JP2020068103A - 二次電池 - Google Patents

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佑甫 和泉
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Abstract

【課題】単電池を均一に加圧することができる二次電池を提供する。【解決手段】二次電池11は、正極と負極とがセパレータを介して交互に複数積層されてなる電極積層体及び電解液が可撓性を有した外装部材によって包み込まれた単電池12と、単電池12を加圧する硬質の加圧部材14とを備えている。そして、単電池12と加圧部材14との間には、可撓性部材13が介在されている。【選択図】図1

Description

本発明は、例えばリチウムイオン電池などの二次電池に関する。
従来、この種の二次電池として例えば特許文献1に示す電池装置が知られている。こうした電池装置は、互いに面接触するように水平方向に並べられた複数の板状の単電池と、複数の単電池をそれらが並ぶ方向の両側から挟む一対の硬質のエンドプレートと、複数の単電池及び一対のエンドプレートをそれらの上部及び下部で拘束する弾性部材により構成された一対の拘束バンドとを備えている。
単電池は、複数の正極板と、複数の負極板と、複数のセパレータと、可撓性を有する外装部材と、液体電解質とを備えている。すなわち、単電池は、セパレータを介して正極板と負極板とを交互に積層したものを外装部材で包み込み、外装部材により形成される空間に液体電解質を注入した後、外装部材を封止することによって形成される。
特開2015−118822号公報
ところで、上述のような電池装置においては、複数の単電池を一対のエンドプレートにより挟んだ状態で一対のエンドプレートの外側から一対の拘束バンドによる弾性力を付与することによって、一対のエンドプレートが複数の単電池を加圧する構成になっている。この場合、硬質のエンドプレートにおける単電池との接触面は、平坦になっている。一方、可撓性を有した単電池は、互いに大きさの異なる正極板と、負極板と、セパレータとが複数積層された構成であるため、正極板とセパレータとの間及び負極板とセパレータとの間には必ず段差が生じる。
このため、単電池におけるエンドプレートとの接触面には、正極板とセパレータとの間の段差及び負極板とセパレータとの間の段差により多少の凹凸が形成される。この結果、エンドプレートによって単電池が加圧されると、単電池のエンドプレートとの接触面における凹凸の段差部分にエンドプレートから付与される加圧力が集中して単電池内のセパレータが破損するおそれがあるという問題がある。
本発明は、このような従来技術に存在する問題点に着目してなされた。その目的は、単電池を均一に加圧することができる二次電池を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決する二次電池は、正極と負極とがセパレータを介して交互に複数積層されてなる電極積層体及び電解液が可撓性を有した外装部材によって包み込まれた単電池と、前記単電池を加圧する硬質の加圧部材と、を備えた二次電池であって、前記単電池と前記加圧部材との間には、可撓性部材が介在されていることを要旨とする。
この構成によれば、硬質の加圧部材により可撓性部材を介して単電池が加圧されるので、単電池の加圧面に凹凸があっても単電池を均一に加圧することができる。
本発明によれば、単電池を均一に加圧することができる。
一実施形態における二次電池の側面模式図。 図1の分解斜視図。 単電池の拡大断面模式図。 二次電池の平面模式図。
以下、二次電池の一実施形態を図面に従って説明する。
図1及び図2に示すように、二次電池11は、例えばリチウムイオン電池などによって構成される。二次電池11は、積層された矩形板状をなす複数(本例では4つ)の単電池12と、4つの単電池12を外側から挟む一対の矩形板状をなす可撓性部材13と、一対の可撓性部材13を外側から挟む一対の矩形板状をなす硬質の加圧部材14とを備えている。
一対の加圧部材14は、一対の可撓性部材13を介して4つの単電池12を外側から挟むようにして加圧する。つまり、加圧部材14と単電池12との間には、可撓性部材13が介在されている。加圧部材14は、例えばアルミニウムなどの金属の板材によって構成される。
可撓性部材13は、例えばシリコーンゴムなどの可撓性を有する材料によって構成された矩形板状の袋体15と、袋体15内に収容された流体とを備えている。袋体15内に収容される流体としては水などの液体のみ、空気などの気体のみ、液体及び気体の混合物などが挙げられるが、本実施形態では流体として電気絶縁性を有する液体が採用されている。電気絶縁性を有する液体としては、例えばフッ素系不活性液体であるフロリナート(登録商標)が挙げられる。
図3に示すように、単電池12は、矩形板状の正極16と矩形板状の負極17とが矩形板状のセパレータ18を介して交互に複数積層されてなる電極積層体19及び電解液20を、可撓性を有した外装部材21によって包み込んだ構成とされている。正極16は、例えばアルミニウム板によって構成された正極集電板に正極活物質を塗布することによって形成される。負極17は、例えば銅板によって構成された負極集電板に負極活物質を塗布することによって形成される。
セパレータ18は、例えば不織布によって形成される。可撓性を有した外装部材21は、例えばラミネートフィルムによって形成される。外装部材21における長手方向の一端側からは正極端子22が突出しており、他端側からは負極端子23が突出している。正極端子22は、外装部材21内の全正極16の正極集電板と電気的に接続されている。負極端子23は、外装部材21内の全負極17の負極集電板と電気的に接続されている。
図4に示すように、二次電池11において、正極16、負極17、及びセパレータ18の大きさを比較すると、セパレータ18が最も大きく、正極16が最も小さい。可撓性部材13は正極16よりも小さく、加圧部材14はセパレータ18よりも大きい。そして、可撓性部材13は、正極16の範囲内に収まるように配置されている。すなわち、可撓性部材13は、正極16の周縁と重ならないように正極16のほぼ中央部と対応するように配置されている。
次に、二次電池11の作用について説明する。
二次電池11は、単電池12における正極16とセパレータ18との密着性及び負極17とセパレータ18との密着性が高いほど、すなわち正極16及び負極17間の距離が短いほど、正極16及び負極17間での電解液20を通した陽イオン(例えば、リチウムイオンなど)の移動が円滑になるので、電池としての性能が向上する。このため、単電池12は、一対の加圧部材14によって挟むようにして加圧する構成になっている。
ここで、単電池12の加圧面(外装部材21の表面)には、外装部材21内の正極16とセパレータ18との間の段差及び負極17とセパレータ18との間の段差などの影響により多少の凹凸が形成される。このため、加圧部材14によって直接単電池12を加圧すると、単電池12の加圧面における凹凸の段差部分に加圧部材14から付与される加圧力が集中して外装部材21内の特に脆弱なセパレータ18が破損するおそれがある。
この点、本実施形態の二次電池11では、単電池12と加圧部材14との間に可撓性部材13が介在されているので、単電池12が可撓性部材13を介して硬質の加圧部材14により加圧される。このため、単電池12の加圧面に凹凸があっても当該凹凸が可撓性部材13の弾性変形によって吸収されるので、加圧部材14による加圧力が単電池12の加圧面に対して均一に付与される。したがって、二次電池11では、内部のセパレータ18の破損を抑制しつつ単電池12を加圧することができる。
さらに、可撓性部材13は正極16よりも小さく且つ正極16の範囲内に収まるように配置されている。このため、加圧部材14により可撓性部材13を介して単電池12が加圧された場合に、正極16の周縁及び負極17の周縁がこれらと接触するセパレータ18に強く押し付けられることが抑制される。したがって、正極16の周縁及び負極17の周縁が強く押し付けられることによってセパレータ18が破損することを抑制できる。
また、二次電池11における単電池12は、充電及び放電を行う過程で膨張したり収縮したりして体積が変化する。このため、二次電池11において単電池12と加圧部材14との間に可撓性部材13を介在させない場合には、単電池12が膨張すると、単電池12が加圧部材14から過剰な圧力を受けて単電池12を構成する各種の部材が悪影響を受けることとなる。
この点、本実施形態の二次電池11では、単電池12と加圧部材14との間に可撓性部材13が介在されているので、単電池12の膨張及び収縮に追従して可撓性部材13が弾性変形する。このため、単電池12が膨張しても単電池12が加圧部材14から過剰な圧力を受けることが可撓性部材13によって効果的に抑制される。
なお、可撓性部材13は、袋体15内に収容する流体の種類や量を変更することで弾力性を自由に変更することができる。したがって、二次電池11では、単電池12の状態に応じて使用する可撓性部材13の弾力性を調整することで、単電池12が膨張したり収縮したりした際に加圧部材14から受ける圧力の変動を低減できる。
以上詳述した実施形態によれば、次のような効果が発揮される。
(1)二次電池11において、単電池12と加圧部材14との間には、可撓性部材13が介在されている。この構成によれば、硬質の加圧部材14により可撓性部材13を介して単電池12が加圧されるので、単電池12の加圧面に凹凸があっても単電池12を均一に加圧することができる。
(2)二次電池11において、可撓性部材13は、可撓性を有した袋体15と、袋体15内に収容された流体とを備えている。この構成によれば、可撓性部材13がより撓みやすくなるので、単電池12が膨張したときの膨張分の体積を可撓性部材13が撓むことによって好適に吸収することができる。
(3)二次電池11において、可撓性部材13の袋体15に収容される流体は、電気絶縁性を有する液体である。この構成によれば、袋体15から液体が漏れた場合でも、単電池12が短絡することを抑制できる。
(4)二次電池11において、可撓性部材13は、正極16、負極17、及びセパレータ18のうちで最も小さい正極16よりも小さい。この構成によれば、可撓性部材13を正極16の範囲内に配置することで、加圧部材14により可撓性部材13を介して単電池12が加圧された場合に、正極16の周縁及び負極17の周縁がこれらと接触するセパレータ18に強く押し付けられることを抑制できる。このため、正極16の周縁及び負極17の周縁が強く押し付けられることによってセパレータ18が破損することを抑制できる。
(変更例)
なお、上記実施形態は次のように変更してもよい。
・可撓性部材13は、必ずしも正極16より小さくする必要はない。すなわち、可撓性部材13は、正極16より大きくてもよいし、セパレータ18より大きくてもよい。
・可撓性部材13の袋体15に収容される流体は、必ずしも電気絶縁性を有する液体である必要はない。
・可撓性部材13は、可撓性を有した袋体15と、袋体15内に収容された流体とによって構成する必要はない。すなわち、可撓性部材13は、フォーム材(スポンジ)、ゴム、エラストマなどによって構成してもよい。
・加圧部材14を二次電池11の外装ケースと兼用にしてもよい。この場合には、外装ケースを構成する複数の壁部のうちの単電池12と対向する一部の壁部が加圧部材14として機能する。
・一対の可撓性部材13のうちのいずれか一方を省略してもよい。
・二次電池11における単電池12の数は、任意に変更してもよい。
・検査装置によって単電池12の通電検査を行う際には単電池12を一対の加圧部材14で加圧する必要があるが、このときの検査治具として一対の可撓性部材13を用いてもよい。あるいは、検査治具を用いずに、検査装置が一対の加圧部材14及び一対の可撓性部材13を備えるようにしてもよい。このようにしても、上記(1)〜(4)と同様の作用効果を得ることができる。
・可撓性部材13の袋体15には、外部から袋体15内に流体を注入可能な注入部を設けるようにしてもよい。この場合、注入部は、袋体15内の流体が外部へ流出しないようにするための弁を有している。このようにすれば、二次電池11の組み立て時には袋体15内に流体を注入せず、二次電池11の組み立て後に注入部から袋体15内に流体を注入することができる。このため、二次電池11の組み立て効率の向上に寄与できる。また、二次電池11の使用過程で単電池12の厚みが薄くなって加圧部材14から単電池12に付与される加圧力が減少した場合には、注入部から袋体15内に流体を追加で注入することで、加圧部材14から単電池12に付与される加圧力の減少分を補うことができる。なぜなら、単電池12の厚みの減少分を可撓性部材13の厚みの増加分で補うことができるからである。
11…二次電池、12…単電池、13…可撓性部材、14…加圧部材、15…袋体、16…正極、17…負極、18…セパレータ、19…電極積層体、20…電解液、21…外装部材。

Claims (4)

  1. 正極と負極とがセパレータを介して交互に複数積層されてなる電極積層体及び電解液が可撓性を有した外装部材によって包み込まれた単電池と、
    前記単電池を加圧する硬質の加圧部材と、
    を備えた二次電池であって、
    前記単電池と前記加圧部材との間には、可撓性部材が介在されていることを特徴とする二次電池。
  2. 前記可撓性部材は、可撓性を有した袋体と、前記袋体内に収容された流体とを備えていることを特徴とする請求項1に記載の二次電池。
  3. 前記流体は、電気絶縁性を有する液体であることを特徴とする請求項2に記載の二次電池。
  4. 前記可撓性部材は、前記正極、前記負極、及び前記セパレータのうちで最も小さい前記正極よりも小さいことを特徴とする請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の二次電池。
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JP7532734B2 (ja) 2021-10-15 2024-08-14 エルジー エナジー ソリューション リミテッド 加圧チャネルおよびそれを含む二次電池充放電装置

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