JP2020069332A - 天板付き什器 - Google Patents
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Abstract
Description
このような構成とすることにより、保護壁部に連携部を挿通させることができるため、連携部が配置される位置であっても保護壁部を設置することができる。保護壁部によって連携部に他の什器や使用者の手足が接触することを抑制することができる。
このような構成とすることにより、保護壁部が連携部を支持する部材を兼ねることができ、連携部を安定した状態に設けることができる。
天板位置固定手段および第2連携部材は、天板取付部の内部に設けられていることにより、他の什器や使用者の手足が接触することを防止することができる。操作部および第1連携部材は、保護壁部によって他の什器や使用者の手足が接触することを抑制することができる。これらのことにより、他の什器や使用者の手足が意図せずに操作部に接触したり、天板位置固定手段に接触したりして天板位置固定手段による天板の位置固定が解除されることを防止することができる。
このような構成とすることにより、天板の下方においてワゴンや椅子などの他の什器を上側向かって動かしたり、使用者が手足を上側に向かって動かしたりした際に、他の什器や使用者の手足が操作部よりも先に保護壁部と接触するため、他の什器や使用者の手足が意図せずに操作部に接触して操作部が操作されることを抑制することができる。
このような構成とすることにより、天板本体の規格を保護壁部を設けない天板付き什器の天板本体の規格と同様にすることができ、製造や管理の簡便化を図ることができる。また、保護壁部のない既存の天板付き什器であっても、保護壁部を取り付けることができる。
図1および図2に示すように、本実施形態による天板付き什器1は、床に設置される脚部2(支持構造体)と、脚部2に対して回動可能に支持された天板3と、天板3を脚部2に対して回動可能に支持する回動機構4と、脚部2に対する天板3の回動を拘束可能な係止部8と、係止部8による天板3の脚部2に対する回動の拘束と許容とを切り替える操作手段9と、を有するテーブルで、天板3の姿勢を切り替え可能に構成されている。
天板3は、水平方向に延びる回動軸線回りに回動可能で、図1に示す天板本体31の板面が水平面となる横臥した第1姿勢と、図2に示す天板本体31の板面が略鉛直面となる起立した第2姿勢と、に切り替え可能に構成されている。天板取付部6は、天板本体31における第1姿勢となった際の下面31aに固定されている。天板本体31は、天板取付部6とともに脚部2に対して回動可能に構成されている。
天板3は、第1姿勢となると、その上面31bで使用者が作業可能な状態となり、第2姿勢となると使用者が使用できない状態となる。天板3は、例えば天板付き什器1を収納する際に第2姿勢とするように設計されている。
以下の部材、機構などの説明では、天板3が第1姿勢であるものとする。
天板本体31には、天板本体31の上で使用する電子機器のプラグを差し込み可能な電源コンセント33が取り付けられている。
電源コンセント33は、天板本体31に埋め込まれたコンセント部34と、コンセント部34に接続されてコンセント部34に電源を供給する配線35と、を有している。配線は、天板本体31の下側に引き出されている。
本実施形態の天板付き什器1は、1つの脚部2が天板3を支持しており、この1つの脚部2が天板3の板面の中心に接続されている。なお、ベース部21には、床を走行可能なキャスターが設けられていて、天板付き什器1が床を走行可能に構成されていてもよい。
図3および図4に示すように、天板支持部5は、脚柱部22の上端部に固定される底板部51と、底板部51の幅方向の両側に設けられ底板部51から上方に突出する一対の側壁部52と、を有している。
底板部51は、前後方向よりも幅方向に長く、幅方向に対称な形状となっている。底板部51は、幅方向の中央部が脚柱部22の上端部に固定されている。
第1配線保持部36に保持された配線35は、脚柱部22を伝わって床まで延ばされている。脚柱部22には、配線35を脚柱部22に沿った状態に保持する第2配線保持部37が設けられている。
側壁部52の上端面522は、平坦な水平面となっている。側壁部52の上端面522は、天板3が第1姿勢となると、天板3に下側から当接するように構成されている。
側壁部52の後端面523は、底板部51の後端部よりも後側に突出している。側壁部52の前端面524は、底板部51の前端部よりもやや前側に突出している。側壁部52の前端面524は、高さ方向の中間部がその上下の部分よりも前側に張り出す円弧面となっている。
なお、側壁部52の前端面524における切り欠き部521の上側は、切り欠き部など凹部が形成されていても、その凹部が塞がれていて円弧面が形成されている。
第1軸部53は、一対の側壁部52それぞれの後端部近傍で底板部51よりも後側に突出している部分に取り付けられている。第1軸部53は、軸線531が幅方向に延びる向きで側壁部52を貫通するように設けられている。一対の側壁部52それぞれに設けられた第1軸部53は、同軸となっている。
図5に示すように、天板取付部6は、長尺の部材で前後方向に延びる向きで天板本体31(図1参照)の下面31aに固定されている。天板取付部6は、幅方向に間隔をあけて2つ設けられている。幅方向の一方側の天板取付部6は、幅方向一方側の側壁部52に支持され、幅方向の他方側の天板取付部6は、幅方向の他方側の側壁部52に支持されている。なお、図5では、天板取付部6を覆うカバー部32を省略している。
天板取付部6は、前後方向に延びて天板本体31に固定される第1天板取付板部61と、第1天板取付板部61の幅方向の他方側の縁部から下側に延びる第2天板取付板部62と、第1天板取付板部61の幅方向の一方側の縁部から下側に延びる第3天板取付板部63と、を有している。
天板取付部6には、第1天板取付板部61、第2天板取付板部62および第3天板取付板部63に囲まれた空部615が形成されている。
第1天板取付板部61には、例えば、ネジなどの固定具で天板本体31に固定可能に構成されている。
第2天板取付板部62および第3天板取付板部63には、操作手段9の操作ロッド94が挿通される第2孔部624,634が前端部近傍に形成されている。
天板取付部6は、第2姿勢となると、第1天板取付板部61が側壁部52の後に配置され、第2天板取付板部62が側壁部52後側部分の幅方向の他方側の面に沿って配置され、第3天板取付板部63が側壁部52の後側部分の幅方向の一方側の面に沿って配置される。すなわち、第2姿勢となると、天板取付部6の内部に側壁部52の後側部分が挿入される。このとき、天板取付部6は、第2軸部54と離間している。
溝部64は、前側から後側に向かって緩やかに下側に向かう方向に直線状に延びるガイド溝部641と、ガイド溝部641の後端部から後側に向かって漸次上側に向かう斜め方向に突出する係止溝部642と、を有している。ガイド溝部641と係止溝部642とは、略同じ溝幅に形成されている。
ガイド溝部641は、天板3が回動する際に第2ピン73が移動するように構成されている。係止溝部642は、第2ピン73が挿入されると第2ピン73の天板取付部6に対する移動を拘束するように構成されている。
図3および図4に示すように、カバー部32は、天板取付部6の幅方向の両側を覆う一対のカバー側板部321と、天板取付部6の下側覆うカバー下板部322と、天板取付部6の前側を覆うカバー前板部323と、天板取付部6の後側を覆うカバー後板部324と、を有している。カバー部32は、天板本体31または天板取付部6に固定されている。
カバー側板部321と天板取付部6との間には、リンク部7の接続部71が配置されている。
カバー側板部321には、前端部近傍に上側に開口する切り欠き部321aが形成されている。切り欠き部321aは、天板取付部6の第2天板取付板部62および第3天板取付板部63に形成された第2孔部624,634と幅方向に重なる位置に配置されている。切り欠き部321aには、操作手段9の操作ロッド94が挿通される。
カバー下板部322には、カバー下方開口部325の前側に隣接して第1カバー下板部326(被覆部)が形成され、第1カバー下板部326よりも前側にカバー前板部323と連続する第2カバー下板部327が形成されている。第2カバー下板部327は、幅方向の両側が一対のカバー側板部321それぞれと連続している。
図8および図9に示すように、第1カバー下板部326は、一対のカバー側板部321と連続しておらず、一対のカバー側板部321との間にそれぞれ隙間328が形成されている。第1カバー下板部326は、前縁部のみが第2カバー下板部327と接続され、側縁部が一対のカバー側板部321と離間し、後縁部がカバー下方開口部325に向いている。カバー部32は、弾性変形可能に構成されている。第1カバー下板部326は、前縁部を軸として上下方向に回動するように撓むことが可能となっている。第1カバー下板部326は、脚部2の側壁部52と干渉しない位置に配置されている。
図5および図10に示すように、リンク部7は、断面形状が上側に開口するコ字形状(C字形状)となる長尺に形成された接続部71と、接続部71の長さ方向の一方の端部に設けられた第1ピン72(一端)と、接続部71の長さ方向の他方の端部に設けられた第2ピン73(他端)と、を有している。
リンク部7は、幅方向に間隔をあけて2つ設けられている。2つのリンク部7は、幅方向に対称となる形状に形成されている。以下では、2つのリンク部7のうちの幅方向の一方側に配置されるリンク部7を説明し、幅方向の他方側に配置されるリンク部7の説明を省略する。
第1接続板部711は、板面が略長方形状に形成されている。
第2接続板部712は、第1接続板部711よりも前後方向に長く形成され、前縁部が第1接続板部711の前縁部よりも前側に位置し、後縁部が第1接続板部711の後縁部よりも後側に突出している。
第3接続板部713は、第1接続板部711よりも前後方向に長く形成され、前縁部が第1接続板部711の前縁部とほぼ同じ位置で、後縁部が第1接続板部711の後縁部よりも後側に突出している。第3接続板部713は、前端部近傍の上部側が切り欠かれている。
第2ピン73は、第2接続板部712の前縁部近傍に設けられている。第2ピン73は、第2接続板部712から幅方向の一方に突出している。
幅方向の他方側に配置されたリンク部7は、第2ピン73が幅方向の他方側に突出し、天板取付部6の溝部64に幅方向の一方側から挿入されている。
リンク部7は、第2軸部54の軸線541回りに回動することによって第2ピン73が溝部64のガイド溝部641に沿って延設方向に移動するように構成されている。
このとき、第2ピン73は、ガイド溝部641の前端部よりもやや後側となる位置に配置されている。ガイド溝部641における第2ピン73が配置される位置を第1姿勢第2ピン位置643とする。
第2姿勢では、リンク部7は、前端部が後端部よりも上側かつ後側となる斜めの姿勢となる。第1接続板部711は、第1カバー下板部326の下側に隣接し、カバー下方開口部325の上部側(第1姿勢における前部側)を覆っている。第1接続板部711の上端部711a(第1姿勢における前端部)は、第2天板取付板部62および第3天板取付板部63の第2切り欠き部623,633に入っている。第2接続板部712および第3接続板部713は、前側部分のみが天板取付部6と幅方向に重なっていて、カバー部32と天板取付部6との間に挟まれている。
図11−図13に示すように、係止部8は、天板取付部6の空部615に配置され天板取付部6に固定された固定部81と、天板取付部6の空部615に配置され固定部81に対して移動可能に支持された可動部82と、を有している。
固定部81および可動部82は、天板取付部6の空部615のうちの第1切り欠き部622,632よりも前側に配置されている。
第1固定板部861には、前後方向の中間部で幅方向の他方側に開口部863が形成されている。
固定板部86の上部に固定された第1規制部87、第2規制部88および可動部82は、固定板部86、第1天板取付板部61、第2天板取付板部62および第3天板取付板部63に囲まれている。
移動惹起部83は、前側に配置されて操作手段9の牽引部材93が連結される連結部831と、連結部831における幅方向の他方側の後側に接続された本体部832と、を有している。
本体部832は、幅方向から見た形状が横臥した略J字形状に形成されていて、第1固定板部861に沿って配置される下側本体部833と、下側本体部833の後側の端部から上側に延びる後側本体部834と、後側本体部834の上端部から前側に延びる上側本体部835と、を有している。下側本体部833は上側本体部835よりも前後方向に長く、下側本体部833の後端部と上側本体部835の後端部とは上下方向に重なる位置に配置され、下側本体部833の前端部が上側本体部835の前端部よりも前側に位置している。
図11に示すように、第2ピン押さえ部本体841は、板面が幅方向を向く向きに配置され、前側に回動軸部843が設けられ、回動軸部843よりも後側に突出ピン842が突設されている。
上述したように、突出ピン842は、下側本体部833の下側に開口する切り欠き部833bに配置されている。突出ピン842は、切り欠き部833bの下向き面よりも上側には変位できないように構成されている。
突出ピン842は、下側本体部833に設けられたばね845(図11および図12参照)によって上側に付勢されていて、切り欠き部833bの下向き面に押し付けられている。これにより、第2ピン押さえ部84は、下側に向かって回動せず、孔部833aに挿入された状態に維持されている。なお、第2姿勢では、ばね845によって後側に付勢されている。
第2ピン押さえ部本体841は、第1姿勢かつ操作手段9が操作されていない通常状態(ばね845に付勢されている状態)で、下側に位置し略前後方向に延びる下縁部841aと、下縁部841aの後端部から上側に向かって後側に張り出すように湾曲して延びる下側後縁部841bと、下側後縁部841bの上端部から上側に向かって漸次前側に向かう斜め方向に延びる上側後縁部841cと、上側後縁部841cの上端部から前側に延びる上縁部841dと、上縁部841dの前端部から前側に向かって漸次下側に向かう斜め方向に延びて下縁部841aと接続される前縁部841eと、を有している。上側後縁部841cは、回動軸部843を中心とする円弧面に形成されている。
第2ピン押さえ部本体841の下縁部は、略水平面となり下側本体部833の下端部と同じ高さに配置されている。第2ピン押さえ部本体841の上縁部は、略水平面となる向きで変位惹起溝部836に配置され、上側本体部835の下面と間隔をあけて対向している。
第2ピン押さえ部本体841の上側後縁部841cは、下側本体部833よりも上側に配置され、後側本体部834よりも間隔をあけた前側に配置されている。
第1側板部871の幅方向の他方側の面および第2側板部872の幅方向一方側の面には、前側部分の下部側に下側に開口する略V字形の溝部871d,872dがそれぞれ形成されている。溝部871d,872dの側面のうちの後部側となる後側面871e,872eは上下方向に延び、前部側となる前側面871f,872fが後側から前側に向かって漸次下側に延びている。
第2側板部872には、溝部64の後部側と同じ形状の溝部875が溝部64と幅方向に重なる位置に配置されている。第2側板部872の溝部875は、前側に開口している。第2側板部872の溝部875には、第2天板取付板部62の溝部64の後部側を移動する第2ピン73の先端部が挿入されるように構成されている。
図5に示すように、操作手段9は、天板本体31の下側に配置された操作レバー91(操作部)と、操作レバー91と係止部8の可動部82(図11−図13参照)とを連携する連携部92と、を有している。
図11−図13に示すように、連携部92は、天板取付部6の内部に配置され、可動部82の連結部831と連結された牽引部材93と、操作レバー91と連結された操作ロッド94と、操作ロッド94に取り付けられて牽引部材93が連結されるカム95と、を有している。
図19および図20に示すように、操作レバー91の幅方向の他方側に、保護壁部96が隣接して設けられている。
保護壁部96は、壁面が幅方向を向き前後方向に延びる壁体で、天板本体31の下側に取り付けられている。保護壁部96には、幅方向に貫通する孔部961が形成され、孔部961に操作ロッド94が挿通されている。
図19および図20に示すように、操作レバー91の下端面91aは、保護壁部96の下端面96aとほぼ同じ高さに配置されている。また、操作レバー91の前端部91bは、保護壁部96の前端部96bと前後方向にほぼ同じ位置し配置されている、操作レバー91の後端部91cは、保護壁部96の後端部96cよりも前側に配置されている。
カム95と操作ロッド94とは固定され、相対回転しないように構成されている。カム95は、幅広部951が幅狭部952よりも前側に配置されている。
牽引部材93は、棒状の部材で、前後方向に延びる向きで2つの天板取付部6それぞれの内部に配置されている。牽引部材93は、後端部が可動部82の連結部831に幅方向に延びる軸線回りに回動可能に連結され、前端部がカム95の幅狭部952に幅方向に延びる軸線回りに回動可能に連結されている。
そして、牽引部材93が前側に移動することにより、可動部82が前側に移動する。可動部82は、固定板部86に沿って前側に移動する。なお、第2姿勢では、操作レバー91が操作されると可動部82が上側に移動する。
なお、第2姿勢で可動部82が上側に移動すると、係合部材85は上側に移動するが、第2姿勢のでは第1姿勢のように係合部材85が係止されていないため、係合部材85が移動することによって解除される係止機構はない。
第2姿勢では、可動部82が上側に移動すると、第2ピン押さえ部84は、前側に回動することになる。第2姿勢では、操作レバー91が操作されていないと、第2ピン押さえ部84は、後側に向かって回動するように第2ピン73を押圧しているため、操作レバー91が操作されて第2ピン押さえ部84が前側に回動すると、第2ピン押さえ部84は第2ピン73と離間する。
第2姿勢において、図23に示す操作レバー91が操作されていない状態から図24に示す操作レバー91が操作された状態となると、移動惹起部83が上側に移動し、移動惹起部83が係止溝部642に挿入されたリンク部7の第2ピン73を下側から当接する。図23−図25は、図12と幅方向の反対側から見た断面図となっている。
このとき、図25に示すように、第2ピン73には、移動惹起部83の第2ピン当接面834bが当接されるため、第2ピン当接面834bが上側に移動することで、第2ピン73は、上側かつ後側に押され、上側かつ後側に移動しようとする。このとき、第2ピン押さえ部84は、前側に回動して第2ピン73と離間していて、第2ピン73を押圧していないため、第2ピン73は、上側かつ後側に移動可能となり、係止溝部642からガイド溝部641に移動する。これにより、天板3が回動な状態となる。
なお、第1姿勢で可動部82が前側に移動すると、移動惹起部83は前側に移動するが、リンク部7の第2ピン73は、ガイド溝部641の前端部近傍に配置されているため、移動惹起部83が第2ピン73を押すことはない。
第1姿勢の天板3の前端部を上方に持ち上げるようにして天板3を回動させる。天板3が回動すると、係合部材85は側壁部52の前側円弧面525と対向する。このため、操作レバー91操作が解除されると、係合部材85は後側に移動しようとするが、前側円弧面525に沿って移動するため前側に移動した状態に維持される。さらに天板3が回動すると、係合部材85は前側円弧面525から離れるため、操作レバー91操作が解除されていると後側(第2姿勢では下側)に移動して復元される。
天板3が第1姿勢から第2姿勢に向かって回動して、リンク部7の第2ピン73がガイド溝部641に沿って後側(係止溝部642に向かう側)に移動すると、第2ピン73は、第2ピン押さえ部84と当接する。このとき、第2ピン73は、第2ピン押さえ部本体841の前縁部841eに前側から当接し、ガイド溝部641に沿って後側に移動しようとすることで第2ピン押さえ部本体841の前縁部841eを後側に押す。これにより、第2ピン押さえ部84は、ばね845を弾性変形させて下側に回動し、ガイド溝部641への突出(幅方向から見てガイド溝部641と重なる部分)が小さくなる。その結果、第2ピン73が第2ピン押さえ部本体841の前縁部841eおよび上縁部841dを押しながらガイド溝部641に沿ってさらに後方に移動可能となる。
このとき、ガイド溝部641は、第1姿勢における前側が第1姿勢における後側よりも上側となる略上下方向に延びた状態となっている。ここからは、ガイド溝部641の第1姿勢における前側を上側とし、第1姿勢における後側を下側として説明する。
第2ピン73は、係止溝部642に挿入されると前側の斜め上方に第2ピン押さえ部84が配置され、第2ピン押さえ部84の角部841fが当接しているため、係止溝部642から抜け出ないように構成されている。その結果、リンク部7の第2ピン73が係止溝部642に係止された状態に拘束され、天板3が第2姿勢に維持される。
これにより、第2姿勢の天板3を第1姿勢にしようとする外力によって、第2ピン73を係止溝部642からガイド溝部641に移動させる方向のモーメントが生じた際に、第2ピン73から第2ピン押さえ部84に作用する力は、第2ピン押さえ部84の回動軸部843に向かう方向であるため、第2ピン押さえ部84が回動して第2ピン73が移動することが防止される。
第2ピン押さえ部84は上側に移動することで、第2ピン73と離間するとともに前側に回動してガイド溝部641へ突出する部分(幅方向から見てガイド溝部641と重なる部分)が小さくなる。
移動惹起部83は上側に移動することで、第2ピン当接面834bが係止溝部642に挿入されたリンク部7の第2ピン73に下側から当接し、第2ピン73を上側に移動させる。上側に向かって押された第2ピン73は、係止溝部642に沿って移動することになるため、係止溝部642を上側かつ前側に移動する。
このとき、リンク部7の上端部(第2ピン73が設けられている側の端部)が第2ピン73の移動によって上側かつ前側に移動するため、リンク部7の第1接続板部711が上側かつ前側に移動し、上端部が第2天板取付板部62および第3天板取付板部63の第2切り欠き部623,633から出て、第1カバー下板部326の下端部よりも前側に位置した状態となる。
リンク部7は、天板3が回動して天板取付部6が回動することで第2軸部54を中心に回動し、第2ピン73がガイド溝部641を下側(後側)から上側(前側)に向かって移動する。このとき、リンク部7の第1接続板部711は、上端部が第1カバー下板部326の下端部よりも前側に位置した状態となっているため。第1接続板部は、第1カバー下板部326の前面(第1姿勢における下面)に沿って移動する。天板3が第1姿勢となると、リンク部7の第1接続板部711は、第1カバー下板部326の下側に重なって配置され、前端部が第1カバー下板部326と第2カバー下板部327との接続部分の下側に配置される。
天板3が第1姿勢となると、第2ピン73は、ガイド溝部641の第1姿勢第2ピン位置643に配置される。
これにより、天板3の回動が拘束され、天板3が第1姿勢に維持される。
上述した本実施形態による天板付き什器1は、天板本体31の下面31aに操作レバー91に隣接して天板取付部6とは別体の保護壁部96が設けられていることにより、天板3の下方においてワゴンや椅子などの他の什器を移動させたり、使用者が手足を動かしたりした際に、他の什器や使用者の手足が保護壁部96と接触することで、他の什器や使用者の手足が意図せずに操作レバー91に接触して操作レバー91が操作されることを抑制することができる。
例えば、上記の実施形態では、天板3は、脚部2に対して回動可能に構成されているが、脚部2に対して昇降可能に構成されていてもよい。このような場合、例えば、操作レバーなどの操作部が操作されて操作ロッドが回動し、その回動によって天板3を昇降させる昇降機構のスイッチボタンを押すように構成されていてもよい。
また、上記の実施形態では、使用者が操作する操作部は操作レバー91であるが、操作レバー以外のボタンやハンドルなどであってもよい。
また、上記の実施形態では、保護壁部96は、操作レバー91の幅方向の他方側に設けられているが、操作レバー91の幅方向の一方側や幅方向の両側、後側などに設けられていてもよい。
また、保護壁部96には、孔部961に代わって、幅方向に貫通し下側に開口するU字形状の切り欠き部(開口部)が形成され、この切り欠き部に操作ロッド94が挿通されていてもよい。
また、上記の実施形態では、保護壁部96は、天板本体31とは別体で、天板本体31の下面31aに固定されているが、天板本体31と一体に形成されていてもよい。
保護壁部96の下端面96aが操作レバー91の下端面91aよりも下側に突出していると、天板3の下方においてワゴンや椅子などの他の什器を上側向かって動かしたり、使用者が手足を上側に向かって動かしたりした際に、他の什器や使用者の手足が操作レバー91よりも先に保護壁部96と接触するため、他の什器や使用者の手足が意図せずに操作レバー91に接触して操作レバー91が操作されることを抑制することができる。
2 脚部(支持構造体)
3 天板
6 天板取付部
7 リンク部
8 係止部(天板位置固定手段)
9 操作手段
31 天板本体
31a 下面
53 第1軸部
54 第2軸部
65 ガイド部
91 操作レバー(操作部)
92 連携部
93 牽引部材(第2連携部材)
94 操作ロッド(第1連携部材)
96 保護壁部
624,634 第2孔部(第2開口部)
961 孔部(第1開口部)
Claims (6)
- 支持構造体と、
前記支持構造体に相対移動可能に支持された天板と、
前記天板の前記支持構造体に対する移動を拘束して前記天板の前記支持構造体に対する位置を固定可能な天板位置固定手段と、
前記天板位置固定手段による前記天板の前記支持構造体に対する移動の拘束と許容とを切り替える操作手段と、を有する天板付き什器において、
前記天板は、板状の天板本体と、
前記天板本体の下面に取り付けられて前記支持構造体に相対移動可能に支持された天板取付部と、を有し、
前記操作手段は、前記天板本体の下面から突出し使用者が操作する操作部と、
前記天板位置固定手段と前記操作部とを連携する連携部と、を有し、
前記天板本体には、前記天板取付部とは別体で前記天板本体の下面から突出する保護壁部が前記操作部に隣接して配置されていることを特徴とする天板付き什器。 - 前記連携部は、長尺に形成され、
前記保護壁部は、前記連携部が挿通される第1開口部を有することを特徴とする請求項1に記載の天板付き什器。 - 前記保護壁部は、前記連携部を支持していることを特徴とする請求項2に記載の天板付き什器。
- 前記天板位置固定手段は、前記天板取付部の内部に設けられ、
前記連携部は、前記天板本体の下面に沿った第1方向に延びて前記操作部と連結された長尺の第1連携部材と、
前記天板本体の下面に沿った方向で前記第1方向と交差する第2方向に延びて前記第1連携部材と前記天板位置固定手段とを連結する第2連携部材と、を有し、
前記第1連携部材は、前記第1開口部に挿通されるとともに、前記天板取付部に形成された第2開口部に挿通され、前記天板取付部の内部で前記第2連携部材と連結されていることを特徴とする請求項2または3に記載の天板付き什器。 - 前記保護壁部は、前記操作部よりも前記天板本体からの突出寸法が大きく設定されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の天板付き什器。
- 前記保護壁部は、前記天板本体とは別体に設けられていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の天板付き什器。
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