JP2020076299A - 掘削チップおよび掘削ビット - Google Patents

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Abstract

【課題】チップ本体と硬質層との界面の残留応力を緩和する。【解決手段】チップ中心線Cを中心とした円柱状または円板状をなす後端部2Aと先端部2Bとを有する超硬合金よりなるチップ本体2と、先端部2Bを被覆する多結晶ダイヤモンド焼結体よりなる硬質層3とを備え、チップ本体2の先端部2Bはチップ中心線Cに沿った断面において表面が凸円弧状をなす凸部2aと、凸部2aに接する凹円弧状をなす凹部2bとを有し、後端部2Aの直径D(mm)は8(mm)〜20(mm)の範囲内、直径D(mm)に対して凸部2aの半径r1(mm)がなす比r1/Dが0.1〜0.65、凹部2bの半径r2(mm)がなす比r2/Dが0.05〜3.0の範囲内、凸部2aと凹部2bとの接点Pと凸部2aの中心Qとを結ぶ直線Lがチップ中心線Cに対してなす角度θ(°)が20(°)〜90(°)の範囲内である。【選択図】図1

Description

本発明は、超硬合金よりなるチップ本体の先端部に多結晶ダイヤモンド焼結体よりなる硬質層が被覆され、掘削ビットのビット本体先端部に取り付けられて掘削を行う掘削チップ、およびこのような掘削チップがビット本体の先端部に取り付けられた掘削ビットに関するものである。
このような、超硬合金よりなるチップ本体の先端部に多結晶ダイヤモンド焼結体よりなる硬質層が被覆された掘削チップは、これらチップ本体の超硬合金と硬質層の多結晶ダイヤモンド焼結体とを一体に焼結することにより製造されるが、この焼結の際に、超硬合金と多結晶ダイヤモンド焼結体との熱膨張係数の差によって互いの界面付近に残留応力が発生する。この残留応力が高い場合、打撃掘削に用いられる掘削ビットに取り付けられる掘削チップでは、掘削中の衝撃によって硬質層にクラックが発生し、掘削ビットの寿命が短くなる問題がある。
そこで、特許文献1〜3には、このような焼結後の多結晶ダイヤモンド焼結体よりなる硬質層の残留応力を緩和することが記載されている。このうち、特許文献1には、硬質層の最外層とチップ本体との間に、組成を傾斜させた中間層を介在させることが記載されている。また、特許文献2には、多結晶ダイヤモンド焼結体の熱膨張係数差に着目して、目的に応じた材種の中間層厚を規定することで残留応力を緩和することが記載されている。さらに、特許文献3には、チップ本体の形状を制御することで、掘削チップを掘削ビットに取り付ける際に必要な外周研磨工程後においてもチップ本体がむき出しにならないように硬質層の厚さを確保することにより、掘削チップの長寿命化を図ることが記載されている。
米国特許第6315065号明細書 米国特許第8857541号明細書 特開2016−135983号公報
しかしながら、特許文献1、2に記載されたように、硬質層の最外層とチップ本体との間に中間層を介装したものでは、残留応力は緩和されても、硬質層のうち最も硬い最外層の厚さを確保することができなくなり、硬い岩質よりなる地盤の掘削に用いた場合に硬質層の摩耗の進行が速くなって超硬合金よりなるチップ本体が早期に露出し易くなり、掘削ビットの寿命が短くなる。
また、特許文献3に記載された掘削チップでは、チップ本体の後端部と先端部との間に後端部よりも外径の小さな円柱状または円板状の中間部を形成することにより、硬質層の後端側において上述のように厚さを確保するようにしている。ところが、この場合には、チップ本体の後端部の先端面と中間部の外周面との間に角度をもった隅角部が形成されるので、この隅角部に応力が集中し易くなる傾向がある。
ここで、この特許文献3に記載された掘削チップにおいて、より長寿命化を図るために硬質層を厚くした場合、中間部の外径はより小さくなるので、掘削時に過剰な負荷が作用したときに、応力が集中し易い上記隅角部を起点として中間部の超硬合金よりなるチップ本体とその外周の多結晶ダイヤモンド焼結体よりなる硬質層との界面にクラックが発生し易く、このクラックを原因とした硬質層の破壊によって掘削ビットの寿命が却って短くなるおそれがある。
本発明は、このような背景の下になされたもので、超硬合金よりなるチップ本体の先端部に多結晶ダイヤモンド焼結体よりなる硬質層が被覆された掘削チップにおいて、チップ本体と硬質層との界面の残留応力を緩和して硬質層のクラックの発生を防ぐことを可能とし、耐衝撃性や耐摩耗性も向上させることが可能な長寿命の掘削チップを提供するとともに、このような掘削チップを取り付けた、やはり寿命が長くて効率的な掘削を行うことが可能な掘削ビットを提供することを目的としている。
上記課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明の掘削チップは、掘削ビットの先端部に取り付けられて掘削を行う掘削チップであって、チップ中心線を中心とした円柱状または円板状をなす後端部と、この後端部から先端側に向かうに従い上記チップ中心線からの外径が漸次小さくなる先端部とを有する超硬合金よりなるチップ本体と、このチップ本体の上記先端部を被覆する多結晶ダイヤモンド焼結体よりなる硬質層とを備え、上記チップ本体の先端部は、上記チップ中心線に沿った断面において表面が先端側に凸となる凸円弧状をなす凸部と、上記チップ中心線に沿った断面において表面が上記凸部の断面の凸円弧に接する凹円弧状をなして上記チップ本体の後端側に向かうに従い外周側に延びる凹部とを有し、上記チップ本体の後端部の直径D(mm)は、8(mm)〜20(mm)の範囲内であり、このチップ本体の後端部の直径D(mm)に対して、上記断面における上記凸部の凸円弧の半径r1(mm)がなす比r1/Dが0.1〜0.65の範囲内であるとともに、上記断面における上記凹部の凹円弧の半径r2(mm)がなす比r2/Dが0.05〜3.0の範囲内であり、さらに上記断面における上記凸部と上記凹部との接点と上記凸部の凸円弧の中心とを結ぶ直線が上記チップ中心線に対してなす角度θ(°)が20(°)〜90(°)の範囲内であることを特徴とする。
また、本発明の掘削ビットは、このような掘削チップがビット本体の先端部に取り付けられた掘削ビットであって、上記ビット本体の先端部には取付孔が形成されており、上記掘削チップは、上記チップ本体の後端部を上記取付孔内に埋没させて取り付けられていることを特徴とする。
上記構成の掘削チップにおいては、チップ本体の先端部が、チップ中心線に沿った断面において表面が先端側に凸となる凸円弧状をなす凸部と、チップ中心線に沿った断面において表面が凸部の断面の凸円弧に接する凹円弧状をなしてチップ本体の後端側に向かうに従い外周側に延びる凹部とを有しており、角度をもって交差する隅角部が形成されることがないので、焼結時の残留応力を緩和することができ、このような隅角部が硬質層のクラックの起点となることがない。
ここで、チップ本体の後端部の直径D(mm)が8(mm)よりも小さいと、硬質層とチップ本体との界面の残留応力を緩和させることはできても、衝撃負荷がより高い条件下で掘削に使用した場合に、チップ本体に単位面積当たりに作用する衝撃負荷が大きくなるため、チップ本体を起点とした破損が生じ易くなり、掘削ビットの寿命が短くなるおそれがある。一方、チップ本体の後端部の直径D(mm)が20(mm)よりも大きいと、硬質層と接するチップ本体の面積に対して硬質層の体積が大きくなり、硬質層とチップ本体との界面に生じる残留応力を緩和させることができなくなって、焼結後にクラックを生じるおそれがある。
そして、このように8(mm)〜20(mm)の範囲内であるチップ本体の後端部の直径D(mm)に対して、上記断面における凸部の凸円弧の半径r1(mm)がなす比r1/Dが0.1〜0.65の範囲内であるとともに、上記断面における凹部の凹円弧の半径r2(mm)がなす比r2/Dが0.05〜3.0の範囲内であり、さらに上記断面における凸部と凹部との接点と凸部の凸円弧の中心とを結ぶ直線がチップ中心線に対してなす角度θ(°)が20(°)〜90(°)の範囲内であるので、硬質層とチップ本体との界面への残留応力を一層確実に緩和することができるとともに、硬質層に十分な厚さを確保して、長寿命化を図ることが可能となる。なお、チップ中心線に沿った断面とは、チップ中心線からの距離が0.1(mm)以内の範囲でチップ中心線に沿った断面であればよい。
硬質層は特に限定しないが、ビッカース硬さ4000HV以上、厚み1.1mm以上3.0mm以下が好ましい。ここで、硬質層とは多結晶ダイヤモンド焼結体部を意味し、この多結晶ダイヤモンド焼結体層が組成の異なる2層以上の層で構成される場合は、最外周に位置する層を硬質層とする。また、その硬質層のビッカース硬さについて、その上限値について制限はないが、工業上製作可能なものの数値として、8000HV以下とする。
なお、ビッカース硬さは、荷重5kgにて10点測定を行い、平均値を硬質層のビッカース硬さとした。硬質層の厚みは、チップ中心線に沿って切断したチップ断面において、チップ中心線Cに沿って光学顕微鏡を用いて観察像を取得し、測長により得られる値を厚みとした。
すなわち、上記比r1/Dが0.1未満であると、硬質層の厚さに対して凸部の半径が小さくなりすぎて凸部の曲率は大きくなり、特に凸部の先端部において残留応力が集中し易くなって硬質層にクラックが生じるおそれがある。一方、上記比r1/Dが0.65を超えると、凸部の外周部において硬質層の厚さが薄くなり、掘削時の凸部の外周部の摩耗が先端部に比べて速くなって超硬合金よりなるチップ本体の凸部が露出し易くなり、掘削ビットの寿命が短くなるおそれがある。
また、上記比r2/Dが0.05未満であると、やはり硬質層の厚さに対して凹部の半径が小さくなりすぎて凹部の曲率は大きくなり、凹部において残留応力が集中し易くなって硬質層にクラックが生じるおそれがある。一方、上記比r2/Dが3.0を超えると、凹部における硬質層の厚さが薄くなり、掘削チップの側面における凹部に被覆された硬質層の掘削時の摩耗が凸部に比べて速くなって超硬合金よりなるチップ本体が露出し易くなり、掘削ビットの寿命が短くなるおそれがある。
さらに、上記断面における凸部と凹部との接点と凸部の凸円弧の中心とを結ぶ直線がチップ中心線に対してなす角度θ(°)が20(°)未満であると、凸部の先端部に比べて外周部の硬質層の厚さが薄くなり、この凸部の外周部における掘削時の硬質層の摩耗が先端部に比べて速くなってしまってチップ本体が露出し易くなり、掘削ビットの寿命が短くなるおそれがある。一方、上記断面における凸部と凹部との接点と凸部の凸円弧の中心とを結ぶ直線がチップ中心線に対してなす角度θ(°)が90(°)を超えると、凹部の半径r2を小さくせざるを得なくなって曲率は大きくなり、凸部との接点近傍において残留応力が集中し易くなって衝撃的負荷が作用した際に硬質層の破壊の起点となるおそれがある。
なお、特に上記チップ本体の後端部の直径D(mm)は14(mm)〜20(mm)である場合には、このチップ本体の後端部の直径D(mm)に対して、上記断面における上記凸部の凸円弧の半径r1(mm)がなす比r1/Dが0.18〜0.45の範囲内であってもよい。
さらに、上記チップ本体の後端部と上記凹部との間には、上記チップ中心線に沿った断面において表面が凸となる凸円弧状をなす接続部を有していてもよく、これにより焼結時の残留応力を一層緩和することができる。なお、このような断面凸円弧状の接続部を設ける場合には、チップ本体の後端部の直径D(mm)に対して、上記断面における上記接続部の凸円弧の半径r3(mm)がなす比r3/Dが0.05〜0.2の範囲内であることが望ましい。
すなわち、上記直径D(mm)に対して接続部の断面の凸円弧の半径r3(mm)がなす比r3/Dが0.05未満であると、接続部の半径が小さくなりすぎて曲率は大きくなり、焼結時の残留応力や掘削負荷による応力が集中し易くなって硬質層のクラックを防止する効果が損なわれるおそれがある。一方、上記比r3/Dが0.2を超えると、接続部の後端側における硬質層の厚さが薄くなり、掘削時の硬質層の摩耗の進行が速くなってチップ本体が露出し易くなり、掘削ビットの寿命が短くなるおそれがある。
上記掘削チップにおいて、硬質層は、ダイヤモンド粒子の含有量が互いに異なる複数のダイヤモンド焼結体層を含む多層構造である構成としてもよい。この構成によれば、硬質層を構成する各ダイヤモンド焼結体層において、ダイヤモンド粒子の含有量および層厚を調整できる。この調整により、硬質層の最表層の硬さを維持したまま、焼結時の残留応力を低減することも可能である。例えば、少なくとも2層以上の構造の場合、最表層のダイヤモンド粒子の含有量は65vol%以上95vol%以下、最表層と超硬合金の間の層のダイヤモンド粒子の含有量は60vol%より少ない構成であることが望ましい。3層構造の場合、最表層に接する層のダイヤモンド粒子の含有量は60vol%より少なく35vol%より多く、超硬合金に接する層のダイヤモンド粒子の含有量は50vol%以下20vol%以上とし、最表層から超硬合金にかけての各層のダイヤモンド粒子の含有量は少なくなる構成とすることが焼結時の残留応力低減には好ましい。
以上説明したように、本発明の掘削チップおよび掘削ビットによれば、焼結時の残留応力を緩和することができるとともに、掘削時の硬質層の摩耗によるチップ本体の露出を防ぐことができ、耐衝撃性や耐摩耗性を向上させて掘削チップおよび掘削ビットの寿命を延長することにより、効率的な掘削を行うことが可能となる。
本発明の掘削チップの第1の実施形態を示すチップ中心線に沿った断面図である。 図1に示す実施形態の掘削チップをビット本体の先端部に取り付けた本発明の掘削ビットの一実施形態を示すビット本体の軸線に沿った断面図である。 本発明の掘削チップの第2の実施形態を示すチップ中心線に沿った断面図である。 本発明の掘削チップの第3の実施形態を示すチップ中心線に沿った断面図である。 本発明の掘削チップの第4の実施形態を示すチップ中心線に沿った断面図である。 本発明の掘削チップの第5の実施形態を示すチップ中心線に沿った断面図である。
図1は本発明の掘削チップの第1の実施形態(後述する実施例における実施例1の掘削チップ)を示す断面図であり、図2はこの実施形態の掘削チップを取り付けた本発明の掘削ビットの一実施形態を示す断面図である。本実施形態の掘削チップ1は、チップ中心線Cを中心とした円柱状または円板状をなす後端部2Aと、この後端部2Aから先端側に向かうに従いチップ中心線Cからの外径が漸次小さくなる先端部2Bとが一体に形成された超硬合金よりなるチップ本体2と、このチップ本体2の上記先端部2Bの表面を被覆するチップ本体2よりも硬度の高い多結晶ダイヤモンド焼結体よりなる硬質層3とを備えている。
上記チップ本体2の先端部2Bは、図1に示すようにチップ中心線Cに沿った断面において表面が先端側に凸となる凸円弧状をなす凸部2aと、同じくチップ中心線Cに沿った断面において表面が凸部2aの断面の凸円弧に接点Pにおいて接する凹円弧状をなしてチップ本体2の後端側に向かうに従い外周側に延びる凹部2bとを有している。本実施形態においては、凸部2aの表面はチップ中心線C上に中心を有する凸球面状に形成されるとともに、上記断面において凹部2bの表面は、チップ本体2の後端部2Aの外周面に鈍角に交差している。
また、このチップ本体2の後端部2Aの直径D(mm)は、8(mm)〜20(mm)の範囲内であって、本実施形態では9(mm)とされている。そして、このチップ本体2の後端部2Aの直径D(mm)に対して、チップ中心線Cに沿った上記断面における凸部2aの凸円弧の半径r1(mm)がなす比r1/Dは0.1〜0.65の範囲内であるとともに、上記断面における凹部2bの凹円弧の半径r2(mm)がなす比r2/Dは0.05〜3.0の範囲内とされている。
ここで、チップ本体2の後端部2Aの直径D(mm)が9(mm)である本実施形態において、凸部2aの半径r1(mm)は3(mm)とされており、上記比r1/Dは0.33とされている。また、凹部2bの半径r2(mm)は4(mm)とされており、上記比r2/Dは0.44とされている。なお、上述のようにチップ中心線Cに沿った断面とは、チップ中心線Cからの距離が0.1(mm)以内の範囲でチップ中心線Cに沿った断面であればよい。
さらに、同じくチップ中心線Cに沿った断面において凸部2aと凹部2bとの上記接点Pと凸部2aの凸円弧の中心Qとを結ぶ直線Lがチップ中心線Cに対してなす角度θ(°)が20(°)〜90(°)の範囲内とされている。本実施形態では、この角度θ(°)は70(°)とされている。
さらにまた、硬質層3は、本実施形態では単層であって、チップ本体2の後端部2Aの先端側に連なる硬質層3の後端部3Aは、その外周面がチップ本体2の後端部2Aと等しい直径D(mm)のチップ中心線Cを中心とした円筒面状とされるとともに、硬質層3の先端部3Bの表面は、この後端部3Aの外周面に滑らかに連なる上記中心Qを中心とした凸半球面状とされている。すなわち、本実施形態の掘削チップ1は、いわゆるボタンチップである。また、硬質層3の厚さは、少なくとも上記接点Pよりも先端側では略均一とされている。
このような掘削チップ1が先端部に取り付けられる掘削ビットは、鋼材等により形成されて図2に示すように軸線Oを中心とした概略有底円筒状をなすビット本体11を有し、その有底部が先端部(図2において上側部分)とされて、この先端部に掘削チップ1が取り付けられる。また、円筒状の後端部(図2において下側部分)の内周には雌ネジ部12が形成され、掘削装置に連結された掘削ロッドがこの雌ネジ部12にねじ込まれて軸線O方向先端側に向けての打撃力と推力および軸線O回りの回転力が伝達されることにより、掘削チップ1によって岩盤を破砕して掘削孔を形成する。
ビット本体11の先端部は後端部よりも僅かに外径が大径とされており、この先端部の外周には軸線Oに平行に延びる排出溝13が周方向に間隔をあけて複数条形成されて、上記掘削チップ1により岩盤が破砕されて生成された破砕屑がこの排出溝13を通して後端側に排出される。また、有底とされたビット本体11の雌ネジ部12底面からは軸線Oに沿ってブロー孔14が形成され、このブロー孔14はビット本体11先端部において斜めに分岐してビット本体11の先端面に開口し、上記掘削ロッドを介して供給される圧縮空気のような流体を噴出して破砕屑の排出を促進する。
さらに、ビット本体11の先端面は、内周側の軸線Oに垂直な軸線Oを中心とした円形のフェイス面15と、このフェイス面15の外周に位置して外周側に向かうに従い後端側に向かう円錐台面状のゲージ面16とを備えている。ブロー孔14はフェイス面15に開口するとともに、排出溝13の先端はゲージ面16の外周側に開口している。また、これらフェイス面15とゲージ面16には、それぞれブロー孔14と排出溝13の開口部を避けるようにして、断面円形の複数の取付孔17がフェイス面15とゲージ面16に対して垂直に形成されている。
このような取付孔17に、上記掘削チップは、図2に示すようにチップ本体2の上記後端部2Aが埋没させられた状態で圧入や焼き嵌め等によって締まり嵌めされたり、ロウ付けされたりすることにより固定され、すなわち埋設されて取り付けられる。さらに、硬質層3が被覆された掘削チップ1の先端部がフェイス面15およびゲージ面16から突出して、上述した打撃力と推力および回転力により岩盤を破砕する。
このように掘削ビットのビット本体11に取り付けられる上記構成の掘削チップ1においては、チップ本体2の先端部2Bが、チップ中心線Cに沿った断面において表面が先端側に凸となる凸円弧状をなす凸部2aと、同じくチップ中心線Cに沿った断面において表面が凸部2aの断面の凸円弧に接する凹円弧状をなしてチップ本体2の後端側に向かうに従い外周側に延びる凹部2bとを有している。すなわち、特許文献3に記載された掘削チップのように角度をもって交差する隅角部がチップ本体2と硬質層3との界面に形成されることがないので、焼結時の残留応力を緩和することができ、このような隅角部が起点となって硬質層3にクラックが発生することがない。
ここで、チップ本体2の後端部2Aの直径D(mm)が8(mm)よりも小さいと、硬質層3とチップ本体2との界面の残留応力を緩和させることはできても、衝撃負荷がより高い条件下で掘削に使用した場合に、チップ本体2に単位面積当たりに作用する衝撃負荷が大きくなるため、チップ本体2を起点とした破損が生じ易くなり、掘削ビットの寿命が短くなるおそれがある。一方、チップ本体2の後端部2Aの直径D(mm)が20(mm)よりも大きいと、硬質層3と接するチップ本体2の面積に対して硬質層3の体積が大きくなり、硬質層3とチップ本体2との界面に生じる残留応力を緩和させることができなくなって、焼結後にクラックを生じるおそれがある。
そして、さらに上記構成の掘削チップ1では、このようにチップ本体2の後端部2Aの直径D(mm)が8(mm)〜20(mm)の範囲内であるのに対して、上記断面における凸部2aの凸円弧の半径r1(mm)がなす比r1/Dが0.1〜0.65の範囲内であるとともに、上記断面における凹部2bの凹円弧の半径r2(mm)がなす比r2/Dが0.05〜3.0の範囲内であり、しかも上記断面における凸部2aと凹部2bとの接点Pと凸部2aの凸円弧の中心Qとを結ぶ直線Lがチップ中心線Cに対してなす角度θ(°)が20(°)〜90(°)の範囲内とされている。このため、硬質層3とチップ本体2との界面への残留応力を一層確実に緩和することができるとともに、硬質層3に十分な厚さを確保して長寿命化を図ることが可能となる。
上記比r1/Dが0.1未満であると、硬質層3の厚さに対して凸部2aの半径r1が小さくなりすぎて凸部2aの曲率は大きくなり、凸部2aの先端部において残留応力が集中し易くなって硬質層3にクラックが生じ易くなるおそれがある。一方、逆に上記比r1/Dが0.65を超えると、凸部2aの外周部において硬質層3の厚さが薄くなって、掘削時の凸部2aの外周部における硬質層3の摩耗が先端部に比べて速くなり、超硬合金よりなるチップ本体2の凸部2aが露出し易くなって、掘削ビットの寿命が短くなるおそれがある。
また、上記比r2/Dが0.05未満であると、やはり硬質層3の厚さに対して凹部2bの半径r2が小さくなりすぎて凹部2bの曲率が大きくなり、凹部2bにおいて残留応力が集中し易くなって硬質層3にクラックが生じるおそれがある。一方、上記比r2/Dが3.0を超えると、凹部2bにおける硬質層3の厚さが薄くなり、掘削チップ1の側面における凹部2bに被覆された硬質層3の掘削時の摩耗が凸部2aに比べて速くなって超硬合金よりなるチップ本体2が露出し易くなるため、掘削ビットの寿命が短くなるおそれがある。
さらに、上記断面における凸部2aと凹部2bとの接点Pと凸部2aの凸円弧の中心Qとを結ぶ直線Lがチップ中心線Cに対してなす角度θ(°)が20(°)未満であると、凸部2aの先端部に比べて外周部の硬質層3の厚さが薄くなり、この凸部2aの外周部における掘削時の硬質層3の摩耗が先端部に比べて速くなってチップ本体2が露出し易くなるため、掘削ビットの寿命が短くなるおそれがある。一方、上記断面における上記直線Lがチップ中心線Cに対してなす角度θ(°)が90(°)を超えると、凹部2bの半径r2を小さくせざるを得なくなって曲率が大きくなり、凸部2aとの接点P近傍において残留応力が集中し易くなるため、衝撃的負荷が作用した際に硬質層3の破壊の起点となるおそれがある。
次に、図3は、本発明の掘削チップ1の第2の実施形態(後述する実施例における実施例2の掘削チップ)を示す断面図であり、この図3に示す第2の実施形態を初めとして、図4〜図6に示す本発明の掘削チップ1の第3〜第5の実施形態においても、図1に示した第1の実施形態の掘削チップ1と共通する部分には図1と同一の符号を配して説明を省略する。この第2の実施形態の掘削チップ1では、チップ本体2の後端部2Aの直径D(mm)が13(mm)、チップ本体2の先端部2Bの凸部2aの半径r1が4.5(mm)であって比r1/Dが0.35であり、凹部2bの半径r2(mm)が6(mm)であって比r2/Dが0.46であり、上記直線Lがチップ中心線Cに対してなす角度θ(°)が70(°)である。
また、図4に示す第3の実施形態の掘削チップ(後述する実施例における実施例10の掘削チップ)1においては、チップ本体2の後端部2Aの直径D(mm)が16(mm)であり、チップ本体2の先端部2Bの凸部2aの半径r1が5(mm)であって比r1/Dが0.31であり、凹部2bの半径r2(mm)が7.5(mm)であって比r2/Dが0.47であり、上記直線Lがチップ中心線Cに対してなす角度θ(°)は70(°)である。
さらに、図5に示す第4の実施形態の掘削チップ(後述する実施例における実施例11の掘削チップ)1においては、チップ本体2の後端部2Aの直径D(mm)が18(mm)であり、チップ本体2の先端部2Bの凸部2aの半径r1が5.5(mm)であって比r1/Dが0.3であり、凹部2bの半径r2(mm)が9(mm)であって比r2/Dが0.5であり、上記直線Lがチップ中心線Cに対してなす角度θ(°)は70(°)である。
なお、これら第3、第4の実施形態のようにチップ本体2の後端部2Aの直径D(mm)が14(mm)〜20(mm)の範囲内である場合には、このチップ本体2の後端部2Aの直径D(mm)に対して、チップ中心線Cに沿った断面における凸部2aの凸円弧の半径r1(mm)がなす比r1/Dは上述のように0.18〜0.45の範囲内であってもよい。これにより、チップ本体2の後端部2Aの直径D(mm)が比較的大きな掘削チップ1においても、一層確実に残留応力を緩和しつつ、摩耗によるチップ本体2の露出を抑制することができる。
さらにまた、図6に示す第5の実施形態の掘削チップ(後述する実施例における実施例6の掘削チップ)1は、チップ本体2の後端部2Aと先端部2Bの凹部2bとの間に、チップ中心線Cに沿った断面において表面が凸となる凸円弧状をなす接続部2cを有している。ここで、この第5の実施形態のチップ本体2の後端部2Aの直径D(mm)は第2の実施形態と同じく13(mm)であり、チップ本体2の先端部2Bの凸部2aの半径r1は3.25(mm)であって比r1/Dが0.25であり、凹部2bの半径r2(mm)は7.8(mm)であって比r2/Dが0.6であり、上記直線Lがチップ中心線Cに対してなす角度θ(°)は60(°)である。
さらに、この第5の実施形態においては、チップ中心線Cに沿った断面において上記接続部2cがなす凸円弧の半径r3(mm)がチップ本体2の後端部2Aの直径D(mm)に対してなす比r3/Dは0.05〜0.2の範囲内とされている。本実施形態では、半径r3(mm)は1.3(mm)とされており、従って直径D(mm)に対してなす比r3/Dは0.1とされている。
このような第5の実施形態の掘削チップ1によれば、この接続部2cにおけるチップ本体2と硬質層3との界面の残留応力を一層緩和することができる。なお、チップ本体2の後端部2Aの直径D(mm)に対して接続部2cの上記断面における凸円弧の半径r3(mm)がなす比r3/Dが0.05未満であると、接続部2cの半径r3が小さくなりすぎて焼結時の残留応力を緩和する効果が損なわれるおそれがあり、上記比r3/Dが0.2を超えると、接続部2cの後端側における硬質層3の厚さが薄くなってチップ本体2が露出し易くなるので、上記比r3/Dは0.05〜0.2の上述のように範囲内とされるのが望ましい。
次に、本発明の掘削チップの実施例を挙げて、本発明の効果について実証する。本実施例では、上記実施形態に基づき、チップ本体2の後端部2Aの直径D(mm)が8(mm)〜20(mm)の範囲内であり、このチップ本体2の後端部2Aの直径D(mm)に対して、チップ中心線Cに沿った断面における凸部2aの凸円弧の半径r1(mm)がなす比r1/Dが0.1〜0.65の範囲内であるとともに、上記断面における凹部2bの凹円弧の半径r2(mm)がなす比r2/Dが0.05〜3.0の範囲内であり、上記断面において上記直線Lが上記チップ中心線に対してなす角度θ(°)が20(°)〜90(°)の範囲内である15種の掘削チップ1をそれぞれ複数個ずつ製造した。
いずれの掘削チップ1においても、超硬合金のチップ本体2の先端部には、ビッカース硬さ4000HV以上、チップ中心線Cに沿った厚みが1.1mm以上3.0mm以下の硬質層を形成した。
なお、このうち4種の掘削チップ1は、第5の実施形態のようにチップ本体2の後端部2Aと先端部2Bの凹部2bとの間に、チップ中心線Cに沿った断面において表面が凸となる凸円弧状をなす接続部2cを有し、チップ本体の後端部の直径D(mm)に対して、上記断面における接続部2cの凸円弧の半径r3(mm)がなす比r3/Dは0.05〜0.2の範囲内であった。
また、1種の掘削チップ1(実施例14)は、ダイヤモンド粒子の含有量が互いに異なる3層構造の硬質層を有する。3層の硬質層のうち、最外周の硬質層はビッカース硬さ4000HV以上、チップ中心線Cに沿った厚みが1.2mmの硬質層であった。最外周の硬質層と超硬の間の2層はビッカース硬さ2800HV以下、チップ中心線Cに沿った合計厚みは1.2mmの層であった。
これらを、実施例1〜15として、直径D(mm)、比r1/D、角度θ(°)、比r2/D、および接続部2cを有するものは比r3/Dとともに表1に示す。
また、これら実施例1〜15に対する比較例として、チップ本体2の後端部2Aの直径D(mm)が8(mm)〜20(mm)の範囲内であるが、上記比r1/D、上記比r2/D、および上記角度θ(°)のうちいずれか1つが上記実施形態の範囲外である8種の掘削チップ1をそれぞれ複数個ずつ製造した。なお、このうち3種の掘削チップ1は、チップ本体2の後端部2Aと先端部2Bの凹部2bとの間に、チップ中心線Cに沿った断面において表面が凸となる凸円弧状をなす接続部2cを有するものとした。これらを比較例1〜8として、やはり直径D(mm)、比r1/D、角度θ(°)、比r2/D、および接続部2cを有するものは比r3/Dとともに表2に示す。
なお、これら実施例1〜15と比較例1〜8の掘削チップ1の凸部2aの半径r1(mm)、凹部2bの半径r2(mm)、角度θ(°)の測定は、掘削チップ1を放電加工機によってチップ中心線Cから半径0.1(mm)の範囲内でチップ中心線Cに沿って切断し、超硬合金と多結晶ダイヤモンド焼結体との色の違いから画像解析によって界面の位置を決定して測定した。また、凸部2aの凸円弧の中心Qは、こうして断面を画像解析した場合のチップ本体2の先端部2Bにおける凸部2aの頂点を通り、後端部2Aを直径方向に2等分する線上に位置するものとした。
次いで、こうして製造した複数個ずつの実施例1〜15および比較例1〜8の掘削チップ1に対して、落錘型衝撃試験機を用いて耐衝撃性性能を測定した。この落錘型衝撃試験は、チップ本体2の先端部2Bを上向きにした状態で掘削チップ1を固定し、超硬合金製の錘を掘削チップ1の真上からチップ中心線Cに沿って落下させて衝撃を加えるものであり、錘の質量は一定として、落下させる高さを変えることにより、掘削チップ1に与えられる衝撃エネルギー(J)を制御する。
また、錘を落下させることによって衝撃を加えた後、掘削チップ1の硬質層3の表面を実体顕微鏡により観察し、硬質層3に破損が確認された場合は、その衝撃を加えたエネルギーを破損に至ったエネルギー(J)とする。なお、錘を落下させることによるエネルギーは試験開始時を10(J)とし、硬質層3に破損が認められなかった場合は複数個の掘削チップ1で試験済みのものを未試験のものと交換し、次に10(J)増加させたエネルギーを加えるといった試験を、破損が確認されるまで繰り返して破損に至ったエネルギー(J)を測定した。この結果を、実施例1〜15および比較例1〜8について、表1および表2に併せて示す。
Figure 2020076299
Figure 2020076299
この表1および表2の結果より、まず直径D(mm)、比r1/D、角度θ(°)、および比r2/Dのうちいずれか1つが上記実施形態の範囲外である比較例1〜8の掘削チップ1では、破壊に至ったエネルギー(J)がいずれも40(J)以下であり、耐衝撃性に乏しいことが分かった。
これに対して、直径D(mm)、比r1/D、角度θ(°)、および比r2/Dがいずれも上記実施形態の範囲内である実施例1〜15の掘削チップ1では、破壊に至ったエネルギー(J)が最も小さい実施例5でも70(J)と、比較例1〜8の約2倍であり、破壊に至ったエネルギー(J)が最も大きい実施例2では160(J)と、比較例1〜8の約4倍以上の耐衝撃性を得ることができた。
以上説明したように、本発明の掘削チップおよび掘削ビットによれば、焼結時の残留応力を緩和することができるとともに、掘削時の硬質層の摩耗によるチップ本体の露出を防ぐことができ、耐衝撃性や耐摩耗性を向上させて掘削チップおよび掘削ビットの寿命を延長することにより、効率的な掘削を行うことが可能となる。
1 掘削チップ
2 チップ本体
2A チップ本体2の後端部
2B チップ本体2の先端部
2a 凸部
2b 凹部
2c 接続部
3 硬質層
11 ビット本体
C チップ中心線
O ビット本体11の軸線
D チップ本体2の後端部2Aの直径
r1 チップ中心線Cに沿った断面において凸部2aがなす凸円弧の半径
r2 チップ中心線Cに沿った断面において凹部2bがなす凹円弧の半径
r3 チップ中心線Cに沿った断面において接続部2cがなす凸円弧の半径
P チップ中心線Cに沿った断面における凸部2aと凹部2bとの接点
Q チップ中心線Cに沿った断面における凸部2aがなす凸円弧の中心
L 接点Pと中心Qとを結ぶ直線
θ チップ中心線Cに沿った断面において直線Lがチップ中心線Cに対してなす角度

Claims (6)

  1. 掘削ビットの先端部に取り付けられて掘削を行う掘削チップであって、
    チップ中心線を中心とした円柱状または円板状をなす後端部と、この後端部から先端側に向かうに従い上記チップ中心線からの外径が漸次小さくなる先端部とを有する超硬合金よりなるチップ本体と、
    このチップ本体の上記先端部を被覆する多結晶ダイヤモンド焼結体よりなる硬質層とを備え、
    上記チップ本体の先端部は、上記チップ中心線に沿った断面において表面が先端側に凸となる凸円弧状をなす凸部と、上記チップ中心線に沿った断面において表面が上記凸部の断面の凸円弧に接する凹円弧状をなして上記チップ本体の後端側に向かうに従い外周側に延びる凹部とを有し、
    上記チップ本体の後端部の直径D(mm)は、8(mm)〜20(mm)の範囲内であり、
    このチップ本体の後端部の直径D(mm)に対して、上記断面における上記凸部の凸円弧の半径r1(mm)がなす比r1/Dが0.1〜0.65の範囲内であるとともに、上記断面における上記凹部の凹円弧の半径r2(mm)がなす比r2/Dが0.05〜3.0の範囲内であり、
    さらに上記断面における上記凸部と上記凹部との接点と上記凸部の凸円弧の中心とを結ぶ直線が上記チップ中心線に対してなす角度θ(°)が20(°)〜90(°)の範囲内であることを特徴とする掘削チップ。
  2. 上記チップ本体の後端部の直径D(mm)は14(mm)〜20(mm)であり、
    このチップ本体の後端部の直径D(mm)に対して、上記断面における上記凸部の凸円弧の半径r1(mm)がなす比r1/Dが0.18〜0.45の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の掘削チップ。
  3. 上記チップ本体の後端部と上記凹部との間に、上記チップ中心線に沿った断面において表面が凸となる凸円弧状をなす接続部を有し、
    チップ本体の後端部の直径D(mm)に対して、上記断面における上記接続部の凸円弧の半径r3(mm)がなす比r3/Dが0.05〜0.2の範囲内であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の掘削チップ。
  4. 上記硬質層の最表層のビッカース硬さが4000HV以上であり、上記硬質層の厚さが1.1mm以上3.0mm以下であることを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれか一項に記載の掘削チップ。
  5. 上記硬質層は、ダイヤモンド粒子の含有量が互いに異なる複数のダイヤモンド焼結体層を含む多層構造であることを特徴とする請求項1から請求項4のうちいずれか一項に記載の掘削チップ。
  6. 請求項1から請求項5のうちいずれか一項に記載の掘削チップがビット本体の先端部に取り付けられた掘削ビットであって、
    上記ビット本体の先端部には取付孔が形成されており、
    上記掘削チップは、上記チップ本体の後端部を上記取付孔内に埋没させて取り付けられていることを特徴とする掘削ビット。
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