JP2020066460A - 充填システム、制御装置、プログラム、および充填方法 - Google Patents

充填システム、制御装置、プログラム、および充填方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2020066460A
JP2020066460A JP2018201502A JP2018201502A JP2020066460A JP 2020066460 A JP2020066460 A JP 2020066460A JP 2018201502 A JP2018201502 A JP 2018201502A JP 2018201502 A JP2018201502 A JP 2018201502A JP 2020066460 A JP2020066460 A JP 2020066460A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid
gas
carbon dioxide
index
physical quantity
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018201502A
Other languages
English (en)
Inventor
健太 岡田
Kenta Okada
健太 岡田
安行 平野
Yasuyuki Hirano
安行 平野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Machinery Systems Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Machinery Systems Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Machinery Systems Co Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Machinery Systems Co Ltd
Priority to JP2018201502A priority Critical patent/JP2020066460A/ja
Publication of JP2020066460A publication Critical patent/JP2020066460A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Basic Packing Technique (AREA)
  • Filling Of Jars Or Cans And Processes For Cleaning And Sealing Jars (AREA)

Abstract

【課題】充填時におけるフォーミングの発生を未然に防ぐこと。【解決手段】充填システム1は、炭酸ガスが溶解した液体を充填する充填機10と、液体を冷却する冷却装置11と、炭酸ガスの導入により加圧されるタンク121の内部で液体に炭酸ガスを注入するカーボネータ12と、炭酸ガスが溶解した液体の物理量PAを計測する物理量計測部18と、物理量PAであって、あるいは、物理量PAを用いて取得されたものであって、液体中の溶解していない未溶解ガスの濃度を表す指標Xに基づいて充填システム1を制御する制御装置20とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、充填システム、制御装置、プログラム、および充填方法に関する。
炭酸ガスを含有する飲料製品は、充填機を含む充填システムにより製造される(特許文献1)。かかる充填システムは、充填機に加え、例えば、液体を冷却する冷却装置と、液体に炭酸ガスを注入するカーボネータとを備えている。
例えば炭酸水を製造する場合は、カーボネータを経て炭酸ガスが溶解した水を、充填機により容器に充填する。
炭酸ガスを液体に効率よく溶解させ、溶解させた炭酸ガスを液体中に留めて充填時のフォーミングを抑えるため、冷却装置により常温よりも低い温度まで液体が冷却されるとともに、カーボネータのタンクの内部が加圧される。
炭酸ガス入りの製品液のガスボリュームは、ガスボリューム計を用いて規定の値に管理される。ガスボリューム計は、充填機に向けて流れる製品液の一部を抜き取り、撹拌することによって炭酸ガスを液体から離脱させ、平衡状態における圧力および温度の相関からガスボリュームに換算する。ガスボリュームは、液体と、液体から離脱した状態の炭酸ガスとの体積比を示す。このガスボリュームを規定の範囲に維持するため、例えば、製品液の流量に応じて液体の冷却温度と炭酸ガスの注入量とを手動で調整している。
特開2015−223150号公報
充填時に製品液が過剰に泡立ち、容器への充填が妨げられる場合がある。こうした過剰な泡立ちであるフォーミングは、製品液のガスボリュームが、フォーミングの発生していない時の値と同一であったとしても、発生することがある。
本発明は、フォーミングの発生を未然に防ぐことを目的とする。
本発明の発明者は、液体中の微細な気泡がフォーミング発生の一因であることを推認した。つまり、液体に注入されても未だ溶解していない炭酸ガスや、液体から離脱した炭酸ガスの気泡に起因してフォーミングが起こりうる。こうした気泡をなすガスを「未溶解ガス」と呼ぶものとする。
未溶解ガスの気泡は非常に微細であって、液体中に少なからず存在する未溶解ガスの気泡を肉眼や通常のカメラで捉えることは難しい。液体中の未溶解ガスの気泡は、レーザー光を出射する高価で特殊なカメラを用いれば確認することができる。本発明の発明者により、未溶解ガスの存在と、フォーミングの発生との間の相関性が確認されている。
本発明の発明者は、フォーミングの発生を回避するため、製品液のガスボリュームに基づいてフォーミングが発生する状態であるか否かを判別する目的で試験を行った。この試験の結果からは、ガスボリューム計による測定値には、必ずしも、フォーミングが発生するか否かに対応する差異が表れないことがわかった。ガスボリュームの測定方法から、未溶解ガスが存在していても、そのことがガスボリュームの値に表れ難いと考えられる。そのため、ガスボリュームがフォーミングの発生していない時の値と同一の値であったとしても、未溶解ガスに起因してフォーミングが発生する場合がある。
以上で述べた知見からなされた本発明は、液体を充填する充填システムであって、液体を冷却する冷却装置と、液体に炭酸ガスを注入する炭酸ガス注入装置と、炭酸ガスが溶解した液体の物理量を計測する計測部と、炭酸ガスが溶解した液体を充填する充填機と、物理量であって、あるいは、物理量を用いて取得されたものであって、液体中の溶解していない未溶解ガスの濃度を表す指標に基づいて充填システムを制御する制御装置と、を備えることを特徴とする。
本発明の充填システムにおいて、計測部は、物理量としての電気特性を計測することが好ましい。
本発明の充填システムにおいて、計測部は、物理量としての密度または比重を計測することが好ましい。
本発明の充填システムにおいて、計測部は、物理量としてのガスボリュームを計測することが好ましい。
本発明の充填システムにおいて、計測部は、炭酸ガス注入装置よりも下流、かつ充填機に備えられた充填バルブよりも上流で、液体の物理量を計測することが好ましい。
本発明の充填システムにおいて、制御装置は、指標に基づいて冷却装置を制御することが好ましい。
本発明の充填システムにおいて、炭酸ガス注入装置は、炭酸ガスの導入により加圧される加圧タンクを備え、制御装置は、指標に基づいて、加圧タンクの内部への圧力付与を制御することが好ましい。
本発明の充填システムにおいて、充填機は、炭酸ガスの導入により加圧されるカウンター用タンクを備え、制御装置は、指標に基づいて、カウンター用タンクの内部への圧力付与を制御することが好ましい。
本発明の充填システムにおいて、制御装置は、指標に基づいて、充填機による液体の充填時におけるフォーミングの発生を予防するように充填システムを制御することが好ましい。
本発明の充填システムにおいて、制御装置は、指標に基づいて、充填機による液体の充填時におけるフォーミングの発生を予防する必要がある場合には、フォーミングの発生を予防する予防措置を行い、予防措置は、液体を冷却する冷却装置を制御して液体の温度を下げること、および炭酸ガスの導入により加圧されるタンクの内部の圧力を上げることの少なくとも一方を含むことが好ましい。
本発明の充填システムにおいて、制御装置は、予防措置に加え、指標に基づいて、充填システムの運転コストを抑制するコスト抑制措置が可能であり、コスト抑制措置は、冷却装置を制御して液体の温度を上げること、およびタンクの内部の圧力を下げることの少なくとも一方を含むことが好ましい。
本発明の充填システムは、冷却装置に関係する温度設定値、および炭酸ガスの導入により加圧されるタンクの内部への圧力付与に関係する圧力設定値の少なくとも一方を記憶する記憶部を備えることが好ましい。
また、本発明の制御装置は、炭酸ガスが溶解した液体の物理量を取得する物理量取得部と、物理量であって、液体中の溶解していない未溶解ガスの濃度を表す指標に基づいて、液体へのガス溶解の状態を制御する溶解状態制御部と、を備えることを特徴とする。
本発明の制御装置は、炭酸ガスが溶解した液体の物理量を取得する物理量取得部と、物理量を用いて、液体中の溶解していない未溶解ガスの濃度を表す指標を取得する指標取得部と、指標に基づいて、液体へのガス溶解の状態を制御する溶解状態制御部と、を備えることを特徴とする。
本発明の第1の制御装置において、物理量取得部は、電気特性、密度、比重、およびガスボリュームの少なくとも1つである物理量を取得することが好ましい。
本発明の第2の制御装置において、溶解状態制御部は、指標に基づいて、液体の温度、および炭酸ガスの導入により加圧されるタンクの内部の圧力の少なくとも一方を可変に制御することが好ましい。
本発明の第1、第2の制御装置において、溶解状態制御部は、指標に基づいて、液体の充填時におけるフォーミングの発生を予防するように液体へのガス溶解の状態を制御することが好ましい。
また、本発明の第1のプログラムは、液体へのガス溶解の状態を制御するプログラムであって、炭酸ガスが溶解した液体の物理量を取得し、物理量であって、液体中の溶解していない未溶解ガスの濃度を表す指標に基づいて、液体へのガス溶解の状態を制御することを特徴とする。
本発明の第2のプログラムは、液体へのガス溶解の状態を制御するプログラムであって、炭酸ガスが溶解した液体の物理量を取得し、物理量を用いて、液体中の溶解していない未溶解ガスの濃度を表す指標を取得し、指標に基づいて、液体へのガス溶解の状態を制御することを特徴とする。
また、本発明の第1の充填方法は、液体を冷却するステップと、液体に炭酸ガスを注入するステップと、炭酸ガスが溶解した液体の物理量を計測するステップと、炭酸ガスが溶解した液体を充填するステップと、を備え、物理量であって、液体中の溶解していない未溶解ガスの濃度を表す指標に基づいて、液体へのガス溶解の状態を制御しながら、4つのステップを行うことを特徴とする。
本発明の第2の充填方法は、液体を冷却するステップと、液体に炭酸ガスを注入するステップと、炭酸ガスが溶解した液体の物理量を計測するステップと、物理量を用いて、液体中の溶解していない未溶解ガスの濃度を表す指標を取得するステップと、炭酸ガスが溶解した液体を充填するステップと、を備え、指標に基づいて、液体へのガス溶解の状態を制御しながら、5つのステップを行うことを特徴とする。
本発明の第1、第2の充填方法において、指標を取得するステップでは、所定の評価期間内に繰り返し計測されることで得られた物理量の計測値の集合を用いて指標を取得することが好ましい。
本発明の第1、第2の充填方法において、物理量を計測するステップでは、電気特性、密度、比重、およびガスボリュームの少なくとも1つである物理量を計測することが好ましい。
本発明の第1、第2の充填方法において、液体の温度に関係する温度設定値が蓄積されたデータに基づく温度設定値の初期値、および、炭酸ガスの導入により加圧されるタンクの内部への圧力付与に関係する圧力設定値が蓄積されたデータに基づく圧力設定値の初期値の少なくとも一方を、液体を充填するシステムに与えるステップを備えることが好ましい。
本発明の第1、第2の充填方法において、液体へのガス溶解の状態の制御では、指標に基づいて、液体の充填時におけるフォーミングの発生の予防が必要である場合には、フォーミングの発生を予防する予防措置を行い、予防措置は、液体の温度を下げること、および炭酸ガスの導入により加圧されるタンクの内部の圧力を上げることの少なくとも一方を含むことが好ましい。
本発明の第1、第2の充填方法において、予防措置において液体の温度を下げる措置または圧力を上げる措置は、指標に基づいて、予防が必要である間は継続され、予防が必要な状態を脱したならば中断されることが好ましい。
本発明の第1、第2の充填方法において、液体へのガス溶解の状態の制御では、予防措置に加え、指標に基づいて、液体を充填するシステムの運転コストを抑制するコスト抑制措置が可能であり、コスト抑制措置は、液体の温度を上げること、および圧力を下げることの少なくとも一方を含むことが好ましい。
本発明の第1、第2の充填方法において、液体へのガス溶解の状態の制御では、指標に第1閾値を適用することで、液体の充填時におけるフォーミングの発生の予防が必要であるか否かを判定した結果、予防が必要である場合には、フォーミングの発生を予防する予防措置を行い、予防が必要でない場合には、指標に第2閾値を適用することで、指標が第1閾値に対して余裕があるか否かを判定して、余裕がある場合にのみ液体を充填するシステムの運転コストを抑制する、あるいは、余裕がある場合には、運転コストを余裕がない場合に比べて多く抑制するコスト抑制措置を行うことが好ましい。
本発明の第1、第2の充填方法において、液体へのガス溶解の状態の制御では、指標に第1閾値を適用することで、液体の充填時におけるフォーミングの発生の予防が必要であるか否かを判定した結果、予防が必要である場合には、液体の温度に関して第1温度設定値T1を用い、予防が必要でない場合には、指標に第2閾値を適用することで、指標が第1閾値に対して余裕があるか否かを判定して、余裕がない場合には、液体の温度に関して第2温度設定値T2を用い、余裕がある場合には、液体の温度に関して第3温度設定値T3を用い、T1<T2<T3であることが好ましい。
本発明によれば、未溶解ガス濃度を表す指標を用いて、フォーミング発生の可能性を定量的に評価することができる。このため、フォーミング発生の予防を実現することができる。
指標に基づいて、フォーミング発生の予防のための措置を行うか否かを判断できるため、例えば温度設定値を余分に下げたり圧力設定値を余分に上げたりすることを避けることができる。したがって、運転コストを抑えつつ、フォーミング発生を予防することができる。
また、フォーミングの発生が未然に防止されることで、充填システムの停止を免れるため、製品液の廃棄量を抑えることができる。
本発明の実施形態に係る充填システムの構成を示すブロック図である。 図1に示す充填システムに備わる制御装置の内部構成を示す図である。 図2に示す制御装置がコントローラやコンピュータである場合の構成ブロック図である。 本発明の実施形態に係る充填方法の手順を示すフロー図である。 図1に示す充填システムについて溶解状態を制御する手順を示すフロー図である。 制御装置の記憶部に記憶されるデータ形式を示す図である。 図5に示す制御の変形例を示すフロー図である。 本発明の他の制御例1を示すフロー図である。 本発明の他の制御例2を示すフロー図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
(充填システムの全体構成)
図1に示す充填システム1は、例えば炭酸水やコーラ等の炭酸ガス入りの飲料(製品液)をボトル等の容器に充填する。充填システム1は、液体を冷却する冷却装置11と、液体に炭酸ガス(二酸化炭素)を注入するカーボネータ12(炭酸ガス注入装置)と、炭酸ガスが溶解した製品液を容器に充填する充填機10と、充填に関するガス溶解状態を制御する制御装置20とを含んで構成されている。充填システム1が、カーボネータ12と充填機10との間に、冷却装置11と同様の冷却装置を備えていてもよい。
本明細書において、「液体」は、炭酸ガスを含む液体と、炭酸ガスを含まない液体とのいずれをも言うものとする。「製品液」は、炭酸ガスを含む液体を言うものとする。
充填システム1は、製品液が容器に充填されてなる飲料製品を製造する製造ラインの一部を構成している。製造ラインの図示は省略する。
また、充填システム1は、図1に示された装置以外にも、必要に応じて適宜な装置を備えていてよい。例えば、容器を洗浄する装置や、製品液の原料である水から酸素ガスを除去する脱気装置、水とシロップとを混合する装置、液体を圧送するポンプ等である。
充填システム1は、図示しない制御装置により、製造ラインの他のシステムと連係をとって動作するように制御される。
充填システム1は、各部の動作や、ガスボリュームの管理、充填時におけるフォーミングを避けるために必要な計器類を備えている。図1に示す例によると、充填システム1は、液体の流量を計測する流量計13と、冷却装置11を制御して液体の温度を調整する温度調整部11Aと、炭酸ガスの導入により加圧される加圧タンク121の内圧を調整する圧力付与部15,16と、ガスボリュームを含む製品液の物理量を計測する物理量計測部18とを備えている。
充填システム1は、必要な計器類のみ備えていれば足りる。例えば、充填システム1が流量計13を備えていなくてもよい。
以下、充填システム1の構成要素を説明する。
(冷却装置)
冷却装置11は、例えば冷凍サイクルを利用して液体を冷却する。
より低い温度で液体に炭酸ガスを注入すると、炭酸ガスの溶解度を高めることができる。したがって、液体を冷却することで、カーボネータ12により液体に効率よく炭酸ガスを溶解させることができ、炭酸ガスを溶解した状態に保ち易い。冷却装置11により液体の温度を下げて炭酸ガスを溶解した状態に維持しようとすることは、充填時の製品液の泡立ちを避けるためにも好ましい。
「溶解度」は、溶質が一定量の溶媒に溶解する限界量をいう。
充填時における製品液の泡立ちは、基本的に、充填機10の充填バルブから吐出された液体からの炭酸ガスの離脱により発生し、過剰に泡立つことでフォーミングが発生する。
冷却装置11は、冷媒が循環する冷媒回路や熱交換器等を備えている。図示しない供給源から冷却装置11に供給された液体は、熱交換器により冷媒へ放熱されることで冷却される。冷却装置11に供給される液体の流量が流量計13により計測される。
(温度調整部)
温度調整部11Aは、冷却装置11を制御することで液体の温度を調整する。温度調整部11Aにより検知する液体の温度が設定値となるように、冷却装置11が温度調整部11Aにより制御されると、カーボネータ12に供給される液体の温度が可変に制御される。こうした液体温度の制御により、カーボネータ12を経て充填機10に供給される製品液の温度も可変に制御されることとなる。
(カーボネータ)
カーボネータ12は、炭酸ガスを液体に注入する。カーボネータ12は、炭酸ガスの導入により加圧される加圧タンク121を備えている。ヘンリーの法則より、温度が一定であるとき、気体の分圧が高いほど液体への気体の溶解度が高い。したがって、炭酸ガスの圧力が高いほど、液体に炭酸ガスを効率よく溶解させることができる。
加圧タンク121は、高圧下で液化した二酸化炭素を貯留する図示しない二酸化炭素供給源に接続されている。加圧タンク121の内部には、二酸化炭素供給源から減圧を経てガス化した二酸化炭素、つまり炭酸ガスが供給される。加圧タンク121の内部は、送り込まれる炭酸ガスの一部を加圧タンク121の外部に排出しつつ、大気圧よりも高い所定の圧力に加圧されている。
冷却装置11により冷却された液体が加圧タンク121の内部に供給されると、加圧タンク121の内部の圧力により液体に炭酸ガスが注入されて溶解する。
加圧タンク121の内部では、送り込まれた炭酸ガスと、水に溶存していた酸素や窒素等の他のガスがそれぞれ、ヘンリーの法則により、分圧に従う量だけ水に溶解する。
(第1圧力付与部)
第1圧力付与部15は、カーボネータ12の加圧タンク121の内部に、液体への炭酸ガスの注入に適した圧力を付与する。第1圧力付与部15により検知する炭酸ガスの圧力が設定値となるように、加圧タンク121に炭酸ガスが送り込まれる量が第1圧力付与部15により調整されることで、加圧タンク121の内圧が可変に制御される。
(充填機)
充填機10は、図示しない搬送装置により供給される容器に、充填バルブを用いて製品液を充填し、容器に蓋を装着する。カーボネータ12を経た炭酸ガス入りの製品液を充填するにあたり、製品液の吐出圧力に対応するカウンター圧力を容器の内部に付与することが好ましい。そのため、充填機10は、炭酸ガスの導入により加圧されるカウンター用タンク101と、カウンター用タンク101の内部に炭酸ガスが送り込まれる量を調整する第2圧力付与部16とを備えている。
カウンター用タンク101の内部には、図示しない二酸化炭素供給源から減圧を経てガス化した二酸化炭素が供給される。カウンター用タンク101と、カーボネータ12の加圧タンク121とが、同一の二酸化炭素供給源に接続されていてもよい。
カウンター用タンク101の内部で加圧下にある炭酸ガスが容器の内部に移動することで、容器の内部にカウンター圧が付与されると、充填バルブから吐出された製品液の圧力変化が緩和され、製品液からの炭酸ガスの離脱、つまり製品液の泡立ちを抑えることができる。
炭酸ガス入りの製品液の充填処理は、典型的には、充填バルブに供給された容器の内部へカウンター圧を付与する過程と、カウンター圧が付与された状態で製品液を容器に充填する過程と、容器内部の炭酸ガスを排出させて容器内部の圧力を次第に減少させるスニフト過程とを含む。
(第2圧力付与部)
第2圧力付与部16は、充填バルブに容器が供給される度に、カウンター用タンク101の内部に炭酸ガスを送り込み、容器内部へのカウンター圧の付与に必要な圧力をカウンター用タンク101の内部に与える。第2圧力付与部16により検知する炭酸ガスの圧力が設定値となるように、カウンター用タンク101に炭酸ガスが送り込まれる量が第2圧力付与部16により調整されることで、カウンター用タンク101の内圧が可変に制御される。
(物理量計測部)
物理量計測部18は、カーボネータ12を経た製品液の物理量PAを計測する。
物理量PAは、現象や物質の一つの測定できる属性を言う。物理量PAは、例えば、製品液の導電率や密度、ガスボリュームであって、液体中の溶解していない未溶解ガスの濃度を表す指標Xを得る目的において計測される。
物理量計測部18は、カーボネータ12よりも下流、かつ充填機10の充填バルブよりも上流で、製品液の物理量を計測することが好ましい。
物理量計測部18は、カーボネータ12から充填機10へと製品液を送る配管の適宜な位置に組み付けることができる。
容器に充填される製品液には、理想的には、未溶解のガスが存在しない。実際は、カーボネータ12により注入されても液体に溶解していなかったり、あるいは、液体から離脱したりして、液体に溶解していない炭酸ガスが製品液中の微細な気泡として少なからず存在する。こうした未溶解のガスの濃度によっては、フォーミングが発生しうる。
なお、未溶解のガスには、原料の液体に溶存していた酸素や窒素等のガスも含まれ得る。
炭酸ガスを主体とした未溶解ガスの濃度を表す指標Xを得るために、例えば、製品液の導電率や抵抗率等の電気特性、あるいは、製品液の単位体積あたりの質量である密度、水に対する比重、あるいは、ガスボリュームを用いることができる。
「電気特性」には、製品液を含む電気回路を形成した場合に製品液を流れる電流、製品液の入力および出力端子間の電圧、および製品液による抵抗も含まれる。
本実施形態の物理量計測部18は、ガスボリューム計17を含んでいる。
ガスボリューム計17は、カーボネータ12を経た製品液におけるガスボリュームを計測する。ガスボリューム計17は、充填機10に向けて流れる製品液の一部を図示しない計測容器に抜き取り、計測容器の内部で製品液を撹拌する。そして、撹拌により液体から炭酸ガスが離脱することで計測容器内の炭酸ガスの圧力が上昇すると、ガスボリューム計17は、計測容器内の炭酸ガスと液体との平衡あるいは平衡に近い状態における飽和圧力と飽和温度とを計測し、それらの相関からガスボリュームに換算する。ガスボリュームは、液体から離脱した炭酸ガスの体積が液体の体積に対して何倍であるかを示している。
本実施形態は、未溶解ガスの濃度を表す指標Xに基づいて、フォーミングの発生を予防するように充填システム1を制御すること、そうした制御を行う制御装置20を備えることに主要な特徴を有する。この指標Xが、未溶解ガスの濃度を表しているからこそ、未溶解ガスに起因してフォーミングが発生することを予防することができる。
「未溶解ガス濃度を表す」は、未溶解ガス濃度を定量的に評価可能な程度に未溶解ガス濃度との関連を示す物理量PAや指標Xが得られていることをいう。
例えば、未溶解ガス濃度が増加すると、物理量PAが未溶解ガス濃度に比例して増加する場合には、物理量PAは未溶解ガス濃度を表している。また、未溶解ガス濃度が増加すると、物理量PAから得られた指標Xが未溶解ガス濃度に比例して減少する場合には、指標Xは未溶解ガス濃度を表している。
あるいは、未溶解ガス濃度が、フォーミングの発生し易い特定の値の範囲を有しており、物理量PAや指標Xが、未溶解ガス濃度の特定の範囲と対応した、他の範囲と識別可能な値の範囲を有する場合も、その物理量PAや指標Xは未溶解ガス濃度を示している。
製品液に未溶解ガスの気泡が存在すると、製品液の導電率および抵抗率等の電気特性が変化したり不安定となったり、製品液の密度が変化する。製品液に気泡が存在すると、気泡が存在しない場合よりも密度が小さい。
物理量計測部18により計測された導電率等の物理量PAが未溶解ガスの濃度を表していれば、未溶解ガスの濃度を表す指標Xは、物理量PAであってよい。
計測の分解能等の理由から物理量PAを指標Xに直接用いることが難しい場合や、指標Xの精度を向上させる場合には、物理量計測部18により得られた物理量PAの計測値の集合における値の分布等から、演算処理により、未溶解ガスの濃度を表す指標Xを得るようにしてもよい。
所定の評価期間内に繰り返し計測されることで得られた計測値の集合を用いると、ガスの溶解、離脱の状態が不安定であるため物理量PAの値がばらつくとしても、制御に必要な信頼に足りる指標Xを得ることができる。
指標Xを得るために、物理量PAの計測値を増幅したり統計的手法を用いたりすることもできる。
2以上の物理量PAを用いて指標Xを得るようにしてもよい。例えば、ガスボリュームである物理量PA1と、密度である物理量PA2とを用いて指標Xを得ることができる。物理量PA1を計測する計測部と、物理量PA2を計測する計測部とは、一体の計器として構成されていてもよいし、別々の計器として構成されていてもよい。
仮にガスボリュームの値単体からは指標Xを取得することが難しい場合であっても、ガスボリュームと密度とから、制御に必要な信頼に足りる指標Xを得ることができる。
なお、計測されたガスボリュームの値が未溶解ガス濃度を表している場合は、ガスボリュームである物理量PAを指標Xに定めることができる。ガスボリュームに限らず、計測された物理量PA自体を指標Xに定める場合は、後述する制御装置20の指標取得部22や、物理量PAから指標Xを取得するステップS12が必要ない。
ガスボリュームは、指標Xに用いるためだけでなく、製品液を規定のガスボリュームに管理するためにも計測されることが好ましい。ガスボリューム計17を備えていると、ガスボリューム計17により得られた計測値を監視し、計測値が規定のガスボリュームの値を含む正常範囲を逸脱したならば充填システム1を停止させる制御を行うことができる。
物理量PAである指標X、あるいは物理量PAを用いて取得された指標Xによれば、未溶解ガス濃度が関与するフォーミング発生の可能性についての定量的な評価を実現することができる。本実施形態によれば、未溶解ガス濃度を定量的に評価するためにレーザーを用いた高価なカメラ等を用いる必要がない。指標Xにより、未溶解ガス濃度が定量評価可能に数値化されている。
本実施形態では、物理量PAから指標Xを取得するものとする。指標Xは制御装置20により取得される。
(制御装置)
制御装置20は、未溶解ガスの濃度を表す指標Xに基づいて充填システム1を制御することで液体へのガスの溶解の状態を制御する。制御装置20は、充填システム1の全体的な動作を制御する制御装置と一体に構成されていてもよいし、別々に構成されていてもよい。
制御装置20は、図2に示すように、物理量計測部18により計測された物理量PAを取得する物理量取得部21と、取得した物理量PAを用いて指標Xを取得する指標取得部22と、指標Xに基づいて、製品液におけるガス溶解の状態を制御する溶解状態制御部23とを備えている。
制御装置20は、プログラムに従って動作するコントローラ(シーケンサ)あるいはコンピュータであることが好ましい。プログラムを記憶媒体に記憶させ、記憶媒体を頒布することが可能である。
コントローラやコンピュータである制御装置20は、図3に示すように、メモリ201と、演算処理を行う演算部202と、信号の入出力を行う入出力部203と、データを記憶する記憶部204とを備えている。
記憶部204には、プログラムや種々の設定値等が記憶されている。
制御装置20がコントローラやコンピュータである場合には、図2に示す物理量取得部21、指標取得部22、および溶解状態制御部23は、記憶部204から読み出されてメモリ201に展開されたプログラムのモジュールに相当する。
プログラムが実行されると、各モジュールは次のように動作する。
物理量取得部21は、入出力部203により物理量計測部18から物理量PAを取得する。
指標取得部22は、物理量PAを用いて演算部202により演算することで指標Xを取得する。
溶解状態制御部23は、指標Xを用いて演算部202により演算することで、溶解状態の制御が必要か否かを判定し、制御に必要な指令を出力する。
「溶解状態」は、溶解度と、未溶解ガスの濃度とを含む意味であるものとする。
以上のように構成された制御装置20は、第1に、フォーミングの発生を予防するために充填システム1を制御する。フォーミングは、上述したように、未溶解ガスに起因して発生しうる。未溶解ガスの気泡を核として製品液が急激に泡立ち、フォーミングが発生する場合がある。フォーミングが発生し、製品液が容器に充填できなかったり、容器から製品液が溢れ、容器内の製品液の量が規定量に対して不足したりすると、充填システム1を停止せざるを得ない。フォーミング発生に伴う充填システム1の停止は、製品液の大規模な廃棄に繋がる。
制御装置20は、物理量取得部21、指標取得部22、および溶解状態制御部23により、未溶解ガスの濃度を抑えてフォーミング発生を予防するように、未溶解ガスの濃度に関与する要素である温度条件および圧力条件を制御する。
ここで、気体の溶解度を決める温度と圧力のいずれも、未溶解ガス濃度には直接関係しないし、フォーミングの発生状況とも直接は関係しない。
しかし、温度が低いほど、溶解度に基づいてガスが溶解し易いので、未溶解ガスが生じ難い。そうすると、液体を冷却する冷却装置11のための設定値であって、液体の温度に関係する温度設定値STは、未溶解ガスの濃度に関与しており、未溶解ガス濃度を操作可能な要素であると言える。
同様に、圧力が高いほど、溶解度に基づいてガスが溶解し易いので、未溶解ガスが生じ難い。容器の内部にカウンター圧を付与するカウンター用タンク101の内部の圧力のみならず、カーボネータ12の加圧タンク121の内部の圧力も、フォーミングを引き起こす未溶解ガスの濃度に影響する。そうすると、加圧タンク121への圧力付与に関係する第1圧力付与部15の圧力設定値SP1も、カウンター用タンク101への圧力付与に関係する第2圧力付与部16の圧力設定値SP2も、未溶解ガスの濃度に関与しており、未溶解ガス濃度を操作可能な要素であると言える。
したがって、以下で説明する制御方法(図5)の如く、指標Xに基づいて温度設定値STを下げたり、圧力設定値SP1,SP2を上げたりすることにより、フォーミングの発生を未然に防止することができる。
充填時におけるフォーミング発生の予防が重要である一方で、充填システム1の運転に要するコストを抑制することも重要である。
つまり、フォーミングの発生を防止するためとは言え、温度を必要以上に下げたり、圧力を必要以上に上げたりすることにより、運転コストが増大してしまう。
つまり、冷却装置11の能力を増大させて液体の温度を下げると、必要な動力が増大する。また、加圧タンク121やカウンター用タンク101の内部の圧力を上げると、炭酸ガスを送り込むための動力が増大するとともに、タンク121,101に送り込まれる炭酸ガスの量が増え、タンク121,101から排出される炭酸ガスの量も増えるので、二酸化炭素供給源から供給された二酸化炭素の消費量が増大する。
したがって、制御装置20は、フォーミングの発生を予防することに加え、指標Xに基づいて運転コストを抑制するように充填システム1を制御することが好ましい。
本実施形態によれば、制御装置20の溶解状態制御部23により、以下で説明するように、同じ指標Xに基づいて、フォーミングの発生を予防する予防措置M1に加え、運転コストを抑制するコスト抑制措置M2が可能である。制御装置20は、フォーミング発生の予防および運転コストの抑制を含む観点から、充填システム1の最適な運転状態を提供する。
温度設定値STを下げること、圧力設定値SP1,SP2を上げることのいずれによっても、フォーミングの発生を予防できる。しかし、圧力設定値SP1,SP2を上げる場合は加圧タンク121およびカウンター用タンク101の耐圧を確保する必要がある。
加えて、運転コストの抑制をも考慮すると、下記の観点より、温度設定値STを調整する方が、充填システム1の動作に影響を与えないという意味で自由度が高く、また現実的である。
冷却装置11の温度設定値STは、下げる場合でも上げる場合でも、サイクルタイムに関係する充填バルブからの吐出速度等に影響が出ることなく、自在に調整可能である。圧力設定値SP1,SP2を調整する場合と比べれば、温度設定値STの調整による製品液の温度変化への応答性は良く、より広範な範囲に亘り温度設定値STを調整可能である。
また、温度設定値STの変化に対して冷却装置11の動作コストが比例的に変化するので、運転コストを確実かつ定量的に低減することができる。
一方、圧力設定値SP1,SP2は、炭酸ガスの注入に必要な圧力以上に加圧タンク121の内圧を確保する必要があるので、大幅に下げることは難しい。なお、一定範囲において圧力設定値SP1,SP2を調整することで、加圧タンク121の内圧やカウンター圧を補正することは問題ない。
(充填方法)
次に、充填システム1により製品液を充填する充填方法を説明する。かかる充填方法は、図4に示すように、液体を冷却するステップS1と、液体に炭酸ガスを注入するステップS2と、炭酸ガスが溶解した液体(製品液)の物理量PAを計測するステップS3と、物理量PAを用いて指標Xを取得するステップS4と、製品液を充填するステップS5とを備えている。かかる充填方法においては、以下で述べるように液体へのガス溶解の状態を制御しながら、上記のステップS1〜S5が行われる。
なお、計測された物理量PA自体を指標Xに定める場合は、ステップS4は必要ない。
(制御方法)
図5および図1を参照し、充填システム1に対して制御装置20により行われる制御を説明する。図5に示す例では、指標Xに基づいて、予防措置M1として温度設定値STを下げ、コスト抑制措置M2として温度設定値STを上げるように、制御装置20から温度調整部11Aに指令C1を送るものとする。
なお、図5の括弧内に示すように、予防措置M1として圧力設定値SP1,SP2を上げ、コスト抑制措置M2として圧力設定値SP1,SP2を下げるようにしてもよい。その場合、制御装置20から圧力付与部15,16に指令C2を送る。必ずしも圧力設定値SP1,SP2の両方を調整する必要はない。例えば、圧力設定値SP1のみを上げ下げするようにしてもよい。
あるいは、温度設定値STの調整と圧力設定値SP1,SP2の調整との両方を行ってもよく、フォーミング発生の予防措置M1として圧力設定値SP1,SP2を上げ、コスト抑制措置M2として温度設定値STを上げるようにしてもよい。
さて、充填システム1が起動されると、制御装置20により、製品液の未溶解ガス濃度を表す指標Xを監視し、フォーミング発生の予防が必要か否かの判断に基づいて、適切な溶解状態に制御する。
指標Xを得るために、物理量取得部21(図2)により、物理量計測部18(図1)により計測された物理量PAを取得する(物理量取得ステップS11)。ここでは、導電率等の電気特性、密度、比重、およびガスボリュームのうちの1つである物理量PAが得られたものとする。
次に、指標取得部22により、物理量PAを用いて指標Xを取得する(指標取得ステップS12)。例えば、所定の評価期間内に繰り返し計測されることで得られた物理量PAの計測値の集合を用いて、未溶解ガス濃度を表す指標Xを取得することができる。ここでは、指標Xが、未溶解ガス濃度の増加に対して比例して増加するものとする。
次に、溶解状態制御部23により、指標Xに基づいて、フォーミング発生の予防が必要か否かを判定し(判定ステップS13)、判定結果に応じて溶解状態を制御する(溶解状態制御ステップS14)。判定のため、典型的には、指標Xに閾値Hを適用することができる。
溶解状態制御ステップS14は、予防措置M1と、コスト抑制措置M2とを含む。
溶解状態制御部23は、例えば、指標Xが閾値Hを超えている場合にフォーミング発生の予防が必要であると判定し(判定ステップS13でYes)、温度設定値STを下げる予防措置M1を行う。このとき入出力部203から温度調整部11Aに指令C1が送られると、温度調整部11Aにより冷却装置11が制御されることで、より低い温度まで液体が冷却される。すると、炭酸ガスの注入時にも、製品液の充填時にも、ガスの溶解度が上がり、未溶解ガスが発生し難くなるので、フォーミングの発生が未然に防止されることとなる。
温度設定値STの下げ幅は適宜に定めることができる。また、微小な下げ幅で複数回に亘り下げることで所定の下げ幅となるようにしてもよい。なお、温度設定値STを上げる場合も同様である。
温度設定値STを下げた後、製品液の温度が下がることで、溶解状態に変化が表れる。温度設定値STを下げても直ちに溶解状態が変化するとは限らず、典型的には、溶解状態の変化が緩やかに表れる。
指標Xが閾値Hを超えている間は、フォーミング発生の予防が必要であると判定されるため、予防措置M1が継続され、温度設定値STが段階的に下げられることとなる。予防措置M1は、ステップS13においてNoとなったとき、つまりフォーミング発生の予防が必要な状態を脱したならば中断される。
溶解状態制御部23による制御により変更された温度設定値STをいずれ反映して、指標Xは変化する。
なお、温度設定値STをある下限値まで下げても指標Xが閾値Hを超えている場合は、圧力設定値SP1,SP2を上げてもよい。
判定ステップS13において指標Xが閾値H以下である場合は(ステップS13でNo)、溶解状態制御部23により、温度設定値STを上げるコスト抑制措置M2を行う。
なお、本実施形態とは異なり、予防措置M1のみ行い、コスト抑制措置M2を行わないことも許容される。その場合は、判定ステップS13において指標Xが閾値H以下であることにより、予防措置M1が中断されて、温度設定値STが維持されることとなる。
コスト抑制措置M2により、温度設定値STが上がると冷却装置11の熱負荷が小さくなり、冷却装置11に投入される電力が減少することで、運転コストが下がる。指標Xが閾値H以下である間は、フォーミング発生の予防が不要であるため、コスト抑制措置M2が継続され、温度設定値STが段階的に上げられることとなる。
温度設定値STが上がることで、溶解度が下がり、未溶解ガス濃度が上がって、指標Xが閾値Hを超えると、指標Xに基づいて(ステップS13でYes)、予防措置M1に移行する。
なお、閾値Hは、フォーミングが発生する未溶解ガス濃度に対応する指標Xに対して余裕をもって設定される。そのため、指標Xが閾値Hを超えても直ちにはフォーミングが発生しない。指標Xが閾値Hを超えると、ステップS13において予防措置M1が必要であると判定され、温度設定値STを下げる等の然るべき処理がとられるため、フォーミング発生を未然に防止できる。
閾値Hは、コスト抑制措置M2により温度設定値STや圧力設定値SP1,SP2を変化させたことによる指標Xの変化を予測して適切に定めることができる。
閾値Hは、一定の値であってもよいし、ステップS11〜S14を行いながら値を振り、温度設定値STが安定したときの値に定めることもできる。安定時の閾値Hを探す処理を、時間をおいて何度か繰り返すことで、閾値Hを更新していくとよい。適切な閾値Hを指標Xの値の範囲毎に与えることもできる。
物理量取得ステップS11から指標取得ステップS12および判定ステップS13を経て溶解状態制御ステップS14までの一連の処理は、ステップS11〜S14を制御の1サイクルとして連続的に行うこともできるし、当該サイクル間に所定の時間をおいて間欠的に行うこともできる。ステップS11〜S14の1サイクルに要する時間は、物理量取得ステップS11の所要時間等に依存するが、例えば、10秒〜60秒である。ステップS11〜S14の1サイクルに要する時間やサイクル間の時間は、それぞれ一定の値であってもよいし、ステップS11〜S14を行いながら値を振り、温度設定値STが安定したときの値に定めることもできる。
(本実施形態による効果)
以上で説明した本実施形態によれば、高価なレーザーカメラ等を用いることなく、フォーミング発生の可能性を定量的に評価可能な指標Xを得ることができる。この新たな指標Xを使用する本実施形態の制御によれば、従来は困難であった、フォーミング発生の予防を実現することができる。
さらに、本実施形態によれば、温度や圧力の設定値の初期値入力や、値の変更を手動で行う必要がなく、指標Xに基づいて温度設定値STが自動的に上げ下げされることにより、フォーミングを発生させないで、かつ運転コストの抑制を実現する最適で安定した運転状態を充填システム1に与えることができる。
本実形態によれば、指標Xが示すフォーミング発生の可能性に基づいて、温度設定値STを上げるのか下げるのかが制御装置20により適切に判断される。そのため、フォーミング発生を確実に防ぐために温度設定値STを余分に下げたり、圧力設定値SP1,SP2を余分に上げたりする必要がないので、運転コストを大幅に低減することができる。
また、本実施形態によれば、フォーミングの発生による充填システム1の停止を免れるため、製品液の廃棄量を抑えることができる。
指標Xに基づいて圧力設定値SP1,SP2を調整する場合でも、温度設定値STを調整する場合と同様の効果を得ることができる。
図5に示すステップS13のように、指標Xに閾値を適用することにより、フォーミング発生の予防が必要か否かを簡易に判定することができる。その他に、例えば、単位時間内に指標Xが閾値Hを超えた回数が別の閾値以上となった場合や、閾値Hに対する指標Xの比率が別の閾値以上となった場合に、フォーミング発生予防が必要であると判定することもできる。
(蓄積データを用いた運転例)
充填システム1の運転を継続している間に、温度設定値STや、圧力設定値SP1,SP2等を記憶部204に蓄積することができる。ここで、図6に示すように、指標Xと、温度設定値STや圧力設定値SP1,SP2とを対応させた表のようなデータ形式で記憶部204に記憶させることが好ましい。
例えば1時間から1日間に亘り充填システム1の運転中のデータを蓄積すると、指標Xが変動し、指標Xに応じて温度設定値STや圧力設定値SP1,SP2もそれぞれ変動する。
こうしたデータを充填システム1により充填される液種や、液種毎のガスボリュームと紐付けて記憶部204に記憶しておくことが好ましい。
そうすると、生産する液種およびガスボリュームに対応するデータを記憶部204から読み出して、生産開始時に、充填システム1の温度設定値STや圧力設定値SP1,SP2の初期値を与えるステップを行うことができる。初期値としては、例えば、指標Xの平均値に対応する温度設定値STや圧力設定値SP1,SP2を用いることができる。
なお、圧力設定値SPが一定の値に固定されている場合は、温度設定値STのみを記憶部204に蓄積し、温度設定値STの初期値を充填システム1に与えれば足りる。逆に、温度設定値STが一定の値に固定されている場合は、圧力設定値SPのみを記憶部204に蓄積し、圧力設定値SPの初期値を充填システム1に与えれば足りる。
データに基づく温度設定値STや圧力設定値SP1,SP2の初期値を利用できることで、運転開始当初におけるフォーミング発生を避けることができる。仮に、データに基づく温度設定値STや圧力設定値SP1,SP2の初期値が利用できなければ、温度設定値STや圧力設定値SP1,SP2が適切でないことにより、フォーミングが発生するおそれがある。フォーミングが発生したならば、充填機や、充填機と連係した装置の運転を一旦停止して、手動操作により温度設定値STを下げたり圧力設定値SP1,SP2を上げたりしながら、製品液の状態を適切に調整する作業が行われる。この調整作業の間に充填バルブから吐出された製品液が廃棄されることで、製品液の大規模な廃棄が発生する可能性がある。こうした損害を避けられることの意義は大きい。
運転中は、計測された物理量PAから取得した指標Xに基づいて、温度設定値STや圧力設定値SP1,SP2を調整する制御を行うことにより、フォーミング発生を予防しながら運転コストの抑制を図ることができる。
制御装置20は、記憶部204に蓄積されたデータの演算処理により、過去の運転時に温度設定値STや圧力設定値SP1,SP2が安定した指標Xと、このときの温度設定値STや圧力設定値SP1,SP2とを対応させて抽出することができる。抽出されたデータは、運転中に取得された指標Xに基づいて温度設定値STや圧力設定値SP1,SP2を調整する際の上げ幅や下げ幅の設定等に用いることができる。そうすることで、充填システム1に早期に安定した運転状態を与えることができる。
充填システム1の運転を継続している間に、指標Xや、温度設定値ST、圧力設定値SP1,SP2に加え、閾値Hや、ステップS11〜S14のサイクルに要する時間、当該サイクル間の時間等も、液種やガスボリューム毎に、記憶部204に蓄積することができる。
これらのデータを用いて、閾値HやステップS11〜S14のサイクルに要する時間、当該サイクル間の時間等の最適な設定値を算出し、充填システム1に与えることができる。
以上より、充填システム1のオペレーションの最適化を図ることができる。
図7は、図5に示す制御の変形例を示している。この例では、予防措置M1時の温度設定値STと、コスト抑制措置M2時の温度設定値STとをそれぞれ一定温度に定めている。
つまり、予防措置M1においては、指標Xが閾値Hを超えている間に温度設定値STを漸次下げていくのではなく、温度設定値STを第1温度T1に設定する。第1温度T1は、フォーミング発生を予防できる温度に定められている。
温度設定値STを第1温度T1にした影響が製品液の温度に及び、溶解状態に変化が表れることで、フォーミング発生を予防することができる。その後、指標Xが閾値H以下となることで、コスト抑制措置M2を実施する。コスト抑制措置M2においては、温度設定値STを第1温度T1よりも高い第2温度T2に設定する。第2温度T2は、コスト抑制を考慮して適宜な温度に設定することができる。
図7に示す制御によっても、指標Xに基づいて、フォーミング発生の予防措置M1とコスト抑制措置M2とが自動的に行われることとなる。
図7に示す制御を行うために、ステップS11〜S14までのサイクルに要する時間を適切に設定し、また、閾値Hに適切な余裕を設定するとよい。
(他の制御例1)
図8を参照し、ガス溶解状態の他の制御の例を説明する。この例では、指標Xに対して2つの閾値H1,H2を用いる。
物理量取得ステップS11および指標取得ステップS12は、上述と同様に行われる。指標Xは、未溶解ガス濃度の増加に対して比例して増加するものとする。図9においても同様である。
第1判定ステップS23では、フォーミング発生の予防が必要であるか否かを判定するため、第1閾値H1を用いる。指標Xが第1閾値H1を超えている場合は(ステップS23でYes)、フォーミング発生を予防するため、溶解状態制御ステップS14の予防措置M1が行われる。
第1判定ステップS23で指標Xが第1閾値H1以下である場合において、指標Xが第1閾値H1に対して余裕がある場合と、そうでない場合とでは、行う処理が異なる。指標Xが第1閾値H1に対して余裕があるか否か、換言すれば、指標Xが第1閾値H1と近いか否かを判定するために、第1閾値よりも小さい第2閾値H2を用いる(第2判定ステップS25)。
第2判定ステップS25において指標Xが第2閾値H2未満である、つまり第1閾値H1に対して指標Xの余裕がある場合は(ステップS25でYes)、温度設定値STを上げるコスト抑制措置M2を行う。
一方、第2判定ステップS25において指標Xが第2閾値H2を超えている、つまり第1閾値H1に指標Xが近い場合は(ステップS25でNo)、温度設定値STを調整しない。つまり温度設定値STが維持される。
図8に示す制御例では、フォーミング発生予防の要否を判定するための第1閾値H1に指標Xが近い場合には、温度設定値STを維持する。そうすると、フォーミングが発生する未溶解ガス濃度に対応する指標Xの余裕が第1閾値H1に対してあまりなかったり、温度設定値STを上げたときの製品液の温度応答性がよいため、設定温度の調整による影響が未溶解ガス濃度に早く反映されたりする場合であっても、フォーミング発生を未然に防止できる。そのため、フォーミング発生予防と運転コスト抑制とを両立させた最適な運転状態を実現できる。
図8に示す例とは異なり、第2判定ステップS25でNoの場合に、Yesの場合と比べて小さい上げ幅で温度設定値STを上げる等、温度設定値STの操作量をYesの場合と比べて小さくするようにしてもよい。つまり、フォーミング発生予防措置の要否の判定に用いる第1閾値H1に対して指標Xの余裕が相対的に大きい場合は、指標Xの余裕が相対的に小さい場合と比べて運転コストを多く抑制する。
第2判定ステップS25においてYesの場合とNoの場合のそれぞれの上げ幅は、第1閾値H1の余裕の程度と、温度設定値STの調整による製品液の温度応答性とを考慮して定めるとよい。
(他の制御例2)
図9に示す制御例では、温度設定値STを3段階に調整する。図7に示す例と同様に、予防措置M1時の温度設定値STを一定の第1温度T1に定めている。一方、コスト抑制措置M2時には、第1閾値H1に指標Xが近いか否かに応じて、第2温度T2または第3温度T3を与える。第1温度T1 < 第2温度T2 < 第3温度T3である。
具体的には、第2判定ステップS35において、指標Xが、第1閾値H1よりも小さい第2閾値H2を超えている場合は(ステップS35でYes)、第1閾値H1に対して指標Xの余裕がない場合であり、この場合は、温度設定値STを第2温度T2とする。
一方、指標Xが第2閾値H2以下である場合は(ステップS35でNo)、温度設定値STを第3温度T3とする。つまり、第1閾値H1に対して指標Xの余裕がある場合は、最も高い第3温度T3まで上げることで、運転コストをより多く下げるのである。温度設定値STを第2温度T2とすること、第3温度T3とすることのいずれもコスト抑制措置M2に該当する。
図9に示す例によれば、簡易な制御により、フォーミングが発生する未溶解ガス濃度を表す指標Xの余裕が第1閾値H1に対してあまりなかったり、温度設定値の調整による影響が未溶解ガス濃度に早く反映されたりする場合であっても、フォーミング発生を未然に防止することができる。
上記以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更したりすることが可能である。
1 充填システム
10 充填機
11 冷却装置
11A 温度調整部
12 カーボネータ(炭酸ガス注入装置)
13 流量計
15 第1圧力付与部
16 第2圧力付与部
17 ガスボリューム計
18 物理量計測部
20 制御装置
21 物理量取得部
22 指標取得部
23 溶解状態制御部
101 カウンター用タンク
121 加圧タンク
201 メモリ
202 演算部
203 入出力部
204 記憶部
C1,C2 指令
H 閾値
H1 第1閾値
H2 第2閾値
M1 予防措置
M2 コスト抑制措置
PA 物理量
S1〜S5 ステップ
S11 物理量取得ステップ
S12 指標取得ステップ
S13 判定ステップ
S14 溶解状態制御ステップ
S23 第1判定ステップ
S25 第2判定ステップ
S35 第2判定ステップ
SP 圧力設定値
SP1,SP2 圧力設定値
ST 温度設定値
T1 第1温度(第1温度設定値)
T2 第2温度(第2温度設定値)
T3 第3温度(第3温度設定値)
X 指標

Claims (17)

  1. 液体を充填する充填システムであって、
    前記液体を冷却する冷却装置と、
    前記液体に炭酸ガスを注入する炭酸ガス注入装置と、
    前記炭酸ガスが溶解した前記液体の物理量を計測する計測部と、
    前記炭酸ガスが溶解した前記液体を充填する充填機と、
    前記物理量であって、あるいは、前記物理量を用いて取得されたものであって、前記液体中の溶解していない未溶解ガスの濃度を表す指標に基づいて前記充填システムを制御する制御装置と、を備える、
    充填システム。
  2. 前記計測部は、前記物理量としての電気特性を計測する、
    請求項1に記載の充填システム。
  3. 前記計測部は、前記物理量としての密度または比重を計測する、
    請求項1に記載の充填システム。
  4. 前記計測部は、前記物理量としてのガスボリュームを計測する、
    請求項1に記載の充填システム。
  5. 前記計測部は、前記炭酸ガス注入装置よりも下流、かつ前記充填機に備えられた充填バルブよりも上流で、前記液体の前記物理量を計測する、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の充填システム。
  6. 前記制御装置は、前記指標に基づいて前記冷却装置を制御する、
    請求項1から5のいずれか一項に記載の充填システム。
  7. 前記炭酸ガス注入装置は、前記炭酸ガスの導入により加圧される加圧タンクを備え、
    前記制御装置は、前記指標に基づいて、前記加圧タンクの内部への圧力付与を制御する、
    請求項1から6のいずれか一項に記載の充填システム。
  8. 前記充填機は、前記炭酸ガスの導入により加圧されるカウンター用タンクを備え、
    前記制御装置は、前記指標に基づいて、前記カウンター用タンクの内部への圧力付与を制御する、
    請求項1から7のいずれか一項に記載の充填システム。
  9. 前記制御装置は、
    前記指標に基づいて、前記充填機による前記液体の充填時におけるフォーミングの発生を予防する必要がある場合には、前記フォーミングの発生を予防する予防措置を行い、
    前記予防措置は、
    前記液体を冷却する冷却装置を制御して前記液体の温度を下げること、および前記炭酸ガスの導入により加圧されるタンクの内部の圧力を上げることの少なくとも一方を含む、
    請求項1から8のいずれか一項に記載の充填システム。
  10. 前記制御装置は、前記予防措置に加え、
    前記指標に基づいて、前記充填システムの運転コストを抑制するコスト抑制措置が可能であり、
    前記コスト抑制措置は、
    前記冷却装置を制御して前記液体の温度を上げること、および前記タンクの内部の圧力を下げることの少なくとも一方を含む、
    請求項9に記載の充填システム。
  11. 前記冷却装置に関係する温度設定値、および前記炭酸ガスの導入により加圧されるタンクの内部への圧力付与に関係する圧力設定値の少なくとも一方を記憶する記憶部を備える、
    請求項1から10のいずれか一項に記載の充填システム。
  12. 炭酸ガスが溶解した液体の物理量を取得する物理量取得部と、
    前記物理量であって、前記液体中の溶解していない未溶解ガスの濃度を表す指標に基づいて、前記液体へのガス溶解の状態を制御する溶解状態制御部と、を備える、
    制御装置。
  13. 炭酸ガスが溶解した液体の物理量を取得する物理量取得部と、
    前記物理量を用いて、前記液体中の溶解していない未溶解ガスの濃度を表す指標を取得する指標取得部と、
    前記指標に基づいて、前記液体へのガス溶解の状態を制御する溶解状態制御部と、を備える、
    制御装置。
  14. 液体へのガス溶解の状態を制御するプログラムであって、
    炭酸ガスが溶解した前記液体の物理量を取得し、
    前記物理量であって、前記液体中の溶解していない未溶解ガスの濃度を表す指標に基づいて、前記液体へのガス溶解の状態を制御する、
    プログラム。
  15. 液体へのガス溶解の状態を制御するプログラムであって、
    炭酸ガスが溶解した前記液体の物理量を取得し、
    前記物理量を用いて、前記液体中の溶解していない未溶解ガスの濃度を表す指標を取得し、
    前記指標に基づいて、前記液体へのガス溶解の状態を制御する、
    プログラム。
  16. 液体を冷却するステップと、
    前記液体に炭酸ガスを注入するステップと、
    前記炭酸ガスが溶解した前記液体の物理量を計測するステップと、
    前記炭酸ガスが溶解した前記液体を充填するステップと、を備え、
    前記物理量であって、前記液体中の溶解していない未溶解ガスの濃度を表す指標に基づいて、前記液体へのガス溶解の状態を制御しながら、4つの前記ステップを行う、
    充填方法。
  17. 液体を冷却するステップと、
    前記液体に炭酸ガスを注入するステップと、
    前記炭酸ガスが溶解した前記液体の物理量を計測するステップと、
    前記物理量を用いて、前記液体中の溶解していない未溶解ガスの濃度を表す指標を取得するステップと、
    前記炭酸ガスが溶解した液体を充填するステップと、を備え、
    前記指標に基づいて、前記液体へのガス溶解の状態を制御しながら、5つの前記ステップを行う、
    充填方法。
JP2018201502A 2018-10-26 2018-10-26 充填システム、制御装置、プログラム、および充填方法 Pending JP2020066460A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018201502A JP2020066460A (ja) 2018-10-26 2018-10-26 充填システム、制御装置、プログラム、および充填方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018201502A JP2020066460A (ja) 2018-10-26 2018-10-26 充填システム、制御装置、プログラム、および充填方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020066460A true JP2020066460A (ja) 2020-04-30

Family

ID=70389448

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018201502A Pending JP2020066460A (ja) 2018-10-26 2018-10-26 充填システム、制御装置、プログラム、および充填方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2020066460A (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009285566A (ja) * 2008-05-29 2009-12-10 Takasago Thermal Eng Co Ltd 排出システム
JP2016043931A (ja) * 2014-08-20 2016-04-04 三菱重工食品包装機械株式会社 炭酸飲料の製造設備および製造方法
JP2016141444A (ja) * 2015-02-02 2016-08-08 三菱重工食品包装機械株式会社 飲料の製造設備

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009285566A (ja) * 2008-05-29 2009-12-10 Takasago Thermal Eng Co Ltd 排出システム
JP2016043931A (ja) * 2014-08-20 2016-04-04 三菱重工食品包装機械株式会社 炭酸飲料の製造設備および製造方法
JP2016141444A (ja) * 2015-02-02 2016-08-08 三菱重工食品包装機械株式会社 飲料の製造設備

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10077418B2 (en) Method for improved rate and control of beverage carbonation with automatic shut-off
US20210179983A1 (en) System for Controlling the Concentration of Single and Multiple Dissolved Gases in Beverages
US11785968B2 (en) System and method for deaerating beverages
JP2011033069A (ja) ガス充填システム及びガス充填装置
JP2016530460A5 (ja)
JP5922329B2 (ja) 二酸化炭素供給システム
JP2016008693A (ja) ガス供給部を制御するシステムおよびガス充填方法
CN104037596A (zh) 可推定激光气体容器的密闭性的激光装置
JP2006264755A (ja) 流量計式液体充填装置
US8480786B2 (en) Method of measuring information for adsorption isostere creation, adsorption isostere creation method, adsorption heat calculation method, computer program, and measurement system
CN115992932A (zh) 氢填充装置的控制方法和氢填充装置
JP2020066460A (ja) 充填システム、制御装置、プログラム、および充填方法
JP2000511140A (ja) 容器の充填方法およびその装置
JP5478318B2 (ja) 高圧ガスの定量供給装置および定量供給方法
JP5708554B2 (ja) ガスタンク検査装置、および、ガスタンク検査方法
JP5775486B2 (ja) ガスタンク検査装置、および、ガスタンク検査方法
US20170340995A1 (en) Chemical liquid supply system and chemical liquid supply method
JP6382773B2 (ja) 液滴製造装置及び方法
JPH0243931A (ja) 炭酸飲料製造装置
JPH07251052A (ja) 炭酸水製造装置
JP7360999B2 (ja) 酸洗装置の監視装置及び酸洗設備並びに酸洗装置の監視方法
JP6244767B2 (ja) 送液装置および送液制御方法
JP2023107151A (ja) 炭酸ガスを含む液状製品の循環冷却システム
JP2005351487A (ja) 氷充填量計測方法およびその装置
Karn Exploring the Relationship between Natural and Artificial Modes of Supercavitation

Legal Events

Date Code Title Description
A625 Written request for application examination (by other person)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A625

Effective date: 20200911

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210816

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210824

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20211013

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211221

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20220329