JP2020063571A - 津波対策構造を備えた発電所の取水構造 - Google Patents

津波対策構造を備えた発電所の取水構造 Download PDF

Info

Publication number
JP2020063571A
JP2020063571A JP2018194715A JP2018194715A JP2020063571A JP 2020063571 A JP2020063571 A JP 2020063571A JP 2018194715 A JP2018194715 A JP 2018194715A JP 2018194715 A JP2018194715 A JP 2018194715A JP 2020063571 A JP2020063571 A JP 2020063571A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
tsunami
intake
prevention plate
water intake
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018194715A
Other languages
English (en)
Inventor
隆英 本田
Takahide Honda
隆英 本田
一教 伊藤
Kazunori Ito
一教 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taisei Corp
Original Assignee
Taisei Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Taisei Corp filed Critical Taisei Corp
Priority to JP2018194715A priority Critical patent/JP2020063571A/ja
Publication of JP2020063571A publication Critical patent/JP2020063571A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/20Hydro energy

Landscapes

  • Revetment (AREA)

Abstract

【課題】発電所における押し波時の溢水現象と、引き波時の海水の確保を一つの装置で対応する【解決手段】津波防潮堤を備えた津波対策構造を有する発電所の取水構造でにおいて、津波発生時に取水路を閉鎖する溢水防止板を備え、溢水防止板には開口が設けられており、開口は押し波による取水水面が溢水以下に設定されている。引き波時に、水路内に貯められた海水を取水することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、発電所の取水構造に関する。
原子力発電所や火力発電所では、タービンを回したあとの蒸気を冷やす復水器において
海水を使用するため、海中に取水口を設け、ポンプで冷却用海水が取水される。
さらに、原子力発電所においては補機冷却海水の取水を継続する必要がある。
発電所では、津波対策が進められており、津波発生時においても取水を継続できる構造であることが求められている。
津波は押し波と引き波に分けられ、それぞれ想定される被害が異なる。
押し波時に想定される被害は、海面の上昇により発電施設が浸水することと、取水路や放水路からの溢水現象による浸水がある。
海面の上昇による浸水は、防潮堤を想定される海面より高く設置することで防ぐことができる。
特許文献1には、津波等によって水源部の水位が上昇した際の溢水量を簡易な構造で低減することができる立坑からの溢水量を低減する構造が提案されている。
特許文献2には、平常時においては外海の深層部の海水を使用できる構成としながら、津波の引き波時においても取水用地内に海水を貯水可能とする堰止装置が提案されている
特開2015-197009号公報 特開2016-151164号公報
津波発生時には、押し波と引き波の両方に対して対策する必要があり、本発明は押し波時の溢水現象と、引き波時の海水の確保を一つの装置で対応することができる。
津波防潮堤を備えた津波対策構造を有する発電所の取水構造であって、該取水構造は、津波発生時に取水路を閉鎖する溢水防止板を備え、該溢水防止板には開口が設けられており、該開口は押し波による取水水面が溢水以下に設定されていることを特徴とする取水構造。
本発明の発電所の取水構造によれば、津波発生時に開口を設けた溢水防止板により取水路を閉鎖することで、押し波路は発電所内の浸水を防止し、引き波時は取水路内に海水を貯留することで取水を可能とする。従って、発電所の発電および冷却は中断しない。
発電所の断面を模式的に示した図。 本発明に係る津波対策構造の作動状況を示す斜視図。 本発明に係る津波対策構造を設置した場合の発電所の断面を模式的に示した図 試算の寸法諸元を示す発電所の断面図 試算の寸法諸元を示す発電所の断面図 試算の寸法諸元を示す津波対策構造の断面図 開口率と津波高さの関係を示す図。
以下に本発明の詳細を説明する。
本発明の津波対策構造を備えた発電所の取水構造は、開口を設けた溢水防止板が水路を閉鎖可能な状態で備える。常時、溢水防止板は格納された状態であり、従来の発電所の取水路構造と変わりなく取水できる。津波発生時には、直ちに溢水防止板により水路を閉鎖することにより機能を発揮する。
津波のうち、押し波時は海面上昇による浸水は、津波防潮堤によって防止する。溢水による浸水は、溢水防止板によって取水路内への海水を低減することで防止することができる。溢水防止板に設けた開口は、押し波時には海水の流入口になるが、想定した津波の条件と、取水路の構造によって適切な開口の面積とする。
津波のうち、引き波時は取水路内の取水ポンプの呑口より海面が低下することが予想できるが、津波溢水防止板によって、取水路内に海水が堰き止められ、海水が貯留され取水可能となる。
さらに、津波は2波目、3波目と襲来することが考えられるが、2波目の押し波時は溢水を防止できるのは当然であるが、押し波時には開口から新たに海水が供給され、引き波時は堰き止められた海水が貯留され取水できる。3波目以降も同様である。
ここで、海面上昇によって防潮堤、防波壁などを乗り越え建物が水に浸かることを浸水と呼び、トンネルや水路で海とつながっている取水槽等からの溢れた水による浸水を溢水と呼ぶ。
以下、図を用いて説明する。
図1は、海水を水源とした取水設備をそなえた発電所の発電所1の断面を模式的に示した図である。発電所1は敷地内に発電施設6と取水施設5が地盤G上に設置され、それらの施設の海側には津波防潮堤2を備える。津波防潮堤2は津波来襲時の想定される最高水位より高く設けられており、発電所を津波による浸水から防止する。
地盤G内には、取水のために取水路4を備え、海Sから海水を取り入れている。取水路4を通過した海水は取水槽51を経て取水ポンプ呑み口3から取水され冷却に利用される。継続して取水するためには、取水層の水位は取水限界水位WL0よりも常に上方に位置していなければならない。
図1(a)は常時のうち最も水位が低い時の常時水位を示した図である。
図1(b)は津波のうち、押し波による最大水位時の状況を示した図である。
図1(c)は津波のうち、引き波による最低水位時の状況を示した図である。
図1(a)に示す常時水位WL1は潮位の観測基準面DL0mであり常時(津波来襲時以外)はこの水位より上に水位が位置することになる。
常時では、取水槽51の水位はほぼ常時水位WL1となり、取水ポンプ呑み口よりもわずか上方に位置する取水限界水位WL0よりも上方に位置しているので、安定して取水することができる。
図1(b)に示す押し波水位WL2は、津波のうち押し波による最大水位である。津波防潮堤2の高さを、WL2より高く設置することで、押し波による浸水を防止することができる。押し波水位WL2は、取水限界水位WL0より上方に位置するので取水には支障はない。
しかし、押し波は取水路4を通じて、発電所内の取水槽51から溢水し、発電所内の水位が溢水水位WL21となる。溢水により内部の発電施設6が被害を受けるほか、避難経路が溢水により避難者の避難経路を奪うことも考えられるため、確実に防止する必要がある。
図1(c)に示す引き波水位WL3は、津波のうち、引き波による最低水位である。引き波水位WL3が、取水限界水位WL0よりも下方となり、取水することが不可能となる。
図2は本発明に関わる津波対策構造7により放水路4を閉鎖する直前の状況を示す図である。
津波対策構造7は放水路の端部または途中に設置され、溢水防止板71によって放水路4を閉鎖することで機能する。溢水防止板71は放水路に設けた溝(図示せず)にはめ込むことで水圧に抵抗する。また、溢水防止板71の自重を大きくすることで水圧に抵抗する方法や、水路に別途設けた固定金具などで固定して水圧に対抗する方法もある。
溢水防止板71は常時は取水の抵抗とならないように格納されており、津波発生時に直ちに放水路4内に配置される。例えば、溢水防止板71は放水路4の上方に格納され昇降装置により下方に降ろされる方法がある。 また、溢水防止板4が直ちに配置されるように格納状態から落下によって配置される方法が考えられる。その場合、溢水防止板の下部に設けた抵抗板73によって急降下せず、溢水防止板71の損傷を防ぐことができる。
溢水防止板71の配置は、図示はしていないが、溢水抵抗板の端部にヒンジを設けて他の端部を吊り上げ、津波発生時に吊り上げた端部を配置する方法や、放水路4の下部に埋設し電動等で所定の場所に配置する方法でもよい。
溢水防止板71の厚さ、強度等は想定される水圧等によって適宜設計すればよい。
図3は、本発明に係る津波対策構造7を設置した場合の海水を水源とした取水設備を備える発電所の断面を模式的に示した図である。
図3(a)は常時水位WL1の状況を示す。津波対策構造7のうち溢水防止板71は、常時は取水路4に干渉しない位置に格納されている。そのため、取水には何ら影響しない。常時の溢水防止板71は津波発生時に即座に所定の場所に配置できるように準備する必要があるため、昇降設備8に接続された状態で、昇降設備8を起動することで、溢水防止板71は下方に移動できるようにする。図示はしていないが、取水路4には津波対策構造7を落とし込む溝を設けておくのが良い。津波対策構造7は取水槽51の水位には影響しないので、取水槽51の水位は常時水位WL1とほぼ同一であり取水限界水位WL0より上方となり、安定して取水することができる。
図2(b)は押し波水位WL2の状況を示す。押し波が来襲する前に、予め津波警報等により、昇降設備8を起動させ、津波対策構造7のうち溢水防止板71を取水路4の海側に配置する。押し波水位WL2は津波防潮堤2の高さより低いので、津波による浸水を阻止することができる。溢水防止板71に設けた開口74からは、海水が流入して取水槽51の水位を上昇させ、押し波が引き波に変わる直前に取水槽内押し波水位WL22となる。WL22の水位は、開口74の大きさと津波高さによって決まるので、適宜設計によって決める。取水槽内押し波水位WL22は取水限界水位WL0より上方となり、安定して取水することができる。
図2(c)は引き波水位WL3の状況を示す。引き波により、水位が下がり引き波水位WL3となっても、溢水防止板71が取水路4内の水をせき止めており、取水槽内引き波水位WL32となる。この取水槽内引き波水位WL32は、取水ポンプ呑み口3からの取水と、溢水防止板71に設けた開口74から出水により徐々に低下する。取水できる量は、取水路内の体積と、開口71の高さによって決まるので、必要な取水量等を考慮して適宜決定するのが良い。
津波対策構造7は、想定される津波高さ等によって、溢水防止板71を設置する位置や開口74の大きさ、取水が継続できる時間等を検討する必要がある。そこで、下記の条件を仮定して、開口の大きさ等を検討した試算例を示す。
主な条件を以下に示す。また、発電所の寸法諸元を図4と図5、溢水防止板71の寸法諸元を図6に仮定した。
津波高:H = 10 m
津波の継続時間(押波):T = 600 s(10分間)
津波の引き波時間:T’ = 600 s(10分間)
取水路断面積:A = 16.0 m2(= 4 m×4 m)
津波対策構造の開口面積:a = 0.16 m2(= 0.4 m×0.4 m)
ポンプ室平面積:AH = 200.0 m2(= 20 m×10 m)
取水流量(津波来襲時):Qw = 1.0 m3/s
取水限界水位:D.L. −7.0m
(押し波時の検討)
まず、取水路内の流速Vは、ベルヌーイの定理を用いて以下のように求められる。
V=√(2gh)=√(2×9.81×10)=14.01(m/s)
津波対策構造7が無い場合の流入量Q0および津波対策構造7を配置した場合の流入量Qinは、以下となる。
Q0=V・A=14.01×16.0=224.16 (m3/s)
Qin=VCc・a=14.01×0.6×0.16=1.345 (m3/s)
ここで、Ccは縮流係数で、一般的な値としてCc = 0.6とした。
津波対策構造7の開口率a / Aを1.0 %(= 0.16 / 16.0)とした場合、津波による海水の流入率Qin / Q0は0.6 %(= 1.345 / 224.16)となる。
津波の継続時間をT = 600 sとすると、ポンプ室の水位上昇量△hは以下のように求められる。
△h=(Qin・T)/AH=(1.345×600)/200=4.035(m)
よって、ポンプ室の上昇水位はDL +4.035 m( = DL 0.0 m + 4.035 m)となり、地盤高DL +5.0 mを超えないためポンプ室からの溢水は無い。
※)実際にはポンプ室水位が上昇するにつれて津波の流入量は減少するため、上記の試算は過大(安全側)の結果となっている。
仮定した条件で津波高Hが異なる場合について、開口率a / Aとポンプ室水位の関係を図7に示す。想定する津波の高さによって、開口率を検討すればよいことがわかる。
引き波時は、津波対策構造7の開口下端の水位(D.L.-5.0m)まで貯水できる。取水ポンプによる取水可能水量は、取水限界(D.L.-7.0m)より上方の貯水容量Vwとなる。
Vw=2.0×(60×4+20×10+20×10)=1280(m3)
取水流量をQwとすれば、取水可能時間Twは次のように求められる。
Tw=Vw/Qw=1280/21.3(min)
取水可能時間Tw = 1280 s(21.3分間)は津波の引き波時間T’ = 600 s(10分間)より長いことから、引き波時間中の継続取水が可能である。
1:取水施設
2:津波防潮堤
3:取水ポンプ呑み口
4:取水路
5:ポンプ室
6:発電施設
7:津波対策構造
8:昇降設備

Claims (3)

  1. 津波防潮堤を備えた津波対策構造を有する発電所の取水構造であって、
    該取水構造は、津波発生時に取水路を閉鎖する溢水防止板を備え、
    該溢水防止板には開口が設けられており、
    該開口は押し波による取水水面が溢水以下に設定されていることを特徴とする取水構造。
  2. 該溢水防止板は昇降して取水路を開閉する昇降型溢水防止板で有ることを特徴とする、請求項1に記載の取水構造。
  3. 該溢水防止板は抵抗体を備えることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の取水構造。
JP2018194715A 2018-10-16 2018-10-16 津波対策構造を備えた発電所の取水構造 Pending JP2020063571A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018194715A JP2020063571A (ja) 2018-10-16 2018-10-16 津波対策構造を備えた発電所の取水構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018194715A JP2020063571A (ja) 2018-10-16 2018-10-16 津波対策構造を備えた発電所の取水構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020063571A true JP2020063571A (ja) 2020-04-23

Family

ID=70386985

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018194715A Pending JP2020063571A (ja) 2018-10-16 2018-10-16 津波対策構造を備えた発電所の取水構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2020063571A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2007239233A (ja) 津波対策構造
KR101028841B1 (ko) 홍수조절지 부력식 수문
KR101787587B1 (ko) 핵발전소를 냉각시키기 위한 취수설비 및 이와 같은 설비를 구비한 핵발전소
JP5714463B2 (ja) フラップ式防波堤
JP2020063571A (ja) 津波対策構造を備えた発電所の取水構造
JP2004116131A (ja) 堤体及び構造物の保護設備
JP2003268749A (ja) 排水用シールピット
KR100473937B1 (ko) 저수지의 보 및 제방용 방류관
KR100608603B1 (ko) 수중보의 수문 자동 개폐장치
JP2016118026A (ja) 取水装置および取水方法
JPH06324190A (ja) 原子力発電プラント取水設備
JP6814318B1 (ja) 自己回転式高潮及び波浪防護壁
JP2008190259A (ja) 消波型ケーソン、および消波型ケーソンに用いるパラペット
JP2005220610A (ja) 連流型スリット砂防ダム
JP2019112790A (ja) 流入遮断装置
JP5227347B2 (ja) 波力発電装置
JP6347387B2 (ja) 水路開口部開閉装置
JP4977240B2 (ja) 取水路用水位低下防止可動堰
KR101253650B1 (ko) 무게 추를 이용한 자동수문장치
KR101698686B1 (ko) 연통구를 구비한 토사 제거용 구조물 및 이를 이용한 토사 제거장치
JPS5816202B2 (ja) 自動選択排水除塩装置
JP4675089B2 (ja) 空気圧を利用するゲートの水位上昇の自動検出装置
KR100497818B1 (ko) 댐식 우수조정지용 월류 방지 제방 구조물
CN219450662U (zh) 一种水库泄洪安全防护网
JP4884310B2 (ja) 排砂ゲート