JP2020066176A - タイヤ製造装置及びトレイ - Google Patents
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Abstract
【課題】ゴム部材を載置面から確実に取り易くすることができるタイヤ製造装置及びトレイの提供。【解決手段】タイヤ製造装置及びトレイ1は、タイヤのゴム部材X1を載置する載置面2aを備え、載置面は、平面状に形成される平面部2bと、平面部に対して凹む複数の凹部2cと、を備える。載置面は板状部の表面で構成され、複数の凹部は、板状部を貫通するように形成される。板状部を有する複数のトレイが、それぞれゴム部材を載置面に載置する状態で積まれるように、板状部から下方に向けて環状に突出する脚部3を備える。【選択図】図3
Description
本発明は、タイヤ製造装置及びトレイに関する。
従来、例えば、トレイは、タイヤのゴム部材を載置する載置面を備えている(例えば、特許文献1)。特許文献1に係るトレイにおいては、載置面は、平面状に形成される平面部と、平面部から小突起が突出する粗面部とを備えている。そして、ゴム部材が粗面部と密着することを抑制しているため、ゴム部材を載置面から取り易い。
しかしながら、トレイが使用されている間に、ゴム部材からオイルやワックス等が漏出し、オイルやワックスが載置面に付着する。そして、オイルやワックスが粗面部に付着し続けることによって、小突起部が埋没し、粗面部が平面状になる場合がある。これにより、ゴム部材が粗面部と密着し、ゴム部材が載置面から取り難くなる。
そこで、課題は、ゴム部材を載置面から確実に取り易くすることができるタイヤ製造装置及びトレイを提供することである。
タイヤ製造装置は、タイヤのゴム部材を載置する載置面を備え、前記載置面は、平面状に形成される平面部と、前記平面部に対して凹む複数の凹部と、を備える。
また、タイヤ製造装置は、板状に形成される板状部を備え、前記載置面は、前記板状部の表面で構成され、前記複数の凹部は、前記板状部を貫通するように形成される、という構成でもよい。
また、タイヤ製造装置は、前記板状部を有するトレイを複数備え、前記トレイは、複数の前記トレイがそれぞれ前記ゴム部材を載置面に載置する状態で積まれるように、前記板状部から下方に向けて環状に突出する脚部を備える、という構成でもよい。
また、トレイは、タイヤのゴム部材を載置する載置面を備え、前記載置面は、平面状に形成される平面部と、前記平面部に対して凹む複数の凹部と、を備える。
以下、タイヤ製造装置及びトレイにおける一実施形態について、図1〜図6を参照しながら説明する。なお、各図(図7及び図8も同様)において、図面の寸法比と実際の寸法比とは、必ずしも一致しておらず、また、各図面の間での寸法比も、必ずしも一致していない。
図1に示すように、本実施形態に係るタイヤ製造装置10は、タイヤのゴム部材X1が載置される複数のトレイ1を備えている。なお、トレイ1の数は、特に限定されない。図1(図2〜図6も同様)においては、トレイ1は、三つ図示されている。
タイヤ製造装置10は、ゴム部材X1が外周に巻き付けられる回転可能なドラム11と、ドラム11に向けてゴム部材X1を搬送するコンベヤ12と、トレイ1に載置されるゴム部材X1をコンベヤ12の上に移送する移送装置13とを備えている。移送装置13は、ゴム部材X1を吸着するための吸着部13aと、吸着部13aを移動させる移動機構(図示していない)とを備えている。
また、ゴム部材X1の形状は、特に限定されない。例えば、ゴム部材X1は、長尺な帯状に形成さていてもよい。また、ゴム部材X1がタイヤを構成する部分は、特に限定されない。例えば、ゴム部材X1は、トレッド部を構成するトレッドゴムであってもよく、また、サイドウォール部を構成するサイドウォールゴムであってよい。
図2〜図4に示すように、トレイ1は、板状に形成される板状部2と、板状部2から下方に向けて環状に突出する脚部3とを備えている。そして、板状部2の表面(上面)は、ゴム部材X1が載置される載置面2aを構成している。また、複数のトレイ1は、それぞれゴム部材X1を載置面2aに載置する状態で、積まれている。
載置面2aは、平面状に形成される平面部2bと、平面部2bに対して凹む複数の凹部2cとを備えている。載置面2aは、長尺に形成されており、凹部2cは、載置面2aの長手方向に沿って複数並列されていると共に、載置面2aの短手方向に沿って複数並列されている。凹部2cの形状は、特に限定されないが、本実施形態においては、凹部2cは、円形状に形成されている。なお、凹部2cは、楕円形状又は多角形状に形成されていてもよい。
凹部2cは、板状部2を貫通するように形成されている。即ち、凹部2cは、貫通孔である。これにより、ゴム部材X1からオイルやワックス等が漏出しても、ゴム部材X1が凹部2cから確実に離れているため、凹部2cの内部にオイルやワックスが付着することがない。したがって、ゴム部材X1から凹部2cを確実に離すことができるため、ゴム部材X1を載置面2aから確実に取り易くすることができる。
凹部2cの寸法は、特に限定されないが、例えば、凹部2cの直径は、30mm±5mmであることが好ましい。また、隣接される凹部2c,2c間の距離は、特に限定されないが、例えば、凹部2cの直径よりも大きいことが好ましい。
脚部3は、連続した角環状に形成されており、板状部2の外周部から突出している。そして、脚部3の外縁は、下方に向けて広がるように、形成されている。したがって、トレイ1は、全体として、四角錐台状に形成されている。
また、複数のトレイ1が積まれた際に、複数のトレイ1が横方向で位置ずれすることを抑制するために、脚部3は、下方のトレイ1の板状部2を横方向で引っ掛ける引掛部3aを備えている。引掛部3aは、下方に突出しており、下方のトレイ1の板状部2の外側に配置される。
そして、トレイ1がゴム部材X1を載置面2aに載置する状態で積まれると、ゴム部材X1は、一対の板状部2,2と脚部3とによって囲まれた空間に位置している。それに対して、複数の凹部2cを経由して、当該囲まれた空間の内外に空気を流通させることができる(図4の二点鎖線参照)。したがって、例えば、ゴム部材X1が保管されている間に、ゴム部材X1を適正な温度にすることができる。
次に、本実施形態に係るタイヤ製造装置10におけるゴム部材X1の移送方法について図5及び図6を参照しながら説明する。なお、図5及び図6においては、最上段のトレイ1及びゴム部材X1のみが、縦断面で図示されている。
図5に示すように、移送装置13が、トレイ1の載置面2aに載置されているゴム部材X1を、コンベヤ12(図1参照)に移送する際に、吸着部13aは、ゴム部材X1を吸着する。そして、図6に示すように、吸着部13aがゴム部材X1を吸着した状態で、吸着部13aが上方に移動することによって、ゴム部材X1が持ち上げられる。
このとき、複数の凹部2cがゴム部材X1と離れているため、ゴム部材X1が載置面2aから取り易い。しかも、ゴム部材X1が載置面2aから離れる際に、凹部2cを経由して、ゴム部材X1と載置面2aとの間に空気を流通させることができる(図6の二点鎖線参照)。したがって、ゴム部材X1と載置面2aとの間が真空になることがないため、ゴム部材X1が載置面2aから非常に取り易い。
なお、詳細な説明はしないが、ゴム部材X1が取られたトレイ1は、吸着部13aに吸着され、移送装置13によって、空トレイ保管位置(図示していない)に移送される。そして、移送装置13は、ゴム部材X1のみをコンベヤ12に移送する。
以上より、本実施形態に係るタイヤ製造装置10及びトレイ1は、タイヤのゴム部材X1を載置する載置面2aを備え、前記載置面2aは、平面状に形成される平面部2bと、前記平面部2bに対して凹む複数の凹部2cと、を備える。
斯かる構成によれば、ゴム部材X1からオイルやワックス等が漏出しても、ゴム部材X1が凹部2cから離れているため、凹部2cの内部にオイルやワックスが付着することを抑制することができる。これにより、載置面2aにオイルやワックスが付着した場合でも、凹部2cがゴム部材X1から確実に離れるため、ゴム部材X1を載置面2aから確実に取り易くすることができる。
また、本実施形態に係るタイヤ製造装置10及びトレイ1は、板状に形成される板状部2を備え、前記載置面2aは、前記板状部2の表面で構成され、前記複数の凹部2cは、前記板状部2を貫通するように形成される、という構成である。
斯かる構成によれば、複数の凹部2cが、板状部2を貫通しているため、凹部2cの内部にオイルやワックスが付着することがない。これにより、複数の凹部2cがゴム部材X1をさらに確実に離れることになる。しかも、ゴム部材X1が載置面2aから離れる際に、凹部2cを経由して、ゴム部材X1と載置面2aとの間に空気を流通させることができる。したがって、ゴム部材X1を載置面2aからさらに確実に取り易くすることができる。
また、本実施形態に係るタイヤ製造装置10は、前記板状部2を有するトレイ1を複数備え、前記トレイ1は、複数の前記トレイ1がそれぞれ前記ゴム部材X1を載置面2aに載置する状態で積まれるように、前記板状部2から下方に向けて環状に突出する脚部3を備える、という構成である。
斯かる構成によれば、脚部3が、板状部2から下方に向けて環状に突出しているため、ゴム部材X1が載置面2aに載置された状態で、複数のトレイ1を積むことができる。そして、ゴム部材X1は、一対の板状部2,2と脚部3とによって囲まれた空間に位置している。それに対して、複数の凹部2cが板状部2を貫通しているため、当該囲まれた空間の内外に空気を流通させることができる。
なお、タイヤ製造装置10及びトレイ1は、上記した実施形態の構成に限定されるものではなく、また、上記した作用効果に限定されるものではない。また、タイヤ製造装置10及びトレイ1は、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、下記する各種の変更例に係る構成や方法等を任意に一つ又は複数選択して、上記した実施形態に係る構成や方法等に採用してもよいことは勿論である。
(1)上記実施形態に係るタイヤ製造装置10及びトレイ1においては、凹部2cは、板状部2を貫通するように形成される、という構成である。しかしながら、タイヤ製造装置10及びトレイ1は、斯かる構成に限られない。
例えば、図7に示すように、凹部2cは、板状部2を貫通することなく、底面を有する、という構成でもよい。即ち、凹部2cの深さは、板状部2の厚みよりも、浅い、という構成でもよい。斯かる構成においては、凹部2cの深さは、特に限定されないが、例えば、1mm以上であることが好ましく、また、3mm以上であることがさらに好ましい。
(2)また、上記実施形態に係るタイヤ製造装置10及びトレイ1においては、脚部3は、下方のトレイ1の板状部2を横方向で引っ掛ける引掛部3aを備えている、という構成である。しかしながら、タイヤ製造装置10及びトレイ1は、斯かる構成に限られない。例えば、図8に示すように、複数のトレイ1が横方向で位置ずれすることを抑制するために、トレイ1は、上方のトレイ1の脚部3を横方向で引っ掛けるために、板状部2から上方に突出する引掛部4を備えている、という構成でもよい。
(3)また、上記実施形態に係るトレイ1は、複数のトレイ1がそれぞれゴム部材X1を載置面2aに載置する状態で積まれるように、脚部3を備えている、という構成である。しかしながら、タイヤ製造装置10及びトレイ1は、斯かる構成に限られない。例えば、トレイ1は、脚部3を備えておらず、複数のトレイ1は、載置面2aにゴム部材X1が載置された状態で積むことができない、という構成でもよい。即ち、トレイ1は、全体として、板状に形成されている、という構成でもよい。
(4)また、上記実施形態に係るタイヤ製造装置10は、コンベヤ12に対して変位可能なトレイ1を備え、ゴム部材X1を載置する載置面2aは、トレイ1に設けられている、という構成である。しかしながら、タイヤ製造装置10は、斯かる構成に限られない。例えば、タイヤ製造装置10は、トレイ1を備えておらず、コンベヤ12に対して変位不能な台座を備え、ゴム部材X1を載置する載置面2aは、当該台座に設けられている、という構成でもよい。
(5)また、上記実施形態に係るタイヤ製造装置10は、ドラム11、コンベヤ12及び移送装置13を備えている、という構成である。しかしながら、タイヤ製造装置10は、斯かる構成に限られない。具体的には、タイヤ製造装置10は、タイヤのゴム部材X1を載置する載置面2aを備えていれば、他の構成の有無は、特に限定されない。
1…トレイ、2…板状部、2a…載置面、2b…平面部、2c…凹部、3…脚部、3a…引掛部、4…引掛部、10…タイヤ製造装置、11…ドラム、12…コンベヤ、13…移送装置、13a…吸着部、X1…ゴム部材
Claims (4)
- タイヤのゴム部材を載置する載置面を備え、
前記載置面は、平面状に形成される平面部と、前記平面部に対して凹む複数の凹部と、を備える、タイヤ製造装置。 - 板状に形成される板状部を備え、
前記載置面は、前記板状部の表面で構成され、
前記複数の凹部は、前記板状部を貫通するように形成される、請求項1に記載のタイヤ製造装置。 - 前記板状部を有するトレイを複数備え、
前記トレイは、複数の前記トレイがそれぞれ前記ゴム部材を載置面に載置する状態で積まれるように、前記板状部から下方に向けて環状に突出する脚部を備える、請求項2に記載のタイヤ製造装置。 - タイヤのゴム部材を載置する載置面を備え、
前記載置面は、平面状に形成される平面部と、前記平面部に対して凹む複数の凹部と、を備える、トレイ。
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2018
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