JP2020063689A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構造を有しつつフィルタ上に堆積したPMを効率的に除去することができる内燃機関の排気浄化装置を提供する。【解決手段】内燃機関の排気浄化装置は、内燃機関の排気通路内に配置されたフィルタと、フィルタに空気を供給する空気供給装置と、空気供給装置を制御すると共にフィルタの温度を制御する制御装置とを備える。制御装置は、フィルタの再生条件が成立した場合、フィルタの温度がPM酸化開始温度以上になっている状態で、内燃機関を停止させると共に空気供給装置からフィルタへ空気を供給するように構成される。【選択図】図3

Description

本発明は、内燃機関の排気浄化装置に関する。
従来から、内燃機関の排気通路上に排気ガス中の粒子状物質を捕集するフィルタを備えると共に、フィルタを再生するにあたってフィルタに二次空気を供給するようにした内燃機関の排気浄化装置が知られている(例えば、特許文献1)。フィルタに二次空気を供給することにより、フィルタ上に堆積した微粒子を燃焼、除去することができる。
特に、特許文献1に記載の排気浄化装置は、並列に設けられた複数のフィルタを備えると共に、フィルタを再生する際には、一方のフィルタのみに排気ガスを流入させると共に、他方のフィルタには二次空気のみが流入するように構成されている。
特開平6−146859号公報
しかしながら、特許文献1に記載の排気浄化装置では、フィルタが並列に設けられている上に排気ガスの流れを制御する制御弁が複数設けられている。加えて、二次空気を供給及び排出するのに用いられる通路や制御弁も多数設けられており、特許文献1に記載の排気浄化装置は非常に複雑な構造を有している。このため、斯かる内燃機関はその製造コストが高いものとなっている。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、簡単な構造を有しつつフィルタ上に堆積したPMを効率的に除去することができる内燃機関の排気浄化装置を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その要旨は以下のとおりである。
(1)内燃機関の排気通路内に配置されたパティキュレートフィルタと、該パティキュレートフィルタに空気を供給する空気供給装置と、該空気供給装置を制御すると共に前記パティキュレートフィルタの温度を制御する制御装置とを備え、
前記制御装置は、前記パティキュレートフィルタの再生条件が成立した場合、前記パティキュレートフィルタの温度がPM酸化開始温度以上になっている状態で、前記内燃機関を停止させると共に前記空気供給装置から前記パティキュレートフィルタへ空気を供給するように構成される、内燃機関の排気浄化装置。
本発明によれば、簡単な構造を有しつつフィルタ上に堆積したPMを効率的に除去することができる内燃機関の排気浄化装置が提供される。
図1は、排気浄化装置が用いられる内燃機関を概略的に示す図である。 図2は、フィルタの構造を示す図である。 図3は、フィルタ再生処理を行ったときの、機関回転速度等のタイムチャートである。 図4は、フィルタの再生処理の制御ルーチンを示すフローチャートである。 図5は、空気供給処理の制御ルーチンを示すフローチャートである。 図6は、第二実施形態に係るフィルタ再生処理を行ったときの、機関回転速度等の図3と同様なタイムチャートである。 図7は、第二実施形態に係る空気供給処理の制御ルーチンを示すフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明では、同様な構成要素には同一の参照番号を付す。
<第一実施形態>
≪内燃機関全体の説明≫
図1は、第一実施形態に係る排気浄化装置が用いられる内燃機関を概略的に示す図である。図1を参照すると1は機関本体、2はシリンダブロック、3はシリンダブロック2内で往復動するピストン、4はシリンダブロック2上に固定されたシリンダヘッド、5はピストン3とシリンダヘッド4との間に形成された燃焼室、6は吸気弁、7は吸気ポート、8は排気弁、9は排気ポートをそれぞれ示す。吸気弁6は吸気ポート7を開閉し、排気弁8は排気ポート9を開閉する。
図1に示したようにシリンダヘッド4の内壁面の中央部には点火プラグ10が配置され、シリンダヘッド4の内壁面周辺部には燃料噴射弁11が配置される。点火プラグ10は、点火信号に応じて火花を発生させるように構成される。また、燃料噴射弁11は、噴射信号に応じて、所定量の燃料を燃焼室5内に噴射する。なお、燃料噴射弁11は、吸気ポート7内に燃料を噴射するように配置されてもよい。また、本実施形態では、燃料として理論空燃比が14.6であるガソリンが用いられる。しかしながら、本発明の排気浄化装置が用いられる内燃機関では、ガソリン以外の燃料、或いはガソリンとの混合燃料を用いてもよい。
各気筒の吸気ポート7はそれぞれ対応する吸気枝管13を介してサージタンク14に連結され、サージタンク14は吸気管15を介してエアクリーナ16に連結される。吸気ポート7、吸気枝管13、サージタンク14、吸気管15は吸気通路を形成する。また、吸気管15内にはスロットル弁駆動アクチュエータ17によって駆動されるスロットル弁18が配置される。スロットル弁18は、スロットル弁駆動アクチュエータ17によって回動せしめられることで、吸気通路の開口面積を変更することができる。
一方、各気筒の排気ポート9は排気マニホルド19に連結される。排気マニホルド19は、各排気ポート9に連結される複数の枝部とこれら枝部が集合した集合部とを有する。排気マニホルド19の集合部は排気浄化触媒20を内蔵した上流側ケーシング21に連結される。上流側ケーシング21は、排気管22を介してパティキュレートフィルタ(以下、単に「フィルタ」ともいう)24を内蔵した下流側ケーシング23に連結される。排気浄化触媒20とフィルタ24との間の排気管22には、排気管22内を流れる排気ガス中に、すなわちフィルタ24に流入する排気ガス中に二次空気を供給する二次空気供給装置25が設けられる。排気ポート9、排気マニホルド19、上流側ケーシング21、排気管22及び下流側ケーシング23は、排気通路を形成する。
なお、本実施形態の排気浄化装置では二次空気供給装置25が設けられているが、フィルタ24に流入する排気ガス中に酸素を含む気体を供給することができれば、他の酸素供給装置が設けられてもよい。斯かる酸素供給装置として、具体的には、例えば、排気ガス中に酸素のみを供給する装置等が挙げられる。
電子制御ユニット(ECU)31はデジタルコンピュータからなり、双方向性バス32を介して相互に接続されたRAM(ランダムアクセスメモリ)33、ROM(リードオンリメモリ)34、CPU(マイクロプロセッサ)35、入力ポート36及び出力ポート37を具備する。
吸気管15には、吸気管15内を流れる空気流量を検出するためのエアフロメータ39が配置され、このエアフロメータ39の出力は対応するAD変換器38を介して入力ポート36に入力される。また、排気マニホルド19の集合部には排気マニホルド19内を流れる排気ガス(すなわち、排気浄化触媒20に流入する排気ガス)の空燃比を検出する上流側空燃比センサ40が配置される。加えて、排気管22内には排気管22内を流れる排気ガス(すなわち、排気浄化触媒20から流出してフィルタ24に流入する排気ガス)の空燃比を検出する下流側空燃比センサ41が配置される。これら空燃比センサ40、41の出力も対応するAD変換器38を介して入力ポート36に入力される。
さらに、排気浄化触媒20には排気浄化触媒20の温度を検出するための触媒温度センサ46が設けられる。また、フィルタ24にはフィルタ24の温度を検出するためのフィルタ温度センサ47が設けられる。また、フィルタ24の上流側及び下流側の排気管22の間にはフィルタ24の前後差圧を検出するための差圧センサ48が設けられる。これら温度センサ46、47及び差圧センサ48の出力も対応するAD変換器38を介して入力ポート36に入力される。
また、アクセルペダル42にはアクセルペダル42の踏込み量に比例した出力電圧を発生する負荷センサ43が接続され、負荷センサ43の出力電圧は対応するAD変換器38を介して入力ポート36に入力される。クランク角センサ44は例えばクランクシャフトが15度回転する毎に出力パルスを発生し、この出力パルスが入力ポート36に入力される。CPU35ではこのクランク角センサ44の出力パルスから機関回転数が計算される。
一方、出力ポート37は対応する駆動回路45を介して点火プラグ10、燃料噴射弁11、スロットル弁駆動アクチュエータ17及び二次空気供給装置25に接続される。したがって、ECU31は、これら点火プラグ10、燃料噴射弁11、スロットル弁駆動アクチュエータ17及び二次空気供給装置25の作動を制御する制御装置として機能する。
排気浄化触媒20は、本実施形態では、セラミックから成る担体に触媒作用を有する触媒貴金属(例えば、白金(Pt))を担持させた三元触媒である。三元触媒は、三元触媒に流入する排気ガスの空燃比が理論空燃比に維持されていると、未燃HC、CO及びNOxを同時に浄化する機能を有する。なお、排気浄化触媒20は、触媒作用を有する物質を担持していれば、酸化触媒等やNOx吸蔵還元触媒等、三元触媒以外の触媒であってもよい。
図2は、フィルタ24の構造を示す図である。図2(A)はフィルタ24の正面図であり、図2(B)はフィルタ24の側面断面図である。図2(A)及び(B)に示したように、フィルタ24はハニカム構造をなしており、互いに平行をなして延びる複数個の排気流通路60、61を具備する。これら排気流通路は下流端が栓62により閉塞された排気ガス流入通路60と、上流端が栓63により閉塞された排気ガス流出通路61とにより構成される。なお、図2(A)においてハッチングを付した部分は栓63を示している。したがって排気ガス流入通路60および排気ガス流出通路61は薄肉の隔壁64を介して交互に配置される。換言すると、排気ガス流入通路60および排気ガス流出通路61は各排気ガス流入通路60が4つの排気ガス流出通路61によって包囲され、各排気ガス流出通路61が4つの排気ガス流入通路60によって包囲されるように配置される。
フィルタ24は例えばコージェライトのような多孔質材料から形成されている。したがって、排気ガス流入通路60内に流入した排気ガスは、図2(B)において矢印で示したように周囲の隔壁64内を通って隣接する排気ガス流出通路61内に流出する。このように排気ガスが隔壁64内を通って流れる間に、排気ガス中に含まれるPMがフィルタ24に捕集されることになる。
また、フィルタ24には、触媒作用を有する触媒貴金属(例えば、白金(Pt))が担持される。したがって、フィルタ24は、排気ガス中のPMを捕集するだけでなく、排気ガス中の未燃HCやCOを酸化浄化することができる。なお、フィルタ24は、排気ガス中のPMを捕集すると共に触媒作用を有する物質を担持していれば、他の構成を有していてもよい。さらに、二次空気供給装置25とフィルタ24との間に触媒作用を有する排気浄化触媒が配置された場合には、フィルタ24は触媒作用を有する物質を担持していなくてもよい。
≪フィルタ再生処理≫
フィルタ24に捕集されたPMはフィルタ24上に堆積する。フィルタ24上へのPMの堆積量が増大すると、隔壁64内の細孔に目詰まりが生じ、フィルタ24に起因する排気ガスの圧力損失が大きくなる。圧力損失の増大は、排気ガスが流れにくくなることによる内燃機関の出力の低下や、燃焼の悪化を招いてしまう。したがって、内燃機関の出力の低下や燃焼の悪化を防止するためには、フィルタ24上へのPMの堆積量が限界堆積量よりも多くなった場合には、フィルタ24上に堆積しているPMを酸化除去する必要がある。ここで、限界堆積量とは、それ以上フィルタ24へのPMの堆積量が増大すると、フィルタ24に起因する圧力損失が増大して内燃機関の運転状態の悪化等を招いてしまうような量である。
そこで、本実施形態では、フィルタ24のPM堆積量が多くなったときには、PMを酸化除去するためにフィルタ再生処理が行われる。本実施形態の排気浄化装置では、フィルタ24の再生条件が成立した場合、フィルタ再生処理として、フィルタ24の温度がPM酸化開始温度以上になっている状態で、内燃機関が停止されると共に二次空気供給装置25からフィルタ24へ二次空気が供給される。
以下では、図3を参照して、フィルタ再生処理について説明する。図3は、フィルタ再生処理を行ったときの、機関回転速度、機関本体1から排出される排気ガスの空燃比、二次空気供給装置25から供給される二次空気の流量、排気浄化触媒20及びフィルタ24の温度、及びフィルタ24上のPM堆積量のタイムチャートである。図中、空燃比に関して、破線は機関本体1から排出された排気ガスの空燃比、実線はフィルタ24に流入する排気ガスの空燃比をそれぞれ示している。また、温度に関して、破線は排気浄化触媒20の温度、実線はフィルタ24の温度をそれぞれ示している。
図3に示した例では、時刻t1以前において、フィルタ24のPM堆積量が限界堆積量よりも少ない上限堆積量以上になっている状態を示している。ここで、上限堆積量は、フィルタ24のPM堆積量がそれ以上になるとフィルタ24の再生処理が行われる堆積量である。
図3に示した例では、時刻t1において、内燃機関の停止条件が成立する。本実施形態では、時刻t1において内燃機関の停止条件が成立しても、内燃機関はすぐには停止されずに、運転され続ける。加えて、時刻t1において、機関本体1から排出される排気ガスの空燃比が理論空燃比よりもリッチな空燃比(以下、「リッチ空燃比」という)になるように、燃料噴射弁11からの燃料噴射量が制御される。
さらに、時刻t1においては、二次空気供給装置25からの二次空気の供給が開始される。本実施形態では、このとき、二次空気供給装置25からは、フィルタ24に流入する排気ガスの空燃比が理論空燃比となるように二次空気が供給される。
加えて、本実施形態では、時刻t1以降、機関回転速度が、アイドリング中の回転速度(例えば、600rpm)よりも速い回転速度(例えば、3000rpm)になるように内燃機関が制御される。
この結果、時刻t1以降は、フィルタ24の上流側に配置された排気浄化触媒20から未燃HC及びCO等を含む排気ガスが流出する。フィルタ24では、排気浄化触媒20から排出された排気ガス中に含まれる未燃HC及びCO等が、二次空気中の酸素と反応して燃焼せしめられる。斯かる燃焼に伴ってフィルタ24の温度が徐々に上昇する。加えて、フィルタ24には理論空燃比の排気ガスが流入するように二次空気が供給される。したがって、フィルタ24に流入する排気ガス中の未燃HC及びCO等はフィルタ24でほぼ全て浄化され、よってフィルタ24から排出される排気ガス中の未燃HC及びCO等が低減せしめられる。
また、本実施形態では、時刻t1以降において機関回転速度が速いため、フィルタ24には未燃HCやCOを含んだ多量の排気ガスが流入する。このため、フィルタ24上での未燃HCやCOの燃焼速度は速く、よってフィルタ24の昇温速度は速い。
その後、本実施形態では、フィルタ24の温度がPM酸化開始温度以上の所定の下限温度に到達した時刻t2において、内燃機関が停止せしめられる。また、時刻t2以降も、二次空気供給装置25から二次空気が供給され続ける。したがって、フィルタ24には二次空気のみが流入することになり、フィルタ24に流入するガスの空燃比が極めて高い値となる。特に、本実施形態では、時刻t2において、二次空気供給装置25からの二次空気の供給流量が減少せしめられる。
このようにフィルタ24の温度がPM酸化開始温度以上の状態でフィルタ24に空気が流入すると、フィルタ24上のPMが空気中の酸素と反応して燃焼せしめられる。この結果、フィルタ24のPM堆積量は徐々に減少すると共に、PMの燃焼に伴ってフィルタ24の温度が徐々に上昇する。
このときPMの燃焼に伴うフィルタ24における発熱量は、フィルタ24に流入する空気の流量が多いほど大きくなる。これは、フィルタ24に流入する空気の流量が多いほどフィルタ24に多量の酸素が流入し、この結果、多くのPMが燃焼することによるものである。本実施形態では、時刻t2以降において二次空気供給装置25からの二次空気の供給流量が少ないため、フィルタ24の昇温速度はそれほど速くない。
また、本実施形態のように、二次空気供給装置25から空気を供給することによってフィルタ24上のPMを酸化・除去させる場合、フィルタ24上のPMを燃焼させる際に内燃機関が運転されていたとしても、機関本体1から排出される排気ガスはPMの酸化・除去にほとんど寄与しない。これは、機関本体1から排出される排気ガス中に酸素がほとんど含まれていないためである。これに対して、本実施形態では、フィルタ24上のPMを燃焼させるに際に、内燃機関が停止せしめられる。このため、内燃機関は無駄に運転されることがなく、よってフィルタ24上のPMの除去に伴う燃費の悪化を抑制することができる。
その後、フィルタ24の温度は上昇していき、時刻t3において限界温度よりも僅かに低い上限温度Tmaxに到達する。ここで、限界温度は、それ以上フィルタ24の温度が高くなると、フィルタ24の溶損が発生し始める温度を意味する。本実施形態では、時刻t3においてフィルタ24の温度が上限温度に到達すると、二次空気供給装置25からの二次空気供給量が増大せしめられる。
ここで、上述したように、PMの燃焼に伴うフィルタ24における発熱量は、フィルタ24に流入する空気の流量が多いほど大きくなる。ところが、PMの燃焼に伴うフィルタ24における発熱量は、フィルタ24に流入する空気の流量が或る一定以上多くなると、流量が増大してもほとんど変化しなくなる。これは、フィルタ24上に堆積しているPMのうち表面に曝されているPMのみが空気と接触することができ、よって斯かるPMのみが酸素と反応して燃焼し、残りの下層側に位置するPMは表面上のPMが燃焼して除去された後でないと、空気と接触することができないことによるものであると推測される。
従って、フィルタ24に流入する空気の流量が或る一定流量以上に多くなると、フィルタ24はPMと反応しない空気によって冷却され、フィルタ24の温度が徐々に低下することになる。本実施形態では、時刻t3以降、二次空気供給装置25からはフィルタ24に上記一定流量以上の空気が供給され、よってフィルタ24の温度が徐々に低下する。また、このときにもフィルタ24上のPMは燃焼・除去されるため、フィルタ24のPM堆積量は徐々に減少していく。
その後、フィルタ24の温度は低下していき、時刻t4においてPM再生開始温度よりも僅かに高い下限温度Tminに到達する。時刻t4においてフィルタ24の温度が下限温度Tminに到達すると、二次空気供給装置25からの二次空気の供給流量が減少せしめられ、時刻t2〜t3と同程度の供給流量とされる。この結果、時刻t4以降はフィルタ24の温度が上昇せしめられる。その後、時刻t2〜t3の操作と時刻t3〜t4の操作とが繰り返されることによって、フィルタ24のPM堆積量は徐々に減少していく。そして、フィルタ24のPM堆積量がほぼゼロになると、フィルタ24の再生処理が終了せしめられる。
≪具体的な制御例≫
次に、図4及び図5を参照して、フィルタ24の再生処理における制御の具体例について説明する。図4は、フィルタ24の再生処理の制御ルーチンを示すフローチャートである。図示した制御ルーチンは、一定時間間隔毎に実行される。
図4を参照すると、まず、ステップS11では、再生フラグがOFFになっているか否かが判定される。再生フラグは、フィルタ24の再生中にONにセットされ、それ以外のときにはOFFにセットされるフラグである。ステップS11において、再生フラグがOFFにセットされていると判定されると、制御ルーチンはステップS12へと進む。
ステップS12では、内燃機関が停止中であるか否かが判定される。内燃機関が運転されている場合には、ステップS12において内燃機関は停止中ではないと判定されて、ステップS13へと進む。
ステップS13では、内燃機関の停止条件が成立しているか否かが判定される。内燃機関の停止条件は、内燃機関を停止させるべきときに成立する公知の条件とされる。具体的には、内燃機関の停止条件は、例えば、内燃機関を搭載した車両のイグニッションキーがOFFにされたときに成立する。或いは、内燃機関の停止条件は、内燃機関を搭載した車両の速度がゼロであってブレーキペダル(図示せず)が踏み込まれているときに成立する。ステップS13において、内燃機関の停止条件が成立していないと判定された場合には、制御ルーチンが終了せしめられる。一方、内燃機関の停止条件が成立していると判定された場合には、ステップS14へと進む。
ステップS14では、フィルタ24のPM堆積量Qpmが、上限堆積量Qmax以上であるか否かが判定される。フィルタ24のPM堆積量Qpmは、例えば、差圧センサ48の出力に基づいて推定される。具体的には、差圧センサ48によって検出された差圧が大きいほどフィルタ24のPM堆積量Qpmが多いとして推定される。ステップS14において、フィルタ24のPM堆積量Qpmが上限堆積量Qmax未満であると判定された場合には、ステップS15へと進む。ステップS15では、フィルタ24の再生処理が行われることなく内燃機関が停止せしめられる。一方、ステップS14において、フィルタ24のPM堆積量Qpmが上限堆積量Qmax以上であると判定された場合には、ステップS16へと進む。
ステップS16では、フィルタ24の温度Tfがフィルタ24の活性温度Tact以上であるか否かが判定される。フィルタ24の温度は、フィルタ温度センサ47によって検出される。また、フィルタ24の活性温度はフィルタ24に担持されている触媒貴金属の活性温度であり、フィルタ24の温度がこの活性温度以上になるとフィルタ24に流入した排気ガス中の未燃HCやCOが酸化される。ステップS16においてフィルタ24の温度Tfが活性温度Tact未満であると判定された場合には、ステップS15へと進み、内燃機関が停止せしめられる。一方、ステップS16において、フィルタ24の温度Tfが活性温度Tact以上であると判定された場合には、ステップS17へと進む。
ステップS17では、再生フラグがONにセットされ、次いで、ステップS18では、図5に示した空気供給処理が実行され、制御ルーチンが終了せしめられる。ステップS17において、再生フラグがONにセットされると、次の制御ルーチンでは、ステップS11において再生フラグがOFFにセットされていないと判定され、ステップS18へ進むことになる。一方、ステップS15において内燃機関が停止せしめられると、その後の制御ルーチンでは、ステップS12において内燃機関が停止中であると判定され、フィルタ24の再生処理が行われることなく制御ルーチンが終了せしめられる。
図5は、図4のステップS18において実行される空気供給処理の制御ルーチンを示すフローチャートである。図示した制御ルーチンは、図4において制御ルーチンがS18に到達する毎に実行される。
図5を参照すると、まず、ステップS21において、内燃機関が停止中でるか否かが判定される。ステップS21において内燃機関が停止中でないと判定された場合には、ステップS22へと進む。ステップS22及びステップS23では、フィルタ24を昇温すべく、機関本体1から排出される排気ガスの空燃比がリッチ空燃比になるように内燃機関が制御されると共に、二次空気供給装置25からの空気供給流量が中程度の流量に設定される。本実施形態では、このときの二次空気の供給流量は、フィルタ24に流入する排気ガスの空燃比が理論空燃比になるような流量とされる。
次いで、ステップS24では、フィルタ24の温度Tfが下限温度Tmin以上であるか否かが判定される。フィルタ24の温度Tfが下限温度Tmin未満であると判定された場合には、制御ルーチンが終了せしめられる。一方、ステップS24において、フィルタ24の温度Tfが下限温度Tmin以上であると判定された場合には、ステップS25へと進む。ステップS25では内燃機関が停止され、次いで、ステップS26では、二次空気供給装置25からの空気供給流量が、上述した中程度の流量よりも少ない少量の流量に設定され、制御ルーチンが終了せしめられる。
ステップS25において内燃機関が停止されると、次の制御ルーチンでは、ステップS21からS27及びS28へと進む。ステップS27では、フィルタ24の温度Tfが上限温度Tmaxよりも高いか否かが判定される。フィルタ24の温度Tfが上限温度Tmaxよりも高いと判定された場合には、ステップS29へと進み、二次空気供給装置25からの空気供給流量が、上述した或る一定以上の多量の流量に設定される。一方、ステップS28では、フィルタ24の温度Tfが下限温度Tmin未満であるか否かが判定される。フィルタ24の温度Tfが下限温度Tmin未満であると判定された場合には、ステップS30へと進み、二次空気供給装置25からの空気供給量流量が、ステップS26と同様な少量の流量に設定される。
その後、ステップS31では、フィルタ24のPM堆積量Qpmがほぼゼロである最小値Qmin以下であるか否かが判定される。フィルタ24のPM堆積量Qpmは最小値Qminよりも多いと判定された場合には、制御ルーチンが終了せしめられ、フィルタ24の再生処理が継続される。一方、ステップS31において、フィルタ24のPM堆積量Qpmが最小値Qmin以下であると判定された場合、すなわちフィルタ24上のPMが除去されたと判定された場合には、ステップS32へと進む。ステップS32では、二次空気供給装置25からの空気供給流量がゼロに設定される。次いで、ステップS33では、再生フラグがOFFにセットされ、制御ルーチンが終了せしめられる。
なお、図4及び図5に示した例では、フィルタ24の温度がフィルタ温度センサ47によって検出されている。しかしながら、フィルタ24の温度は、フィルタ24のPM堆積量、二次空気供給装置25からの二次空気の供給流量等に基づいて推定されてもよい。
≪変形例≫
次に、第一実施形態の変形例について説明する。上記第一実施形態では、内燃機関を搭載した車両の運転中にフィルタ再生処理が行われる。しかしながら、フィルタ再生処理は整備工場等で行われてもよい。
この場合、車両には、ドライバへフィルタ再生処理が必要である旨の警告を行う警告灯(図示せず)が設けられ、この警告灯は駆動回路45を介してECU31の出力ポートに接続される。警告灯は、差圧センサ48によって検出されたフィルタ24の前後差圧が限界差圧よりも大きくなると点灯せしめられる。警告灯が点灯せしめられると、その車両はドライバによって整備工場に持ち込まれる。
このとき、内燃機関の排気浄化装置は、排気管22に二次空気供給装置25を取り付けるための開口(図示せず)が設けられていれば、二次空気供給装置25を備えていなくてよい。この場合、整備工場では排気管22の開口に取り付けられたカバーが外されると共に、この開口に二次空気供給装置25が取り付けられ、この二次空気供給装置25がECUの出力ポートに接続される。その後、フィルタ24の再生処理が行われる。なお、この場合、図4に示した処理は不要であり、フィルタ24の温度Tfが活性温度Tact以上に予め上昇せしめられてから図5に示した空気供給処理が行われることになる。
<第二実施形態>
次に、図6及び図7を参照して、第二実施形態に係る内燃機関の排気浄化装置について説明する。第二実施形態に係る排気浄化装置の構成及び制御は基本的に第一実施形態に係る排気浄化装置の構成及び制御と同様であるため、以下では第一実施形態に係る排気浄化装置とは異なる部分を中心に説明する。
上記第一実施形態に係る排気浄化装置では、フィルタ24の再生処理中において、フィルタ24の温度が上限温度に到達すると、二次空気供給装置25からの二次空気供給流量が増大されていた。このとき、二次空気供給装置25からの二次空気供給流量は、フィルタ24に堆積しているPMが燃焼してもフィルタ24の温度が低下するような、かなり大きな流量が必要である。このため、二次空気供給装置25は大きな容量の空気ポンプを備えることが必要になり、製造コストの増大を招く。そこで、本実施形態では、フィルタ24の温度が上限温度に到達すると、二次空気供給装置25からの二次空気供給流量がゼロに設定される。
図6は、本実施形態に係るフィルタ再生処理を行ったときの、機関回転速度等の図3と同様なタイムチャートである。図6に示した例でも、図3に示した例と同様に、時刻t3において、フィルタ24の温度が上限温度Tmaxに到達する。本実施形態では、時刻t3以降、二次空気供給装置25からの二次空気供給流量がゼロとされる。これにより、フィルタ24には新たに酸素が供給されることがなくなり、よってフィルタ24においてPMが燃焼することもなくなる。したがって、フィルタ24のPM堆積量は変化しない。加えて、フィルタ24は、外気によって冷却されることから、フィルタ24の温度は徐々に低下していく。ただし、フィルタ24の冷却速度はそれほど速くない。
その後、フィルタ24の温度は低下していき、時刻t4において下限温度Tminに到達すると、二次空気供給装置25からの二次空気の供給が再開される。時刻t4以降の二次空気の供給流量は、時刻t2〜t3と同程度の供給流量とされる。その後、時刻t2〜t3の操作と時刻t3〜t4の操作とが繰り返されることによって、フィルタ24のPM堆積量は徐々に減少していく。
図7は、第二実施形態に係る空気供給処理の制御ルーチンを示すフローチャートである。図示した制御ルーチンは、図4において制御ルーチンがS18に到達する毎に実行される。なお、図7のステップS41〜S48及びS50〜S53はそれぞれ図5のステップS21〜S28及びS30〜S33と同様であるため、説明を省略する。
ステップS47において、フィルタ24の温度Tfが上限温度Tmaxよりも高いと判定された場合には、ステップS49へと進む。ステップS49では、二次空気供給装置25からの空気供給流量が、ゼロに設定され、ステップS51へと進む。
1 機関本体
5 燃焼室
11 燃料噴射弁
20 排気浄化触媒
25 二次空気供給装置
24 パティキュレートフィルタ(フィルタ)
46 触媒温度センサ
47 フィルタ温度センサ
48 差圧センサ

Claims (1)

  1. 内燃機関の排気通路内に配置されたパティキュレートフィルタと、該パティキュレートフィルタに空気を供給する空気供給装置と、該空気供給装置を制御すると共に前記パティキュレートフィルタの温度を制御する制御装置とを備え、
    前記制御装置は、前記パティキュレートフィルタの再生条件が成立した場合、前記パティキュレートフィルタの温度がPM酸化開始温度以上になっている状態で、前記内燃機関を停止させると共に前記空気供給装置から前記パティキュレートフィルタへ空気を供給するように構成される、内燃機関の排気浄化装置。
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