JP2020081334A - 嵌合具及び嵌合具付き袋体 - Google Patents

嵌合具及び嵌合具付き袋体 Download PDF

Info

Publication number
JP2020081334A
JP2020081334A JP2018219585A JP2018219585A JP2020081334A JP 2020081334 A JP2020081334 A JP 2020081334A JP 2018219585 A JP2018219585 A JP 2018219585A JP 2018219585 A JP2018219585 A JP 2018219585A JP 2020081334 A JP2020081334 A JP 2020081334A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fitting
polyolefin
base material
bag body
derived
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018219585A
Other languages
English (en)
Inventor
隆行 尾池
Takayuki Oike
隆行 尾池
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takiron Co Ltd
Original Assignee
Takiron Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Takiron Co Ltd filed Critical Takiron Co Ltd
Priority to JP2018219585A priority Critical patent/JP2020081334A/ja
Publication of JP2020081334A publication Critical patent/JP2020081334A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Slide Fasteners (AREA)
  • Bag Frames (AREA)

Abstract

【課題】表面のべたつきが抑制された、バイオマス由来のポリオレフィンを用いた嵌合具、及び前記嵌合具を用いた嵌合具付き袋体を提供することを目的とする。【解決手段】帯状の第1基材16に長手方向に沿って第1嵌合部18が設けられた第1嵌合部材12と、帯状の第2基材20に長手方向に沿って第2嵌合部22が設けられた第2嵌合部材14とを備え、第1嵌合部材12及び第2嵌合部材14が、バイオマス由来のエチレンに由来する構成単位を含むポリオレフィン(A)を含む樹脂組成物からなる、嵌合具10。【選択図】図2

Description

本発明は、嵌合具及び嵌合具付き袋体に関する。
食品、薬品、雑貨等の様々な分野において、袋本体の開口部近傍の内面に、開口部を開閉自在に封じる嵌合具が取り付けられた嵌合具付き袋体が広く用いられている。嵌合具としては、一対の帯状の基材のそれぞれの対向面に、互いに着脱自在に嵌合する第1嵌合部と第2嵌合部が、それら基材の長手方向に沿ってそれぞれ設けられたものが挙げられる(例えば、特許文献1)。
特開2003−160147号公報
しかし、特許文献1のような従来の嵌合具は、樹脂材料として化石燃料由来のポリエチレン等を用いており、環境負荷や枯渇資源の節約に対応できていない。
本発明は、環境負荷の低減及び枯渇資源の節約が可能なバイオマス由来のポリオレフィンを用いた嵌合具、及び前記嵌合具を用いた嵌合具付き袋体を提供することを目的とする。
本発明は、以下の構成を有する。
[1]一対の帯状の第1嵌合部材及び第2嵌合部材を備え、
前記第1嵌合部材は、帯状の第1基材と、前記第1基材に長手方向に沿って設けられた第1嵌合部と、を備え、
前記第2嵌合部材は、帯状の第2基材と、前記第2基材に長手方向に沿って設けられ、前記第1嵌合部と着脱自在に嵌合する第2嵌合部と、を備え、
前記第1嵌合部材及び前記第2嵌合部材が、バイオマス由来のエチレンに由来する構成単位を含むポリオレフィン(A)を含む樹脂組成物からなる、嵌合具。
[2]前記樹脂組成物が、化石燃料由来のエチレンの単独重合体、及び、化石燃料由来のエチレンと化石燃料由来のα−オレフィンとの共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種のポリオレフィン(B)をさらに含む、[1]に記載の嵌合具。
[3]前記ポリオレフィン(A)と前記ポリオレフィン(B)の合計量に対して、前記ポリオレフィン(A)の割合が5〜80質量%であり、前記ポリオレフィン(B)の割合が20〜95質量%である、[2]に記載の嵌合具。
[4]前記ポリオレフィン(A)の植物度が70%以上である、[1]〜[3]のいずれかに記載の嵌合具。
[5]前記ポリオレフィン(A)のメルトフローレートが0.5〜15g/分である、[1]〜[4]のいずれかに記載の嵌合具。
[6]内容物を収容する袋本体と、前記袋本体の内面の開口部近傍に取り付けられた[1]〜[5]のいずれかに記載の嵌合具と、を具備する、嵌合具付き袋体。
本発明によれば、環境負荷の低減及び枯渇資源の節約が可能なバイオマス由来のポリオレフィンを用いた嵌合具、及び前記嵌合具を用いた嵌合具付き袋体を提供できる。
本発明の嵌合具の一例を示した斜視図である。 図1の嵌合具のI−I断面図である。 本発明の嵌合具付き袋体の一例を示した正面図である。 図3の嵌合具付き袋体を開封した様子を示す斜視図である。
[嵌合具]
本発明の嵌合具は、一対の帯状の第1嵌合部材及び第2嵌合部材を備える。第1嵌合部材は、帯状の第1基材と、第1基材に長手方向に沿って設けられた第1嵌合部と、を備える。第2嵌合部材は、帯状の第2基材と、第2基材に長手方向に沿って設けられ、第2嵌合部と着脱自在に嵌合する第2嵌合部と、を備える。本発明の嵌合具は、第1嵌合部材及び第2嵌合部材が、後述のポリオレフィン(A)を含む樹脂組成物からなる。
内容物を収容する袋本体の内面の開口部近傍に、本発明の嵌合具を開口部に沿うように取り付けることで、袋本体の開口部を開閉自在に閉じることができる。
以下、本発明の嵌合具の一例について図面を参照して説明する。なお、以下の説明において例示される図の寸法等は一例であって、本発明はそれらに必ずしも限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。
本実施形態例の嵌合具10は、図1及び図2に示すように、一対の帯状の第1嵌合部材12と第2嵌合部材14とを備える。
第1嵌合部材12は、帯状の第1基材16と、第1基材16の対向面16aに長手方向に沿って設けられた突条の雄側嵌合部からなる第1嵌合部18とを備える。第2嵌合部材14は、帯状の第2基材20と、第2基材20の対向面20aに長手方向に沿って設けられ、第1嵌合部18と着脱自在に嵌合する雌側嵌合部からなる第2嵌合部22とを備える。
嵌合具10は、袋本体に取り付けられる際、第1基材16の第1の側縁16b及び第2基材20の第1の側縁20bが袋本体に形成される開口部側、第1基材16の第2の側縁16c及び第2基材20の第2の側縁20cが袋本体の内容物側となるように取り付けられる。
第1嵌合部18は、第1基材16の対向面16aに、第1基材16の長手方向に沿って設けられている。第1嵌合部18は、第1基材16の対向面16aから立ち上がる幹部18aと、幹部18aの先端部に設けられ、幹部18aよりも大きい断面略半円形状の頭部18bを備える。
第2嵌合部22は、第2基材20の対向面20aに、第2基材20の長手方向に沿って設けられている。第2基材20は、第2基材20の対向面20aから断面円弧状に立ち上がる第1アーム部22aと第2アーム部22bからなり、第1アーム部22aと第2アーム部22bによって凹部22cが形成されている。
第1嵌合部18と第2嵌合部22は、第1嵌合部18の頭部18bを第2嵌合部22の凹部22cに嵌め込むことで、着脱自在に嵌合できるようになっている。
第1嵌合部18及び第2嵌合部22の断面形状は、第1嵌合部18と第2嵌合部22を互いに着脱することで、袋本体の開口部の開閉が繰り返し行えるものであればよく、公知の断面形状を採用できる。
第1基材16の厚さは、0.1〜0.4mmが好ましく、0.12〜0.3mmがより好ましい。第1基材16の厚さが下限値以上であれば、嵌合具を袋体に熱溶着したときに、充分なシール強度が得られる。第1基材16の厚さが上限値以下であれば、充分な柔軟性が得られる。
第2基材20の厚さの好ましい態様は、第1基材16の厚さの好ましい態様と同じである。第1基材16と第2基材20の厚さは同じであってもよく、異なっていてもよい。
第1基材16の幅は、2〜60mmが好ましく、3〜40mmがより好ましい。第1基材16の幅が下限値以上であれば、嵌合具を袋体に熱溶着したときに、充分なシール強度が得られる。第1基材16の幅が上限値以下であれば、取り扱いが容易であり、流通及び保管時に嵌合具の変形が生じにくい。
第2基材20の幅の好ましい態様は、第1基材16の幅の好ましい態様と同じである。第1基材16と第2基材20の幅は同じであってもよく、異なっていてもよい。
第1嵌合部材12及び第2嵌合部材14は、バイオマス由来のエチレンに由来する構成単位を含むポリオレフィン(A)を含む。
ポリオレフィン(A)は、バイオマス由来のエチレンに由来する構成単位を含む、バイオマス由来のポリオレフィンである。ポリオレフィン(A)は、エチレンとしてバイオマス由来のエチレンのみを使用したエチレン系重合体であってもよく、バイオマス由来のエチレンと化石燃料由来のエチレンを併用したエチレン系重合体であってもよい。ポリオレフィン(A)は、エチレンの単独重合体であってもよく、エチレンとα−オレフィン(ただし、エチレンを除く。)の共重合体であってもよい。すなわち、ポリオレフィン(A)は、バイオマス由来のエチレンに由来する構成単位に加えて、化石燃料由来のエチレンに由来する構成単位や、α−オレフィンに由来する構成単位をさらに有していてもよい。α−オレフィンは、バイオマス由来であってもよく、化石燃料由来であってもよい。
α−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−ヘプテン、4−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ペンテン等が挙げられる。
ポリオレフィン(A)は、本発明の効果を損なわない範囲において、必要に応じてエチレン及びα−オレフィン以外の他の単量体に由来する構成単位をさらに有してもよい。
他の単量体としては、ビニルエステル(酢酸ビニル等)、(メタ)アクリル酸エステル((メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル等)、不飽和カルボン酸((メタ)アクリル酸等)、不飽和ジカルボン酸の無水物(無水マレイン酸等)、不飽和ジカルボン酸のエステル(マレイン酸モノメチル、マレイン酸ジメチル等)、(メタ)アクリロニトリル、スチレン等が挙げられる。なお、(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸又はメタクリル酸を意味する。(メタ)アクリロニトリルとは、アクリロニトリル又はメタクリロニトリルを意味する。
ポリオレフィン(A)の植物度は、70質量%以上が好ましく、75〜100質量%がより好ましく、80〜100質量%がさらに好ましい。ポリオレフィン(A)の植物度が前記範囲の下限値以上であれば、化石燃料由来の単量体の使用量が減るため、環境負荷を低減でき、枯渇資源の節約になる。一方、植物度が高いポリオレフィン(A)を多く用いると、嵌合具の表面にべたつきが生じる傾向がある。ポリオレフィン(A)の植物度を低くするほど、嵌合具の表面のべたつきを抑制することが容易になる。
ポリオレフィン(A)の具体例としては、例えば、バイオマス由来のエチレンを用いたポリエチレン(極低密度ポリエチレン、高圧法低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン等)、エチレン−α−オレフィン共重合体(線状低密度ポリエチレンを含む。)等が挙げられる。なかでも、加工のしやすさの点から、バイオマス由来のエチレンを用いたポリエチレンが好ましい。
ポリオレフィン(A)の市販品としては、例えば、Braskem社製の商品名「SHC7260」、「SHD7255LSL」、「SLH218」、「SLL118」等が挙げられる。
第1嵌合部材12及び第2嵌合部材14に含まれるポリオレフィン(A)は、1種であってもよく、2種以上であってもよい。
ポリオレフィン(A)のメルトフローレート(MFR)は、0.5〜15g/分が好ましく、1.0〜12g/分がより好ましく、1.5〜10g/分がさらに好ましい。ポリオレフィン(A)のMFRが前記範囲の下限値以上であれば、成形性に優れる。ポリオレフィン(A)のMFRが前記範囲の上限値以下であれば、ポリオレフィン(A)の取り扱い性に優れる。
なお、MFRは、JIS K6922−2:2010(ISO 1133:2005)に従い、温度:190℃、荷重:21.18Nの条件で測定される値である。
ポリオレフィン(A)の密度は、ポリエチレンである場合、0.900〜0.960g/cmが好ましく、0.905〜0.950g/cmがより好ましく、0.905〜0.940g/cmがさらに好ましく、0.905〜0.935g/cmが特に好ましい。密度が前記範囲の下限値以上であれば、成形性に優れる。密度が前記範囲の上限値以下であれば、柔軟性に優れる。
なお、密度は、JIS K7112:1999(ISO 1183:1987)に従って測定される値である。
ポリオレフィン(A)の融点は、95〜140℃が好ましく、100〜135℃がより好ましい。融点が前記範囲の下限値以上であれば、成形性に優れる。融点が前記範囲の上限値以下であれば、嵌合具を具備する嵌合具付き袋体を製袋しやすくなる。
なお、融点は、JIS K7121:2012(ISO 3146)に従って測定される値である。
第1嵌合部材12及び第2嵌合部材14に植物度の高いポリオレフィン(A)のみを用いると、嵌合具10の表面にべたつきが生じやすくなる。そのため、嵌合具10の表面のべたつきを抑制するために、第1嵌合部材12及び第2嵌合部材14は、ポリオレフィン(A)に加えて、化石燃料由来のエチレンの単独重合体、及び、化石燃料由来のエチレンと化石燃料由来のα−オレフィンとの共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種のポリオレフィン(B)をさらに含むことが好ましい。
ポリオレフィン(B)は、化石燃料由来のポリオレフィンであり、植物度は0%である。
ポリオレフィン(B)としては、バイオマス由来のエチレンを用いない以外は、ポリオレフィン(A)と同様のポリオレフィンが挙げられる。ポリオレフィン(B)は、エチレンの単独重合体であってもよく、エチレンとα−オレフィン(ただし、エチレンを除く。)の共重合体であってもよい。ポリオレフィン(B)は、本発明の効果を損なわない範囲において、必要に応じてエチレン及びα−オレフィン以外の他の単量体に由来する構成単位をさらに有してもよい。
ポリオレフィン(B)のMFR、密度、融点の好ましい範囲は、ポリオレフィン(A)の場合のそれらの好ましい範囲と同じである。
第1嵌合部材12及び第2嵌合部材14に含まれるポリオレフィン(B)は、1種であってもよく、2種以上であってもよい。
ポリオレフィン(A)とポリオレフィン(B)を含む樹脂組成物を用いる場合、ポリオレフィン(A)とポリオレフィン(B)の合計量に対して、ポリオレフィン(A)の割合が5〜70質量%であり、ポリオレフィン(B)の割合が30〜95質量%であることが好ましい。これにより、嵌合具10の表面にべたつきが生じることを容易に抑制できる。
ポリオレフィン(A)とポリオレフィン(B)の合計量に対するポリオレフィン(A)の割合は、5〜80質量%が好ましく、5〜70質量%がより好ましく、5〜65質量%がさらに好ましく、5〜60質量%が特に好ましい。ポリオレフィン(A)の割合が前記範囲の下限値以上であれば、環境負荷の低減及び枯渇資源の節約が容易になる。ポリオレフィン(A)の割合が前記範囲の上限値以下であれば、嵌合具の表面のべたつきを抑制しやすい。
ポリオレフィン(A)とポリオレフィン(B)の合計量に対するポリオレフィン(B)の割合は、20〜95質量%が好ましく、30〜95質量%がより好ましく、35〜95質量%がさらに好ましく、40〜95質量%が特に好ましい。ポリオレフィン(B)の割合が前記範囲の下限値以上であれば、嵌合具の表面のべたつきを抑制しやすい。ポリオレフィン(B)の割合が前記範囲の上限値以下であれば、環境負荷の低減及び枯渇資源の節約が容易になる。
第1嵌合部材12及び第2嵌合部材14は、ポリオレフィン(A)及びポリオレフィン(B)に加えて、必要に応じて安定剤、酸化防止剤、滑剤、帯電防止剤、着色剤等の公知の添加剤が添加されていてもよい。
(製造方法)
嵌合具10の製造方法としては、ポリオレフィン(A)を使用する以外は特に限定されず、公知の方法を採用できる。例えば、ポリオレフィン(A)と、必要に応じて用いるポリオレフィン(B)を溶融混練し、押出成形によって第1嵌合部材12及び第2嵌合部材14を製造する方法等が挙げられる。
混練方法としては、原料をヘンシェルミキサ、リボンミキサ等で乾式混合し、単軸または二軸押出機、バンバリーミキサ、ニーダ、ミキシングロール等の溶融混練機に供給して溶融混練する方法が挙げられる。
[嵌合具付き袋体]
本発明の嵌合具付き袋体は、内容物を収容する袋本体と、前記袋本体の内面の開口部近傍に取り付けられた本発明の嵌合具とを具備する嵌合具付き袋体である。本発明の嵌合具付き袋体は、本発明の嵌合具を備える以外は公知の態様を採用できる。
以下、本発明の嵌合具付き袋体の一例として、前述した嵌合具10を備えた嵌合具付き袋体1(以下、「袋体1」という。)について説明する。
本実施形態の袋体1は、図3及び図4に示すように、内容物を収容する密封された状態の袋本体50と、袋本体50内の上部の内面に、横方向に沿って取り付けられた嵌合具10とを具備している。
袋本体50は、第1のフィルム材52と第2のフィルム材54が重ね合わされ、それらの周縁部56が全てヒートシールされることで形成されており、密封された状態になっている。また、袋本体50における嵌合具10よりも上部側には、横方向に沿って切断補助線58が設けられており、その端部にノッチ60が形成されている。
嵌合具10は、嵌合具10の第1基材16の外側面16dが袋本体50の第1のフィルム材52に溶着され、嵌合具10の第2基材20の外側面20dが袋本体50の第2のフィルム材54に溶着されている。また、嵌合具10は、第1基材16の第1の側縁16b及び第2基材20の第1の側縁20bが開口部側、第1基材16の第2の側縁16c及び第2基材20の第2の側縁20cが内容物側となるように取り付けられている。
袋本体50の形状は、本実施形態では矩形である。ただし、袋本体50の形状は矩形には限定されない。また、袋本体50の大きさも特に限定されず、袋本体50に収容する内容物によって適宜選定すればよい。
袋本体50を形成する第1のフィルム材52と第2のフィルム材54は、ヒートシールにより嵌合具10を溶着できるものであればよく、内面側からシーラント層と基材層を少なくとも有する積層フィルムが好ましい。
基材層としては、二軸延伸ナイロン、二軸延伸ポリプロピレン等が挙げられる。
シーラント層としては、直鎖状低密度ポリエチレン、無延伸ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー等が挙げられる。
前記積層フィルムには、バリア層等の機能層を設けてもよい。
また、第1のフィルム材52と第2のフィルム材54は、シーラント層のみからなる単層フィルムであってもよい。
切断補助線58は、袋本体50における嵌合具10よりも上部を切断して開封するのを補助する線である。切断補助線58としては、例えば、袋本体50の第1のフィルム材52及び第2のフィルム材54における切断補助線58の部分をそれ以外の部分に比べて薄肉化した弱化線、ミシン目からなる弱化線、列状に形成された細孔からなる弱化線が挙げられる。また、切断補助線58は、前記弱化線には限定されず、ハサミやカッター等で切断する位置を示す、印刷等で形成した線であってもよい。
切断補助線58は、本実施形態では袋本体50の横方向に沿って形成されているが、この形態には限定されず、袋本体50の幅方向に対して傾斜して設けられていてもよい。
ノッチ60の形状は、この例では三角形状であるが、特に限定されず、半円形状、直線状等であってもよい。
袋体1は、嵌合具10を用いる以外は公知の方法で製造できる。
袋体1の開封時には、ノッチ60から切断補助線58に沿って袋本体50の上部を切断して除去することで、図4に示すように、上部に開口部62を形成して開封することができる。袋体1に形成した開口部62は、嵌合具10の第1嵌合部18と第2嵌合部22を着脱することで繰り返し開閉できる。
嵌合具10を開口部62側から開くときの嵌合強度は、3〜40Nが好ましく、5〜30Nがより好ましい。
嵌合具10を内容物側から開くときの嵌合強度は、30N以上が好ましく、35N以上がより好ましい。
なお、嵌合強度は、以下の方法で測定される。袋体の嵌合具が取り付けられた部分から、第1嵌合部及び第2嵌合部の長さ方向に長さ50mm分の試料を切り出し、開口部側又は内容物側の基材フィルムを引張試験機のチャックに挟み、引張速度50mm/分で引っ張って測定される強度の最大値を嵌合強度とする。
以上説明したように、本発明においては、嵌合具を形成する樹脂材料として、バイオマス由来のポリオレフィン(A)を用いる。これにより、化石燃料由来のポリオレフィンの使用量が低減されるため、環境負荷を低減でき、また枯渇資源を節約できる。
また、本発明では、ポリオレフィン(A)の植物度を調節したり、ポリオレフィン(A)とポリオレフィン(B)を特定の割合で併用したりすることで、嵌合具の表面のべたつきを抑えることができる。これにより、使用時に袋体内に収容された内容物が嵌合具と接触したときに、べたつき成分が内容物に転写することを抑制することができる。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の記載によっては限定されない。
[原料]
本実施例で使用した原料を以下に示す。
(ポリオレフィン(A))
ポリオレフィン(A−1):バイオマス由来のポリエチレン(Braskem社製、製品名「SLH218」、植物度:84%、密度:0.916g/cm、MFR:2.3g/10分)。
(ポリオレフィン(B))
ポリオレフィン(B−1):化石燃料由来の低密度ポリエチレン(住友化学社製、製品名「スミカセン F412−1」、植物度:0%、密度:0.921g/cm、MFR:5.0g/10分)。
[実施例1]
雄側嵌合部を有する第1嵌合部材及び雌側嵌合部を有する第2嵌合部材を形成するための複合異形ダイを用意した。ポリオレフィン(A−1)とポリオレフィン(B−1)を質量比50:50で混合した樹脂組成物を、口径が40mm、L/Dが25の押出機を用いて溶融混練し、前記複合異形ダイに導いて共押出し成形した後、冷却水槽に導いて冷却固化させ、巻取機にて巻取り、図1及び図2に例示した形態の嵌合具を得た。
[実施例2〜6]
ポリオレフィンの組成を表1に示すとおりに変更した以外は、実施例1と同様にして嵌合具を作製した。
[比較例1]
ポリオレフィンの組成を表1に示すとおりに変更した以外は、実施例1と同様にして嵌合具を作製した。
[環境負荷及び枯渇資源の節約]
環境負荷の低減及び枯渇資源の節約について、以下の基準で評価した。
〇:環境負荷の低減及び枯渇資源の節約ができる。
×:環境負荷の低減及び枯渇資源の節約ができない。
[べたつき評価]
各例で得た嵌合具を230℃の条件下で24時間放置した後、嵌合具の表面を手で触り、以下の判断基準でべたつきを評価した。
(判断基準)
○:表面にべたつきがない。
△:表面にべたつきがわずかに感じられる。
×:表面にべたつきがある。
[植物度]
植物度は、ASTM D 6866−11に従って、炭素−14の含有割合によって、求めた。
Figure 2020081334
表1に示すように、実施例1〜6の嵌合具は、ポリオレフィン(A)を含むため、環境負荷を低減でき、また枯渇資源を節約できる。さらに、ポリオレフィン(A)とポリオレフィン(B)を特定の比率で併用した実施例1〜4の嵌合具は、表面のべたつきも抑制されていた。
一方、化石燃料由来のポリオレフィンのみを用いた比較例1の嵌合具は、環境負荷を低減できず、また枯渇資源を節約できない。
1…嵌合具付き袋体、10…嵌合具、12…第1嵌合部材、14…第2嵌合部材、16…第1基材、18…第1嵌合部、20…第2基材、22…第2嵌合部、50…袋本体、62…開口部。

Claims (6)

  1. 一対の帯状の第1嵌合部材及び第2嵌合部材を備え、
    前記第1嵌合部材は、帯状の第1基材と、前記第1基材に長手方向に沿って設けられた第1嵌合部と、を備え、
    前記第2嵌合部材は、帯状の第2基材と、前記第2基材に長手方向に沿って設けられ、前記第1嵌合部と着脱自在に嵌合する第2嵌合部と、を備え、
    前記第1嵌合部材及び前記第2嵌合部材が、バイオマス由来のエチレンに由来する構成単位を含むポリオレフィン(A)を含む樹脂組成物からなる、嵌合具。
  2. 前記樹脂組成物が、化石燃料由来のエチレンの単独重合体、及び、化石燃料由来のエチレンと化石燃料由来のα−オレフィンとの共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種のポリオレフィン(B)をさらに含む、請求項1に記載の嵌合具。
  3. 前記ポリオレフィン(A)と前記ポリオレフィン(B)の合計量に対して、前記ポリオレフィン(A)の割合が5〜80質量%であり、前記ポリオレフィン(B)の割合が20〜95質量%である、請求項2に記載の嵌合具。
  4. 前記ポリオレフィン(A)の植物度が70%以上である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の嵌合具。
  5. 前記ポリオレフィン(A)のメルトフローレートが0.5〜15g/分である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の嵌合具。
  6. 内容物を収容する袋本体と、前記袋本体の内面の開口部近傍に取り付けられた請求項1〜5のいずれか一項に記載の嵌合具と、を具備する、嵌合具付き袋体。
JP2018219585A 2018-11-22 2018-11-22 嵌合具及び嵌合具付き袋体 Pending JP2020081334A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018219585A JP2020081334A (ja) 2018-11-22 2018-11-22 嵌合具及び嵌合具付き袋体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018219585A JP2020081334A (ja) 2018-11-22 2018-11-22 嵌合具及び嵌合具付き袋体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020081334A true JP2020081334A (ja) 2020-06-04

Family

ID=70904859

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018219585A Pending JP2020081334A (ja) 2018-11-22 2018-11-22 嵌合具及び嵌合具付き袋体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2020081334A (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09276009A (ja) * 1996-04-12 1997-10-28 Idemitsu Petrochem Co Ltd 咬合具及び咬合具付き包装袋
JP2007190324A (ja) * 2006-01-23 2007-08-02 C I Kasei Co Ltd 嵌合具および嵌合具付き袋体
JP2008162600A (ja) * 2006-12-27 2008-07-17 Dainippon Printing Co Ltd ジッパー付き包装袋
JP2017114495A (ja) * 2015-12-22 2017-06-29 大日本印刷株式会社 包装材用積層フィルム、及び包装袋

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09276009A (ja) * 1996-04-12 1997-10-28 Idemitsu Petrochem Co Ltd 咬合具及び咬合具付き包装袋
JP2007190324A (ja) * 2006-01-23 2007-08-02 C I Kasei Co Ltd 嵌合具および嵌合具付き袋体
JP2008162600A (ja) * 2006-12-27 2008-07-17 Dainippon Printing Co Ltd ジッパー付き包装袋
JP2017114495A (ja) * 2015-12-22 2017-06-29 大日本印刷株式会社 包装材用積層フィルム、及び包装袋

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4860169B2 (ja) 易開封性共押出フィルムならびに該フィルムを用いた蓋材および深絞り成形容器
JP4242749B2 (ja) 深絞り成形用共押出積層フィルム
JP4942858B2 (ja) 樹脂組成物、ヒートシールフィルム、及び積層フィルム
JP5127158B2 (ja) 剥離紙の離型層用のメチルペンテン系重合体樹脂組成物、そのフィルム又はシート、該樹脂組成物層を含む積層体
JP6262071B2 (ja) ヒートシール性フィルム及び積層体
JP4145677B2 (ja) 易カット性嵌合具及び嵌合具付袋体
JP2020081334A (ja) 嵌合具及び嵌合具付き袋体
JP6391519B2 (ja) ヒートシール用組成物及び積層体
JP2023112199A (ja) 嵌合具及び嵌合具付き袋体
JP2005288793A (ja) 易開封性複合フィルム
JP2011042757A (ja) 表面保護フィルム
WO2016175335A1 (ja) 多層シーラントフィルム
JP4904770B2 (ja) ポリエチレン用易剥離性接着剤及びその構造物
WO2023189772A1 (ja) 嵌合具及び嵌合具付き袋体
JP2017056722A (ja) 積層体及びそれよりなる蓋材
JP7430566B2 (ja) 嵌合具及び嵌合具付き袋体
JP7331433B2 (ja) 包装材用シーラントフィルム、包装材及び包装体
JP2023068749A (ja) 嵌合具及び嵌合具付き袋体
JP2022135155A (ja) 嵌合具及び嵌合具付き袋体
JP7145658B2 (ja) チャックテープ
WO2023189770A1 (ja) 嵌合具及び嵌合具付き袋体
JP2021168783A (ja) 嵌合具及び嵌合具付き袋体
CN109109421B (zh) 层叠体及容器用盖体材料
JP4841883B2 (ja) プラスチックチャックおよびそれを備えた袋体
JP7234597B2 (ja) 包装材用積層フィルム、包装材、及び包装体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210507

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220526

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220607

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220725

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221101

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20230425