JP2020076378A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ECUの演算負荷の増大を抑制しつつ、触媒から硫黄酸化物が脱離するときの白煙の発生を抑制することができる内燃機関の制御装置を提供する。【解決手段】内燃機関1の制御装置は、触媒28の温度を推定する温度推定部91と、排気ガスの流量を推定する流量推定部92と、触媒に吸着している硫黄酸化物の量と、触媒の温度とに基づいて触媒から脱離する硫黄酸化物の量を算出する脱離量算出部93と、予め定められた吸着量の初期値と、触媒から脱離する硫黄酸化物の量とに基づいて触媒に吸着している硫黄酸化物の量を算出する吸着量算出部94と、触媒に吸着している硫黄酸化物の量と、排気ガスの流量とに基づいて触媒の目標温度を算出する目標温度算出部95と、触媒の温度を目標温度に制御する温度制御部96とを備える。【選択図】図5

Description

本発明は内燃機関の制御装置に関する。
従来、内燃機関において、排気ガス中の有害物質を浄化する触媒を排気通路に設けることが知られている。斯かる内燃機関において、硫黄成分を含む燃料が用いられると、硫黄酸化物を含む排気ガスが生成され、硫黄酸化物が触媒に吸着する。
触媒に吸着した硫黄酸化物は、触媒に流入する高温の排気ガス等によって触媒が昇温されると、触媒から脱離する。硫黄酸化物の脱離によって高濃度の硫黄酸化物を含む排気ガスが内燃機関から排出されると、白煙が発生する。このため、白煙の発生を抑制しつつ硫黄酸化物を触媒から除去するためには、触媒の温度を適切な温度に制御する必要がある。
基本的には、触媒に吸着している硫黄酸化物の量が多いほど、高温時に触媒から脱離する硫黄酸化物の量も多くなる。このため、特許文献1に記載の内燃機関の制御装置では、硫黄酸化物の吸着量を算出し、吸着量に基づいて触媒の目標温度が算出される。
特開2017−106381号公報
しかしながら、特許文献1に記載の内燃機関の制御装置では、触媒の目標温度を算出するために硫黄酸化物の吸着量及び脱離量が温度帯毎に細かく算出されるため、ECUの演算負荷が過大となる。
そこで、本発明の目的は、ECUの演算負荷の増大を抑制しつつ、触媒から硫黄酸化物が脱離するときの白煙の発生を抑制することができる内燃機関の制御装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明では、排気通路に触媒が配置された内燃機関を制御する、内燃機関の制御装置であって、前記触媒の温度を推定する温度推定部と、排気ガスの流量を推定する流量推定部と、前記触媒に吸着している硫黄酸化物の量と、前記触媒の温度とに基づいて前記触媒から脱離する硫黄酸化物の量を算出する脱離量算出部と、予め定められた吸着量の初期値と、前記触媒から脱離する硫黄酸化物の量とに基づいて前記触媒に吸着している硫黄酸化物の量を算出する吸着量算出部と、前記触媒に吸着している硫黄酸化物の量と、排気ガスの流量とに基づいて前記触媒の目標温度を算出する目標温度算出部と、前記触媒の温度を前記目標温度に制御する温度制御部とを備える、内燃機関の制御装置が提供される。
本発明によれば、ECUの演算負荷の増大を抑制しつつ、触媒から硫黄酸化物が脱離するときの白煙の発生を抑制することができる内燃機関の制御装置が提供される。
図1は、本発明の第一実施形態に係る内燃機関の制御装置が適用される内燃機関を概略的に示す図である。 図2は、ECUの機能ブロック図である。 図3は、SOxの吸着量と排気ガスの流量と触媒の目標温度との関係を示すマップである。 図4は、SOxの吸着量と触媒の温度とSOxの脱離量との関係を示すマップである。 図5は、第一実施形態における目標温度算出処理の制御ルーチンを示すフローチャートである。 図6は、第二実施形態における目標温度算出処理の制御ルーチンを示すフローチャートである。 図7は、本発明の第三実施形態に係る内燃機関の制御装置が適用される内燃機関を概略的に示す図である。 図8は、排気ガスの空燃比と排気ガスの流量と目標温度の補正量との関係を示すマップである。 図9は、第三実施形態における目標温度算出処理の制御ルーチンを示すフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明では、同様な構成要素には同一の参照番号を付す。
<第一実施形態>
以下、図1〜図5を参照して、本発明の第一実施形態について説明する。
<内燃機関全体の説明>
図1は、本発明の第一実施形態に係る内燃機関の制御装置が適用される内燃機関を概略的に示す図である。図1に示される内燃機関1は圧縮自着火式内燃機関(ディーゼルエンジン)である。内燃機関1は車両に搭載される。
図1を参照すると、10は機関本体、2は各気筒の燃焼室、3は各燃焼室2内にそれぞれ燃料を噴射する電子制御式の筒内燃料噴射弁、4は吸気マニホルド、5は排気マニホルドをそれぞれ示す。吸気マニホルド4は吸気管6を介してターボチャージャ(過給機)7のコンプレッサ7aの出口に連結される。コンプレッサ7aの入口は吸気管6を介してエアクリーナ8に連結される。吸気管6内にはスロットル弁9が配置される。スロットル弁9は、スロットル弁駆動アクチュエータによって回動せしめられることで、吸気管6の開口面積を変更することができる。
さらに、吸気管6周りには吸気管6内を流れる吸入空気を冷却するためのインタークーラ13が配置される。内燃機関1では、機関冷却水がインタークーラ13内に導かれ、機関冷却水によって吸入空気が冷却される。吸気マニホルド4及び吸気管6は、空気を燃焼室2に導く吸気通路を形成する。
一方、排気マニホルド5は排気管27を介してターボチャージャ7のタービン7bの入口に連結される。タービン7bの出口は排気管27を介して触媒28に連結される。触媒28は排気管27を介してフィルタ29に連結される。排気マニホルド5及び排気管27は、燃焼室2における混合気の燃焼によって生じた排気ガスを排出する排気通路を形成する。
触媒28は、排気ガス中の有害物質(炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)等)を酸化可能な酸化触媒(DOC)である。触媒28はフィルタ29よりも排気流れ方向上流側の排気通路に配置される。具体的には、触媒28は、内燃機関1の排気通路において、タービン7bとフィルタ29との間の排気管27内に配置される。フィルタ29は、排気ガスに含まれる粒子状物質(PM)を捕集する。フィルタ29は例えばディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF)である。
排気マニホルド5と吸気マニホルド4とは排気ガス再循環(EGR)通路14を介して互いに連結される。EGR通路14内には電子制御式のEGR制御弁15が配置される。また、EGR通路14周りにはEGR通路14内を流れるEGRガスを冷却するためのEGR冷却装置20が配置される。内燃機関1では、機関冷却水がEGR冷却装置20内に導かれ、機関冷却水によってEGRガスが冷却される。
燃料は燃料ポンプ30によって燃料タンク31から燃料配管32を介してコモンレール18内に供給される。燃料ポンプ30は燃料タンク31内の燃料を汲み上げると共に燃料を昇圧する。コモンレール18内に供給された高圧の燃料は各燃料供給管17を介して各筒内燃料噴射弁3に供給される。各筒内燃料噴射弁3は各燃焼室2内に燃料を噴射する。燃料は例えば軽油である。
また、各筒内燃料噴射弁3には、リーク燃料配管33が連結されている。コモンレール18から各筒内燃料噴射弁3に供給された燃料のうち、燃焼室2内に噴射されなかった燃料はリーク燃料配管33を介して排気燃料噴射弁35に供給される。
排気燃料噴射弁35は触媒28よりも排気流れ方向上流側の排気通路に配置される。具体的には、排気燃料噴射弁35は、内燃機関1の排気通路において、タービン7bと触媒28との間の排気管27に固定される。排気燃料噴射弁35は、例えば、筒内燃料噴射弁3と同様の電子制御式噴射弁である。排気燃料噴射弁35は、排気管27内に燃料を噴射し、触媒28に燃料を供給する。
なお、気筒配列、吸排気系の構成及びターボチャージャの有無のような内燃機関の具体的な構成は、図1に示した構成と異なっていてもよい。例えば、触媒28及びフィルタ29は同一のケーシングに収容されていてもよい。また、触媒28は、フィルタ29の表面に塗布され、フィルタ29と一体であってもよい。また、触媒28はNOx吸蔵還元触媒(NSR触媒)等であってもよい。
<内燃機関の制御装置>
内燃機関1の各種制御は電子制御ユニット(ECU)80によって実行される。すなわち、ECU80は内燃機関1の制御装置として機能する。ECU80には、内燃機関1又は内燃機関1を搭載した車両に設けられた各種センサの出力が入力され、ECU80は各種センサの出力等に基づいて内燃機関1の各種アクチュエータを制御する。
ECU80は、デジタルコンピュータからなり、双方向性バス81によって互いに接続されたROM(リードオンリメモリ)82、RAM(ランダムアクセスメモリ)83、CPU(マイクロプロセッサ)84、入力ポート85及び出力ポート86を備える。なお、本実施形態では、一つのECU80が設けられているが、機能毎に複数のECUが設けられていてもよい。
本実施形態では、負荷センサ101、エアフロメータ102、流量センサ103、排気温センサ104及び差圧センサ105の出力が、対応するAD変換器87を介して入力ポート85に入力される。負荷センサ101は、アクセルペダル120の踏込み量に比例した出力電圧を発生させる。したがって、負荷センサ101は機関負荷を検出する。エアフロメータ102は、エアクリーナ8とコンプレッサ7aとの間の吸気通路に配置され、吸入空気量を検出する。
流量センサ103は、タービン7bと触媒28との間の排気通路に配置され、排気ガスの流量を検出する。排気温センサ104は、触媒28とフィルタ29との間の排気通路に配置され、触媒28から流出する排気ガスの温度を検出する。差圧センサ105は、排気通路に設けられ、フィルタ29上流側の排気管27内の圧力とフィルタ29下流側の排気管27内の圧力との差、すなわちフィルタ29前後の圧力差を検出する。さらに、入力ポート85には、クランクシャフトが例えば15°回転する毎に出力パルスを発生するクランク角センサ108が接続される。クランク角センサ108は機関回転数を検出する。
一方、出力ポート86は、対応する駆動回路88を介して、筒内燃料噴射弁3、スロットル弁駆動モータ、EGR制御弁15、燃料ポンプ30及び排気燃料噴射弁35に接続されている。ECU80は、筒内燃料噴射弁3から噴射される燃料の噴射時期及び噴射量、スロットル弁9の開度、EGR制御弁15の開度、燃料ポンプ30の作動、並びに排気燃料噴射弁35から噴射される燃料の噴射時期及び噴射量を制御する。
図2は、ECU80の機能ブロック図である。本実施形態では、ECU80は、温度推定部91、流量推定部92、脱離量算出部93、吸着量算出部94、目標温度算出部95及び温度制御部96を有する。温度推定部91、流量推定部92、脱離量算出部93、吸着量算出部94、目標温度算出部95及び温度制御部96は、ECU80のROM82に記憶されたプログラムをECU80のCPU84が実行することによって実現される機能ブロックである。
内燃機関1では、排気ガス中のPMがフィルタ29に捕集されることで、排気ガスが浄化される。しかしながら、フィルタ29に捕集されたPMの量が多くなると、フィルタ29の閉塞(目詰まり)が生じ、フィルタ29を通した排気ガスの排出が阻害される。このため、フィルタ29に捕集されたPMを定期的に除去する必要がある。
本実施形態では、フィルタ29に捕集されたPMを除去するために、フィルタ再生制御が実行される。フィルタ再生制御では、触媒28の温度を上昇させるべく、排気燃料噴射弁35から触媒28に燃料を供給する。触媒28に燃料を供給すると、触媒28において燃料の酸化反応が生じ、触媒28の温度が反応熱によって上昇する。この結果、触媒28から流出してフィルタ29に流入する排気ガスの温度が上昇し、フィルタ29に捕集されたPMが燃焼除去される。
また、硫黄成分を含む軽油と空気との混合気が燃焼室2において燃焼されると、硫黄酸化物(SOx)を含む排気ガスが生成され、SOxが触媒28に吸着する。触媒28に吸着したSOxは触媒28の昇温によって触媒28から脱離する。触媒28から脱離するSOxの量(以下、「SOxの脱離量」と称する)は、触媒28の温度が高いほど多くなる。SOxの脱離量が多くなり、高濃度のSOxを含む排気ガスが内燃機関1から排出されると、白煙が発生する。
このため、フィルタ再生制御において、触媒28の温度が高くされると、PMの燃焼除去は促進されるが、白煙の発生が問題となる。したがって、フィルタ再生制御において、触媒28の温度を適切な温度に制御する必要がある。
白煙の発生量は、排気ガス中のSOx濃度が高いほど多くなる。このため、本実施形態では、白煙の発生を抑制すべく、目標温度算出部95は、触媒28から流出する排気ガス中のSOx濃度が所定値に維持されるように触媒28の目標温度を算出する。触媒28に吸着しているSOxの量(以下、「SOxの吸着量」と称する)が多いほど、SOxの脱離量が多くなり、触媒28から流出する排気ガス中のSOx濃度が高くなる。また、排気ガス中のSOx濃度は、SOxの脱離量を排気ガスの流量で除算することによって算出されるため(排気ガス中のSOx濃度=SOxの脱離量/排気ガスの流量)、排気ガスの流量が少ないほど高くなる。
このため、目標温度算出部95は、フィルタ再生制御が実行される間、SOxの吸着量と排気ガスの流量とに基づいて触媒28の目標温度を算出する。このことによって、触媒28の温度が適切な温度に制御され、白煙の発生を抑制することができる。
例えば、目標温度算出部95は、SOxの吸着量と排気ガスの流量と触媒28の目標温度との関係を示すマップを用いて触媒28の目標温度を算出する。図3に示されるように、マップでは、触媒28の目標温度TTがSOxの吸着量AA及び排気ガスの流量FRの関数として示される。マップは、排気ガスの流量FRが一定である場合、SOxの吸着量AAが多いほど目標温度TTが低くなるように作成される。また、マップは、SOxの吸着量AAが一定である場合、排気ガスの流量FRが少ないほど目標温度TTが低くなるように作成される。マップはECU80のROM82に記憶される。
排気ガスの流量は流量推定部92によって推定される。例えば、流量推定部92は流量センサ103の出力に基づいて排気ガスの流量を推定する。なお、流量センサ103は排気通路の別の位置(例えば、触媒28とフィルタ29との間)に配置されてもよい。また、流量推定部92は、内燃機関1の所定の状態量(エアフロメータ102によって検出された吸入空気量、クランク角センサ108によって検出された機関回転数、筒内燃料噴射弁3の燃料噴射量等)に基づいて排気ガスの流量を推定してもよい。この場合、流量センサ103は省略されてもよい。
SOxの吸着量は吸着量算出部94によって算出される。SOxは、触媒28の温度が低いときには触媒28に吸着し、触媒28の温度が高いときには触媒28から脱離する。したがって、基本的には、SOxは、フィルタ再生制御が実行されていないときには触媒28に吸着し、フィルタ再生制御が実行されているときには触媒28から脱離する。このため、フィルタ再生制御の開始時のSOxの吸着量からSOxの脱離量の合計を減算することによってフィルタ再生制御中のSOxの脱離量を算出することができる。
本実施形態では、吸着量算出部94は、フィルタ再生制御が実行される間、予め定められた吸着量の初期値と、SOxの脱離量とに基づいてSOxの吸着量を算出する。すなわち、フィルタ再生制御の開始時のSOxの吸着量として、予め定められた吸着量の初期値が用いられる。このことによって、SOxの吸着量を算出するための演算量、ひいては触媒28の目標温度を算出するための演算量を低減することができる。この結果、ECU80の演算負荷の増大を抑制しつつ、触媒28からSOxが脱離するときの白煙の発生を抑制することができる。
吸着量の初期値は、触媒28に吸着可能なSOxの最大量以下に設定される。例えば、吸着量の初期値は、触媒28に吸着可能なSOxの最大量に設定される。このことによって、算出されたSOxの吸着量が実際のSOxの吸着量よりも少なくなり、この結果、触媒28の目標温度が適切な温度よりも高くされることを抑制することができる。
SOxの脱離量は脱離量算出部93によって算出される。SOxの脱離量は、SOxの吸着量が多いほど多くなる。また、SOxの脱離量は、触媒28の温度が高いほど多くなる。このため、脱離量算出部93は、フィルタ再生制御が実行される間、SOxの吸着量と触媒28の温度とに基づいてSOxの脱離量を算出する。
例えば、脱離量算出部93は、SOxの吸着量と触媒28の温度とSOxの脱離量との関係を示すマップを用いてSOxの脱離量を算出する。図4に示されるように、マップでは、SOxの脱離量DAがSOxの吸着量AA及び触媒28の温度Tの関数として示される。マップは、触媒28の温度Tが一定である場合、SOxの吸着量AAが多いほどSOxの脱離量DAが多くなるように作成される。また、マップは、SOxの吸着量AAが一定である場合、触媒28の温度Tが高いほどSOxの脱離量DAが多くなるように作成される。マップはECU80のROM82に記憶される。
触媒28の温度は温度推定部91によって推定される。例えば、温度推定部91は、排気温センサ104の出力に基づいて触媒28の温度を推定する。なお、排気温センサ104は、触媒28に配置され、触媒28の温度を直接検出してもよい。また、温度推定部91は内燃機関1の所定の状態量(排気燃料噴射弁35の燃料噴射量等)に基づいて触媒28の温度を推定してもよい。この場合、排気温センサ104は省略されてもよい。
温度制御部96は触媒28の温度を目標温度に制御する。例えば、温度制御部96は、触媒28への燃料供給量を制御することによって触媒28の温度を目標温度に制御する。具体的には、温度制御部96は、温度推定部91によって推定された触媒28の温度が目標温度に近付くように、排気燃料噴射弁35の燃料噴射量をフィードバック制御する。
なお、筒内燃料噴射弁によるポスト噴射によって燃料が触媒28に供給されてもよい。この場合、温度制御部96は筒内燃料噴射弁3の燃料噴射量をフィードバック制御する。また、触媒28に設けられた電気ヒータによって触媒28が加熱されてもよい。この場合、温度制御部96は電気ヒータへの通電量をフィードバック制御する。これらの場合、排気燃料噴射弁35は省略されてもよい。
<目標温度算出処理>
以下、図5のフローチャートを参照して、上述した制御について説明する。図5は、第一実施形態における目標温度算出処理の制御ルーチンを示すフローチャートである。本制御ルーチンは、ECU80によって繰り返し実行される。
最初に、ステップS101において、目標温度算出部95は、フィルタ再生制御が開始されたか否かを判定する。フィルタ29に捕集されたPMの量が多い程、フィルタ29前後の圧力差が大きくなる。このため、例えば、ステップS101において、目標温度算出部95は、フィルタ29前後の圧力差が第1基準値以上であるか否かを判定する。フィルタ29前後の圧力差は差圧センサ105によって検出される。第1基準値は予め定められる。
ステップS101において、フィルタ29前後の圧力差が第1基準値未満であると判定された場合、すなわちフィルタ再生制御が開始されなかったと判定された場合、本制御ルーチンは終了する。一方、ステップS101において、フィルタ29前後の圧力差が第1基準値以上であると判定された場合、すなわちフィルタ再生制御が開始されたと判定された場合、本制御ルーチンはステップS102に進む。
ステップS102では、吸着量算出部94はSOxの吸着量を初期化する。具体的には、吸着量算出部94は、予め定められた吸着量の初期値にSOxの吸着量を設定する。吸着量の初期値は、例えば、触媒28に吸着可能なSOxの最大量である。
次いで、ステップS103において、温度推定部91は触媒28の温度を推定する。次いで、ステップS104において、脱離量算出部93は、例えば図4に示されるようなマップを用いて、SOxの吸着量及び触媒28の温度に基づいてSOxの脱離量を算出する。
次いで、ステップS105において、吸着量算出部94はSOxの吸着量を更新する。具体的には、吸着量算出部94は、ステップS104において算出されたSOxの脱離量を現在のSOxの吸着量から減算することによって新たなSOxの吸着量を算出する(新たなSOxの吸着量=現在のSOxの吸着量−SOxの脱離量)。
次いで、ステップS106において、流量推定部92は排気ガスの流量を推定する。次いで、ステップS107において、目標温度算出部95は、図3に示されるようなマップを用いて、SOxの吸着量及び排気ガスの流量に基づいて触媒28の目標温度を算出する。次いで、ステップS108において、温度制御部96は触媒28の温度を目標温度に制御する。
次いで、ステップS109において、目標温度算出部95は、フィルタ再生制御が終了したか否かを判定する。例えば、目標温度算出部95は、フィルタ29前後の圧力差が第2基準値以下であるか否かを判定する。フィルタ29前後の圧力差は差圧センサ105によって検出される。第2基準値は、予め定められ、第1基準値未満の値に設定される。ステップS109において、フィルタ29前後の圧力差が第2基準値以下であると判定された場合、すなわちフィルタ再生制御が終了したと判定された場合、本制御ルーチンは終了する。
一方、ステップS109においてフィルタ29前後の圧力差が第2基準値よりも大きいと判定された場合、すなわちフィルタ再生制御が終了していないと判定された場合、本制御ルーチンはステップS103に戻る。すなわち、フィルタ再生制御が終了するまで、SOxの吸着量が更新され、更新された吸着量に基づいて触媒28の目標温度が算出される。
<第二実施形態>
第二実施形態に係る内燃機関の制御装置は、以下に説明する点を除いて、基本的に第一実施形態に係る内燃機関の制御装置と同様である。このため、以下、本発明の第二実施形態について、第一実施形態と異なる部分を中心に説明する。
上述したように、フィルタ再生制御は所定の終了条件が満たされたときに終了する。しかしながら、所定の終了条件が満たされる前であっても、内燃機関1の運転状態の変化による強制終了によってフィルタ再生制御が中断する場合がある。例えば、内燃機関1が搭載された車両のイグニッションスイッチがオフにされると、内燃機関1が停止され、フィルタ再生制御が中断される。また、車両の停止時や車両が下り坂を走行しているような場合には、機関負荷が低くなり、触媒28の温度が低下する。この場合、触媒28に供給された燃料の酸化反応が促進されないため、フィルタ再生制御が中断される。
ところで、SOxの吸着量が初期化されると、SOxが脱離する前の触媒28の状態に基づいて触媒28の目標温度が算出されるため、基本的には触媒28の目標温度が低くなる。このため、実際のSOxの吸着量が少ないにも拘わらずSOxの吸着量が初期化されると、触媒28の目標温度が過度に低くされ、フィルタ再生制御が遅延する。この結果、触媒28に供給される燃料が浪費され、内燃機関1の燃費が悪化する。
このため、第二実施形態では、吸着量算出部94は、フィルタ再生制御の開始時に吸着量の初期化が必要であるか否かを判定する。吸着量算出部94は、吸着量の初期化が必要であると判定した場合にはSOxの吸着量を初期化し、吸着量の初期化が必要でないと判定した場合にはSOxの吸着量を初期化しない。このことによって、不必要な吸着量の初期化によってフィルタ再生制御が遅延し、内燃機関1の燃費が悪化することを抑制することができる。
例えば、フィルタ再生制御の中断時間が短い場合には、フィルタ再生制御の中断中にSOxの吸着量はほとんど増加量しない。このため、吸着量算出部94は、フィルタ再生制御の中断時間が所定時間以下である場合に、吸着量の初期化が必要ではないと判定する。なお、吸着量算出部94は、フィルタ再生制御が中断している間の筒内燃料噴射弁3の燃料噴射量の積算値が所定値以下である場合に、吸着量の初期化が必要ではないと判定してもよい。
<目標温度算出処理>
図6は、第二実施形態における目標温度算出処理の制御ルーチンを示すフローチャートである。本制御ルーチンは、ECU80によって繰り返し実行される。
最初に、ステップS201において、図5のステップS101と同様に、目標温度算出部95は、フィルタ再生制御が開始されたか否かを判定する。なお、目標温度算出部95は、フィルタ再生制御が中断後に再開された場合にもフィルタ再生制御が開始されたと判定する。ステップS201においてフィルタ再生制御が開始されなかったと判定された場合、本制御ルーチンは終了する。一方、ステップS201においてフィルタ再生制御が開始されたと判定された場合、本制御ルーチンはステップS202に進む。
ステップS202では、吸着量算出部94は、吸着量の初期化が必要であるか否かを判定する。吸着量の初期化が必要であると判定された場合、本制御ルーチンはステップS203に進む。ステップS203では、図5のステップS102と同様に、吸着量算出部94は吸着量を初期化する。一方、ステップS202において吸着量の初期化が必要ではないと判定された場合、本制御ルーチンはステップS203をスキップしてステップS204に進む。ステップS204〜ステップS210は、図5のステップS103〜ステップS109と同様であることから説明を省略する。
<第三実施形態>
第三実施形態に係る内燃機関の制御装置は、以下に説明する点を除いて、基本的に第一実施形態に係る内燃機関の制御装置と同様である。このため、以下、本発明の第三実施形態について、第一実施形態と異なる部分を中心に説明する。
図7は、本発明の第三実施形態に係る内燃機関の制御装置が適用される内燃機関を概略的に示す図である。第三実施形態では、内燃機関1の排気通路に空燃比センサ106が配置される。空燃比センサ106は、タービン7bと触媒28との間に配置され、排気ガスの空燃比を検出する。空燃比センサ106の出力は、対応するAD変換器87を介して入力ポート85に入力される。
上述したように、硫黄成分を含む軽油と空気との混合気が燃焼室2において燃焼されると、SOxを含む排気ガスが生成される。このとき、生成されたSOxのうち、三酸化硫黄(SO3)が白煙の主な原因となる。
SO3は、二酸化硫黄(SO2)が酸化されることによって生成される。このため、排気ガスの空燃比がリッチであるほど、排気ガス中のSOxに占めるSO3の割合は低くなる。このため、排気ガス中のSOx濃度が同一であっても、排気ガスの空燃比に応じて排気ガス中のSO3濃度は変化する。したがって、排気ガスの空燃比に応じて、適切な触媒28の目標温度は変化する。
そこで、第三実施形態では、目標温度算出部95は、排気ガスの空燃比を推定し、排気ガスの空燃比に基づいて触媒28の目標温度を補正する。例えば、目標温度算出部95は空燃比センサ106の出力に基づいて排気ガスの空燃比を推定する。なお、空燃比センサ106は排気通路の別の位置(例えば、タービン7bの上流側)に配置されてもよい。また、目標温度算出部95は、エアフロメータ102によって検出された吸入空気量と筒内燃料噴射弁3の燃料噴射量との比率に基づいて排気ガスの空燃比を推定してもよい。この場合、空燃比センサ106は省略されてもよい。
例えば、目標温度算出部95は、排気ガスの空燃比と排気ガスの流量と目標温度の補正量との関係を示すマップを用いて目標温度の補正量を算出する。なお、目標温度が高くされる場合には補正量が正となり、目標温度が低くされる場合には補正量が負となる。
図8に示されるように、マップでは、目標温度の補正量CAが排気ガスの空燃比AF及び排気ガスの流量FRの関数として示される。マップは、排気ガスの流量FRが一定である場合、排気ガスの空燃比AFがリッチであるほど目標温度の補正量CAが大きくなるように作成される。また、マップは排気ガスの空燃比AFが一定である場合、排気ガスの流量FRが多いほど目標温度の補正量CAが大きくなるように作成される。
<目標温度算出処理>
図9は、第三実施形態における目標温度算出処理の制御ルーチンを示すフローチャートである。本制御ルーチンは、ECU80によって繰り返し実行される。ステップS301〜ステップS307は、図5のステップS101〜ステップS107と同一であることから説明を省略する。
ステップS307の後、ステップS308において、目標温度算出部95は排気ガスの空燃比を推定する。次いで、ステップS309において、目標温度算出部95は、図8に示されるようなマップを用いて、排気ガスの空燃比及び排気ガスの流量に基づいて目標温度の補正量を算出する。目標温度算出部95は、ステップS307において算出された目標温度に補正量を加算することによって最終的な目標温度を算出する。
次いで、ステップS310において、温度制御部96は触媒28の温度を最終的な目標温度に制御する。次いで、ステップS311において、図5のステップS109と同様に、目標温度算出部95は、フィルタ再生制御が終了したか否かを判定する。
なお、ステップS309において、目標温度算出部95は排気ガスの空燃比のみに基づいて目標温度の補正量を算出してもよい。また、ステップS307において、目標温度算出部95は、SOxの吸着量、排気ガスの流量及び排気ガスの空燃比に基づいて触媒28の目標温度を算出してもよい。この場合、ステップS307とステップS308との順番が入れ替えられ、ステップS309が省略される。
以上、本発明に係る好適な実施形態を説明したが、本発明はこれら実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載内で様々な修正及び変更を施すことができる。例えば、フィルタ29は省略されてもよい。この場合、触媒28からSOxを除去するために触媒28を昇温する触媒昇温制御が定期的に実行され、図5のステップS101、図6のステップS201及び図9のステップS301において触媒昇温制御が開始されたか否かが判定され、図5のステップS109、図6のステップS210及び図9のステップS311において触媒昇温制御が終了したか否かが判定される。
また、上述した実施形態は任意に組み合わせて実行可能である。第二実施形態と第三実施形態とが組み合わされる場合、図9のステップS301とステップS302との間に図6のステップS202が実行される。
1 内燃機関
27 排気管
28 触媒
80 電子制御ユニット(ECU)
91 温度推定部
92 流量推定部
93 脱離量算出部
94 吸着量算出部
95 目標温度算出部
96 温度制御部

Claims (1)

  1. 排気通路に触媒が配置された内燃機関を制御する、内燃機関の制御装置であって、
    前記触媒の温度を推定する温度推定部と、
    排気ガスの流量を推定する流量推定部と、
    前記触媒に吸着している硫黄酸化物の量と、前記触媒の温度とに基づいて前記触媒から脱離する硫黄酸化物の量を算出する脱離量算出部と、
    予め定められた吸着量の初期値と、前記触媒から脱離する硫黄酸化物の量とに基づいて前記触媒に吸着している硫黄酸化物の量を算出する吸着量算出部と、
    前記触媒に吸着している硫黄酸化物の量と、排気ガスの流量とに基づいて前記触媒の目標温度を算出する目標温度算出部と、
    前記触媒の温度を前記目標温度に制御する温度制御部と
    を備える、内燃機関の制御装置。
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