JP2020083304A - ショックアブソーバ - Google Patents

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Hisashi Ono
壽 小野
勝彦 高須
Katsuhiko Takasu
勝彦 高須
悟志 小松
Satoshi Komatsu
悟志 小松
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Aisin Seiki Co Ltd
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Abstract

【課題】緩衝機能および回生効率、力行機能に優れたショックアブソーバを得る。【解決手段】流体を収容するシリンダ1aと、シリンダ1aの内部を第1流体室R1と第2流体室R2とに仕切りつつシリンダ1aに対して往復移動するピストン1bと、第1流体室R1および第2流体室R2の何れか一方に連通する第1ポートP1および第2ポートP2を有すると共に、第1ポートP1と第2ポートP2とに亘って流体を流通させる回転部材を有し、第1流体室R1の圧力と第2流体室R2の圧力との圧力差に応じて流体の流通量を変更する流量変更部、および、圧力差に拘わらず回転部材の回転方向を一定とする回転方向設定部を有するポンプ2と、ポンプ2と連動回転する電気ロータおよび電気ロータとの間で磁界を形成するステータと、を備えるショックアブソーバS。【選択図】図1

Description

本発明は、流体を利用し、緩衝効果が可変でありエネルギー回生機能および伸縮動作機能を有するショックアブソーバに関する。
従来、このようなショックアブソーバとしては例えば以下の特許文献1(〔0007〕〜〔0012〕段落など参照)に記載されたものがある。
特許文献1に記載されたショックアブソーバは、互いに相対移動する本体ハウジングとピストンハウジングとを備えている。本体ハウジングには本体ハウジングと相対回転するねじ部材が設けられ、ピストンハウジングにはねじ部材に螺合するナット部材が設けられている。ピストンハウジングが上下することで一体に設けられたナット部材が上下し、ねじ部材が従動回転する。ねじ部材には、CVT機構が連結されており、ねじ部材の回転速度がベルト部材を介して適宜変更されつつモータ部に伝達される。
このように、特許文献1の技術は、ピストンハウジングの直線動作を回転動作に変換してモータ部に伝達し、その際に回転速度を適宜変更することで、ピストンハウジングの動作負荷を変更し、緩衝効果や回生効率を制御しようというものである。
特開2009−214836号公報
ただし、特許文献1のショックアブソーバでは、ねじ部材やCVT機構を用いる結果、装置の寸法が増大し、各種装置への搭載性が損なわれるうえ、重量が嵩むこととなる。
また、特許文献1の装置では、ピストンハウジングの動作方向が変更されるとねじ部材の回転方向が反転する。つまり、ショックアブソーバの伸縮が入れ替わる度に、ねじ部材およびCVT機構の各部は回転慣性に逆らって回転方向を反転させる必要があり、緩衝機能の応答性が悪化する。さらに、反転動作のためにエネルギーが消費されて回生効率も悪化する。当該反転動作は、モータ部を電気的に回転駆動し、CVT機構を介してねじ部材を回転させ、ピストンハウジングの位置を積極的に変更する力行制御の場合にも生じる。よって、サスペンションの車高調節等を行う際に応答性が悪化する。
このように、これまでのショックアブソーバにあっては種々の改善すべき点が残存しており、従来から緩衝機能および回生効率、力行機能に優れたショックアブソーバが求められている。
(特徴構成)
流体を収容するシリンダと、
前記シリンダの内部を第1流体室と第2流体室とに仕切りつつ前記シリンダに対して往復移動するピストンと、
前記第1流体室および前記第2流体室の何れか一方に連通する第1ポートおよび第2ポートを有すると共に、前記第1ポートと前記第2ポートとに亘って前記流体を流通させる回転部材を有し、
前記第1流体室の圧力と前記第2流体室の圧力との圧力差に応じて前記流体の流通量を変更する流量変更部、および、前記圧力差に拘わらず前記回転部材の回転方向を一定とする回転方向設定部を有するポンプと、
前記ポンプと連動回転する電気ロータおよび前記電気ロータとの間で磁界を形成するステータと、を備えるショックアブソーバ。
(効果)
本構成のショックアブソーバが、例えば車両の車輪に設けられ、走行中に第1流体室が圧縮された場合、第1流体室の流体はポンプの第1ポートあるいは第2ポートに流通し、ポンプの回転部材を回転させる。このような回転により、流体の流通が抵抗を受けてショックアブソーバの緩衝機能が発揮され、また、電気ロータを回転させることで電流を発生させる回生が行われる。
本構成のショックアブソーバであれば、緩衝機能に用いられる流体がそのままポンプの回転駆動に利用されるから、ショックアブソーバとポンプの間には流体の流路だけを設ければよく、装置の構成を極めてコンパクトに構成することができる。
また、流体駆動のポンプを用いているため、ねじ部材などを用いた伝達機構で生じ易いバックラッシュなどの心配がなく、円滑かつ応答性の高い緩衝効果を得ることができる。特に、第1流体室および第2流体室の流体の圧力差を用いて流量変更部が流体の流通量を変化させるから、電気的な駆動部を別途用意する必要がなく、装置構造を簡略化することができる。
さらに、第1流体室および第2流体室の流体の圧力差に拘わらず回転部材の回転方向が一定に維持されることで、仮に回転部材の回転方向が変化する場合に生じる回転部材の回転慣性に係る運動エネルギーのロスが削減される。よって、当該ポンプを流体圧モータとして用いる場合の回生運転効率や、流体圧ポンプとして用いる場合の力行運転効率を高めることができる。
(特徴構成)
本発明に係るショックアブソーバの特徴構成は、
前記ポンプが、
前記回転部材として複数のベーンを保持する流体ロータと、
前記ベーンが当接しつつ前記流体ロータの回転軸芯に対して直角方向に往復移動可能で、中心を前記流体ロータの回転軸芯に近付ける付勢部を有するリング部材と、を備え、
前記リング部材の外周面のうち互いに反対の位置に、前記第1流体室の流体圧を前記リング部材に作用させる第1圧力室、および、前記第2流体室の流体圧を前記リング部材に作用させる第2圧力室が形成され、
前記流体ロータと前記リング部材の偏心量を変えることで前記流量変更部が形成され、前記流体ロータに対する前記リング部材の偏心方向を変えることで前記回転方向設定部が形成される点にある。
(効果)
本構成のポンプはベーンポンプであり、第1流体室の流体圧と第2流体室の流体圧との圧力差に応じて、流体ロータとリング部材との偏心量が変更される。例えば、第1流体室の流体圧が第2流体室の流体圧よりも高いとき、第1流体室の流体が第1圧力室に流入し、第2圧力室の流体が押し出されて第2流体室に戻される。これにより、流体ロータに対するリング部材の偏心量が増大し、流体ロータとリング部材との間で流体ロータの回転方向に沿って形成される各ポンプ室の容積が変更される。
このとき、偏心量が大きくなると、流体が供給されるポートに連通する各ポンプ室の容積につき、流体ロータの回転に応じた変化量が大きくなる。この場合にはベーンポンプの特性により流体の流通量が多い設定となる。このようにリング部材の偏心量を変更することで、ベーンポンプの流通量が設定され、流体の流通抵抗が変更されてショックアブソーバの緩衝機能が適宜設定される。本構成ではリング部材の位置を変更することで流量変更部が形成される。
また、流体ロータの回転方向は、流体が供給されるポートに連通する各ポンプ室が流体ロータの回転に応じて大きくなる側に設定される。例えば、第1流体室の圧力が高まった場合には、第1流体室の流体が第1ポートから第2ポートに流通する。このとき第1流体室の流体は第1圧力室に流入し、リング部材を一方の方向に変位させる。これにより、第1ポートが開口する各ポンプ室の容積につき、流体ロータの回転方向下手側のポンプ室の容積が大きくなる側に流体ロータは回転する。
一方、第2流体室の圧力が高まった場合には、第2流体室の流体が第2圧力室に流入し、リング部材を上記とは反対方向に変位させる。これにより、第2ポートが開口するポンプ室の容積変化に応じて流体ロータの回転方向が決定され、結局、上記と同じ方向となる。このように、本構成ではリング部材の位置を変更することで回転方向設定部が形成される。
以上の如く、本構成であれば、ショックアブソーバの緩衝機能を発生させる場合、および、流体の流れを利用して回生する場合、ショックアブソーバの動作状況に拘わらず流体ロータの回転方向が一定となる。よって、上記緩衝機能および回生機能が円滑に発揮される。
また、流体ロータを回転電気子によって駆動回転させ、ベーンポンプを流体圧ポンプとして用いる力行運転に際しても、流体ロータの回転方向は流体の吐出方向に拘わらず一定となる。例えば、第2ポートから流体を吐出する場合、第2ポートの圧力が高まる。よって、第2ポートと連通する第2流体室および第2圧力室の圧力が高まって、リング部材は、流体ロータの回転軸芯に対して一方方向に変位する。この結果、流体ロータは、供給側の第1ポートが開口するポンプ室の体積が回転方向下流側に移動するほど増大する側に回転する。
逆に、第1ポートから流体を吐出させる場合、第1ポートおよび第1流体室および第1圧力室の圧力が高まって、リング部材は、流体ロータの回転軸芯に対して上記とは逆方向に変位する。この時も、流体ロータは、供給側の第2ポートが開口するポンプ室の体積が回転方向下流側に移動するほど増大するように回転する。つまり、流体ロータは上記と同じ方向に回転する。
以上の如く、本構成であれば、ショックアブソーバを力行させる場合も、ショックアブソーバの動作方向に拘わらず流体ロータの回転方向が一定となる。よって、ショックアブソーバの伸長状態の調節などが円滑に発揮される。
(特徴構成)
本構成のショックアブソーバでは、前記第1流体室および前記第2流体室と、前記第1圧力室および前記第2圧力室と、を連通する流路の断面積および連通先を変更制御するバルブを備えていると好都合である。
(効果)
本構成のバルブを設けておくことで、ショックアブソーバの作動とは独立して第1圧力室および第2圧力室の圧力を調節することができる。つまり、ショックアブソーバの作動に際して、流体ロータとリング部材の偏心量を調整し、ベーンポンプを流通する流体量を調節することができる。これは、回生運転に際して流体ロータの回転数を任意に調節できることであり、力行運転に際して流体の流通量を任意に調節できることである。よって、回生効率やショックアブソーバの伸長状態を任意に設定することができる。
(特徴構成)
本構成のショックアブソーバにあっては、前記リング部材が、前記第1圧力室の内部で前記往復移動する第1ガイド突起と、前記第2圧力室の内部で前記往復移動する第2ガイド突起とを有し、
前記第1ガイド突起に対して相対移動し、前記第1圧力室の内部における前記第1ガイド突起の往復移動の移動量を規制する第1規制部が前記第1圧力室に設けられると共に、
前記第2ガイド突起に対して相対移動し、前記第2圧力室の内部における前記第2ガイド突起の往復移動の移動量を規制する第2規制部が前記第2圧力室に設けられていると好都合である。
(効果)
リング部材が回転軸心から偏位する量を第1規制部および第2規制部が規制することで、流体ロータのベーンが形成するベーン室の体積変化が小さくなる。このため、特にショックアブソーバのピストンが速く移動しようとする場合に、ポンプの流路断面の拡大が阻止されることで、ピストンの移動が制限され、ショックアブソーバの干渉効果が高まる。
一方、ピストンの移動に伴って所定量の流体を流通させるべく流体ロータの回転速度は増大するから、例えば発電量は増大する。
このように本構成であればショックアブソーバの減衰効果および回生効率をより高めたショックアブソーバを得ることができる。
(特徴構成)
本構成のショックアブソーバにあっては、前記第1規制部が、前記第1圧力室の内壁の一部と前記第1ガイド突起とに対して摺動可能であって、前記第1ガイド突起の移動を阻止する規制部を備え、前記第1規制部が前記第1流体室あるいは前記第2流体室からの流体により位置変更されることで、前記第1ガイド突起の移動範囲が調節可能であり、
前記第2規制部が、前記第2圧力室の内壁の一部と前記第2ガイド突起とに対して摺動可能であって、前記第2ガイド突起の移動を阻止する規制部を備え、前記第2規制部が前記第1流体室あるいは前記第2流体室からの流体により位置変更されることで、前記第2ガイド突起の移動範囲が調節可能であると好都合である。
(効果)
本構成では、例えば第1ガイド突起の移動範囲を調節する第1規制部がシリンダからの流体によって位置変更される。流体の流入排出状態はシリンダに対するピストンの移動速度に応じて変化するから、第1規制部の位置はピストンの移動状態に応じた位置に決定される。これに伴って第1ガイド突起の移動範囲が規制され、つまり、ピストンの移動状態に応じてリング部材の変位量が決定される。リング部材の変位量が変化するとショックアブソーバの干渉機能および回生効率が変化する。
このように本構成であれば、シリンダからの流体の流通状態に応じてショックアブソーバの機能を設定することができ、複雑な制御ソフトなどを用いることなく合理的なショックアブソーバを得ることができる。
(特徴構成)
本構成のショックアブソーバにあっては、前記バルブが筒状を呈し、
当該バルブの内部を往復移動し、前記往復移動の方向に直角な面の面積が異なる複数の鍔部を有するプランジャと、
前記バルブの壁部に設けられ、前記バルブの内部を前記第1流体室あるいは前記第2流体室からの前記流体が流通する二つの流路を形成する複数の流通孔と、
前記プランジャを往復移動させるソレノイド部と、
前記プランジャを前記往復移動の一方側に付勢するプランジャ付勢部と、を備えており、
前記二つの流路に流入する前記流体の圧力差に基いて前記プランジャを往復移動させ、前記プランジャの往復移動領域の一部の領域において、前記プランジャの移動に応じて前記二つの流路の流体流通量を同期して増減させるように構成することができる。
(効果)
本構成のバルブは、プランジャの位置をプランジャ付勢部による付勢力とソレノイド部の駆動力とで釣り合わせておき、二つの流路に流入する流体どうしの圧力差によってプランジャを何れか一方向に移動させるものである。このプランジャの釣り合い位置は、ソレノイド部への印加電流によって任意に設定することができる。
このプランジャの設定位置により、バルブを開口させるに必要な圧力の増大値が決定される。必要な圧力値が大きい場合には、例えばショックアブソーバのピストンが移動して第1流体室の圧力と第2流体室の圧力との差が生じる際に、当該圧力差が所定値に達するまでに時間が掛かるためバルブの開口が遅くなる。よって、第1規制部および第2規制部の規制効果の発生が遅れてショックアブソーバの減衰効果が緩やかなものとなり、回生効率も小さくなる。一方、必要な圧力値が小さい場合には、バルブの開口が早まり、ショックアブソーバの減衰効果および回生効率が高まる。
このように、本構成のバルブを備えることで、バルブへの印加電流の設定によってショックアブソーバの効果を決定することができ、より正確に減衰効果や回生効率を得ることができる。
(特徴構成)
本発明に係るショックアブソーバにおいては、前記流体の圧力を調節する圧力調節部を備えることができる。
(効果)
ショックアブソーバがピストンおよびシリンダを備える場合、ピストンからはロッドが延設される。このため、ピストンのうち第1流体室に面する部位の面積と、第2流体室に面する部位の面積とは異なる。つまり、ピストンを挟んで反対方向に作用する流体圧には差が生じる。ただし、流体圧の少ない側には例えばショックアブソーバを装着した車両等の重量が加わることで、ピストンに作用する双方の圧力が等しくなり、ピストンの位置が固定される。
そこで、本構成の如く圧力調節部を設けることで、ショックアブソーバに収容された流体全体の圧力を変更し、ピストンを挟んで対向する流体圧どうしの差を変更する。これにより、ピストンの位置が変更され、つまりは車両の初期車高などを適宜変更することができる。
第1実施形態に係るショックアブソーバの構成と回生動作を示す説明図 第1実施形態に係るショックアブソーバの構成を示す説明図 第1実施形態に係るショックアブソーバの構成と回生動作を示す説明図 第1実施形態に係るショックアブソーバの力行動作を示す説明図 第1実施形態に係るショックアブソーバの力行動作を示す説明図 第2実施形態に係るショックアブソーバの構成と回生動作を示す説明図 第2実施形態に係る第2バルブの動作態様を示す説明図 第2実施形態に係るショックアブソーバの構成と力行動作を示す説明図 第3実施形態に係るショックアブソーバの動作態様を示す説明図 第4実施形態に係るショックアブソーバの構成を示す説明図 第5実施形態に係るショックアブソーバの構成を示す説明図 第5実施形態に係るポンプの構成を示す説明図 第6実施形態に係るショックアブソーバの構成を示す説明図 第6実施形態に係るオイルコントロールバルブの構成を示す説明図 第6実施形態に係るオイルコントロールバルブの他の構成を示す説明図 第7実施形態に係るショックアブソーバの構成を示す説明図
〔第1実施形態〕
(全体概要)
図1乃至図5に、第1実施形態に係るショックアブソーバSを示す。本発明に係るショックアブソーバSは、例えば、車両のサスペンションに利用される。当該ショックアブソーバSは、流体である作動油を内部に収容するシリンダ1aと、このシリンダ1aの内部を第1流体室R1と第2流体室R2とに仕切りつつ往復移動するピストン1bとを有する。シリンダ1aとピストン1bでアブソーバ本体1が構成される。シリンダ1aには作動油の流量を変更することができるポンプ2が併設され、さらに、ポンプ2には、ポンプ2を構成する動作部材と連動する回転電気子3が設けられる。これらにより、ピストン1bの動作速度が調節され、あるいは、ピストン1bを積極的に動作させて車高の調節などが行われる。
ここではポンプ2の一例としてベーンポンプ21を用いる。車両の走行時にピストン1bが往復移動することで、第1流体室R1と第2流体室R2との間で作動油の出入りが生じる。作動油はベーンポンプ21を流通しており、ベーンポンプ21の流通抵抗を変更することで、ピストン1bの動きが緩和される。
また、回転電気子3は、ベーンポンプ21を発電用の流体圧モータとして、或いは、流体圧を発生させる流体圧ポンプとして機能させるために作用する。流体圧モータとして機能する際には、ベーンポンプ21の回転速度を変更することで回生効率が変更される。一方、流体圧ポンプとして機能する際には、ベーンポンプ21を介してピストン1bの位置が変更され、車高調整が可能となる。
(アブソーバ本体)
図1に示すように、シリンダ1aの内部に、ロッド1cを有するピストン1bが内挿されている。ピストン1bは、シリンダ1aの内部を第1流体室R1と第2流体室R2とに仕切っている。シリンダ1aの壁部には、第1流体室R1に連通するシリンダ第1ポート1fと、第2流体室R2に連通するシリンダ第2ポート1gと、が形成されている。
ピストン1bには第1流体室R1と第2流体室R2とを連通する一対の一方向弁1dが設けられている。後述するベーンポンプ21が仮に故障し、ベーンポンプ21を介して第1流体室R1と第2流体室R2との間で作動油の流通が不可能になったとき、これら一方向弁1dが作動して、ピストン1bの往復移動を可能とする。
シリンダ1aの外部には、例えば、第1流体室R1に連通する状態に流体量調整部1hが備えられている。例えば、ピストン1bがシリンダ1aに対して出退する際には、シリンダ1aの内部におけるロッド1cの体積割合が変化し、装置全体の流路Cに存在する流体量および流体圧が変化する。このとき流体圧の変化に応じて流体が出入りできる流体量調整部1hを設けておくことで全体の流体圧が一定に維持される。
(ベーンポンプ)
図1に示すように、ベーンポンプ21は、回転部材として複数のベーン2aを保持する流体ロータ2bと、ベーン2aが当接するリング部材2cとを有する。夫々のベーン2aは、流体ロータ2bの回転中心Xに対して径方向に複数設けられた溝部2dに挿入配置されている。流体ロータ2bの回転に際して、夫々のベーン2aは遠心力で振り出され、リング部材2cの内面に対して摺動する。
リング部材2cは、外側リング部材2c1と内側リング部材2c2とを有する。流体ロータ2bの回転に際しては、夫々のベーン2aは通常は遠心力で振り出され、外側リング部材2c1に摺接する。一方、内側リング部材2c2は、流体ロータ2bの回転速度が遅く夫々のベーン2aに十分な遠心力が作用しない場合や、流体ロータ2bの溝部2dに異物が侵入してベーン2aの動きに抵抗が生じた場合等に夫々のベーン2aを強制的に外側リング部材2c1の側に移動させる。
リング部材2cは、作動油によって位置変更可能であり、ベーンポンプ21を流通する作動油の流量を変更する流量変更部として機能する。外側リング部材2c1のうち互いに反対の位置には、一対のガイド突起2eが形成してある。一方のベーンポンプ21の本体には、一対のガイド溝2fが形成してあり、ガイド突起2eの夫々がこれらガイド溝2fに密着しつつ摺動可能に内挿されている。
図1に示すように、これらガイド突起2eおよびガイド溝2fは、作動油の油圧が作用する第1圧力室R3および第2圧力室R4を形成する。第1圧力室R3および第2圧力室R4には、外側リング部材2c1に対して対向する方向に押圧力を加え、外側リング部材2c1の中心を流体ロータ2bの回転中心Xに対してやや偏心した位置に安定させる付勢部2gが設けてある。本実施形態では、外側リング部材2c1の中心は回転中心Xに対して、図1における右側に僅かに偏心させている。このように偏心量を持たせることで、第1圧力室R3と第2圧力室R4との間に圧力差が生じた場合に、流体ロータ2bの回転方向が直ちに決定される。これらの付勢部2gは、例えばコイルスプリングである。
外側リング部材2c1と夫々のベーン2aとの間には、作動油を保持して搬送する複数のポンプ室Vが形成される。本実施形態では、第1流体室R1と連通する第1ポンプ室V1と、第2流体室R2と連通する第2ポンプ室V2とが形成されている。第1流体室R1と第1ポンプ室V1とは、ベーンポンプ21に設けた第1ポートP1を介して連通し、第2流体室R2と第2ポンプ室V2とは、ベーンポンプ21に設けた第2ポートP2を介して連通する。
流体ロータ2bに対する外側リング部材2c1の偏心量が大きくなるほど、流体ロータ2bの回転に伴うポンプ室Vの容積変化が大きくなり、ベーンポンプ21の流量が増大する。本実施形態では、常時は、付勢部2gによって外側リング部材2c1の中心と流体ロータ2bの回転中心Xとの間に偏心量が存在するが、ベーンポンプ21の初期状態は流量が最小となる状態である。
つまり、ピストン1bが素早く動くとき、作動油はベーンポンプ21を通過し難く、ピストン動作の減衰効果は大きくなる。また、流体ロータ2bの一回転当りの作動油の流通量は少ないものの、ピストン1bの動作によって所定量の作動油が流通するため、流体ロータ2bの回転数は多くなる。よって、後述する回転電気子3の回転速度が高まり、回生効果が大きくなる。
(回転電気子)
図2に示すように、流体ロータ2bの回転軸2hには回転電気子3としての電気ロータ3iが接続されている。当該接続の態様は任意である。例えば、一つの軸に流体ロータ2bと電気ロータ3iとが固定されていても良いし、歯車やベルトを介して流体ロータ2bと電気ロータ3iとが連動回転するものであっても良い。電気ロータ3iの周囲には電気ロータ3iとの間で磁界を形成するステータ3jが設けられている。これらにより、流体ロータ2bが回転することで電気ロータ3iが回転し回生電流が発生する。これを蓄電池6に電気エネルギーとして蓄える。
(回生運転)
回生電流は、電気ロータ3iの回転速度によって変動する。本実施形態では、初期状態における外側リング部材2c1の偏心量は小さく、ベーンポンプ21を流通する作動油の量が少なくなるため、ピストン1bの減衰効果は大きくなる。ピストン1bの動きが速い場合には、外側リング部材2c1の偏心量が多くなり、作動油が流れ易くなってピストン1bの減衰効果が少なくなる。
例えば、図1においてピストン1bが下方に速く移動し、多くの作動油が第1流体室R1から第1ポンプ室V1に流入するとき、この高圧力の作動油は第1圧力室R3にも流入する。この結果、外側リング部材2c1が図1に示すように右側に移動して偏心量が増大する。これによって第1ポンプ室V1から第2ポンプ室V2に流通する作動油の量が増加し、ピストン1bの減衰効果が緩和される。この場合、流体ロータ2bおよび電気ロータ3iの回転数は下がるため、発生する回生電流は小さくなる。
一方、図3に示すように、ピストン1bが図中の上方に速く移動する場合には、第2流体室R2からの高圧の作動油が第2圧力室R4に流入する。よって、外側リング部材2c1は図3中の左に移動する。この場合にも、ベーンポンプ21を流通する作動油の量が多くなり、ピストン1bの減衰効果が小さくなる。
ただし、本構成の装置では、ピストン1bが何れの方向に動く場合でも、流体ロータ2bおよび電気ロータ3iの回転方向が同じになる。つまり、リング部材2cは、作動油によって位置変更することで、流体ロータ2bの回転方向を一定にする回転方向設定部として機能する。よって、アブソーバ本体1の伸縮状態が変化する場合でも、流体ロータ2b及び電気ロータ3iの回転速度が変化するだけで回転方向は反転しない。つまり、流体ロータ2b及び電気ロータ3iの回転方向が反転する場合に比べて、回転エネルギーの減衰が少なく、回生効率を高く維持することができる。
(力行運転)
図4および図5に示すように、本実施形態のショックアブソーバSでは、電気ロータ3iおよびステータ3jを駆動モータとして機能させることもできる。ベーンポンプ21を積極的に回転させることで作動油を流通させピストン1bを動作させる。例えば、電気ロータ3iに駆動電流を印加して、図4に示すように、電気ロータ3iおよび流体ロータ2bを時計方向に回転させる。外側リング部材2c1は、図4において右に偏心しており、第1ポンプ室V1および第2ポンプ室V2は、回転中心Xに対して右側の方が容積が大きい。よって、流体ロータ2bの駆動回転により、作動油は、第2ポンプ室V2に吸引され第1ポンプ室V1から吐出される。
第1ポンプ室V1から吐出された高圧の作動油は第1圧力室R3に流入し、外側リング部材2c1をさらに右側に偏心させる。この結果、ベーンポンプ21を流通する作動油の量が増加し、第1流体室R1に流入する作動油によってピストン1bが上方に押し上げられ、車両の車高が上げられる。力行運転に際しては、例えば、ピストン1bとシリンダ1aとの間にストロークセンサ1eを備えておき、ピストン1bの位置変化を制御部7でモニターしつつ、電気ロータ3iの回転速度を変化させる。
電気ロータ3iの回転速度を調節することで車高調節の応答速度を変えることができる。例えば、電気ロータ3iおよび流体ロータ2bの回転速度が低いとき、ベーンポンプ21を流通する作動油の量は少ないから、第2ポンプ室V2の圧力と第1ポンプ室V1の圧力との差は少ない。ただし、吐出側となる第1ポンプ室V1の圧力は吸引側の第2ポンプ室V2の圧力よりも高いから、第1ポンプ室V1から吐出された作動油の一部が第1圧力室R3に流入する。
これにより外側リング部材2c1は偏心量を増やす側に押されるが、流体ロータ2bの回転数が低いため外側リング部材2c1の偏心量は少ない。この結果、流体ロータ2bの偏心量が少なく維持され、ベーンポンプ21を流通する作動油の流量が小さくなる。つまり、ピストン1bの動きがそれ程早くない低応答特性が発揮される。尚、この場合、流体ロータ2bの回転速度はそれほど高くはないが、作動油が確実にピストン1bに供給されて動作推力が大きくなる。
一方、電気ロータ3iおよび流体ロータ2bの回転速度を高く設定すると、ベーンポンプ21を流通する作動油の量が増え、第2ポンプ室V2の圧力と第1ポンプ室V1の圧力との差が大きくなる。よって第1ポンプ室V1から吐出された作動油の一部が第1圧力室R3に勢いよく流入し、外側リング部材2c1の偏心量をより大きくする。この結果、ベーンポンプ21を流通する作動油の流量が増大し、ピストン1bを素早く動かすことができる、所謂、高応答特性が発揮される。尚、流体ロータ2bの回転速度は高くなるが、回転速度が低い場合に比べて、流体ロータ2bの一回転当りの作動油の流通量が多くなるため、ピストン1bを動作させる推力は小さくなる。
図5は、電気ロータ3iおよび流体ロータ2bを同じ方向に回転させつつ、ピストン1bを逆向きに移動させる力行運転の様子を示す。例えば、ピストン1bが上方に上げられようとするとき、第2流体室R2の作動油が押し出されて第2圧力室R4に流入し、外側リング部材2c1が図5中の左側に移動する。外側リング部材2c1の中心が流体ロータ2bの回転中心Xよりも左側になった状態で、ピストン1bの上向き移動を積極的に止めるべく、電気ロータ3iおよび流体ロータ2bを図5において時計方向に回転させる。これにより、作動油が第1ポンプ室V1から第2ポンプ室V2に向けて流動し、さらに第2流体室R2に流入してピストン1bの上昇を抑制することができる。
以上のとおり、本構成のショックアブソーバSであれば、例えば当該ショックアブソーバSが車両のサスペンションに利用された場合、車輪の上下動を良好に緩衝する機能が発揮されるうえに、流体ロータ2bが回転することで電気ロータ3iが回転し、電流を生じさせて回生が行われる。その場合、ピストン1bの往復移動に際して、ベーンポンプ21を流通する作動油の流通方向が変更されるが、外側リング部材2c1の押圧方向も変化するため流体ロータ2bの回転方向は一定に維持される。
一方、電気ロータ3iを電気的に駆動させてピストン1bの動作を制御する場合にも、同様に外側リング部材2c1の押圧方向が適宜反転し、流体ロータ2bの回転方向を一定としたまま、ピストン1bを往復移動させることができる。
このように、本構成であれば、ショックアブソーバSの回生運転および力行運転において、ピストン1bの動作方向に拘わらず流体ロータ2bの回転方向が一定となる。よって、流体ロータ2b等の回転状態の変動に伴うエネルギーロスが少なく、共に効率の良い回生運転および力行運転を行うことができる。
〔第2実施形態〕
図6および図7に示すように、電気的駆動によって作動油の流通経路および流通量を変更できるバルブ4をベーンポンプ21に併設することもできる。バルブ4としては例えばOCV(Oil Control Valve)を用いる。
バルブ4の内部には中央に貫通流路4eを有するプランジャ4aが備えられ、例えば、アブソーバ本体1のピストン1bとシリンダ1aとの間に設けたストロークセンサ1eと、このストロークセンサ1eから得た信号に基いて制御部7がバルブ4に駆動信号を出し、プランジャ4aの位置を制御するように構成する。
バルブ4では、第1流体室R1からの作動油が、バルブ4に設けた二つの受入口4bの一方に接続され、第2流体室R2からの作動油が、受入口4bの他方に接続される。また、バルブ4には二つの吐出口4cが形成されており、内部のプランジャ4aの位置を切り換えて二つの受入口4bと二つの吐出口4cとの連通状態を切り換える。プランジャ4aの位置は、制御部7からの駆動信号によりソレノイド部4dを操作して行う。
図6および図7(a)は、例えば、車両が高速道路を走行する際など、車両の上下動を抑えたい場合である。第1流体室R1の圧力が高まったとき、プランジャ4aの位置を下げて第1流体室R1からの作動油を第1圧力室R3に供給し、外側リング部材2c1の偏心量を大きくする。これにより、第1ポンプ室V1から第2ポンプ室V2に流通する作動油の量が多くなり、ピストン1bの移動を減衰する効果が弱まる。つまり、高速走行する車両の車輪は上下するものの、車体には上下動が現れず安定した走行状態を得ることができる。この場合、流体ロータ2bの回転速度はそれ程高まらず、回生効率は図7(a)の場合よりも劣ることとなる。
図7(b)は、例えば、サスペンションを硬めに設定する際や、オフロードなどを走行する場合の例であり、当初から偏心している外側リング部材2c1の偏心量を小さくするようバルブ4を駆動して作動油を第2圧力室R4に流入させる。これにより、第1ポンプ室V1と第2ポンプ室V2との作動油の流通量が減少し、ピストン1bの動作が減衰され、車高の変化を抑えて、車体の下部が地面に接触する等の事態が生じ難くなる。この場合、流体ロータ2bの回転速度が増加し、回生効率が向上する。
図7(c)は、第1圧力室R3および第2圧力室R4における作動油の流通を遮断した状態である。これにより、外側リング部材2c1の偏心量が固定される。例えばサスペンションの硬さ設定を一定に保持することができる。
電気ロータ3iを駆動させて車高調節を行う場合の例を図8に示す。このとき、バルブ4の状態は、例えば、図7(a)乃至図7(c)の何れの状態でもよい。電気ロータ3iを駆動させることで作動油が流動し、第1流体室R1あるいは第2流体室R2に作動油が流入してピストン1bの高さが変化する。このとき、ストロークセンサ1eでピストン1bの位置変化を測定しておけば、仮に、電気ロータ3iを逆回転させた場合でも素早く反転させることができる。
また、ピストン1bを素早く上げたい場合には、バルブ4を制御して図7(a)の状態とし、作動油が第1圧力室R3に多く流入する状態にして外側リング部材2c1の偏心量を大きくする。これにより作動油はベーンポンプ21の第2ポンプ室V2から第1ポンプ室V1により多く流通し、ピストン1bを押し上げて車高を素早く上げることができる。
尚、図6に示したように第1流体室R1の作動油を利用して回生運転する場合と、図8に示した、第1ポンプ室V1から第1流体室R1に作動油を供給する力行運転の場合とでは、外側リング部材2c1の偏心方向は同じになるが、流体ロータ2bおよび電気ロータ3iの回転方向は夫々の運転で反対となる。
〔第3実施形態〕
図9には、本発明の第3実施形態に係るショックアブソーバSを示す。ここでは、作動油の流路Cの何れかの場所に、作動油の圧力を調節する圧力調節部8を設ける。圧力調節部8としては、例えば、作動油を保持したアキュムレータ81を用いる。アキュムレータ81の内部には、作動油を保持する油室8aと、高圧気体を保持する気体室8bと、が設けられている。尚、この気体室8bは、作動油に圧力を加えられるものであれば、バネを備えたもの等であっても良い。
油室8aは、第2バルブ8cを介して、例えば、第1流体室R1とバルブ4との間の流路Cに接続する。第2バルブ8cとしては、例えば、流路Cの開閉を通電によってON-OFF制御できるOSV(Oil Switching Valve)を用いる。
例えば、ピストン1bを上昇させて車高を上げたい場合に、第2バルブ8cを開き操作し、油室8aの作動油を流路Cに放出する。これにより、流路Cの全体の圧力が上昇する。一方、アブソーバ本体1のピストン1bの寸法に着目すると、ピストン1bの両面のうち、ロッド1cが設けられた側の面積が、ロッド1cの断面積の分だけ小さい。よって、ピストン1bの両面のうち、ロッド1cがない側の面に作用する圧力が大きくなりピストン1bが上昇する。これにより車高が上がる。
尚、所定の高さだけ車高が上がると、例えば、アブソーバ本体1に併設されているコイルバネ(図外)が伸び、コイルバネによる支持荷重が小さくなる。よって、ピストン1bに加えられた上向き荷重と、コイルバネの支持荷重の減少分、車両重量などがバランスして車高は所定高さで一定となる。
図9では、シリンダ1aの外部に流体量調整部1hを設けてあり、通常のピストン1bの上下動に際しては、流体量調整部1hが装置全体の流体圧を維持する。ただし、アキュムレータ81を備えた本実施形態では、流体量調整部1hを廃止し、通常時の流体圧の維持をアキュムレータ81に兼務させてもよい。
〔第4実施形態〕
上記各実施形態では、ポンプ2としてベーンポンプ21を用いたが、その他に、ポンプ容量を変更できるものであれば何れのタイプのポンプも利用可能である。例えば、図10に示すように、複数のプランジャ9aを傾斜カム9eに沿って回転させるアキシャルポンプ9を利用し、ピストン1bの動きに連動して傾斜カム9eの角度を変更するものでも良い。
このアキシャルポンプ9は、四つのプランジャ9aがホルダ9bに保持されており、夫々のプランジャ9aはバネ部材(図示省略)によって、ケース9dの内部に設けられた傾斜カム9eに押し付けられる。ホルダ9bの底部には、各プランジャ9aによって形成される流体室に通じる連通口9fが設けてある。
ケース9dの底部には、連通口9fの二つずつに通じる円弧状の第1開口部9gと第2開口部9hとが設けられている。第1開口部9gはシリンダ第1ポート1fと連通しており、第2開口部9hはシリンダ第2ポート1gと連通している。よって、流体が何れのポートから吐出されるかによって、第1開口部9gおよび第2開口部9hは、アキシャルポンプ9の吸引口あるいは吐出口となる。
ケース9dの底部には、ホルダ9bと連動回転する回転電気子3が設けられており、アキシャルポンプ9を発電用の流体圧モータとして、或いは、流体圧を発生させる流体圧ポンプとして機能させるよう作用する。
傾斜カム9eは、ケース9dに揺動可能に支持されており、一部に設けたアーム9iにより傾斜角度が変更される。アーム9iは、カム用シリンダ9kの内部を二つの空間に仕切りつつ往復移動するカム用ピストン9jに連結されている。カム用シリンダ9kの内部の空間の双方にはバネ部材9mが設けてあり、傾斜カム9eの傾斜角度が略中立となるよう、即ち、各プランジャ9aが回転する際にプランジャ9aの高さの変化が少なくなる状態となるようにカム用ピストン9jを常時付勢する。本実施形態では、これら傾斜カム9eと、カム用ピストン9j、カム用シリンダ9kが、アキシャルポンプ9を流通する流体の流量を変更する流量変更部として機能する。
シリンダ第1ポート1fが、アキシャルポンプ9の第1開口部9gと、カム用シリンダ9kの一方のポートに接続され、シリンダ第2ポート1gが、アキシャルポンプ9の第2開口部9hと、カム用シリンダ9kの他方のポートに接続されている。
図10は、ピストン1bが押し上げられ、第2流体室R2の流体が押し出されている状態である。図10の状態では、流体が第2開口部9hから流入し、プランジャ9aが押し上げられるため、ホルダ9bは矢印の方向に左回転する。傾斜カム9eの内側にはベアリングを介して回転カム9nが設けられており、プランジャ9aの頂部に当接した状態で回転可能である。これによりプランジャ9aの出退動作が円滑となる。
傾斜カム9eは、初期状態では各プランジャ9aが回転したとき、夫々の高さが変化しない中立位置から何れかに僅かに傾けた状態に設定しておく。この初期傾斜方向は任意であるが、ピストン1bが動作し易い方向に合わせておくと、ホルダ9bの回転開始が円滑になる。例えば、図10のようにピストン1bが静止状態から上に上がる機会が多い場合には、第2流体室R2から吐出された流体が第2開口部9hに流入し、ホルダ9bを左回転させる。このとき、傾斜カム9eのアーム9iは、カム用ピストン9jによって図10の上側に押し上げられ、傾斜カム9eの傾斜が大きくなってホルダ9bの回転速度が高まる。つまり、当初より傾斜カム9eを何れかに傾斜させておくことで流体の圧力が作用した場合のホルダ9bの回転始動性が高まる。
本構成の場合、ピストン1bの動作開始時は、傾斜カム9eが中立位置に近いため、ホルダ9bの回転に伴うプランジャ9aの出退量が少なくなる。つまり、アキシャルポンプ9の流体流通量が最小となって、ピストン1bの作動を緩衝する効果が大きい。
図10に示すように、ピストン1bが急激に上げられた場合には、シリンダ第2ポート1gからカム用シリンダ9kの下のポートに流入した流体によってカム用ピストン9jが押し上げられ、傾斜カム9eの傾斜角度が大きくなる。この結果、ホルダ9bは、図10中の矢印の方向に回転する。これにより、プランジャ9aの出退量が多くなり、アキシャルポンプ9の流体流通量が多くなってピストン1bの緩衝効果が弱まる。このとき、所定量の流体を流通させるためにホルダ9bの回転速度は下がり、これに回転電気子3が連動して回生効率も低下する。
逆に、ピストン1bが急下降し、シリンダ第1ポート1fから高圧の流体が吐出される場合には、流体が第1開口部9gに流入する。このとき、流体はカム用シリンダ9kの上のポートに流入して傾斜カム9eが反対方向に傾斜する。これにより、ホルダ9bの回転方向は同じ方向に維持される。この場合にも、ピストン1bの下降速度が大きいほど傾斜カム9eの傾斜角度が大きくなり、ピストン1bの緩衝効果が小さくなる。
このように、回生運転では、ピストン1bが何れの方向に動作する場合でも、傾斜カム9eと、カム用ピストン9j、カム用シリンダ9kが回転方向設定部として機能し、ホルダ9bの回転方向を同一方向に設定する。回生効果については、ピストン1bの動作量が小さい場合には緩衝効果および回生効果が向上する。一方、ピストン1bの動作量が大きくなると、緩衝効果および回生効果は小さくなる。ただし、ホルダ9bの回転方向は同じであるから、ホルダ9bの回転慣性に抗ってホルダ9bの回転エネルギーが浪費されることがなく回生効率が高く維持される。
一方、力行運転に際しては、回転電気子3に通電することでホルダ9bを任意の方向に駆動回転させ、例えば第1開口部9gから吐出させた流体を第1流体室R1に供給することで、ピストン1bを上昇させることができる。
尚、当該アキシャルポンプ9は、図6に示したようなバルブ4を用いる実施形態、および、図9に示したような圧力調節部8を用いる実施形態にも適用可能である。
〔第5実施形態〕
図11および図12に、第5実施形態に係るショックアブソーバSの構成を示す。
本実施形態では、ベーンポンプ21の第1圧力室R3と第2圧力室R4とに、夫々第1規制部K1と第2規制部K2とを設け、外側リング部材2c1の偏芯量を所定範囲に規制するように構成してある。
外側リング部材2c1が有する二つのガイド突起2eのうち、第1圧力室R3の内部で往復移動するものを第1ガイド突起2e1とし、第2圧力室R4の内部で往復移動するものを第2ガイド突起2e2とする。
第1規制部K1は例えば以下のように構成する。第1ガイド突起2e1を例えば円柱状に形成し、この第1ガイド突起2e1に外挿しつつ相対移動する第1スリーブD1を配置する。第1スリーブD1は、同時に、ポンプ2のガイド溝2fの内面に沿って摺動する。第1スリーブD1の一方には例えばコイル状の第1規制バネE1を当接させ、第1スリーブD1を常にポンプ2の外側に付勢する。
第1スリーブD1は流体によってスライド移動可能である。図12に示すように、第1スリーブD1の摺動域の双方には、ガイド溝2fの壁部を貫通して規制ポートPKとリリーフポートPRとが連通形成してある。このうち、規制ポートPKには、バルブ4および切替バルブ5を介して第1流体室R1あるいは第2流体室R2から排出される流体のうち常に高圧側の流体が流入する。尚、これら流体の圧力変動により、流体は規制ポートPKを介して流入・排出を繰り返す。
一方のリリーフポートPRは、規制ポートPKにおける流体の流入・排出に伴って第1スリーブD1が移動するから、これに伴って流体の排出・流入を行わせる。リリーフポートPRの内側には、第1規制バネE1が設けてある。これは、第1流体室R1の流体圧と第2流体室R2の流体圧とに差がないとき、第1スリーブD1を溝部2dの外側に移動させるものである。この状態では、後述の如く、外側リング部材2c1の移動量が最大に確保できる。この状態は、例えば車両が走行する路面にはそれほどの凹凸がなく、ショックアブソーバSの緩衝効果はさほど高く設定しない場合である。
また、第1規制バネE1は所定の付勢力によって第1スリーブD1を付勢しており、規制ポートPKとリリーフポートPRとの流体の圧力差に応じて、第1スリーブD1の位置が決定される。つまり、当該流体圧力が高いほど、第1スリーブD1がポンプ2の中央側に付勢され、外側リング部材2c1の偏心量が少なくなるように規制する。
第1スリーブD1の外側面には全周に亘って環状のスリーブ凹部Daが形成してある。このスリーブ凹部Daの特定箇所には少なくとも一つのスリーブ連通孔Dbが形成してある。スリーブ連通孔Dbは、例えば高圧となった第1流体室R1の流体を第1圧力室R3に流入させる部位である。
例えば図12(a)に示すように、外側リング部材2c1の偏心量が第1圧力室R3を小さくする側に最大になっているときには、第1ガイド突起2e1の端面が、溝部2dの端部に取り付けられた蓋部材Fと当接する。第1圧力室R3に内装してある付勢部2gは最も収縮した状態にある。このように外側リング部材2c1の偏心を許容するのは、ショックアブソーバSの減衰効果をさほど発揮させない場合である。
つまり、例えばポンプ2の第1ポンプ室V1に流入した流体は大きな流量で第2ポンプ室V2に流通する。よって、流体ロータ2bの回転数は減少するものの、ポンプ2による減衰効果は少なくなる。尚、第1ガイド突起2e1の端面の一部には第1傾斜面f1が形成してある。これは、蓋部材Fと当接している第1ガイド突起2e1を素早く蓋部材Fから離間させるためのものである。
減衰効果を高めるには、例えばバルブ4のプランジャ4aの位置を調節して規制ポートPKへの流体の流入量を増大させる。その結果、第1スリーブD1の端部に形成した第2傾斜面f2およびその近傍の平端面f3に流体圧が作用し、第1スリーブD1が、例えば図12(b)に示す位置に移動する。第1スリーブD1の移動量は、規制ポートPKとリリーフポートPRとの流体の圧力差で決定されるから、図外の圧力測定部等を介して双方の圧力差をモニターしておくことで、第1スリーブD1の位置が認識できる。
ショックアブソーバSの減衰効果を高めるには、上記の如く第1スリーブD1の位置をポンプ2の中心側に偏位させておく。この状態でバルブ4のプランジャ4aを操作してバルブ4の吐出口4cを塞ぐことで第1スリーブD1の位置が固定される。尚、他方の第2スリーブD2の動作も、規制ポートPKとリリーフポートPRとの流体の圧力差で決定されるから、第1スリーブD1の位置と第2スリーブD2の位置とはベーンポンプ21の回転軸芯Xに対して対称となる。
この状態で例えば第2流体室R2の圧力が高まり、外側リング部材2c1が第1圧力室R3の体積を縮める側に偏芯しようとすると、図12(b)の状態となったとき、第1圧力室R3の内部にある流体が閉じ込められた状態となる。つまり、第1ガイド突起2e1の外面が、第1スリーブD1のスリーブ連通孔Dbを塞いだ瞬間に第1圧力室R3が外部と遮断され、第1圧力室R3の流体が密封される。その結果、外側リング部材2c1の更なる偏芯が阻止される。
このように、バルブ4の操作によって第1スリーブD1および第2スリーブD2の位置を設定することで、外側リング部材2c1の偏芯許容量が変更される。これにより、ショックアブソーバSの減衰効果や回生に伴う発電量を適宜設定することができる。
尚、当該ショックアブソーバSを力行させる際にも、外側リング部材2c1の位置規制は有効である。例えば、流体ロータ2bを駆動する際に、外側リング部材2c1の偏芯量を少なくするとポンプ2の流量が絞られる。この場合には、高荷重(高油圧)を発生させることが可能となり、また、車高の微調整が可能となる。一方、外側リング部材2c1の偏芯量を大きくすると流体ロータ2bの回転に対してポンプ2の流量が増大するから、例えば車高を素早く変更することが可能となる。
尚、もう一方の第2規制部K2も同様の構成であり、第1規制部K1と同様に作動するため詳細説明は省略する。
〔第6実施形態〕
図13および図14には、第6実施形態に係るショックアブソーバSの構成を示す。本実施形態のショックアブソーバSにあっては、バルブ4を構成するプランジャ4aが夫々面積の異なる二つの鍔部Hを持つ構成にすることができる。
例えば、図14に示すように、プランジャ4aが往復移動する筒状のバルブ4の壁部に複数の流通孔を設けておき、第1流体室R1あるいは第2流体室R2からの流体が流通する二つの流路を形成する。プランジャ4aの一方には、プランジャ4aを往復移動の一方側に付勢するプランジャ付勢部4fとしてのコイルバネを備えている。このコイルバネはプランジャ4aを押し込む側に付勢するが、ソレノイド部4dに印加する電流によってプランジャ4aに所定の駆動力を作用させ、プランジャ4aの位置を安定させる。
図14の例では、下側の鍔部Hの面積が広く構成してあり、切替バルブ5を介して下側の受入口4bに常に高圧流体を流入させることでプランジャ4aが下げられる。このバルブ4は、ソレノイド部4dへの印加電力がないとき開き状態となる。
因みに、当該プランジャ4aを移動させる圧力は以下のようになる。二つの鍔部Hで挟まれた部位を第1バルブ室41とし、プランジャ4aの貫通流路4eで連結された上下の部位を第2バルブ室42とする。第1バルブ室41については下側の鍔部Hの面積が広いため、圧力の高まりと共にプランジャ4aを下側に付勢する。第2バルブ室42については下側の鍔部Hを上向きに押す面積の方が上側の鍔部Hを下向きに押す面積よりも広いから、圧力の高まりと共にプランジャ4aを上側に付勢する。つまり、これ等上下方向の付勢力の大小関係により、圧力の増減に伴ってプランジャ4aへの付勢方向が決定される。このプランジャ4aは、電磁力と油圧力とプランジャ付勢部4fのスプリング力との合計で移動方向および移動量が決定される。
本構成のバルブ4を用いれば、外側リング部材2c1の偏芯位置の設定がより正確になる。具体的には、バルブ4に印加する電流によりプランジャ4aの位置が決定される。この初期位置としては図14(a)に示すように、例えばバルブ4が開口していない位置を設定しておく。その後、第1バルブ室41と第2バルブ室42とに作用する流体圧の差が所定の値となると、この圧力によってプランジャ4aが電磁力に抗して開口位置まで移動し、さらに流体圧が高い場合には図14(b)に示すようにバルブ4の開口量が増大する。切替バルブ5により常にバルブ4の受入口4bのうち下側に高圧の流体が供給され、バルブ4を介して第1スリーブD1および第2スリーブD2の規制ポートPKに流体が供給される。これにより、第1スリーブD1および第2スリーブD2の位置が決定される。
つまり、バルブ4の設定電流によってバルブ4の開口流体圧が決定され、第1スリーブD1および第2スリーブD2の位置が決定される。本構成のバルブ4を用いることで、外側リング部材2c1の偏芯量を特段の検出手段によって把握しなくても、バルブ4の印加電流を設定するだけでポンプ2の理論吐出量が決定される。よって、地面からの突き上げが激しい路面を車両が走行しているなどのサスペンションの動作状態に応じてポンプ2の流量を設定することができ、ショックアブソーバSの減衰力や回生効果を適切に設定することができる。
尚、バルブ4は、図15に示すものであっても良い。このバルブ4は、二つの鍔部Hの大小関係が図14のものと逆である。この構成では、ソレノイド部4dへの印加電流がないときバルブ4は図15(a)に示すように閉じ状態となる。
また、本構成では、バルブ4に流入する流体圧が高まるとプランジャ4aが図15(b)に示すように上昇するが、このときバルブ4の内部の付勢バネは収縮し付勢力が増大する。よって、本構成では、流体圧が高まってもバルブ4の開口量の増大が抑制され、第1スリーブD1および第2スリーブD2の移動量が少なくなって、外側リング部材2c1は比較的大きな偏芯量を得ることができる。このように、本構成のバルブ4であれば、図14のバルブ4を用いた場合に比べて、ショックアブソーバSの減衰効果が緩やかなものとなる。
〔第7実施形態〕
図16には、第7実施形態に係るショックアブソーバSの構成を示す。本構成は、図13の構成から切替バルブ5を除いたものである。
車両が走行する際には、サスペンションの伸縮動作に合わせて、第1流体室R1および第2流体室R2において流体が交互に流入・排出される。サスペンションの減衰効果を高めるには、伸縮動作の双方を減衰するよう、例えば第1流体室R1から流体が排出されるときと第2流体室R2から流体が排出されるときの双方において、外側リング部材2c1の偏芯量を規制するのが好ましい。
しかし、車体の上下動の周期と、サスペンションのピストン1bが上下に往復移動する周期とは大きく異なる。つまり、ピストン1bは微細な上下動を繰り返しながら昇降するが、車体の昇降周期はサスペンションの微細は昇降と比較して緩やかな周期となる。この点に着目し、本構成では、例えばピストン1bの上下動のうち一方側の動作だけを減衰する。
例えば、図16に示した例は、第1流体室R1の流体が高圧になったとき第1スリーブD1および第2スリーブD2の規制ポートPKに流体を供給するものである。つまり、車輪が突き上げられたときに外側リング部材2c1の偏芯量が抑制される。
他方、車輪への荷重が抜けてピストン1bがシリンダ1aに対して相対的に上方に移動し、第2流体室R2の流体圧が高圧となるときには、リリーフポートPRに流体が流入して第1スリーブD1および第2スリーブD2が外側に移動し、外側リング部材2c1の偏芯増大が許容される。ただし、この場合は車輪が素早く地面に接地する状態となるのが好ましいから外側リング部材2c1の偏芯量が増大することは、ポンプ2の回転数が高まることとなりピストン1bは比較的速く移動するから好都合である。
このように、本構成のショックアブソーバSであれば、構成を簡略化しながらサスペンションの減衰効果を実質的に担保することができる。
本発明に係るショックアブソーバは、作動油の流量を調節してピストンの動きを減衰させると共に回生電流を生じさせ、あるいは、ピストンを作動させるものであって、例えば、車両のショックアブソーバや車高調節機構などに広く適用することができる。
1a シリンダ
1b ピストン
2a ベーン
2b 流体ロータ
2c リング部材
2e1 第1ガイド突起
2e2 第2ガイド突起
2g 付勢部
21 ベーンポンプ
3i 電気ロータ
3j ステータ
4 バルブ
4a プランジャ
4d ソレノイド部
4f プランジャ付勢部
8 圧力調節部
H 鍔部
K1 第1規制部
K2 第2規制部
P1 第1ポート
P2 第2ポート
R1 第1流体室
R2 第2流体室
R3 第1圧力室
R4 第2圧力室
S ショックアブソーバ
V ポンプ室
X 回転軸芯

Claims (7)

  1. 流体を収容するシリンダと、
    前記シリンダの内部を第1流体室と第2流体室とに仕切りつつ前記シリンダに対して往復移動するピストンと、
    前記第1流体室および前記第2流体室の何れか一方に連通する第1ポートおよび第2ポートを有すると共に、前記第1ポートと前記第2ポートとに亘って前記流体を流通させる回転部材を有し、
    前記第1流体室の圧力と前記第2流体室の圧力との圧力差に応じて前記流体の流通量を変更する流量変更部、および、前記圧力差に拘わらず前記回転部材の回転方向を一定とする回転方向設定部を有するポンプと、
    前記ポンプと連動回転する電気ロータおよび前記電気ロータとの間で磁界を形成するステータと、を備えるショックアブソーバ。
  2. 前記ポンプが、
    前記回転部材として複数のベーンを保持する流体ロータと、
    前記ベーンが当接しつつ前記流体ロータの回転軸芯に対して直角方向に往復移動可能で、中心を前記流体ロータの回転軸芯に近付ける付勢部を有するリング部材と、を備え、
    前記リング部材の外周面のうち互いに反対の位置に、前記第1流体室の流体圧を前記リング部材に作用させる第1圧力室、および、前記第2流体室の流体圧を前記リング部材に作用させる第2圧力室が形成され、
    前記流体ロータと前記リング部材の偏心量を変えることで前記流量変更部が形成され、前記流体ロータに対する前記リング部材の偏心方向を変えることで前記回転方向設定部が形成される請求項1に記載のショックアブソーバ。
  3. 前記第1流体室および前記第2流体室と、前記第1圧力室および前記第2圧力室とを連通する流路の断面積および連通先を変更制御するバルブを備えている請求項2に記載のショックアブソーバ。
  4. 前記リング部材が、前記第1圧力室の内部で前記往復移動する第1ガイド突起と、前記第2圧力室の内部で前記往復移動する第2ガイド突起とを有し、
    前記第1ガイド突起に対して相対移動し、前記第1圧力室の内部における前記第1ガイド突起の往復移動の移動量を規制する第1規制部が前記第1圧力室に設けられると共に、
    前記第2ガイド突起に対して相対移動し、前記第2圧力室の内部における前記第2ガイド突起の往復移動の移動量を規制する第2規制部が前記第2圧力室に設けられている請求項2または3に記載のショックアブソーバ。
  5. 前記第1規制部が、前記第1圧力室の内壁の一部と前記第1ガイド突起とに対して摺動可能であって、前記第1ガイド突起の移動を阻止する規制部を備え、前記第1規制部が前記第1流体室あるいは前記第2流体室からの流体により位置変更されることで、前記第1ガイド突起の移動範囲が調節可能であり、
    前記第2規制部が、前記第2圧力室の内壁の一部と前記第2ガイド突起とに対して摺動可能であって、前記第2ガイド突起の移動を阻止する規制部を備え、前記第2規制部が前記第1流体室あるいは前記第2流体室からの流体により位置変更されることで、前記第2ガイド突起の移動範囲が調節可能である請求項4に記載のショックアブソーバ。
  6. 前記バルブが筒状を呈し、
    当該バルブの内部を往復移動し、前記往復移動の方向に直角な面の面積が異なる複数の鍔部を有するプランジャと、
    前記バルブの壁部に設けられ、前記バルブの内部を前記第1流体室あるいは前記第2流体室からの前記流体が流通する二つの流路を形成する複数の流通孔と、
    前記プランジャを往復移動させるソレノイド部と、
    前記プランジャを前記往復移動の一方側に付勢するプランジャ付勢部と、を備えており、
    前記二つの流路に流入する前記流体の圧力差に基いて前記プランジャを往復移動させ、前記プランジャの往復移動領域の一部の領域において、前記プランジャの移動に応じて前記二つの流路の流体流通量を同期して増減させるように構成されている請求項3から5の何れか一項に記載のショックアブソーバ。
  7. 前記流体の圧力を調節する圧力調節部を備えた請求項1から6の何れか一項に記載のショックアブソーバ。
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