JP2020080858A - 細胞壁破壊装置及び該細胞壁破壊装置を用いた汚泥処理装置 - Google Patents
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Abstract
Description
水蒸気を生成する水蒸気生成手段と、蒸気エジェクタとを備え、
前記蒸気エジェクタは、前記微細藻類の懸濁液を吸引する第1開口部、前記水蒸気が流入する第2開口部、前記懸濁液と前記水蒸気とが混合される内室、前記第1開口部と前記内室とを連通する第1流路、前記第2開口部と前記内室とを連通する第2流路、及び前記内室に連通して前記懸濁液と前記水蒸気との混合物が流出する第3流路を有し、前記水蒸気を前記第2開口部から前記内室へ噴出させることにより前記内室に発生する負圧を利用して前記第1開口部から前記懸濁液を吸引し、前記懸濁液と前記水蒸気とを混合させて前記懸濁液中の微細藻類に蓄積された油分を分離することを特徴とする油分分離装置。」(特許文献3の請求項1参照)が開示されている。
特許文献1に関し、静止型混合器内で適切に乱流を発生させて連続的に汚泥と空気とを撹拌するためには、静止型混合器内を流通する液状物質を一定の流速/圧力に維持するための大きなポンプ動力を必要とする。
また、加熱手段としての電熱ヒータで液状物質を所定温度まで加熱するにも大きな電力を必要とする。
このように、特許文献1の技術は、消費エネルギーが大きく効率の良い処理方法とは言い難い。
前記液状物質導入口に微生物等の有機物を含む液状物質を供給する液状物質供給手段と、前記蒸気導入口に水蒸気を供給する水蒸気供給手段と、前記蒸気インジェクタから排出される混合流体を後処理部へ送り出す送出管部とを備えたことを特徴とするものである。
前記水蒸気供給手段は、供給する蒸気の圧力と流量を調整する機能をさらに有し、
前記液状物質供給手段は、蒸気インジェクタに供給する液状物質の流量を調整する機能をさらに有し、
前記蒸気インジェクタの出口での混合流体を亜臨界状態(温度150〜200℃、圧力0.5〜2MPa)にするようにしたことを特徴とするものである。
前記液状物質供給手段は、前記副液状物質導入口に微生物等の有機物を含む液状物質を供給する副液状物質供給手段を備えていることを特徴とするものである。
最終沈殿池の沈殿物を濃縮する濃縮装置と、汚泥からメタンガスを発生させる消化槽とを有し、前記細胞壁破壊装置を、前記濃縮装置と前記消化槽との間に配設し、前記濃縮装置で濃縮された濃縮汚泥に対して細胞壁破壊処理を行って前記消化槽に送り出すようにしたことを特徴とするものである。
汚泥からメタンガスを発生させる消化槽を有し、該消化槽から排出された消化汚泥に対して前記細胞壁破壊装置によって細胞壁破壊処理を行って前記消化槽に戻すか又は脱水機以降のプロセスに送り出すようにしたことを特徴とするものである。
本実施の形態に係る微生物の細胞壁破壊装置1は、図1、2に示すように、蒸気導入口3と液状物質導入口5を有する蒸気インジェクタ7と、液状物質導入口5に微生物を含む液状物質を供給する液状物質供給手段9と、蒸気導入口3に水蒸気を供給する水蒸気供給手段11と、蒸気インジェクタ7から排出される混合流体を後処理部へ送り出す送出管部13と、送出管部13に設けられて圧力を制御する圧力制御弁15と、第1圧力検知部17と、第2圧力検知部19と、第1圧力検知部17と第2圧力検知部19の圧力を検知してこれらの圧力差が0.2MPa以上になるように圧力制御弁15を制御する第1制御部21を備えている。
以下、各構成を詳細に説明する。
蒸気インジェクタ7は、水蒸気を導入する蒸気導入口3と、液状物質の主流を導入する主液状物質導入口23及び液状物質の副流を導入する副液状物質導入口25からなる液状物質導入口5とを有し、蒸気導入口3から導入された水蒸気を蒸気噴出口27から噴出し、液状物質導入口5から導入されノズル29の先端から噴出される液状物質に接触させることで水蒸気を凝縮させて水蒸気と液状物質の混合流体の昇圧を行う装置である。
副液状物質導入口25は、主液状物質導入口23から導入される主流に対して接線方向となる方向に副流を噴射して旋回流を形成するものである。
ドレン管33は、起動時において、混合部(特にのど部31)に滞留するドレン(凝縮した温液状物質)を抜き出して、水蒸気を混合部に供給しやすくして、起動時における水蒸気の連続的な凝縮を円滑にできるようにするものである。
上記のドレン管33の機能を発揮するため、ドレン管33には開閉弁35が設けられており、この開閉弁35は蒸気インジェクタ7の混合部の圧力が昇圧部の下流端以降で圧力制御弁15の上流側の圧力より一定値以上高くなった場合に開放する。
液状物質供給手段9は、蒸気インジェクタ7の液状物質導入口5に微生物を含む液状物質を供給するものであり、種々の装置から構成される。
本実施の形態の液状物質供給手段9は、図1に示すように、微生物を含む液状物質を受け入れて貯留する貯留タンク37と、貯留タンク37から液状物質を蒸気インジェクタ7に供給する主供給管39と、主供給管39に設けられて流量を計測する流量計41と、主供給管39に液状物質を送り出すポンプ(図示なし)と、主供給管39から分岐して蒸気インジェクタ7の副液状物質導入口25に供給する副供給管43とを備えている。
液状物質の流れを旋回流にする理由は以下の通りである。
汚泥等の液状物質は、水に比べると粘性が高いため、液状物質導入口5から導入されてノズル29から噴出する液状物質の噴流と水蒸気流の接触面において水蒸気の凝縮熱が液状物質噴流の中心方向に伝わりにくく、液状物質噴流と水蒸気流の接触面の温度が上昇しやすい。このことは液状物質噴流と水蒸気流の接触面での水蒸気の凝縮の抑制につながる。このため、液状物質噴流と水蒸気流との運動量やエネルギーの交換が少なくなり、蒸気インジェクタ7の大型化や混合部から昇圧部にかけての昇圧が小さくなる可能性がある。
このような問題は、液状物質噴流を旋回流とすることで、液状物質噴流の全体と蒸気流との接触を促進することで解消される。なお、液状物質噴流の全体と水蒸気流との接触が促進されるメカニズムについては後述する。
また、主供給管39には主液状物質導入口23に供給する液状物質の流量を調整するための主流量制御弁47が設けられ、副供給管43には副液状物質導入口25に供給する液状物質の流量を調整する副流量制御弁49が設けられている。
なお、貯留タンク37は必須ではなく、省略することが可能であり、また貯留タンク37を設けておいて、必要に応じて使用したりバイパスしたりするようにしてもよい。なお、貯留タンク37を省略したり、あるいはバイパスしたりする場合には、ドレン管33は送出管部13における圧力制御弁15の下流側に接続すればよい。
水蒸気供給手段11は、蒸気インジェクタ7の蒸気導入口3に水蒸気を供給するものであり、例えばボイラ等の蒸気発生器からの水蒸気を蒸気導入口3に供給するための蒸気供給管51と、蒸気供給管51に設けられて水蒸気の流量を計測する流量計53とを備えている。蒸気供給管51には、温度計55と圧力計57が設けられている。
送出管部13は、蒸気インジェクタ7から排出される液状物質と水蒸気の混合流体を、例えば汚泥処理装置の消化槽等の後処理部へ送り出す配管等である。
圧力制御弁15は、送出管部13に設けられて送り出される混合流体の圧力を調整するものである。圧力制御弁15は、第1制御部21によってその開度が調整される。
第1圧力検知部17は、蒸気インジェクタ7における混合部の圧力を検知するものであり、検出値を第1制御部21に送信する。第1圧力検知部17は、混合部であればほぼ圧力が同じになるので、どの位置であってもよく、例えばのど部31に設ける。
第2圧力検知部19は、蒸気インジェクタ7における昇圧部の下流端以降の圧力を検知するものである。第2圧力検知部19を設ける位置は、昇圧部の下流端以降で圧力制御弁15の上流側であればよく、例えば送出管部13に設けてもよい。
第1制御部21は、第1圧力検知部17と第2圧力検知部19の圧力を入力してこれらの圧力差が0.2MPa以上になるように圧力制御弁15を制御するものである。
本実施の形態では、第1圧力検知部17の検知信号を入力して主流量制御弁47及び副流量制御弁49を制御する第2制御部59が設けられている。
貯留タンク37に貯留された微生物を含む液状物質は図示しないポンプによって主供給管39に送り出され、主供給管39及び副供給管43を通じて蒸気インジェクタ7に導入される。
主液状物質導入口23から導入された主流は蒸気インジェクタ7の軸線方向に流れ、副液状物質導入口25から導入された副流は主流に対して直交する接線方向に流れて、主流に対して旋回流を形成する。したがって、副液状物質導入口25よりも下流側では、上流側から軸線方向に流れてきた液状物質も旋回流の影響を受け、液状物質全体が旋回流を形成してノズル29の先端から噴出する。
主流および副流の流量は、主流量調整弁47および副流量調整弁49のそれぞれの開度が第2制御部59によって調整されることにより制御される。
流入部における液状物質及び水蒸気の圧力は、図2に示すように、液状物質が約0.1MPaで、水蒸気が約0.15MPaである。
混合部における混合流体の圧力は、図2に示すように、0.03MPa程度まで減圧され、さらに凝縮する水蒸気による加熱と衝突によって液状物質に含まれる微生物の細胞壁が破壊される。
液状物質に旋回速度成分が付与され遠心力が作用する状態になると、汚泥噴流の中心付近にある密度の大きい流体塊が汚泥噴流の周縁部へ移動し水蒸気流との接触が促進され、他方、水蒸気の凝縮により温度上昇し密度が小さくなった流体塊が噴流の中心方向に移動するという動きが生ずる。
このように、液状物質を旋回流とすることで、水蒸気と接触する液状物質の流体塊の温度が低く維持されやすくなるため水蒸気の凝縮が促進され、凝縮に伴う微生物の加熱と衝突によって細胞壁破壊効果を促進できる。
これに対して、蒸気エジェクタの場合、図2に示すように、流出部の圧力は流入部の圧力よりも低くなり、加圧による細胞壁破壊を期待することはできない。
なお、蒸気インジェクタ7の昇圧部における急激な圧力上昇(0.2MPa以上)が見られる場合の昇圧部における液状物質の流速は20m/s程度以上の高速な流れで、急激な圧力上昇が見られる昇圧部の長さは100mm程度であるので、昇圧部における昇圧速度は40MPa/s程度以上となる。このように、蒸気インジェクタ7は昇圧部において大きな昇圧速度を得ることが可能なため、細胞壁破壊効果を促進できる。
実施の形態1で説明した微生物の細胞壁破壊装置1の好適な適用例として、汚泥処理装置における消化槽でのメタンガス発生を促進するために、消化槽に入る前に濃縮汚泥に含まれる微生物の細胞壁の破壊に適用することが考えられる。
本実施の形態においては、このような汚泥処理装置への適用例について、図3に基づいて説明する。
本実施の形態の特徴として、濃縮装置71と消化槽73との間に微生物の細胞壁破壊を行うための蒸気インジェクタ7を含む第1細胞壁破壊装置77を設けている。さらに、本実施の形態では、消化槽73から排出される消化汚泥を受け入れて消化汚泥に含まれている微生物の細胞壁破壊を行う蒸気インジェクタ7を含む第2細胞壁破壊装置79も設置されている。
下水が沈砂池61に流入して、沈砂池61で沈砂がされた下水が最初沈殿池63に流入する。最初沈殿池63では上澄み水が反応タンク65に移送され、沈殿した汚泥は濃縮槽75に移送される。濃縮槽75で濃縮された汚泥は消化槽73に移送される。
一方、反応タンク65に移送された上澄み水は微生物等により分解浄化され、最終沈殿池67に移送される。ここで、最終沈殿池67で沈殿した余剰汚泥は機械式の濃縮装置71に移送され、上澄み水は調整池69で消毒やpH調整された後放流される。
消化槽73でメタンガスが取りだされた消化汚泥は脱水機以降のプロセスに送られて処理される。
消化汚泥を第2細胞壁破壊装置79に導入して消化槽73に戻す目的は、消化汚泥には細胞壁破壊がされていない微生物が残留していることがあり、これを再度、蒸気インジェクタ7で細胞壁破壊を行うことで、メタンガスのさらなる採取効果を向上させるためである。
また、消化汚泥を第2細胞壁破壊装置79に導入してから脱水機以降のプロセスに送出する目的は、消化汚泥に含まれている細胞壁破壊がされていない微生物の細胞壁破壊をすることで、脱水機での脱水効率を向上させるためである。
また、消化槽73から排出される消化汚泥に対して、蒸気インジェクタ7を含む第2細胞壁破壊装置79によって微生物の細胞壁破壊を行って、再度、消化槽73に戻すようにすれば、メタンガスのさらなる採取効果を向上させることができる。
さらに、消化槽73から排出される消化汚泥に対して、蒸気インジェクタ7を含む第2細胞壁破壊装置79によって微生物の細胞壁破壊を行って、脱水機による脱水を行うようにすれば、脱水効率を向上させることができる。
図4のグラフに示されるように、圧力差が0.2MPa以上で蒸気インジェクタ7による処理をするとメタンガス発生率が1.3倍以上になっていることが分かる。このことから、圧力差を0.2MPa以上にすることで、蒸気インジェクタ7によって微生物の細胞壁破壊を効果的に行えることが実証された。
実施の形態1においては、細胞壁破壊装置1が、蒸気インジェクタ7を有することで、消費エネルギーが小さく、装置のコンパクト化が可能で、かつ微生物の細胞壁破壊効果を高めることができるとしていた。また、特に混合部と昇圧部の下流端以降の圧力差を0.2MPa以上とすることで、細胞壁破壊効果を促進できるとしていた。
本実施の形態では、図1に示した蒸気インジェクタ7を用いた細胞壁破壊装置1の作動条件を工夫し、蒸気インジェクタ7の出口における混合流体を亜臨界状態にして、亜臨界状態における有機物の溶解作用と強い加水分解作用を利用することで細胞壁破壊効果をさらに促進するものである。
なお、実施の形態1では、微生物を含む液状物質を処理対象としていたが、汚泥中には微生物以外の有機物も含まれ、有機物を分解するにも本発明は有効である。そこで、本実施の形態では、処理対象を、有機物を含む液状物質として説明する。
水の温度・圧力を374℃、22MPaにすると、水(液体)でも水蒸気(気体)でもない状態、すなわち臨界状態となる。この温度・圧力を水の臨界点といい、臨界点より高温高圧の領域を超臨界状態と呼び、臨界点よりもやや低い温度・圧力の領域を亜臨界状態と呼ぶ。
亜臨界状態は概ね150〜300℃、0.5〜10MPaの範囲と定められ、本発明では、蒸気インジェクタ7を利用することで、温度150〜200℃、圧力0.5〜2MPaの亜臨界状態を実現するものである。
・液状物質圧力=0.5〜1.6MPa
・蒸気圧力=2〜3MPa(飽和蒸気)
・蒸気/液状物質(質量流量比)=0.24〜0.38
となる。
蒸気インジェクタ7の出口の混合流体の圧力は、図1に示す圧力制御弁15によって制御できる。
また、蒸気の圧力と流量は、例えば蒸気を供給するボイラと蒸気インジェクタ7入口の間の蒸気供給管51に圧力調整弁、流量調整弁を設けて制御することができる。さらに、蒸気の温度はボイラの運転条件によって制御できる。
また、液状物質の圧力と流量は、液状物質を蒸気インジェクタ7に供給するポンプと流量調整弁で制御できる。また、液状物質の温度は、貯留タンク37の温度管理によって行うことができる。
本実施の形態の有機物の細胞壁破壊装置81は、図5に示すように、蒸気インジェクタ7で有機物を含む液状物質を所定温度・圧力まで昇温昇圧して亜臨界状態の混合流体とした後、減圧して後工程に流送するシステムとして構成したものである。
図5において、図1と同一部分には同一の符号を付してある。また、図1では図示を省略していた、液状物質を供給するポンプ83、液状物質の供給流量を調整する流量調整弁85、及び蒸気供給手段としてのボイラ87を図示している。また、液状物質の主供給管39には温度計89、圧力計91を設置し、蒸気インジェクタ7の出口には温度計93を設置している。
なお、図1において示していた制御線や制御部については、図面の煩雑化を避けるために図示を省略している。
キャビテーションは流体が持つ静圧がその流体の飽和圧力より低い時に発生し、また、流体の液温が高いほど飽和圧力は高い。
口径を絞って静圧を動圧に変換する圧力降下を利用してキャビテーションを発生できる流体ノズルとして、例えばベンチュリノズルを適用できる。
実施の形態3、4では、蒸気インジェクタ7の出口、あるいは流体ノズル95の入り口において亜臨界状態になるものであったが、運転条件等によっては蒸気インジェクタ7の出口での温度が低くて混合流体が亜臨界状態に至らない場合もある。
そこで、本実施の形態の有機物の細胞壁破壊装置101では、蒸気インジェクタ7で昇圧後に所定温度に加熱して混合流体を亜臨界状態にするようにしたものである。
3 蒸気導入口
5 液状物質導入口
7 蒸気インジェクタ
9 液状物質供給手段
11 水蒸気供給手段
13 送出管部
15 圧力制御弁
17 第1圧力検知部
19 第2圧力検知部
21 第1制御部
23 主液状物質導入口
25 副液状物質導入口
27 蒸気噴出口
29 ノズル
31 のど部
33 ドレン管
35 開閉弁
37 貯留タンク
39 主供給管
41 流量計(主供給管)
43 副供給管
45 温度計(貯留タンク)
47 主流量制御弁
49 副流量制御弁
51 蒸気供給管
53 流量計(蒸気供給管)
55 温度計(蒸気供給管)
57 圧力計(蒸気供給管)
59 第2制御部
61 沈砂池
63 最初沈殿池
65 反応タンク
67 最終沈殿池
69 調整池
71 濃縮装置
73 消化槽
75 濃縮槽
77 第1細胞壁破壊装置
79 第2細胞壁破壊装置
81 有機物の細胞壁破壊装置(実施の形態4)
83 ポンプ
85 流量調整弁
87 ボイラ
89 温度計(主供給管)
91 圧力計(主供給管)
93 温度計(蒸気インジェクタ出口)
95 流体ノズル
97 第1熱交換器
99 一時貯留タンク
101 有機物の細胞壁破壊装置(実施の形態5)
103 第2熱交換器
Claims (10)
- 水蒸気を導入する蒸気導入口及び液状物質を導入する液状物質導入口が設けられた流入部と、前記水蒸気と前記液状物質とが混合する下流側に向かって縮径する混合部と、該混合部の最下流部にあるのど部に連続して混合流体が昇圧される下流側に向かって拡径する昇圧部とを有し、前記蒸気導入口から導入された水蒸気を前記液状物質導入口から導入された液状物質に接触させることで前記水蒸気を凝縮させて前記水蒸気と前記液状物質の混合流体の昇圧を行う蒸気インジェクタを有し、
前記液状物質導入口に微生物等の有機物を含む液状物質を供給する液状物質供給手段と、前記蒸気導入口に水蒸気を供給する水蒸気供給手段と、前記蒸気インジェクタから排出される混合流体を後処理部へ送り出す送出管部とを備えたことを特徴とする細胞壁破壊装置。 - 前記送出管部に設けられて送出管部に送出される混合流体の圧力を制御する圧力制御弁と、前記混合部の圧力を検知する第1圧力検知部と、前記昇圧部の下流端以降の圧力を検知する第2圧力検知部と、前記第1圧力検知部と前記第2圧力検知部の検知圧力を入力してこれらの圧力差が0.2MPa以上になるように前記圧力制御弁を制御する制御部とを備えたことを特徴とする請求項1記載の細胞壁破壊装置。
- 前記送出管部に設けられて送出管部に送出される混合流体の圧力を制御する圧力制御弁をさらに有し、
前記水蒸気供給手段は、供給する蒸気の圧力と流量を調整する機能をさらに有し、
前記液状物質供給手段は、蒸気インジェクタに供給する液状物質の流量を調整する機能をさらに有し、
前記蒸気インジェクタの出口での混合流体を亜臨界状態(温度150〜200℃、圧力0.5〜2MPa)にするようにしたことを特徴とする請求項1記載の細胞壁破壊装置。 - 前記蒸気インジェクタは、前記液状物質導入口から導入される主流に対して接線方向となる副流を導入する副液状物質導入口を有し、
前記液状物質供給手段は、前記副液状物質導入口に微生物等の有機物を含む液状物質を供給する副液状物質供給手段を備えていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の細胞壁破壊装置。 - 前記送出管部に、混合流体を減圧してキャビテーションを発生させる流体ノズルを設けたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の細胞壁破壊装置。
- 前記送出管部に、混合流体を一時的に貯留する貯留槽を設けたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の細胞壁破壊装置。
- 前記送出管部に、混合流体を加熱する加熱手段を設けたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の細胞壁破壊装置。
- 請求項1乃至7のいずれかに記載の細胞壁破壊装置を備えた汚泥処理装置であって、
最終沈殿池の沈殿物を濃縮する濃縮装置と、汚泥からメタンガスを発生させる消化槽とを有し、前記細胞壁破壊装置を、前記濃縮装置と前記消化槽との間に配設し、前記濃縮装置で濃縮された濃縮汚泥に対して細胞壁破壊処理を行って前記消化槽に送り出すようにしたことを特徴とする汚泥処理装置。 - 前記消化槽から排出された消化汚泥に対して細胞壁破壊処理を行う前記細胞壁破壊装置をさらに設け、該細胞壁破壊装置によって前記消化汚泥を処理した後、前記消化槽に戻すか又は脱水機以降のプロセスに送り出すようにしたことを特徴とする請求項8記載の汚泥処理装置。
- 請求項1乃至7のいずれかに記載の細胞壁破壊装置を備えた汚泥処理装置であって、
汚泥からメタンガスを発生させる消化槽を有し、該消化槽から排出された消化汚泥に対して前記細胞壁破壊装置によって細胞壁破壊処理を行って前記消化槽に戻すか又は脱水機以降のプロセスに送り出すようにしたことを特徴とする汚泥処理装置。
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