JP2020068112A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】熱交換器に水を散布する燃料電池システムにおいて、熱交換器に水を散布する必要がある場合に水を確保する。【解決手段】燃料電池10と、燃料電池10を冷却する冷却装置22と、電気化学反応で発生した気体及び水を含む混合気体から水を分離する気液分離器30と、気液分離器30で分離した水を冷却装置22に散布する散布装置34、35、36と、燃料電池10に供給される空気を加湿する加湿装置14と、加湿装置14による加湿量を制御する制御装置40とを備える。制御装置40は、散布装置34、35、36による水を散布を行う必要がある場合に、加湿装置14による加湿量を増大させる。【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池を冷却するための冷却装置に水を散布する燃料電池システムに関する。
特許文献1では、燃料電池の排気ガスに含まれる水を気液分離器で回収し、回収した水を熱交換器からなる冷却装置に散布する燃料電池システムが提案されている。当該燃料電池システムは、冷却装置に散布された水の蒸発潜熱により、冷却装置の冷却性能を向上させている。
また、特許文献2では、加湿器で加湿された空気を燃料電池に供給する構成において、燃料電池の状態に応じて加湿器をバイパスする空気量を調整することで、燃料電池に供給される空気の湿度を最適にすることが提案されている。
特開2001−313054号公報 特開2006−120340号公報
しかしながら、特許文献1の構成では、気液分離器で回収できる水量が燃料電池の発電量に依存するため、冷却装置に水を散布する必要がある場合に、水が不足する可能性がある。また、特許文献2の構成では、燃料電池に供給される空気の湿度が最適値に制御されているため、燃料電池の排気ガスから回収可能な水量が少ない。
本発明は上記点に鑑み、燃料電池を冷却する冷却装置を備える燃料電池システムにおいて、冷却装置に散布する水を確保することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、空気に含まれる酸素と、水素とを電気化学反応させる燃料電池(10)と、熱媒体を用いて熱交換することで燃料電池を冷却する冷却装置(22)と、電気化学反応で発生した気体及び水を含む混合気体から水を分離する気液分離器(30)と、気液分離器で分離した水を冷却装置に散布する散布装置(34、35、36)と、燃料電池に供給される空気を加湿する加湿装置(14)と、加湿装置による加湿量を制御する制御装置(40)とを備える。制御装置は、散布装置による水を散布を行う必要がある場合に、加湿装置による加湿量を増大させる。
これにより、燃料電池の排気ガス中の水分量が増大し、気液分離器による水の回収量を増大させることができる。この結果、冷却装置に散布する水を確保することができる。
なお、上記各構成要素の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
第1実施形態の燃料電池システムの概念図である。 流量調整弁の制御マップを示す図である。 第1実施形態のバイパス流量制御を示すフローチャートである。 第2実施形態の燃料電池システムの概念図である。 第2実施形態のバイパス流量制御を示すフローチャートである。 第2実施形態の変形例を説明するための燃料電池の電流電圧特性を示す図である。
以下、実施形態について図に基づいて説明する。以下の実施形態において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
以下、本発明を適用した第1実施形態の燃料電池システムについて図面を用いて説明する。この燃料電池システムは、電気自動車の一種である、いわゆる燃料電池車両に適用されており、車両走行用電動モータ等の電気負荷に電力を供給する。
図1に示すように、燃料電池システムは、水素と酸素との電気化学反応を利用して電力を発生する燃料電池10を備えている。燃料電池10は、図示しないインバータ等の電気機器に電力を供給するように構成されている。インバータは、燃料電池10から供給された直流電流を交流電流に変換して走行用モータ(負荷)に供給してモータを駆動する。
本第1実施形態では、燃料電池10として固体高分子電解質型燃料電池を用いており、基本単位となるセルが複数積層されたスタック構造となっている。各セルは、電解質膜が一対の電極で挟まれた構成となっている。
燃料電池10には、水素通路11を介して水素が供給され、空気通路12を介して酸素を含む空気が供給される。水素は、例えば図示しない高圧水素タンクから供給される。空気は、空気通路12に設けられた空気供給装置13によって供給される。本実施形態では、空気供給装置13として空気圧縮機を用いており、加圧した空気を加圧吸気として燃料電池10に供給している。空気供給装置13は、圧縮機モータ(図示せず)と機械的に接続されている。
燃料電池10では、以下の水素と酸素の電気化学反応が起こり電気エネルギが発生する。
(負極側)H2→2H++2e-
(正極側)2H++1/2O2+2e-→H2
この電気化学反応のためには、燃料電池10内の電解質膜は、水分を含んだ湿潤状態となっている必要がある。このため、空気通路12には、燃料電池10に供給される空気を加湿する加湿装置14が設けられている。加湿装置14で加湿された空気が燃料電池10に供給されることで、燃料電池10内の電解質が加湿される。
上記電気化学反応に用いられなかった未反応の水素は、燃料電池10から水素排ガスとして排出され、上記電気化学反応に用いられなかった未反応の酸素は、燃料電池10から空気排ガスとして排出される。
燃料電池10では電気化学反応により生成水が発生し、この水分は空気排ガスに含まれた状態で燃料電池10から排出される。燃料電池10から排出される空気排ガスは加湿装置14を通過する。加湿装置14では、空気排ガスに含まれる水蒸気によって、燃料電池10に供給される空気が加湿される。
空気通路12には、燃料電池10に供給される空気が加湿装置14をバイパスするためのバイパス通路15が設けられている。バイパス通路15には、流量調整弁16が設けられている。流量調整弁16は、弁開度を調整することでバイパス通路15の空気流量を調整するバイパス流量調整部である。流量調整弁16の開度制御は、後述する制御装置40によって行われる。
流量調整弁16の開度を調整することで、燃料電池10に供給される空気流量に対するバイパス通路15を通過する空気流量の比(以下、「バイパス流量比」という)を調整することができる。バイパス流量比は、加湿装置14に供給される空気流量とバイパス通路15を通過する空気流量の合計に占めるバイパス通路15を通過する空気流量の割合である。
流量調整弁16の開度を大きくすると、バイパス通路15を通過する空気流量の割合が増大し、バイパス流量比が増大する。流量調整弁16の開度を小さくすると、バイパス通路15を通過する空気流量の割合が減少し、バイパス流量比が減少する。
バイパス流量比を調整することで、加湿装置14を通過する空気流量を調整でき、燃料電池10に供給される空気の加湿量を調整できる。具体的には、バイパス流量比を減少させることで、空気の加湿量を増大させることができ、バイパス流量比を増大させることで、空気の加湿量を減少させることができる。本実施形態では、流量調整弁16が燃料電池10に供給される空気の加湿量を調整する加湿量調整部として機能する。
また、燃料電池10に供給される空気の加湿量を調整することで、燃料電池10の空気排ガスに含まれる水分量を調整できる。具体的には、バイパス流量比を減少させ、空気の加湿量を増大させることで、空気排ガス中の水分量を増大させることができる。また、バイパス流量比を増大させ、空気の加湿量を減少させることで、空気排ガス中の水分量を減少させることができる。
空気通路12における燃料電池10の下流側には、背圧調整弁17が設けられている。背圧調整弁17は、弁開度を調整することで、燃料電池10の空気背圧を調整することができ、燃料電池10内の空気の圧力を調整することができる。
燃料電池10は、出力が高くなると温度上昇して電解質が乾燥しやすくなり、発電状態が不安定になるおそれがある。このため、燃料電池10の出力が高くなると、背圧調整弁17によって空気背圧を高くし、電解質膜の乾燥を防止している。
燃料電池10は発電の際、上記電気化学反応により熱が発生する。燃料電池10は、発電効率のために運転中一定温度(例えば80℃程度)に維持する必要がある。また、燃料電池10内部の電解質膜は、所定の許容上限温度を超えると、高温により破壊されるため、燃料電池10を許容温度以下に保持する必要がある。
燃料電池システムは、燃料電池10に冷却水を循環供給する冷却水通路20を備えている。冷却水としては、低温時の凍結を防止するために、例えばエチレングリコールと水との混合溶液を用いることができる。冷却水通路20には、冷却水を循環させるための冷却水ポンプ21が設けられている。
冷却水通路20には、ラジエータ22が設けられている。ラジエータ22は、燃料電池10により高温となった冷却水と、ファン23により送風された外気とを熱交換させ、燃料電池10で発生した熱を系外に放出する熱交換器である。つまり、ラジエータ22は、熱媒体を用いて熱交換することで燃料電池10を冷却する冷却装置である。ファン23の回転は、後述の制御装置40によって制御される。
冷却水通路20における燃料電池10の出口側には、燃料電池10から流出した冷却水の温度を検出する水温センサ24が設けられている。燃料電池10から流出した冷却水の温度(つまり、燃料電池10の出口温度)は、ラジエータ22に流入する冷却水の温度(つまり、ラジエータ22の入口温度)ということもできる。
空気通路12における背圧調整弁17の下流側には、燃料電池10の空気排ガス中から水分を分離するための気液分離器30が設けられている。気液分離器30は、空気排ガスに含まれる水分を回収する水回収部である。
気液分離器30の下方には、気液分離器30で回収した水を貯蔵するための貯水タンク31が設けられている。貯水タンク31には、貯水タンク31の貯水量を検出するための貯水量センサ32が設けられている。
気液分離器30と貯水タンク31は水通路33によって接続されている。気液分離器30で回収された水は、水通路33を介して貯水タンク31に供給される。
貯水タンク31には、散布用通路34が接続されている。散布用通路34には、貯水タンク31の貯蔵水を散布用通路34に圧送するための散布用ポンプ35が設けられている。散布用通路34には、散布用通路34を流れる水の量を調整するための散布用弁36が設けられている。これらの散布用通路34、散布用ポンプ35、散布用弁36は、ラジエータ22に水を散布する散布装置を構成している。
貯水タンク31の貯蔵水は、散布用通路34を介してラジエータ22の表面に供給される。散布用通路34の先端には、図示しない散布ノズルが設けられており、散布用通路34を流れた水はラジエータ22の表面に散布される。ラジエータ22に散布された水は、ラジエータ22の表面で蒸発する。この水の蒸発潜熱を利用してラジエータ22の冷却能力を向上させることができる。
ラジエータ22への水の散布は、ラジエータ22の冷却能力が不足する場合に行われる。本実施形態では、外気温が高い場合にラジエータ22の冷却能力が不足すると判断し、ラジエータ22への水の散布が行われる。
図1に示すように、燃料電池システムには、制御装置40が設けられている。制御装置40は、燃料電池システムを構成する各制御対象機器の作動を制御する制御部である。制御装置40は、CPU、ROM及びRAM等を含む周知のマイクロコンピュータとその周辺回路から構成されている。
制御装置40には、燃料電池10から発電状態を示す情報が入力し、水温センサ24から燃料電池10の出口温度を示すセンサ値が入力し、貯水量センサ32から貯水タンク31の貯水量を示すセンサ値が入力する。また、制御装置40には、外気温センサ41から外気温を示すセンサ値が入力する。制御装置40から、流量調整弁16、背圧調整弁17等の各制御対象機器に制御信号が出力される。制御装置40は、ROMに記憶されている制御プログラムに基づいて、各制御対象機器の作動を制御することができる。
ここで、制御装置40による流量調整弁16の開度制御について説明する。本実施形態では、図2に示す流量制御弁16の制御マップを用いて流量制御弁16の弁開度が制御される。図2に示す制御マップでは、燃料電池10の発電量と流量制御弁16の弁開度が関連付けられている。これらの制御マップは、例えば制御装置40のROMに格納されている。
燃料電池10の発電量が増大すると、電気化学反応による水の生成量が増大し、燃料電池10の内部水分量が増大する。このため、燃料電池10の発電量の増大に伴って、燃料電池10の供給される空気の加湿量を低減する必要がある。図2に示す制御マップでは、燃料電池10の発電量増大にしたがって、流量調整弁16の開度が大きくなっており、バイパス流量比が大きくなっている。
本実施形態では、流量調整弁16の制御マップが2種類設けられている。図2に示すように、通常制御マップと加湿量増大用マップが設けられている。
加湿量増大マップは、通常制御マップに比較して、燃料電池10の発電量に対する流量制御弁16の開度が小さくなっており、バイパス流量比が小さくなっている。加湿量増大マップを用いた場合には、通常制御マップを用いた場合よりも、加湿装置14を通過する空気の割合が増大し、燃料電池10に供給される空気の加湿量が増大する。このため、燃料電池10の空気排ガス中の水分量が増大し、気液分離器30での水の回収量が増大する。
加湿量増大用マップは、加湿装置14による空気の加湿量を増大させる必要がある場合に用いられる。加湿装置14による空気の加湿量を増大させる必要がある場合とは、ラジエータ22に水を散布するために貯水タンク31の貯水量を確保する必要がある場合である。本実施形態では、外気温が高く、かつ、貯水タンク31の貯水量が少なくなっている場合に、加湿装置14による空気の加湿量を増大させる必要があると判断される。
次に、本実施形態の燃料電池システムによるバイパス流量制御を図3のフローチャートに基づいて説明する。
まず、S10の処理で燃料電池システムの起動を行う。続いて、S11の処理で外気温センサ41のセンサ値及び貯水量センサ32のセンサ値を取得する。
次に、S12の処理で外気温センサ41のセンサ値から特定される外気温が所定温度を上回っているか否かを判定する。所定温度は、ラジエータ22に水を散布する必要性を判断するために基準となる温度であり、任意に設定することができる。
S12の判定処理で外気温が所定温度を上回っていないと判定された場合には、燃料電池10に供給される空気の加湿量を増大させる必要がないと判断されるので、S14でバイパス流量比が通常となるように、流量調整弁16の開度を制御する。S14の制御処理では、図2に示す通常制御マップを用いる。
一方、S12の判定処理で外気温が所定温度を上回っていると判定された場合には、S13で貯水タンク31の貯水量が所定量を下回っているか否かを判定する。所定量は、ラジエータ22に散布する水が貯水タンク31に確保されているか否かを判断するために基準となる貯水量であり、任意に設定することができる。
S13の判定処理で貯水タンク31の貯水量が所定量を下回っていないと判定された場合には、燃料電池10に供給される空気の加湿量を増大させる必要がないと判断されるので、上述したS14の処理を実行する。
一方、S13の判定処理で貯水タンク31の貯水量が所定量を下回っていると判定された場合には、燃料電池10に供給される空気の加湿量を増大させる必要があると判断されるのでS15でバイパス流量比が低減されるように、流量調整弁16の開度を制御する。S15の制御処理では、図2に示す加湿量増大用マップを用いる。
これにより、外気温が高く、かつ、貯水タンク31の貯水量が少なくなっている場合に、加湿装置14による空気の加湿量が増大する。この結果、空気排ガス中の水分量が増大するため、気液分離器30によって回収される水分量を増大させることができ、貯水タンク31の貯水量を増大させることができる。
次に、S16で燃料電池システムを停止させるか否かを判定する。S16の判定処理で燃料電池システムを停止させないと判定された場合には、S11の処理に戻る。一方、燃料電池システムを停止させると判定された場合には、バイパス流量制御処理を終了する。
以上説明した本実施形態によれば、外気温が高く、かつ、貯水タンク31の貯水量が少なくなっている場合に、加湿装置14による空気の加湿量を増大させている。これにより、燃料電池10の排気ガス中の水分量が増大し、気液分離器30による水の回収量が増大し、貯水タンク31の貯水量が増大する。この結果、ラジエータ22に水を散布する場合に水を確保することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本第2実施形態では、上記第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
上記第1実施形態では、ラジエータ22に水を散布する必要性が高い場合に、加湿装置14による空気の加湿量を増大させるようにした。このように、燃料電池10に供給される空気の加湿量を増大させると、燃料電池10内のガス流路が水で閉塞するいわゆるフラッディングが発生する可能性がある。このため、本第2実施形態では、燃料電池10でフラッディングが発生した場合に、燃料電池10内から水分を排出するパージを行う。
図4に示すように、本第2実施形態の制御装置40は、燃料電池10のインピーダンスを検出するインピーダンス検出部40aとしての機能を備えている。制御装置40は、例えば周知の交流インピーダンス法を用いて燃料電池10のインピーダンスを検出することができる。
燃料電池10の電解質膜は、水分量が増加すると、その膜抵抗(即ち、インピーダンス)が低下する傾向を示す。即ち、当該インピーダンスは、燃料電池10の内部水分量と相関関係がある物理量である。このため、本第2実施形態では、燃料電池10のインピーダンスに基づいて燃料電池10の内部水分量を推定し、燃料電池10でフラッディングが発生しているか否かを判断する。
次に、本第2実施形態の燃料電池システムによるバイパス流量制御を図5のフローチャートに基づいて説明する。
本第2実施形態では、図5に示すように、S15の処理でバイパス流量比が低減されるように流量調整弁16の開度制御を行った後、S17の処理で燃料電池10でフラッディングが発生しているか否かを判定する。S17では、インピーダンスが所定値を下回っている場合に、フラッディングが発生していると判定する。所定値は、燃料電池10でフラッディングが発生しているか否かを判断するために基準となる値であり、任意に設定することができる。
S17の判定処理でフラッディングが発生していないと判定された場合には、S18の処理で空気供給装置13から燃料電池10に供給される空気流量を通常とする。一方、S17の判定処理でフラッディングが発生していると判定された場合には、S19でバイパス流量比が通常となるように、流量調整弁16の開度を制御する。そして、S20の処理で空気供給装置13から燃料電池10に供給される空気流量を増大させる。これにより、増大した空気流によって燃料電池10の内部から余剰の水分を排出することができる。
以上説明した本第2実施形態によれば、燃料電池10への供給空気の加湿量を増加させた結果、フラッディングが発生した場合に、燃料電池10への空気供給量を増加させることで、燃料電池10の内部から水分を排出でき、フラッディングを解消することができる。
(他の実施形態)
本発明は上述の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、以下のように種々変形可能である。また、上記各実施形態に開示された手段は、実施可能な範囲で適宜組み合わせてもよい。
(1)上記第1実施形態では、本実施形態では、外気温が所定温度を上回っており、かつ、貯水タンク31の貯水量が所定量を下回っている場合に、加湿装置14による加湿量を増大させたが、これに限らず、いずれか一方の条件が成立した場合に加湿装置14による加湿量を増大させてもよい。つまり、外気温が所定温度を上回っている場合に加湿装置14による加湿量を増大させてもよく、または貯水タンク31の貯水量が所定量を下回っている場合に加湿装置14による加湿量を増大させてもよい。
(2)上記第1実施形態では、バイパス流量比を低減することで、燃料電池10に供給される空気の加湿量を増大させるようにしたが、これに限らず、加湿装置14が空気への加湿量を調整可能となっている場合には、加湿装置14による加湿量を増大させることで、燃料電池10に供給される空気の加湿量を増大させるようにしてもよい。
(3)上記第1実施形態では、外気温が所定温度を上回った場合に、ラジエータ22に水を散布する必要があると判断するようにしたが、これに限らず、外気温以外の物理量に基づいてラジエータ22への水散布の必要性を判断してもよい。例えば燃料電池10が高負荷となった場合には、燃料電池10の発熱量が増大してラジエータ22の冷却能力が不足すると推測される。このため、燃料電池10の発電量が所定値を上回った場合に、ラジエータ22に水を散布する必要があると判断してもよい。
(4)上記第2実施形態では、燃料電池10のインピーダンスに基づいてフラッディングの発生を判定するようにしたが、燃料電池10のインピーダンスに限らず、燃料電池10の内部水分量と相関関係がある物理量に基づいてフラッディング発生の判定を行うことができる。例えば、燃料電池10の内部水分量と相関関係がある物理量として燃料電池10の電流I及び電圧Vの関係である電流電圧特性(IV特性)を用い、電流電圧特性に基づいてフラッディングの発生を判定するようにしてもよい。
図6では、燃料電池10の内部水分量が適正である場合の電流電圧特性を基準特性として示している。図6における斜線で示す部分は、燃料電池10でフラッディングが発生していると判断されるフラッディング領域である。フラッディング領域では、燃料電池10の電流電圧特性が基準特性よりも低下している。
制御装置40は、燃料電池10の電流値及び電圧値に基づいて電流電圧特性を取得する電流電圧特性取得部として機能する。基準特性は予め設定しておき、例えば制御装置40のROMに格納しておけばよい。
燃料電池10の内部水分量が過剰である場合は、燃料電池10の内部水分量が適正である場合に比べて、燃料電池10の発電効率が低下し、電流電圧特性が低下する。このため、燃料電池10への供給空気の加湿量を増大させた後で燃料電池10の電流及び電圧を取得し、この電流電圧特性が基準特性よりも下回っている場合に、燃料電池10の内部水分量が過剰になっており、フラッディングが発生していると判断できる。
10 燃料電池
13 空気供給装置
14 加湿装置
15 バイパス通路
16 流量調整弁
22 ラジエータ(冷却装置)
30 気液分離器
31 貯水タンク
32 貯水量センサ
34 散布用通路(散布装置)
35 散布用ポンプ(散布装置)
36 散布用弁(散布装置)
40 制御装置
40a インピーダンス検出部
41 外気温センサ

Claims (8)

  1. 空気に含まれる酸素と、水素とを電気化学反応させる燃料電池(10)と、
    熱媒体を用いて熱交換することで前記燃料電池を冷却する冷却装置(22)と、
    前記電気化学反応で発生した気体及び水を含む混合気体から水を分離する気液分離器(30)と、
    前記気液分離器で分離した水を前記冷却装置に散布する散布装置(34、35、36)と、
    前記燃料電池に供給される空気を加湿する加湿装置(14)と、
    前記加湿装置による加湿量を制御する制御装置(40)と、
    を備え、
    前記制御装置は、前記散布装置による水を散布を行う必要がある場合に、前記加湿装置による加湿量を増大させる燃料電池システム。
  2. 前記燃料電池に供給される空気が前記加湿装置をバイパスするためのバイパス通路(15)を備え、
    前記制御装置は、前記バイパス通路を通過する空気量を減少させることで、前記加湿装置に供給される空気量を増大させ、前記加湿装置による加湿量を増大させる請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 外気温を検出する外気温センサ(41)を備え、
    前記制御装置は、前記外気温センサで検出した外気温が所定温度を上回っている場合に、前記加湿装置による加湿量を増大させる請求項1または2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記気液分離部で分離した水を貯蔵する貯水タンク(31)と、
    前記貯水タンクの貯水量を検出する貯水量センサ(32)と、
    を備え、
    前記制御装置は、前記貯水量センサで検出した前記貯水タンクの貯水量が所定量を下回っている場合に、前記加湿装置による加湿量を増大させる請求項1または2に記載の燃料電池システム。
  5. 外気温を検出する外気温センサ(41)と、
    前記気液分離部で分離した水を貯蔵する貯水タンク(31)と
    前記貯水タンクの貯水量を検出する貯水量センサ(32)と、
    を備え、
    前記制御装置は、前記外気温センサで検出した外気温が所定温度を上回っており、かつ、前記貯水量センサで検出した前記貯水タンクの貯水量が所定量を下回っている場合に、前記加湿装置による加湿量を増大させる請求項1または2に記載の燃料電池システム。
  6. 前記電気化学反応に用いられる空気を前記燃料電池に供給する空気供給装置(13)を備え、
    前記制御装置は、前記燃料電池の内部でフラッディングが発生していると判定された場合に、前記空気供給装置による空気の供給量を増大させる請求項1ないし5のいずれか1つに記載の燃料電池システム。
  7. 前記燃料電池のインピーダンスを検出するインピーダンス検出部(40a)を備え、
    前記制御装置は、前記燃料電池のインピーダンスが所定値を下回った場合に、前記燃料電池の内部でフラッディングが発生していると判定する請求項6に記載の燃料電池システム。
  8. 前記燃料電池の電流及び電圧から電流電圧特性を取得する電流電圧特性取得部を備え、
    前記制御装置は、前記電流電圧特性が所定の基準特性を下回った場合に、前記燃料電池の内部でフラッディングが発生していると判定する請求項6に記載の燃料電池システム。
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