JP2017174429A - 情報処理装置 - Google Patents
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Abstract
Description
車種、経過年を含む履歴情報、価格を少なくともパラメータとして含む、t台(tは1以上の整数値)の車両の購入額、及び所定の期間経過後の販売額を演算する購入販売額演算部と、
前記t台の車両の夫々を購入した者を貸主として、当該t台の車両の夫々を、所定の借主に対して賃貸借契約で賃貸する場合の賃貸費を演算する賃貸費演算部と、
前記賃貸費と、前記購入額と、前記販売額とに基づいて、前記貸主の損益額と、前記t台の車両の組合せからなるファンドの商品を購入する投資家の損益額と、の夫々を演算する損益演算部と、
前記パラメータ及び前記t台、前記購入額、前記販売額、前記賃貸費、前記貸主の損益、並びに前記投資家の損益の組合せを変化させて、前記購入販売額演算部、前記賃貸費演算部、及び前記損益演算部の各処理を繰り返し実行させ、その実行結果に基づいて、前記貸主の損益額が、前記投資家の所望する金額となるように、前記ファンドの商品の内容を決定する商品最適化部と、
を備える。
前記損益演算部はさらに、
前記賃貸費と、前記減価償却費と、前記購入額と、前記販売額とに基づいて、前記貸主の損益額と、前記ファンドの商品を購入する投資家の損益額と、の夫々を演算し、
商品最適化部はさらに、
前記パラメータ及び前記t台、前記購入額、前記販売額、前記減価償却費、前記賃貸費、前記貸主の損益、並びに前記投資家の損益の組合せを変化させて、前記購入販売額演算部、前記減価償却演算部、前記賃貸費演算部、及び前記損益演算部の各処理を繰り返し実行させ、その実行結果に基づいて、前記貸主の損益額が、前記投資家の所望する金額となるように、前記ファンドの商品の内容を決定することができる。
前記貸主がローンにより調達する資金の額と、前記ファンドの商品を販売することにより調達する資金の額とに基づいて、前記貸主の損益額が、前記投資家の所望する金額になるように、前記ローンと前記ファンドとの組合せを最適化することができる。
前記借主が前記車両を用いて所定の役務の提供を行った場合に得られる対価の額に基づいて、前記車両の賃貸費を演算することができる。
本発明が適用されるファンドの対象は、車両であり、特に本実施形態では業務用貨物運搬用車両の中古車が採用されている。なお、本発明における車両は特に限定されない。例えばトラックやトレーラー等の貨物運搬用車両、バス等の乗客を乗せるための車両等、あらゆる車両を含めることができる。
また、本明細書において特に断りの無い限り、単に中古車と呼ぶ場合には、業務用貨物運搬用車両の中古車を意味するものとする。
売主S−1乃至S−mは、ファンドマネージャFMとの業務用貨物運搬用車両の売買契約に基づいて業務用貨物運搬用車両を販売し対価を得る者であって、例えば業務上使用しなくなった業務用貨物運搬用車両を中古車として販売する運送会社等が含まれる。
借主R−1乃至R−pは、ファンドマネージャFMとの賃貸借契約に基づいて、ファンドの対象となる業務用貨物運搬用車両を1台以上賃借する者であって、例えば中古車を用いて運送業を営む運送会社等が含まれる。
投資家端末2は、投資家Iが夫々操作する情報処理端末であって、例えばパーソナルコンピュータ、スマートフォン等で構成される。
売主端末3は、売主Sが夫々操作する情報処理端末であって、例えばパーソナルコンピュータ、スマートフォン等で構成される。
借主端末4は、借主Rが夫々操作する情報処理端末であって、例えばパーソナルコンピュータ、スマートフォン等で構成される。
ここで、アセット・マネジメント契約とは、ファンドマネージャFMが、業務用貨物運搬用車両の管理を、業務用貨物運搬用車両の所有者であるファンドに代行して行うことを定めた契約をいう。
また、ファンドマネージャFMは、t台の業務用貨物運搬用車両をファンドから賃借し、当該t台の業務用貨物運搬用車両を借主Rに賃貸する。
したがって、ファンドマネージャFMは、ファンドとの車両売買契約及びアセット・マネジメント契約と、借主Rとの賃貸契約とに基づいて収益を得ることができる。
また、ファンドは、ファンドマネージャFMとの車両賃貸借契約と、所定年数経過後の当該t台の業務用貨物運搬用車両の売却とに基づいて収益を得ることができる。また、これを源泉として、投資家Iに安定的な配当を行うことができる。
なお、以下このような収益構造とするファンドを「トラックファンド」と呼ぶ。
先ず、前提として少なくとも日本国では、税務上、新車と中古車とに関わらず、車両を購入した場合の経理処理において、車両の取得のために要した金額の全てを直ちに費用化することは認められていない。これは、車両は数年にわたって使用するものであり、車両の使用期間に応じて減価償却費として費用化する必要があるからである。なお、当該使用期間を「耐用年数」という。
この場合、投資家Iは、トラックファンドの対象となる業務用貨物運搬用車両の購入費のうち自身が投資した分については、耐用年数が経過するまでの期間中、その減価償却費を自己の会計に費用計上することができる。即ち。投資家Iは、トラックファンドの商品を購入することにより、税制面におけるメリットを享受することができる。
このような税制面等における減価償却のメリットは、新車と比べて中古車の方が特に大きい。これは、一般的に中古車は、新車に比べて長く使用することができないと考えられているため、中古車の耐用年数は新車よりも短い。即ち、中古車は、経理処理上新車よりも短い期間で費用化(減価償却)できるというメリットを有する。このため、中古車は、投資家Iにとって運用利回りに優れ、かつ需給バランス及び取引相場が安定した投資対象であるといえる。
さらに、海外で運用されることが多い飛行機ファンド、船舶ファンド等と比較しても、投資家Iは、為替変動のリスクが低いというメリットを享受することができる。
即ち、トラックファンドは、投資家Iにとって安定した配当を得ることができると共に、短期間で減価償却費を計上することができる優れたファンド商品となる。
即ち、従来からある一般的な業務用貨物運搬用車両の調達手段は、運送会社自身が業務用貨物運搬用車両を購入するというものである。この場合、業務用貨物運搬用車両の購入費、自動車税等の税金等が運送会社の自己負担となるにも関わらず、財務上の資産価値としては高い評価を得ることはできない。また、車両故障のリスクも付きまとうこととなる。つまり、一般的な業務用貨物運搬用車両の調達手段では、以上のようなデメリットが生じてしまう。
しかしながら、トラックファンドにおいて、運送会社を営む借主Rが使用する業務用貨物運搬用車両の所有権はトラックファンドに帰属することになるため、運送会社が直接業務用貨物運搬用車両を購入するときのようなデメリットが生じない。
即ち、借主Rは、業務用貨物運搬用車両を所有することなく、ファンドマネージャFMとの間で締結された車両賃貸借契約の内容に基づいて、毎月賃貸費をファンドマネージャFMに支払うだけでよい。
また、例えば自動車税等の財務上の負担や、車両故障等のリスクについても、賃貸借契約の内容によっては、借主Rではなくトラックファンドが負担する場合もある。
従って、金融機関等を含む第三者によって借主Rの経営体質(バランスシート等)が評価される場合、業務用貨物運搬用車両を購入によって調達する場合よりも、賃貸によって調達する場合の方が、借主Rは高く評価されることとなる。
このため、トラックファンドの商品の内容は、投資家I、ファンドマネージャFM、トラックファンド、及び借主Rを含む4者の損益が最適化されることが望ましい。
即ち、このような最適化が行われるためには、ファンドマネージャFMは、t台の業務用貨物運搬用車両の夫々に関する下記(1)乃至(5)夫々の項目の組合せとして、最適な組合せを検討する必要がある。
(1)車種、新車として販売された時からの経過年数を含む履歴情報、及び車両価格を少なくともパラメータ(以下「パラメータ情報」と呼ぶ)として含む購入額
(2)売主Sからの購入後、所定の期間経過後の販売額(下取価格)
(3)減価償却費
(4)所定の借主Rに対し賃貸する場合の賃貸費
(5)投資家I、ファンドマネージャFM、トラックファンド、及び借主Rの損益
このような商品は、投資家Iの損益、ファンドマネージャFM、トラックファンド、及び借主Rの損益(賃貸費や財務上のメリットやデメリット)が総合的に考慮された最適な商品となる。
RAM13には、CPU11が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。
入力部17は、キーボードやマウス等で構成され、各種情報を入力する。
通信部19は、インターネットを含むネットワークNを介して他の装置(図1の例では投資家端末2−1乃至2−n、売主端末3−1乃至3−m、及び借主端末4−1乃至4−p)との間で通信を行う。
また、リムーバブルメディア30は、記憶部18に記憶されている各種データも、記憶部18と同様に記憶することができる。
記憶部18(図2)の一領域には、車両DB401と、演算結果DB402とが設けられている。
ここで、t台の業務用貨物運搬用車両の組合せには、トラックファンドが現在所有しているものの他、トラックファンドが今後購入可能な業務用貨物運搬用車両も含めることができる。
トラックファンドが現在所有している業務用貨物運搬用車両については、当該業務用貨物運搬用車両を実際に購入した際に支払われた金額が購入金額として演算される。また、トラックファンドが今後購入可能な業務用貨物運搬用車両については、売主端末3から得られる情報に基づいて演算される予測購入額が購入金額となる。なお、投資家Iの投資額の具体的な金額は、このt台の業務用貨物運搬用車両の購入額に基づいて決定される。
所定の期間経過後の販売額(下取価格)は、上述のパラメータ及び業務用貨物運搬用車両の購入額に基づいて演算された予測販売額となる。
なお、購入販売額演算部301によって演算された業務用貨物運搬用車両の購入額等の具体例については、図5Aを参照して後述する。
なお、減価償却演算部302によって演算された業務用貨物運搬用車両の減価償却費の具体例については、図5Bを参照して後述する。
また、借主Rが業務用貨物運搬用車両を用いて所定の役務の提供を行った場合に得られる対価の額に基づいて、当該業務用貨物運搬用車両の賃貸費を演算することもできる。
これにより、ファンドマネージャFMは、業務用貨物運搬用車両を賃貸すると共に、当該業務用貨物運搬用車両を用いた具体的な貨物の運搬業務自体を借主Rに提供(仲介)することができる。
なお、賃貸費演算部303によって演算された業務用貨物運搬用車両の賃貸費の具体例については、図5Cを参照して後述する。
ここで、トラックファンドの損益とは、主に、業務用貨物運搬用車両の賃貸収入及び販売額(下取価格)との合計額から業務用貨物運搬用車両についての減価償却費及び諸費用を減じた額である。
また、投資家Iの損益とは、主に、トラックファンドの配当額から自身の費用として計上することができる業務用貨物運搬用車両の減価償却費を減じた額である。
借主Rの損益とは、主に、業務用貨物運搬用車両を自費購入した場合要する費用と、賃貸した場合に要する費用との差額と、自社購入から賃貸に変更したことにより発生し得る自社の資産価値の向上等が含まれる。
なお、損益演算部304によって演算された各種損益額の具体例については、図6を参照して後述する。
即ち、商品最適化部202は、t台の業務用貨物運搬用車両の夫々に関する、パラメータと、購入額と、販売額と、減価償却費と、賃貸費と、トラックファンドの損益と、投資家Iの損益と、借主Rの損益との組合せを変化させながら、シミュレーション部201によるシミュレーションを繰り返し実行させる。
そして、商品最適化部202は、シミュレーション部201による多数のシミュレーション結果に基づいて、トラックファンドの商品内容を決定する。
このようにして、トラックファンドの商品の内容は、ファンドマネージャFM、投資家I、及び借主Rにとって最適なものとなる。
なお、商品最適化部202によって最適化されたトラックファンドの商品の具体例については、図7及び図8を参照して後述する。
なお、本発明の一実施形態に係る情報処理装置が適用できるケースは、トラックファンドの運営主体がファンドマネージャFMである場合に限られない。例えば、ファンドの形態はとらずに、1つの企業が単独で運営主体となるケースにおいても適用することができる。
このように、ファンドの形態をとることなく運営主体が1つの企業単独となるケースについて図4を参照して説明する。
図4は、図1のサービス提供サーバ1と、売主端末3と、借主端末4との機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
なお、図4の例では、運営主体たる1つの企業は、「マネージャM」と記述されている。
つまり、運営主体がファンドマネージャFMである場合と、運営主体がマネージャM(1つの企業単独)である場合との相違点は2つある。即ち、1つ目は、t台の業務用貨物運搬用車両の購入額の原資の違いである。即ち、t台の業務用貨物運搬用車両の購入額の原資は、前者は、投資家Iの投資額であるのに対して、後者は、マネージャM(1つの企業単体)が別途用意する額となる。また、相違点の2つ目は、後者の場合、投資家Iが存在しないため、配当自体が存在せず、トラックファンドにより生み出される収益は、全てマネージャMの収益になる。
上述の2つの相違点以外、両者は基本的に同様である。このため、運営主体がマネージャM(1つの企業単独)である場合であっても、運営主体がファンドマネージャFMである場合と同様のシミュレーションが行われることにより、トラックファンドの商品の内容として最適なものが決定される。
図5乃至図8は、シミュレーション部201において行われた各種演算の結果と、商品最適化部202において行われた最適化の処理の結果の具体例を示す図である。
図5Aに示す例では、8台の貨物運搬用車両の夫々についての車種名、型式、及び年式をパラメータとして、組入価格(購入額)、残価率、及び2年の償却期間経過後の売却価格(販売額)が演算されている。
具体的には、トラックファンドの商品を構成する8台の業務用貨物運搬用車両のうち1台目として、車種名が「大型バン(ウィング)」、型式が「FS64JZ−550」、年式が「(平成)19(年)」とする業務用貨物運搬用車両のパラメータに基づいて、組入価格が「2,500,000(円)」、残価率が「40.00%」、売却価格が「1,000,000(円)」という演算結果が示されている。
また、トラックファンドの商品を構成する8台の業務用貨物運搬用車両のうち2台目として、車種名が「2tバン」、型式が「XZU548−000」、年式が「(平成)21(年)」とする業務用貨物運搬用車両のパラメータに基づいて、組入価格が「1,000,000(円)」、残価率が「30.00%」、売却価格が「300,000(円)」という演算結果が示されている。
なお、購入販売額演算部301による演算結果として、演算結果DB402に記憶されている情報の他の具体例については、図5Aに示すとおりであり、組入価格の合計は「27,200,000(円)」、売却価格の合計は「15,500,000(円)」となっている。
図5Bに示す例では、償却方法(図5Bの例では定率法)及び各年の償却率と共に、8台の貨物運搬用車両の夫々についての償却年数判定(結果)、償却率判定(結果)、初年度決算までの月数、及び各年毎の償却額等についての演算結果が示されている。
具体的には、トラックファンドの商品を構成する8台の業務用貨物運搬用車両のうち1台目として、償却年数判定(結果)が「2年」、償却率判定(結果)が「100.00%」、償却額の1年目が「1,666,667(円)」、償却額の2年目が「833,333(円)」という演算結果が示されている。
また、トラックファンドの商品を構成する8台の業務用貨物運搬用車両のうち2台目として、償却年数判定(結果)が「2年」、償却率判定(結果)が「100.00%」、償却額の1年目が「666,667(円)」、償却額の2年目が「333,333(円)」という演算結果が示されている。
なお、減価償却演算部302による演算結果として、演算結果DB402に記憶されている情報の他の具体例については、図5Bに示すとおりであるが、1年目の償却額の合計は「18,133,333(円)」、全期間を通じての償却額の合計は「27,200,000(円)」となっている。
図5Cに示す例では、8台の貨物運搬用車両の夫々についての借主(借主Rの名称)、月額リース料(グロス)、AM(アセット・マネジメント)報酬、年額支出(車検・整備)、月額賃貸収入(ネット)等、についての演算結果が示されている。
具体的には、トラックファンドの商品を構成する8台の業務用貨物運搬用車両のうち1台目として、借主Rの名称が「有限会社○○運送」、月額リース料(グロス)が「100,000(円)、AM報酬が「5,000(円)」、年額支出(車検・整備)が「477,700(円)」、月額支出(車検・整備)が「39,808(円)」、月額賃貸収入(ネット)が「50,192(円)」という演算結果が示されている。
また、トラックファンドの商品を構成する8台の業務用貨物運搬用車両のうち2台目として、借主Rの名称が「有限会社××運送」、月額リース料(グロス)が「50,000(円)、AM報酬が「2,500(円)」、年額支出(車検・整備)が「252,000(円)」、月額支出(車検・整備)が「21,000(円)」、月額賃貸収入(ネット)が「24,000(円)」という演算結果が示されている。
なお、賃貸費演算部303による演算結果として、演算結果DB402に記憶されている情報の他の具体例については、図5Cに示すとおりであるが、月額リース料(グロス)の合計は「671,000(円)」となっている。
図6に示す例では、損益演算部304による演算結果として、投資条件と、キャッシュフローと、損益計算書(トラックファンドの損益額)が示されている。
投資条件しては、出資金額と、初年度損金と、2年目損金と、出資期間と、最終損益(投資家の損益)とが示されている。具体的には、最終損益(投資家の損益)が「103.87%」であることが示されている。即ち、図6に示す例では、投資家Iは、トラックファンドの商品を購入(即ち投資)することにより、最終的に投資額の3.83%の配当を得ることができることになる。なお、図5乃至図8の例における第1期(初年度)は、図5Bの「初年度決算までの月数」に示されているように、「8(ケ月間)」となっている。
具体的には、第1期は、リース料(賃貸費)が「5,368,000(円)」、車両売却額が「0(円)」となっているため、売上合計額は「5,368,000(円)」となっている。また、諸費用が「4,528,000(円)」、借入金利が「0(円)」、減価償却費が「18,133,333(円)」となっているため、費用合計額は「22,661,333(円)」となっている。これにより、利益額が「−17,293,333(円)」、累積利益額が「−17,293,333(円)」という演算結果が示されている。
なお、損益演算部304による演算結果として、演算結果DB402に記憶されている情報の他の具体例については、図6に示すとおりである。
このように、トラックファンドの商品は、耐用年数の短いトラック等の業務用貨物運搬用車両を投資の対象としているため、全期間を通して見ると損益はプラスとなるが、第1期や第2期といった初期の会計年度において減価償却費を大きく計上することができる。このため、投資家Iのニーズに合わせて、投資対象とする複数の業務用貨物運搬用車両の組合せを決定することができる。
具体的には、商品最適化部202は、上述のパラメータ、並びにトラックファンドの商品の対象となる業務用貨物運搬用車両についての台数、購入額、販売額、減価償却費、賃貸費、トラックファンドの損益、及び投資家Iの損益の組合せを変化させながら、購入販売額演算部301、減価償却演算部302、賃貸費演算部303、及び前記損益演算部304の各処理を繰り返し実行させる。そして、その実行結果に基づいて、トラックファンドの損益額が、投資家Iの所望する金額となるように、トラックファンドの商品の内容が決定される。
また、ローン割合が「10.00%」である場合には、投資家出資額は「30,000,000(円)」、ローン金額は「3,000,000(円)」となることが示されている。
このように、シミュレーション部201において演算された結果の組合せが、商品最適化部202によって最適化されることにより、トラックファンドの損益額が投資家Iの所望する金額となるようなトラックファンドの商品が出来上がる。即ち、図5乃至図8に示す例では、業務用貨物運搬用車両の台数が「8台」、投資家Iの出資額が「30,000,000(円)」、初年度の損金額が「−17,293,333(円)」となるトラックファンドの商品が投資家Iに対し提案されることとなる。
図8に示すように、8台の業務用貨物運搬用車両についての車両情報として、車両管理番号、車両写真、車両名称、年式、メーカー、車両の使用者所在地が示される。図8に示す車両情報は、投資家端末2や借主端末4を用いて投資家Iや借主Rが閲覧できるようにすることができる。
また、1つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えばサーバの他汎用のスマートフォンやパーソナルコンピュータであってもよい。
例えば、借主Rが業務用貨物運搬用車両を用いて所定の役務の提供を行った場合に得られる対価の額に基づいて、前記車両の賃貸費を演算することができる。
これにより、ファンドマネージャFMは、業務用貨物運搬用車両を賃貸すると共に、当該業務用貨物運搬用車両を用いた具体的な貨物の運搬業務自体を借主Rに提供(仲介)することができる。
ここで、トレーラーは、トラックやトラクター等の駆動車と同様に減価償却することが可能であるため、投資家Iは、上述した減価償却のメリットを享受することができる。
なお、トレーラーは、駆動車に比べて故障が少ないという特徴を有するため、駆動車に比べてランニングコストが安いというメリットを有する。さらに、駆動車に比べて売却時の値下りが小さいというメリットを有する。このため、例えばトラクター1台あたりのトレーラーの台数を増やす等、トラックファンドにおける投資対象にトレーラーを積極的に含めるという手法を活用することもできる。
これにより、投資家I、ファンドマネージャFM、トラックファンド、及び借主Rの夫々の損益をさらに最適化させるファンド商品を容易かつ簡単に作成することができる。
なお、トラックファンドの商品の対象となる車両が新車の場合、投資家Iは、ファンドによる資金の調達と、ローンによる資金の調達とを組み合せることによって、中古車と同等のメリットを享受することができる。
これは、一般的に新車の耐用年数は中古車よりも長いために中古車よりも減価償却によるメリットを享受し難いが、ローンによる資金の調達を組み合わせることによって、投資家Iの投資額に対する減価償却費の割合を大きくすることができるからである。
ただし、上述の実施形態に限定されず、直接トラックファンドが業務用貨物運搬用車両を購入し、借主Rに賃貸してもよい。
即ち、本発明が適用される情報処理装置は、
車種、経過年を含む履歴情報、価格を少なくともパラメータとして含む、t台(tは1以上の整数値)の車両(例えば業務用貨物運搬用車両)の購入額、及び所定の期間経過後の販売額を演算する購入販売額演算部(例えば図3及び図4の購入販売額演算部301)と、
前記t台の車両の夫々を購入した者(例えば図1及び図3のファンドマネージャFM)を貸主として、当該t台の車両の夫々を、所定の借主(例えば図1及び図3の借主R)に対して賃貸借契約で賃貸する場合の賃貸費を演算する賃貸費演算部(例えば図3及び図4の賃貸費演算部303)と、
前記賃貸費と、前記購入額と、前記販売額とに基づいて、前記貸主の損益額と、前記t台の車両の組合せからなるファンド(例えばトラックファンド)の商品を購入する投資家(例えば図1及び図3の投資家I)の損益額と、の夫々を演算する損益演算部(例えば図3及び図4の損益演算部304)と、
前記パラメータ及び前記t台、前記購入額、前記販売額、前記賃貸費、前記貸主の損益、並びに前記投資家の損益の組合せを変化させて、前記購入販売額演算部、前記賃貸費演算部、及び前記損益演算部の各処理を繰り返し実行させ、その実行結果に基づいて、前記貸主の損益額が、前記投資家の所望する金額となるように、前記ファンドの商品の内容を決定する商品最適化部(例えば図3及び図4の商品最適化部202)と、
を備える。
これにより、貸主、投資家、及び借主の夫々の損益を最適化させたファンド商品を容易かつ簡単に作成することができる。即ち、投資対象が、運用利回り、需給バランス、及び取引相場の安定性に優れたファンドの商品を投資家に提供することができる。
前記損益演算部はさらに、
前記賃貸費と、前記減価償却費と、前記購入額と、前記販売額とに基づいて、前記貸主の損益額と、前記ファンドの商品を購入する投資家の損益額と、の夫々を演算し、
商品最適化部はさらに、
前記パラメータ及び前記t台、前記購入額、前記販売額、前記減価償却費、前記賃貸費、前記貸主の損益、並びに前記投資家の損益の組合せを変化させて、前記購入販売額演算部、前記減価償却演算部、前記賃貸費演算部、及び前記損益演算部の各処理を繰り返し実行させ、その実行結果に基づいて、前記貸主の損益額が、前記投資家の所望する金額となるように、前記ファンドの商品の内容を決定することができる。
これにより、貸主、投資家、及び借主の夫々の損益を最適化させたファンド商品を容易かつ簡単に作成することができる。即ち、投資対象が、運用利回り、需給バランス、及び取引相場の安定性に優れ、かつ、投資家の所望する損益を計上することができるファンドの商品を投資家に提供することができる。
前記貸主がローンにより調達する資金の額と、前記ファンドの商品を販売することにより調達する資金の額とに基づいて、前記貸主の損益額が、前記投資家の所望する金額になるように、前記ローンと前記ファンドとの組合せを最適化することができる。
これにより、ファンドとローンとのバランスが考慮されたファンドの商品を投資家に提供することができる。
即ち、トレーラー(荷台や客車)は、トラックやトラクターの駆動車と同様に、減価償却が取扱い可能であり、駆動車に比べて故障が少ないためランニングコスト(費用)も安く、かつ、売却時の値下りが小さい。このため、トレーラーを投資対象としてうまく活用することで、貸主、投資家、及び借主の損益をさらに最適化させるファンド商品を容易かつ簡単に作成することができる。
前記借主が前記車両を用いて所定の役務の提供を行った場合に得られる対価の額に基づいて、前記車両の賃貸費を演算することができる。
これにより、ファンドマネージャFM(及びトラックファンド)は、業務用貨物運搬用車両の賃貸と共に、当該業務用貨物運搬用車両を用いた具体的な貨物の運搬業務自体を借主Rに提供(仲介)することができる。
これにより、上述の実施形態のような貨物を運搬するための車両に限らず、バス等の乗客を乗せるための車両を対象としたファンドの商品を提供することができる。
2、2−1、2−n・・・ 投資家端末
3、3−1、3−m・・・ 売主端末
4、4−1、4−p・・・ 借主端末
11・・・ CPU
12・・・ ROM
13・・・ RAM
14・・・ バス
15・・・ 入出力インターフェース
16・・・ 出力部
17・・・ 入力部
18・・・ 記憶部
19・・・ 通信部
20・・・ ドライブ
30・・・ リムーバブルメディア
201・・・ シミュレーション部
202・・・ 商品最適化部
203・・・ 損益演算部
301・・・ 購入販売額演算部
302・・・ 減価償却演算部
303・・・ 賃貸費演算部
304・・・ 利益演算部
401・・・ 車両DB
402・・・ 演算結果DB
FM・・・ ファンドマネージャ
M・・・ マネージャ
I、I−1、I−n・・・ 投資家
S、S−1、S−m・・・ 売主
R、R−1、R−p・・・ 借主
N・・・ ネットワーク
Claims (7)
- 車種、経過年を含む履歴情報、価格を少なくともパラメータとして含む、t台(tは1以上の整数値)の車両の購入額、及び所定の期間経過後の販売額を演算する購入販売額演算部と、
前記t台の車両の夫々を購入した者を貸主として、当該t台の車両の夫々を、所定の借主に対して賃貸借契約で賃貸する場合の賃貸費を演算する賃貸費演算部と、
前記賃貸費と、前記購入額と、前記販売額とに基づいて、前記貸主の損益額と、前記t台の車両の組合せからなるファンドの商品を購入する投資家の損益額と、の夫々を演算する損益演算部と、
前記パラメータ及び前記t台、前記購入額、前記販売額、前記賃貸費、前記貸主の損益、並びに前記投資家の損益の組合せを変化させて、前記購入販売額演算部、前記賃貸費演算部、及び前記損益演算部の各処理を繰り返し実行させ、その実行結果に基づいて、前記貸主の損益額が、前記投資家の所望する金額となるように、前記ファンドの商品の内容を決定する商品最適化部と、
を備える情報処理装置。 - 前記t台の車両の夫々の減価償却費を演算する減価償却演算部をさらに備え、
前記損益演算部はさらに、
前記賃貸費と、前記減価償却費と、前記購入額と、前記販売額とに基づいて、前記貸主の損益額と、前記ファンドの商品を購入する投資家の損益額と、の夫々を演算し、
商品最適化部はさらに、
前記パラメータ及び前記t台、前記購入額、前記販売額、前記減価償却費、前記賃貸費、前記貸主の損益、並びに前記投資家の損益の組合せを変化させて、前記購入販売額演算部、前記減価償却演算部、前記賃貸費演算部、及び前記損益演算部の各処理を繰り返し実行させ、その実行結果に基づいて、前記貸主の損益額が、前記投資家の所望する金額となるように、前記ファンドの商品の内容を決定する、
請求項1に記載の情報処理装置。 - 前記商品最適化部はさらに、
前記貸主がローンにより調達する資金の額と、前記ファンドの商品を販売することにより調達する資金の額とに基づいて、前記貸主の損益額が、前記投資家の所望する金額になるように、前記ローンと前記ファンドとの組合せを最適化する、
請求項1又は2に記載の情報処理装置。 - 前記t台の車両のうち少なくとも一部に、トラクターとトレーラーとに分離可能な牽引自動車を含む、
請求項1乃至3のうちいずれか1項に記載の情報処理装置。 - 前記賃貸費演算部はさらに、
前記借主が前記車両を用いて所定の役務の提供を行った場合に得られる対価の額に基づいて、前記車両の賃貸費を演算する、
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の情報処理装置。 - 前記車両は、業務用貨物運搬用車両である、
請求項1乃至5のうちいずれか1項に記載の情報処理装置。 - 前記車両は、乗客を乗せるための車両である、
請求項1乃至3のうちいずれか1項に記載の情報処理装置。
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