JP2020082213A - 罫書き用治具 - Google Patents

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Abstract

【課題】接触式3次元測定器を用い、作業時間及び作業負担の軽減を図りながら、構造物の表面に罫書き線を記入可能にする。【解決手段】罫書き用治具は、球状の先端部を有するプローブが設けられた接触式3次元測定器と組み合わせられる罫書き用治具であって、構造物の製造途中の中間品であるワークの表面に着脱自在に固定される固定部と、プローブの先端部を保持すると共にプローブをワークの表面に沿って位置決めするプローブ受部と、を備え、固定部がワークの表面に固定された状態において、ワークの表面に垂直な方向に沿って延びるポンチ挿入孔が設けられている。【選択図】図1

Description

本発明は、構造物の製造途中の中間品に罫書き線を記入する際に用いられる罫書き用治具に関する。
鉄道車両の台車枠等の構造物を製造する場合、構造物の製造途中の中間品(以下、単に中間品とも称する。)に、他の部品を取り付けるための取付部が、機械加工により形成されることがある。
取付部は、例えば、中間品の表面に予め記入された罫書き線に基づいて、中間品の正確な位置に形成される必要がある。このため、一例として、作業者が中間品を定盤上に載置した後、中間品と定盤との位置合わせを行い、中間品の表面に罫書き線を記入する方法が知られている。
また別の例として、特許文献1に開示された方法が知られている。この方法では、光学式3次元測定器を用い、中間品の表面形状をレーザ光により測定して3次元モデルを構築し、この3次元モデルを設計モデルと比較する。これにより、中間品に存在する歪によって、中間品の形状が設計モデルの形状に比べてどのようにずれているかを調べ、当該ずれの量が最小となるように中間品と設計モデルとの位置関係を調整した上で、中間品の表面に罫書き線を記入する。
特許第4444881号公報
しかしながら、定盤を用いる上記方法では、手作業により、作業者が中間品と定盤との位置合わせを行うと共に、罫書き線の記入位置を計算する必要がある。また、特許文献1の方法では、中間品の罫書き線の記入位置を算出するために、光学式3次元測定器により測定した中間品の表面の膨大な数の測定点に基づいて3次元モデルを構築した後、この3次元モデルを設計モデルとフィッティングさせることにより中間品の座標系と設計モデル同士の座標系を合わせた上で、3次元モデルから特定の位置情報を抽出する必要がある。このため、上記したいずれの方法も、作業時間が長時間に及ぶと共に作業負担が増大するおそれがある。
そこで本発明は、接触式3次元測定器を用い、作業時間及び作業負担の軽減を図りながら、構造物の表面に罫書き線を記入可能にすることを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一態様に係る罫書き用治具は、球状の先端部を有するプローブが設けられた接触式3次元測定器と組み合わせられる罫書き用治具であって、構造物の製造途中の中間品であるワークの表面に着脱自在に固定される固定部と、前記プローブの前記先端部を保持すると共に前記プローブを前記ワークの前記表面に沿って位置決めするプローブ受部と、を備え、前記固定部が前記ワークの前記表面に固定された状態において、前記ワークの前記表面に垂直な方向に沿って延びるポンチ挿入孔が設けられている。
上記構成によれば、ワークの表面に罫書き用治具が固定部により固定された状態で、プローブの球状の先端部がプローブ受部に保持されることで、プローブがワークの表面に沿って位置決めされる。
ここで、接触式3次元測定器によりワークの座標位置を予め把握しておくことで、プローブが位置決めされた位置に対応して、罫書き用治具のポンチ挿入孔のワークの表面に対する位置を接触式3次元測定器により迅速に算出できる。よって、当該算出結果に基づいて、ワークの表面の目標とする位置に対応してポンチ挿入孔が配置されるように、罫書き用治具をワークの表面に素早く固定できる。
これにより、ポンチ挿入孔がワークの表面の目標とする位置に対応して配置されるように罫書き用治具が固定された状態で、ポンチ挿入孔にポンチを挿入してワークの表面を打刻することで、ワークの表面の正確な位置でワークを迅速に打刻できる。よって、作業時間及び作業負担の軽減を図りながら、ワークの表面に複数の打点を形成し、各打点を通過するように、ワークの表面に罫書き線を記入できる。
本発明によれば、接触式3次元測定器を用い、作業時間及び作業負担の軽減を図りながら、構造物の表面に罫書き線を記入できる。
実施形態に係る接触式3次元測定器と罫書き用治具との斜視図である。 図1の罫書き用治具の斜視図である。 図1の罫書き用治具の鉛直断面図である。 図1の罫書き用治具の背面図である。 図1の罫書き用治具を用いてワークの表面に罫書き線を記入する方法のフローチャートである。 ポンチが挿入された図1の罫書き用治具の鉛直断面図である。 図1のワークに記入された罫書き線を示すワークの正面図である。
以下、本発明の実施形態について、図を参照して説明する。図1は、実施形態に係る接触式3次元測定器1と罫書き用治具10との斜視図である。図2は、図1の罫書き用治具10の斜視図である。図3は、図1の罫書き用治具10の鉛直断面図である。図4は、図1の罫書き用治具10の背面図である。図3では、プローブ2e及び先端部2fは、外観形状が示されている。
図1に示すように、接触式3次元測定器1は、一例としてアーム式であり、アームユニット2とコンピュータ3とを備える。アームユニット2は、多軸(一例として6軸)式であり、連結された複数のアーム2a〜2dを有する。最も先端側のアーム2dには、長尺状のプローブ2eが設けられている。プローブ2eには、球状に形成されてワークWと接触する先端部2fが設けられている。プローブ2eの先端部2fは、オペレータにより手動で移動される。ワークWは、構造物の製造途中の中間品である。構造物は、一例として鉄道車両用台車枠であり、ワークWは、横梁である。
アームユニット2は、ベース台2gと複数の関節部分とを更に有する。ベース台2gは、ワークWの上面、又は床面等に載置される。ワークWの表面にベース台2gの適切な取付個所が無い場合、ワークWにベース台2gを締結部材等により固定してもよい。各関節部分では、隣接する2つのアーム2a〜2dが所定の回転軸回りに相対的に回転する。各間接部分には、エンコーダが内蔵されている。隣接する2つのアーム2a〜2dの回転量は、エンコーダにより検出され、その検出信号が、ケーブル4による有線通信、又は無線通信によりコンピュータ3に入力される。
これにより接触式3次元測定器1では、オペレータがプローブ2eの先端部2fの位置を手動で移動させて、ワークWの表面に先端部2fを点接触させることにより、当該接触点における3次元の座標位置を測定することが可能になっている。
コンピュータ3は、一例としてパーソナルコンピュータであり、CPU、ROM、及びRAMの他、オペレータが入力する情報を受け付ける入力部3aと、オペレータに所定情報を表示する表示部3bとを有する。
ROMには、制御プログラムが格納されている。RAMは、所定情報を記憶する。この所定情報には、入力部3aを介して入力される設定情報の他、アームユニット2により計測されたワークWの複数の座標位置についての情報と、ワークWの設計図である3次元の設計モデル(3DCG)10のデータとが含まれている。
コンピュータ3のCPUは、制御プログラムに基づいて、アームユニット2により計測されたワークWの複数の位置情報を読み込むと共に、この位置情報が示す座標位置を、ワークWの設計モデルが置かれたモデル空間(仮想空間)内の座標にプロットし、表示部3bに表示させる。なお接触式3次元測定器1は、アーム式以外の方式のものでもよい。
図1〜4に示すように、罫書き用治具10は、ワークWの表面に固定され、接触式3次元測定器1により座標位置が測定されたワークWの表面の目標とする位置で、ポンチ5(図6参照)によりワークWを打刻して罫書き線を記入するために用いられる。
罫書き用治具10は、球状の先端部2fを有するプローブ2eが設けられた接触式3次元測定器1と組み合わせられる。罫書き用治具10は、固定部11、スライダ装置13、ブラケット19、プローブ受部16、ダイヤル17、及びレバー18を備える。
固定部11は、ワークWの表面に着脱自在に固定される。一例として、固定部11は、磁石を有し、ワークWの表面に磁力により着脱自在に吸着される。固定部11のワークWと対向する面(底面)は、一例として平坦面であり、ワークWの表面と面接触する。なお、ワークWの表面に対する固定部11の固定方式は、磁力を利用する方式以外の方式でもよい。
固定部11のブラケット19側とは反対側の側面には、レバー18が設けられている。レバー18を操作することにより、レバー18に連動して固定部11の一部がワークWの表面に向けて突出し、固定部11がワークWの表面から脱離される。
スライダ装置13は、ブラケット19を介してプローブ受部16と連結される。スライダ装置13は、固定部11がワークWの表面に固定された状態において、プローブ受部16及び後述するポンチ挿入孔10aのワークWの表面に対する位置を調節するために用いられる。本実施形態のスライダ装置13は、プローブ受部16をワークWの表面に沿った少なくとも一方向に往復自在に移動させる。
一例としてスライダ装置13は、互いに組み合わされた第1ブロック14と第2ブロック15とを有する。第1ブロック14と第2ブロック15とは、罫書き用治具10が固定されるワークWの表面に垂直な方向に重ねて配置されている。即ち、ワークWの表面に向かう方向を下側とすると、第2ブロック15は、第1ブロック14の上に重ねて配置されている。第1ブロック14は、取付板12を介して固定部11と固定されている。第2ブロック15は、第1ブロック14と一方向(図2,3ではY方向)に相対移動する。第2ブロック15には、ブラケット19が連結されている。
スライダ装置13を操作して、第2ブロック15を第1ブロック14に対して相対移動させることで、固定部11がワークWの表面に固定された状態で、ワークWの表面に対するプローブ受部16及びポンチ挿入孔10aの位置が、一定範囲で微調整される。ここで言う微調整とは、固定部11をワークWの表面に固定した状態で第2ブロック15を第1ブロック14に対して相対移動させることによりワークWの表面に対するプローブ受部16及びポンチ挿入孔10aの位置を調整することを指す。
図3及び4に示されるように、本実施形態の第1ブロック14には、ダイヤル17が設けられている。ダイヤル17を回転させることで、スライダ装置13の第2ブロック15が第1ブロック14に対して一方向に相対移動させられる。第2ブロック15と第1ブロック14との同じ側の各側面には、第2ブロック15と第1ブロック14との相対位置を示す目盛15a,14a(上目盛15a,下目盛14a)が設けられている。
スライダ装置13の移動機構は、一例として、ダイヤル17の回転軸と、当該回転軸の先端に取り付けられたピニオンギヤと、当該ピニオンギヤと噛み合うように第2ブロック15に取り付けられたラックギヤとを有する。当該移動機構によれば、ダイヤル17の回転軸と共にピニオンギヤが回転し、ピニオンギヤの回転によりラックギヤが移動させられることで、第2ブロック15が第1ブロック14に対して相対移動させられる。
ブラケット19は、一例として板部材であり、側面視において、スライダ装置13から固定部11に向けて延びた後に固定部11から離隔する方向に延びるL字状に形成されている。ブラケット19は、固定部11がワークWの表面に固定された状態で、ワークWの表面に対して垂直な方向に沿って延びる垂直面19bを有する。第2ブロック15は、このブラケット19の垂直面19bに平行な平面内において第1ブロック14に対して相対移動するように配置されている。ブラケット19は、一例として、複数の締結部材21によりスライダ装置13に固定されている。
固定部11がワークWの表面に固定された状態で、ブラケット19は、その一部が、ワークWの表面と対向するように配置されている。固定部11がワークWの表面に固定された状態でワークWの表面と対向するブラケット19の部分には、当該部分の厚み方向に貫通する貫通孔19aが設けられている。なお、ブラケット19は板部材に限定されず、例えば、プローブ受部16を保持するクランプであってもよい。
プローブ受部16は、プローブ2eの先端部2fを保持すると共にプローブ2eをワークWの表面に沿って位置決めする。プローブ受部16は、ブラケット19に対して複数の締結部材20により脱着自在に固定されている。これにより、例えば、1つのブラケット19に対して、複数のカップ部分16aの形状が異なるプローブ受部16を選択して固定できる。
プローブ受部16は、カップ部分16aを有する。このカップ部分16aは、プローブ2eの先端部2fと全周方向に接触し且つ固定部11がワークWの表面に固定された状態においてワークWの表面に向けて先細りとなるテーパー状に形成されている。言い換えると、固定部11がワークWの表面に固定された状態では、ワークWの表面に垂直な方向から見て、カップ部分16aは、ワークWの表面に向けて、内径が漸減するように窪んでいる。
カップ部分16aには、固定部11がワークWの表面に固定された状態で、ワークWの表面に垂直な方向に貫通する貫通孔16bが設けられている。カップ部分16aの貫通孔16bは、ブラケット19の貫通孔19aと連通するように配置されている。
ここで罫書き用治具10には、固定部11がワークWの表面に固定された状態において、ワークWの表面に垂直な方向に沿って延びるポンチ挿入孔10aが設けられている。本実施形態のポンチ挿入孔10aは、固定部11がワークWの表面に固定された状態において、ワークWの表面に垂直な方向から見て、プローブ受部16のプローブ2eと重なる領域に設けられている。
具体的にポンチ挿入孔10aは、その軸線方向から見て円形に形成されている。ポンチ挿入孔10aは、プローブ受部16の貫通孔16bと、ブラケット19の貫通孔19aとが、互いに連通することで形成されている。ポンチ挿入孔10aは、ワークWの表面に垂直な方向から見て、カップ部分16aの径方向中心を通って直線状に延びている。ポンチ挿入孔10aは、固定部11の底面に垂直に延びている。
ポンチ挿入孔10aは、プローブ2eの先端部2fの外径よりも小さい内径を有する。これによりプローブ2eは、先端部2fの一部がポンチ挿入孔10aに嵌まり込むようにプローブ受部16に保持される。またポンチ挿入孔10aは、これに挿入されるポンチ5が、ポンチ挿入孔10aの軸線L1に沿ってがたつきなく挿通可能な内径を有する(図6参照)。
図3の罫書き用治具10の鉛直断面図に示すように、罫書き用治具10では、ポンチ挿入孔10aの径方向中心を通って延びるポンチ挿入孔10aの軸線L1に対する、プローブ2eの先端部2fを通って延びるプローブ2eの軸線L2の傾斜角度θが変化しても、プローブ2eの先端部2fの径方向中心位置は、ポンチ挿入孔10aの軸線L1上に常に保持される。
これにより、ワークWの表面に固定された罫書き用治具10に向けて、アームユニット2がどのような方向から延びていても、プローブ2eの先端部2fがプローブ受部16に保持される際に、プローブ2eの先端部2fの径方向中心とワークWとの間で位置ずれが生じるのが防止される。
以下、接触式3次元測定器1と罫書き用治具10とを用いて、ワークWの表面に取付部を形成するための罫書き線を記入する方法を例示する。図5は、図1の罫書き用治具10を用いてワークWの表面に罫書き線を記入する方法のフローチャートである。図6は、ポンチ5が挿入された図1の罫書き用治具10の鉛直断面図である。図7は、図1のワークWに記入された罫書き線N,Nを示すワークWの正面図である。
まずオペレータは、アームユニット2を適切な場所に載置し、接触式3次元測定器1をワークWに対して相対的に固定する。図1に示すように、本実施形態では、ワークWの近傍にアームユニット2のベース台2gを載置して固定する。
この状態で、オペレータは、アームユニット2のプローブ2eの先端部2fを、ワークWの表面の複数の箇所に接触させる。このときのワークWの表面との接触点の位置及び数は、ワークWを設計モデルの座標系とワークWの原点座標系とが互いに関連し変換できるように、適宜設定される。これによりオペレータは、ワークWの表面の複数の接触点の相対位置を計測してコンピュータ3に記録する。
オペレータは、ワークWの接触式3次元計測機によって計測された現実空間の座標位置に基づいて、設計モデルの座標系の位置に対応するワークWの計測された位置を求めるように、コンピュータ3を操作する。ここではコンピュータ3のCPUは、制御プログラムにより、計測された各接触点の現実空間の座標位置を設計モデルの座標系の座標位置へ座標変換する。これにより、ワークWと設計モデルとの座標合わせが行われる(S1)。以後、プローブ2eの先端部2fの位置が、設計モデルのモデル空間内に対応することとなり、コンピュータ3の表示部3bに表示可能となる。
次にオペレータは、ワークWの表面の所定位置に罫書き用治具10を固定する(S2)。ここでは、設計モデルの座標系のX軸とY軸とに平行な矩形平面であるワークWの表面に、オペレータがX軸中心線(Y座標が0であるX軸線)上とY軸中心線(X座標が0であるY軸線)上とに沿って罫書き線を記入し、ワークWの表面にX,Y方向の座標原点(0,0)である点を記入する場合を例として挙げる。図7は、図1のワークWに記入された罫書き線N,Nを示すワークWの正面図である。
ワークWの表面のX軸中心線上に罫書き線Nを記入し、Y軸中心線上に罫書き線Nを記入しようとする場合、オペレータは、スライダ装置13の第2ブロック15の第1ブロック14に対する相対移動方向をY軸方向に略合わせた状態で、ワークWの表面のY軸中心線の近傍と思われる位置に罫書き用治具10を固定する(S2)。その後オペレータは、プローブ2eの先端部2fをプローブ受部16のカップ部分16a内に挿入し、先端部2fをプローブ受部16により保持した状態で、先端部2fの径方向中心の座標位置を計測する(S3)。
次にオペレータは、S3で計測した位置情報から、ポンチ5を打刻しようとするワークWの表面の目標の座標位置(ここではY軸中心線の中心位置(0点)に対応するX軸中心線上の位置)と、現在の罫書き用治具10のポンチ挿入孔10aの軸線L1上におけるワークWの表面の位置との間のずれ方向及びずれ量を読み取り、プローブ2eの先端部2fの径方向中心位置が目標の座標位置に近くなるように罫書き用治具10を調整する(S4)。
このS4での調整は、本実施形態では、スライダ装置13の目盛14a,15aを読みながらダイヤル17を回転させて、第2ブロック15を第1ブロック14に対して相対移動させ、プローブ2eの先端部2fの径方向中心位置がY軸中心線の中心位置(0点)に対応するX軸中心線上の位置に近くなるように調整することで行う。このときのオペレータによるずれ方向及びずれ量の読み取りは、コンピュータ3の表示部3bの表示内容により容易且つ迅速に把握される。
ここで本実施形態では、プローブ2eの先端部2fの径方向中心位置が、罫書き用治具10のポンチ挿入孔10aの軸線L1上に位置している。従ってオペレータは、XY平面内におけるプローブ2eの先端部2fの径方向中心位置を確認することで、上記読み取りを良好に行うことができる。
次にオペレータは、読み取ったずれ量が、許容範囲内か否かを判定する(S5)。オペレータは、ずれ量が許容範囲内であると判定するまで、S4及びS5を繰り返し行う。オペレータは、S5において、ずれ量が許容範囲内であると判定した場合、プローブ受部16のカップ部分16aからプローブ2eの先端部2fを引き抜き、ポンチ挿入孔10aにポンチ5を挿入し、ワークWの表面にポンチ5を打刻する(図6,S6)。図7に示す例では、ポンチ5の打刻により、Y軸中心線の中心位置(0点)に対応するX軸中心線上の位置に打点P1が打刻された様子を示している。
次にオペレータは、全ての打刻が完了したか否かを判定する(S7)。S7において、オペレータは、全ての打刻が完了していないと判定した場合、ステップをS2に戻す。本実施形態では、一例としてワークWの表面の4箇所に打刻を行うため、最初にS7においてオペレータが判定を行うときには全ての打刻は完了していない。よって、オペレータはステップをS7からS2に戻す。
新たなS1において、オペレータは、ワークWの表面のうち、X軸中心線上の打点P1から離れた位置の近傍に罫書き用治具10を固定する。その後、打点P1にポンチ5を打刻した手順と同様の手順により、ワークWの表面にポンチ5を打刻する(S2〜S6)。図7に示す例では、ポンチ5の打刻により、Y軸中心線の中心位置(0点)に対応するX軸中心線上の中心位置(0点)を挟んで打点P1とは反対側の位置に打点P2が打刻された様子を示している。なお、打点P1,P2の打刻順は逆でもよい。
次にオペレータは、S7からS2へステップを再度戻し、打点P1,P2にポンチを打刻した手順と同様の手順で、X軸中心線の中心位置(0点)に対応するY軸中心線上の位置に打点P3、P4を順次打刻する(S2〜S7)。図7に示す例では、ポンチ5の打刻により、X軸中心線の中心位置(0点)に対応するY軸中心線上の中心位置(0点)を挟む両側に打点P3,P4が打刻された様子を示している。なお、打点P3,P4の打刻順は逆でもよい。
オペレータは、S7において、全ての打刻(本実施形態では4箇所の打刻)が完了したと判定した場合、ワークWの表面に打刻された複数の打点P1〜P4に基づいて、ワークWの表面に罫書き線を記入する(図7,S8)。図7に示すように、本実施形態では、中心位置(0点)を挟んでX軸中心線上に配置された打点P1,P2を通過するように罫書き線NをワークWの表面に記入する。また、中心位置(0点)を挟んでY軸中心線上に配置された打点P3,P4を通過するように罫書き線NをワークWの表面に記入する。これにより、罫書き線N,Nの交点をワークWの表面の座標原点(0,0)として決定できる。オペレータがS8を行った後、フローは終了する。
図7に示す例は、X軸中心線とY軸中心線とに罫書き線N,Nを記入してワークWの表面の座標原点(0,0)を決定した例であるが、同様の方法で座標原点以外の任意の点を罫書き線により決定できる。
また上記例では、X軸とY軸とに平行な平面上の点を決定する例を挙げたが、例えば、X軸とZ軸とに平行な平面上の点を決定する場合にも同様の方法を取りうる。さらに、工程は若干複雑となるものの、X,Y,Z軸のそれぞれに対して傾斜した面であっても、面上の点を決定する場合に同様の方法を取りうる。また点に限らず、任意の中心線等の線分を罫書き線により決定できる。
以上説明したように、罫書き用治具10によれば、ワークWの表面に罫書き用治具10が固定部11により固定された状態で、プローブ2eの球状の先端部2fがプローブ受部16に保持されることで、プローブ2eがワークWの表面に沿って位置決めされる。
ここで、接触式3次元測定器1によりワークWの座標位置を予め把握しておくことで、プローブ2eが位置決めされた位置に対応して、罫書き用治具10のポンチ挿入孔10aのワークWの表面に対する位置を接触式3次元測定器1により迅速に算出できる。よって、当該算出結果に基づいて、ワークWの表面の目標とする位置に対応してポンチ挿入孔10aが配置されるように、罫書き用治具10をワークWの表面に素早く固定できる。
これにより、ポンチ挿入孔10aがワークWの表面の目標とする位置に対応して配置されるように罫書き用治具10が固定された状態で、ポンチ挿入孔10aにポンチ5を挿入してワークWの表面を打刻することで、ワークWの表面の正確な位置でワークWを迅速に打刻できる。よって、作業時間及び作業負担の軽減を図りながら、ワークWの表面に複数の打点P1〜P4を形成し、各打点P1〜P2,P3〜P4を通過するように、ワークWの表面に罫書き線N,Nを記入できる。
またポンチ挿入孔10aは、固定部11がワークWの表面に固定された状態において、ワークWの表面に垂直な方向から見て、プローブ受部16のプローブ2eと重なる領域に設けられているので、プローブ2eの位置により、ワークWの表面のポンチ5を打刻する位置を調整し易くすることができる。
またポンチ挿入孔10aは、プローブ2eの先端部2fの外径よりも小さい内径を有し、プローブ2eは、先端部2fの一部がポンチ挿入孔10aに嵌まり込むようにプローブ受部16に保持されるので、プローブ2eがポンチ挿入孔10aに完全に嵌まり込むのを防止しながら、プローブ2eをポンチ挿入孔10aに対して位置決めし易くでき、ポンチ挿入孔10aをワークWの表面の目的の位置に素早く位置決めできる。
またプローブ受部16は、プローブ2eの先端部2fと全周方向に接触し且つ前記固定部11がワークWの表面に固定された状態においてワークWの表面に向けて先細りとなるテーパー状に形成されたカップ部分16aを有し、ポンチ挿入孔10aは、ワークWの表面に垂直な方向から見て、カップ部分16aの径方向中央を通って延びている。
このため、プローブ受部16のカップ部分16aにおいて、プローブ2eをプローブ受部16により素早く保持させることができると共に、プローブ2eとプローブ受部16との干渉を低減し、プローブ2eの動作がプローブ受部16により制約されるのを防止できる。
また、このようにプローブ2eによりプローブ受部16が位置決めされた状態において、ポンチ挿入孔10aを介して、ワークWの表面の適切な位置にポンチ5を効率よく打つことができる。
また罫書き用治具10は、プローブ受部16をワークWの表面に沿った少なくとも一方向に往復自在に移動させるスライダ装置13を備えるので、ワークWの表面に罫書き用治具10を固定した後も、スライダ装置13を用いて、ポンチ挿入孔10aをワークWの表面の正確な位置に配置できる。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、その構成を変更、追加、又は削除できる。構造物は、当然ながら鉄道車両の台車枠に限定されず、その他のものであってもよい。
また上記実施形態では、プローブ2eが球状の先端部2fを有するものとしたが、プローブ2eの形状はこれに限定されず、例えば多角形状であってもよいし、柱状であってもよい。
1 接触式3次元測定器
2d プローブ
2f 先端部
10a ポンチ孔
11 固定部
16 プローブ受部
16a カップ部分
13 スライダ装置

Claims (5)

  1. 球状の先端部を有するプローブが設けられた接触式3次元測定器と組み合わせられる罫書き用治具であって、
    構造物の製造途中の中間品であるワークの表面に着脱自在に固定される固定部と、
    前記プローブの前記先端部を保持すると共に前記プローブを前記ワークの前記表面に沿って位置決めするプローブ受部と、を備え、
    前記固定部が前記ワークの前記表面に固定された状態において、前記ワークの前記表面に垂直な方向に沿って延びるポンチ挿入孔が設けられている、罫書き用治具。
  2. 前記ポンチ挿入孔は、前記固定部が前記ワークの前記表面に固定された状態において、前記ワークの前記表面に垂直な方向から見て、前記プローブ受部の前記プローブと重なる領域に設けられている、請求項1に記載の罫書き用治具。
  3. 前記ポンチ挿入孔は、前記プローブの前記先端部の外径よりも小さい内径を有し、
    前記プローブは、前記先端部の一部が前記ポンチ挿入孔に嵌まり込むように前記プローブ受部に保持される、請求項1又は2に記載の罫書き用治具。
  4. 前記プローブ受部は、前記プローブの前記先端部と全周方向に接触し且つ前記固定部が前記ワークの前記表面に固定された状態において前記ワークの前記表面に向けて先細りとなるテーパー状に形成されたカップ部分を有し、
    前記固定部が前記ワークの前記表面に固定された状態において、前記ポンチ挿入孔は、前記ワークの前記表面に垂直な方向から見て、前記カップ部分の径方向中央を通って延びている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の罫書き用治具。
  5. 前記プローブ受部を前記ワークの前記表面に沿った少なくとも一方向に往復自在に移動させるスライダ装置を更に備える、請求項1〜4のいずれか1項に記載の罫書き用治具。
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