JP2020082134A - 冷間圧延における圧延速度設定方法及びバックアップロール外周長設定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】冷間圧延において圧延スタンドのバックアップロールに使用する軸受の外輪疵に起因する振動よるチャタマークの発生を効果的に防止することができる、冷間圧延における圧延速度設定方法及びバックアップロール外周長設定方法を提供する。【解決手段】冷間圧延における圧延速度設定方法は、バックアップロール14に使用する軸受の外輪疵に起因する振動の基本振動周波数及びその整数倍の周波数を算出するステップS1と、前述の整数倍の周波数による振動の金属板12上における波長を算出するステップS2と、バックアップロール14の外周長が前述の波長の整数倍であるか否かを判定するステップS3と、判定結果がYESのときに、金属板12の圧延速度を、前述の整数倍の周波数が各圧延スタンドSTiの固有振動数±10〜50Hzの範囲内とならない速度に再設定するステップS4とを含む。【選択図】図2
Description
本発明は、ワークロール及びワークロールを支えるバックアップロールを有する圧延スタンドを備えた冷間圧延機により金属板を圧延する冷間圧延における圧延速度設定方法及びバックアップロール外周長設定方法に関する。
一般的に、自動車や飲料缶等に使用される鋼板は、連続鋳造、熱間圧延、冷間圧延を施され、焼鈍、鍍金工程を経た後に、各々の形に即した加工が行われる。ここで、冷間圧延工程は、製品としての鋼板板厚を決定する最終工程である。近年は鍍金厚みを薄くすることがより多く行われており、鍍金前の鋼板表面が鍍金後の最終製品の表面を決定してしまうことから、表面欠陥を防止する機能も冷間圧延工程に求められてきている。
冷間圧延工程で発生する表面欠陥の一つに、チャタマークが挙げられる。このチャタマークは、金属帯の幅方向に延びる線状のマークが金属帯の長手方向に沿って周期的に現れる模様のことであり、主に冷間圧延機の振動(以降、チャタリングと称す)により発生するとされている。非常に軽度のチャタマークは、圧延後の目視検査や板厚測定等で判明せず、鍍金工程後に初めて判明するため、製品の生産性を大きく阻害する要因となる。また、特に缶用鋼板や電磁鋼板等の薄物材料では、チャタリングによる板厚、張力の急激な変動により、板が破断するなどの現象が発生し生産を阻害することが知られている。
このため、従来にあっては、生産性の阻害や表面欠陥の防止の観点から、チャタリングの検出方法や防止方法が多く提案されている。
このため、従来にあっては、生産性の阻害や表面欠陥の防止の観点から、チャタリングの検出方法や防止方法が多く提案されている。
例えば、特許文献1には、圧延機各部の1箇所以上に振動検出器を設置して運転中の圧延機各部の振動を検出し、圧延機各部の検出した振動から圧延機のチャタリングを検出する方法において、ミル固有振動数、ギヤの噛合い不良、ベアリング不良、スピンドルとロールのカップリングのガタ、ロール疵より発生する固有の振動周波数をそれぞれ計算してチャタマーク発生原因毎の基本周波数とし、圧延機各部の振動変位、振動速度または振動加速度を検出し、検出した各部の振動変位、振動速度または振動加速度の周波数分析を行うとともに、張力、圧延トルク、圧延速度、圧延荷重、板厚変動の圧延パラメータの実測値の周波数分析を行った結果が、チャタマーク発生原因毎の基本周波数の整数倍の周波数において設定値を超えたとき、チャタリング発生と判定し、その発生原因を基本周波数から特定する圧延機のチャタリング検出方法が開示されている。
また、特許文献2には、冷間圧延機の各スタンド間または冷間圧延機出側の小径ロールの内、少なくとも1つの小径ロールで検出した振動信号を収集する、振動信号収集ステップと、収集した振動信号の高速フーリエ変換方式の周波数解析を行い、振動信号に含まれる周波数成分とそのスペクトル値を得る、FFT周波数解析の実行ステップと、FFT周波数解析の実行ステップで得た周波数成分の内、鋼板の弦振動の周波数と同じ周波数成分のスペクトル値が、予め設定した閾値を超過した場合に振動異常が生じていると判定する、振動異常判定ステップとを有する冷間圧延における振動異常検出方法が開示されている。
更に、特許文献3には、冷間圧延機の固有振動数と、冷間圧延機の最終スタンドと冷間圧延機出側で鋼板に最初に接触する小径ロールとの間を弦長とする鋼板の弦振動の周波数とが一致しないようにするとともに、鋼板表面に生じる曲げ歪みを、鋼板が塑性変形しない大きさとなるようにする鋼板のチャタマーク防止方法が開示されている。
しかしながら、特許文献1に示す圧延機のチャタリング検出方法、特許文献2に示す冷間圧延における振動異常検出方法、及び特許文献3に示す鋼板のチャタマーク防止方法にあっては、以下の問題点があった。
即ち、特許文献1に示す圧延機のチャタリング検出方法の場合、圧延機本体により発生する振動のみに着目しており、振動源が外部にある場合、特にバックアップロールに使用する軸受の外輪疵に起因する振動よるチャタマークの発生を防止することができない。
また、特許文献2に示す冷間圧延における振動異常検出方法及び特許文献3に示す鋼板のチャタマーク防止方法の場合についても、弦振動による振動の発生を抑制することができるものの、バックアップロールに使用する軸受の外輪疵に起因する振動よるチャタマークの発生を防止することができない。
即ち、特許文献1に示す圧延機のチャタリング検出方法の場合、圧延機本体により発生する振動のみに着目しており、振動源が外部にある場合、特にバックアップロールに使用する軸受の外輪疵に起因する振動よるチャタマークの発生を防止することができない。
また、特許文献2に示す冷間圧延における振動異常検出方法及び特許文献3に示す鋼板のチャタマーク防止方法の場合についても、弦振動による振動の発生を抑制することができるものの、バックアップロールに使用する軸受の外輪疵に起因する振動よるチャタマークの発生を防止することができない。
従って、本発明は、これら従来の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、冷間圧延において圧延スタンドのバックアップロールに使用する軸受の外輪疵に起因する振動よるチャタマークの発生を効果的に防止することができる、冷間圧延における圧延速度設定方法及びバックアップロール外周長設定方法を提供することにある。
本発明者らは、図5に示すようなタンデム圧延機である冷間圧延設備100により、種々の調査をした。この冷間圧延設備100には、4つの圧延スタンドST1〜ST4が所定間隔を保って一列に配置されている。各圧延スタンドSTi(i=1〜4)は、金属板105を冷間圧延するための上下一対の圧延ロールであるワークロール101及び各ワークロール101を支持する一対のバックアップロール102を備えている。そして、各ワークロール101は、ギヤボックス103内に設けられた減速機(図示せず)に連結されている。また、各圧延スタンド間(ST1〜ST2間、ST2〜ST3間、及びST3〜ST4間)及び、最終圧延スタンドST4の出側には、各種小径ロール104が配置されている。
この冷間圧延設備100により種々の調査をした結果、各圧延スタンドSTi(i=1〜4)のバックアップロール102に使用される軸受(図示せず)は、荷重により軸受の真円度が外れた場合や、経年摩耗により嵌め合いが緩くなった場合、軸受の外輪に疵が発生し、外輪疵に起因する基本振動周波数の整数倍の振動が顕著に発生することを見出した。しかし、外輪疵に発生する振動が発生したとしても、必ずしも金属板105上にチャタマークは発生しない。
そこで、本発明者らは、先ず、シミュレーションにより、バックアップロールに使用される軸受に外輪疵が発生している時、どのように圧延機全体が振動するかを検討した。シミュレーションに使用するモデルやパラメータは、非特許文献である「NKK技報 No170(2000,6)」に記載された内容を参照し、モデル内のバックアップロールに周期的インパルス荷重を与えることで軸受の異常を再現した。また、圧延される金属板をバネーダンパと仮定して、パラメータは、「NKK技報 No170(2000,6)」に記載された内容を参照した。
そこで、本発明者らは、先ず、シミュレーションにより、バックアップロールに使用される軸受に外輪疵が発生している時、どのように圧延機全体が振動するかを検討した。シミュレーションに使用するモデルやパラメータは、非特許文献である「NKK技報 No170(2000,6)」に記載された内容を参照し、モデル内のバックアップロールに周期的インパルス荷重を与えることで軸受の異常を再現した。また、圧延される金属板をバネーダンパと仮定して、パラメータは、「NKK技報 No170(2000,6)」に記載された内容を参照した。
シミュレーションによって図6に示す振動の周波数解析結果が得られた。圧延機(各圧延スタンド)の振動は、低周波数側と500〜600Hz近辺の振動が大きいことが判明した。同じ圧延機の固有値解析より、この500〜600Hzでは圧延機の3次振動モードがあることが判明している。3次振動モードとは、上下ワークロールが同位相、バックアップロールが逆位相に振動するようなモードであり、これによりワークロールとバックアップロールが激しくぶつかりあう動きが発生している。
実機の圧延機について測定した振動の周波数解析結果を図7に示す。図7に示す振動の周波数解析結果で分かる通り、シミュレーションによる振動の周波数解析結果と定性的に一致する傾向が見られる。しかし、圧延機の3次振動モードのみではワークロール同士が同一方向に振動するため、板厚が変動せず金属板にチャタマークが発生しないことが判っており、チャタマークの発生には別の要因があると推察した。
実機の圧延機について測定した振動の周波数解析結果を図7に示す。図7に示す振動の周波数解析結果で分かる通り、シミュレーションによる振動の周波数解析結果と定性的に一致する傾向が見られる。しかし、圧延機の3次振動モードのみではワークロール同士が同一方向に振動するため、板厚が変動せず金属板にチャタマークが発生しないことが判っており、チャタマークの発生には別の要因があると推察した。
3次振動モードは、主にバックアップロールとワークロールとの間の周期的荷重が大きくなることで発生するが、金属板にチャタマークが発生した際、バックアップロールの表面にも同ピッチのチャタマークが発生していることが多い。そこで、本発明者らは、振動の金属板上における波長とバックアップロールの外周長に着目して調査を行った。その結果、バックアップロールの外周長が、バックアップロールに使用する軸受の外輪疵に起因する振動の基本振動周波数の整数倍の周波数による振動の金属板上における波長の整数倍になっている場合に、バックアップロールの表面にチャタマークが発生していることが判明した。そこで、軸受の外輪疵に起因する振動が圧延機の3次共振域に一致し、バックアップロールの摩耗が進行し、新たな強制振動源となってチャタマークを発生させるということが推察された。
そこで、本発明者らは、バックアップロールの外周長が、バックアップロールに使用する軸受の外輪疵に起因する振動の基本振動周波数の整数倍の周波数による振動の金属板上における波長の整数倍に近い値になっている場合に、軸受の外輪疵に起因する振動の基本振動周波数の整数倍の周波数を圧延機の3次固有振動数に一致させないように、圧延速度を調整する手法に想到した。軸受の外輪疵に起因する振動の基本振動周波数の整数倍の周波数を圧延機の固有振動数から離すことにより、共振が発生せず、もし圧延機に3次固有振動が発生しても、バックアップロールにチャタマークが発生しないため、金属板へのチャタマークの発生を抑制することができる。
また、本発明者らは、バックアップロールにチャタマークが発生しないように予め定めた圧延速度において、圧延機の3次固有振動数に一致する軸受の外輪疵に起因する振動周波数が存在する場合は、バックアップロールの外周長が、バックアップロールに使用する軸受の外輪疵に起因する振動の基本振動周波数の整数倍の周波数による振動の金属板上における波長の整数倍とならないように、バックアップロールの外周長を設定することにより、バックアップロールへの摩耗を発生させない方法に想到した。
従って、上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る冷間圧延における圧延速度設定方法は、ワークロール及び該ワークロールを支えるバックアップロールを有する圧延スタンドを備えた冷間圧延機により金属板を圧延する冷間圧延における圧延速度設定方法であって、予め設定した金属板の圧延速度に基づいて圧延スタンドのバックアップロールに使用する軸受の外輪疵に起因する振動の基本振動周波数及びその整数倍の周波数を算出する周波数算出ステップと、該周波数算出ステップで算出された圧延スタンドのバックアップロールに使用する軸受の外輪疵に起因する振動の基本振動周波数の整数倍の周波数による振動の前記金属板上における波長を算出する波長算出ステップと、圧延スタンドの前記バックアップロールの外周長が前記波長算出ステップで算出された前記整数倍の周波数による振動の前記金属板上における波長の整数倍であるか否かを判定する外周長判定ステップと、該外周長判定ステップで圧延スタンドの前記バックアップロールの外周長が前記金属板上における波長の整数倍であると判定されたときに、前記金属板の圧延速度を、前記周波数算出ステップで算出された前記整数倍の周波数が圧延スタンドの固有振動数±10〜50Hzの範囲内とならない速度に再設定する圧延速度設定ステップとを含むことを要旨とする。
ただし、上記の波長は計測に伴う誤差を含む数値となるため、波長の整数倍に該当するかどうかの判定は、ある程度の範囲を持たせなければならない。
ただし、上記の波長は計測に伴う誤差を含む数値となるため、波長の整数倍に該当するかどうかの判定は、ある程度の範囲を持たせなければならない。
また、本発明の別の態様に係る冷間圧延におけるバックアップロール外周長設定方法は、ワークロール及び該ワークロールを支えるバックアップロールを有する圧延スタンドを備えた冷間圧延機により金属板を圧延する冷間圧延におけるバックアップロール外周長設定方法であって、予め設定した金属板の圧延速度に基づいて圧延スタンドのバックアップロールに使用する軸受の外輪疵に起因する振動の基本振動周波数及びその整数倍の周波数を算出する周波数算出ステップと、該周波数算出ステップで算出された圧延スタンドのバックアップロールに使用する軸受の外輪疵に起因する振動の基本振動周波数の整数倍の周波数による振動の前記金属板上における波長を算出する波長算出ステップと、前記周波数算出ステップで算出された前記整数倍の周波数が圧延スタンドの固有振動数±10〜50Hzの範囲内であるか否かを判定する周波数判定ステップと、該周波数判定ステップで前記整数倍の周波数が圧延スタンドの固有振動数±10〜50Hzの範囲内であると判定されたときに、圧延スタンドの前記バックアップロールの外周長を、前記波長算出ステップで算出された前記整数倍の周波数による振動の前記金属板上における波長の整数倍に該当しない長さに設定する外周長設定ステップとを含むことを要旨とする。
本発明に係る冷間圧延における圧延速度設定方法及びバックアップロール外周長設定方法によれば、冷間圧延において圧延スタンドのバックアップロールに使用する軸受の外輪疵に起因する振動よるチャタマークの発生を効果的に防止することができる、冷間圧延における圧延速度設定方法及びバックアップロール外周長設定方法を提供できる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。なお、図面は模式的なものであり、各要素の寸法関係、各要素の比率等は、現実的なものとは異なる場合があることに留意する必要がある。図面の相互間においても、互いの寸法関係や比率が異なる部分が含まれている場合がある。
(第1実施形態)
図1には、本発明の第1実施形態に係る冷間圧延における圧延速度設定方法を適用し得る冷間圧延設備の概略構成が示されており、冷間圧延設備10には、4つの圧延スタンドST1〜ST4が所定間隔を保って一列に配置されている。
各圧延スタンドSTi(i=1〜4)は、ミルハウジング11内に、金属板(鋼板)12を冷間圧延するための上下一対の圧延ロールであるワークロール13及び各ワークロール13を支持する上下一対のバックアップロール14を備えている。
図1には、本発明の第1実施形態に係る冷間圧延における圧延速度設定方法を適用し得る冷間圧延設備の概略構成が示されており、冷間圧延設備10には、4つの圧延スタンドST1〜ST4が所定間隔を保って一列に配置されている。
各圧延スタンドSTi(i=1〜4)は、ミルハウジング11内に、金属板(鋼板)12を冷間圧延するための上下一対の圧延ロールであるワークロール13及び各ワークロール13を支持する上下一対のバックアップロール14を備えている。
そして、各ワークロール13は、ギヤボックス15内に設けられた減速機(図示せず)に連結されている。
また、各圧延スタンド間(ST1〜ST2間、ST2〜ST3間、及びST3〜ST4間)及び、最終圧延スタンドST4の出側には、テンションメータロール16及びパスラインロール17が配置されている。
また、各圧延スタンドSTiに設けられたギヤボックス15内の減速機は、圧延速度設定装置18に接続されている。
また、各圧延スタンド間(ST1〜ST2間、ST2〜ST3間、及びST3〜ST4間)及び、最終圧延スタンドST4の出側には、テンションメータロール16及びパスラインロール17が配置されている。
また、各圧延スタンドSTiに設けられたギヤボックス15内の減速機は、圧延速度設定装置18に接続されている。
また、圧延速度設定装置18は、上位コンピュータ19に接続されている。上位コンピュータ19には、予め設定された金属板12を圧延するための初期の圧延速度、ワークロール13の外周長、バックアップロール14の外周長、バックアップロール14に使用される軸受(図示せず)の外径及び内径、コロ数などの各種情報が格納されている。
ここで、圧延速度設定装置18は、前述の予め設定された金属板12の圧延速度、バックアップロール14の外周長、バックアップロール14に使用される軸受の外径、内径、及びコロ数などの情報から金属板12の圧延速度を再設定し、当該圧延速度の制御を行うものである。
この圧延速度設定装置18は、パーソナルコンピュータやワークステーション等の演算処理装置によって実現されるものであり、例えば、CPU、ROM、RAMなどを主要構成部品としている。
ここで、圧延速度設定装置18は、前述の予め設定された金属板12の圧延速度、バックアップロール14の外周長、バックアップロール14に使用される軸受の外径、内径、及びコロ数などの情報から金属板12の圧延速度を再設定し、当該圧延速度の制御を行うものである。
この圧延速度設定装置18は、パーソナルコンピュータやワークステーション等の演算処理装置によって実現されるものであり、例えば、CPU、ROM、RAMなどを主要構成部品としている。
次に、第1実施形態に係る冷間圧延における圧延速度設定方法について、図2に示す圧延速度設定装置で実行される処理の流れを説明するためのフローチャートを参照して説明する。
圧延速度設定装置18は、周波数算出ステップであるステップS1、波長算出ステップであるステップS2、外周長判定ステップであるステップS3、圧延速度設定ステップであるステップS4及びステップS5、及び回転制御ステップであるステップS6を実行する。
圧延速度設定装置18は、周波数算出ステップであるステップS1、波長算出ステップであるステップS2、外周長判定ステップであるステップS3、圧延速度設定ステップであるステップS4及びステップS5、及び回転制御ステップであるステップS6を実行する。
先ず、ステップS1において、圧延速度設定装置18は、上位コンピュータ19から予め設定された金属板12の圧延速度、バックアップロール14の外周長、バックアップロール14に使用される軸受の外径、内径、及びコロ数、各圧延スタンドSTiの固有振動数などの情報を受け取る。そして、圧延速度設定装置18は、各圧延スタンドSTiのバックアップロール14に使用する軸受の外輪疵に起因する振動の基本振動周波数を、予め設定した金属板12の圧延速度及び当該軸受の外径、内径、及びコロ数などの情報に基づいて算出するとともに、当該基本振動周波数の整数倍の周波数を算出する。
次いで、ステップS2において、圧延速度設定装置18は、ステップS1で算出された、各圧延スタンドSTiのバックアップロール14に使用する軸受の外輪疵に起因する振動の基本振動周波数の整数倍の周波数による振動の金属板12上における波長を算出する。
次いで、ステップS3において、圧延速度設定装置18は、各圧延スタンドSTiのバックアップロール14の外周長がステップS2で算出された前述の整数倍の周波数による振動の金属板12上における波長の整数倍であるか否かを判定する。
次いで、ステップS3において、圧延速度設定装置18は、各圧延スタンドSTiのバックアップロール14の外周長がステップS2で算出された前述の整数倍の周波数による振動の金属板12上における波長の整数倍であるか否かを判定する。
そして、ステップS3における判定結果がYESであるときにはステップS4に移行し、当該判定結果がNoであるとにはステップS5に移行する。
そして、ステップS4において、圧延速度設定装置18は、各圧延スタンドSTiのバックアップロール14の外周長が当該振動の金属板12上における波長の整数倍であるとして、金属板12の圧延速度を、ステップS1で算出された前述の整数倍の周波数が各圧延スタンドSTiの固有振動数±10〜50Hzの範囲内とならない速度に再設定する。
ここで、ステップS1で算出された前述の整数倍の周波数が各圧延スタンドSTiの固有振動数±10〜50Hzの範囲内としたのは、前述の整数倍の周波数が各圧延スタンドSTiの固有振動数に一致する速度を排除できればよいが、実際には、圧延材料や油圧によるダンパ効果により、共振域が固有振動数を中心に10〜50Hz程度広がるため、具体的に固有振動数から離れる速度としたのである。
そして、ステップS4において、圧延速度設定装置18は、各圧延スタンドSTiのバックアップロール14の外周長が当該振動の金属板12上における波長の整数倍であるとして、金属板12の圧延速度を、ステップS1で算出された前述の整数倍の周波数が各圧延スタンドSTiの固有振動数±10〜50Hzの範囲内とならない速度に再設定する。
ここで、ステップS1で算出された前述の整数倍の周波数が各圧延スタンドSTiの固有振動数±10〜50Hzの範囲内としたのは、前述の整数倍の周波数が各圧延スタンドSTiの固有振動数に一致する速度を排除できればよいが、実際には、圧延材料や油圧によるダンパ効果により、共振域が固有振動数を中心に10〜50Hz程度広がるため、具体的に固有振動数から離れる速度としたのである。
一方、ステップS5において、圧延速度設定装置18は、各圧延スタンドSTiのバックアップロール14の外周長が当該振動の金属板12上における波長の整数倍でないとして、金属板12の圧延速度を、上位コンピュータ19で予め設定された金属板12の圧延速度に再設定する。
最後に、ステップS6において、圧延速度設定装置18は、金属板12の圧延速度がステップS4あるいはステップS5で再設定された圧延速度となるように各圧延スタンドSTiのワークロール13の回転速度を制御する。
最後に、ステップS6において、圧延速度設定装置18は、金属板12の圧延速度がステップS4あるいはステップS5で再設定された圧延速度となるように各圧延スタンドSTiのワークロール13の回転速度を制御する。
このように、第1実施形態に係る冷間圧延における圧延速度設定方法によれば、各圧延スタンドSTiにおけるバックアップロール14の外周長が、バックアップロール14に使用する軸受の外輪疵に起因する振動の基本振動周波数の整数倍の周波数による振動の金属板12上における波長の整数倍の値になっている場合に、当該軸受の外輪疵に起因する振動の基本振動周波数の整数倍の周波数を各圧延スタンドSTiの固有振動数に一致させないように(各圧延スタンドSTiの固有振動数±10〜50Hzの範囲内とならないように)金属板12の圧延速度を調整する。
これにより、各圧延スタンドSTiにおけるバックアップロール14の軸受の外輪疵に起因する振動の基本振動周波数の整数倍の周波数を各圧延スタンドSTiの固有振動数から離すことにより、共振が発生せず、各圧延スタンドSTiに3次固有振動が発生しても、バックアップロール14にチャタマークが発生しないため、金属板12へのチャタマークの発生を抑制することができる。
このため、第1実施形態に係る冷間圧延における圧延速度設定方法によれば、冷間圧延において各圧延スタンドSTiのバックアップロール14に使用する軸受の外輪疵に起因する振動よるチャタマークの発生を効果的に防止することができる。
このため、第1実施形態に係る冷間圧延における圧延速度設定方法によれば、冷間圧延において各圧延スタンドSTiのバックアップロール14に使用する軸受の外輪疵に起因する振動よるチャタマークの発生を効果的に防止することができる。
(第2実施形態)
図3には、本発明の第2実施形態に係る冷間圧延におけるバックアップロール外周長設定方法を適用し得る冷間圧延設備の概略構成が示されており、冷間圧延設備10には、4つの圧延スタンドST1〜ST4が所定間隔を保って一列に配置されている。
各圧延スタンドSTi(i=1〜4)は、ミルハウジング11内に、金属板(鋼板)12を冷間圧延するための上下一対の圧延ロールであるワークロール13及び各ワークロール13を支持する上下一対のバックアップロール14を備えている。
そして、各ワークロール13は、ギヤボックス15内に設けられた減速機(図示せず)に連結されている。
図3には、本発明の第2実施形態に係る冷間圧延におけるバックアップロール外周長設定方法を適用し得る冷間圧延設備の概略構成が示されており、冷間圧延設備10には、4つの圧延スタンドST1〜ST4が所定間隔を保って一列に配置されている。
各圧延スタンドSTi(i=1〜4)は、ミルハウジング11内に、金属板(鋼板)12を冷間圧延するための上下一対の圧延ロールであるワークロール13及び各ワークロール13を支持する上下一対のバックアップロール14を備えている。
そして、各ワークロール13は、ギヤボックス15内に設けられた減速機(図示せず)に連結されている。
また、各圧延スタンド間(ST1〜ST2間、ST2〜ST3間、及びST3〜ST4間)及び、最終圧延スタンドST4の出側には、テンションメータロール16及びパスラインロール17が配置されている。
また、各圧延スタンドSTiに設けられたギヤボックス15内の減速機は、バックアップロール外周長設定装置20に接続されている。
また、バックアップロール外周長設定装置20は、上位コンピュータ19及び出力装置21に接続されている。上位コンピュータ19には、予め設定された金属板12を圧延するための圧延速度、ワークロール13の外周長、バックアップロール14の初期の外周長、バックアップロール14に使用される軸受(図示せず)の外径及び内径、コロ数などの各種情報が格納されている。
また、各圧延スタンドSTiに設けられたギヤボックス15内の減速機は、バックアップロール外周長設定装置20に接続されている。
また、バックアップロール外周長設定装置20は、上位コンピュータ19及び出力装置21に接続されている。上位コンピュータ19には、予め設定された金属板12を圧延するための圧延速度、ワークロール13の外周長、バックアップロール14の初期の外周長、バックアップロール14に使用される軸受(図示せず)の外径及び内径、コロ数などの各種情報が格納されている。
ここで、バックアップロール外周長設定装置20は、前述の予め設定された金属板12の圧延速度、バックアップロール14に使用される軸受の外径、内径、及びコロ数などの情報からバックアップロール14の外周長を設定し、出力装置21にその結果を出力するものである。
このバックアップロール外周長設定装置20は、パーソナルコンピュータやワークステーション等の演算処理装置によって実現されるものであり、例えば、CPU、ROM、RAMなどを主要構成部品としている。
このバックアップロール外周長設定装置20は、パーソナルコンピュータやワークステーション等の演算処理装置によって実現されるものであり、例えば、CPU、ROM、RAMなどを主要構成部品としている。
次に、第2実施形態に係る冷間圧延におけるバックアップロール外周長設定方法について、図4に示すバックアップロール外周長設定装置で実行される処理の流れを説明するためのフローチャートを参照して説明する。
バックアップロール外周長設定装置20は、周波数算出ステップであるステップS11、波長算出ステップであるステップS12、周波数判定ステップであるステップS13、外周長設定ステップであるステップS14及びステップS15、及び外周長出力ステップであるステップS16を実行する。
バックアップロール外周長設定装置20は、周波数算出ステップであるステップS11、波長算出ステップであるステップS12、周波数判定ステップであるステップS13、外周長設定ステップであるステップS14及びステップS15、及び外周長出力ステップであるステップS16を実行する。
先ず、ステップS11において、バックアップロール外周長設定装置20は、上位コンピュータ19から予め設定された金属板12の圧延速度、バックアップロール14の初期の外周長、バックアップロール14に使用される軸受の外径、内径、及びコロ数、各圧延スタンドSTiの固有振動数などの情報を受け取る。そして、バックアップロール外周長設定装置20は、各圧延スタンドSTiのバックアップロール14に使用する軸受の外輪疵に起因する振動の基本振動周波数を、予め設定した金属板12の圧延速度及び当該軸受の外径、内径、及びコロ数などの情報に基づいて算出するとともに、当該基本振動周波数の整数倍の周波数を算出する。
次いで、ステップS12において、バックアップロール外周長設定装置20は、ステップS11で算出された各圧延スタンドSTiのバックアップロール14に使用する軸受の外輪疵に起因する振動の基本振動周波数の整数倍の周波数による振動の金属板12上における波長を算出する。
次いで、ステップS13において、バックアップロール外周長設定装置20は、ステップS11で算出された各圧延スタンドSTiのバックアップロール14に使用する軸受の外輪疵に起因する振動の基本振動周波数の整数倍の周波数が、各圧延スタンドSTiの固有振動数±10〜50Hzの範囲内であるか否かを判定する。
次いで、ステップS13において、バックアップロール外周長設定装置20は、ステップS11で算出された各圧延スタンドSTiのバックアップロール14に使用する軸受の外輪疵に起因する振動の基本振動周波数の整数倍の周波数が、各圧延スタンドSTiの固有振動数±10〜50Hzの範囲内であるか否かを判定する。
そして、ステップS13における判定結果がYESであるときにはステップS14に移行し、当該判定結果がNoであるときにはステップS15に移行する。
そして、ステップS14において、バックアップロール外周長設定装置20は、各圧延スタンドSTiのバックアップロール14に使用する軸受の外輪疵に起因する振動の基本振動周波数の整数倍の周波数が、各圧延スタンドSTiの固有振動数±10〜50Hzの範囲内であるとして、バックアップロール14の外周長を、ステップS12で算出された前述の整数倍の周波数による振動の金属板12上における波長の整数倍に該当しない長さに設定する。
そして、ステップS14において、バックアップロール外周長設定装置20は、各圧延スタンドSTiのバックアップロール14に使用する軸受の外輪疵に起因する振動の基本振動周波数の整数倍の周波数が、各圧延スタンドSTiの固有振動数±10〜50Hzの範囲内であるとして、バックアップロール14の外周長を、ステップS12で算出された前述の整数倍の周波数による振動の金属板12上における波長の整数倍に該当しない長さに設定する。
一方、ステップS15において、バックアップロール外周長設定装置20は、各圧延スタンドSTiのバックアップロール14に使用する軸受の外輪疵に起因する振動の基本振動周波数の整数倍の周波数が、各圧延スタンドSTiの固有振動数±10〜50Hzの範囲外であるとして、バックアップロール14の外周長を、予め設定した初期の外周長に設定する。
最後に、ステップS16において、バックアップロール外周長設定装置20は、ステップS15あるいはステップS16で設定されたバックアップロール14の外周長を出力装置21に出力する。
最後に、ステップS16において、バックアップロール外周長設定装置20は、ステップS15あるいはステップS16で設定されたバックアップロール14の外周長を出力装置21に出力する。
そして、作業者は、出力装置21から出力されるバックアップロール14の外周長に基づいて、バックアップロール14を交換したり、バックアップロール14を交換せずにそのまま使用するようにすればよい。
このように、第2実施形態に係る冷間圧延におけるバックアップロール外周長設定によれば、予め定めた圧延速度において、各圧延スタンドSTiの固有振動数に一致する軸受の外輪疵に起因する振動周波数が存在する場合(各圧延スタンドSTiのバックアップロール14に使用する軸受の外輪疵に起因する振動の基本振動周波数の整数倍の周波数が、各圧延スタンドSTiの固有振動数±10〜50Hzの範囲内の場合)は、バックアップロール14の外周長が、バックアップロール14に使用する軸受の外輪疵に起因する振動の基本振動周波数の整数倍の周波数による振動の金属板上における波長の整数倍とならないように、バックアップロール14の外周長を設定する。
このように、第2実施形態に係る冷間圧延におけるバックアップロール外周長設定によれば、予め定めた圧延速度において、各圧延スタンドSTiの固有振動数に一致する軸受の外輪疵に起因する振動周波数が存在する場合(各圧延スタンドSTiのバックアップロール14に使用する軸受の外輪疵に起因する振動の基本振動周波数の整数倍の周波数が、各圧延スタンドSTiの固有振動数±10〜50Hzの範囲内の場合)は、バックアップロール14の外周長が、バックアップロール14に使用する軸受の外輪疵に起因する振動の基本振動周波数の整数倍の周波数による振動の金属板上における波長の整数倍とならないように、バックアップロール14の外周長を設定する。
これにより、各圧延スタンドSTiにおけるバックアップロール14への摩耗を発生させることなく、金属板12へのチャタマークの発生を抑制することができる。
このため、第2実施形態に係る冷間圧延におけるバックアップロール外周長設定方法によれば、冷間圧延において各圧延スタンドSTiのバックアップロール14に使用する軸受の外輪疵に起因する振動よるチャタマークの発生を効果的に防止することができる。
このため、第2実施形態に係る冷間圧延におけるバックアップロール外周長設定方法によれば、冷間圧延において各圧延スタンドSTiのバックアップロール14に使用する軸受の外輪疵に起因する振動よるチャタマークの発生を効果的に防止することができる。
本発明の効果を検証すべく、比較例1及び本発明例1乃至3についてチャタマークの判定を行った。
比較例1及び本発明例1乃至3について、図5に示した4つの圧延スタンドST1〜ST4からなるタンデム圧延機のうち、3つ目の圧延スタンドST3について、圧延スタンドST3のハウジング、ギヤボックス103、各種小径ロール104に圧電素子による振動計を取り付けている。圧延材としての金属板105は極低炭素鋼板を用いており、入側厚み2.9mm、出側厚み0.8mm、鋼板幅は1240mmとした。また、各圧延スタンドSTiの3次固有振動数は530Hzであった。
比較例1及び本発明例1乃至3について、図5に示した4つの圧延スタンドST1〜ST4からなるタンデム圧延機のうち、3つ目の圧延スタンドST3について、圧延スタンドST3のハウジング、ギヤボックス103、各種小径ロール104に圧電素子による振動計を取り付けている。圧延材としての金属板105は極低炭素鋼板を用いており、入側厚み2.9mm、出側厚み0.8mm、鋼板幅は1240mmとした。また、各圧延スタンドSTiの3次固有振動数は530Hzであった。
異なる径(外周長)のバックアップロール102について金属板105の圧延速度を変化させ、それぞれの条件で複数の金属板105を圧延後、金属板105にチャタマークを発生したものを×、発生しなかったものを○とした。結果を表1に示す。
本実施例においては、波長の整数±0.1倍までを整数倍として取り扱った。また、固有振動数±30Hzを共振周波数の範囲として指定した。
本実施例においては、波長の整数±0.1倍までを整数倍として取り扱った。また、固有振動数±30Hzを共振周波数の範囲として指定した。
比較例1は、圧延速度が800mpmと低く、バックアップロール102の外周長(1417.2mm×π)が、バックアップロール102の軸受の外輪疵に起因する基本振動周波数(47Hz)の整数倍(11倍)の周波数(517Hz)による振動の金属板105上における波長(23.07mm)の整数±0.1倍の範囲内(192.99)であり、且つ外輪疵に起因する基本振動周波数(47Hz)の整数倍(11倍=517Hz)が各圧延スタンドSTiの3次固有振動数(530Hz)±30Hzの範囲内であるため、チャタマークが発生している。
発明例1は、比較例1に対し、圧延速度を900mpmに上昇させ、外輪疵に起因する基本振動周波数(53.87Hz)の整数倍(9倍=484Hz)を各圧延スタンドSTiの3次固有振動数(530Hz)±30Hzの範囲外とした。このため、チャタマークが発生しなかった。なお、バックアップロール102の外周長(1392.9mm×π)は、バックアップロール102の軸受の外輪疵に起因する基本振動周波数(53.8Hz)の整数倍(9倍)の周波数(484Hz)による振動の金属板105上における波長(27.7mm)の整数±0.1倍の範囲内(157.9)である。
また、発明例2も、比較例1に対し、圧延速度を900mpmに上昇させ、外輪疵に起因する基本振動周波数(53.87Hz)の整数倍(11倍=592Hz)を各圧延スタンドSTiの3次固有振動数(530Hz)±30Hzの範囲外とした。このため、チャタマークが発生しなかった。なお、バックアップロール102の外周長(1392.9mm×π)は、バックアップロール102の軸受の外輪疵に起因する基本振動周波数(53.8Hz)の整数倍(11倍)の周波数(592Hz)による振動の金属板105上における波長(22.6mm)の整数±0.1倍の範囲内(193.9)である。
また、発明例3は、比較例1と同様に圧延速度を800mpmに設定したが、バックアップロール102の外周長(1295.3mm×π)を、バックアップロール102の軸受の外輪疵に起因する基本振動周波数(51.4Hz)の整数倍(10倍)の周波数(514Hz)による振動の金属板105上における波長(23.19mm)の整数±0.1倍の範囲外(175.45)とした。このため、チャタマークが発生しなかった。なお、外輪疵に起因する基本振動周波数(51.4Hz)の整数倍(10倍=514Hz)は各圧延スタンドSTiの3次固有振動数(530Hz)±30Hzの範囲内である。
これにより、本発明の有効性が証明された。
これにより、本発明の有効性が証明された。
10 冷間圧延設備
11 ミルハウジング
12 金属板
13 ワークロール
14 バックアップロール
15 ギヤボックス
16 テンションメータロール
17 パスラインロール
18 圧延速度設定装置
19 上位コンピュータ
20 バックアップロール外周長設定装置
21 出力装置
ST1〜ST4 圧延スタンド
11 ミルハウジング
12 金属板
13 ワークロール
14 バックアップロール
15 ギヤボックス
16 テンションメータロール
17 パスラインロール
18 圧延速度設定装置
19 上位コンピュータ
20 バックアップロール外周長設定装置
21 出力装置
ST1〜ST4 圧延スタンド
Claims (2)
- ワークロール及び該ワークロールを支えるバックアップロールを有する圧延スタンドを備えた冷間圧延機により金属板を圧延する冷間圧延における圧延速度設定方法であって、
予め設定した金属板の圧延速度に基づいて圧延スタンドのバックアップロールに使用する軸受の外輪疵に起因する振動の基本振動周波数及びその整数倍の周波数を算出する周波数算出ステップと、
該周波数算出ステップで算出された圧延スタンドのバックアップロールに使用する軸受の外輪疵に起因する振動の基本振動周波数の整数倍の周波数による振動の前記金属板上における波長を算出する波長算出ステップと、
圧延スタンドの前記バックアップロールの外周長が前記波長算出ステップで算出された前記整数倍の周波数による振動の前記金属板上における波長の整数倍であるか否かを判定する外周長判定ステップと、
該外周長判定ステップで圧延スタンドの前記バックアップロールの外周長が前記金属板上における波長の整数倍であると判定されたときに、前記金属板の圧延速度を、前記周波数算出ステップで算出された前記整数倍の周波数が圧延スタンドの固有振動数±10〜50Hzの範囲内とならない速度に再設定する圧延速度設定ステップとを含むことを特徴とする冷間圧延における圧延速度設定方法。 - ワークロール及び該ワークロールを支えるバックアップロールを有する圧延スタンドを備えた冷間圧延機により金属板を圧延する冷間圧延におけるバックアップロール外周長設定方法であって、
予め設定した金属板の圧延速度に基づいて圧延スタンドのバックアップロールに使用する軸受の外輪疵に起因する振動の基本振動周波数及びその整数倍の周波数を算出する周波数算出ステップと、
該周波数算出ステップで算出された圧延スタンドのバックアップロールに使用する軸受の外輪疵に起因する振動の基本振動周波数の整数倍の周波数による振動の前記金属板上における波長を算出する波長算出ステップと、
前記周波数算出ステップで算出された前記整数倍の周波数が圧延スタンドの固有振動数±10〜50Hzの範囲内であるか否かを判定する周波数判定ステップと、
該周波数判定ステップで前記整数倍の周波数が圧延スタンドの固有振動数±10〜50Hzの範囲内であると判定されたときに、圧延スタンドの前記バックアップロールの外周長を、前記波長算出ステップで算出された前記整数倍の周波数による振動の前記金属板上における波長の整数倍に該当しない長さに設定する外周長設定ステップとを含むことを特徴とする冷間圧延におけるバックアップロール外周長設定方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018220487A JP2020082134A (ja) | 2018-11-26 | 2018-11-26 | 冷間圧延における圧延速度設定方法及びバックアップロール外周長設定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2018220487A Pending JP2020082134A (ja) | 2018-11-26 | 2018-11-26 | 冷間圧延における圧延速度設定方法及びバックアップロール外周長設定方法 |
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