第4保持凸部2Dおよび第1保持凸部2Aの第1嵌合溝4A,4Aの延長線が通る位置にある。
基板1には、第1〜第4係止孔14a〜14dが形成されている。第1〜第4係止孔14a〜14dは、基板1を貫通している。第1係止孔14aは、第1角部1eに近接して位置する。第2係止孔14bは、第2角部1fに近接して位置する。第3係止孔14cは、第3角部1gに近接して位置する。第4係止孔14dは、第4角部1hに近接して位置する。
第1〜第4係止孔14a〜14dは、管路保持パネル10の被設置面に形成されたフック(係止凸部)(図示略)に係止可能である。係止孔14a〜14dとフック(係止凸部)との係止により、管路保持パネル10は被設置面に対して位置決めできる。
図1に示すように、管路保持パネル10は、複数(本実施形態では5つ)の保持凸部2を備える。複数の保持凸部2は、基板1の第1主面1iに形成されている。保持凸部2は、第1主面1iから+Z方向に突出している。保持凸部2は、平面視において矩形状に形成されている。保持凸部2の平面視形状は、例えば正方形状である。
図5および図6に示すように、保持凸部2は、概略、突出方向に幅(X方向寸法)が狭くなる台形状のXZ断面(XZ平面に沿う断面)形状を有する。保持凸部2の突出方向の端面である突出端面2eは、第1主面1iと平行である。保持凸部2のYZ断面(YZ平面に沿う断面)は、図5および図6に示すXZ断面と同じく、突出方向に幅(Y方向寸法)が狭くなる台形状である。
図1および図4に示すように、複数の保持凸部2は、第1〜第4保持凸部2A〜2Dおよび中央保持凸部2Eを備える。中央保持凸部2Eは、基板1の中央部に形成されている。第1保持凸部2Aは、中央保持凸部2Eよりも第4角部1h側に、中央保持凸部2Eから離れて形成されている。第2保持凸部2Bは、中央保持凸部2Eよりも第1角部1e側に、中央保持凸部2Eから離れて形成されている。第3保持凸部2Cは、中央保持凸部2Eよりも第2角部1f側に、中央保持凸部2Eから離れて形成されている。第4保持凸部2Dは、中央保持凸部2Eよりも第3角部1g側に、中央保持凸部2Eから離れて形成されている。
第1保持凸部2Aおよび第2保持凸部2Bは、X方向に間隔をおいて並んで形成されている。第1保持凸部2Aおよび第2保持凸部2Bは、中央保持凸部2Eに比べて−Y方向寄りに位置する。第2保持凸部2Bおよび第3保持凸部2Cは、Y方向に間隔をおいて並んで形成されている。第2保持凸部2Bおよび第3保持凸部2Cは、中央保持凸部2Eに比べて−X方向寄りに位置する。第3保持凸部2Cおよび第4保持凸部2Dは、X方向に間隔をおいて並んで形成されている。第3保持凸部2Cおよび第4保持凸部2Dは、中央保持凸部2Eに比べて+Y方向寄りに位置する。第4保持凸部2Dおよび第1保持凸部2Aは、Y方向に間隔をおいて並んで形成されている。第4保持凸部2Dおよび第1保持凸部2Aは、中央保持凸部2Eに比べて+X方向寄りに位置する。
図2および図3に示すように、保持凸部2は、第1周縁1a(図1参照)と平行な第1周縁2aと、第2周縁1b(図1参照)と平行な第2周縁2bと、第3周縁1c(図1参照)と平行な第3周縁2cと、第4周縁1d(図1参照)と平行な第4周縁2dとを有する。
保持凸部2の突出端面2eには、複数の嵌合溝4が形成されている。嵌合溝4は、突出端面2eから下方に向けて凹状に形成されている。嵌合溝4は、第1嵌合溝4Aおよび第2嵌合溝4Bを有する。実施形態の管路保持パネル10では、1つの保持凸部2について第1嵌合溝4Aおよび第2嵌合溝4Bがそれぞれ1つずつ形成されている。第1嵌合溝4Aと第2嵌合溝4Bとは交差して形成されている。第1嵌合溝4Aおよび第2嵌合溝4Bは、それぞれ一端および他端が保持凸部2の側面2fに達している。
第1嵌合溝4AはX方向に沿って形成されている。第1嵌合溝4AのY方向の位置は、突出端面2eのほぼ中央である。第2嵌合溝4BはY方向に沿って形成されている。第2嵌合溝4BのX方向の位置は、突出端面2eのほぼ中央である。第1嵌合溝4Aと第2嵌合溝4Bとは、平面視において突出端面2eの中央で交差している。
図6に示すように、嵌合溝4は、底面4aと内側面4b,4bとを有する。底面4aの断面(第1嵌合溝4Aの長さ方向に直交する断面)は、下方に向けて凹状に形成された円弧状である。内側面4b,4bは、底面4aの両側縁から徐々に離間しつつ上方に延出し、突出端面2eに達する。内側面4bは、上方に向かって中央線C1から徐々に離れる方向に傾斜している。中央線C1は、嵌合溝4の溝幅方向の中央を通り、Z方向に沿う線である。なお、内側面4b,4bは、互いに平行であってもよい。
嵌合溝4の幅は、管路20(図7参照)が嵌合可能であれば特に限定されず、例えば、管路20の外径とほぼ同じ、または管路20の外径より大であってよい。嵌合溝4の幅が管路20の外径とほぼ同じ、または管路20の外径より大きいと、管路20を嵌合溝4に嵌入させるのが容易となる。嵌合溝4の幅は、管路20の外径より小さくてもよい。嵌合溝4の幅が管路20の外径より小さいと、管路20は縮径方向に弾性変形した状態で嵌合溝4に保持されるため、管路20が嵌合溝4から外れにくくなる。
嵌合溝4の最小幅W1は、内側面4b,4bの下端の間の距離である。嵌合溝4の最大幅W2は、内側面4b,4bの上端の間の距離である。最小幅W1が管路20の外径より小さく、かつ最大幅W2が管路20の外径より大きい場合には、管路20を嵌合溝4に嵌め込むのが容易であり、かつ、管路20を縮径方向に弾性変形した状態で嵌合溝4に保持させることができる。
嵌合溝4の深さD1は、管路20が嵌合可能であれば特に限定されず、例えば、管路20の外径以上である。嵌合溝4の深さD1が管路20の外径以上であると、管路20が嵌合溝4内に収まりやすいため、管路20の保護の点で好適である。嵌合溝4の深さD1は、保持凸部2の高さと同じであってよい。
図4に示すように、複数の保持凸部2は、複数の凸部群5を構成する。凸部群5は、1または複数の保持凸部2で構成される。詳しくは、5つの保持凸部2は、第1〜第3凸部群5A〜5Cを構成する。第1凸部群5Aは、第1保持凸部2Aおよび第2保持凸部2Bを有する。第2凸部群5Bは、中央保持凸部2Eを有する。第3凸部群5Cは、第3保持凸部2Cおよび第4保持凸部2Dを有する。
第2凸部群5Bは、第1凸部群5Aに比べて+Y方向側に、第1凸部群5Aから離れて配置される。第3凸部群5Cは、第2凸部群5Bに比べて+Y方向側に、第2凸部群5Bから離れて配置される。そのため、第1〜第3凸部群5A〜5Cは、Y方向に間隔をおいて配置されている。
第2凸部群5Bを構成する中央保持凸部2Eは、第1保持凸部2Aおよび第2保持凸部2BとはX方向の位置を違えて配置されている。そのため、中央保持凸部2Eは、第1保持凸部2Aおよび第2保持凸部2Bに対してY方向に並ぶ位置にない。
第3凸部群5Cを構成する第3保持凸部2Cおよび第4保持凸部2Dは、中央保持凸部2EとはX方向の位置を違えて配置されている。そのため、第3保持凸部2Cおよび第4保持凸部2Dは、中央保持凸部2Eに対してY方向に並ぶ位置にない。
第3保持凸部2Cは、第2保持凸部2BとX方向の位置が同じである。第4保持凸部2Dは、第1保持凸部2AとX方向の位置が同じである。そのため、第3保持凸部2Cおよび第4保持凸部2Dは、それぞれ、第2保持凸部2Bおよび第1保持凸部2Aに対してY方向に並ぶ位置にある。
このように、管路保持パネル10では、第1凸部群5Aの保持凸部2と第3凸部群5Cの保持凸部2とがY方向に並ぶ位置にある。すなわち、第n(nは自然数)凸部群5を構成する保持凸部2と、第n+1凸部群5を構成する保持凸部2とはY方向に並ぶ位置にない。管路保持パネル10では、第1凸部群5Aおよび第3凸部群5Cの保持凸部2と、第2凸部群5Bの保持凸部2とがY方向に並ぶ位置にない。すなわち、第n凸部群5を構成する保持凸部2と、第n+2凸部群5を構成する保持凸部2とはY方向に並ぶ位置にある。そのため、複数の保持凸部2は、千鳥状に配置されているといえる。
管路保持パネル10は、複数の保持凸部2が前述の配置(千鳥状配置)とされているため、第1嵌合溝4Aおよび第2嵌合溝4Bの延長線上にスペースを確保しやすい。そのため、例えば、管路20の分岐部、管路開閉具60などを前記スペースに配置すれば、基板1上のスペースを有効に利用でき、管路20を整理して配置できる。
管路保持パネル10は、保持凸部2に保持された管路20を方向変換して隣の凸部群5の保持凸部2に保持させるように配置してもよい。そのため、さまざまな管路20の形態に対応できる。
なお、管路保持パネルでは、第n(nは自然数)凸部群を構成する保持凸部の少なくとも1つと、第n+1凸部群を構成する保持凸部の少なくとも1つとがY方向に並ぶ位置になく、かつ、第n凸部群を構成する保持凸部の少なくとも1つと、第n+2凸部群を構成する保持凸部の少なくとも1つとがY方向に並ぶ位置にある構成とすることができる。
図1に示すように、分割保持凸部3は、第1角部1e、第2角部1f、第3角部1gおよび第4角部1hに近接してそれぞれ1つずつ形成されている。分割保持凸部3は、第1主面1iから+Z方向に突出している。分割保持凸部3は、平面視において矩形状に形成されている。分割保持凸部3の平面視形状は、例えば正方形状である。分割保持凸部3は、第1嵌合溝4Aおよび第2嵌合溝4Bによって4つに分割された保持凸部2の分割体の1つと同じ形状である。
図2および図3に示すように、保持凸部2の突出端面2eには、1または複数の係合凹部6が形成されている。係合凹部6は、第1嵌合溝4Aおよび第2嵌合溝4Bによって4つに分割された突出端面2eにそれぞれ形成されている。図1および図4に示すように、係合凹部6は、分割保持凸部3の突出端面にも形成されている。
[パネルユニット]
図8は、複数の管路保持パネル10を用いたパネルユニット40の平面図である。
図8に示すように、パネルユニット40は、複数(本実施形態では4つ)の管路保持パネル10(図1参照)を備える。4つの管路保持パネル10をそれぞれ第1〜第4管路保持パネル10A〜10Dという。第1〜第4管路保持パネル10A〜10Dは、XY平面に沿って並べられている。
第2管路保持パネル10Bは、第1管路保持パネル10Aの−X方向側に位置する。第2管路保持パネル10Bの第4周縁1dは第1管路保持パネル10Aの第2周縁1bに突き合わされる。第2管路保持パネル10Bの位置決め凸部11aおよび位置決め凹部11bは、それぞれ、第1管路保持パネル10Aの位置決め凹部11bおよび位置決め凸部11aに嵌合する。
第3管路保持パネル10Cは、第2管路保持パネル10Bの+Y方向側に位置する。第3管路保持パネル10Cの第1周縁1aは第2管路保持パネル10Bの第3周縁1cに突き合わされる。第3管路保持パネル10Cの位置決め凸部11aおよび位置決め凹部11bは、それぞれ、第2管路保持パネル10Bの位置決め凹部11bおよび位置決め凸部11aに嵌合する。
第4管路保持パネル10Dは、第3管路保持パネル10Cの+X方向側に位置する。第4管路保持パネル10Dの第2周縁1bは第3管路保持パネル10Cの第4周縁1dに突き合わされる。第4管路保持パネル10Dの位置決め凸部11aおよび位置決め凹部11bは、それぞれ、第3管路保持パネル10Cの位置決め凹部11bおよび位置決め凸部11aに嵌合する。
第1管路保持パネル10Aは、第4管路保持パネル10Dの−Y方向側に位置する。第1管路保持パネル10Aの第3周縁1cは第4管路保持パネル10Dの第1周縁1aに突き合わされる。第1管路保持パネル10Aの位置決め凸部11aおよび位置決め凹部11bは、それぞれ、第4管路保持パネル10Dの位置決め凹部11bおよび位置決め凸部11aに嵌合する。
第1〜第4管路保持パネル10A〜10Dは、位置決め凸部11aと位置決め凹部11bとの嵌合により、互いに位置決めされる。
第1管路保持パネル10Aおよび第2管路保持パネル10Bの第1周縁1a,1aを第1周縁40aと総称する。第2管路保持パネル10Bおよび第3管路保持パネル10Cの第2周縁1b,1bを第2周縁40bと総称する。第3管路保持パネル10Cおよび第4管路保持パネル10Dの第3周縁1c,1cを第3周縁40cと総称する。第4管路保持パネル10Dおよび第1管路保持パネル10Aの第4周縁1d,1dを第4周縁40dと総称する。
管路保持パネル10の凹所13,13は、隣接する管路保持パネル10の凹所13,13と組み合わせられてそれぞれ開口15,15を形成する。開口15は、平面視において円形状である。開口15の内径は開口12の内径と等しい。
パネルユニット40の中央では、第1〜第4管路保持パネル10A〜10Dの分割保持凸部3が集合して、保持凸部2と同じ形状の集合保持凸部7(集合保持凸部7E)が形成される。集合保持凸部7Eを構成する4つの分割保持凸部3の間には、管路20が嵌合する嵌合溝4(第1嵌合溝4Cおよび第2嵌合溝4D)が形成される。第1嵌合溝4Cは第1嵌合溝4A(図4参照)と同じ形状であり、X方向に沿う。第2嵌合溝4Dは第2嵌合溝4B(図4参照)と同じ形状であり、Y方向に沿う。
パネルユニット40の第1周縁40aの中央では、第1管路保持パネル10Aの分割保持凸部3と第2管路保持パネル10Bの分割保持凸部3とが集合して、集合保持凸部7(集合保持凸部7A)が形成される。パネルユニット40の第2周縁40bの中央では、第2管路保持パネル10Bの分割保持凸部3と第3管路保持パネル10Cの分割保持凸部3とが集合して、集合保持凸部7(集合保持凸部7B)が形成される。パネルユニット40の第3周縁40cの中央では、第3管路保持パネル10Cの分割保持凸部3と第4管路保持パネル10Dの分割保持凸部3とが集合して、集合保持凸部7(集合保持凸部7C)が形成される。パネルユニット40の第4周縁40dの中央では、第4管路保持パネル10Dの分割保持凸部3と第1管路保持パネル10Aの分割保持凸部3とが集合して、集合保持凸部7(集合保持凸部7D)が形成される。
集合保持凸部7B,7Dを構成する2つの分割保持凸部3,3の間には、X方向に沿って管路20が嵌合する嵌合溝4Eが形成される。集合保持凸部7A,7Cを構成する2つの分割保持凸部3,3の間には、Y方向に沿って管路20が嵌合する嵌合溝4Fが形成される。
複数の保持凸部2複数の集合保持凸部7A〜7Eは、複数の凸部群45を構成する。詳しくは、複数の保持凸部2および複数の集合保持凸部7A〜7Eは、第1〜第7凸部群45A〜45Gを構成する。
第1凸部群45Aは、管路保持パネル10A,10Bの保持凸部2A,2Bを有する。第2凸部群45Bは、管路保持パネル10A,10Bの保持凸部2E,2Eを有する。第3凸部群45Cは、管路保持パネル10A,10Bの保持凸部2C,2Dを有する。第4凸部群45Dは、集合保持凸部7D,7E,7Bを有する。第5凸部群45Eは、管路保持パネル10C,10Dの保持凸部2A,2Bを有する。第6凸部群45Fは、管路保持パネル10C,10Dの保持凸部2E,2Eを有する。第7凸部群45Gは、管路保持パネル10C,10Dの保持凸部2C,2Dを有する。
第1〜第7凸部群45A〜45Gを構成する複数の保持凸部2は、それぞれ、X方向に間隔をおいて配置されている。複数の保持凸部2は、X方向に等間隔に設けられていることが好ましい。第1〜第7凸部群45A〜45Gは、Y方向に間隔をおいて配置されている。第1〜第7凸部群45A〜45Gは、Y方向に等間隔に設けられていることが好ましい。
第1,第3,第5,第7凸部群45A,45C,45E,45Gを構成する保持凸部2は、互いにY方向に並ぶ位置にある。第1,第3,第5,第7凸部群45A,45C,45E,45Gを構成する保持凸部2は、隣の凸部群45に対してY方向に並ぶ位置にない。
[カバー部材]
図9は、保持凸部2およびカバー部材30の取り外し状態の斜視図である。図10は、結合した状態の保持凸部2およびカバー部材30の斜視図である。図11は、カバー部材30を内面側から見た斜視図である。図12は、カバー部材30、保持凸部2および管路20の断面図である。
図9および図10に示すように、管路保持パネル10には、カバー部材30を取り付けることができる。図11に示すように、カバー部材30は、基板部31と、基板部31から突出する複数(本実施形態では4つ)の係合凸部32とを備える。基板部31は、外周板部33と、台部34と、中央凸部35とを備える。平面視とは基板部31の厚さ方向と平行に見ることをいう。
外周板部33は、例えば、厚さ方向から見て8角形状である。台部34は、外周板部33の中央を含む部分に形成されている。台部34は、例えば、厚さ方向から見て矩形状であり、外周板部33の第1主面33aから外周板部33の厚さ方向に突出している。台部34の第1主面34aは外周板部33の第1主面33aと平行である。
中央凸部35は、第1延出凸部35Aと、第2延出凸部35Bとを備える。第1延出凸部35Aおよび第2延出凸部35Bは、台部34の第1主面34aから台部34の厚さ方向に突出している。第1延出凸部35Aおよび第2延出凸部35Bは、平面視において直線状に形成されている。第1延出凸部35Aおよび第2延出凸部35Bは、互いに交差する方向(例えば、直交する方向)に延在する。第1延出凸部35Aおよび第2延出凸部35Bは、台部34の第1主面34aの中央で交差し、第1主面34aを4つの部分領域34bに区画している。図12に示すように、第1延出凸部35Aおよび第2延出凸部35Bは、カバー部材30を保持凸部2に装着したときに、少なくとも一部が嵌合溝4に重なる。
図11に示すように、係合凸部32は、台部34の第1主面34aの4つの部分領域34bにそれぞれ形成されている。係合凸部32は、部分領域34bから台部34の厚さ方向に突出している。係合凸部32は、概略、中心軸が台部34の厚さ方向に沿う円柱状に形成されている。係合凸部32の突出方向は第1延出凸部35Aおよび第2延出凸部35Bの突出方向と同じである。係合凸部32の外径は、係合凸部32が係合凹部6(図9参照)に嵌合可能となるように定められる。係合凸部32の外径は、例えば、係合凹部6の内径とほぼ等しいか、または係合凹部6の内径よりやや小さい。係合凸部32の突出高さは、例えば、係合凹部6の深さよりやや小である。なお、係合凸部の形状は、角柱状であってもよいし、円柱の側面の一部が平面となった円角複合柱状であってもよい。
図12に示すように、カバー部材30は保持凸部2に取り付け可能である。カバー部材30は、台部34の第1主面34aを保持凸部2に向けた姿勢で突出端面2eに重ねられる。複数の係合凸部32はそれぞれ係合凹部6に嵌合する。係合凸部32の外周面は係合凹部6の内周面と接触する。係合凸部32の外周面と係合凹部6の内周面との間の摩擦力によってカバー部材30は保持凸部2に対して仮止めされる。カバー部材30は、保持凸部2に対して着脱自在に取り付けられる。
図10に示すように、カバー部材30は、カバー部材30を保持凸部2に装着したとき、平面視において嵌合溝4(第1嵌合溝4Aおよび第2嵌合溝4B)を覆う。中央凸部35(第1延出凸部35Aおよび第2延出凸部35B)は、少なくとも一部が嵌合溝4(図9に示す第1嵌合溝4Aおよび第2嵌合溝4B)に挿入されてもよい(図12参照)。
なお、カバー部材は、嵌合溝の長さ方向の少なくとも一部を覆っていればよい。カバー部材は、4つの部分領域のうち少なくとも隣り合う2つに達して形成されていればよい。これによって、カバー部材は、嵌合溝の長さ方向の少なくとも一部において嵌合溝を跨いで形成されるため、嵌合溝に嵌合した管路は外れにくくなる。
図13は、カバー部材30の他の形態であるカバー部材30Aの斜視図である。図13に示すように、カバー部材30Aは、基板部36と、基板部36から突出する複数(本実施形態では2つ)の係合凸部37とを備える。基板部36は、外周板部38と、台部39とを備える。外周板部38は、長板状に形成されている。台部39は、外周板部38の第1主面38aから外周板部38の厚さ方向に突出している。係合凸部37は、図11に示す係合凸部32と同様の構成である。2つの係合凸部37は、台部39の第1主面39aに、カバー部材30Aの長さ方向に間隔をおいて形成されている。
図14は、カバー部材30を用いたパネルユニット40の平面図である。
カバー部材30(図9参照)は、集合保持凸部7Eに取り付けられている。カバー部材30の複数の係合凸部32(図11参照)がそれぞれ分割保持凸部3の係合凹部6に嵌合することによって(図9参照)、管路保持パネル10A〜10Dは互いに接続される。
集合保持凸部7A〜7Dには、それぞれカバー部材30A(図13参照)が取り付けられている。カバー部材30Aの複数の係合凸部37がそれぞれ分割保持凸部3の係合凹部6(図1参照)に嵌合することによって、隣り合う管路保持パネル10は互いに接続される。
図15は、管路保持パネル10を用いた管路装置100の平面図である。管路装置100は、複数の管路保持パネル10と、複数の管路20と、収容容器50と、管路開閉具60とを備える。複数の管路保持パネル10は、並べて配置される。
管路20は、可撓性を有する。管路20は、弾性材料で構成されていることが好ましい。弾性材料としては、例えば、ゴム、エラストマーなどが使用できる。ゴムとしては、シリコンゴム、天然ゴム、スチレンゴム、ニトリルゴム、クロロプレンゴム、ネオプレンゴム、エチレン・プロピレングム、ハイパロン、アクリルゴム、ウレタンゴム、フッ素ゴムなどが挙げられる。エラストマーとしては、スチレン系エラストマー、塩化ビニル系エラストマー、オレフィン系エラストマー、ウレタン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマーなどが挙げられる。
管路20は、管路20Aと、管路20Aに対して分岐した管路20Bとを有する。管路20A,20Bの一部は、分岐接続具21,22を介して互いに接続されている。管路20Aは、例えばY方向に沿って配置される。管路20Bは、例えばX方向に沿って配置される。管路20Bは、管路20Aに対して分岐した分岐管路である。管路20Bは、例えば、管路20A内の液のサンプリング、原料液の分注などのために用いられる。分岐接続具21は3分岐接続具であり、分岐接続具22は4分岐接続具である。
収容容器50は、1または複数の管路20に接続されている。収容容器50に収容された内容物は、例えば液体であり、管路20を通して導出することができる。
収容容器50は、フィルムで構成される。収容容器50を構成するフィルムとしては、例えば、基材フィルムとシーラント層とを有する積層体が用いられる。基材フィルムは、例えば、二軸延伸ポリプロピレン、二軸延伸ポリアミド、二軸延伸ポリエステル等によって構成される。シーラント層は、例えば、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂によって構成される。
図16(A)は、管路20を開放したときの管路開閉具60の平面図である。図16(B)は、管路20を閉止したときの管路開閉具60の平面図である。図16(A)および図16(B)に示すように、管路開閉具60は、ループ状に形成されている。管路開閉具60の一端部の内面には、複数の係止凸部61aを有する被係止部61が形成されている。管路開閉具60の他端部である係止部62は、係止凸部61aのひとつに係止する。管路開閉具60は、管路20を開放して管路20を開放状態とする開放形態P1と、管路20を縮径方向に押圧して管路20を閉止状態とする閉止形態P2とを切り替えできる。
図15に示すように、管路開閉具60は、平面視において少なくとも一部が開口12,15と重なる位置にあることが好ましい。これにより、管路開閉具60は、開口12を通して差し入れた手指によって操作できるため、管路開閉具60を用いた管路20の開閉操作が容易になる。
図2および図3に示すように、管路20(20A,20B)は、保持凸部2の嵌合溝4に嵌合する。例えば、管路20Aは第1嵌合溝4Aに嵌合し、管路20Bは第2嵌合溝4Bに嵌合する。
図17は、管路保持パネルが適用可能な製造装置70の概略図である。製造装置70は、液調製部71と、培養部72と、精製部73と、製剤部74とを備える。液調製部71、培養部72、精製部73、および製剤部74は、例えば、1または複数の液貯留槽と、測定機器等の機器類とを有する。液貯留槽と機器類とは、互いに管路で接続されている。液調製部71で貯留された原料液は培養部72に導入され、細胞の培養液となる。培養液は精製部73で細胞が除去され、目的成分が濃縮される。得られた濃縮液は、製剤部74で製剤される。
製造装置70では、複数の液貯留槽を接続する管路が管路保持パネル10(図1参照)によって保持される。
図1に示す管路保持パネル10は、保持凸部2に、互いに交差する第1嵌合溝4Aおよび第2嵌合溝4Bが形成されているため、製造装置等(例えば、図17に示す製造装置70)において、管路20を第1嵌合溝4Aおよび第2嵌合溝4Bに保持させることによって、複数の管路20を整理して並べることができる。例えば、複数の管路20(例えば、図15に示す管路20A,20B)をX方向またはY方向に延在させて配置することができる。これによって複数の管路20が判別しやすくなるため、管路20で接続するべき貯留槽と機器類との距離が大きい場合でも、管路20の接続対象の確認が容易となる。そのため、管路20の接続作業の効率を高めることができる。また、管路20の誤接続が起こりにくくなる。
管路保持パネル10では、複数の管路20が判別しやすくなるため、管路20の構成が複雑である場合(例えば管路20に分岐箇所が多い場合)でも、管路20の接続対象の確認が容易となる。そのため、管路20の接続作業の効率を高めることができる。また、管路20の誤接続が起こりにくくなる。
管路保持パネル10では、複数の管路20を整理して並べることができるため、管路20が長い場合でも、管路20の折れ曲がりの有無の確認が容易となる。そのため、管路20の折れ曲がりによる閉塞を起こりにくくし、安定的な送液を実現できる。
管路保持パネル10は、複数の管路20を整理して並べることができるため、管路装置100(図15参照)の全体の視認性が高められる。
管路保持パネル10は、開口12を有するため、開口12を通して差し入れた手指によって管路開閉具60を操作できる。よって、管路開閉具60を用いた管路20の開閉操作が容易になる。
本発明は上述の実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。例えば、図1等に示す管路保持パネル10は、保持凸部2が第1主面1iのみに形成されているが、保持凸部は基板の少なくとも一方の面、すなわち一方または両方の面に形成されていればよい。
図1等に示す管路保持パネル10では、保持凸部2は、互いに直交する第1嵌合溝4Aおよび第2嵌合溝4Bを有するが、嵌合溝の数は2以上の任意の数であってよい。例えば、保持凸部は、第1嵌合溝および第2嵌合溝のほかに、第3嵌合溝を有していてもよい。
図1等に示す管路保持パネル10は、基板1に開口12が形成されているが、開口がない基板を用いてもよい。
図1等に示す管路保持パネル10では、第1嵌合溝4Aと第2嵌合溝4Bとは互いに直交する方向に形成されているが、第1嵌合溝と第2嵌合溝とがなす角度は90°に限らない。第1嵌合溝と第2嵌合溝とは互いに交差する方向に形成されていればよく、第1嵌合溝と第2嵌合溝とがなす角度は、0°を越え、180°未満の範囲で選択することができる。
図1等に示す管路保持パネル10は、5つの保持凸部2を有するが、保持凸部の数はこれに限定されず、1または複数であればよい。例えば、保持凸部は、基板の中央に形成された1つのみであってもよい。
1…基板、2…保持凸部、2e…突出端面、4A…第1嵌合溝、4B…第2嵌合溝、5,5A〜5C,45A〜45G…凸部群、10,10A〜10D…管路保持パネル、12…開口、20,20A,20B…管路、30,30A…カバー部材、50…収容容器、100…管路装置。

Claims (6)

  1. 可撓性の管路を保持する管路保持パネルであって、
    基板と、前記基板の少なくとも一方の面に突出形成された1または複数の保持凸部と、を備え、
    前記保持凸部の突出端面に、前記基板に沿って配置された前記管路が嵌合可能に形成された第1嵌合溝および第2嵌合溝が形成され、
    前記第1嵌合溝と前記第2嵌合溝とは、互いに交差する方向に形成されている、管路保持パネル。
  2. 前記基板に、厚さ方向に貫通する開口が形成され、
    前記開口は、前記基板と垂直な方向から見て、前記第1嵌合溝および前記第2嵌合溝のうち少なくとも1つの延長線が通る位置にある、請求項1記載の管路保持パネル。
  3. 前記保持凸部は複数形成され、
    前記複数の保持凸部は、複数の凸部群を構成し、
    前記凸部群は、1または複数の前記保持凸部で構成され、
    前記凸部群を構成する複数の前記保持凸部は、第1方向に間隔をおいて並んで配置され、
    前記複数の凸部群は、前記第1方向に交差する第2方向に間隔をおいて配置され、
    前記複数の凸部群のうち、第n(nは自然数)の凸部群を構成する前記保持凸部と、第n+1の凸部群を構成する前記保持凸部とは、少なくとも一部が前記第2方向に並ぶ位置になく、かつ、前記第nの凸部群を構成する前記保持凸部と、第n+2の凸部群を構成する前記保持凸部とは、少なくとも一部が前記第2方向に並ぶ位置にある、請求項1または2に記載の管路保持パネル。
  4. 前記保持凸部に着脱自在に装着されるカバー部材をさらに有し、
    前記カバー部材は、前記第1嵌合溝と前記第2嵌合溝のうち少なくとも1つに跨がって形成される、請求項1〜3のうちいずれか1項に記載の管路保持パネル。
  5. 請求項1〜4のうちいずれか1項に記載の管路保持パネルを複数備え、
    複数の前記管路保持パネルは並べて配置される、パネルユニット。
  6. 請求項1〜4のうちいずれか1項に記載の管路保持パネルと、前記第1嵌合溝と前記第2嵌合溝の少なくともいずれか一方に保持された前記管路と、前記管路に接続された収容容器とを備えた、管路装置。
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