JP2020064352A - 構造物点検システム - Google Patents

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Abstract

【課題】長期信頼性に優れた構造物点検システムを提供すること。【解決手段】第1のシート基材上に、第1の導電性配線と、当該第1の導電性配線を保護する第1の保護層とを有する第1の配線シートと、第2の導電性配線と、前記第2の導電性配線と接続するセンサユニットと、を備え、前記第1の導電性配線と、前記第2の導電性配線とは、金属またはカーボンを含有する導電性接着剤を含む結線部により結線され、前記結線部は封止材により封止されている、構造物点検システム。【選択図】図2

Description

本発明は、構造物点検システムに関する。
構造物の維持管理作業のための点検は、従来、人手によって行われてきた。当該点検の効率化のため、様々な工夫がなされてきた。
例えばトンネル等のコンクリート構造物では、完成後に年月が経過するとコンクリートの壁面にクラックが発生することがある。当該クラック等の異常の有無は、現地で人手による打音診断等でなされていたが、このような人手による検査の作業に代替する装置等に関する技術として、例えば、定点設置された、又は走行車両に搭載されたカメラで得られた撮影画像の解析による構造物の検査のための技術が提案されている。
別の手法として、構造物の状態に関する情報をセンサで取得することが検討されている。例えば、センサからの情報を遠隔から通信によって取得することができれば、構造物の状態に関する情報を、検査員を定期的に現地に派遣するよりも高い頻度で、あるいは必要なときに随時取得できる。
本発明者らは特許文献1において、信号線と電力供給線を含む炭素配線と当該炭素配線を包む絶縁シートとを有する配線シートと、当該配線シートに電気的に接続するセンサ等を含む電子回路と、を備えるシート状システムを開示している。特許文献1のシート状システムによれば、設置される場所の形状や環境に幅広く対応可能で、且つ導入及び維持にかかるコストを抑えることができる。
特許文献1において、炭素配線と電子回路との接続は、配線シートにビアを設けて金属端子と接続し、当該ビアと金属端子を介して接続するものであった。
特開2018−22687号公報
特許文献1のようなシート状システムは、例えばトンネルなど大型の構造物への設置の容易性や、さまざまな形状の構造物に適応する観点から、配線シートがフレキシブル性(可撓性)を有するものが好適に用いられる。設置箇所によっては配線シートが変形した状態で設置されるため、常に応力がかかることがある。このとき配線シートとセンサとを接合する接合部にも応力がかかり、経時的に接合部が劣化するなどの恐れがあった。
また、センサを用いた検査の要求が高い構造物は、センサへの電力供給やセンサとの通信のための配線にとって過酷な環境である場合がある。トンネル等においてコンクリートが劣化しやすい環境は、例えば、塩化物の多い環境であったり酸性度が高い環境であったりして、給電や通信に一般に使われる金属配線も劣化しやすいという問題があった。
本発明者らは、このような知見に基づき、当該接合部における応力の緩和や、接着力の向上、また接合部における耐候性の向上を図ることにより、構造物点検システムの長期信頼性を向上することを検討した。
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであり、長期信頼性に優れた構造物点検システムを提供することを目的とする。
本発明に係る構造物点検システムは、
第1のシート基材上に、第1の導電性配線と、当該第1の導電性配線を保護する第1の保護層とを有する第1の配線シートと、
第2の導電性配線と、
前記第2の導電性配線と接続するセンサユニットと、を備え、
前記第1の導電性配線と、前記第2の導電性配線とは、金属またはカーボンを含有する導電性接着剤を含む結線部により結線され、
前記結線部は封止材により封止されている。
上記構造物点検システムの一実施形態は、
記第1の保護層が、前記第1の導電性配線を露出する第1の開口部を有し、
前記導電性接着剤が、前記第1の開口部に配置され、
前記封止材が、前記第1の開口部の周縁部に配置されている。
上記構造物点検システムの一実施形態は、
前記第2の導電性配線が、第2のシート基材上に、当該第2の導電性配線と、当該第2の導電性配線を保護する第2の保護層とを有する第2の配線シートを構成し、
前記第2の保護層が、前記第2の導電性配線を露出する第2の開口部を有し、
前記導電性接着剤が、前記第1の開口部と前記第2の開口部との間に配置され、
前記封止材が、前記第1の開口部の周縁に配置され、前記第1の配線シートと前記第2の配線シートとを接着する。
上記構造物点検システムの一実施形態は、
前記第2の配線シートが、インターポーザを構成し、
前記センサユニットが、前記インターポーザとコネクタを介して接続する。
上記構造物点検システムの一実施形態は、前記封止材が、ホットメルト樹脂組成物を含む。
上記構造物点検システムの一実施形態は、前記ホットメルト樹脂組成物が、熱可塑性エラストマーを含有する。
上記構造物点検システムの一実施形態は、前記ホットメルト樹脂組成物が、更に粘着付与剤を含有する。
上記構造物点検システムの一実施形態は、前記ホットメルト樹脂組成物が、更に軟化剤を含有する。
上記構造物点検システムの一実施形態は、前記結線部が、熱硬化性樹脂またはその硬化物を含有する。
上記構造物点検システムの一実施形態は、前記第1の導電性配線が、印刷配線である。
上記構造物点検システムの一実施形態は、前記第1の導電性配線が、グラフェン、グラファイト、又はカーボンナノチューブを含む炭素配線である。
上記構造物点検システムの一実施形態は、前記第1のシート基材が、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、または、ポリ塩化ビニルを含む。
上記構造物点検システムの一実施形態は、前記センサユニットが、蓄電素子と、センサ部とを有する。
上記構造物点検システムの一実施形態は、前記第1の導電性配線が、前記センサ部によって測定された物理量を出力する信号線を含む、
上記構造物点検システムの一実施形態は、前記信号線が、無線送信部と接続されている。
上記構造物点検システムの一実施形態は、前記蓄電素子がバッテリーである。
上記構造物点検システムの一実施形態は、前記第1の導電性配線が電力供給線を含み、
前記蓄電素子が、前記電力供給線からの電力の供給を受けて蓄電する。
上記構造物点検システムの一実施形態は、外部電源からの電力を供給する電線と、前記電力供給線とを電気的に接続するゲートウェイとを備え、
前記ゲートウェイが、前記センサユニットに、前記電力供給線を介して前記外部電源からの電力の供給を受けるか否かを指示する。
上記構造物点検システムの一実施形態は、前記第1の導電性配線が、GND線を含む。
本発明によれば、長期信頼性に優れた構造物点検システムを提供することができる。
図1は、本実施の構造物点検システムの接合部の一例を示す模式的な正面図である。 図2は、図1の断面の一例を示す模式的な断面図である。 図3は、図1の断面の別の一例を示す模式的な断面図である。 図4は、実施の形態に係る配線シートを用いて実現される構造物運用支援システムの設置例を示す図である。 図5は、上記の構造物運用支援システムを構造物の外側から透視した状態を示す模式図である。 図6は、上記の構造物運用支援システムにおける各構成要素間の接続形態の例を示す模式図である。 図7は、実施の形態に係るシート状システムが備える負荷の機能的な構成例を示すブロック図である。 図8Aは、実施の形態の変形例2における炭素配線の形状の例を示す模式図である。 図8Bは、実施の形態の変形例2における炭素配線の形状の他の例を示す模式図である。 図9は、実施の形態の変形例3におけるGND線の接続例を示すブロック図である。 図10は、実施の形態の変形例5に係るシート状システムが備える負荷の機能的な構成を示すブロック図である。 図11Aは、実施の形態の変形例6に係るシート状システムの構成を説明するための模式図である。 図11Bは、実施の形態の変形例6に係るシート状システムが備えるゲートウェイの機能的な構成例を示すブロック図である。 図12は、実施の形態の変形例8に係る配線シートにおける炭素配線の配置の例を説明するための模式図である。 図13は、実施例A群における第1の配線シートの製造工程を示す概略図である。 図14は、実施例A群における第2の配線シートの製造工程を示す概略図である。 図15は、実施例A群における配線シートの接合工程を示す概略図である。 図16は、実施例B群における配線シートの接合工程を示す概略図である。 図17は、実施例の配線シート接合試験方法を説明するための概略図である。
本実施の構造物点検システムについて、図面を参照しながら具体的に説明する。まず第1の導電性配線を含む第1の配線シート、第2の導電性配線、及び接合部の構成について説明し、次いで構造物点検システムについて説明する。なお本実施において、接合部とは、少なくとも、導電性接着剤による結線部を含み、封止材が配線シート等を接着する実施形態においては、更に当該接着部を含む部分をいう。本実施において「シート」、「フィルム」の用語は、呼称の違いのみに基づいて、互いから区別されるものではない。
また、以下の説明で参照される各図は模式図であり、各構成要素の形状や大小関係を正確に示すものではない。
図1は、本実施の構造物点検システムの接合部の一例を示す模式的な正面図である。また、図2は、図1の断面の一例を示す模式的な断面図であり、第1の導電性配線11bを長手方向に切断した断面を示す例である。なお、図1では、説明のため第1の保護層13を省略し、また、第2のシート基材22の紙面裏側に配置される第2の導電性配線21a〜gを透過させている。図1及び図2の例では、第1のシート基材12上に、第1の導電性配線11a〜gと、当該第1の導電性配線を保護する第1の保護層13とを有する第1の配線シート10と、第2の導電性配線21a〜gを有するセンサユニット140とを備え、前記第1の導電性配線11a〜gと、前記第2の導電性配線21a〜gとは、金属またはカーボンを含有する導電性接着剤を含む結線部31より結線され、前記結線部31は封止材32により封止されている。
図1及び図2の例では、前記第2の導電性配線21a〜gは、第2のシート基材22上に、当該第2の導電性配線21a〜gと、当該第2の導電性配線21a〜gを保護する第2の保護層23とを有する第2の配線シート20を構成している。図2の例では、第1の保護層13は第1の導電性配線11bを露出する第1の開口部14を有し、第2の保護層23は第2の導電性配線21bを露出する第2の開口部24を有している。結線部31は、第1の開口部14と第2の開口部24との間に配置され、第1の導電性配線11bと第2の導電性配線21bとを電気的に結線すると共に接着している。封止材32は、第1の開口部14と第2の開口部24の周縁に配置されて結線部31を封止すると共に、第1の配線シート10と第2の配線シート20を接着している。なお、図2の例では、結線部31と封止材32が密接しているが、本実施においては結線部31が外気と直接触れない程度に封止されていればよく、密接していなくてもよい。例えば、封止材32と結線部31との間に空気などの層を有していてもよい。また、開口部は導電性配線を露出していればよく、図2の第2の開口部24のように末端に形成されていてもよい。
図示はしないが、第1の導電性配線11a、11c〜gと第2の導電性配線21a、21c〜gも各々同様の接合部を備えている。複数ある第1の導電性配線11a〜gは特に限定されないが、例えば、第1の導電性配線11aが電力供給線、第1の導電性配線11bがGND線(グランド)、残りの第1の導電性配線11c〜gが、後述するセンサ部によって測定された物理量を出力する信号線や、センサユニット140を制御するための信号線など、種々の信号線を構成する。信号線は、端末装置などと直接接続されていてもよく、また、信号線が無線送信部と接続され、端末装置などと無線により接続されていてもよい。
なお、本実施において、第1の導電性配線は少なくとも1本あればよい。たとえば、センサユニットが蓄電素子としてバッテリーを備える場合、電力供給線は不要である。また、センサユニットがユニット内に無線送信部を備える場合、信号線の少なくとも一部は不要である。
図2の例でセンサユニット140は第2のシート基材22上に配置されているが、例えばセンサ電極(不図示)などセンサユニット140の構成の一部が、導線等を介して別の位置に配置されてもよい。なお、センサユニット140の詳細については後述する。
また、図3は、図1の断面の別の一例を示す模式的な断面図である。図3の例では、第2の配線シート20がインターポーザ(中継基板)25となっている。この場合、インターポーザ25とセンサユニット140は、コネクタ26を介して接続される。
なお本実施においては、第1の配線シート10と、センサユニット140のスケールが大きく異なる場合がある。この場合、第2の配線シート20を、スケール調整のためのインターポーザ25として用いることが好ましい。
本実施の構造物点検システムは、結線部31が金属またはカーボンを含有する導電性接着剤であるため、はんだ接合等と比較して、折り曲げ応力に対する耐性に優れている。また、結線部31は、封止材32により封止されているため、結線部31は、酸素、水分、塩分等との接触による劣化が抑制される。また、図1〜3の例に示されるように、第1の配線シート10と、第2の配線シート20が封止材32により接着されている場合には接合部全体として接合強度が向上すると共に、折り曲げ時において結線部31に係る応力が緩和されて、結線部31の長期信頼性が向上する。
以下、各部の材質及び接合方法について説明する。
<第1のシート基材>
第1のシート基材は、配線用途として従来公知の基材の中から適宜選択することができる。本実施においては、大型の構造物への設置の容易性や、さまざまな形状の構造物に適応する観点から、フレキシブル性を有するものが好ましい。フレキシブル性を有する基材としては、樹脂シート、紙、フレキシブルガラス等が挙げられる。
樹脂シートとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル系樹脂;ポリ塩化ビニル等のビニル系樹脂;ポリカーボネート系樹脂、ポリアリレート系樹脂、アクリル系樹脂、ポリフェニレンサルファイド系樹脂、ポリスチレン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリイミド系樹脂、エポキシ樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポオリノルボルネン等のポリオレフィン系樹脂などの樹脂から形成される樹脂シートが挙げられる。また、これらのシートに金属が積層した積層体であってもよく、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)シートに金属が積層した積層体であってもよい。
耐熱性の点からは、ポリイミド、ポリナフタレンシート、プロピレン、シリコーン樹脂などの耐熱性が高い樹脂基材、又は、前記樹脂中にフィラーを充填することにより耐熱性が向上した基材を選択することが好ましい。一方、後述する導電性配線を焼結等が不要な印刷配線とする場合には、柔軟性、耐水性などの点から、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、または、ポリ塩化ビニル(PVC)を含む基材を選択することが好ましい。
第1のシート基材の厚みは特に限定されないが、例えば、1μm以上のものの中から適宜選択することができ、10μm〜10,000μm(10mm)程度のものを好適に用いることができる。
<第1の導電性配線>
第1の導電性配線は、前記シート基材上に所定の配線パターンが形成可能な従来公知の方法の中から適宜選択して形成することができる。例えば、前記シート基材上に蒸着などにより金属膜を形成し、または、前記シート基材上に金属箔を貼り合わせた後、公知のエッチング法によりパターン状の第1の導電性配線を形成してもよい。また、導電性微粒子を含有する導電性インキを所定パターンに印刷し、必要に応じて焼結することにより、パターン状の導電性配線を印刷配線してもよい。
本実施においては、容易に形成可能で、フレキシブル性にも優れる点から、第1の導電性配線が印刷配線であることが好ましい。
印刷配線に用いられる導電性インキは、少なくとも導電性微粒子を含有するものであり、必要に応じてバインダー成分や、溶剤などの他の成分を含有してもよいものである。
前記導電性微粒子は、形成された導電性配線内で、焼結して焼結体となるものであってもよいが、複数の導電性微粒子が接触して導電性を発現するものが好ましい。
導電性微粒子としては、金属微粒子、カーボン微粒子、導電性酸化物微粒子などが挙げられる。
金属微粒子としては、例えば、金、銀、銅、ニッケル、クロム、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、インジウム、アルミニウム、タングステン、モルブテン、白金等の金属単体粉のほか、銅−ニッケル合金、銀−パラジウム合金、銅−スズ合金、銀−銅合金、銅−マンガン合金などの合金粉、前記金属単体粉または合金粉の表面を、銀などで被覆した金属コート粉などが挙げられる。また、カーボン微粒子としては、カーボンブラック、グラファイト、カーボンナノチューブなどが挙げられる。また、導電性酸化物微粒子としては、酸化銀、酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化ルテニウムなどが挙げられる。導電性微粒子は1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
本実施においては、導電性配線の長期信頼性の点から、耐水性、耐酸性などの耐候性に優れたカーボン微粒子を用いることが好ましい。
導電性微粒子の形状は特に限定されず、不定形、凝集状、鱗片状、微結晶状、球状、フレーク状、ワイヤー状等を適宜用いることができる。また、導電性微粒子の平均粒子径は、特に限定されないが、導電性インキ中での分散性や、配線後の導電性の点から、0.1μm以上50μm以下が好ましく、0.5μm以上30μm以下がより好ましい。
導電性インキは、バインダー成分を含有することが好ましい。バインダー成分としては、成膜性及び、成膜後の密着性、柔軟性などの点から樹脂を含むことが好ましい。前記樹脂は、導電性配線用途に用いられる樹脂の中から適宜選択して用いることができる。当該樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、ビニルエーテル樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、エポキシ樹脂、フェノキシ系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリオレフィン樹脂、スチレン系ブロック共重合樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂などが挙げられ、1種単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
第1の導電性配線中の導電性微粒子の含有割合は、第1の導電性配線全量に対し、50質量%以上95質量%以下であることが好ましく、60質量%以上90質量%以下であることが好ましい。また、第1の導電性配線中のバインダー成分の含有割合は、第1の導電性配線全量に対し、5質量%以上50質量%以下であることが好ましく、10質量%以上40質量%以下であることがより好ましい。
導電性微粒子の含有割合が上記下限値以上であれば、導電性に優れた導電性配線となる。。また、バインダー成分の含有割合が上記下限値以上であれば、成膜性や、第1のシート基材への密着性が向上し、第1の導電性配線に柔軟性を付与することができる。
第1の導電性配線は、例えば、前記導電性微粒子と前記バインダー成分と、必要に応じて溶剤等を含有する導電性インキを調製した後、当該導電性インキを、公知の印刷法により印刷し、必要に応じて溶剤を除去することにより形成することができる。
溶剤は、印刷方法に応じて適宜選択すればよい。印刷方法は特に限定されず、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷、インクジェット法など公知の印刷技術の中から適宜選択すればよい。
第1の導電性配線の厚みは特に限定されず、導電性と柔軟性を両立する点から、例えば、1μm以上500μm以下とすることができ、10μm以上300μm以下とすることが好ましい。また、第1の導電性配線の幅は、限定されず、必要な導電性が得られる幅とすればよい。例えば、0.1mm以上とすることができ、1mm〜100mmとすることが好ましい。なお、複数ある導電性配線は同一の厚みや幅であってもよく、互いに異なる厚みや幅を有していてもよい。
<第1の保護層>
第1の保護層は、前記第1の導電性配線上に設けられる層であり、前記第1の導電性配線の傷つきや、水、酸素、酸やアルカリ等との接触を抑制し、長期信頼性を向上する。第1の保護層は、例えば、前記第1のシート基材と同様のシートを貼り合せることにより形成することができる。
<第2の導電性配線>
第2の導電性配線は、センサユニット側に配置された配線であり、形状は特に限定されない。例えば、前記第1の配線シートと同様に、第2のシート基材上に、当該第2の導電性配線と、当該第2の導電性配線を保護する第2の保護層とを有する第2の配線シートを構成していてもよく(図2)、当該第2の配線シートがインターポーザを構成してもよい(図3)。また、公知の被覆導線であってもよい(不図示)。本実施においては、後述する封止材が接着剤として機能することにより、接合部の長期信頼性が向上するため、第2の導電性配線が、第2の配線シートを構成することが好ましい。
第2の導電性配線が第2の配線シートを構成する場合、第2のシート基材、第2の導電性配線、及び、第2の保護層の構成は、各々、前記第1のシート基材、第1の導電性配線、及び、第1の保護層と同様の構成とすることができるため、ここでの説明は省略する。
<結線部>
本実施において結線部は、第1の導電性配線と、第2の導電性配線を電気的に接続すると共に、接着する機能を有する。本実施において結線部は、金属またはカーボンを含有する導電性接着剤が用いられる。
ここで、導電性接着剤における、金属またはカーボンは、前記第1の導電性配線の項目において、導電性微粒子として例示したものと同様のものを用いることができる。
また、前記導電性接着剤における接着成分としては、熱硬化性樹脂を含むことが好ましい。この場合、結線部は、当該熱硬化性樹脂またはその硬化物を含有する。
熱硬化性樹脂は従来公知の熱硬化性樹脂の中から適宜選択して用いることができ、通常、1分子中に熱硬化性官能基を2個以上有する化合物と、硬化剤とを含む。熱硬化性官能基としては、エポキシ基、オキセタニル基、イソシアネート基、エチレン性不飽和結合等が挙げられる。本実施においては、熱硬化性樹脂として1分子中にエポキシ基を2個以上有するエポキシ化合物を含むことが好ましい。当該エポキシ化合物は従来公知のものの中から適宜選択して用いることができる。
また、エポキシ化合物と組み合わせて用いられる硬化剤としては、例えば、多価カルボン酸無水物または多価カルボン酸などが挙げられる。硬化剤の配合量は、前記エポキシ化合物100質量部あたり、通常1〜100質量部であり、好ましくは5〜50質量部である。
導電性接着剤中の導電性微粒子の含有割合は導電性接着剤全量に対し、50質量%以上95質量%以下であることが好ましく、60質量%以上90質量%以下であることが好ましい。また、導電性接着剤中の熱硬化性樹脂の含有割合は前記エポキシ化合物及び硬化剤の合計が、導電性接着剤全量に対し、5質量%以上50質量%以下であることが好ましく、10質量%以上40質量%以下であることがより好ましい。
<封止材>
本実施において封止材は、前記結線部を封止するものであり、前記結線部の傷つきや、水、酸素、酸やアルカリ等との接触を抑制し、また結線部にかかる応力を緩和することにより長期信頼性を向上する。
本実施において封止材は、上記の効果を奏し、更に製造が容易な点から、ホットメルト樹脂組成物を含むことが好ましい。
(ホットメルト樹脂組成物)
本発明において、ホットメルト樹脂組成物は、少なくとも熱可塑性樹脂を含有し、必要に応じて更に他の成分を含有してもよいものである。
熱可塑性樹脂は、公知の樹脂の中から適宜選択して用いることができる。例えば、ポリウレタン系樹脂、アクリロニトリル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂、ポリエステル系樹脂、スチレン系樹脂、シリコン系樹脂や、熱可塑性エラストマーが挙げられ、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本実施においては熱可塑性樹脂として、熱可塑性エラストマーを含むことが好ましい。熱可塑性エラストマーを含むことにより、常温(例えば、25℃)においてゴム弾性を有する電極とすることができる。ゴム弾性を有することにより、電極の破断が抑制されるため、より長期的なモニタリングが可能な腐食センサを得ることができる。当該熱可塑性エラストマーの常温における弾性率は特に限定されないが、例えば、0.1〜100MPaとすることができる。
熱可塑性エラストマーとしては、例えば、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)、スチレン−エチレン・ブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン−エチレン・プロピレン−スチレンブロック共重合体(SEPS)等のスチレン系熱可塑性エラストマー;ウレタン系熱可塑性エラストマー(TPU);オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO);ポリエステル系熱可塑性エラストマー(TPEE);ポリアミド系熱可塑性エラストマー;フッ素系熱可塑性エラストマー;塩ビ系熱可塑性エラストマー等が挙げられ、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。また、上記熱可塑性エラストマーは、水素添加されたものであってもよい。
本実施においては、熱可塑性エラストマーの中でも、スチレン系熱可塑性エラストマーを含むことが好ましい。
本実施において熱可塑性樹脂の重量平均分子量は、特に限定されないが、取り扱い性の点から、5,000以上300,000以下であることが好ましく、10,000以上がより好ましい。
なお本実施において、重量平均分子量は、東ソー社製GPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)「HLC−8320」を用いた測定におけるポリスチレン換算分子量である。
ホットメルト樹脂組成物中の熱可塑性樹脂の含有割合は、封止性と接着性の点から、ホットメルト樹脂組成物全量100質量%中、30〜100質量%が好ましく、40〜70質量%がより好ましい。
本実施のホットメルト樹脂組成物は、他の成分を含有してもよい。他の成分としては、例えば、粘着付与剤、軟化剤、酸化防止剤、硬化収縮率低減、熱膨張率低減、寸法安定性向上、弾性率向上、粘度調整、強度向上および靭性向上等の観点から、ポリイソシアネートやエポキシ樹脂、ポリカルボジイミド化合物等の硬化剤や有機又は無機の充填剤を配合することができる。このような充填剤は、ポリマー、セラミックス、金属、金属酸化物、金属塩、および染顔料等の材料から構成されるものであってよい。また、その形状については、特に限定されず、例えば、粒子状および繊維状等であってよい。また、基材とのレベリング性、塗工性の調整や接着性の向上のために、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤、難燃化剤、保存安定剤、酸化防止剤、金属不活性化剤、紫外線吸収剤、チキソトロピー付与剤、レベリング剤、消泡剤、分散安定剤、流動性付与剤、消泡剤および色材等も添加することができる。また、流動性を向上させるために溶剤を含ませてもよい。本実施においては中でも、粘着付与剤、軟化剤を含むことが好ましい。
ホットメルト樹脂組成物に好適に含有する粘着付与剤は、第1の配線シート及び第2の配線シートとの接着性を向上して、接合部の長期信頼性に寄与する。粘着付与剤としては、例えば、水素添加されたテルペン系樹脂、テルペン系樹脂、水素添加されたロジン系樹脂ロジン系樹脂、水素添加された炭化水素系樹脂炭化水素系樹脂、エポキシ系樹脂、水素添加されたエポキシ系樹脂、ケトン系樹脂、水素添加されたケトン系樹脂、ポリアミド系樹脂、水素添加されたポリアミド系樹脂、エラストマー系樹脂、水素添加されたエラストマー系樹脂、フェノール系樹脂、水素添加されたフェノール系樹脂、石油系樹脂、水素添加された石油系樹脂、スチレン系樹脂および水素添加されたスチレン系樹脂などが挙げられる。これらの粘着付与樹脂は、単独または2種以上使用できる。
これらの中でも耐久性の観点から、水素添加された炭化水素系樹脂が好ましい。水素添加することで分子内構造に共役二重結合を持たなくなるので、粘着付与剤を含むホットメルト接着剤が被着体へ永久接着する際に光または熱による劣化が起こりにくいため10年以上の接着力保持が可能になる。
粘着付与剤を用いる場合、当該粘着付与剤の含有割合は、ホットメルト樹脂組成物全量100質量%中、20〜80質量%が好ましく、25〜75質量%がより好ましい。
ホットメルト樹脂組成物に好適に含有する軟化剤としては、例えば、ワセリン、鉱物油、植物性油脂、動物性油脂などが挙げられる。鉱物油としては、流動パラフィン、パラフィン、パラフィン鎖炭素数が全炭素数の50%以上を占めるパラフィン系鉱物油、ナフテン環炭素数が全炭素数の30〜40質量%を占めるナフテン系鉱物油、および芳香族炭素数が全炭素数の30質量%以上を占める芳香族系鉱物油等を挙げることができる。植物性油脂:オリーブ油、カルナウバロウ、米胚芽油、コーン油、サザンカ油、ツバキ油、ヒマシ油、ホホバ種子油、ミンク油、ユーカリ葉油などを挙げることができる。動物性油脂:ミツロウ、スクワラン、はちみつを挙げることができる。その他、ミスチル酸、オレイン酸、ミスチル酸イソプロピル、ミスチル酸亜鉛、ミリスチン酸オクチルドデシル、トリイソオクタン酸グリセリン、オクチルドデカノール、ヘキシルデカノール、アジピン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジエチル、ステアリン酸、イソステアリン酸、クロタミトン、中鎖脂肪酸トリグリセリト、サリチル酸エチレングリコール、エチルヘキサン酸セチル、ジステアリン酸グリコール、セテアリルアルコール、セタノール、パルミチン酸セチル、パルミチン酸エチルヘキシル、パルミチン酸イソプロピル、ベヘニルアルコール等も軟化剤として挙げられる。これらの軟化剤は、単独または2種以上使用できる。
軟化を用いる場合、当該軟化剤の含有割合は、ホットメルト樹脂組成物全量100質量%中、2〜20質量%が好ましく、5〜15質量%がより好ましい。
また、酸化防止剤を含有してもよい。酸化防止剤としては、例えば、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ジエチル〔[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル〕ホスフォネート、4,6−ビス(オクチルチオメチル)−o−クレゾール、エチレンビス(オキシエチレン)ビス[3−(5−t−ブチル−4−ヒドロキシ−m−トリル]プロピオネート、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジフォスファイト等が挙げられる。フェノール系酸化防止剤は、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]が好ましく、リン系酸化防止剤は、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイトが好ましい。
ホットメルト電極が他の成分を含有する場合、その含有割合は、ホットメルト電極全量100質量%中、5質量%以下であることが好ましく、3質量%以下であることがより好ましい。
<接合方法>
第1の導電性配線と第2の導電性配線との接合方法は、当該第1の導電性配線と第2の導電性配線とが前記導電性接着剤を含む結線部により結線され、当該結線部は封止材により封止されている構成となる接合方法であればよく、特に限定されない。以下このような接合方法の好適な一例を説明する。
まず、所定の位置に第1の導電性配線を露出する第1の開口部を有する第1の配線シートを準備する。開口部は、前述の保護層用のシートにあらかじめ形成されていてもよく、第1の配線シートを製造後、所定の箇所に開口部を形成してもよい。
次に前記第1の配線シートの開口部に、導電性接着剤を塗布する。塗布方法は特に限定されず、公知の塗布方法乃至印刷方法の中から適宜選択することができる。
次いで、前記第1の配線シートの開口部の周縁にホットメルト樹脂組成物を配置する。ホットメルト樹脂組成物は、公知の塗布方法乃至印刷方法により塗布してもよく、また、別途、前記第1の配線シートの開口部に対応する箇所に開口部が設けられたフィルム状のホットメルト樹脂組成物を準備し、当該フィルム状のホットメルト樹脂組成物を、前記第1の配線シートの開口部の周縁に配置してもよい。
次いで、第2の導電性配線が露出した第2の開口部を有する第2の配線シートを、ホットメルト樹脂組成物上に配置して積層する。
次いで、ホットメルト樹脂組成物の溶融温度以上に加熱した熱ゴテなどにより、上記の積層体の第2の配線シート上から押し付けることにより、第1の導電性配線と第2の導電性配線とが導電性接着剤により結線され、ホットメルト樹脂組成物により封止されて接合部が形成される。
第2の配線シートがインターポーザの場合、次いで、当該インターポーザにコネクタを介してセンサユニットを接続することにより、本実施の構造物点検システムを製造することができる。
以下、本実施の構造物点検システムの全体構成について説明する。
図4は、本実施の形態に係る構造物点検システムの設置例を示す図である。本図では、構造物の壁面に設置される構造物点検システム50の様子が示されている。図5は、図4に示される構造物点検システム50を構造物の外側から透視した様子を示す模式図である。
これらの図に示される構造物は、例えば、コンクリート材の壁面及び路面を有して地下に延在する洞道である。この洞道は、その内部の路面を少なくとも人が歩いて通行できる程度の大きさを有する略円管状であり、図4中のアーチ状の壁面はこの円管の内側面である。路面はこの円管の内部の下側に設けられる、通行者が歩行する面である。
なお、本図では説明のために洞道内の様子が簡略化して示されており、現実には、例えば通信会社の洞道であれば通信線、電力会社の洞道であれば送電線、及びこれらを支持する架台、作業員のための照明器具や通信線などが洞道内に複数存在する。そして洞道の壁面は一部がこれらの送電線等の陰になっている。そしてこのような洞道の検査は、例えば検査員が打診棒を用いて壁面を叩いたときの打音によって従来なされていた。つまり、人が行う打音による検査であっても、壁面全体で容易に実施できるわけではない。
構造物点検システム50は、1つのシート状システム100からなるものであってもよく、複数のシート状システム100を備えていてもよい。ここで本実施においてシート状システム100とは、少なくとも第1の配線シート120と、センサユニット140とを備え、前述の結線部により結線されたものをいう。センサユニット140は、1つのシート状システム100中に少なくとも1個有するものであり、2個以上のセンサユニット140を有していてもよい。
構造物点検システム50は、通常、シート状システム100が接続される電線500を備える。
洞道の壁面の周方向に沿うよう設置されているシート状システム100は、第1の配線シート120及び複数のセンサユニット140をそれぞれ備える。第1の配線シート120の大きさは、一例として長辺方向で約10mである。また、同一の第1の配線シート120にあるセンサユニット140同士の間隔は、一例として約1mである。また、第1の配線シート120同士の間隔は、一例として約10mである。
第1の配線シート120は、第1のシート基材上に第1の導電性配線102及び第1の保護層104を備える。図4及び図5に示される例では、第1の配線シート120はそれぞれが点線で示される3本の第1の保護層104を含む。なお、第1の配線シート120は第1の導電性配線102を被覆する層であり、第1の導電性配線102は外部との接続などのために必要な箇所を除いて基本的に第1の配線シート120の外部には露出しない。ただし図4及び図5では、外部からは見えないに第1の導電性配線102の存在及び配置が便宜的に点線を用いて示されている。第1の導電性配線102は、各第1の配線シート120に少なくとも1本あればよく、2本以上有していてもよい。
各第1の導電性配線102は、それぞれ構造物点検システム50において信号線又は電源線として用いられる。なお、本実施の形態の説明において、電源線の語は、電力供給線、又は電力供給線とGND(GROUND)線との組のいずれも指し得る語として用いられている。また、電源線の概念に含まれる、電力供給線と組で用いられるGND線は、本願明細書等において第1GND線ともいう。
各センサユニット140の形状及び大きさ等については、抵抗や可撓性を考慮して決定される。すなわち、断面積は、電力供給や信号送信のために抵抗が高くなりすぎない程度の大きさが必要である。その一方で、第1の配線シート120が設置される構造物の表面に沿う形への変形が可能な程度の細さ又は薄さが必要である。これらを満たすうえで、各第1の導電性配線102の形状の例として紐状又はリボン状が挙げられる。なお、例えば単層カーボンナノチューブを材料とする第1の導電性配線102で、長さ1cmあたりの抵抗値を0.01Ω程度とすることができる。また、グラファイトを材料とする第1の導電性配線102で1Ω程度とすることができる。このような抵抗の第1の導電性配線102を信号線又は電源線として用いることで本実施の形態における構造物点検システム50は実用的に動作させることができる。
第1の保護層104は、上述のとおり第1のシート基材上に配置された第1の導電性配線102被覆することにより、物理的な衝撃などからある程度保護し、外部からの電気的影響から保護する。また、内包する各第1の導電性配線102同士を不必要に接触させないような位置関係で固定することで、相互の接触による影響を防ぐ。複数の炭素配線102の絶縁シート104内での配置等については後述する。
また、第1の配線シート120は可撓性を有することが好ましい。この性質により、第1の配線シート120は、図4及び図5に示されるような曲面、又は屈曲部を有するような構造物の表面の形状に追従するように取り付けられる。
複数のセンサユニット140は、このような第1の配線シート120の表面に、第1の導電性配線102に沿って所定の間隔で配置される。図4及び図5に示される例では、10個のセンサユニット140が、各第1の配線シート120の洞道の壁面に接する側の表面に約1mおきに配置されている。
図6は、本実施の形態における構造物点検システム50における、接続の形態の例を示す模式図である。電線500には、複数のシート状システム100がそれぞれ備える第1の導電性配線102が接続されている。
本実施の形態における電線500は、外部電源からの電力を供給する電線(電源線)を含んでいる。当該電源線は洞道内での作業時に用いられる照明灯600に電力を供給してもよい。各シート状システム100が備える第1の導電性配線102のうちの電源線は、電線500が含むこの電源線に接続される。これにより、各シート状システム100が備えるセンサユニット140に、電源線である第1の導電性配線102を介して電力が供給される。
また、本実施の形態における電線500は、センサ部によって測定された物理量を出力する信号線を含んでいてもよい。各シート状システム100が備える第1の導電性配線102のうちの信号線は、電線500が含むこの通信線に接続される。これにより、各シート状システム100が備えるセンサユニット140のセンサ部から出力される信号は、信号線である炭第1の導電性配線102を介して出力され、電線500が含む通信線によって搬送される。この信号は、例えば電子計算機を含むこの洞道の集中管理システムに送られて、この電子計算機によって、洞道の状態を把握するための、蓄積、解析、又は監視等の対象のデータとして扱われる。
電線500から供給される電力は、電源線である第1の導電性配線102を介して各センサユニット140に届けられる。
また、信号線である第1の導電性配線102は、各シート状システム100においてセンサユニット140が共有するいわばバスであり、各センサユニット140はこのバスに接続されるノードである。各センサユニット140のセンサ部から出力された信号は、第1の導電性配線102を介して電線500に出力されて搬送される。電線500によって搬送された信号は、例えばインターネット、イントラネット、又は専用回線などの通信ネットワークを経由して、この洞道の集中管理システムが備えるサーバ800又は監視用端末装置700に届けられる。そしてこの信号が示すデータは、サーバ800に蓄積されたり、監視用端末装置700のモニタ上に表示されたりする。
なお、上述の例のように、構造物点検システム50が設置される構造物に従来備えられている照明灯等に電力を供給する電源線又は連絡用の通信線がある場合は、それぞれを電線500が含む電源線又は通信線として利用してもよい。これにより、構造物点検システム50の導入のコストを抑えることができる。
上記のような構成により、構造物点検システム50は、構造物の表面に設置される多数のセンサを備え、各センサから構造物の状態を示す情報の集約が可能である。また、これらのセンサが同時刻に計測したデータを用いることで、従来の打音検査では不可能な、構造物を多点で捉えた空間的な状態の把握が可能である。
次に、センサ部をそれぞれ含むセンサユニット140、及び複数のセンサユニット140を接続し、且つセンサユニット140の構成と動作、及び電線500とを長期間にわたって接続する第1の配線シート120の構成について説明する。
図7は、センサユニット140の機能的な構成例を示すブロック図である。センサユニット140は一例として、蓄電素子142を含む電源部141と、通信部143、制御部144、信号処理部145、及びセンサ146を含むセンサ部を備える。
電源部141は電源回路であり、電力供給線である炭素配線102から供給される入力電力から、センサユニット140の各構成要素の動作に用いられる電力を生成する。また、本実施の形態における電源部141は、これらの構成要素に供給するための電力を蓄えるための蓄電素子142を備える。蓄電素子142は、キャパシタ又は蓄電池を用いて実現される。なお、蓄電素子142は耐久性の高いものが好適に用いられる。蓄電素子142の例としては、高耐久性のセラミックコンデンサ、及びカーボンナノチューブキャパシタが挙げられる。
本実施の形態におけるセンサ146は、構造物を構成するコンクリート等の建材の変質や変形等各種の変化を把握するために利用可能な物理量を計測するためのものであれば限定されない。例えば洞道の壁の中にある鉄筋の腐食を診断するために、壁面に存在する鉄イオンの量を計測するセンサでもよいし、壁面の変形の有無及び程度を調べるために変位を計測するセンサでもよい。その他、温度、湿度、振動、電流、磁気、電磁波、電気抵抗、特定の物質等、各種のセンサが単独で又は組み合わせて用いられ得る。
センサ146が測定した物理量は、信号処理部145によって必要に応じた処理がなされて、信号として、通信部143から信号線である炭素配線102を介して電線500に出力される。
信号処理部145は、例えばノイズを除去するためのフィルタ回路、信号を増幅するための増幅回路、及びアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D(Analog−to−Digital)変換回路を含む。
通信部143は、信号処理部145による処理によって得られたデジタル信号を信号線に出力する出力ポートを含む通信モジュールである。
なお、本実施の形態におけるセンサ146による計測は、その計測対象及び計測結果の使用目的によっては常時実行される必要はなく、例えば一日の決まった時刻等、所定の間隔で間欠的に計測が実行されてもよい。例えば構造物の各部の変位や壁の中にある鉄筋の腐食は、通常であれば一日の間で急激には進行しにくい。そして日次の計測によって、日々の計測結果の蓄積されたデータから変化の傾向を捉えることができる。つまり、センサ146の計測のための動作は一日1回〜数回、数秒〜数分程度のごく短時間可能であればよい。
そしてこのような間欠的な計測であれば、例えば各センサユニット140の動作に必要な電力は、計測の実行機会の間に上記の蓄電素子142に蓄電すればよく、例えば小さな電流で常時給電してもよい。
このような構成の場合、蓄電は小さな電流を供給して長い時間をかけて行うことができるため、第1の導電性配線102の抵抗値が比較的高くてもよい。したがって、より安価な第1の導電性配線102を用いることができ、構造物点検システム50の導入コストを抑えることができる。また、小さな電流が用いられるため、電流の大きさの2乗に比例する電力の抵抗損失が小さく、大きな電流を用いて短時間で蓄電するよりも、構造物点検システム50としてのエネルギー効率はよい。
制御部144は、例えばCPU(Central Processing Unit:中央演算処理装置)を用いて実現され、通信部143、信号処理部145、及びセンサ146の動作を制御する。このCPUはタイマーを備え、例えば上記の計測のような間欠的な動作もこのタイマーによって計時される時間に基づいて実行される。なお、このCPUも低消費電力のものが好適に用いられる。
なお、通信部143、制御部144、及び信号処理部145は、まとめて1つのワンチップマイコンとしても実現されてもよい。
また、センサユニット140では、回路の耐久性を高めるために、構造物のセンシングのために露出が必要なセンサの部分を除いてガラスエポキシ等で封止されてもよい。
このように、センサユニット140においては、センサ146による計測の対象及び計測結果の使用目的に応じて、電源部141以外の電気回路の動作(制御部144による制御下での通信部143、信号処理部145、及びセンサ146の各動作)は、蓄電素子142から電力の供給を受けて間欠的に実行されてもよい。これにより、センサによる計測等の必要な機能を発揮可能なシート状システム100をより安価に実現することができ、さらには構造物点検システム50の導入コスト及び運転コストを抑えることができる。
[変形例]
以上、構造物点検システム50について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されない。上記の実施の形態において、シート状システム100の一部として用いられている第1の配線シート120、及び電線500に接続されて構造物点検システム50を構成するシート状システム100の個別での利用例も含めて、上記の実施の形態の変形例を以下に説明する。
[変形例1]
第1の配線シート120の構成は、図4〜図6に示されるような、それぞれ電力供給線、信号線、GND線である3本の第1の導電性配線102と、これらを被覆する長尺状の第1の保護層104からなるものに限定されない。例えば壁紙のように壁面の上下左右に展開可能な形状であってもよい。また、第1の保護層104内に電源線及び信号線等の各種の第1の導電性配線102が複数本ずつ含まれてもよいし、相互に絶縁されていれば各種の第1の導電性配線102が立体的に交差してもよい。
[変形例2]
ここまでに説明した各第1の導電性配線102は、いずれも線状の一次元的な形状の電気経路を提供するものであるが、二次元的な形状の電気経路を提供する物であってもよい。図8Aおよび図8Bは、それぞれ変形例1における電源線である第1の導電性配線102の形状の一例を示す模式図である。なお、図8Aおよび図8Bにおける実線及び破線は、一部を除いて互いに重なりながら、前後又は上下に位置する2つの第1の導電性配線102を区別して示すために用いられている。
電源線である第1の導電性配線102は、例えば図8Aに示されるように、グリッドを成してもよい。図8A中の2つの炭素配線102は、一方が電力供給線であり、他方がGND線である。第1の配線シート120内では、これらの第1の導電性配線102は、一方のグリッドの孔から他方が見え、第1の保護層104を隔てて離れる位置関係にある。このような位置関係にあることで、壁面に貼り付けられたときに露出する第1の配線シート120の面で、広い範囲で両方の第1の導電性配線102にアクセスすることができる。
このような第1の導電性配線102を用いた二次元的な形状の電気経路は、1本の線状の第1の導電性配線102を用いた一次元的な形状の経路よりも抵抗が低い。したがって、電源線として用いることでより効率的に電力を運ぶことができる。また、このような第1の導電性配線102を内包して二次元的に広がる第1の配線シート120上では、高い自由度で電力の取り出し場所を選ぶことができる。このような第1の配線シート120の構成は、例えば壁紙等に適用することができる。この壁紙で居室等の壁面を覆い、第1の導電性配線102を電源に接続すれば、壁面のさまざまな場所で電力の取り出しが可能になる。また、このような壁紙は、壁材を何箇所も穿孔するような工事をすることなく電気回路を含む負荷を取付できる場所を広範囲に提供することが可能であり、多くの場所に多数の物をネットワークに接続するIoT技術の導入を容易にする。その他、このような第1の配線シート120の構成は、壁紙より小規模で面状に広げて用いられる物、例えばテーブル敷きに適用することができる。
また、2つの第1の導電性配線102のうち、図8Bに示されるように電力供給線として用いる方を面状にすることで、抵抗はより低く、負荷の取付位置の自由度はより高い第1の配線シート120が得られる。
なお、ここまで第1の導電性配線102を電源線としてのみ用いる場合を例に本変形例を説明した。このような第1の配線シート120に取り付けられたセンサユニット140からの通信は、例えば無線で行われてもよい。また、本変形例における第1の導電性配線102は、信号線として用いることも可能である。信号線と電源線との併存が困難な事情がある場合には、センサユニット140が太陽電池等の環境発電素子を備える構成でもよい。
[変形例3]
実施の形態及びその変形例の一部における第1の配線シート120は、それぞれが電力供給線、信号線、GND線である複数の第1の導電性配線102を備えるが、第1の配線シート120の使用環境や用途によっては、これらの第1の導電性配線102の一部を備えなくてもよい。すなわち、第1の配線シート120は電力供給線を備えず、その設置場所に信号線のみを提供するために用いられてもよい。また、逆に第1の配線シート120は信号線を備えず、その設置場所に電力供給線のみを提供するために用いられてもよい。
その他、第1の配線シート120が備える第1の導電性配線102の用途及び各用途の第1の導電性配線102の本数は実施の形態及びその各変形例に限定されない。例えば第1の配線シート120が複数の信号線を備えてもよく、各信号線の用途が、クロック信号を運ぶ信号線とデータ信号を運ぶ信号とで分けられていてもよい。クロック信号は、例えば後述のゲートウェイ又は親機から送信される。
また、上記の第1の導電性配線102はいずれも電線500に接続されるが、シート状システム100は、電流を実質的に流すことなく接地電位を取るための、いわばケルビングラウンドとして用いられる第1の導電性配線102をさらに備えてもよい。本願明細書等においては、このケルビングラウンドの線を、電流が流れる上記の第1GND線と区別して、第2GND線ともいう。
例えば、シート状システム100の設置場所である構造物の表面電位を、センサユニット140が備えるセンサ146で計測するにあたり、第1GND線から接地電位を取ると、第1の導電性配線102の、銅製などの一般的な導電線と比較して大きな抵抗に起因する電圧降下の影響により、正確な表面電位が得られないという問題がある。
この問題は、センサユニット140において、ケルビングラウンドで取った接地電位を、センサ146を用いた測定のリファレンス電位として使用する構成を用いることで解消することができる。図9は、このような構成を備えるシート状システム100における第2GND線の接続例を示すブロック図である。
図9に示される例では、シート状システム100は5本の第1の導電性配線102を備える。これらの第1の導電性配線102のうちの1本が第2GND線である。第2GND線は、電力を供給するための電線500には接続されず、電源に一切接続されていない接地線550に接続され、接地線550を介して接地される。例えば接地線550は、シート状システム100が設置される構造物の壁材に含まれる鉄筋に所々で接続してもよい。一方で、第2GND線はセンサ146と接続される。これにより、センサユニット140では、センサ146が感知した電位と第2GND線の電位との差分を取って計測対象物の表面電位として計測することができる。
[変形例4]
上記の実施の形態におけるシート状システム100のセンサユニット140にはセンサが含まれるが、シート状システム100の用途に応じて、センサに加えて、他の電気的負荷が含まれてもよい。
例えばセンサユニット140には発光ダイオード等の光源が含まれて、センサでの検知結果に応じて、又はセンサでの検知のために必要な光を得るために点灯されてもよい。あるいは、光源を含むセンサユニット140を備えるシート状システム100が照明器具として用いられてもよい。その他、センサユニット140が含むものは電力で動作するものであれば限定されず、モータ又はアクチュエータ等の駆動装置、ブザーなどの発音装置、発熱装置等であってもよい。
そして、このようなシート状システム100を含む構造物点検システム50は、構造物の保守以外に、構造物の照明若しくは装飾のためのシステムとしても利用することができる。その他構造物の各種の運用の支援、例えば構造物の中に所定の目的の環境、例えば実験、植物の栽培、又は動物の飼育等のための環境を構築するシステムとして利用することができる。この場合も、構造物点検システム50は、導入又は維持のためのコストを抑え、また、信頼性の高さと耐久性の高さで、構造物の所定の目的のための施設としての稼働率の向上に資する。
なお、センサユニット140の電気回路の動作に必要な電力が第1の導電性配線102から随時供給できる場合、実施の形態及びその各変形例において、センサユニット140は蓄電素子142を含まなくてもよい。
[変形例5]
実施の形態においては、シート状システム100における第1の配線シート120の大きさの一例として、長辺方向で約10mを挙げている。また、第1の導電性配線102の抵抗の一例として、長さ1cmあたり1Ω程度を挙げている。
このような規模のシート状システム100を図2に示されるような態様で運用する場合、シート状システム100と電線500の接続部分から第1の導電性配線102の端部までは約5mであり、この間の抵抗は500Ωになる。ここで、例えば負荷140のピーク電流が20mAとすると、この接続部分と第1の導電性配線102の端部との間では10Vの電圧降下が生じる。このように、電力供給線である第1の導電性配線102の抵抗が大きいために生じる電圧降下の影響により、一部のセンサユニット140、特に第1の導電性配線102の端部に近いものでは、必要な量の充電が間欠的な動作の間にできないという問題が起こり得る。
このような問題を解消するために、シート状システム100を、電力供給線を共用する近隣のセンサユニット140同士で可能な場合には電力を融通しあうことができるよう構成してもよい。図10は、このようなシート状システム100が備える負荷の機能的な構成を示すブロック図である。以下、図7に示される実施の形態の機能ブロック図との差異を中心に説明する。
本変形例におけるセンサユニット140は、電源部141の構成が実施の形態と異なる。本変形例におけるセンサユニット140は、電源部141に、第1電源回路147と第2電源回路148との2つの機能的に異なる電源回路を備える。
第1電源回路147は、第1の導電性配線102から電気を得るための電源回路である。第1電源回路147は、DC−DCコンバータ、充電制御回路、電流コントローラ、及びスイッチを含む。
DC−DCコンバータは、センサユニット140の内外の電圧差を調整する。充電制御回路は、蓄電素子142への充電を制御し、過充電を防止する。電流コントローラ及びスイッチは、第1の導電性配線102からの電流を、蓄電素子142に流すか、又はセンサ等の負荷回路に流すか、及び蓄電素子142からの電流を負荷回路に流すかを制御する。
第2電源回路148は、第1の導電性配線102に電気を戻すための電源回路である。第2電源回路は、DC−DCコンバータ、放電制御回路、電圧モニタ回路、電流コントローラ、及びスイッチを含む。
DC−DCコンバータは、センサユニット140の内外の電圧差を調整する。放電制御回路は、蓄電素子142からの放電を制御し、過放電を防止する。電圧モニタ回路は第1の導電性配線102の電圧をモニタする。電流コントローラ及びスイッチは、蓄電素子142からの電流を第1の導電性配線102に流すか否かを所定の条件が満たされたかに基づいて制御する。
例えば上記の電線500の接続部分から炭素配線102の端部までは約5mであるシート状システム100において、電力供給線を共用するセンサユニット140が1mおきに配置されている場合を想定する。この場合に、あるセンサユニット140から、10mAの電流が1m離れた隣のセンサユニット140に融通されると、電圧降下は10mA×100Ω=1Vに抑えられる。電流の融通を受けた負荷140では、センサの動作又は蓄電素子142の充電を行うことができる。
これにより、シート状システム100全体で動作の安定性を高めることができる。また、より全長が長く抵抗の高い第1の導電性配線102を備えるシート状システム100、または同規模であってもより廉価であるが抵抗の高い第1の導電性配線102を用いてのシート状システム100での各センサユニット140への電力供給の問題が解消し、実用的な運用が可能になる。
[変形例6]
変形例5では、抵抗の高い第1の導電性配線102を用いることによる電圧降下に関する問題を挙げ、その問題を解消するための構成を説明した。本変形例もまた、起こり得る電圧降下に関する問題を解消するものである。
変形例5で例として想定したシート状システム100を再び例に用いて説明する。このシート状システム100が、図2に示されるように10個のセンサユニット140を含むとする。すべてのセンサユニット140で一時に1mAの電流で充電が行われると、10個×1mA×500Ω=5Vの電圧降下が生じる。この電圧降下により、変形例5と同じく充電不足又は不能の問題が起こり得る。
このような問題を解消するために、シート状システム100を、一時に充電等の電力消費を実行するセンサユニット140の個数が制限できるよう構成してもよい。図11Aは、このようなシート状システム100の構成を説明するための模式図である。また、図11Bは、このようなシート状システム100が備えるゲートウェイ650の機能的な構成を示すブロック図である。
本変形例に係るシート状システム100は、ゲートウェイ650を備える。
ゲートウェイ650では、シート状システム100の外部の電源からの電気が流れる電線500と電力供給線である第1の導電性配線102とを電気的に接続されている。また、ゲートウェイ650は、図11Bに示されるように、制御部651を備える。制御部651は例えばCPU、メモリ、タイマー、及び入出力部を備えるマイクロコントローラを用いて実現され、入出力部を介して信号線である第1の導電性配線102と接続する。
この構成により、ゲートウェイ650は各センサユニット140に電力の供給に関する指示を送信する。より具体的には、シート状システム100のセンサユニット140のそれぞれに、電力供給線を介する外部の電源からの電力の供給を受けるか否かを指示する。指示を受け取った各センサユニット140は、その指示に従って給電を受けるのを開始又は停止する。
ゲートウェイ650は、1つのシート状システム100が備えるセンサユニット140に、例えば一定の時間が経過するごとに交代で電力の供給を受けさせてもよい。あるいは、変形例5の説明で述べた電圧降下を考慮して、第1の導電性配線102の末端により近いセンサユニット140により長い時間電力の供給を受けさせてもよい。また、ゲートウェイ650は各センサユニット140から蓄電素子142の充電状態の通知を受け、残量の少ないセンサユニット140から優先的に電力の供給を受けさせてもよい。
このような指示は、一時に電力の供給を受けるセンサユニット140の個数が制限されるように出される。例えばゲートウェイ650は、電圧降下による各負荷140での充電への影響が過大にならないように、電圧降下が電源電圧から所定の範囲に収まるよう電力の供給を受けるセンサユニット140の個数を制限する。これにより、シート状システム100の各センサユニット140で充電が正常に実行され、又は正常な動作が可能になる。また、シート状システム100全体で動作の安定性を高めることができる。
なお、ゲートウェイ650と各センサユニット140との通信は、信号線を介する有線の通信には限定されず、無線の通信であってもよい。
[変形例7]
ここまでに、各シート状システム100に含まれる複数のセンサユニット140の間の差異の有無について言及していないが、すべてが機能的に同等でなくてもよい。例えば複数のセンサユニット140のうち1つが親機としての役割を果たして、子機である残りのセンサユニット140の検知結果を収集して電線500へ出力してもよい。
[変形例8]
実施の形態においては、シート状システム100における第1の配線シート120同士の間隔の一例として約10mを挙げている。ただし、シート状システム100の使用場所又は使用目的によって、第1の配線シート120同士の間隔はより短くてもよい。
しかしながら、信号線として用いられる第1の導電性配線102は、長尺になると、搬送する信号の影響でアンテナのように作用して電波を飛び出させやすくなる。そしてこの電波は、近くにある他のシート状システム100が備える信号線にノイズを発生させたり電子機器の誤動作等を起こしたりする等の電波障害の原因となり得る。特に、方形波等に含まれるような信号の繰り返し速度より高い高調波成分は、この問題を生じさせやすい。
この問題を解消するために、第1の配線シート120が電力供給線、信号線、及び第1GND線を含む3本以上の第1の導電性配線102を備える場合、第1の保護層104において、電力供給線、信号線、及び第1GND線は平行に延在し、この信号線は、電力供給線と第1GND線との間に位置するよう配置してもよい。
これにより、信号線と電力供給線との間、及び信号線と第1GND線との間の容量結合によって、信号線内の信号に含まれる電波障害の原因となる高調波成分が抑えられる。
図12は、このような第1の導電性配線102の配置の例を説明するための模式図である。この例では、第1の配線シート120は4本の第1の導電性配線102を備え、うち1本は電力供給線、1本はGND線、残る2本はそれぞれデータ信号、クロック信号を搬送する信号線である。信号線である2本の第1の導電性配線102は、第1の配線シート120において平行に延在し、他の2本の第1の導電性配線102の間に挟まれる。図11内の他の配線シート120も共通の構成であり、近くのシート状システム100間で相互に電波障害の発生が抑制される。
なお、第1の配線シート120が備える炭第1の導電性配線102のいずれも電力供給線として用いられていない、又は第1の導電性配線102を平行に配置することができない場合には、駆動波形をなまらせるなどの手法によっても高調波成分を抑えることができる。
[変形例9]
上記で例示した使用環境である洞道には、電気が通る多数のケーブル等に起因してノイズが多く存在する。このような環境に設置されるシート状システム100又は構造物運用支援システム10に含まれるセンサ146の検出結果を示す信号は、信号線である炭素配線102によって有線で伝送されるのが好ましい。
しかし、ノイズが少ない環境、また、通信相手との距離が数m程度の限られた環境で用いられる場合、通信部143が無線通信の機能を備えて無線で伝送されてもよい。この場合において、蓄電素子142がセンサユニット140の電気回路の動作の電源であれば、通信部143は、Bluetooth(登録商標) Low Energy等の、より小さい消費電力で通信を行う通信モジュールで実現されるのが好ましい。また、例えば各シート状システム100において、2−9に記載した親機であるセンサユニット140が、子機である残りのセンサユニット140の検知結果を無線通信で受信して収集し、収集した結果を電線500へ出力して遠方の集中管理システムに送信してもよい。
また、上記の実施の形態の説明では、各センサユニット140は信号を送信する場合のみが示されているが、各センサユニット140は信号を受信してもよい。例えば洞道の集中管理システム等から電線500及び信号線である第1の導電性配線102を介して動作試験又は臨時の動作等のための信号を受信してもよい。また、例えば洞道内で作業員が所持する情報端末装置と無線による双方向の通信をして、作業員の操作に応じた計測の実行とその結果の送信をしてもよい。
[その他の変形例]
本実施の形態の主な変形例を挙げたが、その他にも上記で具体的には例示していない種々の変形が可能である。
また、構造物点検システム50の設置場所である構造物には、上記の洞道、住居、ビル、商用施設等の建築物の他に、電柱、鉄塔、ダム、橋梁、道路、堤防、防波堤、船舶が例としてさらに挙げられる。また、シート状システム100が設置される構造物の材質はコンクリートに限定されず、モルタル、金属、ガラス、樹脂、タイル、煉瓦が例としてさらに挙げられる。または工事や発掘調査等の現場において土や岩石の表面に設置されてもよい。
また、構造物点検システム50が設置される場所の環境によっては環境発電がセンサユニット140に電力を供給するために用いられてもよい。例えば安定的に光を受ける場所であれば、各センサユニット140又は構造物点検システム50内に太陽電池等の環境発電素子を付加して補助的な電源として用いてもよい。例えば安定的に風を受ける場所であれば風力発電機が付加されてもよいし、振動が多い場所では圧電素子が付加されてもよい。
上述の実施の形態及びその変形例は、本発明の技術内容を説明することを目的とする例示として記載されたものであり、本願に係る発明の技術的範囲をこの記載の内容に限定する趣旨ではない。本願に係る発明の技術的範囲は、明細書、図面、及び特許請求の範囲又はこれに均等の範囲において当業者が想到可能な限り、変更、置き換え、付加、省略されたものも含む。
以下、本発明を実施例により具体的かつ詳細に説明するが、これらの実施例は本発明の一態様に過ぎず、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。なお、表中、「部」とあるのは「質量部」を、「%」とあるのは「質量%」をそれぞれ表すものとする。
[製造例1:ホットメルト樹脂組成物および封止材シートの製造]
攪拌機を備えたステンレスビーカーに、熱可塑性樹脂として下記SIS1を40部と、粘着付与剤として下記粘着付与剤1を50部、軟化剤として下記軟化剤1を10部を投入し、150℃の温度で加熱して溶融した。その後、攪拌を行って、均一に分散された溶融溶液を得た(ホットメルト樹脂組成物1)。当該ホットメルト樹脂組成物1を離型フィルムに挟み、テスター産業製卓上テストプレス機にて100℃100kgf/cmで30秒間熱プレスをおこない膜厚200〜300μmのシート状に加工し封止材シート1とした。
[製造例2〜19:ホットメルト樹脂組成物および封止材シートの製造]
原料と組成比を表1の記載のとおりに変更した以外は、製造例1と同様にして、ホットメルト樹脂組成物2〜19および封止材シート2〜19を製造した。
軟化点は、JIS6863の「ホットメルト接着剤の軟化点試験方法」に則って測定した。
すなわち、サンプルを溶融して内径15.9mm、高さ6.4mmの環中に満たし、室温で固化したのち、試料上に直径9.5mm質量3.5gの球をのせシリコンオイル浴中での加熱によって球が下方に降下したときの温度をもって軟化点とした。各ホットメルト樹脂組成物の軟化点を表1に示す。
Figure 2020064352
表1に記載の熱可塑性樹脂、粘着付与剤、軟化剤、その他成分の略号を以下に示す。
<熱可塑性エラストマー樹脂>
・SIS1:クレイトン株式会社 商品名:D1117
・SBS1:クレイトン株式会社 商品名:D1155
・SEBS1:クレイトン株式会社 商品名:G1726
・SEBS2:クレイトン株式会社 商品名:G1652
・SEBS3:クレイトン株式会社 商品名:G1657
・SEBS4:クレイトン株式会社 商品名:G1643
・SEPS1:クラレ株式会社 商品名:SEPS2063
<粘着付与樹脂>
・粘着付与剤1:荒川化学株式会社 商品名:アルコンP−100
・粘着付与剤2:荒川化学株式会社 商品名:アルコンP−140
<軟化剤>
・軟化剤1:出光興産株式会社 商品名:ダイアナプロセスオイルN90
・軟化剤2:出光興産株式会社 商品名:ダイアナプロセスオイルPW90
・軟化剤3:JXエネルギー株式会社 商品名:日石ポリブテンHV−1900
[実施例1A:配線シート接合体の製造]
図面を参照して、実施例1Aの配線シート接合体の製造について説明する。
<第1の配線シートの製造>
図13に第1の配線シートの製造工程を示す。厚さ125μmのPETフィルム(東レ製ルミナーX10S)(シート基材212)に導電性カーボンインキで幅40mmライン2本(導電性配線211a〜b)、幅10mmライン5本(導電性配線211c〜g)をライン間スペース10mmで印刷し100℃30分で熱乾燥させて、炭素配線を備えるシート250を得た(図13A)。
別途、アクリル粘着加工した厚さ125μmのPETフィルム(東レ製ルミナーX10S)に開口部214a〜gを有する、第1の保護層213用のフィルム260を準備した(図13B)。開口部214a〜gのうち、開口部214a〜bは幅40mm×10mm、開口部c〜gは幅10mm×10mmの大きさであり、フィルムの端部261aから5mmの位置に形成した。
前記炭素配線を備えるシート250上に、前記フィルム260を配置し、第1の導電性配線211a〜gが露出するように、開口部214a〜gの位置合わせを行なった後、ラミネートして、接合試験用の第1の配線シート270を得た(図13C)。なお、配線シート270の端部261bから5mmは、後述の抵抗計接続の為に、第1の導電性配線211a〜gを5mm露出させている(露出部215)。
<第2の配線シートの製造>
図14に第2の配線シートの製造工程を示す。まず、第2の導電性配線221a〜gを備えるシート280を準備した(図14A)。第2の導電性配線221a〜gは、各々、前記第1の導電性配線211a〜gと接合する部位と、細線部とを有する。前記第1の導電性配線と接合する部位は、対応する第1の導電性配線211a〜gと同様の幅であり、当該接合する部位は、導電性配線221a〜bは40mm、221c〜gは10mmである。また、導電性配線221a〜gの細線部は、ライン/スペースが700μm/300μmの配線パターンとして形成され、センサユニットのコネクタと接続するコネクタ接続部281を構成する。
シート280は厚さ125μmのPETフィルム(東レ製ルミナーX10S)(シート基材222)に導電性銀インキで上記第2の導電性配線221a〜gのパターンを印刷し、130℃で30分熱乾燥することにより製造した。
別途、第1の保護層213用のフィルム260と同様にして、開口部224a〜gを有する第2の保護層223用のフィルム290を準備した(図14B)。
第2の導電性配線221a〜gを備えるシート280上に、前記フィルム290を配置し、導電性配線221a〜gが露出するように、開口部224a〜gの位置合わせを行なった後、ラミネートして、接合試験用の第2の配線シート300を得た(図14C)。なお、コネクタ接続部281は、後述の抵抗計接続の為に露出させている。
<配線シートの接合>
図15に配線シートの接合工程を示す。第1の配線シート270の開口部214a〜gから露出された第1の導電性配線211a〜g上に、Chemitronics社製のエポキシ系二液室温硬化型導電性接着剤216を塗布した(図15A)。
別途、少なくとも前記接着剤が塗布された部分に対応する箇所が開口された、前記製造例1の封止材シート1(310)を準備した(図15B)。
当該封止材シート1と、前記第1の配線シート270とを、対応する開口部の位置合わせをして重ね合わせた(図15C)。
更に、封止材シート1と、前記第2の配線シート300とを、対応する開口部の位置合わせをして重ね合わせた。
導電性接着剤216が塗布された部分を軽く指圧した後、封止材シート1及び周辺を100℃の熱ゴテで熱圧着し室温で24時間放置して、第1の配線シートと第2の配線シートが接合した、実施例1Aの配線シート接合体320を得た(図15D)。
[実施例2A〜19A]
前記実施例1Aにおいて、封止材シート1の代わりに、製造例2〜19の封止材シート2〜19を各々用いた以外は、実施例1と同様にして、実施例2A〜19Aの配線シート接合体を得た。
[比較例1A]
前記実施例1Aにおいて、封止材シート1を用いなかった以外は、実施例1Aと同様にして、比較例1Aの配線シート複合体を得た。比較例1Aの配線シート複合体は、第1の配線シートと、第2の配線シートとを導電性接着剤のみで接合している。
[実施例1B:配線シート接合体の製造]
<第1の配線シートの製造>
前記実施例1Aの前記第1の配線シート270と同様の配線シートを準備した。
<第2の配線シートの製造>
図16に第2の配線シートの製造工程を示す。厚さ125μmのPETフィルム(東レ製ルミナーX10S)(シート基材322)に幅10mmの寺岡製作所製の銅箔テープを7本貼り付けて第2の導電性配線321a〜gを形成した(図16A)。当該第1の導電性配線は、後述する露出部315となる部分に、後述する複合劣化試験時の腐食防止を目的として、10mm×10mmの幅でカーボンインキを印刷し100℃30分乾燥して被覆した(333)。このようにして銅箔を備えるシート330を得た(図16B)。
別途、アクリル粘着加工した厚さ125μmのPETフィルム(東レ製ルミナーX10S)に開口部324a〜gを有する、保護層323用のフィルム340を準備した。開口部324a〜gは幅10mm×10mmの大きさであり、フィルムの端部361aから5mmの位置に形成した。
前記銅箔を備えるシート330上に前記フィルム340を配置し、第1の導電性配線321a〜gが露出するように、開口部324a〜gの位置合わせを行なった後、ラミネートして、第2の配線シート350を得た。なお、配線シート350の端部361bから5mmは、後述の抵抗計接続の為に、第2の導電性配線321a〜gを5mm露出させている(露出部315)。
<配線シートの接合>
前記実施例1Aにおいて、第2の配線シート300の代わりに、上記第2の配線シート350を用いた以外は、実施例1Aと同様にして、実施例1Bの配線シート複合体を得た(図16D)。
[実施例2B〜19B]
前記実施例1Bにおいて、封止材シート1(310)の代わりに、製造例2〜19の封止材シート2〜19を各々用いた以外は、実施例1Bと同様にして、実施例2B〜19Bの配線シート接合体を得た。
[比較例1B]
前記実施例1Bにおいて、封止材シート1を用いなかった以外は、実施例1Bと同様にして、比較例1Bの配線シート複合体を得た。比較例1Bの配線シート複合体は、第1の配線シートと、第2の配線シートとを導電性接着剤のみで接合している。
1.配線シート接合試験
上記実施例1A〜19A及び比較例1Aで得られた配線シート接合体の7本の配線各々について、露出部215と、コネクタ接続部281とを抵抗計を介して接続し、初期抵抗値を測定した。
次いで、図17に示されるように、配線シート接合体を径50mmの紙管370に巻き付け10秒放置した。更に裏面から同様に紙管に巻き付け10秒放置した。この動作を表裏1セットとして連続10回行った。その後、再度、抵抗値を測定し、初期抵抗値との比較を行った。結果を表2に示す。
(接合試験評価基準)
〇:各配線の抵抗値の変動が、初期抵抗値+10%以下であった。
△:少なくとも1本の配線で、抵抗値の変動が、初期抵抗値+10%超過であった。
×:少なくとも1本の配線で断線し抵抗値が計測不能であった。
2.複合劣化試験
上記実施例1A〜19A及び比較例1Aで得られた配線シート接合体(以下実施例A群とすることがある)、上記実施例1B〜19B及び比較例1Bで得られた配線シート接合体(以下実施例B群とすることがある)の7本の配線各々について、露出部215とコネクタ接続部281(実施例A群)、又は、第1の露出部215と第2の露出部315(実施例B群)を抵抗計を介して接続し、初期抵抗値を測定した。なお実施例A群の配線シート複合体は、前記配線シート接合試験を行ったものとは別のものを用意した。
各配線シート複合体は、板橋理化製BQD2複合試験機にて、後述の塩水噴霧環境下に立て掛けた状態でセットして、下記の複合試験劣化試験条件により試験を行った。その後、室温にて24時間放置後に、再度抵抗値を測定し、初期抵抗値との比較を行った。
また、複合試験劣化試験後の各配線シート複合体の封止材を100℃に加熱して剥離し、接合箇所の外観変化を目視確認した。結果を表2に示す。
<複合劣化試験条件>
STEP1:5%NaCl水溶液にて35℃2時間塩水噴霧する
STEP2:乾燥50%RH,60℃4時間で放置
STEP3:湿潤95%RH、50℃2時間で放置
STEP1〜3を1セットとして200サイクルさせた後、サンプルを取り出し、水洗した後24時間室温に放置した。
(複合劣化試験評価基準)
○:各配線の抵抗値の変動が初期抵抗値±10%以下であり、封止材で被覆された導電性配線の顕著な外観変化は見られなかった。
△:少なくとも1本の配線で、抵抗値の変動が初期抵抗値±10%超過であり、封止材で被覆された導電性配線の外観変化が確認された。
×:少なくとも1本の配線で断線し、封止材の流動又は封止材で被覆された導電材の腐食による外観変化が顕著であった。
Figure 2020064352
[結果のまとめ]
今回の複合試験は、50mmの紙管に巻き付けることを繰り返す試験であり、通常設置される構造物よりも、紙管の曲率半径が小さく、また、設置後巻き直すことは少ないため、過酷な試験条件であったといえる。また今回の複合劣化試験は、比較的高温の条件で、塩分にさらされた後、乾燥、湿潤を繰り返すものであり、通常設置される屋外よりも過酷な試験条件であった。
実施例1〜10第1の導電性配線と、第2の導電性配線とが、導電性接着剤を含む結線部により結線され、当該結線部が封止材により封止されている、実施例1〜19の配線シート接合体は、いずれも、接合試験、複合劣化試験共に良好な結果が得られた。このような接合部を有する構造物点検システムは、長期信頼性に優れているといえる。
10 第1の配線シート
11a〜g、211a〜g 第1の導電性配線
12、212 第1のシート基材
13、213 第1の保護層
14、214a〜g 第1の開口部
20 第2の配線シート
21a〜g、221a〜g、321a〜g 第2の導電性配線
22、222、322 第2のシート基材
23、223、323 第2の保護層
24、224a〜g、324a〜g 第2の開口部
25 インターポーザ
26 コネクタ
31 結線部
32 封止材
50 構造物点検システム
100 シート状システム
102 第1の導電性配線
104 第1の保護層
104C 配線基板
104D 支持材
120 第1の配線シート
140 センサユニット
141 電源部
142 蓄電素子
143 通信部
144 制御部
145 信号処理部
146 センサ
147 第1電源回路
148 第2電源回路
160 配線
180 加圧機構
215、315 露出部
216 導電性接着剤
250 炭素配線を備えるシート
260 フィルム
261a、b 端部
270 第1の配線シート
280 シート
281 コネクタ接続部
290 フィルム
300、350 第2の配線シート
310 封止材シート
320、360 配線シート接合体
330 銅箔を備えるシート
333 被覆
340 フィルム
361a、b 端部
370 紙管
500 電線
550 接地線
600 照明灯
651 制御部
700 監視用端末装置
800 サーバ

Claims (19)

  1. 第1のシート基材上に、第1の導電性配線と、当該第1の導電性配線を保護する第1の保護層とを有する第1の配線シートと、
    第2の導電性配線と、
    前記第2の導電性配線と接続するセンサユニットと、を備え、
    前記第1の導電性配線と、前記第2の導電性配線とは、金属またはカーボンを含有する導電性接着剤を含む結線部により結線され、
    前記結線部は封止材により封止されている、構造物点検システム。
  2. 前記第1の保護層が、前記第1の導電性配線を露出する第1の開口部を有し、
    前記導電性接着剤が、前記第1の開口部に配置され、
    前記封止材が、前記第1の開口部の周縁部に配置されている、
    請求項1に記載の構造物点検システム。
  3. 前記第2の導電性配線が、第2のシート基材上に、当該第2の導電性配線と、当該第2の導電性配線を保護する第2の保護層とを有する第2の配線シートを構成し、
    前記第2の保護層が、前記第2の導電性配線を露出する第2の開口部を有し、
    前記導電性接着剤が、前記第1の開口部と前記第2の開口部との間に配置され、
    前記封止材が、前記第1の開口部の周縁に配置され、前記第1の配線シートと前記第2の配線シートとを接着する、
    請求項2に記載の構造物点検システム。
  4. 前記第2の配線シートが、インターポーザを構成し、
    前記センサユニットが、前記インターポーザとコネクタを介して接続する、
    請求項3に記載の構造物点検システム。
  5. 前記封止材が、ホットメルト樹脂組成物を含む、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の構造物点検システム。
  6. 前記ホットメルト樹脂組成物が、熱可塑性エラストマーを含有する、請求項5に記載の構造物点検システム。
  7. 前記ホットメルト樹脂組成物が、更に粘着付与剤を含有する、請求項5または6に記載の構造物点検システム。
  8. 前記ホットメルト樹脂組成物が、更に軟化剤を含有する、請求項5乃至7のいずれか一項に記載の構造物点検システム。
  9. 前記結線部が、熱硬化性樹脂またはその硬化物を含有する、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の構造物点検システム。
  10. 前記第1の導電性配線が、印刷配線である、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の構造物点検システム。
  11. 前記第1の導電性配線が、グラフェン、グラファイト、又はカーボンナノチューブを含む炭素配線である、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の構造物点検システム。
  12. 前記第1のシート基材が、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、または、ポリ塩化ビニルを含む、請求項1乃至11のいずれか一項に記載の構造物点検システム。
  13. 前記センサユニットが、蓄電素子と、センサ部とを有する、請求項1乃至12のいずれか一項に記載の構造物点検システム。
  14. 前記第1の導電性配線が、前記センサ部によって測定された物理量を出力する信号線を含む、請求項13に記載の構造物点検システム。
  15. 前記信号線が、無線送信部と接続されている、請求項14に記載の構造物点検システム。
  16. 前記蓄電素子がバッテリーである、請求項13乃至15のいずれか一項に記載の構造物点検システム。
  17. 前記第1の導電性配線が電力供給線を含み、
    前記蓄電素子が、前記電力供給線からの電力の供給を受けて蓄電する、請求項13乃至15のいずれか一項に記載の構造物点検システム。
  18. 外部電源からの電力を供給する電線と、前記電力供給線とを電気的に接続するゲートウェイとを備え、
    前記ゲートウェイが、前記センサユニットに、前記電力供給線を介して前記外部電源からの電力の供給を受けるか否かを指示する、請求項17に記載の構造物点検システム。
  19. 前記第1の導電性配線が、GND線を含む、請求項1乃至18のいずれか一項に記載の構造物点検システム。
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