JP2020073978A - 半導体装置 - Google Patents

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裕司 岩城
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Abstract

【課題】目にやさしい表示機能を備えた半導体装置を提供する。【解決手段】表示部に文字を表示しているときに、表示部の画面のスクロール速度に応じて、文字の階調と文字の背景の階調との差を小さくするように文字を表示する。つまり、高速でスクロールしている間、文字の階調を背景の階調に近づけることで、文字の視認性を低下させる。その結果、高速でスクロールする際に、目で文字を追うことをやめさせることができるため、目の筋肉を不必要な運動が少なくなり、また視神経への刺激が低減されるので、目の疲れを抑制することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、物、方法、製造方法、プロセス、マシーン、マニュファクチャー、または、
組成物(コンポジション・オブ・マター)に関する。特に、本発明は、半導体装置、その
駆動方法、その製造方法、または半導体装置を動作させるプログラム等に関する。
なお、本明細書において、半導体装置とは半導体素子(トランジスタ、ダイオード等)
を含む回路、及び同回路を有する装置をいう。また、半導体特性を利用することで機能し
うる装置全般をいう。例えば、集積回路、集積回路を備えたチップ、表示装置、発光装置
、照明装置及び電子機器等は全て半導体装置である。
情報技術(IT)の発展により、パーソナルコンピュータ、携帯電話、スマートフォン
等のIT機器は、職場はもちろんのこと、家庭でも日常的に使用する機器となっている。
その一方で、これら機器を連続して使用することによる目の健康問題が顕在化しており、
眼精疲労を改善するための装置が提案されている(特許文献1)。
パーソナルコンピュータ等の使用により目が疲れる要因は、画面からの強い光、スクロ
ールにより文字が高速に移動すること等がある。携帯電話等の携帯電子機器において、文
字スクロール時の応答速度を向上させてチラつきを低減することが提案されている(特許
文献2)。
特開2003−047636号公報 特開2009−009553号公報
本発明の一態様の課題の1つは、目の疲れを与えにくい表示を行う機能を備えた半導体
装置を提供する。または、本発明の一態様の課題の1つは、目にやさしい表示を行う機能
を備えた半導体装置を提供する。
または、本発明の一態様の課題の1つは、消費電力の少ない半導体装置を提供する。ま
たは、本発明の一態様の課題の1つは、開口率の高い画素を有する半導体装置を提供する
。または、本発明の一態様の課題の1つは、指等で画面を押したときに表示機能に影響の
少ない半導体装置を提供する。または、本発明の一態様の課題の1つは、画面のちらつき
の影響の少ない半導体装置を提供する。または、本発明の一態様の課題の1つは、解像度
の高い表示が可能な半導体装置を提供する。または、本発明の一態様の課題の1つは、駆
動電圧の低い半導体装置を提供する。または、本発明の一態様の課題の1つは、オフ電流
の少ない半導体装置を提供する。または、本発明の一態様の課題の1つは、曲げることが
可能な半導体装置を提供する。
なお、これらの課題の記載は、他の課題の存在を妨げるものではない。なお、本発明の
一態様は、これらの課題の全てを解決する必要はないものとする。また、上記以外の課題
も、明細書、図面、請求項等の記載から自ずと明らかとなるため、明細書、図面、請求項
等の記載から、これら以外の課題を抽出することが可能である。
本発明の一形態は、表示手段を有し、表示手段に文字を表示しているときに、表示手段
の画面のスクロール速度に応じて、文字の階調と文字の背景の階調との差を小さくして文
字を表示する処理を行う半導体装置である。
本発明の一形態は、表示手段の画面に文字を表示するかを判断する第1のステップと、
表示手段の画面のスクロール速度を決定する第2のステップと、スクロール速度に応じて
、表示手段に表示される文字の階調と文字の背景の階調との差を小さくする第3のステッ
プとを有する、表示手段を制御するプログラムである。
本発明の一態様により、目の疲れを与えにくい目にやさしい表示を行う機能を備えた半
導体装置を提供できる。
文字表示の処理の一例を示すフローチャート。 文字表示の処理の一例を示すフローチャート。 情報処理端末の構成の一例を示すブロック図。 A:表示部の構成の一例を示すブロック図。B:表示モジュールの構成例を示す平面図。C、D:画素の構成の一例を示す回路図。 A:画素の構成の一例を示す平面図。B:表示モジュールの構成例を示す断面図。 表示モジュールの構成の一例を示す断面図。 バックライトの発光スペクトル。 A、B:画面の書き換え方法の一例を示す模式図。 画面の書き換え方法の一例を示すタイミングチャート。 画面の切り換え方法の一例を示す模式図。 A:トランジスタの構成の一例を示す平面図。B:同断面図。 A−D:トランジスタの作製方法の一例を示す断面図。 A、B:トランジスタの構成の一例を示す断面図。 A−C:トランジスタの構成の一例を示す断面図。 A:タッチパネルの構成の一例を示す斜視図。B:図15Aの分解斜視図。 図15Aの断面図。 A、B:タッチセンサの構成の一例を示す回路図。 タッチパネルの動作の一例を示すタイミングチャート。 A、B:タッチパネルの動作の一例を示す回路図。 タッチパネルの画素の構成の一例を示す断面図。A:FFSモード。B:IPSモード。C:VAモード。 A−F:半導体装置の構成の一例を示す外観図。
以下に、図面を用いて、本発明の実施の形態について詳細に説明する。ただし、本発明
は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態を
様々に変更し得ることは、当業者であれば容易に理解される。したがって、本発明は、以
下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
また、発明の実施の形態の説明に用いられる図面において、同一部分または同様な機能
を有する部分には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
(実施の形態1)
紙で活字を読むのと、パーソナルコンピュータ等の画面で文字を読むのでは、目の使い
方がまったく異なるために目が疲れやすい。表示装置ではスクロールによって画面を移動
させる必要がある。そのため、文字の移動が激しいのにも関わらず、使用者は高速に移動
する文字を判読しようとして、無意識に画面を凝視してしまう。そのため、目が疲れてし
まう。
そこで、本実施の形態では、目の負担を軽減した文字表示が可能な表示部を備えた半導
体装置について説明する。
なお、目の疲労を定量的に測定する方法が検討されている。例えば、神経系の疲労の評
価指標としては、臨界融合周波数(CFF:Critical Flicker(Fus
ion) Frequency)等が知られている。また、筋肉系の疲労の評価指標とし
ては、調節時間や調節近点距離等が知られている。
その他、目の疲労を評価する方法として、脳波測定、サーモグラフィ法、瞬きの回数の
測定、涙液量の評価、瞳孔の収縮反応速度の評価や、自覚症状を調査するためのアンケー
ト等がある。
よって、目にやさしい表示という性能評価は上記のような様々な方法により評価するこ
とができる。
本実施の形態では、半導体装置の一例として、表示装置及び表示手段を備えた情報処理
システムについて説明する。以下、図1−図6を用いて、本実施の形態を説明する。
<1.1.情報処理システム>
図3は、本実施の形態の表示装置の構成の一例を示すブロック図である。図3に示すよ
うに、情報処理システム100は、演算部110、表示手段120、入力手段130、及
び記憶装置140を備える。
演算部110は、演算装置101、記憶装置102、入出力インターフェース103(
以下、『I/O103』と呼ぶ。)、及び伝送路104を有する。演算部110は、命令
を実行して、情報処理システム100全体の制御を行う機能を有する。
伝送路104は、演算装置101、記憶装置102及びI/O103を互いに接続して
いる。演算部110は、I/O103を介して表示手段120、入力手段130及び記憶
装置140と情報の伝達を行うことができる。例えば、入力手段130からの入力信号は
、I/O103に入力され、伝送路104を経て演算装置101に伝送される。
記憶装置102は、演算装置101の処理に必要なデータや、I/O103を経て入力
されたデータを格納する。
演算装置101は、プログラムを実行して、情報処理システム100を動作させる。例
えば、演算装置101において、入力手段130からの入力信号を解析する、記憶装置1
40に情報を読み出す、記憶装置140に情報を書き込む、表示手段120に出力する信
号を生成する、等の処理が行われる。
表示手段120は少なくとも画像を表示する表示部を有し、演算部110から入力され
た各種信号に応じて、表示部に表示が行われる。この表示部の画面は、複数の画素を有す
る画素部を構成する。表示部の画素密度は150ppi(pixel per inch
)以上、好ましくは200ppi以上であることが好ましい。
入力手段130は、演算部110にデータを入力する機能を有する。入力手段130と
しては、様々なヒューマンインターフェースを用いることができ、1つ又は複数の入力装
置を備えている。例えば、入力手段130としてキーボード、マウス、ポインティングデ
バイス、タッチパネル、ジェスチャや視点移動等を検出するセンサ、及びマイク等を用い
ることができる。
記憶装置140には、プログラムや画像信号等各種のデータが格納される。記憶装置1
02よりも記憶容量の大きな記憶装置を適用することが好ましい。記憶装置140は、必
要に応じて設ければよい。
なお、情報処理システム100は、演算部110と表示手段120、入力手段130、
及び記憶装置140が、携帯電話のように一体的である半導体装置に限定されるものでは
ない。例えば、表示手段120には、モニタのような表示装置を用いることができる。例
えば、記憶装置140には、外付けのハードディスクや、USBメモリ等を用いることが
できる。また、演算部110と、表示手段120、入力手段130及び記憶装置140と
の接続は、有線でも無線でもいずれでもよい。
<1.2.1.文字の表示方法1>
次に、文字表示を行うための演算部110の処理を説明する。
図1は、文字を表示のために演算部110が実行する処理の一例を示すフローチャート
である。図1の処理により、スクロール速度に応じて、文字の階調と背景の階調の差を小
さくして、文字の視認性を鈍くすることができる。その結果、高速でスクロールする際に
、目で文字を追うことをやめさせることできるため、不必要な目の筋肉の運動がなくなり
、また視神経への刺激が低減されるため、目の疲れを抑制することができる。以下、図1
のフローチャートを説明する。
まず、ステップ201において、演算部110では、表示手段120に文字を表示する
かを判断する。
文字を表示する場合は、ステップ202で、演算部110は、表示手段120の画面を
スクロールさせるスクロール命令の有無を判断する。スクロールの有無は、例えば、マウ
スやキーボード等の操作や、演算部110で実行しているプログラムにより判断される。
スクロール命令がある場合は、ステップ203−208を実行し、スクロール速度に応
じて、文字の階調と背景の階調の差を変化させる。
まず、演算部110は、スクロール命令従って、画像をスクロールする(ステップ20
3)。次に、画像データを解析して、文字(フォント)の階調及びその背景の階調を取得
する(ステップ204)。ステップ204で取得された値を初期値として、文字の階調が
変更される。
ステップ205において、演算部110は、画面のスクロール速度を決定する。スクロ
ール速度は、マウス等の入力手段130からの信号や、実行中のアプリケーションの命令
等から決定される。
ステップ206において、演算部110は、ステップ205で決定した速度に応じて、
文字の階調を決定する。スクロールが高速の場合は、文字の視認性を下げるように、文字
の階調を背景の階調に近くなるような値に設定する。またスクロールが低速の場合は、文
字の階調を変えない、またはステップ204で取得した初期の階調に近づけるような値に
する。
ステップ207において、決定した階調で文字が表示されるように画像データを生成す
る。そして、生成した画像データと共に、制御信号を表示手段120に出力して画面を書
き換える。表示手段120は、演算部110の制御に従い、画像データを表示する。
そして、ステップ208において、演算部110では、スクロールが終了したか否かを
判断する。これは、ステップ202と同様に、入力手段130からの入力信号や実行中の
アプリケーションの命令により判断する。スクロールが終了していない場合は、ステップ
203−ステップ208が再度実行される。すなわち、画面をスクロールしている間は、
スクロール速度に応じて文字の階調を変化させることができる。そのため、ステップ20
3−ステップ208を繰り返すことで、スクロール速度が速くなるほど、文字の階調を段
階的に背景の階調に近づけることができる。また、スクロール速度が遅くなるに従い、文
字の階調を元の初期値に段階的に戻すことができる。
例えば、文字の階調を変化させる方法として、設定したしきい値よりも速くスクロール
している間は、文字の階調を背景の階調との差が段階的に小さくなるように変化させ、最
終的には、文字の階調が背景の階調と等しくなるようにする。また、スクロールを減速さ
せる命令を実行する場合や、設定したしきい値よりも速度が下がった場合は、文字の階調
を初期値に段階的に戻すように変化させ、最終的には、文字の階調を初期値と等しくする
なお、スクロール速度に対する文字の階調、又は文字の諧調と背景の諧調の差は、使用
者が任意に設定できるようにしてもよい。
このような制御により、目の負担なく文字を読むことができる速度でスクロールしてい
る間は、文字の階調は変更されないため、使用者は作業を継続することができる。他方、
目で文字を追える速度を超えた速度でスクロールしている間は、文字の階調を背景の階調
に段階的に近づけることで、文字を背景に溶け込ませることができる。このように、使用
者に違和感を与えずに文字の視認性を下げることで、画面のスクロールに合わせて眼球を
動かすことがなくなる。
また、ステップ208でスクロールが終了したと判断した場合は、ステップ209−ス
テップ211を実行し、表示手段120に初期値の階調で文字を表示させる。ステップ2
09では、文字の階調を初期値に変更する。ステップ210において、ステップ209で
設定した階調で文字が表示されるように画像データを生成する。ステップ211で、画像
データと共に制御信号を表示手段120に出力し、表示手段120の画面を書き換える。
なお、ステップ209実行時点の文字の階調が初期値と大きく異なる場合は、ステップ
210、211を繰り返し実行して、文字の階調が段階的に初期値に戻るようにするのが
好ましい。このようにすることで、画面の書き換え時のコントラストの変化が押さえられ
るため、目の負担が軽減される。
<1.2.2.文字の表示方法2>
文字表示を行うための演算部110の他の処理方法を説明する。
図2は、文字表示のために演算部110が実行する処理の一例を示すフローチャートで
ある。図2の処理は、スクロール速度に応じて、文字のサイズを小さくすることで、文字
の視認性を低下させる処理である。つまり、高速でスクロールする際に文字を見えにくく
して、目で文字を追うことをやめさせる。そのため、目の筋肉の緊張や、視神経への刺激
が低減されるため、目の疲れを抑制することができる。以下、図2のフローチャートを説
明する。また、図1と同様の処理は説明を省略する。
まず、ステップ231及びステップ232を、ステップ201及びステップ202と同
様に実行する。そして、スクロール命令があると判断されると、ステップ233でスクロ
ールを実行し、ステップ234において、文字(フォント)のサイズを取得する。取得し
た値を初期値として、以降のステップにおいて、文字のサイズが変更される。ステップ2
35では、ステップ205と同様に、演算部110はスクロール速度を決定する。
ステップ236では、演算部110は、ステップ235で決定した速度に応じて、文字
のサイズを決定する。スクロールが高速の場合は、文字の視認性を下げるように、文字の
サイズを小さくする。またスクロールが低速の場合は、文字のサイズを変えない、または
ステップ234で取得した初期値に近づけるような値にする。
ステップ237において、演算部110は、決定したサイズで文字が表示されるように
画像データを生成する。また、画面を書き換えるための制御信号と共に画像データを表示
手段120に出力する。表示手段120は、演算部110の制御に従い、画像データを表
示して、画面を書き換える。
ステップ238は、ステップ208と同様の処理であり、演算部110では、スクロー
ルが終了したか否かを判断する。スクロールが終了していない場合は、ステップ233−
238が再度実行される。すなわち、画面をスクロールしている間は、スクロール速度に
応じて文字のサイズを変化させることができる。そのため、ステップ233−238を繰
り返すことで、スクロール速度が速くなるほど、文字のサイズを段階的に小さくすること
ができる。また、スクロール速度が遅くなるに従い、文字のサイズを初期値に段階的に戻
すことができる。
例えば、文字のサイズを変化させる方法として、設定したしきい値よりも速くスクロー
ルしている間は、文字のサイズが段階的に小さくなるように変化させる。最終的には、文
字を非表示にして背景のみが表示されるようにしてもよい。また、スクロールを減速させ
る命令を実行する場合や、設定したしきい値よりもスクロール速度が下がった場合は、文
字のサイズを初期値に段階的に戻すように変化させ、最終的には、文字のサイズを初期値
と等しくする。
なお、スクロール速度に対する文字のサイズ、サイズの変化率等は、使用者が設定でき
るようにすることができる。
このような制御により、目の負担なく文字を視認できる速度でスクロールしている間は
、文字のサイズを変更せず、また、目で文字を追うことのできる速度を超えた速度でスク
ロールしている間は、文字のサイズを小さくして、文字を背景に溶け込ませることができ
る。つまり、高速スクロールの間は、使用者に違和感を与えずに文字の視認性を下げるこ
とができる。
また、ステップ238でスクロールが終了したと判断された場合は、ステップ239−
241を実行し、表示手段120に初期値のサイズで文字を表示させる。ステップ239
では、文字のサイズを初期値に変更する。そして、ステップ240において、ステップ2
39で設定したサイズで文字が表示されるように画像信号を生成する。ステップ241で
、画像信号と共に制御信号を表示手段120に出力し、表示手段120の画面を書き換え
る。
なお、ステップ239実行時点の文字のサイズが初期値と大きく異なる場合は、ステッ
プ240、241を繰り返し実行して、文字のサイズが、段階的に初期値に戻るようにす
るのが好ましい。このようにすることで、画面の書き換え時の画面の変化が抑えられるた
め、目の負担が軽減される。
<1.2.3.文字の表示方法3>
また、図1と図2の処理を組み合わせることもできる。すなわち、文字の階調及びサイ
ズ両方をスクロール速度に応じて変化させればよい。
なお、図1、図2を参照して、スクロール速度(スクロール命令)に対応して、文字の
階調、及びそのサイズを調節する処理を説明したが、情報処理システム100において、
スクロール命令以外に基づいて文字の階調及びサイズの調整を実行させることもできる。
例えば、入力手段130からの入力(文字入力の頻度、使用者の視線の動きの検出結果等
)、演算部110が実行しているアプリケーション等に基づいて、文字の階調及び/又は
サイズの調整を行うようにしてもよい。
また、使用者の設定、使用環境、演算部110が実行しているアプリケーション等、場
合によって、文字の階調及びサイズの調整を実行させないことも可能である。
<1.3.表示手段の構成例>
次に、表示手段120について説明する。表示手段120としては、液晶表示装置、有
機EL表示装置、電子ペーパ等の様々な表示手段を用いることができる。また、本実施の
形態に係る半導体装置は、演算部110と別の電子機器として構成された表示手段120
(表示装置)もその範疇にあり、外部の演算部110からの制御信号等により、上述した
ような文字の階調及びサイズの制御が実現される表示装置であればよい。
図4Aは、表示手段120の構成例を示すブロック図である。図4Aに示すように、表
示手段120は、制御回路300、画素部310、走査線駆動回路321及びデータ線駆
動回路322を有する。
画素部310は、アレイ状に配置された複数の画素311を有する。同じ行の画素31
1は、共通の走査線312により走査線駆動回路321に接続され、同じ列の画素311
は共通のデータ線313によりデータ線駆動回路322に接続されている。
走査線駆動回路321は、データ信号が書き込まれる画素311を選択する走査信号を
走査線312に出力する。データ線駆動回路322は、入力された画像信号を処理し、デ
ータ信号を生成し、データ線313にデータ信号を出力する。
制御回路300は、表示手段120全体の制御を行う。制御回路300には、画像信号
(Video)、及び画面の書き換えを制御するための同期信号(SYNC)等が入力さ
れる。同期信号としては、例えば水平同期信号(Hsync)、垂直同期信号(Vsyn
c)、及び基準クロック信号(CLK)等がある。
画素311は、走査信号により、データ線313との接続が制御されるスイッチング素
子を有する。スイッチング素子がオンとなると、データ線313から画素311にデータ
信号が書き込まれる。
また、図4Aの回路ブロック121は、表示モジュールとして設けることができる。図
4Bは、モジュール化された回路ブロック121の構成例を示す平面図である。表示モジ
ュール122は、回路ブロック121の各回路を含む。表示モジュール122は、対向し
て設けられた基板341及び基板342を有する。基板341及び基板342は、その周
囲に形成されたシール部材343により隙間を有し、かつ対向するように固定されている
。基板341上に回路ブロック121の各回路(310、321、322)が形成されて
いる。また、各回路(310、321、322)に電位及び信号を入力するため、FPC
(Flexible printed circuit)344が設けられている。FP
C344は、異方性導電膜345により基板341に取り付けられている。
なお、表示モジュール122に、制御回路300を含むICチップを実装してもよい。
また、走査線駆動回路321及びデータ線駆動回路322の一部、全回路をICチップに
して、基板341に実装してもよい。実装方法としては、COG(Chip On Gl
ass)法、ワイヤボンディング法、或いはTAB(Tape Automated B
onding)法等がある。
画素311に適用可能な表示素子としては、EL素子等の発光素子、液晶素子の他、電
気泳動方式や電子粉流体方式等により表示を行う表示素子等、様々な表示素子を用いるこ
とができる。
図4C及び図4Dに画素311の構成の一例を示す。図4Cは、表示素子として液晶素
子を有する画素311の回路図であり、図4Dは、表示素子としてEL素子を有する画素
311の回路図である。
図4Cに示すように、画素311は、トランジスタ351、液晶素子352及び容量素
子353を有する。
液晶素子352は、2つの電極と、2つの電極に挟まれた液晶層を有する。液晶層は、
液晶材料の封止工程によって基板341と基板342の間に設けられる。
容量素子353は、液晶素子352の2つの電極間の電位を保持する機能を有する。液
晶素子352及び容量素子353の1つの電極は、配線323に接続されている。配線3
23には定電位(Vcom)が入力されており、液晶素子352及び容量素子353の1
つの電極の電位は、Vcomに固定されている。
なお、図4Cにおいて、液晶素子352の代わりに、電子粉流体方式等により表示を行
う表示素子を設けることで、表示手段120を電子ペーパとして機能させることができる
。この場合、容量素子353は設けなくてもよい。
また、図4Dに示すように、画素311は、トランジスタ361、トランジスタ362
、EL素子363及び容量素子364を有する。
EL素子363は、2つの電極(アノード及びカソード)と、2つの電極に挟まれた発
光層を有する。EL素子363は2つの電極間の電流または電圧によって発光強度を変化
させることが可能な素子である。発光層は、発光性の物質を少なくとも含む。発光性の物
質としては、有機EL材料、無機EL材料等がある。また、発光層の発光としては、一重
項励起状態から基底状態に戻る際の発光(蛍光)、三重項励起状態から基底状態に戻る際
の発光(リン光)がある。
EL素子363の1つの電極は、定電位(Vcom)が入力されている配線323に接
続されている。また、トランジスタ362及び容量素子364は、定電位(VL)が入力
されている配線324に接続されている。EL素子363の発光強度は、トランジスタ3
62を流れる電流値によって制御される。
図5A、図5B、及び図6を用いて、表示モジュール122のより具体的な構造を説明
する。
<1.3.a.液晶モジュール>
まず、アクティブマトリクス型液晶表示装置の表示モジュール(以下、『液晶モジュー
ル』と呼ぶ。)について説明する。図5Aは、図4Cの画素311の具体的な構成例を示
す平面図であり、図5Bは、図5Aの画素311を備えた表示モジュール122(液晶モ
ジュール)の構成例を示す断面図である。図5Aの画素は、表示モードがFFS(fri
nge field switching)モードに対応する画素である。図5Bの断面
図は、表示モジュール122を特定の切断線で切断したものではなく、表示モジュール1
22の積層構造を説明するための断面である。図5Bには、走査線駆動回路321及びデ
ータ線駆動回路322の代表例として、走査線駆動回路321に形成されるトランジスタ
355を図示している。
基板341と基板342の間には、シール部材343により封止された液晶層401が
存在する。表示モジュール122のセルギャップは、基板342に形成されたスペーサ4
02に維持されている。図5Aに示すように、基板341に対してスペーサ402は、走
査線312及びデータ線313が重なる領域に存在する。このような領域は、液晶材料の
配向が乱れる領域であり表示に寄与しない。スペーサ402をこのような領域に形成する
ことで、画素311の開口率を高くすることができ、その開口率を50%以上とすること
が可能になる。なお、スペーサ402は基板341側に設けることができる。
基板342には、更に、配向膜403、カラーフィルタ404、及びブラックマトリク
ス405が形成されている。カラーフィルタ404は画素電極423と重なる領域に形成
されている。ブラックマトリクス405は有機樹脂膜で形成されており、走査線312、
データ線313、走査線駆動回路321及びデータ線駆動回路322等の表示に寄与しな
い領域を隠すように設けられている。
基板341には、シール部材343の外側にFPC344との接続用の端子部410が
形成されている。端子部410は、電極411及び電極412を有する。電極411は、
トランジスタ351及びトランジスタ355のゲート電極と同じ導電膜から形成されてい
る。また、電極412は、画素311の共通電極422と同じ透明導電膜から形成されて
いる。異方性導電膜345によりFPC344と電極412が接続される。
トランジスタ351は、走査線312、データ線313、及び半導体層420を有する
。半導体層420は、チャネル形成領域を構成する半導体層を少なくとも1層有する。絶
縁層441、442は、走査線駆動回路321のゲート絶縁層を構成する。トランジスタ
355はトランジスタ351と同じ積層構造を有する。トランジスタ351及びトランジ
スタ355を覆う絶縁層443−445が形成されている。絶縁層445は、平坦化膜と
して機能する層である。絶縁層445として、アクリル樹脂、ポリイミド、ベンゾシクロ
ブテン系樹脂、シロキサン系樹脂、ポリアミド、エポキシ樹脂等の有機樹脂膜を形成する
ことができる。
絶縁層445上に共通電極422が形成されている。共通電極422上には、絶縁層4
46を介して画素電極423が形成されている。画素電極423を覆って配向膜406が
形成されている。
画素電極423は、複数のストライプ状の領域を有する。ここでは、図5Aに示すよう
に、画素電極423には、複数のスリットが形成されている。このような形状により、共
通電極422及び画素電極423間に、基板341と平行な成分を有するフリンジ電界を
発生させることができる。
また、共通電極422は、全ての画素311に共通な電極であり、電極421と重なる
領域に開口が形成されている。また、絶縁層443−446には共通電極422の開口と
重なる領域にコンタクトホールが形成されている。画素電極423はコンタクトホールに
おいて、電極421に接して設けられている。
また、共通電極422及び画素電極423が重なる領域は、絶縁層446を誘電体とす
る容量素子353として機能する。つまり、FFS方式の画素311には、開口率を低下
させる補助容量線を形成することがなく、液晶素子352に並列に容量を付加することが
できるため、その結果、開口率を50%以上にすることが可能であり、さらに60%以上
にすることも可能である。
図5A、及び図5BではFFSモードの画素を例示したが、画素311をIPSモード
等他の横電界方式の画素構造にしてもよい。また、基板342側に共通電極を設ける縦電
界方式の画素構造にしてもよい。指等で画面を押したときの電界の乱れが、縦電界方式よ
りも横電界方式の方が少ないため、タッチパネル用の表示モジュールとしては、横電界方
式の液晶表示モジュールがより適している。
また、FFSモードの液晶表示装置は、IPSモードの液晶表示装置よりも広い視野角
、高いコントラストが得られ、また、IPSモードのものよりも低電圧駆動が可能である
ため、酸化物半導体でなるトランジスタを適用することにより、携帯型電子機器の高精細
表示装置として非常に好適である。
<1.3.b.ELモジュール>
以下、図6を用いて、アクティブマトリクス型EL表示装置の表示モジュール(以下、
『ELモジュール』と呼ぶ。)について説明する。図6は、図4Dの画素311を備えた
表示モジュール122(ELモジュール)の構成例を示す断面図である。また、図6は、
表示モジュール122を特定の切断線で切断した断面図ではなく、表示モジュール122
の積層構造を説明するための断面図である。
ELモジュールのカラー表示方式に特段の制限はなく、例えば、塗り分け方式、カラー
フィルタ方式、色変換方式のいずれをも適用することができる。図6には、カラーフィル
タ方式の画素311が示されている。また、図6には、走査線駆動回路321及びデータ
線駆動回路322として、走査線駆動回路321に形成されるトランジスタ365及びト
ランジスタ366を図示している。画素311のトランジスタ361、362と、走査線
駆動回路321及びデータ線駆動回路322のトランジスタとは同様の積層構造を有する
図6に示すように、基板341に形成された配線521は、異方性導電膜345により
FPC344に接続されている。配線521は、図6に引き出し配線として機能する。
基板341上に、単層又は積層構造の絶縁層541−543が形成されている。絶縁層
541は、トランジスタ361、362、365、366の絶縁層を構成する。絶縁層5
43上には、電極501、電極502及びEL層503が形成されている。電極501、
電極502及びEL層503の積層部分がEL素子363として機能する。EL層503
は少なくとも発光層を含む層である。なお、図6ではEL素子363は、ボトムエミッシ
ョン構造であり、電極501は可視光を透過する導電膜で形成される。
また、電極501の端部を覆って隔壁504が形成されている。EL層503において
、異なる色で発光するEL素子363ごとに異なる材料を含む層(例えば発光層)が塗り
分けられている。
基板342には、EL素子363(の発光領域)と重なる領域に、着色層であるカラー
フィルタ531が設けられており、隔壁504と重なる位置に、ブラックマトリクス53
2が設けられている。さらに、カラーフィルタ531及びブラックマトリクス532を覆
うオーバーコート層533が設けられている。
また、EL素子363の光を取り出す側の基板(図6では、基板341)に、EL素子
363からの光を効率良く取り出すための光学部材を設けるとよい。例えば、光学部材と
して、半球レンズ、マイクロレンズアレイや、凹凸構造が施されたフィルム、光拡散フィ
ルム等を用いることができる。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することが可能である。
(実施の形態2)
本実施の形態も、実施の形態1と同様、目の疲労を軽減させるための表示装置に関する
技術について説明する。
<1.1.ブルーライトカット>
ブルーライトとは、可視光線の中でもエネルギーが高い青色光(波長360−495n
m)のことをいう。ブルーライトは、膜や水晶体で吸収されずに、網膜まで到達するため
、網膜や視神経へのダメージが問題となる。また、夜中にブルーライトにさらされること
による概日リズム(サーカディアン・リズム:Circadian rhythm)の乱
れの問題もある。ブルーライトの怖さは、その波長域の光が人の目の視感度が低いことに
ある。そのため強いブルーライトに曝されても、人は自覚できないため、ダメージが蓄積
されやすい。
また、ブルーライトは短波長の光のため、長波長の光(緑色光、赤色光等)よりも散乱
しやすい。また、屈折しやいため焦点距離が短くなる。そのため、表示装置の画面からブ
ルーライトが多く発せられている状態で、その画面を長時間見ることは、カメラのオート
フォーカスのように絶えずピントを合わせようとしているのにも関わらず、ピントが合わ
ない状態が続いていることになり、目の筋肉を酷使することになる。このようにブルーラ
イトは、神経系と筋肉系双方の眼精疲労に影響がある。
そのため、表示部の画面からブルーライトを可能な限り発しないようにすることが、眼
精疲労の抑制になる。
例えば、図5Bのような液晶モジュールを含む表示手段120は、バックライトユニッ
トを更に有する。バックライトユニットの光源としては、冷陰極蛍光ランプ、発光ダイオ
ード(LED)等を用いることができる。そこで、ブルーライトを発しない光源をバック
ライトに用いることが望ましい。
図7は、ブルーライト対策がされたバックライトの発光スペクトルである。バックライ
トとして、R(赤色)、G(緑色)、B(青色)の3色のLEDが用いられており、3色
のLEDにより白色光を得る。図7に示すように、青色用のLEDからは、420nm以
下波長域の光を殆ど発光していないことがわかる。
<2.2.静止画像表示>
表示装置では、表示画像が静止画像、動画像に関わらず、1秒間に数十回画面が切り替
えられている。このような画面の切り替え頻度はリフレッシュレート呼ばれ、一般的な表
示装置のリフレッシュレートは60Hzである。
このような、高速な画面の切り替えが知覚されることがあり、使用者は画面のチラつき
として感じることがある。このような画面を見続けることは、目の疲労を引き起こすこと
になる。
これに対して、自然物や紙の情報を見るときは、常に同じ対象物を見ることができる。
そのため、表示装置でも、静止画像を表示している間は、極力同じ画像を見ることができ
るようにすればよい。そのため、静止画像を表示している間は、画面の書き換えを可能な
限り少なくすればよく、静止画像表示時のリフレッシュレートは、動画像表示時のリフレ
ッシュレートよりも、低くするとよい。例えば、静止画像表示時は、リフレッシュレート
を30Hz以下とすることができ、1Hz以下が好ましく、0.2Hz以下がより好まし
い。
図8Aは、従来の静止画像表示方法を説明する模式図であり、図8Bは、本実施の形態
の静止画像表方法を説明する模式図である。
図8Aに示すように、従来の表示方法では、1秒間に60回の画面の書き換えが行われ
ている。このような画面を長時間見続けることにより、網膜や神経、脳を刺激して眼の疲
労が引き起こされるおそれがある。
他方、リフレッシュレートを下げることにより(例えば、5秒間に1回画面を書き換え
る)、図8Bに示すように、図8Aの表示方法に比べて同じ画像を見る時間を長くするこ
とができる。従って、使用者に視認される画面のちらつきが低減される。これにより、使
用者の眼の網膜や神経、脳の刺激が低減され、神経系の疲労が軽減される。
以下、図9を用いて、図8Bのように、静止画像を表示するための情報処理システム1
00の駆動方法を説明する。ここでは、動画像のように動きのある画像と、静止画のよう
に動きの無い画像を表示するときにリフレッシュレートを変えて画像を表示する方法につ
いて説明する。
そのため、表示手段120の制御回路300には、画像データの動きを検出する動き検
出部を備えている。
図9には、表示手段120に入力される垂直同期信号(Vsync)、及びデータ線3
13に出力されるデータ信号(Vdata)の信号波形を示す(図4A参照)。
図9は、3mフレーム期間の表示手段120のタイミングチャートである。ここでは、
始めのkフレーム期間及び終わりのjフレーム期間の画像データには動きがあり、その他
のフレーム期間の画像データには動きが無いとする。なお、k、jはそれぞれ1以上m−
2以下の整数である。
制御回路300の動き検出部において、動き検出のための画像処理を行う。最初のkフ
レーム期間において、動き検出部は、各フレームの画像データに動きがあると判定する。
制御回路300では、動き検出部の判定結果に基づき、データ信号(Vdata)をデー
タ線313に出力する。
そして動き検出部で、第k+1フレームの画像データに動きが無いと判定されると、制
御回路300は、この判定結果に基づき、第k+1フレーム期間に、データ線駆動回路3
22への画像信号(Video)の出力を停止する。よって、データ線駆動回路322か
らデータ線313へのデータ信号(Vdata)の出力が停止される。さらに、画素部3
10の書き換えを停止するため、走査線駆動回路321及びデータ線駆動回路322への
制御信号(スタートパルス信号、クロック信号等)の供給を停止する。そして、制御回路
300では、画像データに動きがあるとの判定結果が得られるまで、データ線駆動回路3
22への画像信号の出力、走査線駆動回路321及びデータ線駆動回路322への制御信
号の供給を停止し、画素部310の書き換えを停止する。
なお、本明細書において、信号を供給しないとは、当該信号を供給する配線へ回路を動
作させるための所定の電圧とは異なる電圧を印加すること、又は当該配線を電気的に浮遊
状態にすることを指すこととする。
なお、図4Bのように表示素子に液晶素子が用いられている場合、画素部310の書き
換えを停止すると、液晶素子に同じ方向の電界が印加され続けることになり、液晶素子の
液晶が劣化するおそれがある。このような問題が顕在化する場合は、制御回路300での
動き検出結果に関わらず、所定のタイミングで、制御回路300から走査線駆動回路32
1及びデータ線駆動回路322へ信号を供給し、極性を反転させたデータ信号をデータ線
313に書き込み、液晶素子に印加される電界の向きを反転させるとよい。
ここでは、データ線313に入力されるデータ信号の極性はVcomを基準に決定され
る。その極性は、データ信号の電圧がVcomより高い場合は正の極性であり、低い場合
は負の極性である。
そして、制御回路300において、第2m+1フレーム以降の画像データに動きがある
と判定すると、制御回路300は、走査線駆動回路321及びデータ線駆動回路322を
制御し、画素部310の書き換えを行う。
以上述べたように、図9の駆動方法を採用することで、静止画像を表示するモードでは
、動画像を表示するモードよりも低いリフレッシュレートで画面を書き換えることができ
るため、表示手段120は目にやさしい表示が可能となる。また、リフレッシュレートを
下げることで、画面の書き換え動作に伴う電力消費を削減することができる。
また、画像データが静止画像の場合に、リフレッシュレートを下げる例を説明したが、
画像データに関わらず、使用者による設定、制御回路300等の制御により、リフレッシ
ュレートを下げるようにすることもできる。
<2.3.画面の切り替え>
上述したように、高速な画面の切り替えは、知らぬうちに目の負担となっている。そこ
で、画面の切り替えを「静かに」、「自然に」行えるように、前の画像をフェードアウト
させながら、次の画像をフェードインするような画面の切り替えを行うことにより、眼精
疲労の軽減を図る。
以下に、表示手段120に表示される画像を画像Aから別の画像Bに切り替える方法の
一例について説明する。
図10は、画像Aから画像Bへ段階的に表示される画像を切り替えるために、生成され
る画像データを説明するための模式図である。
図10に示すに、画像Aの表示と画像Bの表示の間に、別のN(Nは自然数)個の画像
を表示する。そのためN個の画像データが生成される。また、各画像データがf(fは自
然数)フレーム期間表示される。したがって、画像Aから画像Bに切り替わるまでの期間
は、f×Nフレーム期間となる。なお、図10に示す画像データの生成、及び画像データ
の表示は、演算部110の制御により行われる。
ここで、上述したN、及びf等のパラメータは、使用者が設定可能であることが好ましい
。また、演算部110が実行しているアプリケーションにより設定してもよい。演算部1
10の記憶装置102には、これらのパラメータが格納される。
i番目に生成される画像データ(iは1以上N以下の整数)は、画像Aの画像データと
画像Bの画像データに対して、それぞれに重み付けを行って足し合わせることで生成でき
る。例えば、ある画素において、画像Aを表示したときの輝度(階調)をa、画像Bを表
示したときの輝度(階調)をbとすると、i番目に生成される画像データを表示したとき
の当該画素の輝度(階調)cは式1に示す値となる。
このような方法により生成された画像データを用いて、画面に表示される画像を、画像
Aから画像Bに切り替えることで、不連続な画像を緩やかに(静かに)、自然に切り替え
ることができる。
なお、式1において、全ての画素についてa=0の場合が、黒画像から徐々に画像Bに
切り替わるフェードインに相当する。また、全ての画素についてb=0の場合が、画像A
からに徐々に黒画像に切り替わるフェードアウトに相当する。
図10の例では、2つの画像を一時的にオーバーラップさせて画像を切り替えているが
、オーバーラップさせないようにすることもできる。
2つの画像をオーバーラップさせない場合、画像Aから画像Bに切り替える場合に、間
に黒画像を挿入してもよい。このとき、画像Aから黒画像に遷移する際、または黒画像か
ら画像Bに遷移する際、またはその両方に、上述したような画像の切り替え方法を用いて
もよい。また、画像Aと画像Bの間に挿入する画像は黒画像だけでなく、白画像等の単一
色の画像を用いてもよいし、画像Aや画像Bとは異なる、多色の画像を用いてもよい。
画像Aと画像Bとの間に他の画像、特に黒画像等の単一色の画像を挿入することで、画
像の切り替えをより自然に使用者が感じ取ることができ、使用者にストレスを感じさせる
ことなく画像を切り替えることができる。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することが可能である。
(実施の形態3)
本実施の形態では、表示手段120の表示モジュール122(図4B−図4D、図5A
、図5B、及び図6等参照)のトランジスタについて説明する。
表示モジュール122に用いられるトランジスタの半導体として、単結晶シリコン、多
結晶シリコン、微結晶シリコン、非晶質シリコン、酸化物半導体を適用することができる
。酸化物半導体から形成されたトランジスタが、表示モジュール122の表示性能の点で
好ましい。
なお、酸化物半導体は、エネルギーギャップが3.0eV以上と大きく、酸化物半導体
を適切な条件で加工し、そのキャリア密度を十分に低減して得られた酸化物半導体膜が適
用されたトランジスタ(以下、『酸化物半導体トランジスタ』と呼ぶ。他の半導体につい
ても同様である。)においては、オフ状態でのソースとドレイン間のリーク電流(オフ電
流)を、従来のシリコントランジスタと比較して極めて低いものとすることができる。
そのため、リフレッシュレートを下げても、画素311のトランジスタからの電荷のリ
ークを抑えることができるため画像データ保持期間での画素311の輝度や透過率の変化
を抑えることができる。
また、表示手段120の表示品位の向上の1つに高精細化が挙げられる。1画素のサイ
ズが大きい場合(例えば画素密度が150ppi未満の場合)、表示手段120に表示さ
れた文字はぼやけてしまう。酸化物半導体を用いたトランジスタで画素311を構成する
ことで、非晶質シリコンや多結晶シリコンを用いた場合よりも1画素のサイズを小さくす
ることができるため、精細度が150ppiの表示手段120が容易に実現される。これ
は、酸化物半導体トランジスタは、非晶質シリコントランジスタよりも移動度が高いため
、トランジスタのサイズを小さくすることができるからである。また、移動度は多結晶シ
リコントランジスタに劣るが、オフ電流が小さいため、トランジスタのリーク対策として
画素に設けられていた素子が不要になるからである。
表示手段120の画素密度は、150ppi以上、好ましくは200ppi以上、より
好ましくは、300ppiとするとよい。画素密度の向上により、目の筋肉系の疲労を低
減することができる。
トランジスタに好適な酸化物半導体としては、少なくともインジウム(In)あるいは
亜鉛(Zn)を含むことが好ましい。特にInとZnを含むことが好ましい。また、該酸
化物半導体を用いたトランジスタの電気特性のばらつきを減らすためのスタビライザとし
て機能する1種または複数種の元素を、酸化物半導体に含ませてもよい。スタビライザと
して機能する元素として、ガリウム(Ga)、スズ(Sn)、ハフニウム(Hf)、ジル
コニウム(Zr)、チタン(Ti)、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、ラン
タノイド(例えば、セリウム(Ce)、ネオジム(Nd)、及びガドリニウム(Gd))
等がある。
例えば、酸化物半導体として、酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛、In−Zn系酸
化物、Sn−Zn系酸化物、Al−Zn系酸化物、Zn−Mg系酸化物、Sn−Mg系酸
化物、In−Mg系酸化物、In−Ga系酸化物、In−Ga−Zn系酸化物(IGZO
とも表記する)、In−Al−Zn系酸化物、In−Sn−Zn系酸化物、Sn−Ga−
Zn系酸化物、Al−Ga−Zn系酸化物、Sn−Al−Zn系酸化物、In−Hf−Z
n系酸化物、In−Zr−Zn系酸化物、In−Ti−Zn系酸化物、In−Sc−Zn
系酸化物、In−Y−Zn系酸化物、In−La−Zn系酸化物、In−Ce−Zn系酸
化物、In−Pr−Zn系酸化物、In−Nd−Zn系酸化物、In−Sm−Zn系酸化
物、In−Eu−Zn系酸化物、In−Gd−Zn系酸化物、In−Tb−Zn系酸化物
、In−Dy−Zn系酸化物、In−Ho−Zn系酸化物、In−Er−Zn系酸化物、
In−Tm−Zn系酸化物、In−Yb−Zn系酸化物、In−Lu−Zn系酸化物、I
n−Sn−Ga−Zn系酸化物、In−Hf−Ga−Zn系酸化物、In−Al−Ga−
Zn系酸化物、In−Sn−Al−Zn系酸化物、In−Sn−Hf−Zn系酸化物、I
n−Hf−Al−Zn系酸化物を用いることができる。
ここで、In−Ga−Zn系酸化物とは、InとGaとZnを主成分として有する酸化
物という意味であり、InとGaとZnの比率は問わない。また、InとGaとZn以外
の金属元素が入っていてもよい。
また、酸化物半導体として、InMO(ZnO)(m>0)で表記される材料を用
いてもよい。なお、Mは、Ga、Fe、Mn及びCoから選ばれた一の金属元素または複
数の金属元素、若しくは上記のスタビライザとしての元素を示す。また、酸化物半導体と
して、InSnO(ZnO)(n>0)で表記される材料を用いてもよい。
例えば、In:Ga:Zn=1:1:1、In:Ga:Zn=1:3:2、In:Ga
:Zn=3:1:2、あるいはIn:Ga:Zn=2:1:3の原子数比のIn−Ga−
Zn系酸化物やその組成の近傍の酸化物を用いるとよい。
酸化物半導体膜に水素が多量に含まれると、酸化物半導体と結合することによって、水
素の一部がドナーとなり、キャリアである電子を生じてしまう。これにより、トランジス
タのしきい値電圧がマイナス方向にシフトしてしまう。そのため、酸化物半導体膜の形成
後において、脱水化処理(脱水素化処理)を行い酸化物半導体膜から、水素、又は水分を
除去して不純物が極力含まれないように高純度化することが好ましい。
なお、酸化物半導体膜への脱水化処理(脱水素化処理)によって、酸化物半導体膜から
酸素も同時に減少してしまうことがある。よって、酸化物半導体膜への脱水化処理(脱水
素化処理)によって増加した酸素欠損を補填するため酸素を酸化物半導体に加える処理を
行うことが好ましい。本明細書等において、酸化物半導体膜に酸素を供給する場合を、加
酸素化処理と記す場合がある、または酸化物半導体膜に含まれる酸素を化学量論的組成よ
りも多くする場合を過酸素化処理と記す場合がある。
酸化物半導体膜をトランジスタに適用する場合、酸化物半導体膜の膜厚は2nm以上4
0nm以下とすることが好ましい。
このように、酸化物半導体膜は、脱水化処理(脱水素化処理)により、水素または水分
が除去され、加酸素化処理により酸素欠損を補填することによって、i型(真性)化また
はi型に限りなく近く実質的にi型(真性)である酸化物半導体膜とすることができる。
なお、実質的に真性とは、酸化物半導体膜中にドナーに由来するキャリアが極めて少なく
(ゼロに近く)、キャリア密度が1×1017/cm以下、1×1016/cm以下
、1×1015/cm以下、1×1014/cm以下、1×1013/cm以下で
あることをいう。
またこのように、i型又は実質的にi型である酸化物半導体膜を備えるトランジスタは
、極めて優れたオフ電流特性を実現できる。例えば、酸化物半導体膜を用いたトランジス
タがオフ状態のときのドレイン電流を、室温(25℃程度)にて1×10−18A以下、
好ましくは1×10−21A以下、さらに好ましくは1×10−24A以下、または85
℃にて1×10−15A以下、好ましくは1×10−18A以下、さらに好ましくは1×
10−21A以下とすることができる。なお、トランジスタがオフ状態とは、nチャネル
型のトランジスタの場合、ゲート電圧がしきい値電圧よりも十分小さい状態をいう。具体
的には、ゲート電圧がしきい値電圧よりも1V以上、2V以上または3V以上小さければ
、トランジスタはオフ状態となる。
酸化物半導体膜は、単結晶酸化物半導体膜または非単結晶酸化物半導体膜とすればよい
。非単結晶酸化物半導体膜とは、非晶質酸化物半導体膜、微結晶酸化物半導体膜、多結晶
酸化物半導体膜、CAAC−OS(C Axis Aligned Crystalli
ne Oxide Semiconductor)膜などをいう。また、酸化物半導体膜
は、例えば、非晶質酸化物半導体膜、微結晶酸化物半導体膜、CAAC−OS膜のうち、
二種以上を有する積層膜であってもよい。以下に、酸化物半導体膜の構造について説明す
る。
なお、以下の結晶構造の説明においてにおいて、「平行」とは、二つの直線が−10°
以上10°以下の角度で配置されている状態をいう。従って、−5°以上5°以下の場合
も含まれる。また、「垂直」とは、二つの直線が80°以上100°以下の角度で配置さ
れている状態をいう。従って、85°以上95°以下の場合も含まれる。
非晶質酸化物半導体膜は、膜中における原子配列が無秩序であり、結晶成分を有さない
酸化物半導体膜である。膜全体が完全な非晶質であり、微小領域においても結晶部を有さ
ない酸化物半導体膜が典型である。
微結晶酸化物半導体膜は、例えば、1nm以上10nm未満の大きさの微結晶(ナノ結
晶ともいう。)を含む。従って、微結晶酸化物半導体膜は、非晶質酸化物半導体膜よりも
秩序性が高い。そのため、微結晶酸化物半導体膜は、非晶質酸化物半導体膜よりも欠陥準
位密度が低いという特徴がある。
CAAC−OS膜は、複数の結晶部を有する酸化物半導体膜の一つであり、ほとんどの
結晶部は、一辺が100nm未満の立方体内に収まる大きさである。従って、CAAC−
OS膜に含まれる結晶部は、一辺が10nm未満、5nm未満または3nm未満の立方体
内に収まる大きさの場合も含まれる。CAAC−OS膜は、微結晶酸化物半導体膜よりも
欠陥準位密度が低いという特徴がある。以下、CAAC−OS膜について詳細な説明を行
う。
CAAC−OS膜を透過型電子顕微鏡(TEM:Transmission Elec
tron Microscope)によって観察すると、明確な結晶部同士の境界、即ち
結晶粒界(グレインバウンダリーともいう。)を確認することができない。そのため、C
AAC−OS膜は、粒界に起因する電子移動度の低下が起こりにくいといえる。
CAAC−OS膜を、試料面と概略平行な方向からTEMによって観察(断面TEM観
察)すると、結晶部において、金属原子が層状に配列していることを確認できる。金属原
子の各層は、CAAC−OS膜の膜を形成する面(被形成面ともいう。)または上面の凹
凸を反映した形状であり、CAAC−OS膜の被形成面または上面と平行に配列する。
一方、CAAC−OS膜を、試料面と概略垂直な方向からTEMによって観察(平面T
EM観察)すると、結晶部において、金属原子が三角形状または六角形状に配列している
ことを確認できる。しかしながら、異なる結晶部間で、金属原子の配列に規則性は見られ
ない。
断面TEM観察および平面TEM観察より、CAAC−OS膜の結晶部は配向性を有し
ていることがわかる。
CAAC−OS膜に対し、X線回折(XRD:X−Ray Diffraction)
装置を用いて構造解析を行うと、例えばInGaZnOの結晶を有するCAAC−OS
膜のout−of−plane法による解析では、回折角(2θ)が31°近傍にピーク
が現れる場合がある。このピークは、InGaZnOの結晶の(009)面に帰属され
ることから、CAAC−OS膜の結晶がc軸配向性を有し、c軸が被形成面または上面に
概略垂直な方向を向いていることが確認できる。
一方、CAAC−OS膜に対し、c軸に概略垂直な方向からX線を入射させるin−p
lane法による解析では、2θが56°近傍にピークが現れる場合がある。このピーク
は、InGaZnOの結晶の(110)面に帰属される。InGaZnOの単結晶酸
化物半導体膜であれば、2θを56°近傍に固定し、試料面の法線ベクトルを軸(φ軸)
として試料を回転させながら分析(φスキャン)を行うと、(110)面と等価な結晶面
に帰属されるピークが6本観察される。これに対し、CAAC−OS膜の場合は、2θを
56°近傍に固定してφスキャンした場合でも、明瞭なピークが現れない。
以上のことから、CAAC−OS膜では、異なる結晶部間ではa軸およびb軸の配向は
不規則であるが、c軸配向性を有し、かつc軸が被形成面または上面の法線ベクトルに平
行な方向を向いていることがわかる。従って、前述の断面TEM観察で確認された層状に
配列した金属原子の各層は、結晶のab面に平行な面である。
なお、結晶部は、CAAC−OS膜を成膜した際、または加熱処理などの結晶化処理を
行った際に形成される。上述したように、結晶のc軸は、CAAC−OS膜の被形成面ま
たは上面の法線ベクトルに平行な方向に配向する。従って、例えば、CAAC−OS膜の
形状をエッチングなどによって変化させた場合、結晶のc軸がCAAC−OS膜の被形成
面または上面の法線ベクトルと平行にならないこともある。
また、CAAC−OS膜中の結晶化度が均一でなくてもよい。例えば、CAAC−OS
膜の結晶部が、CAAC−OS膜の上面近傍からの結晶成長によって形成される場合、上
面近傍の領域は、被形成面近傍の領域よりも結晶化度が高くなることがある。また、CA
AC−OS膜に不純物を添加する場合、不純物が添加された領域の結晶化度が変化し、部
分的に結晶化度の異なる領域が形成されることもある。
なお、InGaZnOの結晶を有するCAAC−OS膜のout−of−plane
法による解析では、2θが31°近傍のピークの他に、2θが36°近傍にもピークが現
れる場合がある。2θが36°近傍のピークは、CAAC−OS膜中の一部に、c軸配向
性を有さない結晶が含まれることを示している。CAAC−OS膜は、2θが31°近傍
にピークを示し、2θが36°近傍にピークを示さないことが好ましい。
CAAC−OS膜を用いたトランジスタは、可視光や紫外光の照射による電気特性の変
動が小さい。よって、当該トランジスタは、信頼性が高い。
CAAC−OS膜は、例えば、多結晶である酸化物半導体スパッタリング用ターゲット
を用い、スパッタリング法によって成膜することができる。当該スパッタリング用ターゲ
ットにイオンが衝突すると、スパッタリング用ターゲットに含まれる結晶領域がa−b面
から劈開し、a−b面に平行な面を有する平板状またはペレット状のスパッタリング粒子
として剥離することがある。この場合、当該平板状またはペレット状のスパッタリング粒
子が、結晶状態を維持したまま被成膜面に到達することで、CAAC−OS膜を成膜する
ことができる。
平板状のスパッタリング粒子は、例えばa−b面に平行な面の円相当径が3nm以上1
0nm以下、厚さ(a−b面に垂直な方向の長さ)が0.7nm以上1nm未満である。
なお、平板状のスパッタリング粒子は、a−b面に平行な面が正三角形又は正六角形であ
ってもよい。ここで、円相当径とは、面の面積と等しい正円の直径をいう。
また、CAAC−OS膜を成膜するために、以下の条件を適用することが好ましい。
成膜時の基板温度を高めることで、基板に到達した平板状のスパッタリング粒子のマイ
グレーションが起こり、スパッタリング粒子の平らな面が基板に付着する。このとき、ス
パッタリング粒子が正に帯電することで、スパッタリング粒子同士が反発しながら基板に
付着するため、スパッタリング粒子が偏って不均一に重なることがなく、厚さの均一なC
AAC−OS膜を成膜することができる。具体的には、基板温度を100℃以上740℃
以下、好ましくは200℃以上500℃以下として成膜することが好ましい。
また、成膜時の不純物混入を低減することで、不純物によって結晶状態が崩れることを
抑制できる。例えば、成膜室内に存在する不純物濃度(水素、水、二酸化炭素、及び窒素
等)を低減すればよい。また、成膜ガス中の不純物濃度を低減すればよい。具体的には、
露点が−80℃以下、好ましくは−100℃以下である成膜ガスを用いる。
また、成膜ガス中の酸素割合を高め、電力を最適化することで成膜時のプラズマダメー
ジを軽減すると好ましい。成膜ガス中の酸素割合は、30体積%以上、好ましくは100
体積%とする。
CAAC−OS膜を成膜した後、加熱処理を行ってもよい。加熱処理の温度は、100
℃以上740℃以下、好ましくは200℃以上500℃以下とする。また、加熱処理の時
間は1分以上24時間以下、好ましくは6分以上4時間以下とする。また、加熱処理は、
不活性雰囲気又は酸化性雰囲気で行えばよい。好ましくは、不活性雰囲気で加熱処理を行
った後、酸化性雰囲気で加熱処理を行う。不活性雰囲気での加熱処理により、CAAC−
OS膜の不純物濃度を短時間で低減することができる。一方、不活性雰囲気での加熱処理
によりCAAC−OS膜に酸素欠損が生成されることがある。その場合、酸化性雰囲気で
の加熱処理によって該酸素欠損を低減することができる。また、加熱処理を行うことで、
CAAC−OS膜の結晶性をさらに高めることができる。なお、加熱処理は、1000P
a以下、100Pa以下、10Pa以下又は1Pa以下の減圧下で行ってもよい。減圧下
では、CAAC−OS膜の不純物濃度をさらに短時間で低減することができる。
スパッタリング用ターゲットの一例として、In−Ga−Zn−O化合物ターゲットに
ついて以下に示す。
InO粉末、GaO粉末及びZnO粉末を所定のmol数で混合し、加圧処理後
、1000℃以上1500℃以下の温度で加熱処理をすることで多結晶であるIn−Ga
−Zn−O化合物ターゲットとする。なお、X、Y及びZは任意の正数である。ここで、
所定のmol数比は、例えば、InO粉末、GaO粉末及びZnO粉末が、1:1
:1、1:1:2、1:3:2、1:9:6、2:1:3、2:2:1、3:1:1、3
:1:2、3:1:4、4:2:3、8:4:3、またはこれらの近傍の値とすることが
できる。なお、粉末の種類、及びその混合するmol数比は、作製するスパッタリング用
ターゲットによって適宜変更すればよい。
または、CAAC−OS膜は、以下の方法により形成してもよい。
まず、第1の酸化物半導体膜を1nm以上10nm未満の厚さで成膜する。第1の酸化
物半導体膜はスパッタリング法を用いて成膜する。具体的には、基板温度を100℃以上
500℃以下、好ましくは150℃以上450℃以下とし、成膜ガス中の酸素割合を30
体積%以上、好ましくは100体積%として成膜する。
次に、加熱処理を行い、第1の酸化物半導体膜を結晶性の高い第1のCAAC−OS膜
とする。加熱処理の温度は、350℃以上740℃以下、好ましくは450℃以上650
℃以下とする。また、加熱処理の時間は1分以上24時間以下、好ましくは6分以上4時
間以下とする。また、加熱処理は、不活性雰囲気または酸化性雰囲気で行えばよい。好ま
しくは、不活性雰囲気で加熱処理を行った後、酸化性雰囲気で加熱処理を行う。不活性雰
囲気での加熱処理により、第1の酸化物半導体膜の不純物濃度を短時間で低減することが
できる。一方、不活性雰囲気での加熱処理により第1の酸化物半導体膜に酸素欠損が生成
されることがある。その場合、酸化性雰囲気での加熱処理によって該酸素欠損を低減する
ことができる。なお、加熱処理は1000Pa以下、100Pa以下、10Pa以下また
は1Pa以下の減圧下で行ってもよい。減圧下では、第1の酸化物半導体膜の不純物濃度
をさらに短時間で低減することができる。
第1の酸化物半導体膜は、厚さが1nm以上10nm未満であることにより、厚さが1
0nm以上である場合と比べ、加熱処理によって容易に結晶化させることができる。
次に、第1の酸化物半導体膜と同じ組成である第2の酸化物半導体膜を10nm以上5
0nm以下の厚さで成膜する。第2の酸化物半導体膜はスパッタリング法を用いて成膜す
る。具体的には、基板温度を100℃以上500℃以下、好ましくは150℃以上450
℃以下とし、成膜ガス中の酸素割合を30体積%以上、好ましくは100体積%として成
膜する。
次に、加熱処理を行い、第2の酸化物半導体膜を第1のCAAC−OS膜から固相成長
させることで、結晶性の高い第2のCAAC−OS膜とする。加熱処理の温度は、350
℃以上740℃以下、好ましくは450℃以上650℃以下とする。また、加熱処理の時
間は1分以上24時間以下、好ましくは6分以上4時間以下とする。また、加熱処理は、
不活性雰囲気または酸化性雰囲気で行えばよい。好ましくは、不活性雰囲気で加熱処理を
行った後、酸化性雰囲気で加熱処理を行う。不活性雰囲気での加熱処理により、第2の酸
化物半導体膜の不純物濃度を短時間で低減することができる。一方、不活性雰囲気での加
熱処理により第2の酸化物半導体膜に酸素欠損が生成されることがある。その場合、酸化
性雰囲気での加熱処理によって該酸素欠損を低減することができる。なお、加熱処理は1
000Pa以下、100Pa以下、10Pa以下または1Pa以下の減圧下で行ってもよ
い。減圧下では、第2の酸化物半導体膜の不純物濃度をさらに短時間で低減することがで
きる。
以上のようにして、合計の厚さが10nm以上であるCAAC−OS膜を形成すること
ができる。
また、酸化物半導体膜は、複数の酸化物半導体膜が積層された構造でもよい。
例えば、酸化物半導体膜を、酸化物半導体膜(便宜上、第1層と呼ぶ)とゲート絶縁膜
との間に、第1層を構成する元素からなり、第1層よりも電子親和力が0.2eV以上小
さい第2層を設けてもよい。このとき、ゲート電極から電界が印加されると、第1層にチ
ャネルが形成され、第2層にはチャネルが形成されない。第1層は、構成する元素が第2
層と同じであるため、第1層と第2層との界面において、界面散乱がほとんど起こらない
。従って、第1層とゲート絶縁膜間に、第2層を設けることによって、トランジスタの電
界効果移動度を高くすることができる。
さらに、ゲート絶縁膜に酸化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、窒化酸化シリコン膜ま
たは窒化シリコン膜を用いる場合、ゲート絶縁膜に含まれるシリコンが、酸化物半導体膜
に混入することがある。酸化物半導体膜にシリコンが含まれると、酸化物半導体膜の結晶
性の低下、キャリア移動度の低下等が起こる。従って、チャネルの形成される第1層のシ
リコン濃度を低減するために、第1層とゲート絶縁膜との間に第2層を設けることが好ま
しい。同様の理由により、第1層を構成する元素からなり、第1層よりも電子親和力が0
.2eV以上小さい第3層を設け、第1層を第2層及び第3層で挟むことが好ましい。
なお、本明細書において、酸化窒化物とは、窒素よりも酸素を多く含む化合物であり、
窒化酸化物とは、酸素よりも窒素を多く含む化合物である。
このような構成とすることで、チャネルの形成される領域へのシリコン等の不純物の拡
散を低減さらには防止することができるため、信頼性の高いトランジスタを得ることがで
きる。
酸化物半導体膜をCAAC−OS膜とするためには、酸化物半導体膜中に含まれるシリ
コン濃度を2.5×1021/cm以下とする。好ましくは、酸化物半導体膜中に含ま
れるシリコン濃度を、1.4×1021/cm未満、より好ましくは4×1019/c
未満、さらに好ましくは2.0×1018/cm未満とする。酸化物半導体膜に含
まれるシリコン濃度が、1.4×1021/cm以上であると、トランジスタの電界効
果移動度の低下の恐れがあり、4.0×1019/cm以上であると、酸化物半導体膜
と接する膜との界面で酸化物半導体膜がアモルファス化する恐れがあるためである。また
、酸化物半導体膜に含まれるシリコン濃度を2.0×1018/cm未満とすることで
、トランジスタの信頼性のさらなる向上並びに酸化物半導体膜におけるDOS(dens
ity of state)の低減が期待できる。なお、酸化物半導体膜中のシリコン濃
度は、二次イオン質量分析法(SIMS:Secondary Ion Mass Sp
ectrometry)で測定することができる。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、実施の形態3で例示した酸化物半導体トランジスタの構成例を説明
する。
<4.1.a.トランジスタの構成例1>
図11Aはボトムゲート型のトランジスタの構成例を示す上面図であり、図11Bは、
図11Aの切断線A−Aによる断面図である。
トランジスタ601は基板611上に形成されている。トランジスタ601は、ゲート
電極612、絶縁層613、酸化物半導体層610、並びに酸化物半導体層610の上面
に接する一対の電極615及び電極616を有する。絶縁層613を介して酸化物半導体
層610はゲート電極612と重なる。また、トランジスタ601は絶縁層617に覆わ
れ、絶縁層617上に絶縁層618が形成されている。
トランジスタ601の酸化物半導体層610に、実施の形態3で例示した酸化物半導体
膜を適用することができる。
<基板>
基板611の材質等に大きな制限はないが、少なくとも、後の熱処理に耐えうる程度の
耐熱性を有する材料を用いる。例えば、ガラス基板、セラミック基板、石英基板、サファ
イヤ基板、YSZ(イットリア安定化ジルコニア)基板等を、基板611として用いても
よい。また、シリコンや炭化シリコン等の単結晶半導体基板、多結晶半導体基板、シリコ
ンゲルマニウム等の化合物半導体基板、SOI基板等を適用することも可能である。また
、これらの基板上に半導体素子が設けられたものを、基板611として用いてもよい。
また、基板611として、プラスチック等の可撓性基板を用い、該可撓性基板上に直接
、トランジスタ601を形成してもよい。または、基板611とトランジスタ601の間
に剥離層を設けてもよい。剥離層は、その上層にトランジスタの一部あるいは全部を形成
した後、基板611より分離し、他の基板に転載するのに用いることができる。その結果
、トランジスタ601は耐熱性の劣る基板や可撓性の基板にも転載できる。
<ゲート電極>
ゲート電極612は、アルミニウム、クロム、銅、タンタル、チタン、モリブデン、タ
ングステンから選ばれた金属、または上述した金属を成分とする合金か、上述した金属を
組み合わせた合金等を用いて形成することができる。また、マンガン、ジルコニウムのい
ずれか一または複数から選択された金属を用いてもよい。また、ゲート電極612は、単
層構造でも、二層以上の積層構造としてもよい。例えば、シリコンを含むアルミニウム膜
の単層構造、アルミニウム膜上にチタン膜を積層する二層構造、窒化チタン膜上にチタン
膜を積層する二層構造、窒化チタン膜上にタングステン膜を積層する二層構造、窒化タン
タル膜または窒化タングステン膜上にタングステン膜を積層する二層構造、チタン膜と、
そのチタン膜上にアルミニウム膜を積層し、さらにその上にチタン膜を形成する三層構造
等がある。また、アルミニウムに、チタン、タンタル、タングステン、モリブデン、クロ
ム、ネオジム、スカンジウムから選ばれた一または複数の金属を組み合わせた合金膜、も
しくはこれらの窒化膜を用いてもよい。
また、ゲート電極612は、インジウム錫酸化物、酸化タングステンを含むインジウム
酸化物、酸化タングステンを含むインジウム亜鉛酸化物、酸化チタンを含むインジウム酸
化物、酸化チタンを含むインジウム錫酸化物、インジウム亜鉛酸化物、酸化シリコンを添
加したインジウム錫酸化物等の透光性を有する導電性材料を適用することもできる。また
、上記透光性を有する導電性材料と、上記金属の積層構造とすることもできる。
また、ゲート電極612と絶縁層613との間に、In−Ga−Zn系酸窒化物半導体
膜、In−Sn系酸窒化物半導体膜、In−Ga系酸窒化物半導体膜、In−Zn系酸窒
化物半導体膜、Sn系酸窒化物半導体膜、In系酸窒化物半導体膜、金属窒化膜(InN
、ZnN等)等を設けてもよい。これらの膜は5eV以上、好ましくは5.5eV以上の
仕事関数を有し、酸化物半導体の電子親和力よりも大きい値であるため、酸化物半導体を
用いたトランジスタのしきい値電圧をプラスにシフトすることができ、所謂ノーマリーオ
フ特性のスイッチング素子を実現できる。例えば、In−Ga−Zn系酸窒化物半導体膜
を用いる場合、少なくとも酸化物半導体層610よりも高い窒素濃度、具体的には7原子
%以上のIn−Ga−Zn系酸化窒化物半導体膜を用いる。
<絶縁層>
絶縁層613は、ゲート絶縁膜として機能する。酸化物半導体層610の下面と接する
絶縁層613は、非晶質膜であることが好ましい。
絶縁層613は、例えば酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、窒化シ
リコン、酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、酸化ガリウムまたはGa−Zn系金属酸化
物、窒化シリコン等を用いればよく、積層または単層で設ける。
また、絶縁層613として、ハフニウムシリケート(HfSiOx)、窒素が添加され
たハフニウムシリケート(HfSixOyNz)、窒素が添加されたハフニウムアルミネ
ート(HfAlxOyNz)、酸化ハフニウム、酸化イットリウム等のhigh−k材料
を用いることでトランジスタのゲートリークを低減できる。
<電極>
電極615及び電極616は、トランジスタ601のソース電極またはドレイン電極と
して機能する。
電極615、616は、導電材料として、アルミニウム、チタン、クロム、ニッケル、
銅、イットリウム、ジルコニウム、モリブデン、銀、タンタル、またはタングステンから
なる単体金属、またはこれを主成分とする合金を単層構造または積層構造として用いるこ
とができる。例えば、シリコンを含むアルミニウム膜の単層構造、アルミニウム膜上にチ
タン膜を積層する二層構造、タングステン膜上にチタン膜を積層する二層構造、銅−マグ
ネシウム−アルミニウム合金膜上に銅膜を積層する二層構造、チタン膜または窒化チタン
膜と、そのチタン膜または窒化チタン膜上に重ねてアルミニウム膜または銅膜を積層し、
さらにその上にチタン膜または窒化チタン膜を形成する三層構造、モリブデン膜または窒
化モリブデン膜と、そのモリブデン膜または窒化モリブデン膜上に重ねてアルミニウム膜
または銅膜を積層し、さらにその上にモリブデン膜または窒化モリブデン膜を形成する三
層構造等がある。なお、酸化インジウム、酸化錫または酸化亜鉛を含む透明導電材料を用
いてもよい。
<絶縁層>
絶縁層617は、化学量論的組成を満たす酸素よりも多くの酸素を含む酸化物絶縁膜を
用いることが好ましい。化学量論的組成を満たす酸素よりも多くの酸素を含む酸化物絶縁
膜は、加熱により一部の酸素が脱離する。化学量論的組成を満たす酸素よりも多くの酸素
を含む酸化物絶縁膜は、昇温脱離ガス分光法(TDS:Thermal Desorpt
ion Spectroscopy)分析にて、酸素原子に換算しての酸素の脱離量が1
.0×1018atoms/cm以上、好ましくは3.0×1020atoms/cm
以上である酸化物絶縁膜である。
絶縁層617としては、酸化シリコン、酸化窒化シリコン等を用いることができる。な
お、絶縁層617は、後に形成する絶縁層618を形成する際の、酸化物半導体層610
へのダメージ緩和膜としても機能する。また、絶縁層617と酸化物半導体層610の間
に酸素を透過する酸化物膜を設けてもよい。
酸素を透過する酸化物膜としては、酸化シリコン、酸化窒化シリコン等を用いることが
できる。なお、本明細書中において、酸化窒化シリコン膜とは、その組成として、窒素よ
りも酸素の含有量が多い膜を指し、窒化酸化シリコン膜とは、その組成として、酸素より
も窒素の含有量が多い膜を指す。
絶縁層618は、酸素、水素、水等のブロッキング効果を有する絶縁膜を用いることが
できる。絶縁層617上に絶縁層618を設けることで、酸化物半導体層610からの酸
素の外部への拡散と、外部から酸化物半導体層610への水素、水等の侵入を防ぐことが
できる。酸素、水素、水等のブロッキング効果を有する絶縁膜としては、窒化シリコン、
窒化酸化シリコン、酸化アルミニウム、酸化窒化アルミニウム、酸化ガリウム、酸化窒化
ガリウム、酸化イットリウム、酸化窒化イットリウム、酸化ハフニウム、酸化窒化ハフニ
ウム等がある。
<4.1.b.トランジスタの作製方法例>
次に、図12A−図12Dを用いて、トランジスタ601の作製方法の一例について説
明する。
まず、図12Aに示すように、基板611上にゲート電極612を形成し、ゲート電極
612上に絶縁層613を形成する。例えば、基板611としてガラス基板を用いる。
<ゲート電極の形成>
ゲート電極612の形成方法を以下に示す。はじめに、スパッタリング法、CVD法、
蒸着法等により導電膜を形成し、導電膜上に第1のフォトマスクを用いてフォトリソグラ
フィ工程によりレジストマスクを形成する。次に、該レジストマスクを用いて導電膜の一
部をエッチングして、ゲート電極612を形成する。その後、レジストマスクを除去する
。また、ゲート電極612は、電解メッキ法、印刷法、インクジェット法等で形成するこ
ともできる。
<ゲート絶縁層の形成>
絶縁層613は、スパッタリング法、CVD法、蒸着法等で形成する。
絶縁層613として酸化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、または窒化酸化シリコン膜
を形成する場合、原料ガスとしては、シリコンを含む堆積性気体及び酸化性気体を用いる
ことが好ましい。シリコンを含む堆積性気体の代表例としては、シラン、ジシラン、トリ
シラン、フッ化シラン等がある。酸化性気体としては、酸素、オゾン、一酸化二窒素、二
酸化窒素等がある。
また、絶縁層613として窒化シリコン膜を形成する場合、2段階の形成方法を用いる
ことが好ましい。はじめに、シラン、窒素、及びアンモニアの混合ガスを原料ガスとして
用いたプラズマCVD法により、欠陥の少ない第1の窒化シリコン膜を形成する。次に、
原料ガスを、シラン及び窒素の混合ガスに切り替えて、水素濃度が少なく、且つ水素をブ
ロッキングすることが可能な第2の窒化シリコン膜を成膜する。このような形成方法によ
り、絶縁層613として、欠陥が少なく、且つ水素ブロッキング性を有する窒化シリコン
膜を形成することができる。
また、絶縁層613として酸化ガリウム膜を形成する場合、MOCVD(Metal
Organic Chemical Vapor Deposition)法やALD(
Atomic Layer Deposition)法を用いて形成することができる。
<酸化物半導体層の形成>
図12Bに示すように、絶縁層613上に酸化物半導体層610を形成する。酸化物半
導体層610の形成方法を以下に示す。
まず、実施の形態3で例示した方法により、酸化物半導体膜を形成する。続いて、酸化
物半導体膜上に第2のフォトマスクを用いてフォトリソグラフィ工程によりレジストマス
クを形成する。次に、該レジストマスクを用いて酸化物半導体膜の一部をエッチングして
、酸化物半導体層610を形成する。その後、レジストマスクを除去する。
この後、加熱処理を行ってもよい。加熱処理を行う場合には、酸素を含む雰囲気下で行
うことが好ましい。
なお、実施の形態3で開示された酸化物半導体膜はスパッタ法により形成することがで
きるが、他の方法、例えば、熱CVD法により形成してもよい。熱CVD法の例としてM
OCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposi
tion)法やALD(Atomic Layer Deposition)法を使って
も良い。
<電極の形成>
次に、図12Cに示すように、電極615及び電極616を形成する。スパッタリング
法、CVD法、蒸着法等で導電膜を形成する。次に、該導電膜上に第3のフォトマスクを
用いてフォトリソグラフィ工程によりレジストマスクを形成する。次に、該レジストマス
クを用いて導電膜の一部をエッチングして、電極615及び電極616を形成する。その
後、レジストマスクを除去する。
なお、図12Cに示すように、導電膜のエッチングの際に酸化物半導体層610の上部
の一部がエッチングされ、薄膜化することがある。そのため、酸化物半導体層610の形
成時、酸化物半導体膜の厚さを予め厚く設定しておくことが好ましい。
<絶縁層の形成>
次に、図12Dに示すように、酸化物半導体層610、電極615及び電極616上に
、絶縁層617を形成し、続いて絶縁層617上に絶縁層618を形成する。
絶縁層617として酸化シリコン膜または酸化窒化シリコン膜を形成する場合、原料ガ
スとしては、シリコンを含む堆積性気体及び酸化性気体を用いることが好ましい。シリコ
ンを含む堆積性気体の代表例としては、シラン、ジシラン、トリシラン、フッ化シラン等
がある。酸化性気体としては、酸素、オゾン、一酸化二窒素、二酸化窒素等がある。
酸化シリコン膜または酸化窒化シリコン膜の形成は、例えば、次のように行うことがで
きる。プラズマCVD装置の真空排気された処理室内に載置された基板を180℃以上2
60℃以下、さらに好ましくは200℃以上240℃以下に保持する。処理室に原料ガス
を導入して処理室内における圧力を100Pa以上250Pa以下、さらに好ましくは1
00Pa以上200Pa以下とする。処理室内に設けられる電極に供給する高周波電力は
、0.17W/cm以上0.5W/cm以下、さらに好ましくは0.25W/cm
以上0.35W/cm以下にする。
成膜条件として、上記圧力の処理室において上記パワー密度の高周波電力を供給するこ
とで、プラズマ中で原料ガスの分解効率が高まり、酸素ラジカルが増加し、原料ガスの酸
化が進むため、酸化物絶縁膜中における酸素含有量が化学量論比よりも多くなる。しかし
ながら、基板温度が、上記温度であると、シリコンと酸素の結合力が弱いため、加熱によ
り酸素の一部が脱離する。この結果、化学量論的組成を満たす酸素よりも多くの酸素を含
み、加熱により酸素の一部が脱離する酸化物絶縁膜を形成することができる。
また、酸化物半導体層610と絶縁層617の間に酸化物絶縁膜を設ける場合には、絶
縁層617の形成工程において、該酸化物絶縁膜が酸化物半導体層610の保護膜となる
。この結果、酸化物半導体層610へのダメージを低減しつつ、パワー密度の高い高周波
電力を用いて絶縁層617を形成することができる。
例えば、プラズマCVD装置の真空排気された処理室内に載置された基板を180℃以
上400℃以下、さらに好ましくは200℃以上370℃以下に保持し、処理室に原料ガ
スを導入して処理室内における圧力を20Pa以上250Pa以下、さらに好ましくは1
00Pa以上250Pa以下とし、処理室内に設けられる電極に高周波電力を供給する条
件により、酸化物絶縁膜として酸化シリコン膜または酸化窒化シリコン膜を形成すること
ができる。また、処理室の圧力を100Pa以上250Pa以下とすることで、該酸化物
絶縁層を成膜する際に、酸化物半導体層610へのダメージを低減することが可能である
酸化物絶縁膜の原料ガスとしては、シリコンを含む堆積性気体及び酸化性気体を用いる
ことが好ましい。シリコンを含む堆積性気体の代表例としては、シラン、ジシラン、トリ
シラン、フッ化シラン等がある。酸化性気体としては、酸素、オゾン、一酸化二窒素、二
酸化窒素等がある。
絶縁層618は、スパッタリング法、CVD法等で形成することができる。
絶縁層618として窒化シリコン膜、または窒化酸化シリコン膜を形成する場合、原料
ガスとしては、シリコンを含む堆積性気体、酸化性気体、及び窒素を含む気体を用いるこ
とが好ましい。シリコンを含む堆積性気体の代表例としては、シラン、ジシラン、トリシ
ラン、フッ化シラン等がある。酸化性気体としては、酸素、オゾン、一酸化二窒素、二酸
化窒素等がある。窒素を含む気体としては、窒素、アンモニア等がある。
以上の工程により、トランジスタ601が作製される。
<4.2.トランジスタの構成例2>
図13Aは、ボトムゲート型トランジスタの構成例を示す断面図である。
トランジスタ602は、酸化物半導体層の構成がトランジスタ601と相違している。
トランジスタ602の酸化物半導体層620は多層構造であり、ここでは、酸化物半導体
層620aと酸化物半導体層620bとの積層膜で形成されている。
なお、酸化物半導体層620aと酸化物半導体層620bの境界(界面)は不明瞭であ
る場合があるため、図13A等の図中には、これらの境界を破線で示している。
酸化物半導体層620a及び酸化物半導体層620bの一方または両方に、上述した酸
化物半導体膜を適用することができる。
例えば、酸化物半導体層620aは、代表的にはIn−Ga酸化物、In−Zn酸化物
、In−M−Zn酸化物(MはAl、Ti、Ga、Y、Zr、La、Ce、Nd、または
Hf)を用いる。また例えば、酸化物半導体層620aは、エネルギーギャップが2eV
以上、好ましくは2.5eV以上、より好ましくは3eV以上である材料を用いる。
例えば、酸化物半導体層620bはIn若しくはGaを含み、代表的には、In−Ga
酸化物、In−Zn酸化物、In−M−Zn酸化物(MはAl、Ti、Ga、Y、Zr、
La、Ce、NdまたはHf)であり、且つ酸化物半導体層620aよりも伝導帯の下端
のエネルギー準位が真空準位に近い。代表的には、酸化物半導体層620bの伝導帯の下
端のエネルギー準位と、酸化物半導体層620aの伝導帯の下端のエネルギー準位との差
が、0.05eV以上、0.07eV以上、0.1eV以上、または0.15eV以上、
且つ2eV以下、1eV以下、0.5eV以下、または0.4eV以下とすることが好ま
しい。
なお、In−M−Zn酸化物において、InとMの原子数比率の合計を100atom
ic%とした場合、InとMの原子数比率は、酸化物半導体層620aでは、Inが25
atomic%以上、Mが75atomic%未満が好ましく、Inが34atomic
%以上、Mが66atomic%未満がさらに好ましい。また、酸化物半導体層620b
では、Inが50atomic%未満、Mが50atomic%以上が好ましく、Inが
25atomic%未満、Mが75atomic%以上がさらに好ましい。
例えば、酸化物半導体層620aをスパッタリング法で形成する場合、In:Ga:Z
n=1:1:1または3:1:2の原子数比のIn−Ga−Zn酸化物ターゲットを用い
ることができる。また、酸化物半導体層620bをスパッタリング法で形成する場合、I
n:Ga:Zn=1:3:2、1:6:4、または1:9:6の原子数比のIn−Ga−
Zn酸化物ターゲットを用いることができる。なお、酸化物半導体層620a、及び酸化
物半導体層620bの原子数比は、使用されるターゲットの原子数比と異なることがあり
、プラスマイナス20%の誤差が存在する場合がある。
上層の酸化物半導体層620bに、スタビライザとして機能するGaの含有量の多い酸
化物を用いることにより、酸化物半導体層620a、及び酸化物半導体層620bからの
酸素の放出を抑制することができる。
なお、これらに限られず、必要とするトランジスタの半導体特性及び電気特性(電界効
果移動度、しきい値電圧等)に応じて適切な組成のものを用いればよい。また、必要とす
るトランジスタの半導体特性を得るために、酸化物半導体層620a、酸化物半導体層6
20bのキャリア密度や不純物濃度、欠陥密度、金属元素と酸素の原子数比、原子間距離
、密度等を適切なものとすることが好ましい。
なお、上記では酸化物半導体層620として、2つの酸化物半導体層が積層された構成
を例示したが、3つ以上の酸化物半導体層を積層する構成としてもよい。
<4.3.トランジスタの構成例3>
図13Bは、ボトムゲート型トランジスタの構成例を示す断面図である。
トランジスタ603は、トランジスタ601とは酸化物半導体層が異なる。トランジス
タ603の酸化物半導体層630は多層構造を有し、酸化物半導体層630a、酸化物半
導体層630b、酸化物半導体層630cが順に積層されている多層膜である。
酸化物半導体層630a及び酸化物半導体層630bは、絶縁層613上に積層されて
いる。また酸化物半導体層630cは、酸化物半導体層630bの上面、並びに電極61
5、616の上面及び側面に接して形成されている。
酸化物半導体層630a、酸化物半導体層630b、酸化物半導体層630cの少なく
とも1つに、実施の形態3で例示した酸化物半導体膜を適用することができる。
例えば、酸化物半導体層630bとして、図13Aの酸化物半導体層620aと同様の
膜を用いることができる。また、例えば、酸化物半導体層630a、酸化物半導体層63
0cとして、酸化物半導体層620bと同様の膜を用いることができる。
例えば、酸化物半導体層630bの下層に設けられる酸化物半導体層630a、及び上
層に設けられる酸化物半導体層630cに、スタビライザとして機能するGaの含有量の
多い酸化物を用いることにより、酸化物半導体層630a、酸化物半導体層630b、及
び酸化物半導体層630cからの酸素の放出を抑制することができる。
また、例えば酸化物半導体層630bに主としてチャネルが形成される場合に、酸化物
半導体層630bにInの含有量の多い酸化物を用い、酸化物半導体層630bと接して
電極615、電極616を設けることにより、トランジスタ603のオン電流を増大させ
ることができる。
以下に、図14A−図14Cを用いて酸化物半導体膜が適用可能な、トップゲート型の
トランジスタの構成例について説明する。
<4.4.トランジスタの構成例4>
図14Aは、トップゲート型のトランジスタの断面図である。トランジスタ604は、
絶縁層641を介して基板611上に形成されている。トランジスタ604は、酸化物半
導体層610、酸化物半導体層610の上面に接する電極615及び電極616、絶縁層
613、並びにゲート電極612を有する。また、トランジスタ604を覆って絶縁層6
42が設けられている。
トランジスタ604の酸化物半導体層610に、実施の形態3で例示した酸化物半導体
膜を適用することができる。
絶縁層641は、基板611から酸化物半導体層610への不純物の拡散を抑制する機
能を有する。例えば、上記絶縁層618と同様の構成を用いることができる。なお、絶縁
層641は、不要であれば設けなくてもよい。
絶縁層642には、上記絶縁層618と同様、酸素、水素、水等のブロッキング効果を
有する絶縁膜を適用することができる。なお、絶縁層642は必要に応じて形成すればよ
い。
<4.5.トランジスタの構成例5>
図14Bは、トップゲート型トランジスタの断面図である。
図14Bに示すように、トランジスタ605は、酸化物半導体層の構成がトランジスタ
604と相違している。トランジスタ605の酸化物半導体層640は、酸化物半導体層
640a、酸化物半導体層640b、及び酸化物半導体層640cが順に積層されて構成
されている。
酸化物半導体層640a、酸化物半導体層640b、酸化物半導体層640cのうちの
少なくとも1つに実施の形態3で例示した酸化物半導体膜を適用することができる。
例えば、酸化物半導体層640bとして酸化物半導体層620aと同様の膜を用いるこ
とができる。また、酸化物半導体層640a、及び酸化物半導体層640cとして、酸化
物半導体層620bと同様の膜を用いることができる。
例えば、酸化物半導体層640bの下層に設けられる酸化物半導体層640a、及び上
層に設けられる酸化物半導体層640cに、スタビライザとして機能するGaの含有量の
多い酸化物を用いることにより、酸化物半導体層640a、酸化物半導体層640b、酸
化物半導体層640cからの酸素の放出を抑制することができる。
例えば、酸化物半導体層640cは、次のような工程での形成することができる。酸化
物半導体層640c及び酸化物半導体層640bをエッチングにより加工して酸化物半導
体層640aとなる酸化物半導体膜を露出させ、その後にドライエッチング法によって該
酸化物半導体膜を加工することで、酸化物半導体層640cが形成される。しかしながら
、このような工程を行うことで、該酸化物半導体膜の反応生成物が、酸化物半導体層64
0b及び酸化物半導体層640cの側面に再付着し、側壁保護層(ラビットイヤーとも呼
べる)が形成される場合がある。なお、該反応生成物は、スパッタリング現象によって再
付着するほか、ドライエッチング時のプラズマを介して再付着する場合もある。
図14Cには、上述のようにして酸化物半導体層640の側面に側壁保護層640dが
形成された場合の、トランジスタ605の断面図を示している。
側壁保護層640dは、主として酸化物半導体層640aと同一の材料を含む。また、
側壁保護層640dには、酸化物半導体層640aの下層に設けられる層(ここでは絶縁
層641)の成分(例えばシリコン)を含有する場合がある。
また、図14Cに示すように、酸化物半導体層640bの側面を側壁保護層640dで
覆い、電極615、電極616と接しない構成とすることが好ましい。このような構成に
することで、特に酸化物半導体層640bに主としてチャネルが形成される場合に、トラ
ンジスタのオフ時の意図しないリーク電流を抑制し、非常に優れたオフ特性を有するトラ
ンジスタを実現できる。また、側壁保護層640dとしてスタビライザとして機能するG
aの含有量の多い材料を用いることで、酸化物半導体層640bの側面からの酸素の脱離
を効果的に抑制し、電気的特性の安定性に優れたトランジスタを実現できる。
本実施の形態は、本明細書中に記載する他の実施の形態と適宜組み合わせて実施するこ
とができる。
(実施の形態5)
実施の形態1で例示した表示モジュールにタッチセンサ(接触検出装置)を設けること
で、タッチパネルとして機能させることができる。タッチパネルは、情報処理システム1
00の表示手段120及び入力手段130として機能させることができる(図3)。
タッチセンサとしては、静電容量方式、抵抗膜方式、表面弾性方式、赤外線方式、光学
方式等、様々な方式のタッチセンサを用いることができる。
静電容量方式のタッチセンサとしては、代表的には表面型静電容量方式、投影型静電容
量方式等がある。また、投影型静電容量方式としては、主に駆動方法の違いから、自己容
量方式、相互容量方式等がある。ここで、相互容量方式を用いると、同時多点検出が可能
となるため好ましい。
<5.1.タッチパネルの構成例1>
図15A、図15B及び図16を参照して、本実施の形態では、タッチセンサを備える
表示手段(以下、タッチパネルとも呼ぶ)について説明する。以下において、上記実施の
形態と重複する部分については、説明を省略する場合がある。
図15Aは、タッチパネル700の構成例を説明する外観斜視図である。また、図15
Bは、図15Aの分解斜視図である。また、図16は、図15AのX1−X2切断線によ
る断面図である。なお、図15A及び図15Bには、明瞭化のため代表的な構成要素を示
している。
タッチパネル700は、表示モジュール711及びタッチセンサ730等を有する。
表示モジュール711は、基板701、基板702、FPC704、FPC704との
接続用の接続端子705、及び接続端子705に接続された配線706を有する。
基板701には、複数の画素を有する画素部714、データ線駆動回路712、及び走
査線駆動回路713等が形成されている。基板701及び基板702は、図4Cのように
シール部材により固定されている。
表示モジュール711の画素部714に適用可能な表示素子としては、EL素子、液晶
素子の他、電気泳動方式や電子粉流体方式等により表示を行う表示素子等、様々な表示素
子を用いることができる。本実施の形態では、表示素子として、液晶素子を用いる場合に
ついて説明する。
タッチセンサ730は、基板703、及び複数の配線717等を有する。基板703は
基板702に取り付けられている。また複数の配線717は基板703の外周部にまで引
き回され、その一部がFPC715と電気的に接続するための接続端子716を構成して
いる。なお、図15Bでは明瞭化のため、基板703の裏面側(紙面奥側)に設けられる
タッチセンサ730の電極や配線等を実線で示している。
図15Bに示すタッチセンサ730は、投影型静電容量方式のタッチセンサの一例であ
る。タッチセンサ730は、電極721及び電極722等を有する。電極721及び電極
722は複数の配線717のいずれか1つに接続されている。
ここで、電極722の形状は、図15Bに示すように、複数の四辺形が一方向に連続し
た形状となっている。また、電極721の形状は四辺形であり、電極722の四辺形が連
なる方向と交差する方向に複数の電極721が並んでいる。また、それぞれの電極721
が、配線723によって接続されている。電極722と配線723の交差部の面積ができ
るだけ小さくなるように配置することが好ましい。このような形状とすることで、電極7
21、722が設けられていない領域を少なくして、タッチセンサ730の光の透過率の
領域ごとによる差を低減することができる。
なお、電極721、電極722の形状は図15Bに限定されるものではなく、様々な形
状を取りうる。例えば、複数の電極721をできるだけ隙間が生じないように配置し、絶
縁層を介して電極722を、電極721と重ならない領域ができるように離間して複数設
ける構成としてもよい。このとき、隣接する2つの電極722の間に、これらとは電気的
に絶縁されたダミー電極を設けると、透過率の異なる領域の面積を低減できるため好まし
い。
図16に示すように、基板701上には、素子層737が設けられている。素子層73
7は、少なくともトランジスタを有する。素子層737には、トランジスタの他に、容量
素子等を有していてもよい。また、素子層737は、駆動回路(走査線駆動回路、データ
線駆動回路)等を含んでいてもよい。さらに、素子層737は配線や電極等を含んでいて
もよい。
基板702の一方の面には、液晶素子と重なるようにカラーフィルタ735が設けられ
ている。カラーフィルタ735には、R(赤色)、G(緑色)、B(青色)の3色のフィ
ルタを設ける構成とすると、フルカラーの液晶パネルとすることができる。
カラーフィルタ735は、例えば、顔料を含む感光性の材料を用い、フォトリソグラフ
ィ工程により形成される。また、カラーフィルタ735には、異なる色のカラーフィルタ
の間にブラックマトリクスを設けてもよい。また、カラーフィルタやブラックマトリクス
を覆うオーバーコートを設けてもよい。
なお、液晶素子の構成に応じて、カラーフィルタ735上に液晶素子の一方の電極を形
成してもよい。なお該電極は、後に形成される液晶素子の一部となる。また該電極上に配
向膜が設けられていてもよい。
液晶層731は、基板701と基板702との間に挟持された状態で、シール部材73
6によって封止される。また、シール部材736は、素子層737やカラーフィルタ73
5を囲むように設けられている。
シール部材736としては、熱硬化樹脂や紫外線硬化樹脂を用いることができ、アクリ
ル、ウレタン、エポキシ、またはシロキサン結合を有する樹脂等の有機樹脂を用いること
ができる。また、シール部材736は、低融点ガラスを含むガラスフリットにより形成さ
れていてもよい。また、シール部材736は、上記有機樹脂とガラスフリットとを組み合
わせて形成されていてもよい。例えば、液晶層731に接して上記有機樹脂を設け、その
外側にガラスフリットを設けることで、外部から、液晶へ水等が混入することを抑制する
ことができる。
また、基板702上には、タッチセンサ730が設けられている。タッチセンサ730
は、基板703の一方の面に、絶縁層732を介してセンサ層740が設けられ、センサ
層740は、接着層734を介して基板702と貼り合わされている。また、基板703
の他方の面には、偏光板741が設けられている。
タッチセンサ730は、基板703上に、センサ層740を形成した後、センサ層74
0上に設けられた接着層734を介して、基板702と貼り合わせることにより、表示モ
ジュール711上に設けることができる。
絶縁層732は、例えば、酸化シリコン等の酸化物を用いることができる。絶縁層73
2に接して透光性を有する電極721及び電極722が設けられている。電極721及び
電極722は、基板703上に形成された絶縁層732上に、スパッタリング法により導
電膜を成膜した後、フォトリソグラフィ工程及びエッチング工程により、不要な部分を除
去することで形成される。透光性を有する導電性材料としては、酸化インジウム、インジ
ウム錫酸化物、インジウム亜鉛酸化物、酸化亜鉛、ガリウムを添加した酸化亜鉛等の導電
性酸化物を用いることができる。
電極721又は電極722には、配線738が電気的に接続されている。配線738の
一部は、FPC715と電気的に接続する外部接続電極として機能する。配線738とし
ては、例えば、アルミニウム、金、白金、銀、ニッケル、チタン、タングステン、クロム
、モリブデン、鉄、コバルト、銅、又はパラジウム等の金属材料や、該金属材料を含む合
金材料を用いることができる。
電極722は、一方向に延在したストライプ状の形状を有し、複数設けられている。ま
た、一本の電極722を一対の電極721が挟むように設けられ、これらを電気的に接続
する配線723が電極722と交差するように設けられる。ここで、一本の電極722と
、配線723とによって電気的に接続される複数の電極721は、必ずしも直交して設け
る必要はなく、これらのなす角度が90度未満であってもよい。
また、電極721及び電極722を覆うように、絶縁層733が設けられている。絶縁
層733に用いる材料としては、例えば、アクリル、エポキシ等の樹脂、シロキサン結合
を有する樹脂の他、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、酸化アルミニウム等の無機絶縁材
料を用いることもできる。また、絶縁層733には、電極721に達する開口部が設けら
れ、電極721と電気的に接続する配線723が設けられている。配線723は、電極7
21及び電極722と同様の透光性の導電性材料を用いると、タッチパネルの開口率の低
下が少なく好ましい。また、配線723に電極721及び電極722と同一の材料を用い
ることもできるが、透過率よりも、導電性を優先して材料を選択することが好ましい。
また、絶縁層733及び配線723を覆う絶縁層が設けられていてもよい。当該絶縁層
は、保護層として機能させることができる。
また、絶縁層733(及び保護層として機能する絶縁層)には、配線738に達する開
口が設けられており、開口に設けられた接続層739によって、FPC715と配線73
8とが電気的に接続されている。接続層739としては、公知の異方性導電フィルム(A
CF:AnisotropicConductive Film)や、異方性導電ペース
ト(ACP:Anisotropic Conductive Paste)等を用いる
ことができる。
センサ層740と、基板702とを接着する接着層734は、透光性を有することが好
ましい。例えば、熱硬化性樹脂や紫外線硬化樹脂を用いることができ、具体的には、アク
リル、ウレタン、エポキシ、またはシロキサン結合を有する樹脂等の樹脂を用いることが
できる。
偏光板741としては、公知の偏光板を用いればよく、自然光や円偏光から直線偏光を
作り出すことができるような材料を用いる。例えば、二色性の物質を一定方向にそろえて
配置することで、光学的な異方性を持たせたものを用いることができる。例えば、ヨウ素
系の化合物等をポリビニルアルコール等のフィルムに吸着させ、これを一方向に延伸する
ことで作製することができる。なお、二色性の物質としては、ヨウ素系の化合物のほか、
染料系の化合物等が用いられる。偏光板741は、膜状、またはフィルム状、シート状、
もしくは板状の材料を用いることができる。
なお、本実施の形態ではセンサ層740として投影型静電容量式のタッチセンサを適用
する例を示したが、センサ層740としてはこれに限られず、偏光板よりも外側から指等
の導電性の検知対象が近接する、または触れることを検知するタッチセンサとして機能す
るセンサを適用することができる。センサ層740に設けられるタッチセンサとして、静
電容量方式のタッチセンサが好ましい。静電容量方式のタッチセンサとしては、表面型静
電容量方式、投影型静電容量方式等があり、投影型静電容量方式としては、主に駆動方式
の違いから自己容量方式、相互容量方式等がある。相互容量方式を用いると同時多点検出
が可能となるため好ましい。
<5.2.タッチパネルの構成例2>
なお、図16に示すように、タッチパネル700は、センサ部(タッチセンサ730)
が外付け型であるが、その他の構造のタッチパネルでもよい。以下には、液晶モジュール
の画素部にタッチセンサを組み込んだインセル(in−cell)型タッチパネルの構成
例について説明する。
図17Aは、タッチパネルの画素部の構成例を示す回路図である。
画素部3500は、複数の画素50、走査線3501、データ線3502、配線351
0、及び配線3511を有する。
各画素50は、走査線3501及びデータ線3502に接続されて、少なくともトラン
ジスタ3503及び液晶素子3504を有する。
また、各画素50は配線3510又は配線3511のいずれかに接続される。同じ配線
3510に接続された複数の画素により1つのブロック3515が構成され、同じ配線3
511に接続された複数の画素50により1つのブロック3516が構成されている。
X方向の配線3510と、Y方向の配線3511は交差して、その間に容量60が形成
される。この容量60の変化を検出することで、被接触体の接近及び接触が検出される。
図17Bは、複数の配線3510及び複数の配線3511による回路図である。また図1
7Bの回路は、タッチセンサの回路に対応する。配線3510の各々には、入力電位また
は共通電位を入力することができる。また、配線3511の各々には接地電位を入力する
、または配線3511と検出回路と電気的に接続することができる。
[タッチパネルの動作]
以下、図18、図19A及び図19Bを用いて、タッチパネルの動作を説明する。
図18に示すように、1フレーム期間が書き込み期間と、検知期間とに分けられる。書
き込み期間は画素への画像データの書き込みを行う期間であり、配線3510に入力され
る信号により、画素50が順次選択される。検知期間は、タッチセンサによるセンシング
を行う期間であり、X方向に延在する配線3510が順次選択され、入力電圧が入力され
る。
図19Aの回路は、書き込み期間におけるタッチセンサに対応する。書き込み期間では
、X方向の配線3510と、Y方向の配線3511の両方に、共通電位(ローレベルの電
位)が入力される。
図19Bの回路は、検知期間のある時点におけるタッチセンサに対応する。検知期間で
は、各配線3511は、検出回路に接続される。複数の配線3510には、ハイレベルの
電位(入力電位)が順次入力される。
このように、画像データの書き込み期間と、タッチセンサによるセンシングを行う期間
とを独立して設けることが好ましい。これにより、画素の書き込み時に生じるノイズに起
因して、タッチセンサの感度が低下してしまうことを抑制することができる。
[画素の構成例]
以下、図20A−図20Cを用いてタッチパネルに適用可能な画素50の構成例につい
て説明する。なお、図20A−図20Cは、画素の構成例を示す断面図であり、表示方式
が異なる画素を示す。図20AはFFSモード、図20BはIPS(In−Plane−
Switching)モード、図20CはVA(Vertical Alignment
)モードである。
図20Aに示すように、画素51は、トランジスタ3521、電極3522、電極35
23、液晶層3524、及びカラーフィルタ3525等を有する。開口部を有する電極3
523はトランジスタ3521のソースまたはドレインの一方に電気的に接続される。ま
た、電極3523は絶縁層を介して電極3522上に設けられる。電極3523と電極3
522は、それぞれ液晶素子の一方の電極として機能し、これらの間に異なる電位を与え
ることで、液晶の配向を制御することができる。
また、電極3522を電極3523上に設けることもできる。その場合は電極3522
を、開口部を有する形状とし、絶縁層を介して電極3523上に設ければよい。
例えば電極3522を、配線3510又は配線3511に電気的に接続することにより
、液晶モジュールをタッチパネルとして動作させることができる。
また、図20BのIPSモードの画素52では、電極3523と電極3522は互いに
噛み合うような櫛歯状の部分を有し、同一の絶縁層上に設けられている。例えば電極35
22を、上述の配線3510又は配線3511に電気的に接続することにより、上述タッ
チパネルの画素を構成することができる。
また、図20CのVA方式の画素53では、電極3522は電極3523と別の基板に
設けられており、電極3522及び電極3523は液晶層3524を介して対向するよう
に設けられている。また電極3522に重ねて配線3526が設けられている。配線35
26は、画素53が属するブロックとは異なるブロック間を電気的に接続するため配線と
して機能させることができる。例えば電極3522を、上述の配線3510又は配線35
11に電気的に接続することにより、画素を構成することができる。
なお、本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態6)
本実施の形態では、図21A−図21Fを参照して、半導体装置の構成例を説明する。
図21Aに、情報処理システムの一例としてタブレット型情報端末を示す。情報端末1
000は、筐体1001に組み込まれたタッチパネル1002の他、操作ボタン1003
、スピーカ1004、その他図示しないマイク、ステレオヘッドフォンジャック、メモリ
カード挿入口、カメラ及びUSBコネクタ等の外部接続ポート等を備えている。タッチパ
ネル1002は、表示モジュールを備えており、表示手段及び入力手段として機能する。
図21Bに、情報処理システムの一例として携帯型端末を示す。情報端末1010は、
筐体1011に組み込まれたタッチパネル1012Bの他、操作ボタン1013、スピー
カ1014、及びマイク1015、並びに、その他図示しないステレオヘッドフォンジャ
ック、メモリカード挿入口、カメラ、及びUSBコネクタ等の外部接続ポート等を備えて
いる。タッチパネル1012Bは、表示モジュールを備えており、表示手段及び入力手段
として機能する。タッチパネル1012Bの支持基板として、曲面を有する基板を適用す
ることで、曲面を有するパネルを具備する携帯型情報端末1010とすることができる。
図21Cに、情報処理システムの一例として、タブレット機能を有する折り畳み型の情
報端末を示す。情報端末1020は、例えば電話機、電子書籍、パーソナルコンピュータ
、及び遊技機等の1つ又は複数の機能を有する。
情報端末1020は、筐体1021a、筐体1021b、筐体1021aに設けられた
タッチパネル1022a、筐体1021bに設けられたタッチパネル1022b、軸部1
023、操作ボタン1024、接続端子1025、記録媒体挿入部1026、及びスピー
カ1027等を備える。タッチパネル1022a及びタッチパネル1022bは、表示モ
ジュールを備えており、表示手段及び入力手段として機能する。
筐体1021aと筐体1021bは、軸部1023により接続される。情報端末102
0は、軸部1023を有しており、タッチパネル1022aとタッチパネル1022bを
対向させて折り畳むことができる。
接続端子1025は、筐体1021aに設けられる。なお、筐体1021bに接続端子
1025が設けられていてもよい。また、接続端子1025が筐体1021a及び筐体1
021bの一方又は両方に複数設けられていてもよい。接続端子1025は、他の半導体
装置を接続するための端子である。
記録媒体挿入部1026は、筐体1021aに設けられる。筐体1021bに記録媒体
挿入部1026が設けられていてもよい。また、記録媒体挿入部1026が筐体1021
a及び筐体1021bの一方又は両方に複数設けられていてもよい。例えば、記録媒体挿
入部にカード型記録媒体を挿入することにより、カード型記録媒体のデータを情報端末1
020に読み出し、又は情報端末1020の記憶データをカード型記録媒体に書き込むこ
とができる。
図21Dに、情報処理システムの一例として、据え置き型情報端末を示す。情報端末1
030は、筐体1031、筐体1031に設けられたタッチパネル1032、操作ボタン
1033、及びスピーカ1034等を有する。
なお、筐体1031の甲板部1035に、タッチパネル1032と同様のタッチパネル
や表示モジュール等の表示手段や入力手段を設けてもよい。さらに、筐体1031に券等
を出力する券出力部、硬貨投入部、及び紙幣挿入部等を設けてもよい。これらの装置を設
けることで、情報端末1030は、例えば現金自動預け払い機、チケット等の注文をする
ための情報通信端末(マルチメディアステーションともいう)、又は遊技機として機能す
ることができる。
図21Eに、表示装置の一例を示す。表示装置1040は、筐体1041、筐体104
1に設けられた表示モジュール1042、筐体1041を支持する支持台1043、操作
ボタン1044、接続端子1045、及びスピーカ1046等を有する。表示モジュール
1042の替わりにタッチパネルを設けてもよい。例えば、表示装置1040をテレビジ
ョン装置や、コンピュータのモニタとして機能させることができる。
接続端子1045は、他の半導体装置を接続するための端子である。例えば、接続端子
1045により、表示装置1040とコンピュータを接続して、情報処理システムを構築
することができる。また、表示装置1040の筐体1041にコンピュータを組み込むこ
とで、モニタ一体型パーソナルコンピュータとすることもできる。
図21Fに、情報処理システムの一例としてノート型パーソナルコンピュータを示す。
パーソナルコンピュータ1050は、筐体1051、表示モジュール1052、キーボー
ド1053、及びポインティングデバイス1054等を有する。表示モジュール1052
の替わりにタッチパネルを用いることもできる。
本実施の形態で例示した半導体装置において、実施の形態1、2等で例示したような表
示手段の制御を行うことにより、使用者の眼精疲労が抑制され、目にやさしい表示を表示
手段が行うことができる。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することができる。
100 情報処理システム
101 演算装置
102 記憶装置
103 I/O
104 伝送路
110 演算部
120 表示手段
130 入力手段
140 記憶装置
121 回路ブロック
122 表示モジュール
300 制御回路
310 画素部
311 画素
312 走査線
313 データ線
321 走査線駆動回路
322 データ線駆動回路
323 配線
324 配線
341 基板
342 基板
343 シール部材
344 FPC
345 異方性導電膜
351、355 トランジスタ
352 液晶素子
353 容量素子
361、362、365、366 トランジスタ
363 EL素子
364 容量素子
401 液晶層
402 スペーサ
403 配向膜
404 カラーフィルタ
405 ブラックマトリクス
406 配向膜
410 端子部
411、412 電極
420 半導体層
421 電極
422 共通電極
423 画素電極
441−446 絶縁層
501、502 電極
503 EL層
504 隔壁
521 配線
531 カラーフィルタ
532 ブラックマトリクス
533 オーバーコート層
541−544 絶縁層
601−605 トランジスタ
610 酸化物半導体層
611 基板
612 ゲート電極
613 絶縁層
615、616 電極
617、618 絶縁層
620、620a、620b 酸化物半導体層
630、630a、630b、630c 酸化物半導体層
640、640a、640b、640c 酸化物半導体層
640d 側壁保護層
641、642 絶縁層
700 タッチパネル
701−703 基板
704 FPC
705 接続端子
706 配線
711 表示モジュール
712 データ線駆動回路
713 走査線駆動回路
714 画素部
715 FPC
716 接続端子
717 配線
720 液晶パネル
721 電極
722 電極
723 配線
730 タッチセンサ
731 液晶層
732、733 絶縁層
734 接着層
735 カラーフィルタ
736 シール部材
737 素子層
738 配線
739 接続層
740 センサ層
741 偏光板
1000 情報端末
1001 筐体
1002 タッチパネル
1003 操作ボタン
1004 スピーカ
1010 情報端末
1011 筐体
1012B タッチパネル
1013 操作ボタン
1014 スピーカ
1015 マイク
1020 情報端末
1021a 筐体
1021b 筐体
1022a タッチパネル
1022b タッチパネル
1023 軸部
1024 操作ボタン
1025 接続端子
1026 記録媒体挿入部
1027 スピーカ
1030 情報端末
1031 筐体
1032 タッチパネル
1033 操作ボタン
1034 スピーカ
1035 甲板部
1040 表示装置
1041 筐体
1042 表示モジュール
1043 支持台
1044 操作ボタン
1045 接続端子
1046 スピーカ
1050 パーソナルコンピュータ
1051 筐体
1052 表示モジュール
1053 キーボード
1054 ポインティングデバイス
50−53 画素
60 容量
3500 画素部
3501 走査線
3502 データ線
3503 トランジスタ
3504 液晶素子
3510、3511 配線
3515、3516 ブロック
3521 トランジスタ
3522、3523 電極
3524 液晶層
3525 カラーフィルタ
3526 配線

Claims (1)

  1. 表示部を有し、
    前記表示部は、トランジスタを有し、
    前記トランジスタは、チャネル形成領域に酸化物半導体を有し、
    前記表示部に文字を表示しているときに、
    前記表示部の画面のスクロール速度がしきい値を越えない場合は、前記文字の階調を変更せず、
    前記表示部の画面のスクロール速度がしきい値を越えた場合に、前記文字の階調と前記文字の背景の階調との差を小さくするように、前記文字が表示される処理を行う機能を有し、
    前記表示部の画面のスクロール速度が大きいほど、前記文字の階調と前記文字の背景の階調との差を小さくするように、前記文字が表示される処理を行う機能を有し、
    前記表示部に静止画像を表示している期間のリフレッシュレートは、動画像を表示している期間のリフレッシュレートよりも低く、
    前記表示部に第1の画像から第2の画像に切り替えるときに、前記第1の画像の表示と前記第2の画像の表示との間に、第3の画像を表示させ、
    前記第3の画像は、前記第1の画像の画像データと前記第2の画像の画像データとに対して、重み付けを行って足し合わせることで生成できる半導体装置。
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