JP2020081020A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技に面白味を付与可能な遊技機を提供する。【解決手段】パチンコ機10は、主制御CPU60aが、遊技の有利度合いに関する段階を特定する複数の確率設定値のうち、参照値として設定されている確率設定値に基づいて特図当り判定を実行すると共に、設定変更操作に応じて、当該参照値に設定する確率設定値を変更する。また、演出制御CPU65aが、参照値として設定されている確率設定値に関する示唆演出を、貸球操作検出センサSE13による検出を契機として実行制御し得ると共に、該貸球操作検出センサSE13による検出とは別の契機に応じて実行制御し得るように構成されている。【選択図】図16

Description

本発明は、遊技機に関するものである。
遊技機の代表例の一つとしてのパチンコ機は、遊技者が操作ハンドルを操作することに応じてパチンコ球を発射し、発射されたパチンコ球が遊技領域内で始動入賞口に入賞したことを契機として大当り抽選(当り判定)を実行する。そして、大当り抽選に当選した場合は、図柄表示装置の表示画面に変動表示される図柄を大当り図柄の組み合わせで停止し、その後に大当り遊技状態を生起させる(例えば、特許文献1)。
特開2005−261711号公報
一般的なパチンコ機は、例えば大当り抽選の当選確率といった遊技に関する有利度合いを調整する機能を有しておらず、遊技者によるパチンコ遊技の内容が変化に乏しいものとなっている。すなわち、遊技者が同じパチンコ機で何度もパチンコ遊技を楽しむことができるだけの面白味を付与できていない。
そこで本発明は、従来技術に内在する前記問題に鑑み、これらを好適に解決するべく提案されたものであって、遊技に面白味を付与可能な遊技機を提供することを目的とする。
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、本願請求項1に係る発明は、
遊技に関する制御を実行する遊技制御手段(60a)と、前記遊技制御手段(60a)からの制御信号に基づいて演出に関する制御を実行する演出制御手段(65a)と、機前側の貯留領域(14)に遊技球を供給する供給動作を実行する供給手段(MT1)と、前記供給手段(MT1)に前記供給動作を実行させる契機を検出する契機検出手段(SE13)とを備え、前記契機検出手段(SE13)による検出を契機とする前記供給動作によって前記貯留領域(14)に供給された遊技球を遊技領域(20a)に発射可能な遊技機において、
前記遊技制御手段(60a)は、遊技の有利度合いに関する段階を特定する複数の設定値のうち、参照値として設定されている設定値に基づいて制御を実行すると共に、設定変更操作に応じて、当該参照値に設定する前記設定値を変更し、
前記演出制御手段(65a)は、前記参照値として設定されている設定値に関する示唆演出を、前記契機検出手段(SE13)による検出を契機として実行制御し得ると共に、該契機検出手段(SE13)による検出とは別の契機に応じて実行制御し得るように構成されていることを要旨とする。
これによれば、複数のうち何れの設定値が参照値として設定されているか(遊技の有利度合いが複数段階のうち何れであるか)に応じて遊技の有利度合いを複数段階に変化させ得る構成とし、参照値とされている設定値(遊技の有利度合い)を示唆演出により示唆し得るようにしたことにより、遊技に面白味を付与することができる。また、契機検出手段による検出を示唆演出の実行契機とすることで、機前側の貯留領域に遊技球が供給されることに関連して示唆演出が実行されるから、遊技者による示唆演出の見逃しを防ぐことができる。更に、契機検出手段の検出とは別の契機によっても示唆演出が実行されることにより、示唆演出の行われるタイミングが単調になるのを防ぎ、これによっても遊技に面白味を付与し得る。
請求項2に係る発明は、
前記演出制御手段(65a)は、前記示唆演出として、前記契機検出手段(SE13)による検出を契機とする第1契機演出と、所定の入球検出手段(SE1,SE2,SE3)による遊技球の検出を契機とする第2契機演出と、演出操作手段(54)の操作状態が操作検出手段(SE17)によって検出されたことを契機とする第3契機演出とを実行制御可能に構成され、
前記示唆演出は、
前記第1契機演出、前記第2契機演出および前記第3契機演出の夫々が複数種類ずつ設けられて、該種類に応じた前記設定値を示唆し得るように実行され、
前記第1契機演出、前記第2契機演出および前記第3契機演出の少なくとも何れかとして、他の契機演出で示唆対象とされ得る前記設定値のみを示唆対象とする共通対象種類の示唆演出と、該他の契機による示唆演出で示唆対象とされない前記設定値を少なくとも示唆対象とする特有対象種類の示唆演出とを有することを要旨とする。
これによれば、示唆演出の実行契機を多様化すると共に、各実行契機に対して共通の設定値を示唆する示唆演出が行われるので、所定の設定値を示唆対象とする示唆演出についての実行タイミングが単調になるのを防ぎ、遊技に面白味を付与し得る。また、実行契機毎に、特有の設定値を示唆対象とする示唆演出が行われるので、示唆演出の実行契機が複数種類の何れであったかについて興味を高めることができる。
請求項3に係る発明は、
前記示唆演出を実行する演出実行手段として、表示手段(17)と、音出力手段(18)と、発光手段(19)とを備え、
前記第1契機演出、前記第2契機演出および前記第3契機演出に対し各演出実行手段(17,18,19)が1対1で対応付けられていることを要旨とする。
これによれば、実行契機の違いによって異なる演出実行手段を用いた示唆演出が行われる構成により、示唆演出とその実行契機との関係を容易に理解でき、示唆演出に対する興味を高めることができる。
請求項4に係る発明は、
遊技球が入球可能な入球口(33a)と、前記入球口(33a)を開閉する開閉部材(33b)と、前記入球口(33a)に入球した遊技球を検出可能な所定の入球検出手段(SE3)とを備え、
前記遊技制御手段(60a)は、前記所定の入球検出手段(SE3)によって検出された遊技球の数が規定数に達した場合に、開放姿勢の前記開閉部材(33b)を閉鎖姿勢に変位させ得るよう構成され、
前記演出制御手段(65a)は、前記所定の入球検出手段(SE3)による遊技球の検出時に、入賞演出の実行を制御し得ると共に、該所定の入球検出手段(SE3)による遊技球の検出時に、前記示唆演出の実行を制御し得るよう構成され、
前記所定の入球検出手段(SE3)による遊技球の検出時に前記示唆演出が実行される際に、前記入賞演出が実行されないか、または、実行される入賞演出が規制態様とされ得ることを要旨とする。
これによれば、参照値として設定されている設定値を、示唆演出によって示唆し得るのと同時に、入賞演出が実行されないことまたは規制態様で実行されることによっても示唆し得る。
請求項5に係る発明は、
供給操作手段(51a)を備えると共に、該供給操作手段(51a)の操作状態を前記契機検出手段(SE13)によって検出するよう構成され、
前記演出制御手段(65a)は、前記供給操作手段(51a)の操作状態が前記契機検出手段(SE13)によって検出され、かつ特定条件が成立する場合に限り、該契機検出手段(SE13)による検出を契機とする前記示唆演出を制御するよう構成され、
前記示唆演出が示唆対象とする前記設定値の違いに応じて異なる前記特定条件が設定されていることを要旨とする。
これによれば、供給操作手段の操作を契機に示唆演出が実行されることで意外性を付与することができる。また、供給操作手段を操作した際に示唆演出が行われる場合と行われない場合とが生じ得る構成により、示唆演出の頻出を防ぎ、示唆演出が行われることの価値を高めることができる。
本発明に係る遊技機によれば、遊技に面白味を付与することができる。
実施例1に係るパチンコ機の斜視図であり、中枠に対して前枠を開放した状態を示している。 (a)は、パチンコ機の正面図、(b)は、上球受け皿の上面を左上前方から見た斜視図である。 遊技盤の正面図である。 制御基板等の電気的な接続関係を示す回路図である。 主基板ケースに収容された主制御基板を正面側(機後面側)から見た状態を示している。 主制御CPUの制御状態と、性能表示器、遊技情報表示器および図柄表示装置における表示内容との関係を示す説明図である。 設定変更モードの流れを示すタイムチャートである。 設定確認モードの流れを示すタイムチャートである。 主制御CPUのメイン処理を示すフローチャートである。 図9の設定変更に関する処理を示すフローチャートである。 図9の設定確認に関する処理を示すフローチャートである。 主制御CPUの通常処理を示すフローチャートである。 主制御CPUのタイマ割込処理を示すフローチャートである。 特図変動パターンの種類および選択確率と、特定される変動時間とを示す説明図である。 図柄変動演出の演出パターンと、特図変動パターンとの関係を示す説明図である。 貸球操作後演出の種類、実行タイミングおよび実行確率と、参照値として設定される確率設定値との関係を示す説明図である。 始動入賞後演出の種類、実行タイミングおよび実行確率と、参照値として設定される確率設定値との関係を示す説明図である。 特別入賞後演出の種類、実行タイミングおよび実行確率と、参照値として設定される確率設定値との関係を示す説明図である。 演出操作後演出の種類、実行タイミングおよび実行確率と、参照値として設定される確率設定値との関係を示す説明図である。 (a)は、設定確認モードが開始された時点での表示部の表示内容(設定確認中報知)を示しており、(b)は、設定確認モード中の選択操作ボタンの操作に応じてモード変更画像が表示された場合の表示内容(設定確認中報知)の一例を示しており、(c)は、モード変更画像の表示中のモード変更操作によって選択対象の設定示唆モードを変更した場合の表示内容(設定確認中報知)の一例を示している。 (a)は、実施例2に係るパチンコ機を遊技店の設置枠台に設置した状態を示す正面図であり、(b)は、パチンコ機における中枠に対し前枠を開放した状態での要部を示す斜視図であり、(c)は、パチンコ機における前枠の要部についての縦断正面図であり、(d)は、パチンコ機における遊技盤の要部についての正面図である。
次に、本発明に係る遊技機につき、好適な実施例1を挙げて、添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。なお、遊技機としては、一般的なパチンコ機を例にして説明する。また、以下の説明において、「前」、「後」、「左」、「右」とは、特に断りのない限り、パチンコ機を前側(遊技者側)から見た状態で指称する。
(パチンコ機10について)
実施例1に係るパチンコ機10は、図1に示すように、前後に開口する矩形枠状に形成されて遊技店の図示しない設置枠台に縦置き姿勢で設置される固定枠としての外枠11の開口前面側に、遊技盤20を着脱可能に保持する中枠(遊技機本体)12が扉状に開閉可能かつ着脱可能に組み付けられている。また、中枠12の前面側には、装飾が施された前枠(装飾枠)13が扉状に開閉可能かつ着脱可能に組み付けられている。図1に示すように、中枠12の右上端部には、前後に進退移動する開閉検出レバー12aが設けられている。中枠12には、開閉検出レバー12aの変位を検出する扉開放検出センサSE10(図4参照)が設けられており、この扉開放検出センサSE10によって、外枠11に対する中枠12の開放状態や、中枠12に対する前枠13の開放状態が検出されるようになっている。
図2(a)に示すように、前枠13の右下方位置には、該中枠12に配設された球発射装置(球発射ソレノイド)12A(図1参照)を作動する操作ハンドル16が設けられている。操作ハンドル16は、左回転方向に付勢された操作レバー16aを備えており、該操作レバー16aを右回転するよう遊技者が回動操作することで球発射装置12Aが作動されて、打出し位置から前記遊技盤20の前面側に画成された遊技領域20aに向けてパチンコ球が1球ずつ発射されるようになっている。操作ハンドル16は、内蔵されたタッチセンサ16b(図4参照)によって遊技者の接触を検出している状態で、操作レバー16aの回動量に応じて前記球発射装置12Aによるパチンコ球の打球力が強弱変化するよう構成され、遊技者が操作ハンドル16の操作レバー16aを右回りに回転させて回動量を調節することで、球発射装置12Aに打ち出されるパチンコ球が遊技領域20aの適宜の位置に導かれるようになっている。そして、打ち出されたパチンコ球が遊技領域20aの後述する始動入賞口31a,32aに入賞(始動条件が成立)した場合に、当該入賞(当り判定条件の成立)を契機として特図当り判定(当り判定)が実行され、この当り判定の結果が当りの判定となることで、遊技者に有利な大当り遊技状態(特図当り遊技)が生起されるようになっている。
なお、中枠12に配設される遊技盤20は、演出(表示演出)を実行可能な演出実行手段としての図柄表示装置(表示手段)17を備えている。パチンコ機10では、前記特図当り判定や各種の遊技状態の制御等、遊技に関する主な制御処理を、機後側に配設された主制御基板60に備えられる主制御CPU60aが実行し、この主制御CPU60aからの制御信号(コマンド)に基づいて、機後側に配設された演出制御基板65に備えられる演出制御CPU65aが遊技内容に対応する表示演出等の各種演出に関する制御処理を統括的に制御するようになっている。パチンコ機10はこのような制御構成により、始動入賞口31a,32aへのパチンコ球の入賞を契機として、演出用の図柄(以下飾図という)を変動表示させる図柄変動演出を図柄表示装置17の表示部17aで行い、この図柄変動演出において最終的に停止表示(確定停止表示)する飾図によって、特図当り判定の結果を報知する。この図柄表示装置17としては、飾図の他に各種絵柄やキャラクタ等を表示可能な液晶パネルを収容ケースに収容した液晶表示装置が一般的に採用されるが、これに限られず、図柄を停止および変動表示可能な従来公知の各種の表示装置を採用し得る。
図示省略するが、中枠12は、遊技盤20で使用したパチンコ球を回収するように構成され、回収したパチンコ球を機外へ排出するための排出球通路が設けられている。この排出球通路には、パチンコ球を検出する排出球検出センサSE12(図4参照)が設けられている。すなわち、遊技盤20から中枠12の排出球通路に導かれたパチンコ球は、当該排出球通路を通過する過程で、排出球検出センサSE12によって検出される。
図1および図2に示すように、前枠13には、前記遊技盤20の遊技領域20aを機前側から視認するための窓口13aが前後に貫通形成され、この窓口13aを覆うように、ガラス板や透明な合成樹脂材からなる透視保護板13b(図2参照)が配設されている。また、前枠13には、光を出力可能な枠ランプ(発光手段)19が窓口13aの外周を囲繞するように配設されると共に、音声や効果音を出力可能なスピーカ(音出力手段)18が当該前枠13の左右の上隅部に配設されている。そして、枠ランプ19に設けられたLED等の発光体(図示せず)を点灯・点滅したり、スピーカ18から適宜の音声を出力することで、図柄表示装置17での表示演出に合わせた発光演出や音声演出を行い得るよう構成されている。すなわち、前枠13に配設されたスピーカ18および枠ランプ19は、発光演出や音声演出を実行可能な演出実行手段として機能している。
なお、図柄表示装置17、スピーカ18および枠ランプ19は、パチンコ機10の異常状態(エラー)を報知する報知実行手段(エラー報知実行手段)としても機能している。ここで、枠ランプ19は、窓口13aを囲繞する略全体が発光演出に用いられる一方、異常状態を報知する際には予め定めた一部の発光領域が用いられる。具体的には、図2(a)に示すように、窓口13aの上縁側に位置する上発光領域19aと、窓口13aの側縁側に位置する下発光領域19bとを枠ランプ19が備えており、これらの発光領域19a,19bの発光色や点滅パターンの組み合わせによって、各種の異常状態が識別可能に報知される。
図1および図2に示すように、前枠13の下部位置には、パチンコ球を貯留する上球受け皿14および下球受け皿15が一体的に組み付けられている。ここで、パチンコ機10は、遊技店内の図示しない球補給機構から補給されたパチンコ球を貯留する球貯留タンク(図示せず)が機後側の上部に配設されており、この球貯留タンクの下流側に繋がる球通路(図示せず)に接続された球払出装置(図示せず)を駆動することで、球貯留タンクに貯留されたパチンコ球を上皿連絡通路71(図1参照)を通じて上球受け皿14へと払い出すよう構成される。上球受け皿14は、球払出装置によって払い出されたパチンコ球を貯留すると共に、貯留したパチンコ球を最終的に前記球発射装置12Aによる打出し位置へと1個ずつ送り出すように設けられている。なお、球払出装置には、球貯留タンク側に貯留されたパチンコ球を上皿連絡通路71側へ1個ずつ送り出す払出スプロケット(図示せず)と、この払出スプロケットを回転させる払出モータMT1(図4参照)とが設けられており、当該払出モータMT1が駆動制御されることでパチンコ球(賞球、貸球)を払い出すよう構成されている。すなわち、球払出装置(払出モータMT1)は、上球受け皿14(機前側の貯留領域)にパチンコ球を供給する供給動作を実行する供給手段として機能している。そして、パチンコ機10は、払出モータMT1の供給動作によって上球受け皿14に供給されたパチンコ球を遊技領域20aに発射可能に構成されている。また、球払出装置には、払出スプロケットにより払い出したパチンコ球を検出する払出検出センサSE11(図4参照)が配設されている。すなわち、パチンコ機10は、球受け皿14,15に供給したパチンコ球の数(払出数)を、払出検出センサSE11による検出に基づいて判別する。
パチンコ機10は、上球受け皿14がパチンコ球で満杯になると、球払出装置によって新たに払い出されたパチンコ球は下皿連絡通路72(図1参照)を介して下球受け皿15に導かれて貯留されるように構成されている。ここで、この下球受け皿15がパチンコ球で満杯になると、球払出装置によって新たに払い出されたパチンコ球は上球受け皿14および下球受け皿15へ流入できないことから、下球受け皿15より上流側かつ球払出装置よりも下流側に位置する下皿連絡通路72や上皿連絡通路71に貯留されるようになる。これに対し、中枠12には、パチンコ球を検出する満杯検出センサSE9(図4参照)が、球払出装置および下球受け皿15の間で上皿連絡通路71または下皿連絡通路72に臨むように配設されている。このためパチンコ機10では、満杯検出センサSE9の検出に応じて上球受け皿14および下球受け皿15が満杯状態になったかを判別することができる。なお、上球受け皿14や下球受け皿15に対して前述のスピーカ18や枠ランプ19(下発光領域19b)を配設してもよい。
図2(b)に示すように、前枠13(具体的には、上球受け皿14の上面)には、遊技者が操作可能な操作手段として、貸球操作ボタン51aと、返却ボタン51bと、通常操作ボタン52と、選択操作ボタン53と、特別操作ボタン54とが設けられている。各操作ボタン51a,51b,52,53,54は、上下動自在であり、バネ等の付勢手段により上方へ付勢されている。すなわち、各操作ボタン51a,51b,52,53,54は、下方への押圧操作が可能に構成されている。また、前枠13には、貸球操作ボタン51aの操作(押圧操作)を検出する貸球操作検出センサSE13と、返却ボタン51bの操作(押圧操作)を検出する返却操作検出センサSE14と、通常操作ボタン52の操作(押圧操作)を検出する第1演出操作検出センサSE15と、選択操作ボタン53の操作(押圧操作)を検出する第2演出操作検出センサSE16と、特別操作ボタン54の操作(押圧操作)を検出する第3演出操作検出センサSE17とが設けられている。
貸球操作ボタン51aは、所定額の現金と引き換えに所定数のパチンコ球を貸し出す操作(貸球操作)の対象として使用される。すなわち、パチンコ機10と電気的に接続される現金投入ユニット(図示せず)に現金を投入した状態で貸球操作ボタン51aを操作することにより、所定額の現金に対応する所定数のパチンコ球(貸球)が上球受け皿14内に供給される(貸し出される)。返却ボタン51bは、現金投入ユニットに投入した現金のうち貸球との引き換えに使用されていない残り分を返却させる操作の対象として使用される。
ここで、貸球操作ボタン(供給操作手段)51aの操作(貸球操作)状態を検出する貸球操作検出センサSE13は、球払出装置(払出モータMT1)にパチンコ球の供給動作を実行させる契機を検出する契機検出手段として機能している。なお、実施例1のパチンコ機10は、貸球操作の検出を契機として球払出装置(払出モータMT1)の供給動作が実行される構成を採用しているが、上球受け皿14のパチンコ球の貯留量の減少を検出し、当該検出を契機として球払出装置(払出モータMT1)の供給動作が実行される構成を採用することもできる。この場合には、上球受け皿14のパチンコ球の貯留量の減少を検出するセンサが、球払出装置(払出モータMT1)にパチンコ球の供給動作を実行させる契機を検出する契機検出手段として機能することになる。
通常操作ボタン52、選択操作ボタン53および特別操作ボタン54は、図柄変動演出中や大当り遊技状態中等に実行される操作演出において、演出内容(例えば表示内容)に変化を与えるための操作(演出操作)の対象となる演出操作ボタン(演出操作手段)として使用される。例えば、操作演出の一種として、複数の選択肢のうち何れかを選択する選択演出がある。この選択演出では、選択操作ボタン53を操作することで選択対象の選択肢を変更すると共に、通常操作ボタン52または特別操作ボタン54を操作することで選択対象の選択肢を決定することができる。特別操作ボタン54は、図2(a)に示すように、上球受け皿14の上面から上方へ大きく突出して窓口13aの前方に位置し、遊技者から見て他の演出操作ボタン52,53よりも目立つように構成されている。なお、前述の第1演出操作検出センサSE15、第2演出操作検出センサSE16および第3演出操作検出センサSE17は、演出操作ボタン(演出操作手段)52,53,54の操作(演出操作)状態を検出する操作検出手段として機能している。
ところで、パチンコ機10には、演出用モータMT2(図4参照)の駆動に応じて動作演出を実行する演出実行手段としての演出可動体(可動手段)55が複数設けられており、このうち1つが前枠13における特別操作ボタン54の内側に配設されている。この演出可動体55は回転等による動作演出を実行可能に構成されている。そして、特別操作ボタン54は、内部に配置された演出可動体55を外側から視認できるよう、光透過性を有する素材により形成されている。従って、演出可動体55が特別操作ボタン54の操作タイミングに関連して発光しながら回転動作する等、インパクトのある演出を実現できる。
なお、パチンコ機10は、動作演出を実行する演出実行手段として、前述のように前枠13(特別操作ボタン54の内側)に配設した演出可動体55の他、遊技盤20にも複数の演出可動体(可動手段)55を備えている。以下の説明では基本的に、前枠13および遊技盤20の何れに配設されているかに関係なく「演出可動体55」と称して説明するが、必要に応じて、前枠13に備えた演出可動体55を「枠可動体55a」とする一方、遊技盤20に備えた演出可動体55を「盤可動体55b」として区別することがある。
(遊技盤20について)
次に、前記遊技盤20の構成について説明する。遊技盤20は、光透過性を有するアクリルやポリカーボネート等の合成樹脂材によって所定板厚の略矩形状に形成された平板状の透明板(遊技領域形成部材)により構成されている。遊技盤20の前側には、図3に示す如く、前面(盤面)に配設された略円形状の案内レール22によりパチンコ球が流下可能(移動可能)な遊技領域20aが画成されて、前記球発射装置12Aから発射されたパチンコ球が発射球通路22a(図3参照)を通じて当該遊技領域20a内に打ち出されるようになっている。なお、遊技盤20は、ベニヤ材や合成樹脂材等の非光透過性の板部材の表面に装飾シール等を貼付したものであってもよい。
図3に示すように、前記遊技盤20には、前後に貫通する装着口が遊技領域20a内に複数開設されて、各装着口に対して各種遊技構成部品25,32,33,34,35が前側から取り付けられている。ここで、遊技盤20には、遊技領域20aを流下するパチンコ球が入球可能な入球口31a,32a,33a,34a,35aが形成された遊技構成部品として、第1始動入賞部31、第2始動入賞部32、特別入賞部33、普通入賞部34およびゲート部35が設けられており、パチンコ球が入球した入球口31a,32a,33a,34a,35aの違いに応じて各種制御が実行されるようになっている。また、遊技盤20の遊技領域20aには、多数の遊技釘が設けられている。従って、遊技領域20aに到達したパチンコ球の流下方向は、遊技釘との接触により不規則に変化する。
また遊技盤20には、遊技領域20aの最下部位置にアウト口23が開設されている(図3参照)。アウト口23は、遊技盤20を前後に貫通するように形成されており、遊技領域20aの最下部まで流下したパチンコ球がアウト口23から遊技領域20a外へと導かれるようになっている。なお、実施例1では、発光演出を実行可能な遊技盤ランプ24が遊技領域20aの下側に配設されており、この遊技盤ランプ24の上面をパチンコ球が転動して左右のアウト口23の何れかに導かれるよう構成されている。
(枠状装飾体25について)
前記遊技盤20には、前記案内レール22で囲まれた遊技領域20aの略中央部分に開口する装着口に、前後に開口する開口部25aが形成された枠状装飾体25(図3参照)が取り付けられている。そして、遊技盤20の後面側に配設された図柄表示装置17の表示部17aが、枠状装飾体25の開口部25aを介して遊技盤20の前面側に臨んでいる。また、枠状装飾体25の開口部25aからは、遊技盤20に配設された演出可動体55(盤可動体55b)が前側に臨んでいる。なお、遊技盤20には、サングラスを模した形状の演出可動体55(盤可動体55b)が、発光可能かつ上下動可能に配設されていると共に、図柄表示装置17よりも小型の液晶表示装置を構成する演出可動体55(盤可動体55b)が、発光可能(画像表示可能)かつ左右動可能に配設されている。
枠状装飾体25は、遊技盤20の前面より前方に突出して遊技領域20aの内周を画成する庇状部25bと、該庇状部25bの後縁から外方に延出する薄板状の台板部25cとを備えている。そして、台板部25cを遊技盤20の前面に当接させて取付位置に位置合わせした状態で該台板部25cをネジ等の固定手段で遊技盤20に固定することで、枠状装飾体25が遊技盤20に取り付けられる。ここで、庇状部25bは、開口部25aの外周を囲うように設けられており、遊技領域20aを流下するパチンコ球が開口部25aの内側(すなわち表示部17aの前面側)へと進入するのを規制している。
なお、前記遊技盤20に画成された遊技領域20aは、前記枠状装飾体25における庇状部25bの左側方をパチンコ球が流下する第1球流下経路21aと、該枠状装飾体25における庇状部25bの上方から右側方をパチンコ球が流下する第2球流下経路21bとに区画されている。これにより、操作ハンドル16の操作レバー16aを回動操作して打球力を調節することで、遊技領域20aに打ち出されたパチンコ球が第1球流下経路21aを流下する遊技形態(左打ち)および当該パチンコ球が第2球流下経路21bを流下する遊技形態(右打ち)の何れかを遊技者が任意に選択し得るようになっている。そして、パチンコ機10は、前記第1球流下経路21aをパチンコ球が流下する場合(左打ちした場合)に、パチンコ球が第2球流下経路21bを流下する場合と比較して後述する第1始動入賞部31や普通入賞部34にパチンコ球が入賞(入球)する可能性が高くなるよう構成されると共に、該第2球流下経路21bをパチンコ球が流下する場合(右打ちの場合)に、パチンコ球が第1球流下経路21aを流下する場合と比較して後述するゲート部35、第2始動入賞部32および特別入賞部33へパチンコ球が入賞(入球)する可能性が高くなるよう構成されている。
(始動入賞部31,32について)
図3に示す如く、前記遊技盤20には、遊技領域20aを流下するパチンコ球が入賞可能な始動入賞口31a,32aを備えた始動入賞部31,32が設けられている。具体的には、前記枠状装飾体25の下側に、第1球流下経路21aを流下するパチンコ球が入賞可能な第1始動入賞口(入球口)31aを備えた第1始動入賞部31が配設されている。また、枠状装飾体25に対して右側方に離間する位置に、第2球流下経路21bを流下するパチンコ球が入賞可能な第2始動入賞口(入球口、可変入球口)32aを備えた第2始動入賞部32が設けられている。ここで、第1始動入賞部31は、第1始動入賞口31aが常に開口して(常時開放して)、遊技領域20aを流下するパチンコ球を常に受け入れるよう構成されている。一方、第2始動入賞部32は、第2始動入賞口32aを所定の開放条件および閉鎖条件に従って始動用開閉部材32bにより開閉する開閉型の入賞部(可変入賞部)とされている。すなわち、第2始動入賞口32aは、パチンコ球が入賞(入球)可能な開状態および入賞(入球)不可能な閉状態に変化する。また、第2始動入賞部32は、始動用開閉部材32bを開閉作動(駆動)する駆動手段としての始動入賞ソレノイドSL1(図4参照)を備えている。
前記第1および第2始動入賞部31,32には、該第1および第2始動入賞口31a,32aに入賞(入球)したパチンコ球を検出する入球検出手段としての始動入賞検出センサSE1,SE2(図4参照)が設けられている。そして、始動入賞検出センサSE1,SE2によってパチンコ球が検出されると(始動入賞口31a,32aへの入賞が検出されると)、球払出装置が規定個数(例えば4個)のパチンコ球(賞球)を払い出すようになっている。また、始動入賞検出センサSE1,SE2によるパチンコ球の検出(すなわち始動入賞口31a,32aへの入賞)を条件(始動条件)の成立として各種始動入賞情報(後述する各種乱数の値)が取得され、この取得された始動入賞情報に基づいて、大当り遊技状態を付与するかの特図当り判定(大当り抽選)が行われる。
なお、図柄表示装置17の表示部17aでは、特図当り判定の結果に基づいて決定された表示内容で図柄変動演出が実行される。そして、この図柄変動演出の結果、図柄表示装置17に所定の当り表示となる組み合わせ(例えば同一飾図の3つ揃い等)で図柄(演出用の飾図)が確定停止表示されることで、遊技者に有利な当り遊技(以後、大当り遊技状態という)が付与されることを報知し得るようになっている。
(特別入賞部33について)
図3に示すように、前記遊技盤20には、前記枠状装飾体25の右下方に離間する位置に、遊技領域20a(第2球流下経路21b)を流下するパチンコ球が入賞(入球)可能な特別入賞口(入球口、可変入球口)33aを備えた特別入賞部33が設けられている。特別入賞部33は、特別入賞口(入球口、可変入球口)33aを所定の開放条件および閉鎖条件に従って特別用開閉部材33bにより開閉する開閉型の入賞部(可変入賞部)とされている。そして、特別入賞部33は、特別用開閉部材33bを開閉作動(駆動)する駆動手段としての特別入賞ソレノイドSL2(図4参照)を備えている。すなわち、特別入賞口33aは、パチンコ球が入賞(入球)可能な開状態および入賞(入球)不可能な閉状態に変化する。また、特別入賞部33には、特別入賞口33aに入賞したパチンコ球を検出する入球検出手段としての特別入賞検出センサSE3(図4参照)が設けられている。特別入賞検出センサSE3によってパチンコ球が検出されると(特別入賞口33aへの入賞が検出されると)、前記球払出装置が規定個数(例えば9個)のパチンコ球(賞球)を払い出すようになっている。
ここで、前記特別入賞ソレノイドSL2は、図柄表示装置17による図柄変動演出の終了後に付与される大当り遊技状態において駆動制御される。すなわち、大当り遊技状態が付与される場合には、特別入賞部33の特別入賞口33aが所定の開放条件で開放されることで、遊技者が賞球を獲得し得る機会が与えられる。この大当り遊技状態は、規定回数(実施例1では、3回、6回または9回)のラウンド遊技を含み、このラウンド遊技の夫々において特別用開閉部材33bを開放する。このため、遊技者がラウンド遊技において特別入賞口33aへの入賞を狙うことができる。なお、1回のラウンド遊技は、特別入賞口33aに規定個数(例えば9個)のパチンコ球が入賞するか、あるいは各ラウンド遊技の開始から規定時間(例えば25000msの特電開放時間)が経過することで終了するよう設定されている。また、大当り遊技状態中の各ラウンド遊技の間には、特別用開閉部材33bが所定時間(例えば1000msのラウンド間インターバル時間)だけ閉鎖状態に維持されるラウンド間インターバルが設定されている。大当り遊技状態では、1回目のラウンド遊技の開始前にオープニング演出が所定時間(例えば8000msのオープニング時間)に亘って行われ、最終回のラウンド遊技の終了後にはエンディング演出が所定時間(例えば5000msのエンディング時間)に亘って行われる。ここで、主制御CPU60aは、大当り遊技状態中か否かを示す大当りフラグを主制御RAM60cに設定可能に構成され、大当り遊技状態の開始タイミング(オープニング演出の開始タイミング)で大当りフラグの値を「1」に設定し、大当り遊技状態の終了タイミング(エンディング演出の終了タイミング)で大当りフラグの値を「0」に戻すよう制御を行う。
(ゲート部35について)
図3に示すように、前記遊技盤20には、前記枠状装飾体25の右側方に離間する位置に、遊技領域20a(第2球流下経路21b)を流下するパチンコ球が通過(入球)可能なゲート部35が設けられている。ゲート部35には、パチンコ球が上下に通過(入球)可能なゲート口(作動口)35aが設けられており、該ゲート口35aをパチンコ球が通過したことを検出する入球検出手段としてのゲートセンサSE5(図4参照)が配設される。ゲートセンサSE5によってパチンコ球が検出されると(ゲート口35aへの入球・通過が検出されると)、各種作動入球情報(後述する各種乱数の値)が取得され、この取得された作動入球情報に基づいて普図当り判定(普図当り抽選)が行われる。そして、この普図当り判定が当りの判定結果となり、普図当り遊技が付与される場合には、前記始動入賞ソレノイドSL1が駆動制御されて始動用開閉部材32bが開閉動作する(第2始動入賞口32aを開閉する)ようになっている。
(普通入賞部34について)
図3に示すように、前記遊技盤20には、前記枠状装飾体25の左下方に離間する位置に、遊技領域20a(第1球流下経路21a)を流下するパチンコ球が入賞(入球)可能な普通入賞部34が設けられている。図3に示すように、前記普通入賞部34は、前記遊技領域20aの左側縁(第1球流下経路21a)において、パチンコ球が入賞可能な普通入賞口34aが上方に常時開口するよう前記遊技盤20に設けられており、第1球流下経路21aを流下するパチンコ球が一定の確率で普通入賞口34aに入賞し得るようになっている。普通入賞部34は、普通入賞口34aに入賞(入球)したパチンコ球を検出する入球検出手段としての普通入賞検出センサSE4(図4参照)が設けられている。そして、普通入賞検出センサSE4によってパチンコ球が検出されると(普通入賞口34aへの入賞が検出されると)、前記球払出装置が規定個数(例えば15個)のパチンコ球(賞球)を払い出すようになっている。
(遊技盤20で使用したパチンコ球の検出について)
遊技盤20は、遊技領域20aに到達して第1始動入賞口31a、第2始動入賞口32a、特別入賞口33aおよび普通入賞口34aの何れかに入賞したパチンコ球と、遊技領域20aを最下部まで流下してアウト口23に入球したパチンコ球とを、中枠12の排出球通路に導くように構成されている。この排出球通路を通過するパチンコ球は、前述のように排出球検出センサSE12によって検出される。そして、パチンコ機10は、排出球検出センサSE12により検出されたパチンコ球を計数可能に構成されている。すなわち、排出球検出センサSE12は、球発射装置12Aによる発射球のうち、遊技領域20aに導かれて遊技に使用されたパチンコ球(有効球)を検出する有効球検出手段として機能している。
(エラー検出センサSE2,3,6〜SE10について)
実施例1のパチンコ機10は、当該パチンコ機10の異常状態(エラー)を検出可能なエラー検出センサを複数種類備えている。具体的には、図4に示すように、磁気を検出する磁気検出センサSE6、電波を検出する電波検出センサSE7、振動を検出する振動検出センサSE8、球受け皿14,15の満杯状態を検出する満杯検出センサSE9、前枠13や中枠12の開放状態を検出する扉開放検出センサSE10が、エラー検出センサとしてパチンコ機10の適宜位置に配設されている。また、パチンコ球を検出する前述の第2始動入賞検出センサSE2および特別入賞検出センサSE3も、異常入賞を検出するエラー検出手段として機能する場合がある。そこで、以下、エラー検出手段(満杯検出センサSE9および扉開放検出センサSE10、磁気検出センサSE6、電波検出センサSE7、振動検出センサSE8、第2始動入賞検出センサSE2および特別入賞検出センサSE3)について説明する。
(満杯検出センサSE9)
実施例1のパチンコ機10は、前記球受け皿14,15よりも上流側の前記上皿連絡通路71でパチンコ球を検出する満杯検出センサSE9を備えている(図4参照)。この満杯検出センサSE9は、上皿連絡通路71でパチンコ球を検出(すなわち、払い出されたパチンコ球が下球受け皿15より上流側にある状態を検出)したことに応じて、後述する払出制御基板61(払出制御CPU61a)へ向けて検出信号を出力する。そして、払出制御CPU61aは、満杯検出センサSE9からの検出信号の入力の有無を示す制御信号を主制御CPU60aに出力するようになっている。なお、主制御CPU60aは、払出制御CPU61aからの満杯検出センサSE9に関する制御信号に基づいて、球受け皿14,15の貯留量が過剰となった状態(満杯エラー)を判定し得る。これに対し、満杯エラーを払出制御CPU61aが判定するようにしてもよい。
(扉開放検出センサSE10)
実施例1のパチンコ機10は、扉開放検出センサSE10を備えている(図4参照)。この扉開放検出センサSE10は、扉(中枠12、前枠13)の開放状態を検出したことに応じて、後述する払出制御基板61(払出制御CPU61a)へ向けて検出信号を出力する。そして、払出制御CPU61aは、扉開放検出センサSE10からの検出信号の入力の有無を示す制御信号を主制御CPU60aに出力するようになっている。なお、主制御CPU60aは、払出制御CPU61aからの扉開放検出センサSE10に関する制御信号に基づいて、中枠12や前枠13の開放状態(扉開放エラー)を判定し得る。これに対し、扉開放エラーを払出制御CPU61aが判定するようにしてもよい。また、中枠12および前枠13のうち何れか一方の開放状態のみを扉開放検出センサSE10が検出するように構成してもよい。
(磁気検出センサSE6)
実施例1のパチンコ機10は、磁気を検出可能な磁気検出センサSE6を備えている(図4参照)。この磁気検出センサSE6は、例えば始動入賞検出センサSE1,SE2の周辺で磁気(磁気発生状態)を検出可能な姿勢、位置に配設されている。そして、磁気(磁気発生状態)を検出して主制御基板60(主制御CPU60a)へ検出信号を出力すると共に、主制御CPU60aが磁気検出センサSE6からの検出信号の入力に基づいて当該パチンコ機10の異常(所定の異常)としての磁気検出センサエラーを判定するよう構成されている。これにより、磁気発生機器で発生させた磁気によって遊技領域20aでのパチンコ球の挙動に変化を与えようとする不正行為が行われた状態を磁気検出センサエラーとして認識することが可能となっている。
(電波検出センサSE7)
実施例1のパチンコ機10は、電波を検出可能な電波検出センサSE7を備えている(図4参照)。この電波検出センサSE7は、例えば始動入賞検出センサSE1,SE2の周辺で電波(電波発生状態)を検出可能な姿勢、位置に配設されている。そして、電波(電波発生状態)を検出して主制御基板60(主制御CPU60a)へ検出信号を出力すると共に、主制御CPU60aが電波検出センサSE7からの検出信号の入力に基づいて当該パチンコ機10の異常としての電波検出センサエラーを判定するよう構成されている。これにより、電波出力機器からの電波を始動入賞検出センサSE1,SE2に当てて擬似検出状態を作り出すことで賞球を得ようとする不正行為が行われた状態を電波検出センサエラーとして認識することが可能となっている。
(振動検出センサSE8)
実施例1のパチンコ機10は、振動を検出可能な振動検出センサSE8を備えている(図4参照)。この振動検出センサSE8は、例えば所定の周波数の衝撃を検出すると2つの状態系のバランスが変化するマルチバイブレータ回路を備えている。そして、パチンコ機10の振動(振動発生状態)を検出して主制御基板60(主制御CPU60a)へ検出信号を出力すると共に、主制御CPU60aが振動検出センサSE8からの検出信号の入力に基づいて当該パチンコ機10の異常としての振動検出センサエラーを判定するよう構成されている。これにより、パチンコ機10の外面を故意に叩いて枠状装飾体25内でのパチンコ球の挙動に変化を与えようとする不正行為が行われた状態を振動検出センサエラーとして認識することが可能となっている。
(第2始動入賞検出センサSE2)
実施例1のパチンコ機10は、始動用開閉部材32bの開閉動作に応じて(始動入賞ソレノイドSL1の駆動に応じて)、パチンコ球が入賞(入球)可能な開状態および入賞(入球)不可能な閉状態に第2始動入賞口32aの状態が変化するよう構成されると共に、該第2始動入賞口32aに入賞(入球)したパチンコ球を検出する第2始動入賞検出センサSE2を備えている(図4参照)。主制御CPU60aは、第2始動入賞口32aを閉状態としているはずの期間における第2始動入賞検出センサSE2による検出の発生に基づいて、当該パチンコ機10の異常としての普電入賞エラーを判定するよう構成されている。これにより、開閉機構の故障・破損に起因して始動用開閉部材32bが開放したり、始動用開閉部材32bを不正具で強制開放する不正行為が行われたりした場合における第2始動入賞口32aへの入賞の発生状態を、普電入賞エラーとして認識することが可能となっている。
(特別入賞検出センサSE3)
実施例1のパチンコ機10は、特別用開閉部材33bの開閉動作に応じて(特別入賞ソレノイドSL2の駆動に応じて)、パチンコ球が入賞(入球)可能な開状態および入賞(入球)不可能な閉状態に特別入賞口33aの状態が変化するよう構成されると共に、該特別入賞口33aに入賞(入球)したパチンコ球を検出する特別入賞検出センサSE3を備えている(図4参照)。主制御CPU60aは、特別入賞口33aを閉状態としているはずの期間における特別入賞検出センサSE3による検出の発生に基づいて、当該パチンコ機10の異常としての特電入賞エラーを判定するよう構成されている。これにより、開閉機構の故障・破損に起因して特別用開閉部材33bが開放したり、特別用開閉部材33bを不正具で強制開放する不正行為が行われたりした場合における特別入賞口33aへの入賞の発生状態を、特電入賞エラーとして認識することが可能となっている。
ここで、遊技盤20に設けられた図柄表示用の表示手段(遊技情報表示器Mおよび図柄表示装置17)について説明する。
(遊技情報表示器Mについて)
図3に示すように、遊技盤20には、各種の遊技情報を表示可能な遊技情報表示器Mが配設されている。遊技情報表示器Mは、複数の表示部(情報表示部)Ma,Mb,Mc,Md,Me,Mf,Mgを備えると共に、後述する主制御基板60の主制御CPU60aと電気的に接続され、主制御CPU60aによって表示内容(発光態様)が制御されるようになっている。各表示部(情報表示部)Ma,Mb,Mc,Md,Me,Mf,Mgは、点灯状態および消灯状態に変化可能な1個または複数個の点灯部(LED)を有しており、点灯部の点灯数、点灯色および点灯位置のうち少なくとも何れかの違いに応じて、当該表示部(情報表示部)Ma,Mb,Mc,Md,Me,Mf,Mg毎に複数種類の遊技情報を表示可能に構成されている。またこれらの各表示部(情報表示部)Ma,Mb,Mc,Md,Me,Mf,Mgは、互いに異なる種類の遊技情報を表示するものである。遊技情報表示器Mは、遊技盤20における遊技領域20a外の位置に配設されることで、前記図柄表示装置17で実行されている演出に注目している遊技者にとって妨げにならないように構成されている。なお、遊技情報表示器Mは、1つの表示ユニットとして図柄表示装置17よりも表示領域が小さく構成されており、各表示部Ma,Mb,Mc,Md,Me,Mf,Mgに表示される複数種類の情報(遊技情報)をまとめて確認することが容易となっている。実施例1の遊技情報表示器Mは、各表示部(情報表示部)Ma,Mb,Mc,Md,Me,Mf,Mgが個別に点灯制御可能な所定数のLED(点灯部)により構成されているが、対応する情報を表示乃至報知し得るものであれば、7セグメント表示器やドットマトリックス表示器、小型の液晶表示器、その他の表示手段を採用できる。
(特図表示部Ma,Mbについて)
遊技情報表示器Mには、前記第1始動入賞口31aおよび第2始動入賞口32aへの入賞を契機として行われる特図当り判定(大当り抽選)の結果を示す報知用の特別図柄(以下、特図という)を特定可能に表示する特図表示部(情報表示部、表示手段)Ma,Mbが設けられている(図3参照)。特図表示部Ma,Mbは、前記第1始動入賞口31aへの入賞(第1始動入賞検出センサSE1による検出)を契機として変動表示を開始した後に最終的に複数種類の図柄(特別図柄)の内の1つを停止表示する複数個のLED(実施例1では8個)から構成された第1特図表示部Maと、第2始動入賞口32aへの入賞(第2始動入賞検出センサSE2による検出)を契機として変動表示を開始した後に最終的に複数種類の特別図柄(以下、「特図」という)の内の1つを停止表示する複数個のLED(実施例1では8個)から構成された第2特図表示部Mbとからなる。なお、第1および第2特図表示部Ma,Mbに停止表示される特図としては、大当り遊技状態が付与されることを認識し得る大当り図柄としての複数種類の特図と、はずれを認識し得るはずれ表示(はずれ図柄)としての1種類の特図とが、各特図表示部Ma,Mbに対応して夫々設定されている。これらの特図(複数種類の大当り図柄および1種類のはずれ図柄)は、特図表示部Ma,Mbの点灯部のうち少なくとも1個の点灯部が点灯状態となる表示に対応し、互いに点灯数、点灯位置および点灯色の少なくとも何れかが異なるように設定されている。なお、以下の説明では、第1特図表示部Maで行われる特図変動表示を「第1特図変動表示」と称し、該第1特図変動表示の結果、第1特図表示部Maに停止表示される特図を特図1と称する場合がある。同様に、第2特図表示部Mbで行われる特図変動表示を「第2特図変動表示」と称し、該第2特図変動表示の結果、第2特図表示部Mbに停止表示される特図を特図2と称する場合がある。
特図表示部Ma,Mbでの特図変動表示の変動時間(特図変動時間)および停止表示する特図の種類は、第1および第2始動入賞検出センサSE1,SE2によるパチンコ球の検出を契機として主制御CPU60aに取得される始動入賞情報(取得した乱数の値)に基づいて決定される。具体的に、主制御CPU60aは、大当り遊技状態を付与するか否かの決定(特図当り判定)に用いる特図当り判定用乱数の値と、特図としての大当り図柄の決定に用いる特図決定用乱数の値と、特図変動表示の変動時間の決定や図柄変動演出の内容の決定に用いる特図変動パターン振分用乱数の値とを、第1および第2始動入賞検出センサSE1,SE2によるパチンコ球の検出タイミングに応じて取得し、主制御基板60に備えられる記憶手段としての主制御RAM60cに記憶する。そして、主制御RAM60cに記憶した特図当り判定用乱数の値に応じて特図当り判定を行い、この特図当り判定がはずれの判定結果となった場合には、停止表示する特図としてはずれを示す1種類の特図を決定する。また、特図当り判定が当りの判定結果となった場合には、特図決定用乱数の値に応じて大当り図柄としての特図を決定する。更に、特図変動パターン振分用乱数の値に応じて特図変動表示の変動時間や図柄変動演出の内容を特定する特図変動パターン(図14参照)を複数種類のうちから決定する。
なお、実施例1では、特図変動パターンとして、図14に示すように、変動時間として8秒を特定する「通常外れ変動パターンHPh」と、変動時間として15秒を特定する「外れノーマルリーチ変動パターンHPr1」と、変動時間として25秒を特定する「外れ発展リーチ変動パターンHPr2」と、変動時間として17秒を特定する「当りノーマルリーチ変動パターンHPa1」と、変動時間として27秒を特定する「当り発展リーチ変動パターンHPa2」とが設定されている。これらの特図変動パターンのうち、「通常外れ変動パターンHPh」、「外れノーマルリーチ変動パターンHPr1」および「外れ発展リーチ変動パターンHPr2」は、特図当り判定がはずれの判定結果となった場合に決定可能な特図変動パターンである。一方、「当りノーマルリーチ変動パターンHPa1」および「当り発展リーチ変動パターンHPa2」は、特図当り判定が当りの判定結果となった場合に決定可能な特図変動パターンである。
また、実施例1では、特図表示部Ma,Mbでの特図変動表示の結果として停止表示される特図によって、大当り遊技状態が終了した後の遊技状態が報知されるようになっている。ここで、実施例1のパチンコ機10は、前記特図決定用乱数の値を用いた大当り図柄の決定に基づいて、大当り遊技状態が終了した後の遊技状態を主制御CPU60aが決定する。そして、主制御CPU60aは、特図当り判定が当りの判定結果となる確率を向上させる確率変動機能と、第2始動入賞口32aへのパチンコ球の入賞し易さ(入賞確率)を向上させる入賞率向上機能とを有しており、確率変動機能が作動する確率変動状態(確変状態)とするか、および入賞率向上機能が作動する入賞率向上状態(入賞容易状態、変短(時短)状態)とするかの組み合わせにより、複数種類の遊技状態を生起し得るようになっている。具体的に、パチンコ機10では、確率変動機能および入賞率向上機能の何れも作動させない第1の遊技状態(低確低ベース状態)と、確率変動機能および入賞率向上機能を作動させる第2の遊技状態(高確高ベース状態)と、確率変動機能を作動させ、入賞率向上機能を作動させない第3の遊技状態(高確低ベース状態)と、確率変動機能を作動させず、入賞率向上機能を作動させる第4の遊技状態(低確高ベース状態)とを生起させ得るよう構成されている。すなわち、特図表示部Ma,Mbで停止表示される大当り図柄としての特図の種類に応じて、大当り遊技状態が終了した後の遊技状態が第1〜第4の遊技状態のうち何れとなるかを識別できるようになっている。なお、主制御CPU60aは、確変状態に対応して、主制御RAM60cに記憶される確変フラグの値を「1」に設定すると共に、確率変動機能が作動しない状態(非確変状態、低確状態)では確変フラグの値を「0」に設定するよう構成されている。また、主制御CPU60aは、変短状態に対応して、主制御RAM60cに記憶される変短フラグの値を「1」に設定すると共に、入賞率向上機能が作動しない状態(非変短状態、低ベース状態)では変短フラグの値を「0」に設定するよう構成されている。なお、実施例1では、変短状態において、パチンコ球を第1始動入賞口31aに入賞させるよりも第2始動入賞口32aに入賞させる方が容易な状態となる一方、非変短状態では第2始動入賞口32aが閉鎖状態に維持されてパチンコ球を入賞させることが不可能になるよう設定されている。
(特図保留表示部Mc,Mdについて)
特図保留表示部(情報表示部、表示手段)Mc,Mdは、第1始動入賞口31aおよび第2始動入賞口32aにパチンコ球が入賞した際に取得される始動入賞情報(各種乱数情報)を、機内部の記憶手段(具体的には、主制御基板60に備えられた主制御RAM60c)に始動保留情報(特図保留情報)として記憶する場合に、当該始動保留情報の保留数を特定可能に表示する表示部である。ここで、図3に示すように、前記特図保留表示部Mc,Mdは、前記第1始動入賞口31aにパチンコ球が入賞した際に取得される始動入賞情報(各種乱数情報)を主制御RAM60cが第1始動保留情報として記憶した保留数を表示する第1特図保留表示部Mcと、第2始動入賞口32aにパチンコ球が入賞した際に取得される始動入賞情報(各種乱数情報)を主制御RAM60cが第2始動保留情報として記憶した保留数を表示する第2特図保留表示部Mdとからなり、各特図保留表示部Mc,Mdの何れも複数個(実施例1では各2個)のLED(点灯部)により構成されている。すなわち、第1および第2特図保留表示部Mc,Mdの表示内容によって、保留されている第1特図変動表示および第2特図変動表示の回数(図柄変動演出の回数)が報知される。
ここで、第1特図保留表示部Mcで表示される第1始動保留情報の保留数は、第1始動入賞口31aへパチンコ球が入賞することで1加算されると共に、第1特図変動表示(図柄変動演出)が行われる毎に1減算される。同様に、第2特図保留表示部Mdで表示される第2始動保留情報の保留数は、第2始動入賞口32aへパチンコ球が入賞することで1加算されると共に、第2特図変動表示(図柄変動演出)が行われる毎に1減算される。なお、第1および第2始動保留情報の保留数には所定の上限数(実施例1では何れに対しても「4」)が設定されており、該上限数まで第1および第2始動保留情報の保留数を夫々加算し得るよう設定されている。
(普図表示部Meについて)
遊技情報表示器Mには、ゲートセンサSE5のパチンコ球の検出(ゲート口(作動口)35aへのパチンコ球の通過)を契機として変動表示を開始した後に最終的に複数種類の図柄(普通図柄)の内の1つを停止表示する複数個(実施例1では2個)のLED(点灯部)から構成された普図表示部(情報表示部、表示手段)Meが設けられている(図3参照)。なお、普図表示部Meに停止表示される普通図柄(以下、「普図」という)としては、普図当り遊技が付与されることを認識し得る当り図柄としての複数種類の普図と、はずれを認識し得るはずれ表示(はずれ図柄)としての1種類の普図とが設定されている。これらの普図(複数種類の当り図柄および1種類のはずれ図柄)は、普図表示部Meの点灯部のうち少なくとも1個の点灯部が点灯状態となる表示に対応し、互いに点灯数、点灯位置および点灯色の少なくとも何れかが異なるように設定されている。
なお、主制御CPU60aは、作動入球情報としての複数種類の乱数の値をゲートセンサSE5によるパチンコ球の検出を契機として取得すると共に、普図表示部Meでの普図変動表示の変動時間および停止表示する普図の種類を作動入球情報(取得した乱数の値)に基づいて決定するよう構成されている。具体的に、主制御CPU60aは、普図当り遊技を付与するか否かの決定(普図当り判定)に用いる普図当り判定用乱数の値と、普図としての当り図柄の決定に用いる普図決定用乱数の値と、普図変動表示の変動時間(普図変動時間)の決定に用いる普図変動パターン振分用乱数の値とを、ゲートセンサSE5によるパチンコ球の検出タイミングに応じて取得し、主制御基板60に備えられる記憶手段としての主制御RAM60cに記憶する。そして、主制御RAM60cに記憶した普図当り判定用乱数の値に応じて普図当り判定を行い、この普図当り判定がはずれの判定結果となった場合には、停止表示する普図としてはずれを示す1種類の普図を決定する。また、普図当り判定が当りの判定結果となった場合には、普図決定用乱数の値に応じて当り図柄としての普図を決定する。更に、普図変動パターン振分用乱数の値に応じて普図変動時間を特定する普図変動パターンを複数種類のうちから決定する。
(普図保留表示部Mfについて)
普図保留表示部(情報表示部、表示手段)Mfは、ゲート部35をパチンコ球が通過した際に取得される作動入球情報(普図当り判定用乱数等の各種乱数情報)を、機内部の記憶手段(具体的には主制御RAM60c)に作動保留情報(普図保留情報)として記憶する場合に、当該作動保留情報の保留数を特定可能に表示する表示部である。ここで、普図保留表示部Mfは、図3に示すように、複数個(実施例1では2個)のLED(点灯部)により構成された表示部であり、該普図保留表示部Mfの表示内容によって保留されている普図の変動回数が報知される。普図保留表示部Mfで表示される作動保留記憶数は、ゲート部35をパチンコ球が通過すると1加算され、普図変動表示が開始されることにより1減算される。なお、作動保留記憶数には所定の上限数(実施例1では「4」)が設定されており、該上限数まで作動保留記憶数を加算し得るよう設定されている。
(状態表示部Mgについて)
状態表示部(情報表示部、表示手段)Mgは、パチンコ機10において遊技が行われる複数種類の遊技状態が設定されている場合に、当該遊技状態を特定可能に表示する表示部であって、複数個(実施例1では3個)のLED(点灯部)により構成されている。ここで、実施例1のパチンコ機10は、遊技が行われる遊技状態として後述のように確変状態および変短状態が設定されていることから、状態表示部MgのLEDが異なった点灯パターン(点灯位置、点灯数、点灯色等)で点灯することで遊技状態としての確変状態および変短状態を報知するようになっている。ここで、状態表示部Mgは、特図表示部Ma,Mbが当り図柄(大当り図柄)を表す点灯パターンで点灯したと同時またはその後の大当り遊技状態が行われる時に、当選した当り図柄に対応した大当り遊技状態の終了後の遊技状態を示す点灯パターンで点灯するよう設定される。また、状態表示部Mgは、確変状態や変短状態が終了して特図表示部Ma,Mbにおいて次の特図変動表示が行われるまで、点灯パターンを維持するよう設定されている。
(図柄表示装置17について)
図柄表示装置17は、後述する表示制御基板66と電気的に接続され、演出制御基板65の演出制御CPU65aから出力される特図変動パターン指定コマンド等の制御信号に基づく表示制御基板66の制御によって表示内容が更新されるようになっている。図柄表示装置17の表示部17aには、演出用の図柄である飾図を変動表示可能な図柄列が複数列(例えば、左、右、中の3列)設定されており、前記第1始動入賞口31aまたは第2始動入賞口32aへの入賞(始動条件の成立)を契機として、各図柄列の飾図が変動開始されるようになっている。そして、各図柄列に定められた有効停止位置を組み合わせた停止図柄有効ラインに停止表示(確定表示)される飾図の図柄組み合わせを導出するようになっている。すなわち、図柄表示装置17では、始動条件の成立を契機として飾図(図柄)を変動表示した後に、所定の飾図(図柄)を有効停止位置に停止表示(確定表示)するよう構成される。図柄表示装置17には、主制御CPU60aが決定した特図変動パターン(図14参照、後述)により特定される変動時間に亘って図柄変動演出(飾図の変動表示)が行われ、該変動時間の終了タイミングで飾図が停止表示(確定表示)されるようになっている。ここで、第1特図表示部Maと図柄表示装置17とでは、第1特図変動表示と該第1特図変動表示に関する図柄変動演出とが同時に開始され、特図1と飾図とが同時に停止表示される。同様に、第2特図表示部Mbと図柄表示装置17とでは、第2特図変動表示と該第2特図変動表示に関する図柄変動演出とが同時に開始され、特図2と飾図とが同時に停止表示される。
(パチンコ機10に備えられる各種基板59,60,61,62,65,66等について)
図4に示すように、パチンコ機10の後面側には、パチンコ遊技に関する統括的な制御を行う主制御CPU60aを備えた主制御基板60が配設されている。また、パチンコ機10の後面側には、演出に関する制御を行う演出制御CPU65aを備えた演出制御基板65と、この演出制御基板65(演出制御CPU65a)で決定した演出内容に応じて前記図柄表示装置17での画像表示を制御する表示制御CPU66aを備えた表示制御基板66とが配設されている。更に、パチンコ機10の後面側には、図4に示すように、前記球払出装置を駆動制御する払出制御CPU61aを備えた払出制御基板61や、前記操作ハンドル16の操作状態に基づいて前記球発射装置12Aを駆動制御する発射制御CPU62aを備えた発射制御基板62が配設され、払出制御基板61が主制御基板60(主制御CPU60a)と電気的に接続されると共に、発射制御基板62(発射制御CPU62a)が払出制御基板61(払出制御CPU61a)と電気的に接続されている。更にまた、パチンコ機10の後面側には、図4に示すように、外部電源(例えば、AC24V)から各部の必要電源電圧(例えば、DC30V)を生成して各制御基板60,61,62,65,66や他の電気部品に供給する電源回路(図示せず)を備えた電源基板59が配設されている。各制御基板59, 60,61,62,65,66は、透明な基板ケースに収容された状態で、パチンコ機10の後面側に配設されている。
(パチンコ機の制御に関する構成について)
次に、パチンコ機10が備える前述した各制御基板59,60,61,62,65,66についての具体的な基板構成や制御内容を、電源基板59、払出制御基板61、発射制御基板62、主制御基板60、演出制御基板65および表示制御基板66の順に説明する。
(電源基板59について)
電源基板59には、電源のON−OFFを切り替えるための電源スイッチPWSが設けられていると共に、電源回路(図示せず)に供給される電源電圧(以下、監視電源電圧という)の電圧値が閾値電圧に降下したかを監視する電源断監視回路(図示せず)が設けられている。ここで、監視電源電圧が閾値電圧に降下するのは、例えば電源スイッチPWSのOFF操作や停電によって機外部からの電力供給が遮断された場合(電源断時)である。
電源基板59には、前記電源断監視回路に接続するリセット信号回路(図示せず)が設けられている。ここで、電源断監視回路は、監視電源電圧が閾値電圧以下となった場合に、リセット信号回路、主制御基板60(主制御CPU60a)、払出制御基板61(払出制御CPU61a)および演出制御基板65(演出制御CPU65a)に対して電源断信号(監視電源電圧が閾値電圧に降下したことを示す信号)を出力する。また、リセット信号回路は、機外部からの電力供給の開始時(電源投入時や復電時)および電源断信号の入力時に、主制御基板60(主制御CPU60a)、払出制御基板61(払出制御CPU61a)および演出制御基板65(演出制御CPU65a)に対してリセット信号を出力し、主制御CPU60a、払出制御CPU61aおよび演出制御CPU65aの動作を規制する。なお、リセット信号についての詳細な説明は省略してある。
また、電源基板59には、コンデンサ等のバックアップ電源(図示せず)が設けられている。そして、パチンコ機10への電力供給が停止した場合(電源断信号が出力された場合)には、前記バックアップ電源から主制御CPU60a、払出制御CPU61aおよび演出制御CPU65aに電力が供給されるようになっている。ここで、主制御基板60、払出制御基板61および演出制御基板65は制御RAM60c,61c,65cを備えており、各制御RAM60c,61c,65cには、パチンコ機10の動作中に各種情報を一時的に記憶する常用記憶エリア(作業領域)の他に、バックアップエリアが設けられている。そして、バックアップ電源からの電力供給に応じて、制御RAM60c,61c,65cの常用記憶エリアに記憶されている各種情報の一部または全部がバックアップエリアに記憶(書き込み)され、バックアップエリアに記憶された情報は、機外部からパチンコ機10への電力供給が停止された後の一定期間に亘って保持されるようになっている。各制御CPU60a,61a,65aによるバックアップエリアへの各種情報の記憶(書き込み)は、電源断時(電源断信号の入力時)の電源断処理(図12参照)において実行され、該バックアップエリアに記憶された各種情報の常用記憶エリアへの設定(読み出し)は、パチンコ機10への電力供給開始時におけるデータ復旧処理(図9参照)で実行される。
(払出制御基板61について)
払出制御基板61は、図4に示すように、制御処理を実行する払出制御CPU61a、該払出制御CPU61aが実行する制御プログラムを記憶する払出制御ROM61b、当該払出制御CPU61aの処理に必要なデータの書込み・読出しが可能な払出制御RAM61c等が備えられている。払出制御CPU61aは、図4に示すように、満杯検出センサSE9、扉開放検出センサSE10、払出検出センサSE11、排出球検出センサSE12等の検出センサと電気的に接続されており、各検出センサからの検出信号を夫々入力すると共に、該検出信号の入力の有無を夫々判定するよう構成されている。なお、払出制御CPU61aは、満杯検出センサSE9、扉開放検出センサSE10、払出検出センサSE11、排出球検出センサSE12による検出信号の有無に対応する制御信号を主制御CPU60aに入力しており、主制御CPU60aでは、払出制御CPU61aからの制御信号により、各検出センサSE9,SE10,SE11,SE12による検出信号の有無を把握している。また、払出制御CPU61aは、前記払出スプロケット(図示せず)を回転させてパチンコ球(賞球)を払い出させる駆動手段としての払出モータMT1と電気的に接続され、該払出モータMT1を駆動制御するよう構成されている。更に、図4に示すように、払出制御基板61(払出制御CPU61a)は、外部情報出力端子盤(出力端子板、外部中継基板)63と電気的に接続されており、この外部情報出力端子盤63に備えられる複数の出力端子を通じて機外部(ホールコンピュータ)にパチンコ機10に関する情報を示す情報信号を出力するよう構成されている。
なお、払出制御CPU61aは、主制御CPU(払出情報出力手段)60aからの払出情報信号(賞球払出指令コマンド)の入力に基づいて球払出装置(球払出手段)を駆動制御する払出制御手段として機能している。また、払出制御CPU61aは、遊技に関する情報信号を、外部情報出力端子盤63の出力端子を通じて機外部へ出力可能な外部出力手段として機能している。また、払出制御CPU61aは、満杯検出センサSE9および扉開放検出センサSE10による検出が発生したかを判定する検出判定処理を実行可能な検出判定手段として機能している。
払出制御CPU61aは、主制御CPU60aからの賞球払出指令コマンドの入力に基づいて、該賞球払出指令コマンドにより特定される賞球数に対応する値を、払出制御RAM61cの記憶エリアに記憶される払い出すべきパチンコ球の個数に対応する値(払出残数)に加算する。また、払出制御CPU61aは、球貸操作検出センサSE13からの検出信号の入力に基づいて、該賞球払出指令コマンドにより特定される貸球数に対応する値を、払出制御RAM61cの記憶エリアに記憶される払い出すべきパチンコ球の個数に対応する値(払出残数)に加算する。そして、払出制御CPU61aは、払出制御RAM61cに記憶される払出残数の値が1以上の数値を示す場合に、払出モータMT1を駆動制御して前記払出スプロケットを回転動作させ、払出残数に応じたパチンコ球を払い出させる。更に、払出制御CPU61aは、払出検出センサSE11からの検出信号の入力の有無を判定する検出判定処理を実行して、該検出判定処理において払出検出センサSE11からの検出信号の入力があると判定した場合に、払出制御RAM61cの記憶エリアに記憶される払出残数の値から1減算する。
また、払出制御CPU61aは、球払出装置にパチンコ球の払出操作(賞球や貸球の供給動作)を実行させる契機を検出する契機検出手段としての貸球操作検出センサSE13や、現金の返却操作を検出する返却操作検出センサSE14と電気的に接続され、各検出センサからの検出信号を夫々入力すると共に、該検出信号の入力の有無を夫々判定するよう構成されている。
払出制御CPU61aは、主制御CPU60aから出力される各種のコマンド(エラー指定コマンド等)に基づいて、遊技に関する各種情報を得ると共に、該遊技に関する各種情報を外部情報出力端子盤63の出力端子から機外部のホールコンピュータへ向けて情報信号として出力し得るよう構成されている。ここで、払出制御CPU61aと電気的に接続される外部情報出力端子盤63には複数の出力端子(出力端子1〜9)が設けられており、各出力端子に応じて異なる情報に対応する情報信号を出力するようになっている。
例えば、外部情報出力端子盤63の所定の出力端子1は、扉開放エラーの発生を示す第1端子信号(情報信号)を出力する出力端子として用いられる。払出制御CPU61aは、扉開放検出センサSE10からの検出信号の入力に基づいて扉開放エラーの発生を判定した場合に、出力端子1から第1端子信号(情報信号)を所定時間(実施例1では、約128ms)に亘って出力させる。なお、払出制御CPU61aは、扉開放エラーの他に満杯エラーが発生したかの判定も行うよう構成されるが、この満杯エラーの発生を判定した場合には外部情報出力端子盤63を介した情報信号の外部出力を行わない。
また、外部情報出力端子盤63の出力端子2は、賞球の払い出しを示す第2端子信号(情報信号)を出力する出力端子として用いられる。払出制御CPU61aは、主制御CPU60aからの賞球払出指令コマンドに基づいて払出制御RAMcに記憶される払出残数の値を加算する場合に、所定数分(実施例1では、10個分)の値の増加毎に出力端子2から第2端子信号(情報信号)を所定時間(実施例1では、約128ms)に亘って出力させる。
更に、外部情報出力端子盤63の出力端子9(所定の端子)は、主制御CPU60aの制御状態が設定変更モードや設定確認モードへの移行状態にあることや、パチンコ機10においてエラー(異常)の発生が判定されたこと等の情報(セキュリティーに関する情報)を示す第9端子信号(情報信号、セキュリティ信号)を出力する出力端子として用いられる。なお、実施例1では、扉開放エラーについて出力端子1から第1端子信号(情報信号)として出力するように構成されているが、セキュリティーに関する情報として出力端子9から出力するように構成してもよい。
具体的に、払出制御CPU61aは、主制御CPU60aが所定の制御状態(後述する設定変更モードや設定確認モード)に移行している期間に対応する長さの不定時間情報信号を出力端子9から出力する一方、パチンコ機10の異常状態(エラー)が発生した場合に、予め定めた出力時間(実施例1では、約128ms)の経過を出力終了契機とする一定時間情報信号を出力端子9から出力するよう構成されている。
ここで、前記一定時間情報信号(第9端子信号)の出力中に、新たに第9端子信号を出力する他の契機が生じた場合には、出力中の一定時間情報信号の出力が終了して一定時間(例えば約128ms)のインターバルが経過した後に、他の契機による第9端子信号の出力を開始させる。一方で、前記不定時間情報信号(第9端子信号)の出力中に、新たに第9端子信号を出力する他の契機が生じた場合には、出力中の不定時間情報信号の出力を中止して、更に一定時間(例えば約128ms)のインターバルが経過した後に、他の契機による第9端子信号の出力を開始させる。
なお、外部情報出力端子盤63の出力端子3および4は、始動入賞口31a,32aへの入賞の発生を示す第3端子信号(情報信号)および第4端子信号(情報信号)を出力する出力端子として用いられており、出力端子5は、特別入賞口33aへの入賞の発生を示す第5端子信号(情報信号)を出力する出力端子として用いられており、出力端子6は、大当り遊技状態(または、大当り遊技状態および変短状態)が付与される期間を示す第6端子信号(情報信号)を出力する出力端子として用いられており、出力端子7は、賞球の払出予定数が所定数に達する毎に第7端子信号(情報信号)を出力する出力端子として用いられており、出力端子8は、有効球数が所定数増加する毎に第8端子信号(情報信号)を出力する出力端子として用いられている。
(発射制御基板62について)
発射制御基板62は、図4に示すように、制御処理を実行する発射制御CPU62a、該発射制御CPU62aが実行する制御プログラムを記憶する発射制御ROM62b、当該発射制御CPU62aの処理に必要なデータの書込み・読出しが可能な発射制御RAM62c等が備えられている。発射制御CPU62aは、図4に示すように、操作ハンドル16の前記タッチセンサ16bと電気的に接続され、該タッチセンサ16bからの検出信号の入力の有無を判定するよう構成されている。また、発射制御CPU62aは、前記球発射装置(球発射ソレノイド)12Aと電気的に接続され、該球発射装置12Aを駆動制御するよう構成されている。
(主制御基板60について)
ここで、主制御基板60について説明する。主制御基板60は、図4に示すように、制御処理を実行する主制御CPU60a、該主制御CPU60aが実行する制御プログラムを記憶する主制御ROM60b、当該主制御CPU60aの処理に必要なデータの書込み・読出しが可能な主制御RAM60c、後述する特図当り判定および普図当り判定に用いるハードウエア乱数を発生させる乱数発生回路60d等を備えている。
前記乱数発生回路60dは、クロック発信器(図示せず)と、特図当り判定用乱数カウンタ(図示せず)と、普図当り判定用乱数カウンタ(図示せず)とを備えたもので、前記特図当り判定用乱数カウンタが、「0」から「65535」までの特図当り判定用乱数の値を前記クロック発信器からのクロック信号の入力に応じたタイミングでカウント(更新)すると共に、前記普図当り判定用乱数カウンタが、「0」から「65535」までの普図当り判定用乱数の値を前記クロック発信器からのクロック信号の入力に応じたタイミングでカウント(更新)するようになっている(ハードウエア乱数更新処理)。そして、始動入賞検出センサSE1,SE2による検出を示す信号が主制御CPU60aから乱数発生回路60dに対して入力された場合に、当該入力時点で前記特図当り判定用乱数カウンタがカウントする特図当り判定用乱数の値が乱数確認信号として主制御CPU60aに入力されて、主制御RAM60cに始動入賞情報として記憶されるようになっている。また、乱数発生回路60dに対してゲートセンサSE5による検出を示す信号が主制御CPU60aから入力された場合に、当該入力時点で前記普図当り判定用乱数カウンタがカウントする普図当り判定用乱数の値が乱数確認信号として主制御CPU60aに入力されて、主制御RAM60cに作動入球情報として記憶されるようになっている。なお、主制御基板60は、乱数発生回路60dにおいてハードウエア乱数としての特図当り判定用乱数および普図当り判定用乱数を更新する一方で、主制御CPU60aの制御によってソフトウエア乱数としての特図決定用乱数、特図変動パターン振分用乱数、普図決定用乱数および普図変動パターン振分用乱数の各値を更新するようになっている。なお、主制御CPU60aは、乱数発生回路60dからの乱数確認信号の入力が正常でない状態を前記ハードウエア乱数更新処理の異常(乱数更新エラー)として検出可能に構成されている。
主制御CPU60aは、第1始動入賞検出センサSE1、第2始動入賞検出センサSE2、特別入賞検出センサSE3、普通入賞検出センサSE4、ゲートセンサSE5、磁気検出センサSE6、電波検出センサSE7、振動検出センサSE8等の各種の検出センサ(図4参照)と電気的に接続され、各検出センサからの検出信号を夫々入力すると共に、該検出信号の入力の有無を夫々判定するよう構成されている。また、主制御CPU60aは、始動入賞ソレノイドSL1や特別入賞ソレノイドSL2等の各種の駆動手段と電気的に接続され、各駆動手段を夫々駆動制御するよう構成されている。更に、主制御CPU60aは、遊技に関する各種の情報を表示する遊技情報表示器Mと電気的に接続され、当該遊技情報表示器Mに備えられる各表示部Ma,Mb,Mc,Md,Me,Mf,Mgの表示内容(発光態様)を夫々制御するよう構成されている。
なお、主制御CPU60aは、遊技に関する制御処理(遊技制御処理)や、エラーの判定に関する制御処理(エラー制御処理)を実行する遊技制御手段(制御処理実行手段)として機能している。また、主制御CPU60aは、始動条件の成立(始動入賞検出センサSE1,SE2による検出)を契機として遊技者に有利な遊技状態(大当り遊技状態)を生起させるかの特図当り判定(抽選)を行う当り判定手段として機能すると共に、始動条件の成立(始動入賞検出センサSE1,SE2による検出)を契機として遊技者に有利な遊技状態(大当り遊技状態)を生起させる生起手段として機能している。また、主制御CPU60aは、始動入賞ソレノイドSL1や特別入賞ソレノイドSL2の駆動制御処理を実行する動作制御手段として機能している。また、主制御CPU60aは、入球検出手段SE1,SE2,SE3,SE4,SE5による検出が発生したかを判定する検出判定処理を実行可能な入球検出判定手段として機能している。また、主制御CPU60aは、入球検出手段SE1,SE2,SE3,SE4,SE5によるパチンコ球の検出を契機として払出情報信号(賞球払出指令コマンド)を出力する払出情報出力手段として機能している。
また、主制御CPU60aは、磁気検出センサSE6、電波検出センサSE7、振動検出センサSE8、第2始動入賞検出センサSE2、特別入賞検出センサSE3による検出を契機として、検出センサに関する異常状態(エラー)が発生したかを判定するエラー判定手段として機能している。また、主制御CPU60aは、乱数発生回路60dからの乱数確認信号の入力が正常であるか否かにより、パチンコ機10の異常状態(エラー)が発生したかを判定するエラー判定手段として機能している。
また、主制御CPU60aは、時間決定条件の成立(例えば後述する特図開始処理の実行)を契機として遊技時間(例えば特図変動時間)を決定する(例えば後述する特図変動時間決定処理を実行する)時間決定手段として機能すると共に、遊技時間を計測する計時制御手段として機能している。そして、主制御CPU60aは、遊技時間の計測に応じて遊技を進行させるように構成されている。また、主制御CPU60aは、遊技時間(例えば特図変動時間)の計測に応じて情報表示部(例えば特図表示部Ma,Mb)の表示を更新する(後述する表示制御処理を実行する)情報表示制御手段として機能している。
ここで、主制御基板60には、所定の制御基板60,61,65に備えられる制御RAM60c,61c,65cを初期化(バックアップした記憶情報を消去)するためのクリアスイッチCLSが設けられていると共に、クリアスイッチCLSに接続するクリア回路(図示せず)が設けられている。実施例1では、クリアスイッチCLSをON操作した状態で電源基板59の電源スイッチPWSをON操作(電源投入)した場合に、クリア回路から制御基板60,61,65にクリア信号が出力され、該クリア信号を受けた所定の制御基板60,61,65に備えられる制御CPU60a,61a,65aが、該制御基板60,61,65に備えられる記憶手段としての制御RAM60c,61c,65cを初期化する処理を行うようになっている。なお、以下の説明では、制御RAM60c,61c,65cを初期化するための操作(クリアスイッチCLSのON操作と電源スイッチPWSのON操作とを同時に行うこと)を、「クリア操作」と称する場合がある。また、以下の説明では、制御RAM60c,61c,65cの初期化を伴わない電源投入操作(クリアスイッチCLSがOFFの状態で電源スイッチPWSのON操作を行うこと)を、「復電操作」と称する場合がある。
(主制御RAM60cにおける記憶領域および記憶内容について)
主制御RAM60cには、バックアップの対象となる情報を記憶する記憶領域として、クリアスイッチCLSのクリア操作に伴って記憶内容が消去される遊技情報記憶領域と、クリアスイッチCLSがクリア操作されても記憶内容が消去されないベース情報記憶領域および設定情報記憶領域と、が設けられている。ここで、遊技情報記憶領域に記憶される情報としては、例えば、遊技状態を特定可能な情報(確変フラグ、変短フラグおよび大当りフラグの各値)や、遊技の進行状況を特定可能な情報(後述する遊技時間の計測値や、大当り遊技状態中のラウンド遊技の実行済み回数等)や、始動入賞口31a,32aへの入賞に応じて取得された始動入賞情報(各種乱数の値)や、ゲート口35aへの入球に応じて取得された作動入球情報(各種乱数の値)や、コマンドの未出力情報等がある。また、エラーを特定可能な情報(後述するエラーフラグの値)についても、この遊技情報記憶領域に記憶される。
一方で、主制御RAM60cのベース情報記憶領域は、算出されたベース値を特定可能な情報(ベース情報)を記憶する記憶領域として用いられている。なお、ベース値は、大当り遊技状態でなく、かつ入賞率向上機能が作動していない第1の遊技状態(通常の遊技状態である低確低ベース状態)における有効球の総数に対する賞球の総数の割合を示す値であり、主制御CPU60aが所定の周期(例えば、有効球の総数が所定数増加する毎)で算出してベース情報記憶領域の記憶内容を更新するようになっている。なお、ベース値は、「低確低ベース状態での賞球総数 ÷ 低確低ベース状態での有効球総数 × 100」の計算式により算出される値であり、低確低ベース状態での賞球総数に対応する数値情報と、低確低ベース状態での有効球総数に対応する数値情報とが、ベース情報としてベース情報記憶領域に記憶される。
また、主制御RAM60cの設定情報記憶領域には、主制御CPU60aが実行する特図当り判定が当りの判定結果となる確率(以下「大当り確率」という)を特定するための確率設定値(後述)として、複数種類のうち1つが、特図当り判定の際に参照される参照値として記憶されるようになっている。
(大当り確率(確率設定値)の設定について)
主制御ROM60bには、大当り確率(特図当り判定が当りの判定結果となる確率)を特定するための確率設定値(設定値)が、複数種類(実施例1では6種類)記憶されている。そして、主制御CPU60aは、参照値として設定されている確率設定値に対応する大当り確率によって特図当り判定を実行するようになっている。なお、複数種類の確率設定値に対応する複数種類の大当り確率として、非確変状態で用いる確率(低確率)と確変状態で用いる確率(高確率)とを一組とする合計6組の大当り確率が定められており、参照値として設定する確率設定値を、設定変更操作(後述)により任意に選択・変更可能とされている。なお、複数種類の各確率設定値は、大当り確率(低確率および高確率)と1対1で対応している。具体的に、確率設定値「1」に対応する第1の大当り確率は、低確率が99.9分の1、高確率が49.95分の1とされており、確率設定値「2」に対応する第2の大当り確率は、低確率が94.98分の1、高確率が47.49分の1とされており、確率設定値「3」に対応する第3の大当り確率は、低確率が89.9分の1、高確率が44.95分の1とされており、確率設定値「4」に対応する第4の大当り確率は、低確率が84.89分の1、高確率が42.45分の1とされており、確率設定値「5」に対応する第5の大当り確率は、低確率が79.92分の1、高確率が39.96分の1とされており、確率設定値「6」に対応する第6の大当り確率は、低確率が69.94分の1、高確率が34.97分の1とされている。すなわち、確率設定値「1」〜「6」は、遊技の有利度合いに関する段階を特定する値である。
ここで、主制御CPU60aは、パチンコ機10の電源が投入されてから遊技可能状態に移行するまでの制御状態(初期状態、遊技不能状態)において、設定変更モード(設定変更状態)および設定確認モード(設定確認状態)に移行可能に構成されている。設定変更モードは、遊技の有利度合いに関する段階を特定する確率設定値について、当該時点で参照値に設定されている確率設定値(大当り確率)から、他の確率設定値(大当り確率)への参照値(大当り確率)の変更を行うための設定変更操作が可能な制御状態である。また、設定確認モードは、参照値の変更(大当り確率の変更)を許容することなく、当該時点での参照値である確率設定値を確認することが可能な制御状態である。なお、主制御CPU60aは、電源スイッチPWSのON操作状態、後述する設定操作部91のオン姿勢、扉開放検出センサSE10の検出状態、の各条件が同時に成立している、という特定の条件下において、更にクリアスイッチCLSが操作された場合に、設定変更モードに移行する一方、クリアスイッチCLSが操作されなかった場合には、設定確認モードに移行する。
図5に示すように、主制御基板60には、前記確率設定値(大当り確率)の選択・変更に関連する構成として、設定変更モードや設定確認モードを開始および終了させる際の操作の対象となる設定操作部91と、設定変更モードや設定確認モードにおいて確率設定値(に対応する表示情報)を表示する性能表示器92と、設定変更モードにおいて確率設定値(参照値)を変更する設定変更操作の対象となる設定変更操作手段とが設けられている。なお実施例1では、設定変更操作手段として前述したクリアスイッチCLSを兼用している。これに対し、クリアスイッチCLSとは別に設定変更操作手段を備えるようにしてもよい。
設定操作部91は、図示しない設定キー(鍵)を差し込むスリット状の鍵穴91aを突出端面に有する円柱状のシリンダであり、鍵穴91aに差し込んだ設定キーにより設定操作部91を外周方向に所定角度だけ回動させ得るように構成されている。具体的には、鍵穴91aの長手方向が上下方向を向くオフ姿勢(図5参照)と、鍵穴91aの長手方向が左右方向を向くオン姿勢との間で設定操作部91が変位可能であり、鍵穴91aに差し込んだ設定キーの回動操作に伴い、オフ姿勢からオン姿勢までの右回り90度の回動と、オン姿勢からオフ姿勢までの左回り90度の回動とを操作することができる。なお、設定操作部91は、鍵穴91aに対する設定キーの抜き差しをオフ姿勢においてのみ許容するように構成されている。なお、主制御基板60を収容する主基板ケース100には、クリアスイッチCLSを露出する開口部101と、設定操作部91の突出端面を露出する開口部102とが形成されており、主基板ケース100を開放することなくクリアスイッチCLSや設定操作部91を操作することができる。一方、性能表示器92は、透明な合成樹脂材からなる主基板ケース100により、表示内容が視認可能な状態かつアクセス不能な状態となるように被覆されている。
図5および図6に示すように、性能表示器92は、7つのセグメントにより構成される7セグ表示部92aを4つ備えている。各7セグ表示部92aは、セグメントの点灯位置の組み合わせによって、「0」〜「9」の整数と、「b」や「E」等のアルファベットとを表示可能に構成されている。なお、図6には、性能表示器92を示してあり、点灯状態のセグメントを色付きで示している。主制御CPU60aは、電源投入後、基本的には(遊技可能状態では)、前述したベース値を性能表示器92に点灯表示させるようになっている。この場合には、図6に示すように、性能表示器92における左端の7セグ表示部92aに「b」が表示され、右側3つの7セグ表示部92aを用いてベース値を示す数値が表示される(図6では「98」が表示された状態を示している)。
また、主制御CPU60aは、設定変更モード中および設定確認モード中に、前述した確率設定値を性能表示器92に点灯表示させる。この場合には、図6に示すように、性能表示器92における右端の7セグ表示部92aを用いて、確率設定値を示す「1」〜「6」の数値が表示される。なお、設定確認モード中に表示される確率設定値は、当該時点で参照値として設定されている確率設定値である。一方、設定変更モード中に表示される確率設定値は、変更先として選択している確率設定値を表している。設定変更モード中は、設定変更操作手段としてのクリアスイッチCLSを操作する毎に、確率設定値が順に変化する。例えば、確率設定値「1」が参照値として設定されている場合は、設定変更モードの開始時に「1」が表示され、その後に設定変更操作を行う毎に、「2」→「3」…「6」→「1」→「2」…の順で、「1」から「6」までの数値がループするように変化する。なお、「1」以外の確率設定値が参照値として設定されている場合も同様であり、例えば、確率設定値「5」が参照値として設定されている場合は、設定変更モードの開始時に「5」が表示され、その後に設定変更操作を行う毎に、「6」→「1」→「2」…「6」→「1」→「2」…の順で変化する。
その他、主制御CPU60aは、確率設定値が正常に設定されていない(または、確率設定値が正常に設定されない可能性がある)異常状態(以下「第1設定エラー」という)が発生している場合に、該異常状態の発生を性能表示器92の点灯表示によって報知するようになっている。ここで、実施例1では、主制御RAM60cの記憶内容に異常が発生したこと、および、参照値として設定されている確率設定値に異常が発生したことの夫々を、主制御CPU60aが第1設定エラーとして判定し得るように構成されている。この第1設定エラーが発生したと主制御CPU60aが判定した場合には、主制御CPU60aを設定変更モードに移行させる操作(第1の移行操作)や主制御CPU60aを設定確認モードに移行させる操作(第2の移行操作)が行われたか否かに関わらず、性能表示器92における右側2つの7セグ表示部92aを用いて「E1」が表示される(図6参照)。
また、主制御CPU60aは、設定変更モード中に電源断が発生した場合に、その後の電源投入時において性能表示器92を用いた報知を行うようになっている。すなわち、設定変更モード中にパチンコ機10の電源遮断することは一般的にはなく、このような状態が発生した場合は、不正に確率設定値の設定を変更しようとする不正行為がなされたことが疑われるためである。そこで、実施例1では、電源投入時において、前回の電断時に設定変更モード中であったと判定した場合を、異常状態(以下「第2設定エラー」という)として性能表示器92の点灯表示により報知する。この第2設定エラーが発生したと主制御CPU60aが判定した場合には、性能表示器92における右側2つの7セグ表示部92aを用いて「E2」が表示される(図6参照)。但し、実施例1では、主制御CPU60aを設定変更モードに移行させる操作(第1の移行操作)が行われた場合には、第2設定エラーの発生を判定せず、そのまま設定変更モードに移行するようになっている。これは、第1の移行操作に伴って設定変更モードに移行すれば、任意の確率設定値を参照値として設定できるからである。
なお、主制御CPU60aは、設定エラー(第1設定エラー、第2設定エラー)の発生を契機として、演出制御CPU65aおよび払出制御CPU61aに設定エラー指定コマンドを出力するよう構成されている。これに対し、演出制御CPU65aは、設定エラー指定コマンドを入力してから電源断までの期間に、設定エラーが発生したことを報知するための設定エラー報知を実行する。なおこの場合には、図6に示すように、図柄表示装置17の表示部17aの略全体を使って、「設定エラー」の文字および「設定を変更して下さい」の文字を含む専用画像が表示される。また、払出制御CPU61aは、設定変更開始コマンドを入力した場合に、外部情報出力端子盤63の出力端子9を介して、セキュリティ信号としての第9端子信号(一定時間情報信号)を出力する。
主制御CPU60aは、第1の移行操作が行われたことを契機として、設定変更モードに移行する(図7のt5参照)ように構成されている。ここで、第1の移行操作は、電源が遮断された状態のパチンコ機10に対し(図7のt1参照)、扉開放検出センサSE10を検出状態とし、設定操作部91をオン姿勢に切り替えたもとで(図7のt2参照)、クリアスイッチCLSを操作状態としながら電源スイッチPWSをON操作(電源を投入)する(図7のt3参照)ことである。すなわち、クリア操作(主制御RAM60cの初期化)を含む操作が、第1の移行操作(主制御CPU60aの制御状態を設定変更モードに移行させる条件)として定められている。また、第1の移行操作には、設定キーを用いて設定操作部91をオン姿勢とする操作が含まれている。更に、第1の移行操作には、扉開放検出センサSE10を検出状態とする操作(すなわち、中枠12や前枠13を開放すること)が含まれている。これにより、実施例1のパチンコ機10は、予め定めた複数の条件を満たす場合にのみ主制御CPU60aを設定変更モードに移行させることができる。そして、遊技店の管理者だけが、主制御CPU60aを設定変更モードに移行させて参照値(大当り確率)を変更し得る(一般的な遊技者等では主制御CPU60aを設定変更モードに移行させることができない)ようになっている。なお、扉開放検出センサSE10が払出制御基板61(払出制御CPU61a)と電気的に接続されていることから、主制御CPU60aは、扉開放検出センサSE10の検出状態を払出制御CPU61aからの制御信号に基づいて把握する。
主制御CPU60aは、設定変更モードへの移行に伴い、主制御RAM60cを初期化するように構成されている。この場合に、主制御CPU60aは、主制御RAM60cにおける遊技情報記憶領域に記憶されている遊技情報を消去する一方、主制御RAM60cにおける設定情報記憶領域に記憶されている設定情報と、主制御RAM60cにおけるベース情報記憶領域に記憶されているベース情報とについては消去しないようにする。
ここで、実施例1の主制御CPU60aは、前述のように設定変更モードへの移行(第1の移行操作)に伴って主制御RAM60cを初期化する他、設定変更モードを終了する際にも、再度、主制御RAM60cを初期化するように構成されている。
なお、主制御CPU60aは、主制御RAM60cの初期化を伴う電源投入操作(クリア操作)が行われたことを契機に、RAMクリア指定コマンドを演出制御CPU65aおよび払出制御CPU61aに出力するよう構成されている。このため、主制御CPU60aは、クリア操作を含む第1の移行操作が行われた際(設定変更モードへの移行時)にも、RAMクリア指定コマンドを演出制御CPU65aおよび払出制御CPU61aに出力する。後述するように、演出制御CPU65aは、RAMクリア指定コマンドを入力してから所定時間、RAMクリア報知を制御するよう構成されている。また、払出制御CPU61aは、RAMクリア指定コマンドを入力した場合に、外部情報出力端子盤63の出力端子9を介して、セキュリティ信号としての第9端子信号(不定時間情報信号)を出力する。ここで、設定変更モードへの移行時においては、演出制御CPU65aの制御によるRAMクリア報知の開始を、第1の移行操作(後述する設定変更開始コマンドの入力)を契機として待機するようになっている(図7のt8参照)。すなわち、RAMクリア報知は、設定変更モード中には行われず、設定変更モードの終了後に開始される。なお、設定変更モードへの移行により待機されたRAMクリア報知は、設定変更モードが終了(後述する設定変更終了コマンドを入力)し(図7のt6参照)、かつ扉開放検出センサSE10が非検出状態となったこと(図7のt8参照)を契機として、開始されるようになっている。
設定変更モードでは、設定操作部91をオン姿勢に維持したもとで、設定変更操作手段としてのクリアスイッチCLSを操作することにより、任意の確率設定値を示す数値が性能表示器92に表示される。主制御CPU60aは、設定変更モード中に設定キーが操作されて設定操作部91がオン姿勢からオフ姿勢に変位したことを契機として、設定変更モードを終了する。この場合に、性能表示器92に表示されている確率設定値を、参照値として設定する。これにより、以降の遊技可能状態では、設定変更モードの終了時に参照値として設定された確率設定値が、特図当り判定における大当り確率となる。なお、主制御CPU60aは、設定変更モードの終了(遊技可能状態への移行)に伴い、性能表示器92の表示を確率設定値からベース値に切り替える(図7のt7参照)よう構成されている。
ここで、主制御CPU60aは、第1の移行操作に伴う設定変更モードの開始を契機として、演出制御CPU65aおよび払出制御CPU61aに設定変更開始コマンドを出力するよう構成されている。また、主制御CPU60aは、設定変更モード中における設定操作部91のオフ姿勢への変位に伴う設定変更モードの終了を契機として、演出制御CPU65aおよび払出制御CPU61aに設定変更終了コマンドを出力するよう構成されている。これに対し、演出制御CPU65aは、設定変更開始コマンドを入力してから設定変更終了コマンドを入力するまでの期間に、設定変更モード中であることを報知する(設定変更中報知を実行する)ようになっている。なおこの場合には、図6に示すように、図柄表示装置17の表示部17aの略全体を使って、「設定変更中」の文字を含む専用画像が表示される。また、払出制御CPU61aは、設定変更開始コマンドを入力してから設定変更終了コマンドを入力するまでの期間に、外部情報出力端子盤63の出力端子9を介して、セキュリティ信号としての第9端子信号(不定時間情報信号)を出力する。
また、主制御CPU60aは、設定変更モードの開始から終了までの期間に、遊技情報表示器Mの表示内容を通常とは異なる表示内容となるよう制御する。実施例1では、図6に示すように、遊技情報表示器Mを全消灯状態とする。
主制御CPU60aは、第2の移行操作が行われたことを契機として、設定確認モードに移行する(図8のt15参照)ように構成されている。ここで、第2の移行操作は、電源が遮断された状態のパチンコ機10に対し(図8のt11参照)、扉開放検出センサSE10を検出状態とし、設定操作部91をオン姿勢に切り替えたもとで(図8のt12参照)、クリアスイッチCLSを操作状態とせずに(非操作状態に維持しながら)電源スイッチPWSをON操作(電源を投入)する(図8のt13参照)ことである。すなわち、復電操作を含む操作が、第2の移行操作(主制御CPU60aの制御状態を設定確認モードに移行させる条件)として定められている。すなわち、予め定めた複数の条件を満たす場合にのみ主制御CPU60aを設定確認モードに移行させることが可能とされている点は、設定変更モードの場合と同様である。そして、遊技店の管理者だけが、主制御CPU60aを設定確認モードに移行させて参照値(大当り確率)を確認することができる(一般的な遊技者等では主制御CPU60aを設定確認モードに移行させることができない)ようになっている。但し、第2の移行操作には、主制御RAM60cを初期化するクリア操作が含まれていない(復電操作が含まれている)。
なお、主制御CPU60aは、主制御RAM60cの初期化を伴わない電源投入操作(復電操作)が行われたことを契機に、復旧コマンドを演出制御CPU65aおよび払出制御CPU61aに出力するよう構成されている。このため、主制御CPU60aは、復電操作を含む第2の移行操作が行われた際(設定確認モードへの移行時)にも、復旧コマンドを演出制御CPU65aおよび払出制御CPU61aに出力する。後述するように、演出制御CPU65aは、復旧コマンドを入力してから所定時間、復電報知を制御するよう構成されている。また、払出制御CPU61aは、復旧コマンドを入力した場合に、外部情報出力端子盤63の出力端子9を介して、セキュリティ信号としての第9端子信号(不定時間情報信号)を出力する。ここで、設定確認モードへの移行時においては、演出制御CPU65aの制御による復電報知の開始を、第2の移行操作(後述する設定確認開始コマンドの入力)を契機として待機するようになっている(図8のt18参照)。すなわち、復電報知は、設定確認モード中には行われず、設定確認モードの終了後に開始される。なお、設定確認モードへの移行により待機された復電報知は、設定確認モードが終了(後述する設定確認終了コマンドを入力)し(図8のt16参照)、かつ扉開放検出センサSE10が非検出状態となったこと(図8のt18参照)を契機として、開始されるようになっている。
設定確認モードでは、設定操作部91をオン姿勢に維持したもとで、当該時点において参照値として設定されている確率設定値を示す数値が継続的に性能表示器92に表示される。主制御CPU60aは、設定確認モード中に設定キーが操作されて設定操作部91がオン姿勢からオフ姿勢に変位したことを契機として、設定確認モードを終了する。この設定確認モードの終了(遊技可能状態への移行)に伴い、主制御CPU60aは、性能表示器92の表示を確率設定値からベース値に切り替える(図8のt17参照)よう構成されている。
ここで、主制御CPU60aは、第2の移行操作に伴う設定確認モードの開始を契機として、演出制御CPU65aおよび払出制御CPU61aに設定確認開始コマンドを出力するよう構成されている。また、主制御CPU60aは、設定確認モード中における設定操作部91のオフ姿勢への変位に伴う設定確認モードの終了を契機として、演出制御CPU65aおよび払出制御CPU61aに設定確認終了コマンドを出力するよう構成されている。これに対し、演出制御CPU65aは、設定確認開始コマンドを入力してから設定確認終了コマンドを入力するまでの期間に、設定確認モード中であることを報知する(設定変更中報知を実行する)ようになっている。なおこの場合には、図6に示すように、図柄表示装置17の表示部17aの略全体を使って、「設定確認中」の文字を含む専用画像が表示される。また、払出制御CPU61aは、設定確認開始コマンドを入力してから設定確認終了コマンドを入力するまでの期間に、外部情報出力端子盤63の出力端子9を介して、セキュリティ信号としての第9端子信号(不定時間情報信号)を出力する。
また、主制御CPU60aは、設定確認モードの開始から終了までの期間に、遊技情報表示器Mの表示内容を通常とは異なる表示内容となるよう制御する。実施例1では、図6に示すように、遊技情報表示器Mを全点灯状態とする。
なお、主制御CPU60aは、設定変更モード中および設定確認モード中に、磁気検出センサSE6、電波検出センサSE7および振動検出センサSE8の検出を有効状態に設定するよう構成されている(図7のt4および図8のt14参照)。すなわち、主制御CPU60aは、設定変更モード中や設定確認モード中に、不正に関する検出センサSE6,SE7,SE8によって磁気、電波、振動による不正行為を検出可能である。但し、設定変更モード中における検出センサSE6,SE7,SE8の検出情報については、設定変更モード終了時に主制御RAM60cが初期化されることにより、当該設定変更モード終了時に主制御CPU60aの遊技情報記憶領域から消去されるようになっている。
(エラー判定の制御について)
次に、主制御CPU60aが判定可能なパチンコ機10の異常状態(エラー)について説明する。
主制御CPU60aは、制御内容の設定に関する異常としての設定エラーとして、確率設定値(設定値)に関する「第1設定エラー」と、確率設定値以外に関する「第2設定エラー」とを判定可能に構成されている。具体的に、実施例1の主制御CPU60aは、前記クリア操作を伴う電源投入時において、主制御RAM60cの記憶内容に異常(RAM破壊)が発生した状態と、前記クリア操作を伴わない電源投入時において、主制御RAM60cに前記参照値として設定されている前記確率設定値に異常(設定値破壊)が発生した状態とを、第1設定エラーとして判定し得る。また、主制御CPU60aは、電断時の制御状態が設定変更モードの時に発生した電断の後に、前記クリア操作を伴わない電源投入がされた状態を、第2設定エラーとして判定し得る。
また、主制御CPU60aは、乱数発生回路60dによるハードウエア乱数更新処理の異常が発生した状態を「乱数更新エラー」として判定し得るよう構成されている。具体的には、主制御基板60に備えられる前記乱数発生回路60dからの乱数確認信号を主制御CPU60aが正常に入力しているか否かを確認(検出)し、乱数発生回路60dからの乱数確認信号の入力が正常でない状態を検出したことに応じて乱数更新エラーが発生したと判定するようになっている。
また、主制御CPU60aは、磁気検出センサSE6による磁気の検出状態を「磁気検出センサエラー」として判定し得るよう構成されている。具体的には、主制御CPU60aが磁気検出センサSE6からの検出信号を所定時間(例えば、300ms)の間連続して入力したと判定した場合に、磁気検出センサエラーが発生したと判定するようになっている。
また、主制御CPU60aは、電波検出センサSE7による電波の検出状態を「電波検出センサエラー」として判定し得るよう構成されている。具体的には、主制御CPU60aが電波検出センサSE7からの検出信号を所定時間(例えば、5000ms)の間に所定回数(例えば、10回)以上入力したと判定した場合に、電波検出センサエラーが発生したと判定するようになっている。
また、主制御CPU60aは、振動検出センサSE8による振動の検出状態を「振動検出センサエラー」として判定し得るよう構成されている。具体的には、主制御CPU60aが振動検出センサSE8からの検出信号を所定時間(例えば、200ms)の間連続して入力したと判定した場合に、振動検出センサエラーが発生したと判定するようになっている。
また、主制御CPU60aは、特別入賞口33aへのパチンコ球の入賞(入球)が特別用開閉部材33bを閉状態とする期間(特別入賞ソレノイドSL2を消磁状態とする期間)に所定回数(実施例1では、2回)以上発生した状態を「特電入賞エラー」として判定し得るよう構成されている。具体的には、主制御CPU60aが大当り遊技状態における最終回目のラウンド遊技を終了するタイミング以降であって次の大当り遊技状態が付与されるまでの期間において、主制御CPU60aが特別入賞検出センサSE3からの検出信号に基づいて所定回数(2回)以上の特別入賞口33aへの入賞を判定した場合に、その所定回数目以降の入賞が判定される毎に、特電入賞エラーが発生したと判定するようになっている。実施例1のパチンコ機10は、演出制御CPU65aが所定の条件に応じて特電入賞エラーに関する報知(特電入賞エラー報知)を終了または継続するよう構成されている(後述する)が、電源断まで報知を継続するよう構成してもよい。
また、主制御CPU60aは、第2始動入賞口32aへのパチンコ球の入賞(入球)が始動用開閉部材32bを閉状態とする期間(始動入賞ソレノイドSL1を消磁状態とする期間)に所定回数(実施例1では、2回)以上発生した状態を「普電入賞エラー」として判定し得るよう構成されている。具体的には、主制御CPU60aが普図当り遊技を終了するタイミング以降であって次の普図当り遊技が付与されるまでの期間において、主制御CPU60aが第2始動入賞検出センサSE2からの検出信号に基づいて所定回数(2回)以上の第2始動入賞口32aへの入賞を判定した場合に、その所定回数目以降の入賞が判定される毎に、普電入賞エラーが発生したと判定するようになっている。実施例1のパチンコ機10は、演出制御CPU65aが所定の条件に応じて普電入賞エラーに関する報知(普電入賞エラー報知)を終了または継続するよう構成されている(後述する)が、電源断まで報知を継続するよう構成してもよい。
また、主制御CPU60aは、満杯検出センサSE9による継続的な検出状態を「満杯エラー」として判定し得るよう構成されている。具体的には、主制御CPU60aは、満杯検出センサSE9からの検出信号の入力の有無を払出制御CPU61aからの制御信号に基づいて判定する検出判定処理を実行して、該検出判定処理において満杯検出センサSE9からの検出信号の入力があると判定する状態が所定時間(例えば、1000ms)の間連続した場合に、満杯エラーが発生したと判定するようになっている。また、主制御CPU60aは、満杯検出センサSE9からの検出信号の入力がない状態が所定時間(例えば、200ms)の間連続した場合に、満杯エラーが解消されたと判定する。
また、主制御CPU60aは、扉開放検出センサSE10による検出状態を「扉開放エラー」として判定し得るよう構成されている。具体的には、主制御CPU60aは、扉開放検出センサSE10からの検出信号の入力の有無を払出制御CPU61aからの制御信号に基づいて判定する検出判定処理を実行して、該検出判定処理において扉開放検出センサSE10からの検出信号の入力があると判定する状態が所定時間(例えば、1000ms)の間連続した場合に、扉開放エラーが発生したと判定するようになっている。また、払出制御CPU61aは、扉開放検出センサSE10からの検出信号の入力がない場合に、扉開放エラーが解消されたと判定する。
(メイン処理)
主制御CPU60aが行うメイン処理について、図9を参照しながら詳細に説明する。
先ず、主制御CPU60aは、電源基板59の電源スイッチPWSがOFFからONに切り替えられてパチンコ機10の電源が投入された場合に、主制御CPU60aを正常動作させるために必要な初期設定処理を実行する(ステップS101)。この場合に、主制御CPU60aは、後述するタイマ割込処理(図13参照)を定期的に発生させるための設定も行う。具体的には、割込の発生間隔を計測するためのインターバルタイマ(例えば4ms)を、主制御基板60に備えられるタイマ回路(図示せず)のレジスタに設定すると共に、タイマ割込処理の発生を許可する。但し、主制御CPU60aは、このタイマ割込処理における後述のステップS505からステップS511までの処理の実行については許可しない。また、タイマ割込処理における後述のステップS503の処理(計時処理)について限定的に許可する(遊技時間を計測する処理は許可しない)と共に、後述のステップS504の処理(検出判定処理)について限定的に許可する(不正行為の可能性が高い磁気・電波・振動を検出する検出センサSE6,SE7,SE8のみ有効とする)。これにより、パチンコ機10は、主制御CPU60aが後述するステップS115の処理(デバイス設定)を実行するまでの間、遊技に関する制御を実行しない遊技停止状態に維持される。そして、初期設定処理を終了すると、主制御CPU60aは、主制御RAM60cをアクセス許可状態に設定する(ステップS102)。
次に、主制御CPU60aは、前記電源スイッチPWSがONに切り替えられるタイミングでクリアスイッチCLSがONされたかを判定する(ステップS103)。このステップS103の判定処理において、主制御CPU60aは、前記クリアスイッチ回路からのクリア信号の入力があるか否かを判定し、クリア信号を入力していると判定した場合(肯定判定の場合)には、ステップS104の処理に移行する(後述)。また主制御CPU60aは、ステップS103の判定処理においてクリア信号を入力していないと判定した場合(否定判定の場合)には、ステップS107の処理に移行して、主制御RAM60cのバックアップエリアに保存されているバックアップデータが正常か否かのデータチェックを行う。具体的には、RAM判定値(チェックサム値)を算出すると共に、算出したRAM判定値を後述する電源断処理(ステップS402、図12参照)で保存されたRAM判定値と比較して、正常値か否かを判定する。そして、このステップS107においてバックアップデータが正常ではないと判定した場合(否定判定の場合)は、ステップS112に移行する。一方、バックアップデータを正常と判定した場合(肯定判定の場合)には、ステップS108の処理に移行する。
主制御CPU60aは、ステップS104の処理において、主制御RAM60c(遊技情報記憶領域)の記憶内容をクリア(消去)する。すなわち、前述したステップS103において肯定判定した場合(クリア信号の入力時)に、主制御CPU60aは、電源断時(電源スイッチPWSのOFF操作時または停電時)に行われた電源断処理(後述するステップS402)で記憶保持したバックアップデータをクリアし、主制御RAM60cに初期値を設定する。すなわち、主制御CPU60aは、当該ステップS104の処理において主制御RAM60cを初期化した上で、パチンコ機10を起動させる。但しこの場合に、主制御CPU60aは、遊技情報記憶領域に記憶された遊技情報のみを消去し、ベース情報記憶領域に記憶されたベース情報と、設定情報記憶領域に記憶された設定情報とについては消去しないようにする。
主制御CPU60aは、ステップS104の処理を終了すると、主制御RAM60cの記憶内容をクリアしたことを示すRAMクリア指定コマンドを設定し、払出制御CPU61aおよび演出制御CPU65aへ向けて出力する(ステップS105)。これにより、クリア操作に応じた報知(RAMクリア報知)が演出制御CPU65aの制御に基づいて実行される。但し、後述するステップS106(設定変更に関する処理)において設定変更開始コマンドを主制御CPU60aが出力した場合は、該コマンドを入力した演出制御CPU65aがRAMクリア報知の実行制御を、設定変更モードが終了した後のタイミングまで待機する。
ここで、主制御CPU60aは、前述したステップS105に続くステップS106において、確率設定値(大当り確率)の設定変更(設定変更モードへの移行)に関する処理を実行する。この処理(ステップS106)については後述する。
ステップS107のデータチェックにおいてバックアップデータの異常を判定した場合に、主制御CPU60aは、電源断時(電源スイッチPWSのOFF操作時または停電時)に行われた電源断処理(後述するステップS402)で記憶保持したバックアップデータをクリアし、主制御RAM60cに初期値を設定する(ステップS112)。この場合において、主制御CPU60aは、続くステップS113において、性能表示器92の表示内容を「E1」に変更してパチンコ機10の異常(主制御RAM60cの異常としての設定エラー)を報知するよう制御を行う。そして、主制御CPU60aは、以降においてパチンコ機10の電源が遮断されるまで、遊技停止状態を維持し(ステップS114)、後述する通常処理(図12参照)に移行しない。
前述したステップS107において肯定判定した場合(バックアップデータの正常時)、主制御CPU60aは、電源断フラグの値を「0」に設定する(ステップS108)。なお、電源断フラグは、主制御RAM60cにおいて常には「0」の値に設定され、機外部からの電力供給が遮断された場合に、主制御CPU60aの処理(ノンマスカブル割込処理)において「1」に変更される。すなわち、電源断フラグの値が「1」に設定されるのは、電源OFFや停電の発生に応じて電源基板59からの電源断信号が主制御基板60に入力された場合である。このステップS108の処理が終了すると、主制御CPU60aは、ステップS109の処理に移行する。なお、電源断フラグの値は、前述したステップS104およびステップS112においても「0」に設定されるようになっている。
次に、ステップS109において、主制御CPU60aは、主制御RAM60cのバックアップエリアに記憶されている情報に基づいてデータ復旧処理を実行する。このデータ復旧処理において、主制御CPU60aは、電源断時にバックアップした内容を主制御RAM60cの常用記憶エリア(作業領域)に設定して、パチンコ機10を電源断前の状態に復帰させる。
主制御CPU60aは、ステップS109の処理を終了すると、電源が復旧したことを示す復旧コマンドを設定し、払出制御CPU61aおよび演出制御CPU65aへ向けて出力する(ステップS110)。これにより、復電操作に応じた報知(復電報知)が演出制御CPU65aの制御に基づいて実行される。但し、後述するステップS111(設定確認に関する処理)において設定確認開始コマンドを主制御CPU60aが出力した場合は、該コマンドを入力した演出制御CPU65aが復電報知の実行制御を、設定確認モードが終了した後のタイミングまで待機する。なお、図柄変動演出の途中で電力供給が停止(電源断)した後に電力供給が再開された場合に、当該ステップS109において主制御CPU60aから出力された復旧コマンドを入力した演出制御CPU65aは、図柄表示装置17、スピーカ18、枠ランプ19および遊技盤ランプ24に関する演出について、次回の図柄変動演出から演出の実行を再開させる。
ここで、主制御CPU60aは、前述したステップS110に続くステップS111において、確率設定値(大当り確率)の設定確認(設定確認モードへの移行)に関する処理を実行する。この処理(ステップS111)については後述する。
ステップS106またはステップS111の処理の終了後、主制御CPU60aは、デバイス設定等の処理を実行する(ステップS115)。ここで、主制御CPU60aは、電源投入から無効であった検出センサ(入球検出手段)SE1,SE2,SE3,SE4,SE5を検出可能な状態に設定する。
また、主制御CPU60aは、ステップS115において、タイマ割込処理(図13参照)の発生を許可した時点(前述のステップS101の時点)で一部規制していたタイマ割込処理での制御処理の実行を許可する。これにより、タイマ割込処理における後述のステップS505からステップS511までの処理が実行可能となり、また、後述のステップS503(計時処理)における遊技時間の計測と、後述するステップS504(検出判定処理)における検出センサ(入球検出手段)SE1,SE2,SE3,SE4,SE5による検出状態の判定とが、実行可能となり、例えば、特電入賞エラーや普電入賞エラーについてはこの時点で判定可能となる。これにより、パチンコ機10(主制御CPU60a)は、主制御CPU60aによるステップS115の処理の終了後、後述する通常処理(図12参照)を前記電源断信号の入力がされない限り繰り返す、遊技に関する制御処理を実行可能な制御状態に移行する(遊技停止状態から遊技可能状態へと変化する)。
(通常処理)
次に、主制御CPU60aが行う通常処理について、図12を参照しながら詳細に説明する。
主制御CPU60aは、通常処理において先ず、主制御RAM60cに設定されている電源断フラグの値が「1」であるかを判定する(ステップS401)。ここで、主制御基板60は、電源基板59からの前記電源断信号を入力する場合(電源断時)に、主制御CPU60aの制御状態に関わらずノンマスカブル割込処理を主制御CPU60aの処理に強制的に割り込ませ、主制御RAM60cに記憶される電源断フラグの値を「0」から「1」に変更するよう構成されている。そして、このステップS401の判定処理において電源断フラグの値を「1」と判定した場合(肯定判定の場合)に、主制御CPU60aは、電源断処理(ステップS402)を実行するようになっている。一方、電源断フラグの値を「0」と判定した場合(否定判定の場合)には、主制御CPU60aは、後述するステップS403の処理に移行する。
電源断処理(ステップS402)において、主制御CPU60aは、タイマ割込処理を禁止に設定する。そして、主制御CPU60aは、復電時に遊技状態等を復旧するために必要な遊技情報を、主制御RAM60cのバックアップエリアに記憶する。そして、主制御CPU60aは、この電源断処理において、機外部からの電力供給の開始時に参照されるRAM判定値(チェックサム値)を算出すると共に、算出したRAM判定値を主制御RAM60cのバックアップエリアに記憶する。
また、主制御CPU60aは、前記電源断処理(ステップS402)において、電源断コマンドを設定すると共に、演出制御CPU65a、表示制御CPU66aおよび払出制御CPU61aへ向けて電源断コマンドを出力する。そして、主制御CPU60aは、当該電源断処理において、主制御RAM60cをアクセス禁止状態に設定する。主制御CPU60aは、前述した一連の電源断処理を終了すると、電圧値が完全に低下しきるまで、処理を行わないループ状態(待機状態)となる。
一方、前述したステップS401の判定処理において電源断フラグの値を「0」と判定した場合(否定判定の場合)に、主制御CPU60aは、後述するタイマ割込処理(図13参照)が、ステップS115(図9参照)の処理の終了後からの期間または前回のステップS401の終了後からの期間に発生したか否かを判定する(ステップS403)。そして、主制御CPU60aは、タイマ割込処理が発生したと判定した場合(肯定判定の場合)には、前述したステップS401の処理に移行する。なお、ステップS403の処理においてタイマ割込処理が発生していないと判定すると(否定判定となると)、主制御CPU60aは、タイマ割込処理が発生するまで当該ステップS403の判定処理を繰り返し実行する。
(タイマ割込処理)
次に、主制御CPU60aが行うタイマ割込処理について、図13を参照しながら詳細に説明する。
主制御CPU60aは、タイマ割込処理において先ず、コマンド入出力処理を実行する(ステップS501)。なお、このコマンド入出力処理において出力可能なコマンドは、当該タイマ割込処理に関連して設定されたコマンドであり、例えば、賞球払出指令コマンドや、始動入賞コマンド(後述)や、大当り開始コマンド(後述)および大当り終了コマンド(後述)や、開放コマンド(後述)および閉鎖コマンド(後述)や、確変開始コマンド(後述)および確変終了コマンド(後述)や、変短開始コマンド(後述)および変短終了コマンド(後述)や、特図変動パターン指定コマンド(後述)や、普図当り開始コマンド(後述)および普図当り終了コマンド(後述)や、エラー指定コマンド(後述)等がある。
また、主制御CPU60aは、このコマンド入出力処理において、払出制御CPU61a(払出制御基板61)によって出力されたコマンド(満杯エラー指定コマンド(後述)、満杯エラー解消コマンド(後述)、扉開放エラー指定コマンド(後述)および扉開放エラー解消コマンド(後述)等)を入力すると共に、入力したコマンドを演出制御CPU65a(演出制御基板65)へ向けて出力するようになっている。
ステップS502において、主制御CPU60aは、エラー判定処理を実行する。このエラー判定処理において、主制御CPU60aは、パチンコ機10の異常状態(エラー)が発生したか否かを判定し、異常状態が発生したと判定した場合に、その発生した異常状態に対応するエラー判定フラグの値を「1」に設定する。具体的には、主制御CPU60aは、主制御RAM60cに記憶されているエラー判定フラグとしての乱数更新エラー判定フラグ、磁気エラー判定フラグ、電波エラー判定フラグ、振動エラー判定フラグ、特電入賞エラー判定フラグ、普電入賞エラー判定フラグの各値を確認し、各エラー判定フラグの値が「1」であるか否かを判定する。そして、何れかのエラー判定フラグの値が「1」である場合に、主制御CPU60aは、値が「1」になっているエラー判定フラグを特定し、特定したエラー判定フラグに対応するエラー指定コマンドを設定する。なお、設定されたエラー指定コマンドは、前述したコマンド入出力処理(ステップS501)の実行に応じて、払出制御CPU61aおよび演出制御CPU65aへ向けて出力される。
ステップS503において、主制御CPU60aは、遊技の進行に関する遊技時間(変動時間等)を計測する計時処理を実行する。具体的に、主制御CPU60aは、遊技の進行に関する遊技時間として、特図変動パターンによって特定される特図変動時間と、特図変動表示の終了タイミングから次の特図変動表示の開始タイミングまでの待機時間である特図変動インターバル時間と、普図変動パターンによって特定される普図変動時間と、普図変動表示の終了タイミングから次の普図変動表示の開始タイミングまでの待機時間である普図変動インターバル時間と、大当り遊技状態においてオープニング演出が行われる時間であるオープニング時間と、大当り遊技状態においてエンディング演出が行われる時間であるエンディング時間と、各ラウンド遊技の最大継続時間である特電開放時間と、ラウンド遊技の終了時点から次のラウンド遊技の開始までの待機時間であるラウンドインターバル時間と、普図当り遊技における第2始動入賞口32aの開放時間である普電開放時間とを、当該計時処理(ステップS503)において計測可能に構成されている。なお、実施例1では、ラウンド遊技が付与される期間に亘って特別用開閉部材33bが開放されるようになっているが、ラウンド遊技が付与される期間の一部において特別用開閉部材33bが開放されるようにしてもよい。この場合には、当該ステップS302において、ラウンド遊技の開始タイミングからの最大継続時間を計測すると共に、この最大継続期間のうち一部を特電開放時間として計測することができる。
また、ステップS503の計時処理において、主制御CPU60aは、前述した複数種類の遊技時間の他に、前述したエラー判定処理(ステップS502)での各エラー判定において必要となる時間についても計測を行うようになっている。
ステップS504において、主制御CPU60aは、当該主制御CPU60aと電気的に接続されている検出センサ(第1始動入賞検出センサSE1、第2始動入賞検出センサSE2、特別入賞検出センサSE3、普通入賞検出センサSE4、ゲートセンサSE5、磁気検出センサSE6、電波検出センサSE7、振動検出センサSE8等)からの検出信号が入力されているか否かを判定するための検出判定処理を実行する。この検出判定処理において、主制御CPU60aは、各種の入球検出手段SE1,SE2,SE3,SE4,SE5からの検出信号の入力の有無に応じて、入球検出手段毎に検出状態であるか否かを判定すると共に、各種のエラー検出センサSE6,SE7,SE8(,SE2,SE3)からの検出信号の入力の有無に応じて、エラー検出センサ毎に検出状態であるか否かを判定するようになっている。ここで、主制御CPU60aは、複数の入球検出手段SE1,SE2,SE3,SE4のうち何れかの検出状態(検出信号が入力されていること)を判定した場合に、検出状態に対応する入球検出手段SE1,SE2,SE3,SE4の種類に応じた賞球を払い出すことを決定する。そして、主制御CPU60aは、払い出すことを決定した賞球に応じた賞球払出指令コマンドを設定する。なお、設定された賞球払出指令コマンドは、前述したコマンド入出力処理(ステップS501)の実行に応じて払出制御CPU61aへ向けて出力される。
ステップS505において、主制御CPU60aは、特図の大当り図柄を決定するために用いられるソフトウエア乱数としての特図決定用乱数の値と、特図変動パターンを決定するために用いられるソフトウエア乱数としての特図変動パターン振分用乱数の値と、普図の当り図柄を決定するために用いられるソフトウエア乱数としての普図決定用乱数の値と、普図変動パターンを決定するために用いられるソフトウエア乱数としての普図変動パターン決定用乱数の値とを更新する(ソフトウエア乱数更新処理を実行する)。このソフトウエア乱数更新処理では、特図決定用乱数としての「0」〜「100」の全101通りの整数値と、特図変動パターン振分用乱数としての「0」〜「250」の全251通りの整数値と、普図決定用乱数としての「0」〜「100」の全101通りの整数値と、普通図変動パターン振分用乱数としての「0」〜「250」の全251通りの整数値とを、1回の更新処理につき夫々「1」更新する。すなわち、実施例1では、タイマ割込み処理が1回発生する毎に(4ms毎に)、特図決定用乱数、特図変動パターン振分用乱数、普図決定用乱数および普図変動パターン振分用乱数の各乱数の値が「1」ずつ更新される(なお、更新前の値が最大値の場合は、ランダムな値に決定される初期値へと更新する)ようになっている。
なお、特図当り判定用乱数および普図当り判定用乱数の各値を更新するハードウエア乱数更新処理は、乱数発生回路60dに備えられる前記特図当り判定用乱数カウンタおよび前記普図当り判定用乱数カウンタにより実行されている。
ステップS506において、主制御CPU60aは、遊技状態を切り替える遊技状態切替処理を実行する。具体的に、主制御CPU60aは、大当り遊技状態を開始するタイミング(特図変動表示の結果として大当り図柄(特図)を停止表示してから所定時間が経過するタイミング)で、主制御RAM60cに記憶される大当りフラグの値を「0」から「1」に変更し、大当り遊技状態を終了するタイミングで、大当りフラグの値を「1」から「0」に変更する。主制御CPU60aは、大当りフラグの値を「1」に変更するのに応じて大当り開始コマンドを設定する。一方、主制御CPU60aは、大当りフラグの値を「0」に変更するのに応じて大当り終了コマンドを設定する。
また、このステップS506において、主制御CPU60aは、大当り遊技状態の終了に伴って確変状態を開始する場合に、主制御RAM60cに記憶される確変フラグの値を「0」から「1」に変更し、確変状態を終了する場合に、確変フラグの値を「1」から「0」に変更する。主制御CPU60aは、確変フラグの値を「1」に変更するのに応じて確変開始コマンドを設定する。一方、主制御CPU60aは、確変フラグの値を「0」に変更するのに応じて確変終了コマンドを設定する。更に、主制御CPU60aは、このステップS506において、大当り遊技状態の終了に伴って変短状態を開始する場合に、主制御RAM60cに記憶される変短フラグの値を「0」から「1」に変更し、変短状態を終了する場合に、変短フラグの値を「1」から「0」に変更する。主制御CPU60aは、変短フラグの値を「1」に変更するのに応じて変短開始コマンドを設定する。そして、主制御CPU60aは、変短フラグの値を「0」に変更するのに応じて変短終了コマンドを設定する。
また、主制御CPU60aは、ステップS506において、普図当り遊技を開始するタイミング(普図変動表示の結果として普図当り図柄としての普図を停止表示してから所定時間が経過するタイミング)で、主制御RAM60cに記憶される普図当りフラグの値を「0」から「1」に変更し、普図当り遊技を終了するタイミングで、普図当りフラグの値を「1」から「0」に変更する。主制御CPU60aは、普図当りフラグの値を「1」に変更するのに応じて普図当り開始コマンドを設定する。一方、主制御CPU60aは、普図当りフラグの値を「0」に変更するのに応じて普図当り終了コマンドを設定する。なお、設定された大当り開始コマンド、大当り終了コマンド、確変開始コマンド、確変終了コマンド、変短開始コマンド、変短終了コマンド、普図当り開始コマンドおよび普図終了コマンドは、前述したコマンド入出力処理(ステップS501)の実行に応じて、払出制御CPU61aおよび演出制御CPU65aへ向けて出力される。
ステップS507において、主制御CPU60aは、特図に関する特図入力処理を実行する。この特図入力処理において、主制御CPU60aは、前述した検出判定処理(ステップS504)において始動入賞検出センサSE1,SE2からの検出信号の入力があったと判定された場合(すなわち、始動入賞口31a,32aへのパチンコ球の入賞が発生した場合)に、始動入賞情報としての各種乱数値を取得すると共に主制御RAM60cの始動記憶領域に記憶する。ここで、始動入賞情報として主制御RAM60cの始動記憶領域に記憶される乱数の値としては、特図当り判定用乱数カウンタによりカウントされる特図当り判定用乱数(ハードウエア乱数)の値の他に、特図決定用乱数や特図変動パターン振分用乱数といったソフトウエア乱数の値がある。なお、主制御RAM60cの始動記憶領域は、第1始動入賞検出センサSE1からの検出信号の入力があったと判定された場合に始動入賞情報を記憶する始動記憶領域と、第2始動入賞検出センサSE2からの検出信号の入力があったと判定された場合に始動入賞情報を記憶する始動記憶領域とが個別に設定されており、各始動記憶領域において予め定めた上限数(実施例1では、4個)までの始動入賞情報を、時系列に従って、対応する特図変動表示が開始されるまで始動保留情報として記憶(保留)可能となっている。このため、主制御CPU60aは、第1始動入賞検出センサSE1からの検出信号の入力があったと判定された場合には、該第1始動入賞検出センサSE1に対応する始動記憶領域における始動入賞情報(始動保留情報)の記憶数(保留数)が上限に達しているかを確認し、上限に達していない場合に限り、新たな始動入賞情報を始動記憶領域に記憶すると共に、当該始動記憶領域における現在の記憶数(保留数)を示す数値情報を更新(加算)する。また、主制御CPU60aは、第2始動入賞検出センサSE2からの検出信号の入力があったと判定された場合には、該第2始動入賞検出センサSE2に対応する始動記憶領域における始動入賞情報(始動保留情報)の記憶数(保留数)が上限に達しているかを確認し、上限に達していない場合に限り、新たな始動入賞情報を始動記憶領域に記憶すると共に、当該始動記憶領域における現在の記憶数(保留数)を示す数値情報を更新(加算)する。また、特図入力処理(ステップS507)では、主制御RAM60cの始動記憶領域に記憶される始動入賞情報(始動保留情報)の記憶数(保留数)等が変化するタイミングで、変化後の記憶数(保留数)等を特定するための始動入賞コマンドを設定する。なお、始動入賞コマンドとしては、第1始動入賞検出センサSE1による検出に応じて出力される場合と、第2始動入賞検出センサSE2による検出に応じて出力される場合とで異なるコマンドが設定される。また、設定された始動入賞コマンドは、前述したコマンド入出力処理(ステップS501)の実行に応じて演出制御CPU65a(および払出制御CPU61a)へ向けて出力される。
なお、図示省略するが、主制御CPU60aは、普図に関する普図入力処理を前述した特図入力処理(ステップS507)と同様に行うよう構成されている。普図入力処理では、前述した検出判定処理(ステップS504)においてゲートセンサSE5からの検出信号の入力があったと判定された場合(すなわち、ゲート口35aへのパチンコ球の入球が発生した場合)に、作動入球情報としての各種乱数値(普図当り判定用乱数、普図決定用乱数および普図変動パターン振分用乱数の各値)を取得すると共に主制御RAM60cの作動記憶領域に記憶する。なお、主制御RAM60cの作動記憶領域は、ゲートセンサSE5からの検出信号の入力があったと判定された場合に作動入球情報を作動保留情報として予め定めた上限数(実施例1では、4個)まで時系列に従って記憶(保留)可能となっている。このため、主制御CPU60aは、ゲートセンサSE5からの検出信号の入力があったと判定された場合には、該ゲートセンサSE5に対応する作動記憶領域における作動入球情報(作動保留情報)の記憶数(保留数)が上限に達しているかを確認し、上限に達していない場合に限り、新たな作動入球情報を作動記憶領域に記憶すると共に、当該作動記憶領域における現在の記憶数(保留数)を示す数値情報を更新(加算)する。
ステップS508において、主制御CPU60aは、主制御RAM60cに記憶した始動入賞情報に基づいて(各種乱数の値に基づいて)遊技内容を決定して特図変動表示(図柄変動演出)を開始させる特図開始処理を実行する。この特図開始処理では、特図当り遊技を生起させるか否かの特図当り判定や、特図表示部Ma,Mbに停止表示させる特図の決定や、図柄変動演出(特図変動表示)の実行時間に関する特図変動パターンの決定(特図変動時間決定処理)等が主制御CPU60aにより実行される。具体的に、特図開始処理において、主制御CPU60aは、特図変動表示の変動開始条件が成立したかを判定し、この変動開始条件が成立したと判定した場合に、主制御RAM60cの始動記憶領域に記憶されている始動入賞情報(複数ある場合は、最も早く記憶された始動入賞情報)を読み出す。そして、主制御CPU60aは、読み出した始動入賞情報が記憶された始動記憶領域における現在の記憶数(保留数)を示す数値情報を更新(減算)する。次に、主制御CPU60aは、読み出した始動入賞情報のうち特図当り判定用乱数の値が、主制御ROM60bに記憶されている特図当り判定値と一致するか否かを判定する(特図当り判定)。ここで、例えば、確率設定値が「1」に設定されている場合には、非確変状態において99.9分の1の確率で当りの判定結果となるよう特図当り判定が実行され、確変状態において49.95分の1の確率で当りの判定結果となるよう特図当り判定が実行される。また、確率設定値が「2」に設定されている場合には、非確変状態においては94.98分の1、確変状態においては47.49分の1の確率で当りの判定結果となるよう特図当り判定が実行される。なお、確率設定値が「3」〜「6」に設定されている場合についても同様に、特図当り判定において当りの判定結果となる確率が、非確変状態の場合と確変状態の場合とに対応して夫々定められている。そして、特図当り判定がはずれの判定結果となった場合には、特図変動表示の結果として特図表示部Ma,Mbに停止表示する特図として、はずれを示す特図を決定する。一方、特図当り判定が当りの判定結果となった場合には、読み出した始動入賞情報のうち特図決定用乱数の値が、主制御ROM60bに記憶されている特図決定用判定値の何れと一致するかによって、特図変動表示の結果として特図表示部Ma,Mbに大当り図柄として停止表示する特図を複数種類のうちから決定する。次に、主制御CPU60aは、変動パターンテーブルを参照し、特図当り判定が当りの判定結果であったか、はずれの判定結果であったかに応じて異なる選択肢のうちから特図変動パターンを決定する(特図変動時間決定処理)。そして、主制御CPU60aは、決定した特図(当りの種類)および決定した特図変動パターンを示す特図変動パターン指定コマンドを設定して、特図変動表示を開始するタイミングに応じて演出制御CPU65aへ向けて出力する。なお、設定された特図変動パターン指定コマンドは、前述したコマンド入出力処理(ステップS501)の実行に応じて演出制御CPU65aへ向けて出力される。
なお、図示省略するが、主制御CPU60aは、普図に関する普図開始処理を前述した特図開始処理(ステップS508)と同様に行うよう構成されている。普図開始処理では、普図入力処理において主制御RAM60cに記憶された普図当り判定用乱数、普図決定用乱数および普図変動パターン振分用乱数の各値等の作動入球情報(作動保留情報)のうち最も早く記憶された作動入球情報を読み出して、読み出した作動入球情報に応じて、普図変動表示の結果として普図表示部Meに停止表示する普図や普図変動パターンを決定(普図変動時間決定処理)し、決定した普図および普図変動パターンに応じて普図変動パターン指定コマンドを設定して、設定した普図変動パターン指定コマンドを普図変動表示の開始タイミングに応じて演出制御CPU65aへ向けて出力するよう構成される。また、主制御CPU60aは、読み出した作動入球情報が記憶された作動記憶領域における現在の記憶数(保留数)を示す数値情報を更新(減算)する。
ステップS509において、主制御CPU60aは、遊技情報表示器M(第1および第2特図表示部Ma,Mb、普図表示部Me)での特図や普図の表示内容を制御する表示制御処理を実行する。具体的に、前記特図変動時間を計測している期間に対応して、特図変動表示中であることを示す発光態様で特図表示部Ma,Mbを点灯および消灯制御(切替制御)すると共に、前記特図変動時間の計測終了に合わせて、変動表示の結果としての特図を示す発光態様で、特図表示部Ma,Mbを点灯制御する。一方、特図変動時間を計測していない期間(大当り遊技状態中を含む)には、各表示部Ma,Mbの各々において、最も新しい特図変動表示の結果として停止表示した特図を示す発光態様の点灯制御を維持する。ここで、主制御CPU60aは、主制御RAM60cの対応する始動記憶領域に記憶された始動入賞情報(始動保留情報)の記憶数(保留数)が増減するタイミングで、特図保留表示部Mc,Mdでの保留数を示す発光態様を変更制御すると共に、変更した発光態様を次に記憶数が増減するまで維持させる。また、前記普図変動時間を計測している期間に対応して、普図変動表示中であることを示す発光態様で、普図表示部Meを点灯および消灯制御(切替制御)すると共に、前記普図変動時間の計測終了に合わせて、変動表示の結果としての普図を示す発光態様で、普図表示部Meを点灯制御する。一方、普図変動時間を計測していない期間(普図当り遊技中を含む)には、前回の普図変動表示の結果として停止表示した普図を示す発光態様での普図表示部Meの点灯制御を継続する。ここで、主制御CPU60aは、主制御RAM60cの対応する作動記憶領域に記憶された作動入球情報(作動保留情報)の記憶数(保留数)が増減するタイミングで、普図保留表示部Mfでの保留数を示す発光態様を変更制御すると共に、変更した発光態様を次に記憶数が増減するまで維持させる。更に、主制御CPU60aは、前述した遊技状態切替処理(ステップS506)で設定された確変フラグおよび変短フラグの各値に基づいて、状態表示部Mgを現在の遊技状態(低確低ベース状態、高確高ベース状態、高確低ベース状態、低確高ベース状態の4種類)を示す発光態様とするよう制御を行う。
ステップS510において、主制御CPU60aは、普図当り遊技を付与する期間に、始動入賞ソレノイドSL1を駆動して始動用開閉部材32bを開放する第1駆動処理を実行する。具体的に、主制御CPU60aは、前述した計時処理(ステップS503)での普電開放時間の計測を開始するタイミングで、始動入賞ソレノイドSL1を消磁状態から励磁状態に切り替える(始動用開閉部材32bを開放する)と共に、第2始動入賞検出センサSE2による規定個数のパチンコ球の検出または前述した計時処理(ステップS503)での計測における普電開放時間の経過を契機として、始動入賞ソレノイドSL1を励磁状態から消磁状態に切り替える(始動用開閉部材32bを閉鎖する)。
ステップS511において、主制御CPU60aは、大当り遊技状態を付与する期間(主制御RAM60cにおける大当りフラグの値が「1」とされる期間)に、特別入賞ソレノイドSL2を駆動して特別用開閉部材33bを開放する第2駆動処理を実行する。具体的に、主制御CPU60aは、前述した計時処理(ステップS503)での特電開放時間の計測を開始するタイミング(言い換えれば、オープニング時間やラウンドインターバル時間の計測を終了するタイミング)で、特別入賞ソレノイドSL2を消磁状態から励磁状態に切り替える(特別用開閉部材33bを開放する)と共に、特別入賞検出センサSE3による規定個数のパチンコ球の検出または前述した計時処理(ステップS503)での計測における特電開放時間の経過を契機として、特別入賞ソレノイドSL2を励磁状態から消磁状態に切り替える(特別用開閉部材33bを閉鎖する)。ここで、主制御CPU60aは、特別入賞ソレノイドSL2を消磁状態から励磁状態に切り替えるタイミング(各ラウンド遊技の開始タイミング)で、特別用開閉部材33bを開放することを示す開放コマンドを設定する。また、主制御CPU60aは、特別入賞ソレノイドSL2を励磁状態から消磁状態に切り替えるタイミング(各ラウンド遊技の終了タイミング)で、特別用開閉部材33bを閉鎖することを示す閉鎖コマンドを設定する。なお、設定された開放コマンドや閉鎖コマンドは、前述したコマンド入出力処理(ステップS501)の実行に応じて払出制御CPU61aおよび演出制御CPU65aへ向けて出力される。そして、主制御CPU60aは、ステップS511の処理の終了に応じてタイマ割込処理を終了する。
(設定変更に関する処理)
次に、前述したメイン処理におけるステップS106の処理(設定変更に関する処理)について、図10を参照しながら詳細に説明する。
この設定変更に関する処理(図10)において、主制御CPU60aは先ず、主制御RAM60cに参照値として設定されている確率設定値(設定値)が正常であるか否かを判定する(ステップS201)。そして、ステップS201において確率設定値が正常と判定した場合に、ステップS202の処理に移行する。一方、ステップS201において確率設定値が正常でない(設定値の異常)と判定した場合、ステップS209の処理に移行する。
ステップS201において確率設定値が正常でない(設定値の異常)と判定した場合は、例えば、確率設定値「1」〜「6」に対応しない異常値が参照値として主制御RAM60cに設定されている状態であり、設定エラー(第1設定エラー)の発生状態に相当する。これに対し、主制御CPU60aは、ステップS209において、主制御RAM60cに記憶(設定)されている異常値を消去し、新たに確率設定値「1」を参照値として設定する(再設定処理)。なお、実施例1では、再設定処理(ステップS209)において複数の確率設定値「1」〜「6」のうち最低確率の大当り確率(第1の大当り確率)に対応する確率設定値「1」を参照値として設定するが、他の確率設定値(例えば、最高確率である「6」や、最低確率・最高確率の何れでもない「3」)を参照値に設定するようにしてもよい。
続くステップS210において、主制御CPU60aは、第1設定エラーの発生状態に対応し、性能表示器92に「E1」を表示させる。そして、設定エラー指定コマンドを設定・出力する。この設定エラー指定コマンドは、演出制御CPU65aおよび払出制御CPU61aに入力される。これに対し、演出制御CPU65aは、設定エラー指定コマンドの入力により、設定エラー報知を開始させる。また、払出制御CPU61aは、設定エラー指定コマンドの入力により、外部情報出力端子盤63の出力端子9から第9端子信号(セキュリティ信号)を出力開始させる。そして、以降においてパチンコ機10の電源が遮断されるまで、遊技停止状態を維持し(ステップS211)、前述した通常処理(図12)に移行しない。
前述のステップS201において確率設定値が正常であった場合、主制御CPU60aは、ステップS202において、設定操作部91がオン姿勢に変位しているか否か(設定キーがONであるか否か)を判定する。そして、設定操作部91がオン姿勢に変位していれば、ステップS203に移行し、設定操作部91がオフ姿勢に維持されていれば、ステップS212に移行する。また、主制御CPU60aは、ステップS203において、扉開放検出センサSE10が検出状態であるか否か(扉が開放状態であるか否か)を判定する。そして、扉開放検出センサSE10が検出状態となっていれば、ステップS204に移行し、扉開放検出センサSE10が非検出状態に維持されていれば、ステップS212に移行する。
主制御CPU60aは、ステップS202およびステップS203の何れか一方が否定判定となった場合、すなわち、電源投入に伴い、主制御CPU60aを設定変更モードに移行させるための第1の移行操作が行われず、単にクリア操作が行われた場合に、ステップS212に移行する。ここで、主制御CPU60aは、ステップS212において、前回電断時が設定変更モードであったか否かを判定する。そして、このステップS212が否定判定の場合には、設定変更に関する処理(図10)を終了し、前述したメイン処理(図9)のステップS115に移行する。一方で、ステップS212が肯定判定の場合には、ステップS213に移行する。このステップS212の肯定判定が、設定エラー(第2設定エラー)の発生状態に相当する。すなわち、主制御CPU60aは、電源投入時において第1の移行操作ではない単なるクリア操作が行われた場合には、第2設定エラーの発生状態であるか否かを判定する。一方で主制御CPU60aは、電源投入時において第1の移行操作が行われた場合には、第2設定エラーの発生状態であるか否かを判定しない。
続くステップS213において、主制御CPU60aは、第2設定エラーの発生状態に対応し、性能表示器92に「E2」を表示させる。そして、設定エラー指定コマンドを設定・出力する。この設定エラー指定コマンドは、演出制御CPU65aおよび払出制御CPU61aに入力される。これに対し、演出制御CPU65aは、設定エラー指定コマンドの入力により、設定エラー報知を開始させる。また、払出制御CPU61aは、設定エラー指定コマンドの入力により、外部情報出力端子盤63の出力端子9から第9端子信号(セキュリティ信号)を出力開始させる。そして、以降においてパチンコ機10の電源が遮断されるまで、遊技停止状態を維持し(ステップS214)、前述した通常処理(図12)に移行しない。
ここで、前述したステップS203が肯定判定となって主制御CPU60aがステップS204に移行した後、後述するステップS208に移行するまでの主制御CPU60aの制御状態が、主制御CPU60aにおける設定変更モードへの移行状態に相当する。すなわち、主制御CPU60aは、扉開放検出センサSE10を検出状態とし、設定操作部91をオン姿勢に切り替えたもとで、クリアスイッチCLSを操作状態としながら電源スイッチPWSをON操作(電源を投入)する第1の移行操作が行われた場合に、設定変更モードに移行する(ステップS204)。
主制御CPU60aは、ステップS204において、消灯状態となっていた性能表示器92に、主制御RAM60cの設定情報記憶領域に参照値として記憶されている確率設定値(設定値)を表示させる。この場合に、主制御CPU60aは、遊技情報表示器Mを全消灯状態とする。また、主制御CPU60aは、設定変更モードの開始を示す設定変更開始コマンドを設定・出力する。この設定変更開始コマンドは、演出制御CPU65aおよび払出制御CPU61aに入力される。これに対し、演出制御CPU65aは、設定変更開始コマンドの入力により、RAMクリア報知の開始を待機するよう制御する一方、設定変更中報知を開始させる。また、払出制御CPU61aは、設定変更開始コマンドの入力により、外部情報出力端子盤63の出力端子9から第9端子信号(セキュリティ信号)を出力開始させる。
ステップS204の処理を終了すると、主制御CPU60aは、ステップS205において設定変更操作手段(設定変更SW)としてのクリアスイッチCLSが操作されたか否かを判定する。そして、クリアスイッチCLSが操作されたと判定した場合には、ステップS206に移行し、性能表示器92における確率設定値の表示を、予め定められた順(「1」→「2」→「3」…「6」→「1」…のようにループする順)に従って、別の確率設定値の表示に変更する。そして、主制御CPU60aは、ステップS207に移行する。一方で主制御CPU60aは、ステップS205においてクリアスイッチCLSが操作されていないと判定した場合には、ステップS206の処理を行うことなくステップS207に移行する。次に、主制御CPU60aは、ステップS207において、設定操作部91がオフ姿勢に変位しているか否か(設定キーがOFFであるか否か)を判定する。そして、設定操作部91がオフ姿勢に変位していれば、ステップS208に移行する。このステップS207からステップS208への移行により、主制御CPU60aは、設定変更モードを終了する。一方で、主制御CPU60aは、ステップS207において設定操作部91がオン姿勢に維持されていれば、再びステップS205に移行する。主制御CPU60aは、ステップS205からステップS207までの処理を、ステップS207において設定操作部91がオフ姿勢に変位していると判定するまで繰り返す。
なお、前述したステップS205で判定されるクリアスイッチCLSの操作は、参照値として設定される確率設定値を変更するための設定変更操作に相当するものである。但し、設定変更操作は設定変更モード中に何度も行うことができ、当該ステップS205の処理を実行している時点では、新たな参照値として設定される確率設定値として確定せず、ステップS207の結果として設定変更モードが終了される際に性能表示器92に表示されている確率設定値が、新たな参照値として設定される確率設定値として確定するようになっている。
主制御CPU60aは、ステップS208において、設定変更終了コマンドを設定・出力する。この設定変更終了コマンドは、演出制御CPU65aおよび払出制御CPU61aに入力される。そして、設定変更に関する処理(図10)を終了し、前述したメイン処理(図9)のステップS115に移行する。これに対し、演出制御CPU65aは、設定変更終了コマンドの入力により、設定変更中報知を終了させる。また、演出制御CPU65aは、当該設定変更終了コマンドの入力を条件の1つとし、更に扉開放検出センサSE10が非検出状態に変化したことを条件として、待機していたRAMクリア報知を開始させる。払出制御CPU61aは、設定変更終了コマンドの入力により、外部情報出力端子盤63の出力端子9から第9端子信号(セキュリティ信号)を出力開始させる。なお、払出制御CPU61aは、扉開放検出センサSE10が非検出状態に変化したことを条件として、再び外部情報出力端子盤63の出力端子9から第9端子信号(セキュリティ信号)を出力させ、約128msが経過したタイミングで当該第9端子信号の出力を終了させる。
(設定確認に関する処理)
次に、前述したメイン処理におけるステップS111の処理(設定確認に関する処理)について、図11を参照しながら詳細に説明する。
この設定確認に関する処理(図11)において、主制御CPU60aは先ず、主制御RAM60cに参照値として設定されている確率設定値(設定値)が正常であるか否かを判定する(ステップS301)。そして、ステップS301において確率設定値が正常と判定した場合に、ステップS302の処理に移行する。一方、ステップS301において確率設定値が正常でない(設定値の異常)と判定した場合、ステップS305の処理に移行する。
ステップS301において確率設定値が正常でない(設定値の異常)と判定した場合は、例えば、確率設定値「1」〜「6」に対応しない異常値が参照値として主制御RAM60cに設定されている状態であり、設定エラー(第1設定エラー)の発生状態に相当する。これに対し、主制御CPU60aは、ステップS305において、主制御RAM60cに記憶(設定)されている異常値を消去し、新たに確率設定値「1」を参照値として設定する(再設定処理)。なお、実施例1では、再設定処理(ステップS305)において複数の確率設定値「1」〜「6」のうち最低確率の大当り確率(第1の大当り確率)に対応する確率設定値「1」を参照値として設定するが、他の確率設定値(例えば、最高確率である「6」や、最低確率・最高確率の何れでもない「3」)を参照値に設定するようにしてもよい。
続くステップS306において、主制御CPU60aは、第1設定エラーの発生状態に対応し、性能表示器92に「E1」を表示させる。そして、設定エラー指定コマンドを設定・出力する。この設定エラー指定コマンドは、演出制御CPU65aおよび払出制御CPU61aに入力される。これに対し、演出制御CPU65aは、設定エラー指定コマンドの入力により、設定エラー報知を開始させる。また、払出制御CPU61aは、設定エラー指定コマンドの入力により、外部情報出力端子盤63の出力端子9から第9端子信号(セキュリティ信号)を出力開始させる。そして、以降においてパチンコ機10の電源が遮断されるまで、遊技停止状態を維持し(ステップS307)、前述した通常処理(図12)に移行しない。
前述のステップS301において確率設定値が正常であった場合、主制御CPU60aは、ステップS302において、前回電断時が設定変更モードであったか否かを判定する。そして、このステップS302が否定判定の場合には、後述するステップS308に移行する。一方で、ステップS302が肯定判定の場合には、ステップS303に移行する。このステップS302の肯定判定が、設定エラー(第2設定エラー)の発生状態に相当する。すなわち、主制御CPU60aは、電源投入に伴い、主制御CPU60aを設定確認モードに移行させるための第2の移行操作が行われたか否かに関わらず、第2設定エラーの発生状態であるか否かを判定する。
続くステップS303において、主制御CPU60aは、第2設定エラーの発生状態に対応し、性能表示器92に「E2」を表示させる。そして、設定エラー指定コマンドを設定・出力する。この設定エラー指定コマンドは、演出制御CPU65aおよび払出制御CPU61aに入力される。これに対し、演出制御CPU65aは、設定エラー指定コマンドの入力により、設定エラー報知を開始させる。また、払出制御CPU61aは、設定エラー指定コマンドの入力により、外部情報出力端子盤63の出力端子9から第9端子信号(セキュリティ信号)を出力開始させる。そして、以降においてパチンコ機10の電源が遮断されるまで、遊技停止状態を維持し(ステップS304)、前述した通常処理(図12)に移行しない。
主制御CPU60aは、前述のステップS302が否定判定となると、ステップS308に移行し、設定操作部91がオン姿勢に変位しているか否か(設定キーがONであるか否か)を判定する。次に、主制御CPU60aは、ステップS309において、扉開放検出センサSE10が検出状態であるか否か(扉が開放状態であるか否か)を判定する。そして、ステップS308において設定操作部91がオン姿勢に変位しており、かつ、ステップS309において扉開放検出センサSE10が検出状態となっていれば、ステップS310に移行する。一方で、主制御CPU60aは、ステップS308およびステップS309の何れか一方が否定判定となった場合、すなわち、電源投入に伴い、主制御CPU60aを設定確認モードに移行させるための第2の移行操作が行われず、単に復電操作が行われた場合には、設定確認に関する処理(図11)を終了し、前述したメイン処理(図9)のステップS115に移行する。
ここで、前述したステップS309が肯定判定となって主制御CPU60aがステップS310に移行した後、後述するステップS312に移行するまでの主制御CPU60aの制御状態が、主制御CPU60aにおける設定確認モードへの移行状態に相当する。すなわち、主制御CPU60aは、扉開放検出センサSE10を検出状態とし、設定操作部91をオン姿勢に切り替えたもとで、クリアスイッチCLSを操作状態とせずに電源スイッチPWSをON操作(電源を投入)する第2の移行操作が行われた場合に、設定確認モードに移行する(ステップS310)。この場合に、主制御CPU60aは、主制御RAM60cに参照値として設定されている確率設定値を性能表示器92に表示させる。またこの場合に、主制御CPU60aは、遊技情報表示器Mを全点灯状態とする。そして、主制御CPU60aは、設定確認モードの開始を示す設定確認開始コマンドを設定・出力する。この設定確認開始コマンドは、演出制御CPU65aおよび払出制御CPU61aに入力される。これに対し、演出制御CPU65aは、設定確認開始コマンドの入力により、復電報知の開始を待機するよう制御する一方、設定確認中報知を開始させる。また、払出制御CPU61aは、設定確認開始コマンドの入力により、外部情報出力端子盤63の出力端子9から第9端子信号(セキュリティ信号)を出力開始させる。
次に、主制御CPU60aは、ステップS311において、設定操作部91がオフ姿勢に変位しているか否か(設定キーがOFFであるか否か)を判定する。そして、設定操作部91がオフ姿勢に変位するまで、ステップS311の処理を繰り返す。この間、性能表示器92には、主制御RAM60cに参照値として設定されている確率設定値が継続的に表示される。
主制御CPU60aは、ステップS311において設定操作部91がオフ姿勢に変位したと判定すると、ステップS312に移行する。主制御CPU60aは、ステップS312において、設定確認終了コマンドを設定・出力する。この設定確認終了コマンドは、演出制御CPU65aおよび払出制御CPU61aに入力される。そして、設定確認に関する処理(図11)を終了し、前述したメイン処理(図9)のステップS115に移行する。これに対し、演出制御CPU65aは、設定確認終了コマンドの入力により、設定確認中報知を終了させる。また、演出制御CPU65aは、当該設定確認終了コマンドを入力したこと(条件1)、および、扉開放検出センサSE10が非検出状態に変化したこと(条件2)の両条件の成立を契機として、待機していた復電報知を開始させる。払出制御CPU61aは、設定確認終了コマンドの入力により、外部情報出力端子盤63の出力端子9から第9端子信号(セキュリティ信号)を出力開始させる。なお、払出制御CPU61aは、扉開放検出センサSE10が非検出状態に変化したことを条件として、再び外部情報出力端子盤63の出力端子9から第9端子信号(セキュリティ信号)を出力させ、約128msが経過したタイミングで当該第9端子信号の出力を終了させる。
(演出制御基板65について)
次に、演出制御基板65について説明する。演出制御基板65には、図4に示すように、制御処理を実行する演出制御CPU65a、該演出制御CPU65aが実行する制御プログラムを記憶する演出制御ROM65b、当該演出制御CPU65aの処理に必要なデータの書込み・読出しが可能な演出制御RAM65c等が備えられている。演出制御CPU65aには、演出制御ROM65bおよび演出制御RAM65cが接続されており、演出制御RAM65cに記憶される各種乱数の値を演出制御CPU65aが所定の周期毎に更新して、更新後の値を演出制御RAM65cに記憶(設定)するようになっている。
ここで、演出制御CPU65aは、主制御基板60により出力された制御信号(コマンド)に基づいて演出内容を決定し、その決定した演出内容を制御信号(コマンド)として表示制御基板66へ出力する。また、演出制御CPU65aは、決定した演出内容に応じて、前記スピーカ18の音声出力を制御すると共に、前枠13に設けられた枠ランプ19や、遊技盤20に設けられた遊技盤ランプ24を発光制御する。更に、演出制御CPU65aは、決定した演出内容に応じて、前枠13や遊技盤20に設けられた演出可動体55を、対応する演出用モータMT2(図4参照)の駆動制御によって動作させるようになっている。これにより演出制御CPU65aは、演出実行手段としての図柄表示装置17、スピーカ18、枠ランプ19、遊技盤ランプ24および演出可動体55により実行される演出を統括的にコントロールし得る。すなわち、演出制御CPU65aは、主制御CPU60a(遊技制御手段)からの制御信号に基づいて演出に関する制御処理を実行する演出制御手段として機能している。
また、演出制御CPU65aは、遊技者による演出操作を検出する演出操作手段としての第1演出操作検出センサSE15、第2演出操作検出センサSE16および第3演出操作検出センサSE17と電気的に接続され、各検出センサからの検出信号を夫々入力すると共に、該検出信号の入力の有無を夫々判定するよう構成されている。なお、演出制御CPU65aは、例えば、主制御CPU60aからの特図変動パターン指定コマンドにより特定される特図変動パターンに対応する演出パターンを決定し、該演出パターンに基づいて、各演出操作検出センサSE15,SE16,SE17の検出が有効な検出有効期間(操作有効期間)を設定する。また、演出制御CPU65aは、主制御CPU60aからの開放コマンドに応じてラウンド遊技の開始タイミングを特定し、該ラウンド遊技中に、検出有効期間(操作有効期間)を設定する。
また、演出制御CPU65aは、主制御CPU60aから出力される各種のコマンド(例えば、始動入賞コマンド、大当り開始コマンド、大当り終了コマンド、確変開始コマンド、確変終了コマンド、変短開始コマンド、変短終了コマンド、特図変動パターン指定コマンド、開放コマンド、閉鎖コマンド、エラー指定コマンド等)に基づいて、遊技に関する各種情報を得ると共に、該遊技に関する各種情報に基づいて、演出内容を統括的に制御する。例えば、演出制御CPU65aは、大当り開始コマンド、大当り終了コマンド、開放コマンドおよび閉鎖コマンドの入力に基づいて、演出制御ROM65bに記憶されている大当り遊技状態中の各種演出(例えば、オープニング演出や、エンディング演出や、各ラウンド遊技中の演出や、各ラウンドインターバル中の演出等)に対応する複数種類の演出パターンのうち何れかを決定し、決定した演出パターンに応じて、図柄表示装置17(表示制御基板66)、スピーカ18、枠ランプ19、遊技盤ランプ24および演出可動体55を統括的に制御するよう構成されている。また、大当り開始コマンド、大当り終了コマンド、確変開始コマンド、確変終了コマンド、変短開始コマンドおよび変短終了コマンドの入力に基づいて、演出制御ROM65bに記憶されている遊技状態(第1〜第4の遊技状態)に応じた演出用の背景画像や効果音、発光パターン等を決定して、各演出実行手段17,18,19,24を制御するよう構成されている。
また、演出制御ROM65bには、図柄変動演出において実行する具体的な演出内容を特定する演出パターン(図15参照)が記憶されている。この図柄変動演出の演出パターンは、主制御CPU60aにより決定される特図変動パターンに対応付けられており、主制御CPU60aから入力された特図変動パターン指定コマンドに基づいて(特図変動パターンにより特定される変動時間に基づいて)、対応する演出パターンを演出制御CPU65aが決定するようになっている。そして、演出制御CPU65aは、決定した演出パターンに応じて、図柄表示装置17(表示制御基板66)、スピーカ18、枠ランプ19、遊技盤ランプ24および演出可動体55を統括的に制御するよう構成されている。すなわち、演出制御CPU65aは、主制御CPU60aが取得した始動入賞情報(乱数値)に基づいて、図柄表示装置17での図柄変動演出としての表示内容や、図柄変動演出に応じた遊技盤ランプ24および枠ランプ19の発光色および発光タイミングや、図柄変動演出に応じたスピーカ18の音声出力内容および音声出力タイミング等を決定する。
なお、実施例1では、図柄変動演出の演出パターンとして、図15に示すように、主制御CPU60aから通常外れ変動パターンHPhを入力した場合に決定可能な「通常外れ演出パターンEPh」と、主制御CPU60aから外れノーマルリーチ変動パターンHPr1を入力した場合に決定可能な「外れ第1ノーマルリーチ演出パターンEPr11」および「外れ第2ノーマルリーチ変動パターンEPr12」と、主制御CPU60aから外れ発展リーチ変動パターンHPr2を入力した場合に決定可能な「外れ第1発展リーチ演出パターンEPr21」および「外れ第2発展リーチ演出パターンEPr22」と、主制御CPU60aから当りノーマルリーチ変動パターンHPa1を入力した場合に決定可能な「当り第1ノーマルリーチ演出パターンEPa11」および「当り第2ノーマルリーチ演出パターンEPa12」と、主制御CPU60aから当り発展リーチ変動パターンHPa2を入力した場合に決定可能な「当り第1発展リーチ演出パターンEPa21」および「当り第2発展リーチ演出パターンEPa22」とが設定されている。
(エラー報知の制御について)
ここで、演出制御CPU65aは、主制御CPU60aや払出制御CPU61aから出力される各種のエラー指定コマンドに基づいて、各種エラーの発生を周知させるためのエラー報知を統括的に制御するよう構成されている。なお、実施例1では、クリア操作が実行されたことを示すRAMクリア報知や、復電操作が実行されたことを示す復電報知や、設定変更モード中であることを示す設定変更中報知や、設定確認モード中であることを示す設定確認中報知についても、異常状態の報知(エラー報知)の一種として説明する。
演出制御CPU65aは、図柄表示装置17、スピーカ18および枠ランプ19といった演出実行手段を統括的に制御することで、発生したエラーに応じたエラー報知を実行させる。なお、図柄表示装置17では、不正行為に関係して発生した可能性が比較的高い種類のエラー(設定エラー、乱数更新エラー、磁気検出センサエラー、電波検出センサエラー、振動検出センサエラー)に対応する場合には、遊技店員(係員)および遊技者の目に止まり易い形態、具体的には、表示部17aにおいて飾図が視認不能となる形態でエラー報知としての表示(全画面エラー表示)を実行する。一方、他のエラー(実施例1では、特電入賞エラー、普電入賞エラー、満杯エラー)に対応する場合には、表示部17aにおいて飾図を視認し得る形態で、表示部17aの一部領域のみを用いて、エラー報知としての表示(小エラー表示)を実行するようになっている。なお、実施例1において、RAMクリア報知や、復電報知や、扉開放エラー報知については、図柄表示装置17での前述した全画面エラー表示や小エラー表示は行わない。
各種の異常状態の報知(エラー報知)には夫々、報知の優先順位が予め定められている。そして、演出制御CPU65aは、所定の異常状態に対応する報知中に別の異常状態が発生した場合に、異常状態の報知を優先順位に従って実行制御するよう構成されている。実施例1では、設定エラー報知が、優先順位1に設定されており、設定変更中報知、設定確認中報知、RAMクリア報知、復電報知、乱数更新エラー報知、磁気検出センサエラー報知、電波検出センサエラー報知および振動検出センサエラー報知が、優先順位2に設定されており、特電入賞エラー報知および普電入賞エラー報知が、優先順位3に設定されている。そして、演出制御CPU65aは、所定の異常状態に対応する報知中に、優先順位の異なる別の異常状態が発生した場合には、優先順位が高い方の異常状態に対応する報知を実行制御するようにし、所定の異常状態に対応する報知中に、優先順位が同一である別の異常状態が発生した場合には、後に発生した方の異常状態に対応する報知を実行制御するようにする。但し、設定変更中報知や設定確認中報知の実行中において、磁気・電波・振動のセンサエラーの何れかが発生した場合は、設定変更中報知や設定確認中報知が優先されて(継続されて)、セキュリティ信号の外部出力による機外部への情報伝達のみが実行される。これに対し、設定変更中報知や設定確認中報知の実行中においてセンサエラー報知を図柄表示装置17で同時に表示させるようにしてもよい。
(設定エラー報知)
演出制御CPU65aは、主制御CPU60aからの設定エラー指定コマンドの入力に基づいて、報知実行手段としての図柄表示装置17、スピーカ18、枠ランプ19を統括的に制御し、設定エラー報知を実行させるよう構成されている。ここで、演出制御CPU65aは、この設定エラー報知を電源断まで継続させるようになっている。具体的に、演出制御CPU65aは、枠ランプ19のうち上発光領域19aおよび下発光領域19bを予め定めた発光色で発光させ、この枠ランプ19の他の領域と、遊技盤ランプ24とを消灯状態とする。この場合に、上発光領域19aを黄色で点灯するよう発光制御すると共に、下発光領域19bを赤色で点灯するよう発光制御する。また演出制御CPU65aは、スピーカ18から「設定エラーです。設定を変更して下さい。」の音声を、電源断までの間に定期的に、または所定回数(例えば、3回)に限って、出力させる。また、演出制御CPU65aは、図柄表示装置17において表示部17aの全面を同一色(例えば黄色)で表示(全画面エラー表示)した状態で、「設定エラー」の文字と、「設定を変更して下さい」の文字とを表示するよう表示制御する。すなわち、図柄表示装置17では、表示部17aの全画面を用いて設定エラー報知が行われる。
(設定変更中報知)
演出制御CPU65aは、主制御CPU60aからの設定変更開始コマンドの入力に基づいて、報知実行手段としての図柄表示装置17、スピーカ18、枠ランプ19を統括的に制御し、設定変更中報知を実行させるよう構成されている。演出制御CPU65aは、設定変更モードの開始時に主制御CPU60aから出力される設定変更開始コマンドを入力したタイミングで、設定変更中報知を実行開始させると共に、設定変更モードの終了時に主制御CPU60aから出力される設定変更終了コマンドを入力したタイミングで、設定変更中報知を終了させる。具体的に、演出制御CPU65aは、枠ランプ19のうち上発光領域19aおよび下発光領域19bを予め定めた発光色で発光させ、この枠ランプ19の他の領域と、遊技盤ランプ24とを消灯状態とする。この場合に、上発光領域19aを赤色で点灯するよう発光制御すると共に、下発光領域19bを緑色で点灯するよう発光制御する。また演出制御CPU65aは、スピーカ18から「設定、変更中です。」の音声を、設定変更モードが終了するまでの間に定期的に、または所定回数(例えば、3回)に限って、出力させる。また、演出制御CPU65aは、図柄表示装置17において表示部17aの全面を同一色(例えば黒色)で表示(全画面エラー表示)した状態で、「設定変更中」の文字を表示するよう表示制御する。すなわち、図柄表示装置17では、表示部17aの全画面を用いて設定中報知が行われる。
(設定確認中報知)
演出制御CPU65aは、主制御CPU60aからの設定確認開始コマンドの入力に基づいて、報知実行手段としての図柄表示装置17、スピーカ18、枠ランプ19を統括的に制御し、設定確認中報知を実行させるよう構成されている。演出制御CPU65aは、設定確認モードの開始時に主制御CPU60aから出力される設定確認開始コマンドを入力したタイミングで、設定確認中報知を実行開始させると共に、設定確認モードの終了時に主制御CPU60aから出力される設定確認終了コマンドを入力したタイミングで、設定確認中報知を終了させる。具体的に、演出制御CPU65aは、枠ランプ19のうち上発光領域19aおよび下発光領域19bを予め定めた発光色で発光させ、この枠ランプ19の他の領域と、遊技盤ランプ24とを消灯状態とする。この場合に、上発光領域19aを黄色で点灯するよう発光制御すると共に、下発光領域19bを青色で点灯するよう発光制御する。また演出制御CPU65aは、スピーカ18から「設定、確認中です。」の音声を、設定変更モードが終了するまでの間に定期的に、または所定回数(例えば、3回)に限って、出力させる。また、演出制御CPU65aは、図柄表示装置17において表示部17aの全面を同一色(例えば黒色)で表示(全画面エラー表示)した状態で、「設定確認中」の文字を表示するよう表示制御する。すなわち、図柄表示装置17では、表示部17aの全画面を用いて設定中報知が行われる。但し、実施例1では、後述する設定示唆モードの変更操作中(モード変更画像の表示中)において、設定確認中報知の態様が変更される(図20参照)。
(RAMクリア報知)
演出制御CPU65aは、主制御CPU60aからのRAMクリア指定コマンドの入力に基づいて、報知実行手段としての図柄表示装置17、スピーカ18、枠ランプ19を統括的に制御し、RAMクリア報知を実行させるよう構成されている。演出制御CPU65aは、このRAMクリア報知を所定時間(実施例1では、30000ms)が経過するまで継続させるようになっている。具体的に、演出制御CPU65aは、枠ランプ19のうち上発光領域19aおよび下発光領域19bを予め定めた発光色で発光させ、この枠ランプ19の他の領域と、遊技盤ランプ24とを消灯状態とする。この場合に、上発光領域19aを赤色で点灯するよう発光制御すると共に、下発光領域19bを赤色で点灯するよう発光制御する。また演出制御CPU65aは、スピーカ18からRAMクリア音(専用の楽曲等)を音声出力させる。なお、図柄表示装置17の表示部17aには、少なくともRAMクリア報知の間において、パチンコ機10に設定される初期画像が表示される。この初期画像は、第1の遊技状態(低確低ベース状態)に対応する背景画像と、初期図柄として予め定められた飾図の組み合わせの停止表示とで構成される。
ここで、演出制御CPU65aは、主制御CPU60aからRAMクリア指定コマンドを入力し、かつ、主制御CPU60aから設定変更開始コマンドを入力した場合には、設定変更モードが終了(遊技可能状態へ移行)し、かつ扉開放検出センサSE10が非検出状態となるまで(所定の待機終了条件が成立するまで)、RAMクリア報知の開始を待機する。これにより、設定変更モード中にRAMクリア報知が実行されなくなり、前述した設定変更モード中報知によって設定変更モード中であることを確実に報知することができる。また、中枠12および前枠13が閉鎖状態となった後にRAMクリア報知が開始されるので、当該RAMクリア報知によって主制御RAM60cが初期化されたことを確実に報知することができる。
(復電報知)
演出制御CPU65aは、主制御CPU60aからの復旧コマンドの入力に基づいて、報知実行手段としての図柄表示装置17、スピーカ18、枠ランプ19を統括的に制御し、復電報知を実行させるよう構成されている。演出制御CPU65aは、この復電報知を所定時間(実施例1では、30000ms)が経過するまで継続させるようになっている。具体的に、演出制御CPU65aは、枠ランプ19のうち上発光領域19aおよび下発光領域19bを予め定めた発光色で発光させ、この枠ランプ19の他の領域と、遊技盤ランプ24とを消灯状態とする。この場合に、上発光領域19aを赤色で点灯するよう発光制御すると共に、下発光領域19bを赤色で点灯するよう発光制御する。また演出制御CPU65aは、スピーカ18から復電音(専用の楽曲等)を音声出力させる。なお、図柄表示装置17の表示部17aには、少なくとも復電報知の間において、パチンコ機10に設定される復電画像が表示される。この復電画像は、復旧後の遊技状態に対応する背景画像と、復電図柄として予め定められた飾図の組み合わせの停止表示とで構成される。
ここで、演出制御CPU65aは、主制御CPU60aから復旧コマンドを入力し、かつ、主制御CPU60aから設定確認開始コマンドを入力した場合には、設定確認モードが終了(遊技可能状態へ移行)し、かつ扉開放検出センサSE10が非検出状態となるまで(所定の待機終了条件が成立するまで)、復電報知の開始を待機する。これにより、設定確認モード中に復電報知が実行されなくなり、前述した設定確認モード中報知によって設定確認モード中であることを確実に報知することができる。また、中枠12および前枠13が閉鎖状態となった後に復電報知が開始されるので、当該復電報知によって主制御RAM60cが初期化されずに電源復旧したことを確実に報知することができる。
(乱数更新エラー報知)
演出制御CPU65aは、主制御CPU60aからの乱数更新エラー指定コマンドの入力に基づいて、報知実行手段としての図柄表示装置17、スピーカ18および枠ランプ19を統括的に制御し、乱数更新エラー報知を実行させるよう構成されている。ここで、演出制御CPU65aは、この乱数更新エラー報知を電源断まで継続させるようになっている。具体的に、演出制御CPU65aは、枠ランプ19のうち上発光領域19aおよび下発光領域19bを予め定めた発光色で発光させ、この枠ランプ19の他の領域と、遊技盤ランプ24とを消灯状態とする。この場合に、上発光領域19aを黄色で点灯するよう発光制御すると共に、下発光領域19bを赤色で点灯するよう発光制御する。また演出制御CPU65aは、スピーカ18から「主基板に異常を検出しました」の音声を、電源断までの間に定期的に、または所定回数(例えば、3回)に限って、出力させる。また、演出制御CPU65aは、図柄表示装置17において表示部17aの全面を同一色(例えば黄色)で表示(全画面エラー表示)した状態で、「乱数更新エラー」の文字と、「係員をお呼び下さい」の文字とを表示するよう表示制御する。すなわち、図柄表示装置17では、表示部17aの全画面を用いて乱数更新エラー報知が行われることから、エラー発生前まで表示部17aに表示されていた飾図(図柄)や背景等は表示されなくなる。
(磁気検出センサエラー報知)
演出制御CPU65aは、主制御CPU60aからの磁気検出センサエラー指定コマンドの入力に基づいて、報知実行手段としての図柄表示装置17、スピーカ18および枠ランプ19を統括的に制御し、磁気検出センサエラー報知を実行させるよう構成されている。ここで、演出制御CPU65aは、この磁気検出センサエラー報知を電源断まで継続させるようになっている。具体的に、演出制御CPU65aは、枠ランプ19のうち上発光領域19aおよび下発光領域19bを予め定めた発光色で発光させ、この枠ランプ19の他の領域と、遊技盤ランプ24とを消灯状態とする。この場合に、上発光領域19aを黄色で点灯するよう発光制御すると共に、下発光領域19bを赤色で点灯するよう発光制御する。また演出制御CPU65aは、スピーカ18から「磁気検出センサが反応しました」の音声を、電源断までの間に定期的に、または所定回数(例えば、3回)に限って、出力させる。また、演出制御CPU65aは、図柄表示装置17において表示部17aの全面を同一色(例えば黄色)で表示(全画面エラー表示)した状態で、「磁気検出センサエラー」の文字と、「係員をお呼び下さい」の文字とを表示するよう表示制御する。すなわち、図柄表示装置17では、表示部17aの全画面を用いて磁気検出センサエラー報知が行われることから、エラー発生前まで表示部17aに表示されていた飾図(図柄)や背景等は表示されなくなる。
(電波検出センサエラー報知)
演出制御CPU65aは、主制御CPU60aからの電波検出センサエラー指定コマンドの入力に基づいて、報知実行手段としての図柄表示装置17、スピーカ18および枠ランプ19を統括的に制御し、電波検出センサエラー報知を実行させるよう構成されている。ここで、演出制御CPU65aは、この電波検出センサエラー報知を電源断まで継続させるようになっている。具体的に、演出制御CPU65aは、枠ランプ19のうち上発光領域19aおよび下発光領域19bを予め定めた発光色で発光させ、この枠ランプ19の他の領域と、遊技盤ランプ24とを消灯状態とする。この場合に、上発光領域19aを黄色で点灯するよう発光制御すると共に、下発光領域19bを赤色で点灯するよう発光制御する。また演出制御CPU65aは、スピーカ18から「電波検出センサが反応しました」の音声を、電源断までの間に定期的に、または所定回数(例えば、3回)に限って、出力させる。また、演出制御CPU65aは、図柄表示装置17において表示部17aの全面を同一色(例えば黄色)で表示(全画面エラー表示)した状態で、「電波検出センサエラー」の文字と、「係員をお呼び下さい」の文字とを表示するよう表示制御する。すなわち、図柄表示装置17では、表示部17aの全画面を用いて電波検出センサエラー報知が行われることから、エラー発生前まで表示部17aに表示されていた飾図(図柄)や背景等は表示されなくなる。
(振動検出センサエラー報知)
演出制御CPU65aは、主制御CPU60aからの振動検出センサエラー指定コマンドの入力に基づいて、報知実行手段としての図柄表示装置17、スピーカ18および枠ランプ19を統括的に制御し、振動検出センサエラー報知を実行させるよう構成されている。ここで、演出制御CPU65aは、この振動検出センサエラー報知を電源断まで継続させるようになっている。具体的に、演出制御CPU65aは、枠ランプ19のうち上発光領域19aおよび下発光領域19bを予め定めた発光色で発光させ、この枠ランプ19の他の領域と、遊技盤ランプ24とを消灯状態とする。この場合に、上発光領域19aを黄色で点灯するよう発光制御すると共に、下発光領域19bを赤色で点灯するよう発光制御する。また演出制御CPU65aは、スピーカ18から「振動検出センサが反応しました」の音声を、電源断までの間に定期的に、または所定回数(例えば、3回)に限って、出力させる。また、演出制御CPU65aは、図柄表示装置17において表示部17aの全面を同一色(例えば黄色)で表示(全画面エラー表示)した状態で、「振動検出センサエラー」の文字と、「係員をお呼び下さい」の文字とを表示するよう表示制御する。すなわち、図柄表示装置17では、表示部17aの全画面を用いて振動検出センサエラー報知が行われることから、エラー発生前まで表示部17aに表示されていた飾図(図柄)や背景等は表示されなくなる。
(特電入賞エラー報知)
演出制御CPU65aは、主制御CPU60aからの特電入賞エラー指定コマンドの入力に基づいて、報知実行手段としての図柄表示装置17、スピーカ18および枠ランプ19を統括的に制御し、特電入賞エラー報知を実行させるよう構成されている。具体的に、演出制御CPU65aは、枠ランプ19のうち上発光領域19aおよび下発光領域19bを予め定めた発光色で発光させ、この枠ランプ19の他の領域と、遊技盤ランプ24とを消灯状態とする。この場合に、上発光領域19aを黄色で点灯するよう発光制御すると共に、下発光領域19bを赤色で点灯するよう発光制御する。また演出制御CPU65aは、スピーカ18からエラー音(例えば、ブーブーという音)を連続で出力させる。また、演出制御CPU65aは、図柄表示装置17において表示部17aの全面の大きさと比べて小さな表示領域に、進行中の図柄変動演出において停止表示された飾図と重ならないように、例えば表示部17aの外縁付近や飾図の停止表示位置の間に「異常入賞エラー(特電)」の文字(種別表示)を表示(小エラー表示)するよう表示制御する。なお、図柄表示装置17での特電入賞エラー報知は、他のエラー報知(具体的には、普電入賞エラーおよび満杯エラーに伴う各エラー報知)と同時に表示可能とされ、「異常入賞エラー(特電)」の文字表示を行う表示領域は、他のエラー報知による文字表示の表示領域とは異なる領域が設定されている。
(普電入賞エラー報知)
演出制御CPU65aは、主制御CPU60aからの普電入賞エラー指定コマンドの入力に基づいて、報知実行手段としての図柄表示装置17、スピーカ18および枠ランプ19を統括的に制御し、普電入賞エラー報知を実行させるよう構成されている。具体的に、演出制御CPU65aは、枠ランプ19のうち上発光領域19aおよび下発光領域19bを予め定めた発光色で発光させ、この枠ランプ19の他の領域と、遊技盤ランプ24とを消灯状態とする。この場合に、上発光領域19aを黄色で点灯するよう発光制御すると共に、下発光領域19bを赤色で点灯するよう発光制御する。また演出制御CPU65aは、スピーカ18からエラー音(例えば、ブーブーという音)を連続で出力させる。また、演出制御CPU65aは、図柄表示装置17において表示部17aの全面の大きさと比べて小さな表示領域に、進行中の図柄変動演出において停止表示された飾図と重ならないように、例えば表示部17aの外縁付近や飾図の停止表示位置の間に「異常入賞エラー(普電)」の文字(種別表示)を表示(小エラー表示)するよう表示制御する。なお、図柄表示装置17での普電入賞エラー報知は、他のエラー報知(具体的には、特電入賞エラーおよび満杯エラーに伴う各エラー報知)と同時に表示可能とされ、「異常入賞エラー(普電)」の文字表示を行う表示領域は、他のエラー報知による文字表示の表示領域とは異なる領域が設定されている。
(満杯エラー報知)
演出制御CPU65aは、主制御CPU60aからの満杯エラー指定コマンドの入力に基づいて、報知実行手段としての図柄表示装置17およびスピーカ18を統括的に制御し、満杯エラー報知を実行させるよう構成されている。演出制御CPU65aは、満杯エラー指定コマンドを入力したタイミングで満杯エラー報知を実行開始させると共に、満杯エラーが解消したと判定した場合に主制御CPU60aから出力される満杯エラー解消コマンドを入力したタイミングで、満杯エラー報知を終了させる。具体的に、演出制御CPU65aは、スピーカ18から「球を抜いて下さい」の音声を所定回数(実施例1では1回のみ)のみ出力させる。また、演出制御CPU65aは、図柄表示装置17において表示部17aの全面の大きさと比べて小さな表示領域に、進行中の図柄変動演出において停止表示された飾図と重ならないように、例えば表示部17aの外縁付近や飾図の停止表示位置の間に「球を抜いて下さい」の文字を表示(小エラー表示)するよう表示制御する。なお、図柄表示装置17での満杯エラー報知は、他のエラー報知(具体的には、特電入賞エラーおよび普電入賞エラーに伴う各エラー報知)と同時に表示可能とされ、「球を抜いて下さい」の文字表示を行う表示領域は、他のエラー報知による文字表示の表示領域とは異なる領域が設定されている。
(扉開放エラー報知)
演出制御CPU65aは、主制御CPU60aからの扉開放エラー指定コマンドの入力に基づいて、報知実行手段としてのスピーカ18を音声出力制御し、扉開放エラー報知を実行させるよう構成されている。演出制御CPU65aは、扉開放エラー指定コマンドを入力したタイミングで扉開放エラー報知を実行開始させると共に、扉開放エラーが解消したと判定した場合に主制御CPU60aから出力される扉開放エラー解消コマンドを入力したタイミングで、扉開放エラー報知を終了させる。具体的に、演出制御CPU65aは、スピーカ18から「扉が開いています」の音声を所定回数(実施例1では1回のみ)のみ出力させる。なお、電源投入時に第1の移行操作(設定変更モードへの移行)や第2の移行操作(設定確認モードへの移行)が行われる場合は、設定変更中報知や設定確認中報知が優先的に実行され、扉開放エラー報知は実行されない(セキュリティ信号の外部出力による機外部への情報伝達のみが実行される)。これに対し、設定変更中報知や設定確認中報知の実行中において扉開放エラー報知を図柄表示装置17で同時に表示させるようにしてもよい。
(表示制御基板66について)
次に、表示制御基板66について説明する。表示制御基板66には、図4に示すように、制御処理を実行する表示制御CPU66a、該表示制御CPU66aが実行する制御プログラムを記憶する表示制御ROM66b、当該表示制御CPU66aの処理に必要なデータの書込み・読出しが可能な表示制御RAM66c等が備えられている。表示制御CPU66aには、表示制御ROM66bおよび表示制御RAM66cが接続されると共に、図柄表示装置17が接続されている。そして、表示制御ROM66bには、図柄表示装置17の表示内容を制御するための表示制御プログラムが記憶されている。この表示制御ROM66bには、各種の演出に関する各種の画像データ(図柄、背景画像、文字やキャラクタなどの画像データ)が記憶されていると共に、エラー報知に関する各種の画像データが記憶されている。また、表示制御RAM66cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が記憶(設定)される。
(各種演出について)
次に、パチンコ機10が実行可能な演出(オーバー入賞演出、楽曲選択演出および複数種類の設定示唆演出)について、詳細に説明する。
(オーバー入賞演出)
実施例1のパチンコ機10は、大当り遊技状態中の演出として、1回のラウンド遊技における特別入賞口33aに対するパチンコ球の入賞数(特別入賞検出センサSE3による検出数)が所定数に達したことに対応して(入球検出手段による検出時に対応して)、入賞演出を実行可能に構成されている。実施例1では、入賞演出として、ラウンド遊技の終了契機となる規定個数(9個)を1つ超えるパチンコ球(10個目のパチンコ球)が特別入賞口33aに入賞した際(オーバー入賞の発生時)に、その入賞タイミングに応じて入賞演出(以下「オーバー入賞演出」という)が実行されるようになっている。
実施例1においてオーバー入賞演出は、大当り遊技状態の種類(大当り図柄の種類)に関係なく、全ての大当り遊技状態における各ラウンド遊技に対応して、契機(オーバー入賞)の発生毎に、一定の演出内容および一定の実行タイミングで実行されるようになっている。これに対し、大当り遊技状態の種類(大当り図柄の種類)に応じて、オーバー入賞演出の演出内容や実行確率(実行可否)、または実行タイミングを相違させるようにしてもよい。
なお、特別入賞口33aを開閉する特別開閉部材33bは、ラウンド遊技中には特別入賞ソレノイドSL2の励磁によって開放されており、特別入賞口33aへの規定個数目の入賞を特別入賞検出センサSE3が検出すると直ちに特別入賞ソレノイドSL2が消磁状態とされ、特別開閉部材33bが速やかに開放状態から閉鎖状態に変位する。このため、オーバー入賞演出は、規定個数目のパチンコ球が特別入賞検出センサSE3に検出されるタイミングの直前直後に他のパチンコ球が特別入賞口33aを通過(入球)した場合に限って実行され得る、比較的実行頻度の低い演出となる。
演出制御CPU65aは、主制御CPU60aからの特別入賞コマンドの入力に基づいて、特別入賞口33aへのパチンコ球の入賞(特別入賞検出センサSE3による検出)の発生を把握する。そして、演出制御CPU65aは、主制御CPU60aからの開放コマンドを入力したタイミング(所定回数目のラウンド遊技の開始時点)から、次に新たな開放コマンドを入力したタイミング(次のラウンド遊技の開始時点)までを計数期間として特別入賞コマンドの入力数を計数し、1回の計数期間中に発生している特別入賞コマンドの合計入力数により、ラウンド遊技の開始からその時点までの特別入賞口33aへの入賞数を特定する。なお、各計数期間の計数値はその計数期間の終了時にクリアされ、次の計数期間の計数値が新たに記憶される。但し、最終のラウンド遊技に対応する計数期間については、次に新たな開放コマンドが入力されないので、当該計数期間の計数値は、主制御CPU60aからの大当り終了コマンドの入力時にクリアされるようにしている。
ここで、前述の図柄表示装置17および枠ランプ19が、演出制御CPU65aによる制御に基づいてオーバー入賞演出を実行するオーバー入賞演出実行手段として機能している。具体的に、オーバー入賞演出では、大当り遊技状態(ラウンド遊技)に対応する表示演出を実行中の図柄表示装置17の表示部17aにおいて、当該演出専用の演出画像(例えば、流れ星が表示部17aの略中央を斜め方向に通過する演出画像)が追加的に表示されるようにし、また、大当り遊技状態(ラウンド遊技)に対応する発光演出を実行中の枠ランプ19が、当該演出専用の発光態様(例えば、虹色の光が窓口13aを周回する発光態様)に切り替えられるようにする。このオーバー入賞演出は、規定個数を1つ超える入賞(10個目の入賞)時に、所定時間(例えば2秒)に限って実行される。
(楽曲選択演出)
実施例1のパチンコ機10は、大当り遊技状態中の演出として、当該大当り遊技状態中にスピーカ18から音声出力される楽曲を遊技者による演出操作手段(具体的には、通常操作ボタン52および選択操作ボタン53)の操作によって選択させる選択演出としての楽曲選択演出を実行可能に構成されている。実施例1では、大当り遊技状態における1回目のラウンド遊技中に楽曲選択演出が実行され、この楽曲選択演出で選択された楽曲が、2回目以降のラウンド遊技においてスピーカ18から出力されるようになっている。
実施例1においては、大当り遊技状態の種類(大当り図柄の種類)に関係なく、全ての大当り遊技状態における1回目のラウンド遊技に対応して、楽曲選択演出が一定の演出内容、一定の実行確率(実行可否)および一定の実行タイミングで実行され得るようになっている。これに対し、大当り遊技状態の種類(大当り図柄の種類)に応じて、楽曲選択演出の演出内容や実行確率(実行可否)、または実行タイミングを相違させるようにしてもよい。
ここで、前述の図柄表示装置17が、演出制御CPU65aによる制御に基づいて楽曲選択演出を実行する選択演出実行手段として機能している。具体的に、楽曲選択演出では、大当り遊技状態(ラウンド遊技)に対応する表示演出を実行中の図柄表示装置17の表示部17aの略中央部に、先ず、遊技者による楽曲の選択開始操作の実行を促す促進表示画像が表示されるようにし、この促進表示画像の表示中に遊技者が通常操作ボタン52または特別操作ボタン54を操作することで、相互に異なる楽曲名を示す文字画像を含む複数の選択肢が表示部17aの略全体を使って表示されるようにする。そして、複数の選択肢が表示された状態において遊技者が選択操作ボタン53または特別操作ボタン54を用いて何れかの選択肢を選択したもとで、遊技者が通常操作ボタン52を操作して選択肢の選択対象を確定させることにより、当該楽曲選択演出が終了し、2回目以降のラウンド遊技において遊技者が選択した選択肢に対応する楽曲がスピーカ18から出力されるようにする。
演出制御CPU65aは、主制御CPU60aからの大当り開始コマンドの入力に基づいて、大当り遊技状態が開始されたことを把握する。そして、大当り遊技状態における主制御CPU60aからの最初の開放コマンドの入力(1回目のラウンド遊技の開始)に基づいて、図柄表示装置17の表示部17aにおいて促進表示画像の表示を開始させ、これと同時に、通常操作ボタン52および特別操作ボタン54の操作を検出する第1および第3演出操作検出センサSE15,SE17の両検出が有効な第1検出有効期間(通常・特別操作ボタン52,54の操作有効期間)を開始させる。促進表示画像の表示状態は、第1検出有効期間中における第1・第3演出操作検出センサSE15,SE17の何れかによる1回目の検出が発生した時点で終了し、次に、複数の選択肢の表示状態に移行するようにする。演出制御CPU65aは、選択肢の表示状態への移行と同時に、選択操作ボタン53の操作を検出する第2演出操作検出センサSE16の検出が有効な第2検出有効期間(選択操作ボタン53の操作有効期間)を開始させる。すなわち、第2検出有効期間は、第1検出有効期間と重複して設定される。そして、演出制御CPU65aは、第1・第3演出操作検出センサSE15,SE17の何れかによる2回目の検出(1回目の検出と異なる方の検出センサSE15,SE17の検出でもよい)が発生した場合に、第1および第2検出有効期間を同時に終了させる。また、演出制御CPU65aは、選択肢の表示状態で発生する第1・第3演出操作検出センサSE15,SE17の何れかによる検出に応じて、当該時点で選択されている選択肢を特定し、特定した選択肢に対応する楽曲を、2回目以降のラウンド遊技においてスピーカ18から出力される楽曲として決定する。
(設定示唆演出)
ここで、複数種類の設定示唆演出の演出内容や実行タイミング等について、図16〜図19を参照しながら以下に説明する。前述のようにパチンコ機10は、電源を投入する際に予め定めた第1の移行操作を行って主制御CPU60aの制御状態を設定変更モードに移行させたもとで、クリアスイッチCLSを操作対象とする設定変更操作を行うことにより、遊技の有利度合いに関する段階(大当り確率)を特定する複数の確率設定値のうち何れかを、特図当り判定において参照する確率(参照値)として設定できるように構成されている。そこで、パチンコ機10は、主制御RAM60cに参照値として設定されている確率設定値(大当り確率)に関する示唆演出としての設定示唆演出を、実行可能に構成されている。パチンコ機10は、遊技可能状態において所定の契機が生じたことに応じて、設定示唆演出を予め定めた実行タイミングで実行するように構成されている。但し、RAMクリア報知(初期化報知)や復電報知が実行される期間中は、設定示唆演出の実行を規制するようになっている。すなわち、設定示唆演出は、RAMクリア報知や復電報知の実行を妨げない実行タイミングにおいて実行される。
実施例1のパチンコ機10では、遊技者が遊技を開始または継続しようとする行為である貸球操作(すなわち、球払出装置に供給動作を実行させる契機となる操作)に対して、設定示唆演出を実行することにより、遊技者の遊技に対する意欲を高めるようにしている。また、パチンコ機10は、貸球操作(貸球操作検出センサSE13による検出)とは別の契機によっても設定示唆演出を実行するように構成されており、複数種類の契機に応じて設定示唆演出を実行可能とすることで、遊技に面白味を付与している。なお、実施例1において、設定示唆演出の実行契機は、貸球の供給動作の契機を検出する契機検出手段としての貸球操作検出センサSE13による貸球操作の検出(第1の契機)の他、入球検出手段SE1,SE2,SE3によるパチンコ球の入球検出(第2の契機)と、演出操作手段SE17による演出操作の検出(第3の契機)とに大別できる。また、前記実行契機としての入球検出については、始動入賞検出センサSE1,SE2による始動入賞の検出と、特別入賞検出センサSE3による特別入賞の検出とに分類可能である。
演出制御CPU65aは、貸球操作検出センサSE13による検出を契機とする設定示唆演出である貸球操作後演出(第1の契機による第1契機演出)と、始動入賞検出センサSE1,SE2による検出を契機とする設定示唆演出である始動入賞後演出(第2の契機による第2契機演出)と、特別入賞検出センサSE3による検出を契機とする設定示唆演出である特別入賞後演出(第2の契機による第2契機演出)と、第3演出操作検出センサSE17による検出を契機とする設定示唆演出である演出操作後演出(第3の契機による第3契機演出)とを実行制御可能に構成されている。
演出制御CPU65aは、貸球操作後演出、始動入賞後演出、特別入賞後演出および演出操作後演出の夫々を、異なる演出実行手段17,18,19,24,55に実行させるよう制御する。なお、パチンコ機10における演出実行手段17,18,19,24,55は、表示手段である図柄表示装置17と、音出力手段であるスピーカ18と、発光手段である枠ランプ19および遊技盤ランプ24と、可動手段である演出可動体55(枠可動体55a、盤可動体55b)とに分類することができる。ここで、実施例1においては、音出力手段(スピーカ)18、可動手段(演出可動体)55、発光手段(枠ランプ、遊技盤ランプ)19,24および表示手段(図柄表示装置)17の夫々が、設定示唆演出を実行する設定示唆演出実行手段として、互いに異なる設定示唆演出(貸球操作後演出、始動入賞後演出、特別入賞後演出および演出操作後演出)と1対1で対応付けられている。
貸球操作後演出は、貸球操作検出センサSE13による検出を契機として、音出力手段(スピーカ)18により実行される演出である。この貸球操作後演出としては、図16に示すように、複数種類(第1音演出および第2音演出の2種類)が設けられている。第1音演出は、参照値として確率設定値「1」または「6」が設定されている場合に、貸球操作検出センサSE13による検出を契機として実行され得る。また、第2音演出は、参照値として確率設定値「5」が設定されている場合に、貸球操作検出センサSE13による検出を契機として実行され得る。この貸球操作後演出の実行確率については後述する。
第1音演出は、貸球操作検出センサSE13によって貸球操作ボタン51aの貸球操作が検出されて所定時間(20秒または22秒)が経過したタイミングで、特殊音(例えば、ピッ、ピッ、ピッ、という音)としてスピーカ18から出力される。この第1音演出は、参照値として設定されている確率設定値が「1」の場合には、貸球操作の検出から20秒が経過したタイミングで実行され得る。また、参照値として設定されている確率設定値が「6」の場合には、貸球操作の検出から22秒が経過したタイミングで実行され得るようになっている。一方、第1音演出は、参照値として設定されている確率設定値が「2」〜「5」の場合には実行されない。すなわち、第1音演出が実行された場合には、参照値として設定されている確率設定値が「1」および「6」の何れかであることが分かり、当該第1音演出は、確率設定値「1」および「6」の何れかが参照値として設定されていることを示唆する示唆演出として機能する。
なお、第1音演出が示唆対象としている確率設定値「1」は、他の契機による設定示唆演出である始動入賞後演出、特別入賞後演出および演出操作後演出の夫々では示唆対象とされていない。すなわち、第1音演出は、他の契機による設定示唆演出で示唆対象とされない確率設定値を少なくとも示唆対象とする「特有対象種類の示唆演出」である。
また、第2音演出は、貸球操作検出センサSE13によって貸球操作ボタン51aの貸球操作が検出され、かつ当該検出のタイミングが図柄変動演出の実行中であった場合に限り、当該図柄変動演出に合わせてスピーカ18が実行している音声演出の音質または音量を変化させる(例えば、音量を一時的に低下させる)ものである。この第2音演出は、参照値として設定されている確率設定値が「5」の場合に、貸球操作の検出タイミングで実行され得る。一方、第2音演出は、参照値として設定されている確率設定値が「1」〜「4」または「6」の場合には実行されない。すなわち、第2音演出が実行された場合には、参照値として設定されている確率設定値が「5」であることが分かり、当該第2音演出は、確率設定値「5」が参照値として設定されていることを示唆する示唆演出として機能する。
なお、第2音演出が示唆対象としている確率設定値「5」は、他の契機による設定示唆演出である始動入賞後演出、特別入賞後演出および演出操作後演出の夫々でも示唆対象とされている。すなわち、第2音演出は、他の契機による設定示唆演出で示唆対象とされ得る確率設定値のみ示唆対象とする「共通対象種類の示唆演出」である。
始動入賞後演出は、始動入賞検出センサSE1,SE2による検出を契機として、可動手段(演出可動体)55により実行される演出である。この始動入賞後演出としては、図17に示すように、複数種類(第1可動演出および第2可動演出の2種類)が設けられている。第1可動演出は、参照値として確率設定値「3」または「6」が設定されている場合に、始動入賞検出センサSE1,SE2による検出を契機として実行され得る。また、第2可動演出は、参照値として確率設定値「5」が設定されている場合に、始動入賞検出センサSE1,SE2による検出を契機として実行され得る。この始動入賞後演出の実行確率については後述する。
第1可動演出は、始動保留情報の保留数が上限に達していない状態で、始動入賞検出センサSE1,SE2によって始動入賞口31a,32aへの始動入賞が検出された場合に、当該始動入賞に対応する図柄変動演出中における所定のタイミングで、前枠13(上球受け皿14)に備えられる枠可動体55aが動作することにより実現される。なお、第1可動演出での枠可動体55aの動作は、図柄変動演出の演出パターンに応じて実行する通常の動作とは異なる態様(非発光状態)により実行される。この第1可動演出は、参照値として設定されている確率設定値が「3」の場合および「6」の場合の何れにおいても、その第1可動演出が実行される図柄変動演出に対応する特図変動パターンの種類に応じたタイミングで実行され得るようになっている。一方、第1可動演出は、参照値として設定されている確率設定値が「1」、「2」、「4」、「5」の場合には実行されない。すなわち、第1可動演出が実行された場合には、参照値として設定されている確率設定値が「3」および「6」の何れかであることが分かり、当該第1可動演出は、確率設定値「3」および「6」の何れかが参照値として設定されていることを示唆する示唆演出として機能する。
ここで、第1可動演出の実行タイミングは、特図変動パターン(図14参照)が通常外れ変動パターンHPhおよび外れノーマルリーチ変動パターンHPr1の何れかである場合には、図柄変動演出の開始タイミングとされ、外れ発展リーチ変動パターンHPr2、当りノーマルリーチ変動パターンHPa1および当り発展リーチ変動パターンHPa2の何れかである場合には、図柄変動演出の開始から10秒が経過したタイミングとされる。なお、実施例1では、図柄変動演出の演出内容を特定する演出パターン(図15参照)として、外れ第1ノーマルリーチ演出パターンEPh11と当り第1ノーマルリーチ演出パターンEPa11とが図柄変動演出の終盤まで同一の演出内容(第1ノーマルリーチ)を特定するように設定されており、また外れ第2ノーマルリーチ演出パターンEPh12と当り第2ノーマルリーチ演出パターンEPa12とが図柄変動演出の終盤まで同一の演出内容(第2ノーマルリーチ)を特定するように設定されているから、ノーマルリーチ中に第1可動演出が実行されるタイミングの違いにより、飾図が停止表示される前に、大当り遊技状態が生起されるか否かを推測可能である。
なお、第1可動演出が示唆対象としている確率設定値「1」は、他の契機による設定示唆演出である貸球入賞後演出、特別入賞後演出および演出操作後演出の夫々では示唆対象とされていない。すなわち、第1可動演出は、他の契機による設定示唆演出で示唆対象とされない確率設定値を少なくとも示唆対象とする「特有対象種類の示唆演出」である。
また、第2可動演出は、始動保留情報の保留数が上限に達していない状態で、始動入賞検出センサSE1,SE2によって始動入賞口31a,32aへの始動入賞が検出された場合に、当該始動入賞に対応する図柄変動演出中における所定のタイミングで、遊技盤20に備えられる盤可動体55bが動作することにより実現される。なお、第2可動演出での盤可動体55bの動作は、図柄変動演出の演出パターンに応じて実行する通常の動作とは異なる態様(非発光状態)により実行される。この第2可動演出は、参照値として設定されている確率設定値が「5」の場合に、その第2可動演出が実行される図柄変動演出に対応する特図変動パターンの種類に応じたタイミングで実行され得るようになっている。一方、第2可動演出は、参照値として設定されている確率設定値が「1」〜「4」または「6」の場合には実行されない。すなわち、第2可動演出が実行された場合には、参照値として設定されている確率設定値が「5」であることが分かり、当該第2可動演出は、確率設定値「5」が参照値として設定されていることを示唆する示唆演出として機能する。
ここで、第2可動演出の実行タイミングは、第1可動演出と同様、特図変動パターン(図14参照)が、通常外れ変動パターンHPhおよび外れノーマルリーチ変動パターンHPr1の何れかである場合には、図柄変動演出の開始タイミングとされ、外れ発展リーチ変動パターンHPr2、当りノーマルリーチ変動パターンHPa1および当り発展リーチ変動パターンHPa2の何れかである場合には、図柄変動演出の開始から10秒が経過したタイミングとされる。すなわち、ノーマルリーチ中に第2可動演出が実行されるタイミングの違いにより、大当り遊技状態が生起されるか否かを推測可能である。
なお、第2可動演出が示唆対象としている確率設定値「5」は、他の契機による設定示唆演出である貸球操作後演出、特別入賞後演出および演出操作後演出の夫々でも示唆対象とされている。すなわち、第2音演出は、他の契機による設定示唆演出で示唆対象とされ得る確率設定値のみ示唆対象とする「共通対象種類の示唆演出」である。
特別入賞後演出は、特別入賞検出センサSE3による検出を契機として、発光手段(枠ランプ、遊技盤ランプ)19,24により実行される演出である。この特別入賞後演出としては、図18に示すように、複数種類(第1発光演出および第2発光演出の2種類)が設けられている。第1発光演出は、参照値として確率設定値「4」〜「6」の何れかが設定されている場合に、特別入賞検出センサSE3による検出を契機として(入球検出手段による検出時に対応して)実行され得る。また、第2発光演出は、参照値として確率設定値「5」が設定されている場合に、特別入賞検出センサSE3による検出を契機として(入球検出手段による検出時に対応して)実行され得る。この特別入賞後演出の実行確率については後述する。
第1発光演出は、特別入賞検出センサSE3によって特別入賞口33aへの入賞(特別入賞)が検出されたタイミングで、枠ランプ19が特殊な態様により発光(例えば、3秒の間、全体が黄色で点滅)して実現される。この第1発光演出は、参照値として設定されている確率設定値が「4」〜「6」の何れの場合も、特別入賞検出センサSE3による検出に応じた共通のタイミングで実行され得る。ここで、第1発光演出は、大当り遊技状態中(ラウンド遊技中)にパチンコ球が特別入賞口33aに入賞する毎に、その入賞タイミングに応じて実行されるようになっている。一方、第1発光演出は、参照値として設定されている確率設定値が「1」〜「3」の場合には実行されない。すなわち、第1発光演出が実行された場合には、参照値として設定されている確率設定値が「4」〜「6」の何れかであることが分かり、当該第1発光演出は、確率設定値「4」〜「6」の何れかが参照値として設定されていることを示唆する示唆演出として機能する。
なお、第1発光演出が示唆対象としている確率設定値「4」は、他の契機による設定示唆演出である貸球操作後演出、始動入賞後演出および演出操作後演出の夫々では示唆対象とされていない。すなわち、第1発光演出は、他の契機による設定示唆演出で示唆対象とされない確率設定値を少なくとも示唆対象とする「特有対象種類の示唆演出」である。
また、第2発光演出は、特別入賞検出センサSE3によって特別入賞口33aへの特別入賞が検出されたタイミングで、遊技盤ランプ24が特殊な態様により発光(例えば、3秒の間、全体が赤色で点滅)して実現される。この第2発光演出は、参照値として設定されている確率設定値が「5」の場合に、特別入賞の検出タイミングで実行され得る。ここで、第2発光演出は、第1発光演出と同様、大当り遊技状態中(ラウンド遊技中)にパチンコ球が特別入賞口33aに入賞する毎に、その入賞タイミングに応じて実行されるようになっている。一方、第2発光演出は、参照値として設定されている確率設定値が「1」〜「4」または「6」の場合には実行されない。すなわち、第2発光演出が実行された場合には、参照値として設定されている確率設定値が「5」であることが分かり、当該第2発光演出は、確率設定値「5」が参照値として設定されていることを示唆する示唆演出として機能する。
なお、第2発光演出が示唆対象としている確率設定値「5」は、他の契機による設定示唆演出である貸球操作後演出、始動入賞後演出および演出操作後演出の夫々でも示唆対象とされている。すなわち、第2発光演出は、他の契機による設定示唆演出で示唆対象とされ得る確率設定値のみ示唆対象とする「共通対象種類の示唆演出」である。
ここで、演出制御CPU65aは、前述した入賞演出(オーバー入賞演出)を、ラウンド遊技において規定個数(9個)を1つ超えるパチンコ球(10個目のパチンコ球)が特別入賞口33aに入賞した場合に、当該入賞タイミングで制御し得るよう構成されている。すなわち、実施例1では、特別入賞検出センサSE3による検出時に対応して、オーバー入賞演出および特別入賞後演出(第1発光演出、第2発光演出)の両方の実行が決定され得るようになっており、特別入賞後演出の実行タイミング(特別入賞毎)が、オーバー入賞演出の実行タイミング(ラウンド遊技における10個目の入賞時)と重複する場合がある。このため、実施例1では、特別入賞検出センサSE3による検出時に、特別入賞後演出を実行するのと同タイミングでオーバー入賞演出を実行する場合、当該オーバー入賞演出を規制態様とする。なおこの場合に、オーバー入賞演出を実行しないようにすることも可能である。
具体的に、演出制御CPU65aは、特別入賞時に対応して特別入賞後演出(第1発光演出、第2発光演出)を実行することを決定した場合に、ラウンド遊技における10個目の特別入賞を契機として図柄表示装置17の表示部17aで実行されるオーバー入賞演出としての演出画像(流れ星)を、特別入賞後演出を実行しない場合の通常のオーバー入賞演出よりも小さいサイズの演出画像とし、かつ表示部17aの端側に通過させる。この場合に、演出画像(流れ星)の表示を通常の時間(2秒)より短い時間(1秒)で終了させる。すなわち、特別入賞後演出(第1発光演出、第2発光演出)の実行を決定した場合には、図柄表示装置17の表示部17aで実行されるオーバー入賞演出を、特別入賞後演出の妨げにならないよう、通常よりも遊技者の目に留まり難い表示態様(規制態様)で表示する。また、演出制御CPU65aは、特別入賞時に対応して特別入賞後演出(第1発光演出、第2発光演出)を実行することを決定した場合に、ラウンド遊技における10個目の特別入賞を契機とする枠ランプ19によるオーバー入賞演出の実行を中止する。このように、特別入賞口33aへの入賞を契機として実行され得る特別入賞後演出(設定示唆演出)およびオーバー入賞演出の関係では、特別入賞後演出(設定示唆演出)の方を優先的に、目立つように演出するようにしている。
演出操作後演出は、第3演出操作検出センサSE17による検出を契機として、表示手段(図柄表示装置)17により実行される演出である。この演出操作後演出としては、図19に示すように、複数種類(第1表示演出および第2表示演出の2種類)が設けられている。第1表示演出は、参照値として確率設定値「2」または「6」が設定されている場合に、第3演出操作検出センサSE17による検出を契機として実行され得る。また、第2表示演出は、参照値として確率設定値「5」が設定されている場合に、第3演出操作検出センサSE17による検出を契機として実行され得る。この演出操作後演出の実行確率については後述する。
第1表示演出は、大当り遊技状態中における前述した楽曲選択演出の第1検出有効期間(第1および第3演出操作検出センサSE15,SE17の両検出が有効な期間)において、特別操作ボタン54に対する1回目の演出操作(促進表示画像の表示から選択肢の表示に切り替える操作)が第3演出操作検出センサSE17によって検出された場合(すなわち、操作が有効な複数の演出操作手段52,54のうち特定の演出操作手段である特別操作ボタン54が操作されることで促進表示画像の表示を終了する場合)に、表示部17aに表示される選択肢の内容を通常の楽曲選択演出と異なる表示内容(第1表示演出専用の楽曲を示す文字画像を含む選択肢)とすることにより実現される。すなわち、楽曲選択演出の促進表示画像の表示を通常操作ボタン52の操作によって選択肢の表示に切り替える場合には、第1表示演出が実行されないようになっている。第1表示演出は、参照値として設定されている確率設定値が「2」および「6」の何れの場合にも、特別操作ボタン54の演出操作のタイミング(第3演出操作検出センサSE17の検出タイミングであり、楽曲選択演出の選択肢の表示が開始されるタイミング)で実行され得る。一方、第1表示演出は、参照値として設定されている確率設定値が「1」、「3」〜「5」の場合には実行されない。すなわち、第1表示演出が実行された場合には、参照値として設定されている確率設定値が「2」および「6」の何れかであることが分かり、当該第1表示演出は、確率設定値「2」および「6」の何れかが参照値として設定されていることを示唆する示唆演出として機能する。
なお、第1表示演出が示唆対象としている確率設定値「2」は、他の契機による設定示唆演出である貸球操作後演出、始動入賞後演出および特別入賞後演出の夫々では示唆対象とされていない。すなわち、第1表示演出は、他の契機による設定示唆演出で示唆対象とされない確率設定値を少なくとも示唆対象とする「特有対象種類の示唆演出」である。
ここで、第1表示演出(演出操作後演出)は、当該演出が実行される大当り遊技状態の種類(価値)に応じて、異なる演出内容で実行されるようになっている。パチンコ機10は、複数種類の大当り遊技状態を生起可能であり、特図当り判定が当りの判定結果となった場合に決定される特図(大当り図柄)によって、該判定に対応する図柄変動演出の終了後に生起される大当り遊技状態の種類が決定されるようになっている。具体的に、パチンコ機10は、大当り遊技状態として、合計3回のラウンド遊技を含みかつ終了後50回の図柄変動演出が終了するまで低確低ベース状態となる「第1大当り」と、合計3回のラウンド遊技を含みかつ終了後50回の図柄変動演出が終了するまで高確低ベース状態となる「第2大当り」と、合計6回のラウンド遊技を含みかつ終了後50回の図柄変動演出が終了するまで低確高ベース状態となる「第3大当り」と、合計6回のラウンド遊技を含みかつ終了後50回の図柄変動演出が終了するまで高確高ベース状態となる「第4大当り」と、合計9回のラウンド遊技を含みかつ終了後50回の図柄変動演出が終了するまで高確高ベース状態となる「第5大当り」とを生起可能に構成されている。演出制御CPU65aは、「第1大当り」および「第2大当り」の終了後、図柄変動演出が50回終了するまでの期間において共通の背景画像を表示部17aに表示する(同一の演出モードとする)ようにし、低確低ベース状態であるか高確低ベース状態であるかを判別し難くするよう制御する。また、「第3大当り」および「第4大当り」の終了後、図柄変動演出が50回終了するまでの期間において共通の背景画像を表示部17aに表示する(同一の演出モードとする)ようにし、低確高ベース状態であるか高確高ベース状態であるかを判別し難くするよう制御する。演出制御CPU65aは、主制御CPU60aからの大当り開始コマンドに基づいて、大当り遊技状態の種類を特定すると共に、「第1大当り」、「第3大当り」および「第5大当り」における第1表示演出の表示態様(例えば、楽曲Aを示す文字画像を含む選択肢)と、「第2大当り」および「第4大当り」における第1表示演出の表示態様(例えば、楽曲Bを示す文字画像を含む選択肢)とを異ならせる。これにより、大当り遊技状態中の第1検出有効期間における第3演出操作検出センサSE17の検出を契機として第1表示演出が行われた場合、その表示態様の違いによってその大当り遊技状態の終了後の遊技状態を判別できるようになる。
第2表示演出は、図柄変動演出中に設定される第3演出操作検出センサSE17の検出有効期間(以下「第3検出有効期間」という)において、該第3演出操作検出センサSE17によって特別操作ボタン54の演出操作が検出された場合に、表示部17aに専用のキャラクタ画像を追加表示することにより実現される。この第2表示演出は、参照値として設定されている確率設定値が「5」の場合に、特別操作ボタン54の演出操作のタイミング(第3演出操作検出センサSE17の検出タイミング)で実行され得る。一方、第2表示演出は、参照値として設定されている確率設定値が「1」〜「4」または「6」の場合には実行されない。すなわち、第2表示演出が実行された場合には、参照値として設定されている確率設定値が「5」であることが分かり、当該第2表示演出は、確率設定値「5」が参照値として設定されていることを示唆する示唆演出として機能する。
なお、第2表示演出が示唆対象としている確率設定値「5」は、他の契機による設定示唆演出である貸球操作後演出、始動入賞後演出および特別入賞後演出の夫々でも示唆対象とされている。すなわち、第2表示演出は、他の契機による設定示唆演出で示唆対象とされ得る確率設定値のみ示唆対象とする「共通対象種類の示唆演出」である。
(設定示唆演出の実行確率について)
次に、前述した各種設定示唆演出に関し、実行確率等を具体的に説明する。実施例1の演出制御CPU65aは、設定示唆演出(貸球操作後演出、始動入賞後演出、特別入賞後演出および演出操作後演出)の演出内容、実行確率、実行可否および実行タイミングを特定する複数種類の設定示唆モードを制御可能に構成されており、演出制御CPU65aが何れの設定示唆モードに滞在しているかによって、各種の設定示唆演出の実行確率が相違するようになっている。具体的には、設定示唆モードとして、設定示唆演出が高頻度で実行され得る「高頻度モード(モード1)」と、設定示唆演出が中頻度で実行され得る「中頻度モード(モード2)」と、設定示唆演出が低頻度で実行され得る「低頻度モード(モード3)」と、設定示唆演出が実行されない「禁止モード(モード4)」とがあり、その何れかの設定示唆モードにより特定される実行確率に応じて設定示唆演出が実行される。すなわち、設定示唆演出が実行される頻度が、「禁止モード」→「低頻度モード」→「中頻度モード」→「高頻度モード」の順に高くなるように設定されている。そして、後述するように、モード変更条件(変更条件)が成立したことに応じて、当該時点の設定示唆モードから別の設定示唆モードへと移行するように構成されている。
なお、実施例1では、前述のように設定示唆演出の実行確率を設定示唆モード毎に相違させており、設定示唆演出の演出内容や実行タイミングについては設定示唆モードの種類に関わらず共通(但し、設定示唆演出の実行を禁止する禁止モードは除く)となっているが、設定示唆演出の演出内容や実行タイミングを設定示唆モードの種類に応じて相違させるようにすることもできる。また、特定の種類の設定示唆演出についての実行確率(または、演出内容、実行可否および実行タイミングの何れか)のみを設定示唆モード毎に相違させることも可能である。
演出制御CPU65aは、第1音演出(貸球操作後演出)の示唆対象である確率設定値(「1」、「6」)が参照値として設定されている場合における貸球操作検出センサSE13による検出が発生し、かつ、所定の実行確率で当選となる抽選処理に当選(特定条件が成立)した場合に、第1音演出をスピーカ18に実行させるよう制御する。ここで、第1音演出を実行するか否かの抽選処理は、演出制御CPU65aがどの設定示唆モードに滞在しているかによって相違し、図16に示すように、確率設定値「1」が参照値に設定されている場合、高頻度モードでは「1%」、中頻度モードでは「0.5%」、低頻度モードでは「0.1%」の各実行確率で当選となる抽選処理を、演出制御CPU65aが実行する。また、確率設定値「6」が参照値に設定されている場合、高頻度モードでは「2%」、中頻度モードでは「1%」、低頻度モードでは「0.5%」の各実行確率で当選となる抽選処理を、演出制御CPU65aが実行する。すなわち、第1音演出の実行は、演出制御CPU65aが滞在する設定示唆モードの違いによって異なる実行確率(当選確率)の抽選処理(特定条件)に応じて決定される。
また、第1音演出の実行は、確率設定値「1」が参照値に設定されている場合と、確率設定値「6」が参照値に設定されている場合との関係で、すなわち、参照値に設定されている確率設定値の違いにより、異なる当選確率での抽選処理(特定条件)に応じて決定される。
演出制御CPU65aは、第2音演出(貸球操作後演出)の示唆対象である確率設定値(「5」)が参照値として設定されている場合における図柄変動中の貸球操作検出センサSE13による検出が発生し、かつ、所定の実行確率で当選となる抽選処理に当選(特定条件が成立)した場合に、第2音演出をスピーカ18に実行させるよう制御する。ここで、第2音演出を実行するか否かの抽選処理は、演出制御CPU65aがどの設定示唆モードに滞在しているかによって相違し、図16に示すように、確率設定値「5」が参照値に設定されている場合、高頻度モードでは「6%」、中頻度モードでは「3%」、低頻度モードでは「1%」の各実行確率で当選となる抽選処理を、演出制御CPU65aが実行する。すなわち、第2音演出の実行は、演出制御CPU65aが滞在する設定示唆モードの違いによって異なる実行確率(当選確率)の抽選処理(特定条件)に応じて決定される。
演出制御CPU65aは、第1可動演出(始動入賞後演出)の示唆対象である確率設定値(「3」、「6」)が参照値として設定されている場合における始動入賞検出センサSE1,SE2による検出が発生し、かつ、所定の実行確率で当選となる抽選処理に当選(特定条件が成立)した場合に、第1可動演出を枠可動体55aに実行させるよう制御する。ここで、第1可動演出を実行するか否かの抽選処理は、演出制御CPU65aがどの設定示唆モードに滞在しているかによって相違し、図17に示すように、確率設定値「3」が参照値に設定されている場合、高頻度モードでは「5%」、中頻度モードでは「2%」、低頻度モードでは「1%」の各実行確率で当選となる抽選処理を、演出制御CPU65aが実行する。また、確率設定値「6」が参照値に設定されている場合、高頻度モードでは「10%」、中頻度モードでは「5%」、低頻度モードでは「2%」の各実行確率で当選となる抽選処理を、演出制御CPU65aが実行する。すなわち、第1可動演出の実行は、演出制御CPU65aが滞在する設定示唆モードの違いによって異なる実行確率(当選確率)の抽選処理(特定条件)に応じて決定される。
また、第1可動演出の実行は、確率設定値「3」が参照値に設定されている場合と、確率設定値「6」が参照値に設定されている場合との関係で、すなわち、参照値に設定されている確率設定値の違いにより、異なる当選確率での抽選処理(特定条件)に応じて決定される。
演出制御CPU65aは、第2可動演出(始動入賞後演出)の示唆対象である確率設定値(「5」)が参照値として設定されている場合における始動入賞検出センサSE1,SE2による検出が発生し、かつ、所定の実行確率で当選となる抽選処理に当選(特定条件が成立)した場合に、第2可動演出を盤可動体55bに実行させるよう制御する。ここで、第2可動演出を実行するか否かの抽選処理は、演出制御CPU65aがどの設定示唆モードに滞在しているかによって相違し、図17に示すように、確率設定値「5」が参照値に設定されている場合、高頻度モードでは「50%」、中頻度モードでは「10%」、低頻度モードでは「5%」の各実行確率で当選となる抽選処理を、演出制御CPU65aが実行する。すなわち、第2可動演出の実行は、演出制御CPU65aが滞在する設定示唆モードの違いによって異なる実行確率(当選確率)の抽選処理(特定条件)に応じて決定される。
演出制御CPU65aは、第1発光演出(特別入賞後演出)の示唆対象である確率設定値(「4」、「5」、「6」)が参照値として設定されている場合におけるラウンド遊技中の11個目の特別入賞検出センサSE3による検出が発生し、かつ、所定の実行確率で当選となる抽選処理に当選(特定条件が成立)した場合に、第1発光演出を枠ランプ19に実行させるよう制御する。ここで、第1発光演出を実行するか否かの抽選処理は、演出制御CPU65aがどの設定示唆モードに滞在しているかによって相違し、図18に示すように、確率設定値「4」が参照値に設定されている場合、高頻度モードでは「90%」、中頻度モードでは「70%」、低頻度モードでは「20%」の各実行確率で当選となる抽選処理を、演出制御CPU65aが実行する。また、確率設定値「5」が参照値に設定されている場合、高頻度モードでは「100%」、中頻度モードでは「70%」、低頻度モードでは「50%」の各実行確率で当選となる抽選処理を、演出制御CPU65aが実行する。更に、確率設定値「6」が参照値に設定されている場合、高頻度モードでは「100%」、中頻度モードでは「80%」、低頻度モードでは「60%」の各実行確率で当選となる抽選処理を、演出制御CPU65aが実行する。すなわち、第1発光演出の実行は、演出制御CPU65aが滞在する設定示唆モードの違いによって異なる実行確率(当選確率)の抽選処理(特定条件)に応じて決定される。
また、第1発光演出の実行は、確率設定値「4」が参照値に設定されている場合と、確率設定値「5」が参照値に設定されている場合と、確率設定値「6」が参照値に設定されている場合との関係で、すなわち、参照値に設定されている確率設定値の違いにより、異なる当選確率での抽選処理(特定条件)に応じて決定される。
演出制御CPU65aは、第2発光演出(特別入賞後演出)の示唆対象である確率設定値(「5」)が参照値として設定されている場合におけるラウンド遊技中の11個目の特別入賞検出センサSE3による検出が発生し、かつ、所定の実行確率で当選となる抽選処理に当選(特定条件が成立)した場合に、第2発光演出を遊技盤ランプ24に実行させるよう制御する。ここで、第2発光演出を実行するか否かの抽選処理は、演出制御CPU65aがどの設定示唆モードに滞在しているかによって相違し、図18に示すように、確率設定値「5」が参照値に設定されている場合、高頻度モードでは「90%」、中頻度モードでは「70%」、低頻度モードでは「20%」の各実行確率で当選となる抽選処理を、演出制御CPU65aが実行する。すなわち、第2発光演出の実行は、演出制御CPU65aが滞在する設定示唆モードの違いによって異なる実行確率(当選確率)の抽選処理(特定条件)に応じて決定される。
演出制御CPU65aは、第1表示演出(演出操作後演出)の示唆対象である確率設定値(「2」、「6」)が参照値として設定されている場合における第1検出有効期間での第3演出操作検出センサSE17による1回目の検出が発生し、かつ、所定の実行確率で当選となる抽選処理に当選(特定条件が成立)した場合に、第1表示演出を図柄表示装置17に実行させるよう制御する。ここで、第1表示演出を実行するか否かの抽選処理は、演出制御CPU65aがどの設定示唆モードに滞在しているかによって相違し、図19に示すように、確率設定値「2」が参照値に設定されている場合、高頻度モードでは「50%」、中頻度モードでは「10%」、低頻度モードでは「5%」の各実行確率で当選となる抽選処理を、演出制御CPU65aが実行する。また、確率設定値「6」が参照値に設定されている場合、高頻度モードでは「90%」、中頻度モードでは「30%」、低頻度モードでは「5%」の各実行確率で当選となる抽選処理を、演出制御CPU65aが実行する。すなわち、第1表示演出の実行は、演出制御CPU65aが滞在する設定示唆モードの違いによって異なる実行確率(当選確率)の抽選処理(特定条件)に応じて決定される。
また、第1表示演出の実行は、確率設定値「2」が参照値に設定されている場合と、確率設定値「6」が参照値に設定されている場合との関係で、すなわち、参照値に設定されている確率設定値の違いにより、異なる当選確率での抽選処理(特定条件)に応じて決定される。
演出制御CPU65aは、第2表示演出(演出操作後演出)の示唆対象である確率設定値(「5」)が参照値として設定されている場合における第3検出有効期間での第3演出操作検出センサSE17による検出が発生し、かつ、所定の実行確率で当選となる抽選処理に当選(特定条件が成立)した場合に、第2表示演出を図柄表示装置17に実行させるよう制御する。ここで、第2表示演出を実行するか否かの抽選処理は、演出制御CPU65aがどの設定示唆モードに滞在しているかによって相違し、図19に示すように、確率設定値「5」が参照値に設定されている場合、高頻度モードでは「50%」、中頻度モードでは「40%」、低頻度モードでは「9%」の各実行確率で当選となる抽選処理を、演出制御CPU65aが実行する。すなわち、第2表示演出の実行は、演出制御CPU65aが滞在する設定示唆モードの違いによって異なる実行確率(当選確率)の抽選処理(特定条件)に応じて決定される。
(設定示唆モードの変更条件について)
実施例1のパチンコ機10は、前述のように複数種類の設定示唆モード(高頻度モード、中頻度モード、低頻度モードおよび禁止モード)を演出制御CPU65aが制御可能であり、所定の変更条件が成立したことに応じて設定示唆モードを変更し得るよう構成されている。ここで、実施例1では、設定示唆モードを変更する変更条件として、所定の操作手段を操作対象とする演出調整操作の実行、および、遊技状態の変更、の2つが設けられている。
演出制御CPU65aは、第1の変更条件が成立する場合として、第2演出操作検出センサSE16の検出が有効な検出有効期間(以下「第4検出有効期間」という)中の第2演出操作検出センサSE16の検出(選択操作ボタン53の操作)に基づいて、設定示唆モードを変更し得るようになっている。ここで、演出制御CPU65aは、主制御CPU60aが設定確認モードとなっている期間を、第4検出有効期間として設定するよう構成されている。すなわち、演出制御CPU65aは、主制御CPU60aからの設定確認開始コマンドの入力時に、第4検出有効期間を開始させ、主制御CPU60aからの設定変更終了コマンドの入力時に、第4検出有効期間を終了させる。
前述のように、主制御CPU60aは、電源遮断状態のパチンコ機10に対し、扉開放検出センサSE10を検出状態とし、設定操作部91をオン姿勢に切り替えたもとで、クリアスイッチCLSを操作状態とせずに電源スイッチPWSをON操作した場合(すなわち、第2の移行操作が行われた場合)に、設定確認モードに移行する。主制御CPU60aの制御状態が設定確認モードに移行すると、図20(a)に示すように、「設定確認中」の文字画像を含む設定確認報知が表示部17aの略全体を使って実行される。演出制御CPU65aは、設定確認モードの開始と同時に第4検出有効期間を設定するよう構成されており、設定確認モード中に選択操作ボタン53を操作すると、第4検出有効期間における第2演出操作検出センサSE16の最初の検出が生じる。これに対し、演出制御CPU65aは、設定確認報知の態様(表示態様)を変更するよう制御を行う。この場合には、図20(b)に示すように、「設定確認中」の文字画像の表示領域を上方へ移動させ、その下側領域にモード変更画像を表示させる。そして、図20(c)に示すように、第4検出有効期間における2回目以降の第2演出操作検出センサSE16の検出に応じて、選択対象の設定示唆モードが変更されたことを示す表示を行うようにする。そして、演出制御CPU65aは、主制御CPU60aからの設定確認終了コマンドの入力に基づいて、モード変更画像上で選択対象とされた設定示唆モードに移行すると共に、モード変更画像の表示を終了させる。
ここで、演出制御基板65に備えられる記憶手段としての演出制御RAM65cは、演出制御CPU65aが制御している設定変更モードを特定可能なモード特定情報を設定(記憶)するモード情報記憶領域を有しており、電源断時に当該モード情報記憶領域に設定されるモード特定情報をバックアップしてパチンコ機10の電源が再投入されるまで記憶保持し得るよう構成されている。すなわち、電源投入時に復電操作が行われた場合には、演出制御CPU65aが制御する設定示唆モードが電源断前の設定示唆モードとなる。このため、第2の移行操作(復電操作を含む操作)に応じた設定確認モードにおいて設定示唆モードの変更操作を行う場合には、モード変更画像(図20(c)参照)が電断前の設定示唆モードを選択対象とする状態から表示開始される。
一方で、演出制御RAM65cは、電源の再投入時におけるクリア操作(演出制御RAM65cの初期化)に伴い、モード情報記憶領域に記憶されていたモード特定情報を消去し、演出制御RAM65cの初期設定に伴い、予め定めた設定示唆モードを特定する初期状態用モード特定情報が、モード情報記憶領域に記憶(設定)されるようになっている。すなわち、電源投入時にクリア操作が行われた場合には、演出制御CPU65aが制御する設定示唆モードが自動的に、予め定めた初期状態の設定示唆モードとなる。これにより、遊技者は、設定示唆演出の実行確率等から推測される設定示唆モードが初期状態の設定示唆モードであるかによって、設定変更モードへの移行後であるか否か(参照値としての確率設定値が変更されたか否か)を推測することができ、遊技の興趣を向上し得るようになっている。なお、実施例1では、初期状態用モード特定情報として、高頻度モードを特定するモード特定情報が設定されているが、別の設定示唆モードを特定するモード特定情報を、初期状態用モード特定情報としてモード情報記憶領域に初期設定するようにしてもよい。
演出制御CPU65aは、第2の変更条件が成立する場合として、主制御CPU60aによる特図当り判定が当りの判定結果となったことに基づいて大当り遊技状態が生起され、これに応じて大当り遊技状態の終了後に、当該大当り遊技状態の開始前の遊技状態とは異なる遊技状態に変更される場合に、設定示唆モードを変更し得る。但し、実施例1では、大当り遊技状態の開始前の遊技状態が、低確低ベース状態であり、大当り遊技の終了後の遊技状態が、高確高ベース状態となる場合に限り、第2の変更条件が成立するようにしている。すなわち、低確低ベース状態に発生した始動入賞に基づいて、前述した「第4大当り」または「第5大当り」が生起される場合に、設定示唆モードが変更され得る。なお、実施例1では、第2の変更条件の成立に応じた変更後の設定示唆モードが必ず高頻度モードとなり、この高頻度モードが、高確高ベース状態の終了(大当り遊技状態の終了後50回の図柄変動演出の終了)タイミングで、変更前の設定示唆モードに復帰させるようにしている。また、設定示唆演出が実行されない禁止モードでは、第2の変更条件が成立しないようになっている。このため、6回のラウンド遊技を含む大当り遊技状態の終了後の遊技状態(高ベース状態)が、「第3大当り」の終了後に生じる低確高ベース状態であるか、「第4大当り」の終了後に生じる高確高ベース状態であるかを、設定示唆演出が実行される頻度によって推測することが可能である。
(実施例1の作用)
次に、前述した実施例1に係る作用・効果につき説明する。
実施例1のパチンコ機10は、遊技の有利度合いに関する段階を特定する値としての複数の確率設定値「1」〜「6」のうち、主制御RAM60cの設定情報記憶領域に参照値として設定されている確率設定値に基づいて、主制御CPU60aによる特図当り判定の制御が実行されると共に、当該参照値に設定する確率設定値が、設定変更操作(設定変更操作手段としてのクリアスイッチCLSの操作)に応じて変更されるから、遊技者により行われるパチンコ遊技の内容を変化に富んだものとすることができる。
ここで、クリア操作を伴う第1の移行操作に応じて、設定変更操作が可能な設定変更モードに移行し、この設定変更モードが終了した後には、遊技可能状態に移行するから、主制御RAM60cに電源断前の遊技情報を残した状態で参照値として設定される確率設定値が変更されることがなく、遊技制御に不具合が生ずるのを防ぐことができる。
そして、演出制御CPU65aの制御に応じて実行される設定示唆演出によって、主制御RAM60cに参照値として設定されている確率設定値(遊技の有利度合い)が示唆されるから、遊技者は、遊技の有利度合いがどの程度に設定されているかを推測しながら遊技を行うことができ、遊技に面白味を付与することができる。
また、クリア操作を伴う第1の移行操作に応じて設定変更モードを開始させた場合、この設定変更モードが終了した後に、RAMクリア報知(初期化報知)を開始させ、また、このRAMクリア報知が実行される期間中に設定示唆演出が実行されないようにしているから、RAMクリア報知の実行を確実に認識させることができる。
また、遊技者による貸球操作(機前側の貯留領域としての上球受け皿14に対してパチンコ球を供給する供給動作を球払出装置に実行させる契機となる操作)に対して、すなわち貸球操作検出センサ(契機検出手段)SE13による検出を契機として、設定示唆演出としての貸球操作後演出が実行されることで、遊技を開始または継続しようとする遊技者の遊技意欲を、好適なタイミングで高めることができると共に、意外性を付与することができる。またこの場合、遊技者にとっては、自ら行う貸球操作を契機として貸球操作後演出が実行されるから、貸球操作後示唆演出の見逃しを防ぐことができる。
また、演出制御CPU65aは、貸球操作検出センサSE13による検出を契機として設定示唆演出(貸球操作後演出)を実行制御するだけでなく、貸球操作検出センサSE13とは別の検出センサSE1,SE2,SE3,SE17による検出を契機とする設定示唆演出(始動入賞後演出、特別入賞後演出、演出操作後演出)についても実行制御し得るから、設定示唆演出の行われるタイミングが単調になるのを防ぎ、これによっても遊技に面白味を付与し得る。
演出制御CPU65aは、設定示唆演出として具体的に、貸球操作検出センサSE13による検出を契機とする貸球操作後演出(第1契機演出)と、パチンコ球の入球(入賞)を検出する入球検出手段としての始動入賞検出センサSE1,2や特別入賞検出センサSE3による検出を契機とする始動入賞後演出・特別入賞後演出(第2契機演出)と、演出操作手段の1つとしての特別操作ボタン54の操作状態が第3演出操作検出センサSE17によって検出されたことを契機とする演出操作後演出(第3契機演出)とを実行制御するから、設定示唆演出の実行契機を多様化し、遊技に面白味を付与することができる。
そして、貸球操作後演出、始動入賞後演出、特別入賞後演出および演出操作後演出の夫々として、実行契機が異なる他の設定示唆演出で示唆対象とされ得る確率設定値「5」のみを示唆対象とする共通対象種類の設定示唆演出(第2音演出、第2可動演出、第2発光演出、第2表示演出)と、実行契機が異なる他の設定示唆演出で示唆対象とされない確率設定値を少なくとも示唆対象とする特有対象種類の設定示唆演出(第1音演出、第1可動演出、第1発光演出、第1表示演出)とが実行されるので、共通対象種類の設定示唆演出によって、所定の確率設定値を示唆対象とする設定示唆演出についての実行タイミングが単調になるのを防ぐことができ、また、特有対象種類の設定示唆演出によって、設定示唆演出の実行契機が複数種類の何れであったかについて興味を高め得る。
また、貸球操作後演出、始動入賞後演出、特別入賞後演出および演出操作後演出の夫々は、設定示唆演出を実行する演出実行手段としての、音出力手段(スピーカ)18、可動手段(演出可動体)55、発光手段(枠ランプ、遊技盤ランプ)19,24、表示手段(図柄表示装置)17の夫々と、1対1で対応付けられており、実行契機の違いによって異なる演出実行手段を用いた設定示唆演出が行われるので、設定示唆演出とその実行契機との関係を容易に理解でき、示唆演出に対する興味を高めることができる。
演出制御CPU65aは、貸球操作ボタン51aの操作状態を貸球操作検出センサSE13が検出し、かつ、所定の当選確率の抽選処理において当選となった場合に限り、貸球操作後演出(設定示唆演出)を制御するので、貸球操作を行った際に貸球操作後演出が行われる場合と行われない場合とが生じ得ることになり、設定示唆演出の頻出を防いで設定示唆演出が行われることの価値を高めることができる。また、貸球操作後演出が示唆対象とする確率設定値「1」が参照値として設定されている場合と、貸球操作後演出が同じく示唆対象とする確率設定値「6」が参照値として設定されている場合とで、貸球操作後演出を実行するか否かの抽選処理として、当選確率が異なる抽選処理(特定条件)が設定されているので、設定示唆演出の契機の種類と、設定示唆演出の頻度とに基づいて、参照値として設定されている確率設定値を推測することが可能になる。
演出制御CPU65aは、主制御CPU60aからの特図変動パターンに基づく図柄変動演出中に始動入賞後演出(設定示唆演出)の実行を制御し得ると共に、複数種類の特図変動パターンの何れに対応する図柄変動演出の実行期間であるかに応じて、実行制御する始動入賞後演出の演出内容、実行確率、実行可否および実行タイミングのうち少なくとも何れか(実施例1では、実行タイミング)を異ならせるので、始動入賞後演出によって図柄変動演出の結果(大当り遊技状態が生起されるか否か)を遊技者に推測させる等、遊技の幅を拡げることができる。
大当り遊技状態における1回のラウンド遊技に対応して特別入賞演出センサSE3により検出されたパチンコ球の数(特別入賞口33aへの特別入賞数)が規定個数である9個に達した場合に、主制御CPU60aが開放姿勢の特別用開閉部材33bを閉鎖姿勢に変位させる一方、演出制御CPU65aが、特別入賞検出センサSE3によるパチンコ球の検出時に、オーバー入賞演出と、設定示唆演出である特別入賞後演出とを実行可能であり、特別入賞検出センサSE3によるパチンコ球の検出時に特別入賞後演出が実行される際に、オーバー入賞演出が規制態様で実行されるので、参照値として設定されている確率設定値を、特別入賞後演出によって示唆し得るのと同時に、オーバー入賞演出が規制態様で実行されることまたは実行されないことによっても示唆することができる。
演出制御CPU65aは、大当り遊技状態中に演出操作後演出(設定示唆演出)を実行制御し得ると共に、複数種類の大当り遊技状態のうち何れの当り遊技状態中であるかに応じて、演出操作後演出の演出内容、実行確率、実行可否および実行タイミングのうち少なくとも何れか(実施例1では、演出内容)を異ならせるので、演出操作後演出によって大当り遊技状態の種類(大当り遊技状態終了後の遊技状態)を遊技者に推測させる等、遊技の幅を拡げることができる。
演出制御CPU65aは、設定示唆演出の演出内容、実行確率、実行可否および実行タイミングのうち少なくとも何れか(実施例1では、演出内容、実行確率、実行可否および実行タイミングの全て)を特定する複数種類の設定示唆モードを制御可能であり、所定の変更条件が成立したことに応じて設定示唆モードを変更し得るから、設定示唆モードが変更され、示唆演出の演出内容や実行確率・実行可否や実行タイミングが変化することで、設定示唆演出の種類や実行頻度に変化を与え、設定示唆演出に対する遊技者の興味を長時間維持することができる。
ここで、選択操作ボタン(所定の操作手段)53を操作対象とするモード変更操作に応じて設定示唆モードの変更条件を成立させ得るから、任意に設定示唆モードを変更でき、演出内容に変化を与えることができる。
また、主制御CPU60aは、始動入賞口31a,32aへの入賞(当り判定条件の成立)を契機として特図当り判定を実行すると共に、特図当り判定による判定結果が当りとなった場合に、大当り遊技状態を生起させた後の遊技状態を大当り遊技状態の前の遊技状態から変更し、この遊技状態の変更に応じて、設定示唆モードの変更条件が成立し得るから、遊技に基づいて設定示唆モードを変更でき、演出に変化を与えることができる。なお、変更後の遊技状態によって、設定示唆モードが変更される場合(変更条件が成立する場合)と変更されない場合(変更条件が成立しない場合)とがあるから、遊技状態の変更時に設定示唆モードが変更されるか否かによって、変更後の遊技状態を遊技者に推測させることができる。
複数種類の設定示唆モードのうち何れかが、設定変更モードへの移行を契機として制御する初期状態の設定示唆モードとして定められているから、遊技者は、推測される設定示唆モードが初期状態の設定示唆モードであるかによって、設定変更モードへの移行・設定変更操作が行われたか否かを推測でき、遊技の興趣を高めることができる。なお、初期状態の設定示唆モードを、設定示唆演出の実行される頻度が他の設定示唆モードより高い高頻度モードとしてあるから、設定変更操作がなされたことに応じて積極的に設定示唆演出を発生させて主制御RAM60cの参照値に対する興味を高め得る。
クリア操作の操作対象となるクリアスイッチCLSが機後面側に設けられており、主制御CPU60aは、扉開放検出センサSE10を検出状態とし、設定操作部91をオン姿勢に切り替えたもとで、電源スイッチPWSをON操作する状況(特定条件)下において、クリアスイッチCLSが操作された場合に、設定変更モードに移行する一方、当該特定条件下においてクリアスイッチCLSが操作されなかった場合に、参照値として設定されている確率設定値を確認可能な設定確認モードに移行し、この設定確認モードにおいて、設定変更操作手段としてのクリアスイッチCLSに対するモード変更操作に応じて、設定示唆モードの変更条件を成立させ得るから、設定確認モードにおいて、確率設定値の確認と同時に、設定示唆モードを変更することができる。初期状態の設定示唆モードへの移行契機とならない設定確認モード中に設定示唆モードを変更し得ることにより、設定示唆モードを変更する場合の操作性を向上し得る。
次に、実施例2について、図21を参照して説明する。なお、実施例2は、パチンコ機10xが外部機器に対して情報送信する構造に関して主に説明するようにし、前述した実施例1のパチンコ機10と同一の構成に関しては、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
ここで、実施例2に係るパチンコ機10xは、実施例1のパチンコ機10と同様、第1の移行操作によって主制御CPU60aが設定変更モードに移行すると共に、第2の移行操作によって主制御CPU60aが設定確認モードに移行するよう構成され、また複数種類の設定示唆演出(貸球操作後演出、始動入賞後演出、特別入賞後演出、演出操作後演出)を演出制御CPU65aが実行制御するよう構成される。一方で、実施例2に係るパチンコ機10xは、外部機器(後述するデータ表示盤220や携帯型端末)が情報として受信可能な光を出力するための構成(第1の特定発光手段201、第2の特定発光手段211)を有する点で、実施例1のパチンコ機10と相違している。
(特定発光手段201,211の配置について)
パチンコ機10xは、遊技店のデータ表示盤220(図21(a)参照)へ向けて光(赤外線)を出力可能な第1の特定発光手段201を、前枠13の上端部に備えている。すなわち、第1の特定発光手段201は、上方(矢印Y方向)へ向けて赤外線を出力可能であって、遊技店のデータ表示盤220は、第1の特定発光手段201が出力した赤外線を情報として入力(受信)する受信部(図示せず)を有している。この第1の特定発光手段201は、図21(b)および図21(c)に示すように、前枠13の上面に対して凹設された設置凹部205に収容されており、発光部202を有する基板203と、発光部202を覆うように基板203の表面に組み付けられた光透過性のカバー204とで構成される。そして、図示しない配線により演出制御CPU65aと電気的に接続されている。
また、パチンコ機10xは、機前側へ向けて光(可視光線)を出力可能な第2の特定発光手段211を、遊技盤20に備えている。この第2の特定発光手段211としては、例えば、発光部212を有する盤可動体55b(図21(d)参照)の一部を用いることができる。このような第2の特定発光手段211に対し、所定の携帯型端末(図示せず)によって第2の特定発光手段211が出力した可視光線を情報として入力(受信)できるように構成しておき、第2の特定発光手段211からの光の出力時に、携帯型端末を窓口13aに近づけて配置することで、第2の特定発光手段211が出力した可視光線を携帯型端末が情報として入力(受信)できるようにすることができる。
ここで、第1および第2の特定発光手段201,211が有する発光部202,212は、主制御基板60の主制御RAM60cに参照値として設定されている確率設定値(設定値)に応じて異なる態様の光(赤外線・可視光線)を出力可能に構成されている。具体的には、確率設定値「1」〜「6」の夫々を特定可能な第1種情報としての第1〜第6の発光パターン(第1〜第6の点滅パターン)と、参照値として設定されている確率設定値を推測可能とするための第7〜第9の発光パターン(第7〜第9の点滅パターン)とによって、第1の特定発光手段201が赤外線を出力し、第2の特定発光手段211が可視光線を出力するようになっている。
(第1〜第6の発光パターンについて)
パチンコ機10xは、電源ON状態において現在時刻を計測するよう構成されている。そして、演出制御基板65の演出制御CPU65aは、第1種情報を出力するか否かの抽選処理を、所定時間(例えば10分)が経過する毎に実行する。この抽選処理は、例えば5%の確率で第1種情報を出力することが決定されるものである。従って、遊技店においてパチンコ機10xが継続的に10時間稼働状態とされる場合、合計で60回程度の抽選処理が実行され得るから、この10時間の間で第1および第2の特定発光手段201,211が第1種情報を出力する回数の期待値は、3回程度となる。そして、第1種情報の出力の実行が抽選処理に基づき決定されたタイミングで、第1および第2の特定発光手段201,211が第1種情報を出力する。
データ表示盤220や携帯型端末では、受信した光(赤外線・可視光線)が第1〜第6の発光パターンの何れであるかに応じて、その受信時点でパチンコ機10xが参照値として設定している確率設定値(「1」〜「6」の何れか)を特定し、パチンコ機10xにおいて参照値として設定されている確率設定値を報知する。但し、実施例2では、過剰な報知となるのを避けるため、例えば1分間といった比較的短い時間に限って報知を行うようにする。
(第7〜第9の発光パターンについて)
パチンコ機10xは、参照値として設定する確率設定値が「1」、「5」、「6」の何れかである場合における貸球操作ボタン51aに対する貸球操作(貸球操作検出センサSE13による検出)を契機として、抽選処理に基づく所定の実行確率で、設定示唆演出としての貸球操作後演出(第1音演出、第2音演出)を実行するよう構成される。これに対し、演出制御CPU65aは、貸球操作後演出(第1音演出、第2音演出)を実行する度に、貸球操作タイミング(貸球操作検出センサSE13による検出時点)から1分間にわたり、第2種情報としての第7〜第9の発光パターンの何れかを出力するようになっている。
ここで、演出制御CPU65aは、主制御基板60の主制御RAM60cに参照値として確率設定値「1」が設定されている場合の貸球操作後演出の実行期間に対応する第2種情報として、第7の発光パターンの出力を60%の確率で決定し、第8の発光パターンの出力を35%の確率で決定し、第9の発光パターンの出力を5%の確率で決定する。
また、演出制御CPU65aは、主制御基板60の主制御RAM60cに参照値として確率設定値「5」が設定されている場合の貸球操作後演出の実行期間に対応する第2種情報として、第7の発光パターンの出力を30%の確率で決定し、第8の発光パターンの出力を35%の確率で決定し、第9の発光パターンの出力を35%の確率で決定する。
更に、演出制御CPU65aは、主制御基板60の主制御RAM60cに参照値として確率設定値「6」が設定されている場合の貸球操作後演出の実行期間に対応する第2種情報として、第7の発光パターンの出力を5%の確率で決定し、第8の発光パターンの出力を25%の確率で決定し、第9の発光パターンの出力を70%の確率で決定する。
データ表示盤220や携帯型端末では、受信した光(赤外線、可視光線)が第7〜第9の発光パターンの何れであるかに応じて異なる態様の設定示唆演出(機外設定示唆演出)を実行する。具体的には、第7の発光パターンを受信した場合に対応して、「このパチンコ台は設定が良くないかも」等の表示演出が、データ表示盤220や携帯型端末の表示領域で実行されるようにし、第8の発光パターンを受信した場合に対応して、「このパチンコ台の設定・・・?」等の表示演出が、データ表示盤220や携帯型端末の表示領域で実行されるようにし、第9の発光パターンを受信した場合に対応して、「このパチンコ台は設定が良いかも!」等の表示演出が、データ表示盤220や携帯型端末の表示領域で実行されるようにする。
(実施例2の作用)
次に、前述した実施例2に係る作用・効果につき説明する。
実施例2のパチンコ機10xは、主制御CPU60aが、遊技の有利度合いに関する段階を特定する複数の確率設定値のうち、参照値として設定されている設定値に基づいて制御を実行し、参照値に設定する確率設定値を設定変更操作に応じて変更する。ここで、外部機器(データ表示盤220や携帯型端末)が情報として受信可能な光を出力する特定発光手段201,211が、参照値として設定されている確率設定値を特定可能または推測可能とするための情報を出力し得るから、パチンコ機10xでの遊技の有利度合い(段階)に関する示唆(機外設定示唆演出)を外部機器において実行する構成を、パチンコ機10xと外部機器の間での配線接続等を必要とせずに実現することができる。すなわち、遊技の有利度合い(段階)に関する設定示唆演出が意外性のある演出位置(遊技機の外部)で実行されることにより、遊技に面白味を付与することができる。
また、第2の特定発光手段211は、参照値として設定されている確率設定値に応じて異なる態様の可視光を出力するから、第2の特定発光手段211からの情報出力を目視で確認可能となり、外部機器での示唆演出に対する遊技者の興味を高め得る。
また、特定発光手段201,211は、パチンコ機10xが実行する設定示唆演出である貸球操作後演出の実行期間に前記光を出力するから、外部機器で設定示唆演出(機外設定示唆演出)が行われ得ることを容易に把握し得る。
また、特定発光手段201,211は、パチンコ機10xでの設定示唆演出の実行期間と異なるタイミング(現在時刻に応じたタイミング)で光を出力するから、設定示唆演出が実行されるタイミングを増加させることができ、設定示唆演出の幅を拡げ得る。
(変更例)
本発明は、前述の実施例1および2に限定されず、以下の如く変更することも可能である。
(1) 実施例1では、貸球操作後演出を音出力手段(スピーカ)により実行し、始動入賞後演出を可動手段(演出可動体)で実行し、特別入賞後演出を発光手段(枠ランプ、遊技盤ランプ)で実行し、演出操作後演出を表示手段(図柄表示装置)で実行するようにしたが、各種の設定示唆演出と演出実行手段との対応関係はこれに限られない。例えば、貸球操作後演出を実行する演出実行手段として、可動手段を採用してもよいし、発光手段を採用してもよいし、表示手段を採用してもよいし、複数の演出実行手段によって当該貸球操作後演出を実行するようにしてもよい。また、例えば、特別入賞後演出を実行する演出実行手段として、音出力手段を採用してもよいし、可動手段を採用してもよいし、表示手段を採用してもよいし、複数の演出実行手段によって当該特別入賞後演出を実行するようにしてもよい。なお、始動入賞後演出や演出操作後演出についても同様である。
また、実施例1では、入賞演出(オーバー入賞演出)を表示手段および発光手段で実行するようにしたが、表示手段および発光手段のうち何れか一方のみで実行するようにしてもよいし、他の演出実行手段(音出力手段や可動手段)で実行するようにしてもよい。なお、入賞演出を実行する演出実行手段の数は、実施例1で説明した演出実行手段のうち何れか2つまたは3つ以上の組み合わせであってもよいし、何れか1つであってもよい。
(2) 実施例1では、設定示唆演出としての貸球操作後演出、始動入賞後演出、特別入賞後演出および演出操作後演出の夫々を、対応する契機が発生し、かつ抽選処理で当選することを条件として実行するようにしたが、対応する契機が発生した場合に必ず設定示唆演出を実行するようにしてもよい。
(3) 実施例1では、各種の設定示唆演出毎に、示唆対象とする確率設定値が複数あるようにしたが、単一の確率設定値のみを示唆対象としてもよい。
(4) 実施例1では、参照値として設定されている確率設定値の違いによって異なるタイミングで貸球操作後演出が実行されるようにし、始動入賞後演出、特別入賞後演出および演出操作後演出については確率設定値の違いに関わらず共通のタイミングで実行されるようにしたが、始動入賞後演出、特別入賞後演出および演出操作後演出の少なくとも何れかについて、参照値として設定されている確率設定値の違いによって異なるタイミングで実行されるようにしてもよいし、貸球操作後演出について、確率設定値の違いに関わらず共通のタイミングで実行されるようにしてもよい。
(5) 実施例1では、特別入賞検出センサ(入球検出手段)による検出時に、入賞演出としてのオーバー入賞演出と、設定示唆演出としての特別入賞後演出とを、実行可能に構成した。ここで、実施例1では、ラウンド遊技における規定個数(9個)を1つ超える遊技球の特別入賞時に対応して、入賞演出を実行するようにする一方、特別入賞後演出の実行が決定された場合における特別入賞毎に、特別入賞後演出を実行するようにした。これに対し、入賞演出を、ラウンド遊技において規定個数(9個)以内の所定数の特別入賞(例えば1個目の特別入賞)が検出された際に実行するようにしてもよいし、特別入賞毎に実行するようにしてもよい。また、特別入賞後演出を、ラウンド遊技において規定個数(9個)以内の所定数の特別入賞(例えば1個目の特別入賞)が検出された際に実行するようにしてもよいし、ラウンド遊技における規定個数(9個)を1つ超える特別入賞時に対応して実行するようにしてもよい。更に、入賞演出および特別入賞後演出のうち少なくとも何れかを、ラウンド遊技における規定個数(9個)を超える特別入賞毎に対応して実行するようにしてもよい。これらの場合においても、入球検出手段による遊技球の検出時に設定示唆演出が実行される際に、当該入球検出手段による遊技球の検出時に対応する入賞演出を、規制態様で実行するか、実行しないようにすることができる。
(6) 実施例1では、設定変更モードでのクリアスイッチの操作によって、参照値に設定される確率設定値を変更するようにしたが、例えば、主制御基板(主制御CPU)に接続される別の操作手段を設け、当該別の操作手段の操作によって参照値に設定される確率設定値を変更するようにしてもよい。
(7) 実施例1では、クリアスイッチを主制御基板に設けるようにしたが、別の基板(例えば電源基板)に設けるようにしてもよい。
(8) 実施例1では、設定変更モードや設定確認モードにおいて、遊技情報表示器の表示態様が通常と異なる態様に変化するようにしたが、変化しないようにしてもよい。
(9) 実施例1では、主制御CPUが電源投入時にのみ設定確認モードに移行するようにしたが、電源ON状態(例えば遊技可能状態)での予め定めた操作によって設定確認モードに移行するようにしてもよい。なお、この場合の予め定めた操作としては、扉開放検出センサが検出状態となっている状態で設定操作部をオン姿勢とする操作を採用し得る。
(10) 実施例1では、設定変更モード中や設定確認モード中において、磁気・電波・振動の各センサエラーを検出可能(判定可能)とし、入賞エラーについては検出不可能(判定不可能)としたが、設定変更モード中や設定確認モード中において、磁気・電波・振動のセンサエラーのうち少なくとも何れかを検出不可能(判定不可能)としてもよいし、入賞エラーについても検出可能(判定可能)としてもよい。
(11) 実施例1では、設定変更モードが開始された際にRAMクリア報知(初期化報知)が待機され、設定変更モードが終了し、かつ扉開放検出センサが非検出状態となったことに応じてRAMクリア報知が開始されるようにしたが、扉開放検出センサの非検出状態を条件とせず、設定変更モードの終了時点でRAMクリア報知が開始されるようにしてもよい。
(12) 実施例1では、クリア操作(RAMの初期化)を伴う第1の移行操作によって設定変更モードを開始させ、設定変更モード中に設定操作部をオン姿勢からオフ姿勢に切り替えることで設定変更モードを終了すると共に、この設定変更モードの終了時にRAMを再び初期化するようにしたが、設定変更モードの終了時にはRAMの初期化を行わないようにしてもよい。この場合にも、設定変更モードの終了後までRAMクリア報知を待機させるようにすることができる。
(13) 実施例1では、設定確認モードが開始された際に復電報知が待機され、設定確認モードが終了し、かつ扉開放検出センサが非検出状態となったことに応じて復電報知が開始されるようにしたが、扉開放検出センサの非検出状態を条件とせず、設定確認モードの終了時点で復電報知が開始されるようにしてもよい。
(14) 実施例1では、参照値として設定される確率設定値により、主制御CPUによる特図当り判定が当りの判定結果となる確率(大当り確率)を特定するようにしたが、別の判定(例えば、普図当り判定)が当りの判定結果となる確率を特定するようにしてもよい。
(15) 実施例1では、第1・第2設定エラーについて、演出実行手段による報知(設定エラー)の態様を共通としたが、互いに異ならせてもよい。この場合には、図9に示すステップS113の処理、図10に示すステップS210の処理および図11に示すステップS306の処理において、第1設定エラー指定コマンドの設定・出力を実行する一方、図10に示すステップS213の処理および図11に示すステップS303の処理においては第2設定エラー指定コマンドの設定・出力を実行するよう主制御CPUを構成することで、演出制御CPUが第1・第2設定エラー指定コマンドの違いに応じて報知態様を異ならせることができる。
(16) 実施例1では、設定示唆モードの変更操作を、設定確認モードにおいて実行し得るようにしたが、遊技可能状態において設定示唆モードを変更できるようにしてもよい。
(17) 実施例1では、演出操作手段の操作によって設定示唆モードを変更するようにしたが、クリアスイッチ等の操作によって設定示唆モードを変更するようにしてもよい。
(18) 実施例1では、設定操作部や性能表示器を主制御基板に備えるようにしたが、別の基板、例えば、電源基板や、発射制御基板や、専用の設定基板等に、設定操作部および性能表示器のうち少なくとも何れかを備えるようにしてもよい。
(19) 実施例1では、設定示唆モードとして、高頻度モード、中頻度モード、低頻度モードおよび禁止モードの4種類を設けたが、これらのうち1〜3種類のみ、または別の設定示唆モードを追加した5種類以上の設定示唆モードを設けるようにしてもよい。
(20) 設定示唆演出が実行される複数種類の契機と、設定示唆演出の種類(貸球操作後演出、始動入賞後演出、特別入賞後演出、演出操作後演出)との組み合わせは、実施例1での組み合わせから適宜変更することができる。
(21) 実施例1では、所定の入球検出手段による検出を契機とする入賞演出および特別入賞後演出とが重複する場合に、入賞演出を規制態様で実行するようにしたが、実行しないようにしてもよいし、特別入賞後演出の態様を規制態様としてもよいし、両演出の態様を規制態様としてもよいし、両演出の態様を通常の態様で実行させるようにしてもよい。
(22) 実施例1では、外部情報出力端子盤の所定の端子から出力されるセキュリティ信号について、異常状態(エラー)が発生したことに伴って出力するセキュリティ信号を、予め定めた出力時間の経過によって出力終了する一定時間情報信号とすると共に、設定変更モード(または設定確認モード)への移行に伴って出力するセキュリティ信号を、当該設定変更モード(設定確認モード)の終了に伴って出力終了する不定時間情報信号としたが、所定の異常状態(エラー)が発生したことに伴って、例えば電源断を出力終了契機とする不定時間情報信号を出力するようにしてもよいし、設定変更モード(または設定確認モード)への移行に伴って一定時間情報信号を出力するようにしてもよい。
(23) 実施例2では、パチンコ機が実行する設定示唆演出と異なるタイミングで特定発光手段が第1種情報(確率設定値を特定可能な情報)を外部機器に向けて出力するようにしたが、当該異なるタイミングにおいて、特定発光手段が第2種情報(確率設定値を推測可能とするための情報)を外部機器に向けて出力するようにしてもよい。なお、第2種情報として、特図変動表示の実行回数と、大当り遊技状態が生起された回数とを含む情報を、出力するようにしてもよい。
17 図柄表示装置(演出実行手段、表示手段)
18 スピーカ(演出実行手段、音出力手段)
19 枠ランプ(演出実行手段、発光手段)
24 遊技盤ランプ(演出実行手段、発光手段)
33a 特別入賞口(入球口)
33b 特別用開閉部材(開閉部材)
60a 主制御CPU(遊技制御手段)
65a 演出制御CPU(演出制御手段)
MT1 払出モータ(供給手段)
SE13 貸球操作検出センサ(契機検出手段)
SE3 特別入賞検出センサ(所定の入球検出手段)
SE17 第3演出操作検出センサ(操作検出手段)

Claims (5)

  1. 遊技に関する制御を実行する遊技制御手段と、前記遊技制御手段からの制御信号に基づいて演出に関する制御を実行する演出制御手段と、機前側の貯留領域に遊技球を供給する供給動作を実行する供給手段と、前記供給手段に前記供給動作を実行させる契機を検出する契機検出手段とを備え、前記契機検出手段による検出を契機とする前記供給動作によって前記貯留領域に供給された遊技球を遊技領域に発射可能な遊技機において、
    前記遊技制御手段は、遊技の有利度合いに関する段階を特定する複数の設定値のうち、参照値として設定されている設定値に基づいて制御を実行すると共に、設定変更操作に応じて、当該参照値に設定する前記設定値を変更し、
    前記演出制御手段は、前記参照値として設定されている設定値に関する示唆演出を、前記契機検出手段による検出を契機として実行制御し得ると共に、該契機検出手段による検出とは別の契機に応じて実行制御し得るように構成されている
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 前記演出制御手段は、前記示唆演出として、前記契機検出手段による検出を契機とする第1契機演出と、所定の入球検出手段による遊技球の検出を契機とする第2契機演出と、演出操作手段の操作状態が操作検出手段によって検出されたことを契機とする第3契機演出とを実行制御可能に構成され、
    前記示唆演出は、
    前記第1契機演出、前記第2契機演出および前記第3契機演出の夫々が複数種類ずつ設けられて、該種類に応じた前記設定値を示唆し得るように実行され、
    前記第1契機演出、前記第2契機演出および前記第3契機演出の少なくとも何れかとして、他の契機演出で示唆対象とされ得る前記設定値のみを示唆対象とする共通対象種類の示唆演出と、該他の契機による示唆演出で示唆対象とされない前記設定値を少なくとも示唆対象とする特有対象種類の示唆演出とを有する請求項1記載の遊技機。
  3. 前記示唆演出を実行する演出実行手段として、表示手段と、音出力手段と、発光手段とを備え、
    前記第1契機演出、前記第2契機演出および前記第3契機演出に対し各演出実行手段が1対1で対応付けられている請求項2記載の遊技機。
  4. 遊技球が入球可能な入球口と、前記入球口を開閉する開閉部材と、前記入球口に入球した遊技球を検出可能な所定の入球検出手段とを備え、
    前記遊技制御手段は、前記所定の入球検出手段によって検出された遊技球の数が規定数に達した場合に、開放姿勢の前記開閉部材を閉鎖姿勢に変位させ得るよう構成され、
    前記演出制御手段は、前記所定の入球検出手段による遊技球の検出時に、入賞演出の実行を制御し得ると共に、該所定の入球検出手段による遊技球の検出時に、前記示唆演出の実行を制御し得るよう構成され、
    前記所定の入球検出手段による遊技球の検出時に前記示唆演出が実行される際に、前記入賞演出が実行されないか、または、実行される入賞演出が規制態様とされ得る請求項1〜3の何れか一項に記載の遊技機。
  5. 供給操作手段を備えると共に、該供給操作手段の操作状態を前記契機検出手段によって検出するよう構成され、
    前記演出制御手段は、前記供給操作手段の操作状態が前記契機検出手段によって検出され、かつ特定条件が成立する場合に限り、該契機検出手段による検出を契機とする前記示唆演出を制御するよう構成され、
    前記示唆演出が示唆対象とする前記設定値の違いに応じて異なる前記特定条件が設定されている請求項1〜4の何れか一項に記載の遊技機。
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