JP2020071171A - トリチウム水を含む被処理水からトリチウム水を分離する方法 - Google Patents
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Abstract
Description
そこで、本発明は、トリチウム水を含む被処理水から、トリチウム水を効率よく分離する技術を提供することを主な目的とする。
しかも、トリチウム水と軽水の分離の場合には、比重差がわずかであることから、固液分離や遠心分離等の重力や遠心力を利用した方法では十分な分離が行なえないのが実情である。
さらに、トリチウム水は水分子の一部として存在しているため、セシウムやストロンチウムといったイオンの形で水に溶けることが可能な他の放射性物質とは異なるためセシウム等の分離除去方法では、極めて希薄なトリチウム水を汚染水から分離することに非常に技術的困難性が伴う。
このため、仮に、重水のみがガスハイドレート化し、軽水は液体状態であるような温度および圧力条件下でガスハイドレートを形成させ、固液分離によって軽水から重水のガスハイドレートを除去する場合には、温度および圧力条件を精密にコントロールする必要があると考える。また、軽水からトリチウム水のガスハイドレートを同様の方法で除去する場合においても温度及び圧力条件を精密にコントロールする必要があると考える。
このため、さらにこの生成したガスハイドレートを固液分離法により分離すれば、軽水中からトリチウム水を除去することが可能である。しかし、処理条件領域Zの任意の条件pでガスハイドレートが生成するためには極めて長い時間を要するのでは、トリチウムで汚染された軽水からのトリチウム水を除去方法としては、時間的ロスが大きく非常に効率が悪いため、不具合である。
そして、非特許文献4には、点pからの変位が大きいほど晶析の駆動力は大きくなり、迅速にガスハイドレートが晶析することが報告されている。しかしながら、点pは軽水ガスハイドレートの安定領域内にあるので、実際には、軽水もガスハイドレート化する可能性が高くなることから、トリチウム水と重水の含有量が高く且つ軽水の含有量が低いガスハイドレートを晶析させることが困難になる。
斯様にして本発明者は本発明を完成させ、本発明は以下のとおりである。
また、本発明は、重水及び/又はトリチウム水のガスハイドレートの形成条件下であってかつ軽水の液体状態を維持する条件下で、重水を含むガスハイドレート及び/又は当該ガスハイドレートをベースとするトリチウム水−重水を含むガスハイドレートに対して、トリチウム水を含む被処理水を接触反応させて、当該被処理水からトリチウム水を分離する、トリチウム水汚染水の処理方法を提供することができる。
前記被処理水を接触させて前記 ガスハイドレートの表面及び/又は内部に、トリチウム水を含むガスハイドレートを形成させてもよい。
前記接触させて形成されたトリチウム水−重水を含むガスハイドレートと、接触後の被処理水とを分離してもよい。
前記重水を含むガスハイドレートが、重水を含む混合液を、重水のガスハイドレート形成条件下において重水を含むガスハイドレートに形成させたものであってもよい。
前記前記形成されたトリチウム水−重水を含むガスハイドレートの一部を回収してトリチウム水を含む溶液を回収してもよい。
本発明は、トリチウム水を含む被処理水からのトリチウム水の分離方法である。本発明は、重水及び/又はトリチウム水のガスハイドレートの形成条件下であってかつ軽水の液体状態を維持する条件下で、重水を含むガスハイドレート及び/又は当該ガスハイドレートをベースとするトリチウム水−重水を含むガスハイドレートに対して、トリチウム水を含む被処理水を接触させて、当該被処理水からトリチウム水を分離することが好適である。
本発明に用いられる被処理水は、トリチウム水を少なくとも含む混合液である。当該トリチウム水を含む混合液とは、トリチウムによって汚染された軽水(以下、「汚染水」ともいう)であってもよい。また、当該汚染水は、被処理水には塩化ナトリウム等塩類を含んでいてもよく、トリチウムに汚染された海水、汽水又はこれらを含む軽水であってもよい。また、本発明に用いられる被処理水は、原子炉(核分裂)関連で発生するトリチウム含有の汚染水であってもよい。
本発明に用いられる被処理水は、トリチウムを少なくとも含むものであればよく、トリチウム水(例えばTHO、TDO、T2O)の由来は特に限定されない。通常、低濃度のトリチウム水で汚染された軽水の場合、平衡反応(H2O+T2O⇔2THO)がTHO側にシフトし、ほとんどすべてがTHOとなっている。
また、前記汚染水には、トリチウム水及び重水以外の他の放射性核種(例えば、セシウム、ストロンチウム等)が含まれていてもよいが、効率的な分離の観点から、前処理工程として他の放射性核種を公知の方法で除去分離又は低減した汚染水を被処理水として用いることが好適である。
前記フィルター処理として、特に限定されないが、例えば、活性炭処理、や精密ろ過膜(MF膜)処理、限界ろ過膜(UF)処理、ナノろ過膜(NF)処理、逆浸透膜(RO膜)処理の膜処理等が挙げられ、これらを1種又は2種以上組み合わせて用いてもよい。
本発明で用いられる重水を含むガスハイドレート及び/又は当該ガスハイドレートをベースとするトリチウム水−重水を含むガスハイドレート(以下、「本発明のガスハイドレート」ともいう)の形態は、塊状、スラリー状等を挙げることができるが、特に限定されない。必要に応じて粉砕手段を用いてガスハイドレートを粉砕してもよい。粉砕手段は特に限定されないが、回転翼羽やスクリュー羽根等の機械的破砕がその一例である。この粉砕手段にて、ガスハイドレートの大きさ(粒度)を調整することができる。
さらに当該重水を含むガスハイドレートをベースとする「トリチウム水−重水を含むガスハイドレート」が、被処理水に接触反応することにより、その表面及び/又は内部に、トリチウム水を含むガスハイドレートを形成することができる。このように「トリチウム水−重水を含むガスハイドレート」にトリチウム水を取り込んで、トリチウム水濃度がより高くなった「トリチウム水−重水を含むガスハイドレート」(当該トリチウム水−重水を含むガスハイドレートは、重水を含むガスハイドレートをベースとするものである)を形成することができる。
また、接触反応前に反応容器内に重水ガスハイドレートを形成させることで、接触反応工程の反応容器の内壁に重水ガスハイドレートをコーティングすることができる。重水ガスハイドレートを充填及びコーティングすることは、トリチウム回収率向上の観点から好適である。
重水のガスハイドレート化の温度は、特に限定されないが、重水がガスハイドレート化する温度より10℃低温までの温度領域が好適である。
重水のガスハイドレート化のガスは、特に限定されないが、CH2F2(HFC−32)、CH2FCF3(HFC−134a)、CF3CFCH2(HFO−1234yf)、C3H8(プロパン)及びCO2(二酸化炭素)から選ばれる1種又は2種以上が好適である。
重水のガスハイドレート化の圧力は、特に限定されないが、重水がガスハイドレート化する圧力から、これより0.2MPa高圧までの圧力領域が好適である。
なお、当該重水は、市販品又は公知の重水の製造方法にて工業的に製造されたものを用いることができ、重水を軽水に混合することで、重水濃度が調整された重水を含む混合液を得ることもできる。
本発明は、重水及び/又はトリチウム水のガスハイドレートの形成条件下であってかつ軽水の液体状態を維持する条件下で、重水を含むガスハイドレート及び/又は当該ガスハイドレートをベースとするトリチウム水−重水を含むガスハイドレートに対して、トリチウム水を含む被処理水を接触させて、当該被処理水からトリチウム水を分離する。
前記被処理水を接触させて、前記ガスハイドレート(表面及び/又は内部)に、トリチウム水を含むガスハイドレートを形成させることが好適である。これにより、トリチウム水をさらに含んだトリチウム水−重水を含むガスハイドレートを形成できる。
前記形成されたトリチウム水−重水を含むガスハイドレートの一部を回収することでトリチウムを回収することが好適である。
形成されたトリチウム水−重水を含むガスハイドレートの表面を溶解させてトリチウムを回収することが好適である。温度及び/又は圧力制御による溶解制御が行いやすく、簡便に効率よくトリチウム水がより高濃度で得られる。
前記被処理水の処理量は、作業効率及び回収効率の観点から、本発明のガスハイドレートの体積量(1m3)に対して、その上限値として好ましくは10000倍以下、より好ましくは5000倍以下、さらに好ましくは2500倍以下であり、当該数値範囲として、被処理水の処理効率の観点から、好ましくは100〜2500倍より好ましくは500〜1500倍である。なお、被処理水1Lを1kgと換算できる。
なお、「大部分の軽水の液体状態を維持可能な条件」とは、トリチウム濃度が低い環境下では少量の軽水がガスハイドレートに含まれることもあるので、少なくとも9割程度以上の軽水が液体状態維持する条件下という意味である。例えば0.5×106Bq/L〜5×106Bq/L程度の場合では最大で2質量%程度の軽水がガスハイドレートに含まれることもあるので、この場合の「大部分の軽水の液体状態を維持する条件下」では、98%以上の軽水が液体状態で維持されている。
また、重水及び/又はトリチウム水のガスハイドレート化の温度は、特に限定されないが、重水及び/又はトリチウム水がガスハイドレート化する温度の低温側の−10℃が好適である。重水及び/又はトリチウム水のガスハイドレート化の圧力は、特に限定されないが、重水及び/又はトリチウム水がガスハイドレート化する圧力以上にすることが好適である。「わずかに高圧側」として、例えば、0.05〜0.3Mpa程度高い圧力が挙げられ、「わずかに低温側」として、例えば、−1.5℃程度低い温度が挙げられるが、これに特に限定されない。
このガスのなかでも、CH2F2(HFC−32)、CH2FCF3(HFC−134a)、CF3CFCH2(HFO−1234yf)、C3H8(プロパン)及びCO2(二酸化炭素)が好ましい。さらに、取り扱い容易の観点から、CH2F2(Difruoromethan:HFC−32)及び/又はプロパンが好ましい。
本発明であれば、接触後にトリチウム水がより低濃度化した被処理水であっても、さらに本発明のガスハイドレートに接触させることで、さらにこの被処理水中のトリチウム濃度を低減できる利点を有する。
前記接触反応にて形成されたトリチウム水−重水を含むガスハイドレートと、接触後の被処理水とを分離することが好適である。当該分離し除去する方は、ガスハイドレート側であっても被処理水側であってもよく、特に限定されない。本発明は、分離方法や装置構成によって好適に分離手段を設定することができる点でも利点がある。当該分離手段として、例えば、固液分離、遠心分離等の公知の分離手段を用いることができるが、これに限定されない。
本発明は、さらに前記形成されたトリチウム水−重水を含むガスハイドレートの一部を分離回収することが好適である。この分離回収により、トリチウム水を含む溶液を回収できるので、トリチウム水を効率よく回収することができる。
上述したように、重水のガスハイドレートの表面及び/又その内部に、被処理水中のトリチウム水由来のトリチウム水を含むガスハイドレートが形成され、その結果、トリチウム水−重水を含むガスハイドレート固体を形成している。このため、トリチウム水−重水を含むガスハイドレート固体において「トリチウム水が存在する部分」を回収することで、効率よくトリチウム水を分離回収することができる。
なお、回収された「トリチウム水が存在する部分」には軽水及び重水を含む場合があり、回収されたトリチウム水混合液は、既存の蒸留法、化学交換法、電解法、CECE法、吸着法や深冷法等のトリチウム濃縮技術により、さらにトリチウムを濃縮してもよい。
これに対し、本発明は、トリチウム水−重水のガスハイドレートから、トリチウム濃度が高い部分を選択的に回収することが容易であり、当該回収部分においてトリチウムが高濃度になっているため、溶融等の容易な回収方法で行うことができ、またトリチウム水の回収効率も高いという非常に優れた効果を有する。
本発明において、トリチウム水−重水の溶融差(温度差又は溶融圧力差)を考慮して溶融してもよく、より具体的にはトリチウム水が溶融できる温度(又は圧力)で重水が溶融しない温度帯(又は圧力帯)で溶融処理を行ってもよい。また、回転翼羽、ドラム回転等の表面削り可能な機械的手段を行ってもよい。
本発明においては、トリチウム水を回収する際に溶かす必要があるガスハイドレート量は、特許文献2の方法と比べて少ない。従って、ガス回収にかかるコストは相対的に少なくなる。また、ガス回収にかかる単位量当たりのコストが高いガス種であっても、本発明においては経済的合理性が得られ、使用が可能になる。
本発明に係るトリチウム水汚染水の汚染水処理方法は、上述の本発明の分離方法に従って行うことができる。上述した構成と同じ構成については適宜省略する。
本発明は、重水及び/又はトリチウム水のガスハイドレートの形成条件下であってかつ軽水の液体状態を維持する条件下で、重水を含むガスハイドレート及び/又は当該ガスハイドレートをベースとするトリチウム水−重水を含むガスハイドレートに対して、トリチウム水を含む被処理水を接触させて、当該被処理水からトリチウム水を分離することを含む、トリチウム汚染水の汚染水処理方法方法を提供することができる。
さらに、前記接触させることで、重水を含むガスハイドレート及び/又は当該ガスハイドレートをベースとするトリチウム水−重水を含むガスハイドレート(表面及び/又は内部)に、トリチウム水を含むガスハイドレートを形成させることができる。また、前記接触して形成されたトリチウム水−重水を含むガスハイドレートの氷状の結晶と、トリチウム水を含む被処理水とを分離することを含むことが好適である。また、前記重水を含むガスハイドレートが、重水を含む混合液を、重水のガスハイドレート形成条件下において重水を含むガスハイドレートに形成させることを経たものであることが好適である。また、前記接触させる際に、連続式又はバッチ式にて行うことが好適である。また、前記形成されたトリチウム水−重水を含むガスハイドレートの一部をトリチウムとして分離回収し、回収後の重水を含むガスハイドレートにて上記接触反応を行うことが好適である。
スキーム1について、図2を参照して説明する。
ステップ11(S11):まずトリチウム水を含む被処理水(汚染水)を、接触反応ステップに供給(給水)する。
ステップ12(S12):接触反応ステップにおいて、重水のガスハイドレートに対して、前記被処理水(汚染水)を接触させて反応させる。このとき、重水及び/又はトリチウム水のガスハイドレートの形成条件下であってかつ軽水の液体状態を維持する条件下で行う。これにより、重水のガスハイドレートの内部及び/又は表面に、トリチウム水のガスハイドレートが取り込まれ、トリチウム水−重水のガスハイドレートが形成される。なお、ステップ2(S2)において、重水を含むガスハイドレートをベースとするトリチウム水−重水を含むガスハイドレートを用いてもよく、このときさらにトリチウム水濃度が高まったトリチウム水−重水のガスハイドレートが形成される。
ステップ130(S130):接触反応後の被処理水を回収する。基準値以下の場合、処理水として回収し、貯留又は外系に放流ことができる。
ステップ1(S11):まずトリチウム水を含む被処理水(汚染水)を、接触反応ステップに給水する。
ステップ20(S20):重水のガスハイドレートを形成し、形成された重水のガスハイドレートを接触反応のステップ12に供給する。
ステップ12(S12):ステップ12は上記スキーム1のステップ12と同様である。当該接触反応ステップにおいて、重水のガスハイドレート及び/又はこれをベースとするトリチウム水−重水のガスハイドレートに対して、前記被処理水(汚染水)を接触させて反応させる。
ステップ13(S13):ステップ13は上記スキーム1のステップ13と同様である。トリチウム水−重水のガスハイドレートと、接触反応後の被処理水とを分離する。
ステップ31(S31):トリチウム水−重水のガスハイドレートからトリチウム水を含むガスハイドレート部分を回収する。
例えば、トリチウム水−重水のガスハイドレートの表層にあるトリチウム水ガスハイドレートの一部又は全部を、溶融又は削りによって、当該ガスハイドレートから少なくともトリチウム水を含む部分を分離回収できる。
又は、トリチウム水−重水のガスハイドレートごと溶解させてもよい。この場合、後述するステップ31(S31)は省略してもよい。
ステップ33(S33):トリチウム水−重水のガスハイドレートからトリチウム水のガスハイドレート部分の一部又は全部を分離除去された重水のガスハイドレートを、接触反応ステップ(S12)に供給する。接触反応のための必要量が基準値以下の場合には、接触反応工程(S12)の前に重水のガスハイドレートを形成して補充してよいし、ステップ20(S20)から重水のガスハイドレートを新たに接触反応工程(S12)供給してもよい。
本発明に係るトリチウム水汚染水の汚染水処理装置は、重水及び/又はトリチウム水のガスハイドレートの形成条件下であってかつ軽水の液体状態を維持する条件下で、重水を含むガスハイドレート及び/又は当該ガスハイドレートをベースとするトリチウム水−重水を含むガスハイドレートに対して、トリチウム水を含む被処理水を接触反応させる接触反応装置を少なくとも備えるものである。また、本発明に係るトリチウム水汚染水の汚染水処理装置は、トリチウム水の汚染水からの分離装置としても使用することができる。
より具体的な接触反応装置の1例として、被処理水の供給口及び排出口を有し、被処理水及びガスハイドレートが接触反応可能な、ガスハイドレート形成用の反応容器を備える装置であることが好ましいが、これに限定されない。なお、当該接触反応装置は、重水のガスハイドレート及び/又はトリチウム水−重水のガスハイドレートを形成させることができる。また、例えば、当該接触反応装置は、重水及び/又はトリチウム水のガスハイドレート結晶化が可能な公知の装置を利用してもよいが、例えば、当該接触反応槽の外部に、当該接触反応槽上部と接触反応槽底部とをつなぐ循環パイプを有し、このパイプの中間部には底部から上部方向に圧送するポンプを有する接触反応装置等が挙げられるが、これに限定されない。また、本発明の汚染水処理装置には、本発明の方法に従って、被処理水の処理量及びガスハイドレート形成等を制御できる制御部を備えるものが好適である。
当該加熱冷却部(例えば、ヒーター、冷凍機等)、ガス供給部(例えば、管、調節弁、ポンプ等)は、ハイドレート形成及び/又は溶解を行うための装置(手段)である。加熱冷却部及びガス供給部はそれぞれ温度制御部及び圧力制御部によって制御されてもよい。また、これら各部を制御し接触反応を制御する接触反応制御部を、さらに備えることが好適である。当該接触反応制御部は、本発明の接触反応装置又は本発明の汚染水処理装置に配置されてもよいし、又はアクセス可能な装置(例えば、サーバ等)内に配置してもよい。
前記重水のハイドレート供給部として、供給管、供給ポンプ(スラリーポンプ等)等が挙げられ、また、前記接触反応装置に供給前に、ハイドレートの粉砕装置を備えてもよい。
本発明の汚染水処理装置又は分離装置には、前記接触反応装置に供給するための、重水のガスハイドレート製造装置をさらに備えることが好適である。前記汚染水処理装置は分離装置として使用することもでき、また前記分離装置は汚染水処理装置としても使用することができる。前記重水のガスハイドレート製造装置には、当該ガスハイドレートを製造するための、加熱冷却部及びガス供給部、温度制御部、圧力制御部、重水製造部、ガスタンク部、これらの制御部等を備えてもよい。
本発明の汚染水処理装置の一例として、(a)重水を含む混合液を、重水のガスハイドレート形成条件下において重水を含むガスハイドレートに形成させるガスハイドレート形成装置と、(b)重水及び/又はトリチウム水のガスハイドレートの形成条件下であってかつ軽水の液体状態を維持する条件下で、重水を含むガスハイドレートに対して、トリチウム水を含む被処理水を接触反応させる接触反応装置と、を備える汚染水処理装置を挙げる。さらに、当該汚染水処理装置は、当該汚染水処理制御部によって下記の工程A〜Cを行うように制御されている。
重水を重水タンク(10)からポンプ(11)を使用して、重水予冷タンク(13)に圧送する。重水はD2OまたはDOHの少なくともいずれかを含む。また、純度100%である必要はない。
汚染水は、前処理として汚染水に含まれる粗大な夾雑物をフィルター等で排除し、有機物を活性炭フィルター等で取り除いた後に、汚水タンク(30)に貯留される。ガスハイドレート法による操作に支障をきたさない場合には前処理を省略しても良い。
トリチウム水を含有するガスハイドレートは、重水ガスハイドレート表面にその大半が存在する。しかし、トリチウムの内ごく一部は、同位体交換反応、すなわちトリチウム原子核と重水素原子核と軽水素原子核がその位置を交換するので、ごく一部であるがトリチウムは重水ガスハイドレートの内部まで侵入する。しかし、固体における原子核の拡散速度は常温では遅いので、トリチウムの進入深さは小さい。従って、その表面にトリチウム水を含むガスハイドレートが晶析した重水ガスハイドレートの表面を溶かし、液体とガスに分解すれば、汚染水から分離されたトリチウム水のほぼ全量を回収することができる。
これは活性点が覆われてしまうと機能しなくなる吸着剤によるガスハイドレート除去とは、本発明が異なる点であり、本発明が有利な点である。
〔1〕
重水及び/又はトリチウム水のガスハイドレートの形成条件下であってかつ軽水の液体状態を維持する条件下で、重水を含むガスハイドレート及び/又は当該ガスハイドレートをベースとするトリチウム水−重水を含むガスハイドレートに対して、トリチウム水を含む被処理水を接触させて、当該被処理水からトリチウム水を分離する方法。
〔2〕
前記被処理水を接触させて前記 ガスハイドレートの表面及び/又は内部に、トリチウム水を含むガスハイドレートを形成させる、前記〔1〕記載のトリチウム水の分離方法。
〔3〕
前記接触させて形成されたトリチウム水−重水を含むガスハイドレートと、接触後の被処理水 とを分離する、前記〔1〕又は〔2〕記載のトリチウム水の分離方法。
〔4〕
前記重水を含むガスハイドレートが、重水を含む混合液を、重水のガスハイドレート形成条件下において重水を含むガスハイドレートに形成させたものである、前記〔1〕〜〔3〕のいずれか記載のトリチウム水の分離方法。
〔5〕
前記接触させる際に、連続式又はバッチ式にて行う、前記〔1〕〜〔4〕のいずれか記載のトリチウム水の分離方法。
〔6〕
前記形成されたトリチウム水−重水を含むガスハイドレートの一部を回収してトリチウムを分離回収する、前記〔1〕〜〔5〕のいずれか記載のトリチウム水の分離方法。
〔7〕
重水及び/又はトリチウム水のガスハイドレートの形成条件下であってかつ軽水の液体状態を維持する条件下で、重水を含むガスハイドレート及び/又は当該ガスハイドレートをベースとするトリチウム水−重水を含むガスハイドレートに対して、トリチウム水を含む被処理水を接触反応させて、当該被処理水からトリチウム水を分離する、トリチウム水汚染水の処理方法。
〔8〕
前記〔7〕記載のトリチウム水汚染水の処理方法において、前記〔2〕〜〔7〕のいずれかを選択する、汚染水の処理方法。
〔9〕
重水及び/又はトリチウム水のガスハイドレートの形成条件下であってかつ軽水の液体状態を維持する条件下で、重水を含むガスハイドレート及び/又は当該ガスハイドレートをベースとするトリチウム水−重水を含むガスハイドレートに対して、トリチウム水を含む被処理水を接触反応させる接触反応装置を少なくとも備える、トリチウム水汚染水の処理装置。
〔10〕
被処理水が給水及び排出できる手段、重水及び/又はトリチウム水のガスハイドレートが形成できる手段、並びにガスハイドレートと被処理水を接触反応できる手段を備える、汚染水の処理装置又は汚染水の処理システム。
〔11〕
被処理水の供給口及び排出口を有する、ガスハイドレート形成用反応容器を備えるガスハイドレート形成装置を備え、
前記反応容器が、被処理水及びガスハイドレートが接触反応できるものである、汚染水の処理装置。
前記汚染水処理装置には、さらに、重水及び/又はトリチウム水のガスハイドレートの形成条件下であってかつ軽水の液体状態を維持する条件下で、重水を含むガスハイドレート及び/又は当該ガスハイドレートをベースとするトリチウム水−重水を含むガスハイドレートに対して、トリチウム水を含む被処理水を接触反応させるように制御する制御部を備えることが好適である。
〔12〕
前記〔9〕〜〔11〕のいずれか記載の処理装置又は処理システムにおいて、前記〔1〕〜〔8〕のいずれかを行うように構成されている、処理装置又は処理システム。
試験用の汚染水として、超純水に市販のトリチウム試薬を混合し、トリチウム濃度が5.00×104、5.00×105及び5.00×106Bq/Lとなるように3つ調製した。調製した3つの汚染水はポリエチレン製広口ビンに入れ、さらに19.0℃の水浴中にいれた。
試験に使用するガスをHFC−32からHFC−134aあるいはプロパンあるいはCO2に変更し、HFC−134aでの試験(実施例2−1)、プロパンでの試験(実施例2−2)、CO2での試験(実施例2−3)を行った。試験用の汚染水のトリチウム濃度は5.00×105Bq/Lとした。重水ガスハイドレートの充填率は50%とした。これ以外の試験方法は、<実施例1>と同様とした。トリチウム濃度の測定は、除去処理後の汚染水についてのみ行った。
これにより、HFC−32、HFC−134a、プロパン及びCO2のいずれのガス条件でも、得られたガスハイドレートを用いて、トリチウム水をより良好に回収することができた。よって、通常ガスハイドレート形成に用いるガスを利用できれば、トリチウム水を含む汚染水から、トリチウム水を効率よく分離することができ、より好適にはHFC−32、HFC−134a、プロパン及びCO2から選択される1種又は2種以上であった。
試験に使用する重水の純度を99.8%(重水濃度99.8質量%)から、軽水(超純水)で希釈し、70%あるいは50%に変更し、重水濃度70質量%での試験(実施例3−1)、重水濃度50質量%での試験(実施例3−2)を行った。試験用の汚染水のトリチウム濃度は5.00×105Bq/Lとした。重水ガスハイドレートの充填率は50%とした。これ以外の試験方法は、<実施例1>と同様とした。トリチウム濃度の測定は、除去処理後の汚染水についてのみ行った。
これにより、50%、70%及び99.8%のいずれの重水濃度であっても、得られたガスハイドレートを用いて、トリチウム水をより良好に回収することができた。よって、ベースとなる重水のガスハイドレートに使用する重水を含む混合液の重水濃度は特に限定されず、この重水のガスハイドレートをベースにすることで、トリチウム水を含む汚染水から、トリチウム水を効率よく分離することができ、より好適には50%以上であった。
<実施例1>の操作後、試験用の汚染水のトリチウム濃度が5.00×105Bq/L、重水ガスハイドレートの充填率が50%の条件の試験例において、液相(除去処理後の汚染水)を軽水受けタンクで回収し、反応装置内にトリチウム水−重水を含むガスハイドレートを残し、これを「分離回収されたガスハイドレート」とした。その後、反応装置内のガスを徐々に排気し、温度を設定条件に保ったまま、圧力を大気圧とした。この操作により、ガスハイドレートは次第に溶融し液相とガスになる。分離回収されたガスハイドレートから次第に溶融して得られる液相を、一定時間ごとにサンプリングし、各試料とした。最初にサンプリングした試料を1回目の試料とし、サンプリングを20回目行った。
1回目から10回目までサンプリングした各試料を混合して1〜10回目までの試料(実施例4−1)とし、11回目から20回目までサンプリングした各試料を混合して11〜20回目までの試料(実施例4−2)とし、2つのトリチウム濃度測定用試料とした。トリチウム濃度の測定は液体シンチレーション法によった。
これにより、重水ガスハイドレートの表面にトリチウム水が偏在していることが明らかになった。よって、ガスハイドレートからトリチウム水を回収する場合にはガスハイドレート表面のみを溶融し液化すれば十分であることが分かった。
11 ポンプ
12 温度制御装置
13 重水予冷タンク
14 ポンプ
15 温度制御装置
16 ガスハイドレート製造タンク
17 弁
18 粉砕装置
19 スラリーポンプ
20 ガスタンク
21 弁
22 ガス回収装置
23 弁
30 汚染水タンク
31 ポンプ
32 温度制御装置
33 汚染水予冷タンク
34 ポンプ
40 反応装置
41 温度制御装置
42 ポンプ
50 軽水受けタンク
51 重水受けタンク
52 トリチウム水タンク
53 弁
54 弁
55 弁
Claims (6)
- 重水及び/又はトリチウム水のガスハイドレートの形成条件下であってかつ軽水の液体状態を維持する条件下で、重水を含むガスハイドレート及び/又は当該ガスハイドレートをベースとするトリチウム水−重水を含むガスハイドレートに対して、トリチウム水を含む被処理水を接触させて、当該被処理水からトリチウム水を分離する方法。
- 前記被処理水を接触させて前記ガスハイドレートの表面及び/又は内部に、トリチウム水を含むガスハイドレートを形成させる、請求項1記載のトリチウム水の分離方法。
- 前記接触させて形成されたトリチウム水−重水を含むガスハイドレートと、接触後の被処理水とを分離する、請求項1又は2記載のトリチウム水の分離方法。
- 前記重水を含むガスハイドレートが、重水を含む混合液を、重水のガスハイドレート形成条件下において重水を含むガスハイドレートに形成させたものである、請求項1〜3のいずれか記載のトリチウム水の分離方法。
- 前記形成されたトリチウム水−重水を含むガスハイドレートの一部を回収してトリチウム水を回収する、請求項1〜4のいずれか記載のトリチウム水の分離方法。
- 重水及び/又はトリチウム水のガスハイドレートの形成条件下であってかつ軽水の液体状態を維持する条件下で、重水を含むガスハイドレート及び/又は当該ガスハイドレートをベースとするトリチウム水−重水を含むガスハイドレートに対して、トリチウム水を含む被処理水を接触反応させて、当該被処理水からトリチウム水を分離する、トリチウム水汚染水の処理方法。
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