JP2020067197A - 雰囲気炉の耐火物の点検方法及び還元鉄の製造方法 - Google Patents

雰囲気炉の耐火物の点検方法及び還元鉄の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2020067197A
JP2020067197A JP2018198713A JP2018198713A JP2020067197A JP 2020067197 A JP2020067197 A JP 2020067197A JP 2018198713 A JP2018198713 A JP 2018198713A JP 2018198713 A JP2018198713 A JP 2018198713A JP 2020067197 A JP2020067197 A JP 2020067197A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
refractory
temperature
thickness
inspecting
damage rate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018198713A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7067413B2 (ja
Inventor
貴之 森岡
Takayuki Morioka
貴之 森岡
洋紀 長谷川
Hironori Hasegawa
洋紀 長谷川
真樹 米田
Maki Yoneda
真樹 米田
和裕 上村
Kazuhiro Uemura
和裕 上村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP2018198713A priority Critical patent/JP7067413B2/ja
Publication of JP2020067197A publication Critical patent/JP2020067197A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7067413B2 publication Critical patent/JP7067413B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Manufacture Of Iron (AREA)
  • Furnace Housings, Linings, Walls, And Ceilings (AREA)
  • Waste-Gas Treatment And Other Accessory Devices For Furnaces (AREA)

Abstract

【課題】雰囲気炉の耐火物の状態を適切に点検する方法を提供する。【解決手段】雰囲気炉の耐火物の点検方法は、加熱室と、加熱室の周りに配置された耐火物と、耐火物の外側に配置された鉄皮とを備える雰囲気炉の耐火物の点検方法であって、雰囲気炉の稼働中の鉄皮の温度を測定する工程(ステップS1−1)と、温度を測定した場所の耐火物の残存厚さ及び耐火物に形成された浸潤層の厚さを測定する工程(ステップS1−2)と、耐火物の残存厚さ及び浸潤層の厚さに基づいて、耐火物の損傷率を求める工程(ステップS1−3)と、損傷率と鉄皮の温度との対応関係を求める工程(ステップS1−4)と、対応関係から、所定の基準損傷率に対応する基準温度を決定する工程(ステップS1−5)と、鉄皮の温度が基準温度未満であるかを点検する工程(ステップS2)とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、雰囲気炉の耐火物の点検方法及び還元鉄の製造方法に関する。
鉄の製造工程では、副産物として酸化鉄を主成分とする製鉄ダスト(以下「ダスト」という。)が発生する。ダストは回収装置で回収され、還元鉄の材料として利用される。
酸化鉄の還元には、加熱室と、加熱室の周りに配置された耐火物と、耐火物の外側に配置された鉄皮とを備える雰囲気炉が用いられる。耐火物は炉の稼働によって損傷するため、耐火物を定期的に点検する必要がある。一方、耐火物は炉外から観察することができないため、耐火物の厚さを測定するためには炉の稼働を中断する必要がある。
取鍋や溶銑鍋における耐火物の点検方法として、鉄皮の温度から耐火物の損傷度合いを推測する方法が提案されている。
特開2009−19249号公報には、溶鋼を収容した取鍋の鉄皮の温度を赤外線放射温度計で測定し、測定した温度又は測定した温度上昇速度が予め設定したそれぞれの閾値以上である場合に、警報を発報するとともに取鍋内の溶鋼上に存在するスラグに耐火物溶出抑制剤を添加する、取鍋の漏鋼防止方法が開示されている。
特開2013−244515号公報には、取鍋の鉄皮の表面温度を赤外線放射温度計で測定し、測定した表面温度のなかの最高温度が、前回溶鋼を連続鋳造機に供給完了した後から今回の溶鋼を受鋼するまでの時間と鉄皮温度との関係等から求められる温度閾値を超えた場合に、当該取鍋の内張り耐火物の点検及び補修を行う、取鍋の漏鋼防止方法が開示されている。
特開2008−127619号公報には、耐火物の補修すべき残厚を予め設定しておき、溶銑鍋の連続使用時間が10時間以上になった後に溶銑鍋の鉄皮温度を測定し、鉄皮温度が300℃以下であって、補修をすべき残厚と所定の関係にあるときに耐火物の点検を実施する、溶銑鍋の耐火物補修要否の判断方法が開示されている。
特開2000−171173号公報には、金属製錬炉内で発生したガスをダスト回収装置へ導くダクトの内部空間、該ダクト内壁面温度、及び外気温度をそれぞれ測定する温度計と、各種の熱伝達係数及び熱伝導係数と温度測定値とに基づいて、ダクト内壁に付着したダストの厚みを演算する演算器とを備える付着ダスト厚み検出装置が開示されている。
特開2009−19249号公報 特開2013−244515号公報 特開2008−127619号公報 特開2000−171173号公報
特開2009−19249号公報、特開2013−244515号公報、及び特開2008−127619号公報に記載されているように、鉄皮の温度から耐火物の損傷度合いを推測することが考えられる。しかし本発明者らの調査によれば、雰囲気炉では、耐火物の残存厚さと鉄皮の温度との間に有意な相関が見られなかった。また、特開2000−171173号公報に記載されているダクト内の付着ダスト厚み検出装置を用いても、耐火物の残存厚さと鉄皮の温度との間に有意な相関が見られなかった。
本発明の目的は、雰囲気炉の耐火物の状態を適切に点検する方法を提供することである。本発明の他の目的は、雰囲気炉の耐火物の状態を適切に点検することで、雰囲気炉の稼働効率を向上させ、還元鉄の製造効率を高めることである。
本発明の一実施形態による雰囲気炉の耐火物の点検方法は、加熱室と、前記加熱室の周りに配置された耐火物と、前記耐火物の外側に配置された鉄皮とを備える雰囲気炉の耐火物の点検方法であって、前記雰囲気炉の稼働中の前記鉄皮の温度を測定する工程と、前記温度を測定した場所の前記耐火物の残存厚さ及び前記耐火物に形成された浸潤層の厚さを測定する工程と、前記耐火物の残存厚さ及び前記浸潤層の厚さに基づいて、前記耐火物の損傷率を求める工程と、前記損傷率と前記鉄皮の温度との対応関係を求める工程と、前記対応関係から、所定の基準損傷率に対応する基準温度を決定する工程と、前記鉄皮の温度が前記基準温度未満であるかを点検する工程とを備える。
本発明の一実施形態による還元鉄の製造方法は、加熱室と、前記加熱室の周りに配置された耐火物と、前記耐火物の外側に配置された鉄皮とを備える雰囲気炉を用いて還元鉄を製造する方法であって、前記雰囲気炉の稼働中の前記鉄皮の温度を測定する工程と、前記耐火物の残存厚さ及び前記耐火物に形成された浸潤層の厚さを測定する工程と、前記耐火物の残存厚さ及び前記浸潤層の厚さに基づいて、前記耐火物の損傷率を求める工程と、前記損傷率と前記鉄皮の温度との対応関係を求める工程と、前記対応関係から、所定の基準損傷率に対応する基準温度を決定する工程と、前記鉄皮の温度が前記基準温度未満であるかを点検する工程と、前記加熱室で酸化鉄を還元する工程とを備える。
本発明によれば、雰囲気炉の耐火物の状態を適切に点検することができる。また、これによって還元鉄を高効率に製造することができる。
図1は、本発明の一実施形態による雰囲気炉の耐火物の点検方法を示すフロー図である。 図2は、雰囲気炉の一例である回転炉床炉の模式図である。 図3は、図2のIII−III線に沿った断面図である。 図4は、鉄皮温度測定工程及び耐火物厚さ測定工程を説明するための図である。 図5は、浸潤層を考慮せず、損傷率を(耐火物の初期の厚さ−耐火物の残存厚さ)/(耐火物の初期の厚さ)としたときの、耐火物の損傷率と鉄皮温度との関係を示す散布図である。 図6は、図5の散布図を、浸潤層が形成されている耐火物と浸潤層が形成されてない耐火物とでマークを変えてプロットしたものである。 図7は、浸潤層の厚さを考慮して損傷率を求めたときの、耐火物の損傷率と鉄皮温度との関係を示す散布図である。
本発明者らは、雰囲気炉の耐火物の状態を詳しく調査し、次の知見を得た。雰囲気炉の耐火物には、表面にダストが付着している領域と、ダストが付着していない領域とがある。ダストが付着している領域では、ダストが浸潤することで変質した層(以下「浸潤層」という。)が形成されている場合がある。浸潤層は、浸潤層が形成されていない耐火物と比較して、断熱性能が低い(熱伝導率が高い)。そのため、耐火物の損傷度合いを評価するためには、耐火物の残存厚さだけではなく、浸潤層の厚さを考慮する必要がある。
本発明は、以上の知見に基づいて完成された。以下、本発明の一実施形態による雰囲気炉の耐火物の点検方法を説明する。
図1は、本発明の一実施形態による雰囲気炉の耐火物の点検方法を示すフロー図である。この方法は、点検の基準となる基準温度を予め決定しておく工程(ステップS1)と、鉄皮の温度が基準温度未満であるかを点検する工程(ステップS2)とを備えている。
本実施形態で点検の対象とする雰囲気炉は、加熱室と、加熱室の周りに配置された耐火物と、耐火物の外側に配置された鉄皮とを備えている。雰囲気炉とは、耐火物が溶銑や溶鋼等と直接接触する炉(具体的には、高炉や転炉、溶銑炉、溶鋼炉)以外の炉を意味する。雰囲気炉の「雰囲気」の語は必ずしも置換雰囲気を意味せず、大気雰囲気で使用される炉も本実施形態の「雰囲気炉」に含まれる。
雰囲気炉は例えば、加熱炉や焼鈍炉等である。また、耐火物で囲われた高温の空間(加熱室)が存在し、かつ、耐火物が溶銑や溶鋼と直接接触しないという意味で、転炉と接続される吸気配管も、本実施形態の「雰囲気炉」に含まれる。
図2は、雰囲気炉の一例である回転炉床炉1の模式図である。回転炉床炉1は、水平面内で回転する環状の炉床11と、炉床11を覆う炉体12とを備えている。
図3は、図2のIII−III線に沿った断面図である。炉体12は、加熱室121の周りに配置された耐火物122と、耐火物122の外側に配置された鉄皮123とを備えている。耐火物122は例えば、耐火レンガや流込み材、吹付け材、セラミックファイバー等である。
炉体12は、周方向に複数の領域に画定され、加熱室121は領域ごとに異なる温度に保持される。酸化鉄M(図2)は、炉床11の上に投入される。酸化鉄Mは、炉床11が回転することにより、炉体12の複数の領域を通過し、各領域の加熱室121で加熱されて還元される。これによって、酸化鉄Mが段階的に還元されて還元鉄が製造される。
[基準温度決定工程(ステップS1)]
再び図1を参照して、本実施形態による雰囲気炉の耐火物の点検方法の説明を続ける。点検の基準となる基準温度を予め決定しておく工程(ステップS1)は、より具体的には、鉄皮温度測定工程(ステップS1−1)、耐火物厚さ測定工程(ステップS1−2)、損傷率計算工程(ステップS1−3)、対応関係取得工程(ステップS1−4)、及び基準温度決定工程(ステップS1−5)を含んでいる。以下、各工程を詳述する。
図4は、鉄皮温度測定工程(ステップS1−1)及び耐火物厚さ測定工程(ステップS1−2)を説明するための図である。図4に示すように、耐火物122は、雰囲気炉の稼働によって損傷するが、損傷の速度は場所によって異なる。また、耐火物122の表面にはダストDが付着している場合があり、ダストDが浸潤することで、耐火物122に浸潤層122bが形成される。図4では、耐火物122の表面全体にダストDが付着している場合を図示しているが、場所によっては耐火物122にダストDが付着していない場合もあり、浸潤層122bが形成されていない場合もある。
[鉄皮温度測定工程(ステップS1−1)]
まず、雰囲気炉の稼働中の鉄皮の温度を測定する。具体的には、場所x、x、…、xにおいて鉄皮123の温度T(x)、T(x)、…、T(x)を測定し、測定した場所と温度とを記録する。鉄皮123の温度は例えば、赤外線放射温度計によって測定することができる。鉄皮123の温度は、熱電対や抵抗式温度計等で測定してもよい。
[耐火物厚さ測定工程(ステップS1−2)]
次に、温度を測定した場所の耐火物の残存厚さ及び浸潤層の厚さを測定する。厚さの測定は例えば、雰囲気炉の稼働中断時(例えば定期点検時)に実施することができる。鉄皮温度測定工程(ステップS1−1)と厚さ測定工程(ステップS1−2)との間隔は、できるだけ短くすることが好ましい。
具体的には、温度を測定した場所x、x、…、xの耐火物122の残存厚さB(x)、B(x)、…、B(x)、及び浸潤層122bの厚さB(x)、B(x)、…、B(x)を測定して記録する。厚さの測定は例えば、耐火物122を炉体から取り外して、側面からメジャー等を当てて実施することができる。浸潤層が形成されていない領域122aと浸潤層122bとは、外観で判別することができる。
このとき、できるだけ多くのデータを集めることが好ましい(すなわち、nを大きくすることが好ましい。)。また、十分な数のデータが集まるまで、温度測定工程(ステップS1−1)と耐火物厚さ測定工程(ステップS1−2)とを繰り返し実施してもよい。
[損傷率計算工程(ステップS1−3)]
耐火物の残存厚さ及び浸潤層の厚さに基づいて耐火物の損傷率を求める。浸潤層122bと浸潤層以外の領域122aとでは熱的性質が異なるため、耐火物122の損傷度合いを評価するためには、耐火物122の残存厚さだけではなく、浸潤層122bの厚さを考慮する必要があるためである。
具体的には、場所x、x、…、xごとに耐火物122の残存厚さB(x)、B(x)、…、B(x)、及び浸潤層122bの厚さB(x)、B(x)、…、B(x)に基づいて耐火物の損傷率E(x)、E(x)、…、E(x)を求める。
損傷率E(x)(k=1、2、…、n)は例えば、下記の式から求めることができる。損傷率E(x)は、この式以外の式から求めてもよい。
E(x)=(A−(B(x)−κB(x)))/A
ただし
κ=1−λ/λ
ここで、Aは耐火物122の初期の厚さ、B(x)は耐火物122の残存厚さ、B(x)は浸潤層122bの厚さ、λは耐火物122の熱伝導率、λは浸潤層122bの熱伝導率である。
[対応関係取得工程(ステップS1−4)]
損傷率と鉄皮の温度との対応関係を求める。具体的には、ステップS1−3で求めた損傷率E(x)(k=1、2、…、n)と、ステップS1−1で測定した鉄皮温度T(x)(k=1、2、…、n)との組から回帰分析を行って対応関係T(E)を取得する。
対応関係T(E)は、これに限定されないが、例えば損傷率Eの一次関数とすることができる。この場合、対応関係取得工程(ステップS1−4)では、下記の式の定数d及びeを求める。
T(E)=E×d+e
[基準温度決定工程(ステップS1−5)]
最後に、ステップS1−4で求めた対応関係から、所定の基準損傷率に対応する基準温度を決定する。具体的には、ステップS1−4で耐火物の損傷率と鉄皮温度との対応関係T(E)が得られたので、この対応関係T(E)から基準損傷率Eのときの鉄皮の温度T(E)を算出し、基準温度Tとする。基準損傷率Eは、耐火物の補修が必要となる基準の損傷率である。基準損傷率Eは、雰囲気炉の加熱室の温度や耐火物の種類に依存するが、例えば70%とすることができる。
対応関係T(E)が上述した損傷率Eの一次関数である場合、基準温度Tは、下記の式から求めることができる。
=E×d+e
[点検工程(ステップS2)]
鉄皮の温度を定期的に測定し、鉄皮の温度が基準温度T未満であるかを点検する。
具体的な運用としては、これに限定されないが、鉄皮の温度が基準温度T以上になったとき、次回雰囲気炉の稼働を中断するときに耐火物を補修するようにしてもよい。あるいは、鉄皮の温度が基準温度T以上になった時点で炉外から耐火物を充填したり、鉄皮を水冷したりする等の応急処置をするようにしてもよい。
[本実施形態の効果]
以上、本発明の一実施形態による雰囲気炉の耐火物の点検方法を説明した。本実施形態では、耐火物に形成された浸潤層を考慮して耐火物の損傷率Eを求め、この損傷率Eと鉄皮の温度Tとの対応関係T(E)から、基準損傷率Eに対応する基準温度Tを求める。本実施形態によれば、浸潤層を考慮することで、損傷率Eと鉄皮の温度Tとの対応関係T(E)をより正確に求めることができ、適正な基準温度Tを決定することができる。また、一度基準温度Tを決定すれば、次回以降は鉄皮温度を測定して基準温度と比較するだけで点検をすることができる。これによって、雰囲気炉の耐火物の状態を適切かつ高効率に点検することができる。また、これによって還元鉄を高効率に製造することができる。
以下、実施例によって本発明をより具体的に説明する。本発明は、この実施例に限定されない。
回転炉床炉(加熱室温度約1400℃)のスカート部分(炉体外壁のうち、炉床の周りの部分)について、鉄皮の温度、耐火物の残存厚さ、及び浸潤層の厚さを炉の定期修理前後に測定した。1回の修理につき各10箇所測定し、11回の修理で合計110箇所のデータを取得した。
図5は、浸潤層を考慮せず、損傷率を(耐火物の初期の厚さ−耐火物の残存厚さ)/(耐火物の初期の厚さ)としたときの、耐火物の損傷率と鉄皮温度との関係を示す散布図である。図5に示すように、浸潤層を考慮しない場合、耐火物の損傷率と鉄皮温度との間には有意な相関関係は見られず、基準温度を決定することは困難であった。
図6は、図5の散布図を、浸潤層が形成されている耐火物と浸潤層が形成されてない耐火物とでマークを変えてプロットしたものである。図7は、さらに浸潤層の厚さを考慮して損傷率を求めたときの、耐火物の損傷率と鉄皮温度との関係を示す散布図である。具体的には、実施形態で説明したとおり、E(x)=(A−(B(x)−κB(x)))/Aとした。浸潤層の熱伝導率は耐火物の熱伝導率の2.5倍(κ=0.6)として計算した。図7に示すように、浸潤層の厚さを考慮することで、耐火物の損傷率と鉄皮温度との間に相関関係を見出すことができ、鉄皮温度によって損傷率を管理することが可能になった。
具体的には、損傷率Eと鉄皮の温度Tとの対応関係は、図7から、T=E×3.32+54.33と求められた。基準損傷率Eを例えば70%とした場合、基準温度Tは286.73℃となる。
以上、本発明の実施の形態を説明した。上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、本発明は上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。
1 回転炉床炉
11 炉床
12 炉体
121 加熱室
122 耐火物
123 鉄皮

Claims (6)

  1. 加熱室と、前記加熱室の周りに配置された耐火物と、前記耐火物の外側に配置された鉄皮とを備える雰囲気炉の耐火物の点検方法であって、
    前記雰囲気炉の稼働中の前記鉄皮の温度を測定する工程と、
    前記温度を測定した場所の前記耐火物の残存厚さ及び前記耐火物に形成された浸潤層の厚さを測定する工程と、
    前記耐火物の残存厚さ及び前記浸潤層の厚さに基づいて、前記耐火物の損傷率を求める工程と、
    前記損傷率と前記鉄皮の温度との対応関係を求める工程と、
    前記対応関係から、所定の基準損傷率に対応する基準温度を決定する工程と、
    前記鉄皮の温度が前記基準温度未満であるかを点検する工程とを備える、雰囲気炉の耐火物の点検方法。
  2. 請求項1に記載の雰囲気炉の耐火物の点検方法であって、
    前記損傷率Eを下記の式から求める、雰囲気炉の耐火物の点検方法。
    E=(A−(B−κB))/A
    ただし
    κ=1−λ/λ
    ここで、Aは前記耐火物の初期の厚さ、Bは前記耐火物の残存厚さ、Bは前記浸潤層の厚さ、λは前記耐火物の熱伝導率、λは前記浸潤層の熱伝導率である。
  3. 請求項1又は2に記載の雰囲気炉の耐火物の点検方法であって、
    前記基準温度Tを下記の式から求める、雰囲気炉の耐火物の点検方法。
    =E×d+e
    ここで、Eは前記基準損傷率、d及びeは前記対応関係を求める工程で決定される定数である。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の雰囲気炉の耐火物の点検方法であって、
    前記鉄皮の温度が前記基準温度以上になったとき、次回前記雰囲気炉の稼働を中断するときに前記耐火物を補修する工程とを更に備える、雰囲気炉の耐火物の点検方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の雰囲気炉の耐火物の点検方法であって、
    前記雰囲気炉は、酸化鉄の還元に用いる炉である、雰囲気炉の耐火物の点検方法。
  6. 加熱室と、前記加熱室の周りに配置された耐火物と、前記耐火物の外側に配置された鉄皮とを備える雰囲気炉を用いて還元鉄を製造する方法であって、
    前記雰囲気炉の稼働中の前記鉄皮の温度を測定する工程と、
    前記耐火物の残存厚さ及び前記耐火物に形成された浸潤層の厚さを測定する工程と、
    前記耐火物の残存厚さ及び前記浸潤層の厚さに基づいて、前記耐火物の損傷率を求める工程と、
    前記損傷率と前記鉄皮の温度との対応関係を求める工程と、
    前記対応関係から、所定の基準損傷率に対応する基準温度を決定する工程と、
    前記鉄皮の温度が前記基準温度未満であるかを点検する工程と、
    前記加熱室で酸化鉄を還元する工程とを備える、還元鉄の製造方法。
JP2018198713A 2018-10-22 2018-10-22 雰囲気炉の耐火物の点検方法及び還元鉄の製造方法 Active JP7067413B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018198713A JP7067413B2 (ja) 2018-10-22 2018-10-22 雰囲気炉の耐火物の点検方法及び還元鉄の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018198713A JP7067413B2 (ja) 2018-10-22 2018-10-22 雰囲気炉の耐火物の点検方法及び還元鉄の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020067197A true JP2020067197A (ja) 2020-04-30
JP7067413B2 JP7067413B2 (ja) 2022-05-16

Family

ID=70390007

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018198713A Active JP7067413B2 (ja) 2018-10-22 2018-10-22 雰囲気炉の耐火物の点検方法及び還元鉄の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7067413B2 (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003049213A (ja) * 2001-07-12 2003-02-21 Midrex Internatl Bv Zurich Branch 金属鉄の製法
JP2008127619A (ja) * 2006-11-20 2008-06-05 Kobe Steel Ltd 溶銑鍋の耐火物補修要否の判断方法
JP2010281515A (ja) * 2009-06-05 2010-12-16 Nippon Steel Corp 耐火物寿命予測方法、及び耐火物残厚推定方法
JP2015178930A (ja) * 2014-03-19 2015-10-08 株式会社神戸製鋼所 炉内耐火物の寿命予測方法
JP2015210037A (ja) * 2014-04-28 2015-11-24 株式会社神戸製鋼所 耐火物のサンプル採取方法、耐火物の分析方法、および耐火物のサンプル

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003049213A (ja) * 2001-07-12 2003-02-21 Midrex Internatl Bv Zurich Branch 金属鉄の製法
JP2008127619A (ja) * 2006-11-20 2008-06-05 Kobe Steel Ltd 溶銑鍋の耐火物補修要否の判断方法
JP2010281515A (ja) * 2009-06-05 2010-12-16 Nippon Steel Corp 耐火物寿命予測方法、及び耐火物残厚推定方法
JP2015178930A (ja) * 2014-03-19 2015-10-08 株式会社神戸製鋼所 炉内耐火物の寿命予測方法
JP2015210037A (ja) * 2014-04-28 2015-11-24 株式会社神戸製鋼所 耐火物のサンプル採取方法、耐火物の分析方法、および耐火物のサンプル

Also Published As

Publication number Publication date
JP7067413B2 (ja) 2022-05-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Zhao et al. Study on the early warning mechanism for the security of blast furnace hearths
CN110781566B (zh) 一种炉缸凝铁层计算方法、系统、存储介质及电子终端
JP7067413B2 (ja) 雰囲気炉の耐火物の点検方法及び還元鉄の製造方法
CN114134275A (zh) 一种高炉炉缸气隙的判断方法
JP4848311B2 (ja) 温度測定装置
KR102531803B1 (ko) 용광로의 내화물 라이닝의 마모를 모니터링하기 위한 방법
JP4391195B2 (ja) 温度測定装置
JP2010281515A (ja) 耐火物寿命予測方法、及び耐火物残厚推定方法
JP4119620B2 (ja) 高炉の炉内状況推定方法
CN114184033A (zh) 一种回转窑耐火材料脱落位置、厚度及大小的检测方法
TWI450969B (zh) 高爐鐵水溫度之估測方法
JP6219068B2 (ja) 温度測定装置
JP2011220933A (ja) 管路内耐火物の残厚推定方法
JP4676913B2 (ja) 熱風炉レンガ温度測定装置及びこの温度測定装置の取付方法
JPH01288741A (ja) 保護管式測温計
CN203824656U (zh) 一种高炉及corex炉铁口热电偶保护装置
JP2004301615A (ja) 炉内煉瓦の温度測定装置
JPS6222089B2 (ja)
CN114292973A (zh) 一种高炉炉衬中的耐火材料温度的估算监测方法
JP4276563B2 (ja) 高炉炉下部状態診断方法
US20220298591A1 (en) Tuyere stock, method of fabricating the same, and air blast system for melting furnace
RU2044058C1 (ru) Способ контроля разгара металлоприемника доменной печи
JPS6137328B2 (ja)
JPS62238308A (ja) 溶鉱炉炉底部の測温方法
JP3512042B2 (ja) 高炉炉底耐火物の冷却方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210603

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220324

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220329

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220411

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7067413

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151