JP2020075915A - 口腔用組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】硝酸カリウムの口腔内滞留性が向上し、知覚過敏抑制効果の持続性に優れ、また、泡立ちも良い口腔用組成物を提供する。【解決手段】(A)硝酸カリウム、(B)α−オレフィンスルホン酸塩、(C)ノニオン性界面活性剤、及び(D)カチオン性高分子物質を含有し、(B)及び(C)成分の量比を示す(B)/(C)が質量比として0.02〜0.2であることを特徴とする口腔用組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、硝酸カリウムの口腔内滞留性が向上し、知覚過敏抑制効果の持続性に優れる口腔用組成物に関する。
口腔内において、歯根面が露出すると、歯根面にある象牙細管から刺激が神経に伝わるようになり、知覚過敏が発症する。知覚過敏抑制効果のある有効成分として、神経鈍麻作用を有する硝酸カリウムがあり、これはカリウムイオンとして存在することで神経鈍麻作用を発揮することが知られている。
硝酸カリウムによる知覚過敏抑制効果を高めるためには、カリウムイオンの溶出量を向上させることが重要であるが、その一方で、知覚過敏抑制効果を口腔内に適用後にも持続させることが効果向上に有効である。硝酸カリウムによる知覚過敏抑制効果を持続させるには、カリウムイオンを口腔内に滞留させることが重要であると考えられる。
先行技術として、特許文献1(特開2016−222579号公報)は、特定のアミノ酸型アニオン性界面活性剤とノニオン性界面活性剤とを併用して用いることで、硝酸カリウムのカリウムイオンの溶出性が向上し、知覚過敏抑制効果を改善できることを提案し、特許文献2(特開2017−141178号公報)では、硝酸カリウム含有の歯磨剤組成物にα−オレフィンスルホン酸塩及びスクラロースを配合すると発泡性能を改善できることが提案されているが、カリウムイオンの滞留性に関しては報告されておらず、硝酸カリウムによる知覚過敏抑制効果の持続性は不明である。
特開2016−222579号公報 特開2017−141178号公報
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、硝酸カリウムの口腔内滞留性を向上し、知覚過敏抑制効果の持続性に優れる口腔用組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、硝酸カリウムを配合した口腔用組成物に、アニオン性界面活性剤のα−オレフィンスルホン酸塩とノニオン性界面活性剤とを特定割合で併用し、更にカチオン性高分子物質を組み合わせて配合すると、カリウムイオンの滞留性が高まって硝酸カリウムの口腔内滞留性が向上し、知覚過敏抑制効果の持続性を改善でき、また、泡立ち確保もできることを知見した。即ち、本発明によれば、(A)硝酸カリウム、(B)α−オレフィンスルホン酸塩、(C)ノニオン性界面活性剤及び(D)カチオン性高分子物質を含有し、(B)及び(C)成分の量比を示す(B)/(C)が質量比として0.02〜0.2であることによって、カリウムイオンの滞留性を高めて(A)成分の口腔内滞留性を向上し、知覚過敏抑制効果の持続性に優れ、また、泡立ちも良い口腔用組成物を提供できることを知見し、本発明をなすに至った。
更に詳述すると、口腔用組成物に硝酸カリウムを配合し、更にアニオン性界面活性剤を配合して泡立ちを確保しても、硝酸カリウムを口腔内に十分に滞留させることができなかったが、(A)成分に、アニオン性界面活性剤の(B)α−オレフィンスルホン酸塩と(C)ノニオン性界面活性剤とを(B)/(C)の質量比が特定範囲内で併用し、この併用系に更に(D)カチオン性高分子物質を組み合わせて配合することで、上記格別な作用効果を与えることができた。この場合、(A)成分に、泡立ち確保のためにアニオン性界面活性剤を併用すると(A)成分のカリウムイオンの歯面への滞留性が低下して口腔内滞留性が悪くなった。しかし、(A)成分に(B)、(C)及び(D)成分を組み合わせて配合すると、(B)/(C)の質量比が上記特定範囲で、(B)、(C)及び(D)成分が特異的に相互作用し、アニオン性界面活性剤によって上記のようにカリウムイオンの滞留性を悪化させることなく(A)成分の口腔内滞留性が高まり、その知覚過敏抑制効果を口腔内で製剤を使用後に長時間経過しても持続させることができた。これにより、本発明では、(A)成分配合の口腔用組成物において、泡立ちを満足に確保しつつ(A)成分を口腔内に十分に滞留させ、使用後も持続する優れた知覚過敏抑制効果を付与することができた。
本発明の作用効果は、後述の実施例及び比較例の結果からも明らかなように、(A)成分に(B)、(C)及び(D)成分を適切に組み合わせることで奏するものであり、(B)、(C)又は(D)成分を欠くと作用効果が劣り、また、(B)/(C)比が不適切である場合も作用効果が劣るものであった。
比較例に示すように、(C)又は(D)成分が配合されていない比較例1、3は、硝酸カリウムの口腔内滞留性及び知覚過敏抑制効果の持続性が悪く、また、(B)成分が配合されていない比較例6は、アニオン性界面活性剤のラウリル硫酸ナトリウムが配合され、かつ(C)及び(D)成分が配合されていても、硝酸カリウムの口腔内滞留性及び知覚過敏抑制効果の持続性が劣っていた。更に、(A)成分に(B)、(C)及び(D)成分が配合されていても、(B)/(C)の質量比が小さすぎる比較例4は泡立ちが劣り、前記質量比が大きすぎる比較例5は、硝酸カリウムの口腔内滞留性及び知覚過敏抑制効果の持続性が劣っていた。なお、アニオン性界面活性剤が配合されていない比較例2では、硝酸カリウムの口腔内滞留性及び知覚過敏抑制効果は良かったものの泡立ちがほとんどなかった。これに対して、実施例に示す本発明の(A)、(B)、(C)及び(D)成分が配合され(B)/(C)の質量比が特定範囲内である口腔用組成物は、硝酸カリウムの口腔内滞留性及び知覚過敏抑制効果の持続性が優れ、泡立ちも良いものであった。
従って、本発明は、下記の口腔用組成物を提供する。
〔1〕
(A)硝酸カリウム、
(B)α−オレフィンスルホン酸塩、
(C)ノニオン性界面活性剤、及び
(D)カチオン性高分子物質
を含有し、(B)及び(C)成分の量比を示す(B)/(C)が質量比として0.02〜0.2であることを特徴とする口腔用組成物。
〔2〕
(B)α−オレフィンスルホン酸塩が、炭素数14〜16のものである〔1〕に記載の口腔用組成物。
〔3〕
(C)ノニオン性界面活性剤が、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、脂肪酸グリセリンエステル及びアルキルグリコシドから選ばれる1種又は2種以上である〔1〕又は〔2〕に記載の口腔用組成物。
〔4〕
(D)カチオン性高分子物質が、カチオン性セルロース系ポリマー、ジメチルジアリルアンモニウムのホモポリマー、塩化ジメチルジアリルアンモニウムとエチレン性不飽和炭化水素基を有する重合可能なモノマーとのコポリマー及びカチオン化ポリメタクリレートから選ばれる1種又は2種以上である〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の口腔用組成物。
〔5〕
(D)カチオン性高分子物質が、ヒドロキシエチルセルロースジメチルジアリルアンモニウムクロリドである〔4〕に記載の口腔用組成物。
〔6〕
(A)成分を1〜10質量%、(B)成分を0.1〜0.5質量%、(C)成分を1〜5質量%、(D)成分を0.001〜5質量%含有する〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の口腔用組成物。
〔7〕
歯磨剤組成物である〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の口腔用組成物。
本発明によれば、硝酸カリウムの口腔内滞留性が向上し、知覚過敏抑制効果の持続性に優れ、また、泡立ちも良く、知覚過敏抑制用として好適な口腔用組成物を提供できる。
以下、本発明につき更に詳述する。本発明の口腔用組成物は、(A)硝酸カリウム、(B)α−オレフィンスルホン酸塩、(C)ノニオン性界面活性剤及び(D)カチオン性高分子物質を含有する。
(A)硝酸カリウムは、神経鈍麻作用を持つ知覚過敏抑制剤である。
(A)硝酸カリウムの配合量は、組成物全体の1〜10%(質量%、以下同様)が好ましく、より好ましくは3〜8%である。配合量が1%以上であると、知覚過敏抑制効果が十分に発現し、10%以下であると、それ自身の渋み(えぐみ)の発現を防止して味を維持できる。
(B)α−オレフィンスルホン酸塩は、泡立ちを確保する作用を有する。
(B)成分としては、泡立ち性と共にカリウムイオンの滞留による(A)成分の口腔内滞留性及び知覚過敏抑制効果の持続性の点から、特に炭素数14〜16のα−オレフィンスルホン酸のナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩を用いることができ、好ましくは炭素数14のα−オレフィンスルホン酸塩、特にナトリウム塩(一般名;テトラデセンスルホン酸ナトリウム)である。これらは、口腔用組成物に使用可能な市販品を用いることができ、例えば商品名;KリポランPJ−400CJ(ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製)等を使用し得る。
(B)α−オレフィンスルホン酸塩の配合量は、組成物全体の0.1〜0.5%が好ましく、より好ましくは0.1〜0.3%である。配合量が0.1%以上であると、泡立ちを十分に確保できる。0.5%以下であると、カリウムイオンを十分に滞留させて(A)成分の口腔内滞留性を十分に向上し、知覚過敏抑制効果の持続性を改善できる。また、特に0.3%以下であると、それ自身による苦味の発現を十分に防止して良い味を維持できる。
なお、本発明では、(B)成分以外のアニオン性界面活性剤、例えばラウリル硫酸塩、アシルアミノ酸塩、アシルタウリン塩等を配合することもできるが、これらを配合する場合は、本発明の効果を妨げない範囲で使用することが好ましく、(B)成分以外のアニオン性界面活性剤の配合量は組成物全体の1%以下、特に0.5%以下、とりわけ0.3%以下がよく、配合せず0%でもよい。
(C)ノニオン性界面活性剤は、(D)成分と併用することで、カリウムイオンの滞留性を高めて(A)成分の口腔内滞留性を向上し、知覚過敏抑制効果の持続性を改善する作用を奏する。
(C)ノニオン性界面活性剤は、例えばポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、脂肪酸グリセリンエステル、アルキルグリコシド、ショ糖脂肪酸エステル、アルキロールアマイド、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール等が挙げられる。中でも、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、脂肪酸グリセリンエステル、アルキル基の炭素数が8〜12であるアルキルグリコシドが好ましく、特にポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、脂肪酸グリセリンエステルが好ましい。脂肪酸グリセリンエステルとしては、ポリグリセリン脂肪酸エステルを用いることができ、モノ、ジ、トリエステルのいずれでもよく混合物であってもよい。
これらは、1種単独でも2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、(A)成分の口腔内滞留性及び知覚過敏抑制効果の持続性の点から、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油のエチレンオキサイドの平均付加モル数は10〜60モルが好ましく、より好ましくは10〜30モルであり、また、ポリオキシエチレンアルキルエーテルのエチレンオキサイドの平均付加モル数は5〜30モルが好ましく、より好ましくは5〜10モルであり、アルキル基の炭素数は12〜18が好ましい。脂肪酸グリセリンエステルは、脂肪酸の炭素数が12〜18のポリグリセリン脂肪酸エステルが好ましく、具体的にはラウリン酸デカグリセリンモノエステル等を使用できる。
(C)ノニオン性界面活性剤は、市販品を使用することができる。
(C)ノニオン性界面活性剤の配合量は、組成物全体の1〜5%が好ましく、より好ましくは1.3〜4.5%である。配合量が1%以上であると、カリウムイオンが十分に滞留して(A)成分の口腔内滞留性が十分に向上し、知覚過敏抑制効果の持続性がより優れる。5%以下であると、泡立ちを十分に確保できる。
本発明において、(B)及び(C)成分の配合量の比率を示す(B)/(C)は、質量比として0.02〜0.2であり、好ましくは0.04〜0.15である。(B)/(C)が0.2を超えると、(D)成分が配合されていてもカリウムイオンの滞留性が改善せず(A)成分の口腔内滞留性が劣り、知覚過敏抑制効果の持続性も劣る。0.02未満であると、(B)成分が配合されていても泡立ちが悪くなる。
(D)カチオン性高分子物質は、(C)成分と併用することで、カリウムイオンの滞留性を高めて(A)成分の口腔内滞留性を向上し、特に知覚過敏抑制効果の持続性を改善する作用を奏する。なお、作用機序の詳細は明らかではないが、(D)成分が、カリウムイオンとの反応性が低く、歯面との吸着性が高いことで、象牙質細管のカリウムイオンの流出防止に寄与するものと推測される。
(D)成分のカチオン性高分子物質としては、カチオン化セルロース系ポリマー、ジメチルジアリルアンモニウムのホモポリマー、塩化ジメチルジアリルアンモニウムとエチレン性不飽和炭化水素基を有する重合可能なモノマーとのコポリマー、カチオン化ポリビニルピロリドン、カチオン化ポリアミド、カチオン化ポリメタクリレート、カチオン化ポリアクリルアミド、カチオン化メタクリレートとアクリルアミドとのコポリマー、カチオン化メタクリレートとメタクリレートのコポリマー、ポリエチレンイミド、カチオン化デンプン、カチオン化アミロース、カチオン化グアーガム、カチオン化ローストビーンガム、カチオン化寒天、キチン、キトサン及びこれらの変性物等が挙げられ、これらは1種単独でも2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中でも、(A)成分の口腔内滞留性及び知覚過敏抑制効果の持続性の点から、カチオン性セルロース系ポリマー、ジメチルジアリルアンモニウムのホモポリマー、塩化ジメチルジアリルアンモニウムとエチレン性不飽和炭化水素基を有する重合可能なモノマーとのコポリマー、カチオン化ポリメタクリレートが好ましく、より好ましくはカチオン化セルロース系ポリマーであり、特にカチオン基としてジメチルジアリルアンモニウムをセルロース誘導体に付加した、ヒドロキシエチルセルロースジメチルジアリルアンモニウムクロリドが好ましい。
(D)カチオン性高分子物質は、市販品を使用でき、例えばヒドロキシエチルセルロースジメチルジアリルアンモニウムクロリドは、商品名;セルコートL−200(アクゾノーベル(株)製)等を用いることができる。
(D)カチオン性高分子物質の配合量は、組成物全体の0.001〜5%が好ましく、より好ましくは0.01〜2%である。配合量が0.001%以上であると、カリウムイオンの滞留性が高まり(A)成分の口腔内滞留性が十分に向上し、知覚過敏抑制効果の持続性がより優れる。5%以下であると、製剤外観や、味及び臭いが良い使用感を十分に維持することができる。2%以下であると、特に練歯磨剤やジェル状歯磨剤とする場合に、十分に表面が滑らかで良好な外観の製剤を得ることができる。
本発明の口腔用組成物は、歯磨剤、洗口剤、塗布剤、貼付剤等の剤型として使用でき、また、形態は特に制限されず、液体、液状、ペースト状等の形態に調製可能である。特に、歯磨剤組成物又は洗口剤組成物、とりわけ歯磨剤組成物であることが好ましい。歯磨剤組成物は、練歯磨剤、液体歯磨剤、液状歯磨剤、潤製歯磨剤等、特に練歯磨剤に調製されることが好ましい。
また、上記成分に加えて、剤型、形態、用途等に応じたその他の公知成分を必要に応じて添加してもよく、上記成分以外にその他の任意成分を本発明の効果を妨げない範囲で適宜配合できる。具体的に練歯磨剤等の歯磨剤組成物では、研磨剤、粘結剤、粘稠剤、界面活性剤としてカチオン性界面活性剤や両性界面活性剤、更には必要により、甘味剤、防腐剤、色素、香料、各種有効成分等を配合し得る。
研磨剤は、結晶性シリカ、非晶性シリカ、シリカゲル、アルミノシリケート等のシリカ系研磨剤、ゼオライト、リン酸水素カルシウム無水和物、第3リン酸カルシウム、第4リン酸カルシウム、リン酸水素カルシウム2水和物、ピロリン酸カルシウム、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、アルミナ、炭酸マグネシウム、第3リン酸マグネシウム、ケイ酸ジルコニウム、ハイドロキシアパタイト、合成樹脂系研磨剤が挙げられる。研磨剤の配合量は、通常、組成物全体の5〜70%、特に10〜50%である。
粘結剤は、(D)成分以外の有機粘結剤や無機粘結剤を配合できる。具体的に有機粘結剤は、カルボキシメチルセルロースナトリウム、アルギン酸塩、キサンタンガム、カラギーナン等が挙げられ、無機粘結剤は、ゲル化性シリカ、ゲル化性アルミニウムシリカ等が挙げられる。これら有機粘結剤の配合量は、組成物全体の0〜5%がよく、無機粘結剤の配合量は、組成物全体の0〜10%がよい。
粘稠剤は、ソルビット、キシリット、エリスリトール等の糖アルコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、グリセリン、ポリエチレングリコール等の多価アルコールが挙げられる。粘稠剤の配合量は、通常、組成物全体の0〜70%、特に3〜50%である。
界面活性剤は、アルキルアンモニウム、アルキルベンジルアンモニウム塩等のカチオン性界面活性剤、酢酸ベタイン、ベタイン、イミダゾリン、イミダゾリウムベタイン等の両性界面活性剤が挙げられる。カチオン性界面活性剤及び両性界面活性剤の配合量は、組成物全体の0〜3%がよい。
甘味剤は、サッカリンナトリウム等が挙げられる。
防腐剤は、安息香酸ナトリウム等の安息香酸塩、メチルパラベン、エチルパラベン、ブチルパラベン等のパラオキシ安息香酸エステルが挙げられる。
色素は、食用色素であるブリリアントブルー、タートラジンや、顔料の酸化チタン等が挙げられる。
香料は、ペパーミント油、スペアミント油、アニス油、ユーカリ油、ウィンターグリーン油、カシア油、クローブ油、タイム油、セージ油、レモン油、オレンジ油、ハッカ油、カルダモン油、コリアンダー油、マンダリン油、ライム油、ラベンダー油、ローズマリー油、ローレル油、カモミル油、キャラウェイ油、マジョラム油、ベイ油、レモングラス油、オリガナム油、パインニードル油、ネロリ油、ローズ油、ジャスミン油、グレープフルーツ油、スウィーティー油、柚油、イリスコンクリート、アブソリュートペパーミント、アブソリュートローズ、オレンジフラワー等の天然香料、及びこれら天然香料の加工処理(前溜部カット、後溜部カット、分留、液抽出、エッセンス化、粉末香料化等)した香料、及び、l−メントール、カルボン、アネトール、シネオール、サリチル酸メチル、シンナミックアルデヒド、オイゲノール、3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール、チモール、リナロール、リナリールアセテート、リモネン、メントン、メンチルアセテート、N−置換−パラメンタン−3−カルボキサミド、ピネン、オクチルアルデヒド、シトラール、プレゴン、カルビールアセテート、アニスアルデヒド、エチルアセテート、エチルブチレート、アリルシクロヘキサンプロピオネート、メチルアンスラニレート、エチルメチルフェニルグリシデート、バニリン、ウンデカラクトン、ヘキサナール、ブタノール、イソアミルアルコール、ヘキセノール、ジメチルサルファイド、シクロテン、フルフラール、トリメチルピラジン、エチルラクテート、エチルチオアセテート等の単品香料、更に、ストロベリーフレーバー、アップルフレーバー、バナナフレーバー、パイナップルフレーバー、グレープフレーバー、マンゴーフレーバー、バターフレーバー、ミルクフレーバー、フルーツミックスフレーバー、トロピカルフルーツフレーバー等の調合香料といった口腔用組成物に用いられる公知の香料素材を組み合わせて使用することができる。また、香料の配合量は特に限定されないが、上記の香料素材は、組成物中に0.000001〜1%使用するのが好ましい。上記香料素材を使用した賦香用香料は、組成物中に0.1〜2%使用するのが好ましい。
有効成分は、(A)成分に加えて、例えばクロロヘキシジン、トリクロサン、イソプロピルメチルフェノール、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウム、グルコン酸亜鉛、クエン酸亜鉛等の殺菌又は抗菌剤、エタンヒドロキシジホスフォネート等の歯石予防剤、トラネキサム酸、グリチルリチン酸及びその塩類、アラントインクロルヒドロキシアルミニウム等の抗炎症剤、デキストラナーゼ、ムタナーゼ、塩化リゾチーム等の酵素剤、アスコルビン酸、酢酸トコフェロール等のビタミン類、塩化ナトリウム等の収斂剤、乳酸アルミニウム、塩化ストロンチウム等の(A)成分以外の知覚過敏抑制剤、フッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム、フッ化第一錫等のフッ素含有化合物が挙げられる。これらは、本発明の効果を妨げず、かつ薬剤学的に許容できる範囲で使用することができる。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記の例において%は特に断らない限りいずれも質量%を示す。
[実施例、比較例]
表1〜3に示す組成の歯磨剤組成物(練歯磨剤)を常法によって調製し、下記方法で評価した。結果を表1〜3に併記した。
(1)硝酸カリウムの口腔内滞留性の評価方法
歯磨剤組成物を精製水で4倍希釈した液をヒドロキシアパタイト(HA)ディスク(直径7mm、厚さ3.5mm、PENTAX社製)に3分間作用させ、直ちに精製水で洗浄した。HAディスクを乾燥させた後、HAディスク上面を0.1NのHCl 80μLで2分間脱灰させ、カリウムイオンを抽出し、溶液中に含まれるカリウムイオン量をイオンメーター(Orion 1115000 4−Star:サーモフィッシャーサイエンティフィック社製)で測定し、下記基準に基づき評価した(N=6)。
評価基準
◎:カリウムイオン量が2.0ppm以上
○:カリウムイオン量が1.5ppm以上2.0ppm未満
×:カリウムイオン量が1.5ppm未満
(2)知覚過敏抑制効果の持続性の評価方法
冷水を口に含むと歯がしみる10人のパネラーを被験者として用いた官能試験により評価した。歯磨剤組成物を指先に1cm取り、しみる歯に直接刷り込んだ後、普段と同じ方法で3分間歯磨きした。歯磨きして1時間経過後に冷水を口に含んだ際の歯がしみる具合を下記に示す評点基準によって判定した。10人の平均点を算出し、下記に示す評価基準によって評価した。
評点基準
5点:冷水を口に含んでも、まったく歯がしみない(違和感もない)
4点:冷水を口に含んでも、歯がしみない
3点:冷水を口に含んでも、ほとんど歯がしみず問題のないレベル
2点:冷水を口に含むと、歯がしみる
1点:冷水を口に含むと、著しく歯がしみる
評価基準
◎:平均点が4.0点以上5.0点以下
○:平均点が3.0点以上4.0点未満
△:平均点が2.0点以上3.0点未満
×:平均点が2.0点未満
(3)口腔内での泡立ち性(歯磨き時の起泡速度及び発泡量)の評価方法
被験者として専門家パネラー10人を用いた官能試験により評価した。歯磨剤組成物を歯ブラシ上に1cm押出し、普段と同じ方法で3分間歯磨きし、下記に示す評点基準によって口腔内での泡立ち性(歯磨き時の起泡速度及び発泡量)について判定した。10人の平均点を算出し、下記に示す評価基準によって評価した。
評点基準
4点:起泡速度がとても早く、発泡量も多い
3点:起泡速度は早いが、発泡量がやや少ない
2点:起泡速度が遅い
1点:泡立ちがほとんどない。
評価基準
◎:3.5点以上4.0点以下
○:3.0点以上3.5点未満
△:2.0点以上3.0点未満
×:2.0点未満
使用原料の詳細を下記に示す。
(A)硝酸カリウム
商品名;硝酸カリウム(大塚化学(株)製)
(B)テトラデセンスルホン酸ナトリウム
商品名;KリポランPJ−400CJ(ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製)
(C)ポリオキシエチレン(20)硬化ヒマシ油
商品名;HCO−20(エチレンオキサイドの平均付加モル数20)(日光ケミカルズ(株)製)
(C)ポリオキシエチレン(5)ステアリルエーテル
商品名;POEステアリルエーテル(ポリオキシエチレンステアリルエーテル、エチレンオキサイドの平均付加モル数5)(ライオンケミカル(株)製)
(C)脂肪酸グリセリンエステル
商品名;SYグリスター ML−750(ラウリン酸デカグリセリンモノエステル)(阪本薬品工業(株)製)
(C)アルキルグリコシド
商品名;アルキルグリコシド(アルキル基の炭素数8)(ライオン(株)製)
(D)ヒドロキシエチルセルロースジメチルジアリルアンモニウムクロリド
商品名;セルコートL−200(アクゾノーベル(株)製)
Figure 2020075915
Figure 2020075915
Figure 2020075915

Claims (7)

  1. (A)硝酸カリウム、
    (B)α−オレフィンスルホン酸塩、
    (C)ノニオン性界面活性剤、及び
    (D)カチオン性高分子物質
    を含有し、(B)及び(C)成分の量比を示す(B)/(C)が質量比として0.02〜0.2であることを特徴とする口腔用組成物。
  2. (B)α−オレフィンスルホン酸塩が、炭素数14〜16のものである請求項1記載の口腔用組成物。
  3. (C)ノニオン性界面活性剤が、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、脂肪酸グリセリンエステル及びアルキルグリコシドから選ばれる1種又は2種以上である請求項1又は2記載の口腔用組成物。
  4. (D)カチオン性高分子物質が、カチオン性セルロース系ポリマー、ジメチルジアリルアンモニウムのホモポリマー、塩化ジメチルジアリルアンモニウムとエチレン性不飽和炭化水素基を有する重合可能なモノマーとのコポリマー及びカチオン化ポリメタクリレートから選ばれる1種又は2種以上である請求項1〜3のいずれか1項記載の口腔用組成物。
  5. (D)カチオン性高分子物質が、ヒドロキシエチルセルロースジメチルジアリルアンモニウムクロリドである請求項4記載の口腔用組成物。
  6. (A)成分を1〜10質量%、(B)成分を0.1〜0.5質量%、(C)成分を1〜5質量%、(D)成分を0.001〜5質量%含有する請求項1〜5のいずれか1項記載の口腔用組成物。
  7. 歯磨剤組成物である請求項1〜6のいずれか1項記載の口腔用組成物。
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