JP2020074237A - 情報処理装置 - Google Patents
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Abstract
Description
このような要求に対し、本出願人は、投資対象が、運用利回り、需給バランス、及び取引相場の安定性に優れ、かつ、投資家の所望する損益を計上することができるファンドの商品を投資家に提供することができる情報処理装置を既に提案している(特許文献2参照)。
このため、ファンドの投資家からは、ファンドの商品の所有者として負担すべきコストや、ファンドの商品を管理する上での手間が生じることを回避したいとする要求がある。
信託財産から発生する経済的利益を受ける権利である信託受益権を、ファンド提供者が提供するファンドの商品として管理する情報処理装置であって、
前記信託受益権を前記ファンドに組み入れる場合の組入額と、所定期間経過後に前記信託財産を売却する場合の売却額とを夫々演算する組入売却額演算手段と、
演算された組入額及び売却額に基づいて、前記信託財産の減価償却額を演算する減価償却額演算手段と、
演算された、前記組入額、前記売却額、及び前記減価償却額を含む情報に基づいて、委託者から前記信託財産の信託を受けた受託者を貸主として、当該貸主が所定の借主に当該信託財産を賃貸する場合の賃貸額を演算する賃貸額演算手段と、
演算された前記賃貸額から、所定の控除金額を控除して、前記信託受益権に基づいて利益を受ける受益者に配当されるべき配当額を演算する配当額演算手段と、
を備える。
前記組入売却額演算手段は、
車種と、使用期間を含む履歴情報とを少なくとも含むパラメータに基づいて、t台(tは1以上の整数値)の前記車両の前記組入額と前記売却額とを演算することができる。
前記借主が前記車両を用いて所定の役務の提供を行った場合に、当該借主が得る対価の額に基づいて、前記車両の賃貸額を演算することができる。
図1に示す情報処理システムは、サーバ1と、投資家端末2−1乃至2−n(nは1以上の任意の整数値)と、委託者端末3−1乃至3−m(mは1以上の任意の整数値)と、受託者端末4とが、インターネット等の所定のネットワークNを介して相互に接続されることで構成される。
サーバ1は、ファンド提供者Mが管理する情報処理装置である。サーバ1は、投資家端末2−1乃至2−n、委託者端末3−1乃至3−m、及び受託者端末4の各動作を管理すべく、各種処理を実行する。
投資家端末2−1乃至2−nの夫々は、投資家I1乃至Inの夫々が操作する情報処理装置であって、例えばパーソナルコンピュータ、スマートフォン等で構成される。
委託者端末3−1乃至3−mの夫々は、委託者G1乃至Gmの夫々が操作する情報処理装置であって、例えばパーソナルコンピュータ、スマートフォン等で構成される。
なお、以下、投資家I1乃至In、投資家端末2−1乃至2−n、委託者G1乃至Gm、及び委託者端末3−1乃至3−mの夫々を個々に区別する必要がない場合、これらをまとめて、「投資家I」、「投資家端末2」、「委託者G」、及び「委託者端末3」の夫々と呼ぶ。
受託者端末4は、受託者Rが操作する情報処理装置であって、例えばパーソナルコンピュータ、スマートフォン等で構成される。
図2(A)は、一般的な売買の概要を示すイメージ図である。一般的な売買の場合、図2(A)に示すように、資産(トラックT)の所有権が売主Sから買主Bに譲渡される。これに対して、図2(B)は、信託受益権の売買の概要を示すイメージ図である。信託受益権の売買の場合、図2(B)に示すように、資産(トラックT)を所有する者は、委託者Gとして、信託銀行等の受託者Rに資産(トラックT)を信託し(ステップS1)、信託した資産(トラックT)から生じる信託受益権を取得する(ステップS2)。
信託受益権とは、信託財産から生じる経済的利益を受ける権利をいう。信託財産とは、信託契約や遺言等の信託行為において、委託者が受託者に信託する財産をいう。現金や預金、株式や国債等の有価証券、土地や建物等の不動産、特許権や商標権等の知的財産権は、いずれも信託財産の対象となる財産の一例である。また、車両、飛行機、船舶等も信託財産の対象となる。信託財産の対象となる車両には、図2(B)に示すトラックTやトレーラー等の業務用貨物運搬用車両や、バスやタクシー等の乗客を乗せるための車両など、あらゆる車両が含まれる。
本発明におけるファンド提供者とは、ファンドの運営主体として、投資家にファンドの商品を提供し、投資家から預かった投資家の資産を運用して増やすことを目的とする者である。ファンド提供者が提供するファンドの商品には信託受益権が含まれる。
図2(B)に示すように、本実施形態におけるファンド提供者Mは、業務用貨物運搬用車両の新車及び中古車を信託財産とする信託受益権のファンドの提供者として、信託受益権ファンドに投資した投資家Iから預かった投資家Iの資産を運用する。なお、本明細書において特に断りの無い限り、単に中古車と呼ぶ場合には、業務用貨物運搬用車両の中古車を意味するものとする。
本発明における投資家は、自身の資産を増加させることを主な目的として、ファンド提供者により提供されるファンドに現在の資産を投資する活動を行う者ある。投資家には、個人投資家、機関投資家等が含まれる。なお、投資家がファンドに投資する目的には、自身の出資額に対するファンドの損益額が、投資家の所望する金額になることが含まれていてもよい。
図2(B)に示すように、本実施形態における投資家Iは、ファンド提供者Mにより提供される信託受益権ファンドに対して、自身の現在の資産を投資する。
本発明における委託者とは、受託者に信託財産を信託する者である。
図2(B)に示すように、本実施形態における委託者Gは、受託者Rに対し、業務用貨物運搬用車両の新車及び中古車を信託財産として信託する。委託者Gには、業務用貨物運搬用車両の新車及び中古車を自身の財産として保有していた者等が含まれる。
本発明における受託者とは、委託者から信託財産を引き受け、委託者により設定された信託目的に従い、受益者のために信託財産の管理や処分等を行う者ある。なお、信託目的とは、委託者が信託することにより達成しようとする目的をいう。
図2(B)に示すように、本実施形態における受託者Rは、委託者Gから業務用貨物運搬用車両の新車及び中古車を信託財産として引き受け、委託者Gにより設定された信託目的に従い、受益者Pのために業務用貨物運搬用車両の新車及び中古車の管理や処分等を行う。受託者Rには、信託業務を取り扱う金融機関、信託会社等が含まれる。なお、ファンド提供者Mが受託者Rであってもよい。
本発明における受益者とは、信託財産から生じる経済的利益を受ける権利である信託受益権有する者である。
図2(B)に示すように、本実施形態における受益者Pは、信託受益権を有する者として、業務用貨物運搬用車両の新車及び中古車から生じる賃貸額等の経済的利益を受ける。具体的には、信託受益権ファンドに投資した投資家Iが、信託受益権を有する受益者Pとして、業務用貨物運搬用車両の新車及び中古車から生じる賃貸額等の経済的利益を受ける。なお、受益者Pは誰でもなることができるので、例えば委託者Gが信託受益権ファンドの投資家Iとして受益者Pになることも可能である。
本発明における所定の借主とは、貸主となる受託者から信託財産を賃借して使用する者である。
図2(B)に示すように、本実施形態における借主Uは、貸主となる受託者Rから業務用貨物運搬用車両の新車又は中古車を賃借し、これを自身の業務に使用する。借主Uとしては、例えば業務用貨物運搬用車両を用いて荷物等の配送等を行う運送業者等が挙げられる。
従来より、運送業者等は、自身が使用する業務用貨物運搬用車両を購入によって調達することが一般的であった。このため、運送業者等は、業務用貨物運搬用車両の所有者として、業務用貨物運搬用車両の自動車取得税等のコストを負担する必要があり、また名義変更等の各種手続上の手間も生じていた。
これに対して、本実施形態における借主Uは、受託者Rから業務用貨物運搬用車両の新車又は中古車を賃借する者にすぎないため、これまで所有者として負担していたコストや各種手続上の手間が生じることを回避することができる。即ち、借主Uには、受託者Rとの間で締結された車両賃貸借契約で定められた賃貸額を支払う義務が生じるのみとなる。さらに、借主Uは、金融機関等による経営体質の評価を受ける場合、購入による業務用貨物運搬用車両の調達よりも、賃貸による調達の方が高く評価されるという、バランスシートの評価上のメリットを享受することもできる。
RAM13には、CPU11が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。
入力部17は、キーボードやマウス等で構成され、各種情報を入力する。
通信部19は、インターネットを含むネットワークNを介して他の装置(図1の例では投資家端末2−1乃至2−n、委託者端末3−1乃至3−m、及び端末4)との間で通信を行う。
また、リムーバブルメディア30は、記憶部18に記憶されている各種データも、記憶部18と同様に記憶することができる。
記憶部18(図2)の一領域には、車両DB401と、演算結果DB402とが設けられている。
図5は、シミュレーション部201による各種演算の結果と、商品最適化部202による最適化処理の結果の具体例を示す図である。
具体的には、1台目として、車種名が「大型バン(ウィング)」、型式が「FS64JZ−550」、年式が「(平成)19(年)」とする業務用貨物運搬用車両のパラメータに基づいて、組入価格が「2,500,000(円)」、残価率が「40.00%」、売却価格が「1,000,000(円)」という演算結果が示されている。また、2台目として、車種名が「2tバン」、型式が「XZU548−000」、年式が「(平成)21(年)」とする業務用貨物運搬用車両のパラメータに基づいて、組入価格が「1,000,000(円)」、残価率が「30.00%」、売却価格が「300,000(円)」という演算結果が示されている。なお、組入売却額演算部301による演算結果として、演算結果DB402に記憶されている情報の他の具体例については、図4Aに示すとおりであり、組入価格の合計は「27,200,000(円)」、売却価格の合計は「15,500,000(円)」となっている。
具体的には、1台目として、償却年数判定(結果)が「2年」、償却率判定(結果)が「100.00%」、償却額の1年目が「1,666,667(円)」、償却額の2年目が「833,333(円)」という演算結果が示されている。また、2台目として、償却年数判定(結果)が「2年」、償却率判定(結果)が「100.00%」、償却額の1年目が「666,667(円)」、償却額の2年目が「333,333(円)」という演算結果が示されている。なお、減価償却額演算部302による演算結果として、演算結果DB402に記憶されている情報の他の具体例については、図4(B)に示すとおりであるが、1年目の償却額の合計は「18,133,333(円)」、全期間を通じての償却額の合計は「27,200,000(円)」となっている。
具体的には、1台目として、借主Uの名称が「有限会社○○運送」、月額リース料(グロス)が「100,000(円)、AM報酬が「5,000(円)」、年額支出(車検・整備)が「477,700(円)」、月額支出(車検・整備)が「39,808(円)」、月額賃貸収入(ネット)が「50,192(円)」という演算結果が示されている。また、2台目として、借主Uの名称が「有限会社××運送」、月額リース料(グロス)が「50,000(円)、AM報酬が「2,500(円)」、年額支出(車検・整備)が「252,000(円)」、月額支出(車検・整備)が「21,000(円)」、月額賃貸収入(ネット)が「24,000(円)」という演算結果が示されている。なお、賃貸額演算部303による演算結果として、演算結果DB402に記憶されている情報の他の具体例については、図4(C)に示すとおりであるが、月額リース料(グロス)の合計は「671,000(円)」となっている。
また、1つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えばサーバの他汎用のスマートフォンやパーソナルコンピュータであってもよい。
即ち、本発明が適用される情報処理装置(例えば情報処理装置1)は、
信託財産(例えば業務用貨物運搬用車両)から発生する経済的利益(例えばリース料)を受ける権利である信託受益権を、ファンド提供者(例えば図1のファンド提供者M)が提供するファンドの商品として管理する情報処理装置であって、
前記信託受益権を前記ファンドに組み入れる場合の組入額と、所定期間経過後に前記信託財産を売却する場合の売却額とを夫々演算する組入売却額演算手段(例えば図4の組入売却額演算部301)と、
演算された組入額及び売却額に基づいて、前記信託財産の減価償却額を演算する減価償却額演算手段(例えば図4の減価償却額演算部302)と、
演算された、前記組入額、前記売却額、及び前記減価償却額を含む情報に基づいて、委託者(例えば図2の委託者G)から前記信託財産の信託を受けた受託者(例えば図2の受託者R)を貸主(例えば図2の貸主D)として、当該貸主が所定の借主(例えば図2の借主U)に当該信託財産を賃貸する場合の賃貸額を演算する賃貸額演算手段(例えば図4の賃貸額演算部303)と、
演算された前記賃貸額から、所定の控除金額(例えば受託者Rが取得する信託報酬、公租公課、管理費、積立金等の必要経費)を控除して、前記信託受益権に基づいて利益を受ける受益者(例えば図2の受益者P)に配当されるべき配当額を演算する配当額演算手段(例えば図4の配当額演算部304)と、
を備える。
これにより、ファンドの商品の所有者として負担すべきコストや管理上の手間が生じることを回避できる信託受益権ファンドを投資家に提供することができる。
これにより、ファンドの商品の所有者として負担すべきコストや管理上の手間が生じることを回避できる信託受益権ファンドを所望の内容に最適化させることができる。
前記組入売却額演算手段は、
車種と、使用期間を含む履歴情報とを少なくとも含むパラメータに基づいて、t台(tは1以上の整数値)の前記車両の前記組入額と前記売却額とを演算することができる。
これにより、車両の所有者として負担すべきコストや管理上の手間が生じることを回避できる信託受益権ファンドを投資家(例えば図2の投資家I)に提供することができる。
前記借主が前記車両を用いて所定の役務の提供(例えば運搬業務)を行った場合に、当該借主が得る対価の額に基づいて、前記車両の賃貸額を演算することができる。
これにより、受託者は、車両を賃貸するとともに、この車両を用いた貨物の業務(例えば運搬業務)そのものを借主に仲介することができる。
これにより、業務用貨物運搬用車両の所有者として負担すべきコストや管理上の手間が生じることを回避できる信託受益権ファンドを投資家に提供することができる。
これにより、信託財産の対象にトレーラーを積極的に含めるという手法を活用することもできる。
これにより、バス等の乗客を乗せるための車両を信託財産の対象とした信託受益権ファンドを提供することができる。
2、2−1、2−n・・・ 投資家端末
3、3−1、3−m・・・ 委託者端末
4・・・ 受託者端末
11・・・ CPU
12・・・ ROM
13・・・ RAM
14・・・ バス
15・・・ 入出力インターフェース
16・・・ 出力部
17・・・ 入力部
18・・・ 記憶部
19・・・ 通信部
20・・・ ドライブ
30・・・ リムーバブルメディア
201・・・ シミュレーション部
202・・・ 商品最適化部
301・・・ 組入売却額演算部
302・・・ 減価償却額演算部
303・・・ 賃貸額演算部
304・・・ 配当額演算部
401・・・ 車両DB
402・・・ 演算結果DB
D・・・ 貸主
G、G1、Gm・・・ 委託者
I、I1、In・・・ 投資家
M・・・ ファンド提供者
N・・・ ネットワーク
P・・・ 受益者
R・・・ 受託者
U・・・ 借主
Claims (7)
- 信託財産から発生する経済的利益を受ける権利である信託受益権を、ファンド提供者が提供するファンドの商品として管理する情報処理装置であって、
前記信託受益権を前記ファンドに組み入れる場合の組入額と、所定期間経過後に前記信託財産を売却する場合の売却額とを夫々演算する組入売却額演算手段と、
演算された組入額及び売却額に基づいて、前記信託財産の減価償却額を演算する減価償却額演算手段と、
演算された、前記組入額、前記売却額、及び前記減価償却額を含む情報に基づいて、委託者から前記信託財産の信託を受けた受託者を貸主として、当該貸主が所定の借主に当該信託財産を賃貸する場合の賃貸額を演算する賃貸額演算手段と、
演算された前記賃貸額から、所定の控除金額を控除して、前記信託受益権に基づいて利益を受ける受益者に配当されるべき配当額を演算する配当額演算手段と、
を備える情報処理装置。 - 前記組入額、前記売却額、前記賃貸額、前記所定の控除額、及び前記配当額の組合せを変化させて、前記組入売却額演算手段、前記賃貸額演算手段、及び前記配当額演算手段の夫々による演算処理を繰り返し実行させ、その実行結果に基づいて、前記ファンドの商品の内容が前記ファンド提供者の所望する内容になるように最適化を行う商品最適化手段をさらに備える、
請求項1に記載の情報処理装置。 - 前記信託財産は車両であり、
前記組入売却額演算手段は、
車種と、使用期間を含む履歴情報とを少なくとも含むパラメータに基づいて、t台(tは1以上の整数値)の前記車両の前記組入額と前記売却額とを演算する、
請求項1又は2に記載の情報処理装置。 - 前記賃貸額演算手段はさらに、
前記借主が前記車両を用いて所定の役務の提供を行った場合に、当該借主が得る対価の額に基づいて、前記車両の賃貸額を演算する、
請求項3に記載の情報処理装置。 - 前記車両は、業務用貨物運搬用車両である、
請求項3又は4に記載の情報処理装置。 - 前記車両は、トラクターとトレーラーとに分離可能な牽引自動車である、
請求項3乃至5のうちいずれか1項に記載の情報処理装置。 - 前記車両は、乗客を乗せるための車両である、
請求項3又は4に記載の情報処理装置。
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